JP2004162146A - 異形引抜き用鋼材とそれを用いた鋼部材の製造法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロボットレール用素材としても十分に満足できる低コスト型異形引抜き用鋼材を提供し、ロボットレール等の異形引抜き鋼部材を低価格で製造する技術を確立する。
【解決手段】異形引抜き用鋼材を、C:0.4超〜 0.6%, Si:0.25%以下,Mn:0.10%以上0.60%未満,Al: 0.005%以上0.10%未満,B:0.0005〜0.0050%,Ti:0.05超〜0.20%,Nb: 0.015〜 0.040%を含有すると共に、残部がFe及び不純物元素から成り、かつ不純物中のP,S,Cu,Ni,Cr,Mo,N及びOが極力低い熱間圧延材であって、熱間圧延のままでの硬度がHB85以下である構成とする。また、上記鋼材を素材とし、最初の異形引抜きはその前に焼鈍を行うことなく実施し、次いで焼鈍と異形引抜きとを繰り返して所定寸法形状となした後、高周波焼入れを施すことにより、異形引抜き鋼部材を低コストで製造する。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えばロボットレール用等の異形引抜き鋼部材を製造するための素材として好適な異形引抜き性,高周波焼入性,高周波焼入時の耐粗粒化特性に優れた異形引抜き用鋼材に関し、更にはそれを使用して表面硬度の高い“ロボットレール等の異形引抜き機械構造用炭素鋼部材”を省工程で製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、工業用ロボットや荷物運搬台車等を案内するためのロボットレールが需要を大幅に拡大しているが、このロボットレールは、従来、JISで規定される機械構造用中炭素鋼材(例えばS50C)あるいはこれにCrを添加した鋼材を丸棒に熱間圧延した後、球状化焼鈍と異形引抜きを数回繰り返して所定の寸法形状に成形し、次いで所望の強度や耐摩耗性を確保するために高周波焼入れ・焼戻しを施す工程を経て製造されていた。
しかしながら、上記方法では、数回の熱処理と引抜きを繰り返すために工程数と費用がかかるという問題があり、その省工程化が強く望まれていた。
【0003】
ところで、前記ロボットレール等の異形引抜きでは、1パス目は熱間圧延した丸鋼から図1に示す四角断面形状に引抜き成形し、2パス目以降は前記四角断面から図2に示すような複雑断面形状に数回をかけて引抜き成形する手法が一般的に採られる。
ここで、2パス目以降は図2に示すような複雑断面形状への引抜きのため各パス毎の焼鈍を省略することは好ましくないが、1パス目は、丸鋼から図1に示す四角断面形状への引抜きであるために引抜き時の減面率も小さく、熱間圧延のままの丸鋼素材の特性を工夫すれば当該パスの前の焼鈍を省略することが可能ではないかと考えられた。なお、引抜き工程においては、特に初回パス(1パス目)の前に施す球状化焼鈍の省略が引抜き作業性の円滑化やコスト削減に極めて有利となることは言うまでもない。
【0004】
もっとも、丸鋼から四角断面形状材への引抜き(即ち1パス目の引抜き)に際して実施されていた“前処理としての球状化焼鈍”はC含有量の低減や添加元素(例えばSi,Mn)の低減によって省略することが可能であると考えられるかも知れないが、これら添加元素の低減は後工程で実施される高周波焼入れ(ロボットレールの場合は強度確保や耐摩耗性の観点から高周波焼入れ・焼戻しが実施される)での焼入れ性を低下するため、強度や耐摩耗性が要求されるロボットレール等の製造には不向きであった。
また、ロボットレールの場合には上述のように高周波焼入れ・焼戻しが施されるため、結晶粒の粗粒化問題にも対処する必要があった。
【0005】
なお、例えば特開平10−265850号公報を見ると、異形引抜き工程における球状化焼鈍や引抜きの回数を削減できる直動軸受け部材の製造手段として、Si含有量を抑えて冷間加工性の改善を図ったB添加鋼に“Ac点〜800℃を最高点温度としその後徐冷する球状化焼鈍”を施すことにより硬さをHB85以下とし、これを異形ダイスで引き抜く方法が開示されている。
しかし、この方法も、引抜き工程の1パス目の前に素材を球状化焼鈍することが欠かせず、また得られる引抜き材の高周波焼入れ性や高周波焼入れ時の耐粗粒化特性の点でも十分に満足できるものとは言えなかったことから、例えば“ロボットレールに必要とされる特性を備えた引抜き鋼部材”の製造コスト低減手段としては不十分なものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このようなことから、本発明が目的としたのは、引抜き工程の1パス目の前に施されていた球状化焼鈍を省略することができるほどに優れた異形引抜き性を有すると共に、引抜き材に優れた高周波焼入性並びに高周波焼入時の耐粗粒化特性を確保することが可能な、ロボットレール用素材としても十分に満足できる低コスト型異形引抜き用鋼材を提供することである。また、本発明の目的は、前記異形引抜き用鋼材を用いて表面硬度の高い“ロボットレール等の異形引抜き機械構造用炭素鋼部材”を省工程生産できる手段を提供することにも置かれた。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成すべく、特にロボットレール用の素材としても使用できそうな機械構造用炭素鋼の化学組成に工夫を凝らしながら研究を行った結果、次に示す知見を得ることができた。
a) 機械構造用炭素鋼においてその構成成分であるC,Si及びMnの含有量を低めに抑えると共に、不可避的に混入しがちなP,S,Cu,Ni,Cr,Mo,N及びOの含有量も十分に低く抑えると、鋼の変形抵抗が低下して変形能が向上し、異形引抜き性が著しく向上する。
b) ただ、C,Si,Mn量の低減は変形抵抗の低下,変形能の向上には有効であるものの、高周波焼入れ性の低下を招いて製品の強度確保ができなくなる。しかし、この高周波焼入れ性の低下はB及びNbの添加によって補うことが可能である。
【0008】
c) 即ち、Bの添加は変形抵抗の増大や変形能の低下を招くことなく高周波焼入性を向上し、Si及びMn量を少なくした場合でも、通常の高周波焼入れを行えばC含有量が同レベルのJIS規格鋼(機械構造用炭素鋼)と同等の高周波焼入性を示す。しかしながら、B添加による焼入性向上効果を確保するためには、Al,Ti添加によって鋼中のNを固定することが必要である。
d) また、同様に高周波焼入れ性の向上効果を発揮するNbは、その適量添加によって高周波焼入れ時における結晶粒の粗大化防止効果をも発揮する。
e) 更に、Nの固定作用を有するTiの適量添加は結晶粒粗大化の防止にも有効であるばかりか、切削性や加工性(限界圧縮率)の向上に寄与する。
【0009】
f) 上述のように、C,Si及びMnの含有量を低めに抑えると共に不可避的不純物に混入しがちなP,S,Cu,Ni,Cr,Mo,N及びOの含有量も十分に低く抑え、かつB,Nb,Al,Tiを添加した機械構造用炭素鋼は、1150℃以下の温度に加熱してから800℃未満の仕上げ温度で熱間圧延し、その後冷却することによって、熱間圧延のままで硬度HB85以下の圧延材とすることができる。そして、この硬度HB85以下の圧延材は、変形抵抗が低くて変形能が高いのでロボットレール等の異形引抜きを行う際にも1パス目の前に素材の球状化焼鈍を施す必要がなく、またこの圧延材を引抜きして得られる引抜き材は優れた高周波焼入れ性並びに高周波焼入れ時の耐粗粒化特性を示す。
【0010】
本発明は、上記知見事項等に基づいて完成されたものであり、次の▲1▼及び▲2▼項で示す異形引抜き用鋼材、並びに異形引抜き鋼部材の製造方法を提供するものである。
▲1▼ C:0.4超〜 0.6%(以降、 成分割合を表す%は質量%とする) , Si:0.25%以下,Mn:0.10%以上0.60%未満,Al: 0.005%以上0.10%未満,B:0.0005〜0.0050%,Ti:0.05超〜0.20%,Nb: 0.015〜 0.040%を含有すると共に、残部がFe及び不純物元素から成り、かつ不純物中のP,S,Cu,Ni,Cr,Mo,N及びOの含有量がそれぞれ
P: 0.015%以下, S: 0.015%以下, Cu:0.10%以下,
Ni:0.10%以下, Cr:0.15%未満, Mo:0.15%以下,
N: 0.007%以下, O: 0.005%以下
である熱間圧延材であって、熱間圧延のままでの硬度がHB85以下であることを特徴とする異形引抜き用鋼材。
▲2▼ 前記▲1▼項に記載の鋼材を素材とすると共に、最初の異形引抜き工程はその前に焼鈍を行うことなく実施し、次いで焼鈍と異形引抜き工程とを繰り返して所定の寸法形状となした後、高周波焼入れを施すことを特徴とする、異形引抜き鋼部材の製造方法。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明において、異形引抜き用鋼材の“化学組成”並びに“熱間圧延のままでの硬度”を前記の如くに規定した理由を説明する。
【0012】
[A] 鋼材の化学組成
a) C含有量
Cは高周波焼入性に影響を及ぼす元素であり、焼入硬化層の硬さ及び深さを確保して機械構造用部品に所望の機械的性質を付与するのに有効な成分である。しかし、C含有量が 0.4%以下では前記効果が十分でなく、一方、 0.6%を超えるCを含有させると変形抵抗の上昇に伴って異形引抜き性の劣化が顕著化する。従って、C含有量は 0.4超〜 0.6%と定めた。
【0013】
b) Si含有量
Siには鋼の脱酸の安定化及び強度を高める作用があり、この作用による効果を確実に得るためにはSi含有量を0.06%以上とすることが望ましいが、本発明ではSiは必ずしも積極添加する必要はない。但し、Si含有量が0.25%を超えると異形引抜き性の低下を招くことから、Si含有量は0.25%以下と定めた。
【0014】
c) Mn含有量
Mnは鋼中のSを固定して熱間加工性を高めると共に強度を確保する作用を有しており、前記作用による所望の効果を得るためには0.10%以上のMnを含有させる必要がある。しかし、Mn含有量が0.60%以上になると変形抵抗が大きくなって異形引抜き性の劣化をきたす。従って、Mn含有量を0.10%以上0.60%未満と定めたが、好ましくは0.10〜0.40%とするのが良い。
【0015】
d) Al含有量
Alは鋼の脱酸剤として有効である上、窒化物を形成して鋼中のNを固定するので異形引抜き時の加工硬化を抑制する作用を有しており、更に鋼中のNを固定してBの高周波焼入性向上効果を確保するのにも有効な成分である。しかし、Al含有量が 0.005%未満では上記の効果が十分でなく、一方、0.10%以上のAl含有量になると異形引抜き時の変形能が低下する。従って、Al含有量は 0.005%以上0.10%未満と定めたが、Bの高周波焼入性向上効果をより十分に確保するためにはAl含有量は0.03%以上とすることが好ましい。
【0016】
e) B含有量
Bは、異形引抜き性を阻害することなく良好な高周波焼入性を確保する作用を有しているが、その含有量が0.0005%未満では前記作用による効果に乏しい。一方、0.0050%を超えてBを含有させてもその効果が飽和するばかりか、粒界脆化を招く場合がある。従って、B含有量は0.0005〜0.0050%と定めた。
【0017】
f) Ti含有量
Tiは、本発明鋼材において粗大なMnSの生成を防止するための重要な合金元素である。また、Tiは鋼を脱酸,脱窒する作用や高周波焼入時の結晶粒粗大化を防止する作用のほか、Ti硫化物を生成して鋼の切削性を向上する作用や、Ti硫化物を生成することによりMnSの生成を防止して加工性(限界圧縮率)を向上する作用をも有している。しかし、Ti含有量が0.05%以下であると前記作用による効果が十分でなく、一方、Tiを0.20%以上含有させてもTi硫化物の形成による粗大MnSの生成防止効果が飽和し、また鋼の脱酸,脱窒作用なども飽和してしまい、むしろコスト高となる。従って、Ti含有量は0.05超〜0.20%と定めた。
【0018】
g) Nb含有量
Nbは、異形引抜き性を大きく阻害することなく良好な高周波焼入性を確保するのに有効な成分であり、また高周波焼入時における結晶粒の粗大化防止にも有効である。しかしながら、Nb含有量が 0.015%未満では前記効果が顕著化せず、一方、 0.040%を超えてNbを含有させると鋼の変形抵抗を増加させることが避けられず、また粗大な未固溶炭化物が残留して異形引抜き性の劣化を招くことがある。従って、Nb含有量は 0.015〜 0.040%と定めたが、好ましくはNb含有量の上限を0.03%程度に抑えることが推奨される。
【0019】
h) P含有量
Pは異形引抜き時の変形能を低下させる不純物元素であって、その含有量が特に 0.015%を超えると異形引抜き時における変形能の低下が著しくなる。従って、不純物元素としてのPの含有量は 0.015%以下と定めた。
i) S含有量
Sも異形引抜き時の変形能を低下させる不純物元素であって、その含有量が特に 0.015%を超えると異形引抜き時における変形能の低下が著しくなる。従って、不純物元素としてのSの含有量は 0.015%以下と定めた。
【0020】
j) Cu含有量
Cuも変形抵抗を高めて異形引抜き性を劣化させる不純物元素であって、その含有量が特に0.10%を超えると異形引抜き性の劣化が著しくなる。従って、不純物元素としてのCuの含有量は0.10%以下と定めたが、好ましくは0.05%以下とすることが推奨される。
【0021】
k) Ni含有量
Niも変形抵抗を高めて異形引抜き性を劣化させる不純物元素である。更に、Niは1パス目異形引抜き後に施される球状化焼鈍の後のスケール除去を困難にする元素でもある。特に、Ni含有量が0.10%を超えると異形引抜き性とスケール除去性の低下が著しくなる。従って、不純物元素としてのNiの含有量は0.10%以下と定めたが、好ましくは0.05%以下とすることが推奨される。
【0022】
l) Cr含有量
Crも変形抵抗を高めて異形引抜き性を劣化させる不純物元素であり、また1パス目異形引抜き後に施される球状化焼鈍の後のスケール除去を困難にする元素でもある。特に、Cr含有量が0.15%を超えると異形引抜き性とスケール除去性の低下が著しくなる。従って、不純物元素としてのCrの含有量は0.15%以下と定めたが、好ましくは0.10%以下とすることが推奨される。
【0023】
m) Mo含有量
Moも変形抵抗を高めて異形引抜き性を劣化させる不純物元素であり、また1パス目異形引抜き後に施される球状化焼鈍の後のスケール除去を困難にする元素でもある。特に、Mo含有量が0.10%を超えると異形引抜き性とスケール除去性の低下が著しくなることから、不純物元素としてのMoの含有量は0.10%以下と定めたが、好ましくは0.05%以下にすることが推奨される。
【0024】
n) N含有量
Nも変形抵抗を高めて異形引抜き性を劣化させる不純物元素である。更に、Nは容易にBと結びついてBNを形成するので、Bの高周波焼入れ性向上効果を阻害する元素でもある。特に、N含有量が 0.007%を超えると、異形引抜き性の低下が著しくなると共にBによる高周波焼入れ性向上効果が得にくくなる。従って、不純物元素であるNの含有量は 0.007%以下と定めたが、好ましくは 0.005%以下、より好ましくは 0.004%以下にすることが推奨される。
【0025】
o) O含有量
Oは酸化物を形成して異形引抜き時の変形能を低下させる不純物元素であって、その含有量が特に 0.005%を超えると異形引抜き時の変形能の低下が著しくなる。従って、不純物元素としてのOの含有量は 0.005%以下と定めた。
【0026】
[B] 熱間圧延のままでの硬度
異形引抜き用鋼材(引抜き用素材:熱間圧延材)の硬度がHB85を上回っていると、当該異形引抜き用鋼材を1パス目の異形引抜きに付する際に予め球状化焼鈍を施しておく必要が生じる。即ち、圧延素材の球状化焼鈍省略のためには引抜き用素材は硬度がHB85以下であることが必要であって、硬度がHB85を上回る引抜き用素材では、球状化焼鈍を省略すると1パス目異形引抜きでの引抜き減面率が大きくなると断線が生じる(本発明者らの実験によると素材硬度がHB87のものでは異形引抜き減面率が24%で断線する)。
なお、1パス目の引抜き減面率を小さくすることは後工程の引抜き回数が多くなる結果をもたらし、かえってコストアップを招くことになる。
従って、熱間圧延のままでの異形引抜き用鋼材の硬度はHB85以下と定めた。
【0027】
上記の異形引抜き用鋼材(引抜き用素材)は、C:0.4超〜 0.6%, Si:0.25%以下,Mn:0.10%以上0.60%未満,Al: 0.005%以上0.10%未満,B:0.0005〜0.0050%,Ti:0.05超〜0.20%,Nb: 0.015〜 0.040%を含有すると共に、残部がFe及び不純物元素から成り、かつ不純物中のP,S,Cu,Ni,Cr,Mo,N及びOの含有量がそれぞれ
P: 0.015%以下, S: 0.015%以下, Cu:0.10%以下,
Ni:0.10%以下, Cr:0.15%未満, Mo:0.15%以下,
N: 0.007%以下, O: 0.005%以下
である化学組成の鋼片(鋼塊あるいは連続鋳造鋳片)を常法に従い溶製した後、これに加熱温度が1150℃以下で、仕上げ温度が800℃未満の熱間圧延を施すことによって製造することができる。熱間圧延は直送圧延の形態であっても構わない。
【0028】
ここで、「加熱温度:1150℃以下,仕上げ温度:800℃未満」という熱間圧延の条件は、異形引抜き用鋼材(引抜き用素材)の硬度を熱間圧延のままでH85以下として変形抵抗を下げ、ロボットレール等の異形引抜きにおいて1パス目異形引抜きでの引抜き用素材の球状化焼鈍を省略するためのものであり、また鋼材に均一な組織を得るためのものでもある。
【0029】
なお、上記異形引抜き用鋼材(引抜き用素材)からロボットレール等の異形引抜き鋼部材を製造するには、最初の異形引抜き工程はその前に焼鈍を行うことなく実施し、次いで焼鈍と異形引抜き工程とを繰り返して所定の寸法形状となした後、高周波焼入れを施す工程を採用するのが有利である。
【0030】
上記「高周波焼入れ」は製造する異形引抜き鋼部材の使用に応じて全面及び局部的に実施され(勿論必要に応じて高周波焼入後に焼戻しが施される)、所望の異形引抜き鋼部材(ロボットレール等)に仕上げられる。
この時の高周波焼入れ方法は特に規定しないが、通常の方法(例えば加熱温度:900℃程度,加熱保持時間:2秒程度)で行えば十分である。この場合の高周波焼入時の硬化深さは従来鋼(例えばS50CにCr添加を行ったもの)と同等レベルとなり、かつ粗粒化することもない。
【0031】
以下、実施例によって本発明を更に具体的に説明する。
【実施例】
この実施例では、図2に示す断面形状(最終形状)を有したロボットレールの製造を試みた。
【0032】
まず、表1に示す化学組成の鋼を通常の方法によって溶製した。
ここで、表1に示した鋼A〜Jは化学組成が本発明の規定範囲を満足するものであり、鋼a〜nは化学組成が本発明の規定範囲から外れるものである。なお、鋼nはJISに規定された機械構造用炭素鋼に相当するものである。
【0033】
【表1】
Figure 2004162146
【0034】
次いで、これらの各鋼を常法通りに鋼片とした後、1100℃に加熱してから表2に示す仕上げ温度で熱間圧延を行って直径60mmの丸棒とし、その後放冷した。
このようにして得られた熱間圧延のままの丸棒鋼材の硬度を測定したが、その結果も表2に併記した(なお試験番号24では球状化焼鈍後の硬度を示した)。
【0035】
【表2】
Figure 2004162146
【0036】
次に、上記各熱間圧延材(丸鋼)を素材とし、まず図1に示す断面形状(4角形状材)への1パス目異形引抜き(異形引抜き減面率=24%)を実施した。そして、その後、焼鈍と異形引抜きを繰り返して図2に示す最終製品の断面形状となし、最後に高周波焼入れを施して最終製品(ロボットレール)を製造した。
【0037】
この時の工程を下記に示す。
本発明例1〜9並びに比較例12:
圧延素材→異形引抜き(1回目)→球状化焼鈍→異形引抜き(2回目)→球状化焼鈍→異形引抜き(3回目)→球状化焼鈍→異形引抜き(4回目)→応力除去焼鈍→高周波焼入れ。
比較例24(従来例):
圧延素材→球状化焼鈍→異形引抜き(1回目)→球状化焼鈍→異形引抜き(2回目)→球状化焼鈍→異形引抜き(3回目)→球状化焼鈍→異形引抜き(4回目)→応力除去焼鈍→高周波焼入れ。
【0038】
上記引抜き工程において、まず1パス目異形引抜き後にダイス及び引抜材の表面状態(焼付きの有無,断線の有無)を確認した。そして、最終異形引抜き後にもダイス及び引抜材の表面状態を確認し、問題なく加工を終えた製品については高周波焼入れを実施してから表面硬度と硬化深さを測定すると共に、粗粒化発生の有無も調査した。
そして、これらの調査を基に異形引抜き用鋼材としての熱間圧延材(丸鋼)の評価を行ったが、その評価は次の▲1▼及び▲2▼で示した点に留意して実施した。
▲1▼ 熱間圧延材(丸鋼)からの1パス目異形引抜きにおいて、問題なく異形引抜きができたか否か(成形不良はないか、焼付きはないか、断線はないか、ダイスの損傷はないか)。
▲2▼ 最終製品の高周波焼入れにおいて、ロボットレールに必要とされる表面硬度Hv ≧600,硬化深さ≧2.8mm を満足しているか否か。また、高周波焼入れによる粗粒化が発生せずに硬化層がJISで規定するオーステナイト粒度番号7以上の粒度を維持しているか否か。
これらの調査結果も表2に併せて示した。
【0039】
表2に示される結果から、化学組成が本発明の規定範囲内にある鋼A〜Iを低温圧延(780℃仕上げ圧延)して得た圧延材(試験番号1〜9)は圧延のままでも硬度が低く、このような熱間圧延材は球状化焼鈍を省略しても図1に示す形状への1パス目異形引抜きが可能であることが分かる。また、これらの熱間圧延材は、図2に示す最終製品での高周波焼入れ性(表面硬度,硬化深さ)や高周波焼入れ時の粗粒化の点でも何ら問題がないことを確認することができる。
【0040】
これに対して、化学組成が本発明の規定範囲内にある鋼Jであっても、試験番号10が示すように、比較的高い温度で圧延したもの(870℃仕上げ圧延)では熱間圧延材の硬度が高くなり(HB=89.4)、このような硬度の高い鋼材を引抜き素材とした場合には球状化焼鈍を省略した状態では1パス目引抜きにおいて断線が生じた。
【0041】
一方、比較鋼である鋼a〜mの熱間圧延材では、球状化焼鈍を省略した結果、鋼bの熱間圧延材を除いては圧延材の硬度が高い(HB≧86)ため、図1に示す断面形状への1パス目異形引抜き(異形引抜き減面率=24%)において断線を生じた(試験番号10,11,13〜23を参照)。
また、鋼bの熱間圧延材は、C含有量が低いために伸線は可能であったが、高周波焼入れにおいて硬度不足となった(試験番号12を参照)。
【0042】
そして、比較鋼である鋼n(JISに規定された機械構造用炭素鋼に相当する鋼)の熱間圧延材は、従来通りに1パス目異形引抜きの前に球状化焼鈍を施したために引抜き素材としての硬度は低くなっていて1パス目異形引抜きは可能であったが、Nbが非添加であるため高周波焼入れにおいて粗粒化が発生した(試験番号24を参照)。
【0043】
【発明の効果】
以上に説明した如く、この発明によれば、異形引抜き用として、また高周波焼入れが施されるロボットレール等の異形引抜き鋼部材の製造素材としても好適な鋼材を提供することができ、更には異形引抜き工程における1パス目引抜きの前での素材の焼鈍を省略してロボットレール等の異形引抜き鋼部材を作業性良く低コストで製造することも可能とするなど、産業上有用な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ロボットレール等の異形引抜き工程で採用される“1パス目の異形引抜き後の断面形状”例を示す説明図である。
【図2】ロボットレ−ルの断面形状例を示す説明図である。

Claims (2)

  1. 質量%で、C: 0.4超〜 0.6%,Si:0.25%以下,Mn: 0.10 %以上0.60%未満,Al: 0.005%以上0.10%未満,B:0.0005〜0.0050%,Ti:0.05超〜0.20%,Nb: 0.015〜 0.040%を含有すると共に、残部がFe及び不純物元素から成り、かつ不純物中のP,S,Cu,Ni,Cr,Mo,N及びOの含有量がそれぞれ
    P: 0.015%以下, S: 0.015%以下, Cu:0.10%以下,
    Ni:0.10%以下, Cr:0.15%未満, Mo:0.15%以下,
    N: 0.007%以下, O: 0.005%以下
    である熱間圧延材であって、熱間圧延のままでの硬度がHB85以下であることを特徴とする異形引抜き用鋼材。
  2. 請求項1に記載の鋼材を素材とすると共に、最初の異形引抜き工程はその前に焼鈍を行うことなく実施し、次いで焼鈍と異形引抜き工程とを繰り返して所定の寸法形状となした後、高周波焼入れを施すことを特徴とする、異形引抜き鋼部材の製造方法。
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