JP2004168598A - 耐熱性被覆部材及びその製造方法並びに該部材を用いる処理方法 - Google Patents

耐熱性被覆部材及びその製造方法並びに該部材を用いる処理方法 Download PDF

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Abstract

【解決手段】Mo,Ta,W,Zr及びカーボンから選ばれる材質を有する基材が希土類元素含有酸化物で被覆されている耐熱性被覆部材であって、該希土類元素含有酸化物表面層の硬度がビッカース硬度値で50HV以上であることを特徴とする耐熱性被覆部材。
【効果】本発明の耐熱性被覆部材は、耐熱性、耐蝕性、非反応性が良好で、真空、不活性雰囲気又は還元雰囲気下での金属又はセラミックスを焼結又は熱処理するのに有効に用いられるものである。更に、希土類元素含有酸化物表面層のビッカース硬度値を50HV以上にすることで、希土類元素含有酸化物被覆層の剥がれを防止することができる。更には、表面粗さを中心線平均粗さRaで20μm以下にすることで、金属又はセラミックスの焼結又は熱処理を行う際の製品の変形を防止することができる。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に、真空、不活性雰囲気又は還元雰囲気下において金属又はセラミックスの焼結又は熱処理を行う際に使用する耐熱性被覆部材及びその製造方法並びに該部材を用いた金属又はセラミックスの熱処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
粉末冶金製品は、一般に主合金にバインダー相を形成する粉末を混ぜ合わせ、混合物の混練、加圧成形、焼結及び後加工により製造される。ここで、焼結工程においては、真空雰囲気中や不活性ガス雰囲気中で、1000〜1600℃の高温で焼結が行われている。
【0003】
一般の超硬合金の製造過程では、炭化タングステンとコバルト、炭化チタン、炭化タンタル等の固溶体を粉砕、混合した後、乾燥、造粒工程を経て造粒粉を作製し、次いでプレス成形を行う。その後、脱ワックス、予備焼結、焼結、加工等により超硬合金製品が製造される。
【0004】
焼結は超硬合金の液相出現温度(WC−Co系の三元共晶温度は1298℃)以上で行われる。通常は1350〜1550℃の温度範囲である。焼結で留意すべきことは、目的とする炭素量を正確に含有した超硬合金を安定して焼結し得るように雰囲気を制御することである。
【0005】
超硬材料を1500℃近辺で焼結する場合、カーボン等のトレー上に載せられた成形体試料がトレーと反応する問題がある。カーボンが試料に浸透して試料強度の低下を招く、いわゆる浸炭現象が起こる。このような問題を回避するためにトレー材質を選定したり、トレー表面部に成形体試料と反応しない材料のバリアー層を設ける手段が採られている。例えば、超硬合金材料の焼結の場合、ジルコニアやアルミナ、酸化イットリウム等のセラミックス粉が使われている。従来は、これらのセラミックス粉をトレー上に散布し、敷粉として使用したり、セラミックス粉を溶剤に混ぜてトレー上にスプレー塗布したり、粘度の高いスラリーを塗布したり、或いは溶射法などによりトレー上に緻密なセラミックス皮膜を付着させた皮膜を形成させることが行われている。トレー表面部にこれらの酸化物層いわゆるバリアー層を設けることで、試料との反応を防止していた。
【0006】
超硬合金又はサーメットの物体をグラファイトトレーに置いて焼結する場合、20重量%以下のZrOを含有するY又は相当体積量の他の耐熱酸化物、例えばAl又はそれらの組み合わせ物の、10μm以上の平均厚さであるカバー層の被膜を有するグラファイトトレーを使用している(特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特表2000−509102号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このようなバリアー層を形成しても、トレーと反応が起こり、1,2回の焼結によりバリアー層に割れ、剥がれが発生していた。皮膜が剥がれることで、カーボントレーと試料との反応が起こりやすくなる。また、焼結の際、皮膜が剥がれ、微細化して成形体試料に混入する恐れが生ずるため、新たなトレーを使用しなくてはならない。
【0009】
上記の理由から、特に焼結用トレーとして用いる場合、試料とバリアー層が反応しないこと及びバリアー層とトレーとが反応せず、剥がれないことが求められ、粉末冶金製品を焼結する場合、繰返し使用しても試料とバリアー層が反応せず、バリアー層とトレー基板が剥がれない高寿命のトレー材料が望まれている。
【0010】
本発明は、上記要望に応えたもので、特に真空、不活性雰囲気又は還元雰囲気下で金属又はセラミックスを焼結又は熱処理を行う際に耐熱性、耐蝕性、非反応性に優れた被覆部材及びその製造方法並びにこの被覆部材を用いた熱処理方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、Mo,Ta,W,Zr又はカーボンから選ばれる材質からなる基材に希土類元素含有酸化物を被覆することにより得られる耐熱性被覆部材が、特に、真空、不活性雰囲気又は還元雰囲気下で金属又はセラミックスの焼結又は熱処理を行う際に、優れた耐熱性、耐蝕性、非反応性を与えること、この場合、希土類元素含有酸化物表面層の硬度をビッカース硬度値で50HV以上にすることで、酸化物被覆層の基材との剥がれを防止し、更には、表面粗さを中心線平均粗さRaで20μm以下にすることで、セラミックスの焼結又は熱処理を行う際の製品の変形を防止することができることを知見し、本発明をなすに至った。
【0012】
従って、本発明は、
(1)Mo,Ta,W,Zr及びカーボンから選ばれる材質を有する基材が希土類元素含有酸化物で被覆されている耐熱性被覆部材であって、該希土類元素含有酸化物表面層の硬度がビッカース硬度値で50HV以上であることを特徴とする耐熱性被覆部材、
(2)Mo,Ta,W,Zr及びカーボンから選ばれる材質を有する基材を希土類元素含有酸化物で被覆し、次いで表面を熱処理して、該希土類元素含有酸化物の表面硬度をビッカース硬度値で50HV以上に形成することを特徴とする耐熱性被覆部材の製造方法、
(3)金属又はセラミックスを熱処理するに際し、(1)に記載の耐熱性被覆部材に上記金属またはセラミックスを搭載して熱処理することを特徴とする金属又はセラミックスの熱処理方法
を提供するものである。
【0013】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の耐熱性被覆部材は、Mo,Ta,W,Zr、カーボンから選ばれる材質の基材に希土類元素含有酸化物を被覆したもので、特に、真空、不活性雰囲気又は還元雰囲気下で、製品となる金属又はセラミックスの焼結又は熱処理を行う際に使用されるが、製品や使用温度や使用ガスの種類によって、基材材質、被覆酸化物の種類及びそれらの組み合わせを変えて、最適化することが推奨される。
【0014】
この場合、本発明の被覆部材は、特に、金属の溶解ルツボや各種複合酸化物を製造・焼結するための治具として有効であり、例えばセッター(敷板)、サヤ、トレー、焼成こう鉢、金型といった部材及び装置が挙げられる。
【0015】
これらの金属、セラミックスの焼結又は熱処理において使用される耐熱性及び耐蝕性のある部材を形成するための基材として、本発明ではMo,Ta,W,Zr、カーボンから選ばれる材質で形成された基材を用いるものである。
【0016】
ここで、基材にカーボンを用いる場合には、カーボン基材の密度を1.5g/cm以上、より好ましくは1.6g/cm以上、更に好ましくは1.7g/cm以上とすることが好ましい。なお、カーボンの真密度は2.26g/cmである。基材の密度が1.5g/cm未満では、密度が小さいので熱衝撃には強いが、気孔率が高くなり、大気中の水分・炭酸ガスを吸着しやすく、真空下では吸着した水分・炭酸ガスを放出する場合がある。
【0017】
特に、YAG等の透光性セラミックスを焼結する場合、1500〜1800℃で真空、不活性雰囲気又は弱い還元雰囲気下で処理するが、このように高温のために、基材物質と被覆酸化物との反応、及び被覆酸化物と製品との反応が起こりやすくなるので、基材物質と被覆酸化物との反応、及び被覆酸化物と製品との反応が共に起こりにくい組み合わせを選定することが重要である。特に1500℃以上になると、Alや希土類元素は、これを熱処理する場合、基材にカーボンを用いると、真空や還元雰囲気では炭化物になりやすいので、このような条件下では、基材としてMo,Ta,Wを用いて、被覆酸化物に希土類元素酸化物を組み合わせた被膜形成治具を用いることが好ましい。
【0018】
本発明の被覆部材は、上述した基材上に希土類元素含有酸化物を被覆したものである。
ここで、本発明で用いる希土類元素含有酸化物は、原子番号57〜71までの希土類元素から選ばれる希土類元素の酸化物である。
【0019】
上記希土類元素の中でもSm,Eu,Gd,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Luから選ばれる少なくとも1種類の希土類元素の酸化物で被覆されることが好ましく、更にはEr,Tm,Yb,Luの酸化物を用いることが好ましい。
【0020】
なお、希土類のほかに20重量%以下の割合で3A族〜8族から選ばれる金属の酸化物を混合しても構わない。更に好ましくは、Al,Si,Zr,Fe,Ti,Mn,V及びYから選ばれる少なくとも1種類の金属の酸化物を用いてもよい。
【0021】
用いる酸化物の粒径は、平均粒径10〜70μmであることがよく、上記の基材にアルゴン等の不活性雰囲気下でプラズマ溶射又はフレーム溶射して本発明の被覆部材を製造するものである。また必要により、溶射する前に、基材表面にブラスト処理等の表面加工を施してもよい。
【0022】
また、平均粒径10〜70μmの希土類元素含有酸化物粒子を金型成形して成形体を作製し、熱処理した後、上記の基材上に貼り付けて被覆部材として本発明の被覆部材を製造することもできる。
【0023】
被覆される希土類元素含有酸化物の厚さは、溶射皮膜の場合、好ましくは0.02mm以上0.4mm以下、更に好ましくは0.1mm以上0.2mm以下である。0.02mm未満では、繰り返し使用した場合に、基材と焼結物質が反応する可能性がある。0.4mmを超えると、被覆酸化物膜内で熱衝撃により酸化物が剥離し、製品を汚染するおそれが生じる。また、成形体を熱処理した被覆部材の場合には酸化物層の厚みは特に指定しないが、通常0.3〜10mm、更には1〜5mmであることが好ましい。
【0024】
本発明においては、被覆酸化物表面を酸化雰囲気、又は真空、不活性ガスといった雰囲気で1200〜2000℃の高温で熱処理することが好ましく、例えば具体的にはアルゴン/水素プラズマ炎により溶射皮膜を炙ることで、表面粗さを10μm以下に平滑にすることができる。
【0025】
1200℃未満で処理したり又は未処理であると、表面粗さを平滑に出来ないといった不都合が生じるおそれがあり、また、2000℃を超えた温度で熱処理を施すと被覆酸化物の溶融、蒸発といった不具合が生じる場合がある。
【0026】
また、希土類元素含有酸化物被覆層である成形体や溶射皮膜に熱処理を施すことで、被覆酸化物層の硬度を高めることができ、焼成物の癒着や皮膜剥離を防止することができる。
【0027】
本発明において、上記希土類元素含有酸化物被覆層の表面硬度がビッカース硬度値(HV)で50以上、好ましくは80以上、より好ましくは100以上、更に好ましくは150以上であることが必要である。この場合、ビッカース硬度値の上限は特に制限されないが、通常3000以下、好ましくは2500以下、より好ましくは2000以下、更に好ましくは1500以下である。表面硬度が小さすぎると、被焼成物を載せて焼結を行った際、被焼成物と希土類元素含有酸化物被覆層とが癒着し、希土類元素含有酸化物被覆層の表面が剥ぎ取られるという不利が生じる。また、表面硬度が大きすぎると、希土類元素含有酸化物被覆層にクラックが発生する場合がある。
【0028】
また、表面粗さについては、中心線平均粗さRaで20μm以下であることが好ましく、特に、溶射皮膜の場合には、製造される焼結体の焼結性の点から、表面粗さ(Ra)は2μm以上20μm以下が好ましく、更に好ましくは3μm以上10μm以下である。表面粗さ(Ra)が2μm未満では、被覆酸化物層が平坦なため、被覆酸化物層の上にある物が焼結収縮するのを邪魔する場合がある。20μmを超えると試料変形が発生しやすいといった問題が生じる。
【0029】
成形体を熱処理した場合には、硬度が非常に高まるため、表面粗さに関係なく金属、セラミックス焼結体を作製することができる。
なお、被覆酸化物層の表面粗さ(Ra)は2μm以上になるように溶射し、必要により研磨等の表面加工を施してもよい。
【0030】
本発明の被覆部材は、上述したように、金属やセラミックスの熱処理(特に焼成乃至は焼結)に用いられるもので、かかる用途の場合、本発明の被覆部材に熱処理すべき金属又はセラミックスを置き、1800℃以下、更に好ましくは900〜1700℃で1〜50時間加熱又は焼結することがよく、雰囲気は真空又は酸素分圧0.01MPa以下の不活性雰囲気又は還元雰囲気下であるのがよい。
【0031】
金属、セラミックスとしては、Cr合金、Mo合金、炭化タングステン、炭化珪素、窒化珪素、ホウ化チタン、酸化珪素、希土類−アルミニウム複合酸化物、希土類−遷移金属合金、チタン合金、希土類酸化物、希土類複合酸化物等が挙げられ、特に炭化タングステン、希土類酸化物、希土類−アルミニウム複合酸化物、希土類−遷移金属合金の製造において本発明の治具等の部材は有効である。具体的には、YAG等の透光性セラミックスや炭化タングステン等の超硬材、焼結磁石に用いるSm−Co系合金、Nd−Fe−B系合金、Sm−Fe−N系合金の製造や焼結磁歪材に用いるTb−Dy−Fe合金や焼結蓄冷材に用いるEr−Ni合金の製造において、本発明の治具等の部材は有効である。
【0032】
なお、不活性雰囲気としては、例えばAr又はNガス雰囲気であり、還元雰囲気としては、例えば不活性ガスとカーボンヒーターを使用した雰囲気、不活性ガス及び数パーセントの水素ガス混入雰囲気を示す酸素分圧が0.01MPa以下であり、これらの雰囲気中で加熱又は焼結することにより、耐蝕性のある被覆部材を得ることができる。
【0033】
【発明の効果】
本発明の耐熱性被覆部材は、耐熱性、耐蝕性、非反応性が良好で、真空、不活性雰囲気又は還元雰囲気下での金属又はセラミックスを焼結又は熱処理するのに有効に用いられるものである。更に、希土類元素含有酸化物表面層のビッカース硬度値を50HV以上にすることで、希土類元素含有酸化物被覆層の剥がれを防止することができる。更には、表面粗さを中心線平均粗さRaで20μm以下にすることで、金属又はセラミックスの焼結又は熱処理を行う際の製品の変形を防止することができる。
【0034】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
【0035】
[実施例、比較例]
50×50×5mmの形状のカーボン基材を準備した。実施例1〜6では、表面をプラズマ溶射する前に、ブラストで基材表面を荒らし、次いで、表1に示す所定の組成、平均粒径の希土類元素含有酸化物粒子を上記基材にアルゴン/水素でプラズマ溶射することにより、被覆部材を得た。更に、表2に示すように溶射後の試料を真空中、アルゴン雰囲中、又はアルゴン/水素プラズマ炎で炙りを行う熱処理を施した。
【0036】
また、実施例7〜11では表1に示す酸化物粉を使用して60×60×2〜5mmの成形体を金型プレス法により作製し、その後、酸化雰囲気中1700℃で2時間の熱処理を行い、希土類酸化物の平板を作製した。その平板を上記基板に貼り付けて希土類酸化物被覆部材を得た。更に、比較例1,2として表1,2に示す条件で同様にして被覆部材を得た。
【0037】
該被覆部材の物性値を測定した結果を表1に示す。組成はICP(セイコーSPS−4000)で、平均粒径はレーザー回折法(日機装FRA)で測定した。また、溶射皮膜、熱処理焼結体の物性値を測定した結果を表2に示す。溶射膜厚さは光学顕微鏡で断面を撮影した写真から求めた。表面粗さ(Ra)は表面粗さ計(小坂研究所SE3500K)でJIS B0601に準じて測定した。更にビッカース硬度は、試料を鏡面仕上げ後、ディジタル微小硬度計(マツザワ SMT−7型)によりJIS R1610に準じて測定した。
【0038】
次に、タングステンカーバイト粉にコバルト粉を重量比で10重量%混ぜ合わせ、10×40×3mmの成形体を作製した。この成形体を希土類酸化物被覆部材上に乗せて、1400℃で2時間の低真空焼結を行った。焼結条件は、カーボンヒーター炉で1400℃まで300℃/hrの速度で昇温し、所定時間保持した後、400℃/hrの速度で冷却した。これを2回繰り返した後の希土類酸化物被覆部材の基材との剥がれと焼結体試料との癒着、試料のそりを観察した。結果を表3に示す。
【0039】
【表1】
Figure 2004168598
【0040】
【表2】
Figure 2004168598
【0041】
【表3】
Figure 2004168598
【0042】
実施例1〜11の治具は、カーボンヒータ炉で熱処理後も処理前と変化なく、剥がれはなかった。また、試料との癒着もなく試料変形も少なかった。一方、比較例1,2の治具は、カーボンヒータ炉で熱処理後、表面にひびが入ったり、酸化物が剥がれたりしており、腐食が起こっていた。また、比較例1では、試料との癒着があり試料変形も大きかった。

Claims (5)

  1. Mo,Ta,W,Zr及びカーボンから選ばれる材質を有する基材が希土類元素含有酸化物で被覆されている耐熱性被覆部材であって、該希土類元素含有酸化物表面層の硬度がビッカース硬度値で50HV以上であることを特徴とする耐熱性被覆部材。
  2. 表面粗さが、中心線平均粗さRaで20μm以下である請求項1記載の耐熱性被覆部材。
  3. Mo,Ta,W,Zr及びカーボンから選ばれる材質を有する基材を希土類元素含有酸化物で被覆し、次いで表面を熱処理して、表面硬度をビッカース硬度値で50HV以上に形成することを特徴とする耐熱性被覆部材の製造方法。
  4. 熱処理が1200〜2000℃で行われることを特徴とする請求項3に記載の耐熱性被覆部材の製造方法。
  5. 金属又はセラミックスを熱処理するに際し、請求項1に記載の耐熱性被覆部材に上記金属又はセラミックスを搭載して熱処理することを特徴とする金属又はセラミックスの熱処理方法。
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