JP2004157262A - 材料注入方法及び材料注入装置 - Google Patents

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光雄 服部
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Abstract

【課題】簡便な方法で、極めて小型のセルであっても、また、形状・大きさが異なる複数のセルであっても、個別に注入材料を効率よく注入できると共に注入後のセルの洗浄が不要となる材料注入方法及び材料注入装置を提供する。
【解決手段】液晶材料2が充填されたカートリッジ1の下端の先端部に設けられたフェルト等から構成された染み出し部1aと液晶セル3の液晶注入口3aとが対向するよう真空チャンバ内に配置し、カートリッジの染み出し部1aを液晶セル3の液晶注入口3aに接触させ、液晶材料2を染み出させた状態で大気開放することにより、カートリッジ1の染み出し部1aから液晶材料2を液晶セル内部に注入する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、セルに液晶材料等の注入材料を注入する材料注入方法及び材料注入装置に関し、特に、極めて小型であって、その容積が小さいセルに材料を注入する場合に好適な材料注入方法及び材料注入装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、液晶セルへの液晶材料の注入には、パターン状透明電極、カラーフィルター、配向膜などの機能層を形成した2枚のガラス基板の一辺上に少なくとも1個の液晶注入用の注入口を設けるようにシール樹脂で固着して得た液晶セル内に、注入口から液晶材料を注入する。この液晶材料を注入してセル内を充填する工程は、真空排気した液晶注入槽(真空容器)の内部で行われる。液晶セルは、真空容器内にセットされ、真空容器全体を真空排気することで、セルギャップも真空状態に減圧される。注入の方式には、液晶セルの一辺にある液晶注入口を液晶皿に注いだ液晶材料に漬けて、液晶セルの注入口を液晶材料に接触させた状態で真空容器内を大気圧に戻すことによって、毛細管現象及び液晶セル内と真空容器内の圧力差によって液晶材料をセルの間隙に注入する方法(ディップ式)、注入口に定量の液晶材料を滴下して注入する方法(ディスペンサ式)等がある。
【0003】
このような液晶材料の注入方法が下記特許文献1に記載されている。図5は、下記特許文献1に記載の液晶注入方法を示す図である。例えば、接触方式としては、図5(a)のように液晶皿106に入れた液晶材料105に液晶セル101の注入口102を浸漬して液晶材料を注入する浸漬法、図5(b)のように液晶材料を汚染することのない不織布やガラス繊維、レーヨン等を縒って作った紐状物質107を液晶皿106内の液晶材料105に半ば浸漬して液晶材料105を吸い込ませ、この紐状物質107に注入口102を接触させて液晶材料105を注入する方法(ヤーン法)、あるいは図5(c)に示すように、ステンレスやフッ素樹脂等よりなる板状物110の表面に浅い凹部112を形成し、この凹部112に表面張力で盛り上げるように液晶材料105を入れ、この液晶材料105に注入口102を接触させて液晶材料を注入する方法などがある(フロート法)。
【0004】
しかしながら、上記した接触法のうち、浸漬法においては、液晶材料を槽などに入れる構造となっていたため、セルへの注入量に対して何倍もの材料が必要となり、材料効率が悪く、また、注入の際、材料がセルの周囲に付着することが多く、後でセルを洗浄する必要がある。更に、液晶注入時に液晶セル101の注入口102だけでなく、液晶セルの端面全体が液晶材料に浸るので、端面にも液晶材料が付着し、端面に余分に付着した液晶材料が垂れ落ちて液晶皿内の液晶材料に混ざってしまうことから液晶材料が汚染されるため、特性が低下するという問題点がある。
【0005】
また、ヤーン法は、液晶注入口が液晶材料を含浸した紐状物質と接触するだけなので、浸漬法に比べると、液晶材料のロスや汚染は少ないが、液晶皿の構造が複雑になるという問題がある。さらに後者のフロート法は、板状物表面の浅い凹部に液晶材料を入れ、それに注入口を接触させるだけなので、両者の接触面積が小さく、従って、液晶材料の汚染やロスが少ないという利点があるが、板状物表面の凹部形成が面倒である。
【0006】
上記の接触方式による液晶注入の問題点を解消する方法として、図5(d)のように液晶セル101の注入口102を上向きとし、その上方から液晶材料105をディスペンサ108によって滴下、注入する方法も知られているが、従来のディスペンサは、その先端の細管から大気圧中で液体を定量吐出させるタイプのものが殆どであり、このようなディスペンサを減圧雰囲気中で使用すると、ディスペンサ内部に気泡が生じるため、液体の滴下量を制御しながらの滴下が難しいという問題点があった。
【0007】
そこで、上記特許文献1には、液晶セルの上方に設けた注入口に対する液晶材料の滴下をピストンの上下動による方式のディスペンサを使用して行う技術が開示されている。この特許文献1に記載の液晶材料の注入方法においては、ピストンの上下動を不活性ガスの加圧導入によって行うようにし、しかもそのガス圧を低圧とすることによって、たとえ液晶材料に不活性ガスが触れたとしても、液晶材料の性能には何ら影響を及ぼすことなく液晶材料の滴下が可能である。
【0008】
【特許文献1】
特開平10−282512号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に記載のディスペンサは、その構造が複雑であり、生産性が悪い。また、液晶パネル等に使用される場合は、通常、例えば1枚のガラス基板の厚さが0.7mm、セルギャップが5乃至10μm程度であるのに対し、例えば、カメラの絞り等に使用される小型の液晶セルは、例えば1枚のガラス基板の厚さが例えば0.3mm、セルギャップが例えば2.5μm等であり、注入する液晶材料が例えば1/10000ml程度である。従って、上述のディスペンサ方式等で液晶材料を滴下する方法においては、このような微少な量の液晶材料を正確に滴下することが極めて困難であり、即ち、1/10000mlより多くの液晶材料を滴下することになり、液晶材料を無駄にしてしまう、余剰の液晶材料が付着するため、液晶注入後に液晶セルを洗浄する必要がある等の問題がある。更に、複数の形状・大きさが異なる液晶セルに対し、夫々異なる液晶材料を注入したい場合等において、材料のセット、セルの高さ調整が複雑となる。従って、異なる種類の材料注入、又は違った種類のセルへの注入を、同時行なうことが困難であるという問題点がある。
【0010】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みて提案されたものであり、簡便な方法で、極めて小型のセルであっても、また、形状・大きさが異なる複数のセルであっても、個別に注入材料を効率よく注入できると共に注入後のセルの洗浄が不要となる材料注入方法及び材料注入装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するために、本発明に係る材料注入方法は、セル内に注入材料を充填する材料注入方法であって、上記注入材料が充填された材料供給部材の一端に設けられた染み出し部と、上記セルに設けられた材料注入口とが対向するよう該材料供給部材及びセルを真空チャンバ内に配置し、上記材料供給部材の上記染み出し部と上記材料注入口とを接触させることにより上記注入材料を上記材料注入口に染み出させる接触工程と、上記染み出し部と上記材料注入口とを接触させた状態で大気開放することにより、上記注入材料を上記セル内に注入する注入工程とを有することを特徴とする。
【0012】
本発明においては、材料供給部材の染み出し部を接触させ、セルの注入口に材料を染み出させた状態から大気開放してセル内に材料注入するため、極めて小型のセルであって注入材料が極めて少ない場合であっても、材料を効率よく注入できると共にセルの注入口以外には材料が付着せず、注入後の洗浄が不要である。
【0013】
また、上記注入材料は液晶材料であり、上記材料供給部材の一端が管状体から構成され、その先端は、多孔質部材により形成されたものとし、複数のセルに対応して、上記管状体を相互に並行に配置した複数の上記材料供給部材を用意し、上記注入工程では、上記複数のセルの材料注入口から当該セルに対応して配置された各材料供給部材の上記染み出し部から上記注入材料を同時に注入することができ、複数のセルに対して異なる種類の材料を同時に注入することができる。
【0014】
本発明に係る材料注入装置は、注入材料が充填されその一端に先端が染み出し部が設けられた材料供給部材と、上記材料供給部材を可動に支持する支持部材と、材料注入口から内部に注入材料を充填可能なセルと、上記材料供給部材の上記染み出し部と該染み出し部に対向する位置に材料注入口が配置されたセルとを相対的に移動させて上記染み出し部と上記材料注入口とを接触させる移動手段とを備え、真空状態で、上記移動手段により上記材料注入口と上記染み出し部とを接触させることにより上記注入材料を上記材料注入口に染み出させ、この状態で大気開放して上記注入材料を上記セル内に注入することを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。この実施の形態は、本発明を、例えばカメラ等の絞り等に使用され、例えばその液晶材料注入量が1/10000ml程度の小型の液晶セルに液晶材料を注入する液晶材料注入方法に適用したものである。
【0016】
図1(a)乃至(c)は、本発明の実施の形態における液晶材料注入方法をその工程順に示す側面図である。図1(a)に示す液晶材料供給部材であるカートリッジ1は、図2(a)に示すように、管状体(スティック状)であり、その長手方向(軸方向)を垂直方向(重力方向)とし、下端の先端から液晶材料2が染み出すように構成された染み出し部1aを有した容器であり、この管状の容器に液晶材料2が充填され、染み出し部1aと液晶セル3の液晶注入口3aとが近接するよう、液晶材料注入装置の真空チャンバ内に配置される。
【0017】
染み出し部1aは、先端が尖り、例えばフェルト等の多孔質素材から形成され、液晶セル3に接触することにより、液晶材料2が染み出すように構成されている。カートリッジ1の上端には、図示しない液だめ等を取り付け、随時液晶材料2を補給できるような構成としてもよい。
【0018】
そして、カートリッジ1は、図1(a)に示すように、軸方向が重力方向Aになるよう支持部材4に支持されている。支持部材4は、例えば管状のカートリッジ1の直径より大きい直径を有する貫通口4aを有し、この貫通口4aにカートリッジ1を差し込み、この貫通口4aにてカートリッジ1が重力方向Aに摺動可能となるよう支持するものとすることができる。カートリッジ1にはストッパー5が取り付けられ、支持部材4の上面側にて、カートリッジ1の染み出し部1aが下側に位置するよう支持されている。カートリッジ1は、重力方向Aの上方へは移動可能であるが、ストッパー5により下方へは移動できない構成となっている。支持部材4の下面側には、液晶セル3の液晶注入口3aがカートリッジ1の染み出し部1aと対向する位置に配置される。
【0019】
本実施の形態における液晶セル3は、一辺が数センチ以下であって、その面積が数平方センチ程度の2枚の基板の周縁が封止された小型のセルである。即ち、図2(b)に示すように、例えば0.3mm程度の厚さを有する例えばガラス又はアクリル等からなる第1の基板3bと第2の基板3cとが例えば2.5μm等の所定のセルギャップhを介して対向して並行に配置され、シール部材6によりその周縁がシールされており、内部3dに液晶材料が充填できるように構成されている。このシール部材6は、基板3b、3cの端部において一部が開放され、これが液晶注入口3aとなっている。
【0020】
そして、液晶セル3の内部3dには、例えば1/10000ml程度の液晶材料2を充填するものであり、従って、この液晶セル3は、例えばセルギャップhが2.5μmのとき、その面積が4×10−4程度、即ち、一辺が2cm程度の大きさとなっている。そして、この液晶セル3は、個片あるいは複数のセルが連結した短冊の状態で、セルの注入口3aが重力方向Aの上方に向くようにマガジン等の収納部材7に収納されて配置される。材料注入装置は、移動手段である例えば移動台8を有し、この移動台8に液晶セル3を収納した収納部材7を載置し、移動台8を重力方向Aに上昇させることにより、液晶セル3を所望の位置に移動させることできる。
【0021】
この液晶セル3に液晶材料2を注入する際には、先ず、上述のように配置された液晶セル3、カートリッジ1、カートリッジ1を支持する支持部材4及びストッパー5等を液晶材料注入装置の真空チャンバ(図示せず)の中に入れ、真空状態にする。次に、収納部材7を載せた移動台8を移動させることによって、カートリッジ1の染み出し部1aを液晶セル3の液晶注入口3aに接触させる。図1においては、重力方向A(上方向)に収納部材7を載せた移動台8を移動させ、液晶セル3がカートリッジ1の染み出し部1aに接触するまで上昇させる。
【0022】
ここで、ストッパー5は、カートリッジ1が下方へ移動しないよう支持するものであり、従ってカートリッジ1は、上方へは移動可能となっており、図1(b)に示すように、染み出し部1aが注入口3aに接触すると、ストッパー5aが逃げるよう構成されており、支持部材4からストッパー5が若干浮く程度、移動台8を上昇させる。即ち、例えばカートリッジ1が若干持ち上がるまで、液晶セル3との高さを調整し、確実に注入口3aと接することにより、カートリッジ1の自重により適当な接触圧を加えることができる。
【0023】
染み出し部1aと注入口3aとが接触することにより、染み出し部1aから液晶材料2が染み出し、染み出し部1aから染み出した液晶材料2が、注入口3aの上を覆う状態となる。染み出し部1aが、注入口3aとなっている基板3b、3cの端部に接触することにより液晶材料2が注入口3aへ染み出すのは、液晶材料2の表面張力、液晶材料2と基板3b、3cとの濡れによるものと考えられる。
【0024】
この状態、即ち、カートリッジ1と注入口3aとを接触させた状態で大気開放することにより、シール部材6で囲まれたセル内部3dとそれ以外との間に差圧が生じ、注入口3aから液晶材料2がセル内部3dへ引き込まれ、図1(c)に示すように、液晶セル3の内部3dが液晶材料2により充填される。こうして、液晶セル3のシール部材6に囲まれたセル内部3d内全体に液晶材料が満たされると、液晶材料の注入が完了する。なお、液晶材料2が充填された後、液晶セル3は、その注入口3aが紫外線硬化樹脂等の封止材料によって封止される。
【0025】
本実施の形態における液晶材料注入方法によれば、液晶セル3は、カートリッジ1と接触する注入口3a付近以外には、液晶材料2が付着することはなく、極めて小さい液晶セル3に極めて微少な量の液晶材料2を注入する場合であっても、染み出させて注入するため、液晶材料2に空気等が混入することがなく、また、液晶セル3に余分に付着することがないため液晶材料2を無駄にすることがないと共に、注入後に液晶セル3を洗浄する必要がない。また、カートリッジ1により液晶材料2を供給するため、液晶材料2の供給、カートリッジ1への液晶材料2の補給が容易であると共に、カートリッジ1の交換が容易に行なえる。
【0026】
また、上述においては、カートリッジ1が液晶セル3に接触してカートリッジ1を若干押し上げることによるカートリッジ1の自重により、適当な接触圧を生じさせるものとしたが、例えば、貫通口4aの大きさを適宜調節し、貫通口4aを摺動するカートリッジ1との間に適当な摩擦力を生じさせたり、カートリッジ1を液晶セルの注入口方向に付勢するバネ等の付勢手段を設け、液晶セル3をカートリッジ側に移動させると共に付勢手段によりカートリッジ1を液晶セル3の移動方向とは逆方向に付勢したりすることにより、注入に必要な接触圧を生じさせるものとすることもできる。なお、接触圧は、例えばカートリッジの方向、液晶セルのセルギャップの大きさ、液晶材料の粘土の大きさ等により適宜設定される。例えば、図1に示す例においては、重力方向に、カートリッジ1の長手方向(軸方向)を向けるものとしたが、重力方向とは直交する方向にカートリッジの軸方向を配置する場合、即ち、液晶セルの横側から液晶材料を注入する場合、又は注入口を下向きにして液晶セルの下面側から液晶材料を注入する場合等においては、このような方法により適当な接触圧を生じさせることで、空気等が混入せずに液晶材料をセル内に注入することができる。
【0027】
また、このような方法によれば、複数の液晶セルに対して個別にカートリッジを用意することができ、各液晶セルに対して異なる液晶材料を注入することもできる。図3は、異なる液晶材料を液晶セル毎に注入する液晶注入方法を示す側面図である。図3に示すように、液晶セル13、23を並べて配置し、これらの液晶セル13、23に対応する位置に、その軸方向が互いに並行になるよう配置された夫々カートリッジ11、21に異なる夫々液晶材料12、22を充填しておけば、異なる液晶材料12、22であっても同時に注入することができる。
【0028】
即ち、液晶セル13、23を並べて配置した場合、その注入口13a、23aの上方に配置する支持部材14には、注入口13a、23aに対応する位置にカートリッジ11、21がセットできるような貫通口14a、14bを設ける。この貫通口14a、14bにカートリッジ11、21が通され、ストッパー15a、15bによりカートリッジ11、21が下方に移動しないように支持される。
【0029】
ここで、カートリッジ11には、液晶材料12が充填され、カートリッジ21には、液晶材料12とは異なる液晶材料22が充填されており、相互に並行に配置されることにより、液晶材料12、22を夫々液晶セル13、23に同時に注入することができる。上述したように、これらの部材を真空容器に入れてセットし、真空にした後、例えばカートリッジ11、21が若干持ち上がるまで、液晶セル13、23を移動させ、その注入口13a、23aと、カートリッジ11、21の染み出し部11a、21aとを接触させることにより、染み出し部11a、21aから液晶材料12、22を夫々液晶セル13、23に染み出させる。次いで、その状態を保ったまま大気開放することにより、液晶材料12、22が夫々液晶セル13、23に充填される。
【0030】
また、形状及び大きさが異なる複数の液晶セルに対しても液晶材料を注入することができる。図4(a)乃至図4(c)は、形状及び大きさが異なる液晶セルに液晶材料を同時に注入する方法をその工程順に示す側面図である。
【0031】
図4(a)に示すように、支持部材24には、2つのカートリッジ31、41をセットするために、2つの貫通口24a、24bが設けられており、これらの貫通口24a、24bを通り、2つカートリッジ31、41の管状部分が相互に並行に配置されており、これらのカートリッジ31、41には、異なる種類の液晶材料32、42が充填されてセットされている。そして、これらのカートリッジ31、41の先端の夫々染み出し部31a、41aと対向する位置に異なる形状及び/又は大きさの液晶セル33、43の液晶注入口33a、43aが配置されるようセットする。カートリッジ31、41は、図1に示す例と同様に、支持部材24を挟んで液晶セル33、43とは反対側にストッパー25a、25bにより支持されており、2つのカートリッジ31、41により、異なる液晶セル33、43に同時に異なる液晶材料を注入可能となっている。
【0032】
液晶セル33、34は、大きさが異なるため、その注入口33a、43aの高さが異なっている。液晶セル33、43は、液晶材料注入装置の真空チャンバ内に設けられた移動台の上に収納部材等に収納れて載置され、移動台が液晶セル33、43と夫々カートリッジ31、41とが接触するまで上昇する。ここで、カートリッジ31、41は、ストッパー25a、25bにより重力方向上方にのみ移動可能に支持されており、移動台の移動により、各液晶セル33、43の液晶注入口33a、43aの高さに倣うように上方に移動する。
【0033】
液晶材料注する際は、液晶セル33、43と、液晶材料32、42を充填した夫々カートリッジ31、41とを真空容器内の所定の位置にセットし、真空にしてから、液晶セル33、43を収納している収納部材(図示せず)を重力方向(軸方向)に上昇させ、カートリッジ31の染み出し部31aと液晶セル33の注入口33aとを接触させ、且つカートリッジ41の染み出し部41aと液晶セル43の注入口43aとを接触させる。いずれのカートリッジ31、41も若干支持部材24から浮き上がる程度に押され、両者が接触したことを確認した後、その状態で大気開放することにより、液晶材料32、42がセル内部に充填される。即ち、真空状態において、染み出し部31a、41aが夫々液晶セル33、43と接触することにより、夫々液晶材料32、42が染み出し、この状態で大気開放することにより、両者の圧力差により、液晶材料32、42が夫々液晶セル33、43の内部に充填される。
【0034】
このように、液晶セル33と液晶セル43とで大きさ、形状が異なり、その注入口の高さが異なる場合においても、カートリッジ31、41は重力方向(軸方向)に可動に支持されているため、カートリッジ31、41の高さを容易にアジャストでき、常に、カートリッジ31、41の先端の染み出し部と、液晶セル33、43の注入口33a、43aとを接触するよう保つことができ、同時に注入することが可能である。
【0035】
このように構成された本実施の形態においては、液晶材料の無駄が少なく極めて効率がよいと共に、注入後の洗浄が不要であるばかりでなく、異なる種類の液晶材料、異なる種類(大きさ、形状)の液晶セルに、同時に液晶材料を注入する液晶材料注入方法を提供することができる。特に、例えば従来の滴下等の方法において、注入時に滴下する液晶材料が余ったり、多種の液晶材料又は液晶セルを使用することが困難であったりしたのに対し、本実施の形態による方法であれば、液晶材料の注入量が1/10000ml程度と極めて少ないような小型の液晶セルであっても容易に液晶を注入することができる。
【0036】
また、各カートリッジ毎に液晶材料をセットできるため、各液晶セル毎に異なる種類の液晶材料の注入が同時にでき、複数種類の製品を一度に製造することができる。更に、液晶セルに対して独立したカートリッジを個別に用意し、セットできるため、注入口への高さ調整が個々に容易に行なえ、従って異なる形状の液晶セルも注入口の高さが容易に合せられ、安定した注入が可能となる。
【0037】
更にまた、収納部材において必要な位置にだけ液晶セルをセットすること、又は、必要な位置にだけ、カートリッジをセットすることによって、必要な数だけ液晶材料を注入した液晶セルを得ることができる。
【0038】
また、カートリッジの先端部に染み出し部を設け、この染み出し部と液晶セルとの接触により液晶材料を染み出させる構造のため、液晶材料が最小限の使用量で済み、材料を無駄にすることがなく、また、この染み出し部をセル注入口部分のみに接触させる方式であるため、セルの他の部分を汚すことがなく、注入後のセル洗浄を必要としない。更に、カートリッジ構造のため、材料の供給、入れ替えを容易に行うことができる。
【0039】
なお、本発明は上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは勿論である。例えば、真空容器内を大気開放するものとしたが、例えば、カートリッジの注入口と接触させる染み出し部とは反対に位置する端部のみを大気開放するようにしてもよい。また、移動台を使用して、液晶セルを上昇させカートリッジと接触させるものとしたが、カートリッジを下方に移動して液晶セルと接触させるようにしてもよい。更に、上述の実施の形態においては、液晶材料を液晶セルに注入するものとして説明したが、注入する材料は液晶に限らず、容積が極めて小さい容器(セル)に対し、液体材料を注入する際に好適である。
【0040】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明においては、セル内に注入材料を充填する材料注入方法であって、上記注入材料が充填された材料供給部材の一端に設けられた染み出し部と、上記セルに設けられた材料注入口とが対向するよう該材料供給部材及びセルを真空チャンバ内に配置し、上記材料供給部材の上記染み出し部と上記材料注入口とを接触させることにより上記注入材料を上記材料注入口に染み出させる接触工程と、上記染み出し部と上記材料注入口とを接触させた状態で大気開放することにより、上記注入材料を上記セル内に注入する注入工程とを有するので、極めて簡便な方法で、異なる種類の注入材料、異なる種類(大きさ、形状)のセルに、同時に注入材料を注入することができるばかりでなく、注入材料の無駄が少なく極めて効率がよいと共に、注入後の洗浄が不要となる材料注入方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)乃至(c)は、本発明の実施の形態における液晶材料注入方法をその工程順に示す側面図である。
【図2】(a)及び(b)は、本発明の実施の形態における夫々カートリッジ及び液晶セルを模式的に示す斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態における液晶材料注入方法の他の例を示す図であって、異なる液晶材料を液晶セル毎に注入する液晶注入方法を示す側面図である。
【図4】本発明の実施の形態における液晶材料注入方法の他の例を示す図であって、(a)乃至(c)は、形状及び大きさが異なる液晶セルに液晶材料を同時に注入する方法をその工程順に示す側面図である。
【図5】特許文献1に記載の液晶注入方法を示す模式図である。
【符号の説明】
1,11,21,31,41 カートリッジ、1a,11a,21a,31a,41a 染み出し部、2,12,22 液晶材料、3,13,23,33,43 液晶セル、3a,13a,23a,33a,43a 液晶注入口、3b 第1の基板、3c 第2の基板、4,14,24 支持部材、4a,14a,14b,24a,24b 貫通口、5,15,25 ストッパー、6,16,26,36,46 シール部材

Claims (15)

  1. セル内に注入材料を充填する材料注入方法であって、
    上記注入材料が充填された材料供給部材の一端に設けられた染み出し部と、上記セルに設けられた材料注入口とが対向するよう該材料供給部材及びセルを真空チャンバ内に配置し、上記材料供給部材の上記染み出し部と上記材料注入口とを接触させることにより上記注入材料を上記材料注入口に染み出させる接触工程と、
    上記染み出し部と上記材料注入口とを接触させた状態で大気開放することにより、上記注入材料を上記セル内に注入する注入工程とを有することを特徴とする材料注入方法。
  2. 上記注入材料は液晶材料であることを特徴とする請求項1記載の材料注入方法。
  3. 上記染み出し部は、多孔質部材により形成されていることを特徴とする請求項1記載の材料注入方法。
  4. 上記材料供給部材は、管状体を有し、該管状体の一端に上記染み出し部が設けられたものであることを特徴とする請求項1記載の材料注入方法。
  5. 複数のセルに対応して、上記管状体を相互に並行に配置した複数の上記材料供給部材を用意し、
    上記注入工程では、上記複数のセルの材料注入口から当該セルに対応して配置された各材料供給部材の上記染み出し部から上記注入材料が同時に注入されることを特徴とする請求項4記載の材料注入方法。
  6. 上記複数のセルは、異なる形状及び/又は大きさであることを特徴とする請求項5記載の材料注入方法。
  7. 上記複数の材料供給部材には、異なる種類の注入材料が充填されていることを特徴とする請求項5記載の材料注入方法。
  8. 上記接触工程では、上記材料供給部材を上記管状体の軸方向に可動に支持し、該染み出し部と対向する位置に、上記セルの上記材料注入口を配置し、上記材料注入口と上記染み出し部とが接触するまで上記セルを移動させることを特徴とする請求項4記載の材料注入方法。
  9. 上記接触工程では、上記材料供給部材を上記管状体の軸方向に可動に支持し、該染み出し部と対向する位置に、上記セルの上記材料注入口を配置し、上記材料注入口と上記染み出し部とが接触するまで上記材料供給部材を移動させることを特徴とする請求項4記載の材料注入方法。
  10. 上記軸方向は重力方向であり、上記染み出し部を下端側に配置することを特徴とする請求項8記載の材料注入方法
  11. 注入材料が充填されその一端に染み出し部が設けられた材料供給部材と、
    上記材料供給部材を可動に支持する支持部材と、
    材料注入口から内部に注入材料を充填可能なセルと、
    上記材料供給部材の上記染み出し部と該染み出し部に対向する位置に材料注入口が配置されたセルとを相対的に移動させて上記染み出し部と上記材料注入口とを接触させる移動手段とを備え、
    真空状態で、上記移動手段により上記材料注入口と上記染み出し部とを接触させることにより上記注入材料を上記材料注入口に染み出させ、この状態で大気開放して上記注入材料を上記セル内に注入することを特徴とする材料注入装置。
  12. 上記注入材料は、液晶材料であることを特徴とする請求項11記載の材料注入装置。
  13. 上記材料供給部材は、管状体を有し、該管状体の一端に上記染み出し部が設けられたものであり、
    上記染み出し部は、多孔質部材により形成されていることを特徴とする請求項11記載の材料注入装置。
  14. 上記材料供給部材は、管状体を有し、該管状体の一端に上記染み出し部が設けられたものであり、
    上記支持部材は、上記管状体の軸方向に上記材料供給部材を可動に支持することを特徴とする請求項11記載の材料注入装置。
  15. 上記材料供給部材は、管状体を有し、該管状体の一端に上記染み出し部が設けられたものであり、
    上記移動手段は、上記セル及び/又は上記材料供給部材を上記管状体の軸方向に移動することを特徴とする請求項11記載の材料注入装置。
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