JP2004167829A - 画像形成システム、情報記録媒体の管理システム、画像形成方法、並びに、情報記録媒体の管理方法 - Google Patents
画像形成システム、情報記録媒体の管理システム、画像形成方法、並びに、情報記録媒体の管理方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004167829A JP2004167829A JP2002336227A JP2002336227A JP2004167829A JP 2004167829 A JP2004167829 A JP 2004167829A JP 2002336227 A JP2002336227 A JP 2002336227A JP 2002336227 A JP2002336227 A JP 2002336227A JP 2004167829 A JP2004167829 A JP 2004167829A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- substrate
- information
- printing
- recording medium
- image forming
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Record Information Processing For Printing (AREA)
Abstract
【課題】基体側の固有情報の事前の読取及び印刷用データへの入力作業や、情報記録媒体用の基体のセット順番の管理がなく、また情報記録媒体用の基体の供給手段の形態に関わらず、情報記録媒体の正当な所有者に関する画像や文字等により構成される情報と、基体固有情報とが、一対一の整合性を保つ為に有効な、また、情報記録媒体の管理に有効な、画像形成システム、情報記録媒体の管理システム、画像形成方法、並びに、情報記録媒体の管理方法を提供。
【解決手段】情報記録媒体所有者の固有情報を含む画像を基体に印刷する画像形成システムや方法並びに管理であって、各基体の固有情報を読取り、基体固有情報と、その基体を使用する情報記録媒体の所有者の固有情報との、両方に基づいた印刷データでその基体に画像を印刷し、読取られた基体固有情報と所有者の固有情報とをデータベース管理する。
【選択図】図3
【解決手段】情報記録媒体所有者の固有情報を含む画像を基体に印刷する画像形成システムや方法並びに管理であって、各基体の固有情報を読取り、基体固有情報と、その基体を使用する情報記録媒体の所有者の固有情報との、両方に基づいた印刷データでその基体に画像を印刷し、読取られた基体固有情報と所有者の固有情報とをデータベース管理する。
【選択図】図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷用データ作成手段によって作成された印刷用データを、冊子等の情報記録媒体用基材の所定の位置に作成する技術分野に関し、特には基体固有の情報と印刷データとの整合を必要とする場合の画像形成システム、情報記録媒体の管理システム、画像形成方法、並びに、情報記録媒体の管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、情報記録媒体の正当な所有者に関する固有情報を含んだ画像あるいは文字を、該情報記録媒体用の基材に印刷する画像形成方法が提案されている。(尚、基材とは、特にことわらない限り、本発明で云う基体と同義である。)代表例として、特許文献1に開示された画像形成方法によれば、色材に顔料を用いた感熱転写記録を有し、一方の面に画像が形成される中間転写媒体の画像形成層に、反転された転写画像を形成し、その画像情報を被転写体に転写することにより正規の転写画像を形成する方法が提案されている。
【0003】
この方法によれば、基材としては、例えば紙類(普通紙、上質紙、アート紙、合成紙、加工紙等々)やプラスチック品、金属品、ガラス類、セラミックス、等々の多種多様なものが対応できるため、情報記録記録媒体としては、例えば、預金通帳、パスポート等の冊子類、或いは各種のシート形状のものやカード形状のものなど、多種多様なものにも画像形成が可能である。
【0004】
一方、パスポート冊子など、製造時点から基体固有情報が付加された情報記録媒体の場合、形成する転写画像データと基体固有情報とを整合させるため、前記既存の画像形成方法にかかる前に、予め基体固有情報を転写画像データ内に蓄積している。この場合、基体固有情報は、たとえばバーコード、光学式文字番号等が考えられ、オペレーターが、目視認識後に入力、もしくは別途用意した読み取り機器を介して個別の画像データ内へ記録された後、前記既存の画像形成方法を使用した画像形成装置へデータが転送され、情報記録媒体の基材上へ印刷されている。
【0005】
【特許文献1】特開平10−58728号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような画像形成方法によると、オペレーターの認識ミスや入力ミス、画像形成システム内の印刷手段に対する、情報記録媒体である冊子のセット順番ミス等により、転写画像データと基体固有情報との整合が取れなくなる可能性がある。
さらには画像形成方法に情報記録媒体の基体供給手段を持ち合わせた場合、読み取り機を通した冊子のセット順番の管理作業が発生してしまう(ア)。
【0007】
図1は(ア)に示す既存の画像形成システムの作業フロー例を示している。尚、
本発明の請求項との比較し易くするべく、各手段、等の具体的表記を
情報記録媒体用の基体=冊子(旅券、預金通帳、貯金通帳、等)
基体固有情報 =冊子コード
印刷用データ作成手段=発行用アプリケーション
印刷手段 =印刷機
画像情報形成記録データベース作成手段=データベース(発行アプリケーション内)
基体供給手段 =冊子フィーダー
とする。
【0008】
図中、Aに示すフローは、冊子を印刷機に手差しにて装着する場合である。
この場合、冊子の装着順は管理する必要は無いが、発行毎に冊子番号の読み取りと印刷用データへの入力、冊子の印刷機へのセットを繰り返し行う必要があり、オペレーターへの作業負荷が増すことにより、作業効率の低下、ひいては冊子番号の入力ミス等を引き起こす可能性がある。
【0009】
図中、Bに示すフローは、Aと同じく冊子を印刷印刷機に手差しにて装着する場合で、かつ先に複数の冊子番号を順次読み取り、データベースに画像、文字等により構成される情報記録媒体の正当な所有者に関する情報である転写画像データと、読み取った冊子番号とが、一対一の関係を保つ用に保管される場合である。
この場合、一括して冊子番号の読み取り作業が行えるため、オペレーターの作業負荷は軽減できるが、読み取った冊子を決められた順番に印刷機へセットしなければならず、冊子の順番を管理する作業が生じてしまい、セキュリティー性に欠けるシステムであった。
【0010】
また、図中、Cに示すフローは、冊子を順次印刷機へセットできる冊子フィーダーを持ち合わせた場合をである。
この場合、オペレーターの作業負荷はさらに軽減できるが、やはり冊子を決められた順番に冊子フィーダーへセットしなければならず、冊子の順番を管理する作業が生じてしまい、やはりセキュリティー性に欠けるシステムであった。
【0011】
以上、A、B、又はCのいずれの既存の作業フローであっても、作業効率の低下、入力ミス、及び管理作業の発生が見込まれる。このため転写画像データと冊子番号との一致しない、不良な冊子発行を避けるために、オペレーターへの教育、作業環境等の整備、維持管理が必要であった。
【0012】
本発明は上記従来の技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、情報記録媒体の正当な所有者に関係した情報であって印刷により(又はその情報記録媒体の記録素子により)記録された画像や文字等に基づく情報と、基体か又はその情報記録媒体基体の記録素子のいずれかに記録してある固有情報(基体固有情報)とが、一対一の関係を保つよにする為に有効な、また、情報記録媒体の(真偽判定への寄与等に代表される)管理に有効な発明、さらに望ましくは、基体固有情報の人手による事前の読み取り作業や印刷用データの入力作業とか、又は、情報記録媒体用の基体の供給順番の人手による管理作業はあえて必要としないこと、これら満足し情報記録媒体の画像形成や管理に好適な、画像形成システム、情報記録媒体の管理システム、画像形成方法、並びに、情報記録媒体の管理方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために提供する本発明の請求項1にかかる発明は、情報記録媒体の所有者に関する固有情報を含む画像を、該情報記録媒体に用いる基体に印刷によって設ける画像形成システムであって、
該基体のそれぞれに記録されている各基体の固有な情報である基体固有情報を読み取る基体固有情報読み取り手段、及び、
少なくとも、該読み取られた基体固有情報と、該基体固有情報に対応する基体を使用する情報記録媒体の所有者に関する固有情報との、両方の情報に基づいて作成された印刷用データを用いた画像を、該基体固有情報に対応する基体に対して印刷する印刷手段、
以上を具備することを特徴とする画像形成システムである。
【0014】
本発明の請求項2にかかる発明は、情報記録媒体の所有者に関する固有情報を含む画像を、該情報記録媒体に用いる基体に、印刷によって設ける画像形成システムであって、
該基体のそれぞれに記録されている各基体に固有な情報である基体固有情報を読み取る基体固有情報読み取り手段、
少なくとも、該読み取られた基体固有情報が設けられている基体を使用する情報記録媒体の所有者に関する固有情報、に基づいて作成された印刷用データを用いた画像を、該基体固有情報に対応する基体に対して印刷する印刷手段、及び、
少なくとも、該印刷される該基体の該読み取られた基体固有情報か、又は、該基体を使用する情報記録媒体の所有者に関する固有情報との、いずれか一方の情報に基づいて作成された素子書き込み用データを、該基体に設けられた記録素子に書き込む素子データ書き込み手段、
以上を具備することを特徴とする画像形成システムである。
【0015】
本発明の請求項3にかかる発明は、情報記録媒体の所有者に関わる固有情報を含む画像を、該情報記録媒体に用いる基体に、印刷によって設ける画像形成システムであって、
該基体のそれぞれに設けられた記録素子に記録されている各基体に固有な情報である基体固有情報を読み取る基体固有情報読み取り手段、及び、
少なくとも、該読み取られた基体固有情報と、該基体固有情報に対応する基体を使用する情報記録媒体の所有者に関する固有情報との、両方の情報に基づいて作成された印刷用データを用いた画像を、該基体固有情報に対応する基体に対して印刷する印刷手段、
以上を具備することを特徴とする画像形成システムである。
【0016】
本発明の請求項4にかかる発明は、情報記録媒体の所有者に関わる固有情報を含む画像を、該情報記録媒体に用いる基体に、印刷によって設ける画像形成システムであって、
該基体のそれぞれに設けられた記録素子に記録されている各基体に固有な情報である基体固有情報を読み取る基体固有情報読み取り手段、
少なくとも、該読み取られた基体固有情報が設けられている基体を使用する情報記録媒体の所有者に関する固有情報、に基づいて作成された印刷用データを用いた画像を、該基体固有情報に対応する基体に印刷する印刷手段、及び、
少なくとも、該印刷される該基体の該読み取られた基体固有情報か、又は、該基体を使用する情報記録媒体の所有者に関する固有情報との、いずれか一方の情報に基づいて作成された素子書き込み用データを、該基体に設けられた記録素子に書き込む素子データ書き込み手段、
以上を具備することを特徴とする画像形成システムである。
【0017】
本発明の請求項1,2,3,又は,4のいずれかに示す画像形成システムは、基体固有情報としては、例えば、基体そのものに印刷等で記録されてある1次元バーコード、2次元バーコード、等、又は、光学式文字類(OCR文字の類)、あるいは、基体に設けられた記録素子による電子情報、磁気記録、光記録、又は、光磁気記録、等で記録された情報を、適宜読み取る。
尚、読み取った基体固有情報を、情報記録媒体に印刷する画像データの中に盛り込み、その情報記録媒体の所有者の固有情報の印刷の際に、基体固有情報に関わる情報を印刷で明示したり、あるいは、セキュリティ対策等の為に隠し文字化、暗号化、電子透かし等の画像処理技術を利用して、意図的に、目視では読めない(又は非常に読み辛い)ようにとか、気づかない(又は非常に気づき辛い)ように印刷する。
【0018】
ここで、元から基体に記されている基体固有情報と、情報記録媒体に画像形成するときに印刷した基体固有情報に関する情報とは、例えば、それぞての内容を互いに同じか又は互いに関連性のあるものにしておくことによって、両者を比較した場合に、もし、それぞれ、一致しないか又は前記関連性が無いとわかれば、その情報記録媒体は真正なものではない、とする簡便な真偽判定にも利用できる。尚、このような真偽判定の作業をより簡便化したい場合、例えば、両者をもともと目視可能で且つ同じ内容に設けておくとよい。
【0019】
また、もし記録素子がある基体であれば、その基体固有情報か、又は、その情報記録媒体の所有者の固有情報のいずれかに関するデータを、そのままかあるいは何等かの処理(代表例は暗号化)を施したうえ、記録素子に書き込む。
このように何等かの処理を施されて基体に印刷された基体固有情報に関する情報、あるいは、このように記録素子に書きこまれた情報(基体固有情報とか、所有者の固有情報が、そのままか又は何等かの処理を施されて書き込まれたもの)は、その情報記録媒体が使用される際にセキュリティ対策の為のチェック用情報の一つとして、利用することができる。
【0020】
なお、前記印刷用データ作成の際には、たとえばパスポート、VISAシール、IDカード等のように、作成される情報記録媒体にセキュリティー性が必要とされる場合、偽造防止等のセキュリティー対策の一つとして、例えば、画像あるいは文字、及び基体固有情報は、その一部か又は全部を、適宜、コード化あるいは暗号化などを行ってもよい。
また情報記録媒体の基材上にたとえばICチップなどの情報記録メディアが存在する場合、前記印刷手段として、コード化、暗号化された印刷用データをそのままもしくは任意の情報記録用言語に変換して前記情報記録メディアへ書き込む各種リーダーライターであってもかまわない。
【0021】
本発明の請求項5にかかる発明は、前記情報記録媒体のそれぞれの所有者に関する固有情報に基づくデータと、少なくとも、該情報記録媒体のそれぞれに対応する前記基体か、又は、該基体に組み込まれた記録素子のいずれかに記録されている前記基体固有情報に基づくデータとについて、
少なくとも、両方のデータを関連付けて保存する情報記録媒体作成データ保存手段、を具備することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成システムである。
【0022】
これによると、複数の情報記録媒体を作成する場合、情報記録媒体作成時に個々に、もしくは事前に複数作成した、複数の画像、文字等により構成される情報記録媒体の正当な所有者に関する情報の記録と、この記録に整合した、情報記録媒体作成時に基体固有情報読み取り手段によって読み取られた基体固有情報の記録ができる画像形成記録データベース作成手段を具備するため、冊子のセット順番の管理作業を削除できる。
【0023】
本発明の請求項6にかかる発明は、前記印刷用データを作成する印刷用データ作成手段、を具備することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成システムである。
【0024】
これによると、ITを使用した他のコンピュータ(又はコンピュータシステム)に頼ることなく、この画像形成システムがそれ自身で印刷用データを作成することが出来るので、印刷用の情報をこの画像形成システム外に出さなくても済み、そのぶん情報の漏洩とか改竄の恐れが少なく出来できることから、取り扱う情報のセキュリティ対策の実効性も高め易くなり好ましい。
またこの他にも、例えば、各基体から読み取った固有情報(各基体に設けてある記録素子に記録されている基体の固有情報も含む)を前記のように適宜処理してその基体自身へ印刷する為の整合性のとり易さ、(読み取りから印刷する迄の)処理時間の短縮、等といったメリットも生じうるので好ましい。
【0025】
本発明の請求項7にかかる発明は、少なくとも、前記基体を1以上蓄積しておく蓄積部、及び、該蓄積してある基体を該蓄積部から搬出し前記印刷手段の印刷部へ搬送する搬送部、を有する基体供給手段、
を具備することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の画像形成システムである。
【0026】
これによると、自動(又は半自動)で前記基体に次々とそれぞれの個別の画像を形成(さらにはそれぞれの個別の情報を記録)し、個々に画像とか情報が異なる前記の情報記録媒体を大量に作成する場合にたいへん便利となる。
【0027】
本発明の請求項8にかかる発明は、前記基体固有情報読み取り手段の読み取り部が、前記基体が、前記蓄積部から前記印刷部までの間であって該基体が搬送されるか又は一時停止されるいずれかの場所に在るときに、該基体に関わる基体固有情報を読み取り可能に配置されていること、を特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の画像形成システムである。
【0028】
これによると、事前に基体固有情報を印刷用データに入力することなく、情報記録媒体を印刷手段に挿入するだけで、前記印刷情報を印刷することができる。
【0029】
本発明の請求項9にかかる発明は、前記基体のそれぞれに関わる基体固有情報に基づいて作成した前記印刷画像データによる画像が、それぞれ対応する該基体に印刷されるように、少なくとも、前記基体固有情報読み取り手段と前記印刷手段とを制御する印刷等制御手段、
を具備することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の画像形成システムである。
【0030】
これによると、各基体から読み取った固有情報(各基体に設けてある記録素子に記録されている基体の固有情報も含む)と、それを前記のように適宜処理してその基体自身へ印刷する印刷情報とを、より確実に整合性を取れるようにする為に有用であることから好ましい。もし、結果的にこの整合性が無い情報記録媒体が作成された場合、その情報記録媒体が正当に作成されたものであるか/否かを、前記固有情報と基体に印刷された情報との整合性に基づいて判断しようとした場合に支障をきたすので好ましくない。
【0031】
本発明の請求項10にかかる発明は、前記基体のそれぞれに関わる基体固有情報に基づいて作成した前記素子書き込み用データが、それぞれ対応する該基体に組み込まれた前記記録素子に書き込まれるように、少なくとも、前記基体固有情報読み取り手段と前記データ書き込み手段とを制御するデータ書き込み等制御手段、
を具備することを特徴とする請求項2か、又は、4乃至9の内のいずれかに記載の画像形成システムである。
これによると、各基体から読み取った固有情報(各基体に設けてある記録素子に記録されている基体の固有情報も含む)と、それを前記のように適宜処理してその基体の記録素子へ書き込むデータとを、より確実に整合性を取れるようにする為に有用であることから好ましい。もし、結果的にこの整合性が無い情報記録媒体が作成された場合、その情報記録媒体が正当に作成されたものであるか/否かを、前記固有情報と基体の記録素子へ書き込むデータとの整合性に基づいて判断しようとした場合に支障をきたすので好ましくない。
【0032】
本発明の請求項11にかかる発明は、前記印刷手段が感熱転写記録を使用して印刷すること、を特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の画像形成システムである。
前記のように、個々の情報記録媒体は(原則的に正当な持ち主が異なるので)、個別に異なる印刷を行う必要があるが、いわゆるITを利用することで対応が好適であり、その場合、感熱転写記録は好適な1手段となりうる。
【0033】
本発明の請求項12にかかる発明は、前記印刷手段がインクジェットを使用して印刷すること、を特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の画像形成システムである。
前記のように、個々の情報記録媒体は(原則的に正当な持ち主が異なるので)、個別に異なる印刷を行う必要があるが、いわゆるITを利用することで対応が好適であり、その場合、インクジェットは好適な1手段となりうる。
【0034】
本発明の請求項13にかかる発明は、前記印刷手段が電子写真を使用して印刷すること、を特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の画像形成システムである。
前記のように、個々の情報記録媒体は(原則的に正当な持ち主が異なるので)、個別に異なる印刷を行う必要があるが、いわゆるITを利用することで対応が好適であり、その場合、電子写真は好適な1手段となりうる。
【0035】
本発明の請求項14にかかる発明は、長尺状の支持体の上に、少なくとも、該支持体から剥離が可能な受像層を有する中間転写媒体の該受像層に、前記印刷手段の印刷部が前記印刷を行うこと、を特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の画像形成システムである。
これによると、他の印刷手段に頼ることなく、この画像形成システム内で印刷できるので、印刷の情報をこの画像形成システム外に出さなくても済み、そのぶん情報の漏洩とか改竄の恐れが少なく出来できることから、取り扱う情報のセキュリティ対策の実効性も高め易くなり好ましい。
また、この画像形成システム内で印刷できるので、この他にも例えば、各基体から読み取った固有情報(各基体に設けてある記録素子に記録されている基体の固有情報も含む)を前記のように適宜処理してその基体自身へ印刷する為の整合性のとり易さ、(読み取りから印刷する迄の)処理時間の短縮、等といったメリットも生じうるので好ましい。
【0036】
本発明の請求項15にかかる発明は、前記印刷された受像層の該印刷された部分を含む領域を、前記基体上に当接させ、熱と圧力を加えることによって、少なくとも該受像層を該中間転写媒体から該基体上に転写する画像転写手段、
を具備することを特徴とする請求項14に記載の画像形成システムである。
【0037】
本発明の請求項16にかかる発明は、前記基体が、冊子類、又は、カード類のいずれかであること、を特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載の画像形成システムである。
【0038】
ここで、冊子類か又はカード類の場合は、それぞれ、冊子類を取り扱う手段、カード類を取り扱う手段が必要なのは云うまでもない。尚、冊子類の場合には、単に搬送や一時停止の他にも、例えば、(所定の)ページを開く、閉じる、冊子類を綴じたままに(少なくとも一時的に)維持する、(所定の)ページを開いたままに(少なくとも一時的に)維持する、等の機能も備えておくと便利である。
【0039】
本発明の請求項17にかかる発明は、前記基体がシール類であること、を特徴とする請求項1乃至16のいずれかに記載の画像形成システムである。
【0040】
ここで、シール類は、薄いシートの片面に、加熱加圧か又は加圧のいずれかによって接着性を呈する接着層が設けてあり、場合によっては、接着されるときまで接着層が露出しないように接着層を覆う剥離紙(又は剥離フィルム)が設けてある。また、シール類の場合の接着は、この他にも例えば、光硬化性樹脂(代表例はUV硬化性樹脂)を接着すべき界面に適用して、UV照射(もし必要なら加熱も適宜行う)によって接着させる方式のものも好ましい。シール類であって特にセキュリティ性も要求されるものの代表例としては、シールの形態になっているビザ(査証)が挙げられる。
【0041】
尚、このシール類は例えば、1枚づつ別(即ち枚葉)になっているタイプでも、あるいは、長尺状の支持体(これがその剥離紙又は剥離フィルムの役目も果たす)の上に、複数のシール類が(その接着層を介してそのシート本体が)在るタイプ(通常は支持体ごとロール状に巻いてある)でも、本発明は適用可能である。もし基体としてシール類を取り扱える画像形成システムとする場合には、シール類を蓄積、供給、又は、位置合わせ、等するうちの一部か又は全て際に、もし枚葉タイプのシール類の場合ならば枚葉を取り扱う機能を備えた手段を、また、もしロール状タイプのシール類の場合ならばロール状のものを取り扱う機能を備えた手段を、用意することが好ましい。これらの手段は、これら両方か又は片方を最初から備えておいても、あるいは、必要時に備えて、シール類以外の基体を取り扱う手段と入れ替えるか/又は付加することにより対応できるようにしても、いずれでもよい。
【0042】
本発明の請求項18にかかる発明は、請求項1乃至17のいずれかに記載の画像形成システムとの間で、データの授受が可能であって、
少なくとも、前記情報記録媒体のそれぞれの所有者に関する固有情報に基づくデータと、該情報記録媒体のそれぞれの基体か又は該基体に設けてある記録素子のいずれかに記録されている基体固有情報に基づくデータとを、対応付けて保存し、
該所有者に関する固有情報に基づくデータか、又は、該基体固有情報に基づくデータの、少なくともいずれかを検索の手がかりに用いて、対応する情報記録媒体に関する情報を検索可能にしてあるデータベース、
を具備することを特徴とする情報記録媒体の管理システムである。
これによると、作成した情報記録媒体を管理する際に便利であり好ましい。これにより、情報記録媒体の真偽判定を行う際の根拠となる情報も、能率よく入手可能となる。
【0043】
本発明の請求項19にかかる発明は、情報記録媒体の所有者に関する固有情報を含んだ画像を、該情報記録媒体用の基体に、印刷技術によって形成する方法であって、
該基体のそれぞれに記録されている基体の固有な情報である基体固有情報を読み取る基体固有情報読み取り工程、
少なくとも、該読み取られた基体固有情報に対応する基体を使用する情報記録媒体の所有者に関する固有情報、に基づいて印刷用データを作成する印刷用データ作成工程、
該印刷用データに基づく画像を、該対応する基体に印刷する印刷工程、
以上を経ることを特徴とする画像形成方法である。
【0044】
本発明の請求項20にかかる発明は、前記印刷用データ作成工程は、少なくとも、前記読み取られた基体固有情報と、該基体固有情報に対応する基体を使用する情報記録媒体の所有者に関する固有情報との、両方に基づいて前記印刷用データを作成すること、を特徴とする請求項19に記載の画像形成方法である。
これによると、 で
【0045】
本発明の請求項21にかかる発明は、記録素子が前記基体に設けてある基体を前記情報記録媒体に使用した方法であって、
少なくとも、前記読み取られた基体固有情報か、又は、該基体固有情報に対応する基体を使用する情報記録媒体の所有者に関する固有情報の、いずれかに基づいて素子書き込み用データを作成する素子書き込み用データ作成工程、
該基体固有情報に対応する基体に設けてある記録素子に、該素子書き込み用データを書き込む素子データ書き込み工程、
を経ることを特徴とする請求項19又は20のいずれかに記載の画像形成方法である。
【0046】
本発明の請求項22にかかる発明は、前記情報記録媒体に使用する基材を1以上蓄積しておき、該蓄積してある基体を搬送し、前記印刷を行うこと、を特徴とする請求項19乃至21に記載の画像形成方法である。
【0047】
本発明の請求項23にかかる発明は、前記基体が蓄積された後、前記印刷が行われるまでの間であって、該基体が搬送されるか又は一時停止されるいずれかの場所に在るときに、該基体に関わる基体固有情報を読み取ること、を特徴とする請求項19乃至22のいずれかに記載の画像形成方法である。
【0048】
本発明の請求項24にかかる発明は、前記基体のそれぞれに関わる基体固有情報に基づいて作成した前記印刷画像データによる画像が、それぞれ対応する該基体に印刷されるように、少なくとも、前記基体固有情報読み取り工程と前記印刷工程とを制御すること、
を特徴とする請求項19乃至23のいずれかに記載の画像形成方法である。
【0049】
本発明の請求項25にかかる発明は、前記基体のそれぞれに関わる基体固有情報に基づいて作成した前記素子書き込み用データが、それぞれ対応する該基体に組み込まれた前記記録素子に書き込まれるように、少なくとも、前記基体固有情報読み取り工程と前記データ書き込み工程とを制御すること、
を具備することを特徴とする請求項19か、又は、21乃至24のいずれかに記載の画像形成方法である。
【0050】
本発明の請求項26にかかる発明は、長尺状の支持体の上に、少なくとも、該支持体から剥離が可能な受像層を有する中間転写媒体の該受像層に、前記印刷を行うこと、を特徴とする請求項19乃至25のいずれかに記載の画像形成方法である。
【0051】
本発明の請求項27にかかる発明は、前記印刷された受像層の該印刷された部分を含む領域を、前記基体上に当接させ、熱と圧力を加えることによって、少なくとも該受像層を該中間転写媒体から該基体上に転写すること転写工程、
を経ることを特徴とする請求項26に記載の画像形成方法である。
【0052】
本発明の請求項28にかかる発明は、前記基体が冊子類か又はカード類の少なくともいずれかであること、を特徴とする請求項19乃至27のいずれかに記載の画像形成方法である。
ここで、冊子類か又はカード類に関することは、前述の請求項16の発明の場合と同様である。
【0053】
本発明の請求項29にかかる発明は、前記基体がシール類であること、を特徴とする請求項19乃至28のいずれかに記載の画像形成方法である。
ここで、シール類に関することは、前述の請求項17の発明の場合と同様である。
【0054】
本発明の請求項30にかかる発明は、請求項19乃至29のいずれかに記載の画像形成方法で得られた前記情報記録媒体を管理する方法であって、
少なくとも、該情報記録媒体のそれぞれに印刷された前記印刷用データと、該情報記録媒体のそれぞれに対応する基体に関わる基体固有情報との、両方を対応関係も含めてデータベースに記録し、いずれかの情報を検索に用いて、対応する情報記録媒体に関わる他の情報を出力できるようにして、前記情報記録媒体の管理に利用すること、を特徴とする情報記録媒体の管理方法である。
【0055】
請求項19,20,又は,21のいずれかに示す画像形成方法は、請求項1,2,3,4に示す画像形成システムの場合と同様である。
【0056】
また、本発明の請求項11,12,又は,13のいずれかに示す画像形成システムによれば、それぞれ感熱転写記録,インクジェット、又は,電子写真によって、コンピュータ処理を利用して基体ごとの異なる印刷を施した除法記録媒体を作成しやすい(例えばオフセット印刷やグラビア印刷等の伝統的な印刷手段との比較)。また、例えばオフセット印刷やグラビア印刷等の伝統的な印刷手段によって基体に元から印刷しておく分と、これら感熱転写記録,インクジェット、又は,電子写真のそれぞれによって印刷する分との組合わせを工夫することによって、セキュリティ性を付与したり、美感とか高級感等に係るデザイン面をあれこれと工夫することにも適するので好ましい。
【0057】
さらに、感熱転写記録、インクジェット、又は,電子写真をそれぞれ「中間転写方式」等と組合わせると、そのままでは印刷適性(冊子類、カード類、又は,シール類の主に表面材質に起因する)を有しない基体に対しても印刷可能になったりする他、前記と同様に、また違ったセキュリティ性を付与できたり、また違った美感とか高級感等に係るデザインを得られるようになったりして、好ましい。
【0058】
本発明に係る情報記録媒体は色々なものに適用されうるが、代表例を挙げると、冊子類では、パスポート(冊子状を成す旅券),預金通帳,又は,貯金通帳,等が、また、カード類では、ICカード,又は,磁気カード,等の例えば、クレジットカード,IDカード,免許証,メンバーズカード,キャッシュカード,等が、また、シール類では、VISAシール(VISAいわゆる査証であってシールの形態をもったもの)が挙げられる。
但し、本発明の場合は、特にセキュリティ性を求められる情報記録媒体に適用することが好ましい。
また、本発明は、これらの情報記録媒体の作成や、作成時あるいは作成後のこれらの情報記録媒体の管理に関し、有効に利用できることから、これらの情報記録媒体の発行に関わって利用することもできて好ましい。
【0059】
以上により、事前の基体固有情報の読み取り及び印刷用データへの入力作業や、情報記録媒体のセット順番の管理作業がなく、かつ情報記録媒体の基材供給手段の形態にかかわらず、画像、文字等により構成される情報記録媒体の正当な所有者に関する情報と、基体固有情報とが、一対一の関係を保つことが可能な画像形成システムおよび画像形成方法を提供することができる。
【0060】
基体か又は基体に設けられた記録素子に記録されている基体の固有の情報である「基体固有情報」やその読み取りについて、また、記録素子への書き込みについて、以下に補足説明する。
基体固有情報は、例えば、文字、数字、記号、又は、図形、等の少なくともいずれか1以上を用いて形成されてある場合が考えられ、この場合、情報を形成する技術としては、インクを用いた印刷で基体に記録されたもの、あるいは、微細な孔の集合によって基体に記録されたもの、等々が例示される。尚、それら基体固有情報読み取り手段としては、例えば、紫外線、可視光線、又は、赤外線の少なくともいずれかの波長の光を利用して読み取ることが挙げられる。少なくとも、公知の技術を適宜応用してよい。
【0061】
そして、これら以外にも、基体に設けられた記録素子に基体固有情報がデータとして記録されてあり場合が例示され、また、その記録素子には、メモリを備えた集積回路チップとか磁気記録層、光磁気記録層、等々が例示される。
データの読み取り、あるいは、書き込みの技術は、少なくとも、公知の工業技術は適宜選択して応用してよく、例えば、集積回路チップの場合であれば、いわゆる、該集積回路チップに導通した接続端子を介したいわゆる接触式とか、電磁波又は磁場を用いたいわゆる非接触式が考えられる。
【0062】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の好ましい実施形態にかかる画像形成システム及び画像形成方法を図面に基づいて説明する。
【0063】
図2は本発明である画像形成システムおよび画像形成方法における作業フロー図である。従来の技術との比較し以下に説明するため、図1やこれに係る前記説明で示した各手段等の具体例をあらためて用いることにする。
【0064】
Dに示すフローは、冊子を印刷機に手差しにて装着する場合である。従来技術において、オペレータの目視による認識と発行アプリケーションへの手入力であった部分が、本システムでは冊子搬送路上に、冊子番号を自動認識するCCDセンサーまたはCMOSセンサーと自動認識回路等からなる、基体固有情報読み取り手段を持つため、先に印刷機に冊子をセットした後、冊子に付加されている冊子番号が前記基体固有情報読み取り手段により自動的に読み取られ、任意のインターフェースを介して発行アプリケーションへ自動送信される。この後、発行アプリケーション内で印刷用データが加工され、任意のインターフェースを介して印刷機へ同データを送信する。印刷機は同情報を受信した後、先にセットされた冊子に印刷用データに基づき印刷し、一連の動作を終了する。
【0065】
Eに示すフローは、冊子を順次印刷機へセットできる冊子フィーダーを持ち合わせた場合である。Dに加えて冊子フィーダーがシステム内に存在し、先にここへ複数の冊子をセットする。セットされた複数の冊子は順次印刷機へ搬送される。このとき冊子搬送路上に設置された基体固有情報読み取り手段により、冊子番号が自動的に読み取られ、任意のインターフェースを介して発行アプリケーションへ自動送信される。この後、発行アプリケーション内で印刷用データが加工され、任意のインターフェースを介して印刷機へ同データを送信する。印刷機は同情報を受信した後先にセットされた冊子に印刷用データに基づき印刷される。印刷終了後、次の冊子が冊子フィーダーより印刷機へ排出され順次、冊子場番号の読み取り、冊子への印刷が行われる。
【0066】
以上より、印刷機への冊子の供給方法が手差しでも冊子フィーダーでも、冊子番号の読み取りから、冊子の印刷まで自動で行えることから、作業効率の低下による入力ミス、及び印刷機や冊子フィーダーへの冊子セット順番の管理作業の発生も無く、よって転写画像データと冊子番号との一致しない、不良な冊子発行を避ける事ができる。このシステムにより、オペレーターへの教育、作業環境等の整備、維持管理も軽減できる。
【0067】
次に図3、図4はは本発明の代表的なシステム構成図である。
前記請求項に示した本システム内の各手段等の具体例を以下に示す。
情報記録材料用基材=冊子1
基体固有情報=光学式文字番号2
印刷用データ作成手段=発行用アプリケーション3
印刷手段=印刷機4の印刷部12
画像情報形成記録データベース作成手段=データベース5
基材供給手段=冊子フィーダー6
印刷制御手段=制御部7
基体固有情報読み取り手段=OCRリーダー8
【0068】
図3は印刷機への冊子供給方法が手差しの場合の代表的なシステム構成図である。各部の働きを各操作ならびに動作順に説明する。
【0069】
まず本システムのオペレータは冊子1を印刷機4へ挿入する。冊子1には冊子番号2が予め与えられている。印刷機4へ挿入された冊子1を図示しないセンサにて検知した印刷機制御部7bは、冊子1を印刷機4内に具備されたOCRリーダー8まで搬送した後、同リーダーにて光学式文字番号2を読み取る。
読み取った光学式文字番号データは一度印刷機4の制御部7bへ伝送され、直接もしくは任意のデータ形式に変換された後、さらに操作用コンピュータ13の制御部7aへ伝送される。
【0070】
次に操作用コンピュータ13にインストールされている発行アプリケーション3は、事前に入力済みの、冊子の正当な所有者に関する、氏名、性別、生年月日等の文字情報や顔写真、サイン、指紋等の画像情報、さらには蛍光インク等の専用印刷材料による不可視情報等の、複数冊分の固有情報を持ち合わせたデータベース5から、制御部7aを介して順次供給される一冊分の固有情報を受け取り、さらには前記読み取られた光学式文字番号2を、制御部7aを介して受け取った後、前記一冊分の冊子の正当な所有者に関する固有情報の一部として組み入れ、さらにそれらの個々の情報に対して、色、大きさ、向き、書体、レイアウト等を付加し、さらには必要に応じてその一部か又は全部を適宜、コード化、あるいは暗号化した印刷用データを作成する。
ここで、冊子発行後のデータ管理等のため、冊子の正当な所有者に対する固有情報と読み取った光学式文字番号2とを、1対1に関連付け、前記データベース5もしくは図示しない別のデータベースへ書き込んでおいても良い。
【0071】
この後、印刷用データは制御部7a、7bを介して印刷機4の印刷部12へ伝送され、印刷部12内に於いて、先に挿入され印刷部12の位置まで搬送された冊子1の印刷面に、図示しないサーマルヘッドと熱ローラー等のキーパーツと、顔料インクリボン、中間転写媒体による、間接転写方式で、印刷用データに基づいたパターン11が印刷される。印刷終了後、パターン11が印刷された冊子1は印刷機から排出され、一連の動作が終了する。
【0072】
なお、印刷機4の発行待機状態の指示は印刷機4自身、たとえば電源投入のタイミング等で行っても、また、発行アプリケーション3からの信号で行っても良い。
【0073】
さらに、本説明において、処理速度向上のため、発行用アプリケーション3と印刷機4内の印刷部12との制御部7a,7bを介した伝送は複数回でも良く、先に冊子の正当な所有者に関する固有情報を伝送した後、中間転写媒体に同データを印刷しておき、この動作の後、もしくはこの動作と平行して冊子1を印刷機4へ挿入して、読み取られた光学式文字番号2を、伝送して中間転写媒体に追加印刷してから冊子へ再転写して冊子1の印刷面にパターン11を形成しても良い。
【0074】
次に、図4は印刷機への冊子供給方法が基材供給手段である冊子フィーダー6を具備する場合の代表的なシステム構成図である。各部の働きを各操作ならびに動作順に説明する。
【0075】
まず本システムのオペレータは冊子1を冊子フィーダー6内の蓄積部9へ複数の冊子1を挿入する。冊子1には冊子番号2が予め与えられている。冊子フィーダー6は発行用アプリケーション3もしくは印刷機4から各制御部7a、7b、7cを介して転送される発行指示信号により、蓄積部9へ挿入された複数の冊子中の1冊を搬送部10へ送りだし、その後同冊子1をOCRリーダー8へ搬送する。さらに同リーダーにて光学式文字番号2を読み取る。
読み取った光学式文字番号データは冊子フィーダーの制御部7cを経由して印刷機4の制御部7bへ伝送され、直接もしくは任意のデータ形式に変換された後、さらに操作用コンピュータ13の制御部7aへ伝送される。
【0076】
次に操作用コンピュータ13にインストールされている発行アプリケーション3は、事前に入力済みの、冊子の正当な所有者に関する、氏名、性別、生年月日等の文字情報や顔写真、サイン、指紋等の画像情報、さらには蛍光インク等の専用印刷材料による不可視情報等の、複数冊分の固有情報を持ち合わせたデータベース5から、制御部7aを介して順次供給される一冊分の固有情報を受け取り、
さらには前記読み取られた光学式文字番号2を、制御部7aを介して受け取った後、前記一冊分の冊子の正当な所有者に関する固有情報の一部として組み入れ、さらにそれらの個々の情報に対して、色、大きさ、向き、書体、レイアウト等を付加し、さらには必要に応じてその一部か又は全部を適宜、コード化、あるいは暗号化した印刷用データを作成する。
ここで、冊子発行後のデータ管理等のため、冊子の正当な所有者に対する固有情報と読み取った光学式文字番号2とを、1対1に関連付け、前記データベース5もしくは図示しない別のデータベースへ書き込んでおいても良い。
【0077】
この後、印刷用データは制御部7a、7bを介して印刷機4の印刷部12へ伝送され、印刷部12内に於いて、OCRリーダー8による光学式文字番号2の読み取りを終えた後に挿入され、印刷部12の位置まで搬送された冊子1の印刷面に、図示しないサーマルヘッドと熱ローラー等のキーパーツと、顔料インクリボン、中間転写媒体による、間接転写方式で、印刷用データに基づいたパターン11が印刷される。印刷終了後、パターン11が印刷された冊子1は印刷機から排出され、一連の動作が終了し、さらに発行用アプリケーション3からの信号により、必要に応じた複数の冊子発行を自動で行う。
【0078】
なお図の説明に用いた基体固有情報読み取り手段である光学式文字番号2は、他にもバーコード、電子情報、磁気情報等でもよく、これに対応して、基体固有情報読み取り手段であるOCRリーダーは、バーコードリーダー、接触式ICリーダーライター、非接触式ICリーダーライター、磁気リーダーライター等でも良い。
【0079】
また、基体固有情報が電子情報、もしくは磁気情報である場合、印刷用データの印刷は印刷手段である印刷部12だけでなく、接触式ICリーダーライターや非接触式リーダーライターによる各種ICチップへの書き込み、磁気リーダーライターによる磁気材料への書き込みであっても構わない。またこれらは印刷手段である印刷部12による印刷との併用でも良い。
【0080】
また、基体固有情報読み取り手段にて読み取った情報は印刷機制御部7bを介さず、図示しないOCRリーダー8と発行用アプリケーションの制御部7aとを結ぶインターフェースを設けて、直接、発行用アプリケーション制御部7aへ伝送しても良い。
【0081】
またOCRリーダーによって読み取られた光学式文字番号データに対するデータ形式の変換は表記の印刷機制御部7bでの変換に限らず、OCRリーダー内や、他の制御部7a、7cでの変換であっても良い。
【0082】
さらに各制御部は一箇所もしくは数カ所にまとめても良く、さらに各制御部間のインターフェースとして装置内LANを構築しても良い。
【0083】
さらに操作用コンピュータ13、印刷機4、冊子フィーダー6はそれらすべて、またはそれらの一部が一つの筐体にまとまっていても良い。
【0084】
また、印刷手段である印刷部12は感熱転写記録、インクジェット、中間転写記録のいずれか、またはこれらの組み合わせであっても良い。
【0085】
また、情報記録材料用基材は図示の冊子1に限らず、カード状、シール状の物でも構わず、よって運転免許証、健康保険証等のIDカードや、VISAシール等にも適用可能である。
【0086】
【発明の効果】
本発明によれば、基体(又は基体の記録素子)の固有情報を読み取り、その基体にその情報(又はその情報が含まれるか/関係する情報)を印刷したり、あるいは記録素子に記録したりすることができた。
尚、前記印刷用データ作成の際には、たとえばパスポート、VISAシール、IDカード、等のように、作成される情報記録媒体にセキュリティー性が必要とされる場合であっても、偽造防止対策の一つとして、画像あるいは文字、及び基体固有情報は、その一部か又は全部を、適宜、コード化あるいは暗号化などを行うこともできた。
【0087】
また情報記録媒体の基材上にたとえばICチップなどの情報記録メディアが存在する場合、前記印刷手段として、コード化、暗号化された印刷用データをそのままもしくは任意の情報記録用言語に変換して前記情報記録メディアへ書き込む各種のリーダーライターにも対応できた。
【0088】
また、本発明によれば、基体の自動供給装置等の基体供給手段を有するため、あえて手差し作業により基体を個々に画像形成システムに供給することなく、情報記録媒体を作成(必要な情報の印刷と、必要により記録素子への必要な情報の書き込み)することができた。
【0089】
また本発明によれば、情報記録媒体に関する前記情報を、データベース化し、真偽判定等に代表される管理に好適な発明を提供することができた。
【0090】
以上、総じて本発明によれば、情報記録媒体の正当な所有者に関係した情報であって印刷により(又はその情報記録媒体の記録素子により)記録された画像や文字等に基づく情報と、基体か又はその情報記録媒体基体の記録素子のいずれかに記録してある固有情報(基体固有情報)とが、一対一の関係を保つよにする為に有効な、また、情報記録媒体の(真偽判定への寄与等に代表される)管理に有効な発明、さらに望ましくは、基体固有情報の人手による事前の読み取り作業や印刷用データの入力作業とか、又は、情報記録媒体用の基体の供給順番の人手による管理作業はあえて必要としないこと、これら満足し情報記録媒体の画像形成や管理に好適な、画像形成システム、情報記録媒体の管理システム、画像形成方法、並びに、情報記録媒体の管理方法を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の技術である、既存の代表的な画像形成システムの作業フロー図。
【図2】本発明である画像形成システムおよび画像形成方法における作業フロー図。
【図3】本発明の第一の代表的なシステム構成図。
【図4】本発明の第二の代表的なシステム構成図。
【符号の説明】
1 ・・・冊子(情報記録材料用基材)
2 ・・・光学式文字番号(基体固有情報)
3 ・・・発行用アプリケーション(印刷用データ作成手段)
4 ・・・印刷機(印刷手段)
5 ・・・データベース(画像情報形成記録データベース作成手段)
6 ・・・冊子フィーダー(基材供給手段)
7a ・・・操作用コンピュータの制御部(印刷制御手段)
7b ・・・印刷機の制御部(印刷制御手段)
7c ・・・冊子フィーダーの制御部(印刷制御手段)
8 ・・・OCRリーダー(基体固有情報読み取り手段)
9 ・・・蓄積部
10 ・・・搬送部
11 ・・・パターン
12 ・・・印刷部
13 ・・・操作用コンピュータ
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷用データ作成手段によって作成された印刷用データを、冊子等の情報記録媒体用基材の所定の位置に作成する技術分野に関し、特には基体固有の情報と印刷データとの整合を必要とする場合の画像形成システム、情報記録媒体の管理システム、画像形成方法、並びに、情報記録媒体の管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、情報記録媒体の正当な所有者に関する固有情報を含んだ画像あるいは文字を、該情報記録媒体用の基材に印刷する画像形成方法が提案されている。(尚、基材とは、特にことわらない限り、本発明で云う基体と同義である。)代表例として、特許文献1に開示された画像形成方法によれば、色材に顔料を用いた感熱転写記録を有し、一方の面に画像が形成される中間転写媒体の画像形成層に、反転された転写画像を形成し、その画像情報を被転写体に転写することにより正規の転写画像を形成する方法が提案されている。
【0003】
この方法によれば、基材としては、例えば紙類(普通紙、上質紙、アート紙、合成紙、加工紙等々)やプラスチック品、金属品、ガラス類、セラミックス、等々の多種多様なものが対応できるため、情報記録記録媒体としては、例えば、預金通帳、パスポート等の冊子類、或いは各種のシート形状のものやカード形状のものなど、多種多様なものにも画像形成が可能である。
【0004】
一方、パスポート冊子など、製造時点から基体固有情報が付加された情報記録媒体の場合、形成する転写画像データと基体固有情報とを整合させるため、前記既存の画像形成方法にかかる前に、予め基体固有情報を転写画像データ内に蓄積している。この場合、基体固有情報は、たとえばバーコード、光学式文字番号等が考えられ、オペレーターが、目視認識後に入力、もしくは別途用意した読み取り機器を介して個別の画像データ内へ記録された後、前記既存の画像形成方法を使用した画像形成装置へデータが転送され、情報記録媒体の基材上へ印刷されている。
【0005】
【特許文献1】特開平10−58728号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような画像形成方法によると、オペレーターの認識ミスや入力ミス、画像形成システム内の印刷手段に対する、情報記録媒体である冊子のセット順番ミス等により、転写画像データと基体固有情報との整合が取れなくなる可能性がある。
さらには画像形成方法に情報記録媒体の基体供給手段を持ち合わせた場合、読み取り機を通した冊子のセット順番の管理作業が発生してしまう(ア)。
【0007】
図1は(ア)に示す既存の画像形成システムの作業フロー例を示している。尚、
本発明の請求項との比較し易くするべく、各手段、等の具体的表記を
情報記録媒体用の基体=冊子(旅券、預金通帳、貯金通帳、等)
基体固有情報 =冊子コード
印刷用データ作成手段=発行用アプリケーション
印刷手段 =印刷機
画像情報形成記録データベース作成手段=データベース(発行アプリケーション内)
基体供給手段 =冊子フィーダー
とする。
【0008】
図中、Aに示すフローは、冊子を印刷機に手差しにて装着する場合である。
この場合、冊子の装着順は管理する必要は無いが、発行毎に冊子番号の読み取りと印刷用データへの入力、冊子の印刷機へのセットを繰り返し行う必要があり、オペレーターへの作業負荷が増すことにより、作業効率の低下、ひいては冊子番号の入力ミス等を引き起こす可能性がある。
【0009】
図中、Bに示すフローは、Aと同じく冊子を印刷印刷機に手差しにて装着する場合で、かつ先に複数の冊子番号を順次読み取り、データベースに画像、文字等により構成される情報記録媒体の正当な所有者に関する情報である転写画像データと、読み取った冊子番号とが、一対一の関係を保つ用に保管される場合である。
この場合、一括して冊子番号の読み取り作業が行えるため、オペレーターの作業負荷は軽減できるが、読み取った冊子を決められた順番に印刷機へセットしなければならず、冊子の順番を管理する作業が生じてしまい、セキュリティー性に欠けるシステムであった。
【0010】
また、図中、Cに示すフローは、冊子を順次印刷機へセットできる冊子フィーダーを持ち合わせた場合をである。
この場合、オペレーターの作業負荷はさらに軽減できるが、やはり冊子を決められた順番に冊子フィーダーへセットしなければならず、冊子の順番を管理する作業が生じてしまい、やはりセキュリティー性に欠けるシステムであった。
【0011】
以上、A、B、又はCのいずれの既存の作業フローであっても、作業効率の低下、入力ミス、及び管理作業の発生が見込まれる。このため転写画像データと冊子番号との一致しない、不良な冊子発行を避けるために、オペレーターへの教育、作業環境等の整備、維持管理が必要であった。
【0012】
本発明は上記従来の技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、情報記録媒体の正当な所有者に関係した情報であって印刷により(又はその情報記録媒体の記録素子により)記録された画像や文字等に基づく情報と、基体か又はその情報記録媒体基体の記録素子のいずれかに記録してある固有情報(基体固有情報)とが、一対一の関係を保つよにする為に有効な、また、情報記録媒体の(真偽判定への寄与等に代表される)管理に有効な発明、さらに望ましくは、基体固有情報の人手による事前の読み取り作業や印刷用データの入力作業とか、又は、情報記録媒体用の基体の供給順番の人手による管理作業はあえて必要としないこと、これら満足し情報記録媒体の画像形成や管理に好適な、画像形成システム、情報記録媒体の管理システム、画像形成方法、並びに、情報記録媒体の管理方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために提供する本発明の請求項1にかかる発明は、情報記録媒体の所有者に関する固有情報を含む画像を、該情報記録媒体に用いる基体に印刷によって設ける画像形成システムであって、
該基体のそれぞれに記録されている各基体の固有な情報である基体固有情報を読み取る基体固有情報読み取り手段、及び、
少なくとも、該読み取られた基体固有情報と、該基体固有情報に対応する基体を使用する情報記録媒体の所有者に関する固有情報との、両方の情報に基づいて作成された印刷用データを用いた画像を、該基体固有情報に対応する基体に対して印刷する印刷手段、
以上を具備することを特徴とする画像形成システムである。
【0014】
本発明の請求項2にかかる発明は、情報記録媒体の所有者に関する固有情報を含む画像を、該情報記録媒体に用いる基体に、印刷によって設ける画像形成システムであって、
該基体のそれぞれに記録されている各基体に固有な情報である基体固有情報を読み取る基体固有情報読み取り手段、
少なくとも、該読み取られた基体固有情報が設けられている基体を使用する情報記録媒体の所有者に関する固有情報、に基づいて作成された印刷用データを用いた画像を、該基体固有情報に対応する基体に対して印刷する印刷手段、及び、
少なくとも、該印刷される該基体の該読み取られた基体固有情報か、又は、該基体を使用する情報記録媒体の所有者に関する固有情報との、いずれか一方の情報に基づいて作成された素子書き込み用データを、該基体に設けられた記録素子に書き込む素子データ書き込み手段、
以上を具備することを特徴とする画像形成システムである。
【0015】
本発明の請求項3にかかる発明は、情報記録媒体の所有者に関わる固有情報を含む画像を、該情報記録媒体に用いる基体に、印刷によって設ける画像形成システムであって、
該基体のそれぞれに設けられた記録素子に記録されている各基体に固有な情報である基体固有情報を読み取る基体固有情報読み取り手段、及び、
少なくとも、該読み取られた基体固有情報と、該基体固有情報に対応する基体を使用する情報記録媒体の所有者に関する固有情報との、両方の情報に基づいて作成された印刷用データを用いた画像を、該基体固有情報に対応する基体に対して印刷する印刷手段、
以上を具備することを特徴とする画像形成システムである。
【0016】
本発明の請求項4にかかる発明は、情報記録媒体の所有者に関わる固有情報を含む画像を、該情報記録媒体に用いる基体に、印刷によって設ける画像形成システムであって、
該基体のそれぞれに設けられた記録素子に記録されている各基体に固有な情報である基体固有情報を読み取る基体固有情報読み取り手段、
少なくとも、該読み取られた基体固有情報が設けられている基体を使用する情報記録媒体の所有者に関する固有情報、に基づいて作成された印刷用データを用いた画像を、該基体固有情報に対応する基体に印刷する印刷手段、及び、
少なくとも、該印刷される該基体の該読み取られた基体固有情報か、又は、該基体を使用する情報記録媒体の所有者に関する固有情報との、いずれか一方の情報に基づいて作成された素子書き込み用データを、該基体に設けられた記録素子に書き込む素子データ書き込み手段、
以上を具備することを特徴とする画像形成システムである。
【0017】
本発明の請求項1,2,3,又は,4のいずれかに示す画像形成システムは、基体固有情報としては、例えば、基体そのものに印刷等で記録されてある1次元バーコード、2次元バーコード、等、又は、光学式文字類(OCR文字の類)、あるいは、基体に設けられた記録素子による電子情報、磁気記録、光記録、又は、光磁気記録、等で記録された情報を、適宜読み取る。
尚、読み取った基体固有情報を、情報記録媒体に印刷する画像データの中に盛り込み、その情報記録媒体の所有者の固有情報の印刷の際に、基体固有情報に関わる情報を印刷で明示したり、あるいは、セキュリティ対策等の為に隠し文字化、暗号化、電子透かし等の画像処理技術を利用して、意図的に、目視では読めない(又は非常に読み辛い)ようにとか、気づかない(又は非常に気づき辛い)ように印刷する。
【0018】
ここで、元から基体に記されている基体固有情報と、情報記録媒体に画像形成するときに印刷した基体固有情報に関する情報とは、例えば、それぞての内容を互いに同じか又は互いに関連性のあるものにしておくことによって、両者を比較した場合に、もし、それぞれ、一致しないか又は前記関連性が無いとわかれば、その情報記録媒体は真正なものではない、とする簡便な真偽判定にも利用できる。尚、このような真偽判定の作業をより簡便化したい場合、例えば、両者をもともと目視可能で且つ同じ内容に設けておくとよい。
【0019】
また、もし記録素子がある基体であれば、その基体固有情報か、又は、その情報記録媒体の所有者の固有情報のいずれかに関するデータを、そのままかあるいは何等かの処理(代表例は暗号化)を施したうえ、記録素子に書き込む。
このように何等かの処理を施されて基体に印刷された基体固有情報に関する情報、あるいは、このように記録素子に書きこまれた情報(基体固有情報とか、所有者の固有情報が、そのままか又は何等かの処理を施されて書き込まれたもの)は、その情報記録媒体が使用される際にセキュリティ対策の為のチェック用情報の一つとして、利用することができる。
【0020】
なお、前記印刷用データ作成の際には、たとえばパスポート、VISAシール、IDカード等のように、作成される情報記録媒体にセキュリティー性が必要とされる場合、偽造防止等のセキュリティー対策の一つとして、例えば、画像あるいは文字、及び基体固有情報は、その一部か又は全部を、適宜、コード化あるいは暗号化などを行ってもよい。
また情報記録媒体の基材上にたとえばICチップなどの情報記録メディアが存在する場合、前記印刷手段として、コード化、暗号化された印刷用データをそのままもしくは任意の情報記録用言語に変換して前記情報記録メディアへ書き込む各種リーダーライターであってもかまわない。
【0021】
本発明の請求項5にかかる発明は、前記情報記録媒体のそれぞれの所有者に関する固有情報に基づくデータと、少なくとも、該情報記録媒体のそれぞれに対応する前記基体か、又は、該基体に組み込まれた記録素子のいずれかに記録されている前記基体固有情報に基づくデータとについて、
少なくとも、両方のデータを関連付けて保存する情報記録媒体作成データ保存手段、を具備することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成システムである。
【0022】
これによると、複数の情報記録媒体を作成する場合、情報記録媒体作成時に個々に、もしくは事前に複数作成した、複数の画像、文字等により構成される情報記録媒体の正当な所有者に関する情報の記録と、この記録に整合した、情報記録媒体作成時に基体固有情報読み取り手段によって読み取られた基体固有情報の記録ができる画像形成記録データベース作成手段を具備するため、冊子のセット順番の管理作業を削除できる。
【0023】
本発明の請求項6にかかる発明は、前記印刷用データを作成する印刷用データ作成手段、を具備することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成システムである。
【0024】
これによると、ITを使用した他のコンピュータ(又はコンピュータシステム)に頼ることなく、この画像形成システムがそれ自身で印刷用データを作成することが出来るので、印刷用の情報をこの画像形成システム外に出さなくても済み、そのぶん情報の漏洩とか改竄の恐れが少なく出来できることから、取り扱う情報のセキュリティ対策の実効性も高め易くなり好ましい。
またこの他にも、例えば、各基体から読み取った固有情報(各基体に設けてある記録素子に記録されている基体の固有情報も含む)を前記のように適宜処理してその基体自身へ印刷する為の整合性のとり易さ、(読み取りから印刷する迄の)処理時間の短縮、等といったメリットも生じうるので好ましい。
【0025】
本発明の請求項7にかかる発明は、少なくとも、前記基体を1以上蓄積しておく蓄積部、及び、該蓄積してある基体を該蓄積部から搬出し前記印刷手段の印刷部へ搬送する搬送部、を有する基体供給手段、
を具備することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の画像形成システムである。
【0026】
これによると、自動(又は半自動)で前記基体に次々とそれぞれの個別の画像を形成(さらにはそれぞれの個別の情報を記録)し、個々に画像とか情報が異なる前記の情報記録媒体を大量に作成する場合にたいへん便利となる。
【0027】
本発明の請求項8にかかる発明は、前記基体固有情報読み取り手段の読み取り部が、前記基体が、前記蓄積部から前記印刷部までの間であって該基体が搬送されるか又は一時停止されるいずれかの場所に在るときに、該基体に関わる基体固有情報を読み取り可能に配置されていること、を特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の画像形成システムである。
【0028】
これによると、事前に基体固有情報を印刷用データに入力することなく、情報記録媒体を印刷手段に挿入するだけで、前記印刷情報を印刷することができる。
【0029】
本発明の請求項9にかかる発明は、前記基体のそれぞれに関わる基体固有情報に基づいて作成した前記印刷画像データによる画像が、それぞれ対応する該基体に印刷されるように、少なくとも、前記基体固有情報読み取り手段と前記印刷手段とを制御する印刷等制御手段、
を具備することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の画像形成システムである。
【0030】
これによると、各基体から読み取った固有情報(各基体に設けてある記録素子に記録されている基体の固有情報も含む)と、それを前記のように適宜処理してその基体自身へ印刷する印刷情報とを、より確実に整合性を取れるようにする為に有用であることから好ましい。もし、結果的にこの整合性が無い情報記録媒体が作成された場合、その情報記録媒体が正当に作成されたものであるか/否かを、前記固有情報と基体に印刷された情報との整合性に基づいて判断しようとした場合に支障をきたすので好ましくない。
【0031】
本発明の請求項10にかかる発明は、前記基体のそれぞれに関わる基体固有情報に基づいて作成した前記素子書き込み用データが、それぞれ対応する該基体に組み込まれた前記記録素子に書き込まれるように、少なくとも、前記基体固有情報読み取り手段と前記データ書き込み手段とを制御するデータ書き込み等制御手段、
を具備することを特徴とする請求項2か、又は、4乃至9の内のいずれかに記載の画像形成システムである。
これによると、各基体から読み取った固有情報(各基体に設けてある記録素子に記録されている基体の固有情報も含む)と、それを前記のように適宜処理してその基体の記録素子へ書き込むデータとを、より確実に整合性を取れるようにする為に有用であることから好ましい。もし、結果的にこの整合性が無い情報記録媒体が作成された場合、その情報記録媒体が正当に作成されたものであるか/否かを、前記固有情報と基体の記録素子へ書き込むデータとの整合性に基づいて判断しようとした場合に支障をきたすので好ましくない。
【0032】
本発明の請求項11にかかる発明は、前記印刷手段が感熱転写記録を使用して印刷すること、を特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の画像形成システムである。
前記のように、個々の情報記録媒体は(原則的に正当な持ち主が異なるので)、個別に異なる印刷を行う必要があるが、いわゆるITを利用することで対応が好適であり、その場合、感熱転写記録は好適な1手段となりうる。
【0033】
本発明の請求項12にかかる発明は、前記印刷手段がインクジェットを使用して印刷すること、を特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の画像形成システムである。
前記のように、個々の情報記録媒体は(原則的に正当な持ち主が異なるので)、個別に異なる印刷を行う必要があるが、いわゆるITを利用することで対応が好適であり、その場合、インクジェットは好適な1手段となりうる。
【0034】
本発明の請求項13にかかる発明は、前記印刷手段が電子写真を使用して印刷すること、を特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の画像形成システムである。
前記のように、個々の情報記録媒体は(原則的に正当な持ち主が異なるので)、個別に異なる印刷を行う必要があるが、いわゆるITを利用することで対応が好適であり、その場合、電子写真は好適な1手段となりうる。
【0035】
本発明の請求項14にかかる発明は、長尺状の支持体の上に、少なくとも、該支持体から剥離が可能な受像層を有する中間転写媒体の該受像層に、前記印刷手段の印刷部が前記印刷を行うこと、を特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の画像形成システムである。
これによると、他の印刷手段に頼ることなく、この画像形成システム内で印刷できるので、印刷の情報をこの画像形成システム外に出さなくても済み、そのぶん情報の漏洩とか改竄の恐れが少なく出来できることから、取り扱う情報のセキュリティ対策の実効性も高め易くなり好ましい。
また、この画像形成システム内で印刷できるので、この他にも例えば、各基体から読み取った固有情報(各基体に設けてある記録素子に記録されている基体の固有情報も含む)を前記のように適宜処理してその基体自身へ印刷する為の整合性のとり易さ、(読み取りから印刷する迄の)処理時間の短縮、等といったメリットも生じうるので好ましい。
【0036】
本発明の請求項15にかかる発明は、前記印刷された受像層の該印刷された部分を含む領域を、前記基体上に当接させ、熱と圧力を加えることによって、少なくとも該受像層を該中間転写媒体から該基体上に転写する画像転写手段、
を具備することを特徴とする請求項14に記載の画像形成システムである。
【0037】
本発明の請求項16にかかる発明は、前記基体が、冊子類、又は、カード類のいずれかであること、を特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載の画像形成システムである。
【0038】
ここで、冊子類か又はカード類の場合は、それぞれ、冊子類を取り扱う手段、カード類を取り扱う手段が必要なのは云うまでもない。尚、冊子類の場合には、単に搬送や一時停止の他にも、例えば、(所定の)ページを開く、閉じる、冊子類を綴じたままに(少なくとも一時的に)維持する、(所定の)ページを開いたままに(少なくとも一時的に)維持する、等の機能も備えておくと便利である。
【0039】
本発明の請求項17にかかる発明は、前記基体がシール類であること、を特徴とする請求項1乃至16のいずれかに記載の画像形成システムである。
【0040】
ここで、シール類は、薄いシートの片面に、加熱加圧か又は加圧のいずれかによって接着性を呈する接着層が設けてあり、場合によっては、接着されるときまで接着層が露出しないように接着層を覆う剥離紙(又は剥離フィルム)が設けてある。また、シール類の場合の接着は、この他にも例えば、光硬化性樹脂(代表例はUV硬化性樹脂)を接着すべき界面に適用して、UV照射(もし必要なら加熱も適宜行う)によって接着させる方式のものも好ましい。シール類であって特にセキュリティ性も要求されるものの代表例としては、シールの形態になっているビザ(査証)が挙げられる。
【0041】
尚、このシール類は例えば、1枚づつ別(即ち枚葉)になっているタイプでも、あるいは、長尺状の支持体(これがその剥離紙又は剥離フィルムの役目も果たす)の上に、複数のシール類が(その接着層を介してそのシート本体が)在るタイプ(通常は支持体ごとロール状に巻いてある)でも、本発明は適用可能である。もし基体としてシール類を取り扱える画像形成システムとする場合には、シール類を蓄積、供給、又は、位置合わせ、等するうちの一部か又は全て際に、もし枚葉タイプのシール類の場合ならば枚葉を取り扱う機能を備えた手段を、また、もしロール状タイプのシール類の場合ならばロール状のものを取り扱う機能を備えた手段を、用意することが好ましい。これらの手段は、これら両方か又は片方を最初から備えておいても、あるいは、必要時に備えて、シール類以外の基体を取り扱う手段と入れ替えるか/又は付加することにより対応できるようにしても、いずれでもよい。
【0042】
本発明の請求項18にかかる発明は、請求項1乃至17のいずれかに記載の画像形成システムとの間で、データの授受が可能であって、
少なくとも、前記情報記録媒体のそれぞれの所有者に関する固有情報に基づくデータと、該情報記録媒体のそれぞれの基体か又は該基体に設けてある記録素子のいずれかに記録されている基体固有情報に基づくデータとを、対応付けて保存し、
該所有者に関する固有情報に基づくデータか、又は、該基体固有情報に基づくデータの、少なくともいずれかを検索の手がかりに用いて、対応する情報記録媒体に関する情報を検索可能にしてあるデータベース、
を具備することを特徴とする情報記録媒体の管理システムである。
これによると、作成した情報記録媒体を管理する際に便利であり好ましい。これにより、情報記録媒体の真偽判定を行う際の根拠となる情報も、能率よく入手可能となる。
【0043】
本発明の請求項19にかかる発明は、情報記録媒体の所有者に関する固有情報を含んだ画像を、該情報記録媒体用の基体に、印刷技術によって形成する方法であって、
該基体のそれぞれに記録されている基体の固有な情報である基体固有情報を読み取る基体固有情報読み取り工程、
少なくとも、該読み取られた基体固有情報に対応する基体を使用する情報記録媒体の所有者に関する固有情報、に基づいて印刷用データを作成する印刷用データ作成工程、
該印刷用データに基づく画像を、該対応する基体に印刷する印刷工程、
以上を経ることを特徴とする画像形成方法である。
【0044】
本発明の請求項20にかかる発明は、前記印刷用データ作成工程は、少なくとも、前記読み取られた基体固有情報と、該基体固有情報に対応する基体を使用する情報記録媒体の所有者に関する固有情報との、両方に基づいて前記印刷用データを作成すること、を特徴とする請求項19に記載の画像形成方法である。
これによると、 で
【0045】
本発明の請求項21にかかる発明は、記録素子が前記基体に設けてある基体を前記情報記録媒体に使用した方法であって、
少なくとも、前記読み取られた基体固有情報か、又は、該基体固有情報に対応する基体を使用する情報記録媒体の所有者に関する固有情報の、いずれかに基づいて素子書き込み用データを作成する素子書き込み用データ作成工程、
該基体固有情報に対応する基体に設けてある記録素子に、該素子書き込み用データを書き込む素子データ書き込み工程、
を経ることを特徴とする請求項19又は20のいずれかに記載の画像形成方法である。
【0046】
本発明の請求項22にかかる発明は、前記情報記録媒体に使用する基材を1以上蓄積しておき、該蓄積してある基体を搬送し、前記印刷を行うこと、を特徴とする請求項19乃至21に記載の画像形成方法である。
【0047】
本発明の請求項23にかかる発明は、前記基体が蓄積された後、前記印刷が行われるまでの間であって、該基体が搬送されるか又は一時停止されるいずれかの場所に在るときに、該基体に関わる基体固有情報を読み取ること、を特徴とする請求項19乃至22のいずれかに記載の画像形成方法である。
【0048】
本発明の請求項24にかかる発明は、前記基体のそれぞれに関わる基体固有情報に基づいて作成した前記印刷画像データによる画像が、それぞれ対応する該基体に印刷されるように、少なくとも、前記基体固有情報読み取り工程と前記印刷工程とを制御すること、
を特徴とする請求項19乃至23のいずれかに記載の画像形成方法である。
【0049】
本発明の請求項25にかかる発明は、前記基体のそれぞれに関わる基体固有情報に基づいて作成した前記素子書き込み用データが、それぞれ対応する該基体に組み込まれた前記記録素子に書き込まれるように、少なくとも、前記基体固有情報読み取り工程と前記データ書き込み工程とを制御すること、
を具備することを特徴とする請求項19か、又は、21乃至24のいずれかに記載の画像形成方法である。
【0050】
本発明の請求項26にかかる発明は、長尺状の支持体の上に、少なくとも、該支持体から剥離が可能な受像層を有する中間転写媒体の該受像層に、前記印刷を行うこと、を特徴とする請求項19乃至25のいずれかに記載の画像形成方法である。
【0051】
本発明の請求項27にかかる発明は、前記印刷された受像層の該印刷された部分を含む領域を、前記基体上に当接させ、熱と圧力を加えることによって、少なくとも該受像層を該中間転写媒体から該基体上に転写すること転写工程、
を経ることを特徴とする請求項26に記載の画像形成方法である。
【0052】
本発明の請求項28にかかる発明は、前記基体が冊子類か又はカード類の少なくともいずれかであること、を特徴とする請求項19乃至27のいずれかに記載の画像形成方法である。
ここで、冊子類か又はカード類に関することは、前述の請求項16の発明の場合と同様である。
【0053】
本発明の請求項29にかかる発明は、前記基体がシール類であること、を特徴とする請求項19乃至28のいずれかに記載の画像形成方法である。
ここで、シール類に関することは、前述の請求項17の発明の場合と同様である。
【0054】
本発明の請求項30にかかる発明は、請求項19乃至29のいずれかに記載の画像形成方法で得られた前記情報記録媒体を管理する方法であって、
少なくとも、該情報記録媒体のそれぞれに印刷された前記印刷用データと、該情報記録媒体のそれぞれに対応する基体に関わる基体固有情報との、両方を対応関係も含めてデータベースに記録し、いずれかの情報を検索に用いて、対応する情報記録媒体に関わる他の情報を出力できるようにして、前記情報記録媒体の管理に利用すること、を特徴とする情報記録媒体の管理方法である。
【0055】
請求項19,20,又は,21のいずれかに示す画像形成方法は、請求項1,2,3,4に示す画像形成システムの場合と同様である。
【0056】
また、本発明の請求項11,12,又は,13のいずれかに示す画像形成システムによれば、それぞれ感熱転写記録,インクジェット、又は,電子写真によって、コンピュータ処理を利用して基体ごとの異なる印刷を施した除法記録媒体を作成しやすい(例えばオフセット印刷やグラビア印刷等の伝統的な印刷手段との比較)。また、例えばオフセット印刷やグラビア印刷等の伝統的な印刷手段によって基体に元から印刷しておく分と、これら感熱転写記録,インクジェット、又は,電子写真のそれぞれによって印刷する分との組合わせを工夫することによって、セキュリティ性を付与したり、美感とか高級感等に係るデザイン面をあれこれと工夫することにも適するので好ましい。
【0057】
さらに、感熱転写記録、インクジェット、又は,電子写真をそれぞれ「中間転写方式」等と組合わせると、そのままでは印刷適性(冊子類、カード類、又は,シール類の主に表面材質に起因する)を有しない基体に対しても印刷可能になったりする他、前記と同様に、また違ったセキュリティ性を付与できたり、また違った美感とか高級感等に係るデザインを得られるようになったりして、好ましい。
【0058】
本発明に係る情報記録媒体は色々なものに適用されうるが、代表例を挙げると、冊子類では、パスポート(冊子状を成す旅券),預金通帳,又は,貯金通帳,等が、また、カード類では、ICカード,又は,磁気カード,等の例えば、クレジットカード,IDカード,免許証,メンバーズカード,キャッシュカード,等が、また、シール類では、VISAシール(VISAいわゆる査証であってシールの形態をもったもの)が挙げられる。
但し、本発明の場合は、特にセキュリティ性を求められる情報記録媒体に適用することが好ましい。
また、本発明は、これらの情報記録媒体の作成や、作成時あるいは作成後のこれらの情報記録媒体の管理に関し、有効に利用できることから、これらの情報記録媒体の発行に関わって利用することもできて好ましい。
【0059】
以上により、事前の基体固有情報の読み取り及び印刷用データへの入力作業や、情報記録媒体のセット順番の管理作業がなく、かつ情報記録媒体の基材供給手段の形態にかかわらず、画像、文字等により構成される情報記録媒体の正当な所有者に関する情報と、基体固有情報とが、一対一の関係を保つことが可能な画像形成システムおよび画像形成方法を提供することができる。
【0060】
基体か又は基体に設けられた記録素子に記録されている基体の固有の情報である「基体固有情報」やその読み取りについて、また、記録素子への書き込みについて、以下に補足説明する。
基体固有情報は、例えば、文字、数字、記号、又は、図形、等の少なくともいずれか1以上を用いて形成されてある場合が考えられ、この場合、情報を形成する技術としては、インクを用いた印刷で基体に記録されたもの、あるいは、微細な孔の集合によって基体に記録されたもの、等々が例示される。尚、それら基体固有情報読み取り手段としては、例えば、紫外線、可視光線、又は、赤外線の少なくともいずれかの波長の光を利用して読み取ることが挙げられる。少なくとも、公知の技術を適宜応用してよい。
【0061】
そして、これら以外にも、基体に設けられた記録素子に基体固有情報がデータとして記録されてあり場合が例示され、また、その記録素子には、メモリを備えた集積回路チップとか磁気記録層、光磁気記録層、等々が例示される。
データの読み取り、あるいは、書き込みの技術は、少なくとも、公知の工業技術は適宜選択して応用してよく、例えば、集積回路チップの場合であれば、いわゆる、該集積回路チップに導通した接続端子を介したいわゆる接触式とか、電磁波又は磁場を用いたいわゆる非接触式が考えられる。
【0062】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の好ましい実施形態にかかる画像形成システム及び画像形成方法を図面に基づいて説明する。
【0063】
図2は本発明である画像形成システムおよび画像形成方法における作業フロー図である。従来の技術との比較し以下に説明するため、図1やこれに係る前記説明で示した各手段等の具体例をあらためて用いることにする。
【0064】
Dに示すフローは、冊子を印刷機に手差しにて装着する場合である。従来技術において、オペレータの目視による認識と発行アプリケーションへの手入力であった部分が、本システムでは冊子搬送路上に、冊子番号を自動認識するCCDセンサーまたはCMOSセンサーと自動認識回路等からなる、基体固有情報読み取り手段を持つため、先に印刷機に冊子をセットした後、冊子に付加されている冊子番号が前記基体固有情報読み取り手段により自動的に読み取られ、任意のインターフェースを介して発行アプリケーションへ自動送信される。この後、発行アプリケーション内で印刷用データが加工され、任意のインターフェースを介して印刷機へ同データを送信する。印刷機は同情報を受信した後、先にセットされた冊子に印刷用データに基づき印刷し、一連の動作を終了する。
【0065】
Eに示すフローは、冊子を順次印刷機へセットできる冊子フィーダーを持ち合わせた場合である。Dに加えて冊子フィーダーがシステム内に存在し、先にここへ複数の冊子をセットする。セットされた複数の冊子は順次印刷機へ搬送される。このとき冊子搬送路上に設置された基体固有情報読み取り手段により、冊子番号が自動的に読み取られ、任意のインターフェースを介して発行アプリケーションへ自動送信される。この後、発行アプリケーション内で印刷用データが加工され、任意のインターフェースを介して印刷機へ同データを送信する。印刷機は同情報を受信した後先にセットされた冊子に印刷用データに基づき印刷される。印刷終了後、次の冊子が冊子フィーダーより印刷機へ排出され順次、冊子場番号の読み取り、冊子への印刷が行われる。
【0066】
以上より、印刷機への冊子の供給方法が手差しでも冊子フィーダーでも、冊子番号の読み取りから、冊子の印刷まで自動で行えることから、作業効率の低下による入力ミス、及び印刷機や冊子フィーダーへの冊子セット順番の管理作業の発生も無く、よって転写画像データと冊子番号との一致しない、不良な冊子発行を避ける事ができる。このシステムにより、オペレーターへの教育、作業環境等の整備、維持管理も軽減できる。
【0067】
次に図3、図4はは本発明の代表的なシステム構成図である。
前記請求項に示した本システム内の各手段等の具体例を以下に示す。
情報記録材料用基材=冊子1
基体固有情報=光学式文字番号2
印刷用データ作成手段=発行用アプリケーション3
印刷手段=印刷機4の印刷部12
画像情報形成記録データベース作成手段=データベース5
基材供給手段=冊子フィーダー6
印刷制御手段=制御部7
基体固有情報読み取り手段=OCRリーダー8
【0068】
図3は印刷機への冊子供給方法が手差しの場合の代表的なシステム構成図である。各部の働きを各操作ならびに動作順に説明する。
【0069】
まず本システムのオペレータは冊子1を印刷機4へ挿入する。冊子1には冊子番号2が予め与えられている。印刷機4へ挿入された冊子1を図示しないセンサにて検知した印刷機制御部7bは、冊子1を印刷機4内に具備されたOCRリーダー8まで搬送した後、同リーダーにて光学式文字番号2を読み取る。
読み取った光学式文字番号データは一度印刷機4の制御部7bへ伝送され、直接もしくは任意のデータ形式に変換された後、さらに操作用コンピュータ13の制御部7aへ伝送される。
【0070】
次に操作用コンピュータ13にインストールされている発行アプリケーション3は、事前に入力済みの、冊子の正当な所有者に関する、氏名、性別、生年月日等の文字情報や顔写真、サイン、指紋等の画像情報、さらには蛍光インク等の専用印刷材料による不可視情報等の、複数冊分の固有情報を持ち合わせたデータベース5から、制御部7aを介して順次供給される一冊分の固有情報を受け取り、さらには前記読み取られた光学式文字番号2を、制御部7aを介して受け取った後、前記一冊分の冊子の正当な所有者に関する固有情報の一部として組み入れ、さらにそれらの個々の情報に対して、色、大きさ、向き、書体、レイアウト等を付加し、さらには必要に応じてその一部か又は全部を適宜、コード化、あるいは暗号化した印刷用データを作成する。
ここで、冊子発行後のデータ管理等のため、冊子の正当な所有者に対する固有情報と読み取った光学式文字番号2とを、1対1に関連付け、前記データベース5もしくは図示しない別のデータベースへ書き込んでおいても良い。
【0071】
この後、印刷用データは制御部7a、7bを介して印刷機4の印刷部12へ伝送され、印刷部12内に於いて、先に挿入され印刷部12の位置まで搬送された冊子1の印刷面に、図示しないサーマルヘッドと熱ローラー等のキーパーツと、顔料インクリボン、中間転写媒体による、間接転写方式で、印刷用データに基づいたパターン11が印刷される。印刷終了後、パターン11が印刷された冊子1は印刷機から排出され、一連の動作が終了する。
【0072】
なお、印刷機4の発行待機状態の指示は印刷機4自身、たとえば電源投入のタイミング等で行っても、また、発行アプリケーション3からの信号で行っても良い。
【0073】
さらに、本説明において、処理速度向上のため、発行用アプリケーション3と印刷機4内の印刷部12との制御部7a,7bを介した伝送は複数回でも良く、先に冊子の正当な所有者に関する固有情報を伝送した後、中間転写媒体に同データを印刷しておき、この動作の後、もしくはこの動作と平行して冊子1を印刷機4へ挿入して、読み取られた光学式文字番号2を、伝送して中間転写媒体に追加印刷してから冊子へ再転写して冊子1の印刷面にパターン11を形成しても良い。
【0074】
次に、図4は印刷機への冊子供給方法が基材供給手段である冊子フィーダー6を具備する場合の代表的なシステム構成図である。各部の働きを各操作ならびに動作順に説明する。
【0075】
まず本システムのオペレータは冊子1を冊子フィーダー6内の蓄積部9へ複数の冊子1を挿入する。冊子1には冊子番号2が予め与えられている。冊子フィーダー6は発行用アプリケーション3もしくは印刷機4から各制御部7a、7b、7cを介して転送される発行指示信号により、蓄積部9へ挿入された複数の冊子中の1冊を搬送部10へ送りだし、その後同冊子1をOCRリーダー8へ搬送する。さらに同リーダーにて光学式文字番号2を読み取る。
読み取った光学式文字番号データは冊子フィーダーの制御部7cを経由して印刷機4の制御部7bへ伝送され、直接もしくは任意のデータ形式に変換された後、さらに操作用コンピュータ13の制御部7aへ伝送される。
【0076】
次に操作用コンピュータ13にインストールされている発行アプリケーション3は、事前に入力済みの、冊子の正当な所有者に関する、氏名、性別、生年月日等の文字情報や顔写真、サイン、指紋等の画像情報、さらには蛍光インク等の専用印刷材料による不可視情報等の、複数冊分の固有情報を持ち合わせたデータベース5から、制御部7aを介して順次供給される一冊分の固有情報を受け取り、
さらには前記読み取られた光学式文字番号2を、制御部7aを介して受け取った後、前記一冊分の冊子の正当な所有者に関する固有情報の一部として組み入れ、さらにそれらの個々の情報に対して、色、大きさ、向き、書体、レイアウト等を付加し、さらには必要に応じてその一部か又は全部を適宜、コード化、あるいは暗号化した印刷用データを作成する。
ここで、冊子発行後のデータ管理等のため、冊子の正当な所有者に対する固有情報と読み取った光学式文字番号2とを、1対1に関連付け、前記データベース5もしくは図示しない別のデータベースへ書き込んでおいても良い。
【0077】
この後、印刷用データは制御部7a、7bを介して印刷機4の印刷部12へ伝送され、印刷部12内に於いて、OCRリーダー8による光学式文字番号2の読み取りを終えた後に挿入され、印刷部12の位置まで搬送された冊子1の印刷面に、図示しないサーマルヘッドと熱ローラー等のキーパーツと、顔料インクリボン、中間転写媒体による、間接転写方式で、印刷用データに基づいたパターン11が印刷される。印刷終了後、パターン11が印刷された冊子1は印刷機から排出され、一連の動作が終了し、さらに発行用アプリケーション3からの信号により、必要に応じた複数の冊子発行を自動で行う。
【0078】
なお図の説明に用いた基体固有情報読み取り手段である光学式文字番号2は、他にもバーコード、電子情報、磁気情報等でもよく、これに対応して、基体固有情報読み取り手段であるOCRリーダーは、バーコードリーダー、接触式ICリーダーライター、非接触式ICリーダーライター、磁気リーダーライター等でも良い。
【0079】
また、基体固有情報が電子情報、もしくは磁気情報である場合、印刷用データの印刷は印刷手段である印刷部12だけでなく、接触式ICリーダーライターや非接触式リーダーライターによる各種ICチップへの書き込み、磁気リーダーライターによる磁気材料への書き込みであっても構わない。またこれらは印刷手段である印刷部12による印刷との併用でも良い。
【0080】
また、基体固有情報読み取り手段にて読み取った情報は印刷機制御部7bを介さず、図示しないOCRリーダー8と発行用アプリケーションの制御部7aとを結ぶインターフェースを設けて、直接、発行用アプリケーション制御部7aへ伝送しても良い。
【0081】
またOCRリーダーによって読み取られた光学式文字番号データに対するデータ形式の変換は表記の印刷機制御部7bでの変換に限らず、OCRリーダー内や、他の制御部7a、7cでの変換であっても良い。
【0082】
さらに各制御部は一箇所もしくは数カ所にまとめても良く、さらに各制御部間のインターフェースとして装置内LANを構築しても良い。
【0083】
さらに操作用コンピュータ13、印刷機4、冊子フィーダー6はそれらすべて、またはそれらの一部が一つの筐体にまとまっていても良い。
【0084】
また、印刷手段である印刷部12は感熱転写記録、インクジェット、中間転写記録のいずれか、またはこれらの組み合わせであっても良い。
【0085】
また、情報記録材料用基材は図示の冊子1に限らず、カード状、シール状の物でも構わず、よって運転免許証、健康保険証等のIDカードや、VISAシール等にも適用可能である。
【0086】
【発明の効果】
本発明によれば、基体(又は基体の記録素子)の固有情報を読み取り、その基体にその情報(又はその情報が含まれるか/関係する情報)を印刷したり、あるいは記録素子に記録したりすることができた。
尚、前記印刷用データ作成の際には、たとえばパスポート、VISAシール、IDカード、等のように、作成される情報記録媒体にセキュリティー性が必要とされる場合であっても、偽造防止対策の一つとして、画像あるいは文字、及び基体固有情報は、その一部か又は全部を、適宜、コード化あるいは暗号化などを行うこともできた。
【0087】
また情報記録媒体の基材上にたとえばICチップなどの情報記録メディアが存在する場合、前記印刷手段として、コード化、暗号化された印刷用データをそのままもしくは任意の情報記録用言語に変換して前記情報記録メディアへ書き込む各種のリーダーライターにも対応できた。
【0088】
また、本発明によれば、基体の自動供給装置等の基体供給手段を有するため、あえて手差し作業により基体を個々に画像形成システムに供給することなく、情報記録媒体を作成(必要な情報の印刷と、必要により記録素子への必要な情報の書き込み)することができた。
【0089】
また本発明によれば、情報記録媒体に関する前記情報を、データベース化し、真偽判定等に代表される管理に好適な発明を提供することができた。
【0090】
以上、総じて本発明によれば、情報記録媒体の正当な所有者に関係した情報であって印刷により(又はその情報記録媒体の記録素子により)記録された画像や文字等に基づく情報と、基体か又はその情報記録媒体基体の記録素子のいずれかに記録してある固有情報(基体固有情報)とが、一対一の関係を保つよにする為に有効な、また、情報記録媒体の(真偽判定への寄与等に代表される)管理に有効な発明、さらに望ましくは、基体固有情報の人手による事前の読み取り作業や印刷用データの入力作業とか、又は、情報記録媒体用の基体の供給順番の人手による管理作業はあえて必要としないこと、これら満足し情報記録媒体の画像形成や管理に好適な、画像形成システム、情報記録媒体の管理システム、画像形成方法、並びに、情報記録媒体の管理方法を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の技術である、既存の代表的な画像形成システムの作業フロー図。
【図2】本発明である画像形成システムおよび画像形成方法における作業フロー図。
【図3】本発明の第一の代表的なシステム構成図。
【図4】本発明の第二の代表的なシステム構成図。
【符号の説明】
1 ・・・冊子(情報記録材料用基材)
2 ・・・光学式文字番号(基体固有情報)
3 ・・・発行用アプリケーション(印刷用データ作成手段)
4 ・・・印刷機(印刷手段)
5 ・・・データベース(画像情報形成記録データベース作成手段)
6 ・・・冊子フィーダー(基材供給手段)
7a ・・・操作用コンピュータの制御部(印刷制御手段)
7b ・・・印刷機の制御部(印刷制御手段)
7c ・・・冊子フィーダーの制御部(印刷制御手段)
8 ・・・OCRリーダー(基体固有情報読み取り手段)
9 ・・・蓄積部
10 ・・・搬送部
11 ・・・パターン
12 ・・・印刷部
13 ・・・操作用コンピュータ
Claims (30)
- 情報記録媒体の所有者に関する固有情報を含む画像を、該情報記録媒体に用いる基体に印刷によって設ける画像形成システムであって、
該基体のそれぞれに記録されている各基体の固有な情報である基体固有情報を読み取る基体固有情報読み取り手段、及び、
少なくとも、該読み取られた基体固有情報と、該基体固有情報に対応する基体を使用する情報記録媒体の所有者に関する固有情報との、両方の情報に基づいて作成された印刷用データを用いた画像を、該基体固有情報に対応する基体に対して印刷する印刷手段、
以上を具備することを特徴とする画像形成システム。 - 情報記録媒体の所有者に関する固有情報を含む画像を、該情報記録媒体に用いる基体に、印刷によって設ける画像形成システムであって、
該基体のそれぞれに記録されている各基体に固有な情報である基体固有情報を読み取る基体固有情報読み取り手段、
少なくとも、該読み取られた基体固有情報が設けられている基体を使用する情報記録媒体の所有者に関する固有情報、に基づいて作成された印刷用データを用いた画像を、該基体固有情報に対応する基体に対して印刷する印刷手段、及び、
少なくとも、該印刷される該基体の該読み取られた基体固有情報か、又は、該基体を使用する情報記録媒体の所有者に関する固有情報との、いずれか一方の情報に基づいて作成された素子書き込み用データを、該基体に設けられた記録素子に書き込む素子データ書き込み手段、
以上を具備することを特徴とする画像形成システム。 - 情報記録媒体の所有者に関わる固有情報を含む画像を、該情報記録媒体に用いる基体に、印刷によって設ける画像形成システムであって、
該基体のそれぞれに設けられた記録素子に記録されている各基体に固有な情報である基体固有情報を読み取る基体固有情報読み取り手段、及び、
少なくとも、該読み取られた基体固有情報と、該基体固有情報に対応する基体を使用する情報記録媒体の所有者に関する固有情報との、両方の情報に基づいて作成された印刷用データを用いた画像を、該基体固有情報に対応する基体に対して印刷する印刷手段、
以上を具備することを特徴とする画像形成システム。 - 情報記録媒体の所有者に関わる固有情報を含む画像を、該情報記録媒体に用いる基体に、印刷によって設ける画像形成システムであって、
該基体のそれぞれに設けられた記録素子に記録されている各基体に固有な情報である基体固有情報を読み取る基体固有情報読み取り手段、
少なくとも、該読み取られた基体固有情報が設けられている基体を使用する情報記録媒体の所有者に関する固有情報、に基づいて作成された印刷用データを用いた画像を、該基体固有情報に対応する基体に印刷する印刷手段、及び、
少なくとも、該印刷される該基体の該読み取られた基体固有情報か、又は、該基体を使用する情報記録媒体の所有者に関する固有情報との、いずれか一方の情報に基づいて作成された素子書き込み用データを、該基体に設けられた記録素子に書き込む素子データ書き込み手段、
以上を具備することを特徴とする画像形成システム。 - 前記情報記録媒体のそれぞれの所有者に関する固有情報に基づくデータと、少なくとも、該情報記録媒体のそれぞれに対応する前記基体か、又は、該基体に組み込まれた記録素子のいずれかに記録されている前記基体固有情報に基づくデータとについて、
少なくとも、両方のデータを関連付けて保存する情報記録媒体作成データ保存手段、を具備することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成システム。 - 前記印刷用データを作成する印刷用データ作成手段、を具備することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成システム。
- 少なくとも、前記基体を1以上蓄積しておく蓄積部、及び、該蓄積してある基体を該蓄積部から搬出し前記印刷手段の印刷部へ搬送する搬送部、を有する基体供給手段、
を具備することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の画像形成システム。 - 前記基体固有情報読み取り手段の読み取り部が、前記基体が、前記蓄積部から前記印刷部までの間であって該基体が搬送されるか又は一時停止されるいずれかの場所に在るときに、該基体に関わる基体固有情報を読み取り可能に配置されていること、を特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の画像形成システム。
- 前記基体のそれぞれに関わる基体固有情報に基づいて作成した前記印刷画像データによる画像が、それぞれ対応する該基体に印刷されるように、少なくとも、前記基体固有情報読み取り手段と前記印刷手段とを制御する印刷等制御手段、
を具備することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の画像形成システム。 - 前記基体のそれぞれに関わる基体固有情報に基づいて作成した前記素子書き込み用データが、それぞれ対応する該基体に組み込まれた前記記録素子に書き込まれるように、少なくとも、前記基体固有情報読み取り手段と前記データ書き込み手段とを制御するデータ書き込み等制御手段、
を具備することを特徴とする請求項2か、又は、4乃至9の内のいずれかに記載の画像形成システム。 - 前記印刷手段が感熱転写記録を使用して印刷すること、を特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の画像形成システム。
- 前記印刷手段がインクジェットを使用して印刷すること、を特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の画像形成システム。
- 前記印刷手段が電子写真を使用して印刷すること、を特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の画像形成システム。
- 長尺状の支持体の上に、少なくとも、該支持体から剥離が可能な受像層を有する中間転写媒体の該受像層に、前記印刷手段の印刷部が前記印刷を行うこと、を特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の画像形成システム。
- 前記印刷された受像層の該印刷された部分を含む領域を、前記基体上に当接させ、熱と圧力を加えることによって、少なくとも該受像層を該中間転写媒体から該基体上に転写する画像転写手段、
を具備することを特徴とする請求項14に記載の画像形成システム。 - 前記基体が、冊子類、又は、カード類のいずれかであること、を特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載の画像形成システム。
- 前記基体がシール類であること、を特徴とする請求項1乃至16のいずれかに記載の画像形成システム。
- 請求項1乃至17のいずれかに記載の画像形成システムとの間で、データの授受が可能であって、
少なくとも、前記情報記録媒体のそれぞれの所有者に関する固有情報に基づくデータと、該情報記録媒体のそれぞれの基体か又は該基体に設けてある記録素子のいずれかに記録されている基体固有情報に基づくデータとを、対応付けて保存し、
該所有者に関する固有情報に基づくデータか、又は、該基体固有情報に基づくデータの、少なくともいずれかを検索の手がかりに用いて、対応する情報記録媒体に関する情報を検索可能にしてあるデータベース、
を具備することを特徴とする情報記録媒体の管理システム。 - 情報記録媒体の所有者に関する固有情報を含んだ画像を、該情報記録媒体用の基体に、印刷技術によって形成する方法であって、
該基体のそれぞれに記録されている基体の固有な情報である基体固有情報を読み取る基体固有情報読み取り工程、
少なくとも、該読み取られた基体固有情報に対応する基体を使用する情報記録媒体の所有者に関する固有情報、に基づいて印刷用データを作成する印刷用データ作成工程、
該印刷用データに基づく画像を、該対応する基体に印刷する印刷工程、
以上を経ることを特徴とする画像形成方法。 - 前記印刷用データ作成工程は、少なくとも、前記読み取られた基体固有情報と、該基体固有情報に対応する基体を使用する情報記録媒体の所有者に関する固有情報との、両方に基づいて前記印刷用データを作成すること、を特徴とする請求項19に記載の画像形成方法。
- 記録素子が前記基体に設けてある基体を前記情報記録媒体に使用した方法であって、
少なくとも、前記読み取られた基体固有情報か、又は、該基体固有情報に対応する基体を使用する情報記録媒体の所有者に関する固有情報の、いずれかに基づいて素子書き込み用データを作成する素子書き込み用データ作成工程、
該基体固有情報に対応する基体に設けてある記録素子に、該素子書き込み用データを書き込む素子データ書き込み工程、
を経ることを特徴とする請求項19又は20のいずれかに記載の画像形成方法。 - 前記情報記録媒体に使用する基材を1以上蓄積しておき、該蓄積してある基体を搬送し、前記印刷を行うこと、を特徴とする請求項19乃至21に記載の画像形成方法。
- 前記基体が蓄積された後、前記印刷が行われるまでの間であって、該基体が搬送されるか又は一時停止されるいずれかの場所に在るときに、該基体に関わる基体固有情報を読み取ること、を特徴とする請求項19乃至22のいずれかに記載の画像形成方法。
- 前記基体のそれぞれに関わる基体固有情報に基づいて作成した前記印刷画像データによる画像が、それぞれ対応する該基体に印刷されるように、少なくとも、前記基体固有情報読み取り工程と前記印刷工程とを制御すること、
を特徴とする請求項19乃至23のいずれかに記載の画像形成方法。 - 前記基体のそれぞれに関わる基体固有情報に基づいて作成した前記素子書き込み用データが、それぞれ対応する該基体に組み込まれた前記記録素子に書き込まれるように、少なくとも、前記基体固有情報読み取り工程と前記データ書き込み工程とを制御すること、
を具備することを特徴とする請求項19か、又は、21乃至24のいずれかに記載の画像形成方法。 - 長尺状の支持体の上に、少なくとも、該支持体から剥離が可能な受像層を有する中間転写媒体の該受像層に、前記印刷を行うこと、を特徴とする請求項19乃至25のいずれかに記載の画像形成方法。
- 前記印刷された受像層の該印刷された部分を含む領域を、前記基体上に当接させ、熱と圧力を加えることによって、少なくとも該受像層を該中間転写媒体から該基体上に転写すること転写工程、
を経ることを特徴とする請求項26に記載の画像形成方法。 - 前記基体が冊子類か又はカード類の少なくともいずれかであること、を特徴とする請求項19乃至27のいずれかに記載の画像形成方法。
- 前記基体がシール類であること、を特徴とする請求項19乃至28のいずれかに記載の画像形成方法。
- 請求項19乃至29のいずれかに記載の画像形成方法で得られた前記情報記録媒体を管理する方法であって、
少なくとも、該情報記録媒体のそれぞれに印刷された前記印刷用データと、該情報記録媒体のそれぞれに対応する基体に関わる基体固有情報との、両方を対応関係も含めてデータベースに記録し、いずれかの情報を検索に用いて、対応する情報記録媒体に関わる他の情報を出力できるようにして、前記情報記録媒体の管理に利用すること、を特徴とする情報記録媒体の管理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002336227A JP2004167829A (ja) | 2002-11-20 | 2002-11-20 | 画像形成システム、情報記録媒体の管理システム、画像形成方法、並びに、情報記録媒体の管理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002336227A JP2004167829A (ja) | 2002-11-20 | 2002-11-20 | 画像形成システム、情報記録媒体の管理システム、画像形成方法、並びに、情報記録媒体の管理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004167829A true JP2004167829A (ja) | 2004-06-17 |
Family
ID=32700127
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002336227A Pending JP2004167829A (ja) | 2002-11-20 | 2002-11-20 | 画像形成システム、情報記録媒体の管理システム、画像形成方法、並びに、情報記録媒体の管理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004167829A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006281667A (ja) * | 2005-04-01 | 2006-10-19 | Toshiba Corp | 通帳類印刷装置 |
-
2002
- 2002-11-20 JP JP2002336227A patent/JP2004167829A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006281667A (ja) * | 2005-04-01 | 2006-10-19 | Toshiba Corp | 通帳類印刷装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10268932B2 (en) | Modular print engines and modular print engine components | |
US20020018579A1 (en) | Printing media and methods employing digital watermarking | |
US7778437B2 (en) | Media and methods employing steganographic marking | |
KR100688145B1 (ko) | 인쇄 장치 및 인쇄 방법 | |
CN1232889C (zh) | 正本显示作成装置及热压箔组件 | |
JP3476830B2 (ja) | 印刷可能なカード状のデータ記憶媒体の読み取り及び像付加装置 | |
US7633651B2 (en) | Generating a non-reproducible printed image | |
US20090096820A1 (en) | Method and device for printing details onto a document | |
JP3847453B2 (ja) | 非接触式ic付き通帳 | |
JP2004167829A (ja) | 画像形成システム、情報記録媒体の管理システム、画像形成方法、並びに、情報記録媒体の管理方法 | |
JP5305167B2 (ja) | カードの印字システム | |
JP4117159B2 (ja) | シート発行装置 | |
JPH10312447A (ja) | リライトカード並びにその読取装置及び発行装置 | |
JP2010231558A (ja) | Rfid用紙の印字装置およびその個人情報隠蔽方法 | |
JP4053137B2 (ja) | 非接触型icカード用情報書込み装置 | |
US6781614B2 (en) | Apparatus and method of printing on embossed cards | |
JPH10114152A (ja) | 画像記録方法 | |
KR20170099187A (ko) | Rf 카드의 인쇄 방법 | |
JP2005149417A (ja) | プリントパターンデータ付き媒体、識別装置、及びプリントパターンデータ付き媒体の製造方法 | |
KR102527584B1 (ko) | 라운드형 이미지 캔버스 코너 | |
JP2005332141A (ja) | 通帳類の印刷装置及び印刷方法 | |
JP2005238580A (ja) | スクラッチ層を有するカード | |
US8342413B2 (en) | Method for enhancing document security and device for implementing said method | |
JP2000326665A (ja) | 書類作成装置及び書類作成方法 | |
JP2005319640A (ja) | 個人認証媒体発行装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050916 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090428 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090629 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090804 |