JP2004169660A - エンジンの圧縮比変更方法と可変圧縮比エンジン - Google Patents

エンジンの圧縮比変更方法と可変圧縮比エンジン Download PDF

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Abstract

【課題】エンジンの圧縮比が不用意に高圧縮比に固定されてしまうような事態を回避する。
【解決手段】可変圧縮比エンジン20は、エンジンの運転状況に応じて圧縮比を種々変更しつつ、変更後の圧縮比(実圧縮比εi)の適否を判定する。そして、低負荷運転に即した高圧縮比とされている状況下で何らかの不具合が起きると、圧縮比変更機構30とサーボモータ57との動力伝達がクラッチ70で遮断され、圧縮比変更機構30では、ピストン28が燃焼室燃料の燃焼圧を受け、コンロッド27は、第1コンロッド31と第2コンロッド32の屈曲程度が大きくなるよう自ずから屈曲する。この結果、ピストン上死点位置が燃焼室天井壁から離れて、エンジンの圧縮比は低圧縮比の状態となる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの圧縮比を変更する可変圧縮比エンジンに関する。
【0002】
【従来の技術】
可変圧縮比エンジンでは、運転状況に応じた圧縮比変更を行うことで、種々の利点が得られる。例えば、ノッキングの発生しやすい高負荷時には圧縮比を低くすることで、燃料の自己着火を抑制し、これによりノッキングの発生も抑制できる。低負荷時では圧縮比を高めると、混合気温度の上昇を招いて燃料の燃焼性が高まる。このため、負荷変動を起こしやすい加速走行時等にあっては、負荷変動(低負荷から高負荷に変動)に応じて圧縮比を高圧縮比から低圧縮比に変更制御することが行われている。こうした負荷変動に応じた圧縮比制御を行うことで、燃費の向上やドライバビリティの向上を実現している。
【0003】
こうした従来の可変圧縮比エンジンでは、圧縮比変更のための駆動源の駆動力を、ウォームとこれに噛み合うウォームホイールで、圧縮比変更機構に伝達して圧縮比を変更している(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−26981号公報
【0005】
一般に、こうした動力伝達にウォームとウォームホイールを用いるに当たっては、ウォームをモータ等の駆動源に連結し、ウォームホイールを駆動対象機器(圧縮比変更機構)に連結し、両者のギヤ比は大きくされている。このようにすれば、モータの高回転をウォームとウォームホイールで減速して圧縮比変更機器に伝達でき、実際の圧縮比を目標とする圧縮比に円滑に変更推移できる。しかも、ウォームとウォームホイールは、そのギヤ構成の特性から、ウォームホイールの側からウォーム側への回転伝達は起きにくくする逆転止め作用を果たすことが知られており、この逆転止め作用は、ギヤ比が大きいこととから効果的に働く。可変圧縮比エンジンについて述べれば、目標圧縮比に変更推移後には、モータ側から回転伝達を行わない限り、この逆転止め作用により、圧縮比が目標圧縮比に維持されることになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の可変圧縮比エンジンでは、上記したように動力伝達にウォームとウォームホイールを用いる都合上、次のような問題点が指摘されるに到った。
例えば、車両が低負荷運転時にある際に圧縮比変更に関与する機器、具体的には圧縮比変更機構やその制御装置等に何らかのトラブルが起きると、上記した逆転止め作用により圧縮比は低負荷運転に即した高圧縮比に維持されたままとなる。この状態のままアクセル操作がなされて車両の運転状態が高負荷運転に転ずると、ノッキングの発生頻度が高まりドライバビリティを損なう事態となる。或いは、高負荷状態での車両運転ができないようにアクセル操作を無視したエンジン制御を行う必要となり、こうなると、アクセル操作をする運転者に違和感を与えてしまう。
【0007】
本発明は、上記問題点を解決するためになされ、エンジンの圧縮比が不用意に高圧縮比に固定されてしまうような事態を回避することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
かかる課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の圧縮比変更方法と可変圧縮比エンジンでは、圧縮比を変更する状況になると、圧縮比変更のための駆動源の駆動力を、駆動源側のウォームとこれに噛み合うウォームホイールとを介して圧縮比変更機構に伝達する。これにより圧縮比変更機構では、その有する駆動機器が燃焼室燃焼圧に抗して駆動して、圧縮比を高圧縮比と低圧縮比との間に亘って変更する。
【0009】
このようにした圧縮比変更を図るに当たり、本発明の圧縮比変更方法は、ウォームとウォームギヤとを介した駆動源と圧縮比変更機構との間の駆動力伝達状況を、駆動源からの駆動力伝達が抑制される側に調整制御する。この抑制調整に際しては、駆動力伝達の遮断制御を含めることもできる。また、本発明の圧縮比可変エンジンは、ウォームギヤから圧縮比変更機構への駆動力伝達経路において、ウォームとウォームギヤとを介した駆動源と圧縮比変更機構との間の駆動力伝達状況を、調整手段により、駆動力伝達を抑制する側に調整制御する調整手段を有する。
【0010】
このため、ウォームとウォームギヤとを介した駆動力伝達状況が駆動力伝達の抑制を図られた分だけ、圧縮比変更機構側は、ウォーム側の制約を受けることなく駆動できるようになる。特に、駆動力伝達が遮断されれば、圧縮比変更機構は、フリーで駆動可能となる。このため、圧縮比が低負荷運転に即した高圧縮比に固定された状況下において上記した駆動力伝達の抑制を起こすと、圧縮比変更機構では、駆動源の駆動力が駆動機器に燃焼圧に抗して及ばなくなるので、燃焼圧をピストン押し下げ方向に受けて、ピストン上死点位置と燃焼室天井壁とが離間するよう自ずから駆動して低圧縮比状態となる。よって、本発明によれば、エンジンの圧縮比を不用意に高圧縮比のまま維持しておくような事態を回避することができる。この結果、エンジンは低圧縮比で運転継続が可能となり、その後の高負荷運転状況におけるノッキング回避やドライバビリティの維持、延いては、運転者への違和感緩和を図ることができる。
【0011】
上記した本発明の可変圧縮比エンジンでは、次のようにすることができる。即ち、前記駆動源と前記圧縮比変更機構との間の駆動力伝達を遮断するクラッチを有する調整手段とすることができる。こうすれば、ウォームとウォームギヤとを介した駆動源と圧縮比変更機構との間の駆動力伝達状況を、容易、且つ速やかに伝達遮断の状況とできる。よって、エンジンの圧縮比を高圧縮比での固定状況下から速やかに低圧縮比状態とできるので、ノッキング回避に有益である。
【0012】
また、判定手段により圧縮比の変更状況の適否を判定し、圧縮比の変更状況に異常があると判定された場合に、ウォームとウォームギヤとを介した駆動源から圧縮比変更機構への駆動力伝達を抑制側に制御するようにすることもできる。こうすれば、圧縮変更に異常のない状況下では、車両の負荷状況に併せて圧縮比を高低変更して燃費の向上やドライバビリティの向上を図る一方、圧縮比変更異常時には、圧縮比を低圧縮比とすることで、ノッキング回避はもとより、ドライバビリティの維持や違和感緩和を図ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の形態を実施例に基づき説明する。図1は第1実施例に係る可変圧縮比エンジン20の構成を概略的に説明する説明図である。
【0014】
図示するように、この可変圧縮比エンジン20は、シリンダブロック22とシリンダヘッド24を備え、そのシリンダ26にピストン28を組み込んで備える。ピストン28は、屈曲可能に構成されたコンロッド27を介してクランクシャフト29と連結され、シリンダ内でのピストン28の上下往復動は、コンロッド27を経てクランクシャフト29の回転運動に変換される。コンロッド27は、後述する圧縮比変更機構30を構成し、その屈曲程度の変更を経てピストン28の上死点位置および下死点位置を同時に変化させる。これにより、可変圧縮比エンジン20は、圧縮比を変更することができる。この詳細は後述する。
【0015】
可変圧縮比エンジン20は、シリンダヘッド24の図示しない吸気ポートに吸気管50を接続して備える。吸気管50は、インジェクタ52が吸気管流路に噴射した燃料を、空気との混合気状態で吸気ポートを経て燃焼室に導く。この場合、空気の吸気量はスロットルバルブ54にて調整され、燃料混合比が調整される。
【0016】
可変圧縮比エンジン20は、圧縮比変更やスロットルバルブ54の駆動等を統括制御するECU60を備える。このECU60は、マイクロコンピュータを中心とする論理演算回路として構成され、スロットルバルブ駆動用のアクチュエータ63やスロットルセンサ55、アクセルセンサ61の他、エンジン回転数とクランク角を検出する回転数・クランク角センサ56、圧縮比変更のためのアクチュエータ(サーボモータ)57、圧縮比を検出する圧縮比センサ58、排気中の酸素濃度を検出する酸素センサ62、吸気の量を検出するエアフロメータ64等と接続されている。
【0017】
次に、圧縮比変更のための構成について詳述する。図2はコンロッド27を含む圧縮比変更機構30を示す概略斜視図、図3はこの圧縮比変更機構30における駆動力の伝達の様子と圧縮比変更の様子を説明する説明図である。
【0018】
図2に示すように、圧縮比変更機構30は、コンロッド27を、ピストン28の側の第1コンロッド31と第2コンロッド32とを連結して構成する。第1コンロッド31は、その上部の小端部33で、ピストン28とピストンピン34により回動可能に連結されている。第2コンロッド32は、その下部の大端部35で、クランクシャフト29の図示しないクランクピンと回転可能に連結されている。また、この第1、第2の両コンロッドは、第1コンロッド下端側と第2コンロッド上端側でコンロッドピン36を介して互いに回動可能に連結されており、この連結箇所でリンク機構を構成している。
【0019】
第1コンロッド31は、下端側に突出部31aを備え、この突出部31aで、コントロールロッド37の一端側とピン38により回動可能に連結されている。コントロールロッド37は他端側に貫通孔37aを備え、この貫通孔37aには、コントロールシャフト39が回動可能に嵌合組み付けされている。そして、第1、第2の両コンロッドの連結箇所に構成されるリンク機構には、突出部31aやピン38も含まれ、コントロールロッド37は、このリンク機構に連結されていることになる。
【0020】
この他、圧縮比変更機構30はコントロールシャフトガイド40を有し、当該シャフトガイドをシリンダブロック22(図1参照)に回動可能に支持する。このコントロールシャフトガイド40は、その両端部と途中複数箇所に断面円形の軸受部41を備え、隣り合う軸受部41の間を、断面三日月形に切欠形成した連結部42とする。連結部42は、エンジンの気筒数と同じ数だけ用意され、各連結部の切欠領域43にコントロールシャフト39が位置するよう、このコントロールシャフト39はコントロールシャフトガイド40に嵌合・固定されている。つまり、コントロールシャフト39はコントロールシャフトガイド40の回動中心軸(中心軸)Xから偏心した位置に嵌合・固定される。よって、コントロールシャフトガイド40が回動することで、コントロールシャフト39は中心軸Xに対して揺動してその位置を変え、これによりコントロールロッド37はピン38を介して第1コンロッド31を第2コンロッド32に対して屈曲変位させる。こうしてコンロッド27が屈曲すると、その屈曲程度に応じてピストン28の上死点位置と下死点位置長は同時に変わり、可変圧縮比エンジン20は圧縮比を変更する。この場合、圧縮比変更、即ちコントロールシャフトガイド40の回動状況は、エンジンの運転状態に応じてECU60により制御される。
【0021】
なお、コントロールシャフト39が揺動する際に、コントロールロッド37が連結部42と干渉しないよう、連結部42は、その断面形状および寸法が設定されている。
【0022】
可変圧縮比エンジン20は、上記の圧縮比変更機構30においてコントロールシャフト39の揺動(即ち、圧縮比可変)を起こすため、図3に示すように、そのアクチュエータとしてのサーボモータ57とウォームギア47を有する。また、可変圧縮比エンジン20は、このサーボモータ57の回転駆動力を圧縮比変更機構30の側に伝達するためのクラッチ70を、コントロールシャフトガイド40に備える。
【0023】
クラッチ70は、電磁クラッチとして構成されており、ECU60からの制御信号によりオン−オフし、コントロールシャフトガイド40へのモータ駆動力の伝達・遮断を切り換える。つまり、クラッチ70は、ウォームギア47のウォームホイール49側のクラッチ板71と、これを電磁吸着するためのコントロールシャフトガイド40側のクラッチ部72とを有する。
【0024】
ウォームギア47は、サーボモータ57のシャフトに連結されたウォーム48と、コントロールシャフトガイド40に連結された直結されたウォームホイール49とで構成される。従って、コントロールシャフトガイド40は、クラッチ70がその上下のシャフト(コントロールシャフトガイド40)を連結している状態では、サーボモータ57の回転に伴って回転し、その回転方向と回転角はモータ制御により定まる。
【0025】
つまり、サーボモータ57によりウォーム48が回転すると、コントロールシャフトガイド40はこの回転程度に応じた角度だけ回転し、既述したように、コントロールシャフト39とコントロールロッド37を変位させる。このコントロールロッド37の変位によりコンロッド27の屈曲状態が定まり、エンジンの圧縮比蛩が変化する。本実施例では、コントロールシャフト39は、コントロールシャフトガイド40の中心軸X周りに略3時の方向から略6時の方向の90ーの範囲で変位可能であり、6時の方向ほど圧縮比蛩が高くなるように設定されている。なお、本実施例であっても、ウォーム48とウォームホイール49を有するウォームギア47を用いることから、このウォームギア47による逆転止め作用が発揮される。
【0026】
圧縮比センサ58は、コントロールシャフトガイド40の回転角度(方向を含む)を検出し、これをECU60に出力する。ECU60は、このセンサ出力に基づいて、実際の圧縮比蛩を算出するよう構成されている。なお、圧縮比算出に当たっては、コントロールシャフトガイド40の回転角度を検出する圧縮比センサ58に替え、次のように構成することもできる。つまり、シリンダ26の燃焼室に電磁式の隙間センサを組み込み、実際の圧縮比蛩を燃焼室におけるピストン位置のセンサ出力から算出するようにすることもできる。
【0027】
ここで、本実施例の可変圧縮比エンジン20における圧縮比変更の様子について説明する。図4は圧縮比変更制御を示すフローチャート、図5は圧縮比制御の内容を説明するための説明図である。
【0028】
図4に示す圧縮比変更制御ルーチンは、所定時間ごとに繰り返し実行されるものであり、まず、回転数・クランク角センサ56からのエンジン回転数読み込み、アクセル踏込状況を出力するアクセルセンサ61やスロットルセンサ55或いは図示しない吸気管負圧センサからのセンサ出力に応じたトルクの読み込みを行う(ステップS100)。続いて、読み込んだ回転数・トルクと、この両者を圧縮比に関連付けた図5に示すマップとに基づいて、目標とする圧縮比εtを演算する(ステップS110)。この目標圧縮比算出のためのマップは、エンジン冷却水温度、吸入空気温度、或いはエミッション等の状況に応じて複数用意され、その時のエンジン運転状況に併せて適宜切り換えられる。
【0029】
次に、圧縮比センサ58からの現状圧縮比の読み込みを行い(ステップS120)、その読み込んだ圧縮比εiと目標圧縮比εtとの一致状況に基づいて、圧縮比の変更を要するか否かを判定する(ステップS130)。ここで、上記の両圧縮比が一致していなければ、圧縮比変更を要すると判定し、ECU60は、圧縮比を目標圧縮比εtとするための変更指令をサーボモータ57に出力する(ステップS140)。詳しくは、現状の圧縮比εiを目標圧縮比εtとするに必要な駆動信号をサーボモータ57に出力し、上記の各処理を繰り返す。こうした制御により、可変圧縮比エンジン20は、サーボモータ57を駆動源とする圧縮比変更機構30によりコンロッド27の屈曲程度を変更し、エンジンの圧縮比を変更する。
【0030】
こうした圧縮比変更制御を行いつつ、本実施例では、クラッチ70による駆動力伝達制御も行う。図6はクラッチ70を用いた駆動力伝達制御を示すフローチャートである。
【0031】
この駆動力伝達制御にあっても所定時間ごとに繰り返し実行され、まず、エンジンの運転状態の読み込み(ステップS200)と、圧縮比センサ58からの現状圧縮比εiの読み込み(ステップS220)を順次行う。運転状態の読み込みは、既述したステップS100と同様、各センサ出力によって行われる。
【0032】
次いで、読み込んだ現状圧縮比εiが現状のエンジンの運転状態に適ったものであるか否かを判定する(ステップS220)。つまり、現状のエンジンの運転状態と図5に示したマップとの整合状況に基づいて、圧縮比の適否を判定する。なお、図4に示した圧縮比変更制御によって圧縮比が変更されている過程では、このステップS220により圧縮比不適とされる。よって、ステップS220では、こうした事態を回避するよう、圧縮比判定を行う。この一手法としては、例えば、図4のステップS140で出された圧縮比変更指令出力時からの圧縮比εiの推移状況を把握し、その結果を加味して適否判定を行う。つまり、圧縮比変更指令が出力されてから圧縮比が変更するまでに要する時間を経過してもなお現状圧縮比εiが目標圧縮比に一致しない状況や、現状圧縮比εiの変更推移が見られないような状況を加味して、適否判定を行う。
【0033】
このステップS220で圧縮比適合と判定すれば、圧縮比変更機構30の各構成部材が正常に駆動しているとして、何の処理も行わず、一旦本ルーチンを終了する。その一方、圧縮比不適と判定すれば、クラッチ70に遮断信号を出力してクラッチ70によりウォームホイール49とコントロールシャフトガイド40の連結を遮断する(ステップS230)。その後、図示しない警報機器、例えば警告灯や警報装置等を駆動して圧縮比不適の旨の警告を報知し(ステップS240)、本ルーチンを終了する。この警告報知は、エンジン整備が成されてリセットされるまで継続するようにされている。
【0034】
以上説明したように本実施例の可変圧縮比エンジン20では、図4、図5で説明したようにエンジンの運転状況に応じて圧縮比を種々変更しつつ、図6に示したように変更後の圧縮比(実圧縮比εi)の適否を判定する。そして、その実圧縮比εiが、実際の運転状況に適っていないとした場合は、クラッチ70を遮断する。従って、低負荷運転に即した高圧縮比とされている状況下で、何らかの不具合(例えば、サーボモータ57の焼き付き等の不具合)が起きた場合であっても、以下に説明するように、その後の車両運転に特段の支障を来さない。
【0035】
上記したように圧縮比が不適となると(ステップS220)、クラッチ70によって圧縮比変更機構30とサーボモータ57との動力伝達が遮断され(ステップS230)、圧縮比変更機構30の側では、圧縮比変更に関与する構成部材(コンロッド27、コントロールシャフトガイド40等)がフリーの状態となる。よって、圧縮比変更機構30では、ピストン28が燃焼室燃料の燃焼圧を受け、コンロッド27は、第1コンロッド31と第2コンロッド32の屈曲程度が大きくなるよう自ずから屈曲する。この際、コントロールシャフトガイド40にあってもこのコンロッドの屈曲に追従して駆動する。この結果、圧縮比変更機構30は、ピストン上死点位置が燃焼室天井壁から離れるので、エンジンの圧縮比を低圧縮比の状態とする。よって、エンジンの圧縮比を不用意に高圧縮比のまま維持しておくような事態を招かないので、可変圧縮比エンジン20は低圧縮比での運転を継続が可能となる。このように低圧縮比で有れば、高負荷運転の状況に推移しても、ノッキング回避やドライバビリティの維持、延いては、運転者への違和感緩和を図ることができる。
【0036】
ところで、圧縮比が低圧縮比の状況下で上記したような圧縮比不適の事態が起き得る。しかし、この場合は、既に低圧縮比の状態であるので、その後の運転に支障を来さない。なお、低圧縮比であってもその値が低圧縮比下限値より大きな値で有れば、圧縮比はこの低圧縮比下限値のものとされる。
【0037】
また、本実施例では、上記したような圧縮比不適の事態が起きると、警告灯や警報装置等の警報機器を駆動して、圧縮比が不適切であることを運転者に報知する。よって、こうした事態を招いた不具合の復旧を運転者や修理施工者に促すことができるので、圧縮比変更不具合を早期の内に解消できる。このため、低負荷運転の状況であっても低圧縮比のまま運転されてしまう期間を短くできるので、低負荷・低圧縮比状況下の運転による燃費低下を抑制できる。
【0038】
また、圧縮比変更機構30への駆動力伝達遮断に電磁式のクラッチ70を用いたので、圧縮比変更機構30を容易、且つ、速やかフリーの状態とできる。よって、速やかな低圧縮比への変更ができるので、ノッキングをより有効に回避できる。
【0039】
次に、第2実施例について説明する。この実施例は、圧縮比変更をシリンダの上下動を経て行う点に特徴がある。図7は第2実施例に係る可変圧縮比エンジン100の概略分解斜視図、図8はこの可変圧縮比エンジン100の概略斜視図である。
【0040】
この第2実施例の可変圧縮比エンジン100は、シリンダブロック103をロアケース(クランクケース)104に対してシリンダ102の軸方向に移動させることで圧縮比を変更する。このため、本実施例の可変圧縮比エンジン100は、ロアケース104に対してシリンダブロック103を移動させる圧縮比変更機構を備える。この圧縮比変更機構については後述する。
【0041】
ロアケース104に対してシリンダブロック103がシリンダ102の軸方向に移動するため、シリンダ102上部に配置された吸排気バルブの開閉を行う図示しないカムシャフトにあっても、ロアケース104に対して移動することとなる。カムシャフトの駆動力は、ロアケース104内に配置されたクランクシャフト115からチェーンやベルトを介して伝達されるため、これに対する考慮も本実施例のエンジンではなされている。この点についても、本発明の要旨と直接関係しないので、その説明については省略する。
【0042】
なお、シリンダブロック103がロアケース104に対して移動可能とされていること、および、その移動機構(圧縮比変更機構)を備えていること、カムシャフトへの変動力の伝達、以外の部分に関しては、通常のエンジンと変わるところはない。よって、これらについても説明は省略する。
【0043】
図7に示すように、可変圧縮比エンジン100は、シリンダブロック103の両側下部に複数の隆起部を備え、この各隆起部にカム収納孔105を有する。カム収納孔105は、片側に五つずつ形成されている。カム収納孔105は、円形を有しており、シリンダ102の軸方向に対して直角に、かつ、複数のシリンダ102(本実施例の可変圧縮比エンジン100は四気筒エンジン)の配列方向に平行になるようにそれぞれ形成されている。カム収納孔105は、シリンダブロック103の両側に形成されており、片側の複数のカム収納孔105は全て同一軸線上に位置している。そして、シリンダブロック103の両側のカム収納孔105の一対の軸線は平行である。
【0044】
ロアケース104には、上述したカム収納孔105が形成された複数の隆起部の間に位置するように、立壁部が形成されている。各立壁部のロアケース104外側に向けられた表面には、半円形の凹部が形成されている。また、各立壁部には、ボルト106によって取り付けられるキャップ107が用意されており、キャップ107にあっても半円形の凹部を有している。各立壁部にキャップ107を取り付けると、両部材で円形の軸受収納孔108が形成される。軸受収納孔108の形状は、上述したカム収納孔105と同一である。
【0045】
複数の軸受収納孔108は、カム収納孔105と同様に、シリンダブロック103をロアケース104に取り付けたときにシリンダ102の軸方向に対して直角に、かつ、複数のシリンダ102の配列方向に平行になる。これらの複数の軸受収納孔108も、シリンダブロック103の両側に形成されることとなり、片側の複数の軸受収納孔108は全て同一軸線上に位置している。軸受収納孔108は、片側に四つずつ形成される。そして、シリンダブロック103の両側の軸受収納孔108の一対の軸線は平行である。また、両側のカム収納孔105の間の距離と、両側の軸受収納孔108との問の距離は同一である。
【0046】
交互に配置される二列のカム収納孔105と軸受収納孔108には、それぞれカム軸109が挿通される。カム軸109は、図7に示すように、軸部109aに、カム部109bと可動軸受部109cとを有する。カム部109bは、軸部109aの中心軸に対して偏心された状態で軸部109aに固定され、正円形のカムプロフィールを有する。可動軸受部109cは、このカム部109bと同一外形を有し、軸部109aに対して回転可能に取り付けられる。本実施例では、カム部109bと可動軸受部109cとが交互に配置されている。一対のカム軸109は、シリンダ102を挟んで鏡像の関係を有している。また、カム軸109の端部には、後述するクラッチ120の取付部109dが形成されている。軸部109aの中心軸と取付部109dの中心とは偏心しており、全カム部109bの中心と取付部109dの中心とは一致している。
【0047】
可動軸受部109cも、軸部109aに対して偏心されておりその偏心量はカム部109bと同一である。実際にカム軸109を構築するには、最も端部の一つのカム部109bが予め一体的に結合された状態でカム軸109が製造され、これに可動軸受部109cと他のカム部109bとが交互に挿入される。そして、カム部109bのみが図示するようにビスなどで軸部109aに固定される。この場合、カム部固定は他の方法、例えば、圧入や溶接でも良い。軸部109a上のカム部109bの数は、シリンダブロック103片側のカム収納孔105の数と一致する。また、カム部109bの厚さも、対応する各カム収納孔105の長さと一致する。同様に、軸部109a上の可動軸受部109cの数は、ロアケース104片側に形成される軸受収納孔108の数と一致する。また、可動軸受部109cの厚さも、対応する各軸受収納孔108の長さと一致する。
【0048】
各カム軸109において、複数のカム部109bの偏心方向は同一である。また、可動軸受部109cの外形は、カム部109bと同一正円であるので、可動軸受部109cを回転させることで、複数のカム部109bの外表面と複数の可動軸受部109cの外側面とを一致させることができる。この状態で、シリンダブロック103とロアケース104とを組み合わせて複数のカム収納孔105と複数の軸受収納孔108とで形成される長孔にカム軸109が挿入されて組み立てられる。なお、カム軸109をシリンダブロック103およびロアケース104に対して配置させた後にキャップ107を取り付けても良い。
【0049】
カム収納孔105、軸受収納孔108、カム部109bおよび可動軸受部109cの形状は全て同一の正円形である。また、シリンダブロック103は、ロアケース104に対してスライド可能であるが、両者の摺動面には、シリンダ内面とピストンとの間の気密を確保するピストンリングのような部材を配置して気密性を確保する。なお、ピストンリング以外の他の手法、例えば、Oリングのようなゴム製ガスケット等によって、シールを行っても良い。
【0050】
各カム軸109は、その軸部109aの一端にクラッチ120を有する。このクラッチ120にあっても、既述したクラッチ70と同様、電磁式クラッチとして構成されており、それぞれのカム軸109へのモータ駆動力の伝達・遮断を切り換える。つまり、クラッチ120は、ウォームホイール110側のクラッチ板121と、これを電磁吸着するためのカム軸109側のクラッチ部122とを有する。なお、ウォームホイール110は、キーにて位置決めされた上で、クラッチ120のクラッチ板121とボルト固定されている。
【0051】
一対のカム軸109に対応するそれぞれのウォームホイール110には、ウォームギア111a,111bが噛み合っている。ウォームギア111a,111bは単一のモータ112の出力軸に取り付けられている。ウォームギア111a,111bは、互いに逆方向に回転する蝶旋溝を有している。このため、クラッチ120が駆動力伝達の状況下にあるときにモータ112を回転させると、一対のカム軸109は、ウォームホイール110の回転をクラッチ120を介して受け、互いに逆方向に回転する。モータ112は、シリンダブロック103などに固定されており、シリンダブロック103と一体的に移動する。
【0052】
次に、本実施例の可変圧縮比エンジン100が行う圧縮比制御について説明する。図9は可変圧縮比エンジン100における圧縮比変更の様子を説明する説明図である。なお、図9(a)〜図9(c)に、シリンダブロック103と、ロアケース104と、これら両者の間に構築されたカム軸109などからなる圧縮比変更機構とを断面示する。そして、これら図においては、軸部109aの中心軸を符号aで、カム部109bの中心をbで、可動軸受部109cの中心をcで表す。
【0053】
図9(a)は、軸部109aの延長線上から見て全てのカム部109bおよび可動軸受部109cの外周が一致した状態を示している。このとき、ここでは左右一対の軸部109aは、カム収納孔105および軸受収納孔108の外側に位置している。
【0054】
図9(a)の状態から、軸部109a(および軸部109aに固定されたカム部109b)をモータ112を駆動して矢印方向に回転させると、図9(b)の状態となる。このとき、軸部109aに対して、カム部109bと可動軸受部109cの偏心方向にズレが生じるので、ロアケース104に対してシリンダブロック103を上死点側にスライドさせることができる。そして、そのスライド量は、図9(c)のような状態となるまでカム軸109を回転させたときが最大となり、カム部109bや可動軸受部109cの偏心量の二倍となる。カム部109bおよび可動軸受部109cは、それぞれカム収納孔105および軸受収納孔108の内部で回転し、それぞれカム収納孔105および軸受収納孔108の内部で軸部109aの位置が移動するのを許容している。
【0055】
なお、カム部109bと可動軸受部109cとが完全に一致した状態(図9(a))では、一本のカム軸109に取り付けられた複数の可動軸受部109cが、シリンダを上下にスライドさせずに空転してしまう可能性もある。このため、本実施例のエンジンの圧縮比変更機構では、図9(a)のように、カム部109bと可動軸受部109cとを完全に一致させる状態を生じさせない。例えば、図9(a)の状態のカム軸109の回転位置を基準0°とした場合(一対のカム軸109で正方向は逆回転方向)、図9(c)の状態の回転位置は90°となるが、実際の制御範囲を5°以上としておけば、上述したような問題を解消し得る。また、上述したように、実際のシリンダブロック103のスライノド量は、数mmとすることを検討しているので、0°±5°程度(同様に180°±5°程度)が使用できなくても問題はない。
【0056】
さらに、本実施例では、ロアケース104に対してシリンダブロック103を上死点側にのみスライドさせて使用する。また、図9(c)の状態からスライド量を0に戻すには、モータ112を逆回転させて図9(a)の状態に戻す。即ち、本実施例では、カム軸109の制御範囲は5°〜90°である。しかし、ロアケース104に対してシリンダブロック103を下死点側にのみスライドさせて使用しても良い。この場合のカム軸109の制御範囲は−5°〜−90°(355°〜270°)とすればよい。また、ロアケース104に対してシリンダブロック103を上死点側にのみスライドさせて使用する場合に、カム軸109の制御範囲を90°〜175°等として使用してもよい。
【0057】
上述したような圧縮比変更機構を用いることによって、シリンダブロック103をロアケース104に対して、シリンダ102の軸線方向にスライドさせることができる。この結果、圧縮比を可変制御することが可能となる。ある寸法のエンジンで数mmのスライド量を実現して圧縮比の可変範囲を試算したところ、9〜14.5程度の可変範囲を確保できることが算出された。また、このような圧縮比変更機構によれば、シリンダを傾けるようなことをしないため、燃焼圧に起因する過大なモーメントが加わるような箇所も存在せず、カム軸109などを用いた簡便な機構で可変圧縮比エンジンを構築することができる。なお、この実施例であっても、ウォームホイール110とウォームギア111a,111bを有するウォームギア構成が組み込まれていることから、第1実施例と同様、逆転止め作用が発揮される。
【0058】
以上説明した第2実施例の可変圧縮比エンジン100であっても、既述した可変圧縮比エンジン20と同様は、図4、図5で説明したようにエンジンの運転状況に応じて圧縮比を種々変更しつつ、図6に示したように変更後の圧縮比(実圧縮比εi)の適否を判定する。そして、その実圧縮比εiが、実際の運転状況に適っていないとした場合は、各カム軸109について同時にクラッチ120を遮断する。従って、第1実施例と同様の効果を奏することができる。
【0059】
この第2実施例では、圧縮比不適な状況では、クラッチ120によってモータ112の動力伝達が遮断され、圧縮比変更に関与する構成部材(カム軸109のカム部109b、可動軸受部109c等)がフリーの状態となる。よって、ピストンが燃焼室燃料の燃焼圧を受け、カム部109bや可動軸受部109cは、図9(c)に示すように、シリンダブロック103をロアケース104に対して持ち上げるので、エンジンの圧縮比は低圧縮比の状態となる。
【0060】
以上本発明の実施例について説明したが、本発明は上記の実施例や実施形態になんら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
【0061】
例えば、上述した第2実施例においては、カム部109b−シリンダブロック103、可動軸受部109c−ロアケース104の組み合わせで圧縮比変更機構を構築したが、カム部−ロアケース、可動軸受部−シリンダブロックの組み合わせで圧縮比変更機構を構築しても良い。また、カム部109bの形状は正円であることが好ましいが、正円でなくでも機能し得る。例えば、上述した実施例において、長径がカム部109bと同じ長さを有する楕円や卵形をしていても機能し得る。
【0062】
さらに、第2実施例のタイプの可変圧縮比エンジンにあっては、V型エンジンにも容易に適用できる。この場合、各バンク毎に上述した一対のカム軸を配置しても良いし、両バンクの基部に一対のカム軸を配置して、両バンクによって形成される中心角の中央方向にV型のバンク全体をスライドさせて圧縮比を変えてもよい。
【0063】
また、モータ駆動力の伝達を、伝達・遮断の状態に切り換えるクラッチを例に採り説明したが、伝達効率を可変なクラッチ構成とすることや、モータ駆動力を遮断を含めて伝達調整できる構成で有れば、上記の実施例のクラッチ70やクラッチ120に代えて用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る可変圧縮比エンジン20の構成を概略的に説明する説明図である。
【図2】コンロッド27を含む圧縮比変更機構30を示す概略斜視図である。
【図3】この圧縮比変更機構30における駆動力の伝達の様子と圧縮比変更の様子を説明する説明図である。
【図4】圧縮比変更制御を示すフローチャートである。
【図5】圧縮比制御の内容を説明するための説明図である。
【図6】クラッチ70を用いた駆動力伝達制御を示すフローチャートである。
【図7】第2実施例に係る可変圧縮比エンジン100の概略分解斜視図である。
【図8】この可変圧縮比エンジン100の概略斜視図である。
【図9】可変圧縮比エンジン100における圧縮比変更の様子を説明する説明図である。
【符号の説明】
20…可変圧縮比エンジン
22…シリンダブロック
24…シリンダヘッド
26…シリンダ
27…コンロッド
28…ピストン
29…クランクシャフト
30…圧縮比変更機構
31…第1コンロッド
31a…突出部
32…第2コンロッド
33…小端部
34…ピストンピン
35…大端部
36…コンロッドピン
37…コントロールロッド
37a…貫通孔
38…ピン
39…コントロールシャフト
40…コントロールシャフトガイド
41…軸受部
42…連結部
43…切欠領域
47…ウォームギア
48…ウォーム
49…ウォームホイール
50…吸気管
52…インジェクタ
54…スロットルバルブ
55…スロットルセンサ
56…回転数・クランク角センサ
57…サーボモータ
58…圧縮比センサ
61…アクセルセンサ
62…酸素センサ
63…アクチュエータ
64…エアフロメータ
70…クラッチ
71…クラッチ板
72…クラッチ部
100…可変圧縮比エンジン
102…シリンダ
103…シリンダブロック
104…ロアケース
105…カム収納孔
106…ボルト
107…キャップ
108…軸受収納孔
109…カム軸
109a…軸部
109b…カム部
109c…可動軸受部
109d…取付部
110…ウォームホイール
111a,111b…ウォームギア
112…モータ
115…クランクシャフト
120…クラッチ
121…クラッチ板
122…クラッチ部
X…回動中心軸

Claims (5)

  1. エンジンの圧縮比を変更するために燃焼室内の燃焼圧に抗して駆動される駆動機器を有する圧縮比変更機構と、圧縮比変更のための駆動力を発生する駆動源と、該駆動源の駆動力を受けて回転するウォームと、該ウォームに噛み合い前記駆動力を前記圧縮比変更機構の前記駆動機器に伝達するウォームホイールとを備えるエンジンの圧縮比を変更する方法であって、
    前記ウォームとウォームギヤとを介した前記駆動源と前記圧縮比変更機構との間の駆動力伝達状況を、前記駆動源からの駆動力伝達が抑制される側に調整制御する、エンジンの圧縮比変更方法。
  2. 請求項1記載のエンジンの圧縮比変更方法であって、
    前記圧縮比変更機構による圧縮比の変更状況に異常がある場合に、前記駆動力伝達状況を前記駆動力伝達の抑制側に調整制御する、エンジンの圧縮比変更方法。
  3. エンジンの圧縮比を変更可能なエンジンであって、
    エンジンの圧縮比を変更するために燃焼室内の燃焼圧に抗して駆動される駆動機器を有する圧縮比変更機構と、
    圧縮比変更のための駆動力を発生する駆動源と、
    該駆動源の駆動力を受けて回転するウォームと、
    該ウォームに噛み合い前記駆動力を前記圧縮比変更機構の側に伝達するウォームホイールと、
    前記駆動源の駆動力を前記ウォームとウォームギヤとを介して前記圧縮比変更機構に伝達し、前記圧縮比変更機構の前記駆動機器を駆動制御して圧縮比を変更する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、
    前記ウォームギヤから前記圧縮比変更機構への前記駆動力伝達経路において、前記ウォームとウォームギヤとを介した前記駆動源と前記圧縮比変更機構との間の駆動力伝達状況を、前記駆動源からの駆動力伝達が抑制される側に調整制御する調整手段を有する、可変圧縮比エンジン。
  4. 請求項3記載の圧縮比可変エンジンであって、
    前記調整手段は、前記駆動源と前記圧縮比変更機構との間の駆動力伝達を遮断するクラッチを有する、圧縮比可変エンジン。
  5. 請求項3または請求項4記載の圧縮比可変エンジンであって、
    前記制御手段は、
    前記圧縮比の変更状況の適否を判定する判定手段を備え、
    圧縮比の変更状況に異常があると判定された場合は、前記調整手段により、前記ウォームとウォームギヤとを介した前記駆動源から前記圧縮比変更機構への駆動力伝達を抑制制御する、可変圧縮比エンジン。
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