JP2004157424A - レジストの剥離方法及び半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】表面硬化層を有するレジストを短時間で容易に、しかも他の層に損傷を与えたり、塵埃を生じることなしに除去する方法を提供すること。
【解決手段】レジスト3の表面上に超短パルスレーザー光20を照射して、表面硬化層9の少なくとも一部をアブレーションで除去するか、或いは、表面硬化層9の上方に超短パルスレーザー光20を入射して集光することにより雰囲気を絶縁破壊し、生じた衝撃波により表面硬化層9にクラック21を生じさせ、更にこれによって露出したレジスト9をアッシング又は超臨界流体中のレジスト剥離液で除去する、レジストの剥離方法と、これを用いた半導体装置の製造方法。
【選択図】 図1
【解決手段】レジスト3の表面上に超短パルスレーザー光20を照射して、表面硬化層9の少なくとも一部をアブレーションで除去するか、或いは、表面硬化層9の上方に超短パルスレーザー光20を入射して集光することにより雰囲気を絶縁破壊し、生じた衝撃波により表面硬化層9にクラック21を生じさせ、更にこれによって露出したレジスト9をアッシング又は超臨界流体中のレジスト剥離液で除去する、レジストの剥離方法と、これを用いた半導体装置の製造方法。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面硬化層のあるレジストの剥離方法、及びこの剥離方法を用いる半導体装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の半導体装置の製造において、例えば図8(A)に示すように、シリコン等の半導体基板(ウェハ)1上に、エッチング加工されるべきSiO2等の絶縁層やAl等の配線材料層の如き被加工層2Aを形成し、所定パターンに露光、現像されたフォトレジスト又は電子線レジストの如き有機レジストマスク3を用いて被加工層2Aを所定パターン2にエッチングし、更にイオン注入4によって半導体基板1の表面にセルフアライン(自己整合的)にイオン注入層5を形成するプロセスが一般に行われている。
【0003】
こうしたプロセスは、図9(A)に示すように、被加工層2Aが例えばSiO2等の絶縁層6A及び7A間に有機のlow−k(低誘電率)層8Aが設けられた積層構造からなる場合にも、同様に行われ、これによって絶縁層6、8、7からなる所定パターン2の積層構造を形成し、更にはイオン注入層5を形成している。
【0004】
図8(A)及び図9(A)のいずれの場合も、イオン注入プロセスを経過した有機レジストマスク3には、その表面に熱的及び化学的に安定な硬化層9が生成する。この表面硬化層9は、イオン注入時にレジスト構成材料中の分子(レジスト分子)が発熱すること、及びドーパントによりレジスト分子が架橋されることによって生成する。レジスト分子の発熱はイオン衝撃に伴なって生じ、この温度上昇によってレジストの温度がレジスト分子のガラス転移温度を超えると、硬化層が生じる。また、注入されるドーパントはレジスト分子を架橋し、例えばノボラック樹脂をベース樹脂とするレジスト材料層にリン原子が注入された場合、注入線量であるドーズ量が1014〜1015cm−2に至ると、主鎖中のメチレン基がリン原子に置換され、そのリン原子が他の主鎖のフェノール基に結合する。
【0005】
上記したイオン注入プロセス後にレジスト3を剥離するプロセスは、従来、溶液による洗浄、溶液を含む超臨界流体、或いはアッシングにより行なわれてきた。
【0006】
溶液によるレジスト除去は、発煙硝酸や硫酸過水(硫酸−過酸化水素水)、或いはアミン系洗浄液やフッ化物系洗浄液を用いたウェット・エッチングで行われる。しかしながら、半導体デバイスの集積度が向上して高密度化し、デバイスの設計寸法が100nmよりも小さくなってきたため、この手法は用いることが困難になっている。即ち、図8(B)に示すように、基板表面に回路寸法が100nm以下のパターン構造物2が作製される場合、構造物間に侵入した洗浄液10が気−液(薬液)界面を発生した際に薬液や水の表面張力が作用して、構造物2が倒壊する現象が生じるからである。
【0007】
このため、集積度が向上する半導体デバイスの製造におけるレジスト除去プロセスは、超臨界流体又はアッシングによって実行されるものと考えられる。
【0008】
溶液を含む超臨界流体によるレジスト除去では、助剤を添加することにより超臨界流体中へ溶解させたレジスト剥離液を使用する。超臨界流体は高温、高圧の条件下で生じる状態であり、表面張力が気体程度、密度が液体程度といった特徴を有し、具体的に今後使用が検討されている超臨界流体はCO2であり、温度31℃、圧力74atm以上で超臨界流体の状態になる。
【0009】
アッシングによるレジスト除去は、O2プラズマを用いたドライ・エッチングで行うことができる。これは、O2プラズマ中で発生するO*(酸素原子ラジカル)やOx +(酸素分子イオン)などの核種により、レジスト中の有機高分子材料を燃焼させてレジストを除去するものであり、燃焼したレジスト中の有機高分子はCO2やH2Oとして除去される。
【0010】
また、液体を用いないでドライ雰囲気中において、パルスレーザー光等のレーザー光を照射することによってレジストをその上面の薄膜と共にリフトオフする方法も提案されている(例えば、後記の特許文献1及び特許文献2)。
【0011】
【特許文献1】
特許第3222326号(第3〜4頁、図1)
【特許文献2】
特開2000−223346号公報(第4〜5頁、図1〜7)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上記した表面硬化層9はレジスト剥離液に溶解しないので、超臨界流体を用いる従来の手法においては、図8(C)に示すように、表面硬化層9と加工したパターン2との間に存在する隙間からレジスト剥離液を徐々に侵入させ、表面硬化層9に包まれたレジスト部分を溶解して溶出させ、これによって機械的な強度を失った中空状のレジストをレジスト剥離液やリンス液によって除去する。
【0013】
アッシングによるレジスト剥離方法においても、表面硬化層9は酸化しにくいため、表面硬化層9に生じているわずかなクラックや、表面硬化層9と加工パターン2との間に存在する隙間から酸素ラジカル等を侵入させ、レジスト内部を積極的に燃焼する。
【0014】
しかしながら、従来のレジスト剥離方法の問題点としては、レジスト除去に要するプロセス時間が長いために、基板1の表面上の薄膜2に対して予想外の損傷を与えることや、製造工程全体のスループット低下が生じることが挙げられる。
【0015】
具体的には、図9(A)に示したように、薄膜化が可能な有機low−k材料を用いた薄膜8Aもパターニングした場合、図9(B)に示すように、レジストのアッシング除去に伴って有機low−k層8が加工面からオーバーエッチングされてしまう現象が挙げられる。
【0016】
こうした問題点の原因は、レジスト3の表面に、薬液を添加した超臨界流体やアッシングによる除去が困難な硬化層9が存在することである。
【0017】
上記した特許文献1及び2に示されたレジスト剥離方法は、レーザー光によってレジストを光化学又は熱化学反応で分解、気化させるものであるが、これを図8や図9に示したように表面硬化層9が存在する場合に適用するときには、レーザー光のエネルギーを大きくしてレジスト内部に有効に作用させる必要がある。しかしながら、表面硬化層9に包まれたレジスト部分がレーザー光によって加熱されて突沸し、気化したレジスト部分の圧力によって表面硬化層9が破片となって周辺部へ分散され、半導体基板上等に付着して支障をきたす塵埃を生じることがある。
【0018】
本発明の目的は、表面硬化層を有するレジストを短時間で容易に、しかも他の層に損傷を与えたり、塵埃を生じることなしに除去する方法を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、表面硬化層のあるレジストを剥離する方法において、
前記レジストの表面上にレーザー光を照射して、前記表面硬化層の少なくとも一部をアブレーションで除去する工程と、
露出した前記レジストを除去する工程と
を有することを特徴とする、レジストの剥離方法(以下、本発明の第1の剥離方法と称する。)に係るものである。
【0020】
本発明の第1の剥離方法によれば、表面硬化層のあるレジストを除去するに際し、レーザー光をレジスト表面上に照射することによって、表面硬化層を全面的に或いは部分的にアブレーション除去しているので、表面硬化層の除去領域において、イオン注入等による硬化が起きていないレジスト部分に対し効果的にレジスト除去剤を接触させて、レジストの除去を速やかにかつ容易に行うことができ、また他の薄膜等に損傷を与えることもない。しかも、表面硬化層の除去後にその内部のレジストを除去しているために、表面硬化層による不所望な塵埃の発生もない。
【0021】
こうして、レジスト表面硬化層のみをレーザーアブレーションで除去することにより、その後のレジスト剥離を速やかに行えるため、プロセスのスループットが向上し、半導体デバイスの製造工程におけるレジスト除去作業の負荷を低減することが可能となる。このことは、半導体デバイスの製造時間の短縮化に貢献すると共に、製造機械の作動時間の短縮によってもたらされるランニングコストの削減が期待され、ひいては工場稼動に必要なエネルギー消費量が削減されて、温暖化現象が懸念される地球の環境問題への対策の一つになると考えられる。
【0022】
また、本発明は、表面硬化層のあるレジストを剥離する方法において、
前記表面硬化層の上方にレーザー光を入射して集光することにより雰囲気を絶縁破壊し、生じた衝撃波により前記表面硬化層に亀裂を生じさせる工程と、
前記亀裂を介して前記レジストにレジスト除去剤を作用させる工程と
を有することを特徴とする、レジストの剥離方法(以下、本発明の第2の剥離方法と称する。)を提供するものである。
【0023】
本発明の第2の剥離方法によれば、レーザー光を表面硬化層の上方で集光させて雰囲気を絶縁破壊(レーザーブレイクダウン)することによって生じる衝撃波でレジストの表面硬化層に亀裂(クラック)を生じさせているので、この亀裂から、イオン注入等による硬化が起きていないレジスト部分に対し効果的にレジスト除去剤を侵入させて、レジストの除去を速やかにかつ容易に行うことができ、また上記の衝撃波は気体中を伝搬するために、これによって作用する力は液体の表面張力よりも十分小さく、従って微細な構造物が破壊されることもない。しかも、表面硬化層に生じさせた亀裂からその内部のレジストを除去しているために、表面硬化層による不所望な塵埃の発生もない。
【0024】
こうして、レジスト除去の前にレジスト表面硬化層にクラックを生成させ、このクラックを介してレジスト表面硬化層に包まれているレジスト部分へ効果的にレジスト剥離剤を接触させることができるので、クラックが存在しない場合と比較して、レジスト剥離液がレジスト内部に接触する効率が高くなり、レジスト除去プロセスの時間が短縮される。これによって、プロセスのスループットが向上し、半導体デバイスの製造工程におけるレジスト除去作業の負荷を低減することが可能となる。このことは、半導体デバイスの製造時間の短縮化に貢献すると共に、製造機械の作動時間の短縮によってもたらされるランニングコストの削減が期待され、ひいては工場稼動に必要なエネルギー消費量が削減されて、温暖化現象が懸念される地球の環境問題への対策の一つになると考えられる。
【0025】
本発明はまた、半導体基体上に設けたレジストをマスクとしてその下層を処理し、この処理時に表面硬化層が生じた前記レジストを本発明の第1の剥離方法又は第2の剥離方法によって剥離するようにした、半導体装置の製造方法も提供するものである。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の剥離方法、及びこの剥離方法を適用した半導体装置の製造方法においては、前記レーザー光として、赤外域又は可視域の超短パルスレーザー光を用い、特にその波長を0.35〜3μm、エネルギーを1μJ以下、パルス幅を0.005〜100psとするのが望ましい。これらの値は、除去対象となるレジスト表面硬化層の除去に適した値に設定する。
【0027】
このようなレーザー光は、前記表面硬化層に包まれた(若しくは囲まれた)レジスト部分には照射による光及び熱の影響を与えないため、前記表面硬化層をレーザーアブレーションで除去した後も、表面硬化層に包まれたレジスト部分はレジスト除去剤に可溶である。
【0028】
この赤外域又は可視域の超短パルスレーザー光は、表面硬化層に囲まれた部分のレジストを感光せずに、表面硬化層を全面的或いは部分的に除去する。また、この超短パルスレーザー光のエネルギーは1μJ以下であるため、表面硬化層以外のレジスト内部に対して発熱による化学反応を生じさせない。即ち、照射されるレーザー光は赤外域又は可視域であるため、レーザー光の光子エネルギーが低く、表面硬化層以外のレジスト内部に対して光化学反応を与えない。
【0029】
このように、可視域又は赤外域の超短パルスレーザー光を用いることにより、レジスト表面硬化層に包まれている除去が容易なレジスト層を感光せず、レジスト表面硬化層のみが除去されることにより、その後のレジスト除去を速やかに行える。これによって、プロセスのスループットが向上し、半導体デバイスの製造工程におけるレジスト除去作業の負荷を低減することが可能となる。このことは半導体デバイスの製造時間の短縮化に貢献すると共に、製造機械の作動時間の短縮によってもたらされるランニングコストの削減が期待され、ひいては工場稼動に必要なエネルギー消費量が削減されて、温暖化現象が懸念される地球の環境問題への対策の一つになると考えられる。
【0030】
ここで、使用するレーザー光の波長が0.35μm未満であると、紫外域となるために表面硬化層が更に硬化して除去し難くなり、また波長は0.35μm以上であればよいが、3μmを超えるものは現実には実在しないため、レーザー光の波長は0.35〜3μmとするのが望ましく、0.5〜0.8μmが更に望ましい(以下、同様)。
【0031】
このレーザー光のパルス幅が0.005ps未満であると、レーザー光の強度が大きくはなるが多光子吸収過程が生じ易くなってエネルギーが低下しすぎ、また100psを超えると、レーザー光の強度が低下しかつエネルギーが大きくなりすぎて表面硬化層のアブレーションが不十分となり、表面硬化層下のレジストが変質し易くなって除去し難くなるので、レーザー光強度を十分にして表面硬化層のみを効率良くアブレーションすると共にエネルギーを小さくして内部のレジストを熱及び光により硬化させないためには、レーザー光のパルス幅を0.005〜100psとするのが望ましく、0.2ps以下が更に望ましい(以下、同様)。
【0032】
従って、こうした超短パルスレーザー光の照射によって、熱及び光による化学反応を伴わずに表面硬化層をアブレーション除去するため、表面硬化層以外のレジスト内部を硬化することなく、表面硬化層を全面的に或いは部分的に除去することができる。そして、このアブレーション除去後に、イオン注入等による硬化が起きていないレジストに効果的にレジスト除去剤を接触させ、レジスト除去プロセスを速やかに行うことができる。しかも、表面硬化層のアブレーション除去後にその内部のレジストを除去しているので、既述した如き表面硬化層の破片の分散による不所望な塵埃の発生もない。
【0033】
本発明の第2の剥離方法、及びこの剥離方法を適用した半導体装置の製造方法においては、前記レーザー光として、赤外域又は可視域の超短パルスレーザー光を用い、特に波長0.35〜3μm、パルス幅10ns以下、更には1ns以下(特に0.005〜100ps)の超短パルスレーザー光を前記レジストの表面硬化層の上方に平行に入射し、前記表面上方5mm以内の高さ位置に、光強度密度が107W/cm2より大きくなるように集光することが望ましい。
【0034】
このように、表面硬化層の上方でレーザー光を集光させ、雰囲気を絶縁破壊(レーザーブレイクダウン)を生じさせる。このレーザーブレイクダウンとは、パルス幅が1ns以下であるような短パルスレーザー光がレンズによって集光されることにより、レーザー光の焦点にある物質が絶縁破壊される現象を言う(“JOURNAL OF APPLIED PHYSICS”Volume 89, Number11, 1 June 2001, P6499−6500参照)が、このブレイクダウン時に発生する衝撃波が減衰しないうちにレジスト表面硬化層に到達し、表面硬化層にクラックを生成する。このとき、レーザー光の焦点とレジスト表面(表面硬化層)との距離は、ブレイクダウンによって発生した衝撃波が雰囲気中で減衰しない長さに設定されるが、具体的には5mm以内とするのがよい。
【0035】
この距離が5mmを超えると、衝撃波が減衰し易いので、5mm以内とするのがよいが、あまり短いと、微細なパターン構造物が破壊されることがあるので、その下限を3mmとするのがよい。
【0036】
また、使用するレーザー光は、上記したと同様に、赤外域又は可視域の超短パルスレーザー光とすれば、表面硬化層を更に硬化させることなしに、衝撃波を有効に作用させることができる。レーザー光のパルス幅を1ns以下とすれば、レーザー光強度が十分となり、パルスレーザー光も作り易くなる。また、積極的にレーザーブレイクダウンが発生するためには、レーザー光強度密度は1017W/cm2となるように集光する必要がある(“JOURNAL OF APPLIED PHYSICS” Volume 70, Number 5, 1 September 1991, P2890−2892参照)。
【0037】
このレーザーブレイクダウンによって生じる衝撃波は気体中を伝搬するために、これによって作用する力は液体の表面張力よりも十分小さい。従って、レーザーブレイクダウンによって生じる衝撃波が微細なパターン構造物を破壊することもない。そして、衝撃波による処理であることから、レーザー光を照射する場合に比べてレジスト自体のダメージも小さくなる。
【0038】
また、レーザーブレイクダウンは、雰囲気の気種に依存しない現象であるため、特定の雰囲気を用いる必要がなく、通常の雰囲気下で行うことが可能である。
【0039】
そして、表面硬化層に生じたクラックから、レジスト除去剤が、イオン注入等による硬化が起きていないレジスト表面へ効果的に侵入し、レジスト除去プロセスが速やかに行われることになる。しかも、このレジストの除去で表面硬化層も剥離するので、既述した如き表面硬化層の破片の分散による不所望な塵埃の発生もない。
【0040】
本発明の第1又は第2の剥離方法、及びこれらを適用した半導体装置の製造方法において、表面硬化層のアブレーション除去又は表面硬化層へのクラックの生成後に、内部のレジストを除去するには、非液状のレジスト除去手段を用いるのがよく、例えばO2、O3によるアッシング又はCO2等の超臨界流体を使用することが望ましい。
【0041】
また、レジストは、半導体基板上の絶縁層や配線パターン等を形成するためのエッチング加工用のマスクとして用いられてよく、膜厚を小さくできる低誘電率層、例えば有機のlow−k材料層を有する絶縁層のエッチング用のマスクとして用いることができる。この場合は、レジスト除去プロセスにおいて低誘電率層のオーバーエッチングが生じることがなく、目的のパターン精度で加工することができる。
【0042】
また、レジストをイオン注入、プラズマ処理等のマスクとして使用することによって、レジスト表面に生成した前記表面硬化層を除去する工程を経てレジストを剥離することができる。この場合、レジストは上記のエッチング用のマスクとして使用してもよいが、イオン注入、プラズマ処理等のマスクとしてのみ使用してもよい。
【0043】
次に、本発明の好ましい実施の形態を図面参照下に説明する。
【0044】
<実施の形態1>
図1は、レーザー光照射によるレジスト表面硬化層のアブレーション除去を伴うレジスト剥離プロセスを示すものである。
【0045】
図8(A)で述べたように、半導体基板1上に形成した絶縁層等の被加工層をレジストマスクで所定パターンにエッチングし、更にイオン注入を行うことにより、レジスト3の表面に表面硬化層9が生じる。この表面硬化層9に対し、図1に示すように、レーザー光20を照射することによって、表面硬化層9を全面的或いは部分的にアブレーションで除去する。
【0046】
ここでレーザー光20として、波長が0.35〜3μm、パルス幅が0.005〜100psといった、赤外域又は可視域の超短パルスレーザー光を用いる。このレーザー光20は、表面硬化層9に囲まれたレジスト部分3に対してはレーザー光照射により光及び熱の影響を与えないため、表面硬化層9を除去した後も、レジスト部分3はレジスト除去剤に可溶である。
【0047】
照射された赤外域又は可視域の超短パルスレーザー光20は、表面硬化層9に囲まれたレジスト3を感光せずに、表面硬化層9を全面的に或いは部分的に除去する。また、超短パルスレーザー光20のエネルギーは1μJよりも小さいため、表面硬化層9以外のレジスト内部に対して発熱による化学反応を与えず、かつ照射されるレーザー光20は赤外域又は可視域であるため、レーザー光の光子エネルギーが低く、表面硬化層9以外のレジスト内部に対して光化学反応も与えない。
【0048】
このように、照射された超短パルスレーザー光20は、熱及び光による化学反応を伴わずに表面硬化層9をアブレーション除去するため、表面硬化層9以外のレジスト内部3を硬化することなく、表面硬化層9を全面的に或いは部分的に除去する。
【0049】
そして、レーザー光20の照射によるレジスト表面硬化層9のアブレーション除去後は、イオン注入による硬化が起きていないレジスト3の表面にO2、O3等のプラズマ、又はCO2等の超臨界流体中のレジスト剥離剤、又は通常のレジスト剥離液等のレジスト除去剤を効果的に接触させ、レジスト3を残存する表面硬化層9と共にアッシング又は溶解によって速やかに除去する。
【0050】
<実施の形態2>
図2は、図9(A)に示した工程を経て図9(B)に示した有機低誘電率層8を有する積層膜を加工パターン2に形成した状態において、レーザー光照射によるレジスト表面硬化層の除去を伴うレジスト剥離プロセスを示すものである。
【0051】
この実施の形態では、上記の実施の形態1と同様に、超短パルスレーザー光20の照射によってレジスト表面硬化層9をアブレーション除去し、しかる後に露出したレジスト3の表面にレジスト除去剤を接触させてレジスト3を除去する。
【0052】
従って、上記の実施の形態1で述べたように、内部のレジスト3に光及び熱の影響を与えないで表面硬化層9を効果的に除去し、レジスト3を速やかに除去することができると共に、層間絶縁層の低誘電率層8をオーバーエッチングすることなしにレジスト3を除去することができる。
【0053】
<実施の形態3>
図3は、レーザーブレイクダウンによるレジスト表面硬化層のクラック発生を伴うレジスト剥離プロセスを示すものである。
【0054】
図8(A)で述べたように、半導体基板1上に形成した絶縁層等の被加工層をレジストマスクで所定パターンにエッチングし、更にイオン注入を行うことにより、レジスト3の表面に表面硬化層9が生じる。この表面硬化層9に対し、図3に示すように、超短パルスレーザー光20を基板1の上方で集光させて雰囲気をブレイクダウン(絶縁破壊)し、発生した衝撃波により表面硬化層9にクラック(亀裂)21を生じさせ、表面硬化層9を部分的に除去する。
【0055】
このように部分的に表面硬化層9を除去するためのレーザーブレイクダウンは、パルス幅が1ns以下の短パルスレーザー光20を基板1と平行に入射し、レンズによって基板1の上方で集光させることにより、レーザー光20の焦点22にある雰囲気中の物質を絶縁破壊させる現象である。このブレイクダウン時に発生する衝撃波が減衰しないうちにレジスト表面硬化層9に到達し、表面硬化層9にクラック21を生成する。この場合、レーザー光20の焦点22とレジスト表面硬化層9との距離dは、ブレイクダウンによって発生した衝撃波が雰囲気中で減衰しない長さに設定されるが、具体的には5mm以内とする。
【0056】
このレーザーブレイクダウンによって得られる衝撃波でレジスト表面硬化層9にクラックを生じさせる際、この衝撃波は気体中を伝搬するため、それが作用する力は液体の表面張力よりも十分に小さい。従って、レーザーブレイクダウンによって生じる衝撃波が表面の微細構造物を破壊することはない。
【0057】
また、この手法は通常の雰囲気下で行うことが可能である。レーザーブレイクダウンは雰囲気の気種に依存しない現象であるため、特定の雰囲気を用いる必要がない。
【0058】
次に、表面硬化層9に生じたクラック21から、イオン注入による硬化が起きていないレジスト3の表面に、O2、O3等のプラズマ、又はCO2等の超臨界流体中のレジスト剥離剤、又は通常のレジスト剥離液等のレジスト除去剤を効果的に侵入させて接触させ、レジスト3を残存する表面硬化層9と共にアッシング又は溶解によって速やかに除去する。
【0059】
<実施の形態4>
図4は、図9(A)に示した工程を経て図9(B)に示した有機低誘電率層8を有する積層膜を加工パターン2に形成した状態において、レーザーブレイクダウンによるレジスト表面硬化層のクラック発生を伴うレジスト剥離プロセスを示すものである。
【0060】
この実施の形態では、上記の実施の形態3と同様に、超短パルスレーザー光20によるブレイクダウンでレジスト表面硬化層9にクラック21を発生させ、しかる後にこのクラック21を介してレジスト3の表面にレジスト除去剤を侵入させて接触させ、レジスト3を除去する。
【0061】
従って、上記の実施の形態3で述べたように、表面の微細構造物を破壊することなしに通常の雰囲気下で内部のレジスト3を速やかに除去することができると共に、層間絶縁層の低誘電率層8をオーバーエッチングすることなしにレジスト3を除去することができる。
【0062】
【実施例】
次に、本発明の実施例を図面参照下に説明する。
【0063】
実施例1
図5(1)に示すように、光学窓30を持つチャンバー31内へ洗浄対象であるウェーハ(図1又は図2の状態の半導体基板)1を導入し、xyステージ40上に保持した。チャンバー31へは、図5(2)に示すように、ウェーハ搬入ポート32からウェーハローディング部33、搬入口38を介してウェーハ1を搬入し、次の条件下でレジスト表面硬化層のレーザーアブレーションを行った。
【0064】
光学窓30を通して、波長が0.35〜3μm(例えば0.65μm)、パルス幅が0.005〜100ps(例えば0.13ps)の超短パルスレーザー光20をウェーハ表面へ照射した。このレーザー光は、レンズ34などの光学部品によって、基板表面で適切なエネルギー密度となるように調整されたが、そのエネルギーは例えば1μJ以下とした。これらの値は、除去対象となるレジスト表面硬化層の除去に適した値が選ばれた。
【0065】
レーザー光20は、超短パルスレーザー35から出射させ、レンズ34、走査用ミラー36などの光学部品を介してチャンバー31内へ導入した。この場合、ミラー36の調整によって、ウェーハ1の全面に対して走査しながら照射した。
【0066】
チャンバー31内の雰囲気は循環され、レーザーアブレーションで除去されたレジスト表面硬化層の構成物質を排出口37からチャンバー外へ排出した。超短パルスレーザー光20によるアブレーションでレジストの表面硬化層は原子又は分子状態で解離されるため、ポッピング残渣は発生しなかった(ポッピング残渣とは、表面硬化層に包まれたレジスト部分が加熱されて突沸し、気化したレジスト部分の圧力で表面硬化層が破片となって周辺部へ分散されることにより発生する塵埃のことである)。
【0067】
また、導入口39からチャンバー31内に導入される雰囲気は酸素や窒素といった特定の気体を用いる必要がなく、通常の空気を用いても差し支えなかった。
【0068】
チャンバー31内、即ちレーザーアブレーション部41でウェーハ全面にレーザー光を照射してレジスト表面硬化層をアブレーション除去した後、図5(2)に示すように、チャンバー外へウェーハを搬出し、ローディング部33を通して、オゾンアッシング又はレジスト剥離剤含有のCO2超臨界流体によるレジスト洗浄部42へ搬入した。
【0069】
こうしてレジストを洗浄、除去したウェーハをローディング部33から搬出ポート43に送り、ここから搬出した。なお、図5(2)に示した装置(クラスター)は、後述する他の例でも採用可能である。
【0070】
実施例2
図6に示すように、チャンバー51内へウェーハ1を搬入し、実施例1と同様に処理したが、このチャンバー51は、レーザー光20の反射・散乱光が装置周辺の壁面を損傷したり、作業員へ障害を与えることを防止するための光学的な保護が可能な材質で構成した。
【0071】
チャンバー51内へウェーハ1を導入してxステージ50上に保持し、レーザー光20の照射位置をウェーハ導入の方向と直交方向にカルバノミラー36等で線走査しながら、レーザー光20を照射した。この場合、超短パルスレーザー光源35から得られた超短パルスレーザー光20は、レンズ34などの光学部品によって、ウェーハ表面で適切なエネルギー密度になるように調整した。また、レーザー光20の照射によってアブレーション除去されたレジスト表面硬化層の構成物質を雰囲気排出口37から排出した。
【0072】
こうしてレジスト表面硬化層をアブレーション除去したウェーハを搬出口52から、実施例1と同様にオゾンアッシング又は超臨界流体によるレジスト洗浄部42へ導入し、レジストを除去した。
【0073】
実施例3
図7に示すように、光学窓60を持つチャンバー61内へ洗浄対象であるウェーハ1を導入し、xyステージ70上に保持した。
【0074】
そして、光学窓60を通して、パルス幅が0.005〜100ps(例えば0.13ps)、波長が0.35〜3μm(例えば0.65μm)である超短パルスレーザー光20をチャンバー61内に導入し、ウェーハ表面から5mm以内の高さでウェーハ表面に平行に照射した。このレーザー光が短パルスである理由は、レーザー光の進行方向におけるエネルギー密度が高いためであり、また可視域から赤外域の波長である理由は、レジストに不必要な光化学反応をもたらさないためである。
【0075】
超短パルスレーザー光源35から得られた超短パルスレーザー光20は、レンズ34、64などの光学部品によって、ウェーハ表面から5mm以内の高さで焦点を結び、焦点付近の雰囲気をブレイクダウンさせた。即ち、レーザー光20をミラー36などの光学部品によってチャンバー61内へ導入し、レンズ64の位置をxステージ80で制御し、ブレイクダウンが発生する位置を走査した。レーザー光20は、光学窓62を通して終端器63に入射させた。
【0076】
チャンバー61内の雰囲気は循環され、除去されたレジスト表面硬化層の構成物質をチャンバー61外へ排出した。雰囲気は酸素や窒素といった特定の気体を用いる必要がなく、通常の空気を用いても差し支えなかった。
【0077】
ウェーハ1の全面をレーザーブレイクダウンで処理してレジスト表面硬化層にクラックを生成した後、チャンバー61外へウェーハ1を搬出し、更に実施例1と同様にオゾンアッシング又は超臨界流体によってレジストを除去した。
【0078】
以上に述べた本発明の実施の形態及び実施例は、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
【0079】
例えば、レジストの表面硬化層は、レジストをマスクとした半導体基板へのイオン注入によって生じるだけでなく、プラズマ処理(ドライエッチング等)によっても生じるものであるので、除去すべきレジスト表面硬化層は、上述した下層のエッチング後のイオン注入により生じたものだけでなく、プラズマを用いたドライエッチングで下層を所定パターンに加工する際に生じたもの、又は/及び、イオン注入により生じたものであってよい。
【0080】
また、剥離すべきレジストは、ポジ型、ネガ型のいずれであってもよく、フォトレジスト、電子線レジスト等であってよい。そして、レジストをマスクとして半導体基板上に形成される絶縁層、誘電体膜やコンタクトホール、ビアホールを有する層間絶縁層、種々のパターンの配線層等、更には半導体基板や半導体層に形成されるイオン注入層等、半導体装置に対し本発明を広範囲に適用することができる。
【0081】
【発明の作用効果】
本発明は、上述したように、表面硬化層のあるレジストを除去するに際し、レーザー光をレジスト表面上に照射することによって、表面硬化層を全面的に或いは部分的にアブレーション除去しているので、表面硬化層の除去領域において、イオン注入等による硬化が起きていないレジスト部分に対し効果的にレジスト除去剤を接触させて、レジストの除去を速やかにかつ容易に行うことができ、また他の薄膜等に損傷を与えることもない。しかも、表面硬化層の除去後にその内部のレジストを除去しているために、表面硬化層による不所望な塵埃の発生もない。
【0082】
また、レーザー光を表面硬化層の上方で集光させて雰囲気を絶縁破壊(レーザーブレイクダウン)することによって生じる衝撃波でレジストの表面硬化層に亀裂(クラック)を生じさせているので、この亀裂から、イオン注入等による硬化が起きていないレジスト部分に対し効果的にレジスト除去剤を侵入させて、レジストの除去を速やかにかつ容易に行うことができ、また上記の衝撃波は気体中を伝搬するために、これによって作用する力は液体の表面張力よりも十分小さく、従って微細な構造物が破壊されることもない。しかも、表面硬化層に生じさせた亀裂からその内部のレジストを除去しているために、表面硬化層による不所望な塵埃の発生もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1によるレジスト剥離プロセスの要部断面図である。
【図2】本発明の実施の形態2によるレジスト剥離プロセスの要部断面図である。
【図3】本発明の実施の形態3によるレジスト剥離プロセスの要部断面図である。
【図4】本発明の実施の形態4によるレジスト剥離プロセスの要部断面図である。
【図5】本発明の実施例1によるレジスト剥離プロセスのレーザーアブレーション装置の概略断面図(1)、及びレジスト剥離プロセスに用いる装置全体の概略平面図(2)である。
【図6】本発明の実施例2によるレジスト剥離プロセスに用いる装置の主要部概略断面図である。
【図7】本発明の実施例3によるレジスト剥離プロセスにおいてレーザーブレイクダウンを行う装置の概略平面図である。
【図8】従来例1によるレジストマスクを用いたエッチング及びイオン注入時の要部断面図(A)、レジストを溶液で剥離するときの問題点を説明するための要部断面図(B)、レジスト剥離プロセスの要部断面図(C)である。
【図9】従来例2によるレジストマスクを用いたエッチング及びイオン注入時の要部断面図(A)、レジスト剥離時の問題点を説明するための要部断面図(B)である。
【符号の説明】
1…半導体基板、2…加工パターン、3…レジスト(マスク)、
4…注入イオン、5…イオン注入層、6、7…絶縁層、8…有機low−k層、
9…表面硬化層、20…超短パルスレーザー光、21…クラック(亀裂)、
22…焦点
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面硬化層のあるレジストの剥離方法、及びこの剥離方法を用いる半導体装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の半導体装置の製造において、例えば図8(A)に示すように、シリコン等の半導体基板(ウェハ)1上に、エッチング加工されるべきSiO2等の絶縁層やAl等の配線材料層の如き被加工層2Aを形成し、所定パターンに露光、現像されたフォトレジスト又は電子線レジストの如き有機レジストマスク3を用いて被加工層2Aを所定パターン2にエッチングし、更にイオン注入4によって半導体基板1の表面にセルフアライン(自己整合的)にイオン注入層5を形成するプロセスが一般に行われている。
【0003】
こうしたプロセスは、図9(A)に示すように、被加工層2Aが例えばSiO2等の絶縁層6A及び7A間に有機のlow−k(低誘電率)層8Aが設けられた積層構造からなる場合にも、同様に行われ、これによって絶縁層6、8、7からなる所定パターン2の積層構造を形成し、更にはイオン注入層5を形成している。
【0004】
図8(A)及び図9(A)のいずれの場合も、イオン注入プロセスを経過した有機レジストマスク3には、その表面に熱的及び化学的に安定な硬化層9が生成する。この表面硬化層9は、イオン注入時にレジスト構成材料中の分子(レジスト分子)が発熱すること、及びドーパントによりレジスト分子が架橋されることによって生成する。レジスト分子の発熱はイオン衝撃に伴なって生じ、この温度上昇によってレジストの温度がレジスト分子のガラス転移温度を超えると、硬化層が生じる。また、注入されるドーパントはレジスト分子を架橋し、例えばノボラック樹脂をベース樹脂とするレジスト材料層にリン原子が注入された場合、注入線量であるドーズ量が1014〜1015cm−2に至ると、主鎖中のメチレン基がリン原子に置換され、そのリン原子が他の主鎖のフェノール基に結合する。
【0005】
上記したイオン注入プロセス後にレジスト3を剥離するプロセスは、従来、溶液による洗浄、溶液を含む超臨界流体、或いはアッシングにより行なわれてきた。
【0006】
溶液によるレジスト除去は、発煙硝酸や硫酸過水(硫酸−過酸化水素水)、或いはアミン系洗浄液やフッ化物系洗浄液を用いたウェット・エッチングで行われる。しかしながら、半導体デバイスの集積度が向上して高密度化し、デバイスの設計寸法が100nmよりも小さくなってきたため、この手法は用いることが困難になっている。即ち、図8(B)に示すように、基板表面に回路寸法が100nm以下のパターン構造物2が作製される場合、構造物間に侵入した洗浄液10が気−液(薬液)界面を発生した際に薬液や水の表面張力が作用して、構造物2が倒壊する現象が生じるからである。
【0007】
このため、集積度が向上する半導体デバイスの製造におけるレジスト除去プロセスは、超臨界流体又はアッシングによって実行されるものと考えられる。
【0008】
溶液を含む超臨界流体によるレジスト除去では、助剤を添加することにより超臨界流体中へ溶解させたレジスト剥離液を使用する。超臨界流体は高温、高圧の条件下で生じる状態であり、表面張力が気体程度、密度が液体程度といった特徴を有し、具体的に今後使用が検討されている超臨界流体はCO2であり、温度31℃、圧力74atm以上で超臨界流体の状態になる。
【0009】
アッシングによるレジスト除去は、O2プラズマを用いたドライ・エッチングで行うことができる。これは、O2プラズマ中で発生するO*(酸素原子ラジカル)やOx +(酸素分子イオン)などの核種により、レジスト中の有機高分子材料を燃焼させてレジストを除去するものであり、燃焼したレジスト中の有機高分子はCO2やH2Oとして除去される。
【0010】
また、液体を用いないでドライ雰囲気中において、パルスレーザー光等のレーザー光を照射することによってレジストをその上面の薄膜と共にリフトオフする方法も提案されている(例えば、後記の特許文献1及び特許文献2)。
【0011】
【特許文献1】
特許第3222326号(第3〜4頁、図1)
【特許文献2】
特開2000−223346号公報(第4〜5頁、図1〜7)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上記した表面硬化層9はレジスト剥離液に溶解しないので、超臨界流体を用いる従来の手法においては、図8(C)に示すように、表面硬化層9と加工したパターン2との間に存在する隙間からレジスト剥離液を徐々に侵入させ、表面硬化層9に包まれたレジスト部分を溶解して溶出させ、これによって機械的な強度を失った中空状のレジストをレジスト剥離液やリンス液によって除去する。
【0013】
アッシングによるレジスト剥離方法においても、表面硬化層9は酸化しにくいため、表面硬化層9に生じているわずかなクラックや、表面硬化層9と加工パターン2との間に存在する隙間から酸素ラジカル等を侵入させ、レジスト内部を積極的に燃焼する。
【0014】
しかしながら、従来のレジスト剥離方法の問題点としては、レジスト除去に要するプロセス時間が長いために、基板1の表面上の薄膜2に対して予想外の損傷を与えることや、製造工程全体のスループット低下が生じることが挙げられる。
【0015】
具体的には、図9(A)に示したように、薄膜化が可能な有機low−k材料を用いた薄膜8Aもパターニングした場合、図9(B)に示すように、レジストのアッシング除去に伴って有機low−k層8が加工面からオーバーエッチングされてしまう現象が挙げられる。
【0016】
こうした問題点の原因は、レジスト3の表面に、薬液を添加した超臨界流体やアッシングによる除去が困難な硬化層9が存在することである。
【0017】
上記した特許文献1及び2に示されたレジスト剥離方法は、レーザー光によってレジストを光化学又は熱化学反応で分解、気化させるものであるが、これを図8や図9に示したように表面硬化層9が存在する場合に適用するときには、レーザー光のエネルギーを大きくしてレジスト内部に有効に作用させる必要がある。しかしながら、表面硬化層9に包まれたレジスト部分がレーザー光によって加熱されて突沸し、気化したレジスト部分の圧力によって表面硬化層9が破片となって周辺部へ分散され、半導体基板上等に付着して支障をきたす塵埃を生じることがある。
【0018】
本発明の目的は、表面硬化層を有するレジストを短時間で容易に、しかも他の層に損傷を与えたり、塵埃を生じることなしに除去する方法を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、表面硬化層のあるレジストを剥離する方法において、
前記レジストの表面上にレーザー光を照射して、前記表面硬化層の少なくとも一部をアブレーションで除去する工程と、
露出した前記レジストを除去する工程と
を有することを特徴とする、レジストの剥離方法(以下、本発明の第1の剥離方法と称する。)に係るものである。
【0020】
本発明の第1の剥離方法によれば、表面硬化層のあるレジストを除去するに際し、レーザー光をレジスト表面上に照射することによって、表面硬化層を全面的に或いは部分的にアブレーション除去しているので、表面硬化層の除去領域において、イオン注入等による硬化が起きていないレジスト部分に対し効果的にレジスト除去剤を接触させて、レジストの除去を速やかにかつ容易に行うことができ、また他の薄膜等に損傷を与えることもない。しかも、表面硬化層の除去後にその内部のレジストを除去しているために、表面硬化層による不所望な塵埃の発生もない。
【0021】
こうして、レジスト表面硬化層のみをレーザーアブレーションで除去することにより、その後のレジスト剥離を速やかに行えるため、プロセスのスループットが向上し、半導体デバイスの製造工程におけるレジスト除去作業の負荷を低減することが可能となる。このことは、半導体デバイスの製造時間の短縮化に貢献すると共に、製造機械の作動時間の短縮によってもたらされるランニングコストの削減が期待され、ひいては工場稼動に必要なエネルギー消費量が削減されて、温暖化現象が懸念される地球の環境問題への対策の一つになると考えられる。
【0022】
また、本発明は、表面硬化層のあるレジストを剥離する方法において、
前記表面硬化層の上方にレーザー光を入射して集光することにより雰囲気を絶縁破壊し、生じた衝撃波により前記表面硬化層に亀裂を生じさせる工程と、
前記亀裂を介して前記レジストにレジスト除去剤を作用させる工程と
を有することを特徴とする、レジストの剥離方法(以下、本発明の第2の剥離方法と称する。)を提供するものである。
【0023】
本発明の第2の剥離方法によれば、レーザー光を表面硬化層の上方で集光させて雰囲気を絶縁破壊(レーザーブレイクダウン)することによって生じる衝撃波でレジストの表面硬化層に亀裂(クラック)を生じさせているので、この亀裂から、イオン注入等による硬化が起きていないレジスト部分に対し効果的にレジスト除去剤を侵入させて、レジストの除去を速やかにかつ容易に行うことができ、また上記の衝撃波は気体中を伝搬するために、これによって作用する力は液体の表面張力よりも十分小さく、従って微細な構造物が破壊されることもない。しかも、表面硬化層に生じさせた亀裂からその内部のレジストを除去しているために、表面硬化層による不所望な塵埃の発生もない。
【0024】
こうして、レジスト除去の前にレジスト表面硬化層にクラックを生成させ、このクラックを介してレジスト表面硬化層に包まれているレジスト部分へ効果的にレジスト剥離剤を接触させることができるので、クラックが存在しない場合と比較して、レジスト剥離液がレジスト内部に接触する効率が高くなり、レジスト除去プロセスの時間が短縮される。これによって、プロセスのスループットが向上し、半導体デバイスの製造工程におけるレジスト除去作業の負荷を低減することが可能となる。このことは、半導体デバイスの製造時間の短縮化に貢献すると共に、製造機械の作動時間の短縮によってもたらされるランニングコストの削減が期待され、ひいては工場稼動に必要なエネルギー消費量が削減されて、温暖化現象が懸念される地球の環境問題への対策の一つになると考えられる。
【0025】
本発明はまた、半導体基体上に設けたレジストをマスクとしてその下層を処理し、この処理時に表面硬化層が生じた前記レジストを本発明の第1の剥離方法又は第2の剥離方法によって剥離するようにした、半導体装置の製造方法も提供するものである。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の剥離方法、及びこの剥離方法を適用した半導体装置の製造方法においては、前記レーザー光として、赤外域又は可視域の超短パルスレーザー光を用い、特にその波長を0.35〜3μm、エネルギーを1μJ以下、パルス幅を0.005〜100psとするのが望ましい。これらの値は、除去対象となるレジスト表面硬化層の除去に適した値に設定する。
【0027】
このようなレーザー光は、前記表面硬化層に包まれた(若しくは囲まれた)レジスト部分には照射による光及び熱の影響を与えないため、前記表面硬化層をレーザーアブレーションで除去した後も、表面硬化層に包まれたレジスト部分はレジスト除去剤に可溶である。
【0028】
この赤外域又は可視域の超短パルスレーザー光は、表面硬化層に囲まれた部分のレジストを感光せずに、表面硬化層を全面的或いは部分的に除去する。また、この超短パルスレーザー光のエネルギーは1μJ以下であるため、表面硬化層以外のレジスト内部に対して発熱による化学反応を生じさせない。即ち、照射されるレーザー光は赤外域又は可視域であるため、レーザー光の光子エネルギーが低く、表面硬化層以外のレジスト内部に対して光化学反応を与えない。
【0029】
このように、可視域又は赤外域の超短パルスレーザー光を用いることにより、レジスト表面硬化層に包まれている除去が容易なレジスト層を感光せず、レジスト表面硬化層のみが除去されることにより、その後のレジスト除去を速やかに行える。これによって、プロセスのスループットが向上し、半導体デバイスの製造工程におけるレジスト除去作業の負荷を低減することが可能となる。このことは半導体デバイスの製造時間の短縮化に貢献すると共に、製造機械の作動時間の短縮によってもたらされるランニングコストの削減が期待され、ひいては工場稼動に必要なエネルギー消費量が削減されて、温暖化現象が懸念される地球の環境問題への対策の一つになると考えられる。
【0030】
ここで、使用するレーザー光の波長が0.35μm未満であると、紫外域となるために表面硬化層が更に硬化して除去し難くなり、また波長は0.35μm以上であればよいが、3μmを超えるものは現実には実在しないため、レーザー光の波長は0.35〜3μmとするのが望ましく、0.5〜0.8μmが更に望ましい(以下、同様)。
【0031】
このレーザー光のパルス幅が0.005ps未満であると、レーザー光の強度が大きくはなるが多光子吸収過程が生じ易くなってエネルギーが低下しすぎ、また100psを超えると、レーザー光の強度が低下しかつエネルギーが大きくなりすぎて表面硬化層のアブレーションが不十分となり、表面硬化層下のレジストが変質し易くなって除去し難くなるので、レーザー光強度を十分にして表面硬化層のみを効率良くアブレーションすると共にエネルギーを小さくして内部のレジストを熱及び光により硬化させないためには、レーザー光のパルス幅を0.005〜100psとするのが望ましく、0.2ps以下が更に望ましい(以下、同様)。
【0032】
従って、こうした超短パルスレーザー光の照射によって、熱及び光による化学反応を伴わずに表面硬化層をアブレーション除去するため、表面硬化層以外のレジスト内部を硬化することなく、表面硬化層を全面的に或いは部分的に除去することができる。そして、このアブレーション除去後に、イオン注入等による硬化が起きていないレジストに効果的にレジスト除去剤を接触させ、レジスト除去プロセスを速やかに行うことができる。しかも、表面硬化層のアブレーション除去後にその内部のレジストを除去しているので、既述した如き表面硬化層の破片の分散による不所望な塵埃の発生もない。
【0033】
本発明の第2の剥離方法、及びこの剥離方法を適用した半導体装置の製造方法においては、前記レーザー光として、赤外域又は可視域の超短パルスレーザー光を用い、特に波長0.35〜3μm、パルス幅10ns以下、更には1ns以下(特に0.005〜100ps)の超短パルスレーザー光を前記レジストの表面硬化層の上方に平行に入射し、前記表面上方5mm以内の高さ位置に、光強度密度が107W/cm2より大きくなるように集光することが望ましい。
【0034】
このように、表面硬化層の上方でレーザー光を集光させ、雰囲気を絶縁破壊(レーザーブレイクダウン)を生じさせる。このレーザーブレイクダウンとは、パルス幅が1ns以下であるような短パルスレーザー光がレンズによって集光されることにより、レーザー光の焦点にある物質が絶縁破壊される現象を言う(“JOURNAL OF APPLIED PHYSICS”Volume 89, Number11, 1 June 2001, P6499−6500参照)が、このブレイクダウン時に発生する衝撃波が減衰しないうちにレジスト表面硬化層に到達し、表面硬化層にクラックを生成する。このとき、レーザー光の焦点とレジスト表面(表面硬化層)との距離は、ブレイクダウンによって発生した衝撃波が雰囲気中で減衰しない長さに設定されるが、具体的には5mm以内とするのがよい。
【0035】
この距離が5mmを超えると、衝撃波が減衰し易いので、5mm以内とするのがよいが、あまり短いと、微細なパターン構造物が破壊されることがあるので、その下限を3mmとするのがよい。
【0036】
また、使用するレーザー光は、上記したと同様に、赤外域又は可視域の超短パルスレーザー光とすれば、表面硬化層を更に硬化させることなしに、衝撃波を有効に作用させることができる。レーザー光のパルス幅を1ns以下とすれば、レーザー光強度が十分となり、パルスレーザー光も作り易くなる。また、積極的にレーザーブレイクダウンが発生するためには、レーザー光強度密度は1017W/cm2となるように集光する必要がある(“JOURNAL OF APPLIED PHYSICS” Volume 70, Number 5, 1 September 1991, P2890−2892参照)。
【0037】
このレーザーブレイクダウンによって生じる衝撃波は気体中を伝搬するために、これによって作用する力は液体の表面張力よりも十分小さい。従って、レーザーブレイクダウンによって生じる衝撃波が微細なパターン構造物を破壊することもない。そして、衝撃波による処理であることから、レーザー光を照射する場合に比べてレジスト自体のダメージも小さくなる。
【0038】
また、レーザーブレイクダウンは、雰囲気の気種に依存しない現象であるため、特定の雰囲気を用いる必要がなく、通常の雰囲気下で行うことが可能である。
【0039】
そして、表面硬化層に生じたクラックから、レジスト除去剤が、イオン注入等による硬化が起きていないレジスト表面へ効果的に侵入し、レジスト除去プロセスが速やかに行われることになる。しかも、このレジストの除去で表面硬化層も剥離するので、既述した如き表面硬化層の破片の分散による不所望な塵埃の発生もない。
【0040】
本発明の第1又は第2の剥離方法、及びこれらを適用した半導体装置の製造方法において、表面硬化層のアブレーション除去又は表面硬化層へのクラックの生成後に、内部のレジストを除去するには、非液状のレジスト除去手段を用いるのがよく、例えばO2、O3によるアッシング又はCO2等の超臨界流体を使用することが望ましい。
【0041】
また、レジストは、半導体基板上の絶縁層や配線パターン等を形成するためのエッチング加工用のマスクとして用いられてよく、膜厚を小さくできる低誘電率層、例えば有機のlow−k材料層を有する絶縁層のエッチング用のマスクとして用いることができる。この場合は、レジスト除去プロセスにおいて低誘電率層のオーバーエッチングが生じることがなく、目的のパターン精度で加工することができる。
【0042】
また、レジストをイオン注入、プラズマ処理等のマスクとして使用することによって、レジスト表面に生成した前記表面硬化層を除去する工程を経てレジストを剥離することができる。この場合、レジストは上記のエッチング用のマスクとして使用してもよいが、イオン注入、プラズマ処理等のマスクとしてのみ使用してもよい。
【0043】
次に、本発明の好ましい実施の形態を図面参照下に説明する。
【0044】
<実施の形態1>
図1は、レーザー光照射によるレジスト表面硬化層のアブレーション除去を伴うレジスト剥離プロセスを示すものである。
【0045】
図8(A)で述べたように、半導体基板1上に形成した絶縁層等の被加工層をレジストマスクで所定パターンにエッチングし、更にイオン注入を行うことにより、レジスト3の表面に表面硬化層9が生じる。この表面硬化層9に対し、図1に示すように、レーザー光20を照射することによって、表面硬化層9を全面的或いは部分的にアブレーションで除去する。
【0046】
ここでレーザー光20として、波長が0.35〜3μm、パルス幅が0.005〜100psといった、赤外域又は可視域の超短パルスレーザー光を用いる。このレーザー光20は、表面硬化層9に囲まれたレジスト部分3に対してはレーザー光照射により光及び熱の影響を与えないため、表面硬化層9を除去した後も、レジスト部分3はレジスト除去剤に可溶である。
【0047】
照射された赤外域又は可視域の超短パルスレーザー光20は、表面硬化層9に囲まれたレジスト3を感光せずに、表面硬化層9を全面的に或いは部分的に除去する。また、超短パルスレーザー光20のエネルギーは1μJよりも小さいため、表面硬化層9以外のレジスト内部に対して発熱による化学反応を与えず、かつ照射されるレーザー光20は赤外域又は可視域であるため、レーザー光の光子エネルギーが低く、表面硬化層9以外のレジスト内部に対して光化学反応も与えない。
【0048】
このように、照射された超短パルスレーザー光20は、熱及び光による化学反応を伴わずに表面硬化層9をアブレーション除去するため、表面硬化層9以外のレジスト内部3を硬化することなく、表面硬化層9を全面的に或いは部分的に除去する。
【0049】
そして、レーザー光20の照射によるレジスト表面硬化層9のアブレーション除去後は、イオン注入による硬化が起きていないレジスト3の表面にO2、O3等のプラズマ、又はCO2等の超臨界流体中のレジスト剥離剤、又は通常のレジスト剥離液等のレジスト除去剤を効果的に接触させ、レジスト3を残存する表面硬化層9と共にアッシング又は溶解によって速やかに除去する。
【0050】
<実施の形態2>
図2は、図9(A)に示した工程を経て図9(B)に示した有機低誘電率層8を有する積層膜を加工パターン2に形成した状態において、レーザー光照射によるレジスト表面硬化層の除去を伴うレジスト剥離プロセスを示すものである。
【0051】
この実施の形態では、上記の実施の形態1と同様に、超短パルスレーザー光20の照射によってレジスト表面硬化層9をアブレーション除去し、しかる後に露出したレジスト3の表面にレジスト除去剤を接触させてレジスト3を除去する。
【0052】
従って、上記の実施の形態1で述べたように、内部のレジスト3に光及び熱の影響を与えないで表面硬化層9を効果的に除去し、レジスト3を速やかに除去することができると共に、層間絶縁層の低誘電率層8をオーバーエッチングすることなしにレジスト3を除去することができる。
【0053】
<実施の形態3>
図3は、レーザーブレイクダウンによるレジスト表面硬化層のクラック発生を伴うレジスト剥離プロセスを示すものである。
【0054】
図8(A)で述べたように、半導体基板1上に形成した絶縁層等の被加工層をレジストマスクで所定パターンにエッチングし、更にイオン注入を行うことにより、レジスト3の表面に表面硬化層9が生じる。この表面硬化層9に対し、図3に示すように、超短パルスレーザー光20を基板1の上方で集光させて雰囲気をブレイクダウン(絶縁破壊)し、発生した衝撃波により表面硬化層9にクラック(亀裂)21を生じさせ、表面硬化層9を部分的に除去する。
【0055】
このように部分的に表面硬化層9を除去するためのレーザーブレイクダウンは、パルス幅が1ns以下の短パルスレーザー光20を基板1と平行に入射し、レンズによって基板1の上方で集光させることにより、レーザー光20の焦点22にある雰囲気中の物質を絶縁破壊させる現象である。このブレイクダウン時に発生する衝撃波が減衰しないうちにレジスト表面硬化層9に到達し、表面硬化層9にクラック21を生成する。この場合、レーザー光20の焦点22とレジスト表面硬化層9との距離dは、ブレイクダウンによって発生した衝撃波が雰囲気中で減衰しない長さに設定されるが、具体的には5mm以内とする。
【0056】
このレーザーブレイクダウンによって得られる衝撃波でレジスト表面硬化層9にクラックを生じさせる際、この衝撃波は気体中を伝搬するため、それが作用する力は液体の表面張力よりも十分に小さい。従って、レーザーブレイクダウンによって生じる衝撃波が表面の微細構造物を破壊することはない。
【0057】
また、この手法は通常の雰囲気下で行うことが可能である。レーザーブレイクダウンは雰囲気の気種に依存しない現象であるため、特定の雰囲気を用いる必要がない。
【0058】
次に、表面硬化層9に生じたクラック21から、イオン注入による硬化が起きていないレジスト3の表面に、O2、O3等のプラズマ、又はCO2等の超臨界流体中のレジスト剥離剤、又は通常のレジスト剥離液等のレジスト除去剤を効果的に侵入させて接触させ、レジスト3を残存する表面硬化層9と共にアッシング又は溶解によって速やかに除去する。
【0059】
<実施の形態4>
図4は、図9(A)に示した工程を経て図9(B)に示した有機低誘電率層8を有する積層膜を加工パターン2に形成した状態において、レーザーブレイクダウンによるレジスト表面硬化層のクラック発生を伴うレジスト剥離プロセスを示すものである。
【0060】
この実施の形態では、上記の実施の形態3と同様に、超短パルスレーザー光20によるブレイクダウンでレジスト表面硬化層9にクラック21を発生させ、しかる後にこのクラック21を介してレジスト3の表面にレジスト除去剤を侵入させて接触させ、レジスト3を除去する。
【0061】
従って、上記の実施の形態3で述べたように、表面の微細構造物を破壊することなしに通常の雰囲気下で内部のレジスト3を速やかに除去することができると共に、層間絶縁層の低誘電率層8をオーバーエッチングすることなしにレジスト3を除去することができる。
【0062】
【実施例】
次に、本発明の実施例を図面参照下に説明する。
【0063】
実施例1
図5(1)に示すように、光学窓30を持つチャンバー31内へ洗浄対象であるウェーハ(図1又は図2の状態の半導体基板)1を導入し、xyステージ40上に保持した。チャンバー31へは、図5(2)に示すように、ウェーハ搬入ポート32からウェーハローディング部33、搬入口38を介してウェーハ1を搬入し、次の条件下でレジスト表面硬化層のレーザーアブレーションを行った。
【0064】
光学窓30を通して、波長が0.35〜3μm(例えば0.65μm)、パルス幅が0.005〜100ps(例えば0.13ps)の超短パルスレーザー光20をウェーハ表面へ照射した。このレーザー光は、レンズ34などの光学部品によって、基板表面で適切なエネルギー密度となるように調整されたが、そのエネルギーは例えば1μJ以下とした。これらの値は、除去対象となるレジスト表面硬化層の除去に適した値が選ばれた。
【0065】
レーザー光20は、超短パルスレーザー35から出射させ、レンズ34、走査用ミラー36などの光学部品を介してチャンバー31内へ導入した。この場合、ミラー36の調整によって、ウェーハ1の全面に対して走査しながら照射した。
【0066】
チャンバー31内の雰囲気は循環され、レーザーアブレーションで除去されたレジスト表面硬化層の構成物質を排出口37からチャンバー外へ排出した。超短パルスレーザー光20によるアブレーションでレジストの表面硬化層は原子又は分子状態で解離されるため、ポッピング残渣は発生しなかった(ポッピング残渣とは、表面硬化層に包まれたレジスト部分が加熱されて突沸し、気化したレジスト部分の圧力で表面硬化層が破片となって周辺部へ分散されることにより発生する塵埃のことである)。
【0067】
また、導入口39からチャンバー31内に導入される雰囲気は酸素や窒素といった特定の気体を用いる必要がなく、通常の空気を用いても差し支えなかった。
【0068】
チャンバー31内、即ちレーザーアブレーション部41でウェーハ全面にレーザー光を照射してレジスト表面硬化層をアブレーション除去した後、図5(2)に示すように、チャンバー外へウェーハを搬出し、ローディング部33を通して、オゾンアッシング又はレジスト剥離剤含有のCO2超臨界流体によるレジスト洗浄部42へ搬入した。
【0069】
こうしてレジストを洗浄、除去したウェーハをローディング部33から搬出ポート43に送り、ここから搬出した。なお、図5(2)に示した装置(クラスター)は、後述する他の例でも採用可能である。
【0070】
実施例2
図6に示すように、チャンバー51内へウェーハ1を搬入し、実施例1と同様に処理したが、このチャンバー51は、レーザー光20の反射・散乱光が装置周辺の壁面を損傷したり、作業員へ障害を与えることを防止するための光学的な保護が可能な材質で構成した。
【0071】
チャンバー51内へウェーハ1を導入してxステージ50上に保持し、レーザー光20の照射位置をウェーハ導入の方向と直交方向にカルバノミラー36等で線走査しながら、レーザー光20を照射した。この場合、超短パルスレーザー光源35から得られた超短パルスレーザー光20は、レンズ34などの光学部品によって、ウェーハ表面で適切なエネルギー密度になるように調整した。また、レーザー光20の照射によってアブレーション除去されたレジスト表面硬化層の構成物質を雰囲気排出口37から排出した。
【0072】
こうしてレジスト表面硬化層をアブレーション除去したウェーハを搬出口52から、実施例1と同様にオゾンアッシング又は超臨界流体によるレジスト洗浄部42へ導入し、レジストを除去した。
【0073】
実施例3
図7に示すように、光学窓60を持つチャンバー61内へ洗浄対象であるウェーハ1を導入し、xyステージ70上に保持した。
【0074】
そして、光学窓60を通して、パルス幅が0.005〜100ps(例えば0.13ps)、波長が0.35〜3μm(例えば0.65μm)である超短パルスレーザー光20をチャンバー61内に導入し、ウェーハ表面から5mm以内の高さでウェーハ表面に平行に照射した。このレーザー光が短パルスである理由は、レーザー光の進行方向におけるエネルギー密度が高いためであり、また可視域から赤外域の波長である理由は、レジストに不必要な光化学反応をもたらさないためである。
【0075】
超短パルスレーザー光源35から得られた超短パルスレーザー光20は、レンズ34、64などの光学部品によって、ウェーハ表面から5mm以内の高さで焦点を結び、焦点付近の雰囲気をブレイクダウンさせた。即ち、レーザー光20をミラー36などの光学部品によってチャンバー61内へ導入し、レンズ64の位置をxステージ80で制御し、ブレイクダウンが発生する位置を走査した。レーザー光20は、光学窓62を通して終端器63に入射させた。
【0076】
チャンバー61内の雰囲気は循環され、除去されたレジスト表面硬化層の構成物質をチャンバー61外へ排出した。雰囲気は酸素や窒素といった特定の気体を用いる必要がなく、通常の空気を用いても差し支えなかった。
【0077】
ウェーハ1の全面をレーザーブレイクダウンで処理してレジスト表面硬化層にクラックを生成した後、チャンバー61外へウェーハ1を搬出し、更に実施例1と同様にオゾンアッシング又は超臨界流体によってレジストを除去した。
【0078】
以上に述べた本発明の実施の形態及び実施例は、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
【0079】
例えば、レジストの表面硬化層は、レジストをマスクとした半導体基板へのイオン注入によって生じるだけでなく、プラズマ処理(ドライエッチング等)によっても生じるものであるので、除去すべきレジスト表面硬化層は、上述した下層のエッチング後のイオン注入により生じたものだけでなく、プラズマを用いたドライエッチングで下層を所定パターンに加工する際に生じたもの、又は/及び、イオン注入により生じたものであってよい。
【0080】
また、剥離すべきレジストは、ポジ型、ネガ型のいずれであってもよく、フォトレジスト、電子線レジスト等であってよい。そして、レジストをマスクとして半導体基板上に形成される絶縁層、誘電体膜やコンタクトホール、ビアホールを有する層間絶縁層、種々のパターンの配線層等、更には半導体基板や半導体層に形成されるイオン注入層等、半導体装置に対し本発明を広範囲に適用することができる。
【0081】
【発明の作用効果】
本発明は、上述したように、表面硬化層のあるレジストを除去するに際し、レーザー光をレジスト表面上に照射することによって、表面硬化層を全面的に或いは部分的にアブレーション除去しているので、表面硬化層の除去領域において、イオン注入等による硬化が起きていないレジスト部分に対し効果的にレジスト除去剤を接触させて、レジストの除去を速やかにかつ容易に行うことができ、また他の薄膜等に損傷を与えることもない。しかも、表面硬化層の除去後にその内部のレジストを除去しているために、表面硬化層による不所望な塵埃の発生もない。
【0082】
また、レーザー光を表面硬化層の上方で集光させて雰囲気を絶縁破壊(レーザーブレイクダウン)することによって生じる衝撃波でレジストの表面硬化層に亀裂(クラック)を生じさせているので、この亀裂から、イオン注入等による硬化が起きていないレジスト部分に対し効果的にレジスト除去剤を侵入させて、レジストの除去を速やかにかつ容易に行うことができ、また上記の衝撃波は気体中を伝搬するために、これによって作用する力は液体の表面張力よりも十分小さく、従って微細な構造物が破壊されることもない。しかも、表面硬化層に生じさせた亀裂からその内部のレジストを除去しているために、表面硬化層による不所望な塵埃の発生もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1によるレジスト剥離プロセスの要部断面図である。
【図2】本発明の実施の形態2によるレジスト剥離プロセスの要部断面図である。
【図3】本発明の実施の形態3によるレジスト剥離プロセスの要部断面図である。
【図4】本発明の実施の形態4によるレジスト剥離プロセスの要部断面図である。
【図5】本発明の実施例1によるレジスト剥離プロセスのレーザーアブレーション装置の概略断面図(1)、及びレジスト剥離プロセスに用いる装置全体の概略平面図(2)である。
【図6】本発明の実施例2によるレジスト剥離プロセスに用いる装置の主要部概略断面図である。
【図7】本発明の実施例3によるレジスト剥離プロセスにおいてレーザーブレイクダウンを行う装置の概略平面図である。
【図8】従来例1によるレジストマスクを用いたエッチング及びイオン注入時の要部断面図(A)、レジストを溶液で剥離するときの問題点を説明するための要部断面図(B)、レジスト剥離プロセスの要部断面図(C)である。
【図9】従来例2によるレジストマスクを用いたエッチング及びイオン注入時の要部断面図(A)、レジスト剥離時の問題点を説明するための要部断面図(B)である。
【符号の説明】
1…半導体基板、2…加工パターン、3…レジスト(マスク)、
4…注入イオン、5…イオン注入層、6、7…絶縁層、8…有機low−k層、
9…表面硬化層、20…超短パルスレーザー光、21…クラック(亀裂)、
22…焦点
Claims (20)
- 表面硬化層のあるレジストを剥離する方法において、
前記レジストの表面上にレーザー光を照射して、前記表面硬化層の少なくとも一部をアブレーションで除去する工程と、
露出した前記レジストを除去する工程と
を有することを特徴とする、レジストの剥離方法。 - 前記レーザー光として、赤外域又は可視域の超短パルスレーザー光を用いる、請求項1に記載したレジストの剥離方法。
- 前記超短パルスレーザー光の波長を0.35〜3μm、エネルギーを1μJ以下、パルス幅を0.005〜100psとする、請求項2に記載したレジストの剥離方法。
- 前記表面硬化層の除去後に、前記レジストを非液状のレジスト除去手段によって除去する、請求項1に記載したレジストの剥離方法。
- 前記非液状のレジスト除去手段として、アッシング又は超臨界流体を使用する、請求項4に記載したレジストの剥離方法。
- 被加工層のエッチング加工用のマスクとして用いられた前記レジストを剥離する、請求項1に記載したレジストの剥離方法。
- 前記被加工層が、低誘電率層を有している、請求項6に記載したレジストの剥離方法。
- イオン注入、プラズマ処理等のマスクとして使用することによって前記表面硬化層が生じた前記レジストを剥離する、請求項1又は6又は7に記載したレジストの剥離方法。
- 表面硬化層のあるレジストを剥離する方法において、
前記表面硬化層の上方にレーザー光を入射して集光することにより雰囲気を絶縁破壊し、生じた衝撃波により前記表面硬化層に亀裂を生じさせる工程と、
前記亀裂を介して前記レジストにレジスト除去剤を作用させる工程と
を有することを特徴とする、レジストの剥離方法。 - 前記レーザー光として、赤外域又は可視域の超短パルスレーザー光を用いる、請求項9に記載したレジストの剥離方法。
- 波長0.35〜3μm、パルス幅10ns以下の超短パルスレーザー光を前記表面硬化層の上方に平行に入射し、前記表面硬化層の上方5mm以内の高さ位置に、光強度密度が107W/cm2より大きくなるように集光する、請求項10に記載したレジストの剥離方法。
- 前記表面硬化層の前記亀裂を介して前記レジストを非液状のレジスト除去手段によって除去する、請求項9に記載したレジストの剥離方法。
- 前記非液状のレジスト除去手段として、アッシング又は超臨界流体を使用する、請求項12に記載したレジストの剥離方法。
- 被加工層のエッチング加工用のマスクとして用いられた前記レジストを剥離する、請求項9に記載したレジストの剥離方法。
- 前記被加工層が、低誘電率層を有している、請求項14に記載したレジストの剥離方法。
- イオン注入、プラズマ処理等のマスクとして使用することによって前記表面硬化層が生じた前記レジストを剥離する、請求項9又は14又は15に記載したレジストの剥離方法。
- 半導体基体上に設けたレジストをマスクとしてその下層を処理し、この処理時に表面硬化層が生じた前記レジストを剥離する、半導体装置の製造方法において、
前記処理後に前記レジストの表面上にレーザー光を照射して、前記表面硬化層の少なくとも一部をアブレーションで除去する工程と、
露出した前記レジストを除去する工程と
を有することを特徴とする、半導体装置の製造方法。 - 請求項2〜8のいずれか1項に記載したレジストの剥離方法を適用する、請求項17に記載した半導体装置の製造方法。
- 半導体基体上に設けたレジストをマスクとしてその下層を処理し、この処理時に表面硬化層が生じた前記レジストを剥離する、半導体装置の製造方法において、
前記処理後に前記レジストの表面上方にレーザー光を入射して集光することにより雰囲気を絶縁破壊し、生じた衝撃波により前記表面硬化層に亀裂を生じさせる工程と、
前記亀裂を介して前記レジストにレジスト除去剤を作用させる工程と
を有することを特徴とする、半導体装置の製造方法。 - 請求項10〜16のいずれか1項に記載したレジストの剥離方法を適用する、請求項19に記載した半導体装置の製造方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006210888A (ja) * | 2005-01-28 | 2006-08-10 | Samsung Electro-Mechanics Co Ltd | 半導体パッケージ及びその製造方法 |
JP2008042017A (ja) * | 2006-08-08 | 2008-02-21 | Tomozumi Kamimura | レジストを回収可能なレジスト剥離除去方法及びそれを用いる半導体製造装置 |
JP2010056332A (ja) * | 2008-08-28 | 2010-03-11 | Iwatani Internatl Corp | 半導体処理装置及び処理方法 |
JP2013502726A (ja) * | 2009-08-20 | 2013-01-24 | ヴァリアン セミコンダクター イクイップメント アソシエイツ インコーポレイテッド | 基板のパターニング方法及びそのシステム |
KR20190135782A (ko) * | 2018-05-29 | 2019-12-09 | 한국기계연구원 | 나노 임프린팅용 대면적 스탬프 제조방법 |
-
2002
- 2002-11-08 JP JP2002324628A patent/JP2004157424A/ja active Pending
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