JP2004157274A - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用電力の制約下で定着ヒータ電力を大きくし急速に装置を立上げる電子写真プロセスの画像形成において、スタンバイ直後に起きる可能性がある形成画像の劣化の原因となる感光体の表面温度の低下状態をヒータにより感光体を暖めることにより確実に回避する。
【解決手段】定着ユニット50感光体装置70夫々を目標温度に加熱するために各サーミスタ53,73の検出値に応じ3本の定着ヒータ51感光体ヒータ71の電力供給を電源制御回路30で制御する。朝一の電源投入時スタンバイへの立上げは、先ず定着ヒータ全部を点灯し第1目標温度に急速加熱した後、その中の1本を消灯し代わりに感光体ヒータを点灯する。スタンバイ移行の判断は、定着温度が第2目標温度に達し、かつ感光体が目標温度に暖められた時とし、そこで感光体ヒータを消灯する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真プロセスにより画像を形成する装置(例えば、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置及びこれらの機能を複合させた装置等)及び方法に関し、より特定すれば、定着装置、感光体を各々の目標温度へ立ち上げる定着ヒータ、感光体ヒータへの電力供給を使用電力が制約された条件下で最適化する制御機能を備えた前記画像形成装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、複写機やプリンタなどの画像形成装置において、感光体ドラムの表面に静電潜像を生成し、それにトナー(現像剤)を付着させてトナーによる現像を行い、さらにトナー像を記録紙に転写し、転写されたトナーを溶融・圧着により記録紙に定着させる画像形成プロセス(以下、「電子写真プロセス」という)が用いられている。
この電子写真プロセスでは、安定した定着に必要となる温度条件を定着装置内に設けたヒータの加熱により得る。この定着ヒータによる加熱は、画像形成動作が行われない主電源OFF時や待機(省電力消費:省エネルギー)モード時には停止するか、或いは定着装置を待機温度(より低温)状態におくように制御される。その後、主電源ONや待機モードの解除指示があったときに、定着ヒータを起動させるか、或いはヒータの加熱動作を切り替えてスタンバイ(コピー可能)状態になるまで立ち上げる。
この定着装置の立ち上げ時には、時間の短縮と、1分間のコピー枚数が80枚以上と高速でも安定したトナー定着品質が保証できる適切な温度にすることが必要であり、そのために近年では、ますます定着ヒータ電力が大きくなってきている。このようにして定着ヒータ電力を大きくした装置の中には、設置した場所に設けられている屋内ブレーカの定格電流ぎりぎりにまで大容量化している場合がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このようにして、定着ヒータの発熱量を大きくして急速に加熱することにより、定着装置を要求される温度条件に立ち上げるまでの時間を短縮することが可能になるが、こうして立ち上げられ、スタンバイ状態となった直後のコピー結果には、まれに画像の鮮明度が落ちる場合があった。この立ち上げ直後に起きる画像劣化の原因は、感光体ドラムの表面温度が低いことによるものである。
ところで、こうした感光体ドラムの表面温度の低下による画像劣化への対策として、従来からヒータを用いて感光体ドラムを加熱することにより、その原因の解消を図る方法が用いられており、上記した急速立ち上げを行う高速機においてもこの感光体ヒータによる加熱方法が適用されている。
この感光体ヒータの加熱による温度補償をおこなうことにより、感光体表面温度の低下による画像劣化は防ぐことができるはずである。にもかかわらず、従来、この温度補償機能が充分に働かずに、スタンバイ移行直後に画像劣化が生じてしまうというケースが発生している。
【0004】
それは、次の理由によるものと考えられる。感光体ヒータによる加熱法を用いると、定着ヒータの電力に加えて、さらに感光体ヒータの電力が必要になるが、上記した急速立ち上げを行う高速機のように、定着装置の加熱に用いる電力を定格容量のぎりぎりまで用いている場合に、定着ヒータと同時に感光体ヒータを点灯することは、定格を越える可能性があるので、避けざるを得ないということがある。
このような場合には、先ず定着ヒータへの電力供給を行って定着装置の立ち上げを先行させ、定着装置の立ち上げ完了後、感光体ヒータへの電力供給を行う。この感光体ヒータへの電力の供給は、サーモスタットが切れるまで続けるのが、普通に行われるやり方である。一方、スタンバイ状態になったことは、通常、定着装置の立ち上げ完了と前後して行われるプロセスコントロールの初期化処理の完了により判断され、その後速やかにスタンバイ状態へ移行するような設定で実行される。
このように、スタンバイ状態への移行処理は、感光体の加熱処理とは、別に進行することになる。このために、コピー可状態への移行時に、まだ感光体ヒータが動作中(温度補償機能が充分に働いていない状態)である場合が起きることになり、このときに生成される画像に劣化が生じる。
本発明は、上述の従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、使用電力が制約された条件下で、定着ヒータ電力を大きくしてスタンバイ状態への立ち上げを急速に行うようにした電子写真プロセスを用いる画像形成において、スタンバイ(画像形成が可能な)状態となった直後において起きる可能性がある形成画像の劣化の原因となる感光体の表面温度の低下状態を、ヒータにより感光体を暖めることにより、確実に回避することを可能にした画像形成装置及び方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、電子写真プロセスによる画像形成に用いる要素として、感光体を加熱する感光体ヒータと、感光体の温度センサと、定着手段を加熱する複数の定着ヒータと、定着手段の温度センサと、前記感光体、定着手段をそれぞれの目標温度に加熱するために前記各センサの検出値に応じて前記感光体ヒータ及び複数の定着ヒータへの電力の供給を制御する電源制御回路を有する画像形成装置であって、前記電源制御回路は、複数の定着ヒータの全部に電力を供給するときには感光体ヒータへの電力の供給を停止し、感光体ヒータに電力を供給するときには複数の定着ヒータの一部への電力の供給を停止させる機能を備えたことを特徴とする画像形成装置である。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1に記載された画像形成装置において、感光体ヒータに電力を供給するときに電力の供給を停止させる定着ヒータの電力は、感光体ヒータに供給する電力よりも大きくなるような設定とすることを特徴とするものである。
【0007】
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載された画像形成装置において、前記電源制御回路は、前記感光体が目標温度に加熱された時点で感光体ヒータへの電力の供給を停止することを特徴とするものである。
【0008】
請求項4の発明は、感光体、定着手段をそれぞれ感光体ヒータ、複数の定着ヒータを用いた加熱方式により目標温度に加熱するために、感光体、定着手段の温度を検出し、検出値に応じて、感光体ヒータ及び複数の定着ヒータへの電力の供給を制御する電源制御を行う、電子写真プロセスによる画像形成方法であって、前記電源制御は、主電源の立ち上げ時に、定着手段の検出温度が規定値以下である場合に複数の定着ヒータの全部に電力を供給し、定着手段を第一目標温度まで上昇させ、第一目標温度に到達した時点で複数本の定着ヒータの一部への電力供給を停止させ第二目標温度への加熱を継続し、同時に感光体ヒータに電力を供給する制御動作を行うようにしたことを特徴とする画像形成方法である。
【0009】
請求項5の発明は、請求項4に記載された画像形成方法において、感光体ヒータに電力を供給するときに電力の供給を停止させる定着ヒータの電力は、感光体ヒータに供給する電力よりも大きくなるような設定とすることを特徴とする方法である。
【0010】
請求項6の発明は、請求項4又は5に記載された画像形成方法において、前記電源制御は、感光体ヒータに電力を供給することにより感光体が目標温度に加熱された時点で感光体ヒータへの電力の供給を停止させるようにしたことを特徴とする方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明を添付する図面とともに示す以下の実施形態に基づき説明する。
電子写真プロセスにより画像を形成する本発明の画像形成装置に係わる実施形態として、ここでは複写機を例示する。
図1は、本実施形態において例示する複写機の外観図を示す。図1に示す複写機はオフィスにおいてよく使用されるタイプの200V商用電源を用いる比較的高速処理が可能な機械である。
この実施形態において、コピー要求のユーザー操作を受けて、原稿を読み取り最終的にコピー出力を行うための構成要素やコピー処理動作は、概ね既存の機械と変わりがなく、図1に示した外観上にも特徴がない。
図1において、3は操作部で、ここにはユーザーがダイアログ方式で設定条件やスタートの入力を行うためのキー、表示器等を備える。1はコンタクトガラス、2は自動原稿送り装置(ADF)で、原稿読み取り機構は、ADF2を用いる方式或いはコンタクトガラス1上の原稿に対するスキャナ走査方式のいずれかによる。
7は、主電源スイッチである。オフィスに設置する場合、通常、屋内ブレーカを通して供給される200V商用電源を断続するために設ける。4は、電源サブキーで、使用時と待機時の電力供給状態の切り替えを行うために操作される。
5は、前カバーで、このカバーの内部に、原稿画像を光電変換し、原稿画像信号を生成するスキャナ(読み取り)ユニット、読み取った画像信号を出力側で利用可能なデータ形態に変換・処理する画像処理ユニット(IPU:Image Processing Unit)、画像データをもとに電子写真プロセスにより記録媒体(用紙)に画像を形成する画像形成ユニットの各ユニットを設ける。なお、ここで行う電子写真プロセスは、基本的には次に示す周知のプロセスによる。即ち、画像データをもとに光書き込みにより感光体の表面に静電潜像を生成し、それにトナー(現像剤)を付着させてトナーによる現像を行い、さらにトナー像を記録用紙に転写し、転写されたトナーを溶融・圧着により記録用紙に定着させるというプロセスである。
また、6は、給紙トレイで、ここから画像形成ユニットに用いる記録媒体(用紙)を供給する。8は、トナーカバーで、内部に消費されるトナーを補給するトナーボトル等を装填する。
9は、フィニッシャーで、画像形成ユニットから排紙されるコピー出力紙に対する仕分け、ステープラー、パンチなど各種の後処理を行うための機構を備える。
【0012】
本実施形態の複写機では、上記のように電子写真プロセスにより画像形成を行うが、装置を立ち上げ、コピーが可能な状態となった直後に、同種の従来機で生じることがあった形成画像の劣化(上述の[発明が解決しようとする課題]の項、参照)の防止、つまり、定着ヒータ電力を大きくして急速な装置の立ち上げを図るようにした電子写真プロセスによる画像形成処理において、スタンバイ状態となった直後において生じた画像劣化の原因である感光体の表面温度の低下を確実に回避できるようにする。
このために、感光体ヒータを用い感光体装置を加熱して、感光体の表面温度条件を適正に保つようにすることにより、画像劣化の原因を排除するが、本発明では、使用電力が制約された条件下で、急速な装置(複写機)の立ち上げを行うとともに、スタンバイ状態となった時点で感光体の温度補償が完全に機能するような方法により、その実現を図るようにする。
図2は、本発明の実施形態に係わる感光体装置及び定着ユニットと、それらへ電力供給を制御する電源制御回路の関係を示すブロック図である。なお、本実施形態では、図2のブロック図に示すように、画像形成ユニット20において行う画像形成プロセスの中で本発明に係わる、定着ユニットと感光体装置における温度補償機能に関する制御部分のみを示し、プロセスコントロールを必要とする他の回路構成については、図示を省略している。
【0013】
ここで、定着ユニットと感光体装置における温度補償機能を実現する温度制御回路の構成について、図2を参照して詳細に説明する。
画像形成ユニット20内に設けた定着ユニット50は、定着処理用ヒータとして3本のヒータ(1)51〜ヒータ(3)51を内蔵する。各定着ヒータの電力は、ヒータ(1)51が800Wであり、ヒータ(2)51、ヒータ(3)51がそれぞれ600Wである。
これらの定着ヒータ接続の一端には、過熱保護素子として温度ヒューズ52を挿入しておき、定着ユニット50が規定温度以上になった場合は、温度ヒューズ52が溶断されて、定着ユニット50が規定温度以上に過熱することを防いでいる。
定着ヒータ(1)51〜ヒータ(3)51は、複写機全体の制御を司るシステム(メイン)制御部10の制御下に置かれた電源制御回路30により商用電源からの電力供給をON/OFFすることにより点灯の制御を行う。ここに、システム制御部10は、CPU11とメモリ12を有し、メモリ12の記憶部には、複写機全体を制御するための処理・操作を実行するためのプログラム(ソフトウェア)が記録され、その中には、以下に示す定着ユニット50と感光体装置70における温度補償機能を伴うスタンバイ移行処理を実行するためのプログラムを含む。CPU11は、メモリ12の記憶部から本実施形態の温度補償機能を伴うスタンバイ移行処理を実行するプログラムを読み出し、プログラムに従う制御動作を実行する。
【0014】
定着ヒータ(1)51〜ヒータ(3)51の電源制御は、それぞれに設けたトライアック(1)33〜トライアック(3)33、フォトカプラ(1)31〜フォトカプラ(3)31の半導体素子からなる回路にて独立して行うことができるようにしており、数百μsec単位での位相制御によるON/OFFが可能な構成となっている。従って、急速に装置を立ち上げる場合に3本を同時に点灯する制御を行い、温度状態によって点灯する本数を制御し、定着に必要な温度条件を適正に保つようにする。
この電源制御のON/OFFの指令は、システム制御部10のCPU11により行う。フォトカプラ(1)31〜フォトカプラ(3)31を駆動するためのCPU11のトリガ端子(1)〜(3)の電位をそれぞれLowレベルに設定すれば、対応するフォトカプラ(1)31〜フォトカプラ(3)31とトライアック(1)33〜トライアック(3)33がONし、対応する定着ヒータ(1)51〜ヒータ(3)51が点灯する。CPU11のトリガ端子(1)〜(3)の電位をVaa相当のHighレベルに設定すれば、対応するフォトカプラ(1)31〜フォトカプラ(3)31とトライアック(1)33〜トライアック(3)33がOFFし、対応する定着ヒータ(1)51〜ヒータ(3)51が消灯する。また、定着ユニット50には、定着温度を検出するためのサーミスタ(1)53を設けておき、検出したサーミスタ電圧をシステム制御部10のCPU11に入力し、CPU11内で電圧値を温度値に換算することで、定着ユニット50の温度が規定の範囲であるかを検出し、定着に必要な温度を補償する動作を行う。
【0015】
また、画像形成ユニット20内に設けた感光体装置70には、感光体を暖めるヒータ71を備える。本例では600Wで動作するヒータを用いる。感光体ヒータ71の動作もシステム制御部10のCPU11の設定により行うようにしており、CPU11のヒータON/OFF端子からの指令に従って、電源制御回路30のON/OFF回路35は、ヒータへの商用電源の電力供給をON/OFFし、感光体ヒータ71の点灯/消灯制御を行う。
また、感光体装置70には、感光体の温度を検出するためのサーミスタ(2)73を設けておき、検出したサーミスタ電圧をシステム制御部10のCPU11に入力し、CPU11内で電圧値を温度値に換算することで、感光体装置70の温度が規定値以上であるかを検出し、感光体の電位を適正に保つために必要な温度を補償する動作を行う。
【0016】
次に、上記した本実施形態の複写機における電源投入時の装置の立ち上げ(スタンバイ、即ちコピーが可能な状態への移行)動作について説明する。なお、ここでいう電源投入時は、待機(省電力消費)モードからの復帰時の電源投入を含む。
本実施形態の動作では、電源投入時にスタンバイ状態へ立ち上げる際に、3本の定着ヒータを点灯することにより定着装置を急速に立ち上げるとともに、定着装置の立ち上げ完了と同時に、感光体が適正な温度条件に達しているように感光体ヒータを点灯する制御を行うようにし、定着ヒータ及び感光体ヒータの点灯制御を一連の立ち上げ動作として行うようにする。また、この場合に使用電力が制約された条件下で行うことを前提とすることは先に述べたとおりであり、この一連の立ち上げ動作を規定の電力以下で行うような電力供給の制御を行う。
図3は、本実施形態に係わる電源投入時におけるスタンバイ状態への移行動作のフローチャートを示す。また、図4、図5は、図3のフローにおける定着ユニット第2目標温度処理(Step17)及び感光体装置目標温度処理(Step18)それぞれのサブルーチンの処理フローを示す。さらに、図6は、電源投入時からスタンバイ状態への移行までの間の電源入力による複写機の通電電流変化の概略を示す線図である。なお、図6は、主電源の投入時(省電力モードからの復帰時の電源投入ではない)からの場合を示す。
【0017】
図3乃至6を参照して、スタンバイ状態への移行動作を説明すると、本例では、主電源の投入時の動作であるから、主電源スイッチ7の操作により電源が入れられると、先ず、図示していないDC電源回路が起動し、生成した直流電源は複写機全体を制御するシステム制御部10のCPU11に入力し、複写機の立ち上げを開始する。
このとき、画像形成ユニット20内に設けた定着ユニット50と感光体装置70の温度は、電源を切った直後のような場合を除き、室温近傍になっている。定着ユニット50の立ち上げは、高温の定着温度が必要になるので、早い段階で定着ヒータ電源の供給を始めるように動作を制御する。
この手順として、CPU11は、図3のフローチャートに示すように、定着ユニット50を急速に立ち上げるために必要な定着ヒータ(1)51〜ヒータ(3)51への供給電力を決めるために、現在温度をサーミスタ(1)53により検出し、検出温度が規定温度の100℃以下であるか、否かを判定する(Step11)。
この判定の結果、規定温度の100℃以下の場合、CPU11は、第1目標温度170℃に向けて、最大のパワーで立ち上げるために3本の定着ヒータ(1)51〜ヒータ(3)51を順次点灯する(Step12)。
ところで、この時の定着ヒータ3本の消費電力は2000W(=800W+600W+600W)であり、これは電流値に換算すると10A(=2000W÷200V)である。図6の通電電流変化を示す線図において、この電源投入後の3本の定着ヒータ(1)51〜ヒータ(3)51への通電による状態変化が示されている。3本の定着ヒータ通電時には、同時にDC電源からも操作部3やCPU11、その他の基板などに電力が供給されている。そのときのDC電源系統の負荷は約2Aである。従って、この定着ヒータ3本点灯時における複写機全体の通電電流は、図6に示すように、約12Aとなる。国内200V系統の定格電流は15Aのところが多く、このような場合には、15A−12A=3Aで、約3Aのマージンがあると計算できる。
【0018】
次に、第1目標温度170℃になるまで定着ヒータ3本を点灯させることによって定着ユニット50を急速に加熱し、サーミスタ(1)53による検出温度がこの目標温度に到達したことを確認して(Step13−yes)、CPU11は定着ヒータ(1)51(800W)の消灯指令を出す(Step14)。ここで、スタンバイ移行の目安になる温度(後述する第2目標温度180℃)になる前に定着ヒータの一部を消灯した理由は、スタンバイ状態へ移行するまでに感光体装置70を目標温度(低温でおきる画像劣化を回避できる温度)にまで加熱し、かつプロセスコントロール処理を完了させるために必要な電力を所定の定格電流という制約の中で、確保するためである。本実施形態では、この電力を定着ヒータ(1)51(800W)を消灯することにより確保しているが、感光体ヒータ71とプロセスコントロール処理に必要な電力を加えた場合に定格電流を越えないようにし、かつスタンバイ状態への移行時間を最短にするような選択を行う。なお、第1目標温度についても、このような観点から設定が行われている。
上記のようにして定めた消灯条件に従って定着ヒータ(1)51が消灯された後、感光体装置70を加熱するための感光体ヒータ71(600W)の点灯指令を出す(Step15)。このとき同時に、画像形成ユニットで行う画像形成プロセスの実行に必要なプロセスコントロール処理を開始する(Step16)。即ち、画像形成プロセスに一般的に用いる感光体ドラムや定着ローラ(いずれも図示せず)などの回転を開始する。
この時のヒータ系統の消費電力は定着ヒータ2本、感光体ヒータ合わせて1800W(=600W×3本)であり、電流に換算すると9A(=1800W÷200V)である。図6の通電電流変化を示す線図において、この定着ヒータ(1)51消灯後における、定着ヒータ2本と感光体ヒータの通電に、さらにDC電源系統の負荷としてプロセスコントロールで用いる感光体ドラムや定着ローラなどのモータ駆動によるものが加わった状態変化が示されている。このときのDC電源系統の負荷は、約4Aである。従って、このような負荷がかかった時点における複写機全体の通電電流は、図6に示すように、約13Aとなる。定格電流を15Aとすると、定格電流からのマージンは、15A−13A=2Aとなり、約2Aである。
【0019】
次いで、CPU11は、定着ユニット50と感光体装置70がスタンバイへ移行可能な状態になるまでそれぞれのヒータによる加熱動作を管理する。ここでは、定着ユニット50と感光体装置70の双方がそれぞれの目標温度に達したことを確認して、ヒータを消灯し、スタンバイへ移行する。
従って、手順としては定着ユニット50と感光体装置70のいずれも目標温度に到達したことを最終的にチェックするようにし(Step19)、いずれか一方でも目標温度に到達しておらずヒータが点灯している間は、各々が目標温度に達したことを確認し、ヒータを消灯するという制御動作、即ち図3のフローに示す「定着ユニットの第2目標温度への加熱処理(Step17)」及び「感光体装置の目標温度への加熱処理(Step18)」をループ処理により行う。
図4、図5は、図3のフローにおける「定着ユニットの第2目標温度への加熱処理(Step17)」及び「感光体装置の目標温度への加熱処理(Step18)」それぞれのサブルーチンの処理フローを示す。
定着ユニット50では、図4に示すように、定着ユニット50がスタンバイへ移行可能な状態となる第2目標温度の180℃に到達したか否かをサーミスタ(1)53の検出温度によりチェックして(Step31)、到達した場合には、点灯している定着ヒータ(2)51、定着ヒータ(3)51を順次消灯する(Step32)。他方、到達していない場合には、点灯を継続し、一旦このサブルーチンを抜けるが、Step19の定着ユニット50と感光体装置70双方が目標温度に到達したことを最終的にチェックするステップでループ処理され、再びこのサブルーチを行い、目標温度に到達するまでこの処理を繰り返す。
感光体装置70では、図5に示すように、感光体装置70がスタンバイへ移行可能な状態となる目標温度の40℃に到達したか否かをサーミスタ(2)73の検出温度によりチェックして(Step41)、到達した場合には、点灯している感光体ヒータ71を消灯する(Step42)。なお、感光体装置70が目標温度に達した場合に、感光体ヒータ71を消灯することは、必須要件である。この消灯を行うことにより、感光体を暖めすぎず適切な温度を保つことができ、形成する画像の画質をより安定化することが可能になる。また、このときにStep16で開始したプロセスコントロールの処理を終了する(Step43)。
他方、目標温度に到達していない場合には、点灯を継続し、一旦このサブルーチンを抜けるが、Step19の定着ユニット50と感光体装置70双方が目標温度に到達したことを最終的にチェックするステップでループ処理され、再びこのサブルーチを行い、目標温度に到達するまでこの処理を繰り返す。
Step19で定着ユニット50と感光体装置70双方が目標温度に到達したことが確認できた場合には(Step19−yes)、スタンバイ状態へ移行する。
図4、図5の「定着ユニットの第2目標温度への加熱処理」及び「感光体装置の目標温度への加熱処理」それぞれの処理フローに従い実行される動作による通電電流変化は、図6の線図において、最大電流値で動作していた状態からの、定着ヒータ(2)51、定着ヒータ(3)51の消灯、感光体ヒータ71の消灯、プロセスコントロール処理の終了の電流ドロップにより示されている。スタンバイ状態への移行時には、操作部3やCPU11、その他の基板などへのDC電源の供給状態は維持される。
【0020】
また、図3に示したスタンバイ状態への移行動作では、電源投入時の定着ユニット50の温度が100℃を越えている場合には、より簡略な処理により上記したフロー(Step11〜Step19)におけると同等の速さでスタンバイ状態への立ち上げが可能である。これは、電源を切ってから間もなく電源を再投入するといったような場合にあたるもので、この様に100℃を越える温度条件では、定着ユニット50の目標温度への立ち上げに3本の定着ヒータを点灯する必要はないし、また感光体装置70が目標とする40℃という温度条件を新たに調整するという必要もない。
従って、本実施形態の処理フローでは、図3に示すように、現在温度をサーミスタ(1)53により検出し、検出温度が規定温度の100℃を越えると判定した場合に(Step11−no)、CPU11は、定着ユニット50がスタンバイへ移行可能な状態となる第2目標温度の180℃第2の目標温度180℃をターゲットとして、定着ヒータ(2)51、定着ヒータ(3)51の2本に対して、ON指令を出し、これらの定着ヒータを順次点灯する(Step21)。
次いで、点灯した定着ヒータにより加熱を続けながら、定着ユニット50が目標温度180℃に到達したかをチェックする(Step22)。目標温度への到達が確認できれば(Step22−yes)、点灯している定着ヒータ(2)51、定着ヒータ(3)51を順次消灯し(Step23)、その後、直ちにスタンバイ状態に移行する。
【0021】
以上のように、本実施形態は、定着ヒータ(1)51〜定着ヒータ(3)51と感光体ヒータ71の点灯/消灯制御にて、複写機を設置した場所の屋内ブレーカが作動する閾値である、定格電流値15Aを越えることなく、大電力を必要とする定着ヒータと感光体ヒータを同時に使用して定着ユニット50及び感光体装置70を急速に目標とする温度条件に立ち上げ、かつ双方が目標温度となったことを確認してスタンバイ状態へ移行させるようにするものである。従って、朝一に行う電源投入直後のファーストコピーにおいても、安定した品質の複写鮮明度を提供することが可能になる。
なお、上記した実施形態においては、本発明の画像形成装置として複写機を例示したが、本発明はこの実施形態に限らず、入力されてくる各種形式の画像データを変換・処理することにより生成された印刷データ、或いは直接入力されてくる印刷データを用いて電子写真プロセスによる画像形成を行う装置に同様に適用可能である。本発明を適用して構成し得る画像形成装置には、複写機のほかに、ファクシミリ、プリンタ及びこれらの複合機等が含まれる。これらの画像形成装置を構成するときには、各画像形成装置の仕様に従い入力側に入力部や入力画像データを画像形成部で使用可能なデータに変換・処理するデータ処理部を組み合わせる必要があるが、組み合わせる構成部分は、各画像形成装置を構成するために一般的に採用されている公知技術(構成要素)を適用することが可能であり、こうした公知技術を適用することにより、実施装置を構成することが可能である。
【0022】
【発明の効果】
(1) 請求項1,4の発明に対応する効果
感光体を目標温度まで暖めるために感光体ヒータを点灯するときに、複数の定着ヒータの一部を消灯するようにしているので、使用電力が制約された条件下(例えば、画像形成装置の通電電流をブレーカの所定の定格電流を越えないようにする)であっても、定着ユニットを目標温度へ急速に立ち上げることが可能になり、かつ感光体装置を暖めることでスタンバイ状態への移行直後に起きる可能性がある画像の劣化を回避し、安定した画質の画像を形成することが可能になる。
(2) 請求項2,5の発明に対応する効果
上記(1)の効果に加えて、消灯する定着ヒータへ供給する電力を感光体ヒータに供給する電力よりも大きくなるような設定としたので、感光体ヒータ点灯時にプロセスコントロールを実施しても、所期の動作を適正に実行することが可能になる。
(3) 請求項3,6の発明に対応する効果
上記(1)、(2)の効果に加えて、感光体温度が目標温度に到達した時点で感光体ヒータを消灯して、感光体を暖めすぎず適切な温度を保つようにしたので、形成する画像の画質をより安定化することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係わる複写機の外観図を示す。
【図2】本発明の実施形態に係わる感光体装置、定着ユニット、電源制御回路の関係を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施形態に係わる電源投入時におけるスタンバイ状態への移行動作のフローチャートを示す。
【図4】図3のフローにおける定着ユニット第2目標温度処理(Step17)のサブルーチンの処理フローを示す。
【図5】図3のフローにおける感光体装置目標温度処理(Step18)のサブルーチンの処理フローを示す。
【図6】電源投入時からスタンバイ状態への移行までの間の複写機における通電電流変化の概略を示す線図である。
【符号の説明】
3…操作部、 4…電源サブキー、
7…主電源スイッチ、 10…システム(メイン)制御部、
11…CPU、 20…画像形成ユニット、
30…電源制御回路、 50…定着ユニット、
51〜51…定着ヒータ(1)〜(3)、
53…サーミスタ(1)、 70…感光体装置、
71…感光体ヒータ 73…サーミスタ(2)。

Claims (6)

  1. 電子写真プロセスによる画像形成に用いる要素として、感光体を加熱する感光体ヒータと、感光体の温度センサと、定着手段を加熱する複数の定着ヒータと、定着手段の温度センサと、前記感光体、定着手段をそれぞれの目標温度に加熱するために前記各センサの検出値に応じて前記感光体ヒータ及び複数の定着ヒータへの電力の供給を制御する電源制御回路を有する画像形成装置であって、前記電源制御回路は、複数の定着ヒータの全部に電力を供給するときには感光体ヒータへの電力の供給を停止し、感光体ヒータに電力を供給するときには複数の定着ヒータの一部への電力の供給を停止させる機能を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載された画像形成装置において、感光体ヒータに電力を供給するときに電力の供給を停止させる定着ヒータの電力は、感光体ヒータに供給する電力よりも大きくなるような設定とすることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1又は2に記載された画像形成装置において、前記電源制御回路は、前記感光体が目標温度に加熱された時点で感光体ヒータへの電力の供給を停止することを特徴とする画像形成装置。
  4. 感光体、定着手段をそれぞれ感光体ヒータ、複数の定着ヒータを用いた加熱方式により目標温度に加熱するために、感光体、定着手段の温度を検出し、検出値に応じて、感光体ヒータ及び複数の定着ヒータへの電力の供給を制御する電源制御を行う、電子写真プロセスによる画像形成方法であって、前記電源制御は、主電源の立ち上げ時に、定着手段の検出温度が規定値以下である場合に複数の定着ヒータの全部に電力を供給し、定着手段を第一目標温度まで上昇させ、第一目標温度に到達した時点で複数本の定着ヒータの一部への電力供給を停止させ第二目標温度への加熱を継続し、同時に感光体ヒータに電力を供給する制御動作を行うようにしたことを特徴とする画像形成方法。
  5. 請求項4に記載された画像形成方法において、感光体ヒータに電力を供給するときに電力の供給を停止させる定着ヒータの電力は、感光体ヒータに供給する電力よりも大きくなるような設定とすることを特徴とする画像形成方法。
  6. 請求項4又は5に記載された画像形成方法において、前記電源制御は、感光体ヒータに電力を供給することにより感光体が目標温度に加熱された時点で感光体ヒータへの電力の供給を停止させるようにしたことを特徴とする画像形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016221780A (ja) * 2015-05-28 2016-12-28 キヤノン株式会社 加熱装置、搬送装置、記録装置、制御方法及びプログラム
JP2020027149A (ja) * 2018-08-10 2020-02-20 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置

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