JP2004167736A - 液体噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ノズルの目詰まりを防止することができると共に、クリーニングの際に消費される液体の量を低減することができる液体噴射装置を提供すること。
【解決手段】インクジェット式プリンタは、インク滴を吐出する複数のノズルからなるノズル群を備えた記録ヘッド20と、記録ヘッド20へのインクの供給を制御する流路バルブとを備えている。さらに、ノズル群に負圧を加えて、記録ヘッド20内のインクを吸引するポンプユニット24と、各ノズルからのインク滴の吐出有無を検出する吐出有無検査部25とを備えている。このインクジェット式プリンタにおいて、吐出有無検査部25によりインク滴が検出されなかったノズルに対応する流路バルブを開くと共に、記録ヘッド20のノズル群に負圧を加えて記録ヘッド20内のインクを排出するクリーニングを行う。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体噴射ヘッドのノズルから吐出される液滴を検出すると共に、液滴の検出状況により液体噴射ヘッド内のクリーニングを行う液体噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液体噴射ヘッドのノズルから液滴を吐出する液体噴射装置として、インクジェット式プリンタがある。液体噴射ヘッドとしての記録ヘッドは、ノズルから液滴としてのインク滴を吐出する。このノズル内では、インクの増粘や、インクの固化、粉塵の付着による目詰まりが生じる場合がある。また、ノズルの開口部から気泡が混入し、ドット抜け等の印刷不良を招く場合もある。これらのノズルの目詰まりやドット抜けを防止するため、記録ヘッド内のインクを吸引するクリーニングが行われている。このクリーニングを行うために、インクジェット式プリンタには、記録ヘッドのノズル形成面を封止するキャッピング装置と、このキャッピング装置に接続され、記録ヘッド内のインクを吸引する吸引ポンプを有するポンプユニットとが備えられている。
【0003】
このクリーニングには、記録ヘッドの全ノズル内のインクを吸引するクリーニング以外に、所望のノズル群ごとに吸引を行う選択クリーニングもある。この選択クリーニングでは、インク滴の吐出不良が生じたノズルを含むノズル群のみを吸引し、それ以外のノズル群からは吸引を行わないため、全体としてインクの消費量を低減させることができる。また、クリーニングには、選択チョーククリーニングとよばれるものもある。これは、記録ヘッドの各ノズル群にそれぞれ対応した複数の流路バルブを、記録ヘッドと、記録ヘッドにインクを供給するインクカートリッジ等との間に配置し、この流路バルブを開閉させて吸引を行うものである。この選択チョーククリーニングでは、まず流路バルブを全て閉弁し、ポンプユニットにより吸引を行ってノズルに負圧を加えた後、所望のノズル群に対応する流路バルブのみを開弁することで、記録ヘッド内に勢いよくインクを流入させる(例えば、特許文献1参照。)。この選択チョーククリーニングでは、ノズル内の気泡や増粘したインクの排出性を向上させることができる。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−348310号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、選択クリーニング又は選択チョーククリーニングを行うインクジェット式プリンタにおいては、ノズル内に目詰まりが生じていない場合にもユーザの操作によりクリーニングが行われることがある。このため、クリーニングの際に消費されるインクの量が増大してしまう可能性があった。
【0006】
本発明は、ノズルの目詰まりを防止することができると共に、クリーニングの際に消費される液体の量を低減することができる液体噴射装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、液滴を吐出する複数のノズルからなるノズル群を備えた液体噴射ヘッドと、該液体噴射ヘッドへの液体の供給を制御する流路バルブと、前記液体噴射ヘッドの前記ノズルに負圧を加えて、前記液体噴射ヘッド内の液体を吸引するポンプユニットと、前記ノズルから吐出された液滴の有無を検出する液滴吐出有無検出手段とを備えた液体噴射装置において、前記液滴吐出有無検出手段により液滴が検出されなかった前記ノズルを含む前記ノズル群に対応する前記流路バルブを開き、該流路バルブ以外の前記流路バルブを閉じた状態で、前記液体噴射ヘッドの前記ノズルに負圧を加えて前記液体噴射ヘッド内の液体を排出するクリーニングを行う。
【0008】
これによれば、液滴吐出有無検出手段が、液滴を検出しなかった場合にのみクリーニングを行うことができる。このため、ノズルの吐出不良がないにもかかわらず、クリーニングを行って、液体の消費量が増大してしまうようなことを防止できる。さらに、液滴吐出有無検出手段が、液滴が検出されなかったノズルに対応する流路バルブを開くことにより、吐出不良が生じたノズルのみをクリーニングすることができる。このため、クリーニングで消費される液体の量を低減させることができる。
【0009】
この液体噴射装置において、前記液滴吐出有無検出手段により液滴が検出されない、前記ノズル群ごとの前記ノズルの個数が、所定個数未満であった際に、前記クリーニングを行う。
【0010】
これによれば、吐出不良が生じたノズル個数が比較的少ない場合に、比較的簡易な工程のクリーニングを行うことができるため、クリーニングにかかる時間を短縮化させることができる。
【0011】
本発明は、液滴を吐出する複数のノズルからなるノズル群を備えた液体噴射ヘッドと、該液体噴射ヘッドへの液体の供給を制御する流路バルブと、前記液体噴射ヘッドの前記ノズルに負圧を加えて、前記液体噴射ヘッド内の液体を吸引するポンプユニットと、前記ノズルから吐出された液滴の有無を検出する液滴吐出有無検出手段とを備えた液体噴射装置において、前記流路バルブを全て閉じた状態で、前記ポンプユニットにより前記ノズルに負圧を加えた後、前記液滴吐出有無検出手段により液滴が検出されなかった前記ノズルを含む前記ノズル群に対応する前記流路バルブを開いて、前記液体噴射ヘッド内の液体を排出するクリーニングを行う。
【0012】
これによれば、液滴吐出有無検出手段が、液滴を検出しなかった場合にのみクリーニングを行うことができるため、このため、ノズルの吐出不良がないにもかかわらず、クリーニングを行って、液体の消費量が増大してしまうようなことを防止できる。さらに、ノズル内に負圧が蓄積された後、液滴が検出されなかったノズルに対応する流路バルブを開くことにより、吐出不良が生じたノズルのみをクリーニングすることができる。このため、クリーニングで消費される液体の消費量を低減させることができる。また、蓄積する負圧を大きくすることにより、気泡や増粘した液体等の排出性を向上させることができるため、比較的少量の液体でクリーニングを行うことができる。
【0013】
この液体噴射装置において、前記液滴吐出有無検出手段により液滴が検出されない、前記ノズル群ごとの前記ノズルの個数が、所定個数以上であった際に、前記クリーニングを行う。
【0014】
これによれば、吐出不良が生じたノズル個数が比較的多い場合に、気泡や増粘した液体の排出性が比較的高いクリーニングを行うことができる。このため、気泡や増粘した液体を有するノズルが多いときにも、液滴の吐出不良を効果的に防止することができる。
【0015】
この液体噴射装置において、前記液滴吐出有無検出手段により液滴が吐出されない前記ノズルを含む前記ノズル群に対して前記クリーニングを実行し、前記液滴吐出有無検出手段により液滴が吐出されている前記ノズルを含む前記ノズル群に対して前記クリーニングを実行しない。
【0016】
これによれば、吐出不良が生じていないノズル群に対しては、クリーニングが行われるのを回避できる。このため、液体の消費量が増大してしまうようなことを防止できる。
【0017】
この液体噴射装置において、前記液滴吐出有無検出手段は、前記液体噴射ヘッドから吐出される液滴を検出しない場合に、前記液体噴射ヘッドのクリーニングを開始させる信号を出力する。
【0018】
これによれば、液滴吐出有無検出手段により液滴が検出されなかった際に、自動的にクリーニングを開始させることができる。このため、ノズルの吐出不良を効率的に防ぐことができる。
【0019】
この液体噴射装置において、前記液滴吐出有無検出手段は、前記液体噴射ヘッドから吐出される液滴を検出しなかった際に、液滴の未検出に関する情報を出力させる。
【0020】
これによれば、ユーザにノズルの吐出不良が発生したことを警告することができる。
この液体噴射装置において、前記液体噴射ヘッド内の液体を排出するクリーニングは、前記液体噴射装置に具備又は接続された操作部を操作することにより実行される。
【0021】
これによれば、ユーザにクリーニング実行命令を仰ぎ、クリーニング実行命令を受信しない場合はクリーニングを行わないようにすることができる。このため、ユーザの要望に応じてクリーニングを実行させることができる。
【0022】
この液体噴射装置において、前記液体噴射ヘッドは、複数の前記ノズル群を有すると共に、前記流路バルブは前記ノズル群と同数個設けられる。
これによれば、各ノズル群ごとにクリーニングを行うことができる。従って、吐出不良のないノズル群はクリーニングを実行しないようにして、クリーニングで消費される液体の量を全体として低減させることができる。
【0023】
この液体噴射装置において、前記液体噴射ヘッドは、複数の前記ノズル群を有すると共に、前記流路バルブは、複数の前記ノズル群に対応させてそれぞれ設けられる。
【0024】
これによれば、流路バルブを複数のノズル群に対応させることができる。このため、全体として流路バルブの個数を減少させることができるため、部品にかかるコストを抑制することができる。
【0025】
この液体噴射装置において、前記クリーニングが終了した際に、前記液滴吐出有無検出手段により前記ノズルから吐出された液滴の有無を検出すると共に、前記液滴吐出有無検出手段が液滴が吐出されない前記ノズルを再度検出した場合に、前記クリーニングを再度行う。
【0026】
これによれば、吐出不良を生じたノズルが検出されなくなるまでクリーニングを繰り返すことができる。このため、クリーニングにおける信頼性を向上させることができる。
【0027】
この液体噴射装置において、前記液滴吐出有無検出手段により、液滴が吐出されない前記ノズルを検出した回数が所定回数以上であった際に、エラー表示を出力する。
【0028】
これによれば、クリーニングによって吐出不良が解消されない場合等に、ユーザにメンテナンスの必要があることを警告することができる。
この液体噴射装置において、前記クリーニングが行われた後に、液滴が吐出されていない前記ノズル以外の前記ノズルにおいて、フラッシングが行われる。
【0029】
これによれば、クリーニングにより、吐出不良が生じていないノズルのメニスカスが崩れた場合に、メニスカスを整えることができる。
この液体噴射装置において、前記クリーニングが行われた後に、液滴が吐出されていない前記ノズル以外の前記ノズルから、所定量の液体が前記ポンプユニットにより吸引される。
【0030】
これによれば、クリーニングにより、吐出不良が生じていないノズルのメニスカスが崩れた場合に、メニスカスを整えることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化した第1の実施形態を図1〜図7に従って説明する。
【0032】
図1は、液体噴射装置としてのインクジェット式プリンタ本体(以下、プリンタ本体とする。)の要部斜視図である。プリンタ本体11は、フレーム12を有し、このフレーム12内に、プラテン13を備えている。そして、このプラテン13と平行になるようにガイド部材14が配設されている。ガイド部材14には同ガイド部材14に沿って摺動可能にキャリッジ15が支持されている。キャリッジ15は、フレーム12の外側に備えられたキャリッジモータ16により、ガイド部材14と平行になるように掛装されたタイミングベルト17を介して、主走査方向であるX方向に往復移動される。また、キャリッジ15にはブラックインク及び各種カラーインクを吐出するノズル群を有する記録ヘッド20が印刷媒体としての記録紙Pに対向するように設けられている。その記録ヘッド20の各ノズル群は、キャリッジ15に搭載された各インクカートリッジ21からインクの供給を受け、記録紙Pに吐出して文字や画像を印字するようになっている。本実施形態では濃イエロー、淡マゼンタ、濃マゼンタ、淡シアン、濃シアン、ブラックの6種類のインクを使用しており、6個のインクカートリッジ21を搭載している。記録紙Pは、キャリッジ15の移動に従って、紙送りモータ18により、副走査方向であるY方向に紙送りされる。
【0033】
また、キャリッジ15には、記録ヘッド20と各インクカートリッジ21との間に配置された、図2に示す流路バルブ22が搭載されている。この流路バルブ22は、インクカートリッジ21ごとに設けられ、記録ヘッド20のノズル群にそれぞれ対応している。本実施形態では、6個のインクカートリッジ21と共に、6個の流路バルブ22がキャリッジ15に搭載されている。各流路バルブ22は、各インクカートリッジ21からのインクを受け、記録ヘッド20にインクを供給する、可撓性の材質からなるチューブ22aを有している。このチューブ22aの途中には、一部厚さが薄くなった肉薄部22bが設けられている。この肉薄部22bに対向する側には、押圧ロッド22cと、この押圧ロッド22cを内部に有し、押圧ロッド22cを進退させるアクチュエータ22dとが配設されている。このアクチュエータ22dには、アクチュエータ駆動手段37(図5参照)が接続されており、アクチュエータ駆動手段37から出力される信号により、アクチュエータ22dが駆動する。アクチュエータ22dが駆動すると、押圧ロッド22cが肉薄部22b側へ前進又は後進し、肉薄部22bと当接又は離間するようになっている。押圧ロッド22cが肉薄部22b側へ移動して、肉薄部22bを押圧すると、肉薄部22bがチューブ22a内側へ変形して、インクの流路を閉塞する。すなわち、流路バルブ22が閉状態となる。また、押圧ロッド22cが肉薄部22bと反対側へ後進すると、押圧ロッド22cが肉薄部22bから離間して、インクが記録ヘッド20へ供給可能となる。すなわち、流路バルブ22が開状態となる。
【0034】
また、図1のフレーム12の右側に設けられた非印刷領域には、非印刷時に記録ヘッド20のノズルの開口部を封止するためのキャップ部材23と、吸引ポンプ(図示せず)等を有するポンプユニット24とが設けられている。キャップ部材23の下方には、キャップ部材23を上下方向に移動させるための昇降装置(図示せず)が備えられている。このキャップ部材23は、キャリッジ15が非印刷領域まで移動すると、昇降装置により上昇して、記録ヘッド20を封止するように構成されている。また、記録ヘッド20内のインクを吸引するクリーニングが行われる際には、キャップ部材23に接続されたポンプユニット24により生成される負圧が印加され、記録ヘッド20内のインクが吸引される。
【0035】
このとき、選択クリーニングが行われる際には、例えば、ブラックインクを吐出するノズル群のみをクリーニングする場合、ブラックインクを吐出するノズル群に対応する流路バルブ22を開き、それ以外の流路バルブ22を閉じる。そして、キャップ部材23で記録ヘッド20を封止した状態で、ポンプユニット24によりブラックインクを吐出するノズル群内のインクを吸引して増粘したインクや気泡を排出し、図示しない廃インクタンクに廃インクを収容する。
【0036】
選択チョーククリーニングが行われる際には、例えば、ブラックインクを吐出するノズル群のみをクリーニングする場合、まずキャップ部材23で記録ヘッド20を封止し、全ての流路バルブ22を閉じる。そして、ポンプユニット24によりキャップ部材23を介してノズル群に負圧を加える。この状態でブラックインクを吐出するノズル群に対応する流路バルブ22を開く。従って、ノズル内に蓄積された負圧により、ブラックインクがノズルに勢いよく流れ、増粘したインクや気泡が排出される。
【0037】
選択チョーククリーニングでは、選択クリーニングよりもノズル内の増粘したインクや気泡にかかる圧力が大きく、選択クリーニングで排出するインク量よりも、少量のインク量で増粘したインク及び気泡を効率的に排出することができる。一方、選択チョーククリーニングが、流路バルブ22全てを閉状態にしてから所望の流路バルブ22を開状態とする工程や、負圧を蓄積する工程を経るのに対し、選択クリーニングは工程が少なく、選択チョーククリーニングよりもクリーニングにかかる時間を短縮化できる。
【0038】
また、非印刷領域内であって、キャップ部材23が配置される位置よりも印刷領域側には、液滴吐出有無検出手段としての吐出有無検査部25が備えられている。吐出有無検査部25は、発光部25a、受光部25b及び廃インク受け25cを有している。廃インク受け25cは、吐出有無検査やフラッシングが行われる際に記録ヘッド20から吐出されるインクを受けるものである。
【0039】
この吐出有無検査部25について、図3及び図4に従って詳述する。図3は、吐出有無検査部25の構成及び検査方法の原理を説明するために示す、記録ヘッド20の下面図である。この図は、記録ヘッド20の下面側から見たものであり、記録ヘッド20のノズル群と、発光部25aと受光部25bとを模式的に示してある。図4は、図3を拡大して示す説明図である。
【0040】
記録ヘッド20の下面には、ブラックインクを吐出するためのブラックインクノズル群KDと、濃シアンインクを吐出するための濃シアンインクノズル群CDと、淡シアンインクを吐出するための淡シアンインクノズル群CLとが形成されている。さらに、濃マゼンタインクを吐出するための濃マゼンタインクノズル群MDと、淡マゼンタインクを吐出するための淡マゼンタインクノズル群MLと、濃イエローインクを吐出するための濃イエローインクノズル群YDとが形成されている。各ノズル群に含まれる複数のノズルは、副走査方向Yに沿ってそれぞれ整列している。印刷時には、キャリッジ15と共に、記録ヘッド20が主走査方向Xに移動しつつ、各ノズルからインク滴が吐出される。発光部25aは、外径が約1mm以下のレーザ光Lを射出するレーザである。このレーザ光Lは、図3に示すように、副走査方向Yに若干傾いた方向に射出され、受光部25bで受光される。
【0041】
次に、吐出有無検査の原理について説明する。吐出有無検査は、記録ヘッド20が廃インク受け25cの上方に位置する状態で行う。吐出有無検査の際には、まず図3における矢印ARで示される方向に記録ヘッド20を一定速度で移動させ、濃イエローインクノズル群YDから順にレーザ光Lに近づけていく。ここでは、キャリッジ15をフレーム12の右側に移動させる場合について説明するが、キャリッジ15を主走査方向のいずれの向きに移動させても、吐出有無検査を行うことができる。キャリッジ15が廃インク受け25cの上に差し掛かると、レーザ光Lは、図4に示すように、記録ヘッド20の移動に従って、濃イエローインクノズル群YDのノズル群の後端からノズル#48,#47,#46,…の順に各ノズルの下方を横切る。なお、本実施形態では、記録ヘッド20の1色分のノズル群がそれぞれ、48個のノズル#1〜#48を有しているものと仮定している。そして、濃イエローインクノズル群YDの前端に位置するノズル#1をレーザ光Lが横切ると、次には淡マゼンタインクノズル群MLのノズル群の後端からノズル#48,#47,#46,…の順に各ノズルの下方を横切る。同様にして、ブラックインクノズル群KDの前端のノズル#1に至るまで、各ノズルの下方を一つずつ横切る。
【0042】
レーザ光Lが各ノズルの真下を横切る際、インク滴がレーザ光Lを横切るようなタイミングを含む一定の時間内に、インク滴の吐出命令が出力される。このため、各ノズルから吐出されるインク滴は、各ノズルと廃インク受け25cとの間の空間を飛行する際に、レーザ光Lを一時的に遮る。レーザ光Lが一時的に遮られると、受光部25bにおいて検出される光が一時的に途切れるか、または弱くなり、検出される光量が所定のしきい値未満となる。この場合には、そのノズルに目詰まりが生じていないものと判断される。一方、あるノズルが駆動している時に、受光部25bで検出される光量が所定のしきい値以上である場合には、そのノズルには目詰まりが生じていると判断される。
【0043】
次に、インクジェット式プリンタに内蔵された印刷制御装置の電気的構成を、図5に従って説明する。印刷制御手段30は、インクジェット式プリンタのホストコンピュータからの印刷データに基づいてビットマップデータを生成し、このデータに基づいてヘッド駆動手段31により駆動信号を出力させて、記録ヘッド20からインクを吐出させる。クリーニング制御手段32は、ポンプ駆動手段33を動作させ、ポンプユニット24内の吸引ポンプを駆動制御する。また、クリーニング制御手段32はバルブ制御手段36から、又は、吐出有無検査部25を制御する検査部駆動手段34から印刷制御手段30を介して、クリーニング実行のための指令信号を受信する。そして、クリーニング制御手段32は、ポンプ駆動手段33、バルブ制御手段36へクリーニング指令信号を送出するように構成されている。
【0044】
バルブ制御手段36は、ホストコンピュータから出力される信号を受けて、クリーニング制御手段32、アクチュエータ駆動手段37、キャリッジモータ制御手段38に対して制御信号を送出するように構成されている。アクチュエータ駆動手段37は、流路バルブ22のアクチュエータ22dを駆動し、キャリッジモータ制御手段38は、キャリッジモータ16を駆動するものである。
【0045】
次に、吐出有無検査の結果に基づいて処理を行う手順について、図6に従って説明する。この処理は、プリンタ本体11の外側に備えられるケース上に組み込まれるクリーニング用スイッチ(いずれも図示せず)を押下した場合や、プリンタ本体11に接続されたコンピュータ端末(図示せず)からクリーニング開始のための操作をした場合等に行われる。また、長時間の休止後に印刷を行う場合等にも行われる。まず、キャリッジ15が印刷領域又は非印刷領域から、検査領域、すなわち廃インク受け25c上方付近に移動され、各ノズルに対して吐出有無検査を行う(S1−1)。そして、受光部25bで検出された光量から、吐出不良を生じたノズルがあるか否かが判断される(S1−2)。吐出不良を生じたノズルが無いと判断された場合(S1−2においてNO)、そのまま処理を終了する。従って、吐出不良が生じていない場合にクリーニングが行われることが回避できる。吐出不良が生じたノズルを検出した場合(S1−2においてYES)は、吐出不良が生じたノズルがいずれのノズル群に含まれているか判別する(S1−3)。そして、吐出不良のノズルがあると判断された回数である、吐出不良検出回数Kに「1」が加算される(S1−4)。なお、この吐出不良検出回数Kは、吐出有無検査が開始される際に、「0」に初期化されている。そして、この吐出不良検出回数Kが所定回数KA以上であるか否かが判断される(S1−5)。所定回数KAは、例えば5回等の、予め設定された回数である。吐出不良検出回数Kがこの所定回数KA以上であった場合(S1−5においてYES)、ケースの表示部や、プリンタ本体11に接続されたコンピュータ端末の表示部(いずれも図示せず)にエラー表示が行われ、処理を終了する(S1−6)。このため、クリーニングでは解消できない不具合が生じている場合に、メンテナンスが必要であることをユーザに警告することができる。一方、吐出不良検出回数Kが所定回数KA未満であった場合(S1−5においてNO)、選択チョーククリーニング処理が行われる(S1−7)。
【0046】
この選択チョーククリーニング処理について図7に従って説明する。選択チョーククリーニングでは、まずキャリッジモータ16の駆動により、キャリッジ15をキャップ部材23の上方まで移動させ、キャップ部材23により記録ヘッド20を封止する。その後、全流路バルブ22が閉じられる(S2−1)。さらにポンプユニット24の駆動により、全ノズルからインクが吸引される(S2−2)。このとき、流路バルブ22は全て閉じているため、ノズル内の圧力が低下、すなわちノズル内に負圧が蓄積される。その後、ポンプユニット24の吸引ポンプが停止し(S2−3)、吐出不良の生じたノズルを含むノズル群に、対応している流路バルブ22のみ開く(S2−4)。このとき、ノズル内には負圧が蓄積されているため、ノズルに、インクカートリッジ21からインクが勢いよく流れ、気泡や増粘したインク等が排出される。また、この選択チョーククリーニングでは、気泡や増粘したインク等の排出性が比較的高いため、少量のインクでも気泡等を充分排出することができる。このため、選択チョーククリーニングの際に排出されるインクの量は比較的少なく設定されている。
【0047】
選択チョーククリーニング処理が行われると、再度、吐出有無検査が行われる(S1−8)。そして、吐出不良のノズルがあるか否かが判断される(S1−9)。吐出不良が無いと判断された場合(S1−9においてNO)、そのまま処理を終了する。一方、吐出不良が生じたノズルを検出した場合(S1−9においてYES)は、吐出不良を生じたノズルがいずれのノズル群に含まれているかが判別され(S1−3)、以下、上述した処理が繰り返し行われる。
【0048】
以上のように、選択チョーククリーニングが行われた後、キャップ部材23が記録ヘッド20を封止した状態で、全ノズルから少量のインクが吸引され、ノズル開口部のメニスカスが整えられる。このとき、吐出不良が生じたノズルに対しては、既に吸引が行われているため、吐出不良の生じたノズルを含むノズル群以外のノズル群を吸引するようにしてもよい。あるいは、ノズルから少量のインクを吸引するかわりに、記録ヘッド20からキャップ部材23を離間させ、廃インク受け25c上までキャリッジ15を移動させてフラッシングを行う。このとき、全ノズル群においてフラッシングを行っても、吐出不良の生じたノズルを含むノズル群以外のノズル群においてフラッシングを行うようにしてもよい。
【0049】
第1の実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)第1の実施形態では、吐出有無検査部25が、記録ヘッド20の各ノズルから吐出されるインク滴を検出しなかった場合にのみクリーニングを行う。このため、ノズルの吐出不良がないにもかかわらず、クリーニングを行って、インクの消費量が増大してしまうようなことを防止できる。さらに、ノズルに負圧を蓄積した後、インク滴が検出されなかったノズルを含むノズル群に対応する流路バルブ22のみを開くことにより、吐出不良が生じたノズルのみをチョーククリーニングするようにした。従って、インク滴を検出したノズルからは、インクを排出することがないため、クリーニングにおけるインクの消費量を低減させることができる。また、比較的インク消費量が少ないチョーククリーニングが行われるため、よりインクの消費量を低減させ、コストを抑制することができる。
【0050】
(2)第1の実施形態では、吐出有無検査部25が吐出不良を検出した際に、自動的にクリーニングを開始させるようにした。このため、クリーニングにかかる時間を短縮化し、ノズルの吐出不良を効率的に防ぐことができる。
【0051】
(3)第1の実施形態では、6色のインクをそれぞれ吐出するノズル群に対して流路バルブ22を1個ずつ設け、合計6個の流路バルブ22を設けるようにした。従って、各ノズル群ごとにクリーニングを行い、吐出不良のないノズル群に対してはクリーニングの実行が回避される。このため、クリーニングで消費されるインク量を全体として低減させることができる。
【0052】
(4)第1の実施形態では、吐出不良のノズルがあると判断された回数である、吐出不良検出回数Kが所定回数KA未満である条件下で、吐出不良が検出されなくなるまでクリーニングが繰り返し行われるようにした。このため、ノズルの吐出不良を効果的に防止することができる。また、吐出不良検出回数Kが所定回数KA以上となった場合に、エラー表示が行われるようにした。このため、クリーニングでは解消できない不具合が生じた場合にも、ユーザにメンテナンスが必要であることを警告することができる。
【0053】
(5)第1の実施形態では、クリーニングが行われた後、全ノズル又は吐出不良が生じていないノズル群に対して、少量のインクの吸引又はフラッシングが行われるようにした。このため、クリーニング等によって崩れた、ノズル開口部のメニスカスを整えることができる。
【0054】
(第2の実施形態)
以下、本発明を具体化した第2の実施形態を図8及び図9に従って説明する。なお、第2の実施形態は、第1の実施形態の処理手順を変更したのみの構成であるため、同様の部分についてはその詳細な説明を省略する。
【0055】
本実施形態では、吐出有無検査は、プリンタ本体11が稼動している状態であって、前回の検査から所定時間以上が経過し、印刷中でない時に行われるようになっている。図8に本実施形態の手順を示す。まず、印刷制御手段30から、吐出有無検査を開始させる信号が出力されると、キャリッジ15が印刷領域又は非印刷領域から、検査領域、すなわち廃インク受け25c上に移動される。そして、各ノズルに対して吐出有無検査が行われる(S3−1)。そして、受光部25bで検出した光量から、吐出不良のノズルがあるか否かを判断する(S3−2)。吐出不良の生じたノズルが無いと判断された場合(S3−2においてNO)、そのまま処理を終了する。一方、吐出不良が生じたノズルを検出した場合(S3−2においてYES)は、吐出不良が生じたノズルがいずれのノズル群に含まれているか判別する(S3−3)。そして、ケースの表示部や、プリンタ本体11に接続されたコンピュータ端末の表示部に、「ノズルの吐出不良有り」等の吐出不良を示す表示が出力される(S3−4)。このとき、さらに「クリーニングを行いますか」等のクリーニング実行確認のための表示も出力される。次に、これらの表示に対し、ユーザが、クリーニングを実行させるための、操作部としてのスイッチを押下したり、コンピュータ端末から操作を行うこと等により、印刷制御手段30がクリーニング実行命令を受信したか否かを判断する(S3−5)。クリーニング実行命令を受信せず、クリーニングを中止させる信号等を受信した場合(S3−5においてNO)は、そのまま処理を終了する。クリーニング実行命令を受信した場合(S3−5においてYES)は、選択クリーニング処理が行われる(S3−6)。
【0056】
この選択クリーニングが行われる手順について、図9に従って説明する。選択クリーニングにおいては、まずキャリッジモータ16の駆動により、キャリッジ15をキャップ部材23の上方まで移動させ、キャップ部材23により記録ヘッド20を封止する。そして、吐出不良が生じたノズルを含むノズル群に対応する流路バルブ22のみ開き、その他の流路バルブ22は閉じる(S4−1)。さらにポンプユニット24の駆動により、吐出不良が生じたノズルを含むノズル群からインクが吸引される(S4−2)。インクが吸引されると、吸引ポンプが停止し(S4−3)、全流路バルブ22が開かれる(S4−4)。
【0057】
以上のように、選択クリーニングが行われると、再度、吐出有無検査が行われる(S3−7)。そして、吐出不良のノズルがあるか否かが判断される(S3−8)。吐出不良が無いと判断された場合(S3−8においてNO)、そのまま処理を終了する。吐出不良が生じたノズルを検出した場合(S3−8においてYES)は、吐出不良を生じたノズルがいずれのノズル群に含まれているかが判別され(S3−3)、以下、上述した処理が繰り返し行われる。
【0058】
従って、第2の実施形態によれば、前記第1の実施形態に記載の(3)〜(5)の効果に加えて以下の効果を得ることができる。
(6)第2の実施形態では、吐出有無検査部25が、記録ヘッド20の各ノズルから吐出されるインク滴を検出しなかった場合であって、クリーニング実行命令が出力された場合にのみクリーニングを行う。このため、ノズルの吐出不良がないにもかかわらず、クリーニングを行って、インクの消費量が増大してしまうようなことを防止できる。さらに、インク滴が検出されなかったノズルを含むノズル群に対応する流路バルブ22のみを開くことにより、吐出不良が生じたノズルのみをクリーニングすることができる。このため、クリーニングにおけるインクの消費量を低減させることができる。また、比較的簡易な工程からなる選択クリーニングを行うようにしたため、クリーニングにかかる時間を短縮化することができる。
【0059】
(7)第2の実施形態では、所定期間ごとに吐出有無検査が行われるようにした。また、吐出不良が検出された際、ケースの表示部等に吐出不良の表示が行われることにより、ユーザにクリーニング実行命令を仰ぐようにした。従って、ユーザがクリーニングの必要がないと認識した際は、クリーニングを行わないようにすることができる。このため、ユーザの要望に応じてクリーニングを実行させることができる。
【0060】
(第3の実施形態)
以下、本発明を具体化した第3の実施形態を、図10に従って説明する。なお、第3の実施形態は、第1及び第2の実施形態の処理手順を変更したのみの構成であるため、同様の部分についてはその詳細な説明を省略する。
【0061】
本実施形態では、プリンタ本体11の外側に備えられるケース上に組み込まれるクリーニング用スイッチが押下された場合や、プリンタ本体11に接続されたコンピュータ端末からクリーニング開始のための操作をした場合等に、吐出有無検査を開始させる信号が出力される。この信号が出力されると、キャリッジ15が印刷領域又は非印刷領域から、検査領域、すなわち廃インク受け25c上に移動され、各ノズルに対して吐出有無検査が行われる(S5−1)。そして、受光部25bで検出した光量から、吐出不良のノズルがあるか否かが判断される(S5−2)。吐出不良の生じたノズルが無いと判断された場合(S5−2においてNO)、そのまま処理を終了する。一方、吐出不良が生じたノズルを検出した場合(S5−2においてYES)は、吐出不良が生じたノズルがいずれのノズル群に含まれているか判別する(S5−3)。そして、吐出不良検出回数Kに「1」が加算される(S5−4)。なお、この吐出不良検出回数Kは、吐出有無検査が開始される際に、「0」に初期化されている。そして、この吐出不良検出回数Kが所定回数KA以上であるか否かが判断される(S5−5)。吐出不良検出回数Kがこの所定回数KA以上であった場合(S5−5においてYES)、ケースの表示部や、プリンタ本体11に接続されたコンピュータ端末の表示部にエラー表示が行われ、処理を終了する(S5−6)。一方、吐出不良検出回数Kが所定回数KA未満であった場合(S5−5においてNO)、既に吐出不良が生じたと判断されたノズル群において、ノズル群ごとに、吐出不良ノズル個数Nが算出される(S5−7)。吐出不良ノズル個数Nとは、各ノズル群に含まれる、液滴が検出されなかったノズルの個数である。例えば、濃イエローインクノズル群YDにおいて、吐出不良が検出された場合、濃イエローインクノズル群YD内の吐出不良が生じたノズル個数が算出される。そして、吐出不良のノズル数が所定の個数NA以上であるか否かが判断される(S5−8)。所定個数NAは予め設定された個数であり、吐出不良ノズル個数Nが、この所定個数NA未満の値であった場合(S5−8においてNO)、選択クリーニング処理が行われる(S5−9)。吐出不良ノズル個数Nが、所定個数NA以上の値であった場合(S5−8においてYES)、選択チョーククリーニング処理が行われる(S5−10)。従って、吐出不良が生じたノズルの個数が少ない場合は、選択チョーククリーニングよりも気泡等の排出性は低い一方、時間を短縮化できる等の利点を有する選択クリーニングを行うことができる。また、吐出不良が生じたノズルが多い場合は、工程数が多い一方、気泡等の排出性が比較的高い選択チョーククリーニングを行うことができる。
【0062】
以上のように、選択クリーニング又は選択チョーククリーニングのいずれかが行われると、再度、吐出有無検査が行われる(S5−11)。そして、吐出不良のノズルがあるか否かが判断される(S5−12)。吐出不良が無いと判断された場合(S5−12においてNO)、そのまま処理を終了する。一方、吐出不良が生じたノズルが検出された場合(S5−12においてYES)は、吐出不良を生じたノズルがいずれのノズル群に含まれているかが判別され(S5−3)、以下、上述した処理が繰り返し行われる。
【0063】
従って、第3の実施形態によれば、前記第1及び第2の実施形態に記載の(1)〜(6)の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(8)第3の実施形態では、吐出不良が生じたノズル群に含まれる吐出不良ノズル個数Nが所定個数NA未満であった場合に、選択クリーニングが行われるようにした。このため、吐出不良が生じた吐出不良ノズル個数Nが比較的少ない場合に、比較的簡易な工程からなる選択クリーニングを行うことができる。従って、クリーニングにかかる時間を短縮化することができる。また、吐出不良ノズル個数Nが所定個数NA以上であった場合に、選択チョーククリーニングを行うようにした。このため、吐出不良ノズル個数Nが比較的多い場合に、気泡や増粘したインクの排出性が比較的高いクリーニングを行うことができる。このため、気泡や増粘したインクを有するノズルが多いときにも、液滴の吐出不良を効果的に防止することができる。
【0064】
なお、上記各実施形態は以下のように変更してもよい。
・第1の実施形態では、ユーザがクリーニングを行うための信号を出力させた場合や装置の長時間の休止後に、インク滴の吐出有無検査を行い、インク滴が検出されない場合に、自動的に選択チョーククリーニングが実行されるようにしたが、選択クリーニングでもよい。
【0065】
・第2の実施形態では、ほぼ所定時間ごとにインク滴の吐出有無検出検査を行い、インク滴が検出されない場合は、プリンタ本体11のケース等に組み込まれた表示部等に表示させ、ユーザのクリーニング実行命令を受信するようにした。さらに、このような手順において、クリーニングを実行する際に、選択クリーニングを行うようにしたが、選択チョーククリーニングでもよい。
【0066】
・第3の実施形態では、ユーザがクリーニングを行うための信号を出力させた場合や装置の長時間の休止後に、インク滴の吐出有無検査を行うようにしたが、所定期間ごとにインク滴の吐出有無検査を行うようにしてもよい。このような手順にすると、より確実に吐出不良を防止することができる。
【0067】
・上記各実施形態では、クリーニングの際に、インクが排出された後、流路バルブ22を全て開くようにした。これ以外に、流路バルブ22を全て閉じ、キャップ部材23を離間させた後、キャップ部材23内の廃インクを吸引するようにしてもよい。このようにすると、インクの排出により生じたキャップ部材23内の泡だったインクが、ノズル内に侵入するのを極力防止することができる。
【0068】
・上記各実施形態では、各種インクを吐出するノズル群ごとに流路バルブ22を設けるようにした。これ以外に、例えば、2個や3個等の複数のノズル群ごとに流路バルブを設けてもよい。このような構成にすると、プリンタ本体11に備えられる流路バルブ22の個数を低減することができるため、部品にかかるコストを抑制することができる。
【0069】
・上記各実施形態では、液体噴射装置をインクジェット式プリンタに使用したが、インク以外の液体を噴射する液体噴射装置に応用してもよい。例えば、液晶ディスプレイやELディスプレイ、FED(面発光ディスプレイ)等の製造などに用いられる電極材や色材などの液体を噴射する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとしての試料噴射装置であってもよい。
【0070】
次に上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに以下に追記する。
(1)請求項1〜14のいずれかに記載の液体噴射装置において、前記液滴吐出有無検出手段は、所定期間ごとに液滴吐出有無検査を行うことを特徴とする液体噴射装置。
【0071】
これによれば、定期的に液滴吐出有無検査が行われるため、より確実に吐出不良を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態のプリンタ本体の要部斜視図。
【図2】第1の実施形態の流路バルブの断面図。
【図3】第1の実施形態の記録ヘッドの下面図。
【図4】第1の実施形態の吐出有無検査の説明図。
【図5】第1の実施形態の電気的構成を説明するブロック図。
【図6】第1の実施形態の処理手順の説明図。
【図7】第1の実施形態の処理手順の説明図。
【図8】第2の実施形態の処理手順の説明図。
【図9】第2の実施形態の処理手順の説明図。
【図10】第3の実施形態の処理手順の説明図。
【符号の説明】
11…液体噴射装置としてのプリンタ本体、20…液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド、22…流路バルブ、24…ポンプユニット、25…液滴吐出有無検出手段としての吐出有無検査部。

Claims (14)

  1. 液滴を吐出する複数のノズルからなるノズル群を備えた液体噴射ヘッドと、
    該液体噴射ヘッドへの液体の供給を制御する流路バルブと、
    前記液体噴射ヘッドの前記ノズルに負圧を加えて、前記液体噴射ヘッド内の液体を吸引するポンプユニットと、
    前記ノズルから吐出された液滴の有無を検出する液滴吐出有無検出手段と
    を備えた液体噴射装置において、
    前記液滴吐出有無検出手段により液滴が検出されなかった前記ノズルを含む前記ノズル群に対応する前記流路バルブを開き、該流路バルブ以外の前記流路バルブを閉じた状態で、前記液体噴射ヘッドの前記ノズルに負圧を加えて前記液体噴射ヘッド内の液体を排出するクリーニングを行うことを特徴とする液体噴射装置。
  2. 請求項1に記載の液体噴射装置において、
    前記液滴吐出有無検出手段により液滴が検出されない、前記ノズル群ごとの前記ノズルの個数が、所定個数未満であった際に、前記クリーニングを行うことを特徴とする液体噴射装置。
  3. 液滴を吐出する複数のノズルからなるノズル群を備えた液体噴射ヘッドと、
    該液体噴射ヘッドへの液体の供給を制御する流路バルブと、
    前記液体噴射ヘッドの前記ノズルに負圧を加えて、前記液体噴射ヘッド内の液体を吸引するポンプユニットと、
    前記ノズルから吐出された液滴の有無を検出する液滴吐出有無検出手段と
    を備えた液体噴射装置において、
    前記流路バルブを全て閉じた状態で、前記ポンプユニットにより前記ノズルに負圧を加えた後、前記液滴吐出有無検出手段により液滴が検出されなかった前記ノズルを含む前記ノズル群に対応する前記流路バルブを開いて、前記液体噴射ヘッド内の液体を排出するクリーニングを行うことを特徴とする液体噴射装置。
  4. 請求項3に記載の液体噴射装置において、
    前記液滴吐出有無検出手段により液滴が検出されない、前記ノズル群ごとの前記ノズルの個数が、所定個数以上であった際に、前記クリーニングを行うことを特徴とする液体噴射装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の液体噴射装置において、
    前記液滴吐出有無検出手段により液滴が吐出されない前記ノズルを含む前記ノズル群に対して前記クリーニングを実行し、前記液滴吐出有無検出手段により液滴が吐出されている前記ノズルを含む前記ノズル群に対して前記クリーニングを実行しないことを特徴とする液体噴射装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の液体噴射装置において、
    前記液滴吐出有無検出手段は、前記液体噴射ヘッドから吐出される液滴を検出しない場合に、前記液体噴射ヘッドのクリーニングを開始させる信号を出力することを特徴とする液体噴射装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の液体噴射装置において、
    前記液滴吐出有無検出手段は、前記液体噴射ヘッドから吐出される液滴を検出しなかった際に、液滴の未検出に関する情報を出力させることを特徴とする液体噴射装置。
  8. 請求項7に記載の液体噴射装置において、
    前記液体噴射ヘッド内の液体を排出するクリーニングは、前記液体噴射装置に具備又は接続された操作部を操作することにより実行されることを特徴とする液体噴射装置。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の液体噴射装置において、
    前記液体噴射ヘッドは、複数の前記ノズル群を有すると共に、前記流路バルブは前記ノズル群と同数個設けられることを特徴とする液体噴射装置。
  10. 請求項1〜8のいずれかに記載の液体噴射装置において、
    前記液体噴射ヘッドは、複数の前記ノズル群を有すると共に、前記流路バルブは、複数の前記ノズル群に対応させてそれぞれ設けられることを特徴とする液体噴射装置。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の液体噴射装置において、
    前記クリーニングが終了した際に、前記液滴吐出有無検出手段により前記ノズルから吐出された液滴の有無を検出すると共に、前記液滴吐出有無検出手段が液滴が吐出されない前記ノズルを再度検出した場合に、前記クリーニングを再度行うことを特徴とする液体噴射装置。
  12. 請求項11に記載の液体噴射装置において、
    前記液滴吐出有無検出手段により、液滴が吐出されない前記ノズルを検出した回数が所定回数以上であった際に、エラー表示を出力することを特徴とする液体噴射装置。
  13. 請求項1〜12のいずれかに記載の液体噴射装置において、
    前記クリーニングが行われた後に、液滴が吐出されていない前記ノズル以外の前記ノズルにおいて、フラッシングが行われることを特徴とする液体噴射装置。
  14. 請求項1〜12のいずれかに記載の液体噴射装置において、
    前記クリーニングが行われた後に、液滴が吐出されていない前記ノズル以外の前記ノズルから、所定量の液体が前記ポンプユニットにより吸引されることを特徴とする液体噴射装置。
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