JP2004166804A - 二重ガラス構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】二重ガラス構造体において、ガラス板12のがたつきを防ぐ。
【解決手段】嵌合溝18にガラス板12の端部を嵌合させてから、枠体14を額縁状にし、楔部材16を楔受24間に嵌入すると楔部材16が作用端部24aを外側に変形させる。外側に押し出された作用端部24aがガラス板12の外周部を嵌合溝18の外側内壁面18aに押し付ける。ガラス板12の外周部が嵌合溝18の外側内壁面18aに押し付けられるから、ガラス板12の板厚にばらつきがあっても、またガラス板12を切断する際に加工誤差ができても、ガラス板12が嵌合溝18内でがたつかない。これにより、遊技盤面とガラス板12との距離が一定する。ガラス板12と嵌合溝18との間に接着剤を使用しないのでコストダウンが可能となっている。リサイクルのためにガラスと合成樹脂とを分離するのも容易である
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ遊技機では、遊技盤の前方にガラス板を配置して、そのガラス板と遊技盤との間に遊技領域となる空間を形成し、発射装置によって発射されて遊技領域に撃ち込まれた遊技球の挙動によって遊技が行われ、入賞等が成立すれば遊技球(賞球)が払い出されるのが普通である。従って、遊技の実行だけならガラス板は1枚だけでよいのだが、主に不正行為に対する耐性を高めるために、さらにもう1枚のガラス板を遊技者側に配していた。
【0003】
これら2枚のガラス板はガラスレールに保持されて、扉状の前枠に装着されることが多いが、2枚のガラス板の周囲を合成樹脂製の枠体に固定することで一体構造とした2重ガラス構造体がある。
例えば実公昭57−47012号公報(特許文献1)に開示される二重ガラス組体は、合成樹脂製の枠体の両端面に段部を周設して、該各段部にそれぞれガラス板を接着剤にて重合接着することにより、枠体とガラス板とを一体化している。
【0004】
しかしながら、この二重ガラス組体においては、各ガラス板を枠体の段部に接着するのに手間が掛かる上に、接着剤が段部からはみ出さないようにしなけければならず、製作に手間が掛かってどうしてもコスト高になるという問題点があった。
【0005】
この問題の解決を図る技術として、枠体を、上下一対の横枠と左右一対の縦枠とに分割して形成し、横枠と縦枠のそれぞれ内側面に設けられた2条の嵌合溝に板ガラスを嵌挿させて、横枠と縦枠をそれぞれの端部の係合部と被係合部との係合によって一体的に連結する構成の複合ガラス板が提案された(特開平6−134122号公報)。
【0006】
特開平6−134122号公報に開示されている複合ガラス板は、横枠と縦枠の嵌合溝にガラス板を嵌挿させてから、横枠と縦枠を係合によって一体的に連結する構造であるので、成形金型が小型で済み、またガラス板を接着する作業が不要となるのでコストダウンが可能となっている。
【0007】
【特許文献1】
実公昭57−47012号公報(第2頁、第3図)
【特許文献2】
特開平6−134122号公報(請求項1、図3)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平6−134122号公報に開示されている複合ガラス板は、ガラス板を横枠と縦枠の嵌合溝に嵌挿させるのみで接着しないので、ガラス板が嵌合溝内でがたつくという問題がある。
【0009】
詳しく述べると、2ミリの板ガラスでは板厚の基準値は1.9mm、許容差は±0.2mm(JIS R3202)であって、正確に均一の板厚ではない。一方、枠体は合成樹脂の射出成形品であるので、その寸法精度は板ガラスに比べればきわめて高い。つまり、枠体の嵌合溝の幅は設計通りの寸法であるのに、これに嵌挿されるガラス板の板厚に最大0.4mm程のばらつきがあるので、嵌挿したガラス板が固定されずにがたついてしまう。
【0010】
また、板ガラスを枠体の寸法に合わせて切断する際にも加工誤差がでるので、これもがたつきの原因となる。
たとえ僅かであってもこのようながたつきがあると、遊技盤面とガラス板との距離が一定しないから、遊技球の挙動に少なからぬ影響を及ぼすことになる。つまり、同一機種であっても、個別のパチンコ遊技機毎に実質の遊技性能に違いができてしまうことになる。
【0011】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
請求項1記載の二重ガラス構造体は、互いにほぼ平行に配される一対のガラス板と、内周側に設けられた2条の嵌合溝それぞれに前記一対のガラス板の外周部を嵌合させて保持する合成樹脂製の枠体とを一体化した二重ガラス構造体において、前記一対のガラス板を互いに離隔させる方向の力を前記ガラス板に作用させて前記ガラス板の外周部を前記嵌合溝の外側内壁面に押し付ける押圧手段を備えたので、ガラス板の外周部は常に嵌合溝の外側内壁面に押し付けられるから、ガラス板の板厚にばらつきがあっても、またガラス板を切断する際に加工誤差ができても、ガラス板が嵌合溝内でがたつかない。これにより、遊技盤面とガラス板との距離が一定する。また、遊技者に面するガラス板もがたつかないので、がたつきにがある場合の安っぽさも解消される。
【0012】
しかも、接着剤を使用しないのでコストダウンが可能となっている。
また、ガラス板と枠体とを接着した場合には、たとえガラス板を割っても接着部分のガラスが枠体側に接着されたまま残留するので、資源リサイクルのためにガラスと合成樹脂とを分離するのが困難になるが、本発明の二重ガラス構造体においてはそのような不具合は生じず、ガラスと合成樹脂とを完全に分離できる。
【0013】
押圧手段は、一対のガラス板を互いに離隔させる方向の力をガラス板に作用させてガラス板の外周部を嵌合溝の外側内壁面に押し付けることができるなら構成に限定はない。請求項2〜4は、その好ましい構成例である。
請求項2記載の二重ガラス構造体は、請求項1記載の二重ガラス構造体において、押圧手段は、前記一対のガラス板の間で前記枠体に嵌入された楔部材であることを特徴とする。
【0014】
例えば並行する2本の嵌合溝間に楔用の開口を設けておき、そのような開口に楔部材を嵌入させると、楔部材によって嵌合溝が圧迫されて溝幅が狭まる。つまり嵌合溝の一部が内側に膨出させられてガラス板を押し、ガラス板の外周部を嵌合溝の外側内壁面に押し付ける。枠体に楔用の開口を設けるだけでよいので、構造が複雑化しないメリットがある。楔であるから、打ち込み長さによって嵌合溝への圧迫量(溝幅の狭まり量)を調節でき、ガラス板の板厚のばらつきに対応できる。
【0015】
請求項3記載の二重ガラス構造体は、請求項1記載の二重ガラス構造体において、押圧手段は、前記枠体によって保持され、前記一対のガラス板を互いに離隔させる方向の力を前記ガラス板に作用させる押圧位置と該力を作用させない解除位置とに回動操作可能な回動部材であることを特徴とする。
【0016】
回動部材を押圧位置にすれば、一対のガラス板を互いに離隔させる方向の力をガラス板に作用させるので、ガラス板の外周部を嵌合溝の外側内壁面に押し付けることができる。また、これを解除位置にすればガラス板を互いに離隔させる方向の力が作用しない。
【0017】
請求項2の構成は楔部材を抜き取ることが困難であるが、請求項3の構成であると回動部材を解除位置にしてガラス板を嵌合溝から抜き取り易くできる。
請求項4記載の二重ガラス構造体は、請求項1記載の二重ガラス構造体において、押圧手段は、前記ガラス板の外周部が押し付けられる前記外側内壁面と対面する前記嵌合溝の内側内壁面に突出形成された押圧突起であることを特徴とする。
【0018】
ガラス板の外周部が押し付けられる外側内壁面と対面する内側内壁面に押圧突起が突出形成されているので、ガラス板を嵌合溝に嵌合させる際に、この押圧突起とガラス板との間に発生する応力が、一対のガラス板を互いに離隔させる方向の力としてガラス板に作用して、ガラス板の外周部を嵌合溝の外側内壁面に押し付けることができる。枠体の嵌合溝に押圧突起を設けるだけでよいので、構造が複雑化しないメリットがある。
【0019】
押圧手段となる押圧突起は、嵌合溝の開口側になる部分を面取りやテーパ等にしておけば、ガラス板を嵌合溝に嵌合させる作業の妨げになることはない。押圧突起の高さは、板ガラスの板厚の許容差に応じて設定すればよい。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、本発明のいくつかの実施例により発明の実施の形態を説明する。
【0021】
【実施例1】
図1に示すように、二重ガラス構造体10は、互いにほぼ平行に配される一対のガラス板12、合成樹脂製の枠体14及び楔部材16にて構成される。
ガラス板12は2ミリ厚の透明な板ガラスである。
【0022】
枠体14は、図2に示すようにほぼ正方形の額縁状であり、詳細の図示は省略するが、縦横の各辺毎に射出成形されてから互いに接着されることで図示のような額縁状の構造体とされている。
図1に示すように、枠体14の内周側には2条の嵌合溝18が設けられており、ガラス板12の外周部が嵌合溝18に嵌合されている。嵌合溝18の幅は、ガラス板12の板厚に応じて設計されるが、本実施例では、2ミリの板ガラスのJIS R3202による板厚(1.9mm)と許容差±0.2mmに従って、2.1mmに設計されている。
【0023】
また、枠体14の外周側には、ガラス板12の延長面に沿って装着用の突起20が設けられている。
この二重ガラス構造体10は、パチンコ遊技機の例えば前枠に装着されて遊技盤の前方に配置され、内側になるガラス板12と遊技盤との間に遊技領域となる空間を形成するために使用される。したがって、突起20は、二重ガラス構造体10が装着されるパチンコ遊技機の二重ガラス構造体10を保持するための構成に応じた形状や寸法とされるものである。また、突起20を必要としないこともある。
【0024】
突起20に挟まれる部分は段差状に凹陥して外溝22となっている。
外溝22の壁の一部は不連続にされて、対をなす楔受24が互いに向かい合って設けられている。楔受24の枠体14の外周側になる摺動面24bは外溝22の壁22aの延長面に沿った平面であるが、内周側になる面は傾斜面24cとされている。この傾斜面24cが設けられている部分が、楔受24の作用端部24aである。なお、本実施例の場合、楔受24は枠体14の1辺につき2対ずつ設けられている。
【0025】
外溝22の壁22aには、楔受24と不連続になっている端部にガイド突起23が設けられている。また、対をなす楔受24の間では外溝22の底が開口されて楔口26とされている。
楔部材16は略直方体であり、厚み(外溝22の軸方向に沿った寸法)は楔口26の同寸法(ガイド突起23同士の間隔)に整合し、幅は楔受24の摺動面24b間距離に整合する。このため、楔部材16を対をなす楔受24の間に挿入する場合、摺動面24b間は摺動抵抗があるものの比較的容易に挿入できる。しかし、楔口26内となる傾斜面24c間は先に行くほど狭まっているので、図3(b)に示すように、楔部材16は、この部分においては楔受24の作用端部24aを外側に(嵌合溝18側に)弾性変形させながら挿入(嵌合)される。
【0026】
二重ガラス構造体10は、例えば枠体14の下辺になる部材と左右の縦辺になる部材とを接着してコの字状にして、それらの嵌合溝18にガラス板12の端部を嵌合させてから、枠体14の上辺になる部材の嵌合溝18にガラス板12の端部を嵌合させ、上辺になる部材と縦辺になる部材とを接着して額縁状にする。
【0027】
ここまでは楔部材16は枠体14から分離されており、枠体14を額縁状に組み立ててから楔受24間に嵌入される。
楔部材16をガイド突起23に沿わせて対をなす楔受24の間に挿入すると、上述したように楔口26内では、傾斜面24cが設けられている作用端部24aを外側に(嵌合溝18側に)弾性変形させる(図3(b)参照)。
【0028】
嵌合溝18内にガラス板12が存在しなければ、作用端部24aが弾性変形するだけである。しかし、実際には嵌合溝18内にガラス板12が嵌っているので、楔部材16によって外側に押し出された作用端部24aが、ガラス板12同士の間隔を広げる方向の力(一対のガラス板12を互いに離隔させる方向の力)をガラス板12に作用させてガラス板12の外周部を嵌合溝18の外側内壁面18aに押し付ける。
【0029】
なお、ガラス板12の板厚にはばらつきがあるので、図3(b)に例示するように、ガラス板12の板厚がほぼ嵌合溝18の幅と整合する場合もあれば(図3(b)の左部分)、緩い場合もある(図3(b)の右部分)。
作用端部24aの傾斜面24cは、ガラス板12の板厚(実際値)が2ミリの板ガラスのJIS R3202による板厚の許容最小値(1.9−0.2=1.7mm)でも、楔部材16によって押し出された作用端部24aが、ガラス板12の外周部を嵌合溝18の外側内壁面18aに押し付け可能であるように設計されているので、この場合でもガラス板12の外周部が嵌合溝18の外側内壁面18aに確実に押し付けられる。
【0030】
また、ガラス板12の板厚(実際値)が2.1mmに等しいか近い場合には、楔部材16とガラス板12との間で圧縮力が発生して作用端部24aが弾性変形ないし塑性変形するので、問題はない。
ガラス板12の外周部が嵌合溝18の外側内壁面18aに押し付けられるから、ガラス板12の板厚にばらつきがあっても、またガラス板12を切断する際に加工誤差ができても、ガラス板12が嵌合溝18内でがたつかない。これにより、遊技盤面とガラス板12との距離が一定する。また、遊技者に面するガラス板12もがたつかないので、がたつきにがある場合の安っぽさも解消される。
【0031】
しかも、ガラス板12と嵌合溝18との間に接着剤を使用しないのでコストダウンが可能となっている。
また、ガラス板12と枠体14とを接着した場合には、たとえガラス板12を割っても接着部分のガラスが枠体14側に接着されたまま残留するので、資源リサイクルのためにガラスと合成樹脂とを分離するのが困難になるが、二重ガラス構造体10においてはそのような不具合は生じず、ガラスと合成樹脂とを完全に分離できる。
【0032】
枠体14に楔部材16用の楔受24と楔口26を設け楔部材16を嵌入させるだけでよいので、構造が複雑化しない。また、楔部材16の嵌入量によって嵌合溝18内のガラス板12への圧迫量を調節でき、ガラス板12の板厚のばらつきに良好に対応できる。
【0033】
【実施例2】
この実施例は回動部材を使用する例である。なお、全体的な構成は実施例1と共通する部分が多いので、要部のみ図示及び説明して、他の部分については図示及び説明を省略する。
【0034】
図4に示すように、本例の枠体14においては、外溝22の底に回動保持穴31が設けられており、これに合成樹脂製の回動部材33の軸部33aが保持されている。回動部材33の本体部34は小判状で、2つの押圧面33bが設けられている。
【0035】
回動部材33は、軸部33aに力を作用させて回すことにより、本体部34の長軸を外溝22の軸方向に沿わせた解除位置(図4(b))と、本体部34の長軸が外溝22の軸方向と直交する押圧位置(図4(c))とに可変である。
図4(b)に示すように、解除位置では押圧面33bは壁25から離脱して、壁25には作用しない。
【0036】
一方、押圧位置になると、図4(c)に示すように、押圧面33bが壁25を押圧して、受圧部25aを外側内壁面18a側に押し出すように変形させる。
このため、嵌合溝18内にガラス板12が嵌っている場合には、回動部材33によって外側に押し出された受圧部25aが、ガラス板12同士の間隔を広げる方向の力(一対のガラス板12を互いに離隔させる方向の力)をガラス板12に作用させてガラス板12の外周部を嵌合溝18の外側内壁面18aに押し付ける。
【0037】
ガラス板12の外周部が嵌合溝18の外側内壁面18aに押し付けられるから、ガラス板12の板厚にばらつきがあっても、またガラス板12を切断する際に加工誤差ができても、ガラス板12が嵌合溝18内でがたつかない。これにより、遊技盤面とガラス板12との距離が一定する。また、遊技者に面するガラス板12もがたつかないので、がたつきにがある場合の安っぽさも解消される。
【0038】
しかも、ガラス板12と嵌合溝18との間に接着剤を使用しないのでコストダウンが可能となっている。
また、ガラス板12と枠体14とを接着した場合には、たとえガラス板12を割っても接着部分のガラスが枠体14側に接着されたまま残留するので、資源リサイクルのためにガラスと合成樹脂とを分離するのが困難になるが、二重ガラス構造体10においてはそのような不具合は生じず、ガラスと合成樹脂とを完全に分離できる。
【0039】
特に、回動部材33を解除位置にすればガラス板12を互いに離隔させる方向の力が作用しないので、解体時には回動部材33を解除位置にしてガラス板12を嵌合溝から抜き取り易くできる。
【0040】
【実施例3】
この実施例は押圧突起を使用する例である。なお、全体的な構成は実施例1と共通する部分が多いので、要部のみ図示及び説明して、他の部分については図示及び説明を省略する。
【0041】
図5に示すように、嵌合溝18の内側内壁面18bには押圧突起40が突出形成されている。押圧突起40は断面形状が三角形で、その稜線は嵌合溝18の開口側ではテーパ状で、奥側では内側内壁面18bとほぼ平行になっている。
本実施例の二重ガラス構造体10においては、ガラス板12を嵌合溝18に嵌合させる際に、押圧突起40とガラス板12との間に発生する応力が、一対のガラス板12を互いに離隔させる方向の力としてガラス板12に作用して、ガラス板12の外周部を嵌合溝18の外側内壁面18aに押し付けることができる。
【0042】
ガラス板12の外周部が嵌合溝18の外側内壁面18aに押し付けられるから、ガラス板12の板厚にばらつきがあっても、またガラス板12を切断する際に加工誤差ができても、ガラス板12が嵌合溝18内でがたつかない。これにより、遊技盤面とガラス板12との距離が一定する。また、遊技者に面するガラス板12もがたつかないので、がたつきにがある場合の安っぽさも解消される。
【0043】
しかも、ガラス板12と嵌合溝18との間に接着剤を使用しないのでコストダウンが可能となっている。
また、ガラス板12と枠体14とを接着した場合には、たとえガラス板12を割っても接着部分のガラスが枠体14側に接着されたまま残留するので、資源リサイクルのためにガラスと合成樹脂とを分離するのが困難になるが、二重ガラス構造体10においてはそのような不具合は生じず、ガラスと合成樹脂とを完全に分離できる。
【0044】
特に、枠体14の嵌合溝18に押圧突起40を設けるだけでよいので、構造が複雑化しないメリットがある。
以上、3つの実施例にしたがって本発明の実施の形態を説明したが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の二重ガラス構造体の説明図であり、(a)は縦断面図、(b)は要部の平面図、(c)は要部の断面図。
【図2】実施例1の二重ガラス構造体の正面図。
【図3】実施例1の二重ガラス構造体の作用説明図であり、(a)は楔部材を嵌入する前の状態、(b)は嵌入後の状態を示す。
【図4】実施例2の二重ガラス構造体の説明図であり、(a)は要部の縦断面図、(b)は回動部材を解除位置にした際の説明図、(c)回動部材を押圧位置にした際の説明図。
【図5】実施例3の二重ガラス構造体の説明図であり、(a)は要部の縦断面図、(b)は嵌合溝の開口側から見た図。
【符号の説明】
10 二重ガラス構造体
12 ガラス板
14 枠体
16 楔部材
18 嵌合溝
18a 外側内壁面
18b 内側内壁面
24a 作用端部
24 楔受
25a 受圧部
26 楔口
33b 押圧面
33 回動部材
40 押圧突起

Claims (4)

  1. 互いにほぼ平行に配される一対のガラス板と、内周側に設けられた2条の嵌合溝それぞれに前記一対のガラス板の外周部を嵌合させて保持する合成樹脂製の枠体とを一体化した二重ガラス構造体において、
    前記一対のガラス板を互いに離隔させる方向の力を前記ガラス板に作用させて前記ガラス板の外周部を前記嵌合溝の外側内壁面に押し付ける押圧手段を備えたことを特徴とする二重ガラス構造体。
  2. 請求項1記載の二重ガラス構造体において、
    押圧手段は、前記一対のガラス板の間で前記枠体に嵌入された楔部材であることを特徴とする二重ガラス構造体。
  3. 請求項1記載の二重ガラス構造体において、
    押圧手段は、前記枠体によって保持され、前記一対のガラス板を互いに離隔させる方向の力を前記ガラス板に作用させる押圧位置と該力を作用させない解除位置とに回動操作可能な回動部材であることを特徴とする二重ガラス構造体。
  4. 請求項1記載の二重ガラス構造体において、
    押圧手段は、前記ガラス板の外周部が押し付けられる前記外側内壁面と対面する前記嵌合溝の内側内壁面に突出形成された押圧突起であることを特徴とする二重ガラス構造体。
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