JP2004168122A - 車両用物品保持装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の目的は、見栄えがよく、他の部材の使用性を低下させることがない車両用物品保持装置の提供。
【解決手段】車両の内装部材に出し入れ可能に設けられた第1のトレイ30と、第1のトレイ30と同方向に延びる第1の位置40aと第1の位置40aから回転した第2の位置40bとを取り得るように第1のトレイ30に回動可能に支持された第2のトレイ40と、第1のトレイ30と第2のトレイ40の少なくとも一方に設けられ、第2のトレイ40が第2の位置40bにあるときに第2のトレイ40に支持される物品Tの胴部を支持するアーム50とを、有する車両用物品保持装置10。
【選択図】 図1
【解決手段】車両の内装部材に出し入れ可能に設けられた第1のトレイ30と、第1のトレイ30と同方向に延びる第1の位置40aと第1の位置40aから回転した第2の位置40bとを取り得るように第1のトレイ30に回動可能に支持された第2のトレイ40と、第1のトレイ30と第2のトレイ40の少なくとも一方に設けられ、第2のトレイ40が第2の位置40bにあるときに第2のトレイ40に支持される物品Tの胴部を支持するアーム50とを、有する車両用物品保持装置10。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両用物品保持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両用物品保持装置が車両用携帯電話機保持装置である場合、以下の▲1▼、▲2▼の保持装置がある。
▲1▼ 用品・後付け品
車両(たとえば、空調用の吹出口)に吸盤、ボルト、係止部、等を用いて取り付けられる保持装置(たとえば、特許文献1参照)。
▲2▼ 標準装備品
自動車専用電話機の保持装置であるが、携帯電話機も置くことができる保持装置(たとえば、特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−139215号公報
【特許文献2】
特開2002−142007号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記▲1▼、▲2▼の保持装置には、つぎの問題がある。
▲1▼の保持装置
▲1▼−1 後から付けるため、保持装置を使用していないときでも保持装置が見えてしまい見栄えが悪い。
▲1▼−2 取付け場所によっては他の部材と干渉してしまい、他の部材の使用性(機能性)を低下させる。たとえば、保持装置を車内空調用の空気吹出口に付ける場合には、a)保持装置で空気吹出口を塞いでしまったり、b)空気吹出口の下方にハザードスイッチやエアコンスイッチ等がある場合には保持装置でそれらのスイッチを押しにくくする。
▲2▼の保持装置
保持装置の形状が電話機保持専用となっており、保持装置を使用していないときでも保持装置を小物入れ等として使用することができない。
本発明の第1の目的は、見栄えのよい車両用物品保持装置を提供することにある。
本発明の第2の目的は、他の部材の使用性を低下させることがない車両用物品保持装置を提供することにある。
本発明の第3の目的は、携帯電話機以外の物品をも保持できる車両用物品保持装置を提供することにある。
【0005】
上記目的を達成する本発明はつぎの通りである。
(1) 車両の内装部材に出し入れ可能に設けられた第1のトレイと、
前記第1のトレイと同方向に延びる第1の位置と該第1の位置から回転した第2の位置とを取り得るように前記第1のトレイに回動可能に支持された第2のトレイと、
前記第1のトレイと前記第2のトレイの少なくとも一方に設けられ、前記第2のトレイが前記第2の位置にあるときに前記第2のトレイに支持される物品の胴部を支持するアームと、
を有する車両用物品保持装置。
(2) 前記第2のトレイが前記第1の位置にあるとき、前記第1のトレイと前記第2のトレイとで第1の物品保持部を形成し、前記第2のトレイが前記第2の位置にあるとき、前記第2のトレイと前記アームとで第2の物品保持部を形成する、(1)記載の車両用物品保持装置。
(3) 前記第2のトレイが前記第2の位置にあるときに前記第2のトレイに支持される物品は携帯電話機である、(1)または(2)記載の車両用物品保持装置。
【0006】
上記(1)〜(3)の車両用物品保持装置では、第1のトレイが車両の内装部材に出し入れ可能に設けられ、第2のトレイが第1のトレイに支持されており、アームが第1のトレイと第2のトレイの少なくとも一方に設けられるので、車両用物品保持装置を使用していないとき車両用物品保持装置を内装部材内に納めることができる。そのため、保持装置を使用していないときに保持装置が見えることを防止でき、見栄えがよい。
また、保持装置を使用していないとき保持装置を内装部材内に納めることができるので、保持装置の取付け場所を他の部材の使用性を悪化させることがない場所にすることができる。
上記(2)、(3)の車両用物品保持装置では、第2のトレイが第1の位置にあるとき第1のトレイと第2のトレイとで第1の物品保持部を形成し、第2のトレイが第2の位置にあるとき第2のトレイとアームとで第2の物品保持部を形成するため、第2の物品保持部を携帯電話機保持部とし、第1の物品保持部を携帯電話機以外の物品保持部として使用できる。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明実施例の車両用物品保持装置を、図1〜図7を参照して、説明する。
本発明実施例の車両用物品保持装置(以下、単に保持装置という)10は、たとえば、車両の内装部材であるインスツルメントパネルに配置される。ただし、保持装置10が配置される場所はインスツルメントパネルに限定されるものではなく、たとえば、センタークラスタ等であってもよい。以下、本発明実施例および図示例では、保持装置10がインスツルメントパネル1に配置される場合を例にとって説明する。
保持装置10は、図1に示すように、リテーナ20と、第1のトレイ30と、第2のトレイ40と、アーム50とを、有する。保持装置10は、さらに、意匠パネル60と、ホルダ70とを、有する。ただし、ホルダ70は必須の構成要件ではない。
【0008】
リテーナ20は、樹脂製である。リテーナ20は、インスツルメントパネル1に設けられる。リテーナ20は、インスツルメントパネル1に一体に形成されていてもよく、インスツルメントパネル1と別体に形成されてインスツルメントパネル1に固定して取り付けられていてもよい(図示例では、リテーナ20がインスツルメントパネル1と別体に形成されてインスツルメントパネル1に固定して取り付けられる場合を示している)。
リテーナ20は、溝部21と、ストッパ部22とを、有する。
溝部21は、リテーナ20の上壁20a車両左右方向中央部に設けられる。溝部21は、上壁20aの車両前後方向中間部から車両前後方向前側端まで延びている。
ストッパ部22は、溝部21の車両前後方向後側端にある。
【0009】
第1のトレイ30は、リテーナ20に車両前後方向に出し入れ可能に支持される。第1のトレイ30は、リテーナ20に車両前後方向に摺動可能に支持される。
第1のトレイ30は、上方および車両前後方向後側に開口する第1のトレイ収容部31を有する。第1のトレイ30の奥壁30aの上面には、ストッパ突起32が設けられている。ストッパ突起32は、奥壁30aの上面の車両左右方向中央部に設けられている。ストッパ突起32は、溝部21内を車両前後方向に移動可能である。ストッパ突起32は、第1のトレイ30をリテーナ20から引き出したとき、リテーナ20のストッパ部22に当接する。ストッパ突起32がストッパ部22に当接したとき、第1のトレイ30をそれ以上リテーナ20に対して車両前後方向後側に引き出すことができない。
【0010】
第1のトレイ30は、第2のトレイ40を回動可能に支持する。ここで、第1のトレイ30は、第2のトレイ40と一体に形成されて第2のトレイ40をインテグラルヒンジにより回動可能に支持していてもよく、第2のトレイ40と別体に形成されて第2のトレイ40を回動可能に支持していてもよい(図示例では、第1のトレイ30が第2のトレイ40と別体に形成されて第1のトレイ30が第2のトレイ40を回動可能に支持する場合を示している)。以下、本発明実施例では、第1のトレイ30が第2のトレイ40と別体に形成されて第1のトレイ30が第2のトレイ40を回動可能に支持する場合を例にとって説明する。
【0011】
第1のトレイ30の側壁30bは、第2のホルダ40の回動軸部42を回動可能に支持する回動軸受け部33と、第2のホルダ40が後述の第1の位置40aに位置するときに第2のホルダ40の係合部43と係合し第2のホルダ40を第1の位置40aに維持させる係合受け部34を、有する。
回動軸受け部33は、側壁30bの車両左右方向内側面に設けられる。回動軸受け部33は、側壁30bの車両前後方向後側端部で下端部に設けられる。回動軸受け部33は、たとえば、側壁30bを車両左右方向に貫通する貫通穴からなる。
係合受け部34は、側壁30bの車両左右方向内側面に設けられる。係合受け部34は、側壁30bの車両前後方向後側端部で上端部に設けられる。係合受け部34は、たとえば、側壁30bに形成される凹部からなる。
【0012】
第1のトレイ30の底壁30cは、アーム50が第1のトレイ30に設けられる場合、スリット部35と節度溝部36を有する。
スリット部35は、底壁30cの車両左右方向の両端部に設けられる。スリット部35は、車両前後方向に延びている。スリット部35は、底壁30cの車両前後方向中間部から車両前後方向後側端まで設けられる。スリット部35の車両前後方向後側端は、車両前後方向後側に開放している。
節度溝部36は、底壁30cの下面の車両左右方向中央部に設けられる。節度溝部36は、底壁30cの車両前後方向後側端部から車両前後方向中間部に、断続的に複数(図示例では4個)設けられる。
【0013】
第2のトレイ40は、第1のトレイ30に、第1のトレイ30と同方向に延びる第1の位置40aと、第1の位置40aから下方に90°またはほぼ90°回転した第2の位置40bとの間で回動可能に支持される。第2のトレイ40と第1のトレイ30との間には、第1の位置40aから第2の位置40bに回動するときの回動スピードを緩やかにするために、たとえばゴム製のシム44が設けられている。ただし、第2のトレイ40の回動スピードを緩やかにする部材はシム44に限定されるものではなく、たとえば、ダンパ等であってもよい。
第2のトレイ40が第1の位置40aに位置するとき上方および車両前後方向前側に開放する(第2の位置40bに位置するとき上方および車両前後方向後側に開放する)第2のトレイ収容部41を有する。第2のトレイ収容部41は、図5に示すように、第2のトレイ40が第1の位置40aに位置するとき、第1のトレイ収容部31とともに、上方に開放する第1の物品保持部80を形成する。第1の物品保持部80には、たとえば、小物を置くことができる。第2のトレイ収容部41は、図2に示すように、第2のトレイ40が第2の位置40bに位置するとき、アーム50とともに、上方に開放する第2の物品保持部81を形成する。第2の物品保持部81には、携帯電話機、煙草、ナビゲーションのリモコン、テレビのリモコン、エアコンのリモコン等を置くことができる(図7では、第2の物品保持部81に携帯電話機Tを置いた場合を示している)。
【0014】
第2のトレイ40の側壁40cは、図1に示すように、回動軸受け部33に回動可能に支持される回動軸部42と、第1の位置40aに位置するときに係合受け部34と係合する係合部43を、有する。
回動軸部42は、側壁40cの車両左右方向外側面に設けられる。回動軸部42は、第2のトレイ40が第2の位置40bに位置するときの、側壁40cの上端部で車両前後方向前側端部に設けられる。回動軸部42は、回動軸受け部33が貫通穴からなる場合、回動軸受け部33に入り込む突起からなる。
係合部43は、側壁40cの車両左右方向外側面に設けられる。係合部43は、第2のトレイ40が第2の位置40bに位置するときの、側壁40cの上端部で車両前後方向後側端部に設けられる。係合部43は、係合受け部34が凹部からなる場合、係合受け部34に係脱可能な凸部からなる。
【0015】
アーム50は、第1のトレイ30と第2のトレイ40の少なくとも一方に設けられる(図示例では、アーム50が第1のトレイ30のみに設けられる場合を示している)。以下、本発明実施例では、アーム50が第1のトレイ30のみに設けられる場合を例にとって説明する。
アーム50は、第1のトレイ30に車両前後方向に移動可能に支持される。アーム50は、上下方向に延びる上下方向延び部51と、上下方向延び部51の下端から車両左右方向に延びる左右方向延び部52と、上下方向延び部53の上端から車両前後方向後側に延び、延び方向先端部で保持装置10の車両左右方向中央側に折れ曲がり車両左右方向中央側に所定量延びる本体部53を、有する。
【0016】
上下方向延び部51は、第1のトレイ30のスリット部35を挿通する。上下方向延び部51は、スリット部35をガイドとして車両前後方向に移動可能である。上下方向延び部51は、引っ掛かり部51aを有する。
引っ掛かり部51aは、上下方向延び部51の、車両左右方向外側面または車両左右方向内側面に設けられる(図示例では、引っ掛かり部51aが上下方向延び部51の車両左右方向内側面に設けられる場合を示している)。引っ掛かり部51aは、上下方向延び部51の上下方向中間部に設けられる。引っ掛かり部51aは、第1のトレイ30のスリット部35の縁部の上面に引っ掛かり、アーム50が第1のトレイ30から下方に落ちることを防止する。
左右方向延び部52の上面は、第1のトレイ30の底壁30cの下面と摺接可能である。左右方向延び部52は、節度突起52aを有する。
節度突起52aは、左右方向延び部52の車両左右方向中央部の上面に設けられる。節度突起52aは、第1のリテーナ30の節度溝部36に出入り可能である。
本体部53の車両左右方向中間部53aは離れている。そのため、携帯電話機Tに図示略のコネクタを差し込み図示略のリード線が下方に延びた状態で、第2の物品保持部81に携帯電話機Tを置いた場合でも、図示略のリード線がアーム50に引っ掛かることがない。
【0017】
意匠パネル60は、第2のトレイ40に設けられる。意匠パネル60は、第2のトレイ40と一体に形成されていてもよく、第2のトレイ40と別体に形成されて第2のトレイ40に固定して取り付けられていてもよい(図示例では、意匠パネル60が第2のトレイ40と別体に形成されて第2のトレイ40に固定して取り付けられる場合を示している)。
意匠パネル60の、第2のトレイ40が第2の位置40bに位置するときの車両前後方向後側の面61は、第1、第2のトレイ30、40がリテーナ20内に収納されているとき、保持装置10の周囲のインスツルメントパネル1の意匠面と面一になっている。
【0018】
ホルダ70は、たとえば、カードホルダ、コインホルダ等である(図示例では、ホルダ70がカードホルダである場合を示している)。以下、本発明実施例では、ホルダ70がカードホルダである場合を例にとって説明する。
ホルダ70は、第1のトレイ30に車両左右方向と直交する方向に回動可能に取付けられる。ホルダ70は、第1のトレイ30の側壁30bの車両左右方向内側面に回動可能に取付けられる。ホルダ70は、第1のトレイ30の側壁30bの車両前後方向中間部に取り付けられる。
ホルダ70は、軸部71と、カード収容部72と、爪部73を、有する。
【0019】
軸部71は、第1のホルダ30に設けられるホルダ支持穴37に挿入される。軸部71は、ホルダ支持穴37内で車両左右方向と直交する方向に回動可能に支持される。
カード収容部72は、車両前後方向後側に開口している。ホルダ70は、カード収容部72の開口が車両前後方向後側で上方を向く方向に、バネ74により回動付勢されている。カード収容部72は、第1のトレイ30がリテーナ20内に位置するとき、車両前後方向後側で上方に開口している。カード収容部72は、ストッパ突起32がストッパ部22に当接するまで第1のトレイ30がリテーナ20から車両前後方向後側に突出しているとき、車両前後方向後側で上方に開口している。
ホルダ70の上壁70aの車両前後方向後側端は、第1のトレイ30がリテーナ20内に位置するとき、バネ74の付勢力により、リテーナ20の上壁20aの下面に当っている。ホルダ70の上壁70aの車両前後方向中間部は、ストッパ突起32がストッパ部22に当接するまで第1のトレイ30がリテーナ20から車両前後方向後側に突出しているとき、バネ74の付勢力により、リテーナ20の上壁20aの下面の車両前後方向後側端に当っている。
【0020】
爪部73は、ホルダ70の下壁70bの車両前後方向後側端部から下方に突出する。
第1のトレイ30がリテーナ20内に位置するとき、ホルダ70の上壁70aがリテーナ20の上壁20aに当る。そのため、ホルダ70がリテーナ20の上壁20aにより押されバネ74の付勢力に抗して回転する。その結果、爪部73の先端(下端)が第1のトレイ30の底壁30cに当る(接触する)。そのため、第1の物品保持部80に収容している小物が、第1の物品保持部80内で爪部73よりも車両前後方向前側に移動することを防止できる。
【0021】
ここで、第1のトレイ30と、第2のトレイ40と、アーム50の、各状態での位置関係を説明する。
▲1▼ 第1のトレイ30と第2のトレイ40がリテーナ20内に位置するとき(図4参照)
第1のトレイ30は、リテーナ20の奥に入り込んでいる。
第2のトレイ40は、第1のトレイ30に対して第1の位置40aにある。第2のトレイ40は、リテーナ20内に入り込んでいる。第2のトレイ40は、第1のトレイ30とともに第1の物品保持部80を形成している。
アーム50は、第1の物品保持部80内に位置している。
【0022】
▲2▼ ストッパ突起32がストッパ部22に当るまで第1のトレイ30をリテーナ20から車両前後方向後側に引き出したとき(図5参照)
第1のトレイ30の少なくとも車両前後方向後側端部は、リテーナ20から車両前後方向後側に突出している。
第2のトレイ40は、第1のトレイ30に対して第1の位置40aにある。第2のトレイ40は、リテーナ20から車両前後方向後側に出ている。第2のトレイ40は、第1のトレイ30とともに第1の物品保持部80を形成している。
このとき、アーム50をスリット部35に沿って車両前後方向後側に移動させると、アーム50の上下方向延び部51が第2のトレイ40に当る。そのとき、第2のトレイ40が第2の位置40bにあるときの底壁(第2のトレイ40が第1の位置40aにあるときの車両前後方向後側の壁)40dと、アーム50の本体部53との間の車両前後方向間隔は、ゼロまたは無視できる程度とされる。そのため、アーム50を車両前後方向後側に移動させることにより、第1の物品保持部80を使用するときにアーム50が邪魔になることを低減できる。
【0023】
▲3▼ 第2のトレイ40を第1のトレイ30に対して第2の位置40bに回転させたとき(図6参照)
第1のトレイ30の少なくとも車両前後方向後側端部は、リテーナ20から車両前後方向後側に突出している。
第2のトレイ40は、第1のトレイ30に対して第2の位置40bにある。第2のトレイ40は、アーム50とともに第2の物品保持部81を形成している。
このとき、アーム50を車両前後方向にスリット部35に沿って移動させることにより、第2の物品保持部81の上方開口部の車両前後方向長さを調節することができる。そのため、図7に示すように、第2の物品保持部81に携帯電話機Tを置いた場合でも、携帯電話機Tが第2の物品保持部81内でがたつくことを防止できる。
【0024】
つぎに、本発明実施例の作用を説明する。
第1のトレイ30が車両の内装部材に出し入れ可能に設けられ、第2のトレイ40が第1のトレイ30に支持されており、アーム50が第1のトレイ30に設けられるので、保持装置10を使用していないとき保持装置10を内装部材内に納めることができる。そのため、保持装置10を使用していないときに、(意匠パネル60の面61を除く)保持装置10が車室から見えることを防止でき、見栄えがよい。
また、保持装置10を使用していないとき保持装置10を内装部材内に納めることができるので、保持装置10の取付け場所を他の部材の使用性を悪化させることがない場所にすることができる。
また、第2のトレイ40が第1の位置40aにあるとき第1のトレイ30と第2のトレイ40とで第1の物品保持部80を形成し、第2のトレイ40が第2の位置40bにあるとき第2のトレイ40とアーム50とで第2の物品保持部81を形成するため、第2の物品保持部81を携帯電話機保持部とし、第1の物品保持部80を携帯電話機以外の物品保持部として使用できる。
【0025】
第1のトレイ30のストッパ突起32がリテーナ20のストッパ部22に当るまで第1のトレイ30をリテーナ20から車両前後方向後側に突出させたとき、カード収容部72は、上方で車両前後方向後側に開口している。そのため、カード収容部72へのカードの出し入れが容易である。
また、第1のトレイ30と第2のトレイ40がリテーナ20内に位置するとき、カード収容部72は、上方で車両前後方向後側に開口している。そのため、カード収容部72に収容したカードがカード収容部72から落ちることはない。
【0026】
【発明の効果】
請求項1〜請求項3記載の車両用物品保持装置によれば、第1のトレイが車両の内装部材に出し入れ可能に設けられ、第2のトレイが第1のトレイに支持されており、アームが第1のトレイと第2のトレイの少なくとも一方に設けられるので、車両用物品保持装置を使用していないとき車両用物品保持装置を内装部材内に納めることができる。そのため、保持装置を使用していないときに保持装置が見えることを防止でき、見栄えがよい。
また、保持装置を使用していないとき保持装置を内装部材内に納めることができるので、保持装置の取付け場所を他の部材の使用性を悪化させることがない場所にすることができる。
請求項2または請求項3記載の車両用物品保持装置によれば、第2のトレイが第1の位置にあるとき第1のトレイと第2のトレイとで第1の物品保持部を形成し、第2のトレイが第2の位置にあるとき第2のトレイとアームとで第2の物品保持部を形成するため、第2の物品保持部を携帯電話機保持部とし、第1の物品保持部を携帯電話機以外の物品保持部として使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の車両用物品保持装置の、第2のトレイが第2の位置にあるときの、分解斜視図である。
【図2】本発明実施例の車両用物品保持装置の、第2のトレイが第2の位置にあるときの、斜視図である。
【図3】本発明実施例の車両用物品保持装置の、第2のトレイが第1の位置にあるときの、分解側面図である。
【図4】本発明実施例の車両用物品保持装置の、第1、第2のトレイがリテーナに収納されているときの、側面図である。
【図5】本発明実施例の車両用物品保持装置の、第1のトレイがリテーナから突出し第2のトレイが第1の位置にあるときの、側面図である。
【図6】本発明実施例の車両用物品保持装置の、第1のトレイがリテーナから突出し第2のトレイが第2の位置にあるときの、側面図である。
【図7】図6の状態で、第2の物品保持部に携帯電話機を置いた場合の、側面図である。
【符号の説明】
1 インスツルメントパネル
10 車両用物品保持装置
20 リテーナ
30 第1のトレイ
31 第1のトレイ収容部
40 第2のトレイ
40a 第1の位置
40b 第2の位置
41 第2のトレイ収容部
50 アーム
60 意匠パネル
70 ホルダ
80 第1の物品保持部
81 第2の物品保持部
T 携帯電話機
【発明の属する技術分野】
本発明は車両用物品保持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両用物品保持装置が車両用携帯電話機保持装置である場合、以下の▲1▼、▲2▼の保持装置がある。
▲1▼ 用品・後付け品
車両(たとえば、空調用の吹出口)に吸盤、ボルト、係止部、等を用いて取り付けられる保持装置(たとえば、特許文献1参照)。
▲2▼ 標準装備品
自動車専用電話機の保持装置であるが、携帯電話機も置くことができる保持装置(たとえば、特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−139215号公報
【特許文献2】
特開2002−142007号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記▲1▼、▲2▼の保持装置には、つぎの問題がある。
▲1▼の保持装置
▲1▼−1 後から付けるため、保持装置を使用していないときでも保持装置が見えてしまい見栄えが悪い。
▲1▼−2 取付け場所によっては他の部材と干渉してしまい、他の部材の使用性(機能性)を低下させる。たとえば、保持装置を車内空調用の空気吹出口に付ける場合には、a)保持装置で空気吹出口を塞いでしまったり、b)空気吹出口の下方にハザードスイッチやエアコンスイッチ等がある場合には保持装置でそれらのスイッチを押しにくくする。
▲2▼の保持装置
保持装置の形状が電話機保持専用となっており、保持装置を使用していないときでも保持装置を小物入れ等として使用することができない。
本発明の第1の目的は、見栄えのよい車両用物品保持装置を提供することにある。
本発明の第2の目的は、他の部材の使用性を低下させることがない車両用物品保持装置を提供することにある。
本発明の第3の目的は、携帯電話機以外の物品をも保持できる車両用物品保持装置を提供することにある。
【0005】
上記目的を達成する本発明はつぎの通りである。
(1) 車両の内装部材に出し入れ可能に設けられた第1のトレイと、
前記第1のトレイと同方向に延びる第1の位置と該第1の位置から回転した第2の位置とを取り得るように前記第1のトレイに回動可能に支持された第2のトレイと、
前記第1のトレイと前記第2のトレイの少なくとも一方に設けられ、前記第2のトレイが前記第2の位置にあるときに前記第2のトレイに支持される物品の胴部を支持するアームと、
を有する車両用物品保持装置。
(2) 前記第2のトレイが前記第1の位置にあるとき、前記第1のトレイと前記第2のトレイとで第1の物品保持部を形成し、前記第2のトレイが前記第2の位置にあるとき、前記第2のトレイと前記アームとで第2の物品保持部を形成する、(1)記載の車両用物品保持装置。
(3) 前記第2のトレイが前記第2の位置にあるときに前記第2のトレイに支持される物品は携帯電話機である、(1)または(2)記載の車両用物品保持装置。
【0006】
上記(1)〜(3)の車両用物品保持装置では、第1のトレイが車両の内装部材に出し入れ可能に設けられ、第2のトレイが第1のトレイに支持されており、アームが第1のトレイと第2のトレイの少なくとも一方に設けられるので、車両用物品保持装置を使用していないとき車両用物品保持装置を内装部材内に納めることができる。そのため、保持装置を使用していないときに保持装置が見えることを防止でき、見栄えがよい。
また、保持装置を使用していないとき保持装置を内装部材内に納めることができるので、保持装置の取付け場所を他の部材の使用性を悪化させることがない場所にすることができる。
上記(2)、(3)の車両用物品保持装置では、第2のトレイが第1の位置にあるとき第1のトレイと第2のトレイとで第1の物品保持部を形成し、第2のトレイが第2の位置にあるとき第2のトレイとアームとで第2の物品保持部を形成するため、第2の物品保持部を携帯電話機保持部とし、第1の物品保持部を携帯電話機以外の物品保持部として使用できる。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明実施例の車両用物品保持装置を、図1〜図7を参照して、説明する。
本発明実施例の車両用物品保持装置(以下、単に保持装置という)10は、たとえば、車両の内装部材であるインスツルメントパネルに配置される。ただし、保持装置10が配置される場所はインスツルメントパネルに限定されるものではなく、たとえば、センタークラスタ等であってもよい。以下、本発明実施例および図示例では、保持装置10がインスツルメントパネル1に配置される場合を例にとって説明する。
保持装置10は、図1に示すように、リテーナ20と、第1のトレイ30と、第2のトレイ40と、アーム50とを、有する。保持装置10は、さらに、意匠パネル60と、ホルダ70とを、有する。ただし、ホルダ70は必須の構成要件ではない。
【0008】
リテーナ20は、樹脂製である。リテーナ20は、インスツルメントパネル1に設けられる。リテーナ20は、インスツルメントパネル1に一体に形成されていてもよく、インスツルメントパネル1と別体に形成されてインスツルメントパネル1に固定して取り付けられていてもよい(図示例では、リテーナ20がインスツルメントパネル1と別体に形成されてインスツルメントパネル1に固定して取り付けられる場合を示している)。
リテーナ20は、溝部21と、ストッパ部22とを、有する。
溝部21は、リテーナ20の上壁20a車両左右方向中央部に設けられる。溝部21は、上壁20aの車両前後方向中間部から車両前後方向前側端まで延びている。
ストッパ部22は、溝部21の車両前後方向後側端にある。
【0009】
第1のトレイ30は、リテーナ20に車両前後方向に出し入れ可能に支持される。第1のトレイ30は、リテーナ20に車両前後方向に摺動可能に支持される。
第1のトレイ30は、上方および車両前後方向後側に開口する第1のトレイ収容部31を有する。第1のトレイ30の奥壁30aの上面には、ストッパ突起32が設けられている。ストッパ突起32は、奥壁30aの上面の車両左右方向中央部に設けられている。ストッパ突起32は、溝部21内を車両前後方向に移動可能である。ストッパ突起32は、第1のトレイ30をリテーナ20から引き出したとき、リテーナ20のストッパ部22に当接する。ストッパ突起32がストッパ部22に当接したとき、第1のトレイ30をそれ以上リテーナ20に対して車両前後方向後側に引き出すことができない。
【0010】
第1のトレイ30は、第2のトレイ40を回動可能に支持する。ここで、第1のトレイ30は、第2のトレイ40と一体に形成されて第2のトレイ40をインテグラルヒンジにより回動可能に支持していてもよく、第2のトレイ40と別体に形成されて第2のトレイ40を回動可能に支持していてもよい(図示例では、第1のトレイ30が第2のトレイ40と別体に形成されて第1のトレイ30が第2のトレイ40を回動可能に支持する場合を示している)。以下、本発明実施例では、第1のトレイ30が第2のトレイ40と別体に形成されて第1のトレイ30が第2のトレイ40を回動可能に支持する場合を例にとって説明する。
【0011】
第1のトレイ30の側壁30bは、第2のホルダ40の回動軸部42を回動可能に支持する回動軸受け部33と、第2のホルダ40が後述の第1の位置40aに位置するときに第2のホルダ40の係合部43と係合し第2のホルダ40を第1の位置40aに維持させる係合受け部34を、有する。
回動軸受け部33は、側壁30bの車両左右方向内側面に設けられる。回動軸受け部33は、側壁30bの車両前後方向後側端部で下端部に設けられる。回動軸受け部33は、たとえば、側壁30bを車両左右方向に貫通する貫通穴からなる。
係合受け部34は、側壁30bの車両左右方向内側面に設けられる。係合受け部34は、側壁30bの車両前後方向後側端部で上端部に設けられる。係合受け部34は、たとえば、側壁30bに形成される凹部からなる。
【0012】
第1のトレイ30の底壁30cは、アーム50が第1のトレイ30に設けられる場合、スリット部35と節度溝部36を有する。
スリット部35は、底壁30cの車両左右方向の両端部に設けられる。スリット部35は、車両前後方向に延びている。スリット部35は、底壁30cの車両前後方向中間部から車両前後方向後側端まで設けられる。スリット部35の車両前後方向後側端は、車両前後方向後側に開放している。
節度溝部36は、底壁30cの下面の車両左右方向中央部に設けられる。節度溝部36は、底壁30cの車両前後方向後側端部から車両前後方向中間部に、断続的に複数(図示例では4個)設けられる。
【0013】
第2のトレイ40は、第1のトレイ30に、第1のトレイ30と同方向に延びる第1の位置40aと、第1の位置40aから下方に90°またはほぼ90°回転した第2の位置40bとの間で回動可能に支持される。第2のトレイ40と第1のトレイ30との間には、第1の位置40aから第2の位置40bに回動するときの回動スピードを緩やかにするために、たとえばゴム製のシム44が設けられている。ただし、第2のトレイ40の回動スピードを緩やかにする部材はシム44に限定されるものではなく、たとえば、ダンパ等であってもよい。
第2のトレイ40が第1の位置40aに位置するとき上方および車両前後方向前側に開放する(第2の位置40bに位置するとき上方および車両前後方向後側に開放する)第2のトレイ収容部41を有する。第2のトレイ収容部41は、図5に示すように、第2のトレイ40が第1の位置40aに位置するとき、第1のトレイ収容部31とともに、上方に開放する第1の物品保持部80を形成する。第1の物品保持部80には、たとえば、小物を置くことができる。第2のトレイ収容部41は、図2に示すように、第2のトレイ40が第2の位置40bに位置するとき、アーム50とともに、上方に開放する第2の物品保持部81を形成する。第2の物品保持部81には、携帯電話機、煙草、ナビゲーションのリモコン、テレビのリモコン、エアコンのリモコン等を置くことができる(図7では、第2の物品保持部81に携帯電話機Tを置いた場合を示している)。
【0014】
第2のトレイ40の側壁40cは、図1に示すように、回動軸受け部33に回動可能に支持される回動軸部42と、第1の位置40aに位置するときに係合受け部34と係合する係合部43を、有する。
回動軸部42は、側壁40cの車両左右方向外側面に設けられる。回動軸部42は、第2のトレイ40が第2の位置40bに位置するときの、側壁40cの上端部で車両前後方向前側端部に設けられる。回動軸部42は、回動軸受け部33が貫通穴からなる場合、回動軸受け部33に入り込む突起からなる。
係合部43は、側壁40cの車両左右方向外側面に設けられる。係合部43は、第2のトレイ40が第2の位置40bに位置するときの、側壁40cの上端部で車両前後方向後側端部に設けられる。係合部43は、係合受け部34が凹部からなる場合、係合受け部34に係脱可能な凸部からなる。
【0015】
アーム50は、第1のトレイ30と第2のトレイ40の少なくとも一方に設けられる(図示例では、アーム50が第1のトレイ30のみに設けられる場合を示している)。以下、本発明実施例では、アーム50が第1のトレイ30のみに設けられる場合を例にとって説明する。
アーム50は、第1のトレイ30に車両前後方向に移動可能に支持される。アーム50は、上下方向に延びる上下方向延び部51と、上下方向延び部51の下端から車両左右方向に延びる左右方向延び部52と、上下方向延び部53の上端から車両前後方向後側に延び、延び方向先端部で保持装置10の車両左右方向中央側に折れ曲がり車両左右方向中央側に所定量延びる本体部53を、有する。
【0016】
上下方向延び部51は、第1のトレイ30のスリット部35を挿通する。上下方向延び部51は、スリット部35をガイドとして車両前後方向に移動可能である。上下方向延び部51は、引っ掛かり部51aを有する。
引っ掛かり部51aは、上下方向延び部51の、車両左右方向外側面または車両左右方向内側面に設けられる(図示例では、引っ掛かり部51aが上下方向延び部51の車両左右方向内側面に設けられる場合を示している)。引っ掛かり部51aは、上下方向延び部51の上下方向中間部に設けられる。引っ掛かり部51aは、第1のトレイ30のスリット部35の縁部の上面に引っ掛かり、アーム50が第1のトレイ30から下方に落ちることを防止する。
左右方向延び部52の上面は、第1のトレイ30の底壁30cの下面と摺接可能である。左右方向延び部52は、節度突起52aを有する。
節度突起52aは、左右方向延び部52の車両左右方向中央部の上面に設けられる。節度突起52aは、第1のリテーナ30の節度溝部36に出入り可能である。
本体部53の車両左右方向中間部53aは離れている。そのため、携帯電話機Tに図示略のコネクタを差し込み図示略のリード線が下方に延びた状態で、第2の物品保持部81に携帯電話機Tを置いた場合でも、図示略のリード線がアーム50に引っ掛かることがない。
【0017】
意匠パネル60は、第2のトレイ40に設けられる。意匠パネル60は、第2のトレイ40と一体に形成されていてもよく、第2のトレイ40と別体に形成されて第2のトレイ40に固定して取り付けられていてもよい(図示例では、意匠パネル60が第2のトレイ40と別体に形成されて第2のトレイ40に固定して取り付けられる場合を示している)。
意匠パネル60の、第2のトレイ40が第2の位置40bに位置するときの車両前後方向後側の面61は、第1、第2のトレイ30、40がリテーナ20内に収納されているとき、保持装置10の周囲のインスツルメントパネル1の意匠面と面一になっている。
【0018】
ホルダ70は、たとえば、カードホルダ、コインホルダ等である(図示例では、ホルダ70がカードホルダである場合を示している)。以下、本発明実施例では、ホルダ70がカードホルダである場合を例にとって説明する。
ホルダ70は、第1のトレイ30に車両左右方向と直交する方向に回動可能に取付けられる。ホルダ70は、第1のトレイ30の側壁30bの車両左右方向内側面に回動可能に取付けられる。ホルダ70は、第1のトレイ30の側壁30bの車両前後方向中間部に取り付けられる。
ホルダ70は、軸部71と、カード収容部72と、爪部73を、有する。
【0019】
軸部71は、第1のホルダ30に設けられるホルダ支持穴37に挿入される。軸部71は、ホルダ支持穴37内で車両左右方向と直交する方向に回動可能に支持される。
カード収容部72は、車両前後方向後側に開口している。ホルダ70は、カード収容部72の開口が車両前後方向後側で上方を向く方向に、バネ74により回動付勢されている。カード収容部72は、第1のトレイ30がリテーナ20内に位置するとき、車両前後方向後側で上方に開口している。カード収容部72は、ストッパ突起32がストッパ部22に当接するまで第1のトレイ30がリテーナ20から車両前後方向後側に突出しているとき、車両前後方向後側で上方に開口している。
ホルダ70の上壁70aの車両前後方向後側端は、第1のトレイ30がリテーナ20内に位置するとき、バネ74の付勢力により、リテーナ20の上壁20aの下面に当っている。ホルダ70の上壁70aの車両前後方向中間部は、ストッパ突起32がストッパ部22に当接するまで第1のトレイ30がリテーナ20から車両前後方向後側に突出しているとき、バネ74の付勢力により、リテーナ20の上壁20aの下面の車両前後方向後側端に当っている。
【0020】
爪部73は、ホルダ70の下壁70bの車両前後方向後側端部から下方に突出する。
第1のトレイ30がリテーナ20内に位置するとき、ホルダ70の上壁70aがリテーナ20の上壁20aに当る。そのため、ホルダ70がリテーナ20の上壁20aにより押されバネ74の付勢力に抗して回転する。その結果、爪部73の先端(下端)が第1のトレイ30の底壁30cに当る(接触する)。そのため、第1の物品保持部80に収容している小物が、第1の物品保持部80内で爪部73よりも車両前後方向前側に移動することを防止できる。
【0021】
ここで、第1のトレイ30と、第2のトレイ40と、アーム50の、各状態での位置関係を説明する。
▲1▼ 第1のトレイ30と第2のトレイ40がリテーナ20内に位置するとき(図4参照)
第1のトレイ30は、リテーナ20の奥に入り込んでいる。
第2のトレイ40は、第1のトレイ30に対して第1の位置40aにある。第2のトレイ40は、リテーナ20内に入り込んでいる。第2のトレイ40は、第1のトレイ30とともに第1の物品保持部80を形成している。
アーム50は、第1の物品保持部80内に位置している。
【0022】
▲2▼ ストッパ突起32がストッパ部22に当るまで第1のトレイ30をリテーナ20から車両前後方向後側に引き出したとき(図5参照)
第1のトレイ30の少なくとも車両前後方向後側端部は、リテーナ20から車両前後方向後側に突出している。
第2のトレイ40は、第1のトレイ30に対して第1の位置40aにある。第2のトレイ40は、リテーナ20から車両前後方向後側に出ている。第2のトレイ40は、第1のトレイ30とともに第1の物品保持部80を形成している。
このとき、アーム50をスリット部35に沿って車両前後方向後側に移動させると、アーム50の上下方向延び部51が第2のトレイ40に当る。そのとき、第2のトレイ40が第2の位置40bにあるときの底壁(第2のトレイ40が第1の位置40aにあるときの車両前後方向後側の壁)40dと、アーム50の本体部53との間の車両前後方向間隔は、ゼロまたは無視できる程度とされる。そのため、アーム50を車両前後方向後側に移動させることにより、第1の物品保持部80を使用するときにアーム50が邪魔になることを低減できる。
【0023】
▲3▼ 第2のトレイ40を第1のトレイ30に対して第2の位置40bに回転させたとき(図6参照)
第1のトレイ30の少なくとも車両前後方向後側端部は、リテーナ20から車両前後方向後側に突出している。
第2のトレイ40は、第1のトレイ30に対して第2の位置40bにある。第2のトレイ40は、アーム50とともに第2の物品保持部81を形成している。
このとき、アーム50を車両前後方向にスリット部35に沿って移動させることにより、第2の物品保持部81の上方開口部の車両前後方向長さを調節することができる。そのため、図7に示すように、第2の物品保持部81に携帯電話機Tを置いた場合でも、携帯電話機Tが第2の物品保持部81内でがたつくことを防止できる。
【0024】
つぎに、本発明実施例の作用を説明する。
第1のトレイ30が車両の内装部材に出し入れ可能に設けられ、第2のトレイ40が第1のトレイ30に支持されており、アーム50が第1のトレイ30に設けられるので、保持装置10を使用していないとき保持装置10を内装部材内に納めることができる。そのため、保持装置10を使用していないときに、(意匠パネル60の面61を除く)保持装置10が車室から見えることを防止でき、見栄えがよい。
また、保持装置10を使用していないとき保持装置10を内装部材内に納めることができるので、保持装置10の取付け場所を他の部材の使用性を悪化させることがない場所にすることができる。
また、第2のトレイ40が第1の位置40aにあるとき第1のトレイ30と第2のトレイ40とで第1の物品保持部80を形成し、第2のトレイ40が第2の位置40bにあるとき第2のトレイ40とアーム50とで第2の物品保持部81を形成するため、第2の物品保持部81を携帯電話機保持部とし、第1の物品保持部80を携帯電話機以外の物品保持部として使用できる。
【0025】
第1のトレイ30のストッパ突起32がリテーナ20のストッパ部22に当るまで第1のトレイ30をリテーナ20から車両前後方向後側に突出させたとき、カード収容部72は、上方で車両前後方向後側に開口している。そのため、カード収容部72へのカードの出し入れが容易である。
また、第1のトレイ30と第2のトレイ40がリテーナ20内に位置するとき、カード収容部72は、上方で車両前後方向後側に開口している。そのため、カード収容部72に収容したカードがカード収容部72から落ちることはない。
【0026】
【発明の効果】
請求項1〜請求項3記載の車両用物品保持装置によれば、第1のトレイが車両の内装部材に出し入れ可能に設けられ、第2のトレイが第1のトレイに支持されており、アームが第1のトレイと第2のトレイの少なくとも一方に設けられるので、車両用物品保持装置を使用していないとき車両用物品保持装置を内装部材内に納めることができる。そのため、保持装置を使用していないときに保持装置が見えることを防止でき、見栄えがよい。
また、保持装置を使用していないとき保持装置を内装部材内に納めることができるので、保持装置の取付け場所を他の部材の使用性を悪化させることがない場所にすることができる。
請求項2または請求項3記載の車両用物品保持装置によれば、第2のトレイが第1の位置にあるとき第1のトレイと第2のトレイとで第1の物品保持部を形成し、第2のトレイが第2の位置にあるとき第2のトレイとアームとで第2の物品保持部を形成するため、第2の物品保持部を携帯電話機保持部とし、第1の物品保持部を携帯電話機以外の物品保持部として使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の車両用物品保持装置の、第2のトレイが第2の位置にあるときの、分解斜視図である。
【図2】本発明実施例の車両用物品保持装置の、第2のトレイが第2の位置にあるときの、斜視図である。
【図3】本発明実施例の車両用物品保持装置の、第2のトレイが第1の位置にあるときの、分解側面図である。
【図4】本発明実施例の車両用物品保持装置の、第1、第2のトレイがリテーナに収納されているときの、側面図である。
【図5】本発明実施例の車両用物品保持装置の、第1のトレイがリテーナから突出し第2のトレイが第1の位置にあるときの、側面図である。
【図6】本発明実施例の車両用物品保持装置の、第1のトレイがリテーナから突出し第2のトレイが第2の位置にあるときの、側面図である。
【図7】図6の状態で、第2の物品保持部に携帯電話機を置いた場合の、側面図である。
【符号の説明】
1 インスツルメントパネル
10 車両用物品保持装置
20 リテーナ
30 第1のトレイ
31 第1のトレイ収容部
40 第2のトレイ
40a 第1の位置
40b 第2の位置
41 第2のトレイ収容部
50 アーム
60 意匠パネル
70 ホルダ
80 第1の物品保持部
81 第2の物品保持部
T 携帯電話機
Claims (3)
- 車両の内装部材に出し入れ可能に設けられた第1のトレイと、
前記第1のトレイと同方向に延びる第1の位置と該第1の位置から回転した第2の位置とを取り得るように前記第1のトレイに回動可能に支持された第2のトレイと、
前記第1のトレイと前記第2のトレイの少なくとも一方に設けられ、前記第2のトレイが前記第2の位置にあるときに前記第2のトレイに支持される物品の胴部を支持するアームと、
を有する車両用物品保持装置。 - 前記第2のトレイが前記第1の位置にあるとき、前記第1のトレイと前記第2のトレイとで第1の物品保持部を形成し、前記第2のトレイが前記第2の位置にあるとき、前記第2のトレイと前記アームとで第2の物品保持部を形成する、請求項1記載の車両用物品保持装置。
- 前記第2のトレイが前記第2の位置にあるときに前記第2のトレイに支持される物品は携帯電話機である、請求項1または請求項2記載の車両用物品保持装置。
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