JP2004167157A - 椅子 - Google Patents
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Abstract
【課題】着座者が椅子の座に腰掛けたときの座り心地を改善し、前記座の膜状部材の耐久性を向上させる。
【解決手段】弾性ある膜状部材25の周縁部を枠体21に固定した、椅子10の座20において、枠体21のうち少なくとも前辺部26は、内部材22および外部材23を備え、内部材22は膜状部材25の周縁部の下面25bに接する上面22aを備え、この上面22aは、内部材22の内側端部22c側において、膜状部材25から離れる方向に湾曲し、外部材23は、膜状部材25の周縁部を内部材22に固定するように成形されている。
【選択図】 図2
【解決手段】弾性ある膜状部材25の周縁部を枠体21に固定した、椅子10の座20において、枠体21のうち少なくとも前辺部26は、内部材22および外部材23を備え、内部材22は膜状部材25の周縁部の下面25bに接する上面22aを備え、この上面22aは、内部材22の内側端部22c側において、膜状部材25から離れる方向に湾曲し、外部材23は、膜状部材25の周縁部を内部材22に固定するように成形されている。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は椅子に関し、特に座り心地を改善した座を有する椅子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、メッシュ等の膜状部材の周縁部を枠体に固定して座を形成した椅子が知られている(特許文献1参照)。
図5はこの従来例の座を備えた椅子を分解した状態を示し、図6は図5に示す座のVI−VI断面を拡大して示す。図5に示す椅子80では、背もたれ部93を備えたフレーム91の座受部92に座81が支えられる。座81は、膜状部材82および膜状部材82の周縁部を支える枠体83を備えている。枠体83の前辺部84の中央部に舌形状の弾性ある支持部85が形成されている。このため、膜状部材82の前縁部の中央部分は支持部85で支えられるので、図示しない着座者が座81に腰掛けたときは、図6に二点鎖線で示すように、支持部85の先端部85aが下方に撓むことにより、クッション感が生ずる。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−137065号公報(第5―7頁、図1、図3 )
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述の従来例においては、支持部85の先端部85aに角が形成されているので、着座者が座81に座ったときに、その者の尻部により下方に押された膜状部材82が前記先端部85aの角により折れ曲る。このため、前記着座者が不快に感じるとともに、膜状部材82の耐久性が劣化するという問題があった。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、上記問題点をなくし、着座者が椅子の座に腰掛けたときの座り心地を改善し、前記座の膜状部材の耐久性を向上させることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、弾性ある膜状部材の周縁部を枠体に固定した座を有する椅子(腰掛けを含む)において、前記枠体のうち少なくとも前辺部は、前記膜状部材の周縁部の下面に接する上面を備え、この上面は、前記枠体の内側端部側において、前記膜状部材から離れる方向に湾曲していることを特徴とする座を有する椅子である。
これにより、椅子の座の枠体の少なくとも前辺部が膜状部材の周縁部を固定し、膜状部材の周縁部の下面に接する上面を備え、この上面は、枠体の内側端部側において、膜状部材から離れる方向に湾曲しているので、着座者が椅子の座に腰掛けたときに、着座者の尻部により膜状部材が下方に押されても、膜状部材が枠体の内側端部で折れ曲がることがない。
【0006】
さらに、請求項2記載の発明は、弾性ある膜状部材の周縁部を枠体に固定した座を有する椅子において、前記枠体のうち少なくとも前辺部は、内部材および外部材を備え、前記内部材は前記膜状部材の周縁部の下面に接する上面を備え、この上面は、前記内部材の内側端部側において、前記膜状部材から離れる方向に湾曲し、前記外部材は、前記膜状部材の周縁部を前記内部材に固定するように成形されたものであることを特徴とする座を有する椅子である。
これにより、椅子の座の枠体の少なくとも前辺部において、外部材が膜状部材の周縁部を内部材に固定し、内部材は膜状部材の周縁部の下面に接する上面を備え、この上面は、内部材の内側端部側において、膜状部材から離れる方向に湾曲しているので、着座者が椅子の座に腰掛けたときに、着座者の尻部により膜状部材が下方に押されても、膜状部材が内部材の内側端部で折れ曲がることがない。
【0007】
さらに、請求項3記載の発明は、弾性ある膜状部材の周縁部を枠体に固定した座を有する椅子において、前記枠体のうち少なくとも前辺部は、内部材、外部材および弾性部材を備え、前記内部材は前記弾性部材の外側端部を固定し、前記外部材は前記膜状部材の周縁部を前記内部材に固定するように成形され、前記弾性部材は、前記膜状部材の下面に接する上面を有し、この上面は、前記弾性部材の内側端部側において前記膜状部材から離れる方向に湾曲していることを特徴とする座を有する椅子である。
これにより、外部材は膜状部材の周縁部を内部材に固定するように成形され、内部材が弾性部材の外側端部を固定し、弾性部材は、膜状部材の下面に接する上面を有し、この上面は、弾性部材の内側端部側において膜状部材から離れる方向に湾曲しているので、着座者が椅子の座に腰掛けたときに、着座者の尻部により膜状部材が下方に押されても、膜状部材が弾性部材の内側端部で折れ曲がることがない。さらに、弾性部材が着座者の尻部により下方に押されて変形するので、膜状部材が弾性部材の内側端部で折れ曲がることが確実になくなる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明における実施の形態を図面に基づいて説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明における第1の実施の形態に係る座を備えた椅子を示し、図2は、図1に示す座のII−II断面を拡大して示す。
図1において、椅子10は、図示しない着座者が腰掛ける座20、座20を支える脚部31、着座者の肘を支える一対の肘掛け部32、33および着座者の背を支える背もたれ部34を備えている。
【0009】
座20は、枠体21にメッシュ状、弾性糸による布状等の弾性ある膜状部材25の周縁部を固定したものである。枠体21は、前辺部26、後辺部27および一対の側辺部28、29に区分される。
図2に示すように、枠体21の少なくとも前辺部26は、内部材22と外部材23により構成されている。内部材22は、その外側端部22b側が垂下状に折れ曲り、その上面22aの内側端部22c側が膜状部材25から離れる方向すなわち下方に向かって湾曲され、前記内側端部22cが丸く角がないように形成されている。この上面22aの外側端部22b側部分に膜状部材25の下面25bの周縁部を重ねた状態で、金型を使用して外部材23を一体に樹脂成形すると、外部材23は膜状部材25の周縁部を内部材22に固定するように成形される。このため、内部材22は膜状部材25の周縁部の下面25bに接する上面22aを備え、この上面22aは、内部材22の内側端部22c側において、膜状部材25から離れる方向に湾曲している。また、内部材22と外部材23により容易に膜状部材25の周縁部を固定することができる。このとき、外部材23は内部材22の外側端部22b及び膜状部材25の周縁部を抱き込んだ状態となる。このため、内部材22の外側端部22bが外部材23から抜けることを防ぐことができる。
【0010】
以上の構成により、図示しない着座者が座20に腰掛けると、着座者の体重により膜状部材25が二点鎖線で示すように下方に湾曲する。その際、この湾曲した膜状部材25は、上述のように内部材22の湾曲した上面22aの内側端部22cに接触しないので、膜状部材25の上面25aに折れ曲がりが発生しない。このため、着座者が不快に感じることなく、座20のクッション感が前記従来例よりも改善されるとともに、膜状部材25は、前記内側端部22cで摩耗することがないので、その耐久性が向上する。
【0011】
(第2の実施の形態)
図3は、第2の実施の形態に係る座を備えた椅子を示し、図4は、図3に示す座のIV−IV断面を拡大して示す。
図3において、折り畳み式の椅子40は、図示しない着座者が腰掛ける座50、座50を支える折り畳み式の前脚部71、後脚部72および前脚部71に連設された背もたれ部73を備えている。
【0012】
座50は、枠体51に図1の膜状部材25と同様の弾性ある膜状部材56の周縁部を固定したものである。枠体51は、座20の前縁に相当する前辺部61、後辺部62および一対の側辺部63、64に区分される。
【0013】
図4に示すように、枠体51は、内部材52並びに内部材52に固定された外部材53、弾性部材54および補強部材55を備えている。
枠体51の少なくとも前辺部61において板状の弾性部材54が設けられ、 弾性部材54は、膜状部材56の下面56bに接する上面54aを有し、この上面54aは、弾性部材54の内側端部54d側において膜状部材56から離れる方向に湾曲している。弾性部材54の上面54aは、膜状部材56の下面56bに接着されないで、弾性部材54の丸く形成された内側端部54d側にて膜状部材56から離れる方向すなわち下方に湾曲しているので、膜状部材56の下面56bは、弾性部材54の上面54aの内側端部54d側部分以外の部分に接触し、上面54aの内側端部54d側部分に接触しない。このため、弾性部材54は膜状部材56を柔らかく支えている。
また、弾性部材54は、その外側端部54cが下方に折れ曲り、さらに外側端部54cの先端部54caは外方に逆L字状に折れ曲っている。
【0014】
内部材52は、金型を使用して弾性部材54の外側端部54cを固定するように一体に樹脂成形されたものであり、内部材52の上面52aは弾性部材54の下面54bに前記成形により接着している。このとき、内部材52は弾性部材54の外側端部54cを抱き込むように成形されるので、弾性部材54の外側端部54cが内部材52から外れることを防ぐことができる。
内部材52の下向きの溝52bには、リング状の補強部材55が配設されている。
【0015】
膜状部材56の周縁部を内部材52の外側端部52cおよび弾性部材54の上に重ねるように配置した状態で、膜状部材56の外周縁部を内部材52の外側端部52cに固定するように外部材53が金型により一体に樹脂成形される。外部材53のうち内部材52および膜状部材56を抱き込む部分53aは、その開口部よりもその内部が広くなっているので、内部材52が外部材53から外れることを防ぐことができる。
【0016】
以上の構成により、図示しない着座者が座50に腰掛けると、着座者の体重により膜状部材56が二点鎖線で示すように下方に湾曲する。その際、この湾曲した膜状部材56の下面56bは、上述のように弾性部材54の湾曲した上面54aの内側端部54dに接触しないので、膜状部材56の上面56aに折れ曲がりが発生しない。このため、着座者が不快に感じないで、座50のクッション感が前記従来例よりも改善されるとともに、膜状部材56は、前記内側端部54dで摩耗することがないので、その耐久性が向上する。
さらに、前記着座者の体重により、弾性部材54が下方に湾曲すると、一層クッション感が向上するとともに、膜状部材56の耐久性が向上する。
【0017】
なお、上記実施の形態において、座の枠体の前辺部に本発明が実施されているが、これに限らず、前記枠体の全体に本発明を実施することができる。
【0018】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、着座者が椅子の座に腰掛けたときに、着座者の座り心地を改善するとともに、座の膜状部材の耐久性が向上する。
さらに、請求項2記載の発明によれば、上記請求項1記載の発明に係る椅子の座の枠体を内部材と外部材で容易に構成することができる。
さらに、請求項3記載の発明によれば、着座者が椅子の座に腰掛けたときに、着座者座り心地を確実に改善するとともに、座の膜状部材の耐久性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る座を備えた椅子を示す斜視図である。
【図2】図1に示す座のII−II断面を拡大して示す断面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る座を備えた椅子を示す斜視図である。
【図4】図3に示す座のIV−IV断面を拡大して示す断面図である。
【図5】従来の座を備えた椅子を分解した状態を示す斜視図である。
【図6】図5に示す座のVI−VI断面を拡大して示す断面図である。
【符号の説明】
10 椅子
20 座
21 枠体
22 内部材
22a 上面
22c 内側端部
23 外部材
25 膜状部材
25b 下面
26 前辺部
40 椅子
50 座
51 枠体
52 内部材
53 外部材
54 弾性部材
54a 上面
54c 外側端部
54d 内側端部
56 膜状部材
56b 下面
61 前辺部
【発明の属する技術分野】
本発明は椅子に関し、特に座り心地を改善した座を有する椅子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、メッシュ等の膜状部材の周縁部を枠体に固定して座を形成した椅子が知られている(特許文献1参照)。
図5はこの従来例の座を備えた椅子を分解した状態を示し、図6は図5に示す座のVI−VI断面を拡大して示す。図5に示す椅子80では、背もたれ部93を備えたフレーム91の座受部92に座81が支えられる。座81は、膜状部材82および膜状部材82の周縁部を支える枠体83を備えている。枠体83の前辺部84の中央部に舌形状の弾性ある支持部85が形成されている。このため、膜状部材82の前縁部の中央部分は支持部85で支えられるので、図示しない着座者が座81に腰掛けたときは、図6に二点鎖線で示すように、支持部85の先端部85aが下方に撓むことにより、クッション感が生ずる。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−137065号公報(第5―7頁、図1、図3 )
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述の従来例においては、支持部85の先端部85aに角が形成されているので、着座者が座81に座ったときに、その者の尻部により下方に押された膜状部材82が前記先端部85aの角により折れ曲る。このため、前記着座者が不快に感じるとともに、膜状部材82の耐久性が劣化するという問題があった。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、上記問題点をなくし、着座者が椅子の座に腰掛けたときの座り心地を改善し、前記座の膜状部材の耐久性を向上させることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、弾性ある膜状部材の周縁部を枠体に固定した座を有する椅子(腰掛けを含む)において、前記枠体のうち少なくとも前辺部は、前記膜状部材の周縁部の下面に接する上面を備え、この上面は、前記枠体の内側端部側において、前記膜状部材から離れる方向に湾曲していることを特徴とする座を有する椅子である。
これにより、椅子の座の枠体の少なくとも前辺部が膜状部材の周縁部を固定し、膜状部材の周縁部の下面に接する上面を備え、この上面は、枠体の内側端部側において、膜状部材から離れる方向に湾曲しているので、着座者が椅子の座に腰掛けたときに、着座者の尻部により膜状部材が下方に押されても、膜状部材が枠体の内側端部で折れ曲がることがない。
【0006】
さらに、請求項2記載の発明は、弾性ある膜状部材の周縁部を枠体に固定した座を有する椅子において、前記枠体のうち少なくとも前辺部は、内部材および外部材を備え、前記内部材は前記膜状部材の周縁部の下面に接する上面を備え、この上面は、前記内部材の内側端部側において、前記膜状部材から離れる方向に湾曲し、前記外部材は、前記膜状部材の周縁部を前記内部材に固定するように成形されたものであることを特徴とする座を有する椅子である。
これにより、椅子の座の枠体の少なくとも前辺部において、外部材が膜状部材の周縁部を内部材に固定し、内部材は膜状部材の周縁部の下面に接する上面を備え、この上面は、内部材の内側端部側において、膜状部材から離れる方向に湾曲しているので、着座者が椅子の座に腰掛けたときに、着座者の尻部により膜状部材が下方に押されても、膜状部材が内部材の内側端部で折れ曲がることがない。
【0007】
さらに、請求項3記載の発明は、弾性ある膜状部材の周縁部を枠体に固定した座を有する椅子において、前記枠体のうち少なくとも前辺部は、内部材、外部材および弾性部材を備え、前記内部材は前記弾性部材の外側端部を固定し、前記外部材は前記膜状部材の周縁部を前記内部材に固定するように成形され、前記弾性部材は、前記膜状部材の下面に接する上面を有し、この上面は、前記弾性部材の内側端部側において前記膜状部材から離れる方向に湾曲していることを特徴とする座を有する椅子である。
これにより、外部材は膜状部材の周縁部を内部材に固定するように成形され、内部材が弾性部材の外側端部を固定し、弾性部材は、膜状部材の下面に接する上面を有し、この上面は、弾性部材の内側端部側において膜状部材から離れる方向に湾曲しているので、着座者が椅子の座に腰掛けたときに、着座者の尻部により膜状部材が下方に押されても、膜状部材が弾性部材の内側端部で折れ曲がることがない。さらに、弾性部材が着座者の尻部により下方に押されて変形するので、膜状部材が弾性部材の内側端部で折れ曲がることが確実になくなる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明における実施の形態を図面に基づいて説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明における第1の実施の形態に係る座を備えた椅子を示し、図2は、図1に示す座のII−II断面を拡大して示す。
図1において、椅子10は、図示しない着座者が腰掛ける座20、座20を支える脚部31、着座者の肘を支える一対の肘掛け部32、33および着座者の背を支える背もたれ部34を備えている。
【0009】
座20は、枠体21にメッシュ状、弾性糸による布状等の弾性ある膜状部材25の周縁部を固定したものである。枠体21は、前辺部26、後辺部27および一対の側辺部28、29に区分される。
図2に示すように、枠体21の少なくとも前辺部26は、内部材22と外部材23により構成されている。内部材22は、その外側端部22b側が垂下状に折れ曲り、その上面22aの内側端部22c側が膜状部材25から離れる方向すなわち下方に向かって湾曲され、前記内側端部22cが丸く角がないように形成されている。この上面22aの外側端部22b側部分に膜状部材25の下面25bの周縁部を重ねた状態で、金型を使用して外部材23を一体に樹脂成形すると、外部材23は膜状部材25の周縁部を内部材22に固定するように成形される。このため、内部材22は膜状部材25の周縁部の下面25bに接する上面22aを備え、この上面22aは、内部材22の内側端部22c側において、膜状部材25から離れる方向に湾曲している。また、内部材22と外部材23により容易に膜状部材25の周縁部を固定することができる。このとき、外部材23は内部材22の外側端部22b及び膜状部材25の周縁部を抱き込んだ状態となる。このため、内部材22の外側端部22bが外部材23から抜けることを防ぐことができる。
【0010】
以上の構成により、図示しない着座者が座20に腰掛けると、着座者の体重により膜状部材25が二点鎖線で示すように下方に湾曲する。その際、この湾曲した膜状部材25は、上述のように内部材22の湾曲した上面22aの内側端部22cに接触しないので、膜状部材25の上面25aに折れ曲がりが発生しない。このため、着座者が不快に感じることなく、座20のクッション感が前記従来例よりも改善されるとともに、膜状部材25は、前記内側端部22cで摩耗することがないので、その耐久性が向上する。
【0011】
(第2の実施の形態)
図3は、第2の実施の形態に係る座を備えた椅子を示し、図4は、図3に示す座のIV−IV断面を拡大して示す。
図3において、折り畳み式の椅子40は、図示しない着座者が腰掛ける座50、座50を支える折り畳み式の前脚部71、後脚部72および前脚部71に連設された背もたれ部73を備えている。
【0012】
座50は、枠体51に図1の膜状部材25と同様の弾性ある膜状部材56の周縁部を固定したものである。枠体51は、座20の前縁に相当する前辺部61、後辺部62および一対の側辺部63、64に区分される。
【0013】
図4に示すように、枠体51は、内部材52並びに内部材52に固定された外部材53、弾性部材54および補強部材55を備えている。
枠体51の少なくとも前辺部61において板状の弾性部材54が設けられ、 弾性部材54は、膜状部材56の下面56bに接する上面54aを有し、この上面54aは、弾性部材54の内側端部54d側において膜状部材56から離れる方向に湾曲している。弾性部材54の上面54aは、膜状部材56の下面56bに接着されないで、弾性部材54の丸く形成された内側端部54d側にて膜状部材56から離れる方向すなわち下方に湾曲しているので、膜状部材56の下面56bは、弾性部材54の上面54aの内側端部54d側部分以外の部分に接触し、上面54aの内側端部54d側部分に接触しない。このため、弾性部材54は膜状部材56を柔らかく支えている。
また、弾性部材54は、その外側端部54cが下方に折れ曲り、さらに外側端部54cの先端部54caは外方に逆L字状に折れ曲っている。
【0014】
内部材52は、金型を使用して弾性部材54の外側端部54cを固定するように一体に樹脂成形されたものであり、内部材52の上面52aは弾性部材54の下面54bに前記成形により接着している。このとき、内部材52は弾性部材54の外側端部54cを抱き込むように成形されるので、弾性部材54の外側端部54cが内部材52から外れることを防ぐことができる。
内部材52の下向きの溝52bには、リング状の補強部材55が配設されている。
【0015】
膜状部材56の周縁部を内部材52の外側端部52cおよび弾性部材54の上に重ねるように配置した状態で、膜状部材56の外周縁部を内部材52の外側端部52cに固定するように外部材53が金型により一体に樹脂成形される。外部材53のうち内部材52および膜状部材56を抱き込む部分53aは、その開口部よりもその内部が広くなっているので、内部材52が外部材53から外れることを防ぐことができる。
【0016】
以上の構成により、図示しない着座者が座50に腰掛けると、着座者の体重により膜状部材56が二点鎖線で示すように下方に湾曲する。その際、この湾曲した膜状部材56の下面56bは、上述のように弾性部材54の湾曲した上面54aの内側端部54dに接触しないので、膜状部材56の上面56aに折れ曲がりが発生しない。このため、着座者が不快に感じないで、座50のクッション感が前記従来例よりも改善されるとともに、膜状部材56は、前記内側端部54dで摩耗することがないので、その耐久性が向上する。
さらに、前記着座者の体重により、弾性部材54が下方に湾曲すると、一層クッション感が向上するとともに、膜状部材56の耐久性が向上する。
【0017】
なお、上記実施の形態において、座の枠体の前辺部に本発明が実施されているが、これに限らず、前記枠体の全体に本発明を実施することができる。
【0018】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、着座者が椅子の座に腰掛けたときに、着座者の座り心地を改善するとともに、座の膜状部材の耐久性が向上する。
さらに、請求項2記載の発明によれば、上記請求項1記載の発明に係る椅子の座の枠体を内部材と外部材で容易に構成することができる。
さらに、請求項3記載の発明によれば、着座者が椅子の座に腰掛けたときに、着座者座り心地を確実に改善するとともに、座の膜状部材の耐久性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る座を備えた椅子を示す斜視図である。
【図2】図1に示す座のII−II断面を拡大して示す断面図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る座を備えた椅子を示す斜視図である。
【図4】図3に示す座のIV−IV断面を拡大して示す断面図である。
【図5】従来の座を備えた椅子を分解した状態を示す斜視図である。
【図6】図5に示す座のVI−VI断面を拡大して示す断面図である。
【符号の説明】
10 椅子
20 座
21 枠体
22 内部材
22a 上面
22c 内側端部
23 外部材
25 膜状部材
25b 下面
26 前辺部
40 椅子
50 座
51 枠体
52 内部材
53 外部材
54 弾性部材
54a 上面
54c 外側端部
54d 内側端部
56 膜状部材
56b 下面
61 前辺部
Claims (3)
- 弾性ある膜状部材の周縁部を枠体に固定した座を有する椅子において、
前記枠体のうち少なくとも前辺部は、前記膜状部材の周縁部の下面に接する上面を備え、この上面は、前記枠体の内側端部側において、前記膜状部材から離れる方向に湾曲していることを特徴とする座を有する椅子。 - 弾性ある膜状部材の周縁部を枠体に固定した座を有する椅子において、
前記枠体のうち少なくとも前辺部は、内部材および外部材を備え、
前記内部材は前記膜状部材の周縁部の下面に接する上面を備え、この上面は、前記内部材の内側端部側において、前記膜状部材から離れる方向に湾曲し、
前記外部材は、前記膜状部材の周縁部を前記内部材に固定するように成形されたものであることを特徴とする座を有する椅子。 - 弾性ある膜状部材の周縁部を枠体に固定した座を有する椅子において、
前記枠体のうち少なくとも前辺部は、内部材、外部材および弾性部材を備え、
前記内部材は前記弾性部材の外側端部を固定し、
前記外部材は前記膜状部材の周縁部を前記内部材に固定するように成形され、
前記弾性部材は、前記膜状部材の下面に接する上面を有し、この上面は、前記弾性部材の内側端部側において前記膜状部材から離れる方向に湾曲していることを特徴とする座を有する椅子。
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---|---|---|---|
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010119438A (ja) * | 2008-11-17 | 2010-06-03 | Takano Co Ltd | 椅子の張地の保護構造 |
JP2012231809A (ja) * | 2011-04-28 | 2012-11-29 | Okamura Corp | 椅子 |
-
2002
- 2002-11-22 JP JP2002339519A patent/JP2004167157A/ja active Pending
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