JP2004168531A - エレベータの位置検出ファクター自動調節装置および自動調節方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】駆動シーブ2の回転に応じて、建物の昇降路内を移動するエレベータの位置検出ファクター自動調節装置において、エレベータのサービス停止を伴う頻繁な学習走行を不要とすることができるようにする。
【解決手段】エレベータを複数の階床全てに走行させたときの、エンコーダ3のパルスカウント値を導入し、シーブ1回転当たりの走行距離をA、前記パルスカウント値をB、シーブ1回転のパルス数をCとしたときの、A×(B/C)を演算して相対距離Dを求める位置検出演算手段10aと、エレベータを学習走行させたときに演算された相対距離Dと、学習走行後にエレベータを通常走行させたときのパルスカウント値B′と、前記パルス数Cとから、(C/B′)×Dを演算してシーブ1回転当たりの走行距離A′を求め、前記演算手段10aの前記走行距離Aを前記A′に補正するファクター補正手段10bとを設ける。
【選択図】 図1
【解決手段】エレベータを複数の階床全てに走行させたときの、エンコーダ3のパルスカウント値を導入し、シーブ1回転当たりの走行距離をA、前記パルスカウント値をB、シーブ1回転のパルス数をCとしたときの、A×(B/C)を演算して相対距離Dを求める位置検出演算手段10aと、エレベータを学習走行させたときに演算された相対距離Dと、学習走行後にエレベータを通常走行させたときのパルスカウント値B′と、前記パルス数Cとから、(C/B′)×Dを演算してシーブ1回転当たりの走行距離A′を求め、前記演算手段10aの前記走行距離Aを前記A′に補正するファクター補正手段10bとを設ける。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エレベータの位置検出システムに係り、特にエレベータの位置検出ファクター自動調節装置および自動調節方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のエレベータにおける位置検出システムは、例えば図3に示すうように、エレベータのかご1の動きによって回転する駆動シーブ2に取り付けられたエンコーダ3によって出力されるパルス数を、制御装置4においてカウントし、予め設定されたシーブ1回転当たりの走行距離(mm)と、シーブ1回転で出力されるパルス数から、現在位置を計算している。
【0003】
またその他に、各階床位置に絶対位置を検出する為のベーン5が設けられており、エレベータがある階床に停止した時にセンサー6がオンになるように構成されている。そしてこの各階床についているベーン5の位置を、はじめに低速走行して学習している。
【0004】
このようにベーン5の位置を学習しておくことにより、エレベータが走行した時に起きる駆動シーブ2とロープ7の間の滑りも、走行中にセンサー6がオンになった時の位置をベーン5の学習位置にすることで、100mm程度の位置のずれは補正できるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし前記方法では、駆動シーブ2やロープ7が経年変化した場合に、全体の回転半径が小さくなり、設定された1回転当たりの走行距離が短くなる。この為、ベーン5の学習を行った時よりもベーン間のパルスカウントが増える事になり、学習位置まで走行を行おうとした場合、実際の階床位置までたどり着けなくなってしまう。
【0006】
実際に走行を行っているとだんだんとかご1がレベル(階床位置)まで届かなくなっていき、最終的にはベーン5による位置補正量の許容値を超えてしまい、一月に一度程度、保守員の手によってエレベータのサービスを停止して学習値の走行をやり直さなければならないという問題があった。
【0007】
すなわち例えば、全階床について位置学習走行を行ったときのパルスカウント値が100000であり、その後回転半径が2%減少したときのパルスカウント値が約102040である場合、図3に示すように元の学習値100000パルスで走行できる距離は短くなってしまう。
【0008】
低層エレベータにおいては、実際の階床位置までたどり着けない場合でも、上述のベーン5による位置補正を行って実際の階床位置まで走行を行うことは可能であるが、高層エレベータにおいては急行ゾーンなどがあり、1回の走行距離が長い為に、回転半径が小さくなることによる影響が大きく、ベーン5による位置補正の許容値を超えてしまう。
【0009】
この状態では、エラーを検出してしまう為に、回転半径が小さくなった時に再度、保守員の手によって低速運転による位置学習走行を行う必要があった。
【0010】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものでその目的は、エレベータのサービス停止を伴う頻繁な学習走行を不要とすることができるエレベータの位置検出ファクター自動調節装置および自動調節方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明では、上記の問題を解決する為にベーンを用いた位置補正が行われているうちに、補正量が一定値を超えた場合には、これまでは固定値であったシーブ1回転当たりの走行距離を変えることで、ベーン間のパルスカウントは増加しているが相対的な走行距離は変わらないようにした。
【0012】
すなわち、本発明のエレベータの位置検出ファクター自動調節装置は、駆動シーブの回転に応じて、建物の昇降路内を移動するエレベータの位置検出ファクター自動調節装置において、前記エレベータを、前記昇降路に沿って配設された複数の階床すべてに走行させたときの、前記駆動シーブに設けられたパルス計数手段のパルス計数値を導入し、シーブ1回転当たりの走行距離をA、前記パルス計数値をB、シーブ1回転のパルス数をCとしたときの、A×(B/C)を演算して相対距離Dを求める位置検出演算手段と、前記エレベータを学習走行させて前記演算により求められた相対距離Dと、前記学習走行後にエレベータを通常走行させたときの前記パルス計数手段のパルス計数値B′と、前記パルス数Cとから、(C/B′)×Dを演算してシーブ1回転当たりの走行距離A′を求め、前記位置検出演算手段の、シーブ1回転当たりの走行距離Aを前記A′に補正するファクター補正手段とを備えたことを特徴としている。
【0013】
また本発明のエレベータ位置検出ファクター自動調節方法は、駆動シーブの回転に応じて、建物の昇降路内を移動するエレベータの位置検出ファクター自動調節方法において、前記エレベータを、前記昇降路に沿って配設された複数の階床すべてに学習走行させたときの、前記駆動シーブに設けられたパルス計数手段のパルス計数値を導入し、予め設定されたシーブ1回転当たりの走行距離をA、前記学習走行時に得られたパルス計数値をB、シーブ1回転のパルス数をCとしたときの、A×(B/C)を演算して相対距離Dを求める第1の位置検出演算ステップと、前記学習走行後の通常走行時に、前記すべての階床にエレベータを走行させて前記パルス計数値を導入し、シーブ1回転当たりの走行距離をA、通常走行時に得られたパルス計数値をB′、シーブ1回転のパルス数をCとしたときの、A×(B′/C)を演算して相対距離D′を求める第2の位置検出演算ステップと、前記相対距離D′を前記学習走行時に求められた相対距離Dに置換し、(C/B′)×Dを演算してシーブ1回転当たりの走行距離A′を求め、前記第2の位置検出演算ステップにおけるAを前記A′に補正するファクター補正ステップとを備えたことを特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態例を図面を参照しながら説明する。図1は本発明の装置構成を示しており、図1において図3と同一部分は同一符号をもって示している。10はエンコーダ3(パルス計数手段)のパルスカウント値およびセンサ6の検出信号などを導入し、エレベータの各種制御を行う制御装置である。
【0015】
この制御装置10は、エレベータを、昇降路に沿って配設された複数の階床すべてに走行させたときの、駆動シーブ2に設けられたエンコーダ3のパルスカウント値を導入し、
走行距離(相対距離D)=(シーブ1回転当たりの走行距離A)×(エンコーダ3のパルスカウント値B/シーブ1回転のパルス数C)…(1)
なる演算式を演算する位置検出演算手段10aと、
エレベータを学習走行させて前記演算式(1)により求められた相対距離Dと、前記学習走行後にエレベータを通常走行させたときの前記エンコーダ3のパルスカウント値B′と、前記パルス数Cとから、(C/B′)×Dを演算してシーブ1回転当たりの走行距離A′を求め、前記位置検出演算手段10aの、シーブ1回転当たりの走行距離Aを前記A′に補正するファクター補正手段10bとを備えている。
【0016】
次に上記のように構成された装置を用いて本発明の位置検出ファクター自動調節機能を実行した場合の動作を図2のフローチャートとともに述べる。
【0017】
本実施形態例では、駆動シーブ1回転のパルス数が5000、シーブ1回転当たりの走行距離が1000と設定されていて、学習走行時の1階から50階までのパルスカウント値は100000とする。
【0018】
前記1階〜50階までの全階床の学習走行時には、位置検出演算手段10aが前記(1)式を演算することにより、(1000/5000)×100000=20000なる相対距離Dが求められている。
【0019】
そして前記学習走行後に、ステップS1のようにエレベータを1階から通常走行させる(尚このとき、経年変化により駆動シーブ2の回転半径は例えば2%減少しているものとする)。
【0020】
次にステップS2においてエレベータが50階に到着すると、そのときのエンコーダ3のパルスカウント値が102040(B′)まで増加しているとすると、前記(1)式を演算して得られる相対距離D′も、(1000/5000)×102040=20408に増加する。
【0021】
次にステップS3においてファクター補正手段10bは、前記ステップS2で算出されている相対距離D′(すなわち20408)を、学習走行時に求められた相対距離D(すなわち20000)に置き換える。
【0022】
次にステップS4,S5においてファクター補正手段10bは、前記置き換えられた相対距離D(20000)と、前記パルスカウント値B′(102040)と、前記シーブ1回転のパルス数Cから、(C/B′)×Dを演算して、シーブ1回転当たりの走行距離A′=(5000/102040)×20000=980を求め、シーブ1回転当たりの走行距離を、前記学習走行時に設定されていた1000から980に補正する。
【0023】
これによって50階における相対距離は、前記(1)式より(980/5000)×102040≒20000となり、駆動シーブの回転半径が2%減少してパルスカウント値が学習走行時の100000から102040に増加しているにもかかわらず、相対距離は学習走行時と同一にすることができる。
【0024】
したがってステップS6,S7において、エレベータ50階から1階へ走行させたとき、かご1を実際の各階床位置に正確に到達させることができる。
【0025】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、駆動シーブやロープが例えば経年変化し、シーブの回転半径が小さくなったとしても、位置検出ファクターを自動的に補正することができ、常に正確な階床位置にエレベータを運行、停止させることができる。これによってエレベータのサービス停止を伴う頻繁な学習走行を不要とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態例の基本構成を示す構成図。
【図2】本発明で実行されるエレベータの位置検出ファクター自動調節機能のシーケンスの一例を示すフローチャート。
【図3】従来のエレベータ装置の概略を示す構成図。
【符号の説明】
1…かご
2…駆動シーブ
3…エンコーダ
4,10…制御装置
5…ベーン
10a…位置検出演算手段
10b…ファクター補正手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、エレベータの位置検出システムに係り、特にエレベータの位置検出ファクター自動調節装置および自動調節方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のエレベータにおける位置検出システムは、例えば図3に示すうように、エレベータのかご1の動きによって回転する駆動シーブ2に取り付けられたエンコーダ3によって出力されるパルス数を、制御装置4においてカウントし、予め設定されたシーブ1回転当たりの走行距離(mm)と、シーブ1回転で出力されるパルス数から、現在位置を計算している。
【0003】
またその他に、各階床位置に絶対位置を検出する為のベーン5が設けられており、エレベータがある階床に停止した時にセンサー6がオンになるように構成されている。そしてこの各階床についているベーン5の位置を、はじめに低速走行して学習している。
【0004】
このようにベーン5の位置を学習しておくことにより、エレベータが走行した時に起きる駆動シーブ2とロープ7の間の滑りも、走行中にセンサー6がオンになった時の位置をベーン5の学習位置にすることで、100mm程度の位置のずれは補正できるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし前記方法では、駆動シーブ2やロープ7が経年変化した場合に、全体の回転半径が小さくなり、設定された1回転当たりの走行距離が短くなる。この為、ベーン5の学習を行った時よりもベーン間のパルスカウントが増える事になり、学習位置まで走行を行おうとした場合、実際の階床位置までたどり着けなくなってしまう。
【0006】
実際に走行を行っているとだんだんとかご1がレベル(階床位置)まで届かなくなっていき、最終的にはベーン5による位置補正量の許容値を超えてしまい、一月に一度程度、保守員の手によってエレベータのサービスを停止して学習値の走行をやり直さなければならないという問題があった。
【0007】
すなわち例えば、全階床について位置学習走行を行ったときのパルスカウント値が100000であり、その後回転半径が2%減少したときのパルスカウント値が約102040である場合、図3に示すように元の学習値100000パルスで走行できる距離は短くなってしまう。
【0008】
低層エレベータにおいては、実際の階床位置までたどり着けない場合でも、上述のベーン5による位置補正を行って実際の階床位置まで走行を行うことは可能であるが、高層エレベータにおいては急行ゾーンなどがあり、1回の走行距離が長い為に、回転半径が小さくなることによる影響が大きく、ベーン5による位置補正の許容値を超えてしまう。
【0009】
この状態では、エラーを検出してしまう為に、回転半径が小さくなった時に再度、保守員の手によって低速運転による位置学習走行を行う必要があった。
【0010】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものでその目的は、エレベータのサービス停止を伴う頻繁な学習走行を不要とすることができるエレベータの位置検出ファクター自動調節装置および自動調節方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明では、上記の問題を解決する為にベーンを用いた位置補正が行われているうちに、補正量が一定値を超えた場合には、これまでは固定値であったシーブ1回転当たりの走行距離を変えることで、ベーン間のパルスカウントは増加しているが相対的な走行距離は変わらないようにした。
【0012】
すなわち、本発明のエレベータの位置検出ファクター自動調節装置は、駆動シーブの回転に応じて、建物の昇降路内を移動するエレベータの位置検出ファクター自動調節装置において、前記エレベータを、前記昇降路に沿って配設された複数の階床すべてに走行させたときの、前記駆動シーブに設けられたパルス計数手段のパルス計数値を導入し、シーブ1回転当たりの走行距離をA、前記パルス計数値をB、シーブ1回転のパルス数をCとしたときの、A×(B/C)を演算して相対距離Dを求める位置検出演算手段と、前記エレベータを学習走行させて前記演算により求められた相対距離Dと、前記学習走行後にエレベータを通常走行させたときの前記パルス計数手段のパルス計数値B′と、前記パルス数Cとから、(C/B′)×Dを演算してシーブ1回転当たりの走行距離A′を求め、前記位置検出演算手段の、シーブ1回転当たりの走行距離Aを前記A′に補正するファクター補正手段とを備えたことを特徴としている。
【0013】
また本発明のエレベータ位置検出ファクター自動調節方法は、駆動シーブの回転に応じて、建物の昇降路内を移動するエレベータの位置検出ファクター自動調節方法において、前記エレベータを、前記昇降路に沿って配設された複数の階床すべてに学習走行させたときの、前記駆動シーブに設けられたパルス計数手段のパルス計数値を導入し、予め設定されたシーブ1回転当たりの走行距離をA、前記学習走行時に得られたパルス計数値をB、シーブ1回転のパルス数をCとしたときの、A×(B/C)を演算して相対距離Dを求める第1の位置検出演算ステップと、前記学習走行後の通常走行時に、前記すべての階床にエレベータを走行させて前記パルス計数値を導入し、シーブ1回転当たりの走行距離をA、通常走行時に得られたパルス計数値をB′、シーブ1回転のパルス数をCとしたときの、A×(B′/C)を演算して相対距離D′を求める第2の位置検出演算ステップと、前記相対距離D′を前記学習走行時に求められた相対距離Dに置換し、(C/B′)×Dを演算してシーブ1回転当たりの走行距離A′を求め、前記第2の位置検出演算ステップにおけるAを前記A′に補正するファクター補正ステップとを備えたことを特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態例を図面を参照しながら説明する。図1は本発明の装置構成を示しており、図1において図3と同一部分は同一符号をもって示している。10はエンコーダ3(パルス計数手段)のパルスカウント値およびセンサ6の検出信号などを導入し、エレベータの各種制御を行う制御装置である。
【0015】
この制御装置10は、エレベータを、昇降路に沿って配設された複数の階床すべてに走行させたときの、駆動シーブ2に設けられたエンコーダ3のパルスカウント値を導入し、
走行距離(相対距離D)=(シーブ1回転当たりの走行距離A)×(エンコーダ3のパルスカウント値B/シーブ1回転のパルス数C)…(1)
なる演算式を演算する位置検出演算手段10aと、
エレベータを学習走行させて前記演算式(1)により求められた相対距離Dと、前記学習走行後にエレベータを通常走行させたときの前記エンコーダ3のパルスカウント値B′と、前記パルス数Cとから、(C/B′)×Dを演算してシーブ1回転当たりの走行距離A′を求め、前記位置検出演算手段10aの、シーブ1回転当たりの走行距離Aを前記A′に補正するファクター補正手段10bとを備えている。
【0016】
次に上記のように構成された装置を用いて本発明の位置検出ファクター自動調節機能を実行した場合の動作を図2のフローチャートとともに述べる。
【0017】
本実施形態例では、駆動シーブ1回転のパルス数が5000、シーブ1回転当たりの走行距離が1000と設定されていて、学習走行時の1階から50階までのパルスカウント値は100000とする。
【0018】
前記1階〜50階までの全階床の学習走行時には、位置検出演算手段10aが前記(1)式を演算することにより、(1000/5000)×100000=20000なる相対距離Dが求められている。
【0019】
そして前記学習走行後に、ステップS1のようにエレベータを1階から通常走行させる(尚このとき、経年変化により駆動シーブ2の回転半径は例えば2%減少しているものとする)。
【0020】
次にステップS2においてエレベータが50階に到着すると、そのときのエンコーダ3のパルスカウント値が102040(B′)まで増加しているとすると、前記(1)式を演算して得られる相対距離D′も、(1000/5000)×102040=20408に増加する。
【0021】
次にステップS3においてファクター補正手段10bは、前記ステップS2で算出されている相対距離D′(すなわち20408)を、学習走行時に求められた相対距離D(すなわち20000)に置き換える。
【0022】
次にステップS4,S5においてファクター補正手段10bは、前記置き換えられた相対距離D(20000)と、前記パルスカウント値B′(102040)と、前記シーブ1回転のパルス数Cから、(C/B′)×Dを演算して、シーブ1回転当たりの走行距離A′=(5000/102040)×20000=980を求め、シーブ1回転当たりの走行距離を、前記学習走行時に設定されていた1000から980に補正する。
【0023】
これによって50階における相対距離は、前記(1)式より(980/5000)×102040≒20000となり、駆動シーブの回転半径が2%減少してパルスカウント値が学習走行時の100000から102040に増加しているにもかかわらず、相対距離は学習走行時と同一にすることができる。
【0024】
したがってステップS6,S7において、エレベータ50階から1階へ走行させたとき、かご1を実際の各階床位置に正確に到達させることができる。
【0025】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、駆動シーブやロープが例えば経年変化し、シーブの回転半径が小さくなったとしても、位置検出ファクターを自動的に補正することができ、常に正確な階床位置にエレベータを運行、停止させることができる。これによってエレベータのサービス停止を伴う頻繁な学習走行を不要とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態例の基本構成を示す構成図。
【図2】本発明で実行されるエレベータの位置検出ファクター自動調節機能のシーケンスの一例を示すフローチャート。
【図3】従来のエレベータ装置の概略を示す構成図。
【符号の説明】
1…かご
2…駆動シーブ
3…エンコーダ
4,10…制御装置
5…ベーン
10a…位置検出演算手段
10b…ファクター補正手段
Claims (2)
- 駆動シーブの回転に応じて、建物の昇降路内を移動するエレベータの位置検出ファクター自動調節装置において、
前記エレベータを、前記昇降路に沿って配設された複数の階床すべてに走行させたときの、前記駆動シーブに設けられたパルス計数手段のパルス計数値を導入し、シーブ1回転当たりの走行距離をA、前記パルス計数値をB、シーブ1回転のパルス数をCとしたときの、A×(B/C)を演算して相対距離Dを求める位置検出演算手段と、
前記エレベータを学習走行させて前記演算により求められた相対距離Dと、前記学習走行後にエレベータを通常走行させたときの前記パルス計数手段のパルス計数値B′と、前記パルス数Cとから、(C/B′)×Dを演算してシーブ1回転当たりの走行距離A′を求め、前記位置検出演算手段の、シーブ1回転当たりの走行距離Aを前記A′に補正するファクター補正手段と
を備えたことを特徴とするエレベータの位置検出ファクター自動調節装置。 - 駆動シーブの回転に応じて、建物の昇降路内を移動するエレベータの位置検出ファクター自動調節方法において、
前記エレベータを、前記昇降路に沿って配設された複数の階床すべてに学習走行させたときの、前記駆動シーブに設けられたパルス計数手段のパルス計数値を導入し、予め設定されたシーブ1回転当たりの走行距離をA、前記学習走行時に得られたパルス計数値をB、シーブ1回転のパルス数をCとしたときの、A×(B/C)を演算して相対距離Dを求める第1の位置検出演算ステップと、
前記学習走行後の通常走行時に、前記すべての階床にエレベータを走行させて前記パルス計数値を導入し、シーブ1回転当たりの走行距離をA、通常走行時に得られたパルス計数値をB′、シーブ1回転のパルス数をCとしたときの、A×(B′/C)を演算して相対距離D′を求める第2の位置検出演算ステップと、
前記相対距離D′を前記学習走行時に求められた相対距離Dに置換し、(C/B′)×Dを演算してシーブ1回転当たりの走行距離A′を求め、前記第2の位置検出演算ステップにおけるAを前記A′に補正するファクター補正ステップと
を備えたことを特徴とするエレベータの位置検出ファクター自動調節方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002338986A JP2004168531A (ja) | 2002-11-22 | 2002-11-22 | エレベータの位置検出ファクター自動調節装置および自動調節方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002338986A JP2004168531A (ja) | 2002-11-22 | 2002-11-22 | エレベータの位置検出ファクター自動調節装置および自動調節方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004168531A true JP2004168531A (ja) | 2004-06-17 |
Family
ID=32702043
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002338986A Withdrawn JP2004168531A (ja) | 2002-11-22 | 2002-11-22 | エレベータの位置検出ファクター自動調節装置および自動調節方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004168531A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007210720A (ja) * | 2006-02-08 | 2007-08-23 | Hitachi Ltd | エレベータ |
JP2008126547A (ja) * | 2006-11-21 | 2008-06-05 | National Univ Corp Shizuoka Univ | 低密度木材を活用できる木質構造材、並びにこれを用いた接続構造、並びにこの接続構造を用いた構造体、並びにこの接続構造の形成方法 |
CN102190225A (zh) * | 2010-03-18 | 2011-09-21 | 东芝电梯株式会社 | 电梯的滑轮磨耗量测定装置 |
CN107585650A (zh) * | 2016-07-06 | 2018-01-16 | 株式会社日立制作所 | 电梯 |
-
2002
- 2002-11-22 JP JP2002338986A patent/JP2004168531A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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