JP2004161119A - 車両の運動安定化装置 - Google Patents

車両の運動安定化装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004161119A
JP2004161119A JP2002328784A JP2002328784A JP2004161119A JP 2004161119 A JP2004161119 A JP 2004161119A JP 2002328784 A JP2002328784 A JP 2002328784A JP 2002328784 A JP2002328784 A JP 2002328784A JP 2004161119 A JP2004161119 A JP 2004161119A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
control
vehicle
frictional force
signal
wheel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Abandoned
Application number
JP2002328784A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Watanabe
多佳志 渡辺
Shoichi Masaki
彰一 正木
Moriharu Sakai
守治 酒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Advics Co Ltd
Original Assignee
Advics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Advics Co Ltd filed Critical Advics Co Ltd
Priority to JP2002328784A priority Critical patent/JP2004161119A/ja
Priority to US10/702,735 priority patent/US6954690B2/en
Priority to DE10352593A priority patent/DE10352593A1/de
Publication of JP2004161119A publication Critical patent/JP2004161119A/ja
Abandoned legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60TVEHICLE BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF; BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF, IN GENERAL; ARRANGEMENT OF BRAKING ELEMENTS ON VEHICLES IN GENERAL; PORTABLE DEVICES FOR PREVENTING UNWANTED MOVEMENT OF VEHICLES; VEHICLE MODIFICATIONS TO FACILITATE COOLING OF BRAKES
    • B60T8/00Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force
    • B60T8/32Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration
    • B60T8/56Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration having means for changing the coefficient of friction
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60TVEHICLE BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF; BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF, IN GENERAL; ARRANGEMENT OF BRAKING ELEMENTS ON VEHICLES IN GENERAL; PORTABLE DEVICES FOR PREVENTING UNWANTED MOVEMENT OF VEHICLES; VEHICLE MODIFICATIONS TO FACILITATE COOLING OF BRAKES
    • B60T8/00Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force
    • B60T8/17Using electrical or electronic regulation means to control braking
    • B60T8/1755Brake regulation specially adapted to control the stability of the vehicle, e.g. taking into account yaw rate or transverse acceleration in a curve

Abstract

【課題】凍結路のような摩擦係数μが極端に小さい低μ路で摩擦力付加手段を作動させて車両走行中の制動、加速、旋回動作を有効に機能させ、走行の安定化を図る際に、摩擦力付加手段の作動の開始、終了を確実、適確に行うように制御し、不必要な作動の繰返しを防止することができる車両の運動安定化装置を得る。
【解決手段】車両の運動安定化装置は、車輪の対路面への摩擦力を粒状物の散布により増大させる摩擦力付加手段10を設け、制御部20は車輪へのブレーキの制動時には車輪速センサ21、液圧センサ23、踏力センサ24からの信号により摩擦力付加手段10の作動開始条件を検知して作動開始させ、駆動すべき状態の消失を表わす条件を検知すると、作動を中止するように制御して、不必要な作動の繰返しを防止するように構成されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、走行中の車両の制動、加速、又は旋回時の運動を、車輪又は車両の対路面への摩擦力を増大させる摩擦力付加手段を制御して安定化させ、かつその安定化制御を確実に実施する車両の運動安定化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
走行中の車両は、ブレーキ、アクセル及びハンドルの操作により制動、加速、旋回など種々の運動を路面の状況に適合するように実施して運転されるが、いずれの動作も車輪の路面に対する摩擦係数μがアスファルト路のような通常の値(高μ路)であることが前提であり、安定走行は車輪の回転にブレーキをかける制動装置(第1の制動装置)による制動作用の働きにより確保される。実際の走行路面には凍結路のようなμの値が極端に小さい低μ路があり、第1の制動装置による制動作用が不足して走行の安定化を図ることができない場合がある。
【0003】
このため、第1の制動装置とは別に何らかの手段で摩擦力を付加し得る手段が求められている。この摩擦力を付加し得る手段として、車輪の路面に対する摩擦係数μを増大させるか、又は車両の路面に対する摩擦力を付与する手段がある。μを増大させる手段の1つとして、スパイクタイヤが提案され、実施されたことがあるが、スパイクタイヤは道路を摩耗し、粉塵公害を引き起こすという理由で現在では使用が禁止されている。又、車輪の制動を効率よく行うシステムとして広く知られているいわゆるABS方式(アンチロックブレーキシステム)は、制動を短時間の間隔で断続させてμの減少を極力回復させて制動を行う方式であるが、凍結路ではμが極端に小さいため十分な制動力が得られない場合があった。
【0004】
摩擦係数μを直接的に増大させる対策の1つとして、特開平8−25905号公報(公報1)によるスリップ防止補助装置が提案されている。この公報1の装置では、スリップ防止のため砂を散布すると粉塵公害、環境汚染を招くため、無公害でスリップを防止することができるように氷粒のようなスリップ防止粒子を水と共に散布して摩擦係数μを増大させるスリップ防止補助装置について開示している。
【0005】
摩擦係数μが小さくても車両に対して摩擦力を付加し得る手段として、特開平8−156760号公報(公報2)により非常制動装置が提案されている。この公報2による装置では、路面に直接係合し得る摩擦材と、この摩擦材を操作する液圧シリンダから成る第2の制動手段を備え、路面の摩擦係数μが通常の制動では許容不可能なスリップ状態となる程小さいことを検出すると、第2制動手段を作動させて路面に摩擦材を係合させ、車両に摩擦力を付与するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報1のスリップ防止装置は、スリップ防止粒子を散布することによってタイヤと路面間の摩擦係数μを増大させ、公報2の非常制動装置も、摩擦板を路面に押し付けて係合させることにより車両の対路面への摩擦力を得ることができ、従っていずれの公報の装置も制動距離の短縮を図ることができる。しかし、上記公報1、2のいずれの装置も、車両に有効な制動を作用させて制動距離を短縮させることについては記載されているが、車両の制動、加速、旋回時に各装置をどのように利用して制動、加速、旋回運動を制御するのか、又その制御動作の開始、終了をチェックして作動を確実に終了させるかについては全く言及されていない。
【0007】
公報2の非常制動装置を備えている車両では車両停止時に運転者がマニュアルにてリセットボタンを押して作動を終了させるため、利便性が劣るという問題がある。
【0008】
この発明は、上記の問題に留意して、凍結路のような摩擦係数μが極端に小さい低μ路で摩擦力付加手段を作動させて車両走行中の制動、加速、旋回動作を有効に機能させ、走行の安定化を図る際に、摩擦力付加手段の作動の開始、終了を自動的に、かつ確実、適確に行うように制御し、不必要な作動の繰返しを防止することができる車両の運動安定化装置を提供することを課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記の課題を解決する手段として、摩擦力増大又は付加のための作動部材をアクチュエータにより駆動して車輪又は車両の対路面への摩擦力を付加する摩擦力付加手段と、車輪又は車体の制動、加速、及び旋回動作を表わす信号を検出する車輪速センサを含む各種センサ、スイッチからの信号に基づいて上記アクチュエータの作動を制御する信号を出力する制御部とを備え、制御部は各センサ、スイッチからの信号に基づいて制御を開始し、車両の制動、加速、又は旋回時に車輪の対路面への摩擦力が所定以下で駆動されるアクチュエータの作動を、駆動すべき状態が消失したことを表わす所定の終了信号を検知すると、この信号に基づいて自動的に終了させる制御信号を出力するように構成した車両の運動安定化装置としたのである。
【0010】
上記の構成としたこの発明の車両運動安定化装置によれば、車両の走行時の制動、加速、及び旋回の動作を安定化させるように摩擦力付加手段をそれぞれの動作時に作用させる制御が行われ、車両運動の安定化が図られると共に、上記制御の開始、終了が確実に行われることにより摩擦力付加手段の不必要な動作が繰り返されるのが有効に防止される。車両走行中の制動時(第1の制動装置による)に、上記安定化装置の制御により摩擦力付加手段の作動を開始させる場合は、各センサ、スイッチからの信号に基づいて行われているが、具体的には次の条件下で行われる。
【0011】
即ち、ブレーキペダルの踏込スイッチが作動(on)し、車輪速センサによる車両走行中の確認がされ、車体減速度が所定値以下であって、かつ踏力センサによる踏力が所定値以上であるとき、又車体減速度は所定値以下ではないが、1輪以上の車輪スリップが所定値以上か、又はABS作動中の信号を受信しているとき、さらに車体減速度は所定値以下であるが、踏力センサによる踏力が所定値以下で、かつ1輪以上の車輪スリップが所定値以上か、又はABS作動の信号を受信しているときのいずれかで作動を開始させる。上記いずれかの条件下ではμの値が極端に小さく車輪スリップが第1の制動装置による制動では限界を越えて大きいために摩擦力付加手段を作動させるべき状態と判断されるからである。
【0012】
一方、制動時に安定化装置の制御による摩擦力付加手段の作動の終了は、アクチュエータを駆動すべき状態が消失したときであるが、具体的には次の条件下で行われる。即ち、ブレーキペダルの踏込スイッチ動作のoff、車両停止、車体減速度が所定値以上となったこと、踏力の大きさが所定値以下、踏力の今回と前回の大きさの差が所定値以下、4輪全輪のスリップが所定値以下の状態が所定時間以上継続、又はABS作動中でない状態が所定時間以上継続のいずれかの条件のときである。上記いずれかの条件下になると摩擦力付加手段10を作動させておくべき状態が消失したことを意味し、作動を停止させるのである。これによって人間がいちいちリセットSWを押さなくても自動的に作動を停止することができる。
【0013】
車両走行中の加速時に上記安定化装置の制御による摩擦力付加手段の作動の開始も同様であるが、具体的には次の条件下で行われる。即ち、加速時の作動の開始は、車体加速度が所定以下の小さい値となり、かつスロットル開度は所定値より大のとき、又はスロットル開度は所定値より小であるが、1輪以上の車輪の加速スリップが所定値以上であるか、又はTRC(トラクション)制御の作動中の信号を受信したときのいずれかのときである。
【0014】
加速時の作動の終了は、ブレーキペダルの踏込スイッチの作動(on)、車体加速度が所定値以上、スロットル開度が所定値以下、スロットル開度の今回と前回の差が所定値以下、駆動輪全輪の加速スリップが所定値以下の状態の継続時間が所定以上、又はTRC非作動状態の継続時間が所定値以上となった場合のいずれかのときである。上記いずれか1の条件下になると、その検出信号により摩擦力付加手段の作動を自動的に停止可能とするのである。
【0015】
車両の旋回時に上記安定化装置の制御による摩擦力付加手段の作動の開始、終了も、制動時又は加速時と同様であるが、具体的には次の条件下で行われる。即ち、作動の開始は、車両走行中で、かつOS傾向大、又はUS傾向大、又はVSC作動中であれば、作動を開始する。又、作動の終了は、車両停止、OS又はUS傾向過大でない状態の継続時間が所定以上、又はVSC非作動中の状態の継続時間が所定以上のいずれかになると作動を終了する。この場合も、必要時のみ摩擦力付加手段を作動させ、自動的に動作終了可能とする。
【0016】
【実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は第1実施形態の車両の運動安定化装置の全体概略系統図、図2は1輪の摩擦力付加手段を含む運動安定化装置の構成図を示す。図示のように、車両Xは車輪W(WFR、WFL、WRR、WRL)の全輪に対し、摩擦力増大又は付加のための作動部材をアクチュエータで駆動する摩擦力付加手段10をそれぞれ備え、制御部20はアクチュエータへ制御信号を送って作動させ、作動部材を駆動する。摩擦力付加手段10については後で説明する。制御部20へは、図示のように、4つの車輪W各輪の回転速度を検出する車輪速センサ21(S〜S)、車両の前後方向への加速、減速度を検出する前後Gセンサ22、ブレーキ液圧センサ23(又は踏力センサ)、ブレーキペダルの踏込スイッチ(STP−SW)24からの検出信号が入力される。
【0017】
なお、ブレーキ液圧センサ23(又は踏力センサ)は、車輪の回転にブレーキを作動させる図示しない通常の制動装置(第1の制動装置)の液圧回路における液圧を検出するセンサであり、この液圧センサ23と踏込スイッチ24はブレーキを緩めたことを検出するセンサ又はスイッチである。又、この実施形態では上記第1の制動装置に対しABS制御部30が付設されているものとし、ABS制御下ではABS制御が行われるとその作動中であることを表わすABS作動信号が制御部20へ出力される。但し、図示の例ではABS制御部30は、制御部20と別個に設けたが、制御部20内に一体に設けてABS作動信号を内部的に出力するようにしてもよい。なお、後述するTRC制御部30’、VSC制御部30”についても同様である。
【0018】
図2に示すように、摩擦力付加手段10は、作動部材として粒子容器11と、その内部に貯留された滑止め粒子を車輪Wと路面間に噴射する噴射ノズル12とを備え、ポンプ13をモータ13Mで駆動して圧縮気体をアキュムレータ14へ送り、そこに蓄圧された圧縮気体を電磁弁16、17を介して粒子容器11、噴射ノズル12へ送る各種アクチュエータを備えている。15は圧力センサ(又はスイッチ)であり、その検出信号によりアキュムレータ14での圧力を規定圧となるようポンプ13を駆動して圧力を保持する。滑止め粒子としては、例えば砂粒や融氷剤(CMA等)等の無機物又は植物種子、食用粒、松脂粉などの有機物で粒径が数10μm〜数100μm程度の粒子状物である。
【0019】
電磁弁16は圧縮気体の供給、停止を切替える切替弁、電磁弁17は粒子容器11と噴射ノズル12のいずれかへ圧縮気体の送りを切替える切替弁である。ポンプ13、アキュムレータ14から電磁弁16、17へは主ラインLが接続され、これに続く電磁弁17からの配管は、粒子容器11へ圧縮気体を送る供給ラインLと、粒子容器11から送り出される滑止め粒子を噴射ノズル12へ送るラインの中間位置に電磁弁17から接続される迂回路Lとが設けられている。迂回路Lは、圧縮気体を供給ラインLとは切離して噴射ノズル12へ直接送り、噴射ノズル12の目詰り解消、あるいはノズルの傾き方向位置調整のために設けられている。
【0020】
なお、電磁弁16、17は2位置切替え形のため、2つ設けているが、3位置切替え形のものであれば1つの電磁弁とすることができる。又、噴射ノズル12は車輪Wと路面に対し最適の角度となるよう回転調整自在に取付けられている。角度位置の調整は、迂回路Lを経て圧縮気体のみを噴射した時の圧力で適正な位置に自動設定されるよう回転支持部により支持されている。
【0021】
上記制御部20、及びABS制御部30は、それぞれ制御プログラムを記憶内蔵する固定記憶部と、入力データを処理するための一時記憶部と、各種データに基づく演算処理をして制御信号を送り出すための演算処理部とを有するマイクロコンピュータから成る。制御部20内の制御プログラムには、摩擦力付加手段10を作動させる基本制御と、この作動を確実、迅速に開始、終了させる開始終了制御とが含まれている。
【0022】
基本制御は、各輪Wの車輪速センサ21、前後Gセンサ22からの信号に基づいて車輪のスリップ率、摩擦係数μを算出し、μが通常の路面の値以下の場合は摩擦力付加手段10を作動させる制御である。又、開始終了制御はブレーキ液圧センサ23、踏込スイッチ24の信号などブレーキを踏込んだこと、又は緩めたことを表わす信号、車輪スリップの増大又は回復、あるいはABS作動信号の受信、不受信により摩擦力付加手段10を駆動すべき状態又はその状態の消失により摩擦力付加手段10の作動を開始、又は終了させる制御である。制御内容の詳細は後で説明する。
【0023】
ABS制御部30の制御プログラムについては、この発明の要点ではないから、公知の一般的な制御の概要について説明する。即ち、ABS制御は、車輪速センサ21(S〜S)からの入力信号に基づいて車輪速度を演算しこの車輪速度から、前後Gセンサ22による減速度の値を参照して車体速度を推定し、推定車体速度の値に基づいて車輪のロックを短時間だけ開放するよう電磁弁を開放し再び車輪への制動のための加圧をするという動作を繰り返すことにより摩擦係数の低下を極力回復させて有効な制動を行うというものである。これにより、ブレーキ踏込による制動時に路面が水濡れなどの原因でμが小さくなっているため車輪の回転がロックされてタイヤが滑り操舵不能となるのを有効に防止することができる。
【0024】
上記の構成とした実施形態の運動安定化装置では、次のように運動安定化の制御が行われる。この運動安定化装置の機能の特徴は、摩擦力付加手段10の作用の制御開始、終了を確実に行うことにあるが、特徴について説明する前にまず安定化運動の制御内容について説明する。この安定化運動の制御は、図示の4組の摩擦力付加手段10を作用させて行われ、基本的な制動は図示しない通常のブレーキ手段(第1の制動力)を車輪Wに対し作用させ、その際車輪タイヤWと路面間の摩擦係数μが凍結路のように極端に小さい場合、滑止め粒子を散布してμを増大させるように摩擦力付加手段10を作動させる。
【0025】
摩擦力付加手段10では、エンジン始動と共に制御部20によりポンプ13が起動され、圧縮気体がアキュムレータ14へ送られ、圧力センサ15からの圧力信号により規定圧となるまで蓄圧される。なお、電磁弁16、17は通常状態では図2に示す位置に設定され、電磁弁16は圧縮気体を遮断し、電磁弁17は迂回路Lに通じる位置にセットされている。制御部20から制御信号が電磁弁16、17へ送られると、電磁弁16がonとなり圧縮気体を供給し、電磁弁17がonとなることにより圧縮気体が粒子容器11へ送られて粒状物が噴射ノズル12へ送られて噴射される。
【0026】
粒状物の噴射により摩擦係数μが増大することによってその車輪タイヤによる制動効果が向上する。車両の走行時には、始動、加速、制動、迂回の各動作を適宜選択して操作が行われるが、路面のμの値が小さい場合、上記粒状物の散布によりμの値が回復することにより走行中の加速、制動、旋回による車両運動を安定化させることとなる。なお、始動時に車速が所定の低速度に達するために、電磁弁16をon、電磁弁17をoffとすることにより、圧縮気体を迂回路Lへ送り噴射ノズル12の目詰りがチェックされ、又同時に電磁弁16、17、モータ13Mなどの動作状態もチェックされる。
【0027】
以上が運動安定化制御の基本であるが、次にこの安定化制御の作動開始、終了の制御について図3のフローチャートを参照して説明する。エンジンが始動されると共に制御部20のプログラムが起動されると、ステップSで一時記憶部のメモリが初期化され、摩擦力付加手段10の以前の動作データが消去される。Sでは所定時間の経過を待ち、その間に上述した各種の予備チェックを行う。Sでは各種センサ、スイッチからの信号に基づいて車輪速度、加速度、減速度、推定車体速度を演算し、これによりスリップ率(摩擦係数μより)が求められ、路面が高μ路であるかの演算をする入力処理が行われる。
【0028】
では摩擦力付加手段10が作動中かの判断が行われ、最初は当然否であるから、S以下へ進んで踏込スイッチ24によるブレーキペダルの踏込みがonであるか(S)、車両走行中であるか(S)、車体減速度<KGであるか(S)、踏力>KFであるか(S)がチェックされる。S〜Sの判断は全て摩擦力付加手段10を作動させるための基本条件であり、これらの条件下では必ず作動させる必要がある。ブレーキペダルが踏込まれ、走行中で車体減速度が所定値以下で、踏力が一定値KF以上に保持された状態では、車輪スリップが生じていることを意味し、従ってSで摩擦力付加手段10を全輪について作動させる。
【0029】
なお、S、Sが成立しないときはペダルの踏込がなく、あるいは走行が行われていないから先頭へ戻り、上記判断を繰り返す。Sで車体減速度が所定値KG以下でないときは、S10へ進み4輪のうち1輪以上の車輪スリップ率がKS以上か、又S11でABS作動中の信号を受信しているかのいずれかの条件がYESであれば、この場合も4輪の摩擦力付加手段10を作動させ、いずれの条件もNOであれば先頭に戻って上記判断を繰り返す。
【0030】
4輪のうち1輪以上の車輪スリップ率が所定値KS以上であることは、路面の摩擦係数μが既に部分的であれ極端に小さい路面を走行していることを示し、又ABS作動中の信号を受信していることは、μが小さければABS動作が限界を越えたまま作動することを意味するから、上記いずれの場合も全輪の摩擦力付加手段10を作動させるのである。
【0031】
以上の操作を繰り返して車両が走行すると、摩擦力付加手段10がいずれ作動し、このためフローチャートの制御サイクルが進行すると、Sの判断で付加手段10の作動がonとなる。この場合は、制御はS21以下の作動終了のチェックが行われる。S21ではブレーキペダルの踏込スイッチ24のoff(STP:off)、S22では車両停止、S23では車体減速度<KG 、S24では踏力<KFとなったか、S25では(今回踏力−前回踏力)<KDFEとなったかがそれぞれチェックされ、いずれの場合もYESであれば直ちにS28で4輪全輪の摩擦力付加手段10の作動が停止(off)とされる。
【0032】
上記5つの条件は、ブレーキを緩めたことを示す動作であり、このいずれかの条件はより早いタイミングで素早く応答することにより制御を終了させて摩擦力付加手段10の不要な作動を防止することとなる。不要な作動を防止することにより散布物が無駄に消費されることを防止するのである。S22の車両停止は車輪速センサ21からの信号により、S23の車体減速度は前後Gセンサ22からの信号により、S24及びS25の踏力はブレーキの液圧センサ23又は踏力センサ24からの信号により検出される。
【0033】
さらに、S26では4輪の車輪スリップ<KSがKT時間継続したかどうかが検出され、S27ではABS作動中信号をKTABS 時間以上継続して受信していないかが検出される。これも摩擦力付加手段10の不必要な作動を防止するためであり、これにより散布物の無駄な消費を防止するのである。上記S26で車輪スリップが所定値KSより小の状態が所定時間KT継続したということは、車輪スリップが実際上殆ど無視できる程度の状態が所定時間以上継続することであり、S27でABS作動中の信号を所定時間KTABS 以上受信していないことは路面μの上昇等によりμの向上が不要になったことを確実に検出するためで、もしABS終了と同時に動作を終了させてしまった場合は、ちょっとした路面μの変化等で作動開始及び終了を繰り返すこととなるからである。
【0034】
なお、上記実施形態では摩擦力付加手段10として粒状物散布式の手段を用いるとしたが、これに代えて図4に示す摩擦板12’を用いる手段としてもよい。図4の(a)図に示す摩擦板12’は、車体フレームの適宜位置に設置し、通常時には摩擦板12’を路面より上方の高位置に保持しておき、必要時に摩擦板12’を下降させ摩擦面12c’を路面に係合させて車両に対する摩擦力を得る形式の例である。
【0035】
摩擦板12’は、回転支持軸12a’により回転自在に支持され、この支持端には板ばね12b’が取付けられており、摩擦板12’には常に上昇方向への弾性力が板ばね12b’によって加えられている。摩擦板12’には液圧シリンダ11’が接続され、必要時には液圧シリンダ11’を作動させその押圧力で摩擦板12’を下降させる。図4の(b)図に上記摩擦板12’を2組設け、これを液圧回路で操作して摩擦力付加を実施する摩擦力付加装置の全体概略構成を示している。
【0036】
13’は液圧ポンプ、13’は駆動モータ、14’はアキュムレータ、15’は圧力センサ(スイッチ)、16’は電磁弁である。液圧回路には迂回路は設けられていないから電磁弁は16’が2つの摩擦板12’に対して共通に用いられ、17’は不用である。但し、図1に対応して実際には摩擦板12’は4組設けられ、従って、液圧回路は2組設けられる。
【0037】
制御部20からは電磁弁16’、モータ13’へ制御信号が送られてこれらアクチュエータが駆動され、液圧を検出する圧力センサ15’の検出信号も制御部20へ送られる。車輪速センサ21(S〜S)、前後Gセンサ22、液圧センサ23、踏力センサ24の信号も制御部20へ送るように接続されている。
【0038】
上述した摩擦板12’を用いる形式の摩擦力付加手段10’の作動も摩擦板12’を不必要に作動させることは散布物を散布する形式の場合と同様に防止することが好ましいことは説明するまでもない。
【0039】
図5に第2実施形態の車両の運動安定化装置の全体概略系統図を示す。この実施形態では、加速時の運動安定化制御に摩擦力付加手段10の始動終了制御を適用した例であり、基本構成は第1実施形態と共通であるが、制御内容は異なる。以下、特に説明しない基本構成は第1実施形態と同じであり、同じ符号を付して説明を省略し、以下第1実施形態と異なる構成及び制御プログラムについて説明する。図示のように、各種センサについては液圧センサ23は省略され、スロットル開度センサ25が設けられている点が異なる。
【0040】
又、加速制御のため摩擦力付加手段10を作動させる際に、TRC(トラクション)制御部30’が併設され、TRC制御が行われる点も異なっている。TRC制御は、公知の制御方法であり、FF車の場合、アクセルペダルを踏込んで発進加速する際に、路面が滑り易い状態になると前輪がスリップし、前輪の車輪速度が後輪の速度から推定される車体速度を大きく上回るとスリップが発生したと判断し、スリップの大きさに応じてスロットルバルブ開度を制御し、フェーエルカット、点火遅角などのエンジン出力の制御をするというものである。
【0041】
上記構成の車両の運動安定化装置では、次のように加速時の運動安定化の制御が行われる。この実施形態は、加速時に摩擦力付加手段10を作用させて加速制御するものであるが、この場合もその加速制御の始動、終了を確実に行うことに重点がある。摩擦力付加手段10を作動させ、摩擦力を増大又は付加させて制御を行う点は、加速制御時にこの制御が行われる点で第1実施形態と異なるだけであり、基本作用は第1実施形態と同じであるから、基本作用の説明は第1実施形態の説明を援用する。以下、図6のフローチャートを参照して摩擦力付加手段10の始動、終了制御について説明する。
【0042】
図6においてS〜Sでセンサ入力処理をするまでは、図3の場合と同じである。但し、この場合は加速制御についてのセンサ入力処理が行われる。Sでの制御は最初は否(NO)であるから、この場合もS、S、Sへ進み、Sでは踏込スイッチ24によるブレーキペダルの踏込みがoffであるか、Sでは車体加速度が所定加速度値KGSA以下であるか、Sではスロットル開度>KTHS以上であるかが判断される。Sで車体加速度が所定値KGSA以下、即ち車体加速度は大きくはないが、Sでスロットル開度は所定値KTHSより大きい場合は、路面の摩擦係数μが極端に小さいため車輪のスリップが生じている状態であり、S10へ進んで全輪の摩擦力付加手段10を作動させる。
【0043】
又、Sでスロットル開度は所定値KTHS以下であるが、Sで1輪以上の車輪の加速スリップ>KSSAであるか、さらにSでTRC制御信号受信のとき、S10へ進み全輪の摩擦力付加手段10を作動させる。上記S、S、Sのいずれの条件も、スリップ率を回復させて加速制御を有効にする必要があるからであり、S〜Sのいずれの条件もNOであるときは、スリップが大きくなく、従ってSの前へ戻って上記判断を繰り返す。そして、この判断を繰り返している間に路面の状態が変化して摩擦係数μの値が極端に小さい路面になると、S〜Sのいずれかの条件が成立する(YES)こととなるのである。
【0044】
10で摩擦力付加手段が作動すると、次のサイクルでSでの判断はYESとなり、S21へ進む。そして、S21以下では、S21以下のいずれかの制御終了条件が成立するかが判断される。まず、S21ではブレーキペダルの踏込スイッチ24が踏込まれたかについて、S22では車体加速度>KGEAであるかについて、S23ではスロットル開度<KTHEであるかについて、S24では今回スロットル開度−前回スロットル開度<KDTHE であるかについて、S25では駆動輪全輪の加速スリップ<KSAEがKT時間継続しているかについて、S26ではTRC作動中信号を受信しない状態がKTTRC 時間継続しているかについてそれぞれ判断される。
【0045】
そして、上記S21〜S26の判断のうち1つでも成立すると、S30へ進み摩擦力付加手段10の作動を停止(off)させる。上記いずれの判断も、最早スリップの発生を問題とする必要がなく、摩擦力付加手段10の補助作用を要することなく加速が行われているか、又は加速を必要としない状態のいずれかとなっているからである。
【0046】
図7に第3実施形態の車両の運動安定化装置の全体概略系統図を示す。この実施形態では、走行中の旋回動を安定化制御する運動安定化制御に摩擦力付加手段10の始動終了制御を適用した例であり、基本構成は第1実施形態と共通であるが、制御内容は異なる。以下、特に説明しない基本構成は第1実施形態と同じであり、同じ符号を付して説明を省略し、以下第1実施形態と異なる構成及び制御プログラムについて説明する。図示のように、各種センサについては、車輪速センサ21(S〜S)、横Gセンサ22’、ヨーレートセンサ26、舵角センサ27が制御部20へ接続されている。
【0047】
又、走行中の旋回時に摩擦力付加手段10を作動させる際にVSC走行安定制御部(Vehicle Stability Control )30”(以下VSC制御部と略称する)が併設され、VSC制御が行われる点も異なっている。VSC制御は、公知の制御方法であり、走行中にハンドル操作に従って旋回する際に路面状況、車速、緊急回避などの状態によてオーバステアOS(過操舵、oversteer )又はアンダステアUS(操舵不足、understeer)が生じ、このような状態を自動的に安定化させる制御である。走行状態は、舵角センサ27から舵角φ、車輪速センサ21から車輪速、ヨーレートセンサ26からヨーレート(回転角速度)、横Gセンサ22’から横方向の加減速度の信号を検出し、制御部30”で演算して判断される。
【0048】
OS傾向は、車体のスリップ角、スリップ角速度の値により、US傾向は目標ヨーレートと実測のヨーレート値の偏差の大きさにより判定される。OS傾向が大きい場合は、その程度に応じて前輪の旋回外輪にブレーキをかけて、車両旋回モーメントをこれと逆方向のモーメントにより相殺してOS傾向を抑制する。US傾向が大きい場合は、その程度に応じてエンジン出力を制御し、後輪の旋回内輪にブレーキを作用させてUS傾向を抑制するというのが一般的なVSC制御である。
【0049】
このようなVSC制御は、ブレーキ制動時に路面に対し車輪タイヤの必要な摩擦力が得られることを前提とするものであり、路面の摩擦係数μが凍結路のように極端に小さい場合、ブレーキを加圧しても必要な制動力が得られないため、VSC制御が十分でない場合があり、このような場合に摩擦力付加手段10を作動させてμの値を回復させ、十分なVSC制御を行えるようにして車両の運動安定化をするべくVSC制御が併設されているのである。
【0050】
上記構成の車両の運動安定化装置では、次のように旋回時の運動安定化の制御が行われる。この実施形態では、旋回時に摩擦力付加手段10を作用させて運動制御をするものであるが、この場合もその摩擦力付加手段10の作動制御の始動、終了を確実に行うことに重点がある。摩擦力付加手段10を作動させて摩擦力を増大させ又は付加させて制御を行う点は、旋回動作時に上記制御が行われる点で第1実施形態と異なるだけであって、基本作用は第1実施形態と同じであり、基本作用の説明は第1実施形態の説明を援用する。以下では、図8のフローチャートを参照して付加手段10の始動終了制御について説明する。
【0051】
図8においてS〜Sでセンサ入力処理をするまでは、図3の場合と同じである。但し、この場合は旋回運動についてのセンサ入力処理が行われ、S’で車両状態の演算が行われる点が付加されている。車両状態の演算とは、走行中にハンドル操作によって車両が旋回した状態を演算することである。Sでの判断は、最初は否(NO)であるから、この場合もS〜Sへ進み、Sでは車両走行中か、SではOS傾向過大か、SではUS傾向過大か、SではVSC作動中かについて判断し、S〜Sのいずれか1つでもYESであればSで4輪全輪の摩擦力付加手段10の作動を始動させる。
【0052】
摩擦力付加手段10の作動が始まった後はSでの判断はYESとなり、S21以下のいずれかの制御終了条件が成立するかが判断される。まず、S21では車両停止したかについて、S22ではOS傾向過大でない状態がKTOS時間継続したかについて、S23ではUS傾向過大でない状態がKTUS時間継続したかについて、S24ではVSC作動中でない状態がKTVSC 時間継続したかについて判断される。そしてこの条件のいずれかが成立すると直ちにS25で4輪全輪の摩擦力付加手段10の作動を終了(off)させる。上記4つの条件は摩擦力付加手段10を作動させる必要のない状態であり、不必要な動作を防止するためである。
【0053】
上記第1、第2、第3実施形態では車両運動安定化装置による制御に対し、ABS制御部、TRC制御部、VSC制御部のいずれかがそれぞれ併設されてそれぞれの制御を併用する例について説明したが、ABS制御部、TRC制御部、VSC制御部は必ずしも併設されている必要はない。但し、併設されていない場合は、上記各実施形態におけるABS制御、TRC制御、VSC制御に関連する判断条件については省略されることとなる。
【0054】
そして、これらの制御部が備えられていない状態でも、車両の制動、加速、旋回動作時に、車両の運動安定化装置の制御において各動作を摩擦力付加手段の作用によってより有効に機能させる際に、その作動開始、終了を確実、適確に行わせて不要な動作を繰り返すことを防止し、無駄なスリップ防止粒子の消耗を防止することができることとなる。又、反対にABS制御部、TRC制御部、VSC制御部の全てを併設していてもよいことは勿論である。
【0055】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、この発明の車両の運動安定化装置は、路面への摩擦力を増大させる摩擦力付加手段と、車両の走行、旋回動を検出するセンサの信号により摩擦力付加手段を制御する制御部とを備え、制御部は車両走行中の制動、加速、旋回動作時に各センサ、スイッチからの信号に基づいて摩擦力付加手段の作動を開始すべき条件を検知して作動開始させ、駆動すべき状態が消失したことを表わす終了信号を検知すると作動を終了させるように制御信号を出力する構成としたから、摩擦力付加手段の作動を必要とする場合にのみ作動が開始され、作動が不要の時は終了が確実、適確に行われるため、不必要な動作を繰り返すことが防止されるという利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の運動安定化装置の全体概略系統図
【図2】同上の摩擦力付加手段の構成例の概略図
【図3】同上の装置の作用を説明するフローチャート
【図4】同上の装置の摩擦力付加手段の他の構成例の概略図
【図5】第2実施形態の運動安定化装置の全体概略系統図
【図6】同上の装置の作用を説明するフローチャート
【図7】第3実施形態の運動安定化装置の全体概略系統図
【図8】同上の装置の作用を説明するフローチャート
【符号の説明】
10 摩擦力付加手段
11 粒子容器
12 噴射ノズル
13 ポンプ
16、17 電磁弁
20 制御部
21 車輪速センサ
22 前後Gセンサ
22’ 横Gセンサ
23 ブレーキ液圧センサ
24 踏込スイッチ(踏力センサ)
25 スロットル開度センサ
26 ヨーレートセンサ
27 舵角センサ
30 ABS制御部
30’ TRC制御部
30” VSC制御部

Claims (4)

  1. 摩擦力増大又は付加のための作動部材をアクチュエータにより駆動して車輪又は車両の対路面への摩擦力を付加する摩擦力付加手段と、車輪又は車体の制動、加速、及び旋回動作を表わす信号を検出する車輪速センサを含む各種センサ、スイッチからの信号に基づいて上記アクチュエータの作動を制御する信号を出力する制御部とを備え、制御部は各センサ、スイッチからの信号に基づいて制御を開始し、車両の制動、加速、又は旋回時に車輪の対路面への摩擦力が所定以下で駆動されるアクチュエータの作動を、駆動すべき状態が消失したことを表わす所定の終了信号を検知すると、この信号に基づいて終了させる制御信号を出力するように構成した車両の運動安定化装置。
  2. 前記終了信号としてブレーキ緩めを表わす信号、所定以下の車輪スリップの所定時間以上の継続を表わす信号、又はABS制御下でABS制御不作動の所定時間以上の継続を表わす信号のいずれかを検知すると、作動終了の制御信号を出力するように制御部を構成したことを特徴とする請求項1に記載の車両の運動安定化装置。
  3. 前記終了信号としてアクセル踏込を戻したことを表わす信号、所定以下の加速スリップの所定時間以上の継続を表わす信号、又はTRC制御下でTRC制御不作動の所定時間以上の継続を表わす信号のいずれかを検知すると、作動終了の制御信号を出力するように制御部を構成したことを特徴とする請求項1に記載の車両の運動安定化装置。
  4. 前記終了信号として車両の停止、OS傾向又はUS傾向の非過大状態の所定時間以上の継続、又はVSC制御下でVSC制御不作動の所定時間以上の継続を表わす信号のいずれかを検知すると、作動終了の制御信号を出力するように制御部を構成したことを特徴とする請求項1に記載の車両の運動安定化装置。
JP2002328784A 2002-11-12 2002-11-12 車両の運動安定化装置 Abandoned JP2004161119A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002328784A JP2004161119A (ja) 2002-11-12 2002-11-12 車両の運動安定化装置
US10/702,735 US6954690B2 (en) 2002-11-12 2003-11-07 Vehicle movement stabilizing device
DE10352593A DE10352593A1 (de) 2002-11-12 2003-11-11 Fahrzeugbewegungsstabilisierungsvorrichtung

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002328784A JP2004161119A (ja) 2002-11-12 2002-11-12 車両の運動安定化装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004161119A true JP2004161119A (ja) 2004-06-10

Family

ID=32290015

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002328784A Abandoned JP2004161119A (ja) 2002-11-12 2002-11-12 車両の運動安定化装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US6954690B2 (ja)
JP (1) JP2004161119A (ja)
DE (1) DE10352593A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009179167A (ja) * 2008-01-30 2009-08-13 Railway Technical Res Inst 増粘着剤の噴射方法および噴射装置
JP2018179650A (ja) * 2017-04-07 2018-11-15 住友ゴム工業株式会社 タイヤの氷上制動性能の評価方法

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005029143A (ja) * 2003-06-18 2005-02-03 Advics:Kk 車両用制動装置
DE102004014360B4 (de) * 2004-03-24 2010-05-20 Knorr-Bremse Systeme für Schienenfahrzeuge GmbH Sandungseinrichtung für Schienenfahrzeuge
DE102005035716A1 (de) * 2005-07-29 2007-02-01 Wölk, Erhard STA (Streuanlage für Kfz.)
US8170767B2 (en) * 2007-10-30 2012-05-01 Ford Global Technologies, Llc Vehicle stability control system and method
US20110175438A1 (en) * 2010-01-21 2011-07-21 Ford Global Technologies Llc Vehicle Line-Locking Braking System and Method
DE102011108479B4 (de) * 2011-07-25 2020-02-27 Knorr-Bremse Systeme für Nutzfahrzeuge GmbH Traktionshilfeanordnung und Verfahren
US9550480B2 (en) 2011-10-21 2017-01-24 Autoliv Nissin Brake Systems Japan Co., Ltd. Vehicle brake hydraulic pressure control apparatus and road surface friction coefficient estimating device
JP5740358B2 (ja) * 2012-06-29 2015-06-24 本田技研工業株式会社 サスペンション制御装置
RU2561882C1 (ru) * 2014-03-18 2015-09-10 Юрий Кириллович Алёнкин Устройство для предотвращения проскальзывания ведущих колес транспортного средства и абразивный материал, предотвращающий проскальзывание
RU2567471C1 (ru) * 2014-05-13 2015-11-10 Михаил Васильевич Гомонай Устройство для предотвращения проскальзывания ведущих колес автомобиля
US9731721B1 (en) 2016-02-11 2017-08-15 Fca Us Llc Line lock braking system and method for a vehicle
DE102017219048A1 (de) * 2017-10-25 2019-04-25 Robert Bosch Gmbh Verfahren und Vorrichtung zum Bestimmen eines Zustands einer Fahrbahn eines Fahrzeugs
CN108956156B (zh) * 2018-06-01 2021-06-01 上汽通用五菱汽车股份有限公司 车辆的制动抱死系统的性能测试方法及其装置
RU187658U1 (ru) * 2018-10-08 2019-03-14 Виталий Юрьевич Задворнов Система преодоления транспортным средством скользкого дорожного покрытия
CN110108497A (zh) * 2019-04-22 2019-08-09 苏州工业职业技术学院 一种汽车abs计算机仿真实验装置及其仿真测试方法
RU201891U1 (ru) * 2020-04-19 2021-01-20 Федеральное государственное казенное военное образовательное учреждение высшего образования "Военный университет" Министерства обороны Российской Федерации Устройство для улучшения сцепления протектора колеса с дорожным покрытием

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US1121988A (en) * 1913-04-24 1914-12-22 James S Doyle Automatic control and sanding device for cars operating on slippery rails.
US2208739A (en) * 1939-11-30 1940-07-23 Westinghouse Air Brake Co Brake and sanding control means
JPH0825905A (ja) 1994-07-12 1996-01-30 Nippondenso Co Ltd 車両のスリップ防止補助装置
JP3346057B2 (ja) * 1994-10-20 2002-11-18 アイシン精機株式会社 四輪駆動車のアンチスキッド制御装置
JPH08156760A (ja) 1994-12-06 1996-06-18 Nippon Soken Inc 自動車のスリップを防止するための非常制動装置
JPH09207745A (ja) * 1996-01-30 1997-08-12 Nissan Motor Co Ltd アンチスキッド制御装置
KR19990057521A (ko) * 1997-12-30 1999-07-15 오상수 적응형 전자제어 현가장치의 동작 제어방법 및그 장치
DE59913456D1 (de) * 1998-04-07 2006-06-29 Bosch Gmbh Robert Verfahren und vorrichtung zur stabilisierung eines fahrzeuges
EP1181179B1 (en) * 1999-05-19 2006-03-01 AEA Technology plc Wheel/rail adhesion enhancement
US6556908B1 (en) * 2002-03-04 2003-04-29 Ford Global Technologies, Inc. Attitude sensing system for an automotive vehicle relative to the road

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009179167A (ja) * 2008-01-30 2009-08-13 Railway Technical Res Inst 増粘着剤の噴射方法および噴射装置
JP2018179650A (ja) * 2017-04-07 2018-11-15 住友ゴム工業株式会社 タイヤの氷上制動性能の評価方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20040094634A1 (en) 2004-05-20
US6954690B2 (en) 2005-10-11
DE10352593A1 (de) 2004-06-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2004161119A (ja) 車両の運動安定化装置
JP2004130851A (ja) ハイブリッド式車両スリップ防止装置
US6170594B1 (en) Method and apparatus for reducing vehicle rollover
KR100602968B1 (ko) 차량 롤오버 억제 제어 장치
JP5201219B2 (ja) 連結車両の挙動制御装置
JP4264503B2 (ja) 車両の挙動制御装置
JP2002127886A (ja) 車両の姿勢制御装置
KR100615486B1 (ko) 차량의 전복 억제 제어 장치
KR100545614B1 (ko) 차량의 전복 억제 제어 장치
JP3841048B2 (ja) 車両の統合制御装置
JP2000043705A (ja) 連結車両の自動減速制御装置
JP4228865B2 (ja) 車両のロールオーバ抑制制御装置
JP2004161110A (ja) 車両の横運動安定化装置
JP3993954B2 (ja) 車両の挙動制御装置
US20050052076A1 (en) Vehicular brake control device
JP2004161112A (ja) 車両の運動補助装置
JP3968198B2 (ja) 車両の挙動制御装置
JPH01226403A (ja) 車輌のスリップ防止装置
JP2004148977A (ja) 車両制動補助装置
CN201989777U (zh) 一种基于abs防抱死刹车系统的防侧滑控制系统
JP2004123004A (ja) 車両用スリップ抑制装置
JP2004123005A (ja) 車両用スリップ防止装置
KR200259390Y1 (ko) 압축공기 분사에 의한 빗길 자동차 제동장치
JP2003146198A (ja) 制動制御装置
JP2006290075A (ja) 車両の制動力制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050628

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080701

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080829

A762 Written abandonment of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762

Effective date: 20090123