JP2004161465A - プラテンローラのクリーニング機構 - Google Patents
プラテンローラのクリーニング機構 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004161465A JP2004161465A JP2002331156A JP2002331156A JP2004161465A JP 2004161465 A JP2004161465 A JP 2004161465A JP 2002331156 A JP2002331156 A JP 2002331156A JP 2002331156 A JP2002331156 A JP 2002331156A JP 2004161465 A JP2004161465 A JP 2004161465A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- platen roller
- cleaning mechanism
- print head
- adhesive
- plate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Handling Of Sheets (AREA)
- Accessory Devices And Overall Control Thereof (AREA)
- Feeding Of Articles By Means Other Than Belts Or Rollers (AREA)
Abstract
【課題】本発明は、粘着剤に接した状態でプラテンローラを移動させることにより、プラテンローラに付着したゴミ等の異物を粘着剤に接着して確実に除去できて、高品質の画像印刷が可能なプラテンローラのクリーニング機構を提供すること。
【解決手段】本発明のプラテンローラのクリーニング機構の印刷ヘッド11とプラテンローラ13とは、印刷ヘッド11とプラテンローラ13との間に配設した記録媒体16に沿って移動可能に配設され、印刷ヘッド11とプラテンローラ13とが移動中にプラテンローラ13に付着した異物を除去可能なクリーニング機構22を設け、このクリーニング機構22はフレーム1の底板1c上に貼付した粘着剤22bからなるので、粘着剤22bでプラテンローラ13に付着したゴミ等の異物を確実に除去することができる。
【選択図】 図2
【解決手段】本発明のプラテンローラのクリーニング機構の印刷ヘッド11とプラテンローラ13とは、印刷ヘッド11とプラテンローラ13との間に配設した記録媒体16に沿って移動可能に配設され、印刷ヘッド11とプラテンローラ13とが移動中にプラテンローラ13に付着した異物を除去可能なクリーニング機構22を設け、このクリーニング機構22はフレーム1の底板1c上に貼付した粘着剤22bからなるので、粘着剤22bでプラテンローラ13に付着したゴミ等の異物を確実に除去することができる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はプラテンローラのクリーニング機構に係わり、プラテンローラに付着した異物を容易にとることができるプラテンローラのクリーニング機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のプラテンローラのクリーニング機構は、図4に示すように、矢印J方向に回転可能な円柱状のプラテンローラ31の図示右側の外周表面にクリーニング板32が配設されて構成されている。
前記クリーニング板32は、先縁部にプラテンローラ31の外周面に対して鋭角のすくい角を形成した刃部32aが形成され、この刃部32aと反対側の末端部32bが回動自在の軸33に支持されると共に、その中間部には引っ張りバネ34が設けられれている。
そして、引っ張りバネ34が所定の付勢力でクリーニング板32を引っ張ることにより、刃部32aの先縁部がプラテンローラ31の外周表面に圧接するようになっている。
【0003】
また、プラテンローラ31の図示上方側には、印刷ヘッド35がプラテンローラ31と所定のギャップを有して配設されている。また、プラテンローラ31と印刷ヘッド35との間には記録媒体36が給紙されて、プラテンローラ31の矢印J方向の回転で、記録媒体36が矢印K方向に搬送可能になっている。
従来のプラテンローラのクリーニング機構を有するプリンタは、印刷ヘッド35を駆動させると共に、プラテンローラ31を矢印J方向に回転させて矢印K方向に搬送する記録媒体36に所望の画像を印刷するようになっている。
【0004】
前記記録媒体36に印刷中のプラテンローラ31の外周表面には、紙粉あるいはゴミ等の異物が付着するが、この異物は、プラテンローラ31に圧接しているクリーニング板32の刃部32aによって削り落とされて、プラテンローラ31の外周表面が常にクリーニングされるようになっている。
このような従来のプラテンローラのクリーニング機構は、クリーニング板32の刃部32aの先鋭部がプレテンローラ31の外周表面に喰い込んで外周表面が傷付かないように、刃部32aの先鋭部の内側面がプラテンローラ31の外周表面の接線上に位置するように組み立てられている。
【0005】
【特許文献】
特開平6−171185号公報
特開平4−358139号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述したような従来のプラテンローラのクリーニング機構は、刃部32aの先鋭部を確実にプラテンローラ31の外周表面の接線上に位置させて組み立てるのは難しく、組立に時間が掛かる問題があった。
また、従来のプラテンローラのクリーニング機構は、刃部32aの先鋭部がプラテンローラ31の外周表面の接線上から位置ズレして組立られると、刃部32aの先鋭部でプラテンローラ31の外周表面が傷付き、高品質の画像印刷ができなくなるおそれがあった。
【0007】
本発明は前述したような問題点に鑑みてなされたもので、粘着剤に接した状態でプラテンローラを移動させることにより、プラテンローラに付着したゴミ等の異物を粘着剤に接着して確実に除去できて、高品質の画像印刷が可能なプラテンローラのクリーニング機構を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための第1の解決手段として本発明の熱転写プリンタは、記録媒体に印刷可能な印刷ヘッドと、この印刷ヘッドと対向する側に配設したプラテンローラと、前記印刷ヘッドと前記プラテンローラを内部に収納するフレームとを備え、前記印刷ヘッドと前記プラテンローラとは、前記印刷ヘッドと前記プラテンローラとの間に配設した前記記録媒体に沿って移動可能に配設され、前記印刷ヘッドと前記プラテンローラとが移動中に前記プラテンローラに付着した異物を除去可能なクリーニング機構を設けたことを特徴とする。
【0009】
また、前記課題を解決するための第2の解決手段として、前記クリーニング機構は、前記印刷ヘッドとプラテンローラとが移動する範囲内の前記フレームの底板上に貼付した粘着剤からなり、前記移動中の前記プラテンローラの外周表面が前記粘着剤に接するようにしたことを特徴とする。
【0010】
また、前記課題を解決するための第3の解決手段として、前記粘着剤は、前記プラテンローラの移動方向における幅寸法が、前記プラテンローラの少なくとも1周分以上に形成されていることを特徴とする。
【0011】
また、前記課題を解決するための第4の解決手段として、前記粘着剤は、前記フレームの前記底板上に交換可能に配設した板材に貼付されていることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明のプラテンローラのクリーニング機構を図面に基づいて説明する。図1は本発明のプラテンローラのクリーニング機構を用いたプリンタの斜視図であり、図2は本発明のプラテンローラのクリーニング機構を用いたプリンタの要部断面図であり、図3は本発明に係わるヘッドユニットとプラテンローラとを示す斜視図である。
【0013】
まず、本発明のプラテンローラのクリーニング機構の1実施の形態を図1〜図3に基づいて説明すると、本発明のプラテンローラのクリーニング機構を用いたプリンタを、例えば熱転写プリンタで説明すると、熱転写プリンタPは、外周部を覆う金属板等からなるフレーム1が配設され、このフレーム1には、互いに対向する側板1a、1aが形成され、この側板1a、1aに2本のガイドピン1b、1bが所定の間隔でそれぞれ立設されている。
【0014】
また、フレーム1の下部には平坦状の底板1cが形成され、この底板1c上の図示右側には、用紙挿入口1dが開放されて形成され、この用紙挿入口1dから後述する記録媒体16を、例えば手差し給紙可能になっている。
また、2本のガイドピン1bには、圧接ガイド板2が側板1bに沿って上下動可能に係合支持されている。前記圧接ガイド板2は、図2に示すように、横長で長尺状に形成され、2本のガイドピン1bが係合可能な係合溝2aが形成されている。そして、係合溝2aに係合するガイドピン1bは、係合溝2aから突出する先端部にワッシャ(図示せず)が挿嵌されて圧接ガイド板2が抜け止めされている。
【0015】
前記係合溝2aは、後述するヘッドユニット6の移動方向に対して所定角度で傾斜させて形成されているので、圧接ガイド板2が矢印Eの斜め下方、あるいは矢印Fの斜め上方に上下動可能になっている。
また、圧接ガイド板2の下端部寄りには、長手方向に長尺状で所定の幅寸法のガイド溝2bが形成されている。
また、圧接ガイド板2の上端部の略中央部には、凹部2cが形成され、この凹部2cには、後述するカム部材4が押圧操作可能な段差状の押圧部2dが形成されている。
【0016】
また、フレーム1の互いに対向する側板1a、1aには、カム支持棒3が橋渡しされて支持されており、側板1aの内側近傍のカム支持棒3には、一対のカム部材4が互いに対向して軸止されている。
前記カム部材4は、圧接ガイド板2に形成した段差状の押圧部2dを押圧可能な円弧状の操作部4aが形成され、カム部材4を矢印C方向に回動させることにより、操作部4aが押圧部2dを押圧して圧接ガイド板2を降下させることができるようになっている。
また、カム部材4は、操作部4aの先端部にロック部4bが突出形成され、このロック部4bによって、降下させた圧接ガイド板2の動きを規制してロック可能になっている。
【0017】
また、圧接ガイド板2の図示左端部側には、弾性部材5の一端部が掛け止めされ、弾性部材5の他端部がフレーム1の側板1a側に掛け止めされて、圧接ガイド板2が常時左方向に弾性付勢されている。
そのために、カム部材4の操作してないときの圧接ガイド板2は、弾性部材5によって、図示左方向に引っ張られて所定の上昇位置にある。
この上昇位置にある時の圧接ガイド板2は、カム部材4を回動操作して操作部4aが押圧部2dを押圧すると、傾斜状の係合溝2aがガイドピン1bにガイドされて、圧接ガイド板2が斜め下方に降下するようになっている。
【0018】
前記圧接ガイド板2が所定の降下位置まで降下すると、ロック部4bが押圧部2dに位置してカム部材4がロックされると共に所定値まで降下した圧接ガイド板2の動きが規制されてロックされるようになっている。
また、カム部材4を反対方向に回動させると、圧接ガイド板2のロックが解除されると共に、弾性部材5の付勢力で、圧接ガイド板2が斜め上方に上昇するようになている。
【0019】
また、圧接ガイド板2のガイド溝2bには、図3に示すようなヘッドユニット6が支持されており、このヘッドユニット6は、最上部に長尺状の圧接板7が配設され、この圧接板7は、平坦で長尺状の上板7aを有し、この上板7aの長手方向の両端部が下方に折り曲げられて、互いに対向する側板7b、7bが形成されている。
そして、互いに対向する側板7b、7bからは、第1、第2のヘッドガイド軸7c、7dがそれぞれ突出形成されると共に、上板7aの3箇所には、所定間隔でバネ支持孔7eが形成されている。
【0020】
また、圧接板7と対向する下方側には、圧接板7と同様の長尺状に形成された取付板8が配設されており、この取付板8は、圧接板7の上板7aと対向する位置に平坦で長尺状の下板8aが形成され、この下板8aの長手方向の両端部を上方に折り曲げて、互いに対向する側板8b、8bが形成されている。
前記取付板8の側板8b、8bは、圧接板7の側板7b、7bの外側に位置しており、圧接板7の第1のヘッドガイド軸7cが嵌合する円形状の嵌合孔(図示せず)と、第2のヘッドガイド軸7dが嵌合する円弧状の長孔(図示せず)とが形成されている。
【0021】
そして、取付板8は、第1のヘッドガイド軸7cを嵌合させた側を支点として第2のヘッドガイド軸7dを嵌合させた側が、圧接板7に対して回動自在になっている。また、取付板8の下板表面で、圧接板7のバネ支持孔7aと対向する位置には、バネ支持ピン8cが所定高さで突出形成されており、バネ支持孔7aとバネ支持ピン8cとにコイルバネからなる弾性部材(図示せず)が支持されている。そのために、取付板8は、第2のヘッドガイド軸7dを嵌合させた側が、下方側の後述するプラテンローラ13側に弾性付勢されている。
【0022】
また、取付板8は、下板8aを図示右方向に延長させて、幅広で略くの字状に屈曲形成された表面積の大きな金属からなるヒートシンク8dが一体形成されている。また、下板8aの下面には、長尺状で金属からなるヘッド取付台10が取り付けられている。更に、ヘッド取付台10下面に、複数の発熱素子(図示せず)を有するライン式のサーマルヘッドからなる印刷ヘッド11が固着されている。このような印刷ヘッド11は、複数の発熱素子に連続通電して高温に発熱したとしても、この発熱は表面面積の広いヒートシンク8dによって、適正に放熱することができ、高品質な印刷ができるようになっている。
【0023】
また、取付板8の互いに対向する側板8b、8bから外側に突出する第1、第2のヘッドガイド軸7c、7dには、支持部材12、12が互いに対向して軸支されている。この支持部材12には、外向きに突出する一対の軸受け部12aが形成され、この軸受け部12aに第1、第2のヘッドガイド軸7c、7dが挿通されている。
また、支持部材12には、後述するベルト15を挟み込んで張架可能なベルト係止部12bが形成され、このベルト係止部12bの下部には、所定の幅寸法で上下方向に切り欠きされた切り欠き溝12cが形成されて、後述するプラテンローラ13の回転軸13aが回転自在に係合するようになっている。
このようなヘッドユニット6は、支持部材12の軸受け部12aから第1、第2のヘッドガイド軸7c、7dを突出させてガイド溝2bに係合させることにより、圧接ガイド板2に支持されて、ガイド溝2bに沿って矢印A、B方向に移動可能になっている。
【0024】
また、印刷ヘッド11と対向する下方側には、円柱状のプラテンローラ13が配設されており、このプラテンローラ13は、中心部に金属からなる回転軸13aが配設され、この回転軸13aの周囲にゴム等からなる弾性部材13bが所定厚さで被着形成されて円柱状になっている。
そして、プラテンローラ13は、弾性部材13bの長手方向の両端部から突出する回転軸13aが、支持部材12の切り欠き溝12cに係合されて、印刷ヘッド11に対して接離自在であると共に、ヘッドユニット6と共に矢印A、B方向に移動可能になっている。
【0025】
また、フレーム1の底板1c上には、側板1bと平行方向に2本のレール14が敷設され、このレール14上に、支持部材12から外側に突出するプラテンローラ13の回転軸13aの先端部が位置するようになっている。
そして、印刷ヘッド11をプラテンローラ13から離間させた状態で、ヘッドユニット6を移動させるときは、回転軸13aがレール14上を回転しながら移動するようになっている。
また、印刷ヘッド11をプラテンローラ13に圧接した状態で、ヘッドユニット6を矢印A方向に移動させるときは、回転軸13aがレール14上を滑りながら移動するようになっている。
【0026】
また、支持部材12のベルト係支部12bには、ベルト15が張架されており、このベルト15は、図2に示すように、帯状で複数の歯山が形成された無端ベルトからなり、図示右側の駆動プーリ15aと図示左側の従動プーリ15bとに張架されている。
そして、駆動プーリ15aを回転駆動させてベルト15を牽引することにより、ヘッドユニット6が圧接ガイド板2に沿って矢印A、B方向に移動するようになっている。また、従動プーリ15bは、張力調整具15cに支持されて、ベルト15の張力を調整可能になっている。
【0027】
また、図2に示すように、圧接ガイド板2の左端部側の下部には、例えばカラー画像が印刷可能な厚紙状の印画紙等からなる記録媒体16を装着可能な用紙支持部材17が配設されている。
この用紙支持部材17は、底板1cに取り付けられて形状が略U字状の受け板17aと、この受け板17aの上部壁に記録媒体16の一端部側を圧接狭持可能な断面がD字状のゴム等の摩擦部材からなる圧接部材17bとが配設されている。
この圧接部材17bは、Dカット側が板バネ17cに固着されて、板バネ17cの付勢力で受け板17aの上部壁に圧接されるようになっている。
【0028】
また、フレーム1の外部には、板バネ17cを上下動操作可能なリリースレバー18が配設され、このリリースレバー18に、D字状のリリース軸18aが連結されて、リリースレバー18の回動操作で、板バネ17cが上下動可能になっている。そして、用紙支持部材17は、板バネ17cが上下動することにより、圧接部材17bが受け板17aの上部壁から接離可能になっている。
前記圧接部材17bを受け板17aから接離させることにより、記録媒体16の一端部側が用紙支持部材17に着脱可能になっている。
また、用紙支持部材17に支持した記録媒体16の上方には、シート状のインクリボン19が引き回しされており、このインクリボン19は、フレーム1の図示左端部側に配設した巻取りコア20とフレーム1の図示右端部側に配設した供給コア21とに巻回されて、供給コア21から巻取りコア20に巻取り可能になっている。
【0029】
また、フレーム1内部の底板1c上には、クリーニング機構22が設けられている。このクリーニング機構22は、印刷ヘッド11とプラテンローラ13とが矢印A方向、またはB方向に移動中に、プラテンローラ13の外周表面が当接して、外周表面に付着したゴミ等の異物を除去可能になっている。
前記クリーニング機構22は、矢印A方向、またはB方向の移動範囲内のフレーム1の底板1c上に配設された所定厚さの板材22aと、この板材22aの上面に貼付した例えば両面テープ等からなる粘着剤22bとからなり、板材22aが底板1c上に配設されて交換可能になっている。
即ち、クリーニング機構22は、印刷ヘッド11とプラテンローラ13とが移動する範囲内のフレーム1の底板1c上に、板材22aを介して貼付した粘着剤22bからなっている。
また、クリーニング機構22は、プラテンローラ13の矢印A方向またはB方向の移動方向における幅寸法が、プラテンローラ13の少なくとも1周分以上に形成されている。
【0030】
このような構成の本発明のプラテンローラのクリーニング機構22によるプラテンローラ13のクリーニング動作を説明すると、まず、印刷開始前の初期状態においては、圧接ガイド板2が所定の上昇位置に位置していると共に、ヘッドユニット6も上昇して、印刷ヘッド11がプラテンローラ13から離間したヘッドアップ状態になっている。
また、印刷ヘッド11をヘッドアップさせた状態のヘッドユニット6とプラテローラ13とは、ベルト15の駆動によって用紙支持部材17近傍に位置している。また、ヘッドアップ状態の印刷ヘッド11とプラテンローラ13との間には、インクリボン19が引き回しされていると共に、用紙挿入口1dから手差し給紙された記録媒体16の一端部が用紙支持部材17に支持されている。
【0031】
次に、上昇位置にある圧接ガイド板2をカム部材4によって斜め下方に降下させると、ヘッドユニット6が降下してサーマルヘッド11がヘッドダウンする。そして、ヘッドユニット6が所定の降下位置まで降下すると、カム部材4のロック部4bによって、圧接ガイド板2の動きが規制されてロックされる。
すると、サーマルヘッド11は、取付板8と圧接板7との間の弾性部材(図示せず)の付勢力で、インクリボン19と記録媒体16とを介してプラテンロータ13に圧接される。
そして、ヘッドユニット6を記録媒体16の他端部方向(矢印A方向)に移動させると共に、印刷ヘッド11の複数の発熱素子を印刷情報に基づいて選択的に発熱させることにより、記録媒体16にインクリボン19のインクが転写されて所望の画像を印刷することができる。
【0032】
また、印刷ヘッド11をヘッドダウンさせた状態で印刷中におけるプラテンローラ13は、記録媒体16との摩擦抵抗によって反時計回り方向に回転しながら矢印A方向に移動する。
そして、矢印A方向に移動するプラテンローラ13は、回転軸13aがレール14上を滑りながら移動すると共に、弾性部材13bもクリーニング機構22の粘着剤22bに接した状態で反時計方向の回転に逆らって滑りながら移動する。
そのために、プラテンローラ13は、外周表面を粘着剤22bに擦り付けるように移動するので、外周表面に付着した異物を確実に除去することができる。
【0033】
また、印刷終了後のプラテンローラ13は、印刷ヘッド11が離間した状態で矢印B方向に搬送されるので、弾性部材13bが粘着部材22bに接した状態で反時計回り方向に回転しながら矢印B方向に移動する。
この矢印B方向への移動時もプラテンローラ13の外周表面が粘着部材22bに接するので、更に確実に外周表面に付着した異物を除去することができる。
そのために、プラテンローラ13は、外周表面にゴミ等の異物の付着がない清浄な状態を常に保持することができ、高品質な画像印刷を行うことができる。
【0034】
また、本発明のプラテンローラのクリーニング機構は、粘着剤22bを貼付した板材22aがフレーム1の底板1c上に交換可能に配設されているので、粘着剤22bの粘着力が劣化すると、容易に交換することができ、操作性が良い。
また、粘着剤22bは、市販の両面テープ等で良いので、入手が容易であり低コストである。
なお、本発明の実施の形態では、クリーニング機構22を粘着剤22bを貼付した物で説明したが、矢印A方向あるいはB方向に移動するプラテンローラ13に当接可能な、例えばブラシ(図示せず)等でも良い。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のプラテンローラのクリーニング機構は、印刷ヘッドとプラテンローラとが移動中に、プラテンローラに付着した異物を除去可能なクリーニング機構を設けたので、印刷中および印刷終了後に移動するプラテンローラにクリーニング機構を当接するだけで、プラテンローラに付着したゴミ等の異物を除去してクリーニングすることができる。
そのために、組立が容易で構造が簡単なプラテンローラのクリーニング機構を提供できる。
【0036】
また、クリーニング機構は、印刷ヘッドとプラテンローラとが移動する範囲内のフレームの底板上に貼付した粘着剤からなり、移動中のプラテンローラの外周表面が粘着剤に接するようにしたので、プラテンローラの外周表面に付着したゴミ等の異物を粘着剤に確実に接着して除去することができる。
【0037】
また、粘着剤は、プラテンローラの移動方向における寸法が、プラテンローラの少なくとも1周分以上に形成されているので、プラテンローラが少なくとも1回転する間は外周表面が粘着剤に接しており、異物を確実に除去することができる。
【0038】
また、粘着剤は、フレームの底板上に交換可能に配設した板材に貼付されているので、接着力が劣化した粘着剤を容易に交換することができ、操作性の良いプラテンローラのクリーニング機構を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプラテンローラのクリーニング機構を用いたプリンタの斜視図である。
【図2】本発明のプラテンローラのクリーニング機構を用いたプリンタの要部断面図である。
【図3】本発明の係わるヘッドユニットとプラテンローラとを示す斜視図である。
【図4】従来のプラテンローラのクリーニング機構を用いたプリンタの概略図である。
【符号の説明】
1 フレーム
1c 底板
2 圧接ガイド板
2a 係合溝
3 カム支持棒
4 カム部材
4a 操作部
4b ロック部
5 弾性部材
6 ヘッドユニット
7 圧接板
8 取付板
10 ヘッド取付台
11 印刷ヘッド
12 支持部材
13 プラテンローラ
14 レール
16 記録媒体
17 用紙支持部材
18 リリースレバー
19 インクリボン
22 クリーニング機構
22a 板材
22b 粘着剤
【発明の属する技術分野】
本発明はプラテンローラのクリーニング機構に係わり、プラテンローラに付着した異物を容易にとることができるプラテンローラのクリーニング機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のプラテンローラのクリーニング機構は、図4に示すように、矢印J方向に回転可能な円柱状のプラテンローラ31の図示右側の外周表面にクリーニング板32が配設されて構成されている。
前記クリーニング板32は、先縁部にプラテンローラ31の外周面に対して鋭角のすくい角を形成した刃部32aが形成され、この刃部32aと反対側の末端部32bが回動自在の軸33に支持されると共に、その中間部には引っ張りバネ34が設けられれている。
そして、引っ張りバネ34が所定の付勢力でクリーニング板32を引っ張ることにより、刃部32aの先縁部がプラテンローラ31の外周表面に圧接するようになっている。
【0003】
また、プラテンローラ31の図示上方側には、印刷ヘッド35がプラテンローラ31と所定のギャップを有して配設されている。また、プラテンローラ31と印刷ヘッド35との間には記録媒体36が給紙されて、プラテンローラ31の矢印J方向の回転で、記録媒体36が矢印K方向に搬送可能になっている。
従来のプラテンローラのクリーニング機構を有するプリンタは、印刷ヘッド35を駆動させると共に、プラテンローラ31を矢印J方向に回転させて矢印K方向に搬送する記録媒体36に所望の画像を印刷するようになっている。
【0004】
前記記録媒体36に印刷中のプラテンローラ31の外周表面には、紙粉あるいはゴミ等の異物が付着するが、この異物は、プラテンローラ31に圧接しているクリーニング板32の刃部32aによって削り落とされて、プラテンローラ31の外周表面が常にクリーニングされるようになっている。
このような従来のプラテンローラのクリーニング機構は、クリーニング板32の刃部32aの先鋭部がプレテンローラ31の外周表面に喰い込んで外周表面が傷付かないように、刃部32aの先鋭部の内側面がプラテンローラ31の外周表面の接線上に位置するように組み立てられている。
【0005】
【特許文献】
特開平6−171185号公報
特開平4−358139号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述したような従来のプラテンローラのクリーニング機構は、刃部32aの先鋭部を確実にプラテンローラ31の外周表面の接線上に位置させて組み立てるのは難しく、組立に時間が掛かる問題があった。
また、従来のプラテンローラのクリーニング機構は、刃部32aの先鋭部がプラテンローラ31の外周表面の接線上から位置ズレして組立られると、刃部32aの先鋭部でプラテンローラ31の外周表面が傷付き、高品質の画像印刷ができなくなるおそれがあった。
【0007】
本発明は前述したような問題点に鑑みてなされたもので、粘着剤に接した状態でプラテンローラを移動させることにより、プラテンローラに付着したゴミ等の異物を粘着剤に接着して確実に除去できて、高品質の画像印刷が可能なプラテンローラのクリーニング機構を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための第1の解決手段として本発明の熱転写プリンタは、記録媒体に印刷可能な印刷ヘッドと、この印刷ヘッドと対向する側に配設したプラテンローラと、前記印刷ヘッドと前記プラテンローラを内部に収納するフレームとを備え、前記印刷ヘッドと前記プラテンローラとは、前記印刷ヘッドと前記プラテンローラとの間に配設した前記記録媒体に沿って移動可能に配設され、前記印刷ヘッドと前記プラテンローラとが移動中に前記プラテンローラに付着した異物を除去可能なクリーニング機構を設けたことを特徴とする。
【0009】
また、前記課題を解決するための第2の解決手段として、前記クリーニング機構は、前記印刷ヘッドとプラテンローラとが移動する範囲内の前記フレームの底板上に貼付した粘着剤からなり、前記移動中の前記プラテンローラの外周表面が前記粘着剤に接するようにしたことを特徴とする。
【0010】
また、前記課題を解決するための第3の解決手段として、前記粘着剤は、前記プラテンローラの移動方向における幅寸法が、前記プラテンローラの少なくとも1周分以上に形成されていることを特徴とする。
【0011】
また、前記課題を解決するための第4の解決手段として、前記粘着剤は、前記フレームの前記底板上に交換可能に配設した板材に貼付されていることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明のプラテンローラのクリーニング機構を図面に基づいて説明する。図1は本発明のプラテンローラのクリーニング機構を用いたプリンタの斜視図であり、図2は本発明のプラテンローラのクリーニング機構を用いたプリンタの要部断面図であり、図3は本発明に係わるヘッドユニットとプラテンローラとを示す斜視図である。
【0013】
まず、本発明のプラテンローラのクリーニング機構の1実施の形態を図1〜図3に基づいて説明すると、本発明のプラテンローラのクリーニング機構を用いたプリンタを、例えば熱転写プリンタで説明すると、熱転写プリンタPは、外周部を覆う金属板等からなるフレーム1が配設され、このフレーム1には、互いに対向する側板1a、1aが形成され、この側板1a、1aに2本のガイドピン1b、1bが所定の間隔でそれぞれ立設されている。
【0014】
また、フレーム1の下部には平坦状の底板1cが形成され、この底板1c上の図示右側には、用紙挿入口1dが開放されて形成され、この用紙挿入口1dから後述する記録媒体16を、例えば手差し給紙可能になっている。
また、2本のガイドピン1bには、圧接ガイド板2が側板1bに沿って上下動可能に係合支持されている。前記圧接ガイド板2は、図2に示すように、横長で長尺状に形成され、2本のガイドピン1bが係合可能な係合溝2aが形成されている。そして、係合溝2aに係合するガイドピン1bは、係合溝2aから突出する先端部にワッシャ(図示せず)が挿嵌されて圧接ガイド板2が抜け止めされている。
【0015】
前記係合溝2aは、後述するヘッドユニット6の移動方向に対して所定角度で傾斜させて形成されているので、圧接ガイド板2が矢印Eの斜め下方、あるいは矢印Fの斜め上方に上下動可能になっている。
また、圧接ガイド板2の下端部寄りには、長手方向に長尺状で所定の幅寸法のガイド溝2bが形成されている。
また、圧接ガイド板2の上端部の略中央部には、凹部2cが形成され、この凹部2cには、後述するカム部材4が押圧操作可能な段差状の押圧部2dが形成されている。
【0016】
また、フレーム1の互いに対向する側板1a、1aには、カム支持棒3が橋渡しされて支持されており、側板1aの内側近傍のカム支持棒3には、一対のカム部材4が互いに対向して軸止されている。
前記カム部材4は、圧接ガイド板2に形成した段差状の押圧部2dを押圧可能な円弧状の操作部4aが形成され、カム部材4を矢印C方向に回動させることにより、操作部4aが押圧部2dを押圧して圧接ガイド板2を降下させることができるようになっている。
また、カム部材4は、操作部4aの先端部にロック部4bが突出形成され、このロック部4bによって、降下させた圧接ガイド板2の動きを規制してロック可能になっている。
【0017】
また、圧接ガイド板2の図示左端部側には、弾性部材5の一端部が掛け止めされ、弾性部材5の他端部がフレーム1の側板1a側に掛け止めされて、圧接ガイド板2が常時左方向に弾性付勢されている。
そのために、カム部材4の操作してないときの圧接ガイド板2は、弾性部材5によって、図示左方向に引っ張られて所定の上昇位置にある。
この上昇位置にある時の圧接ガイド板2は、カム部材4を回動操作して操作部4aが押圧部2dを押圧すると、傾斜状の係合溝2aがガイドピン1bにガイドされて、圧接ガイド板2が斜め下方に降下するようになっている。
【0018】
前記圧接ガイド板2が所定の降下位置まで降下すると、ロック部4bが押圧部2dに位置してカム部材4がロックされると共に所定値まで降下した圧接ガイド板2の動きが規制されてロックされるようになっている。
また、カム部材4を反対方向に回動させると、圧接ガイド板2のロックが解除されると共に、弾性部材5の付勢力で、圧接ガイド板2が斜め上方に上昇するようになている。
【0019】
また、圧接ガイド板2のガイド溝2bには、図3に示すようなヘッドユニット6が支持されており、このヘッドユニット6は、最上部に長尺状の圧接板7が配設され、この圧接板7は、平坦で長尺状の上板7aを有し、この上板7aの長手方向の両端部が下方に折り曲げられて、互いに対向する側板7b、7bが形成されている。
そして、互いに対向する側板7b、7bからは、第1、第2のヘッドガイド軸7c、7dがそれぞれ突出形成されると共に、上板7aの3箇所には、所定間隔でバネ支持孔7eが形成されている。
【0020】
また、圧接板7と対向する下方側には、圧接板7と同様の長尺状に形成された取付板8が配設されており、この取付板8は、圧接板7の上板7aと対向する位置に平坦で長尺状の下板8aが形成され、この下板8aの長手方向の両端部を上方に折り曲げて、互いに対向する側板8b、8bが形成されている。
前記取付板8の側板8b、8bは、圧接板7の側板7b、7bの外側に位置しており、圧接板7の第1のヘッドガイド軸7cが嵌合する円形状の嵌合孔(図示せず)と、第2のヘッドガイド軸7dが嵌合する円弧状の長孔(図示せず)とが形成されている。
【0021】
そして、取付板8は、第1のヘッドガイド軸7cを嵌合させた側を支点として第2のヘッドガイド軸7dを嵌合させた側が、圧接板7に対して回動自在になっている。また、取付板8の下板表面で、圧接板7のバネ支持孔7aと対向する位置には、バネ支持ピン8cが所定高さで突出形成されており、バネ支持孔7aとバネ支持ピン8cとにコイルバネからなる弾性部材(図示せず)が支持されている。そのために、取付板8は、第2のヘッドガイド軸7dを嵌合させた側が、下方側の後述するプラテンローラ13側に弾性付勢されている。
【0022】
また、取付板8は、下板8aを図示右方向に延長させて、幅広で略くの字状に屈曲形成された表面積の大きな金属からなるヒートシンク8dが一体形成されている。また、下板8aの下面には、長尺状で金属からなるヘッド取付台10が取り付けられている。更に、ヘッド取付台10下面に、複数の発熱素子(図示せず)を有するライン式のサーマルヘッドからなる印刷ヘッド11が固着されている。このような印刷ヘッド11は、複数の発熱素子に連続通電して高温に発熱したとしても、この発熱は表面面積の広いヒートシンク8dによって、適正に放熱することができ、高品質な印刷ができるようになっている。
【0023】
また、取付板8の互いに対向する側板8b、8bから外側に突出する第1、第2のヘッドガイド軸7c、7dには、支持部材12、12が互いに対向して軸支されている。この支持部材12には、外向きに突出する一対の軸受け部12aが形成され、この軸受け部12aに第1、第2のヘッドガイド軸7c、7dが挿通されている。
また、支持部材12には、後述するベルト15を挟み込んで張架可能なベルト係止部12bが形成され、このベルト係止部12bの下部には、所定の幅寸法で上下方向に切り欠きされた切り欠き溝12cが形成されて、後述するプラテンローラ13の回転軸13aが回転自在に係合するようになっている。
このようなヘッドユニット6は、支持部材12の軸受け部12aから第1、第2のヘッドガイド軸7c、7dを突出させてガイド溝2bに係合させることにより、圧接ガイド板2に支持されて、ガイド溝2bに沿って矢印A、B方向に移動可能になっている。
【0024】
また、印刷ヘッド11と対向する下方側には、円柱状のプラテンローラ13が配設されており、このプラテンローラ13は、中心部に金属からなる回転軸13aが配設され、この回転軸13aの周囲にゴム等からなる弾性部材13bが所定厚さで被着形成されて円柱状になっている。
そして、プラテンローラ13は、弾性部材13bの長手方向の両端部から突出する回転軸13aが、支持部材12の切り欠き溝12cに係合されて、印刷ヘッド11に対して接離自在であると共に、ヘッドユニット6と共に矢印A、B方向に移動可能になっている。
【0025】
また、フレーム1の底板1c上には、側板1bと平行方向に2本のレール14が敷設され、このレール14上に、支持部材12から外側に突出するプラテンローラ13の回転軸13aの先端部が位置するようになっている。
そして、印刷ヘッド11をプラテンローラ13から離間させた状態で、ヘッドユニット6を移動させるときは、回転軸13aがレール14上を回転しながら移動するようになっている。
また、印刷ヘッド11をプラテンローラ13に圧接した状態で、ヘッドユニット6を矢印A方向に移動させるときは、回転軸13aがレール14上を滑りながら移動するようになっている。
【0026】
また、支持部材12のベルト係支部12bには、ベルト15が張架されており、このベルト15は、図2に示すように、帯状で複数の歯山が形成された無端ベルトからなり、図示右側の駆動プーリ15aと図示左側の従動プーリ15bとに張架されている。
そして、駆動プーリ15aを回転駆動させてベルト15を牽引することにより、ヘッドユニット6が圧接ガイド板2に沿って矢印A、B方向に移動するようになっている。また、従動プーリ15bは、張力調整具15cに支持されて、ベルト15の張力を調整可能になっている。
【0027】
また、図2に示すように、圧接ガイド板2の左端部側の下部には、例えばカラー画像が印刷可能な厚紙状の印画紙等からなる記録媒体16を装着可能な用紙支持部材17が配設されている。
この用紙支持部材17は、底板1cに取り付けられて形状が略U字状の受け板17aと、この受け板17aの上部壁に記録媒体16の一端部側を圧接狭持可能な断面がD字状のゴム等の摩擦部材からなる圧接部材17bとが配設されている。
この圧接部材17bは、Dカット側が板バネ17cに固着されて、板バネ17cの付勢力で受け板17aの上部壁に圧接されるようになっている。
【0028】
また、フレーム1の外部には、板バネ17cを上下動操作可能なリリースレバー18が配設され、このリリースレバー18に、D字状のリリース軸18aが連結されて、リリースレバー18の回動操作で、板バネ17cが上下動可能になっている。そして、用紙支持部材17は、板バネ17cが上下動することにより、圧接部材17bが受け板17aの上部壁から接離可能になっている。
前記圧接部材17bを受け板17aから接離させることにより、記録媒体16の一端部側が用紙支持部材17に着脱可能になっている。
また、用紙支持部材17に支持した記録媒体16の上方には、シート状のインクリボン19が引き回しされており、このインクリボン19は、フレーム1の図示左端部側に配設した巻取りコア20とフレーム1の図示右端部側に配設した供給コア21とに巻回されて、供給コア21から巻取りコア20に巻取り可能になっている。
【0029】
また、フレーム1内部の底板1c上には、クリーニング機構22が設けられている。このクリーニング機構22は、印刷ヘッド11とプラテンローラ13とが矢印A方向、またはB方向に移動中に、プラテンローラ13の外周表面が当接して、外周表面に付着したゴミ等の異物を除去可能になっている。
前記クリーニング機構22は、矢印A方向、またはB方向の移動範囲内のフレーム1の底板1c上に配設された所定厚さの板材22aと、この板材22aの上面に貼付した例えば両面テープ等からなる粘着剤22bとからなり、板材22aが底板1c上に配設されて交換可能になっている。
即ち、クリーニング機構22は、印刷ヘッド11とプラテンローラ13とが移動する範囲内のフレーム1の底板1c上に、板材22aを介して貼付した粘着剤22bからなっている。
また、クリーニング機構22は、プラテンローラ13の矢印A方向またはB方向の移動方向における幅寸法が、プラテンローラ13の少なくとも1周分以上に形成されている。
【0030】
このような構成の本発明のプラテンローラのクリーニング機構22によるプラテンローラ13のクリーニング動作を説明すると、まず、印刷開始前の初期状態においては、圧接ガイド板2が所定の上昇位置に位置していると共に、ヘッドユニット6も上昇して、印刷ヘッド11がプラテンローラ13から離間したヘッドアップ状態になっている。
また、印刷ヘッド11をヘッドアップさせた状態のヘッドユニット6とプラテローラ13とは、ベルト15の駆動によって用紙支持部材17近傍に位置している。また、ヘッドアップ状態の印刷ヘッド11とプラテンローラ13との間には、インクリボン19が引き回しされていると共に、用紙挿入口1dから手差し給紙された記録媒体16の一端部が用紙支持部材17に支持されている。
【0031】
次に、上昇位置にある圧接ガイド板2をカム部材4によって斜め下方に降下させると、ヘッドユニット6が降下してサーマルヘッド11がヘッドダウンする。そして、ヘッドユニット6が所定の降下位置まで降下すると、カム部材4のロック部4bによって、圧接ガイド板2の動きが規制されてロックされる。
すると、サーマルヘッド11は、取付板8と圧接板7との間の弾性部材(図示せず)の付勢力で、インクリボン19と記録媒体16とを介してプラテンロータ13に圧接される。
そして、ヘッドユニット6を記録媒体16の他端部方向(矢印A方向)に移動させると共に、印刷ヘッド11の複数の発熱素子を印刷情報に基づいて選択的に発熱させることにより、記録媒体16にインクリボン19のインクが転写されて所望の画像を印刷することができる。
【0032】
また、印刷ヘッド11をヘッドダウンさせた状態で印刷中におけるプラテンローラ13は、記録媒体16との摩擦抵抗によって反時計回り方向に回転しながら矢印A方向に移動する。
そして、矢印A方向に移動するプラテンローラ13は、回転軸13aがレール14上を滑りながら移動すると共に、弾性部材13bもクリーニング機構22の粘着剤22bに接した状態で反時計方向の回転に逆らって滑りながら移動する。
そのために、プラテンローラ13は、外周表面を粘着剤22bに擦り付けるように移動するので、外周表面に付着した異物を確実に除去することができる。
【0033】
また、印刷終了後のプラテンローラ13は、印刷ヘッド11が離間した状態で矢印B方向に搬送されるので、弾性部材13bが粘着部材22bに接した状態で反時計回り方向に回転しながら矢印B方向に移動する。
この矢印B方向への移動時もプラテンローラ13の外周表面が粘着部材22bに接するので、更に確実に外周表面に付着した異物を除去することができる。
そのために、プラテンローラ13は、外周表面にゴミ等の異物の付着がない清浄な状態を常に保持することができ、高品質な画像印刷を行うことができる。
【0034】
また、本発明のプラテンローラのクリーニング機構は、粘着剤22bを貼付した板材22aがフレーム1の底板1c上に交換可能に配設されているので、粘着剤22bの粘着力が劣化すると、容易に交換することができ、操作性が良い。
また、粘着剤22bは、市販の両面テープ等で良いので、入手が容易であり低コストである。
なお、本発明の実施の形態では、クリーニング機構22を粘着剤22bを貼付した物で説明したが、矢印A方向あるいはB方向に移動するプラテンローラ13に当接可能な、例えばブラシ(図示せず)等でも良い。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のプラテンローラのクリーニング機構は、印刷ヘッドとプラテンローラとが移動中に、プラテンローラに付着した異物を除去可能なクリーニング機構を設けたので、印刷中および印刷終了後に移動するプラテンローラにクリーニング機構を当接するだけで、プラテンローラに付着したゴミ等の異物を除去してクリーニングすることができる。
そのために、組立が容易で構造が簡単なプラテンローラのクリーニング機構を提供できる。
【0036】
また、クリーニング機構は、印刷ヘッドとプラテンローラとが移動する範囲内のフレームの底板上に貼付した粘着剤からなり、移動中のプラテンローラの外周表面が粘着剤に接するようにしたので、プラテンローラの外周表面に付着したゴミ等の異物を粘着剤に確実に接着して除去することができる。
【0037】
また、粘着剤は、プラテンローラの移動方向における寸法が、プラテンローラの少なくとも1周分以上に形成されているので、プラテンローラが少なくとも1回転する間は外周表面が粘着剤に接しており、異物を確実に除去することができる。
【0038】
また、粘着剤は、フレームの底板上に交換可能に配設した板材に貼付されているので、接着力が劣化した粘着剤を容易に交換することができ、操作性の良いプラテンローラのクリーニング機構を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプラテンローラのクリーニング機構を用いたプリンタの斜視図である。
【図2】本発明のプラテンローラのクリーニング機構を用いたプリンタの要部断面図である。
【図3】本発明の係わるヘッドユニットとプラテンローラとを示す斜視図である。
【図4】従来のプラテンローラのクリーニング機構を用いたプリンタの概略図である。
【符号の説明】
1 フレーム
1c 底板
2 圧接ガイド板
2a 係合溝
3 カム支持棒
4 カム部材
4a 操作部
4b ロック部
5 弾性部材
6 ヘッドユニット
7 圧接板
8 取付板
10 ヘッド取付台
11 印刷ヘッド
12 支持部材
13 プラテンローラ
14 レール
16 記録媒体
17 用紙支持部材
18 リリースレバー
19 インクリボン
22 クリーニング機構
22a 板材
22b 粘着剤
Claims (4)
- 記録媒体に印刷可能な印刷ヘッドと、この印刷ヘッドと対向する側に配設したプラテンローラと、前記印刷ヘッドと前記プラテンローラを内部に収納するフレームとを備え、前記印刷ヘッドと前記プラテンローラとは、前記印刷ヘッドと前記プラテンローラとの間に配設した前記記録媒体に沿って移動可能に配設され、前記印刷ヘッドと前記プラテンローラとが移動中に前記プラテンローラに付着した異物を除去可能なクリーニング機構を設けたことを特徴とするプラテンローラのクリーニング機構。
- 前記クリーニング機構は、前記印刷ヘッドとプラテンローラとが移動する範囲内の前記フレームの底板上に貼付した粘着剤からなり、前記移動中の前記プラテンローラの外周表面が前記粘着剤に接するようにしたことを特徴とする請求項1記載のプラテンローラのクリーニング機構。
- 前記粘着剤は、前記プラテンローラの移動方向における幅寸法が、前記プラテンローラの少なくとも1周分以上に形成されていることを特徴とする請求項2記載のプレテンローラのクリーニング機構。
- 前記粘着剤は、前記フレームの前記底板上に交換可能に配設した板材に貼付されていることを特徴とする請求項2または3記載のプラテンローラのクリーニング機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002331156A JP2004161465A (ja) | 2002-11-14 | 2002-11-14 | プラテンローラのクリーニング機構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002331156A JP2004161465A (ja) | 2002-11-14 | 2002-11-14 | プラテンローラのクリーニング機構 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004161465A true JP2004161465A (ja) | 2004-06-10 |
Family
ID=32808619
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002331156A Withdrawn JP2004161465A (ja) | 2002-11-14 | 2002-11-14 | プラテンローラのクリーニング機構 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004161465A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101209629B (zh) * | 2006-12-28 | 2012-11-07 | 立志凯株式会社 | 卡清洁机构、卡清洁方法和卡打印装置 |
-
2002
- 2002-11-14 JP JP2002331156A patent/JP2004161465A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101209629B (zh) * | 2006-12-28 | 2012-11-07 | 立志凯株式会社 | 卡清洁机构、卡清洁方法和卡打印装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8579528B2 (en) | Thermal printer | |
KR101422847B1 (ko) | 시트 절단 장치 및 프린터 | |
US20020051652A1 (en) | Card cleaning device | |
JP2012210800A (ja) | プリンタ | |
JP2501475B2 (ja) | サ―マルプリンタ | |
JPH0546925Y2 (ja) | ||
JP2006116714A (ja) | サーマルプリンタ | |
JP3830578B2 (ja) | サーマルプリンタ | |
JP3614730B2 (ja) | プリンタ | |
JP2004161465A (ja) | プラテンローラのクリーニング機構 | |
JP3603500B2 (ja) | サーマルプリンタ | |
KR950011132A (ko) | 프린터의 기록지 가이드장치 및 방법 | |
JP4028639B2 (ja) | プリンタの切断機構 | |
JP2006315362A (ja) | インクシートカートリッジ | |
JP2007137566A (ja) | 画像記録装置 | |
JP2547462B2 (ja) | 転写式プリンタ | |
JP4475755B2 (ja) | 着脱自在なサーマルヘッドを備えるプリンタ装置 | |
JP2004122646A (ja) | サーマルプリンタ | |
JP2000318257A (ja) | ラインサーマルプリンタ | |
JP3840402B2 (ja) | サーマルプリンタ | |
JP2004160893A (ja) | 熱転写プリンタ | |
JP3993074B2 (ja) | 給紙装置およびこれを用いたプリンタ | |
JP4256129B2 (ja) | 熱転写プリンタ | |
JP4018478B2 (ja) | プリンタ | |
JP2963618B2 (ja) | サーマルプリンタ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060207 |