JP2007211637A - 可変圧縮比内燃機関 - Google Patents

可変圧縮比内燃機関 Download PDF

Info

Publication number
JP2007211637A
JP2007211637A JP2006030711A JP2006030711A JP2007211637A JP 2007211637 A JP2007211637 A JP 2007211637A JP 2006030711 A JP2006030711 A JP 2006030711A JP 2006030711 A JP2006030711 A JP 2006030711A JP 2007211637 A JP2007211637 A JP 2007211637A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compression ratio
ratio
fuel injection
change
internal combustion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006030711A
Other languages
English (en)
Inventor
Junichi Mori
純一 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2006030711A priority Critical patent/JP2007211637A/ja
Publication of JP2007211637A publication Critical patent/JP2007211637A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Abstract

【課題】圧縮比の変更時において、圧縮比の変更に起因する機関トルクの急激な変化を抑制し、以ってドライバビリティが悪化することを抑制する。
【解決手段】圧縮比の変更時において、燃料噴射量の合計量に対する直噴用噴射弁22における燃料噴射量の比を、圧縮比の変更に起因する機関トルクの変化を打ち消すように決定する。その後、上記の燃料噴射量の比を圧縮比の変更前の値まで徐々に戻すことにより、変更後の圧縮比に対応する機関トルクまで機関トルクを緩やかに変化させる(S105)。
【選択図】図5

Description

本発明は、内燃機関の圧縮比が変更可能であって、特に複数の燃料噴射弁を有し、各々の燃料噴射弁における燃料噴射量の比によって、機関トルクを変化させることが可能な可変圧縮比内燃機関に関する。
近年、内燃機関の燃費性能や出力性能などを向上させることを目的とした、内燃機関の圧縮比を可変にする技術が提案されている。この種の技術としては、シリンダブロックとクランクケースとを相対移動可能に連結するとともにその連結部分にカム軸を設け、前記カム軸を回動させてシリンダブロックとクランクケースとを、気筒の軸線方向に相対移動させることで燃焼室の容積を変更し、以て内燃機関の圧縮比を変更する技術が提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。
また、コンロッドを2分割し、クランクシャフトに連結された方のコンロッドに所定の揺動中心を中心に揺動可能な揺動部材を連結し、前記揺動中心がカム軸を回転させることによって移動することで燃焼室の容積及びピストンのストロークを変更し、以って内燃機関の圧縮比を変更する技術も提案されている(例えば、特許文献2を参照。)。
上記の技術においては、運転状態に応じてノッキングの抑制などのために圧縮比を低圧縮比側に変更する制御と、燃費向上のために圧縮比を高圧縮比側に変更する制御とが適宜実行される。
ここで、内燃機関の圧縮比を急激に変更すると、内燃機関における熱効率の急激な変化により機関トルクが急激に変化し、ドライバビリティが悪化する場合があった。
これに関連して、可変圧縮比内燃機関におけるトルク変化を抑制する技術としては、単位時間当たりに噴射される燃料の噴射量の異なる一対のインジェクターを備え、内燃機関の負荷に応じて燃料を噴射するインジェクターを切り換えることにより、圧縮比の変更に起因する内燃機関のトルク低下を防止する技術が提案されている(例えば、特許文献3を
参照。)。
また、減速時などのトルク変更時に、吸入新気量の応答時間と圧縮比変更の応答時間とを合わせることにより、滑らかにトルクを変化させる技術も提案されている(例えば、特
許文献4を参照。)。
しかし、前記特許文献には、圧縮比の変更に起因する機関トルク自体の変化を抑制し、ドライバビリティが悪化することを抑制する技術は開示されていない。
特開2003−206771号公報 特開2001−317383号公報 特開2004−162592号公報 特開2004−197583号公報
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、圧縮比の変更時において、該圧縮比の変更に起因する機関トルクの急激な変化を抑制し、以ってドライバビリティが悪化することを抑制する技術を提供することである。
上記目的を達成するための本発明は、圧縮比の変更時において、複数の燃料噴射弁の各々の燃料噴射量の比を、圧縮比の変更に起因する機関トルクの変化を打ち消すように決定することを最大の特徴とする。
より詳しくは、内燃機関の運転状態に応じて圧縮比を変更可能な圧縮比変更手段と、前記内燃機関における燃焼に用いられる燃料を噴射する複数の燃料噴射弁を有するとともに該複数の燃料噴射弁の各々の燃料噴射量の比によって、前記内燃機関において発生する機関トルクを変化させる燃料噴射手段と、前記圧縮比変更手段による前記圧縮比の変更時において、前記複数の燃料噴射弁の各々の燃料噴射量の比を、該燃料噴射量の比の変化による前記機関トルクの変化が前記圧縮比の変更に起因する機関トルクの変化を打ち消すように決定する燃料噴射比率決定手段と、を備えたことを特徴とする。
このように構成された可変圧縮比内燃機関では、運転状態に応じて圧縮比を変更させる必要が生じたときに、圧縮比変更手段が圧縮比を変更する。
また、本発明における前記燃料噴射手段は、複数の燃料噴射弁を有する。そして、該複数の燃料噴射弁の各々における燃料噴射量の比によって、前記内燃機関において発生する機関トルクが変化するように構成されている。これによれば、該複数の燃料噴射弁の各々における燃料噴射量の比を変化させることによって前記内燃機関において発生する機関トルクを変化させることが可能となる。
ところで、一般に、圧縮比が変更されると、内燃機関における熱効率が変化することにより機関トルクが変化する。従って、圧縮比が急激に変化した場合には、該機関トルクが急激に変化することに伴いドライバビリティが悪化する虞が生じる。
そこで、本発明においては、燃料噴射比率決定手段は、圧縮比の変更時において、前記複数の燃料噴射弁の各々における燃料噴射量の比を、該燃料噴射量の比の変化による機関トルクの変化が、圧縮比の変更に起因する機関トルクの変化を打ち消すように決定する。
このようにして、圧縮比が変更されても、圧縮比の変更に起因する機関トルクの変化を打ち消すことにより機関トルクの急激な変化(以下、トルク段差と記す。)を抑制し、以ってドライバビリティが悪化することを抑制することが可能となる。ここで、前記燃料噴射比率決定手段が前記複数の燃料噴射弁の各々における燃料噴射量の比を決定することには、前記複数の燃料噴射弁の各々における燃料噴射量の比を変更することも含まれる。
また、本発明においては、前記燃料噴射手段は2個の燃料噴射弁を有し、該2個の燃料噴射弁の一方は前記内燃機関の気筒内に直接燃料を噴射する筒内噴射弁であり、他方は前記内燃機関の吸気通路内に燃料を噴射する吸気通路内噴射弁としてもよい。そして、前記燃料噴射比率決定手段は、前記圧縮比変更手段により圧縮比が高い側に変更されたときには、前記複数の燃料噴射弁からの合計の燃料噴射量に対する前記筒内噴射弁からの前記燃料噴射量の比が低くなるように決定してもよい。さらに、前記圧縮比変更手段により圧縮比が低い側に変更されたときには、前記複数の燃料噴射弁からの合計の燃料噴射量に対する前記筒内噴射弁からの前記燃料噴射量の比が高くなるように決定してもよい。
一般に、気筒内に直接燃料を噴射すると、燃料の気化潜熱により吸入空気をより冷却できるので、吸気通路内に燃料を噴射するよりも充填効率を高めることができる。従って、吸気通路内に燃料を噴射するよりも気筒内に直接燃料を噴射する方が、内燃機関において発生する機関トルクが大きくなる。
一方、圧縮比が高い側に変更されたときには、熱効率の向上により内燃機関において発生する機関トルクが大きくなり、圧縮比が低い側に変更されたときには、熱効率の悪化により内燃機関において発生する機関トルクが小さくなる。
このように構成された可変圧縮比内燃機関では、前記圧縮比変更手段により圧縮比が変更された際に、前記燃料噴射比率決定手段が、前記複数の燃料噴射弁からの合計の燃料噴射量に対する前記筒内噴射弁からの前記燃料噴射量の比を、圧縮比の変更に起因する機関トルクの変化を打ち消すように決定することにより、トルク段差を抑制し、以ってドライバビリティが悪化することを抑制することが可能となる。
また、本発明においては、前記燃料噴射比率決定手段は、前記圧縮比変更手段による圧縮比の変更時に前記複数の燃料噴射弁の燃料噴射量の比を、該燃料噴射量の比の変化による前記機関トルクの変化が前記圧縮比の変更に起因する機関トルクの変化を打ち消すように決定した後、該燃料噴射量の比を前記圧縮比の変更前の比に徐々に戻してもよい。
そうすれば、前記圧縮比変更手段による圧縮比の変更時に前記複数の燃料噴射弁の各々から噴射される燃料噴射量の比を、該燃料噴射量の比の変化による前記機関トルクの変化が前記圧縮比の変更に起因する機関トルクの変化を打ち消すように決定することにより、トルク段差を抑制し、以ってドライバビリティが悪化することを抑制できる。さらに、圧縮比の変更後は、該燃料噴射量の比を前記圧縮比の変更前の比に徐々に戻すことにより、内燃機関の機関トルクを、変更後の圧縮比に対応した値まで緩やかに変化させることが可能である。
本発明にあっては、圧縮比の変更時において、該圧縮比の変更に起因する機関トルクの急激な変化を抑制し、以ってドライバビリティが悪化することを抑制できる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を例示的に詳しく説明する。
以下に説明する内燃機関1は、可変圧縮比内燃機関であり、気筒2を有するシリンダブロック3を、ピストンが連結されたクランクケース4に対して気筒2の中心軸方向に移動させることによって圧縮比を変更するものである。
先ず、図1を用いて、本実施例に係る可変圧縮比機構の構成について説明する。図1に
示されるように、シリンダブロック3の両側下部に複数の隆起部が形成されており、この各隆起部に軸受収納孔5が形成されている。軸受収納孔5は、円形をしており、気筒2の軸方向に対して直角に、かつ複数の気筒2の配列方向に平行になるようにそれぞれ形成されている。軸受収納孔5はすべて同一軸線上に位置している。そして、シリンダブロック3の両側の軸受収納孔5の一対の軸線は平行である。
クランクケース4には、上述した軸受収納孔5が形成された複数の隆起部の間に位置するように、立壁部が形成されている。各立壁部のクランクケース4外側に向けられた表面には、半円形の凹部が形成されている。また、各立壁部には、ボルト6によって取り付けられるキャップ7が用意されており、キャップ7も半円形の凹部を有している。また、各立壁部にキャップ7を取り付けると、円形のカム収納孔8が形成される。カム収納孔8の形状は、上述した軸受収納孔5と同一である。
複数のカム収納孔8は、軸受収納孔5と同様に、シリンダブロック3をクランクケース4に取り付けたときに気筒2の軸方向に対して直角に、且つ、複数の気筒2の配列方向に平行になるようにそれぞれ形成されている。これらの複数のカム収納孔8も、シリンダブロック3の両側に形成されることとなり、片側の複数のカム収納孔8はすべて同一軸線上に位置している。そして、シリンダブロック3の両側のカム収納孔8の一対の軸線は平行である。また、両側の軸受収納孔5の間の距離と、両側のカム収納孔8との間の距離は同一である。
交互に配置される二列の軸受収納孔5とカム収納孔8には、それぞれカム軸9が挿通される。カム軸9は、図1に示されるように、軸部9aと、軸部9aの中心軸に対して偏心
された状態で軸部9aに固定された正円形のカムプロフィールを有するカム部9bと、カム部9bと同一外形を有し軸部9aに対して回転可能に取り付けられた可動軸受部9cとが交互に配置されている。一対のカム軸9は鏡像の関係を有している。また、カム軸9の端部には、後述するギア10の取り付け部9dが形成されている。軸部9aの中心軸と取り付け部9dの中心とは偏心しており、カム部9bの中心と取り付け部9dの中心とは一致している。
可動軸受部9cも、軸部9aに対して偏心されておりその偏心量はカム部9bと同一である。また、各カム軸9において、複数のカム部9bの偏心方向は同一である。また、可動軸受部9cの外形は、カム部9bと同一直径の正円であるので、可動軸受部9cを回転させることで、複数のカム部9bの外表面と複数の可動軸受部9cの外側面とを一致させることができる。
各カム軸9の一端にはギア10が取り付けられている。一対のカム軸9の端部に固定された一対のギア10には、それぞれウォームギア11a、11bがかみ合っている。ウォームギア11a、11bは単一のモータ12の一本の出力軸にとりつけられている。ウォームギア11a、11bは、互いに逆方向に回転する螺旋溝を有している。このため、モータ12を回転させると、一対のカム軸9は、ギア10を介して互いに逆方向に回転する。モータ12は、シリンダブロック3に固定されており、シリンダブロック3と一体的に移動する。
次に、上述した構成の内燃機関1において圧縮比を制御する方法について詳しく説明する。図2(a)から図2(c)にシリンダブロック3と、クランクケース4と、これら両者の間に構築されたカム軸9との関係を示した断面図を示す。図2(a)から図2(c)において、軸部9aの中心軸をa、カム部9bの中心をb、可動軸受部9cの中心をcとして示す。図2(a)は、軸部9aの延長線上から見て全てのカム部9b及び可動軸受部9cの外周が一致した状態である。このとき、ここでは一対の軸部9aは、軸受収納孔5及びカム収納孔8の中で外側に位置している。
図2(a)の状態から、モータ12を駆動して軸部9aを矢印方向に回転させると、図2(b)の状態となる。このとき、軸部9aに対して、カム部9bと可動軸受部9cの偏心方向にずれが生じるので、クランクケース4に対してシリンダブロック3を上死点側にスライドさせることができる。そして、そのスライド量は図2(c)のような状態となるまでカム軸9を回転させたときが最大となり、カム部9bや可動軸受部9cの偏心量の2倍となる。カム部9b及び可動軸受部9cは、それぞれカム収納孔8及び軸受収納孔5の内部で回転し、それぞれカム収納孔8及び軸受収納孔5の内部で軸部9aの位置が移動するのを許容している。
上述したような機構を用いることによって、シリンダブロック3をクランクケース4に
対して、気筒2の軸線方向に相対移動させることが可能となり、圧縮比を可変制御することができる。
次に、図3を用いて、本実施例に係る可変圧縮比内燃機関の吸排気系の概略構成、及び燃料供給系の概略構成について説明する。
図3に示すように、内燃機関1は、気筒2を有しており、気筒2内にはピストン13が摺動自在に設けられている。気筒2内上部の燃焼室14には、吸気ポート15と排気ポート16とが開口している。吸気ポート15は吸気通路17と接続されており、排気ポート16は排気通路18と接続されている。吸気ポート15および排気ポート16の燃焼室14への開口部は、それぞれ吸気弁19および排気弁20によって開閉される。
吸気通路17には、吸気ポート15内へ向けて燃料を噴射するポート噴射用噴射弁21が設けられている。また、気筒2内上部には、該気筒内に燃料を直接噴射する直噴用噴射弁22が設けられている。燃焼室14には混合気に点火するための点火プラグ23が設けられている。ここでポート噴射用噴射弁21は吸気通路内噴射弁に相当し、直噴用噴射弁22は筒内噴射弁に相当する。
尚、内燃機関1には、該内燃機関1を制御するためのECU24が併設されている。このECU24は、内燃機関1の運転条件や運転者の要求に応じて内燃機関1の運転状態を制御するユニットである。また、該ECU24は、運転状態を制御する他、圧縮比の変更、及び、ポート噴射用噴射弁21及び直噴用噴射弁22の各々における燃料噴射量の比を制御する。従って、本実施例においてECU24は、圧縮比変更手段及び燃料噴射比率決定手段に相当する。また、燃料噴射手段はポート噴射用噴射弁21、直噴用噴射弁22及びECU24を含んで構成される。
ここで、図4は、本実施例の内燃機関1において圧縮比を変更する前後における、圧縮比及び機関トルクの時間推移の例を示すタイムチャートである。運転状態にもよるが、図4(a)に示すように、圧縮比が急激に変化した場合には、図4(b)に示すように、圧縮比の変更時t0を境に機関トルクが急激に変化する。このことにより、所謂トルク段差が発生してしまい、ドライバビリティが悪化してしまう場合がある。
そこで、本実施例においては、圧縮比の変更に起因する機関トルクの急激な変化を、ポート噴射用噴射弁21及び直噴用噴射弁22の各々における燃料噴射量の比を変更することにより打ち消し、トルク段差を抑制することとした。また、変更後の前述の燃料噴射量の比を、徐々に変更前の値に戻すことにより、変更後の圧縮比に対応する機関トルクまで、機関トルクを緩やかに変化させることとした。以下に具体的な方法について説明する。
ここで、図5は、本実施例の内燃機関1における、圧縮比の変更に起因するトルク段差を抑制し、且つ、変更後の圧縮比に対応する機関トルクまで、機関トルクを緩やかに変化させる制御を示すフローチャートである。本ルーチンは、内燃機関1の稼動中はECU24によって所定時間毎に実行されるルーチンである。
本ルーチンが実行されると、まずステップ101(以下、ステップは単にSと記す。)においては、ECU24によって、例えば、機関負荷等の運転状態が検知される。次に、S102においては、ECU24によって検知された運転状態から、該運転状態に応じた圧縮比が算出される。ここで、運転状態に応じた圧縮比とは、例えばその際の運転状態においてノッキングが生じない範囲で最大の圧縮比であってもよい。
S103においては、S102で算出された圧縮比と現在の圧縮比の異同が判定される
。ここで算出された圧縮比と現在の圧縮比が同じであると判定された場合は、圧縮比の変更の必要がないと判断されるのでそのまま本ルーチンを一旦終了する。一方、算出された圧縮比と現在の圧縮比が異なっていると判定された場合は、圧縮比を変更する必要があると判断されるのでS104に進み、圧縮比の変更制御が行われる。そしてS104の実後、S105に進む。
S105においては、圧縮比の変更に起因するトルク段差を抑制し、機関トルクの変化を緩やかにするように、ポート噴射用噴射弁21及び直噴用噴射弁22の各々における燃料噴射量の合計量に対する直噴用噴射弁22における燃料噴射量の比(以下、単に筒内噴射比と記す。)が決定され、筒内噴射比に従った燃料噴射に移行する。
ここで、S105における制御を図6(a)から図6(c)を用いて説明する。図6(a)から図6(c)は、本実施例の内燃機関1において圧縮比を変更する前後における、圧縮比、筒内噴射比rFI、及び機関トルクTQの時間推移の例を示すタイムチャートである。
上述したように、運転状態にもよるが、圧縮比を変更すると該圧縮比の変更時t0において圧縮比の変更に起因するトルク段差ΔTQが生じることになる(図6(c)中、破線で図示する。)。そこで、ECU24によって、前記トルク段差ΔTQを打ち消すように、筒内噴射比rFIが決定され、該決定後の筒内噴射比rFI1まで変更される。
次に、ECU24によって、圧縮比の変更時t0から時間Δtの間に、圧縮比の変更後の筒内噴射比rFI1が圧縮比の変更前の筒内噴射比rFI0に徐々に戻される。
ここで、圧縮比の変更後の筒内噴射比rFI1と圧縮比の変更前の筒内噴射比rFI0との差をΔrFIとすると、圧縮比の変更後の筒内噴射比rFI1から圧縮比の変更前の筒内噴射比rFI0まで、筒内噴射比rFIが徐々に戻される過程において、任意の時間tにおける筒内噴射比rFI(t)は(1)式により求められる。
rFI(t)=rFI0−ΔrFI(t0+Δt−t)/Δt・・・・(1)
(t0≦t≦t0+Δt)
このように、S105においては、ECU24によって、筒内噴射比rFIが前記トルク段差ΔTQを打ち消すように圧縮比の変更後の筒内噴射比rFI1に変更される。さらに、圧縮比の変更後の筒内噴射比rFI1が、圧縮比の変更前の筒内噴射比rFI0まで徐々に戻される。
以上、説明したように、本実施の形態による可変圧縮比内燃機関によれば、筒内噴射比rFIが変更されて圧縮比の変更に起因する機関トルクの変化が打ち消されることによりトルク段差を抑制することができる。また、圧縮比の変更後の筒内噴射比rFIが徐々に変更前の値に戻されることにより、変更後の圧縮比に対応する機関トルクまで、機関トルクを緩やかに変化させることができる。
尚、本実施の形態では、前記筒内噴射比rFI(t)を直線的に変化させているが、例えば、曲線的に筒内噴射比rFI(t)を変化させてもよい。
また、図6(a)から図6(c)は、圧縮比が高い側に変更されたときに、前記筒内噴射比を低くする例を示したが、図7(a)から図7(c)に示すように、圧縮比が低い側に変更されたときには、前記筒内噴射比を高くするとよい。
また、圧縮比の変更に伴って機関トルクが増加するか減少するかは、運転状態等により反対となることが有り得る。すなわち図8(a)に示すように、圧縮比が高い側に変更されたときに機関トルクが減少する場合もある(図8(c)中、破線で図示する。)。このような場合には、図8(b)に示すように、圧縮比が高い側に変更されたときに、前記筒内噴射比を高くしてもよい。そうすることによっても、機関トルクの変化を打ち消すように前記筒内噴射比を変更することによりトルク段差を抑制することができる。また、圧縮比の変更後の筒内噴射比rFIを徐々に変更前の値に戻すことにより、変更後の圧縮比に対応する機関トルクまで、機関トルクを緩やかに変化させることができる。
また、図9(a)から図9(c)は、圧縮比が変更されたときに、機関トルクの変化が起きないように前記筒内噴射比を変更する例を示した、圧縮比、筒内噴射比rFI、及び機関トルクTQのタイムチャートである。尚、図9(c)中に示す破線は圧縮比の変更に起因するトルク段差ΔTQを示す。ここでは、圧縮比の変更時t0に、圧縮比の変更に起因するトルク段差ΔTQを打ち消すように筒内噴射比rFIを変更し、変更後の筒内噴射比rFIを変更前の値に戻さずに維持している。そうすることにより、圧縮比が変更されても、圧縮比の変更に起因するトルク段差を抑制することができ、且つ、圧縮比の変更の前後において機関トルクを一定に制御することが可能となる。
本発明の実施例に係る可変圧縮比内燃機関の概略構成を示す分解斜視図である。 本発明の実施例に係る可変圧縮比内燃機関におけるシリンダブロックがクランクケースに対して相対移動する経過を示す断面図である。 本発明の実施例に係る可変圧縮比内燃機関の吸排気系及び燃料供給系の概略構成を示す図である。 本発明の実施例に係る圧縮比を変更する前後における圧縮比及び機関トルクの時間推移の例を示すタイムチャートである。 本発明の実施例に係る圧縮比の変更に起因するトルク段差を抑制し、変更後の圧縮比に対応する機関トルクまで機関トルクを緩やかに変化させる制御を示すフローチャートである。 本発明の実施例に係る圧縮比が高い側に変更されたときに、筒内噴射比が低くなるように変更する例を示した、圧縮比、筒内噴射比、及び機関トルクのタイムチャートである。 本発明の実施例に係る圧縮比が低い側に変更されたときに、筒内噴射比が高くなるように変更する例を示した、圧縮比、筒内噴射比、及び機関トルクのタイムチャートである。 本発明の実施例に係る圧縮比が高い側に変更されたときに、筒内噴射比が高くなるように変更する例を示した、圧縮比、筒内噴射比、及び機関トルクのタイムチャートである。 本発明の実施例に係る圧縮比が変更されたときに、圧縮比の設定の変更に起因する機関トルクの変化が生じないように筒内噴射比を変更する例を示した、圧縮比、筒内噴射比、及び機関トルクのタイムチャートである。
符号の説明
1・・・内燃機関
2・・・気筒
3・・・シリンダブロック
4・・・クランクケース
9・・・カム軸
10・・・ギア
11a、11b・・・ウォームギア
12・・・モータ
15・・・吸気ポート
16・・・排気ポート
17・・・吸気通路
18・・・排気通路
21・・・ポート噴射用噴射弁
22・・・直噴用噴射弁
24・・・ECU

Claims (3)

  1. 内燃機関の運転状態に応じて圧縮比を変更可能な圧縮比変更手段と、
    前記内燃機関における燃焼に用いられる燃料を噴射する複数の燃料噴射弁を有するとともに該複数の燃料噴射弁の各々の燃料噴射量の比によって、前記内燃機関において発生する機関トルクを変化させる燃料噴射手段と、
    前記圧縮比変更手段による前記圧縮比の変更時において、前記複数の燃料噴射弁の各々の燃料噴射量の比を、該燃料噴射量の比の変化による前記機関トルクの変化が前記圧縮比の変更に起因する機関トルクの変化を打ち消すように決定する燃料噴射比率決定手段と、を備えたことを特徴とする可変圧縮比内燃機関。
  2. 前記燃料噴射手段は2個の燃料噴射弁を有し、該2個の燃料噴射弁の一方は前記内燃機関の気筒内に直接燃料を噴射する筒内噴射弁であり、他方は前記内燃機関の吸気通路内に燃料を噴射する吸気通路内噴射弁であり、
    前記燃料噴射比率決定手段は、前記圧縮比変更手段により圧縮比が高い側に変更されたときには、前記2個の燃料噴射弁の合計の燃料噴射量に対する前記筒内噴射弁の前記燃料噴射量の比が低くなるように決定し、前記圧縮比変更手段により圧縮比が低い側に変更されたときには、前記2個の燃料噴射弁の合計の燃料噴射量に対する前記筒内噴射弁の前記燃料噴射量の比が高くなるように決定することを特徴とする請求項1に記載の可変圧縮比内燃機関。
  3. 前記燃料噴射比率決定手段は、前記圧縮比変更手段による圧縮比の変更時に前記複数の燃料噴射弁の燃料噴射量の比を、該燃料噴射量の比の変化による前記機関トルクの変化が前記圧縮比の変更に起因する機関トルクの変化を打ち消すように決定した後、該燃料噴射量の比を前記圧縮比の変更前の比に徐々に戻すことを特徴とする請求項1又は2に記載の可変圧縮比内燃機関。
JP2006030711A 2006-02-08 2006-02-08 可変圧縮比内燃機関 Pending JP2007211637A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006030711A JP2007211637A (ja) 2006-02-08 2006-02-08 可変圧縮比内燃機関

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006030711A JP2007211637A (ja) 2006-02-08 2006-02-08 可変圧縮比内燃機関

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007211637A true JP2007211637A (ja) 2007-08-23

Family

ID=38490306

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006030711A Pending JP2007211637A (ja) 2006-02-08 2006-02-08 可変圧縮比内燃機関

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007211637A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013007305A (ja) * 2011-06-23 2013-01-10 Toyota Motor Corp 内燃機関
JP2014218896A (ja) * 2013-05-01 2014-11-20 日産自動車株式会社 内燃機関の制御装置および制御方法
JP2017141834A (ja) * 2016-02-12 2017-08-17 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツングRobert Bosch Gmbh 燃料デュアル噴射方式の内燃機関を動作させるための方法及び装置
JP2018021502A (ja) * 2016-08-03 2018-02-08 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の制御システム

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62142842A (ja) * 1985-12-18 1987-06-26 Toyota Motor Corp 可変圧縮比内燃機関の空燃比制御装置
JPH05280404A (ja) * 1992-03-31 1993-10-26 Mazda Motor Corp エンジンの燃料噴射装置
JPH06193496A (ja) * 1992-12-28 1994-07-12 Mazda Motor Corp エンジンの制御装置
JPH07103019A (ja) * 1993-10-07 1995-04-18 Toyota Motor Corp 自動車用エンジンの燃料噴射装置
JP2004218432A (ja) * 2003-01-09 2004-08-05 Toyota Motor Corp 圧縮比と空燃比と過給状態とを切り換えながら運転される内燃機関
JP2004308618A (ja) * 2003-04-10 2004-11-04 Toyota Motor Corp 圧縮比変更機構を備えた内燃機関および内燃機関の制御方法
JP2005083277A (ja) * 2003-09-09 2005-03-31 Toyota Motor Corp 火花点火内燃機関の制御装置
JP2005330943A (ja) * 2004-05-21 2005-12-02 Toyota Motor Corp 内燃機関の制御装置

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62142842A (ja) * 1985-12-18 1987-06-26 Toyota Motor Corp 可変圧縮比内燃機関の空燃比制御装置
JPH05280404A (ja) * 1992-03-31 1993-10-26 Mazda Motor Corp エンジンの燃料噴射装置
JPH06193496A (ja) * 1992-12-28 1994-07-12 Mazda Motor Corp エンジンの制御装置
JPH07103019A (ja) * 1993-10-07 1995-04-18 Toyota Motor Corp 自動車用エンジンの燃料噴射装置
JP2004218432A (ja) * 2003-01-09 2004-08-05 Toyota Motor Corp 圧縮比と空燃比と過給状態とを切り換えながら運転される内燃機関
JP2004308618A (ja) * 2003-04-10 2004-11-04 Toyota Motor Corp 圧縮比変更機構を備えた内燃機関および内燃機関の制御方法
JP2005083277A (ja) * 2003-09-09 2005-03-31 Toyota Motor Corp 火花点火内燃機関の制御装置
JP2005330943A (ja) * 2004-05-21 2005-12-02 Toyota Motor Corp 内燃機関の制御装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013007305A (ja) * 2011-06-23 2013-01-10 Toyota Motor Corp 内燃機関
JP2014218896A (ja) * 2013-05-01 2014-11-20 日産自動車株式会社 内燃機関の制御装置および制御方法
JP2017141834A (ja) * 2016-02-12 2017-08-17 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツングRobert Bosch Gmbh 燃料デュアル噴射方式の内燃機関を動作させるための方法及び装置
CN107084062A (zh) * 2016-02-12 2017-08-22 罗伯特·博世有限公司 用于运行具有双重燃料喷射的内燃机的方法和装置
CN107084062B (zh) * 2016-02-12 2022-03-04 罗伯特·博世有限公司 用于运行具有双重燃料喷射的内燃机的方法和装置
JP2018021502A (ja) * 2016-08-03 2018-02-08 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の制御システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4100399B2 (ja) 可変圧縮比内燃機関
JP4046086B2 (ja) 可変圧縮比内燃機関
US8302568B2 (en) Variable compression ratio apparatus for vehicle engine
JP5310747B2 (ja) 火花点火式内燃機関
JP4450024B2 (ja) 火花点火式内燃機関
JP5029782B2 (ja) 火花点火式内燃機関
JP2007303423A (ja) 火花点火式内燃機関
JP5182377B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP4450025B2 (ja) 火花点火式内燃機関
US20100132673A1 (en) Variable compression ratio apparatus for vehicle engine
JP2007211637A (ja) 可変圧縮比内燃機関
JP2009008016A (ja) 火花点火式内燃機関
JP5082938B2 (ja) 火花点火式内燃機関
JP5088448B1 (ja) 火花点火内燃機関
JP4400421B2 (ja) デュアル噴射型内燃機関の制御方法
JP4367547B2 (ja) 火花点火式内燃機関
JP4911144B2 (ja) 火花点火式内燃機関
JP2006207563A (ja) 可変圧縮比内燃機関
JP5585528B2 (ja) 可変圧縮比機構を備える筒内噴射式火花点火内燃機関
JP5640753B2 (ja) 火花点火内燃機関
JP5589707B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP4998235B2 (ja) 可変圧縮比内燃機関
JP2012188993A (ja) 可変圧縮比機構を備える内燃機関
JP2011122512A (ja) 火花点火式内燃機関
JP2010077866A (ja) 内燃機関を制御する方法及び内燃機関システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080801

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100112

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100608