JP2004158744A - 選択的絶縁方法及び貫通ビアを備えた実装基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】選択的絶縁方法及び貫通ビアを備えた実装基板に関し、導電性の低い基板に設けた貫通ビアホールの側壁に精度良く絶縁被膜を形成する。
【解決手段】少なくとも10−8S・cm−1以上且つ10S・cm−1以下の導電性を有する導電性基板1に選択的露出部を形成したのち、選択的露出部の露出表面に帯電した絶縁材料或いはその前駆体のいずれかを電着する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は選択的絶縁方法及び貫通ビアを備えた実装基板に関するものであり、例えば、インターポーザを構成する半導体実装基板等に設けた貫通孔の側壁の露出導電性領域にのみ選択的に薄い絶縁膜を形成するための構成に特徴のある選択的絶縁方法及び貫通ビアを備えた実装基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体集積回路装置は、半導体集積回路装置を組み込む電子機器等の高性能化や軽薄短小化に伴って微細化・高集積化が進展しているが、それに伴なう信号の高速化に伴ってパッケージ内のスイッチングノイズが無視できなくなってきている。
【0003】
このような問題に対して、半導体集積回路装置に設ける電源配線やグランド配線等の本数を増やすことで対処しているが、そうすると、外部接続端子の多端子化する必要があり、プリント配線基板等の実装回路基板との接続整合性を取るために、インターポーザ等の中間に設ける実装基板が必要になる。
【0004】
このような実装基板においては、一方の表面には半導体集積回路装置の外部接続端子に対する接続パッドが設けられ、他方の表面にはプリント回路基板のパッドに対応する接続パッドが設けられており、表裏に設けた接続パッド間は貫通ビアによって接続されている。
【0005】
このような貫通ビアを形成するためには、貫通ビアホールを絶縁する必要があるが、この貫通ビアホールの絶縁方法は、ビアホールの形成方法によって異なることになる。
【0006】
ビアホールの形成方法としては、反応性ガスを用いたリアクティブイオンエッチング(RIE)を用いる方法やレーザビームを照射する方法があり、前者の方法により貫通孔を形成した場合には、CVD法などにより、当該貫通ビアホール内にSiOなどの絶縁膜を形成する工程が行われる。
【0007】
例えば、反応性ガスを用いたRIEを用い貫通孔を形成したのち、CVD法などにより、当該貫通ビアホール内にSiOなどの絶縁膜を形成する場合、TEOS(Tetra−Ethyl−Ortho−Silicate:テトラエトキシシラン)−OCVD法を用いているが、その場合には比較的長い反応時間と150℃以上の比較的高温の熱処理を要する。
【0008】
さらに、反応装置が大きくなり設置面積、設備コストが大きくなるといった工業的生産性に関する課題や、TEOSやOといった反応性の高いガス中に基板がさらされるため、実装基板に設ける受動素子或いは層間絶縁膜等にポリイミドなどの有機材料を用いている場合、TEOS製膜により膜の分解や劣化が懸念され、さらには、ビア底部およびエッジ部へCVD膜が回り込みにくいなどの技術的な課題もある。
【0009】
一方、後者の方法により貫通孔を形成した場合、レーザビーム照射を大気中、即ち、酸化性雰囲気中で行うことにより、貫通ビアホールの形成と同時に当該貫通ビアホール表面にSiOなどの絶縁膜を形成することが可能である。
【0010】
しかし、貫通ビアホールの形成と同時にデブリ(debris)が発生し、発生したデブリが貫通ビアホールの周辺に付着することが問題となる。
【0011】
特に、シリコン基板にレーザビームを照射して貫通ビアホールを形成する場合、貫通ビアホール周辺へのデブリの付着に加え、シリコン基板の熱歪による割れの発生が問題であった。
【0012】
デブリの付着を防止すべく、真空中でシリコン基板を裏返しにした状態でレーザビームを照射し、デブリを落下させる手法が考えられるが、真空中では、貫通ビアホールの形成時に、その表面に十分なSiO膜が形成されないという問題がある。
【0013】
また、熱歪による割れを防止すべく、シリコン基板を水の中に浸した状態でレーザビームを照射する手法が採用される場合があるが、シリコンのデブリは多孔質であるため、水の表面に浮かび上がって、レーザビームを散乱させてしまい、貫通ビアホールの形成が妨げられるという問題がある。
【0014】
一方、金属板をベースとしたインターポーザにおいては、ポリイミド樹脂を溶解してイオン化したイオン性化合物を電着することにより貫通ビアホールを絶縁体により埋め込んだのち、埋込絶縁体にレーザビームを照射しビアホールを形成し、電解メッキ法によってこのビアホールを埋め込んで導電性ビアを形成することも提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0015】
【特許文献1】
特開2000−340701号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述の電着法を用いた貫通ビアホールの絶縁方法の場合には、充填工程とレーザビームの照射によるビアホールの形成工程との二度の工程が必要になり、工程が複雑化するという問題がある。
【0017】
また、ベースとして半導体基板等の良導電性の金属より導電率の小さな基板を用いた場合には、電着法により絶縁体を付着させることが非常に困難であり、上述の電着法は、微細化が可能な半導体基板を用いたインターボーザには適用できないという問題がある。
【0018】
即ち、電着法を用いた場合には、導電性の低い半導体基板に設けた微細な貫通ビアホールの側壁部に精度良く絶縁被膜を設けることは困難であるという問題がある。
【0019】
また、微細な貫通ビアホールを埋め込んだ絶縁体に、レーザビームの照射によりさらに、貫通ビアホール内に絶縁に充分な膜厚の絶縁膜を残した状態でビアホールを精度良く形成することは非常に困難であるという問題がある。
【0020】
したがって、本発明は、導電性の低い基板に設けた貫通ビアホールの側壁に精度良く絶縁被膜を形成することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
図1は本発明の原理的構成図であり、この図1を参照して本発明における課題を解決するための手段を説明する。
図1参照
上記目的を達成するため、本発明は、選択的絶縁方法において、少なくとも10−8S・cm−1以上且つ10S・cm−1以下の導電率を有する導電性基板1に選択的露出部を形成する工程、前記選択的露出部の露出表面に帯電した絶縁材料或いはその前駆体のいずれかを電着する工程とを有することを特徴とする。
【0022】
このように、少なくとも10−8S・cm−1以上且つ10S・cm−1以下の導電率を有する導電性基板1の場合にも、電着法を用いることにより、室温において選択的に絶縁被膜3を形成することができ、寧ろ、導電性が低いことにより、膜厚の制御性が高まる。
この場合、堆積させた絶縁材料もしくはその前駆体を加熱することにより絶縁被膜3の膜質を改善することが望ましい。
なお、絶縁被膜3がポリイミド膜の場合、イオン化させたポリイミドが絶縁材料であり、イオン化させたポリアミック酸が前駆体となる。
【0023】
また、上述の選択的絶縁方法において、選択的露出部を貫通孔2とし、絶縁被膜3を中空状の絶縁被膜とすることが最も典型的な態様であり、貫通孔2の内部を完全に埋め込むことなく、導電性の貫通ビアを埋め込む空間を有する中空状の絶縁被膜3を精度良く形成することができ、それによって、レーザビームの照射等によるビアホールの形成工程が不要になる。
【0024】
また、貫通孔2の形成工程の前に、貫通孔2を充填する貫通ビアと導通すべき導電性基板1の一方の表面を絶縁する絶縁膜4の一部に開口部5を形成したのち、開口部5に接するように電極6を形成する際に、導電性基板1の他方の面から前記開口部5よりも大きな表面積を持ち且つ開口部5及び電極6に接する貫通孔2を形成することにより、基板の上下の面の電極6と接続する貫通ビアを簡単に形成することができる。
【0025】
この場合、選択的露出部の露出表面に帯電した絶縁材料或いはその前駆体のいずれかを電着する前に、露出表面に自然形成されている絶縁被膜3を除去することが望ましく、それによって、少なくとも10−8S・cm−1以上且つ10S・cm−1以下の導電率を有する導電性基板1の場合にも、電着法を用いて精度良く所定の膜厚の絶縁膜4を形成することができる。
【0026】
また、導電性基板1として、10−8S・cm−1以上の導電率を有する半導体基板とすることにより、即ち、微細加工技術が進んでいる半導体基板を用いることにより実装基板の微細加工精度を高めることができる。
【0027】
また、絶縁被膜3としては、上記特許文献1に開示されている電着可能な樹脂であれば何でも良いが、ポリイミド或いはポリエーテルイミドのいずれかが望ましい。
【0028】
上述の選択的絶縁方法を用いることにより、絶縁処理した貫通ビアを備えた実装基板を高スループットで製造することができ、実装基板の低コスト化が可能になる。
【0029】
【発明の実施の形態】
ここで、図3及び図4を参照して、本発明の第1の実施の形態を説明するが、その前に、図2を参照して、電着液の作製方法を説明する。
図2参照
図2は電着液の作製方法の説明図であり、300mlの3ツ口フラスコ11にメカニカルスターラー13、還流管14、および反応系の加熱用としてシリコンオイルからなる油浴20をセットした。
この場合、油浴槽19内に収容した油浴20を温度計21で温度を監視しながらヒータ22により加熱する。
【0030】
この3ツ口フラスコ11内に有機溶剤17としてNMPを82.5gを収容し、油浴20により80〜85℃に温度を保持しつつ、コック15を介して還流管14にNガス16を導入し加圧した状態で、ポリエーテルイミド(ULTEM1000:GECプラスチック製商品名)18を40g、サンプル投入口12からを徐々に加え、有機溶剤17に溶解させる。
【0031】
次いで、コック15を介して還流管14にNガス16を導入し加圧した状態で、サンプル投入口12からアセトフェノン10.5gを加えたのち、反応系を80〜85℃に温度を保持しつつ、18.9mgのN−メチルピぺラジンを61.8gのアセトフェノンに溶解させた溶液を調製し、サンプル投入口12から滴下ロートを用い45分かけて加え、このまま、油浴20を110℃に昇温させて2.5時間放置する。
【0032】
次いで、反応液60gを分取し、アセトフェノン12g+2.96g50wt%乳酸水溶液を添加したのち、反応液を激しく撹拌しながら78gの脱イオン交換水を10分間かけて加え、これにより、乳白色のエマルジョン電着液を作製した。
【0033】
図3参照
図3は電着装置の概念的構成図であり、電着槽31中に上述の電着液32の収容し、アノードとしてAl電極33を用い、カソードとして電着対象となる試料34を用い、Al電極33と試料34との間に電源35より電圧を印加してカチオン化したポリエーテルイミド分子36、即ち、ポリエーテルイミド前駆体を試料34の導電性表面に電着する。
なお、ここでは、試料34としてはシリコン基板を用いる。
【0034】
次に、図4を参照して、本発明の第1の実施の形態の電着方法を説明する。
図4(a)参照
まず、基板前処理として、1cm角のAl電極を10%HSO水溶液中に5分間浸漬し、1cm角のシリコン基板41を50%HF水溶液中に20分間浸漬する。
この処理によりシリコン基板41の自然酸化膜42等が除去されることによって、シリコン基板41の表面抵抗が、数MΩから、数KΩに低下することが確認された。
【0035】
図4(b)参照
次いで、Al電極及びシリコン基板41を、図3に示した電着装置の電着槽内に浸漬し、Al電極及びシリコン基板41との間に電源から10V,15V,20Vの電圧を2分間印加し、ポリエーテルイミドの電着を行ったところ、20Vの電圧を印加した場合に、シリコン基板41の表面に半透明茶色で厚さが、例えば、5μm程度のポリエーテルイミド前駆体膜43を電着することができた。
【0036】
図4(c)参照
次いで、ポリエーテルイミド前駆体膜43を電着したシリコン基板41をイナートオーブンにより250〜400℃、例えば、300℃で2時間加熱して熱硬化させたところ、透明フィルム状の良好なポリエーテルイミド膜44を析出させることができた。
このポリエーテルイミド44で被覆されたシリコン基板41の表面抵抗は数GΩまで向上し、十分な絶縁性が確保されていると考えられる。
【0037】
このように、シリコン基板41に前処理を施し、シリコン基板41の表面の自然酸化膜を予め除去することによって、従来、困難であると考えられていた導電率が10S・cm−1以下のシリコン基板41に対しても電着法によってポリエーテルイミド膜44を形成することが可能になった。
【0038】
また、シリコン基板41の表面に選択的にレジストパターンや絶縁膜パターンを設けておくことによって、選択的に所望の膜厚に絶縁膜を形成することが可能になる。
【0039】
また、あまり高い絶縁耐圧を必要としない場合には、ポリエーテルイミド前駆体膜43を電着したのち、乾燥させるだけで絶縁膜とすることができ、それによって、低温プロセスで絶縁膜を形成することが可能になる。
【0040】
次に、図5を参照して、本発明の第2の実施の形態を説明する。
図5(a)参照
まず、150μmの厚さで直径が3インチのシリコン基板51の表面にSiO膜52を設けたのち、半径が150μmの貫通孔53を設けるとともに、シリコン基板51の表面のSiO膜52の一部を除去して外部電源接続部54を形成する。
【0041】
次いで、基板前処理として、直径が3インチのAl電極を10%HSO水溶液中に5分間浸漬し、シリコン基板51を50%HF水溶液中に20分間浸漬する。
この処理によりシリコン基板51に設けた貫通孔53の側壁及び外部電源接続部54の表面に形成されている自然酸化膜等が除去されることによって、シリコン基板51の表面抵抗が、数MΩから、数KΩに低下することが確認された。
【0042】
図5(b)参照
次いで、Al電極及びシリコン基板51を、図3に示した電着装置の電着槽内に4cm隔てて浸漬し、Al電極及びシリコン基板51との間に電源から50V,75V,100Vの電圧を2分間印加し、ポリエーテルイミドの電着を行ったところ、75V以上の電圧を印加した場合に、シリコン基板51の表面に半透明茶色のポリエーテルイミド前駆体膜55を電着することができた。
【0043】
図5(c)参照
次いで、ポリエーテルイミド前駆体膜55を電着したシリコン基板41をイナートオーブンにより250〜400℃、300℃で2時間加熱して熱硬化させたところ、透明フィルム状の良好なポリエーテルイミド膜56を析出させることができた。
このポリエーテルイミド膜56で被覆されたビア間絶縁抵抗は数GΩまで向上し、十分なビア間絶縁性が確保されていると考えられる。
【0044】
このように、本発明の第2の実施の形態においては、低導電率のシリコン基板を用いることにより、貫通孔53を完全に埋め込むことなく、側壁にのみ選択的に絶縁膜を形成することが可能になり、それによって、レーザビームの照射等によって電着させた絶縁膜のビアホールを形成する必要がなくなる。
【0045】
次いで、図6及び図7を参照して、本発明の第3の実施の形態を説明する。
図6(a)参照
まず、150μmの厚さで直径が3インチのシリコン基板61の表面にSiO膜62を設けたのち、一方の面のSiO膜62に開口部を設け選択電解メッキ法によりCuからなる突起電極63を設け、次いで、他方の面からエッチングすることによって、突起電極63の突起部64より径の大きな貫通孔65を形成し、突起部64及びその周囲のSiO膜62を露出させるとともに、シリコン基板61の表面のSiO膜62の一部を除去して外部電源接続部66を形成する。。
なお、この場合の貫通孔65は、シリコン基板61の表裏を貫通していることを意味する。
【0046】
次いで、基板前処理として、直径が3インチのAl電極を10%HSO水溶液中に5分間浸漬し、シリコン基板61を50%HF水溶液中に20分間浸漬する。
この処理によりシリコン基板61に設けた貫通孔65の側壁及び外部電源接続部66の表面に形成されている自然酸化膜等が除去されることによって、シリコン基板61の表面抵抗が、数MΩから、数KΩに低下することが確認された。
【0047】
図6(b)参照
次いで、Al電極及びシリコン基板61を、図3に示した電着装置の電着槽内に4cm隔てて浸漬し、Al電極及びシリコン基板61との間に電源から50V,75V,100Vの電圧を2分間印加し、ポリエーテルイミドの電着を行ったところ、75V以上の電圧を印加した場合に、シリコン基板61の表面に半透明茶色のポリエーテルイミド前駆体膜67を電着することができた。
【0048】
図6(c)参照
次いで、ポリエーテルイミド前駆体膜67を電着したシリコン基板61をイナートオーブンにより250〜400℃、300℃で2時間加熱して熱硬化させたところ、透明フィルム状の良好なポリエーテルイミド膜68を析出させることができた。
このポリエーテルイミド膜68で被覆されたビア間絶縁抵抗は数GΩまで向上し、十分なビア間絶縁性が確保されていると考えられる。
【0049】
図7(d)参照
次いで、貫通孔65が形成された側の全面にスパッタリング法により厚さが、例えば、80nmのCr膜及び厚さが、例えば、500nmのCuを順次堆積させてCrCuシード層69を形成したのち、貫通孔65の部分のみ露出したレジストパターン70を形成し、次いで、電流値0.5Aで12時間定電流を流す電解メッキによりCu貫通ビア71を形成する。
【0050】
図7(e)参照
次いで、レジストパターン70を剥離したのち、10%HSOで処理することによって露出するCrCuシード層69を除去する。
【0051】
図7(f)参照
次いで、LSIチップ72に設けたハンダバンプ73とCu貫通ビア71とを電気的に接続することによって、インターポーザとなるシリコン基板61にLSIチップ72を実装することができる。
【0052】
このように、本発明の第3の実施の形態においては、貫通孔65の径を突起電極63の突起部64の径より大きく形成しているので、突起部64上にポリエーテルイミド前駆体膜67が電着することがなく、特別な処理を施すことなく、電解メッキ法によって突起部64と電気的に接続するCu貫通ビア71を形成することが可能になる。
【0053】
以上、本発明の各実施の形態を説明したが、本発明は各実施の形態に記載した構成及び条件に限られるものではなく、各種の変更が可能である。
例えば、上記の各実施の形態においては、有機溶剤に溶解させた絶縁材料の前駆体であるポリエーテルイミドをイオン(カチオン)化し、電解質水溶液に分散させることでコロイド状のエマルジョンを作製し、ポリエーテルイミド電着液を作製しているが、ポリエーテルイミド電着液に限られるものではなく、絶縁材料としてポリイミドを用いてポリイミド電着液としても良いものである。
この場合、分子構造が異なるだけで、工程及び反応原理は同様である。
【0054】
また、上記の各実施の形態においては、基板前処理工程において、シリコン基板の表面に形成された酸化膜をHFによるウエットエッチングにより除去しているが、HF以外の他の無機酸でも良く、場合によっては、有機エッチング液を用いても良いものである。
【0055】
また、基板としては、シリコン基板に限られるものではなく、熱膨張率等を考慮する場合には、LSIチップと同じ材料で構成することが望ましく、GaAs系の高周波半導体デバイスを実装するインターポーザを構成する場合にはGaAs基板を用いても良いものである。
【0056】
ここで、再び図1を参照して、改めて本発明の詳細な特徴を説明する。
再び、図1参照
(付記1) 少なくとも10−8S・cm−1以上且つ10S・cm−1以下の導電率を有する導電性基板1に選択的露出部を形成する工程、前記選択的露出部の露出表面に帯電した絶縁材料或いはその前駆体のいずれかを電着する工程と、前記絶縁材料もしくはその前駆体を加熱することにより絶縁被膜3を形成する工程とを有することを特徴とする選択的絶縁方法。
(付記2) 上記絶縁材料或いはその前駆体のいずれかを電着した後、前記絶縁材料もしくはその前駆体を加熱する工程とを有することを特徴とする付記1記載の選択的絶縁方法。
(付記3) 上記選択的露出部が貫通孔2であることを特徴とする付記2記載の選択的絶縁方法。
(付記4) 上記貫通孔2の形成工程の前に、前記貫通孔2を充填する貫通ビアと導通すべき導電性基板1の一方の表面を絶縁する絶縁膜4の一部に開口部5を形成する工程と、前記開口部5に接するように電極6を形成する工程とを有し、且つ、前記貫通孔2の形成工程が、前記導電性基板1の他方の面から前記開口部5よりも大きな表面積を持ち且つ前記開口部5及び電極6に接する貫通孔2を形成する工程であることを特徴とする付記3記載の選択的絶縁方法。
(付記5) 上記選択的露出部の露出表面に帯電した絶縁材料或いはその前駆体のいずれかを電着する前に、前記露出表面に形成されている絶縁被膜3を除去する工程を有していることを特徴とする付記1乃至4のいずれか1に記載の選択的絶縁方法。
(付記6) 上記導電性基板1が、10−8S・cm−1以上の導電率を有する半導体基板であることを特徴とする付記1乃至5のいずれか1に記載の選択的絶縁方法。
(付記7) 上記絶縁被膜3が、ポリイミド或いはポリエーテルイミドのいずれかからなることを特徴とする付記1乃至6のいずれか1に記載の選択的絶縁方法。
(付記8) 付記3乃至7のいずれか1に記載の選択的絶縁方法により絶縁処理した貫通ビアホールを有することを特徴とする貫通ビアを備えた実装基板。
【0057】
【発明の効果】
本発明によれば、基板を前処理することにより、導電性の低い基板を用いた場合にも電着法によって選択的に絶縁膜を形成することが可能になり、特に、貫通孔の絶縁化処理に適用することによって貫通孔の側壁部にのみ選択的に所望の膜厚の絶縁被膜を形成することができ、それによって、レーザビームの照射等によるビアホールの形成工程が不要になるので製造工程を簡素化することができ、それによって、インターポーザ等の実装基板の低コスト化が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理的構成の説明図である。
【図2】電着液の作製方法の説明図である。
【図3】電着装置の概念的構成図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態の製造工程の説明図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態の製造工程の説明図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態の途中までの製造工程の説明図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態の図6以降の製造工程の説明図である。
【符号の説明】
1 導電性基板
2 貫通孔
3 絶縁被膜
4 絶縁膜
5 開口部
6 電極
11 3ツ口フラスコ
12 サンプル投入口
13 メカニカルスターラー
14 還流管
15 コック
16 Nガス
17 有機溶剤
18 ポリエーテルイミド
19 油浴槽
20 油浴
21 温度計
22 ヒータ
31 電着槽
32 電着液
33 Al電極
34 試料
35 電源
36 カチオン化したポリエーテルイミド分子
41 シリコン基板
42 自然酸化膜
43 ポリエーテルイミド前駆体膜
44 ポリエーテルイミド膜
51 シリコン基板
52 SiO
53 貫通孔
54 外部電源接続部
55 ポリエーテルイミド前駆体膜
56 ポリエーテルイミド膜
61 シリコン基板
62 SiO
63 突起電極
64 突起部
65 貫通孔
66 外部電源接続部
67 ポリエーテルイミド前駆体膜
68 ポリエーテルイミド膜
69 CrCuシード層
70 レジストパターン
71 Cu貫通ビア
72 LSIチップ
73 ハンダバンプ

Claims (5)

  1. 少なくとも10−8S・cm−1以上且つ10S・cm−1以下の導電率を有する導電性基板に選択的露出部を形成する工程、前記選択的露出部の露出表面に帯電した絶縁材料或いはその前駆体のいずれかを電着する工程とを有することを特徴とする選択的絶縁方法。
  2. 上記選択的露出部が貫通孔であることを特徴とする請求項1記載の選択的絶縁方法。
  3. 上記貫通孔の形成工程の前に、前記貫通孔を充填する貫通ビアと導通すべき導電性基板の一方の表面を絶縁する絶縁膜の一部に開口部を形成する工程と、前記開口部に接するように電極を形成する工程とを有し、且つ、前記貫通孔の形成工程が、前記導電性基板の他方の面から前記開口部よりも大きな表面積を持ち且つ前記開口部及び電極に接する貫通孔を形成する工程であることを特徴とする請求項2記載の選択的絶縁方法。
  4. 上記選択的露出部の露出表面に帯電した絶縁材料或いはその前駆体のいずれかを電着する前に、前記露出表面に形成されている絶縁被膜を除去する工程を有していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の選択的絶縁方法。
  5. 請求項2乃至4のいずれか1項に記載の選択的絶縁方法により絶縁処理した貫通ビアホールを有することを特徴とする貫通ビアを備えた実装基板。
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