JP2004160732A - 複数枚のガラス板に同時印刷するスクリーン印刷機 - Google Patents
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Abstract
【課題】印刷機の大型化、複雑化、機構に係るコストの増大などの問題を回避するとともに生産性を向上させることが可能な、複数枚のガラス板に同時印刷をするスクリーン印刷機を提供する。
【解決手段】本発明にかかるスクリーン印刷機10は、ガラス板G1〜G5を搬入する搬入コンベア11と、複数枚のガラス板G1〜G5に同時にスクリーン印刷を施す印刷部20と、スクリーン印刷を施されたガラス板G1〜G5を搬出する搬出コンベア12と、搬入コンベア11によって搬入されたガラス板G1〜G5の位置調整を、1枚づつ搬入順に行う位置調整部30と、搬入コンベア11から印刷部20へのガラス板G1〜G5の移動を同期して行う駆動部36とを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明にかかるスクリーン印刷機10は、ガラス板G1〜G5を搬入する搬入コンベア11と、複数枚のガラス板G1〜G5に同時にスクリーン印刷を施す印刷部20と、スクリーン印刷を施されたガラス板G1〜G5を搬出する搬出コンベア12と、搬入コンベア11によって搬入されたガラス板G1〜G5の位置調整を、1枚づつ搬入順に行う位置調整部30と、搬入コンベア11から印刷部20へのガラス板G1〜G5の移動を同期して行う駆動部36とを備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数枚のガラス板に同時印刷するスクリーン印刷機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数枚のガラス板に同時にスクリーン印刷を施す装置としては、装置内を所定方向に移動する搬送ベルトと、搬送ベルトによって搬送される複数枚のガラス板に、同時にスクリーン印刷を施す印刷部とを備えたスクリーン印刷機がある。複数枚のガラス板は、搬送ベルト上に移動方向に対して直列又は並列に並べられ、搬送ベルトの移動によって印刷部に搬入される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した従来のスクリーン印刷機では、ガラス板の位置調整を印刷部にて行おうとすると、印刷部の機構が大型化、複雑化となるため、ガラス板を印刷部に搬入する前に位置調整を行っている。印刷部にガラス板を搬入する前にガラス板同士の位置決めを行うことで、印刷部の大きさを抑制できる。しかし、複数枚のガラス板を位置決めするための機構の大型化や複雑化の要因となることが避けられず、この機構にかかるコストが高くなるといった点で改善の余地があった。また、ガラス板の位置決めのために時間がかかり、スクリーン印刷全体の所要時間を増大させる恐れがあった。さらに、ジョブチェンジの際には、複数枚のガラス板の位置調整装置の調整が必要になり、生産性の低下を招くおそれもあった。
【0004】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、印刷機の大型化、複雑化、機構に係るコストの増大などの問題を回避するとともに生産性を向上させることが可能な、複数枚のガラス板に同時印刷をするスクリーン印刷機を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、下記構成によって達成される。
(1)複数枚のガラス板に同時印刷するスクリーン印刷機において、複数枚のガラス板を搬入する搬入手段と、複数枚のガラス板に同時にスクリーン印刷を施す印刷手段と、スクリーン印刷を施されたガラス板を搬出する搬出手段と、搬入手段によって順次に搬入される複数枚のガラス板の位置調整を1枚づつ搬入順に行う位置調整手段と、搬入手段から印刷手段への複数枚のガラス板の移動を同期して行う駆動手段とを備えたことを特徴とするスクリーン印刷機。
(2)駆動手段は、複数枚のガラス板に対応する複数の搬送テーブルを有し、複数の搬送テーブルの一部が位置調整手段によって最後に搬入されたガラス板に位置調整するまでの間、先に位置調整されたガラス板を待機位置にて保持する構成であることを特徴とする上記(1)に記載のスクリーン印刷機。
(3)複数の搬送テーブルは、それぞれの間隔が任意に設定可能な構成であることを特徴とする上記(2)に記載のスクリーン印刷機。
【0006】
上記(1)の構成を有するスクリーン印刷機によれば、スクリーン印刷機は、搬入手段によってガラス板を搬入するとともに、搬入された複数枚のガラス板に、印刷手段によって同時にスクリーン印刷を施し、その後、スクリーン印刷を施されたガラス板を、搬出手段によって搬出するものである。このとき、搬入手段によって搬入されるガラス板の位置調整は、位置調整手段によって1枚づつ搬入順に行われる。つまり、上記スクリーン印刷機の位置調整手段は、ガラス1枚を位置調整する構成であるため、同時に印刷が行われる複数枚のガラス板をそれぞれの位置調整手段で位置調整する従来の構成に比べて単純な機構を採用することができる。言い換えれば、本発明にかかるスクリーン印刷機の位置調整手段は、ガラス板1枚分の位置調整を行う機構であるため小型化が可能であり、従来のように、同時に印刷が行われるガラス板の枚数に応じて位置調整の機構が大きくなることを抑制できる。また、上記の位置調整手段は、従来のように複数枚のガラス板をそれぞれの位置調整手段で位置調整する際に各ガラス板を位置調整する機構同士が干渉するといった問題を回避することができる。このため、本発明にかかるスクリーン印刷機は、1枚づつ位置調整することでガラス板同士の間隔をより一層小さくすることが可能であり、スクリーン印刷機の大型化を回避できる。
また、上記のスクリーン印刷機は、位置調整されたそれぞれのガラス板を、駆動手段によって搬入手段から印刷手段へ同期して移動させることができる。このため、位置調整された複数枚のガラス板は同時に印刷手段に移動するので、ガラス板の搬入からスクリーン印刷に至るまでの時間が短縮され、生産に費やされるサイクルタイムを短くすることができる。
【0007】
上記(2)の構成を有するスクリーン印刷機によれば、複数枚のガラス板のうち最後の1枚が位置調整されている間、そのガラス板に先行する他のガラス板を複数の搬送テーブルの一部(複数のうち所定の数)の搬送テーブルが待機位置にて保持している。そして、最後のガラス板の位置調整が完了すると、このガラス板とともに先行する他のガラス板が搬送テーブルによって印刷手段に移動される構成である。こうすれば、ガラス板に位置調整を行っている間、他のガラス板が干渉することがない。
【0008】
上記(3)の構成を有するスクリーン印刷機によれば、ガラスの寸法等に応じて搬送テーブルの間隔を設定できる。このため、印刷部におけるガラス板同士の間隔を所定の値に設定でき、印刷品質の向上や、スクリーン版コストの低減を図ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図示実施形態により、本発明を説明する。
図1〜図11はそれぞれ、本発明にかかる一実施形態であるスクリーン印刷機の作動状態を示す概略側面図である。
図1は、最初のガラス板を搬入しているときの状態を示す。図2は、図1に示す状態のスクリーン印刷機における部分斜視図である。図3は、最初のガラス板の位置調整を行っているときの状態を示す。図4は、2枚目のガラス板を搬入しているときの状態を示す。図5は、2枚目のガラス板の位置調整を行っているときの状態を示す。図6は、最初のガラス板及び2枚目のガラス板を位置調整用コンベア上から印刷部の定盤上に移動する際の状態を示す。図7は、最初のガラス板及び2枚目のガラス板を印刷部の定盤上に移動するとともに、3枚目のガラス板の位置調整を行っているときの状態を示す。図8は、4枚目のガラス板を搬入しているときの状態を示す。図9は、4枚目のガラス板の位置調整を行っているときの状態を示す。図10は、最初のガラス板及び2枚目のガラス板を印刷部の定盤上から搬出コンベア上に移動するとともに、3枚目及び4枚目のガラス板を位置調整用コンベア上から印刷部の定盤上に移動しているときの状態を示す。図11は、5枚目のガラス板を搬入しているときの状態を示す。
【0010】
図1から図11に示すように、本実施形態にかかるスクリーン印刷機10は、ガラス板を搬入する搬入手段である搬入コンベア11と、複数枚のガラス板に同時にスクリーン印刷を施す印刷手段である印刷部20と、スクリーン印刷を施されたガラス板を搬出する搬出手段である搬出コンベア12とを有している。印刷部20は、定盤21と、スクリーン版22とを有している。
【0011】
スクリーン印刷機10は、搬入コンベア11によってガラス板G1〜G5を1枚づつ順次に搬入し、搬入された複数枚(本実施形態では2枚)のガラス板G1〜G5を印刷部20の定盤21上に移動して配置する。そして、印刷部20において、スクリーン版22がガラス板G1〜G5の上面側(図7において上側)から所定の高さのところまで下降し、ガラス板G1〜G5のうち連続する2枚に同時にスクリーン印刷を施す。その後、スクリーン版22が上昇し、スクリーン印刷を施された複数枚のガラス板G1〜G5を搬出コンベア12によって搬出する構成である。
【0012】
スクリーン印刷機10は、位置調整手段として機能する位置調整部30と、駆動手段として機能する駆動部36とを備えている。
搬入コンベア11によって搬入されたガラス板に対して、位置調整機構30によって搬送方向(図1中、矢印A方向)に沿う位置調整が搬入順に順次行われる。駆動部36は、搬入コンベア11から印刷部20への複数枚のガラス板の移動を同期して行うように構成されている。
【0013】
位置調整部30は、複数の係止部31と位置調整用コンベア32とを備えている。位置調整部30は、位置調整用コンベア32上でガラス板を停止させ、可動自在な複数の係止部31によってガラス板を周囲から狭持することで所望の状態に位置調整を行う構成である。駆動部36は、複数(本実施形態においては2つ)の搬送テーブル33,34と、上下方向(図1における上下の方向)に昇降駆動自在な搬出テーブル35とを有している。搬送テーブル33,34と搬出テーブル35とは互いに連動可能に構成されている。駆動部36は、搬送テーブル33,34を図1中左右方向へ移動させることによって、位置調整用コンベア32のガラス板を同期して移動させる構成である。ここで、搬送テーブル33,34は駆動部36に対し相対移動可能に構成されている。
【0014】
スクリーン印刷機10は、位置調整用コンベア32上の所定の位置において、搬送されたガラス板を停止させ、係止部31によって位置調整を行う。そして、搬送テーブル33,34の上昇動作及び駆動部36の移動の連携動作によって、ガラス板を搬送テーブル33,34上に順次支持する。
【0015】
駆動部36は、印刷部20によって同時印刷(図7、図8及び図11参照)された各ガラス板を、搬出テーブル35の上昇動作及び駆動部36の移動の連携動作によって同時に支持する。そして、図10に示すように、駆動部36は、搬送テーブル33,34を矢印A方向に移動することによって、位置調整されたガラス板G3,G4を印刷部に移動させる。これと同時に、駆動部36は、スクリーン印刷された搬出テーブル35上のガラス板G1,G2を搬出コンベア12付近に移動させる。
【0016】
図11に示すように、駆動部36は、搬送テーブル33,34及び搬出テーブル35の下降動作によって、各搬送テーブル33,34上のガラス板G3,G4を印刷部20の定盤21上に移載するとともに、搬出テーブル35上のガラス板G1,G2を搬出コンベア12上に移載する。
【0017】
本実施形態の作用を説明する。
スクリーン印刷機10は、搬入コンベア11によってガラス板を搬入するとともに、搬入されたガラス板に、印刷部20によって2枚同時にスクリーン印刷を施し、その後、スクリーン印刷を施されたガラス板を、搬出コンベア12によって搬出する構成である。
搬入コンベア11によって搬入されるガラス板の搬送方向Aに沿う位置調整は、位置調整部30によって搬入順に順次行われる。そして、駆動部36によって、搬入コンベア11から印刷部20へのガラス板の移動が同期して行われる。
【0018】
つまり、本実施形態のスクリーン印刷機10において、最初のガラス板G1は、図1に示すように、搬入コンベア11によって位置調整用コンベア32上に搬入されるとともに、位置調整用コンベア32によって図1中左方に搬送される。そして、図3に示すように、所定の位置で停止し、係止部31によって位置調整が施される。次に、図4に示すように、最初のガラス板G1は、図4中左側の搬送テーブル33の上昇動作及び駆動部36の図4中左方への移動の連携動作によって、図4中左側の搬送テーブル33上に支持される。この際、位置調整用コンベア32上には、2番目のガラス板G2が、搬入コンベア11によって搬入される。
【0019】
図4及び図5に示すように、2番目のガラス板G2は、位置調整用コンベア32によって搬送され、所定の位置で停止し、係止部31によって位置調整が施される。このとき、最初のガラス板G1は印刷部20と係止部31との間に設けられた待機位置で搬送テーブル33に保持される。つまり、本実施形態において、スクリーン印刷機10は、ガラス板に1枚づつ位置調整を施す構成である。待機位置は印刷部20と係止部31との間には限らず、位置調整用コンベア32上に設けなくてもよい。しかし、印刷部20の近傍や位置調整用コンベア32の近傍に設けることが好ましい。こうすれば、駆動部36によってガラス板を同期して移動させる機構を簡単にすることができる。
【0020】
停止された2番目のガラス板G2は、図5中右側の搬送テーブル34の上昇動作及び駆動部36の図5中左方への移動の連携動作によって、図5中右側の搬送テーブル34上に支持される。これにより、各搬送テーブル33,34上にそれぞれ支持された最初のガラス板G1及び2番目のガラス板G2は、所望の位置に調整された状態となる。
ここで、搬送テーブル33,34を駆動部に対して相対移動可能に構成すれば、搬送テーブル同士の間隔を調整することができる。こうすれば、印刷部20におけるガラス板同士の間隔を所定の値に設定でき、印刷品質の向上、スクリーン版のコストの低減を図ることができる。
【0021】
図6に示すように、最初のガラス板G1及び2番目のガラス板G2は、駆動部36の図6中左方への移動により、印刷部20付近に移動される。この際、位置調整用コンベア32上には、3番目のガラス板G3が、搬入コンベア11によって搬入される。
【0022】
図7に示すように、印刷部20付近に移動された最初のガラス板G1及び2番目のガラス板G2は、各搬送テーブル33,34の下降動作により、印刷部20の定盤21上に載置される。図7から図9に示すように、定盤21上に載置された最初のガラス板G1及び2番目のガラス板G2には、スクリーン版22がガラス板G1、G2の上面側(図7において上側)から所定の高さのところまで下降することで、同時にスクリーン印刷を施される。
【0023】
一方、3番目のガラス板G3は、図6及び図7に示すように、位置調整用コンベア32によって搬送され、所定の位置で停止し、係止部31によって位置調整が施される。停止された3番目のガラス板G3は、図7中左側の搬送テーブル33の上昇動作及び駆動部36の図7中左方への移動の連携動作によって、図7中左側の搬送テーブル33上に支持される。このとき、図8に示すように、位置調整用コンベア32上には、4番目のガラス板G4が、搬入コンベア11によって搬入される。
【0024】
図8及び図9に示すように、4番目のガラス板G4は、位置調整用コンベア32によって搬送され、所定の位置で停止し、係止部31によって位置調整が施される。4番目のガラス板G4が位置調整を施されている間、3番目のガラス板G3は、最初のガラス板G1と同様に、印刷部20と係止部31との間に設けられた待機位置で搬送テーブル33に保持される。
停止された4番目のガラス板G4は、図9中右側の搬送テーブル34の上昇動作及び駆動部36の図9中左方への移動の連携動作によって、図9中右側の搬送テーブル34上に支持される。これにより、各搬送テーブル33,34上にそれぞれ支持された3番目及び4番目のガラス板G3,G4は、所望の位置に調整された状態となる。
【0025】
一方で、図10に示すように、印刷部20によって2枚同時印刷された最初のガラス板G1及び2番目のガラス板G2は、スクリーン版22の上昇後、搬出テーブル35の上昇動作によって2枚同時に支持され、この状態での駆動部36の図10中左方への移動によって、搬出コンベア12付近に移動される。最初のガラス板G1及び2番目のガラス板G2の移動と同時に、各搬送テーブル33,34上の3番目及び4番目のガラス板G3,G4も、駆動部36の図10中左方への移動によって、印刷部20付近に移動される。この際、位置調整用コンベア32上には、5番目のガラス板G5が、搬入コンベア11によって搬入される。
【0026】
図11に示すように、印刷部20付近に移動された3番目及び4番目のガラス板G3,G4は、各搬送テーブル33,34の下降動作により、印刷部20の定盤21上に載置される。そして、スクリーン版22が定盤21上に載置された3番目及び4番目のガラス板G3,G4の所定の高さのところまで下降し、ガラス板G3,G4に同時にスクリーン印刷を施される。その後、スクリーン版22が上昇し、ガラス板G3,G4が搬出コンベア12によって搬出される。
【0027】
一方で、図10及び図11に示すように、5番目のガラス板G5は、位置調整用コンベア32によって搬送され、所定の位置で停止し、係止部31によって位置調整が施される。その後、5番目のガラス板G5は、図11中左側の搬送テーブル33の上昇動作及び駆動部36の図11中左方への移動の連携動作によって、図11中左側の搬送テーブル33上に支持される。
以後、上述したのと同様の動作を経て、搬入されるガラス板が、印刷部20によって2枚ずつ同時にスクリーン印刷される。
【0028】
上記の実施形態によれば、スクリーン印刷機10は、ガラス板Gを搬入する搬入コンベア11と、ガラス板を2枚づつ同時にスクリーン印刷を施す印刷部20と、スクリーン印刷を施されたガラス板を搬出する搬出コンベア12と、搬入コンベア11によって搬入される複数のガラス板に位置調整部30で1枚づつ位置調整を施し、位置調整の後でガラス板を搬入コンベア11から印刷部20へ同期して移動する駆動部36とを備える。
【0029】
つまり、上記従来のように複数のガラス板を同時に位置調整を行う機構と比して、位置調整部30の構成を単純な機構とすることができる。したがって、位置調整部30の複雑化を回避することができ、また、スクリーン印刷機10の大型化を回避できる。
また、上記のスクリーン印刷機10は、位置調整されたそれぞれのガラス板を、駆動部36によって位置調整用コンベア32から印刷部20へ同期して移動させることができる。このため、位置調整された複数枚のガラス板は同時に印刷部20に移動させることができるので、ガラス板の搬入からスクリーン印刷に至るまでの時間が短縮され、生産に費やされるサイクルタイムを短くすることができる。
また、位置調整装置のレイアウト的な制約を受けることなく搬送テーブル33,34同士の間隔を設定できるため、印刷部20におけるガラス板同士の間隔を所定の値に設定でき、印刷品質の向上、スクリーン版のコストの低減を図ることができる。
【0030】
上記の実施形態において、スクリーン印刷機10はガラス板を2枚づつ同時印刷をする構成としたが、3枚以上のガラス板を同時印刷する構成としてもよい。このとき、ガラス板に対応するように複数(例えば、ガラス板と同数)の搬送テーブルを用いる構成とする。
言い換えれば、本発明にかかるスクリーン印刷機は、駆動部が、印刷手段によって複数枚のガラス板に対応する複数の搬送テーブルを有し、複数の搬送テーブルの一部が最後に搬入されたガラス板に位置調整するまでの間、先に位置調整されたガラス板を待機位置にて保持する構成とすることができる。こうすれば、3枚以上のガラス板に同時印刷する場合でも、それぞれのガラス板に1枚づつ位置調整を行い、全てのガラス板に位置調整を行った後で、全てのガラス板を同時に印刷部へ移動させることができる。
また、本実施形態において、複数の搬送テーブルは、それぞれの間隔が任意に設定可能である構成とすることが好ましい。こうすれば、ガラスの寸法等に応じて搬送テーブルの間隔を設定できる。このため、印刷部におけるガラス板同士の間隔を所定の値に設定でき、印刷品質の向上や、スクリーン版コスト低減を図ることができる。さらに、ガラス板同士の間隔をより一層狭く設定できるため、印刷部の小型化や従来のガラス板より大きなガラス板への印刷も可能となる。
【0031】
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜な変形、改良などが可能である。
例えば、駆動を制御することにより、ガラスの大きさなどに合わせて、同時印刷枚数を選択することが可能であり、設備の稼働率向上にもつながる。例えば、自動車用のサイドガラス等は2枚同時印刷とし、比較的大きな自動車用のリアガラス等は1枚印刷とするように制御可能な構成としてもよい。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、複数枚のガラス板に、機構の複雑化や大型化を回避することで効果的に同時印刷をするスクリーン印刷機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる一実施形態であるスクリーン印刷機を示す概略側面図であり、最初のガラス板搬入時の状態を示す。
【図2】図1の状態におけるスクリーン印刷機の部分斜視図を示す。
【図3】スクリーン印刷機の最初のガラス板の位置調整時の状態を示す。
【図4】スクリーン印刷機の2枚目のガラス板搬入時の状態を示す。
【図5】スクリーン印刷機の2枚目のガラス板の位置調整時の状態を示す。
【図6】スクリーン印刷機の最初のガラス板及び2枚目のガラス板を位置調整用コンベア上から印刷部の定盤上に移載する際の状態を示す。
【図7】スクリーン印刷機の最初のガラス板及び2枚目のガラス板を印刷部の定盤上に載置し、かつ、3枚目のガラス板の位置調整時の状態を示す。
【図8】スクリーン印刷機の4枚目のガラス板搬入時の状態を示す。
【図9】スクリーン印刷機の4枚目のガラス板の位置調整時の状態を示す。
【図10】スクリーン印刷機の最初のガラス板及び2枚目のガラス板を印刷部の定盤上から搬出コンベア上に移載するとともに、3枚目及び4枚目のガラス板を位置調整用コンベア上から印刷部の定盤上に移載する際の状態を示す。
【図11】スクリーン印刷機の5枚目のガラス板搬入時の状態を示す。
【符号の説明】
10 スクリーン印刷機
11 搬入コンベア
12 搬出コンベア
20 印刷部
21 定盤
22 スクリーン版
30 位置調整部
31 係止部
32 位置調整用コンベア
33,34 搬送テーブル
35 搬出テーブル
36 駆動部
G1〜G5 ガラス板
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数枚のガラス板に同時印刷するスクリーン印刷機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数枚のガラス板に同時にスクリーン印刷を施す装置としては、装置内を所定方向に移動する搬送ベルトと、搬送ベルトによって搬送される複数枚のガラス板に、同時にスクリーン印刷を施す印刷部とを備えたスクリーン印刷機がある。複数枚のガラス板は、搬送ベルト上に移動方向に対して直列又は並列に並べられ、搬送ベルトの移動によって印刷部に搬入される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した従来のスクリーン印刷機では、ガラス板の位置調整を印刷部にて行おうとすると、印刷部の機構が大型化、複雑化となるため、ガラス板を印刷部に搬入する前に位置調整を行っている。印刷部にガラス板を搬入する前にガラス板同士の位置決めを行うことで、印刷部の大きさを抑制できる。しかし、複数枚のガラス板を位置決めするための機構の大型化や複雑化の要因となることが避けられず、この機構にかかるコストが高くなるといった点で改善の余地があった。また、ガラス板の位置決めのために時間がかかり、スクリーン印刷全体の所要時間を増大させる恐れがあった。さらに、ジョブチェンジの際には、複数枚のガラス板の位置調整装置の調整が必要になり、生産性の低下を招くおそれもあった。
【0004】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、印刷機の大型化、複雑化、機構に係るコストの増大などの問題を回避するとともに生産性を向上させることが可能な、複数枚のガラス板に同時印刷をするスクリーン印刷機を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、下記構成によって達成される。
(1)複数枚のガラス板に同時印刷するスクリーン印刷機において、複数枚のガラス板を搬入する搬入手段と、複数枚のガラス板に同時にスクリーン印刷を施す印刷手段と、スクリーン印刷を施されたガラス板を搬出する搬出手段と、搬入手段によって順次に搬入される複数枚のガラス板の位置調整を1枚づつ搬入順に行う位置調整手段と、搬入手段から印刷手段への複数枚のガラス板の移動を同期して行う駆動手段とを備えたことを特徴とするスクリーン印刷機。
(2)駆動手段は、複数枚のガラス板に対応する複数の搬送テーブルを有し、複数の搬送テーブルの一部が位置調整手段によって最後に搬入されたガラス板に位置調整するまでの間、先に位置調整されたガラス板を待機位置にて保持する構成であることを特徴とする上記(1)に記載のスクリーン印刷機。
(3)複数の搬送テーブルは、それぞれの間隔が任意に設定可能な構成であることを特徴とする上記(2)に記載のスクリーン印刷機。
【0006】
上記(1)の構成を有するスクリーン印刷機によれば、スクリーン印刷機は、搬入手段によってガラス板を搬入するとともに、搬入された複数枚のガラス板に、印刷手段によって同時にスクリーン印刷を施し、その後、スクリーン印刷を施されたガラス板を、搬出手段によって搬出するものである。このとき、搬入手段によって搬入されるガラス板の位置調整は、位置調整手段によって1枚づつ搬入順に行われる。つまり、上記スクリーン印刷機の位置調整手段は、ガラス1枚を位置調整する構成であるため、同時に印刷が行われる複数枚のガラス板をそれぞれの位置調整手段で位置調整する従来の構成に比べて単純な機構を採用することができる。言い換えれば、本発明にかかるスクリーン印刷機の位置調整手段は、ガラス板1枚分の位置調整を行う機構であるため小型化が可能であり、従来のように、同時に印刷が行われるガラス板の枚数に応じて位置調整の機構が大きくなることを抑制できる。また、上記の位置調整手段は、従来のように複数枚のガラス板をそれぞれの位置調整手段で位置調整する際に各ガラス板を位置調整する機構同士が干渉するといった問題を回避することができる。このため、本発明にかかるスクリーン印刷機は、1枚づつ位置調整することでガラス板同士の間隔をより一層小さくすることが可能であり、スクリーン印刷機の大型化を回避できる。
また、上記のスクリーン印刷機は、位置調整されたそれぞれのガラス板を、駆動手段によって搬入手段から印刷手段へ同期して移動させることができる。このため、位置調整された複数枚のガラス板は同時に印刷手段に移動するので、ガラス板の搬入からスクリーン印刷に至るまでの時間が短縮され、生産に費やされるサイクルタイムを短くすることができる。
【0007】
上記(2)の構成を有するスクリーン印刷機によれば、複数枚のガラス板のうち最後の1枚が位置調整されている間、そのガラス板に先行する他のガラス板を複数の搬送テーブルの一部(複数のうち所定の数)の搬送テーブルが待機位置にて保持している。そして、最後のガラス板の位置調整が完了すると、このガラス板とともに先行する他のガラス板が搬送テーブルによって印刷手段に移動される構成である。こうすれば、ガラス板に位置調整を行っている間、他のガラス板が干渉することがない。
【0008】
上記(3)の構成を有するスクリーン印刷機によれば、ガラスの寸法等に応じて搬送テーブルの間隔を設定できる。このため、印刷部におけるガラス板同士の間隔を所定の値に設定でき、印刷品質の向上や、スクリーン版コストの低減を図ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図示実施形態により、本発明を説明する。
図1〜図11はそれぞれ、本発明にかかる一実施形態であるスクリーン印刷機の作動状態を示す概略側面図である。
図1は、最初のガラス板を搬入しているときの状態を示す。図2は、図1に示す状態のスクリーン印刷機における部分斜視図である。図3は、最初のガラス板の位置調整を行っているときの状態を示す。図4は、2枚目のガラス板を搬入しているときの状態を示す。図5は、2枚目のガラス板の位置調整を行っているときの状態を示す。図6は、最初のガラス板及び2枚目のガラス板を位置調整用コンベア上から印刷部の定盤上に移動する際の状態を示す。図7は、最初のガラス板及び2枚目のガラス板を印刷部の定盤上に移動するとともに、3枚目のガラス板の位置調整を行っているときの状態を示す。図8は、4枚目のガラス板を搬入しているときの状態を示す。図9は、4枚目のガラス板の位置調整を行っているときの状態を示す。図10は、最初のガラス板及び2枚目のガラス板を印刷部の定盤上から搬出コンベア上に移動するとともに、3枚目及び4枚目のガラス板を位置調整用コンベア上から印刷部の定盤上に移動しているときの状態を示す。図11は、5枚目のガラス板を搬入しているときの状態を示す。
【0010】
図1から図11に示すように、本実施形態にかかるスクリーン印刷機10は、ガラス板を搬入する搬入手段である搬入コンベア11と、複数枚のガラス板に同時にスクリーン印刷を施す印刷手段である印刷部20と、スクリーン印刷を施されたガラス板を搬出する搬出手段である搬出コンベア12とを有している。印刷部20は、定盤21と、スクリーン版22とを有している。
【0011】
スクリーン印刷機10は、搬入コンベア11によってガラス板G1〜G5を1枚づつ順次に搬入し、搬入された複数枚(本実施形態では2枚)のガラス板G1〜G5を印刷部20の定盤21上に移動して配置する。そして、印刷部20において、スクリーン版22がガラス板G1〜G5の上面側(図7において上側)から所定の高さのところまで下降し、ガラス板G1〜G5のうち連続する2枚に同時にスクリーン印刷を施す。その後、スクリーン版22が上昇し、スクリーン印刷を施された複数枚のガラス板G1〜G5を搬出コンベア12によって搬出する構成である。
【0012】
スクリーン印刷機10は、位置調整手段として機能する位置調整部30と、駆動手段として機能する駆動部36とを備えている。
搬入コンベア11によって搬入されたガラス板に対して、位置調整機構30によって搬送方向(図1中、矢印A方向)に沿う位置調整が搬入順に順次行われる。駆動部36は、搬入コンベア11から印刷部20への複数枚のガラス板の移動を同期して行うように構成されている。
【0013】
位置調整部30は、複数の係止部31と位置調整用コンベア32とを備えている。位置調整部30は、位置調整用コンベア32上でガラス板を停止させ、可動自在な複数の係止部31によってガラス板を周囲から狭持することで所望の状態に位置調整を行う構成である。駆動部36は、複数(本実施形態においては2つ)の搬送テーブル33,34と、上下方向(図1における上下の方向)に昇降駆動自在な搬出テーブル35とを有している。搬送テーブル33,34と搬出テーブル35とは互いに連動可能に構成されている。駆動部36は、搬送テーブル33,34を図1中左右方向へ移動させることによって、位置調整用コンベア32のガラス板を同期して移動させる構成である。ここで、搬送テーブル33,34は駆動部36に対し相対移動可能に構成されている。
【0014】
スクリーン印刷機10は、位置調整用コンベア32上の所定の位置において、搬送されたガラス板を停止させ、係止部31によって位置調整を行う。そして、搬送テーブル33,34の上昇動作及び駆動部36の移動の連携動作によって、ガラス板を搬送テーブル33,34上に順次支持する。
【0015】
駆動部36は、印刷部20によって同時印刷(図7、図8及び図11参照)された各ガラス板を、搬出テーブル35の上昇動作及び駆動部36の移動の連携動作によって同時に支持する。そして、図10に示すように、駆動部36は、搬送テーブル33,34を矢印A方向に移動することによって、位置調整されたガラス板G3,G4を印刷部に移動させる。これと同時に、駆動部36は、スクリーン印刷された搬出テーブル35上のガラス板G1,G2を搬出コンベア12付近に移動させる。
【0016】
図11に示すように、駆動部36は、搬送テーブル33,34及び搬出テーブル35の下降動作によって、各搬送テーブル33,34上のガラス板G3,G4を印刷部20の定盤21上に移載するとともに、搬出テーブル35上のガラス板G1,G2を搬出コンベア12上に移載する。
【0017】
本実施形態の作用を説明する。
スクリーン印刷機10は、搬入コンベア11によってガラス板を搬入するとともに、搬入されたガラス板に、印刷部20によって2枚同時にスクリーン印刷を施し、その後、スクリーン印刷を施されたガラス板を、搬出コンベア12によって搬出する構成である。
搬入コンベア11によって搬入されるガラス板の搬送方向Aに沿う位置調整は、位置調整部30によって搬入順に順次行われる。そして、駆動部36によって、搬入コンベア11から印刷部20へのガラス板の移動が同期して行われる。
【0018】
つまり、本実施形態のスクリーン印刷機10において、最初のガラス板G1は、図1に示すように、搬入コンベア11によって位置調整用コンベア32上に搬入されるとともに、位置調整用コンベア32によって図1中左方に搬送される。そして、図3に示すように、所定の位置で停止し、係止部31によって位置調整が施される。次に、図4に示すように、最初のガラス板G1は、図4中左側の搬送テーブル33の上昇動作及び駆動部36の図4中左方への移動の連携動作によって、図4中左側の搬送テーブル33上に支持される。この際、位置調整用コンベア32上には、2番目のガラス板G2が、搬入コンベア11によって搬入される。
【0019】
図4及び図5に示すように、2番目のガラス板G2は、位置調整用コンベア32によって搬送され、所定の位置で停止し、係止部31によって位置調整が施される。このとき、最初のガラス板G1は印刷部20と係止部31との間に設けられた待機位置で搬送テーブル33に保持される。つまり、本実施形態において、スクリーン印刷機10は、ガラス板に1枚づつ位置調整を施す構成である。待機位置は印刷部20と係止部31との間には限らず、位置調整用コンベア32上に設けなくてもよい。しかし、印刷部20の近傍や位置調整用コンベア32の近傍に設けることが好ましい。こうすれば、駆動部36によってガラス板を同期して移動させる機構を簡単にすることができる。
【0020】
停止された2番目のガラス板G2は、図5中右側の搬送テーブル34の上昇動作及び駆動部36の図5中左方への移動の連携動作によって、図5中右側の搬送テーブル34上に支持される。これにより、各搬送テーブル33,34上にそれぞれ支持された最初のガラス板G1及び2番目のガラス板G2は、所望の位置に調整された状態となる。
ここで、搬送テーブル33,34を駆動部に対して相対移動可能に構成すれば、搬送テーブル同士の間隔を調整することができる。こうすれば、印刷部20におけるガラス板同士の間隔を所定の値に設定でき、印刷品質の向上、スクリーン版のコストの低減を図ることができる。
【0021】
図6に示すように、最初のガラス板G1及び2番目のガラス板G2は、駆動部36の図6中左方への移動により、印刷部20付近に移動される。この際、位置調整用コンベア32上には、3番目のガラス板G3が、搬入コンベア11によって搬入される。
【0022】
図7に示すように、印刷部20付近に移動された最初のガラス板G1及び2番目のガラス板G2は、各搬送テーブル33,34の下降動作により、印刷部20の定盤21上に載置される。図7から図9に示すように、定盤21上に載置された最初のガラス板G1及び2番目のガラス板G2には、スクリーン版22がガラス板G1、G2の上面側(図7において上側)から所定の高さのところまで下降することで、同時にスクリーン印刷を施される。
【0023】
一方、3番目のガラス板G3は、図6及び図7に示すように、位置調整用コンベア32によって搬送され、所定の位置で停止し、係止部31によって位置調整が施される。停止された3番目のガラス板G3は、図7中左側の搬送テーブル33の上昇動作及び駆動部36の図7中左方への移動の連携動作によって、図7中左側の搬送テーブル33上に支持される。このとき、図8に示すように、位置調整用コンベア32上には、4番目のガラス板G4が、搬入コンベア11によって搬入される。
【0024】
図8及び図9に示すように、4番目のガラス板G4は、位置調整用コンベア32によって搬送され、所定の位置で停止し、係止部31によって位置調整が施される。4番目のガラス板G4が位置調整を施されている間、3番目のガラス板G3は、最初のガラス板G1と同様に、印刷部20と係止部31との間に設けられた待機位置で搬送テーブル33に保持される。
停止された4番目のガラス板G4は、図9中右側の搬送テーブル34の上昇動作及び駆動部36の図9中左方への移動の連携動作によって、図9中右側の搬送テーブル34上に支持される。これにより、各搬送テーブル33,34上にそれぞれ支持された3番目及び4番目のガラス板G3,G4は、所望の位置に調整された状態となる。
【0025】
一方で、図10に示すように、印刷部20によって2枚同時印刷された最初のガラス板G1及び2番目のガラス板G2は、スクリーン版22の上昇後、搬出テーブル35の上昇動作によって2枚同時に支持され、この状態での駆動部36の図10中左方への移動によって、搬出コンベア12付近に移動される。最初のガラス板G1及び2番目のガラス板G2の移動と同時に、各搬送テーブル33,34上の3番目及び4番目のガラス板G3,G4も、駆動部36の図10中左方への移動によって、印刷部20付近に移動される。この際、位置調整用コンベア32上には、5番目のガラス板G5が、搬入コンベア11によって搬入される。
【0026】
図11に示すように、印刷部20付近に移動された3番目及び4番目のガラス板G3,G4は、各搬送テーブル33,34の下降動作により、印刷部20の定盤21上に載置される。そして、スクリーン版22が定盤21上に載置された3番目及び4番目のガラス板G3,G4の所定の高さのところまで下降し、ガラス板G3,G4に同時にスクリーン印刷を施される。その後、スクリーン版22が上昇し、ガラス板G3,G4が搬出コンベア12によって搬出される。
【0027】
一方で、図10及び図11に示すように、5番目のガラス板G5は、位置調整用コンベア32によって搬送され、所定の位置で停止し、係止部31によって位置調整が施される。その後、5番目のガラス板G5は、図11中左側の搬送テーブル33の上昇動作及び駆動部36の図11中左方への移動の連携動作によって、図11中左側の搬送テーブル33上に支持される。
以後、上述したのと同様の動作を経て、搬入されるガラス板が、印刷部20によって2枚ずつ同時にスクリーン印刷される。
【0028】
上記の実施形態によれば、スクリーン印刷機10は、ガラス板Gを搬入する搬入コンベア11と、ガラス板を2枚づつ同時にスクリーン印刷を施す印刷部20と、スクリーン印刷を施されたガラス板を搬出する搬出コンベア12と、搬入コンベア11によって搬入される複数のガラス板に位置調整部30で1枚づつ位置調整を施し、位置調整の後でガラス板を搬入コンベア11から印刷部20へ同期して移動する駆動部36とを備える。
【0029】
つまり、上記従来のように複数のガラス板を同時に位置調整を行う機構と比して、位置調整部30の構成を単純な機構とすることができる。したがって、位置調整部30の複雑化を回避することができ、また、スクリーン印刷機10の大型化を回避できる。
また、上記のスクリーン印刷機10は、位置調整されたそれぞれのガラス板を、駆動部36によって位置調整用コンベア32から印刷部20へ同期して移動させることができる。このため、位置調整された複数枚のガラス板は同時に印刷部20に移動させることができるので、ガラス板の搬入からスクリーン印刷に至るまでの時間が短縮され、生産に費やされるサイクルタイムを短くすることができる。
また、位置調整装置のレイアウト的な制約を受けることなく搬送テーブル33,34同士の間隔を設定できるため、印刷部20におけるガラス板同士の間隔を所定の値に設定でき、印刷品質の向上、スクリーン版のコストの低減を図ることができる。
【0030】
上記の実施形態において、スクリーン印刷機10はガラス板を2枚づつ同時印刷をする構成としたが、3枚以上のガラス板を同時印刷する構成としてもよい。このとき、ガラス板に対応するように複数(例えば、ガラス板と同数)の搬送テーブルを用いる構成とする。
言い換えれば、本発明にかかるスクリーン印刷機は、駆動部が、印刷手段によって複数枚のガラス板に対応する複数の搬送テーブルを有し、複数の搬送テーブルの一部が最後に搬入されたガラス板に位置調整するまでの間、先に位置調整されたガラス板を待機位置にて保持する構成とすることができる。こうすれば、3枚以上のガラス板に同時印刷する場合でも、それぞれのガラス板に1枚づつ位置調整を行い、全てのガラス板に位置調整を行った後で、全てのガラス板を同時に印刷部へ移動させることができる。
また、本実施形態において、複数の搬送テーブルは、それぞれの間隔が任意に設定可能である構成とすることが好ましい。こうすれば、ガラスの寸法等に応じて搬送テーブルの間隔を設定できる。このため、印刷部におけるガラス板同士の間隔を所定の値に設定でき、印刷品質の向上や、スクリーン版コスト低減を図ることができる。さらに、ガラス板同士の間隔をより一層狭く設定できるため、印刷部の小型化や従来のガラス板より大きなガラス板への印刷も可能となる。
【0031】
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜な変形、改良などが可能である。
例えば、駆動を制御することにより、ガラスの大きさなどに合わせて、同時印刷枚数を選択することが可能であり、設備の稼働率向上にもつながる。例えば、自動車用のサイドガラス等は2枚同時印刷とし、比較的大きな自動車用のリアガラス等は1枚印刷とするように制御可能な構成としてもよい。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、複数枚のガラス板に、機構の複雑化や大型化を回避することで効果的に同時印刷をするスクリーン印刷機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる一実施形態であるスクリーン印刷機を示す概略側面図であり、最初のガラス板搬入時の状態を示す。
【図2】図1の状態におけるスクリーン印刷機の部分斜視図を示す。
【図3】スクリーン印刷機の最初のガラス板の位置調整時の状態を示す。
【図4】スクリーン印刷機の2枚目のガラス板搬入時の状態を示す。
【図5】スクリーン印刷機の2枚目のガラス板の位置調整時の状態を示す。
【図6】スクリーン印刷機の最初のガラス板及び2枚目のガラス板を位置調整用コンベア上から印刷部の定盤上に移載する際の状態を示す。
【図7】スクリーン印刷機の最初のガラス板及び2枚目のガラス板を印刷部の定盤上に載置し、かつ、3枚目のガラス板の位置調整時の状態を示す。
【図8】スクリーン印刷機の4枚目のガラス板搬入時の状態を示す。
【図9】スクリーン印刷機の4枚目のガラス板の位置調整時の状態を示す。
【図10】スクリーン印刷機の最初のガラス板及び2枚目のガラス板を印刷部の定盤上から搬出コンベア上に移載するとともに、3枚目及び4枚目のガラス板を位置調整用コンベア上から印刷部の定盤上に移載する際の状態を示す。
【図11】スクリーン印刷機の5枚目のガラス板搬入時の状態を示す。
【符号の説明】
10 スクリーン印刷機
11 搬入コンベア
12 搬出コンベア
20 印刷部
21 定盤
22 スクリーン版
30 位置調整部
31 係止部
32 位置調整用コンベア
33,34 搬送テーブル
35 搬出テーブル
36 駆動部
G1〜G5 ガラス板
Claims (3)
- 複数枚のガラス板に同時印刷するスクリーン印刷機において、
前記複数枚のガラス板を搬入する搬入手段と、
前記複数枚のガラス板に同時にスクリーン印刷を施す印刷手段と、
スクリーン印刷を施された前記ガラス板を搬出する搬出手段と、
前記搬入手段によって順次に搬入される前記複数枚のガラス板の位置調整を1枚づつ搬入順に行う位置調整手段と、
前記搬入手段から前記印刷手段への前記複数枚のガラス板の移動を同期して行う駆動手段とを備えたことを特徴とするスクリーン印刷機。 - 前記駆動手段は、前記複数枚のガラス板に対応する複数の搬送テーブルを有し、該複数の搬送テーブルの一部が前記位置調整手段によって最後に搬入されたガラス板に位置調整するまでの間、先に位置調整されたガラス板を待機位置にて保持する構成であることを特徴とする請求項1に記載のスクリーン印刷機。
- 前記複数の搬送テーブルは、それぞれの間隔が任意に設定可能な構成であることを特徴とする請求項2に記載のスクリーン印刷機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002326954A JP2004160732A (ja) | 2002-11-11 | 2002-11-11 | 複数枚のガラス板に同時印刷するスクリーン印刷機 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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JP2002326954A Pending JP2004160732A (ja) | 2002-11-11 | 2002-11-11 | 複数枚のガラス板に同時印刷するスクリーン印刷機 |
Country Status (1)
Country | Link |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102501574A (zh) * | 2007-09-11 | 2012-06-20 | 松下电器产业株式会社 | 丝网印刷设备和丝网印刷方法 |
CN103538358A (zh) * | 2013-10-18 | 2014-01-29 | 广东星弛光电科技有限公司 | 一种全自动视窗玻璃防护屏印刷装置 |
CN105775742A (zh) * | 2016-03-28 | 2016-07-20 | 东莞市鼎胜网印设备有限公司 | 一种自动送取料机及其自动送取料方法 |
JP2022001434A (ja) * | 2020-06-22 | 2022-01-06 | エーエスエム・アセンブリー・システムズ・シンガポール・ピーティーイー・リミテッド | ワークピースの位置合わせと印刷 |
-
2002
- 2002-11-11 JP JP2002326954A patent/JP2004160732A/ja active Pending
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