JP2004166642A - スピニングリールのスプール - Google Patents

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Abstract

【課題】スピニングリールのスプールにおいて、前フランジ部を変形しにくくする。
【解決手段】スプール4は、ロータの第1ロータアームと第2ロータアームとの間に配置されており、スプール軸15の先端にドラグ機構60を介して装着されている。スプール4は、糸巻胴部4aと、糸巻胴部4aの前端部に固定された前フランジ部4cと、前フランジ部4cの前部に配置された前フランジ補強部材4bと、前フランジ部4cとの間に前フランジ補強部材4bを挟持して糸巻胴部4aに取り付けられた前フランジ固定部材55と、糸巻胴部4aの後端部に一体に形成されたスカート部とを備えている。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スプール、特に、リール本体に対して前後移動自在に装着されるスピニングリールのスプールに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、スピニングリールは、ハンドルを回転自在に支持するリール本体と、ロータと、スプール軸に回転可能に装着されたスプールとを備えている。スピニングリールのスプールは、リール本体に対して前後移動自在であり、外周に釣り糸が巻き付けられる糸巻胴部と、糸巻胴部の後端部に設けられた大径筒状のスカート部と、糸巻胴部の前端部に設けられ前フランジ部と、前フランジ部を糸巻胴部に固定するための前フランジ部固定部材とを備えている。
【0003】
このようなスピニングリールのスプールでは、釣り糸を放出しやすくするために、前フランジ部は外周側が前方に向かってわずかにテーパ状に傾斜して形成されている。前フランジ部が前フランジ固定部材とともに糸巻胴部の前端部にねじ止め固定されたスプール(たとえば、特許文献1参照)、および前フランジ固定部材を糸巻胴部に螺合することにより前フランジ部が糸巻胴部と前フランジ固定部材とで挟持され固定されたスプール(たとえば、特許文献2参照)が、従来から知られている。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−155432号参照(第2図)
【0005】
【特許文献2】
特開2000−342129号参照(第2図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来のスピニングリールのスプールでは、前フランジ部を前フランジ固定部材によって糸巻胴部に固定することで、前フランジ部と糸巻胴部との一体性を確保することができる。しかしながら、スプールを回転させ釣り糸を前フランジ外周へと巻き取っていくと、前フランジ部の外周側が前方に向かってテーパ状に傾斜しているので、前フランジ部は釣り糸によって前方に強く押圧される。すると、状況によっては、前フランジ部が前方へと変形しやすくなる。たとえば、前フランジ部を前フランジ固定部材とともに糸巻胴部の前端部にねじ止め固定している場合、ねじ頭部を支点にして前フランジ部が前方に変形するおそれがある。そして、前フランジ部が前方に変形すると、糸巻胴部と前フランジ部との間に隙間が生じ、この隙間に糸カミが生じるおそれがある。
【0007】
本発明の課題は、スピニングリールのスプールにおいて、前フランジ部を変形しにくくすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
発明1に係るスピニングリールのスプールは、リール本体に対して前後移動自在に装着されるスピニングリールのスプールであって、糸巻胴部と、前フランジ部と、前フランジ固定部材と、前フランジ補強部材とを備えている。糸巻胴部では、釣り糸が外周に巻き付けられる。前フランジ部は、糸巻胴部の前端部に径方向外方に突出して装着されている。前フランジ固定部材は、環状に形成され、前フランジ部を挟持するように糸巻胴部に取り付けられている。前フランジ補強部材は、糸巻胴部の釣り糸巻き付け部分より大径に形成され、前フランジ部と前フランジ固定部材との間に装着されている。このスピニングリールのスプールでは、糸巻胴部の前端部に前フランジ部が装着される。前フランジ補強部材は、前フランジ部の前部に配置され、前フランジ部と前フランジ固定部材とによって挟持され固定される。
【0009】
ここでは、前フランジ補強部材が、糸巻胴部の釣り糸巻き付け部分より大径に形成され、前フランジ部と前フランジ固定部材との間に装着されているので、前フランジ部が釣り糸によって前方に押圧されても、前フランジ補強部材によって、前フランジ部の強度および剛性が向上し、前フランジ部を変形しにくくすることができる。
【0010】
発明2に係るスピニングリールのスプールは、発明1に記載のスピニングリールのスプールにおいて、前フランジ部が金属薄板をプレス加工して形成されている。この場合、前フランジ部が金属薄板をプレス加工して形成されるので、前フランジ部を容易に形成することができる。また、前フランジ部をシームレスにプレス加工することで、前フランジ部の強度を確保でき、糸カミ等も同時に防止することができる。
【0011】
発明3に係るスピニングリールのスプールは、発明2に記載のスピニングリールのスプールにおいて、前フランジ部がリング状の金属薄板の外周縁を前側に重ねるように折り曲げ加工して形成されており、前フランジ補強部材が折り曲げ部分の内周縁の内側に配置されている。そして、前フランジ固定部材が折り曲げ部分の内周縁より大径部分で前フランジ部に接触している。
【0012】
この場合、前フランジ部はリング状の金属薄板の外周縁を前側に重ねるように折り曲げ加工して形成されているので、釣り糸を前フランジ部からスムーズに前方へと送り出せるだけでなく、前フランジ部の剛性も同時に確保することができる。また、前フランジ補強部材が折り曲げ部分の内周縁の内側に配置されているので、前フランジ補強部材を前フランジ部に沿うように装着することができる。このように前フランジ補強部材を前フランジ部に装着することによって、前フランジ部の強度および剛性は向上し、前フランジ部は前方に変形しにくくなる。さらに、前フランジ固定部材が折り曲げ部分の内周縁より大径部分で前フランジ部に接触しているので、前フランジ固定部材が前フランジ補強部材と干渉しないように、前フランジ固定部材を前フランジ部に装着することができる。そして、前フランジ固定部材によって、折り曲げ部分での糸カミを防止することができ、さらには、前フランジ部の前方への変形を規制することができる。
【0013】
発明4に係るスピニングリールのスプールは、発明3に記載のスピニングリールのスプールにおいて、前フランジ補強部材が、前フランジ部より薄く形成されている。この場合、前フランジ補強部材が前フランジ部より薄く形成されているので、前フランジ補強部材を前フランジ部に装着しても、前フランジ補強部材が装着された前フランジ部の厚みは前フランジ部の折り曲げ部分の厚みより薄くなる。したがって、前フランジ補強部材を、前フランジ部と前フランジ固定部材との間に有効に配置することができる。
【0014】
発明5に係るスピニングリールのスプールは、発明1から4のいずれかに記載のスピニングリールのスプールにおいて、前フランジ部が糸巻胴部にねじ止めされている。この場合、前フランジ部が糸巻胴部にねじ止めされているので、前フランジ部と糸巻胴部との一体性を向上することができる。このように、前フランジ部と糸巻胴部との一体性が確保されれば、前フランジ部は、剛性の高い糸巻胴部に支持された状態で、釣り糸からの押圧に抵抗することができるので、前フランジ部は変形しにくくなる。
【0015】
発明6に係るスピニングリールのスプールは、発明1から5のいずれかに記載のスピニングリールのスプールにおいて、前フランジ補強部材が、前フランジ部とともに糸巻胴部にねじ止めされている。この場合、前フランジ補強部材が前フランジ部とともに糸巻胴部にねじ止めされているので、前フランジ補強部材と前フランジ部との一体性を確保することができ、前フランジ補強部材によって前フランジ部の強度および剛性を向上することができる。したがって、前フランジ部は変形しにくくなる。
【0016】
発明7に係るスピニングリールのスプールは、発明1から6のいずれかに記載のスピニングリールのスプールにおいて、前フランジ固定部材が前フランジ部を貫通して糸巻胴部にねじ止めされている。この場合、前フランジ固定部材が前フランジ部を貫通して糸巻胴部にねじ止めされているので、前フランジ部と前フランジ固定部材とで前フランジ補強部材を挟持した状態で、前フランジ固定部材は糸巻胴部に固定される。このように前フランジ固定部材が糸巻胴部に固定されることで、前フランジ部は、前フランジ補強部材との一体性を確保でき、強度および剛性が向上する。したがって、前フランジ部は変形しにくくなる。
【0017】
発明8に係るスピニングリールのスプールは、発明1から7のいずれかに記載のスピニングリールのスプールにおいて、前フランジ補強部材が、前フランジ部を糸巻胴部に向けて付勢可能な弾性体である。この場合、前フランジ補強部材が、前フランジ部を糸巻胴部に向けて付勢可能な弾性体となっているので、前フランジ補強部材によって前フランジ部の前方への変形が効果的に規制され、前フランジ部を変形しにくくすることができる。
【0018】
発明9に係るスピニングリールのスプールは、発明1から8のいずれかに記載のスピニングリールのスプールにおいて、糸巻胴部の後端部に設けられたスカート部をさらに備えている。この場合、スカート部が糸巻胴部の後端部に形成されているので、糸巻胴部の剛性をより向上することができ、さらには、リール本体に容易に位置決めして装着することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
〔全体構成及びリール本体の構成〕
本発明の一実施形態を採用したスピニングリールは、図1に示すように、ハンドル1を回転自在に支持するリール本体2と、ロータ3と、スプール4とを備えている。ロータ3は、スプール4に釣り糸を巻き付けるものであり、リール本体2の前部に回転自在に支持されている。スプール4は、外周面に釣り糸を巻き取るものであり、ロータ3の前部に前後移動自在に配置されている。なお、ハンドル1は、リール本体2の左側および右側のいずれにも装着可能である。
【0020】
リール本体2は、図1および図2に示すように、開口を有するリールボディ2aと、開口を塞ぐようにリールボディ2aに着脱自在に装着された蓋部材2bと、蓋部材2bから斜め上前方に延びる竿取付脚2cとを有している。リールボディ2aは内部に空間を有している。この空間内には、ハンドル1の回転に連動してロータ3を回転させるロータ駆動機構5と、スプール4を前後に移動させて釣り糸を均一に巻き取るためのオシレーティング機構6とが設けられている。
【0021】
ロータ駆動機構5は、図2に示すように、ハンドル1が固定されたメインギア軸10とともに回転するメインギア11と、このメインギア11に噛み合うピニオンギア12とを有している。ピニオンギア12は、筒状に形成され、ロータ3の中心部を貫通している。そして、ピニオンギア12の前部12aが、ナット13によってロータ3に固定されている。また、ピニオンギア12の中間部と後端部とが、それぞれ軸受14a,14bを介してリール本体2に回転自在に支持されている。
【0022】
オシレーティング機構6は、図2に示すように、スプール4の中心部を貫通してドラグ機構60に連結されたスプール軸15を前後方向に移動させることで、スプール4をドラグ機構60とともに前後移動させるための機構である。オシレーティング機構6は、スプール軸15の下方に平行に配置された螺軸21と、螺軸21に沿って前後方向に移動するスライダ22と、螺軸21の先端に固定された中間ギア23とを有している。スライダ22は、スプール軸15の後端に回転不能に固定されている。中間ギア23は、図示しない減速機構を介してピニオンギア12に噛み合っている。この減速機構によって、オシレーティング機構6の前後移動速度が遅くなり、釣り糸をスプール4に緻密に巻き付けることができる。
【0023】
〔ロータの構成〕
ロータ3は、図2に示すように、円筒部30と、円筒部30の側方に互いに対向して設けられた第1及び第2ロータアーム31,32とを有している。円筒部30と両ロータアーム31,32とは一体に成形されている。
円筒部30の前部には前壁33が形成され、この前壁33の中央部にはボス部33aが設けられている。ボス部33aの中心部には貫通孔が形成され、この貫通孔をピニオンギアの前部12aおよびスプール軸15が貫通している。前壁33の前部にはナット13が配置され、このナット13によってピニオンギア12の前部12aがロータ3に固定されている。
【0024】
第1ロータアーム31は、円筒部30から外方に向けて凸状に湾曲して前方へと延びている。第1ロータアーム31の先端外周側には、第1ベール支持部材40が揺動自在に装着されている。第1ベール支持部材40の先端には、釣り糸をスプール4に案内するためのラインローラ41が装着されている。第2ロータアーム32は、円筒部30から外方に凸に湾曲して前方に延びている。第2ロータアーム32の先端外周側には、第2ベール支持部材42が揺動自在に装着されている。ラインローラ41と第2ベール支持部材42との間には、線材を略U状に湾曲させたベール43が固定されている。これらの第1及び第2ベール支持部材40,42、ラインローラ41およびベール43によって、ベールアーム44は構成される。ベールアーム44は、図2に示す糸案内姿勢とそれから反転した糸開放姿勢との間で揺動自在である。
【0025】
ロータ3の円筒部30の内部にはロータ3の逆転を禁止・解除するための逆転防止機構50が配置されている。逆転防止機構50は、内輪が遊転するローラ型のワンウェイクラッチ51と、ワンウェイクラッチ51を作動状態(逆転禁止状態)と非作動状態(逆転許可状態)とに切り換える切換機構52とを有している。
【0026】
〔スプールの構成〕
スプール4は、図2から図4に示すように、ロータ3の第1ロータアーム31と第2ロータアーム32との間に配置されており、スプール軸15の先端にドラグ機構60を介して装着されている。スプール4は、糸巻胴部4aと、糸巻胴部4aの前端部に固定された前フランジ部4cと、前フランジ部4cの前部に配置された前フランジ補強部材4bと、前フランジ部4cとの間に前フランジ補強部材4bを挟持して糸巻胴部4aに取り付けられた前フランジ固定部材55と、糸巻胴部4aの後端部に一体に形成されたスカート部4hとを備えている。ここで、糸巻胴部4a、前フランジ補強部材4bおよび前フランジ部4cはステンレスで、前フランジ固定部材55は合成樹脂で形成されている。
【0027】
糸巻胴部4aは、円筒状の部材であり、外周面がスプール軸15と平行な周面に形成されている。糸巻胴部4aは、釣り糸が巻き付けられる筒状部4dと、筒状部4dの内周面に設けられた支持部4eとを有している。この糸巻胴部4aは、支持部4eにおいて、スプール軸15に対して回転自在かつ後方への移動が規制された状態で、スプール軸15に装着されている。
【0028】
前フランジ部4cは、図3および図4に示すように、金属薄板をプレス加工してリング状に形成されている。リング状に形成された前フランジ部4cは、外周側が前方に向かってテーパ状に傾斜している。また、前フランジ部4cは、外周縁を前側に重ねるように折り曲げ加工され、折り曲げ部分4fが形成されている。この前フランジ部4cは、糸巻胴部4aの前端部で径方向外方に突出して装着される。
【0029】
前フランジ補強部材4bは、図3および図4に示すように、前フランジ部4cより薄く、かつ糸巻胴部4aの筒状部4dより大径に形成されている。そして、前フランジ補強部材4bは、前フランジ部4cの折り曲げ部分4fの内周縁の内側に配置され、前フランジ部4cを糸巻胴部に向けて付勢可能になっている。この前フランジ補強部材4bは、等間隔に配置された4本のねじ90により、前フランジ部4cとともに糸巻胴部4aの前面に固定されている。
【0030】
前フランジ固定部材55は、図3および図4に示すように、外周部が前フランジ部4cの折り曲げ部分4fに接触して先細りしたテーパ部55aと、糸巻胴部4aの筒状部4dの前側内周面に密着する内筒部55bと、テーパ部55aと内筒部55bとを連結する連結部55cとを有している。連結部55cでは、4本のねじ91が、ねじ90に対して互い違いになるように等間隔に配置されている。このねじ91が、前フランジ固定部材55を、前フランジ補強部材4bと前フランジ部4cとを貫通して糸巻胴部4aに固定する。
【0031】
〔ドラグ機構の構成〕
ドラグ機構60は、図4に示すように、スプール4の糸繰り出し方向への回転を制動して、スプール4にドラグ力を作用させるための機構である。ドラグ機構60は、ドラグ力を手で調整するためのつまみ部61と、つまみ部61によってスプール4側に押圧される摩擦部62と、摩擦部62への液体の浸入を防止するためのシール部材63とを備えている。
【0032】
つまみ部61は、第1部材65と、第1部材65に対向して配置された第2部材66と、両部材65,66を相対回転自在かつ軸方向移動不能に連結する連結部材67とを有している。第1部材65は、リング状の鍔部65aと、鍔部65aより小径の円筒部65bとを有し、スプール軸15に軸方向移動自在に取り付けられている。円筒部65bの外周面には、シール部材63を装着するための環状溝65eが形成されている。この円筒部65bの後端面は、摩擦部62に当接している。第2部材66は、第1部材65の鍔部65aを覆うように第1部材65に向けて筒状に突出する部材である。第2部材66は、つまみ本体70と、つまみ本体70に回転不能かつ軸方向移動自在に装着されるナット部72と、ナット部72と第1部材65との間に配置されたばね部材73とを有している。そして、第2部材66は、ナット部72を介して第1部材65と相対回転自在にスプール軸15に螺合している。
【0033】
摩擦部62は、第1部材65に接触し、かつスプール軸15に対して回転不能な複数の金属製円板部材で構成されている。摩擦部62の前面には、抜け止めばね75が接触している。抜け止めばね75は、5角形状に形成されている。この抜け止めばね75の各角部は、摩擦部62より径方向外方に突出しており、糸巻き胴部4aの筒状部4d内周面に形成された環状の係止溝4gで係止されている。摩擦部62の後面は、糸巻胴部4aの支持部4eの前面に当接し、後方への移動が規制されている。これらのことから、つまみ部61をスプール軸15から外しても、摩擦部62が糸巻胴部4aから脱落しない。
【0034】
シール部材63は、装着部63aと、装着部63aから前フランジ固定部材55の内筒部55bに向かって延びる第1シール部63bと、装着部63aから第2部材66の突出部分に向かって延びる第2シール部63cとを有している。装着部63aは、凹状の環状溝65eに係止可能なリング状の部分である。第1シール部63bは、つまみ部61の第1部材65とスプール4の前フランジ固定部材55との隙間をシールするものである。また、第2シール部63cは、つまみ部61の第1部材65と第2部材66との隙間をシールするものである。
【0035】
〔リールの操作及び動作〕
釣りを行う前には、まず、魚の大きさや種類に合わせてドラグ力を調整する。ドラグ力は、つまみ本体70を回すことによって調節することができる。つまみ本体70を時計回りに回すと、スプール軸15に螺合したナット部72が後方へと移動し、ばね部材73を介して第1部材65が摩擦部62側に押し込まれる。すると、摩擦部62は糸巻胴部4aによって後方への移動が規制されているため、摩擦部62の複数の円板部材が互いに押圧しあう。このとき、複数の円板部材はスプール軸15に対して互いに回転不能になっているので、スプール4に作用するドラグ力は強くなる。このように、スプール4に作用するドラグ力を所定の値に設定しておく。
【0036】
次に、キャスティングしてリール本体2から釣り糸を繰り出すために、ベールアーム44を反転させると、第1および第2ベール支持部材40,42が揺動し、ベールアーム44を糸開放姿勢にすることができる。この状態で、釣り竿を握る手の人差し指で釣り糸を引っかけながら釣り竿をキャスティングする。すると、釣り糸は仕掛けの重さによって勢いよく前方に放出される。そして、ハンドル1を糸巻取方向に回転させると、ロータ駆動機構5によりロータ3が糸巻取方向に回転し、ベールアーム44がベール反転機構(図示せず)により糸巻取位置に復帰し、釣り糸がスプール4に巻き付けられる。
【0037】
魚がかかって、魚が所定のドラグ力を越える力で釣り糸を引き込むと、ドラグ機構が作動してスプール軸15とスプール4とが相対回転する。このようにドラグ機構が作動するような場合、釣り糸には強い引張力が生じている。このとき、釣竿をしゃくりながらハンドルを回転させ、釣り糸をスプールへと巻き取っていくと、前フランジ部は釣り糸によって前方に強く押圧される。特に、前フランジ部の外周側が前方に向かってテーパ状に傾斜していると、前フランジ部は釣り糸によって前方により強く押圧される。すると、状況によっては、前フランジ部が前方へと変形することがある。本実施形態のスプールでは、前フランジ補強部材が、糸巻胴部の釣り糸巻き付け部分より大径に形成され、前フランジ部と前フランジ固定部材との間に装着されているので、前フランジ部が釣り糸によって前方に押圧されても、前フランジ補強部材によって、前フランジ部の強度および剛性が向上し、前フランジ部が変形しにくくなっている。また、前フランジ補強部材は、前フランジ部を糸巻胴部に向けて付勢可能に形成されているので、前フランジ補強部材によって前フランジ部の前方への変形が規制される。
【0038】
〔他の実施形態〕
(a) 前記実施形態では、糸巻胴部4a、前フランジ補強部材4bおよび前フランジ部4cがステンレス製で、前フランジ固定部材55が合成樹脂製の場合の例を示したが、各部材4a,4b,4c,55を形成する材質は、前記実施形態に限定されず、リール本体2の強度および剛性を確保することができれば、どうのようなものでも良い。たとえば、各部材4a,4b,4c,55をアルミニュウム製にすると、スプール4の軽量化を図ることができる。また、チタン製にすると、スプール4の軽量化が図れるだけでなく、強度や剛性も同時に確保することができる。
【0039】
(b) 前記実施形態では、前フランジ補強部材4bが前フランジ部4cを糸巻胴部4aに向けて付勢している場合の例を示したが、前フランジ部4cへの前フランジ補強部材4bの設置方法は、前記実施形態に限定されず、前フランジ部4cの強度や剛性を向上することができれば、どのようなものでも良い。なお、前フランジ補強部材4bと前フランジ部4cとで強度や剛性を十分に確保することができれば、前フランジ補強部材4bは、必ずしも糸巻胴部4aに向けて付勢可能に形成する必要はない。
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、スピニングリールのスプールにおいて、前フランジ補強部材が、糸巻胴部の釣り糸巻き付け部分より大径に形成され、前フランジ部と前フランジ固定部材との間に装着されているので、前フランジ部が釣り糸によって前方に押圧されても、前フランジ補強部材によって、前フランジ部の強度および剛性が向上し、前フランジ部を変形しにくくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を採用したスピニングリールの側面図。
【図2】スピニングリールの側面断面図。
【図3】前フランジ部および前フランジ補強部材の正面図。
【図4】スプール部分(I−I)およびドラグ部分の断面拡大図。
【符号の説明】
3 ロータ
4 スプール
4a 糸巻胴部
4b 前フランジ補強部材
4c 前フランジ部
4d 筒状部
4e 支持部
4f 折り曲げ部分
4h スカート部
15 スプール軸
31 第1ロータアーム
32 第1ロータアーム
55 前フランジ固定部材
55a テーパ部分
55b 内筒部
55c 連結部
60 ドラグ機構

Claims (9)

  1. リール本体に対して前後移動自在に装着されるスピニングリールのスプールであって、
    外周に釣り糸が巻き付けられる糸巻胴部と、
    前記糸巻胴部の前端部に径方向外方に突出して装着される前フランジ部と、
    前記前フランジ部を挟持するように前記糸巻胴部に装着される環状の前フランジ固定部材と、
    前記前フランジ部と前記前フランジ固定部材との間に装着され、前記糸巻胴部の釣り糸巻き付け部分より大径の前フランジ補強部材と、
    を備えたスピニングリールのスプール。
  2. 前記前フランジ部は、金属薄板をプレス加工して形成されたものである、請求項1に記載のスピニングリールのスプール。
  3. 前記前フランジ部は、リング状の金属薄板の外周縁を前側に重ねるように折り曲げ加工して形成され、
    前記前フランジ補強部材は、前記折り曲げ部分の内周縁の内側に配置され、
    前記前フランジ固定部材は、前記内周縁より大径部分で前記前フランジ部に接触している、請求項2に記載のスピニングリールのスプール。
  4. 前記前フランジ補強部材は、前記前フランジ部より薄く形成されている、請求項3に記載のスピニングリールのスプール。
  5. 前記前フランジ部は、前記糸巻胴部にねじ止めされている、請求項1から4のいずれかに記載のスピニングリールのスプール。
  6. 前記前フランジ補強部材は、前記前フランジ部とともに前記糸巻胴部にねじ止めされている、請求項1から5のいずれかに記載のスピニングリールのスプール。
  7. 前記前フランジ固定部材は、前記前フランジ部を貫通して前記糸巻胴部にねじ止めされている、請求項1から6のいずれかに記載のスピニングリールのスプール。
  8. 前記前フランジ補強部材は、前記前フランジ部を前記糸巻胴部に向けて付勢可能な弾性体である、請求項1から7のいずれかに記載のスピニングリールのスプール。
  9. 前記糸巻胴部の後端部に設けられたスカート部をさらに備える、請求項1から8のいずれかに記載のスピニングリールのスプール。
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