JP2004169579A - 遠心式送風機 - Google Patents
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04D—NON-POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
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- F04D29/4213—Casings; Connections of working fluid for radial or helico-centrifugal pumps especially adapted for elastic fluid pumps suction ports
Abstract
【課題】部品点数の増加等に伴うコストアップを防止しつつ、送風性能を向上し、空気吸込時の騒音を低減可能な遠心式送風機を提供する。
【解決手段】回転軸周りに周方向に配置された複数のブレードを有する多翼ファン部と、該多翼ファン部が収納されるケーシングとを有し、該ケーシングに開口された空気吸入口から吸い込まれた空気を前記ブレード間における径方向内側から吸入し径方向外側に吐出する遠心式送風機において、前記空気吸込口にケーシングの外側に向かって拡径されたベルマウスを設けたことを特徴とする遠心式送風機。
【選択図】 図1
【解決手段】回転軸周りに周方向に配置された複数のブレードを有する多翼ファン部と、該多翼ファン部が収納されるケーシングとを有し、該ケーシングに開口された空気吸入口から吸い込まれた空気を前記ブレード間における径方向内側から吸入し径方向外側に吐出する遠心式送風機において、前記空気吸込口にケーシングの外側に向かって拡径されたベルマウスを設けたことを特徴とする遠心式送風機。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遠心式送風機に関し、とくにケーシングの空気吸込口にベルマウスが設けられ、車両用空調装置に用いて好適な遠心式送風機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、車両用空調装置に用いられる遠心式送風機としては、図7に示すようなものが知られている(特許文献1)。図7において、100は遠心式送風機を示している。遠心式送風機100は、モータ101を有しており、モータ101に連結された軸102、103の端部にはファン104、105が設けられている。ファン104、105は、ケーシング106、107に収容されている。
【0003】
ケーシング106には、空気吸込口108、109が設けられている。空気吸込口108、109から吸い込まれた空気は、ファン104の内径側から外径側に向かって吐出され、ケーシング106内に形成された流路110を通って空調装置のヒータユニット(図示略)へ送られるようになっている。一方、ケーシング107にも同様に空気吸込口111、112が設けられており、吸い込まれた空気はファン105の内径側から外径側に向かって吐出され、ケーシング107に形成された流路113からヒータユニットに送られるようになっている。
【0004】
また、ケーシング106、107は、図8の矢印方向に分割可能な2つのケーシング部材114、115を互いに接合したものから形成されている。
【0005】
ところで、上記のような遠心式送風機においては、図9に示すような各空気吸込口にベルマウス116を設ければ、空気吸込口近傍における空気の滞留や逆流が防止され、空気の流れを安定させることができるので、送風性能の低下や空気吸込時の騒音の発生が防止できる。
【0006】
しかし、ケーシング106、107にベルマウス116を一体に形成しようとすると、成形部材114、115を成形する金型構造が複雑化するおそれがある。このため、両軸ファンタイプの送風機においては、本出願人が知る限りケーシングの空気吸込口にベルマウスを一体に設けたものは存在しない。なお、片軸ファンタイプの送風機においてはケーシングにベルマウスを一体化した提案もなされているが(特許文献2)、上述のような理由によりこれを直ちに両軸ファンタイプの送風機に適用することは不可能である。一方、ベルマウス116を別体に形成して後付けしようとしても、両軸ファンタイプの送風機においては、軸102、103が存在するため空気吸込口109、112にベルマウス116を取り付けが困難になる。また、部品点数の増加によるコストアップは避け難い。
【0007】
【特許文献1】
特開平8−109897号公報(第1図)
【特許文献2】
特開平3−100399号公報(第4図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、ケーシング形成部材の成形用金型の複雑化、部品点数の増加を防止しつつ、空気吸込口部にベルマウスを設けることができ、送風性能の低下、騒音の発生を効果的に防止できる遠心式送風機を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係る遠心式送風機は、回転軸周りに周方向に配置された複数のブレードを有する多翼ファン部と、該多翼ファン部が収納されるケーシングとを有し、該ケーシングに開口された空気吸入口から吸い込まれた空気を前記ブレード間における径方向内側から吸入し径方向外側に吐出する遠心式送風機において、前記空気吸込口にケーシングの外側に向かって拡径されたベルマウスを設けたことを特徴とするものからなる。
【0010】
上記ケーシングは、樹脂から構成することができる。また、上記ベルマウスは、ケーシングに一体に形成することができる。ベルマウスをケーシングに一体に形成すれば、ベルマウスとケーシングとを別部材とする場合に比べて部品点数を低減できる。さらに、ケーシングを成形(たとえば、射出成形)する際に、ケーシングとベルマウスとを同時に成形することが可能になる。したがって、ケーシング、ひいては装置全体のコストダウンを達成できる。
【0011】
また、上記ケーシングは、多翼ファン部の径方向に分割可能な複数のケーシング形成部材から形成することができる。たとえば、ケーシングは多翼ファン部の径方向に2分割可能なケーシング形成部材から形成することが好ましい。ケーシングを上記方向に2分割可能なケーシング形成部材から形成すれば、ケーシングにベルマウスを一体化する際に、複雑な形状のベルマウス形成部を有するケーシング形成部材を、スライド構造等のない簡素な構造な金型で容易に成形できる。したがって、金型製造コストを低減できる。また、スライド構造等をなくし金型構造を簡素化することにより、金型の耐久性、信頼性を向上でき、ひいてはケーシング形成部材の品質を向上できる。
【0012】
また、本発明は、回転軸の片側に多翼ファン部が設けられる片軸ファン、および回転軸の両側に多翼ファン部が設けられる両軸ファンのいずれのファンを有する遠心式送風機について適用できる。
【0013】
上記のような遠心式送風機においては、ケーシングに開口された空気吸込口には、ケーシングの外側に向かって拡径されるベルマウスが設けられているので、空気吸込口近傍における空気の滞留や逆流が防止され空気の流れが安定化される。したがって、空気吸込量の低下による送風性能の低減および空気吸込時の騒音を防止することができる。また、ケーシングを多翼ファン部の径方向に2分割可能なケーシング形成部材から形成すれば、ベルマウス形成部が一体化され複雑な形状のケーシング形成部材をスライド構造等のない簡単な構造の金型で容易に成形できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の遠心式送風機の望ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
図1ないし図4は、本発明の一実施態様に係る遠心式送風機を示している。図において、1は遠心式送風機を示している。なお、本実施態様における遠心式送風機は自動車用空調装置の送風機として構成されている。遠心式送風機1は、モータ2を有しており、モータ2の回転軸3、4の端部には多数のブレード5を有する多翼ファン部6、7が設けられている。多数のブレード5は、図4に示すように回転軸3、4の周りに周方向に配置されている。ブレード5の反空気吸込側端部には円板状の駆動プレート8が設けられている。回転軸3、4の回転駆動により、プレート8およびブレード2が所定方向(図4の矢印方向)に回転されるようになっている。また、ブレード5には環状の接続リング9が設けられており、リング9は、全ブレード5を互いに接続し補強の役目を果たしている。
【0015】
多翼ファン部6、7は、スクロール状のケーシング10、11に収容されている。ケーシング10には、空気吸込口12、13が設けられており、吸込口12、13から吸い込まれた空気は、多翼ファン部6の内径側から外径側に吐出される。吐出された空気は流路14を通って空調装置のヒータユニット(図示略)へ送られるようになっている。一方、ケーシング11には、空気吸込口15、16が設けられており、吸込口15、16から吸い込まれた空気は、多翼ファン部7の内径側から外径側に吐出される。吐出された空気は流路17を通ってヒータユニットに送られるようになっている。
【0016】
各空気吸込口12、13、15、16には、ケーシングの外側に向かって拡径されたベルマウス18、19、20、21が設けられている。各ベルマウスはケーシングに一体に形成されている。
【0017】
ケーシング10、11は、図1、図2に示したように、ファン部6、7の径方向に2分割可能なケーシング形成部材22、23からなっている。また、形成部材22、23には、ベルマウスを形成する半円状のベルマウス形成部24、25が設けられている。そして、形成部材22、23を互いに接合することにより、ケーシング10、11が形成される。また、形成部24、25が結合され円形状の各ベルマウスが形成されるようになっている。
【0018】
また、上記のような形成部材22、23の成形用金型は、図2の分割方向を示す線にパーティングラインが一致するように設計すれば、スライド構造等を用いずにベルマウス形成部24、25を一体に成形することができる。
【0019】
本実施態様においては、各ケーシングの各空気吸込口には、ケーシングの外側に向かって拡径されたベルマウスが設けられているので、各空気吸込口近傍における空気の滞留や逆流が防止され、吸込口からケーシング内へと至る空気の流れが安定化され、圧力損失も低減される。したがって、空気吸込量の変動に起因する送風量の変動が防止されるので、装置の送風性能を向上できる。また、空気の滞留等が防止されるので、空気吸込時の騒音が防止され装置の静音化に寄与できる。
【0020】
本実施態様の遠心式送風機1とベルマウスのない従来の遠心式送風機(図7)との圧力係数Ψと流量係数φとの関係を図5に、また静圧(Pa)と風量(m3 /h)との関係を図6に示した。図5から明らかなように、本実施態様の遠心式送風機1においては、流量が増大しても圧力損失が小さく抑制されている。また図6から明らかなように、本実施態様の遠心式送風機1においては、送風機の最小負荷時の抵抗曲線と最大負荷時の抵抗曲線との間に存在する空調装置使用領域が従来の装置に比べ拡大されており、送風性能の向上効果が現れている。
【0021】
また、本実施態様においては、ベルマウス18、19はケーシング10に、ベルマウス20、21はケーシング11に一体に形成されているので、部品点数の増加によるコストアップを防止できる。さらに、ケーシング形成部材22、23とベルマウス形成部24、25は、スライド構造等を要しない簡素な構造の金型で同時に成形できるので、成形コストおよび金型製造コストを大幅に低減することができる。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の遠心式送風機によるときは、空気吸込口にケーシングの外側に向かって拡径されたベルマウスが設けられているので、送風性能を向上しつつ、空気吸込時の騒音を防止できる。また、上記のようなケーシング形成部材は、スライド構造等を要しない簡素な金型で容易に成形できるので、金型製造コスト等を大幅に低減できる。また、ベルマウスをケーシングに一体に形成することが可能となり部品点数の増加を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様に係る遠心式送風機の断面図である。
【図2】図1の遠心式送風機の側面図である。
【図3】図1の遠心式送風機の空気吸込口部の拡大断面図である。
【図4】図1の遠心式送風機の多翼ファン部の正面図である。
【図5】図1の遠心式送風機と従来の遠心式送風機における、圧力係数と流量係数との関係を示したグラフである。
【図6】図1の遠心式送風機と従来の遠心式送風機における、静圧(Pa)と風量との関係を示したグラフである。
【図7】従来の遠心式送風機の断面図である。
【図8】図7の遠心式送風機の側面図である。
【図9】図7とは別の従来の遠心式送風機の空気吸込口部の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 遠心式送風機
2 モータ
3、4 回転軸
5 ブレード
6、7 多翼ファン部
8 駆動プレート
9 接続リング
10、11 ケーシング
12、13、15、16 空気吸込口
14、17 流路
18、19、20、21 ベルマウス
22、23 ケーシング形成部材
24、25 ベルマウス形成部
【発明の属する技術分野】
本発明は、遠心式送風機に関し、とくにケーシングの空気吸込口にベルマウスが設けられ、車両用空調装置に用いて好適な遠心式送風機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、車両用空調装置に用いられる遠心式送風機としては、図7に示すようなものが知られている(特許文献1)。図7において、100は遠心式送風機を示している。遠心式送風機100は、モータ101を有しており、モータ101に連結された軸102、103の端部にはファン104、105が設けられている。ファン104、105は、ケーシング106、107に収容されている。
【0003】
ケーシング106には、空気吸込口108、109が設けられている。空気吸込口108、109から吸い込まれた空気は、ファン104の内径側から外径側に向かって吐出され、ケーシング106内に形成された流路110を通って空調装置のヒータユニット(図示略)へ送られるようになっている。一方、ケーシング107にも同様に空気吸込口111、112が設けられており、吸い込まれた空気はファン105の内径側から外径側に向かって吐出され、ケーシング107に形成された流路113からヒータユニットに送られるようになっている。
【0004】
また、ケーシング106、107は、図8の矢印方向に分割可能な2つのケーシング部材114、115を互いに接合したものから形成されている。
【0005】
ところで、上記のような遠心式送風機においては、図9に示すような各空気吸込口にベルマウス116を設ければ、空気吸込口近傍における空気の滞留や逆流が防止され、空気の流れを安定させることができるので、送風性能の低下や空気吸込時の騒音の発生が防止できる。
【0006】
しかし、ケーシング106、107にベルマウス116を一体に形成しようとすると、成形部材114、115を成形する金型構造が複雑化するおそれがある。このため、両軸ファンタイプの送風機においては、本出願人が知る限りケーシングの空気吸込口にベルマウスを一体に設けたものは存在しない。なお、片軸ファンタイプの送風機においてはケーシングにベルマウスを一体化した提案もなされているが(特許文献2)、上述のような理由によりこれを直ちに両軸ファンタイプの送風機に適用することは不可能である。一方、ベルマウス116を別体に形成して後付けしようとしても、両軸ファンタイプの送風機においては、軸102、103が存在するため空気吸込口109、112にベルマウス116を取り付けが困難になる。また、部品点数の増加によるコストアップは避け難い。
【0007】
【特許文献1】
特開平8−109897号公報(第1図)
【特許文献2】
特開平3−100399号公報(第4図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、ケーシング形成部材の成形用金型の複雑化、部品点数の増加を防止しつつ、空気吸込口部にベルマウスを設けることができ、送風性能の低下、騒音の発生を効果的に防止できる遠心式送風機を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係る遠心式送風機は、回転軸周りに周方向に配置された複数のブレードを有する多翼ファン部と、該多翼ファン部が収納されるケーシングとを有し、該ケーシングに開口された空気吸入口から吸い込まれた空気を前記ブレード間における径方向内側から吸入し径方向外側に吐出する遠心式送風機において、前記空気吸込口にケーシングの外側に向かって拡径されたベルマウスを設けたことを特徴とするものからなる。
【0010】
上記ケーシングは、樹脂から構成することができる。また、上記ベルマウスは、ケーシングに一体に形成することができる。ベルマウスをケーシングに一体に形成すれば、ベルマウスとケーシングとを別部材とする場合に比べて部品点数を低減できる。さらに、ケーシングを成形(たとえば、射出成形)する際に、ケーシングとベルマウスとを同時に成形することが可能になる。したがって、ケーシング、ひいては装置全体のコストダウンを達成できる。
【0011】
また、上記ケーシングは、多翼ファン部の径方向に分割可能な複数のケーシング形成部材から形成することができる。たとえば、ケーシングは多翼ファン部の径方向に2分割可能なケーシング形成部材から形成することが好ましい。ケーシングを上記方向に2分割可能なケーシング形成部材から形成すれば、ケーシングにベルマウスを一体化する際に、複雑な形状のベルマウス形成部を有するケーシング形成部材を、スライド構造等のない簡素な構造な金型で容易に成形できる。したがって、金型製造コストを低減できる。また、スライド構造等をなくし金型構造を簡素化することにより、金型の耐久性、信頼性を向上でき、ひいてはケーシング形成部材の品質を向上できる。
【0012】
また、本発明は、回転軸の片側に多翼ファン部が設けられる片軸ファン、および回転軸の両側に多翼ファン部が設けられる両軸ファンのいずれのファンを有する遠心式送風機について適用できる。
【0013】
上記のような遠心式送風機においては、ケーシングに開口された空気吸込口には、ケーシングの外側に向かって拡径されるベルマウスが設けられているので、空気吸込口近傍における空気の滞留や逆流が防止され空気の流れが安定化される。したがって、空気吸込量の低下による送風性能の低減および空気吸込時の騒音を防止することができる。また、ケーシングを多翼ファン部の径方向に2分割可能なケーシング形成部材から形成すれば、ベルマウス形成部が一体化され複雑な形状のケーシング形成部材をスライド構造等のない簡単な構造の金型で容易に成形できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の遠心式送風機の望ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
図1ないし図4は、本発明の一実施態様に係る遠心式送風機を示している。図において、1は遠心式送風機を示している。なお、本実施態様における遠心式送風機は自動車用空調装置の送風機として構成されている。遠心式送風機1は、モータ2を有しており、モータ2の回転軸3、4の端部には多数のブレード5を有する多翼ファン部6、7が設けられている。多数のブレード5は、図4に示すように回転軸3、4の周りに周方向に配置されている。ブレード5の反空気吸込側端部には円板状の駆動プレート8が設けられている。回転軸3、4の回転駆動により、プレート8およびブレード2が所定方向(図4の矢印方向)に回転されるようになっている。また、ブレード5には環状の接続リング9が設けられており、リング9は、全ブレード5を互いに接続し補強の役目を果たしている。
【0015】
多翼ファン部6、7は、スクロール状のケーシング10、11に収容されている。ケーシング10には、空気吸込口12、13が設けられており、吸込口12、13から吸い込まれた空気は、多翼ファン部6の内径側から外径側に吐出される。吐出された空気は流路14を通って空調装置のヒータユニット(図示略)へ送られるようになっている。一方、ケーシング11には、空気吸込口15、16が設けられており、吸込口15、16から吸い込まれた空気は、多翼ファン部7の内径側から外径側に吐出される。吐出された空気は流路17を通ってヒータユニットに送られるようになっている。
【0016】
各空気吸込口12、13、15、16には、ケーシングの外側に向かって拡径されたベルマウス18、19、20、21が設けられている。各ベルマウスはケーシングに一体に形成されている。
【0017】
ケーシング10、11は、図1、図2に示したように、ファン部6、7の径方向に2分割可能なケーシング形成部材22、23からなっている。また、形成部材22、23には、ベルマウスを形成する半円状のベルマウス形成部24、25が設けられている。そして、形成部材22、23を互いに接合することにより、ケーシング10、11が形成される。また、形成部24、25が結合され円形状の各ベルマウスが形成されるようになっている。
【0018】
また、上記のような形成部材22、23の成形用金型は、図2の分割方向を示す線にパーティングラインが一致するように設計すれば、スライド構造等を用いずにベルマウス形成部24、25を一体に成形することができる。
【0019】
本実施態様においては、各ケーシングの各空気吸込口には、ケーシングの外側に向かって拡径されたベルマウスが設けられているので、各空気吸込口近傍における空気の滞留や逆流が防止され、吸込口からケーシング内へと至る空気の流れが安定化され、圧力損失も低減される。したがって、空気吸込量の変動に起因する送風量の変動が防止されるので、装置の送風性能を向上できる。また、空気の滞留等が防止されるので、空気吸込時の騒音が防止され装置の静音化に寄与できる。
【0020】
本実施態様の遠心式送風機1とベルマウスのない従来の遠心式送風機(図7)との圧力係数Ψと流量係数φとの関係を図5に、また静圧(Pa)と風量(m3 /h)との関係を図6に示した。図5から明らかなように、本実施態様の遠心式送風機1においては、流量が増大しても圧力損失が小さく抑制されている。また図6から明らかなように、本実施態様の遠心式送風機1においては、送風機の最小負荷時の抵抗曲線と最大負荷時の抵抗曲線との間に存在する空調装置使用領域が従来の装置に比べ拡大されており、送風性能の向上効果が現れている。
【0021】
また、本実施態様においては、ベルマウス18、19はケーシング10に、ベルマウス20、21はケーシング11に一体に形成されているので、部品点数の増加によるコストアップを防止できる。さらに、ケーシング形成部材22、23とベルマウス形成部24、25は、スライド構造等を要しない簡素な構造の金型で同時に成形できるので、成形コストおよび金型製造コストを大幅に低減することができる。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の遠心式送風機によるときは、空気吸込口にケーシングの外側に向かって拡径されたベルマウスが設けられているので、送風性能を向上しつつ、空気吸込時の騒音を防止できる。また、上記のようなケーシング形成部材は、スライド構造等を要しない簡素な金型で容易に成形できるので、金型製造コスト等を大幅に低減できる。また、ベルマウスをケーシングに一体に形成することが可能となり部品点数の増加を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様に係る遠心式送風機の断面図である。
【図2】図1の遠心式送風機の側面図である。
【図3】図1の遠心式送風機の空気吸込口部の拡大断面図である。
【図4】図1の遠心式送風機の多翼ファン部の正面図である。
【図5】図1の遠心式送風機と従来の遠心式送風機における、圧力係数と流量係数との関係を示したグラフである。
【図6】図1の遠心式送風機と従来の遠心式送風機における、静圧(Pa)と風量との関係を示したグラフである。
【図7】従来の遠心式送風機の断面図である。
【図8】図7の遠心式送風機の側面図である。
【図9】図7とは別の従来の遠心式送風機の空気吸込口部の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 遠心式送風機
2 モータ
3、4 回転軸
5 ブレード
6、7 多翼ファン部
8 駆動プレート
9 接続リング
10、11 ケーシング
12、13、15、16 空気吸込口
14、17 流路
18、19、20、21 ベルマウス
22、23 ケーシング形成部材
24、25 ベルマウス形成部
Claims (4)
- 回転軸周りに周方向に配置された複数のブレードを有する多翼ファン部と、該多翼ファン部が収納されるケーシングとを有し、該ケーシングに開口された空気吸入口から吸い込まれた空気を前記ブレード間における径方向内側から吸入し径方向外側に吐出する遠心式送風機において、前記空気吸込口にケーシングの外側に向かって拡径されたベルマウスを設けたことを特徴とする遠心式送風機。
- 前記ベルマウスがケーシングに一体に形成されている、請求項1の遠心式送風機。
- 前記ケーシングが、多翼ファン部の径方向に分割可能な複数のケーシング形成部材からなる、請求項1または2の遠心式送風機。
- 前記遠心式送風機が、前記回転軸の両端に多翼ファン部が設けられた両軸ファンを有する、請求項1ないし3のいずれかに記載の遠心式送風機。
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