JP2004165171A - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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精夫 金子
Tetsuya Shoji
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Abstract

【課題】 基本運転時の火力、てんぷら等の揚げ物調理時の油温、タイマー運転時のタイマー残時間などの表示をより見易くすること。
【解決手段】 本体1の上面に配置されるトッププレート2と、前記トッププレート2の下部に配置され、負荷を加熱する複数のインダクションヒータ17と、前記トッププレート2面に設けられた透明な表示部14、15と、前記表示部14、15の下部に配置され、前記インダクションヒータ17の運転状態あるいは運転するための設定状態を表示する表示構造部16とを備えた誘導加熱調理器において、前記表示構造部16は数字、文字、図形の全部または一部を組合せて表示する構造とし、かつ、この表示構造部16はインダクションヒータ17に冷気を送る送風ファン19によって強制冷却される構造とした。
【選択図】 図2


Description

本発明は、誘導加熱調理器の改良に関するものである。
従来の誘導加熱調理器においては、運転状態を表示する表示部は本体の前面に配置された垂直な操作パネル部の中に設けられるのが主であった。この表示部の表示内容は、基本運転時の火力やてんぷら等の揚げ物調理時の油温、タイマー運転時のタイマー残時間等である。
また、火力の表示をトッププレート面に設けた誘導加熱調理器が商品化されている。その構成の例は、複数個のLEDやランプを点灯させて、点灯しているLEDあるいはランプの個数によって火力の大小を表示するものである。また、てんぷら等の揚げ物調理時の油温をほぼ同様に表示している。
このような従来例の一例として、特許文献1(特開平11−2412号公報)などがある。
特開平11−2412号公報
前述したように、従来の誘導加熱調理器において、火力の表示方法は、LEDを10個連続して並べ、火力がフルパワー(即ち100%)の時は10個点灯し、火力が50%の時は5個点灯、5個消灯するなどである。しかし、LEDは形状が小さく、連続して並んでいると、5個点灯しているのか、6個点灯しているのか、判別するのに難がある。特に、使用者が高齢者の場合、この問題が顕著となる。てんぷら等の揚げ物調理時の油温の表示方法も、火力の表示方法と同様の問題がある。
また、火力等の表示をトッププレート面に設けた誘導加熱調理器の場合、その表示構造部はトッププレートの下部のインダクションヒータの近傍に配置されることが多いため、この表示構造部周辺がかなり高温となるので、信頼性に難があるという問題を内在している。
本発明は上述の課題を解決するためになされたもので、本体の上面に配置されるトッププレートと、前記トッププレートの下部に配置され、負荷を加熱する複数のインダクションヒータと、このインダクションヒータを外部から吸引した冷気によって冷却する送風ファンと、前記トッププレート面に設けられた表示部と、前記表示部の下部に配置され、前記インダクションヒータの運転状態あるいは運転するための設定状態を表示する表示構造部とを備えた誘導加熱調理器において、前記表示構造部は数字、文字、図形の全部または一部を組合せて表示する構造とし、かつ、この表示構造部は前記送風ファンによって強制冷却される構造としたものである。
以上述べたように、本発明の誘導加熱調理器は、インダクションヒータの運転状態あるいは運転するための設定状態を表示する表示構造部を備え、この表示構造部は数字、文字、図形の全部または一部を組合せて表示する構造としたので、使用者が高齢者の場合でも、基本運転時の火力、てんぷら等の揚げ物調理時の油温、タイマー運転時のタイマー残時間の表示が一目で分かる、より見易いものとなる。
また、表示構造部はインダクションヒータを外部から吸引した冷気によって冷却する送風ファンによって強制冷却する構造としたので、適正温度に保たれ、信頼性が向上するという効果が得られる。
以下、本発明の一実施例を図面に従って説明する。
図1は本発明の一実施例の外観図、図2は本発明の一実施例の表示構造部の表示例を示す図、図3は本発明の一実施例の冷却構造を示す図である。
図1において、1は誘導加熱調理器の本体である。2はトッププレートで、本体1の上面に配置され、耐熱性の高い結晶化ガラスで構成されて、負荷である鉄製の鍋等(図示せず)を載置するものである。
3はトッププレート枠で、トッププレート2との間にシール材(図示せず)が充填されてトッププレート2の周りに固着され、水密構造となっている。また、トッププレート枠3は本体1にも固定されており、誘導加熱調理器をシステムキッチンに取り付ける際は、トッププレート枠3で本体1を吊り下げて設置される。従って、システムキッチンの表面に出るのは、トッププレート2とトッププレート枠3と本体1の前面垂直面部の部分である。
4(円形の破線)は右インダクションヒータ位置で、トッププレート2の下部右方に配置される後記インダクションヒータ17の位置を示したものである。5(円形の破線)は左インダクションヒータ位置で、同様にトッププレート2の下部左方に配置される後記インダクションヒータ17の位置を示したものである。
6(円形の破線)はニクロムヒータ線加熱式円形ヒータ位置で、トッププレート2の下部中央後方に配置されるニクロムヒータ線加熱式円形ヒータの位置を示したものである。
7は魚焼きグリル部で、本体1の左側下部に配置され、魚等を焼くものである。8は排気口で、本体1の後方に配置され、魚焼きグリル部7から排出される排気および本体1内部を冷却した廃熱(熱気)を排出する部分である。9は吸気口で、本体1の前面上方に配置され、本体1内に冷却用空気を吸引する部分である。
10は操作パネル部で、本体1の前面垂直面部に配置され、次の要素で構成される。11はメインスイッチで、全体の回路の電源を入り切りする。12は右インダクションヒータ用操作部で、右方の後記インダクションヒータ17の設定、運転を操作する入切スイッチ21、タイマースイッチ22、揚げ物スイッチ23およびボリュームツマミ24などから構成される。13は左インダクションヒータ用操作部で、左方の後記インダクションヒータ17の設定、運転を操作する入切スイッチ21、タイマースイッチ22、揚げ物スイッチ23およびボリュームツマミ24などから構成される。これら及びニクロムヒータ線加熱式円形ヒータ、魚焼きグリル部7の操作用スイッチ等で操作パネル部10が構成される。
14、15は表示部で、トッププレート2の前面略中央部に設けられ、透明として、この表示部14、15の下部に配置された後記表示構造部16の表示内容を確認できるようにしたものである。尚、この表示部14、15は、おのおの右方および左方の後記インダクションヒータ17に対応するものである。また、表示部14、15は半透明や色付きであってもよい。要は、この下部に配置された後記表示構造部16の表示内容を確認できるものであればよい。
次に、図2を用いて本発明の表示例を説明する。
図2aは表示部14、15に表示される火力表示の例を示すもので、基本運転の旨を文字「火力」で、火力を数値「8」で、さらに火力を図形「棒グラフ」の点灯数(8本)で表示している。火力の増減に応じて数字および棒グラフの点灯数を増減して示すものである。棒グラフは、図に示す例のように、左から右になるに従いその高さを高いものとすることによって、より分かり易いものとなる。以後、同様である。
図2bは揚げ物表示の例を示すもので、揚げ物調理の旨を文字「揚げ物」で、設定温度を数字「180」で、油温がどこまで上昇しているかを図形「棒グラフ」の点灯数で表示している。尚、右端の破線で表わした棒グラフは設定温度に対応した部分を示している。設定温度の増減により数字を増減するとともに破線の棒グラフの位置を変化し、油温の上下により棒グラフの点灯数を増減して示すものである。
図2cは残時間表示の例で、タイマー運転を行っている旨を文字「残り」で、タイマーの設定時間あるいは残時間を数字「60」で、その時の火力を図形「棒グラフ」の点灯数で表示している。タイマーの設定時間あるいは残時間の増減により数字を増減し、火力の増減に応じて棒グラフの点灯数を増減して示すものである。
尚、前記の例では、基本運転の旨を文字「火力」で示したが、「出力」、その他の適当な文字を用いてもよい。同様に、「揚げ物」を「てんぷら」、「天ぷら」など、「残り」を「残時間」、「タイマー」など、他の適当な文字を用いてもよい。図形「棒グラフ」についても、円グラフ、その他適当な図形を用いてもよい。
図2の例では火力、揚げ物調理時の油温、タイマーの設定状態、タイマーの残時間など、運転状態あるいは運転するための設定状態を数字、文字、図形の全部を用いた表示例を示したが、周囲の条件や製品の仕様等に合わせて、これらの一部を組合せて表示する場合も考えられる。
以上の表示を行なうことにより、使用者が高齢者の場合でも、一目で分かる、より見易いものとなる。
次に、図3を用いて本発明の冷却構造を説明する。図は本体1内部を側面から見た図で、矢印は空気の流れを示している。
前述した如く、排気口8は本体1の後方に配置され、吸気口9は本体1の前方上方に配置され、表示部14、15はトッププレート2面に設けられている。
16は表示構造部で、トッププレート2面に設けられた透明な表示部14、15の下部に配置され、火力、揚げ物調理時の油温、タイマーの設定状態、タイマーの残時間など、運転状態あるいは運転するための設定状態を数字、文字、図形の全部または一部を組合せて表示部14、15に表示する。
さらに、表示構造部16は各後記インダクションヒータ17に対応した表示内容を備えたものとする。つまり、使用者はトッププレート2面に設けられた透明な表示部14を通して右方の後記インダクションヒータ17に対応した表示内容を確認し、表示部15を通して左方の後記インダクションヒータ17に対応した表示内容を確認する。これにより、同時に複数のタイマー残時間を表示することができるため、同時に複数の後記インダクションヒータ17のタイマー運転が可能となる。
17はインダクションヒータで、コイルで構成され、トッププレート2の下部に配置されて、この上方に載置される後記鍋20等の負荷を加熱するものである。18は温度センサで、インダクションヒータ17即ちコイルの中央部に配置され、後記鍋20の温度を検出する。
19は送風ファンで、吸気口9とインダクションヒータ17との間に配置され、本体1外部の冷気を吸気口9から吸引し、インダクションヒータ17等を冷却した後、排気口8から排出して、インダクションヒータ17等を適正温度に保つものである。
更に、表示構造部16は吸気口9の近傍に配置され、送風ファン19によって強制冷却される構造とした。これにより、表示構造部16は適正温度に保たれ、信頼性が向上する。
20は鍋で、トッププレート2上の右インダクションヒータ位置4または左インダクションヒータ位置5に載置され、それぞれの下部に配置されたインダクションヒータ17で加熱される。
以上の構成において、図1、図2、図3を用いて全体の動作を説明する。
前提として、二つの鍋20を右方および左方のインダクションヒータ17で加熱するものとして説明する。
二つの鍋20をトッププレート2上の右インダクションヒータ位置4および左インダクションヒータ位置5に載置し、操作パネル部10内のメインスイッチ11をONにする。
第一の操作例として、基本運転と揚げ物調理を同時に行なう場合を説明する。
右インダクションヒータ用操作部12内の入切スイッチ21を操作する。
すると、右方のインダクションヒータ17が通電されて加熱を開始し、これに対応した右方の表示部14に、図2a(火力表示)に示す表示例と同様の火力表示が確認できる。この時、火力の設定を変えるため表示部14を見ながら右インダクションヒータ用操作部12内のボリュームツマミ24を操作すると、操作に応じて火力を示す数字および棒グラフが変化し、希望の火力表示となった時点で設定操作を終了させる。以後、この設定火力で加熱が進行する。
一方、左インダクションヒータ用操作部13内の揚げ物スイッチ23を操作する。
すると、左方のインダクションヒータ17に対応した左方の表示部15には、図2b(揚げ物表示)に示す表示例と同様の揚げ物表示が確認できる。この時、設定温度を変えるため表示部15を見ながら左インダクションヒータ用操作部13内のボリュームツマミ24を操作すると、操作に応じて設定温度を示す数字および設定温度を示す破線の棒グラフ位置が変化し、希望の温度表示となった時点で設定操作を終了させる。その後、温度センサ18で検出される油温が上昇するとともに、油温を示す棒グラフ(図2bの塗りつぶされた棒グラフ)の点灯数が変化する。
次に、第二の操作例として、二つのタイマー運転を同時に行なう場合を説明する。
右インダクションヒータ用操作部12および左インダクションヒータ用操作部13内のタイマースイッチ22を操作する。
すると、右方のインダクションヒータ17の表示部14には、図2c(残時間表示)に示す表示例と同様のタイマーの設定時間すなわち残時間表示が確認できる。この時、タイマーの設定時間を変えるため表示部14を見ながら右インダクションヒータ用操作部12内のボリュームツマミ24を操作すると、操作に応じてタイマーの設定時間を示す数字が変化し、希望のタイマー時間となった時点で操作を停止する。
さらに、火力を変えたい場合は、右インダクションヒータ用操作部12内の入切スイッチ21を操作後、右インダクションヒータ用操作部12内のボリュームツマミ24を操作すると、火力を示す棒グラフの点灯数が変化し、希望の火力となった時点で設定操作を終了させる。その後、設定した火力で加熱が進行し、残時間は表示部14に数字によって時間の経過とともに減算表示される。
左方のインダクションヒータ17のタイマー運転の設定操作の場合も、右方のインダクションヒータ17のタイマー運転の場合と同様なので説明を省略する。
以上述べた二つの操作例以外、基本運転、揚げ物調理、タイマー運転による加熱の3種類の加熱方法を、右方および左方二つのインダクションヒータ17に対して夫々単独、あるいは組み合わせて加熱することが可能であるが、これらの操作例については、上述と同様なので説明を省略する。
上述の例では、火力を単なる数字で表示する例を示したが、数字の近傍に文字「W」または「kW」を加え、より分かり易くする方法も考えられる。
また、揚げ物表示の例のような温度を表示する場合は、温度の数字の近傍に「℃」、「度」を加えて表示する方法も考えられる。
本発明の一実施例の外観図である。 本発明の一実施例の表示構造部の表示例を示す図である。 本発明の一実施例の冷却構造を示す図である。
符号の説明
1 本体
2 トッププレート
3 トッププレート枠
4 右インダクションヒータ位置
5 左インダクションヒータ位置
6 ニクロムヒータ線加熱式円形ヒータ位置
7 魚焼きグリル部
8 排気口
9 吸気口
10 操作パネル部
11 メインスイッチ
12 右インダクションヒータ用操作部
13 左インダクションヒータ用操作部
14 表示部
15 表示部
16 表示構造部
17 インダクションヒータ
18 温度センサ
19 送風ファン
20 鍋

Claims (1)

  1. 本体の上面に配置されるトッププレートと、前記トッププレートの下部に配置され、負荷を加熱する複数のインダクションヒータと、このインダクションヒータを外部から吸引した冷気によって冷却する送風ファンと、前記トッププレート面に設けられた表示部と、前記表示部の下部に配置され、前記インダクションヒータの運転状態あるいは運転するための設定状態を表示する表示構造部とを備えた誘導加熱調理器において、前記表示構造部は数字、文字、図形の全部または一部を組合せて表示する構造とし、かつ、この表示構造部は前記送風ファンによって強制冷却される構造としたことを特徴とする誘導加熱調理器。

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