JP2004162410A - 免震システム - Google Patents

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Kiichi Kitazume
喜一 北詰
Mikio Kobayashi
幹夫 小林
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TOYO PUREKON KOGYO KK
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Abstract

【課題】十分な免震性能を得ることができる免震システムを提供する。
【解決手段】免震システム11は、プレキャスト基礎部材12が格子状に連結されて一体化されている。一体化されたプレキャスト基礎部材12が現場打ちコンクリートによって地盤上に一体化されることにより、コンクリート基礎13が構築されている。このプレキャスト基礎部材12には免震装置14が複数載置されている。さらに、これらの免震装置14にはプレキャスト枠15が載置されている。プレキャスト枠15の上面には、木造住宅が構築される。
免震装置14は、アイソレータ32と、鋼球33と、位置決めばね34とから構成されている。鋼球33は、位置決めばね34の付勢力によって、位置決め凹部41に嵌合されている。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建造物と地盤の間に設置され、建造物を地震等の振動エネルギーから守るための免震システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、この種の免震システムとしては、構造物の底部と基礎との間に、すべり支承部と高減衰ゴムが介装された支持構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この支持構造のすべり支承部は、板状の固定部と滑動部とから構成されている。固定部は構造物の底部に固定され、固定部の下面と滑動部の上面は滑動可能となっている。高減衰ゴムは、上下に鉄板が配設され、それらの間に高減衰ゴム材が介装されたものである。この高減衰ゴムの上部は滑動部に固定されるとともに、下部は基礎に固定されている。
【0004】
この支持構造は、地震が比較的小さい場合、すべり支承部は摩擦力によって滑動せず、高減衰ゴムの弾性変形によって振動エネルギーを吸収する。また、地震が比較的大きい場合、高減衰ゴムの弾性変形に加えて、すべり支承部の滑動による動摩擦によって振動エネルギーを吸収する。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−317236号公報(図2)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の免震システムにおいては、すべり支承部の滑動開始点はすべり支承部の静止摩擦力によって決定されている。この静止摩擦力は、支持構造が支持する構造物の重量に依存しているため、すべり支承部の滑動開始点を適切に設定することが困難である。従って、弾性変形による振動エネルギーの吸収と動摩擦による振動エネルギーの吸収を十分に生かすことができず、十分な免震性能が得られないという問題があった。
【0007】
本発明は、上記従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、十分な免震性能を得ることができる免震システムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために請求項1に記載の発明の免震システムは、地盤上に設置される基礎部材と、該基礎部材に載置される免震装置と、該免震装置に載置され建造物を支持するプレキャスト枠とから構成され、前記地盤から伝播する振動エネルギーを吸収可能な免震システムであって、
前記免震装置は、弾性変形によって振動エネルギーを吸収可能な弾性体と、該弾性体を前記基礎部材及びプレキャスト枠の間に位置決めする位置決め手段とを備え、前記弾性体の弾性変形によって振動エネルギーを吸収する弾性吸収と、該弾性吸収に加えて弾性体とプレキャスト枠の動摩擦及び弾性体と基礎部材の動摩擦によって振動エネルギーを吸収する弾性摩擦吸収と、によって振動エネルギーを吸収可能であり、前記位置決め手段による弾性体の位置決めが振動エネルギー応じて解除されることにより、前記弾性吸収から弾性摩擦吸収に移行するものである。
【0009】
請求項2に記載の発明の免震システムは、請求項1に記載の発明において、前記基礎部材とプレキャスト枠とは緊結装置で緊結されるとともに緊結方向に付勢する付勢部材が設けられ、前記弾性体が基礎部材とプレキャスト枠で押圧されるものである。
【0010】
請求項3に記載の発明の免震システムは、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記プレキャスト枠の断面は、L字状に形成されているものである。請求項4に記載の発明の免震システムは、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記プレキャスト枠は、複数の枠部材から分割構成され、該複数の枠部材は現場打ちコンクリートによって一体化され、該現場打ちコンクリートには前記枠部材の連結部分を連結する連結手段が埋設され、該連結手段によって前記現場打ちコンクリートには圧縮応力が加えられるように構成したものである。
【0011】
請求項5に記載の発明の免震システムは、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の発明において、前記基礎部材には、二股状の脚部が備えられ、該脚部には高さ調節手段が設けられているものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した実施形態を、図1〜図9に従って詳細に説明する。図1に示すように本実施形態における免震システム11は、基礎部材としての四角柱状のプレキャスト基礎部材12が格子状に連結されて一体化されている。一体化されたプレキャスト基礎部材12が現場打ちコンクリートによって図示しない地盤上に一体化されることにより、コンクリート基礎13が構築されている。プレキャスト基礎部材12には、略円柱状の免震装置14が複数載置されている。さらに、これらの免震装置14には枠状のプレキャスト枠15が載置されている。プレキャスト枠15の上面には、図示しない土台が据え付けられ、構造物としての木造住宅が構築される。この免震システム11は、地盤から木造住宅に伝播する振動エネルギーを低減することができるものである。
【0013】
図7及び図8(a)に示すように、プレキャスト基礎部材12は、長四角柱状の立上部16と、立上部16の幅方向に延びるように設けられる二股状の脚部17とから構成されている。そして、立上部16は脚部17によって地盤上の所定の高さに支持されている。また、プレキャスト基礎部材12は、プレキャストコンクリートで工場生産されることにより、品質と精度が確保されるとともに、施工の合理化が図られている。
【0014】
図8(a)に示すように、脚部17の先端には高さ調節手段としての高さ調節ナット18が埋設されている。これらの高さ調節ナット18には、高さ調節手段としての高さ調節ボルト19が螺合され、高さ調節ボルト19の頭部分が地盤に接するようになっている。そして、高さ調節ボルト19の回転によって、脚部17を地盤に定着させることができるようになっている。また、高さ調節ボルト19の回転によって、立上部16の高さ調節を行うことができるようになっている。
【0015】
図9(a)に示すように、各プレキャスト基礎部材12の連結部分には、平面半円状の連結凹部20が凹設され、各プレキャスト基礎部材12は連結凹部20が互いに対向するように若干隙間を空けて配設されている。また、図9(b)に示すようにこれらの連結凹部20の内面からは、プレキャスト基礎部材12に埋設される連結鉄筋21が突設され、対向する連結凹部20から突設される連結鉄筋21は、上下に重なるように構成されている。そして、各プレキャスト基礎部材12の連結部分における隙間にコンクリートが現場打ちされることによって、各プレキャスト基礎部材12は連結されている。
【0016】
図7及び図8(b)に示すように、プレキャスト基礎部材12の下部には、断面長四角形状のベース部22が現場打ちコンクリートによって形成されている。このベース部22によって、プレキャスト基礎部材12と地盤は一体化され、コンクリート基礎13が築造されている。
【0017】
図1に示すように、プレキャスト枠15は長尺状の枠部材23から分割構成され、各枠部材23の両端部が一体化されることによって枠状に形成されている。また、プレキャスト枠15の内側には、長尺状の中間部材24が架設されている。これらの枠部材23及び中間部材24は、プレキャストコンクリートで工場生産されることにより、品質と精度が確保されるとともに、施工の合理化が図られている。
【0018】
これらの枠部材23及び中間部材24は、施工現場で配設されるとともに、一体化される。図6に示すように、各枠部材23を短手方向に切断したときの断面はL字状に形成されている。また、図1に示すように各中間部材24を短手方向に切断したときの断面は逆T字状に形成されている。これらの形状により、枠部材23及び中間部材24は水平方向及び垂直方向の力に対して十分な剛性を有している。
【0019】
図6に示すように、枠部材23と中間部材24の連結部分には、連結手段としてのそれぞれ断面L字状の支持体25が埋設されている。これらの支持体25は、連結手段としてのねじ鉄筋26に連結手段としての締結ナット27が螺合されることによって連結されている。さらに、締結ナット27の内側には連結手段としての締結コイルばね28が嵌装され、締結コイルばね28の付勢力によって枠部材23は中間部材24と密接する方向に付勢されるようになっている。枠部材23と中間部材24の隙間には、ゴム等の弾性材料からなるスペーサ29が介装され、枠部材23の端面及び中間部材24の端面の欠損が防止されている。枠部材23と中間部材24を一体化するには、連結部分にコンクリートを現場打ちする。現場打ちコンクリートを養生硬化させると、連結部分の現場打ちコンクリートには、締結コイルばね28の付勢力によって圧縮応力が加えられたプレストレストコンクリート30にすることができる。
【0020】
また、枠部材23と中間部材24の連結部分には、断面三角形状のトラス鉄筋31が埋設され、枠部材23と中間部材24に対してプレストレストコンクリート30が一体化されるようになっている。一方、枠部材23と枠部材23の連結部分も上記と同様に、支持体25等の連結手段、プレストレストコンクリート30及びトラス鉄筋31によって一体化され、プレキャスト枠15は形成されている。
【0021】
図1に示すように、立上部16のコーナ部分とプレキャスト枠15のコーナ部分と間には、免震装置14が介装されている。図2に示すように、免震装置14は、円柱状のアイソレータ32と、位置決め手段としての鋼球33と、位置決め手段としての位置決めばね34とから構成されている。
【0022】
アイソレータ32は、円板状の鋼板35の上下に弾性体としての円板状の上部ゴム36及び下部ゴム37が積層された3層構造となっている。アイソレータ32の略中央には、円孔状の取付孔38が上下方向に透設されている。この取付孔38には、圧縮コイルばねである位置決めばね34が挿入されている。また、この取付孔38には、上下方向から2つの鋼球33が位置決めばね34の付勢力に抗して押入され、これらの鋼球33は取付孔38の上下からそれぞれ出没可能に設けられている。
【0023】
一方、プレキャスト枠15のコーナ部分の上面とコンクリート基礎13のコーナ部分の下面には、それぞれ平面状の上部滑動面39及び下部滑動面40が形成されている。また、これらの上部滑動面39及び下部滑動面40には、位置決め手段としての断面円弧状の位置決め凹部41が凹設されている。そして、下部滑動面40には、下部ゴム37の下面が当接されるとともに、位置決め凹部41には位置決めばね34の付勢力によって取付孔38から突出した鋼球33が嵌合されるようになっている。一方、上部滑動面39には、上部ゴム36の上面が当接されるとともに、位置決め凹部41には位置決めばね34の付勢力によって取付孔38から突出した鋼球33が嵌合されるようになっている。このように、アイソレータ32は鋼球33、位置決めばね34及び位置決め凹部41によって上部滑動面39及び下部滑動面40の間に位置決めされている。
【0024】
アイソレータ32の両側方には、緊結装置42が設けられている。緊結装置42は、緊結ボルト43、緊結ナット44、緊結ばね45、平座金46、すべりプレート47、すべり台座48、球形台座49及び球形座金50を備えている。
【0025】
プレキャスト枠15の上面及び立上部16の下面には、平面円形状の緊結装置取付部51が凹設され、これらの緊結装置取付部51の内奥には、円板状のすべり台座48が嵌合されている。これらの緊結装置取付部51とすべり台座48の中央には円孔状の緊結ボルト移動孔52が上下方向に透設されている。また、これらのすべり台座48の外面中央には、円板状のすべりプレート47が当接されている。これらのすべりプレート47の直径は緊結ボルト移動孔52の内径より大きく形成され、すべりプレート47はすべり台座48の外面を滑動可能となっている。
【0026】
すべりプレート47の中央には、円孔状の緊結ボルト挿通孔53が透設されている。そして、これらの緊結ボルト挿通孔53及び緊結ボルト移動孔52の下方から、球形台座49及び球形座金50が介装された緊結ボルト43が挿入されている。挿入された緊結ボルト43には、平座金46及び圧縮コイルばねである緊結ばね45が挿着され、緊結ナット44が螺合されている。これらの緊結ナット44を締め付けることによって、プレキャスト基礎部材12とプレキャスト枠15は、すべりプレート47及びすべり台座48を介して緊結されるとともに緊結ばね45によって緊結方向に付勢される。そして、上部滑動面39と下部滑動面40によってアイソレータ32の上下面は押圧されるようになっている。
【0027】
ここで、緊結ボルト移動孔52の内径は、緊結ボルト43の直径より長く設定されている。そして、図3及び図4に示すようにコンクリート基礎13が水平方向に振動した場合、すべりプレート47がすべり台座48の外面を滑動するとともに緊結ボルト43は直立した状態で振動方向に所定の距離だけ移動することができるようになっている。
【0028】
また、緊結ボルト43には、球形台座49及び球形座金50が介装されている。図2に示すように、この球形台座49の下面は平面状をなし、緊結ボルト43の頭部分に当接されている。また、球形台座49の上面は球面状をなし、同じく球面状をなす球形座金50の下面に当接されている。さらに、球形座金50の上面は平面状をなし、すべりプレート47の外面に当接させている。そして、図5に示すようにコンクリート基礎13の水平方向の振動がさらに大きくなった場合、緊結ボルト43は緊結ばね45の付勢力に抗して傾斜することができるようになっている。この緊結ボルト43が傾斜した状態では、コンクリート基礎13及びプレキャスト枠15によって緊結ボルト43が引っ張りを受け、コンクリート基礎13が振動方向にそれ以上移動することができない状態となる。つまり、プレキャスト枠15に対するコンクリート基礎13の移動が緊結装置42によって規制された状態にすることができるようになっている。
【0029】
さて、この免震システム11を施工するには、まず割栗石、均しコンクリート等によって地盤を均す。次に、建築設計に従ってプレキャスト基礎部材12を配設し、立上部16の水平調整を行う。このとき、脚部17には高さ調節ナット18が埋設され、この高さ調節ナット18には高さ調節ボルト19が螺嵌されている。従って、高さ調節ボルト19の回転によって立上部16の水平調整を容易に行うことができる。
【0030】
次に、立上部16の緊結装置取付部51にすべり台座48及びすべりプレート47を装着し、緊結ボルト移動孔52に球形台座49及び球形座金50を介装した緊結ボルト43を予め挿入しておく。続いて、各プレキャスト基礎部材12を連結するとともにコンクリート基礎13を築造するには、まず立上部16に沿って図示しない型枠を組み立て、型枠内及び連結凹部20にコンクリートを現場打ちする。続いて、コンクリートを養生硬化させることによって、プレキャスト基礎部材12を連結するとともに、ベース部22を形成し、プレキャスト基礎部材12を地盤と一体化させる。
【0031】
このとき、各プレキャスト基礎部材12の連結部分には連結凹部20が凹設され、対向する連結凹部20から突設される連結鉄筋21は、上下に重なるように構成されている。従って、現場打ちコンクリートによって、各プレキャスト基礎部材12を容易に一体にすることができ、連結部分に十分な強度を付与することができる。
【0032】
次に、立上部16のコーナ部分に免震装置14を載置する。続いて、緊結ボルト43を緊結ボルト移動孔52に挿通させながら免震装置14に枠部材23を載置する。次に、枠部材23と枠部材23の隙間にスペーサ29を介装させ、支持体25、ねじ鉄筋26、締結ナット27及び締結コイルばね28によって、枠部材23と枠部材23を連結させる。続いて、枠部材23と枠部材23の連結部分にコンクリートを現場打ちし、養生硬化させる。すると、この現場打ちコンクリートは、締結コイルばね28によって圧縮荷重が与えられたプレストレストコンクリート30とすることができる。このように枠部材23と枠部材23はプレストレストコンクリート30によって一体化され、プレキャスト枠15が形成される。次いで、プレキャスト枠15の内側に中間部材24を架設し、枠部材23と枠部材23の一体化と同様に、プレキャスト枠15と中間部材24を一体化させる。
【0033】
このとき、枠部材23は断面L字状に形成され、中間部材24は断面逆T字状に形成されている。従って、プレキャスト枠15は水平方向の力及び垂直方向の力に対して十分な剛性を有している。そして、プレキャスト枠15に対して水平方向に振動エネルギーが加わった際、プレキャスト枠15の捩れが抑制されるようになっている。また、プレキャスト枠15に構築される木造住宅の垂直方向の荷重を十分に支持することができる。また、枠部材23と枠部材23及び枠部材23と中間部材24はプレストレストコンクリート30によって一体化されている。従って、枠部材23及び中間部材24の連結部分における靭性を高めることができる。さらに、枠部材23と枠部材23の連結部分及び枠部材23と中間部材24の連結部分には、トラス鉄筋31が埋設され、トラス鉄筋31によってプレストレストコンクリート30は枠部材23及び中間部材24に一体化されている。従って、枠部材23及び中間部材24の連結部分における剛性を十分に確保することができる。
【0034】
続いて、緊結ボルト43に平座金46及び緊結ばね45を挿着し、緊結ナット44を螺合するとともに緊結ナット44を締め付けることによって、プレキャスト基礎部材12とプレキャスト枠15を緊結する。このとき、上部滑動面39と下部滑動面40によってそれぞれ上部ゴム36の上面及び下部ゴム37の下面が押圧されるようになっている。従って、上部滑動面39と上部ゴム36の上面の静止摩擦力及び下部滑動面40と下部ゴム37の下面の静止摩擦力を向上させることができる。また、緊結ナット44は緊結ばね45を介して締め付けられているため、緊結ナット44の締め付けによって付与される静止摩擦力を安定させることができる。
【0035】
次いで、プレキャスト枠15及び中間部材24の上面に土台を据え付け、木造住宅が構築される。木造住宅の荷重は、プレキャスト枠15、免震装置14及びコンクリート基礎13を介して地盤に支持される。
【0036】
中地震発生時、小地震発生時等、比較的低い振動エネルギーが地盤からコンクリート基礎13に伝播した場合、図3に示すように上部ゴム36及び下部ゴム37が弾性変形することによって振動エネルギーを吸収(弾性吸収)することができる。従って、木造住宅に伝播する振動エネルギーを低減又は阻止することができ、木造住宅の振動を抑制又は防止することができる。また、プレキャスト枠15の加重がアイソレータ32に加わるため、上部ゴム36及び下部ゴム37を十分に弾性変形させることができ、木造住宅に伝播する振動エネルギーを効果的に低減又は阻止することができる。
【0037】
大地震発生時等、比較的高い振動エネルギーが地盤からコンクリート基礎13に伝播した場合、図4及び図5に示すように上部ゴム36及び下部ゴム37が弾性変形するとともに、位置決め凹部41の内面によって鋼球33が摺動される。そして、位置決めばね34の付勢力に抗して鋼球33が取付孔38に没入されるとともに、位置決め凹部41による鋼球33の位置決めが解除される。すると、上部ゴム36の上面と上部滑動面39が滑動するとともに、下部ゴム37の下面と下部滑動面40が滑動し、滑動する面同士に動摩擦が生じる。従って、弾性変形による振動エネルギーの吸収と動摩擦による振動エネルギーの吸収(弾性摩擦吸収)が起こる。従って、木造住宅に伝播する振動エネルギーを低減することができ、木造住宅の振動を抑制することができる。
【0038】
ここで、緊結装置42によってプレキャスト基礎部材12とプレキャスト枠15は緊結されるとともに、緊結ばね45によって緊結方向に付勢されている。従って、プレキャスト枠15に対するプレキャスト基礎部材12の水平移動が制限され、上部ゴム36及び下部ゴム37の過大な変形を抑制することができる。
【0039】
また、プレキャスト枠15に対するコンクリート基礎13の水平移動は緊結ボルト43の外周面と緊結ボルト移動孔52の内周面との隙間によって制限されている。従って、上部ゴム36及び下部ゴム37の過大な変形を容易に抑制することができる。
【0040】
平常時における慣性、風等による木造住宅の揺れや車の通行等による地盤の揺れは、上部ゴム36及び下部ゴム37の弾性変形によって吸収することができる。
【0041】
本実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
・ この実施形態の免震システム11においては、アイソレータ32は鋼球33及び位置決めばね34によって上部滑動面39及び下部滑動面40の間に位置決めされている。従って、比較的低い振動エネルギーが地盤からコンクリート基礎13に伝播した場合には、アイソレータ32は弾性吸収することができる。また、比較的高い振動エネルギーが地盤からコンクリート基礎13に伝播した場合には、アイソレータ32は弾性摩擦吸収することができる。そして、弾性吸収と弾性摩擦吸収は、木造住宅の重量のみに依存せず、鋼球33の出没によって移行することができる。よって、弾性変形による振動エネルギーの吸収と動摩擦による振動エネルギーの吸収を十分に生かすことができ、十分な免震性能を得ることができる。
【0042】
・ この実施形態の免震システム11においては、枠部材23と立上部16は緊結ボルト43等で構成される緊結装置42によって緊結されている。このように構成した場合、木造住宅等の軽量の建造物に適用した場合でも、上部滑動面39と下部滑動面40によってアイソレータ32の上下面は押圧され、十分な静止摩擦力を得ることができる。また、上部ゴム36及び下部ゴム37の過大な変形を抑制することができる。
【0043】
・ この実施形態の免震システム11においては、プレキャスト枠15の断面は、L字状に形成されている。従って、プレキャスト枠15は水平方向の力に対して十分な剛性を有するため、水平方向に振動エネルギーが加わった際、木造住宅に捻れ等の有害な力を生じさせることを抑制することができる。また、プレキャスト枠15は垂直方向の力に対しても十分な剛性を有するため、木造住宅の垂直方向の荷重を十分に支持することができる。よって、木造住宅を十分に守ることができる。
【0044】
・ この実施形態の免震システム11においては、プレキャスト枠15は、複数の枠部材23から分割構成されている。従って、複数の枠部材23を組み合わせることによって、様々な建造物の形状に対応することができるとともに、様々な平面形状に対応することができる。また、枠部材23を一体化している現場打ちコンクリートは、圧縮応力が加えられたプレストレストコンクリート30である。従って、プレキャスト枠15の連結部分において十分な強度を確保することができる。
【0045】
・ この実施形態の免震システム11においては、プレキャスト基礎部材12には、二股状の脚部17が備えられ、これらの脚部17には高さ調節ナット18が埋設されている。これらの高さ調節ナット18には高さ調節ボルト19が螺合されている。従って、プレキャスト基礎部材12の高さ調節を行うことができるとともに立上部16の水平調整を容易に行うことができる。また、脚部17の幅を地盤に応じて変更して形成することにより、プレキャスト基礎部材12を地盤に容易に安定させることができる。
【0046】
・ この実施形態の免震システム11においては、中間部材の断面は、逆T字状に形成されている。このように構成した場合、プレキャスト枠15は水平方向の力及び垂直方向の力に対して、さらに十分な剛性を有する。従って、木造住宅をさらに十分に守ることができる。
【0047】
なお、前記実施形態を次のように変更して具体化することも可能である。
・ 前記アイソレータ32は、鋼板35の上下に上部ゴム36及び下部ゴム37が積層された3層構造のものである。このアイソレータ32は、ゴム、エラストマー等の弾性体から構成される単層構造のものでもよい。また、弾性体と剛性体が交互に積層された4層以上の構造のものでもよい。剛性体としては、金属、コンクリート等が挙げられる。
【0048】
・ 前記アイソレータ32は、上下一対の位置決め手段によって位置決めされているが、位置決め手段はアイソレータ32の上下に二対以上設けてもよい。また、アイソレータ32の上部に設けられる位置決め手段とアイソレータ32の下部に設けられる位置決め手段の個数は、異なっていてもよい。
【0049】
・ 前記取付孔38はアイソレータ32に透設されている。アイソレータ32の厚さによっては、これらの取付孔38の代わりとして、アイソレータ32の上下面に円柱状の取付凹部をそれぞれ凹設してもよい。このとき、これらの取付凹部に位置決めばね34及び鋼球33を装着する。また、これらの取付凹部をアイソレータ32に設けずに、上部滑動面39と下部滑動面40に凹設するとともにアイソレータ32の上下面に位置決め凹部41を凹設し、アイソレータ32が位置決めできるように構成してもよい。
【0050】
・ 前記位置決め手段は、上部ゴム36の上面に突起状の位置決め突部を突設するとともに下部ゴム37の下面に突起状の位置決め突部を突設し、これらの位置決め突部が位置決め凹部41に嵌合するように構成してもよい。
【0051】
・ 前記免震装置14は、立上部16のコーナ部分と立上部16のコーナ部分と間に介装されているが、免震装置14の介装位置及び数量は構造物の重量等に応じて適宜変更してもよい。
【0052】
・ 前記プレキャスト基礎部材12は、現場打ちコンクリートによって形成した現場打ち基礎部材によって構成してもよい。
・ 前記緊結ばね45は、板ばね等の他の付勢部材でもよい。
【0053】
・ 前記位置決め手段として鋼球33を適用している。鋼球33以外の位置決め部材として、例えば球面状の端面を有する円柱状の位置決め部材を適用し、その端面を位置決め凹部41に嵌合するように構成してもよい。なお、位置決め部材の材質は、金属以外に、硬質ゴム、セラミック等でもよい。
【0054】
・ 前記位置決め凹部41は断面円弧状に形成されているが、断面V字状、断面U字状等他の形状でもよい。
・ 前記緊結装置42は、アイソレータ32の両側方の二箇所に設けられているが、各アイソレータ32の側方に一箇所ずつ設けてもよく、各アイソレータ32を囲むように三箇所以上ずつ設けてもよい。
【0055】
・ 前記免震システム11は、木造住宅に適用しているが、鉄筋住宅、マンション、ビル等、他の構造物に適用してもよい。これらの構造物の中でも、5階建て程度の小規模構造物に適用することが好ましい。この免震システム11は、荷重が不足する小規模構造物でも十分な免震性能を得ることができ、その効果を十分に発揮することができる。
【0056】
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に記載する。
(1) 前記基礎部材はプレキャストコンクリートから形成されたプレキャスト基礎部材である請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の免震システム。このように構成した場合、基礎部材の品質と精度が確保され、さらに十分な免震性能を得ることができる。
【0057】
(2) 前記位置決め手段は、球面状の端面を有する位置決め部材と、位置決め用付勢部材と、位置決め凹部とから構成され、前記位置決め部材は弾性体、又は基礎部材及びプレキャスト枠に出没可能に設けられるとともに前記位置決め凹部は基礎部材及びプレキャスト枠、又は弾性体に凹設され、前記弾性体は位置決め用付勢部材の付勢力によって位置決め部材が付勢されて位置決め部材の端面が位置決め凹部に嵌合することによって位置決めされている請求項1から請求項5及び上記(1)のいずれか一項に記載の免震システム。このように構成した場合、弾性体を容易に位置決めさせることができるとともに、その位置決めを円滑に解除させることができる。
【0058】
【発明の効果】
この発明は、以上のように構成されているため、次のような効果を奏する。
請求項1に記載の免震システムによれば、十分な免震性能を得ることができる。
【0059】
請求項2に記載の免震システムによれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、軽量の建造物に適用した場合でも、十分な免震性能を得ることができる。また、弾性体の過大な変形を抑制することができる。
【0060】
請求項3に記載の免震システムによれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の効果に加えて、構造物を十分に守ることができる。
請求項4に記載の免震システムによれば、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、プレキャスト枠の連結部分における強度を十分に確保することができる。
【0061】
請求項5に記載の免震システムによれば、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の発明の効果に加えて、基礎部材の高さ調節を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態における免震システムを示す分解斜視図。
【図2】免震システムの主要部を示す断面図。
【図3】免震システムの主要部における弾性吸収を示す断面図。
【図4】免震システムの主要部における弾性摩擦吸収を示す断面図。
【図5】免震システムの主要部において緊結装置による移動規制状態を示す断面図。
【図6】枠部材と中間部材の連結部分を示す断面図。
【図7】コンクリート基礎を示す平面図。
【図8】(a)はプレキャスト基礎部材を示す断面図、(b)はコンクリート基礎を示す断面図。
【図9】(a)はプレキャスト基礎部材の連結部分を示す平面図、(b)はその断面図。
【符号の説明】
11…免震システム、12…基礎部材としてのプレキャスト基礎部材、14…免震装置、15…プレキャスト枠、17…脚部、18…高さ調節手段としての高さ調節ナット、19…高さ調節手段としての高さ調節ボルト、23…枠部材、25…連結手段としての支持体、26…連結手段としてのねじ鉄筋、27…連結手段としての締結ナット、28…連結手段としての締結コイルばね、30…プレストレストコンクリート、33…位置決め手段としての鋼球、34…位置決め手段としての位置決めばね、36…弾性体としての上部ゴム、37…弾性体としての下部ゴム、38…位置決め手段としての取付孔、41…位置決め手段としての位置決め凹部、42…緊結装置。

Claims (5)

  1. 地盤上に設置される基礎部材と、該基礎部材に載置される免震装置と、該免震装置に載置され建造物を支持するプレキャスト枠とから構成され、前記地盤から伝播する振動エネルギーを吸収可能な免震システムであって、
    前記免震装置は、弾性変形によって振動エネルギーを吸収可能な弾性体と、該弾性体を前記基礎部材及びプレキャスト枠の間に位置決めする位置決め手段とを備え、前記弾性体の弾性変形によって振動エネルギーを吸収する弾性吸収と、該弾性吸収に加えて弾性体とプレキャスト枠の動摩擦及び弾性体と基礎部材の動摩擦によって振動エネルギーを吸収する弾性摩擦吸収と、によって振動エネルギーを吸収可能であり、前記位置決め手段による弾性体の位置決めが振動エネルギー応じて解除されることにより、前記弾性吸収から弾性摩擦吸収に移行することを特徴とする免震システム。
  2. 前記基礎部材とプレキャスト枠とは緊結装置で緊結されるとともに緊結方向に付勢する付勢部材が設けられ、前記弾性体が基礎部材とプレキャスト枠で押圧されるように構成した請求項1に記載の免震システム。
  3. 前記プレキャスト枠の断面は、L字状に形成されている請求項1又は請求項2に記載の免震システム。
  4. 前記プレキャスト枠は、複数の枠部材から分割構成され、該複数の枠部材は現場打ちコンクリートによって一体化され、該現場打ちコンクリートには前記枠部材の連結部分を連結する連結手段が埋設され、該連結手段によって前記現場打ちコンクリートには圧縮応力が加えられるように構成した請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の免震システム。
  5. 前記基礎部材には、二股状の脚部が備えられ、該脚部には高さ調節手段が設けられている請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の免震システム。
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