JP2004167202A - 血管新生を目的とする移植材料及びその製造方法 - Google Patents

血管新生を目的とする移植材料及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】血管障害あるいは虚血性疾患等による組織障害修復を目指しての移植材料及びその製造方法を提供する。
【解決手段】移植材料は骨髄の培養によって得られる付着細胞であり、その細胞が生体内において血管再生を生じる事を特徴とする。 このように、付着細胞そのものを移植材料として用いるが、この細胞と種々の生体材料を混合した複合体も移植材料として使用可能である。 また、付着細胞をさらに生体材料の上で培養することによっても複合体が得られる。 これらの移植材料を生体へ移植することにより、培養細胞は血管内皮細胞等の血管組織構成細胞となりうる。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えばヒト、ペット、家畜等において、血管障害あるいは虚血性疾患等による血流不足部位の組織障害を改善する目的での移植材料及びその製造法に関するものである。これら移植材料は細胞あるいは細胞と種々生体材料との複合体である。
【0002】
【従来の技術】
従来、血管障害あるいは虚血性疾患等による血流不足部位の組織障害を改善する目的で、他の部位より採取された正常の血管移植が行われてきた。この為には、正常の血管を犠牲にするという欠点がある。あるいは、人工の血管を移植するという方法も取られてきている。しかし、この人工の血管には血栓を誘導し、せっかく移植した血管内の血液の流れが障害されうる欠点がある。また、人工血管そのものが破損する可能性があり、その場合重大な損傷を引き起こす。
【0003】
また、最近では血管障害あるいは虚血性疾患等による血流不足部位での組織障害を修復する目的で、血管新生を促進する遺伝子を移植する方法がとられることもある。例えば、森下竜一等による報告(Circulation 2002 26;105(12):1491−6)がある。しかし、この為には、遺伝子が活性を有する保証が必要である。また、その遺伝子が活性を有したとしても、その効率には個人差が認められることもあり、その効果は不確かである。
【0004】
さらに、血管障害あるいは虚血性疾患等による血流不足部位の組織障害を修復する目的で、この組織障害を有する個体(自己)の骨髄の有核細胞を採取して、その細胞を移植する方法もとられている。例えば、松原宏明等による報告(Lancet.2002,10;360:427−35)がある。しかし、採取された有核細胞中のどの細胞が血管新生に関与するかは不明である。すなわち、その効果は一定ではない。さらに、この目的の為には、多量の骨髄を採取する欠点があり、採取されるヒト、ペット、家畜に多大な障害を与えることとなる。
【0005】
また、血管障害あるいは虚血性疾患等による血流不足部位の組織障害を修復する目的で、血管拡張剤等の薬剤を全身投与することもあるが、当然この投与は目的とする組織以外にも影響を与えることとなり、時に無視できない薬剤の副作用を引き起こすことがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このように、血管障害あるいは虚血性疾患等による血流不足部位の組織障害に対して、種々方法がとられてきたが、それぞれ移植血管の採取、効果が不確かな遺伝子の添加や多量の細胞の採取、あるいは全身に影響する薬剤が必要とされてきた。本発明は、このような従来技術の欠点を補うべく、細胞培養技術により新生血管を形成出来うる細胞を増殖させ、そして移植するという移植材料及びその製造方法を提供することにある。さらに、この培養細胞と種々の生体材料との複合体を作製して、容易に生体内へ移植可能とする移植材料及びその製造方法も提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的の為に、請求項1に記載の発明材料は、新鮮骨髄細胞を培養皿に添加して、培養皿に付着して増殖することを特徴とする細胞集団である。
【0008】
請求項2に記載の移植材料は、請求項1に記載の細胞を種々の生体材料と複合化したものである。その生体材料は高分子材料が含まれ、ポリエステル、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリウレタン、PTFE(フッ化エチレン)ポリウレタン、ポリビニルアルコール、ポリプロピレン、ポリカーボネート、MPC(2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン)ポリマー、ポリメタクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エステル系ポリマー、シリコーン樹脂及び生体吸収性高分子から選ばれる少なくとも一種の材料から構成したものである。生体吸収性高分子としては、種々コラーゲン、ポリ乳酸やポリグリコール酸あるいはこれらの種々比率のポリ乳酸:ポリグリコール酸複合材料、キチン、キトサン等が含まれる。また、その他の生体材料としてハイドロキシアパタイトを含むリン酸カルシウム系セラミックス、チタン、チタン合金等の生体活性ならびに生体非活性材料から選ばれる少なくとも一種の材料から構成した材料も含まれうる。 さらに、これら高分子材料と金属ならびにセラミック材料のコンポジットでもよい。すなわち、請求項2に記載の移植材料は、以上の無機あるいは有機性材料もしくはこれらのコンポジット材料に請求項1に記載の細胞と複合化した移植材料である。
【0009】
請求項3に記載の培養細胞の製造方法は、まず生体から採取した新鮮骨髄細胞を培養皿に播種して接着性の細胞を増殖する。この培養細胞は赤血球、白血球等の血球系細胞およびその前駆細胞が除去された細胞集団である。また、その細胞集団を培養皿を覆うように増殖させた後、さらにトリプシンやディスパーゼ等により培養皿よりはがし、その一部の細胞を再度培養皿上で増殖させても良い。これらの細胞は生体内へ移植することにより、血管内皮細胞を含む血管組織構成細胞へ分化可能な未分化細胞集団である。さらに、この増殖された細胞を上記
【0008】に記載の種々生体材料に混和することにより培養細胞と生体材料複合体を作製するものである。あるいは、この増殖された細胞を上記
【0008】に記載の生体材料上でさらなる培養をおこない、培養細胞と生体材料複合体を作製するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施形態を詳細に説明する。
骨髄細胞にはさまざまの組織・臓器を構成する細胞、すなわち組織・臓器特異細胞へ分化しうる未分化な細胞が含まれている。例えば、新鮮骨髄の生体内への移植により骨あるいは軟骨組織が形成される。さらに、この新鮮骨髄から培養により細胞を増殖し、さらにその培養細胞の生体内への移植によっても骨あるいは軟骨組織が形成されうる。
【0011】
この骨・軟骨へ分化する細胞は間葉系幹細胞と呼ばれる、最近ではこの間葉系幹細胞の生体への移植により、骨・軟骨のみならず、肝臓、心筋、神経細胞への分化が見られることが報告されている。この間葉系幹細胞を得るために、新鮮骨髄の培養がおこなわれる。この培養の前処理として、新鮮骨髄細胞に含まれる血球系細胞等を除去するために、フィコール等を用いた比重遠心や、種々抗体の付着したビーズを用いての分離等がおこなわれることがある。あるいは、新鮮細胞を種々のフィルター等の濾過器を用いて血球系細胞を除去する事もある。
【0012】
請求項1に記載の移植材料としての培養細胞は、上記
【0011】に書かれているような前処理をおこなう必要がなく、新鮮細胞を培養皿にそのまま添加して培養することにより得られる。あるいは、生理的食塩水や血清に含まれる種々イオンが生理的濃度に含まれた緩衝液に新鮮骨髄を混和して、遠心後赤血球が多く含まれる沈殿層をのぞいた上層の有核細胞画分を培養皿に添加してもよい。これらの場合、新鮮細胞と混和される液体成分には少量のヘパリン等の抗凝固剤が入っているのが望ましい。
【0013】
請求項1に記載の移植材料としての培養細胞は、上記
【0011】に書かれているような前処理をおこなう必要はないが、もちろんこれに書かれている抗体の付着したビーズや比重遠心法あるいは種々のフィルター等を用いた後、培養をおこなっても良い。
【0014】
上記
【0012】に記載の新鮮骨髄は、骨髄針を用いて腸骨等の骨内に刺入し、陰圧吸引をかけることにより得られる。通常、数ml〜20mlを採取する。場合によっては、骨を削る必要のある手術操作時に直接骨内の骨髄細胞を採取する場合もある。通常、血管障害あるいは虚血性疾患等による組織障害を有するヒト、ペット、家畜等より新鮮骨髄を採取して、培養操作後同一個体に移植される。しかしながら、免疫抑制剤の投与をおこない、他の個体(同種)の骨髄細胞を用いる場合もある。
【0015】
これら新鮮骨髄を上記
【0012】に書かれているように、培養皿に添加する。培養皿に種々の培地を入れ、約10日から20日ほど5〜7%の炭酸ガスを含む35〜38度の保温器の中で培養をおこなう。培地の交換は2〜3日の間隔でおこなう。この期間中に、培地を交換することにより、培地に浮遊している血球系細胞は除去され、培養皿に付着している細胞が増殖する事になる。
【0016】
上記で用いられる培地は、動物細胞培養によく使用される種々液体培地が使用可能である。この培地には自己血清あるいは牛、馬胎児由来血清が約15%〜20%添加される。あるいは、完全合成培地を用いることも可能であり、その合成培地に牛あるいは馬胎児血清を添加しても良い。このように、種々の培地に動物由来の血清を通常添加するが、ヒト血清を用いることも可能である。この場合、血清濃度は数パーセントから20%の濃度を用いる。
【0017】
上記のように、この培養には培地と血清を用いるが、さらに培養に於ける細胞増殖効率を高めるために、塩基性線維芽細胞増殖因子(b−FGF)、血小板由来増殖因子(PDGF)、肝細胞増殖因子(HGF)、上皮細胞増殖因子(EGF)、インシュリン様成長因子(IGF)等種々のサイトカインや増殖因子を添加してもよい。さらに、培養における細菌や真菌のコンタミネーションを防ぐために、種々の抗生物質や抗真菌剤を混和してもよい。
【0018】
増殖された細胞をトリプシンやディスパーゼ等の酵素を用いて培養皿より回収する。この細胞の一部をさらに他の培養皿に添加して、付着細胞をさらに増殖させる。この操作を数回繰り返して、目的とする細胞数が得られるまで培養を継続して、付着細胞を増殖させる。
【0019】
上記により得られた付着細胞を、生理的食塩水や血清に含まれる種々イオンが生理的濃度に含まれた緩衝液に混和して、血管障害あるいは虚血性疾患等による組織障害部位へ注射器等を用いて注入する。注入される部位により、1個所への注入総量が決定されるが、通常数十マイクロから数百マイクロリットルを用いる。また、組織障害程度により決定されるが、注入個所数は数個所から数百個所に及び、細胞濃度は1x10細胞/ミリリッター(cells/ml)〜1x10細胞/ミリリッター(cells/ml)の範囲を用いる。
【0020】
上記に書かれているように、培養付着細胞をそのまま注入してもよいが、効率良く生体内への導入効率を高めるために、種々の生体材料上あるいは生体材料内でこの培養細胞をさらに培養してもよい。これにより、生体材料にこの細胞をあらかじめ生着させうる。そして、この培養細胞を含む生体材料を体内へ移植する。
【0021】
上記
【0020】に書かれている製造方法は培養付着細胞を用いて、さらに生
体材料上あるいは生体材料内での培養をおこなう方法であるが、
【0018】によって得られた付着細胞をトリプシンやディスパーゼ等の酵素を用いて培養皿より回収して、そのまま種々の生体材料に混和した状態で生体内に移植してもよい。
【0022】
上記
【0020】〜
【0021】に用いられるその生体材料には高分子材料が含まれ、ポリエステル、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリウレタン、PTFE(フッ化エチレン)ポリウレタン、ポリビニルアルコール、ポリプロピレン、ポリカーボネート、MPC(2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン)ポリマー、ポリメタクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エステル系ポリマー、シリコーン樹脂及び生体吸収性高分子から選ばれる少なくとも一種の材料から構成したものである。生体吸収性高分子としては、種々コラーゲン、ポリ乳酸やポリグリコール酸あるいはこれらの種々比率のポリ乳酸:ポリグリコール酸複合材料、キチン、キトサン等が含まれる。また、その他の生体材料としてハイドロキシアパタイトを含むリン酸カルシウム系セラミックス、チタン、チタン合金等の生体活性ならびに生体非活性材料から選ばれる少なくとも一種の材料から構成した材料も含まれうる。 さらに、これら高分子材料と金属ならびにセラミック材料のコンポジットでもよい。すなわち、これら生体材料は以上の無機あるいは有機性材料もしくはこれらのコンポジット材料である
【0023】
請求項1および請求項2に記載の移植材料はヒト、ペット、家畜等における血管障害あるいは虚血性疾患等による血流不足部位に用いられるが、その部位は心筋梗塞やその他の原因による心筋損傷部位、四肢血行障害部位、たとえばバージャー病や動脈硬化病変による末梢循環不全部位である。さらに、これらの病変にかぎることなく、種々の原因による血管障害あるいは虚血性疾患部位にもこれら移植材料は用いられうる。
【0024】
請求項1に記載の移植材料の生体内への移植においては、培養細胞が液体中あるいは高分子のゲル状態中に存在するとき、あるいは請求項2に記載の移植材料の体積が小さく、液状あるいはゲル内に分散しえて、針を通過出来るときには、注射器等をもちいての注入方法が用いられる。この場合、これら移植材料は直視下に血管障害あるいは虚血性疾患等による組織障害部位へ注入するが、カテーテル等を用いて遠隔操作により目的の部位に注入しても良い。
【0025】
上記の目的に用いられる高分子としては、ポリ乳酸、ポリグリコール酸あるいはこれらの種々比率のポリ乳酸:ポリグリコール酸複合材料、キチンキトサン重合体、種々コラーゲン、高分子ポリビニルアルコール(PVA)ポリエチレングリコール、デキストラン、ポリデプシペプチド、ポリアミノ酸、ヒアルロン酸あるいはこれらから選ばれる少なくとも一種の材料から構成した材料も含まれうる。これらの高分子に培養付着細胞をそのまま混和あるいは、その高分子内でさらに培養をおこなっても良い。また、これらの高分子をスポンジもしくは織物や不織布にして、培養付着細胞との複合化をおこなう、あるいはこれらスポンジもしくは織物や不織布内でのさらなる培養をおこなってもよい。
【0026】
請求項2に記載の移植材料が注射針等の細孔を通過できうる状態においては、注射器等の注入器を用いて血管障害あるいは虚血性疾患等による組織障害部位に注入される。しかし、この方法が不可な場合には、これら移植材料を障害部位に張り付ける、あるいは直接縫合する。
【0027】
請求項2に記載の移植材料の生体への移植の一形態として、人工血管に用いられる生体材料と請求項1に記載の培養付着細胞との複合体を製造し、その複合体を血管代替移植材料としても用いられる。この血管の代替移植材料は材料自身に含まれている細胞が内皮細胞へ分化可能であり、物理的な意味での人工血管としての役割のみならず、血管内面が早期に内皮細胞で被われることとなり、抗血栓性を有し、血流再開後長期にわたり血管としての役割を果たす。
【0028】
上記の目的の血管代替移植材料製造には、請求項1に記載の培養付着細胞を採取して人工血管に用いられる生体材料と混和して、人工血管を作製する。あるいは、培養付着細胞をすでに生体材料で作製された人工血管の上でさらなる培養をおこなっても良い。このような、人工血管と培養細胞の複合体の製造は
【0020】、
【0021】に記入している方法に準拠するものである。
【0029】
上記の目的の血管代替移植材料としては、ポリエステル繊維やPTFE(フッ化エチレン)ポリウレタン、ポリラクチド、ポリプロピレン、MPC(2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン)ポリマー、さらに生体高分子であるコラーゲンや生体吸収性のポリ乳酸やポリグリコール酸あるいはこれらの種々比率のポリ乳酸:ポリグリコール酸複合材料が用いられる。
【0030】
請求項1、請求項2に記載の培養細胞は、骨髄細胞を用いて培養皿に付着する
細胞を
【0014】〜
【0018】に書かれている方法により増殖させたものであり、間葉系幹細胞を含む種々細胞よりなる細胞集団である。この細胞集団には、この間葉系細胞をはじめとする種々の未分化な細胞がふくまれ、これらが生体内において内皮細胞を含む血管構成細胞へ分化する。このように、用いられる細胞は未分化な細胞集団であるが、培養における一定期間において、血管内皮増殖因子(VEGF)、塩基性線維芽細胞増殖因子(b−FGF)、血小板由来増殖因子(PDGF)、肝細胞増殖因子(HGF)、上皮細胞増殖因子(EGF)、アドレノメデュリン(Adrenomedullin)等の血管誘導因子を加えて、未分化細胞から血管構成細胞への誘導をおこない、培養条件下に血管構成細胞への分化誘導がかかった細胞集団を得て、移植材料とすることも可能である。この場合、分化誘導をおこなった培養細胞集団をそのまま移植してもよいが、上記に書かれているように種々の生体材料との複合化をおこない、この複合体を移植材料として用いることも可能である。
【0031】
【発明の効果】
上記実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
血管障害あるいは虚血性疾患等による組織障害部位に移植された培養付着細胞は、生体内において血管内皮細胞等の血管構成細胞に分化可能であり、その組織障害部位において新生血管を形成しうる。この新生血管により血流が増加し組織障害部位に酸素ならびに種々の栄養素が供給されることとなり治癒機転がおこる。
【0032】
上記に書かれている効果は移植された培養細胞そのものが血管構成細胞になりうるのであり、薬物や肝細胞増殖因子(HGF)等の遺伝子を用いての方法のように、これら薬物や遺伝子が細胞に働きかけて間接的に作用する場合と異なり、直接の作用の為その効果は強力である。さらに、この移植された培養細胞は種々のサイトカインや増殖因子を産生する事が可能であり、これらの因子によっても血管再生が促進される。
【0033】
培養されていない骨髄細胞そのものを移植することにより血管再生をおこなう方法も報告されているが、この場合数百mlの新鮮骨髄を採取する必要があり、採取される側の負担は非常に大きく、疾患を有する個人においてはこの採取に耐えられない場合が多い。また、この方法は効果が不確かである。この点において、今回の発明による方法では、培養操作により細胞が増殖出来、採取される新鮮骨髄は数mlでも可能である。このように、採取される側の負担は最小限度である。さらに、培養操作により血球系細胞が除去され、その培養により得られる細胞集団は血管構成細胞へ分化可能な間葉系幹細胞を含む未分化細胞集団であり、この細胞集団が生体内で血管新生をおこなう事が可能である。
【0034】
本発明により用いる細胞は骨髄由来付着性細胞であり、この細胞の中には間葉系幹細胞が含まれる。この幹細胞には心筋細胞や筋細胞へ分化しうる細胞が存在することが報告されている。すなわち、この付着性細胞を用いることにより、血管のみならず心筋や筋肉も再生されうる。 すなわち、心臓へのこの付着性細胞の移植により血管新生のみならず心筋も再生される可能性がある。さらに、四肢における付着性細胞の移植においては、骨格筋も再生されうる。すなわち、請求項1および請求項2に記載の移植材料の利点は単に血管新生の効果のみならず、細胞を移植された周囲組織の再生も可能にする事にある。
【0035】
以上に述べたように、本発明は移植された細胞が、生体において血管構成細胞へ分化する事を利用している。この場合、生体内において移植細胞が分化する一定の期間を必要とするが。その期間を短縮する必要が生じることがある。また、移植される細胞全体のなかの血管構成細胞へ分化する細胞の割合を高める必要が
生じる場合もある。これらの場合には、上記
【0030】にかかれた方法を用い種々の因子を添加して、血管内皮細胞およびその前駆細胞をあらかじめ増殖する事も可能で、さらにこれらの細胞も移植可能である。この方法により、生体内において早期の血管再生が期待でき血管再生の効率が非常に高まる。
【0036】
【実施例】
以下、上記実施形態を具体化した実施例及び比較例について説明する。
(実施例1:ラット骨髄細胞の培養ならびに移植実験)
7週齢フィッシャー系ラットの一つの大腿骨より骨髄細胞を採取して、その新鮮細胞を15%牛胎児血清(FBS)を含むα−MEM(最小必須培養液)に添加して、インキュベータ(37度,5%炭酸ガス)内で約10日間培養をおこなった。培地は一週間に三度交換した。この交換時において、血球系細胞を含む浮遊系の細胞は除去され、培養皿に付着する付着性細胞が増殖する。約10日間で培養皿を覆い尽くすように細胞は増殖する(初期培養による培養付着細胞の増殖)。
【0037】
初期培養後、0.01%トリプシン溶液で処理することにより、75cm2の培養皿から5〜10x10個の培養付着細胞が採取できる。この内の5x10個をさらに2次培養をおこなうことにより約1週間で5〜10x10個に増殖する。同様により、3次培養をおこなうことにより、さらに増殖可能であった。この2次培養時にB−ガラクトシダーゼ(lacZ)遺伝子を挿入したレトロウイルスを添加して、培養細胞に外来性のlacZ遺伝子を導入した。24時間間隔で7回のレトロウイルスを添加すると約80%の細胞にこの遺伝子が導入可能であった。上記の2次および3次培養における増殖は通常の培養皿上のみならず、種々の高分子やセラミック上でも可能であった。高分子の例として、たとえばポリ乳酸やコラーゲンを使用し、セラミックとしてハイドロキシアパタイト、燐酸三カルシウム、アルミナセラミック等を使用した。
【0038】
ガラクトシダーゼ(lacZ)遺伝子が導入された培養付着細胞を1x10細胞/ミリリッター(cells/ml)の細胞濃度に調整して多孔体のハイドロキシアパタイトセラミックと混和した。このセラミックと細胞の複合体を同系の7週齢フィッシャー系ラットの背部皮下に移植した。移植後4週でセラミックを摘出した。摘出したセラミックの組織切片を作製すると共に、lacZ遺伝子発現産物を検定するために、X−gal(5−bromo−4−chloro −3−indolyl−B−galactosidase)染色をおこなった。
【0039】
組織切片の結果は、多くのセラミック気孔内に新生の骨形成を示し、培養付着細胞には間葉系細胞が存在することが示された。また、セラミック気孔内に多くの新生血管を認めた。さらに、X−gal染色をおこなったところ、新生骨内の細胞(骨細胞)や周囲の細胞(骨芽細胞)のみならず、新生血管自体に染色(黒色)がみられた。特に、この新生血管の内皮細胞に強く染色がみられ、新生血管が移植された培養付着細胞由来であることを確認できた(図1参照)。
【0040】
上記の実験では1x10細胞/ミリリッター(cells/ml)という高濃度の細胞とセラミックとの複合体の移植であったが、これ以下の濃度、例えば1x10細胞/ミリリッター(cells/ml)とセラミックの複合体の移植では、骨形成は見られなかった。しかし、セラミック気孔内には多数の新生血管の形成がみられた。
【0041】
(比較例1)
比較例として、細胞を含まないセラミックのみを7週齢フィッシャー系ラットの背部皮下に移植した。移植後4週でセラミックを摘出した。摘出したセラミックの組織切片を観察すると、骨形成は全くみられなかった。さらに、付着細胞と複合化したセラミックに比しセラミック気孔内の新生血管の数は少なかった。
【0042】
(実施例2:種々動物骨髄細胞の培養、移植実験)
以上のように、付着細胞は新鮮ラット骨髄の培養により得られる。他の動物として、ウサギ、マウス、犬でも同様の培養付着細胞が骨髄より得られた。また、これらの培養付着細胞と多孔体ハイドロキシアパタイト等のセラミックとの複合体を移植して、移植後4週で摘出して組織観察をおこなうと、新生骨形成がセラミック気孔内にみられた。また、多数の新生血管がセラミック気孔内にみられた。
【0043】
(比較例2:セラミックの種々動物への移植実験)
細胞を含まない、セラミック単独の移植をウサギ、マウス、犬へおこない、移植後4週で摘出した。摘出されたセラミックには骨形成は全くみられなかった。また、上記の付着細胞とセラミックの複合体に比し、新生血管の数は少なかった。
【0044】
(実施例3:ヒト骨髄細胞の培養実験)
以上のように、種々の動物を用いて培養付着細胞が得られるが、数例のヒト新鮮骨髄細胞を用いて付着性細胞の増殖実験をおこなった。骨髄を腸骨より3ml採取してヘパリンを添加した3mlの生理的食塩水に混和した。その骨髄を培養皿に移して上記
【0012】、
【0015】
【0016】に書かれたのと同様の培養をおこなった。図2に見られるように、数日で血球系細胞は除去され、付着性の細胞が増殖し、約10日で培養皿をおおいつくすように増殖した。このように、ヒト細胞でも付着性の細胞が骨髄より増殖可能であった。また、この増殖は70を超えるヒト骨髄でも可能であり、高齢者でも付着細胞は増殖可能であった。以上の方法においては、新鮮骨髄を生理的食塩水で混和して、そのまま培養に用いて付着性細胞は得られるが、新鮮骨髄を生理的食塩水で混和後、軽く遠心して沈殿する赤血球層をのぞいた、上層を培養しても付着細胞は増殖可能であった。
【0045】
(比較例3:ヒト末梢血の培養実験)
上記実施例3と同様の方法を用いて、新鮮骨髄3mlのかわりに、3mlのヒト末梢血を用いて培養をおこなったが、付着性の細胞の増殖はみられなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】LacZ遺伝子導入ラット付着性細胞とセラミック複合体の皮下移植4週の顕微鏡写真。新生骨内の骨細胞(1)、新生骨上の骨芽細胞(2)に遺伝子が導入されている。また、新生血管の内皮細胞(3)にも遺伝子導入がされているのが判る。遺伝子導入された細胞は黒色を示す。すなわち、新生血管が移植された培養付着細胞由来であることがわかる。
【図2】ヒト新鮮骨髄細胞の培養皿への移植の顕微鏡写真。約10日で付着細胞が培養皿を被うように増殖する。

Claims (3)

  1. 培養技術を用いて新鮮骨髄から付着性細胞を増殖させ、その培養細胞の生体内移植により、血管新生能を有する事を特徴とする移植材料。
  2. 請求項1に記載の培養細胞を種々の生体材料と複合化することにより血管新生能を有する移植材料。
  3. 請求項1および2に記載の血管新生能を有する培養細胞の製造方法ならびにその培養細胞と種々生体材料との複合体製造方法。
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