JP2004126329A - 画像形成装置及び定着装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電源投入後ウォームアップ時間の短縮。
【解決手段】電源投入後定着ローラの表面温度が予め定められた所定の温度以下の場合には、定着装置を回転させる為のモータを予め定められた一定のdutyで回転/停止させることを特徴とする。また、前記モータの駆動dutyは前記定着ローラを加熱する為のヒータの点灯制御に同期あるいは非同期で行うことを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】電源投入後定着ローラの表面温度が予め定められた所定の温度以下の場合には、定着装置を回転させる為のモータを予め定められた一定のdutyで回転/停止させることを特徴とする。また、前記モータの駆動dutyは前記定着ローラを加熱する為のヒータの点灯制御に同期あるいは非同期で行うことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電子写真画像形成装置に関するものである。
【0002】
ここで、電子写真画像形成装置とは、電子写真画像形成方式を用いて記録媒体に画像を形成するものである。電子写真画像形成装置の例としては、例えば、電子写真複写機、電子写真プリンタ(例えばレーザープリンタ、LEDプリンタ等)、ファクミリ装置及びワードプロセッサ等が含まれる。
【0003】
【従来の技術】
電子写真プロセスを利用した画像形成装置は、画像形成時には、電子写真感光体の表面を帯電装置によって一様に帯電処理し、帯電された電子写真感光体表面を露光装置によって露光して静電潜像を形成する。そして、この静電潜像を現像装置で現像してトナー画像を形成し、このトナー画像を転写装置によって用紙などの転写材に転写して、定着装置によりトナー画像が転写材上に永久固着画像として定着され、出力される。
【0004】
図1に示す画像形成装置の断面図に従って画像形成動作をさらに詳しく説明する。
【0005】
図1において、レーザビームプリンタ1は記録紙Pを収納する紙カセット2を有し、記録紙Pはピックアップローラ3によって紙カセット2から繰り出され、給紙ローラ4により紙搬送経路に送られる。この時、記録紙Pの重送を防止するために給紙ローラ4と対をなして、リタードローラ5が設けられている。
【0006】
搬送経路に送られた記録紙Pは給紙搬送ローラ6によってさらに下流のレジストローラ7に向けて搬送され、レジストローラ7の駆動によって所定のタイミングでプロセスカートリッジ8に搬送される。
【0007】
このプロセスカートリッジ8は現像剤(トナー)を収容し、現像剤担持体である現像スリーブ31を備えた現像剤容器であるトナー容器34、帯電手段である帯電ローラ32、クリーニング手段35、及び電子写真感光体である感光ドラム9が一体的に構成されており、画像形成装置本体1に対して着脱可能に装着される。また、感光体ドラム9及び帯電ローラ32、現像スリーブ31は本体のメインモータ20により従動回転される。
【0008】
前記感光ドラム9上には、レーザスキャナ部11からのレーザ光により画像信号に基づいた像露光が行われ、潜像が形成される。また前記レーザスキャナ部11はレーザ光を発光するレーザユニット21、レーザユニット21からのレーザ光を感光体ドラム9上に走査するためのポリゴンミラー22とスキャナモータ23、結像レンズ群24、及び折り返しミラー25により構成されている。そして、レーザ光の照射により形成された潜像は現像スリーブ31を含めた現像手段によりトナー像として現像され、トナー像は、転写手段であるローラ部材10によって、プロセスカートリッジ部に搬送されてきた記録紙Pに転写される。
【0009】
転写位置で画像が転写された記録紙Pは熱定着するために内部に複数の加熱用のハロゲンヒータ12、13を備えた定着ローラ14と加圧ローラ15対により未定着トナー像が定着され、排紙ローラ対15によってレーザビームプリンタ1の外部に排出される。
【0010】
20はメインモータであり、プロセスカートリッジ及び定着ローラ、加圧ローラを駆動している。
【0011】
図2は、前記加熱用ハロゲンヒータ12、13の配光特性であり、ここでは紙搬送を中央基準とする場合のヒータ配光を示している。図中Aの実線がヒータ12の配光特性であり、ヒータ12は特に紙が熱を奪う中央部分に大きく配光を振り分けている。一方、図中Bの点線はヒータ13の配光特性であり、ヒータ13はヒータ12と組み合わせて大サイズ紙をプリントする際にローラ端部の熱供給の為に使用する。
【0012】
これら加熱用ヒータを有した定着ローラ及び定着ユニットは温度の低下した状態で電源が投入された場合、まず転写材(紙)を定着させる為に必要な温度まで温めるウォームアップ動作を行なわなければならない。図3にウォームアップ動作の温度変化とヒータ制御のタイミングチャートを示す。図3の横軸は時間、縦軸は定着ローラの温度であり、直線Cは定着ローラ中央部の温度、点線Dは定着ローラ端部の温度を表している。また、温度変化グラフの下には各状態におけるヒータ12及びヒータ13の点灯状態を表している。
【0013】
定着器が十分に冷えた状態、例えば朝一の電源投入時では図3のEの部分で示されるように、まずヒータ12、13に最大の印加電圧を供給し全点灯を行なう。定着ローラの温度制御にはローラ端部の温度に従って制御を行なう。ローラ端部の温度がある所定の値T1に達すると次に定着ローラを回転させながらヒータ12をある一定のdutyでON/OFF点灯させる。このFで示される部分である前多回転を経て、ローラ端部の温度がT2に達すると定着ローラには転写材(紙)を定着させる為に必要な温度が得られた為、スタンバイ状態(G)へと入り、外部からのプリント指示によってプリント動作を開始するまでスタンバイ状態を続ける。
【0014】
前記前多回転動作に於いてヒータ12をある一定のdutyでON/OFF点灯させる理由はローラ中央部のオーバーシュートを防止する為である。例えば、前多回転動作中にもヒータ12を全点灯してしまうと、定着ローラが破損してしまう可能性のある温度T3を超えてしまう危険性があるからである。また前記前多回転中に定着ローラを回転させる理由は定着ローラの温度ムラの低減、加圧ローラ表面の温度上昇、定着ローラと加圧ローラとのニップ部の変形防止などの為である。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
上記構成の画像形成装置では、定着ローラと加圧ローラの温度を少しでも早く目標温度に到達させることがユーザビリティーの向上につながり、非常に重要なことである。しかしながら、前多回転動作時に定着、加圧ローラを回転駆動させる事は定着ローラの熱が加圧ローラに奪われてしまい、昇温時間が長くなってしまうという問題がある。この現象は回転速度が高速になるほど顕著である。また回転速度が高速であると定着ローラ周囲の気体をかき回してしまい、定着ローラの表面温度が上昇しにくいといった問題がある。
【0016】
さらに、画像形成装置の全消費電力のうち、定着装置の加熱体(ヒータ)に割り振ることのできる電力はモータ、クラッチ等の駆動系負荷の電力を除いた分でありこの駆動系負荷の電力が大きくなればなるほど発熱抵抗体に割り振られる電力が小さくなる。前多回転時にモータに電力を供給する事は定着ローラの昇温時間が長くなってしまう原因となる。
【0017】
上記問題に対する解決策としては特開平11−73056号公報に示されるようにモータに定着処理時の回転速度よりも遅い速度で回転させる機能を持たせ、ウォームアップ時にはローラ温度が予め定めた温度に達するまでは遅い速度で回転させる事により、モータに与える電力を小さくする方法などが公開されている。しかしながら、上記制御方法では駆動モータを制御するためのモータドライバを可変にするために、基準発信信号を2種類以上もつ必要があり、コストアップにつながってしまう。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決する為に、本発明によれば、電源投入後に定着ローラの表面温度が予め定められた所定の温度以下の場合には、定着装置を回転させる為のモータを予め定められた一定のdutyで回転/停止させることを特徴とする。
【0019】
また、前記モータの駆動dutyは前記定着ローラを加熱する為のヒータの点灯制御に同期あるいは非同期で行なう事を特徴とする。
【0020】
また、定着ローラの表面温度が予め定められた所定の温度以下の場合には、定着ローラを駆動する為以外のモータ駆動要求信号及びその他の負荷駆動信号が制御回路から送られてきても定着ローラの表面温度が前記所定温度に達するまでは、指定の動作を行なわないこと、さらに前記所定温度に達した後に前記駆動物の動作を行なうことを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
(第1の実施例)
以下、本発明の第1の実施例を図4〜図7に基づいて説明する。本実施例における画像形成装置の構成は従来例として図1に示したものと同様のものであり、異なる配光特性をもつ2本のヒータを有するものである。また2本のヒータの配光特性は従来例として図2の12、13に示す特性と同様の物である。(以下、ヒータ12をメインヒータ、ヒータ13をサブヒータと記載する。)さらに2本のヒータの定格電力はそれぞれメインヒータが700W、サブヒータが300Wであり、通常印字動作時ではサブヒータは大サイズ紙を印字する場合の補助的な役割として使用するものである。
【0022】
前記2本のヒータ点灯の制御回路を図4に示す。同図において、41はマイクロプロセッサ(以下CPU)であり、ROM42、RAM43及びタイマ等(不図示)を含有している。CPU41は、入力ポートPA0と、出力ポートPA1〜PA3と、アナログ電圧をデジタル値に変換して検出するA/D機能を有するアナログ入力ポートAN0とを有している。
【0023】
さらに図中の12、13はそれぞれ図1及び図2に示されていた定着ローラ内に配設されている第1のハロゲンヒータ12(メインヒータ)と第2のハロゲンヒータ13(サブヒータ)である。
【0024】
52は定着ローラに接して配置されているサーミスタであり、一方をグランド、もう一方をプルアップ抵抗53とCPU41のアナログ入力ポートANOに接続されておりこれによりCPUは定着ローラの温度を検出している。
【0025】
商用電源である電源たるAC電源40がハロゲンヒータ12、13へ電力を供給することによりヒータを発熱させる。このハロゲンヒータ12、13への電力の供給は、フォトトライアックカプラを有したヒータドライバ回路50、51により通電又は遮断され所定の電力量に調整される。フォトトライアックカプラは一次−二次間の沿面距離を確保するためのデバイスである。
【0026】
50はメインヒータを通電又は遮断する為のメインヒータドライバであり、トライアック50a、ゼロクロス機能を内蔵したフォトトライアックカプラ50b、トランジスタ50c、およびトライアックのバイアス抵抗50d,50eとプルアップ抵抗50fで構成されている。
【0027】
トライアック50aのT1端子はAC電源40に、T2端子はメインヒータ12に接続されており、またトランジスタ50cのベースは抵抗60を介してCPU41のポートPA2に接続されている。CPU41がPA2を“H”レベルとすると、トランジスタ50cがオンして、フォトトライアックカプラ50b内部のLEDが駆動され、フォトトライアック内部のトライアックがオンする。この結果、トライアック50aがオンして、後述するリレー54が遮断状態になっていなければメインヒータ12が直接AC印加により駆動される。
【0028】
一方、CPU41がPA2を“L”レベルとすると、トランジスタ50cがオフする。その結果フォトトライアックカプラ50b内部のLEDが駆動されないので、フォトトライアック内部のトライアックがオフする。これによって、トライアック50aがオフする結果、メインヒータ12へのAC電圧の印加が遮断される。
【0029】
51はサブヒータを通電又は遮断する為のサブヒータドライバであり、トライアック51a、ゼロクロス機能を内蔵したフォトトライアックカプラ51b、トランジスタ51c、およびトライアックのバイアス抵抗51d,51eとプルアップ抵抗51fで構成されている。
【0030】
トライアック51aのT3端子はAC電源40に、T4端子はサブヒータ13に接続されており、またトランジスタ51cのベースは抵抗61を介してCPU41のポートPA3に接続されている。CPU41がPA3を“H”レベルとすると、トランジスタ51cがオンして、フォトトライアックカプラ51b内部のLEDが駆動され、フォトトライアック内部のトライアックがオンする。この結果、トライアック51aがオンして、後述するリレー54が遮断状態になっていなければサブヒータ13が直接AC印加により駆動される。
【0031】
一方、CPU41がPA3を“L”レベルとすると、トランジスタ51cがオフする。その結果フォトトライアックカプラ51b内部のLEDが駆動されないので、フォトトライアック内部のトライアックがオフする。これによって、トライアック51aがオフする結果、サブヒータ13へのAC電圧の印加が遮断される。
【0032】
CPU41は、メインヒータ12、サブヒータ13への電圧の印加及び遮断を前記サーミスタ52の温度情報に基づいて行い、ハロゲンヒータの温度調整を行なう。
【0033】
54はリレーであり、AC電源40からメイン、サブヒータへの共通電流経路に配設されている。また、55ははリレー54を駆動するトランジスタであり、56はサージ吸収用のダイオードである。トランジスタ55のベースは抵抗59を介してCPU41の出力ポートPA1に接続されており、CPU41がPA1を“H”レベルとするとトランジスタ55がオンしてリレーはクローズ状態になり、PA1を“L”レベルとするとトランジスタ55がオフしてリレーはオープン状態になる。通常リレーはクローズ状態とし、異常発生時にオープンとする。
【0034】
12はカレントトランスであり、1次巻き線は、AC電源14からメイン、サブヒータへの共通電流経路に接続されており、2次巻き線は後述する電流検出回路13内部の整流ブリッジ13aに接続されている。
【0035】
58は電流検出回路であり、整流ブリッジ58a、平滑コンデンサ58b、負荷抵抗58c、しきい値電圧規定抵抗58d,58eおよび、コンパレータ58fで構成されている。メインヒータ又は、サブヒータにAC電流が流れると、カレントトランス57の1次巻き線に同じAC電流が流れ、2次巻き線に所定のAC電圧が発生する。
【0036】
上記AC電圧は、整流ブリッジ58aにより全波整流され、平滑コンデンサ58bおよび負荷抵抗58cのより平滑され、AC電圧に見合ったDC電圧に変換される。
【0037】
そして、発生したDC電圧を、しきい値電圧と比較し、しきい値以上であれば、CPU41の入力ポートPA0に“H”レベルが入力される。しきい値は、しきい値規定抵抗58d,58eにより規定され、その値は、サブ、メインの何れかのヒータに電流が流れればコンパレータ58fの出力が“H”レベルとなるように設定されている。
【0038】
なお、DC電源VCCは不図示の低圧電源(商用AC電源からDC電源を得る)から供給されている。
【0039】
本実施例における画像形成装置のヒータ制御については、
1:コールドスタート電源投入時
2:前多回転時
3:スタンバイ時
4:プリント前回転時
5:プリント時
の5つに分けられる。次にそれぞれのヒータ点灯状態を説明する。
【0040】
1:コールドスタート電源投入時には、メインヒータ、サブヒータの同時連続点灯とし、定着ローラの表面温度がある所定の値T1になると、続いて前多回転動作に移行する。
【0041】
2:前多回転時には定着ローラの表面温度のオーバーシュートを防止する為にメインヒータをある一定のdutyで点滅させ、定着ローラと定着ローラに接している加圧ローラを回転駆動させる。ここで2つのローラを回転駆動することは表面温度の低下している加圧ローラの温度を上昇させる役割も担っている。そして、定着ローラの表面温度が前記T1よりも高温である所定の値T2に達するとプリンタはスタンバイ状態にはいり3:スタンバイ時のヒータ制御に移行する。
【0042】
その後、コントローラよりプリント指示があれば、画像形成に必要な温度まで定着ローラを温度上昇させる為の4:プリント前回転時ヒータ制御に移行し、定着ローラの表面温度が前記T2よりも高温である所定の温度T3に到達するまでヒータを連続点灯あるいはある一定のdutyで点滅点灯させ、温度T3に到達した後は5:プリント時ヒータ制御に移行する。
【0043】
3:スタンバイ時と5:プリント時においては所定の値に達していればヒータへの通電をOFF、所定温度未満であればヒータへの通電をONにする事で温調を行なう。ここで所定の値とは、3:スタンバイ時には前述したT2であり、5:プリント時においてはT3である。
【0044】
次に、本実施例における画像形成装置のウォームアップに関わるコールドスタート電源投入時と前多回転時のハロゲンヒータのON/OFF制御とメインモータの制御を図5のタイミングチャートを用いて説明する。
【0045】
コールドスタート電源投入時にはモータの駆動は行なわず、供給可能な最大電力をメインヒータ、サブヒータに与えるように連続点灯を行なう。前多回転時には、メインヒータは20%ONし、80%OFF(ONduty20%)で点滅駆動を行い、サブヒータは全点灯させる。一方、モータ駆動はヒータの点灯dutyとは非同期に50%dutyでON/OFFを繰りかえす。
【0046】
次に前記モータの駆動制御回路を図6に従って説明する。
【0047】
図6は本実施例におけるDCブラシレスモータ(メインモータ)駆動回路の構成であり、Δ結線されたコイル71〜73とロータ70をもつ。さらにロータ70の位置検出手段としてホール素子74〜76を備える。このホール素子74〜76は磁界を検知する事により半導体片の両端に電圧が表れる素子であり、ロータの位置検出が可能となる。その出力はアンプ91で増幅され、モータ駆動制御回路89に入力される。
【0048】
90はDCブラシレスモータを駆動するモータ駆動回路部であり、モータ駆動制御回路89とハイ側トランジスタ77〜79とロー側トランジスタ80〜82を備えている。そしてトランジスタ87〜92はそれぞれがコイルの両端であるU,V,Wに接続されており、モータ駆動制御回路99から出力される相切り替え信号に従ってON/OFF制御し順次励磁する相を切り替えてロータを回転させる。また前記相切り替え信号はCPU41の出力ポートPA4からの駆動信号及びホール素子74〜76から発生するロータ70の位置信号を検出しモータ駆動制御回路99より生成されるものである。
【0049】
相切り替えに関するモータの回転に関しては(U,V,W)の電位を(1,0,0)→(1,1,0)→(0,1,0)→(0,1,1)→(0,0,1)→(1,0,1)と切り替えていく事で各相が順次励磁され、モータが回転する事になる。例えば(U,V,W)の電位を(1,0,0)とすることでコイル73と72が励磁される。また、(U,V,W)の電位を(1,0,0)為には、モータ駆動制御回路99のTr3,Tr4,Tr5からHighの信号を出力し、トランジスタ79、80、81をONする。
【0050】
ダイオード83〜88は各トランジスタの保護の為に設けている。例えばトランジスタ80がONからOFFに変化した場合にコイルのインダクタンスによる電流はダイオード83を通して循環することで、トランジスタ80の破壊を保護している。
【0051】
図7は本実施例のウォームアップ時(コールドスタート電源投入時と前多回転時)のヒータとモータの制御手順を示すフローチャートである。なお、このフローチャートに示す制御処理は、予めROM42に格納されたプログラムに従ってCPU41により実行されるものである。
【0052】
図中S101〜S103はコールドスタート電源投入時のシーケンスフローチャートを示しており、S104〜S111は前多回転時のシーケンスフローチャートを示している。まず、コールドスタート電源投入後には定着ローラの表面温度がT1以上になるまでメインヒータ、サブヒータ共に全点灯を行い、モータは停止させておく(S101〜S103)。そして、定着ローラの表面温度がT1に到達すると前多回転制御に移行する(S104)。
【0053】
前多回転制御時にはサブヒータは連続点灯させ(S105)、メインヒータを20%duty,メインモータを50%dutyでそれぞれ非同期に駆動させ(S106、107)、定着ローラの表面温度がT2に到達したと判断(S108)した場合にはウォームアップ動作を終了し、スタンバイ状態に移行する。
【0054】
本一連のシーケンスフローチャートに示されるウォームアップ中には定着装置周辺のファンは停止させておく。
【0055】
なお、前記定着ローラの表面温度は前記図4に示されるサーミスタ52による検出温度に従って判断する。また、時間t1や時間t2はCPU41に備えられたタイマ(不図示)によって判断される値である。
【0056】
以上説明したように、本実施例では、電源投入後に定着ローラの表面温度が予め定められた所定の第1温度と第1温度より高温である第2温度の間の場合には、定着装置を回転させる為のモータを予め定められた一定のdutyで回転/停止させることにより、ウォームアップ動作時の定着装置の温度上昇を速め、ウォームアップ時間の短縮を可能とする。
【0057】
(第2の実施例)
以下、本発明の第2の実施例を図8〜図9に基づいて説明する。本実施例における画像形成装置の構成は第1の実施例と同じである。
【0058】
本実施例が第1の実施例と異なる点は、ウォームアップ時のモータの回転dutyをヒータの点灯dutyと同期させて行なう点である。
【0059】
図8に本実施例における画像形成装置のウォームアップに関わるコールドスタート電源投入時と前多回転時のハロゲンヒータのON/OFF制御とメインモータの制御を示す。
【0060】
コールドスタート電源投入時にはモータの駆動は行なわず、供給可能な最大電力をメインヒータ、サブヒータに与えるように連続点灯を行なう。前多回転時には、メインヒータは20%ONし、80%OFF(ONduty20%)で点滅駆動を行い、サブヒータは全点灯させる。その時のモータ駆動はメインヒータがONしている時は停止し、メインヒータがOFFしている時は駆動する。即ちメインヒータの駆動タイミングに同期し、80%駆動、20%停止(ONduty80%)を行なう。
【0061】
なお、本実施例におけるヒータ制御回路及びモータ駆動回路は第1の実施例と同様である。
【0062】
図9は本実施例のウォームアップ時(コールドスタート電源投入時と前多回転時)のヒータとモータの制御手順を示すフローチャートである。なお、このフローチャートに示す制御処理は、予めROM42に格納されたプログラムに従ってCPU41により実行されるものである。
【0063】
図中S201〜S203はコールドスタート電源投入時のシーケンスフローチャートを示しており、S204〜S211は前多回転時のシーケンスフローチャートを示している。まず、コールドスタート電源投入後には定着ローラの表面温度がT1以上になるまでメインヒータ、サブヒータ共に全点灯を行い、モータは停止させておく(S201〜S203)。そして、定着ローラの表面温度がT1に到達すると前多回転制御に移行する(S204)。
【0064】
前多回転制御時にはサブヒータは連続点灯させ(S205)、時間t1の間メインヒータ点灯、メインモータ停止を行なう(S206)。続いて時間t1が経過すると(S207)、定着ローラの表面温度がT2以上であるかどうかを判断(S208)し、温度T2に到達していなければ、次に時間t2の間メインヒータ消灯、メインモータ回転を行なう(S209)。続いて時間t2が経過すると(S210)、定着ローラの表面温度が温度T2以上であるかどうか判断(S211)し、温度T2に到達していなければ、S206に戻り前記フローを繰り返す。ここで、本実施例ではヒータのONdutyが20%である為、時間t1と時間t2の関係はt2=4×t1と設定される。
【0065】
一方、S208あるいはS211において定着ローラの表面温度が温度T2以上であると判断された場合にはウォームアップ動作を終了し、スタンバイ状態に移行する。
【0066】
本一連のシーケンスフローチャートに示されるウォームアップ中には定着装置周辺のファンは停止させておく。
【0067】
なお、前記定着ローラの表面温度は前記図4に示されるサーミスタ52による検出温度に従って判断する。また、時間t1や時間t2はCPU41に備えられたタイマ(不図示)によって判断される値である。
【0068】
以上説明したように、本実施例では、電源投入後に定着ローラの表面温度が予め定められた所定の第1温度と第1温度より高温である第2温度の間の場合には、定着装置を回転させる為のモータをヒータの点灯dutyに同期させて回転/駆動を行なう事で、ウォームアップ動作時の定着装置の温度上昇を早める効果に加え、ウォームアップ時の電力低下につながる。また、モータをヒータの点灯に同期させて停止させる事で、モータを停止する事により低減された電力をヒータの定格電力UPに割り振る事ができる為、従来に比べて効率よく定着装置をウォームアップさせることが可能となり、ウォームアップ時間の短縮につながる効果がある。
【0069】
(第3の実施例)
次に本発明の第3の実施例を説明する。図10〜図11に基づいて説明する。本実施例における画像形成装置の構成を図10に示す。本実施例の構成が第1の実施例と異なる点はモータ36、37、38が存在することであり、DCブラシレスモータ36(以降、ドラムモータと記載)は主に感光体ドラム9及び帯電ローラ32、現像スリーブ31を備えたプロセスカートリッジとその周辺の給紙搬送路の駆動を受け持ち、DCブラシレスモータ37(以降、定着モータと記載)は主に定着ローラ14と加圧ローラ15を備えた定着装置とその周辺の給紙搬送路の駆動を行う為のモータである。
【0070】
さらに、本実施例に示す画像形成装置には給紙カセット2内の記録紙Pの紙面をピックアップローラ3と接するまでリフトアップさせる為のステッピングモータ38(以降、リフトアップモータと記載)が存在する。
【0071】
また、2本のヒータの配光特性は第1の実施例と同様である。
【0072】
そして、本実施例が第1の実施例と異なる点は定着装置とプロセスカートリッジを異なるモータで駆動させる画像形成装置において、ウォームアップ動作時に定着モータ以外の駆動物、例えばドラムモータやリフトアップモータの駆動を指示する命令がきたとしても、前多回転動作が終了するまで駆動を行なわず、スタンバイ状態に移行した後に指示された駆動物を駆動させる点である。
【0073】
具体的に説明すると、本実施例の画像形成装置本体にはプロセスカートリッジのトナーシール(ユーザーが購入した際のトナーを封入する為のシール)自動巻き取り機能が装備されている。これは通常電源投入と共に新しいプロセスカートリッジが挿入されていると前記トナーシールを検知し、自動的にドラムモータを回転させる事で巻き取ってしまう。本実施例では前記ドラムモータの回転はウォームアップ終了後に行なう。
【0074】
また、電源投入前あるいはウォームアップ状態が継続して間に給紙カセットが再挿入されてしまうと給紙カセット内の記録紙Pの紙面がピックアップローラと接する為にリフトアップモータを駆動させる必要がある。本実施例では前記リフトアップモータの駆動はウォームアップ終了後に行なう。
【0075】
さらに定着装置周辺のファンはウォームアップ時には停止しておく。
【0076】
図11に本実施例のウォームアップ時のフローチャートを示す。なお、このフローチャートに示す制御処理は、予めROM42に格納されたプログラムに従ってCPU41により実行されるものである。
【0077】
図11が第1の実施例で示される図7と異なる点はS309とS310であり、前多回転シーケンスが終了するとウォームアップ中(コールドスタート電源投入時と前多回転時)に定着モータ以外の駆動物、例えばドラムモータやリフトアップモータの駆動指示が来ていたかどうかを判断し、あれば指示された駆動物を駆動する。その時のヒータ点灯シーケンスはスタンバイ状態と同じとする。
【0078】
一方、S309においてウォームアップ中に定着モータ以外の駆動指示が来ていないと判断された場合にはスタンバイ状態に移行する(S311)。
【0079】
本一連のシーケンスフローチャートに示されるウォームアップ中には定着装置周辺のファンは停止させておく。
【0080】
以上説明したように、本実施例では、ウォームアップ動作時には定着装置を駆動させる為のモータ以外の駆動物に駆動指示がきた場合には、ウォームアップ動作が終了するまで前記駆動を行なわず、ウォームアップ動作が終了した後にスタンバイ状態のヒータ点灯シーケンスとともに前記駆動を行なう事により、第1の実施例に加えさらにウォームアップ時の電力低下につながる。また、第1の実施例と同様に効率よく定着装置をウォームアップさせることが可能となり、ウォームアップ時間の短縮につながる効果がある。
【0081】
【発明の効果】
本発明によれば、電源投入後に定着ローラの表面温度が予め定められた所定の温度以下の場合には、定着装置を回転させる為のモータを予め定められた一定のdutyで回転/停止させることにより、ウォームアップ動作時の定着装置の温度上昇を速め、ウォームアップ時間の短縮を可能とする。
【0082】
また、前記モータの回転dutyをヒータの点灯dutyに同期させる事や、ウォームアップ動作時に定着ローラを駆動する為以外のモータ駆動要求信号及びその他の負荷駆動信号が制御回路から送られてきても定着ローラの表面温度が予め定められた所定の温度に達するまでは、指定の動作を行なわないこと、さらに前記所定温度に達した後に前記駆動動作を行なうことにより、ウォームアップ時の電力低下につながり、ウォームアップ時間の短縮につながる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例及び本発明の第1の実施例における電子写真画像形成装置の断面図
【図2】従来例及び本発明の実施例におけるヒータ配光特性図
【図3】従来例の定着ローラ温度変化とヒータ制御タイミングチャート
【図4】本発明の実施例におけるヒータ制御回路図
【図5】本発明の第1の実施例におけるヒータ及びモータ駆動のタイミングチャート
【図6】本発明の実施例におけるDCブラシレスモータの構成図
【図7】本発明の第1の実施例を説明するフローチャート
【図8】本発明の第2の実施例におけるヒータ及びモータ駆動のタイミングチャート
【図9】本発明の第2の実施例を説明するフローチャート
【図10】本発明の第3の実施例における電子写真画像形成装置の断面図
【図11】本発明の第3の実施例を説明するフローチャート
【符号の説明】
1‥‥LBP本体
2‥‥LBP給紙カセット
8‥‥プロセスカートリッジ
11‥‥レーザスキャナユニット
12‥‥メインヒータ
13‥‥サブヒータ
20‥‥画像形成装置駆動メインモータ
36‥‥ドラムモータ
37‥‥定着モータ
38‥‥リフトアップモータ
41‥‥CPU
50、51‥‥ヒータドライバ回路
52‥‥サーミスタ
54‥‥リレー
58‥‥電流検出回路
70‥‥DCブラシレスモータ
71〜73‥‥コイル
74〜75‥‥ホール素子
77〜82‥‥モータ駆動用トランジスタ
89‥‥モータ駆動制御回路
91‥‥アンプ
【発明の属する技術分野】
本発明は電子写真画像形成装置に関するものである。
【0002】
ここで、電子写真画像形成装置とは、電子写真画像形成方式を用いて記録媒体に画像を形成するものである。電子写真画像形成装置の例としては、例えば、電子写真複写機、電子写真プリンタ(例えばレーザープリンタ、LEDプリンタ等)、ファクミリ装置及びワードプロセッサ等が含まれる。
【0003】
【従来の技術】
電子写真プロセスを利用した画像形成装置は、画像形成時には、電子写真感光体の表面を帯電装置によって一様に帯電処理し、帯電された電子写真感光体表面を露光装置によって露光して静電潜像を形成する。そして、この静電潜像を現像装置で現像してトナー画像を形成し、このトナー画像を転写装置によって用紙などの転写材に転写して、定着装置によりトナー画像が転写材上に永久固着画像として定着され、出力される。
【0004】
図1に示す画像形成装置の断面図に従って画像形成動作をさらに詳しく説明する。
【0005】
図1において、レーザビームプリンタ1は記録紙Pを収納する紙カセット2を有し、記録紙Pはピックアップローラ3によって紙カセット2から繰り出され、給紙ローラ4により紙搬送経路に送られる。この時、記録紙Pの重送を防止するために給紙ローラ4と対をなして、リタードローラ5が設けられている。
【0006】
搬送経路に送られた記録紙Pは給紙搬送ローラ6によってさらに下流のレジストローラ7に向けて搬送され、レジストローラ7の駆動によって所定のタイミングでプロセスカートリッジ8に搬送される。
【0007】
このプロセスカートリッジ8は現像剤(トナー)を収容し、現像剤担持体である現像スリーブ31を備えた現像剤容器であるトナー容器34、帯電手段である帯電ローラ32、クリーニング手段35、及び電子写真感光体である感光ドラム9が一体的に構成されており、画像形成装置本体1に対して着脱可能に装着される。また、感光体ドラム9及び帯電ローラ32、現像スリーブ31は本体のメインモータ20により従動回転される。
【0008】
前記感光ドラム9上には、レーザスキャナ部11からのレーザ光により画像信号に基づいた像露光が行われ、潜像が形成される。また前記レーザスキャナ部11はレーザ光を発光するレーザユニット21、レーザユニット21からのレーザ光を感光体ドラム9上に走査するためのポリゴンミラー22とスキャナモータ23、結像レンズ群24、及び折り返しミラー25により構成されている。そして、レーザ光の照射により形成された潜像は現像スリーブ31を含めた現像手段によりトナー像として現像され、トナー像は、転写手段であるローラ部材10によって、プロセスカートリッジ部に搬送されてきた記録紙Pに転写される。
【0009】
転写位置で画像が転写された記録紙Pは熱定着するために内部に複数の加熱用のハロゲンヒータ12、13を備えた定着ローラ14と加圧ローラ15対により未定着トナー像が定着され、排紙ローラ対15によってレーザビームプリンタ1の外部に排出される。
【0010】
20はメインモータであり、プロセスカートリッジ及び定着ローラ、加圧ローラを駆動している。
【0011】
図2は、前記加熱用ハロゲンヒータ12、13の配光特性であり、ここでは紙搬送を中央基準とする場合のヒータ配光を示している。図中Aの実線がヒータ12の配光特性であり、ヒータ12は特に紙が熱を奪う中央部分に大きく配光を振り分けている。一方、図中Bの点線はヒータ13の配光特性であり、ヒータ13はヒータ12と組み合わせて大サイズ紙をプリントする際にローラ端部の熱供給の為に使用する。
【0012】
これら加熱用ヒータを有した定着ローラ及び定着ユニットは温度の低下した状態で電源が投入された場合、まず転写材(紙)を定着させる為に必要な温度まで温めるウォームアップ動作を行なわなければならない。図3にウォームアップ動作の温度変化とヒータ制御のタイミングチャートを示す。図3の横軸は時間、縦軸は定着ローラの温度であり、直線Cは定着ローラ中央部の温度、点線Dは定着ローラ端部の温度を表している。また、温度変化グラフの下には各状態におけるヒータ12及びヒータ13の点灯状態を表している。
【0013】
定着器が十分に冷えた状態、例えば朝一の電源投入時では図3のEの部分で示されるように、まずヒータ12、13に最大の印加電圧を供給し全点灯を行なう。定着ローラの温度制御にはローラ端部の温度に従って制御を行なう。ローラ端部の温度がある所定の値T1に達すると次に定着ローラを回転させながらヒータ12をある一定のdutyでON/OFF点灯させる。このFで示される部分である前多回転を経て、ローラ端部の温度がT2に達すると定着ローラには転写材(紙)を定着させる為に必要な温度が得られた為、スタンバイ状態(G)へと入り、外部からのプリント指示によってプリント動作を開始するまでスタンバイ状態を続ける。
【0014】
前記前多回転動作に於いてヒータ12をある一定のdutyでON/OFF点灯させる理由はローラ中央部のオーバーシュートを防止する為である。例えば、前多回転動作中にもヒータ12を全点灯してしまうと、定着ローラが破損してしまう可能性のある温度T3を超えてしまう危険性があるからである。また前記前多回転中に定着ローラを回転させる理由は定着ローラの温度ムラの低減、加圧ローラ表面の温度上昇、定着ローラと加圧ローラとのニップ部の変形防止などの為である。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
上記構成の画像形成装置では、定着ローラと加圧ローラの温度を少しでも早く目標温度に到達させることがユーザビリティーの向上につながり、非常に重要なことである。しかしながら、前多回転動作時に定着、加圧ローラを回転駆動させる事は定着ローラの熱が加圧ローラに奪われてしまい、昇温時間が長くなってしまうという問題がある。この現象は回転速度が高速になるほど顕著である。また回転速度が高速であると定着ローラ周囲の気体をかき回してしまい、定着ローラの表面温度が上昇しにくいといった問題がある。
【0016】
さらに、画像形成装置の全消費電力のうち、定着装置の加熱体(ヒータ)に割り振ることのできる電力はモータ、クラッチ等の駆動系負荷の電力を除いた分でありこの駆動系負荷の電力が大きくなればなるほど発熱抵抗体に割り振られる電力が小さくなる。前多回転時にモータに電力を供給する事は定着ローラの昇温時間が長くなってしまう原因となる。
【0017】
上記問題に対する解決策としては特開平11−73056号公報に示されるようにモータに定着処理時の回転速度よりも遅い速度で回転させる機能を持たせ、ウォームアップ時にはローラ温度が予め定めた温度に達するまでは遅い速度で回転させる事により、モータに与える電力を小さくする方法などが公開されている。しかしながら、上記制御方法では駆動モータを制御するためのモータドライバを可変にするために、基準発信信号を2種類以上もつ必要があり、コストアップにつながってしまう。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決する為に、本発明によれば、電源投入後に定着ローラの表面温度が予め定められた所定の温度以下の場合には、定着装置を回転させる為のモータを予め定められた一定のdutyで回転/停止させることを特徴とする。
【0019】
また、前記モータの駆動dutyは前記定着ローラを加熱する為のヒータの点灯制御に同期あるいは非同期で行なう事を特徴とする。
【0020】
また、定着ローラの表面温度が予め定められた所定の温度以下の場合には、定着ローラを駆動する為以外のモータ駆動要求信号及びその他の負荷駆動信号が制御回路から送られてきても定着ローラの表面温度が前記所定温度に達するまでは、指定の動作を行なわないこと、さらに前記所定温度に達した後に前記駆動物の動作を行なうことを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
(第1の実施例)
以下、本発明の第1の実施例を図4〜図7に基づいて説明する。本実施例における画像形成装置の構成は従来例として図1に示したものと同様のものであり、異なる配光特性をもつ2本のヒータを有するものである。また2本のヒータの配光特性は従来例として図2の12、13に示す特性と同様の物である。(以下、ヒータ12をメインヒータ、ヒータ13をサブヒータと記載する。)さらに2本のヒータの定格電力はそれぞれメインヒータが700W、サブヒータが300Wであり、通常印字動作時ではサブヒータは大サイズ紙を印字する場合の補助的な役割として使用するものである。
【0022】
前記2本のヒータ点灯の制御回路を図4に示す。同図において、41はマイクロプロセッサ(以下CPU)であり、ROM42、RAM43及びタイマ等(不図示)を含有している。CPU41は、入力ポートPA0と、出力ポートPA1〜PA3と、アナログ電圧をデジタル値に変換して検出するA/D機能を有するアナログ入力ポートAN0とを有している。
【0023】
さらに図中の12、13はそれぞれ図1及び図2に示されていた定着ローラ内に配設されている第1のハロゲンヒータ12(メインヒータ)と第2のハロゲンヒータ13(サブヒータ)である。
【0024】
52は定着ローラに接して配置されているサーミスタであり、一方をグランド、もう一方をプルアップ抵抗53とCPU41のアナログ入力ポートANOに接続されておりこれによりCPUは定着ローラの温度を検出している。
【0025】
商用電源である電源たるAC電源40がハロゲンヒータ12、13へ電力を供給することによりヒータを発熱させる。このハロゲンヒータ12、13への電力の供給は、フォトトライアックカプラを有したヒータドライバ回路50、51により通電又は遮断され所定の電力量に調整される。フォトトライアックカプラは一次−二次間の沿面距離を確保するためのデバイスである。
【0026】
50はメインヒータを通電又は遮断する為のメインヒータドライバであり、トライアック50a、ゼロクロス機能を内蔵したフォトトライアックカプラ50b、トランジスタ50c、およびトライアックのバイアス抵抗50d,50eとプルアップ抵抗50fで構成されている。
【0027】
トライアック50aのT1端子はAC電源40に、T2端子はメインヒータ12に接続されており、またトランジスタ50cのベースは抵抗60を介してCPU41のポートPA2に接続されている。CPU41がPA2を“H”レベルとすると、トランジスタ50cがオンして、フォトトライアックカプラ50b内部のLEDが駆動され、フォトトライアック内部のトライアックがオンする。この結果、トライアック50aがオンして、後述するリレー54が遮断状態になっていなければメインヒータ12が直接AC印加により駆動される。
【0028】
一方、CPU41がPA2を“L”レベルとすると、トランジスタ50cがオフする。その結果フォトトライアックカプラ50b内部のLEDが駆動されないので、フォトトライアック内部のトライアックがオフする。これによって、トライアック50aがオフする結果、メインヒータ12へのAC電圧の印加が遮断される。
【0029】
51はサブヒータを通電又は遮断する為のサブヒータドライバであり、トライアック51a、ゼロクロス機能を内蔵したフォトトライアックカプラ51b、トランジスタ51c、およびトライアックのバイアス抵抗51d,51eとプルアップ抵抗51fで構成されている。
【0030】
トライアック51aのT3端子はAC電源40に、T4端子はサブヒータ13に接続されており、またトランジスタ51cのベースは抵抗61を介してCPU41のポートPA3に接続されている。CPU41がPA3を“H”レベルとすると、トランジスタ51cがオンして、フォトトライアックカプラ51b内部のLEDが駆動され、フォトトライアック内部のトライアックがオンする。この結果、トライアック51aがオンして、後述するリレー54が遮断状態になっていなければサブヒータ13が直接AC印加により駆動される。
【0031】
一方、CPU41がPA3を“L”レベルとすると、トランジスタ51cがオフする。その結果フォトトライアックカプラ51b内部のLEDが駆動されないので、フォトトライアック内部のトライアックがオフする。これによって、トライアック51aがオフする結果、サブヒータ13へのAC電圧の印加が遮断される。
【0032】
CPU41は、メインヒータ12、サブヒータ13への電圧の印加及び遮断を前記サーミスタ52の温度情報に基づいて行い、ハロゲンヒータの温度調整を行なう。
【0033】
54はリレーであり、AC電源40からメイン、サブヒータへの共通電流経路に配設されている。また、55ははリレー54を駆動するトランジスタであり、56はサージ吸収用のダイオードである。トランジスタ55のベースは抵抗59を介してCPU41の出力ポートPA1に接続されており、CPU41がPA1を“H”レベルとするとトランジスタ55がオンしてリレーはクローズ状態になり、PA1を“L”レベルとするとトランジスタ55がオフしてリレーはオープン状態になる。通常リレーはクローズ状態とし、異常発生時にオープンとする。
【0034】
12はカレントトランスであり、1次巻き線は、AC電源14からメイン、サブヒータへの共通電流経路に接続されており、2次巻き線は後述する電流検出回路13内部の整流ブリッジ13aに接続されている。
【0035】
58は電流検出回路であり、整流ブリッジ58a、平滑コンデンサ58b、負荷抵抗58c、しきい値電圧規定抵抗58d,58eおよび、コンパレータ58fで構成されている。メインヒータ又は、サブヒータにAC電流が流れると、カレントトランス57の1次巻き線に同じAC電流が流れ、2次巻き線に所定のAC電圧が発生する。
【0036】
上記AC電圧は、整流ブリッジ58aにより全波整流され、平滑コンデンサ58bおよび負荷抵抗58cのより平滑され、AC電圧に見合ったDC電圧に変換される。
【0037】
そして、発生したDC電圧を、しきい値電圧と比較し、しきい値以上であれば、CPU41の入力ポートPA0に“H”レベルが入力される。しきい値は、しきい値規定抵抗58d,58eにより規定され、その値は、サブ、メインの何れかのヒータに電流が流れればコンパレータ58fの出力が“H”レベルとなるように設定されている。
【0038】
なお、DC電源VCCは不図示の低圧電源(商用AC電源からDC電源を得る)から供給されている。
【0039】
本実施例における画像形成装置のヒータ制御については、
1:コールドスタート電源投入時
2:前多回転時
3:スタンバイ時
4:プリント前回転時
5:プリント時
の5つに分けられる。次にそれぞれのヒータ点灯状態を説明する。
【0040】
1:コールドスタート電源投入時には、メインヒータ、サブヒータの同時連続点灯とし、定着ローラの表面温度がある所定の値T1になると、続いて前多回転動作に移行する。
【0041】
2:前多回転時には定着ローラの表面温度のオーバーシュートを防止する為にメインヒータをある一定のdutyで点滅させ、定着ローラと定着ローラに接している加圧ローラを回転駆動させる。ここで2つのローラを回転駆動することは表面温度の低下している加圧ローラの温度を上昇させる役割も担っている。そして、定着ローラの表面温度が前記T1よりも高温である所定の値T2に達するとプリンタはスタンバイ状態にはいり3:スタンバイ時のヒータ制御に移行する。
【0042】
その後、コントローラよりプリント指示があれば、画像形成に必要な温度まで定着ローラを温度上昇させる為の4:プリント前回転時ヒータ制御に移行し、定着ローラの表面温度が前記T2よりも高温である所定の温度T3に到達するまでヒータを連続点灯あるいはある一定のdutyで点滅点灯させ、温度T3に到達した後は5:プリント時ヒータ制御に移行する。
【0043】
3:スタンバイ時と5:プリント時においては所定の値に達していればヒータへの通電をOFF、所定温度未満であればヒータへの通電をONにする事で温調を行なう。ここで所定の値とは、3:スタンバイ時には前述したT2であり、5:プリント時においてはT3である。
【0044】
次に、本実施例における画像形成装置のウォームアップに関わるコールドスタート電源投入時と前多回転時のハロゲンヒータのON/OFF制御とメインモータの制御を図5のタイミングチャートを用いて説明する。
【0045】
コールドスタート電源投入時にはモータの駆動は行なわず、供給可能な最大電力をメインヒータ、サブヒータに与えるように連続点灯を行なう。前多回転時には、メインヒータは20%ONし、80%OFF(ONduty20%)で点滅駆動を行い、サブヒータは全点灯させる。一方、モータ駆動はヒータの点灯dutyとは非同期に50%dutyでON/OFFを繰りかえす。
【0046】
次に前記モータの駆動制御回路を図6に従って説明する。
【0047】
図6は本実施例におけるDCブラシレスモータ(メインモータ)駆動回路の構成であり、Δ結線されたコイル71〜73とロータ70をもつ。さらにロータ70の位置検出手段としてホール素子74〜76を備える。このホール素子74〜76は磁界を検知する事により半導体片の両端に電圧が表れる素子であり、ロータの位置検出が可能となる。その出力はアンプ91で増幅され、モータ駆動制御回路89に入力される。
【0048】
90はDCブラシレスモータを駆動するモータ駆動回路部であり、モータ駆動制御回路89とハイ側トランジスタ77〜79とロー側トランジスタ80〜82を備えている。そしてトランジスタ87〜92はそれぞれがコイルの両端であるU,V,Wに接続されており、モータ駆動制御回路99から出力される相切り替え信号に従ってON/OFF制御し順次励磁する相を切り替えてロータを回転させる。また前記相切り替え信号はCPU41の出力ポートPA4からの駆動信号及びホール素子74〜76から発生するロータ70の位置信号を検出しモータ駆動制御回路99より生成されるものである。
【0049】
相切り替えに関するモータの回転に関しては(U,V,W)の電位を(1,0,0)→(1,1,0)→(0,1,0)→(0,1,1)→(0,0,1)→(1,0,1)と切り替えていく事で各相が順次励磁され、モータが回転する事になる。例えば(U,V,W)の電位を(1,0,0)とすることでコイル73と72が励磁される。また、(U,V,W)の電位を(1,0,0)為には、モータ駆動制御回路99のTr3,Tr4,Tr5からHighの信号を出力し、トランジスタ79、80、81をONする。
【0050】
ダイオード83〜88は各トランジスタの保護の為に設けている。例えばトランジスタ80がONからOFFに変化した場合にコイルのインダクタンスによる電流はダイオード83を通して循環することで、トランジスタ80の破壊を保護している。
【0051】
図7は本実施例のウォームアップ時(コールドスタート電源投入時と前多回転時)のヒータとモータの制御手順を示すフローチャートである。なお、このフローチャートに示す制御処理は、予めROM42に格納されたプログラムに従ってCPU41により実行されるものである。
【0052】
図中S101〜S103はコールドスタート電源投入時のシーケンスフローチャートを示しており、S104〜S111は前多回転時のシーケンスフローチャートを示している。まず、コールドスタート電源投入後には定着ローラの表面温度がT1以上になるまでメインヒータ、サブヒータ共に全点灯を行い、モータは停止させておく(S101〜S103)。そして、定着ローラの表面温度がT1に到達すると前多回転制御に移行する(S104)。
【0053】
前多回転制御時にはサブヒータは連続点灯させ(S105)、メインヒータを20%duty,メインモータを50%dutyでそれぞれ非同期に駆動させ(S106、107)、定着ローラの表面温度がT2に到達したと判断(S108)した場合にはウォームアップ動作を終了し、スタンバイ状態に移行する。
【0054】
本一連のシーケンスフローチャートに示されるウォームアップ中には定着装置周辺のファンは停止させておく。
【0055】
なお、前記定着ローラの表面温度は前記図4に示されるサーミスタ52による検出温度に従って判断する。また、時間t1や時間t2はCPU41に備えられたタイマ(不図示)によって判断される値である。
【0056】
以上説明したように、本実施例では、電源投入後に定着ローラの表面温度が予め定められた所定の第1温度と第1温度より高温である第2温度の間の場合には、定着装置を回転させる為のモータを予め定められた一定のdutyで回転/停止させることにより、ウォームアップ動作時の定着装置の温度上昇を速め、ウォームアップ時間の短縮を可能とする。
【0057】
(第2の実施例)
以下、本発明の第2の実施例を図8〜図9に基づいて説明する。本実施例における画像形成装置の構成は第1の実施例と同じである。
【0058】
本実施例が第1の実施例と異なる点は、ウォームアップ時のモータの回転dutyをヒータの点灯dutyと同期させて行なう点である。
【0059】
図8に本実施例における画像形成装置のウォームアップに関わるコールドスタート電源投入時と前多回転時のハロゲンヒータのON/OFF制御とメインモータの制御を示す。
【0060】
コールドスタート電源投入時にはモータの駆動は行なわず、供給可能な最大電力をメインヒータ、サブヒータに与えるように連続点灯を行なう。前多回転時には、メインヒータは20%ONし、80%OFF(ONduty20%)で点滅駆動を行い、サブヒータは全点灯させる。その時のモータ駆動はメインヒータがONしている時は停止し、メインヒータがOFFしている時は駆動する。即ちメインヒータの駆動タイミングに同期し、80%駆動、20%停止(ONduty80%)を行なう。
【0061】
なお、本実施例におけるヒータ制御回路及びモータ駆動回路は第1の実施例と同様である。
【0062】
図9は本実施例のウォームアップ時(コールドスタート電源投入時と前多回転時)のヒータとモータの制御手順を示すフローチャートである。なお、このフローチャートに示す制御処理は、予めROM42に格納されたプログラムに従ってCPU41により実行されるものである。
【0063】
図中S201〜S203はコールドスタート電源投入時のシーケンスフローチャートを示しており、S204〜S211は前多回転時のシーケンスフローチャートを示している。まず、コールドスタート電源投入後には定着ローラの表面温度がT1以上になるまでメインヒータ、サブヒータ共に全点灯を行い、モータは停止させておく(S201〜S203)。そして、定着ローラの表面温度がT1に到達すると前多回転制御に移行する(S204)。
【0064】
前多回転制御時にはサブヒータは連続点灯させ(S205)、時間t1の間メインヒータ点灯、メインモータ停止を行なう(S206)。続いて時間t1が経過すると(S207)、定着ローラの表面温度がT2以上であるかどうかを判断(S208)し、温度T2に到達していなければ、次に時間t2の間メインヒータ消灯、メインモータ回転を行なう(S209)。続いて時間t2が経過すると(S210)、定着ローラの表面温度が温度T2以上であるかどうか判断(S211)し、温度T2に到達していなければ、S206に戻り前記フローを繰り返す。ここで、本実施例ではヒータのONdutyが20%である為、時間t1と時間t2の関係はt2=4×t1と設定される。
【0065】
一方、S208あるいはS211において定着ローラの表面温度が温度T2以上であると判断された場合にはウォームアップ動作を終了し、スタンバイ状態に移行する。
【0066】
本一連のシーケンスフローチャートに示されるウォームアップ中には定着装置周辺のファンは停止させておく。
【0067】
なお、前記定着ローラの表面温度は前記図4に示されるサーミスタ52による検出温度に従って判断する。また、時間t1や時間t2はCPU41に備えられたタイマ(不図示)によって判断される値である。
【0068】
以上説明したように、本実施例では、電源投入後に定着ローラの表面温度が予め定められた所定の第1温度と第1温度より高温である第2温度の間の場合には、定着装置を回転させる為のモータをヒータの点灯dutyに同期させて回転/駆動を行なう事で、ウォームアップ動作時の定着装置の温度上昇を早める効果に加え、ウォームアップ時の電力低下につながる。また、モータをヒータの点灯に同期させて停止させる事で、モータを停止する事により低減された電力をヒータの定格電力UPに割り振る事ができる為、従来に比べて効率よく定着装置をウォームアップさせることが可能となり、ウォームアップ時間の短縮につながる効果がある。
【0069】
(第3の実施例)
次に本発明の第3の実施例を説明する。図10〜図11に基づいて説明する。本実施例における画像形成装置の構成を図10に示す。本実施例の構成が第1の実施例と異なる点はモータ36、37、38が存在することであり、DCブラシレスモータ36(以降、ドラムモータと記載)は主に感光体ドラム9及び帯電ローラ32、現像スリーブ31を備えたプロセスカートリッジとその周辺の給紙搬送路の駆動を受け持ち、DCブラシレスモータ37(以降、定着モータと記載)は主に定着ローラ14と加圧ローラ15を備えた定着装置とその周辺の給紙搬送路の駆動を行う為のモータである。
【0070】
さらに、本実施例に示す画像形成装置には給紙カセット2内の記録紙Pの紙面をピックアップローラ3と接するまでリフトアップさせる為のステッピングモータ38(以降、リフトアップモータと記載)が存在する。
【0071】
また、2本のヒータの配光特性は第1の実施例と同様である。
【0072】
そして、本実施例が第1の実施例と異なる点は定着装置とプロセスカートリッジを異なるモータで駆動させる画像形成装置において、ウォームアップ動作時に定着モータ以外の駆動物、例えばドラムモータやリフトアップモータの駆動を指示する命令がきたとしても、前多回転動作が終了するまで駆動を行なわず、スタンバイ状態に移行した後に指示された駆動物を駆動させる点である。
【0073】
具体的に説明すると、本実施例の画像形成装置本体にはプロセスカートリッジのトナーシール(ユーザーが購入した際のトナーを封入する為のシール)自動巻き取り機能が装備されている。これは通常電源投入と共に新しいプロセスカートリッジが挿入されていると前記トナーシールを検知し、自動的にドラムモータを回転させる事で巻き取ってしまう。本実施例では前記ドラムモータの回転はウォームアップ終了後に行なう。
【0074】
また、電源投入前あるいはウォームアップ状態が継続して間に給紙カセットが再挿入されてしまうと給紙カセット内の記録紙Pの紙面がピックアップローラと接する為にリフトアップモータを駆動させる必要がある。本実施例では前記リフトアップモータの駆動はウォームアップ終了後に行なう。
【0075】
さらに定着装置周辺のファンはウォームアップ時には停止しておく。
【0076】
図11に本実施例のウォームアップ時のフローチャートを示す。なお、このフローチャートに示す制御処理は、予めROM42に格納されたプログラムに従ってCPU41により実行されるものである。
【0077】
図11が第1の実施例で示される図7と異なる点はS309とS310であり、前多回転シーケンスが終了するとウォームアップ中(コールドスタート電源投入時と前多回転時)に定着モータ以外の駆動物、例えばドラムモータやリフトアップモータの駆動指示が来ていたかどうかを判断し、あれば指示された駆動物を駆動する。その時のヒータ点灯シーケンスはスタンバイ状態と同じとする。
【0078】
一方、S309においてウォームアップ中に定着モータ以外の駆動指示が来ていないと判断された場合にはスタンバイ状態に移行する(S311)。
【0079】
本一連のシーケンスフローチャートに示されるウォームアップ中には定着装置周辺のファンは停止させておく。
【0080】
以上説明したように、本実施例では、ウォームアップ動作時には定着装置を駆動させる為のモータ以外の駆動物に駆動指示がきた場合には、ウォームアップ動作が終了するまで前記駆動を行なわず、ウォームアップ動作が終了した後にスタンバイ状態のヒータ点灯シーケンスとともに前記駆動を行なう事により、第1の実施例に加えさらにウォームアップ時の電力低下につながる。また、第1の実施例と同様に効率よく定着装置をウォームアップさせることが可能となり、ウォームアップ時間の短縮につながる効果がある。
【0081】
【発明の効果】
本発明によれば、電源投入後に定着ローラの表面温度が予め定められた所定の温度以下の場合には、定着装置を回転させる為のモータを予め定められた一定のdutyで回転/停止させることにより、ウォームアップ動作時の定着装置の温度上昇を速め、ウォームアップ時間の短縮を可能とする。
【0082】
また、前記モータの回転dutyをヒータの点灯dutyに同期させる事や、ウォームアップ動作時に定着ローラを駆動する為以外のモータ駆動要求信号及びその他の負荷駆動信号が制御回路から送られてきても定着ローラの表面温度が予め定められた所定の温度に達するまでは、指定の動作を行なわないこと、さらに前記所定温度に達した後に前記駆動動作を行なうことにより、ウォームアップ時の電力低下につながり、ウォームアップ時間の短縮につながる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例及び本発明の第1の実施例における電子写真画像形成装置の断面図
【図2】従来例及び本発明の実施例におけるヒータ配光特性図
【図3】従来例の定着ローラ温度変化とヒータ制御タイミングチャート
【図4】本発明の実施例におけるヒータ制御回路図
【図5】本発明の第1の実施例におけるヒータ及びモータ駆動のタイミングチャート
【図6】本発明の実施例におけるDCブラシレスモータの構成図
【図7】本発明の第1の実施例を説明するフローチャート
【図8】本発明の第2の実施例におけるヒータ及びモータ駆動のタイミングチャート
【図9】本発明の第2の実施例を説明するフローチャート
【図10】本発明の第3の実施例における電子写真画像形成装置の断面図
【図11】本発明の第3の実施例を説明するフローチャート
【符号の説明】
1‥‥LBP本体
2‥‥LBP給紙カセット
8‥‥プロセスカートリッジ
11‥‥レーザスキャナユニット
12‥‥メインヒータ
13‥‥サブヒータ
20‥‥画像形成装置駆動メインモータ
36‥‥ドラムモータ
37‥‥定着モータ
38‥‥リフトアップモータ
41‥‥CPU
50、51‥‥ヒータドライバ回路
52‥‥サーミスタ
54‥‥リレー
58‥‥電流検出回路
70‥‥DCブラシレスモータ
71〜73‥‥コイル
74〜75‥‥ホール素子
77〜82‥‥モータ駆動用トランジスタ
89‥‥モータ駆動制御回路
91‥‥アンプ
Claims (8)
- 少なくとも1本以上のヒータを有した加熱手段と、
該加熱手段を駆動することにより表面にトナー像が形成された転写材を加熱・加圧して前記トナー像を転写材に定着する為の定着手段と、
前記加熱手段に電力を供給する為の電源装置と、
前記加熱手段によって加熱されるローラの表面温度を検出する温度検知手段とを有し、
電源が投入されると前記検知手段によって検知された前記加熱手段によって加熱されるローラの表面温度が予め定められた所定の温度に達するまで前記加熱手段を点灯もしくは点滅駆動を行なう画像形成装置において、
加熱されるローラの表面温度が予め定められた所定の温度に達するまでの前記加熱手段を備えた加熱・加圧されるローラを回転駆動させる為のモータ駆動は、予め定められた一定のdutyで回転・停止を繰り返す事を特徴とした画像形成装置。 - 前記加熱・加圧されるローラを回転駆動させる為のモータ駆動のdutyは前記加熱手段の点灯もしくは点滅のタイミングとは非同期である事を特徴とした請求項1記載の画像形成装置。
- 前記加熱・加圧されるローラを回転駆動させる為のモータ駆動のdutyは前記加熱手段の点灯もしくは点滅のタイミングと同期させ、少なくとも1つの加熱手段が予め定められた一定のdutyで点灯及び消灯を繰り返している時には、加熱手段が消灯の際には前記モータを駆動し、加熱手段が点灯の際には前記モータを停止させる制御手段を有することを特徴とした請求項1記載の画像形成装置。
- 前記ローラの表面温度が予め定められた所定の温度以下の場合には、加熱・加圧されるローラを回転駆動させる為のモータ以外の駆動物に与える電力を低下させることを特徴とする、請求項1記載の画像形成装置。
- 前記駆動物とは定着手段周辺を冷却する為のファンであり、前記ローラの表面温度が予め定められた第1温度と第1温度より高温である第2温度の間の場合には、停止もしくは低速回転する事を特徴とする請求項1及び4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記駆動物とは前記加熱・加圧されるローラを回転駆動させる為のモータ以外の例えばプロセスカートリッジに備えられた電子写真感光体ドラムを駆動するモータであり、前記ローラの表面温度が予め定められた所定の温度以下の場合には、回転駆動させないことを特徴とする請求項1及び4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記駆動物とは画像形成装置に備えられた紙カセットをリフトアップさせる為のモータであり、前記ローラの表面温度が予め定められた所定の温度以下の場合には、回転駆動させないことを特徴とする請求項1及び4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記温度検知手段によって検知された前記加熱手段によって加熱されるローラの表面温度が予め定められた所定の温度に達した後に、加熱手段及びモータの一定のdutyでの駆動制御を終了し、その期間に駆動指示のあった駆動物の駆動を開始することを特徴とする請求項1及び4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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Cited By (4)
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US7801454B2 (en) | 2008-06-20 | 2010-09-21 | Konica Minolta Business Technologies, Inc. | Image formation apparatus and preparation operation execution method |
JP2011118261A (ja) * | 2009-12-07 | 2011-06-16 | Oki Data Corp | 定着装置及び画像形成装置 |
JP2013245040A (ja) * | 2012-05-24 | 2013-12-09 | Sharp Corp | 画像形成装置 |
JP2019020593A (ja) * | 2017-07-18 | 2019-02-07 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 定着装置及び画像形成装置 |
-
2002
- 2002-10-04 JP JP2002292071A patent/JP2004126329A/ja active Pending
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