JP2004165514A - 有機太陽電池 - Google Patents

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Masahiro Nakamura
将啓 中村
Nobuhiro Ito
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淳 阪井
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Abstract

【課題】電子供与性有機化合物と化合物半導体粒子とを含有する活性層を含む有機太陽電池において、その光電変換特性を向上した有機太陽電池を提供する。
【解決手段】電子供与性有機化合物と、電子受容体である化合物半導体粒子を混合した活性層において、化合物半導体として小さなバンドギャップを有するInPを用いる。これにより広い波長域の光を吸収することができ、優れた変換効率を有する太陽電池を得ることがきる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子供与性有機化合物と化合物半導体粒子とを含有する活性層を電極間に設けた有機太陽電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、産業の発展に伴いエネルギー使用量が飛躍的に増大しており、その中で地球環境に負荷を与えず、且つ経済的で高性能な新しいクリーンなエネルギー源の開発が求められている。このような新しいエネルギー源として期待されているもののうち、太陽電池は無限にあるといってよい太陽光を利用することから注目されている。
【0003】
現在実用化されている太陽電池の大部分は、単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスシリコンを用いた無機太陽電池である。しかし、これらの無機シリコン系太陽電池はその製造プロセスが複雑でコストが高いといった欠点を有しているため一般家庭に広く普及するには至っていない。
【0004】
このような無機太陽電池の欠点を解消するために、簡単なプロセスで低コスト・大面積化が可能な有機材料を用いた有機太陽電池の研究が盛んになってきている。
【0005】
従来研究されている有機太陽電池としては、ショットキー接合を有するもの(J.H.Schon,Appl.Phys.Lett.77,2473(2000))、P型とN型を積層した有機ヘテロ接合を有するもの(P.Peumans,Appl.Phys.Lett.79126(2001)、特開平6−93258号公報等)、P型とN型をブレンドした有機バルクヘテロ接合を有するもの(S.E.Shaheen,Appl.Phys.Lett.78841(2001))などがある。
【0006】
これらの有機太陽電池は比較的高い変換効率を有するものであるが、これらで検討されているセルの面積は数mmと非常に小さいものであり、一般にこのセルの面積が大きくなるほど変換効率が悪化するといわれている。また、基本的に有機材料を用いていることにより、シリコン等の無機材料とは異なり、光励起により生成した正孔−電子対の解離度や電極までキャリアを運ぶ際の移動度が低いという有機材料特有の問題もあった。
【0007】
このような問題を克服するためのものとして、最近、電子供与体である導電性有機化合物、特に導電性高分子と、電子受容体である化合物半導体粒子とを混合した活性層を含む有機太陽電池が注目されている(非特許文献1)。この太陽電池は、導電性高分子に、より電子移動度の高い化合物半導体を混合させることにより、これまでの有機太陽電池で問題となっているキャリアの移動度を改善したものであり、またこの太陽電池では、生成した電子と正孔の分離が導電性高分子−化合物半導体間で起こるため、キャリアの再結合による失活を抑制することができる。また更に化合物半導体のナノ粒子を用いることにより、導電性高分子との界面の面積が増加して、電子−正孔解離確率が増加するという特徴も有している。
【0008】
このように導電性高分子と化合物半導体ナノ粒子(ナノ結晶)を混合した活性層を含む有機太陽電池は、一般家庭に普及しうる太陽電池として非常に有望なものである。
【0009】
【非特許文献1】
Wendy U.Huynh,Janke J.Dittmer,A.paul Alivisatos、「Hybrid Nanorod−Polymer Solar Cells」、SCIENCE、AMERICAN ASSOCIATION FOR THE ADVANCEMENT OF SCIENCE、2002年3月29日、第295巻、第5564号、p2425−2427
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のような電子供与性有機化合物と化合物半導体粒子とを含有する活性層を含む太陽電池であっても、その変換効率はシリコン系太陽電池に比べてかなり低く、未だ実用的な太陽電池の開発には至っていない。その原因の一つとして、導電性高分子及び化合物半導体の光吸収が充分ではないことが挙げられる。
【0011】
本発明は上記の点に鑑みて為されたものであり、電子供与性有機化合物と化合物半導体粒子とを含有する活性層を含む有機太陽電池において、その光電変換特性を向上した有機太陽電池を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記変換効率の向上という目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、電子供与性有機化合物、特に導電性高分子と、電子受容体である化合物半導体粒子を混合した活性層において、化合物半導体として小さなバンドギャップを有するInPを用いることにより、上記目的を達成できることを見出し、更にInPのイオン化ポテンシャルと比較して適切なイオン化ポテンシャルを有する電子供与性有機化合物を用いることにより、より良好に上記目的を達成できることを見出したものである。
【0013】
すなわち請求項1に係る有機太陽電池は、電子供与性有機化合物と化合物半導体粒子とを含有する活性層4を正極1と負極5との間に設けた有機太陽電池において、化合物半導体粒子がInP粒子を含むものであることを特徴とするものである。
【0014】
また請求項2の発明は、請求項1において、電子供与性有機化合物のイオン化ポテンシャルが、InP粒子のイオン化ポテンシャルより0.1〜1.0eV小さいことを特徴とするものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0016】
図1は有機太陽電池の一例を示すものであり、基板1の表面に透明導電膜からなる正極2を設け、正極2の表面に正孔輸送層3と、電子供与性有機化合物と化合物半導体粒子とを含有する活性層4とをこの順番に積層し、更に活性層4の上に負極5を設けて構成されている。上記正孔輸送層3は必要に応じて形成される。
【0017】
本発明では、上記化合物半導体粒子としてバンドギャップが1.35eV程度であるInP粒子を含んでいるために、920nmまでという広い波長域の光を吸収することができ、より変換効率が優れた太陽電池を作製することが可能となる。また電子供与性有機化合物のイオン化ポテンシャルは、化合物半導体粒子のイオン化ポテンシャルよりも0.1〜1.0eV小さいことから、化合物半導体粒子で生成した正孔を効率よく電子供与性有機化合物に受け渡すことができ、高効率な太陽電池を得ることができる。ここで、電子供与性有機化合物のイオン化ポテンシャルが、化合物半導体のイオン化ポテンシャルよりも0.1eV低い値と比べて、大きい場合と、電子供与性有機化合物のイオン化ポテンシャルが、化合物半導体のイオン化ポテンシャルよりも1.0eV低い値と比べて、小さい場合とでは、共に電子供与性有機化合物への正孔の受け渡しの高効率化を充分に達成することが困難となる。
【0018】
以下、本発明の有機太陽電池を構成する部材について述べる。
【0019】
基板1は、光透過性を有するものであり、無色透明のもののほか、多少着色されているものであっても、またすりガラス状等の半透明のものでも良い。例えばソーダライムガラスや無アルカリガラス等の透明ガラス板;ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂、フッ素系樹脂等から任意の方法によって作成されたプラスチックフィルムやプラスチック板などを用いることができる。またさらに、基板1内に基板1の母材と屈折率の異なる粒子、粉体等を含有させ、あるいは内部に泡等を形成することによって光拡散効果を備えさせたものを使用することもできる。
【0020】
正極2は正極2と負極5との間で発生した正孔を効率よく収集するための電極であり、仕事関数の大きい金属、合金、電気伝導性化合物、あるいはこれらの混合物からなる電極材料を用いることが好ましく、特に仕事関数が4eV以上のものを用いることが好ましい。このような電極材料としては、例えば金などの金属、CuI、ITO(インジウム錫酸化物)、SnO、AZO、IZO、GZO等の導電性透明材料が挙げられる。正極2は、例えばこれらの電極材料を基板1の表面に真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法等の方法で薄膜に形成することによって作製することができる。また光を正極2を透過させて活性層4に到達させるためには、正極2の光透過率が70%以上となるように形成することが好ましい。更に正極2のシート抵抗は数百Ω/□以下とすることが好ましく、特に100Ω/□以下とすることが好ましい。ここで正極2の膜厚は、正極2の材質に応じ、正極2の光透過率、シート抵抗等の特性を所望のものとするために適宜設定されるものであり、特に制限されるものではないが、好ましくは500nm以下、特に好ましくは10〜200nmの範囲に設定するのがよい。
【0021】
また負極5は、活性層4中に発生した電子を効率よく収集するための電極であり、仕事関数の小さい金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物からなる電極材料で形成することが好ましく、特に仕事関数が5eV以下のものを用いることが望ましい。このような負極5の電極材料としては、アルカリ金属、アルカリ金属のハロゲン化物、アルカリ金属の酸化物、アルカリ度類金属、希土類、及びこれらと他の金属との合金が挙げられるものであり、例えばナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、リチウム、マグネシウム、マグネシウム−銀混合物、マグネシウム−インジウム混合物、アルミニウム−リチウム合金、Al/LiF混合物などが挙げられる。またアルミニウム、Al/Al混合物などを使用することもできる。またアルカリ金属の酸化物、アルカリ金属のハロゲン化物、或いは金属酸化物を負極5の下地として用い、更に前述の仕事関数が5eV以下である材料(あるいはこれらを有する合金)を一層以上積層して設けても良い。例えばアルカリ金属/Alの積層構造、アルカリ金属のハロゲン化物/アルカリ土類金属/Alの積層構造、Al/Alの積層構造などが例として挙げられる。またITO、IZOなどに代表される透明電極を用い、負極5側から光を活性層4に入射させる構成にしても良い。
【0022】
上記の負極5は、例えばこれらの電極材料を真空蒸着法やスパッタリング方等の方法により、薄膜に形成することができる。
【0023】
さらに負極5の上にAl等の金属をスパッタにて積層したり、又はフッ素系化合物、フッ素系高分子、その他の有機分子、高分子などを蒸着、スパッタ、CVD、プラズマ重合などで積層し、或いはこれらを負極5の上に塗布した後紫外線硬化、熱硬化その他の方法で成膜するなどして薄膜に形成することもできる。このような薄膜により、水分等の侵入を防止するための封止や表面保護等のための表面保護層を形成することができる。
【0024】
また正孔輸送層3を形成する正孔輸送材料としては、正孔を輸送する能力を有し、更に電子の正孔輸送層3への移動を防止し、且つ薄膜形成能力に優れた化合物を用いることができる。具体的にはフタロシアニン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、ポルフィリン誘導体、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン(TPD)や4,4’−ビス[N−(ナフチル)−N−フェニル−アミノ]ビフェニル(α−NPD)等の芳香族ジアミン化合物、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾール、イミダゾロン、スチルベン誘導体、ピラゾリン誘導体、テトラヒドロイミダゾール、ポリアリールアルカン、ブタジエン、4,4’,4”−トリス(N−(3−メチルフェニル)N−フェニルアミノ)トリフェニルアミン(m−MTDATA)、及びポリビニルカルバゾール、ポリシラン、ポリエチレンジオキサイドチオフェン(PEDOT)等の導電性高分子などの高分子材料を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0025】
また活性層4に用いる電子供与性有機化合物としては、フタロシアニン系含量、インジゴ、チオインジゴ系顔料、キナクリドン系顔料、メロシアニン化合物、シアニン化合物、スクアリウム化合物や、また有機電子写真感光体に用いられる電荷移動剤、電気伝導性有機電荷移動錯体などを挙げることができ、更には導電性高分子を挙げることができる。
【0026】
上記のフタロシアニン系顔料としては、中心金属がCu,Zn,Co,Ni,Pb,Pt,Fe,Mg等の2価のもの、無金属フタロシアニン、アルミニウムクロロフタロシアニン、インジウムクロロフタロシアニン、ガリウムクロロフタロシアニン等のハロゲン原子が配位した3価金属のフタロシアニン、その他バナジルフタロシアニン、チタニルフタロシアニン等の酸素が配位したフタロシアニン等があるが、特にこれに限定されるものではない。
【0027】
上記の電荷移動剤としては、ヒドラジン化合物、ビラゾリン化合物、トリフェニルメタン化合物、トリフェニルアミン化合物等があるが、特にこれらに限定されるものではない。
【0028】
上記電気伝導性有機電荷移動錯体としては、テトラチオフルバレン、テトラフェニルテトラチオフラバレン等があるが特にこれに限定されるものではない。
【0029】
上記導電性高分子としては、ポリ(3−アルキルチオフェン)、ポリパラフェニレンビニレン誘導体等のトルエン等の有機溶媒に可溶なものが挙げられるが、特にこれに限定されるものではない。
【0030】
これらの電子供与性有機化合物としては、上記のように特にイオン化ポテンシャルが、InP粒子のイオン化ポテンシャルより0.1〜1.0eV小さいものを用いることが好ましいが、このイオン化ポテンシャルは中心金属の種類や修飾基等の構造の変更により変化するものであり、これらを制御することによって所望のイオン化ポテンシャルを有する電子供与性有機化合物を用いることができる。具体的には、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)(イオン化ポテンシャル5.4eV)や、ポリパラフェニレン誘導体(アルドリッチ社製;「MDMO−PPV」;イオン化ポテンシャル5.00eV)等を用いることが特に好ましい。
【0031】
また活性層4に用いる化合物半導体粒子であるInP粒子としては、特にInPナノ結晶を用いることが好ましい。ここで、ナノ結晶とは、サイズが1〜100nmものをいうものであり、すなわちInP粒子が1〜100nmの単結晶からなる単結晶粒子から構成されているものを用いるものである。また、ナノ結晶の形状にはロッド状、球状、テトラポット状等のものがあるが、特にこれに限定されるものではない
また化合物半導体粒子としては、InP粒子のみを用いるほか、CdSe、CdTe、CuInSe、CuInS、CuS、Si、Ge、GaAs、GaSe、InTe等のような他の化合物半導体粒子を併用し、またSi、Ge等の他の半導体粒子も併用することもできる。これらの化合物半導体粒子や他の半導体粒子を併用する場合は、これらの併用する成分とInP粒子との総量に対するInP粒子の含有量が重量比率で1/3以上となるようにすることが好ましい。
【0032】
活性層4を形成するにあたっては、例えば上記の電子供与性有機化合物と化合物半導体とを所定の比率でピリジン−クロロフォルム溶液等の適宜の溶媒中に分散・混合した混合液をスピンコート法等により塗布した後、溶媒を揮散させることにより成膜することで形成することができるが、特にこのような手法に限られない。
【0033】
また活性層4中における電子供与性有機化合物とInP粒子との含有比率は、電子供与性有機化合物の種類に応じ、所望の光電変換特性を発揮するように適宜設定すれば良いが、好ましくは電子供与性有機化合物の含有重量1に対するInP粒子の重量比率が1〜20となるように含有させることが好ましい。
【0034】
【実施例】
以下に本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0035】
(実施例1)
ガラス基板上に正極2として厚み240nmのITO膜を形成したものを、アセトン、メタノール、イソプロピルアルコールを順に用いて各10分間超音波洗浄した後、乾燥させた。
【0036】
このITO膜の表面上に正孔輸送層3としてポリエチレンジオキサイドチオフェンをスピンコート法により100nmの厚みに成膜した。
【0037】
次に、活性層4として、1重量部のポリ(3−ヘキシルチオフェン)(イオン化ポテンシャル5.4eV)と、9重量部のInP粒子(平均粒子径10nm)との混合物を、ピリジン−クロロフォルム溶液中に分散・溶解させた後、スピンコート法により200nmの厚みに成膜した。
【0038】
更にこの活性層4の表面上に負極5として、真空蒸着により厚み150nmのアルミニウム膜を形成し、有機太陽電池を得た。
【0039】
(実施例2)
活性層4を形成するにあたり、1重量部のポリ(3−ヘキシルチオフェン)(イオン化ポテンシャル5.4eV)と、14重量部のInP粒子(平均粒子径10nm)との混合物を、ピリジン−クロロフォルム溶液中に分散・溶解させた後、スピンコート法により200nmの厚みに成膜した。
【0040】
それ以外は実施例1と同様にして有機太陽電池を得た。
【0041】
(実施例3)
活性層4を形成するにあたり、1重量部のポリパラフェニレン誘導体(アルドリッチ社製;「MDMO−PPV」;イオン化ポテンシャル5.00eV、禁制帯幅2.20)と、9重量部のInP粒子(平均粒子径10nm)との混合物を、ピリジン−クロロフォルム溶液中に分散・溶解させた後、スピンコート法により200nmの厚みに成膜した。
【0042】
それ以外は実施例1と同様にして有機太陽電池を得た。
【0043】
(実施例4)
活性層4を形成するにあたり、1重量部のポリ(3−ヘキシルチオフェン)(イオン化ポテンシャル5.4eV)と、7重量部のInP粒子(平均粒子径10nm)と、2重量部のCdSe粒子(平均粒子径10nm)との混合物を、ピリジン−クロロフォルム溶液中に分散・溶解させた後、スピンコート法により200nmの厚みに成膜した。
【0044】
それ以外は実施例1と同様にして有機太陽電池を得た。
【0045】
(実施例5)
活性層4を形成するにあたり、1重量部のポリ(3−ヘキシルチオフェン)(イオン化ポテンシャル5.4eV)と、7重量部のInP粒子(平均粒子径10nm)と、2重量部のCdTe粒子(平均粒子径10nm)との混合物を、ピリジン−クロロフォルム溶液中に分散・溶解させた後、スピンコート法により200nmの厚みに成膜した。
【0046】
それ以外は実施例1と同様にして有機太陽電池を得た。
【0047】
(実施例6)
活性層4を形成するにあたり、1重量部のポリ(3−ヘキシルチオフェン)(イオン化ポテンシャル5.4eV)と、12重量部のInP粒子(平均粒子径10nm)と、2重量部のCdTe粒子(平均粒子径10nm)との混合物を、ピリジン−クロロフォルム溶液中に分散・溶解させた後、スピンコート法により200nmの厚みに成膜した。
【0048】
それ以外は実施例1と同様にして有機太陽電池を得た。
【0049】
(比較例1)
活性層4を形成するにあたり、InP粒子に代えてCdSe粒子(平均粒子径10nm)を用いた以外は、実施例1と同様にして、有機太陽電池を得た。
【0050】
(評価)
上記の実施例1及び比較例1で得られた各有機太陽電池の電極間に、電源(KEYTHLEY社製、236モデル)を接続し、100mW/cmの強度のソーラーシミュレータ(山下電装社製)を用いて、有機太陽電池の変換効率を測定し、比較例1の変換効率を1.00として規格化した。この結果を表1に示す。尚表中の「P3HT」はポリ(3−ヘキシルチオフェン)、「MDMO−PPV」はポリパラフェニレン誘導体をそれぞれ示す。
【0051】
【表1】
Figure 2004165514
【0052】
これらの結果から明らかなように、各実施例では比較例1よりも高い変換効率が得られた。
【0053】
尚、上記実施例及び比較例で用いたInP粒子は禁制帯幅1.35、イオン化ポテンシャル5.70eV、CdSe粒子は禁制帯幅1.72、イオン化ポテンシャル6.67eV、CdTeは禁制帯幅1.56、イオン化ポテンシャルは5.84eVである。
【0054】
【発明の効果】
上記のように請求項1に係る有機太陽電池は、電子供与性有機化合物と化合物半導体粒子とを含有する活性層を正極と負極との間に設けた有機太陽電池において、化合物半導体粒子がInP粒子を含むものであるため、イオン化ポテンシャルが1.35eV程度であるInP粒子が化合物半導体粒子として活性層中に含有されていることから、920nmまでという広い波長域の光を吸収することができ、優れた変換効率を有する太陽電池を得ることができるものである。
【0055】
また請求項2の発明は、請求項1において、電子供与性有機化合物のイオン化ポテンシャルが、InP粒子のイオン化ポテンシャルより0.1〜1.0eV小さいものであるため、化合物半導体粒子であるInP粒子で生成した正孔を効率よく電子供与性有機化合物に受け渡すことができ、更に高効率の太陽電池を得ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 基板
2 正極
3 正孔輸送層
4 活性層
5 負極

Claims (2)

  1. 電子供与性有機化合物と化合物半導体粒子とを含有する活性層を正極と負極との間に設けた有機太陽電池において、化合物半導体粒子がInP粒子を含むものであることを特徴とする有機太陽電池。
  2. 電子供与性有機化合物のイオン化ポテンシャルが、InP粒子のイオン化ポテンシャルより0.1〜1.0eV小さいことを特徴とする請求項1に記載の有機太陽電池。
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