JP2004157261A - 粉体回収装置及び粉体回収方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】粉体回収作業時に粉体の飛散を低減し、作業者の健康被害や作業環境の悪化、粉塵爆発を防止すること。
【解決手段】粉体が付着した粉体付着容器(G)が装着される容器装着部材(2,2′)を支持し、外壁(F)に回転可能に支持され回転時に開口(F2a)を開閉する回転台(K)であって、粉体付着容器(G)の着脱作業が行われる着脱位置と粉体の回収作業が行われる粉体回収位置との間で回転移動する前記回転台(K)と、回転台(K)を前記着脱位置または粉体回収位置に位置決めする回転台位置決め部材(6,11)と、粉体付着容器(G)に付着した粉体を離脱させる粉体離脱部材(28,42)と、前記作業室(S)内の粉体を吸引して回収する粉体吸引ノズル(41)とを備えた粉体回収装置。
【選択図】 図4
【解決手段】粉体が付着した粉体付着容器(G)が装着される容器装着部材(2,2′)を支持し、外壁(F)に回転可能に支持され回転時に開口(F2a)を開閉する回転台(K)であって、粉体付着容器(G)の着脱作業が行われる着脱位置と粉体の回収作業が行われる粉体回収位置との間で回転移動する前記回転台(K)と、回転台(K)を前記着脱位置または粉体回収位置に位置決めする回転台位置決め部材(6,11)と、粉体付着容器(G)に付着した粉体を離脱させる粉体離脱部材(28,42)と、前記作業室(S)内の粉体を吸引して回収する粉体吸引ノズル(41)とを備えた粉体回収装置。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、粉体が付着した粉体付着容器から粉体を吸引して回収する粉体回収装置および粉体回収方法に関し、特に、粉体がほとんど飛散しないように粉体回収作業を実行可能な粉体回収装置及び粉体回収方法に関する。
本発明は、複写機、プリンタ、FAX等の画像形成装置において、現像剤が内部に収容された使用済の現像器から現像剤を回収する場合に好適に使用可能である。
【0002】
【従来の技術】
近年、資源を有効利用するために使用済みの装置等を廃棄せず、リサイクル(再利用)あるいはリユース(再使用)することが環境問題の観点から社会的に求められている。リサイクルを効率的に行うには、装置を構成する部材を分解して材料毎に分別し、異なる材料が混入しないようにする必要がある。画像形成装置の現像器のような粉体(トナー)が付着した粉体付着容器のリサイクル等をする場合は、まず、前記粉体を回収すると共に、粉体付着容器の清掃(クリーニング)を行う。そして、粉体付着容器の構成部材を材料毎に分別してリサイクルまたはリユースし、摩耗・劣化等によりリサイクル等できない部材は助燃剤等として利用される。
【0003】
従来、粉体の回収及び前記粉体付着容器のクリーニングは、エア(空気)を吹き付けて粉体を容器から離脱させると共に、離脱した粉体をエアと一緒に吸引することによって行っていた。しかし、エアを吹き付けて粉体が容器から離脱する際に粉体が舞い上がるので、エアの吹付けや容器の分解等の作業を行う作業者が粉体を吸い込んでしまい健康被害が出るという問題があった。また、舞い上がった粉体によって作業室の環境が悪化するだけでなく、粉体による粉塵爆発の可能性もあった。
【0004】
粉体回収時の作業者の健康被害や粉塵爆発等を防止するための技術として、下記の従来技術(J01)〜(J05)が公知である。
(J01)特許文献1記載の技術
特許文献1には、画像形成装置で使用されるプロセスカートリッジのトナー容器(粉体付着容器)の上面を切除して開口を形成し、前記開口を被覆するカバーに設けられたトナー吸引手段で現像容器内のトナー(粉体)を吸引する技術が記載されている。また、前記開口を被覆するカバーに設けられた駆動装置に接続されたギヤと、現像容器内に支持された撹拌板に接続されたギヤとを噛合わせ、吸引を行う際に、撹拌板を回転させて現像容器の壁面に付着したトナーを掻き取りつつ吸引することでトナーの回収効率を高める技術も記載されている。
【0005】
(J02)特許文献2記載の技術
特許文献2には、粉体の吸引口を作業者の頭の高さよりも若干低い位置に配置し、作業者がフード越しに作業を行うことによって、トナーカートリッジ(粉体付着容器)の分解作業時に作業者側への粉体の飛散を防止する技術が記載されている。
(J03)特許文献3記載の技術
特許文献3には、画像形成装置で使用されるプロセスカートリッジの現像容器(粉体付着容器)の上壁に形成された流入孔から空気を流入させ、側壁に形成された吸引孔から空気と共にトナー(粉体)を吸引する技術が記載されている。
【0006】
(J04)特許文献4記載の技術
特許文献4には、洗浄ブース内に支持された現像ユニット(粉体付着容器)の開口にエアを吹き付け、現像ユニットから離脱したトナー(粉体)をエアと共に吸引口から吸引する技術が記載されている。また、前記吸引を行う際に、現像ユニット内に配置された撹拌搬送羽根の回転軸の両端を把持するクランパを回転させることにより、撹拌搬送羽根の回転によって現像ユニット内部のトナーや撹拌搬送羽根に付着したトナーを回収する技術も記載されている。さらに、現像ユニットを装着するホルダに加振部材(スプリング)を装着して、現像ユニットに振動を加えながらエアを吹き付けることによりトナーを効率的に回収する技術が記載されている。
【0007】
(J05)特許文献5記載の技術
特許文献5には、廃棄トナー収容部(粉体付着容器)と新規トナー収容部(粉体付着容器)とが分離可能に構成されたプロセスカートリッジにおいて、プロセスカートリッジ分離時に、トナー収容室に連通する開口にトナー吸引ノズルを挿入してトナーを吸引すると共にトナー収容部に機械的振動を加えてトナーを回収する技術が記載されている。
【0008】
【特許文献1】
特開2000−293080号公報 (段落番号「0033」〜「0044」、段落番号「0065」、第2図〜第5図、第10図)。
【特許文献2】
特開平11−156321号公報 (段落番号「0006」〜「0012」、第3図)。
【特許文献3】
特開平7−306576号公報 (段落番号「0010」〜「0011」、第2図、第3図)。
【特許文献4】
特開平8−173922号公報 (段落番号「0010」〜「0011」、段落番号「0018」〜「0021」、第1図、第4図、第5図)。
【特許文献5】
特開2001−235996号公報 (段落番号「0029」〜「0035」、第6図、第7図)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来技術(J01)では、トナー容器の上面を切除するので、トナー容器を再利用できないという問題がある。また、切除して形成する開口及びトナー吸引時に開口を被覆するカバーの大きさは、トナー容器の大きさに応じて変更しなければならず、トナー容器の種類毎に前記カバーを準備する必要があり、汎用性が低く、効率が悪い。さらに、トナー容器の種類毎に撹拌板のギヤの外形(外径やギヤ溝の深さ等)が異なるので、カバー側のギヤの外形も機種毎に変更する必要があり、汎用性が低い。
【0010】
前記従来技術(J02)では、分解・回収作業は作業者の手作業なので、コストが高く、作業効率を高めることが困難である。
前記従来技術(J03)では、現像容器上壁に形成された流入孔から側壁に形成された吸引孔への空気の流れでトナーを吸引するので、トナー容器内部に回転部材(撹拌搬送羽根、オーガ等)が配置されていると、前記空気の流れが妨げられてトナーが十分吸引できない上に、空気の流れに面しない部分に付着したトナーは吸引できない。即ち、前記従来技術(J03)では、内部に回転部材等が配置された粉体付着容器から粉体を確実に回収できない。
【0011】
前記従来技術(J04)では、現像ユニットの種類(機種)毎に撹拌搬送羽根の形状(回転軸の太さや回転軸の両端からの突出量等)が異なるので、回転軸の両端を把持する(クランプする)クランパやホルダを現像ユニットの機種ごとに変更しなければならない。したがって、現像ユニットの機種が変更されるたびにクランパやホルダを変更する必要があり、汎用性が低く、効率が悪い。
前記従来技術(J05)では、トナー吸引ノズルをプロセスカートリッジのトナー収容部の開口に配置して吸引しているので、トナー吸引ノズルによって開口が塞がれ、トナー収容室に空気が進入できなくなることを防止する必要がある。ユニット(現像ユニット及び感光体ユニット)の開口の大きさは機種毎に異なるので、前記開口が塞がれないようにするために前記トナー吸引ノズルも機種毎に複数準備する必要があり、汎用性が低いという問題がある。
【0012】
また、トナー(粉体、現像剤)を吸引して回収する前記従来技術(J01)〜(J05)では、現像器(粉体付着容器)の内壁に弱い付着力で付着しているトナーを除去することは可能である。しかし、磁性トナーや磁性キャリアを使用する画像形成装置において、現像器の現像ロールはマグネットロールで構成されており、前記マグネットロールには磁性トナーや磁性キャリアが磁力で吸着されている。前記マグネットロールに磁性トナー等が付着した状態では、現像器(特に現像ロール)をリサイクルまたはリユースすることができないので、マグネットロールに付着した磁性トナー等を回収する必要がある。
【0013】
しかしながら、前記従来技術(J01)〜(J05)では、磁力のような比較的強い付着力で吸着されているトナーをほとんど回収することができない。前記マグネットロールに付着したトナーを回収するには、エア吹出量またはエア吸引量を多くする必要があるが、エア吹出量を多くした場合、トナーが舞い上がりやすくなるため、粉体が外部に飛散しやすくなる。前記エア吹出量とともにエア吸引量を多くしても、舞い上がったトナー全てを吸引することは不可能であり、また、エア吹出量やエア吸引量を多くするには、出力の大きなポンプ等が必要になるので、コスト高となってしまう。更に、騒音対策も必要になりコスト高が避けられない。
【0014】
また、前記従来技術(J01)〜(J05)では、現像容器の付着トナーを除去する際に現像ロールを回転させておらず、さらに、一定の方向にエアが流れるように吸引を行っているので、マグネットロール(ロール状部材)の一部の外周面しかエアの流れにさらされず、エアの流れにさらされた外周面の付着トナーしか回収できないという問題がある。
【0015】
本発明は前述の事情(および検討結果)に鑑み、下記(O01)〜(O05)の記載内容を課題とする。
(O01)粉体回収作業時に粉体の飛散を低減し、作業者の健康被害や作業環境の悪化、粉塵爆発を防止すること。
(O02)磁力等の強い付着力で付着した粉体を回収すること。
(O03)回転ロールの全表面の付着トナーを効率よく回収すること。
(O04)ギヤの形状や大きさ、回転ロールの軸の長さや太さに関係なく、回転ロールに回転力を伝達できるようにすること。
(O05)粉体付着容器の回転ロールの外形や粉体付着容器の外形に関係なく、粉体を回収すること。
【0016】
【課題を解決するための手段】
次に、前記課題を解決するために案出した本発明を説明するが、本発明の要素には、後述の実施の形態の要素との対応を容易にするため、実施の形態の要素の符号をカッコで囲んだものを付記する。
なお、本発明を後述の実施の形態の符号と対応させて説明する理由は、本発明の理解を容易にするためであり、本発明の範囲を実施の形態に限定するためではない。
【0017】
(本発明)
前記課題を解決するため、本発明の粉体回収装置は、下記の構成要件(A01)〜(A07)を備えたことを特徴とする。
(A01)開閉可能な開口(F2a)が形成された外壁(F)であって、内部に作業室(S)を形成する前記外壁(F)、
(A02)粉体が付着した粉体付着容器(G)が着脱可能に装着される容器装着部材(2,2′)を支持し、前記外壁(F)によって回転可能に支持され且つ回転時に前記開口(F2a)を開閉する回転台(K)、
(A03)前記容器装着部材(2,2′)が前記作業室(S)の外部に位置し且つ前記開口(F2a)を閉塞して前記粉体付着容器(G)の着脱作業が行われる着脱位置と、前記容器装着部材(2,2′)が前記作業室(S)内部に位置し且つ前記開口(F2a)を閉塞した状態で前記粉体付着容器(G)に付着した粉体の回収作業が行われる粉体回収位置との間で回転移動する前記回転台(K)、
(A04)前記回転台(K)を前記着脱位置と前記粉体回収位置との間で回転移動させる回転駆動手段(MU)、
(A05)前記回転台(K)に係合して前記回転台(K)を前記着脱位置または前記粉体回収位置に位置決めする係合位置と、前記回転台(K)との係合が解かれ前記回転台(K)を回転移動可能にする退避位置との間で移動可能な回転台位置決め部材(6,11)、
(A06)前記回転台(K)が前記粉体回収位置に位置決めされた状態で、前記粉体付着容器(G)に付着した粉体を前記粉体付着容器(G)から離脱させる粉体離脱部材(28,42)、
(A07)前記作業室(S)内の粉体を吸引して回収する粉体吸引ノズル(41)。
【0018】
前記構成要件(A01)〜(A07)を備えた本発明の粉体回収装置では、前記回転台(K)は、前記外壁(F)によって回転可能に支持されており、回転時に前記開口(F2a)を開閉する。前記回転台(K)は、回転駆動手段(MU)によって、前記容器装着部材(2,2′)が前記作業室(S)の外部に位置し且つ前記開口(F2a)が閉塞される着脱位置と、前記容器装着部材(2,2′)が前記作業室(S)内部に位置し且つ前記開口(F2a)が閉塞された状態の粉体回収位置との間で回転移動する。そして、回転台位置決め部材(6,11)が係合位置にある場合、前記回転台(K)は、回転台位置決め部材(6,11)と係合して前記着脱位置または粉体回収位置に位置決めされる。前記回転台位置決め部材(6,11)が退避位置にある場合、前記回転台(K)と回転台位置決め部材(6,11)との係合が解かれ、回転台(K)は回転可能となる。
【0019】
本発明の粉体回収装置では、前記回転台(K)が着脱位置に位置決めされた状態で、前記容器装着部材(2,2′)に粉体が付着した粉体付着容器(G)を着脱する着脱作業が行われる。そして、前記回転台(K)が粉体回収位置に位置決めされた状態で、粉体離脱部材(28,42)で前記粉体付着容器(G)に付着した粉体を前記粉体付着容器(G)から離脱させ、粉体吸引ノズル(41)で前記作業室(S)内の粉体を吸引して回収する回収作業が行われる。
【0020】
前記本発明の粉体回収装置では、前記粉体の回収作業は開口(F2a)が回転台(K)によって閉塞され、作業室(S)が密閉された状態で行われるので、回収作業時に粉体が作業室(S)外部に飛散することが防止される。また、前記粉体付着容器(G)は、開口(F2a)が回転台(K)によって閉塞され且つ、容器装着部材(2,2′)が作業室(S)の外にある時に着脱されるので、交換作業時に、作業室(S)内に作業者が立ち入る必要がなく、粉体が作業室(S)外部に飛散することもない。
この結果、作業者が粉体付着容器(G)の着脱作業を行う作業環境の悪化が防止され、作業者が粉体を吸引することによる健康被害も防止される。
また、本発明の粉体回収装置において、前記容器装着部材(2,2′)をアジャスター等により調節可能に構成した場合、複数の機種の粉体付着容器(G)を装着でき、汎用性を高くすることができる。前記容器装着部材(2,2′)の調節作業は、作業室(S)の外で行うことができるので、前記健康被害等の発生も防止できる。
【0021】
また、前記構成要件(A01)〜(A07)を備えた本発明の粉体回収装置は、下記の構成要件(A08),(A09)を備えることができる。
(A08)粉体が付着した外周面の一部が外部に露出した状態で回転可能に支持された回転ロール(R3)を有する前記粉体付着容器(G)、
(A09)回転駆動力が伝達される駆動ロール(38)を支持する駆動ロール支持部材(37)であって、前記容器装着部材(2,2′)に装着された前記粉体付着容器(G)の前記回転ロール(R3)に圧接して前記回転ロール(R3)に回転駆動力が伝達される圧接位置と、前記容器装着部材(2,2′)から離隔した離隔位置との間で移動可能な前記駆動ロール支持部材(37)。
【0022】
前記構成要件(A08),(A09)を備えた本発明の粉体回収装置では、駆動ロール支持部材(37)は、前記回転ロール(R3)に圧接して前記回転ロール(R3)に回転駆動力が伝達される圧接位置と、前記容器装着部材(2,2′)から離隔した離隔位置との間を移動する。
したがって、本発明の粉体回収装置は、前記粉体吸引ノズル(41)で粉体の吸引を行う際、駆動ロール(38)によって回転駆動力が伝達されて回転ロール(R3)が回転する(従動する)ため、回転ロール(R3)外周面の全面が粉体付着容器(G)の外部に順次露出する。そして、外部に露出した回転ロール(R3)の全面から粉体を離脱させて回収することができる。
【0023】
また、本発明の粉体回収装置において、前記圧接位置を調節可能に構成した場合、粉体付着容器(G)の種類が変更されて、粉体付着容器(G)の外形や回転ロール(R3)の外形(外径や軸方向の長さ等)が変更された場合でも、圧接位置を調節して駆動ロール(38)を回転ロール(R3)に圧接させることができる。また、本発明の粉体回収装置では、回転ロール(R3)のギヤ(RG3)等を使用して回転ロール(R3)を回転させていないので、回転ロール(R3)の外径や軸方向の長さや、ギヤの形状等に関係なく、圧接する駆動ロール(38)によって回転ロール(R3)を回転させることができる。したがって、汎用性を高くすることができる。
【0024】
また、前記構成要件(A01)〜(A09)を備えた本発明の粉体回収装置は、下記の構成要件(A010)〜(A012)を備えることができる。
(A010)現像剤によって構成された前記粉体、
(A011)前記現像剤を磁力によって吸着するマグネットロール(R3)によって構成された前記回転ロール(R3)、
(A012)前記現像剤を吸引する吸引口(41a)を有する前記粉体吸引ノズル(41)であって、前記回転ロール(R3)に前記吸引口(41a)が隣接した状態で前記回転ロール(R3)に磁力で吸着された現像剤を吸引する前記粉体吸引ノズル(41)。
【0025】
前記構成要件(A010)〜(A012)を備えた本発明の粉体回収装置では、回転ロール(R3)は、粉体である現像剤を磁力によって吸着するマグネットロール(R3)によって構成されている。そして、粉体吸引ノズル(41)は、吸引口(41a)が前記回転ロール(R3)に隣接した状態で前記回転ロール(R3)に磁力で付着した現像剤を吸引する。
したがって、本発明の粉体回収装置は、回転ロール(R3)に隣接した吸引口(41a)から現像剤を吸引するので、粉体吸引ノズル(41)から吸引する吸引量を多くしなくても、回転ロール(R3)に磁力で付着した現像剤を効率よく回収できる。また、本発明の粉体回収装置は、回転ロール(R3)が前記駆動ロール(38)によって回転しているので、回転ロール(R3)の全外周面から磁力で付着した現像剤を確実に回収することができる。
【0026】
また、前記構成要件を備えた本発明の粉体回収装置は、下記の構成要件(A013)を備えることもできる。
(A013)前記粉体吸引ノズル(41)を支持するノズル支持部材(39)であって、前記粉体付着容器(G)から離れた待機位置と、前記粉体付着容器(G)の前記回転ロール(R3)に前記粉体吸引ノズル(41)の吸引口(41a)が隣接する作業位置との間で移動可能な前記ノズル支持部材(39)。
【0027】
前記構成要件(A013)を備えた本発明の粉体回収装置では、吸引口(41a)を回転ロール(R3)に接近させた状態で粉体を吸引するので、回転ロール(R3)に付着したトナーを効率的に吸引・回収することができる。また、本発明の粉体回収装置において、前記作業位置を調節可能に構成した場合、粉体付着容器(G)の種類が変更されて、粉体付着容器(G)の外形や回転ロール(R3)の外形(外径や軸方向の長さ等)が変更された場合でも、作業位置を調節して前記吸引口(41a)を回転ロール(R3)に隣接させることができる。即ち、回転ロール(R3)や粉体付着容器(G)の外形等に関係なく、回転ロール(R3)に隣接した吸引口(41a)から吸引・回収できるので、汎用性が高くなる。さらに、ノズル支持部材(39)が待機位置に移動可能なので、前記回転台(K)が着脱位置と粉体回収位置との間で回転移動する際に、粉体吸引ノズル(41)が回転台(K)の回転の妨げにならない。
【0028】
また、前記構成要件を備えた本発明の粉体回収装置は、下記の構成要件(A014),(A015)を備えることもできる。
(A014)第1面に第1容器装着部材(2)を支持し且つ前記第1面の裏面である第2面に第2容器装着部材(2′)を支持するプレート状の前記回転台(K)、
(A015)前記第1容器装着部材(2)が前記作業室(S)の外部に位置して前記第1容器装着部材(2)に前記粉体付着容器(G)の着脱作業が行われ且つ前記第2容器装着部材(2′)に装着された前記粉体付着容器(G)に付着した粉体の回収作業が行われる第1容器着脱位置と、前記第1容器装着部材(2)に装着された前記粉体付着容器(G)に付着した粉体の回収作業が行われ且つ前記第2容器装着部材(2′)が前記作業室(S)の外部に位置して前記第2容器装着部材(2′)に装着された前記粉体付着容器(G)の着脱作業が行われる第1容器粉体回収位置との間で回転移動する前記回転台(K)。
【0029】
前記構成要件(A014),(A015)を備えた本発明の粉体回収装置では、前記第1容器着脱位置(着脱位置)において、前記第1容器装着部材(2)が前記作業室(S)の外部に位置して前記第1容器装着部材(2)に前記粉体付着容器(G)の着脱作業が行われると同時に、前記第2容器装着部材(2′)に装着された前記粉体付着容器(G)に付着した粉体の回収作業が行われる。また、前記第1容器粉体回収位置(粉体回収位置)において、前記第1容器装着部材(2)に装着された粉体付着容器(G)に付着した粉体の回収作業が行われると同時に、前記第2容器装着部材(2′)が前記作業室(S)の外部に位置して前記第2容器装着部材(2′)に装着された前記粉体付着容器(G)の着脱作業が行われる。
【0030】
したがって、本発明の粉体回収装置では、一方の容器装着部材(2)に装着された粉体付着容器(G)の粉体回収作業が行われている間に、他方の容器装着部材(2′)に装着された粉体回収後の粉体付着容器(G)を離脱させ、粉体回収前の新たな粉体付着容器(G)を装着することができる。したがって、粉体回収作業の効率を高めることができる。
【0031】
また、前記構成要件を備えた本発明の粉体回収装置において、下記の構成要件(A016)を備えることができる。
(A016)前記回転台(K)が前記着脱位置または前記粉体回収位置へ回転移動する際に、前記回転台(K)と衝突して、前記容器装着部材(2,2′)に装着された前記粉体付着容器(G)に振動を発生させる前記回転台位置決め部材(6)。
【0032】
前記構成要件(A016)を備えた本発明の粉体回収装置では、前記回転台位置決め部材(6)は、前記回転台(K)が前記着脱位置または前記粉体回収位置へ回転移動する際に、前記回転台(K)と衝突して、前記容器装着部材(2,2′)に装着された前記粉体付着容器(G)に振動を発生させる。
したがって、本発明の粉体回収装置は、前記粉体付着容器(G)に発生した振動によって、粉体付着容器(G)に弱い付着力で付着した粉体を粉体付着容器(G)から離脱させることができ、離脱した粉体を回収することができる。
【0033】
また、前記課題を解決するために、本発明の粉体回収装置は、下記の構成要件(A01),(A017),(A08),(A09′),(A06′),(A07)を備えたことを特徴とする。
(A01)開閉可能な開口(F2a)が形成された外壁(F)であって、内部に作業室(S)を形成する前記外壁(F)、
(A017)前記作業室(S)内に粉体が付着した粉体付着容器(G)を支持する容器支持部材(2,2′)、
(A08)粉体が付着した外周面の一部が外部に露出した状態で回転可能に支持された回転ロール(R3)を有する前記粉体付着容器(G)、
(A09′)回転駆動力が伝達される駆動ロール(38)を支持する駆動ロール支持部材(37)であって、前記容器支持部材(2,2′)に支持された前記粉体付着容器(G)の前記回転ロール(R3)に前記駆動ロール(38)が圧接する圧接位置と、前記容器支持部材(2,2′)から離隔する離隔位置との間で移動可能な前記駆動ロール支持部材(37)、
(A06′)前記開口(F2a)が閉塞された状態で、前記粉体付着容器(G)に付着した粉体を前記粉体付着容器(G)から離脱させる粉体離脱部材(28,42)、
(A07)前記作業室(S)内の粉体を吸引して回収する粉体吸引ノズル(41)。
【0034】
前記構成要件(A01),(A017),(A08),(A09′),(A06′),(A07)を備えた本発明の粉体回収装置では、内部に作業室(S)が形成された外壁(F)には、開閉可能な開口(F2a)が形成されている。容器支持部材(2,2′)は、前記作業室(S)内に粉体が付着した粉体付着容器(G)を支持し、前記粉体付着容器(G)は、粉体が付着した外周面の一部が外部に露出した状態で回転可能に支持された回転ロール(R3)を有する。回転駆動力が伝達される駆動ロール(38)を支持する駆動ロール支持部材(37)は、前記容器支持部材(2,2′)に支持された前記粉体付着容器(G)の前記回転ロール(R3)に駆動ロール(38)が圧接する圧接位置と、前記容器支持部材(2,2′)から離隔する離隔位置との間を移動する。粉体離脱部材(28,42)は、前記開口(F2a)が閉塞された状態で、前記粉体付着容器(G)に付着した粉体を前記粉体付着容器(G)から離脱させる。そして、粉体吸引ノズル(41)は、前記作業室(S)内の粉体を吸引して回収する。
【0035】
したがって、前記本発明の粉体回収装置では、前記粉体離脱部材(28,42)による粉体の離脱が、開口(F2a)が閉塞されて作業室(S)が密閉された状態で行われるので、回収作業時に粉体が作業室(S)外に飛散することが防止される。この結果、作業者が粉体付着容器(G)の着脱作業を行う作業環境の悪化が防止され、作業者が粉体を吸引することによる健康被害も防止される。
また、本発明の粉体回収装置では、前記粉体吸引ノズル(41)で粉体の吸引を行う際、駆動ロール(38)が回転ロール(R3)に圧接して回転駆動力が伝達される。したがって、回転ロール(R3)が回転し(従動し)、回転ロール(R3)の表面が順次外部に露出する。この結果、順次露出する部分から粉体が吸引・回収されるので、回転ロール(R3)の全外周面に付着した粉体を効率的に回収することができる。
【0036】
さらに、本発明の粉体回収装置において、前記圧接位置を調節可能に構成した場合、粉体付着容器(G)の種類が変更されて、粉体付着容器(G)の外形や回転ロール(R3)の外形(外径や軸方向の長さ等)が変更された場合でも、圧接位置を調節して駆動ロール(38)を回転ロール(R3)に圧接させることができる。また、本発明の粉体回収装置では、回転ロール(R3)のギヤ(RG3)等を使用して回転ロール(R3)を回転させていないので、回転ロール(R3)の外径や軸方向の長さや、ギヤの形状等に関係なく、回転ロール(R3)を回転させることができる。したがって、汎用性を高くすることができる。
【0037】
また、前記課題を解決するために本発明の粉体回収装置は、下記の構成要件(A01),(A017),(A08),(A06′),(A013′)を備えたことを特徴とする。
(A01)開閉可能な開口(F2a)が形成された外壁(F)であって、内部に作業室(S)を形成する前記外壁(F)、
(A017)前記作業室(S)内に粉体が付着した粉体付着容器(G)を支持する容器支持部材(2,2′)、
(A08)粉体が付着した外周面の一部が外部に露出した状態で回転可能に支持された回転ロール(R3)を有する前記粉体付着容器(G)、
(A06′)前記開口(F2a)が閉塞された状態で、前記粉体付着容器(G)に付着した粉体を前記粉体付着容器(G)から離脱させる粉体離脱部材(28,42)、
(A013′)前記作業室(S)の粉体を吸引する粉体吸引ノズル(41)を支持するノズル支持部材(39)であって、前記粉体付着容器(G)から離れた待機位置と、前記回転ロール(R3)に前記粉体吸引ノズル(41)の吸引口(41a)が隣接する作業位置との間で移動可能な前記ノズル支持部材(39)。
【0038】
前記構成要件(A01),(A017),(A08),(A06′),(A013′)を備えた本発明の粉体回収装置では、粉体離脱部材(28,42)は、外壁(F)に形成された開口(F2a)が閉塞された状態で、作業室(S)内に支持された粉体付着容器(G)に付着した粉体を前記粉体付着容器(G)から離脱させる。前記作業室(S)の粉体を吸引する粉体吸引ノズル(41)を支持するノズル支持部材(39)は、前記粉体付着容器(G)から離れた待機位置と、前記粉体付着容器(G)に支持された回転ロール(R3)に前記粉体吸引ノズル(41)の吸引口(41a)が隣接する作業位置との間を移動する。
したがって、前記本発明の粉体回収装置では、開口(F2a)が閉塞されて作業室(S)が密閉された状態で、前記粉体離脱部材(28,42)による粉体の離脱が行われるので、騒音問題が回避されると共に、回収作業時の粉体が作業室(S)外に飛散することが防止される。この結果、作業者が粉体付着容器(G)の着脱作業を行う作業環境の悪化が防止され、作業者が粉体を吸引することによる健康被害も防止される。
【0039】
また、本発明の粉体回収装置は、回転ロール(R3)に吸引口(41a)が隣接した状態で粉体の吸引が行われるので、粉体吸引ノズル(41)からの吸引量をそれ程大きくしなくても、粉体付着容器(G)から粉体を吸引・回収することができる。
さらに、本発明の粉体回収装置において、ノズル支持部材(39)の作業位置を調節可能に構成した場合、粉体付着容器(G)の種類が変更されて、粉体付着容器(G)の外形や回転ロール(R3)の外形(外径や軸方向の長さ等)が変更された場合でも、作業位置を調節して吸引口(41a)を回転ロール(R3)に隣接させることができる。したがって、粉体付着容器(G)や回転ロール(R3)の外形(形状や外径等)に関係なく、回転ロール(R3)に隣接した吸引口(41a)から粉体を回収でき、汎用性が高くなる。
【0040】
また、前記構成要件を備えた本発明の粉体回収装置において、下記の構成要件(A018)を備えることができる。
(A018)前記作業室(S)内において、前記粉体付着容器(G)に付着した粉体を離脱させるエアを吹き付けるエア吹付ノズル(28,42)によって構成された前記粉体離脱部材(28,42)。
前記構成要件(A018)を備えた本発明の粉体回収装置では、前記粉体離脱部材(28,42)はエア吹付ノズル(28,42)によって構成され、前記エア吹付ノズル(28,42)は、前記作業室(S)内において、前記粉体付着容器(G)に付着した粉体を離脱させるエアを吹き付ける。したがって、粉体付着容器(G)に付着した粉体を効率よく作業室(S)内に離脱させることができ、粉体吸引ノズル(41)によってエアと共に作業室(S)内の粉体を吸引して回収することができる。
【0041】
また、前記課題を解決するために本発明の粉体回収方法は、下記の工程(B01)〜(B07)を順次実行することを特徴とする。
(B01)内部に作業室(S)を形成する外壁(F)によって回転可能に支持され且つ、回転時に前記外壁(F)に形成された開口(F2a)を開閉する回転台(K)によって、前記開口(F2a)が閉塞された状態で、前記回転台(K)に支持された容器装着部材(2,2′)に粉体が付着した粉体付着容器(G)を装着する容器装着工程、
(B02)前記粉体付着容器(G)が装着された前記回転台(K)を、前記粉体付着容器(G)の着脱作業が行われる着脱位置から、前記容器装着部材(2,2′)が作業室(S)内に位置し且つ前記開口(F2a)が前記回転台(K)によって閉塞される粉体回収位置に回転させる回収位置回転工程、
(B03)前記回転台(K)から離れた待機位置から前記回転台(K)に装着された前記粉体付着容器(G)に近接する作業位置にノズル支持部材(39)を移動させる作業位置移動工程、
(B04)粉体離脱部材(28,42)によって前記粉体付着容器(G)から粉体を離脱させると共に、前記ノズル支持部材(39)に支持された粉体吸引ノズル(41)で作業室(S)内の粉体を吸引する粉体回収工程、
(B05)前記ノズル支持部材(39)を前記作業位置から前記待機位置に移動させる待機位置移動工程、
(B06)粉体回収後の前記粉体付着容器(G)が装着された前記回転台(K)を前記粉体回収位置から前記着脱位置に移動させる着脱位置回転工程、
(B07)前記着脱位置にある前記回転台(K)の前記容器装着部材(2,2′)から粉体回収後の前記粉体付着容器(G)を離脱させる容器離脱工程。
【0042】
前記工程(B01)〜(B07)を順次実行することを特徴とする粉体回収方法では、容器装着工程において、開口(F2a)が閉塞されて作業室(S)が密閉された状態で、粉体が付着した粉体付着容器(G)を回転台(K)に支持された容器装着部材(2,2′)に装着する。回収位置回転工程において、前記粉体付着容器(G)が装着された前記回転台(K)を、前記粉体付着容器(G)の着脱作業が行われる着脱位置から、前記容器装着部材(2,2′)が前記作業室(S)内に位置し且つ開口(F2a)が回転台(K)によって閉塞される粉体回収位置に回転させる。作業位置移動工程において、前記回転台(K)から離れた待機位置から前記回転台(K)に装着された粉体付着容器(G)に近接する作業位置にノズル支持部材(39)を移動させる。
【0043】
粉体回収工程において、粉体離脱部材(28,42)によって前記粉体付着容器(G)から粉体を離脱させると共に、前記ノズル支持部材(39)に支持された粉体吸引ノズル(41)で作業室(S)内の粉体を吸引する。待機位置移動工程において、前記ノズル支持部材(39)を前記作業位置から前記待機位置に移動させる。着脱位置回転工程において、粉体回収後の前記粉体付着容器(G)が装着された回転台(K)を前記粉体回収位置から前記着脱位置に移動させる。容器離脱工程において、前記着脱位置にある回転台(K)の容器装着部材(2,2′)から粉体回収後の前記粉体付着容器(G)を離脱させる。
【0044】
本発明の粉体回収方法では、開口(F2a)が閉塞されて作業室(S)が密閉された状態で、作業室(S)外で粉体付着容器(G)の着脱(装着・離脱)が行われる。そして、開口(F2a)が閉塞されて密閉された作業室(S)内で粉体付着容器(G)に付着した粉体の離脱及び吸引が行われる。
したがって、粉体付着容器(G)の着脱作業時及び粉体の離脱・吸引作業時に、作業室(S)外へ粉体が飛散することが防止される。この結果、作業者が粉体付着容器(G)の着脱作業を行う作業環境の悪化が防止され、作業者が粉体を吸引することによる健康被害も防止される。
また、ノズル支持部材(39)が待機位置と作業位置との間で移動可能に構成されているので、前記作業位置を調節可能に構成した場合、粉体の最も付着した位置に前記粉体吸引ノズル(41)を移動させることができ、粉体を効率的に回収できる。
【0045】
また、前記課題を解決するために本発明の粉体回収方法は、前記工程(B01)〜(B07)を順次実行する本発明の粉体回収方法において、前記工程(B02)の代わりに下記の工程(B02′)を実行することを特徴とする。
(B02′)前記粉体付着容器(G)が装着された前記回転台(K)を、前記粉体付着容器(G)の着脱作業が行われる着脱位置から、前記容器装着部材(2,2′)が作業室(S)内に位置し且つ前記開口(F2a)が前記回転台(K)によって閉塞される粉体回収位置に回転させる回収位置回転工程であって、前記回転台(K)を前記着脱位置から前記粉体回収位置に回転移動させる際に、前記粉体回収位置に位置決めする回転台位置決め部材(6)に前記回転台(K)を衝突させて前記粉体付着容器(G)を振動させる前記回収位置回転工程。
【0046】
前記工程(B01),(B02′),(B03)〜(B07)を実行することを特徴とする粉体回収方法では、前記回収位置回転工程において、前記粉体付着容器(G)が装着された状態で前記回転台(K)を前記着脱位置から前記粉体回収位置に回転移動させる際に、前記粉体回収位置に位置決めする回転台位置決め部材(6)に前記回転台(K)を衝突させて粉体付着容器(G)に振動を発生させる。
したがって、本発明の粉体回収方法では、前記回収位置回転工程で、粉体付着容器(G)に振動が発生した際に、粉体付着容器(G)に弱い付着力で付着した粉体を作業室(S)内に離脱させることができ、離脱した粉体を粉体吸引ノズル(41)で吸引して回収することができる。
【0047】
また、前記課題を解決するために、本発明の粉体回収方法は、下記の工程(B08)〜(B012)を順次実行することを特徴とする。
(B08)粉体が付着した回転ロール(R3)を有する粉体付着容器(G)を作業室(S)内に支持して前記作業室(S)を密閉する容器支持工程、
(B09)回転駆動力が伝達される駆動ロール(38)を支持する駆動ロール支持部材(37)を、前記作業室(S)内に支持された前記粉体付着容器(G)に対して離隔した離隔位置から、前記駆動ロール(38)と前記回転ロール(R3)とが圧接する圧接位置に移動させる圧接位置移動工程、
(B010)前記駆動ロール(38)を回転駆動させて、前記駆動ロール(38)と圧接する前記回転ロール(R3)を回転させた状態で、粉体離脱部材(28,42)によって前記粉体付着容器(G)から粉体を離脱させると共に、粉体吸引ノズル(41)によって前記作業室(S)内の粉体を吸引する粉体回収工程、
(B011)前記駆動ロール支持部材(37)を前記圧接位置から前記離隔位置に移動させる離隔位置移動工程、
(B012)前記粉体付着容器(G)を前記作業室(S)から取り出す容器取出工程。
【0048】
前記工程(B08)〜(B012)を順次実行する本発明の粉体回収方法では、容器支持工程において、粉体が付着した回転ロール(R3)を支持する粉体付着容器(G)を作業室(S)内に支持する。圧接位置移動工程において、回転駆動力が伝達される駆動ロール(38)を支持する駆動ロール支持部材(37)を、前記作業室(S)内に支持された粉体付着容器(G)に対して離隔した離隔位置から、前記駆動ロール(38)と前記回転ロール(R3)とが圧接する圧接位置に移動させる。粉体回収工程において、前記駆動ロール(38)を回転駆動させて、前記駆動ロール(38)と圧接する前記回転ロール(R3)を回転させた状態で、粉体離脱部材(28,42)によって前記粉体付着容器(G)から粉体を離脱させると共に、粉体吸引ノズル(41)によって作業室(S)内の粉体を吸引する。離隔位置移動工程において、前記駆動ロール支持部材(37)を前記圧接位置から前記離隔位置に移動させる。容器取出工程において、前記粉体付着容器(G)を前記作業室(S)から取り出す。
【0049】
したがって、本発明の粉体回収方法では、前記粉体吸引ノズル(41)で粉体の吸引を行う際、駆動ロール(38)によって従動する回転ロール(R3)が回転するため、回転ロール(R3)の外周面が順次外部に露出する。したがって、回転ロール(R3)の全外周面から粉体を効率的に回収することができる。
また、本発明の粉体回収方法において、容器支持工程の前に圧接位置を調節する工程を実行する場合、粉体付着容器(G)の種類が変更されて、粉体付着容器(G)の外形や回転ロール(R3)の外形(外径や軸方向の長さ等)が変更された場合でも、圧接位置を調節して駆動ロール(38)を回転ロール(R3)に圧接させることができる。また、回転ロール(R3)のギヤ(RG3)等を使用して回転ロール(R3)を回転させていないので、粉体付着容器(G)の外形や回転ロール(R3)の外形、ギヤの形状等に関係なく、回転ロール(R3)を回転させることができ、汎用性が高い。
【0050】
また、前記課題を解決するために本発明の粉体回収方法では、下記の工程(B013)〜(B017)を順次実行することを特徴とする。
(B013)粉体が付着した回転ロール(R3)を有する粉体付着容器(G)を作業室(S)内に支持して前記作業室(S)を密閉する容器支持工程、
(B014)粉体を吸引する粉体吸引ノズル(41)を支持するノズル支持部材(39)を、前記粉体付着容器(G)から離れた待機位置から、前記回転ロール(R3)に前記粉体吸引ノズル(41)の吸引口(41a)が隣接する作業位置に移動させる作業位置移動工程、
(B015)粉体離脱部材(28,42)によって前記粉体付着容器(G)から粉体を離脱させると共に、前記回転ロール(R3)に隣接する前記粉体吸引ノズル(41)の前記吸引口(41a)から粉体を吸引する粉体回収工程、
(B016)前記ノズル支持部材(39)を前記作業位置から前記待機位置に移動させる待機位置移動工程、
(B017)粉体回収後の前記粉体付着容器(G)を前記作業室(S)から取り出す容器取出工程。
【0051】
前記工程(B013)〜(B017)を順次実行する本発明の粉体回収方法では、容器支持工程において、粉体が付着した回転ロール(R3)を有する粉体付着容器(G)を作業室(S)内に支持する。作業位置移動工程において、粉体を吸引する粉体吸引ノズル(41)を支持するノズル支持部材(39)を、前記粉体付着容器(G)から離れた待機位置から、前記回転ロール(R3)に前記粉体吸引ノズル(41)の吸引口(41a)が隣接する作業位置に移動させる。粉体回収工程において、粉体離脱部材(28,42)によって前記粉体付着容器(G)から粉体を離脱させると共に、前記回転ロール(R3)に隣接する粉体吸引ノズル(41)の吸引口(41a)から粉体を吸引する。待機位置移動工程において、前記ノズル支持部材(39)を前記作業位置から前記待機位置に移動させる。容器取出工程において、粉体回収後の前記粉体付着容器(G)を前記作業室(S)から取り出す。
【0052】
したがって、本発明の粉体回収方法では、回転ロール(R3)に吸引口(41a)を隣接させて吸引を行うので、吸引量を大きくしなくても回転ロール(R3)に付着した粉体を効率的に回収できる。また、本発明の粉体回収方法において、前記容器支持工程の前に前記作業位置を調節する工程を実行する場合、粉体付着容器(G)の種類が変更されて、粉体付着容器(G)の外形や回転ロール(R3)の外形(外径や軸方向の長さ等)が変更された場合でも、作業位置を調節して吸引口(41a)を回転ロール(R3)に隣接させることができる。したがって、粉体付着容器(G)や回転ロール(R3)の外形等に関係なく粉体を吸引・回収でき、汎用性を高くできる。
【0053】
【発明の実施の形態】
次に図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
【0054】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1の粉体回収装置の説明図であり、図1Aは全体斜視図、図1Bは粉体回収装置の容器装着部材の拡大説明図である。
図2は図1AのII−II線断面図である。
図3は図1AのIII−III線断面図である。
図4は図1AのIV−IV線断面図である。
なお、図2において、後述の回転台(K)の下面に支持された第2容器装着部材(2′)及び現像器(G)は記載を省略している。
【0055】
図1において、本発明の粉体回収装置としてのトナー回収装置Uは、側壁F1と上壁F2とからなる外壁Fを有している。前記上壁F2の中央部には開口F2aが形成されている。図2〜図4において、前記上壁F2の下方には、トナー回収トレイTRが側壁F1によって固定支持されている(図4参照)。前記トナー回収トレイTRは、中央部に形成された回収口TR1と、外側から中央部の前記回収口TR1に向かって傾斜して形成された傾斜部TR2とを有している。そして、前記回収口TR1の下部には、着脱可能なトナー回収袋TB(図2、図4参照)が装着バンドTB1によって装着されている。前記側壁F1、前記上壁F2及びトナー回収トレイTRによって囲まれた内部に作業室Sが形成されている。
【0056】
図1において、前記上壁F2の上面の前部(+X側部分)には、左手用スタートスイッチSW1を備えた左側スイッチボックスSB1と、右手用スタートスイッチSW2、原点復帰スイッチSW3及び緊急停止スイッチSW4を備えた右側スイッチボックスSB2とが支持されている。前記右側スイッチボックスSB1から延びる信号ケーブルは、左側スイッチボックスSB2を経由して、上壁F2の右側後部(+Y側−X部)上面に支持されたコントロールボックスCBに接続されている。前記コントロールボックスCB内には基板(図示せず)が収容されており、各スイッチSW1〜SW4が押された時に各スイッチボックスSB1,SB2から伝達される信号に応じてトナー回収装置Uの制御が行われる。
【0057】
前記上壁F2の右部(+Y側部分)には、メインモータM1を有するモータユニット(回転駆動手段)MUが支持されている。前記モータユニットMUから延びる信号ケーブルは前記コントロールボックスCBに接続されており、前記メインモータM1の駆動・停止は、前記コントロールボックスCBによって制御される。
図1、図2において、前記モータユニットMUの左方(−Y方向)に隣接してギヤボックスGBが設けられている。図2において、前記ギヤボックスGB内には、モータユニットMUから延びる駆動軸MU1の先端に固着された駆動ギヤG1が収容されている。
【0058】
図1〜図4において、前記開口F2aには、前記開口F2aを閉塞するようにプレート状の回転台Kが配置されている。前記回転台Kの上面にはプレート状のベース1が支持されており、前記ベース1上に第1容器装着部材2(容器装着部材、容器支持部材)が支持されている。図1Bにおいて、前記第1容器装着部材2は、装着される現像器Gの下面を支持する左右一対の下面支持部2a,2aと、現像器Gの右端を位置決め支持する右端支持部2bと、現像器Gの左端を支持する左端支持部2cとを有している。そして、前記左端支持部2cには、各支持部2a〜2cで現像器Gを支持した状態で前記現像器Gを上方から押圧して、現像器Gを第1容器装着部材2に保持・装着する装着クリップ2dが支持されている。
前記下面支持部2a、右端支持部2b、左端支持部2c及び装着クリップ2dによって、前記第1容器装着部材2が構成されている。
【0059】
前記プレート状の回転台Kの下面には、前記ベース1及び第1容器装着部材2と同様に構成されたベース1′及び第2容器装着部材2′(容器装着部材、容器支持部材)が支持されている(図4参照)。
【0060】
前記容器装着部材2,2′には、上部カバーが取り外された状態の現像器(粉体付着容器)Gが装着される。図2、図4において、前記第1容器装着部材2に装着される前記現像器Gはトナー(粉体、現像剤)が収容される現像容器Vと、前記現像容器V内のトナーを撹拌して搬送する一対の搬送オーガR1,R2と、前記オーガR1,R2によって搬送されたトナーを磁力で吸着して搬送するマグネットロールR3とを有する。図2において、前記搬送オーガR1,R2及びマグネットロールR3の端部にはそれぞれ回転ギヤRG1〜RG3が固着されており、マグネットロールR3の回転ギヤRG3が搬送オーガR2の回転ギヤRG2に噛合い、搬送オーガR2の回転ギヤRG2が搬送オーガR1の回転ギヤRG1に噛合っている。即ち、マグネットロールR3が回転すると、前記回転ギヤRG1〜RG3によって回転が伝達されて搬送オーガR1,R2も回転する。
【0061】
図1〜図3において、前記回転台Kの左右両端部には、一対の回転軸支持部材3a,3bが支持されている。左側(−Y側)の回転軸支持部材3aには左側回転軸J1(図2、図3参照)が固定支持されており、前記左側回転軸J1は前記上壁F2の下面に支持されたベアリングによって回転可能に支持されている。そして、右側(+Y側)の回転軸支持部材3bには右側回転軸J2が固定支持されており、前記右側回転軸J2の右端(+Y端)は前記上壁F2の下面に支持されたベアリングによって回転可能に支持されている。図2において、前記右側回転軸J2の中央部には、前記ギヤボックスGB内の駆動ギヤG1と噛合う従動ギヤG2が固着されている。
したがって、前記モータユニットMUのメインモータM1が回転駆動すると、ギヤG1,G2により回転が伝達され、前記回転台Kは外壁F2に対し前記回転軸J1,J2を中心に回転移動する。
【0062】
図3、図4において、前記外壁Fの上壁F2の前側下面(+X側−Z面)には、前側位置決め部材(回転台位置決め部材、粉体離脱部材)6が支持されている。前記前側位置決め部材6は、上壁F2の下面に固定支持された前側位置決めシリンダ7と、前記前側位置決めシリンダ7によって前後方向(X軸方向)に移動可能に支持された前側位置決め当接部材8とからなっている。前記前側位置決め当接部材8は、前側位置決めシリンダ7によって、後方(−X方向)に移動し且つ開口F2a側に突出して前記回転台Kと係合する係合位置(図1,図3,図4参照)と、前方(+X方向)に移動し且つ前記開口F2a内から退避して前記回転台Kとの係合が解かれる退避位置(後述の図5B参照)との間を移動する。
【0063】
図3、図4において、前記上壁F2の後側下面(−X側−Z面)の右部には、後側位置決め部材(回転台位置決め部材)11が支持されている。前記後側位置決め部材11は、上壁F2の下面に固定支持された後側位置決めシリンダ12と、前記後側位置決めシリンダ12によって前後方向(X軸方向)に移動可能に支持された後側位置決め当接部材13とからなっている。そして、前記後側位置決め当接部材13は後方(−X方向)に行くに従って下方に傾斜して形成されたテーパ当接面13a(図4参照)を有する。
前記後側位置決め当接部材13は、前記後側位置決めシリンダ12によって、前方(+X方向)に移動し且つ開口F2a側に突出して回転台Kと係合する係合位置(図1、図3、図4参照)と、後方(−X方向)に移動し且つ開口F2a内から退避して回転台Kとの係合が解かれる退避位置(後述の図5B、図6A参照)との間を移動する。
【0064】
図1において、前記開口F2aと回転台Kとの間の隙間を埋めて作業室Sへの空気の流れを規制するために、前記後側位置決め部材11の左右両側の開口F2aにはエアカーテン16,16が支持され、前記回転軸支持部材3a,3bの前後両側には隙間ブロック17が固定支持されている。
したがって、前記回転台Kが位置決め部材6,11によって位置決めされている状態では、前記回転台K、回転軸支持部材3a,3b、エアカーテン16及び隙間ブロック17等によって、前記開口F2aは閉塞されて前記作業室Sは密閉状態に保持される。
【0065】
図3、図4において、前記上壁F2の前側下面(+X側−Z面)の右部には、前側エア吹付部材B1が配置されている。図4において、前記前側エア吹付部材B1は、前記上壁F2下面に支持されたエア吹付用シリンダ21を有している。前記エア吹付用シリンダ21には、エア吹付用シリンダ21作動時に上下方向(Z軸方向)に移動する移動ロッド22が支持されており、前記移動ロッド22の下端(−Z端)には後方(−X方向)に延びる被ガイドロッド23が支持されている。また、前記上壁F2下面(−Z面)には、下方に延びる角筒状のガイド筒24が支持されており、前記ガイド筒24の後面(−X面)に形成されたガイド孔(図示せず)を前記被ガイドロッド23が貫通し、被ガイドロッド23の上下方向(Z軸方向)への移動がガイドされる。
【0066】
図4において、前記被ガイドロッド23の後端にはアーム支持プレート26が支持され、前記アーム支持プレート26には後方(−X方向)に行くに従って上方(+Z方向)に傾斜するノズル支持アーム27が支持されている。そして、前記ノズル支持アーム27の後端(−X端)には、左右方向(Y軸方向)に沿って形成されたエア噴出口28aを有するエア吹付ノズル(粉体離脱部材)28が支持されている。前記エア吹付ノズル28から延びる吹付管28bは図示しない送風機に接続され、送風機作動時にエア吹付ノズル28のエア噴出口28aからエアが吹き出す。
前記エア吹付ノズル28は、前記エア吹付用シリンダ21を作動させることにより、上方(+Z方向)に移動して前記容器装着部材2,2′に装着された現像器Gに接近する作業位置(図4参照)と、下方(−Z方向)に移動して前記現像器Gから離れた待機位置(後述の図7A参照)との間で移動する。
前記エア吹付用シリンダ21、移動ロッド22、被ガイドロッド23、ガイド筒24、アーム支持プレート26、ノズル支持アーム27及びエア吹付ノズル28等によって前記エア吹付部材B1が構成されている。
【0067】
図2〜図4において、前記上壁F2の後端下面(−X端−Z面)には、トナー回収部材B2が配置されている。前記トナー回収部材B2は、前記上壁F2下面に固定支持された回収用シリンダ31を有している。そして、前記回収用シリンダ31の前端(+X端)には、回収用シリンダ31作動時に前後方向(X軸方向)に移動する回収部材支持体32が支持されている。図3において、前記回収部材支持体32には後方(−X方向)に延びる左右一対のガイドロッド33,33が支持され、前記ガイドロッド33,33は前記上壁F2下面に設けられたガイド部材34,34に係合している。したがって、前記ガイドロッド33及びガイド部材34によって、回収部材支持体32の前後方向(X軸方向)の移動がガイドされる。
【0068】
図2〜図4において、前記回収部材支持体32には、前側(+X側)が開放された箱状の回収部材本体36が支持されている。前記回収部材本体36の左右両端には前方に延びる一対のロール支持プレート(駆動ロール支持部材)37,37が支持されている。前記ロール支持プレート37,37の間には、ゴムロール(駆動ロール)38が回転可能に支持されている。図2、図3において、前記ゴムロール38の左端(−Y端)にはロールギヤG3が固着されている。前記回収部材本体36内部には駆動モータM2が固定支持されており、前記駆動モータM2の回転軸にはロール駆動ギヤG4が固着されている。そして、前記ロール駆動ギヤG4と前記ロールギヤG3との間には、タイミングベルトTB(図3参照)が装着されている。したがって、前記駆動モータM2の駆動により、前記ゴムロール38は回転駆動する。
【0069】
図2、図4において、前記回収部材本体36には、ノズル支持プレート(ノズル支持部材)39(図4参照)が支持されている。前記ノズル支持プレート39には、吸引口41aを有するトナー吸引ノズル(粉体吸引ノズル)41と、エア噴出口42aを有するエア吹付ノズル(粉体離脱部材)42とが支持されている。前記トナー吸引ノズル41の先端の吸引口41aは、前記ゴムロール38に近接して配置されている。前記トナー吸引ノズル41から延びる吸引管41bは図示しない吸引ポンプに接続され、エア吹付ノズル42から延びる吹付管42bは図示しない送風機に接続されている。なお、前記トナー回収装置Uの電源がオンの時は、前記吸引ポンプは常時作動しており、トナー吸引ノズル41の吸引口41aからエアを吸引している。
【0070】
前記回収用シリンダ31の作動により、回収部材本体36は、前方(+X方向)に移動して容器装着部材2,2′に装着された現像器Gに接近する前進位置(図4参照)と、後方(−X方向)に移動して現像器Gから離れた後退位置(後述の図7A参照)との間を移動する。前記回収部材本体36が前進位置に移動した際に、前記回収部材本体36に支持されたロール支持プレート37は、前記ゴムロール38が現像器GのマグネットロールR3に圧接する圧接位置に移動し、前記回収部材本体36に支持されたノズル支持プレート39は前記トナー吸引ノズル41の吸引口41aがマグネットロールR3に隣接する作業位置に移動する。また、前記回収部材本体36が後退位置に移動した際に、前記ロール支持プレート37は前記ゴムロール38が現像器Gから離れた離隔位置に移動し、ノズル支持プレート39は吸引口41aが現像器Gから離れた待機位置に移動する。
【0071】
前記回収用シリンダ31、回収部材支持体32、回収部材本体36、ロール支持プレート37、ゴムロール38、ノズル支持プレート39、トナー吸引ノズル41、エア吹付ノズル42、駆動モータM2及びギヤG3,G4等によって前記トナー回収部材B2が構成されている。
なお、前記メインモータM1、駆動モータM2、位置決めシリンダ7,12、エア吹付用シリンダ21、回収用シリンダ31及びエア吹付ノズル28,42の送風機(図示せず)等の作動及び停止は、前記コントロールボックスCBから伝達される制御信号により制御される。
【0072】
(実施の形態1の作用)
図5は本発明の実施の形態のトナー回収装置のトナー回収作業時の説明図であり、図5Aは回転台が回転を開始する前の状態を示す図、図5Bは回転台が回転中の状態を示す図である。
図6は前記図5の続きのトナー回収作業時の説明図であり、図6Aは前側回転台位置決め部材に回転台が衝突した状態を示す図、図6Bは回転台が回転台位置決め部材によって位置決めされた状態を示す図である。
図7は前記図6の続きのトナー回収作業時の説明図であり、図7Aは回収部材本体が現像器から離れた後退位置(離隔位置、待機位置)にある状態を示す図、図7Bは回収部材本体が現像器に接近した前進位置(圧接位置、作業位置)にある状態を示す図である。
【0073】
図5Aにおいて、前記構成を備えた本発明の粉体回収装置の実施の形態1のトナー回収装置Uでは、まず、容器装着工程(容器支持工程)において、作業室Sの外部に位置する第1容器装着部材2にトナー回収前の現像器Gが上部カバーを取り外された状態で装着される。前記現像器Gの装着は、回転台Kが位置決め部材6,11によって着脱位置(第1容器着脱位置)に位置決めされ且つ、回転台Kによって開口F2aが閉塞されて作業室Sが密閉された状態で行われる。
【0074】
次に、前記現像器Gが装着された状態で左手用スタートスイッチSW1と右手用スタートスイッチSW2を作業者が両手でオンにすると、回収位置回転工程に移り、位置決めシリンダ7,12が作動し、前記位置決め当接部材8,13が図5Aに示す係合位置から、図5Bに示す退避位置に移動する。前記位置決め当接部材8,13が退避位置に移動すると、前記回転台Kと位置決め当接部材8,13との係合が解かれ、回転台Kが回転可能となる。この状態で、前記メインモータM1が駆動し、回転台Kが回転する。前記回転台Kが回転開始後、180°回転するまでの間に、前記前側回転台位置決め部材6の前側位置決めシリンダ7が作動し、前側位置決め当接部材8が前記退避位置(図5B参照)から係合位置(図6A参照)に移動する。
【0075】
前記前側位置決め当接部材8が係合位置に移動した状態で回転台Kが180°回転すると、前記前側位置決め当接部材8に前記回転台Kが衝突して回転が停止する。この衝突時の衝撃によって、前記回転台Kに装着された現像器Gに振動が発生し、現像容器Vに付着した付着力の弱いほとんどのトナーが作業室S内に落下する(図6A参照)。作業室S内に落下したトナーは、前記トナー回収トレイTR上に落下し、傾斜部TR2にそって回収口TR1に搬送され、トナー回収袋TBに回収される。
【0076】
なお、このとき、前記回転台Kによって開口F2aが閉塞され且つ、開口F2aと回転台Kとの隙間には前記エアカーテン16や隙間ブロック17が設けられているので、作業室Sが密閉されている。また、前記吸引口41aから常時エアが吸引されているので、回転台Kの前端(+X端)と開口F2aとの隙間を通じて作業室S外部から内部に向かって空気(エア)の流れが発生している(図7Aの1点鎖線の矢印参照)。この結果、現像容器Vから落下したトナーが舞い上がって作業室S外へ飛散することが防止される。
【0077】
前記前側位置決め当接部材8に衝突して回転台Kの回転が停止すると、前記メインモータM1の駆動が停止する。そして、前記後側回転台位置決め部材11の後側位置決めシリンダ12が作動して後側位置決め当接部材13が前記退避位置(図5C参照)から係合位置(図5D参照)に移動する。このとき、前記回転台Kの後端面(−X端面)に後側位置決め当接部材13のテーパ面13aが当接する。前記テーパ面13aは後方に行くに従って下方に傾斜しているので、後側位置決め当接部材13が前方(即ち、係合位置)に向かって移動すると、回転台Kは図6Bにおいて時計回り方向の力を受ける。しかし、前記回転台Kの時計回り方向の移動は、前側位置決め当接部材8によって規制されているので、回転台Kは前側位置決め当接部材8に押し当てられる。したがって、前記回転台Kが衝突時の反動で、多少反時計回り方向に移動していても、前記後側位置決め当接部材13によって前側位置決め当接部材8に押し当てられる。この結果、前記回転台Kは、前記着脱位置(第1容器着脱位置)から180°回転して現像容器装着部材2に装着された現像器Gが作業室S内に位置する第1容器トナー回収位置(粉体回収位置、第1容器粉体回収位置、図6B参照)に確実に位置決めされた状態で保持される。
【0078】
次に、作業位置移動工程(圧接位置移動工程)に移り、前記回収用シリンダ31が作動して、回収部材本体36が前記後退位置(図7A参照)から前進位置(図7B参照)に移動する。したがって、前記回収部材本体36に支持されたゴムロール38が現像器GのマグネットロールR3に圧接し且つトナー吸引ノズル41の吸引口41aがマグネットロールR3に隣接する。このとき、前記エア吹付用シリンダ21も作動し、エア吹付ノズル28が上方に移動し、現像器Gに接近する作業位置(図7B参照)に移動する。
【0079】
次に、トナー回収工程(粉体回収工程)に移り、前記送風機(図示せず)が設定された時間作動し、エア吹付ノズル28,42からエアが吹き出され現像器Gの現像容器V内外に付着したトナーが作業室S内に離脱・飛散する。このとき、前記トナー吸引ノズル41から常時エアが吸引されているので、飛散したトナーがエアと共にトナー吸引ノズル41から吸引され、トナーが回収される。前記トナー吸引ノズル41の吸引口41aは、マグネットロールR3に隣接する位置で吸引を行っているので、回転台Kと前側位置決め当接部材8とが衝突して現像器Gに振動が発生した際に作業室S内に落下しなかった磁力によって付着したトナーを吸引して回収できる。なお、実施の形態1のトナー回収装置Uでは、トナー吸引ノズル41から常時エアの吸引を行っているが、トナー回収工程の時だけ前記吸引ポンプ(図示せず)を作動させトナー吸引ノズル41からトナーの吸引を行うことも可能である。
【0080】
また、前記トナー回収工程において、前記エア吹付ノズル28,42によるエアの吹き付けと同時に駆動モータM2が作動し、ゴムロール38が回転駆動する。前記ゴムロール38が回転駆動すると、ゴムロール38に圧接するマグネットロールR3に回転駆動力が伝達され、マグネットロールR3が従動する(連れ回る)。したがって、回転するマグネットロールR3の外周が順次吸引口41aに隣接するので、マグネットロールR3の全外周面に付着したトナーがトナー吸引ノズル41で吸引されて回収される。また、マグネットロールR3が回転する際、回転ギヤRG1〜RG3により回転が伝達されるので、搬送オーガR1,R2も回転する。したがって、前記エア吹付ノズル28,42から吹き出したエアが、回転する搬送オーガR1,R2の全ての面及び現像容器V全体に吹き付けられ、ムラなくトナーを離脱させること(即ち、現像容器Vのクリーニング)ができる。
【0081】
前記トナー回収工程開始後、設定された時間が経過してエアの吹き付けが終了すると、待機位置移動工程(離隔位置移動工程)に移り、前記回収用シリンダ31が作動して、回収部材本体36が前記前進位置(図7Bの状態)から回転台Kの回転の妨げにならない後退位置(図7Aの状態)に移動する。即ち、前記回収部材本体36に支持されたゴムロール38がマグネットロールR3から離隔し且つトナー吸引ノズル41の吸引口41aがマグネットロールR3から離れる。このとき、前記エア吹付用シリンダ21も作動し、エア吹付ノズル28が下方に移動し、現像器Gから離隔した待機位置(図7A参照)に移動する。
【0082】
前記第1容器装着部材2に装着された現像器Gのトナー回収作業が行われ(トナー回収工程)、回収部材本体36が後退位置へ移動している(待機位置移動工程)間に、第2容器装着部材2′に装着されていたトナー回収後の現像器Gが作業者によって取り外され(容器離脱工程、図7A参照)、トナー回収前の新たな現像器Gが装着される(容器装着工程、図7B参照)。即ち、第1容器装着部材2に装着された現像器Gのトナー回収工程及び待機位置移動工程と並行して、第2容器装着部材2′に装着された現像器Gの容器離脱工程及び容器装着工程が実行される。
【0083】
前記待機位置移動工程が終了し且つ前記スタートスイッチSW1,SW2がオンになると、着脱位置回転工程に移る。前記着脱位置回転工程では、前記回収位置回転工程と同様に回転台位置決め部材6,11が作動し(図5A,図5B,図6A,図6Bの括弧付き符号参照)、回転台Kが前記トナー回収位置(第1容器トナー回収位置)から、第1容器装着部材2に装着されたトナー回収後の現像器Gが作業室S外部に位置する着脱位置(第1容器着脱位置)に移動し、位置決めされる。このとき同時に、前記第1容器装着部材2に対して回転台Kの裏面側に設けられている第2容器装着部材2′は、着脱位置からトナー回収位置に移動して位置決めされる。
【0084】
前記回転台Kが位置決めされて着脱位置移動工程が終了すると、作業者が第1容器装着部材2に装着されたトナー回収後の現像器Gを第1容器装着部材2から離脱させ(容器離脱工程、容器取出工程)、第1容器装着部材2に装着された現像器Gのトナー回収作業が終了する。この結果、トナーがトナー回収袋TB及びトナー吸引ノズル41によって回収され、マグネットロールR3を含め現像器Gがクリーニングされる。
続けて新たな現像器Gのトナー回収作業を行う場合、第1容器装着部材2に新たな現像器Gを装着する(容器装着工程、容器支持工程)。なお、この間、第2容器装着部材2′に装着された現像器Gに対し、前記作業位置移動工程(圧接位置移動工程)、トナー回収工程及び待機位置移動工程(離隔位置移動工程)が順次実行され、第2容器装着部材2′に装着された現像器Gに付着したトナーの回収が実行される。
【0085】
したがって、実施の形態1のトナー回収装置Uでは、作業者がトナー回収装置UのスタートスイッチSW1,SW2を一度オンにすると、第1容器装着部材2に装着された現像器Gに対して、前記回収位置回転工程、作業位置移動工程、トナー回収工程及び待機位置移動工程が実行されると共に、第2容器装着部材2′に装着された現像器Gに対して着脱位置回転工程が実行される。そして、再びスタートスイッチSW1,SW2をオンにすると、第1容器装着部材2に装着された現像器Gに対して着脱位置回転工程が実行されると共に、第2容器装着部材2′に装着された現像器Gに対して、前記回収位置回転工程、作業位置移動工程、トナー回収工程及び待機位置移動工程が実行される。
なお、作業者が原点復帰スイッチSW3をオンにした場合、前記回収位置回転工程又は着脱位置回転工程が実行され、回転台Kが180°回転して、着脱位置又はトナー回収位置に位置決めされる。また、スタートスイッチSW1,SW2又は原点復帰スイッチSW3をオンにして各工程が実行中にトラブルが発生した場合、緊急停止スイッチSW4をオンにすることにより工程が緊急停止される。
【0086】
前記容器装着工程〜容器離脱工程を順次実行する実施の形態1のトナー回収方法(粉体回収方法)及びトナー回収装置Uでは、開口F2aが回転台Kによって閉塞されて作業室Sが密閉された状態でトナーの離脱及び回収が行われるので、トナーが作業室S外部に飛散することが防止される。また、現像器Gは、回転台Kが着脱位置に移動して作業室Sが密閉され、容器装着部材2,2′が作業室S外部にある時に着脱されるので、トナーが外部に飛散せず、現像器Gの交換のために作業室S内部に作業者が立ち入る必要もない。この結果、作業者が現像器の着脱作業を行う作業環境の悪化が防止され、作業者がトナーを吸引することによる健康被害も防止される。
【0087】
また、実施の形態1のトナー回収方法及びトナー回収装置Uでは、回転駆動するゴムロール38がマグネットロールR3に圧接し、マグネットロールR3が従動するので、マグネットロールR3の外周面が順次現像容器Vの外部に露出し、隣接するトナー吸引ノズル41の吸引口41aにゴムロール38の外周面が順次が対向する。即ち、マグネットロールR3の全外周面に磁力で吸着したトナー(現像剤)を回収することができる。また、トナーが多く付着したマグネットロールR3に前記吸引口41aが隣接しているので、トナーの吸引量を大きくしなくてもトナーの回収を効率的に行うことができ、高出力・高コストの吸引ポンプを使用しなくて済む。
【0088】
さらに、実施の形態1のトナー回収方法及びトナー回収装置Uでは、回転台Kの両面に容器装着部材2,2′が設けられているので、前述のように、一方の容器装着部材2に装着された現像器Gからトナーの回収(クリーニング)が行われている間に、他方の容器装着部材2′からトナー回収後の現像器Gが取り外され、新たにトナー回収前の現像器Gを装着できる。したがって、トナー回収作業の効率を高めることができる。
【0089】
また、実施の形態1のトナー回収方法及びトナー回収装置Uでは、前記容器装着部材2の左端支持部2cを左右方向(Y軸方向)にスライド調節可能に構成したり、ベース1に対して各支持部2a〜2cを着脱可能なアタッチメントとして構成することにより、容器装着部材2,2′に装着する現像器Gの機種の変更に容易に対応することが可能である。
前記容器装着部材2,2′に装着される現像器Gの機種が変更された場合、前記回収部材本体36の前進位置を調節することによってマグネットロールR3とゴムロール38とを圧接させ且つマグネットロールR3に吸引口41aを隣接させることができる。即ち、現像器Gの機種ごとに異なる現像容器Vの外形やマグネットロールR3の外径や軸方向の長さに関係なく、マグネットロールR3を回転させることができ且つ、吸引口41aをマグネットロールR3に隣接させることができる。したがって、トナー回収装置Uは汎用性が高くなる。
【0090】
なお、前記前進位置は、例えば、コントロールボックスCB内のメモリーに機種ごとの前進位置のデータをあらかじめ記憶させておき、現像器Gの機種変更時に作業者がボタンを押して変更したり、マグネットロールR3と回収部材本体36との距離を検出するセンサを設けてセンサの検出結果によって距離が0になる(即ち、マグネットロールR3と回収部材本体36とが当接する)まで回収部材本体36を移動させたりすることによって調節することができる。
【0091】
さらに、実施の形態1のトナー回収方法及びトナー回収装置Uでは、回転ギヤRG3を使用せず、ゴムロール38をマグネットロールR3に圧接させて回転駆動力を伝達させているので、マグネットロールR3の外径や回転軸方向の長さ(左右方向の長さ)やギヤの外径やギヤ溝の深さに関係なくマグネットロールR3を回転させることができる。したがって、汎用性が高い。
また、回収部材本体36の前進位置の調節により、吸引口41aはマグネットロールR3に隣接した位置に移動できるので、マグネットロールの形状の変更に応じてトナー吸引ノズル41の形状等を変更する必要がない。即ち、現像容器Vの外形やマグネットロールR3の外径等に関係なく、マグネットロールR3に隣接する吸引口41aから吸引できるので、汎用性が高くなる。
【0092】
なお、実施の形態1のトナー回収装置Uでは、作業者が第2容器装着部材2′に現像器Gを着脱している間に回転台Kが回転すると作業者に危険が及ぶため、待機位置移動工程が終了してもスタートスイッチSW1,SW2がオンにならないと着脱位置移動工程に移行しないよう構成されているが、回転台Kに容器装着部材が1つしか設けられていない場合、待機位置移動工程終了後、自動的に着脱位置移動工程に移行するよう制御することも可能である。
【0093】
(変更例)
以上、本発明の実施の形態を詳述したが、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)〜(H013)を下記に例示する。
(H01)前記実施の形態1において、粉体付着容器としてトナー(現像剤)が付着した現像器を使用したが、これに替えて、例えば、小麦粉等の粉体の付着した粉体付着容器を使用することもできる。
(H02)前記実施の形態1において、開口F2aに回転台Kを配置したが、開口F2aに対し着脱可能に構成され且つ装着時に開口F2aを閉塞する形状の容器支持プレート(容器支持部材)等を使用し、前記容器支持プレートの下面に粉体付着容器を保持して作業室S内に粉体付着容器を支持することも可能である。
【0094】
(H03)前記実施の形態1において、開口F2aに回転台Kを配置する替わりに、開口F2aを開閉するシャッタを設け、作業室S内部に配置した容器支持部材に現像器G(粉体付着容器)を支持するよう構成することもできる。
(H04)前記実施の形態1において、駆動ロールとしてゴムロール38を使用したが、ゴム以外の材料で構成されたロール状部材を使用することも可能である。
(H05)前記実施の形態1において、回転台Kの回転を前側回転台位置決め部材6に衝突させた後、後側回転台位置決め部材11で位置決めしたが、メインモータM1としてステッピングモータ等を使用することにより、モータの回転で回転台の回転位置を位置決めし、位置決め部材6,11を省略することも可能である。
【0095】
(H06)前記実施の形態1において、エア吹き付けノズル28,42に替えて、現像器Gに接触してトナーを掻き落とすブラシ等によって構成された粉体離脱部材を使用することができる。
(H07)前記実施の形態1において、駆動ロール支持部材(駆動ロール支持プレート37)とノズル支持部材(ノズル支持プレート39)とを回収部材本体36に支持して1つの回収用シリンダ31で移動させたが、駆動ロール支持部材とノズル支持部材とをそれぞれ独立に移動可能に構成することも可能である。
(H08)前記実施の形態1において、回転台Kの回転時に作業者が誤って手を挟んだりしないように、両手でスタートスイッチSW1,SW2をオンにした場合に作動を開始するよう構成したが、物が挟まったことを検知するセンサ等を配置する場合、前記スタートスイッチを片手でオンにできるスイッチにすることができる。
【0096】
(H09)前記実施の形態1において、前記粉体回収装置は、磁力で付着した粉体に限らず、例えば、静電気等で付着した粉体を回収することも可能である。即ち、マグネットロール以外の部材に付着した粉体を回収することも可能である。
(H010)前記実施の形態1において、トナー回収部材B2の移動方向は前後方向(X軸方向)に限定されず、エア吹き付け部材B1と同様に上下方向(Z軸方向)に移動可能に構成することも可能であるし、左右方向(Y軸方向)に移動するよう構成することも可能である。また、前後方向の1軸方向だけでなく、前後方向と上下方向の2軸方向に移動可能に構成することも可能である。
(H011)前記実施の形態1において、位置決め当接部材8,13、エア吹付ノズル28,42、ゴムローラ38及びトナー吸引ノズル41等を移動させるためにシリンダ7,12,21,31を使用したが、シリンダに替えて、モータとギヤ等を使用して移動させることも可能である。
【0097】
(H012)前記実施の形態1において、外部に露出したマグネットロールからトナーを吸引するので、現像器上部のカバーを取らなくても、現像器内部のトナーを搬送オーガR1,R2でマグネットロールR3に搬送して、マグネットロールR3から吸引して回収することができる。なお、現像器内部のトナーを別途回収し、前記マグネットロールR3に付着したトナーのみを回収したい場合も、現像器のカバーを取らずに回収作業を行うことができる。
(H013)前記実施の形態1において、前記ゴムローラ38の替わりに、円周上に複数の貫通孔を形成したパイプ状のロール部材を使用し、パイプ状のロール部材内部にトナー吸引ノズルを配置して貫通孔を通じてトナーを吸引することにより、マグネットロールR3の回転駆動と同時に圧接部でトナーの吸引を行うこともできる。
【0098】
【発明の効果】
前述の本発明の粉体回収装置及び粉体回収方法は、下記の効果(E01)〜(E06)を奏することができる。
(E01)粉体回収作業時に粉体の飛散を低減し、作業者の健康被害や作業環境の悪化、粉塵爆発を防止することができる。
(E02)磁力等の強い付着力で付着した粉体を回収することができる。
(E03)回転ロールの全表面の付着トナーを効率よく回収することができる。
(E04)ギヤの形状や大きさ、回転ロールの軸の長さや太さに関係なく、回転ロールに回転力を伝達できるようにすることができる。
(E05)粉体付着容器の回転ロールの形状や粉体付着容器の外形に関係なく、効率よく粉体を回収することができる。
(E06)回転ロールの外形や粉体付着容器の外形に関係なく効率的に粉体の回収を行うことができる汎用性の高い粉体回収装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施の形態1の粉体回収装置の説明図であり、図1Aは全体斜視図、図1Bは粉体回収装置の容器装着部材の拡大説明図である。
【図2】図2は図1AのII−II線断面図である。
【図3】図3は図1AのIII−III線断面図である。
【図4】図4は図1AのIV−IV線断面図である。
【図5】図5は本発明の実施の形態のトナー回収装置のトナー回収作業時の説明図であり、図5Aは回転台が回転を開始する前の状態を示す図、図5Bは回転台が回転中の状態を示す図である。
【図6】図6は前記図5の続きのトナー回収作業時の説明図であり、図6Aは前側回転台位置決め部材に回転台が衝突した状態を示す図、図6Bは回転台が回転台位置決め部材によって位置決めされた状態を示す図である。
【図7】図7は前記図6の続きのトナー回収作業時の説明図であり、図7Aは回収部材本体が現像器から離れた後退位置(離隔位置、待機位置)にある状態を示す図、図7Bは回収部材本体が現像器に接近した前進位置(圧接位置、作業位置)にある状態を示す図である。
【符号の説明】
F…外壁、F2a…開口、G…粉体付着容器、K…回転台、MU…回転駆動手段、S…作業室、R3…回転ロール,マグネットロール、2,2′…容器装着部材,容器支持部材、2…第1容器装着部材、2′…第2容器装着部材、6,11…回転台位置決め部材、28,42…粉体離脱部材,エア吹付ノズル、37…駆動ロール支持部材、38…駆動ロール、39…ノズル支持部材、41…粉体吸引ノズル、41a…吸引口。
【発明の属する技術分野】
本発明は、粉体が付着した粉体付着容器から粉体を吸引して回収する粉体回収装置および粉体回収方法に関し、特に、粉体がほとんど飛散しないように粉体回収作業を実行可能な粉体回収装置及び粉体回収方法に関する。
本発明は、複写機、プリンタ、FAX等の画像形成装置において、現像剤が内部に収容された使用済の現像器から現像剤を回収する場合に好適に使用可能である。
【0002】
【従来の技術】
近年、資源を有効利用するために使用済みの装置等を廃棄せず、リサイクル(再利用)あるいはリユース(再使用)することが環境問題の観点から社会的に求められている。リサイクルを効率的に行うには、装置を構成する部材を分解して材料毎に分別し、異なる材料が混入しないようにする必要がある。画像形成装置の現像器のような粉体(トナー)が付着した粉体付着容器のリサイクル等をする場合は、まず、前記粉体を回収すると共に、粉体付着容器の清掃(クリーニング)を行う。そして、粉体付着容器の構成部材を材料毎に分別してリサイクルまたはリユースし、摩耗・劣化等によりリサイクル等できない部材は助燃剤等として利用される。
【0003】
従来、粉体の回収及び前記粉体付着容器のクリーニングは、エア(空気)を吹き付けて粉体を容器から離脱させると共に、離脱した粉体をエアと一緒に吸引することによって行っていた。しかし、エアを吹き付けて粉体が容器から離脱する際に粉体が舞い上がるので、エアの吹付けや容器の分解等の作業を行う作業者が粉体を吸い込んでしまい健康被害が出るという問題があった。また、舞い上がった粉体によって作業室の環境が悪化するだけでなく、粉体による粉塵爆発の可能性もあった。
【0004】
粉体回収時の作業者の健康被害や粉塵爆発等を防止するための技術として、下記の従来技術(J01)〜(J05)が公知である。
(J01)特許文献1記載の技術
特許文献1には、画像形成装置で使用されるプロセスカートリッジのトナー容器(粉体付着容器)の上面を切除して開口を形成し、前記開口を被覆するカバーに設けられたトナー吸引手段で現像容器内のトナー(粉体)を吸引する技術が記載されている。また、前記開口を被覆するカバーに設けられた駆動装置に接続されたギヤと、現像容器内に支持された撹拌板に接続されたギヤとを噛合わせ、吸引を行う際に、撹拌板を回転させて現像容器の壁面に付着したトナーを掻き取りつつ吸引することでトナーの回収効率を高める技術も記載されている。
【0005】
(J02)特許文献2記載の技術
特許文献2には、粉体の吸引口を作業者の頭の高さよりも若干低い位置に配置し、作業者がフード越しに作業を行うことによって、トナーカートリッジ(粉体付着容器)の分解作業時に作業者側への粉体の飛散を防止する技術が記載されている。
(J03)特許文献3記載の技術
特許文献3には、画像形成装置で使用されるプロセスカートリッジの現像容器(粉体付着容器)の上壁に形成された流入孔から空気を流入させ、側壁に形成された吸引孔から空気と共にトナー(粉体)を吸引する技術が記載されている。
【0006】
(J04)特許文献4記載の技術
特許文献4には、洗浄ブース内に支持された現像ユニット(粉体付着容器)の開口にエアを吹き付け、現像ユニットから離脱したトナー(粉体)をエアと共に吸引口から吸引する技術が記載されている。また、前記吸引を行う際に、現像ユニット内に配置された撹拌搬送羽根の回転軸の両端を把持するクランパを回転させることにより、撹拌搬送羽根の回転によって現像ユニット内部のトナーや撹拌搬送羽根に付着したトナーを回収する技術も記載されている。さらに、現像ユニットを装着するホルダに加振部材(スプリング)を装着して、現像ユニットに振動を加えながらエアを吹き付けることによりトナーを効率的に回収する技術が記載されている。
【0007】
(J05)特許文献5記載の技術
特許文献5には、廃棄トナー収容部(粉体付着容器)と新規トナー収容部(粉体付着容器)とが分離可能に構成されたプロセスカートリッジにおいて、プロセスカートリッジ分離時に、トナー収容室に連通する開口にトナー吸引ノズルを挿入してトナーを吸引すると共にトナー収容部に機械的振動を加えてトナーを回収する技術が記載されている。
【0008】
【特許文献1】
特開2000−293080号公報 (段落番号「0033」〜「0044」、段落番号「0065」、第2図〜第5図、第10図)。
【特許文献2】
特開平11−156321号公報 (段落番号「0006」〜「0012」、第3図)。
【特許文献3】
特開平7−306576号公報 (段落番号「0010」〜「0011」、第2図、第3図)。
【特許文献4】
特開平8−173922号公報 (段落番号「0010」〜「0011」、段落番号「0018」〜「0021」、第1図、第4図、第5図)。
【特許文献5】
特開2001−235996号公報 (段落番号「0029」〜「0035」、第6図、第7図)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来技術(J01)では、トナー容器の上面を切除するので、トナー容器を再利用できないという問題がある。また、切除して形成する開口及びトナー吸引時に開口を被覆するカバーの大きさは、トナー容器の大きさに応じて変更しなければならず、トナー容器の種類毎に前記カバーを準備する必要があり、汎用性が低く、効率が悪い。さらに、トナー容器の種類毎に撹拌板のギヤの外形(外径やギヤ溝の深さ等)が異なるので、カバー側のギヤの外形も機種毎に変更する必要があり、汎用性が低い。
【0010】
前記従来技術(J02)では、分解・回収作業は作業者の手作業なので、コストが高く、作業効率を高めることが困難である。
前記従来技術(J03)では、現像容器上壁に形成された流入孔から側壁に形成された吸引孔への空気の流れでトナーを吸引するので、トナー容器内部に回転部材(撹拌搬送羽根、オーガ等)が配置されていると、前記空気の流れが妨げられてトナーが十分吸引できない上に、空気の流れに面しない部分に付着したトナーは吸引できない。即ち、前記従来技術(J03)では、内部に回転部材等が配置された粉体付着容器から粉体を確実に回収できない。
【0011】
前記従来技術(J04)では、現像ユニットの種類(機種)毎に撹拌搬送羽根の形状(回転軸の太さや回転軸の両端からの突出量等)が異なるので、回転軸の両端を把持する(クランプする)クランパやホルダを現像ユニットの機種ごとに変更しなければならない。したがって、現像ユニットの機種が変更されるたびにクランパやホルダを変更する必要があり、汎用性が低く、効率が悪い。
前記従来技術(J05)では、トナー吸引ノズルをプロセスカートリッジのトナー収容部の開口に配置して吸引しているので、トナー吸引ノズルによって開口が塞がれ、トナー収容室に空気が進入できなくなることを防止する必要がある。ユニット(現像ユニット及び感光体ユニット)の開口の大きさは機種毎に異なるので、前記開口が塞がれないようにするために前記トナー吸引ノズルも機種毎に複数準備する必要があり、汎用性が低いという問題がある。
【0012】
また、トナー(粉体、現像剤)を吸引して回収する前記従来技術(J01)〜(J05)では、現像器(粉体付着容器)の内壁に弱い付着力で付着しているトナーを除去することは可能である。しかし、磁性トナーや磁性キャリアを使用する画像形成装置において、現像器の現像ロールはマグネットロールで構成されており、前記マグネットロールには磁性トナーや磁性キャリアが磁力で吸着されている。前記マグネットロールに磁性トナー等が付着した状態では、現像器(特に現像ロール)をリサイクルまたはリユースすることができないので、マグネットロールに付着した磁性トナー等を回収する必要がある。
【0013】
しかしながら、前記従来技術(J01)〜(J05)では、磁力のような比較的強い付着力で吸着されているトナーをほとんど回収することができない。前記マグネットロールに付着したトナーを回収するには、エア吹出量またはエア吸引量を多くする必要があるが、エア吹出量を多くした場合、トナーが舞い上がりやすくなるため、粉体が外部に飛散しやすくなる。前記エア吹出量とともにエア吸引量を多くしても、舞い上がったトナー全てを吸引することは不可能であり、また、エア吹出量やエア吸引量を多くするには、出力の大きなポンプ等が必要になるので、コスト高となってしまう。更に、騒音対策も必要になりコスト高が避けられない。
【0014】
また、前記従来技術(J01)〜(J05)では、現像容器の付着トナーを除去する際に現像ロールを回転させておらず、さらに、一定の方向にエアが流れるように吸引を行っているので、マグネットロール(ロール状部材)の一部の外周面しかエアの流れにさらされず、エアの流れにさらされた外周面の付着トナーしか回収できないという問題がある。
【0015】
本発明は前述の事情(および検討結果)に鑑み、下記(O01)〜(O05)の記載内容を課題とする。
(O01)粉体回収作業時に粉体の飛散を低減し、作業者の健康被害や作業環境の悪化、粉塵爆発を防止すること。
(O02)磁力等の強い付着力で付着した粉体を回収すること。
(O03)回転ロールの全表面の付着トナーを効率よく回収すること。
(O04)ギヤの形状や大きさ、回転ロールの軸の長さや太さに関係なく、回転ロールに回転力を伝達できるようにすること。
(O05)粉体付着容器の回転ロールの外形や粉体付着容器の外形に関係なく、粉体を回収すること。
【0016】
【課題を解決するための手段】
次に、前記課題を解決するために案出した本発明を説明するが、本発明の要素には、後述の実施の形態の要素との対応を容易にするため、実施の形態の要素の符号をカッコで囲んだものを付記する。
なお、本発明を後述の実施の形態の符号と対応させて説明する理由は、本発明の理解を容易にするためであり、本発明の範囲を実施の形態に限定するためではない。
【0017】
(本発明)
前記課題を解決するため、本発明の粉体回収装置は、下記の構成要件(A01)〜(A07)を備えたことを特徴とする。
(A01)開閉可能な開口(F2a)が形成された外壁(F)であって、内部に作業室(S)を形成する前記外壁(F)、
(A02)粉体が付着した粉体付着容器(G)が着脱可能に装着される容器装着部材(2,2′)を支持し、前記外壁(F)によって回転可能に支持され且つ回転時に前記開口(F2a)を開閉する回転台(K)、
(A03)前記容器装着部材(2,2′)が前記作業室(S)の外部に位置し且つ前記開口(F2a)を閉塞して前記粉体付着容器(G)の着脱作業が行われる着脱位置と、前記容器装着部材(2,2′)が前記作業室(S)内部に位置し且つ前記開口(F2a)を閉塞した状態で前記粉体付着容器(G)に付着した粉体の回収作業が行われる粉体回収位置との間で回転移動する前記回転台(K)、
(A04)前記回転台(K)を前記着脱位置と前記粉体回収位置との間で回転移動させる回転駆動手段(MU)、
(A05)前記回転台(K)に係合して前記回転台(K)を前記着脱位置または前記粉体回収位置に位置決めする係合位置と、前記回転台(K)との係合が解かれ前記回転台(K)を回転移動可能にする退避位置との間で移動可能な回転台位置決め部材(6,11)、
(A06)前記回転台(K)が前記粉体回収位置に位置決めされた状態で、前記粉体付着容器(G)に付着した粉体を前記粉体付着容器(G)から離脱させる粉体離脱部材(28,42)、
(A07)前記作業室(S)内の粉体を吸引して回収する粉体吸引ノズル(41)。
【0018】
前記構成要件(A01)〜(A07)を備えた本発明の粉体回収装置では、前記回転台(K)は、前記外壁(F)によって回転可能に支持されており、回転時に前記開口(F2a)を開閉する。前記回転台(K)は、回転駆動手段(MU)によって、前記容器装着部材(2,2′)が前記作業室(S)の外部に位置し且つ前記開口(F2a)が閉塞される着脱位置と、前記容器装着部材(2,2′)が前記作業室(S)内部に位置し且つ前記開口(F2a)が閉塞された状態の粉体回収位置との間で回転移動する。そして、回転台位置決め部材(6,11)が係合位置にある場合、前記回転台(K)は、回転台位置決め部材(6,11)と係合して前記着脱位置または粉体回収位置に位置決めされる。前記回転台位置決め部材(6,11)が退避位置にある場合、前記回転台(K)と回転台位置決め部材(6,11)との係合が解かれ、回転台(K)は回転可能となる。
【0019】
本発明の粉体回収装置では、前記回転台(K)が着脱位置に位置決めされた状態で、前記容器装着部材(2,2′)に粉体が付着した粉体付着容器(G)を着脱する着脱作業が行われる。そして、前記回転台(K)が粉体回収位置に位置決めされた状態で、粉体離脱部材(28,42)で前記粉体付着容器(G)に付着した粉体を前記粉体付着容器(G)から離脱させ、粉体吸引ノズル(41)で前記作業室(S)内の粉体を吸引して回収する回収作業が行われる。
【0020】
前記本発明の粉体回収装置では、前記粉体の回収作業は開口(F2a)が回転台(K)によって閉塞され、作業室(S)が密閉された状態で行われるので、回収作業時に粉体が作業室(S)外部に飛散することが防止される。また、前記粉体付着容器(G)は、開口(F2a)が回転台(K)によって閉塞され且つ、容器装着部材(2,2′)が作業室(S)の外にある時に着脱されるので、交換作業時に、作業室(S)内に作業者が立ち入る必要がなく、粉体が作業室(S)外部に飛散することもない。
この結果、作業者が粉体付着容器(G)の着脱作業を行う作業環境の悪化が防止され、作業者が粉体を吸引することによる健康被害も防止される。
また、本発明の粉体回収装置において、前記容器装着部材(2,2′)をアジャスター等により調節可能に構成した場合、複数の機種の粉体付着容器(G)を装着でき、汎用性を高くすることができる。前記容器装着部材(2,2′)の調節作業は、作業室(S)の外で行うことができるので、前記健康被害等の発生も防止できる。
【0021】
また、前記構成要件(A01)〜(A07)を備えた本発明の粉体回収装置は、下記の構成要件(A08),(A09)を備えることができる。
(A08)粉体が付着した外周面の一部が外部に露出した状態で回転可能に支持された回転ロール(R3)を有する前記粉体付着容器(G)、
(A09)回転駆動力が伝達される駆動ロール(38)を支持する駆動ロール支持部材(37)であって、前記容器装着部材(2,2′)に装着された前記粉体付着容器(G)の前記回転ロール(R3)に圧接して前記回転ロール(R3)に回転駆動力が伝達される圧接位置と、前記容器装着部材(2,2′)から離隔した離隔位置との間で移動可能な前記駆動ロール支持部材(37)。
【0022】
前記構成要件(A08),(A09)を備えた本発明の粉体回収装置では、駆動ロール支持部材(37)は、前記回転ロール(R3)に圧接して前記回転ロール(R3)に回転駆動力が伝達される圧接位置と、前記容器装着部材(2,2′)から離隔した離隔位置との間を移動する。
したがって、本発明の粉体回収装置は、前記粉体吸引ノズル(41)で粉体の吸引を行う際、駆動ロール(38)によって回転駆動力が伝達されて回転ロール(R3)が回転する(従動する)ため、回転ロール(R3)外周面の全面が粉体付着容器(G)の外部に順次露出する。そして、外部に露出した回転ロール(R3)の全面から粉体を離脱させて回収することができる。
【0023】
また、本発明の粉体回収装置において、前記圧接位置を調節可能に構成した場合、粉体付着容器(G)の種類が変更されて、粉体付着容器(G)の外形や回転ロール(R3)の外形(外径や軸方向の長さ等)が変更された場合でも、圧接位置を調節して駆動ロール(38)を回転ロール(R3)に圧接させることができる。また、本発明の粉体回収装置では、回転ロール(R3)のギヤ(RG3)等を使用して回転ロール(R3)を回転させていないので、回転ロール(R3)の外径や軸方向の長さや、ギヤの形状等に関係なく、圧接する駆動ロール(38)によって回転ロール(R3)を回転させることができる。したがって、汎用性を高くすることができる。
【0024】
また、前記構成要件(A01)〜(A09)を備えた本発明の粉体回収装置は、下記の構成要件(A010)〜(A012)を備えることができる。
(A010)現像剤によって構成された前記粉体、
(A011)前記現像剤を磁力によって吸着するマグネットロール(R3)によって構成された前記回転ロール(R3)、
(A012)前記現像剤を吸引する吸引口(41a)を有する前記粉体吸引ノズル(41)であって、前記回転ロール(R3)に前記吸引口(41a)が隣接した状態で前記回転ロール(R3)に磁力で吸着された現像剤を吸引する前記粉体吸引ノズル(41)。
【0025】
前記構成要件(A010)〜(A012)を備えた本発明の粉体回収装置では、回転ロール(R3)は、粉体である現像剤を磁力によって吸着するマグネットロール(R3)によって構成されている。そして、粉体吸引ノズル(41)は、吸引口(41a)が前記回転ロール(R3)に隣接した状態で前記回転ロール(R3)に磁力で付着した現像剤を吸引する。
したがって、本発明の粉体回収装置は、回転ロール(R3)に隣接した吸引口(41a)から現像剤を吸引するので、粉体吸引ノズル(41)から吸引する吸引量を多くしなくても、回転ロール(R3)に磁力で付着した現像剤を効率よく回収できる。また、本発明の粉体回収装置は、回転ロール(R3)が前記駆動ロール(38)によって回転しているので、回転ロール(R3)の全外周面から磁力で付着した現像剤を確実に回収することができる。
【0026】
また、前記構成要件を備えた本発明の粉体回収装置は、下記の構成要件(A013)を備えることもできる。
(A013)前記粉体吸引ノズル(41)を支持するノズル支持部材(39)であって、前記粉体付着容器(G)から離れた待機位置と、前記粉体付着容器(G)の前記回転ロール(R3)に前記粉体吸引ノズル(41)の吸引口(41a)が隣接する作業位置との間で移動可能な前記ノズル支持部材(39)。
【0027】
前記構成要件(A013)を備えた本発明の粉体回収装置では、吸引口(41a)を回転ロール(R3)に接近させた状態で粉体を吸引するので、回転ロール(R3)に付着したトナーを効率的に吸引・回収することができる。また、本発明の粉体回収装置において、前記作業位置を調節可能に構成した場合、粉体付着容器(G)の種類が変更されて、粉体付着容器(G)の外形や回転ロール(R3)の外形(外径や軸方向の長さ等)が変更された場合でも、作業位置を調節して前記吸引口(41a)を回転ロール(R3)に隣接させることができる。即ち、回転ロール(R3)や粉体付着容器(G)の外形等に関係なく、回転ロール(R3)に隣接した吸引口(41a)から吸引・回収できるので、汎用性が高くなる。さらに、ノズル支持部材(39)が待機位置に移動可能なので、前記回転台(K)が着脱位置と粉体回収位置との間で回転移動する際に、粉体吸引ノズル(41)が回転台(K)の回転の妨げにならない。
【0028】
また、前記構成要件を備えた本発明の粉体回収装置は、下記の構成要件(A014),(A015)を備えることもできる。
(A014)第1面に第1容器装着部材(2)を支持し且つ前記第1面の裏面である第2面に第2容器装着部材(2′)を支持するプレート状の前記回転台(K)、
(A015)前記第1容器装着部材(2)が前記作業室(S)の外部に位置して前記第1容器装着部材(2)に前記粉体付着容器(G)の着脱作業が行われ且つ前記第2容器装着部材(2′)に装着された前記粉体付着容器(G)に付着した粉体の回収作業が行われる第1容器着脱位置と、前記第1容器装着部材(2)に装着された前記粉体付着容器(G)に付着した粉体の回収作業が行われ且つ前記第2容器装着部材(2′)が前記作業室(S)の外部に位置して前記第2容器装着部材(2′)に装着された前記粉体付着容器(G)の着脱作業が行われる第1容器粉体回収位置との間で回転移動する前記回転台(K)。
【0029】
前記構成要件(A014),(A015)を備えた本発明の粉体回収装置では、前記第1容器着脱位置(着脱位置)において、前記第1容器装着部材(2)が前記作業室(S)の外部に位置して前記第1容器装着部材(2)に前記粉体付着容器(G)の着脱作業が行われると同時に、前記第2容器装着部材(2′)に装着された前記粉体付着容器(G)に付着した粉体の回収作業が行われる。また、前記第1容器粉体回収位置(粉体回収位置)において、前記第1容器装着部材(2)に装着された粉体付着容器(G)に付着した粉体の回収作業が行われると同時に、前記第2容器装着部材(2′)が前記作業室(S)の外部に位置して前記第2容器装着部材(2′)に装着された前記粉体付着容器(G)の着脱作業が行われる。
【0030】
したがって、本発明の粉体回収装置では、一方の容器装着部材(2)に装着された粉体付着容器(G)の粉体回収作業が行われている間に、他方の容器装着部材(2′)に装着された粉体回収後の粉体付着容器(G)を離脱させ、粉体回収前の新たな粉体付着容器(G)を装着することができる。したがって、粉体回収作業の効率を高めることができる。
【0031】
また、前記構成要件を備えた本発明の粉体回収装置において、下記の構成要件(A016)を備えることができる。
(A016)前記回転台(K)が前記着脱位置または前記粉体回収位置へ回転移動する際に、前記回転台(K)と衝突して、前記容器装着部材(2,2′)に装着された前記粉体付着容器(G)に振動を発生させる前記回転台位置決め部材(6)。
【0032】
前記構成要件(A016)を備えた本発明の粉体回収装置では、前記回転台位置決め部材(6)は、前記回転台(K)が前記着脱位置または前記粉体回収位置へ回転移動する際に、前記回転台(K)と衝突して、前記容器装着部材(2,2′)に装着された前記粉体付着容器(G)に振動を発生させる。
したがって、本発明の粉体回収装置は、前記粉体付着容器(G)に発生した振動によって、粉体付着容器(G)に弱い付着力で付着した粉体を粉体付着容器(G)から離脱させることができ、離脱した粉体を回収することができる。
【0033】
また、前記課題を解決するために、本発明の粉体回収装置は、下記の構成要件(A01),(A017),(A08),(A09′),(A06′),(A07)を備えたことを特徴とする。
(A01)開閉可能な開口(F2a)が形成された外壁(F)であって、内部に作業室(S)を形成する前記外壁(F)、
(A017)前記作業室(S)内に粉体が付着した粉体付着容器(G)を支持する容器支持部材(2,2′)、
(A08)粉体が付着した外周面の一部が外部に露出した状態で回転可能に支持された回転ロール(R3)を有する前記粉体付着容器(G)、
(A09′)回転駆動力が伝達される駆動ロール(38)を支持する駆動ロール支持部材(37)であって、前記容器支持部材(2,2′)に支持された前記粉体付着容器(G)の前記回転ロール(R3)に前記駆動ロール(38)が圧接する圧接位置と、前記容器支持部材(2,2′)から離隔する離隔位置との間で移動可能な前記駆動ロール支持部材(37)、
(A06′)前記開口(F2a)が閉塞された状態で、前記粉体付着容器(G)に付着した粉体を前記粉体付着容器(G)から離脱させる粉体離脱部材(28,42)、
(A07)前記作業室(S)内の粉体を吸引して回収する粉体吸引ノズル(41)。
【0034】
前記構成要件(A01),(A017),(A08),(A09′),(A06′),(A07)を備えた本発明の粉体回収装置では、内部に作業室(S)が形成された外壁(F)には、開閉可能な開口(F2a)が形成されている。容器支持部材(2,2′)は、前記作業室(S)内に粉体が付着した粉体付着容器(G)を支持し、前記粉体付着容器(G)は、粉体が付着した外周面の一部が外部に露出した状態で回転可能に支持された回転ロール(R3)を有する。回転駆動力が伝達される駆動ロール(38)を支持する駆動ロール支持部材(37)は、前記容器支持部材(2,2′)に支持された前記粉体付着容器(G)の前記回転ロール(R3)に駆動ロール(38)が圧接する圧接位置と、前記容器支持部材(2,2′)から離隔する離隔位置との間を移動する。粉体離脱部材(28,42)は、前記開口(F2a)が閉塞された状態で、前記粉体付着容器(G)に付着した粉体を前記粉体付着容器(G)から離脱させる。そして、粉体吸引ノズル(41)は、前記作業室(S)内の粉体を吸引して回収する。
【0035】
したがって、前記本発明の粉体回収装置では、前記粉体離脱部材(28,42)による粉体の離脱が、開口(F2a)が閉塞されて作業室(S)が密閉された状態で行われるので、回収作業時に粉体が作業室(S)外に飛散することが防止される。この結果、作業者が粉体付着容器(G)の着脱作業を行う作業環境の悪化が防止され、作業者が粉体を吸引することによる健康被害も防止される。
また、本発明の粉体回収装置では、前記粉体吸引ノズル(41)で粉体の吸引を行う際、駆動ロール(38)が回転ロール(R3)に圧接して回転駆動力が伝達される。したがって、回転ロール(R3)が回転し(従動し)、回転ロール(R3)の表面が順次外部に露出する。この結果、順次露出する部分から粉体が吸引・回収されるので、回転ロール(R3)の全外周面に付着した粉体を効率的に回収することができる。
【0036】
さらに、本発明の粉体回収装置において、前記圧接位置を調節可能に構成した場合、粉体付着容器(G)の種類が変更されて、粉体付着容器(G)の外形や回転ロール(R3)の外形(外径や軸方向の長さ等)が変更された場合でも、圧接位置を調節して駆動ロール(38)を回転ロール(R3)に圧接させることができる。また、本発明の粉体回収装置では、回転ロール(R3)のギヤ(RG3)等を使用して回転ロール(R3)を回転させていないので、回転ロール(R3)の外径や軸方向の長さや、ギヤの形状等に関係なく、回転ロール(R3)を回転させることができる。したがって、汎用性を高くすることができる。
【0037】
また、前記課題を解決するために本発明の粉体回収装置は、下記の構成要件(A01),(A017),(A08),(A06′),(A013′)を備えたことを特徴とする。
(A01)開閉可能な開口(F2a)が形成された外壁(F)であって、内部に作業室(S)を形成する前記外壁(F)、
(A017)前記作業室(S)内に粉体が付着した粉体付着容器(G)を支持する容器支持部材(2,2′)、
(A08)粉体が付着した外周面の一部が外部に露出した状態で回転可能に支持された回転ロール(R3)を有する前記粉体付着容器(G)、
(A06′)前記開口(F2a)が閉塞された状態で、前記粉体付着容器(G)に付着した粉体を前記粉体付着容器(G)から離脱させる粉体離脱部材(28,42)、
(A013′)前記作業室(S)の粉体を吸引する粉体吸引ノズル(41)を支持するノズル支持部材(39)であって、前記粉体付着容器(G)から離れた待機位置と、前記回転ロール(R3)に前記粉体吸引ノズル(41)の吸引口(41a)が隣接する作業位置との間で移動可能な前記ノズル支持部材(39)。
【0038】
前記構成要件(A01),(A017),(A08),(A06′),(A013′)を備えた本発明の粉体回収装置では、粉体離脱部材(28,42)は、外壁(F)に形成された開口(F2a)が閉塞された状態で、作業室(S)内に支持された粉体付着容器(G)に付着した粉体を前記粉体付着容器(G)から離脱させる。前記作業室(S)の粉体を吸引する粉体吸引ノズル(41)を支持するノズル支持部材(39)は、前記粉体付着容器(G)から離れた待機位置と、前記粉体付着容器(G)に支持された回転ロール(R3)に前記粉体吸引ノズル(41)の吸引口(41a)が隣接する作業位置との間を移動する。
したがって、前記本発明の粉体回収装置では、開口(F2a)が閉塞されて作業室(S)が密閉された状態で、前記粉体離脱部材(28,42)による粉体の離脱が行われるので、騒音問題が回避されると共に、回収作業時の粉体が作業室(S)外に飛散することが防止される。この結果、作業者が粉体付着容器(G)の着脱作業を行う作業環境の悪化が防止され、作業者が粉体を吸引することによる健康被害も防止される。
【0039】
また、本発明の粉体回収装置は、回転ロール(R3)に吸引口(41a)が隣接した状態で粉体の吸引が行われるので、粉体吸引ノズル(41)からの吸引量をそれ程大きくしなくても、粉体付着容器(G)から粉体を吸引・回収することができる。
さらに、本発明の粉体回収装置において、ノズル支持部材(39)の作業位置を調節可能に構成した場合、粉体付着容器(G)の種類が変更されて、粉体付着容器(G)の外形や回転ロール(R3)の外形(外径や軸方向の長さ等)が変更された場合でも、作業位置を調節して吸引口(41a)を回転ロール(R3)に隣接させることができる。したがって、粉体付着容器(G)や回転ロール(R3)の外形(形状や外径等)に関係なく、回転ロール(R3)に隣接した吸引口(41a)から粉体を回収でき、汎用性が高くなる。
【0040】
また、前記構成要件を備えた本発明の粉体回収装置において、下記の構成要件(A018)を備えることができる。
(A018)前記作業室(S)内において、前記粉体付着容器(G)に付着した粉体を離脱させるエアを吹き付けるエア吹付ノズル(28,42)によって構成された前記粉体離脱部材(28,42)。
前記構成要件(A018)を備えた本発明の粉体回収装置では、前記粉体離脱部材(28,42)はエア吹付ノズル(28,42)によって構成され、前記エア吹付ノズル(28,42)は、前記作業室(S)内において、前記粉体付着容器(G)に付着した粉体を離脱させるエアを吹き付ける。したがって、粉体付着容器(G)に付着した粉体を効率よく作業室(S)内に離脱させることができ、粉体吸引ノズル(41)によってエアと共に作業室(S)内の粉体を吸引して回収することができる。
【0041】
また、前記課題を解決するために本発明の粉体回収方法は、下記の工程(B01)〜(B07)を順次実行することを特徴とする。
(B01)内部に作業室(S)を形成する外壁(F)によって回転可能に支持され且つ、回転時に前記外壁(F)に形成された開口(F2a)を開閉する回転台(K)によって、前記開口(F2a)が閉塞された状態で、前記回転台(K)に支持された容器装着部材(2,2′)に粉体が付着した粉体付着容器(G)を装着する容器装着工程、
(B02)前記粉体付着容器(G)が装着された前記回転台(K)を、前記粉体付着容器(G)の着脱作業が行われる着脱位置から、前記容器装着部材(2,2′)が作業室(S)内に位置し且つ前記開口(F2a)が前記回転台(K)によって閉塞される粉体回収位置に回転させる回収位置回転工程、
(B03)前記回転台(K)から離れた待機位置から前記回転台(K)に装着された前記粉体付着容器(G)に近接する作業位置にノズル支持部材(39)を移動させる作業位置移動工程、
(B04)粉体離脱部材(28,42)によって前記粉体付着容器(G)から粉体を離脱させると共に、前記ノズル支持部材(39)に支持された粉体吸引ノズル(41)で作業室(S)内の粉体を吸引する粉体回収工程、
(B05)前記ノズル支持部材(39)を前記作業位置から前記待機位置に移動させる待機位置移動工程、
(B06)粉体回収後の前記粉体付着容器(G)が装着された前記回転台(K)を前記粉体回収位置から前記着脱位置に移動させる着脱位置回転工程、
(B07)前記着脱位置にある前記回転台(K)の前記容器装着部材(2,2′)から粉体回収後の前記粉体付着容器(G)を離脱させる容器離脱工程。
【0042】
前記工程(B01)〜(B07)を順次実行することを特徴とする粉体回収方法では、容器装着工程において、開口(F2a)が閉塞されて作業室(S)が密閉された状態で、粉体が付着した粉体付着容器(G)を回転台(K)に支持された容器装着部材(2,2′)に装着する。回収位置回転工程において、前記粉体付着容器(G)が装着された前記回転台(K)を、前記粉体付着容器(G)の着脱作業が行われる着脱位置から、前記容器装着部材(2,2′)が前記作業室(S)内に位置し且つ開口(F2a)が回転台(K)によって閉塞される粉体回収位置に回転させる。作業位置移動工程において、前記回転台(K)から離れた待機位置から前記回転台(K)に装着された粉体付着容器(G)に近接する作業位置にノズル支持部材(39)を移動させる。
【0043】
粉体回収工程において、粉体離脱部材(28,42)によって前記粉体付着容器(G)から粉体を離脱させると共に、前記ノズル支持部材(39)に支持された粉体吸引ノズル(41)で作業室(S)内の粉体を吸引する。待機位置移動工程において、前記ノズル支持部材(39)を前記作業位置から前記待機位置に移動させる。着脱位置回転工程において、粉体回収後の前記粉体付着容器(G)が装着された回転台(K)を前記粉体回収位置から前記着脱位置に移動させる。容器離脱工程において、前記着脱位置にある回転台(K)の容器装着部材(2,2′)から粉体回収後の前記粉体付着容器(G)を離脱させる。
【0044】
本発明の粉体回収方法では、開口(F2a)が閉塞されて作業室(S)が密閉された状態で、作業室(S)外で粉体付着容器(G)の着脱(装着・離脱)が行われる。そして、開口(F2a)が閉塞されて密閉された作業室(S)内で粉体付着容器(G)に付着した粉体の離脱及び吸引が行われる。
したがって、粉体付着容器(G)の着脱作業時及び粉体の離脱・吸引作業時に、作業室(S)外へ粉体が飛散することが防止される。この結果、作業者が粉体付着容器(G)の着脱作業を行う作業環境の悪化が防止され、作業者が粉体を吸引することによる健康被害も防止される。
また、ノズル支持部材(39)が待機位置と作業位置との間で移動可能に構成されているので、前記作業位置を調節可能に構成した場合、粉体の最も付着した位置に前記粉体吸引ノズル(41)を移動させることができ、粉体を効率的に回収できる。
【0045】
また、前記課題を解決するために本発明の粉体回収方法は、前記工程(B01)〜(B07)を順次実行する本発明の粉体回収方法において、前記工程(B02)の代わりに下記の工程(B02′)を実行することを特徴とする。
(B02′)前記粉体付着容器(G)が装着された前記回転台(K)を、前記粉体付着容器(G)の着脱作業が行われる着脱位置から、前記容器装着部材(2,2′)が作業室(S)内に位置し且つ前記開口(F2a)が前記回転台(K)によって閉塞される粉体回収位置に回転させる回収位置回転工程であって、前記回転台(K)を前記着脱位置から前記粉体回収位置に回転移動させる際に、前記粉体回収位置に位置決めする回転台位置決め部材(6)に前記回転台(K)を衝突させて前記粉体付着容器(G)を振動させる前記回収位置回転工程。
【0046】
前記工程(B01),(B02′),(B03)〜(B07)を実行することを特徴とする粉体回収方法では、前記回収位置回転工程において、前記粉体付着容器(G)が装着された状態で前記回転台(K)を前記着脱位置から前記粉体回収位置に回転移動させる際に、前記粉体回収位置に位置決めする回転台位置決め部材(6)に前記回転台(K)を衝突させて粉体付着容器(G)に振動を発生させる。
したがって、本発明の粉体回収方法では、前記回収位置回転工程で、粉体付着容器(G)に振動が発生した際に、粉体付着容器(G)に弱い付着力で付着した粉体を作業室(S)内に離脱させることができ、離脱した粉体を粉体吸引ノズル(41)で吸引して回収することができる。
【0047】
また、前記課題を解決するために、本発明の粉体回収方法は、下記の工程(B08)〜(B012)を順次実行することを特徴とする。
(B08)粉体が付着した回転ロール(R3)を有する粉体付着容器(G)を作業室(S)内に支持して前記作業室(S)を密閉する容器支持工程、
(B09)回転駆動力が伝達される駆動ロール(38)を支持する駆動ロール支持部材(37)を、前記作業室(S)内に支持された前記粉体付着容器(G)に対して離隔した離隔位置から、前記駆動ロール(38)と前記回転ロール(R3)とが圧接する圧接位置に移動させる圧接位置移動工程、
(B010)前記駆動ロール(38)を回転駆動させて、前記駆動ロール(38)と圧接する前記回転ロール(R3)を回転させた状態で、粉体離脱部材(28,42)によって前記粉体付着容器(G)から粉体を離脱させると共に、粉体吸引ノズル(41)によって前記作業室(S)内の粉体を吸引する粉体回収工程、
(B011)前記駆動ロール支持部材(37)を前記圧接位置から前記離隔位置に移動させる離隔位置移動工程、
(B012)前記粉体付着容器(G)を前記作業室(S)から取り出す容器取出工程。
【0048】
前記工程(B08)〜(B012)を順次実行する本発明の粉体回収方法では、容器支持工程において、粉体が付着した回転ロール(R3)を支持する粉体付着容器(G)を作業室(S)内に支持する。圧接位置移動工程において、回転駆動力が伝達される駆動ロール(38)を支持する駆動ロール支持部材(37)を、前記作業室(S)内に支持された粉体付着容器(G)に対して離隔した離隔位置から、前記駆動ロール(38)と前記回転ロール(R3)とが圧接する圧接位置に移動させる。粉体回収工程において、前記駆動ロール(38)を回転駆動させて、前記駆動ロール(38)と圧接する前記回転ロール(R3)を回転させた状態で、粉体離脱部材(28,42)によって前記粉体付着容器(G)から粉体を離脱させると共に、粉体吸引ノズル(41)によって作業室(S)内の粉体を吸引する。離隔位置移動工程において、前記駆動ロール支持部材(37)を前記圧接位置から前記離隔位置に移動させる。容器取出工程において、前記粉体付着容器(G)を前記作業室(S)から取り出す。
【0049】
したがって、本発明の粉体回収方法では、前記粉体吸引ノズル(41)で粉体の吸引を行う際、駆動ロール(38)によって従動する回転ロール(R3)が回転するため、回転ロール(R3)の外周面が順次外部に露出する。したがって、回転ロール(R3)の全外周面から粉体を効率的に回収することができる。
また、本発明の粉体回収方法において、容器支持工程の前に圧接位置を調節する工程を実行する場合、粉体付着容器(G)の種類が変更されて、粉体付着容器(G)の外形や回転ロール(R3)の外形(外径や軸方向の長さ等)が変更された場合でも、圧接位置を調節して駆動ロール(38)を回転ロール(R3)に圧接させることができる。また、回転ロール(R3)のギヤ(RG3)等を使用して回転ロール(R3)を回転させていないので、粉体付着容器(G)の外形や回転ロール(R3)の外形、ギヤの形状等に関係なく、回転ロール(R3)を回転させることができ、汎用性が高い。
【0050】
また、前記課題を解決するために本発明の粉体回収方法では、下記の工程(B013)〜(B017)を順次実行することを特徴とする。
(B013)粉体が付着した回転ロール(R3)を有する粉体付着容器(G)を作業室(S)内に支持して前記作業室(S)を密閉する容器支持工程、
(B014)粉体を吸引する粉体吸引ノズル(41)を支持するノズル支持部材(39)を、前記粉体付着容器(G)から離れた待機位置から、前記回転ロール(R3)に前記粉体吸引ノズル(41)の吸引口(41a)が隣接する作業位置に移動させる作業位置移動工程、
(B015)粉体離脱部材(28,42)によって前記粉体付着容器(G)から粉体を離脱させると共に、前記回転ロール(R3)に隣接する前記粉体吸引ノズル(41)の前記吸引口(41a)から粉体を吸引する粉体回収工程、
(B016)前記ノズル支持部材(39)を前記作業位置から前記待機位置に移動させる待機位置移動工程、
(B017)粉体回収後の前記粉体付着容器(G)を前記作業室(S)から取り出す容器取出工程。
【0051】
前記工程(B013)〜(B017)を順次実行する本発明の粉体回収方法では、容器支持工程において、粉体が付着した回転ロール(R3)を有する粉体付着容器(G)を作業室(S)内に支持する。作業位置移動工程において、粉体を吸引する粉体吸引ノズル(41)を支持するノズル支持部材(39)を、前記粉体付着容器(G)から離れた待機位置から、前記回転ロール(R3)に前記粉体吸引ノズル(41)の吸引口(41a)が隣接する作業位置に移動させる。粉体回収工程において、粉体離脱部材(28,42)によって前記粉体付着容器(G)から粉体を離脱させると共に、前記回転ロール(R3)に隣接する粉体吸引ノズル(41)の吸引口(41a)から粉体を吸引する。待機位置移動工程において、前記ノズル支持部材(39)を前記作業位置から前記待機位置に移動させる。容器取出工程において、粉体回収後の前記粉体付着容器(G)を前記作業室(S)から取り出す。
【0052】
したがって、本発明の粉体回収方法では、回転ロール(R3)に吸引口(41a)を隣接させて吸引を行うので、吸引量を大きくしなくても回転ロール(R3)に付着した粉体を効率的に回収できる。また、本発明の粉体回収方法において、前記容器支持工程の前に前記作業位置を調節する工程を実行する場合、粉体付着容器(G)の種類が変更されて、粉体付着容器(G)の外形や回転ロール(R3)の外形(外径や軸方向の長さ等)が変更された場合でも、作業位置を調節して吸引口(41a)を回転ロール(R3)に隣接させることができる。したがって、粉体付着容器(G)や回転ロール(R3)の外形等に関係なく粉体を吸引・回収でき、汎用性を高くできる。
【0053】
【発明の実施の形態】
次に図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、右方、左方、上方、下方、または、前側、後側、右側、左側、上側、下側とする。
また、図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
【0054】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1の粉体回収装置の説明図であり、図1Aは全体斜視図、図1Bは粉体回収装置の容器装着部材の拡大説明図である。
図2は図1AのII−II線断面図である。
図3は図1AのIII−III線断面図である。
図4は図1AのIV−IV線断面図である。
なお、図2において、後述の回転台(K)の下面に支持された第2容器装着部材(2′)及び現像器(G)は記載を省略している。
【0055】
図1において、本発明の粉体回収装置としてのトナー回収装置Uは、側壁F1と上壁F2とからなる外壁Fを有している。前記上壁F2の中央部には開口F2aが形成されている。図2〜図4において、前記上壁F2の下方には、トナー回収トレイTRが側壁F1によって固定支持されている(図4参照)。前記トナー回収トレイTRは、中央部に形成された回収口TR1と、外側から中央部の前記回収口TR1に向かって傾斜して形成された傾斜部TR2とを有している。そして、前記回収口TR1の下部には、着脱可能なトナー回収袋TB(図2、図4参照)が装着バンドTB1によって装着されている。前記側壁F1、前記上壁F2及びトナー回収トレイTRによって囲まれた内部に作業室Sが形成されている。
【0056】
図1において、前記上壁F2の上面の前部(+X側部分)には、左手用スタートスイッチSW1を備えた左側スイッチボックスSB1と、右手用スタートスイッチSW2、原点復帰スイッチSW3及び緊急停止スイッチSW4を備えた右側スイッチボックスSB2とが支持されている。前記右側スイッチボックスSB1から延びる信号ケーブルは、左側スイッチボックスSB2を経由して、上壁F2の右側後部(+Y側−X部)上面に支持されたコントロールボックスCBに接続されている。前記コントロールボックスCB内には基板(図示せず)が収容されており、各スイッチSW1〜SW4が押された時に各スイッチボックスSB1,SB2から伝達される信号に応じてトナー回収装置Uの制御が行われる。
【0057】
前記上壁F2の右部(+Y側部分)には、メインモータM1を有するモータユニット(回転駆動手段)MUが支持されている。前記モータユニットMUから延びる信号ケーブルは前記コントロールボックスCBに接続されており、前記メインモータM1の駆動・停止は、前記コントロールボックスCBによって制御される。
図1、図2において、前記モータユニットMUの左方(−Y方向)に隣接してギヤボックスGBが設けられている。図2において、前記ギヤボックスGB内には、モータユニットMUから延びる駆動軸MU1の先端に固着された駆動ギヤG1が収容されている。
【0058】
図1〜図4において、前記開口F2aには、前記開口F2aを閉塞するようにプレート状の回転台Kが配置されている。前記回転台Kの上面にはプレート状のベース1が支持されており、前記ベース1上に第1容器装着部材2(容器装着部材、容器支持部材)が支持されている。図1Bにおいて、前記第1容器装着部材2は、装着される現像器Gの下面を支持する左右一対の下面支持部2a,2aと、現像器Gの右端を位置決め支持する右端支持部2bと、現像器Gの左端を支持する左端支持部2cとを有している。そして、前記左端支持部2cには、各支持部2a〜2cで現像器Gを支持した状態で前記現像器Gを上方から押圧して、現像器Gを第1容器装着部材2に保持・装着する装着クリップ2dが支持されている。
前記下面支持部2a、右端支持部2b、左端支持部2c及び装着クリップ2dによって、前記第1容器装着部材2が構成されている。
【0059】
前記プレート状の回転台Kの下面には、前記ベース1及び第1容器装着部材2と同様に構成されたベース1′及び第2容器装着部材2′(容器装着部材、容器支持部材)が支持されている(図4参照)。
【0060】
前記容器装着部材2,2′には、上部カバーが取り外された状態の現像器(粉体付着容器)Gが装着される。図2、図4において、前記第1容器装着部材2に装着される前記現像器Gはトナー(粉体、現像剤)が収容される現像容器Vと、前記現像容器V内のトナーを撹拌して搬送する一対の搬送オーガR1,R2と、前記オーガR1,R2によって搬送されたトナーを磁力で吸着して搬送するマグネットロールR3とを有する。図2において、前記搬送オーガR1,R2及びマグネットロールR3の端部にはそれぞれ回転ギヤRG1〜RG3が固着されており、マグネットロールR3の回転ギヤRG3が搬送オーガR2の回転ギヤRG2に噛合い、搬送オーガR2の回転ギヤRG2が搬送オーガR1の回転ギヤRG1に噛合っている。即ち、マグネットロールR3が回転すると、前記回転ギヤRG1〜RG3によって回転が伝達されて搬送オーガR1,R2も回転する。
【0061】
図1〜図3において、前記回転台Kの左右両端部には、一対の回転軸支持部材3a,3bが支持されている。左側(−Y側)の回転軸支持部材3aには左側回転軸J1(図2、図3参照)が固定支持されており、前記左側回転軸J1は前記上壁F2の下面に支持されたベアリングによって回転可能に支持されている。そして、右側(+Y側)の回転軸支持部材3bには右側回転軸J2が固定支持されており、前記右側回転軸J2の右端(+Y端)は前記上壁F2の下面に支持されたベアリングによって回転可能に支持されている。図2において、前記右側回転軸J2の中央部には、前記ギヤボックスGB内の駆動ギヤG1と噛合う従動ギヤG2が固着されている。
したがって、前記モータユニットMUのメインモータM1が回転駆動すると、ギヤG1,G2により回転が伝達され、前記回転台Kは外壁F2に対し前記回転軸J1,J2を中心に回転移動する。
【0062】
図3、図4において、前記外壁Fの上壁F2の前側下面(+X側−Z面)には、前側位置決め部材(回転台位置決め部材、粉体離脱部材)6が支持されている。前記前側位置決め部材6は、上壁F2の下面に固定支持された前側位置決めシリンダ7と、前記前側位置決めシリンダ7によって前後方向(X軸方向)に移動可能に支持された前側位置決め当接部材8とからなっている。前記前側位置決め当接部材8は、前側位置決めシリンダ7によって、後方(−X方向)に移動し且つ開口F2a側に突出して前記回転台Kと係合する係合位置(図1,図3,図4参照)と、前方(+X方向)に移動し且つ前記開口F2a内から退避して前記回転台Kとの係合が解かれる退避位置(後述の図5B参照)との間を移動する。
【0063】
図3、図4において、前記上壁F2の後側下面(−X側−Z面)の右部には、後側位置決め部材(回転台位置決め部材)11が支持されている。前記後側位置決め部材11は、上壁F2の下面に固定支持された後側位置決めシリンダ12と、前記後側位置決めシリンダ12によって前後方向(X軸方向)に移動可能に支持された後側位置決め当接部材13とからなっている。そして、前記後側位置決め当接部材13は後方(−X方向)に行くに従って下方に傾斜して形成されたテーパ当接面13a(図4参照)を有する。
前記後側位置決め当接部材13は、前記後側位置決めシリンダ12によって、前方(+X方向)に移動し且つ開口F2a側に突出して回転台Kと係合する係合位置(図1、図3、図4参照)と、後方(−X方向)に移動し且つ開口F2a内から退避して回転台Kとの係合が解かれる退避位置(後述の図5B、図6A参照)との間を移動する。
【0064】
図1において、前記開口F2aと回転台Kとの間の隙間を埋めて作業室Sへの空気の流れを規制するために、前記後側位置決め部材11の左右両側の開口F2aにはエアカーテン16,16が支持され、前記回転軸支持部材3a,3bの前後両側には隙間ブロック17が固定支持されている。
したがって、前記回転台Kが位置決め部材6,11によって位置決めされている状態では、前記回転台K、回転軸支持部材3a,3b、エアカーテン16及び隙間ブロック17等によって、前記開口F2aは閉塞されて前記作業室Sは密閉状態に保持される。
【0065】
図3、図4において、前記上壁F2の前側下面(+X側−Z面)の右部には、前側エア吹付部材B1が配置されている。図4において、前記前側エア吹付部材B1は、前記上壁F2下面に支持されたエア吹付用シリンダ21を有している。前記エア吹付用シリンダ21には、エア吹付用シリンダ21作動時に上下方向(Z軸方向)に移動する移動ロッド22が支持されており、前記移動ロッド22の下端(−Z端)には後方(−X方向)に延びる被ガイドロッド23が支持されている。また、前記上壁F2下面(−Z面)には、下方に延びる角筒状のガイド筒24が支持されており、前記ガイド筒24の後面(−X面)に形成されたガイド孔(図示せず)を前記被ガイドロッド23が貫通し、被ガイドロッド23の上下方向(Z軸方向)への移動がガイドされる。
【0066】
図4において、前記被ガイドロッド23の後端にはアーム支持プレート26が支持され、前記アーム支持プレート26には後方(−X方向)に行くに従って上方(+Z方向)に傾斜するノズル支持アーム27が支持されている。そして、前記ノズル支持アーム27の後端(−X端)には、左右方向(Y軸方向)に沿って形成されたエア噴出口28aを有するエア吹付ノズル(粉体離脱部材)28が支持されている。前記エア吹付ノズル28から延びる吹付管28bは図示しない送風機に接続され、送風機作動時にエア吹付ノズル28のエア噴出口28aからエアが吹き出す。
前記エア吹付ノズル28は、前記エア吹付用シリンダ21を作動させることにより、上方(+Z方向)に移動して前記容器装着部材2,2′に装着された現像器Gに接近する作業位置(図4参照)と、下方(−Z方向)に移動して前記現像器Gから離れた待機位置(後述の図7A参照)との間で移動する。
前記エア吹付用シリンダ21、移動ロッド22、被ガイドロッド23、ガイド筒24、アーム支持プレート26、ノズル支持アーム27及びエア吹付ノズル28等によって前記エア吹付部材B1が構成されている。
【0067】
図2〜図4において、前記上壁F2の後端下面(−X端−Z面)には、トナー回収部材B2が配置されている。前記トナー回収部材B2は、前記上壁F2下面に固定支持された回収用シリンダ31を有している。そして、前記回収用シリンダ31の前端(+X端)には、回収用シリンダ31作動時に前後方向(X軸方向)に移動する回収部材支持体32が支持されている。図3において、前記回収部材支持体32には後方(−X方向)に延びる左右一対のガイドロッド33,33が支持され、前記ガイドロッド33,33は前記上壁F2下面に設けられたガイド部材34,34に係合している。したがって、前記ガイドロッド33及びガイド部材34によって、回収部材支持体32の前後方向(X軸方向)の移動がガイドされる。
【0068】
図2〜図4において、前記回収部材支持体32には、前側(+X側)が開放された箱状の回収部材本体36が支持されている。前記回収部材本体36の左右両端には前方に延びる一対のロール支持プレート(駆動ロール支持部材)37,37が支持されている。前記ロール支持プレート37,37の間には、ゴムロール(駆動ロール)38が回転可能に支持されている。図2、図3において、前記ゴムロール38の左端(−Y端)にはロールギヤG3が固着されている。前記回収部材本体36内部には駆動モータM2が固定支持されており、前記駆動モータM2の回転軸にはロール駆動ギヤG4が固着されている。そして、前記ロール駆動ギヤG4と前記ロールギヤG3との間には、タイミングベルトTB(図3参照)が装着されている。したがって、前記駆動モータM2の駆動により、前記ゴムロール38は回転駆動する。
【0069】
図2、図4において、前記回収部材本体36には、ノズル支持プレート(ノズル支持部材)39(図4参照)が支持されている。前記ノズル支持プレート39には、吸引口41aを有するトナー吸引ノズル(粉体吸引ノズル)41と、エア噴出口42aを有するエア吹付ノズル(粉体離脱部材)42とが支持されている。前記トナー吸引ノズル41の先端の吸引口41aは、前記ゴムロール38に近接して配置されている。前記トナー吸引ノズル41から延びる吸引管41bは図示しない吸引ポンプに接続され、エア吹付ノズル42から延びる吹付管42bは図示しない送風機に接続されている。なお、前記トナー回収装置Uの電源がオンの時は、前記吸引ポンプは常時作動しており、トナー吸引ノズル41の吸引口41aからエアを吸引している。
【0070】
前記回収用シリンダ31の作動により、回収部材本体36は、前方(+X方向)に移動して容器装着部材2,2′に装着された現像器Gに接近する前進位置(図4参照)と、後方(−X方向)に移動して現像器Gから離れた後退位置(後述の図7A参照)との間を移動する。前記回収部材本体36が前進位置に移動した際に、前記回収部材本体36に支持されたロール支持プレート37は、前記ゴムロール38が現像器GのマグネットロールR3に圧接する圧接位置に移動し、前記回収部材本体36に支持されたノズル支持プレート39は前記トナー吸引ノズル41の吸引口41aがマグネットロールR3に隣接する作業位置に移動する。また、前記回収部材本体36が後退位置に移動した際に、前記ロール支持プレート37は前記ゴムロール38が現像器Gから離れた離隔位置に移動し、ノズル支持プレート39は吸引口41aが現像器Gから離れた待機位置に移動する。
【0071】
前記回収用シリンダ31、回収部材支持体32、回収部材本体36、ロール支持プレート37、ゴムロール38、ノズル支持プレート39、トナー吸引ノズル41、エア吹付ノズル42、駆動モータM2及びギヤG3,G4等によって前記トナー回収部材B2が構成されている。
なお、前記メインモータM1、駆動モータM2、位置決めシリンダ7,12、エア吹付用シリンダ21、回収用シリンダ31及びエア吹付ノズル28,42の送風機(図示せず)等の作動及び停止は、前記コントロールボックスCBから伝達される制御信号により制御される。
【0072】
(実施の形態1の作用)
図5は本発明の実施の形態のトナー回収装置のトナー回収作業時の説明図であり、図5Aは回転台が回転を開始する前の状態を示す図、図5Bは回転台が回転中の状態を示す図である。
図6は前記図5の続きのトナー回収作業時の説明図であり、図6Aは前側回転台位置決め部材に回転台が衝突した状態を示す図、図6Bは回転台が回転台位置決め部材によって位置決めされた状態を示す図である。
図7は前記図6の続きのトナー回収作業時の説明図であり、図7Aは回収部材本体が現像器から離れた後退位置(離隔位置、待機位置)にある状態を示す図、図7Bは回収部材本体が現像器に接近した前進位置(圧接位置、作業位置)にある状態を示す図である。
【0073】
図5Aにおいて、前記構成を備えた本発明の粉体回収装置の実施の形態1のトナー回収装置Uでは、まず、容器装着工程(容器支持工程)において、作業室Sの外部に位置する第1容器装着部材2にトナー回収前の現像器Gが上部カバーを取り外された状態で装着される。前記現像器Gの装着は、回転台Kが位置決め部材6,11によって着脱位置(第1容器着脱位置)に位置決めされ且つ、回転台Kによって開口F2aが閉塞されて作業室Sが密閉された状態で行われる。
【0074】
次に、前記現像器Gが装着された状態で左手用スタートスイッチSW1と右手用スタートスイッチSW2を作業者が両手でオンにすると、回収位置回転工程に移り、位置決めシリンダ7,12が作動し、前記位置決め当接部材8,13が図5Aに示す係合位置から、図5Bに示す退避位置に移動する。前記位置決め当接部材8,13が退避位置に移動すると、前記回転台Kと位置決め当接部材8,13との係合が解かれ、回転台Kが回転可能となる。この状態で、前記メインモータM1が駆動し、回転台Kが回転する。前記回転台Kが回転開始後、180°回転するまでの間に、前記前側回転台位置決め部材6の前側位置決めシリンダ7が作動し、前側位置決め当接部材8が前記退避位置(図5B参照)から係合位置(図6A参照)に移動する。
【0075】
前記前側位置決め当接部材8が係合位置に移動した状態で回転台Kが180°回転すると、前記前側位置決め当接部材8に前記回転台Kが衝突して回転が停止する。この衝突時の衝撃によって、前記回転台Kに装着された現像器Gに振動が発生し、現像容器Vに付着した付着力の弱いほとんどのトナーが作業室S内に落下する(図6A参照)。作業室S内に落下したトナーは、前記トナー回収トレイTR上に落下し、傾斜部TR2にそって回収口TR1に搬送され、トナー回収袋TBに回収される。
【0076】
なお、このとき、前記回転台Kによって開口F2aが閉塞され且つ、開口F2aと回転台Kとの隙間には前記エアカーテン16や隙間ブロック17が設けられているので、作業室Sが密閉されている。また、前記吸引口41aから常時エアが吸引されているので、回転台Kの前端(+X端)と開口F2aとの隙間を通じて作業室S外部から内部に向かって空気(エア)の流れが発生している(図7Aの1点鎖線の矢印参照)。この結果、現像容器Vから落下したトナーが舞い上がって作業室S外へ飛散することが防止される。
【0077】
前記前側位置決め当接部材8に衝突して回転台Kの回転が停止すると、前記メインモータM1の駆動が停止する。そして、前記後側回転台位置決め部材11の後側位置決めシリンダ12が作動して後側位置決め当接部材13が前記退避位置(図5C参照)から係合位置(図5D参照)に移動する。このとき、前記回転台Kの後端面(−X端面)に後側位置決め当接部材13のテーパ面13aが当接する。前記テーパ面13aは後方に行くに従って下方に傾斜しているので、後側位置決め当接部材13が前方(即ち、係合位置)に向かって移動すると、回転台Kは図6Bにおいて時計回り方向の力を受ける。しかし、前記回転台Kの時計回り方向の移動は、前側位置決め当接部材8によって規制されているので、回転台Kは前側位置決め当接部材8に押し当てられる。したがって、前記回転台Kが衝突時の反動で、多少反時計回り方向に移動していても、前記後側位置決め当接部材13によって前側位置決め当接部材8に押し当てられる。この結果、前記回転台Kは、前記着脱位置(第1容器着脱位置)から180°回転して現像容器装着部材2に装着された現像器Gが作業室S内に位置する第1容器トナー回収位置(粉体回収位置、第1容器粉体回収位置、図6B参照)に確実に位置決めされた状態で保持される。
【0078】
次に、作業位置移動工程(圧接位置移動工程)に移り、前記回収用シリンダ31が作動して、回収部材本体36が前記後退位置(図7A参照)から前進位置(図7B参照)に移動する。したがって、前記回収部材本体36に支持されたゴムロール38が現像器GのマグネットロールR3に圧接し且つトナー吸引ノズル41の吸引口41aがマグネットロールR3に隣接する。このとき、前記エア吹付用シリンダ21も作動し、エア吹付ノズル28が上方に移動し、現像器Gに接近する作業位置(図7B参照)に移動する。
【0079】
次に、トナー回収工程(粉体回収工程)に移り、前記送風機(図示せず)が設定された時間作動し、エア吹付ノズル28,42からエアが吹き出され現像器Gの現像容器V内外に付着したトナーが作業室S内に離脱・飛散する。このとき、前記トナー吸引ノズル41から常時エアが吸引されているので、飛散したトナーがエアと共にトナー吸引ノズル41から吸引され、トナーが回収される。前記トナー吸引ノズル41の吸引口41aは、マグネットロールR3に隣接する位置で吸引を行っているので、回転台Kと前側位置決め当接部材8とが衝突して現像器Gに振動が発生した際に作業室S内に落下しなかった磁力によって付着したトナーを吸引して回収できる。なお、実施の形態1のトナー回収装置Uでは、トナー吸引ノズル41から常時エアの吸引を行っているが、トナー回収工程の時だけ前記吸引ポンプ(図示せず)を作動させトナー吸引ノズル41からトナーの吸引を行うことも可能である。
【0080】
また、前記トナー回収工程において、前記エア吹付ノズル28,42によるエアの吹き付けと同時に駆動モータM2が作動し、ゴムロール38が回転駆動する。前記ゴムロール38が回転駆動すると、ゴムロール38に圧接するマグネットロールR3に回転駆動力が伝達され、マグネットロールR3が従動する(連れ回る)。したがって、回転するマグネットロールR3の外周が順次吸引口41aに隣接するので、マグネットロールR3の全外周面に付着したトナーがトナー吸引ノズル41で吸引されて回収される。また、マグネットロールR3が回転する際、回転ギヤRG1〜RG3により回転が伝達されるので、搬送オーガR1,R2も回転する。したがって、前記エア吹付ノズル28,42から吹き出したエアが、回転する搬送オーガR1,R2の全ての面及び現像容器V全体に吹き付けられ、ムラなくトナーを離脱させること(即ち、現像容器Vのクリーニング)ができる。
【0081】
前記トナー回収工程開始後、設定された時間が経過してエアの吹き付けが終了すると、待機位置移動工程(離隔位置移動工程)に移り、前記回収用シリンダ31が作動して、回収部材本体36が前記前進位置(図7Bの状態)から回転台Kの回転の妨げにならない後退位置(図7Aの状態)に移動する。即ち、前記回収部材本体36に支持されたゴムロール38がマグネットロールR3から離隔し且つトナー吸引ノズル41の吸引口41aがマグネットロールR3から離れる。このとき、前記エア吹付用シリンダ21も作動し、エア吹付ノズル28が下方に移動し、現像器Gから離隔した待機位置(図7A参照)に移動する。
【0082】
前記第1容器装着部材2に装着された現像器Gのトナー回収作業が行われ(トナー回収工程)、回収部材本体36が後退位置へ移動している(待機位置移動工程)間に、第2容器装着部材2′に装着されていたトナー回収後の現像器Gが作業者によって取り外され(容器離脱工程、図7A参照)、トナー回収前の新たな現像器Gが装着される(容器装着工程、図7B参照)。即ち、第1容器装着部材2に装着された現像器Gのトナー回収工程及び待機位置移動工程と並行して、第2容器装着部材2′に装着された現像器Gの容器離脱工程及び容器装着工程が実行される。
【0083】
前記待機位置移動工程が終了し且つ前記スタートスイッチSW1,SW2がオンになると、着脱位置回転工程に移る。前記着脱位置回転工程では、前記回収位置回転工程と同様に回転台位置決め部材6,11が作動し(図5A,図5B,図6A,図6Bの括弧付き符号参照)、回転台Kが前記トナー回収位置(第1容器トナー回収位置)から、第1容器装着部材2に装着されたトナー回収後の現像器Gが作業室S外部に位置する着脱位置(第1容器着脱位置)に移動し、位置決めされる。このとき同時に、前記第1容器装着部材2に対して回転台Kの裏面側に設けられている第2容器装着部材2′は、着脱位置からトナー回収位置に移動して位置決めされる。
【0084】
前記回転台Kが位置決めされて着脱位置移動工程が終了すると、作業者が第1容器装着部材2に装着されたトナー回収後の現像器Gを第1容器装着部材2から離脱させ(容器離脱工程、容器取出工程)、第1容器装着部材2に装着された現像器Gのトナー回収作業が終了する。この結果、トナーがトナー回収袋TB及びトナー吸引ノズル41によって回収され、マグネットロールR3を含め現像器Gがクリーニングされる。
続けて新たな現像器Gのトナー回収作業を行う場合、第1容器装着部材2に新たな現像器Gを装着する(容器装着工程、容器支持工程)。なお、この間、第2容器装着部材2′に装着された現像器Gに対し、前記作業位置移動工程(圧接位置移動工程)、トナー回収工程及び待機位置移動工程(離隔位置移動工程)が順次実行され、第2容器装着部材2′に装着された現像器Gに付着したトナーの回収が実行される。
【0085】
したがって、実施の形態1のトナー回収装置Uでは、作業者がトナー回収装置UのスタートスイッチSW1,SW2を一度オンにすると、第1容器装着部材2に装着された現像器Gに対して、前記回収位置回転工程、作業位置移動工程、トナー回収工程及び待機位置移動工程が実行されると共に、第2容器装着部材2′に装着された現像器Gに対して着脱位置回転工程が実行される。そして、再びスタートスイッチSW1,SW2をオンにすると、第1容器装着部材2に装着された現像器Gに対して着脱位置回転工程が実行されると共に、第2容器装着部材2′に装着された現像器Gに対して、前記回収位置回転工程、作業位置移動工程、トナー回収工程及び待機位置移動工程が実行される。
なお、作業者が原点復帰スイッチSW3をオンにした場合、前記回収位置回転工程又は着脱位置回転工程が実行され、回転台Kが180°回転して、着脱位置又はトナー回収位置に位置決めされる。また、スタートスイッチSW1,SW2又は原点復帰スイッチSW3をオンにして各工程が実行中にトラブルが発生した場合、緊急停止スイッチSW4をオンにすることにより工程が緊急停止される。
【0086】
前記容器装着工程〜容器離脱工程を順次実行する実施の形態1のトナー回収方法(粉体回収方法)及びトナー回収装置Uでは、開口F2aが回転台Kによって閉塞されて作業室Sが密閉された状態でトナーの離脱及び回収が行われるので、トナーが作業室S外部に飛散することが防止される。また、現像器Gは、回転台Kが着脱位置に移動して作業室Sが密閉され、容器装着部材2,2′が作業室S外部にある時に着脱されるので、トナーが外部に飛散せず、現像器Gの交換のために作業室S内部に作業者が立ち入る必要もない。この結果、作業者が現像器の着脱作業を行う作業環境の悪化が防止され、作業者がトナーを吸引することによる健康被害も防止される。
【0087】
また、実施の形態1のトナー回収方法及びトナー回収装置Uでは、回転駆動するゴムロール38がマグネットロールR3に圧接し、マグネットロールR3が従動するので、マグネットロールR3の外周面が順次現像容器Vの外部に露出し、隣接するトナー吸引ノズル41の吸引口41aにゴムロール38の外周面が順次が対向する。即ち、マグネットロールR3の全外周面に磁力で吸着したトナー(現像剤)を回収することができる。また、トナーが多く付着したマグネットロールR3に前記吸引口41aが隣接しているので、トナーの吸引量を大きくしなくてもトナーの回収を効率的に行うことができ、高出力・高コストの吸引ポンプを使用しなくて済む。
【0088】
さらに、実施の形態1のトナー回収方法及びトナー回収装置Uでは、回転台Kの両面に容器装着部材2,2′が設けられているので、前述のように、一方の容器装着部材2に装着された現像器Gからトナーの回収(クリーニング)が行われている間に、他方の容器装着部材2′からトナー回収後の現像器Gが取り外され、新たにトナー回収前の現像器Gを装着できる。したがって、トナー回収作業の効率を高めることができる。
【0089】
また、実施の形態1のトナー回収方法及びトナー回収装置Uでは、前記容器装着部材2の左端支持部2cを左右方向(Y軸方向)にスライド調節可能に構成したり、ベース1に対して各支持部2a〜2cを着脱可能なアタッチメントとして構成することにより、容器装着部材2,2′に装着する現像器Gの機種の変更に容易に対応することが可能である。
前記容器装着部材2,2′に装着される現像器Gの機種が変更された場合、前記回収部材本体36の前進位置を調節することによってマグネットロールR3とゴムロール38とを圧接させ且つマグネットロールR3に吸引口41aを隣接させることができる。即ち、現像器Gの機種ごとに異なる現像容器Vの外形やマグネットロールR3の外径や軸方向の長さに関係なく、マグネットロールR3を回転させることができ且つ、吸引口41aをマグネットロールR3に隣接させることができる。したがって、トナー回収装置Uは汎用性が高くなる。
【0090】
なお、前記前進位置は、例えば、コントロールボックスCB内のメモリーに機種ごとの前進位置のデータをあらかじめ記憶させておき、現像器Gの機種変更時に作業者がボタンを押して変更したり、マグネットロールR3と回収部材本体36との距離を検出するセンサを設けてセンサの検出結果によって距離が0になる(即ち、マグネットロールR3と回収部材本体36とが当接する)まで回収部材本体36を移動させたりすることによって調節することができる。
【0091】
さらに、実施の形態1のトナー回収方法及びトナー回収装置Uでは、回転ギヤRG3を使用せず、ゴムロール38をマグネットロールR3に圧接させて回転駆動力を伝達させているので、マグネットロールR3の外径や回転軸方向の長さ(左右方向の長さ)やギヤの外径やギヤ溝の深さに関係なくマグネットロールR3を回転させることができる。したがって、汎用性が高い。
また、回収部材本体36の前進位置の調節により、吸引口41aはマグネットロールR3に隣接した位置に移動できるので、マグネットロールの形状の変更に応じてトナー吸引ノズル41の形状等を変更する必要がない。即ち、現像容器Vの外形やマグネットロールR3の外径等に関係なく、マグネットロールR3に隣接する吸引口41aから吸引できるので、汎用性が高くなる。
【0092】
なお、実施の形態1のトナー回収装置Uでは、作業者が第2容器装着部材2′に現像器Gを着脱している間に回転台Kが回転すると作業者に危険が及ぶため、待機位置移動工程が終了してもスタートスイッチSW1,SW2がオンにならないと着脱位置移動工程に移行しないよう構成されているが、回転台Kに容器装着部材が1つしか設けられていない場合、待機位置移動工程終了後、自動的に着脱位置移動工程に移行するよう制御することも可能である。
【0093】
(変更例)
以上、本発明の実施の形態を詳述したが、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更例(H01)〜(H013)を下記に例示する。
(H01)前記実施の形態1において、粉体付着容器としてトナー(現像剤)が付着した現像器を使用したが、これに替えて、例えば、小麦粉等の粉体の付着した粉体付着容器を使用することもできる。
(H02)前記実施の形態1において、開口F2aに回転台Kを配置したが、開口F2aに対し着脱可能に構成され且つ装着時に開口F2aを閉塞する形状の容器支持プレート(容器支持部材)等を使用し、前記容器支持プレートの下面に粉体付着容器を保持して作業室S内に粉体付着容器を支持することも可能である。
【0094】
(H03)前記実施の形態1において、開口F2aに回転台Kを配置する替わりに、開口F2aを開閉するシャッタを設け、作業室S内部に配置した容器支持部材に現像器G(粉体付着容器)を支持するよう構成することもできる。
(H04)前記実施の形態1において、駆動ロールとしてゴムロール38を使用したが、ゴム以外の材料で構成されたロール状部材を使用することも可能である。
(H05)前記実施の形態1において、回転台Kの回転を前側回転台位置決め部材6に衝突させた後、後側回転台位置決め部材11で位置決めしたが、メインモータM1としてステッピングモータ等を使用することにより、モータの回転で回転台の回転位置を位置決めし、位置決め部材6,11を省略することも可能である。
【0095】
(H06)前記実施の形態1において、エア吹き付けノズル28,42に替えて、現像器Gに接触してトナーを掻き落とすブラシ等によって構成された粉体離脱部材を使用することができる。
(H07)前記実施の形態1において、駆動ロール支持部材(駆動ロール支持プレート37)とノズル支持部材(ノズル支持プレート39)とを回収部材本体36に支持して1つの回収用シリンダ31で移動させたが、駆動ロール支持部材とノズル支持部材とをそれぞれ独立に移動可能に構成することも可能である。
(H08)前記実施の形態1において、回転台Kの回転時に作業者が誤って手を挟んだりしないように、両手でスタートスイッチSW1,SW2をオンにした場合に作動を開始するよう構成したが、物が挟まったことを検知するセンサ等を配置する場合、前記スタートスイッチを片手でオンにできるスイッチにすることができる。
【0096】
(H09)前記実施の形態1において、前記粉体回収装置は、磁力で付着した粉体に限らず、例えば、静電気等で付着した粉体を回収することも可能である。即ち、マグネットロール以外の部材に付着した粉体を回収することも可能である。
(H010)前記実施の形態1において、トナー回収部材B2の移動方向は前後方向(X軸方向)に限定されず、エア吹き付け部材B1と同様に上下方向(Z軸方向)に移動可能に構成することも可能であるし、左右方向(Y軸方向)に移動するよう構成することも可能である。また、前後方向の1軸方向だけでなく、前後方向と上下方向の2軸方向に移動可能に構成することも可能である。
(H011)前記実施の形態1において、位置決め当接部材8,13、エア吹付ノズル28,42、ゴムローラ38及びトナー吸引ノズル41等を移動させるためにシリンダ7,12,21,31を使用したが、シリンダに替えて、モータとギヤ等を使用して移動させることも可能である。
【0097】
(H012)前記実施の形態1において、外部に露出したマグネットロールからトナーを吸引するので、現像器上部のカバーを取らなくても、現像器内部のトナーを搬送オーガR1,R2でマグネットロールR3に搬送して、マグネットロールR3から吸引して回収することができる。なお、現像器内部のトナーを別途回収し、前記マグネットロールR3に付着したトナーのみを回収したい場合も、現像器のカバーを取らずに回収作業を行うことができる。
(H013)前記実施の形態1において、前記ゴムローラ38の替わりに、円周上に複数の貫通孔を形成したパイプ状のロール部材を使用し、パイプ状のロール部材内部にトナー吸引ノズルを配置して貫通孔を通じてトナーを吸引することにより、マグネットロールR3の回転駆動と同時に圧接部でトナーの吸引を行うこともできる。
【0098】
【発明の効果】
前述の本発明の粉体回収装置及び粉体回収方法は、下記の効果(E01)〜(E06)を奏することができる。
(E01)粉体回収作業時に粉体の飛散を低減し、作業者の健康被害や作業環境の悪化、粉塵爆発を防止することができる。
(E02)磁力等の強い付着力で付着した粉体を回収することができる。
(E03)回転ロールの全表面の付着トナーを効率よく回収することができる。
(E04)ギヤの形状や大きさ、回転ロールの軸の長さや太さに関係なく、回転ロールに回転力を伝達できるようにすることができる。
(E05)粉体付着容器の回転ロールの形状や粉体付着容器の外形に関係なく、効率よく粉体を回収することができる。
(E06)回転ロールの外形や粉体付着容器の外形に関係なく効率的に粉体の回収を行うことができる汎用性の高い粉体回収装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施の形態1の粉体回収装置の説明図であり、図1Aは全体斜視図、図1Bは粉体回収装置の容器装着部材の拡大説明図である。
【図2】図2は図1AのII−II線断面図である。
【図3】図3は図1AのIII−III線断面図である。
【図4】図4は図1AのIV−IV線断面図である。
【図5】図5は本発明の実施の形態のトナー回収装置のトナー回収作業時の説明図であり、図5Aは回転台が回転を開始する前の状態を示す図、図5Bは回転台が回転中の状態を示す図である。
【図6】図6は前記図5の続きのトナー回収作業時の説明図であり、図6Aは前側回転台位置決め部材に回転台が衝突した状態を示す図、図6Bは回転台が回転台位置決め部材によって位置決めされた状態を示す図である。
【図7】図7は前記図6の続きのトナー回収作業時の説明図であり、図7Aは回収部材本体が現像器から離れた後退位置(離隔位置、待機位置)にある状態を示す図、図7Bは回収部材本体が現像器に接近した前進位置(圧接位置、作業位置)にある状態を示す図である。
【符号の説明】
F…外壁、F2a…開口、G…粉体付着容器、K…回転台、MU…回転駆動手段、S…作業室、R3…回転ロール,マグネットロール、2,2′…容器装着部材,容器支持部材、2…第1容器装着部材、2′…第2容器装着部材、6,11…回転台位置決め部材、28,42…粉体離脱部材,エア吹付ノズル、37…駆動ロール支持部材、38…駆動ロール、39…ノズル支持部材、41…粉体吸引ノズル、41a…吸引口。
Claims (13)
- 下記の構成要件(A01)〜(A07)を備えた粉体回収装置、
(A01)開閉可能な開口が形成された外壁であって、内部に作業室を形成する前記外壁、
(A02)粉体が付着した粉体付着容器が着脱可能に装着される容器装着部材を支持し、前記外壁によって回転可能に支持され且つ回転時に前記開口を開閉する回転台、
(A03)前記容器装着部材が前記作業室の外部に位置し且つ前記開口を閉塞して前記粉体付着容器の着脱作業が行われる着脱位置と、前記容器装着部材が前記作業室内部に位置し且つ前記開口を閉塞した状態で前記粉体付着容器に付着した粉体の回収作業が行われる粉体回収位置との間で回転移動する前記回転台、
(A04)前記回転台を前記着脱位置と前記粉体回収位置との間で回転移動させる回転駆動手段、
(A05)前記回転台に係合して前記回転台を前記着脱位置または前記粉体回収位置に位置決めする係合位置と、前記回転台との係合が解かれ前記回転台を回転移動可能にする退避位置との間で移動可能な回転台位置決め部材、
(A06)前記回転台が前記粉体回収位置に位置決めされた状態で、前記粉体付着容器に付着した粉体を前記粉体付着容器から離脱させる粉体離脱部材、
(A07)前記作業室内の粉体を吸引して回収する粉体吸引ノズル。 - 下記の構成要件(A08),(A09)を備えた請求項1記載の粉体回収装置、
(A08)粉体が付着した外周面の一部が外部に露出した状態で回転可能に支持された回転ロールを有する前記粉体付着容器、
(A09)回転駆動力が伝達される駆動ロールを支持する駆動ロール支持部材であって、前記容器装着部材に装着された前記粉体付着容器の前記回転ロールに圧接して前記回転ロールに回転駆動力が伝達される圧接位置と、前記容器装着部材から離隔した離隔位置との間で移動可能な前記駆動ロール支持部材。 - 下記の構成要件(A010)〜(A012)を備えた請求項2記載の粉体回収装置、
(A010)現像剤によって構成された前記粉体、
(A011)前記現像剤を磁力によって吸着するマグネットロールによって構成された前記回転ロール、
(A012)前記現像剤を吸引する吸引口を有する前記粉体吸引ノズルであって、前記回転ロールに前記吸引口が隣接した状態で前記回転ロールに磁力で吸着された現像剤を吸引する前記粉体吸引ノズル。 - 下記の構成要件(A013)を備えた請求項2または3記載の粉体回収装置、
(A013)前記粉体吸引ノズルを支持するノズル支持部材であって、前記粉体付着容器から離れた待機位置と、前記粉体付着容器の前記回転ロールに前記粉体吸引ノズルの吸引口が隣接する作業位置との間で移動可能な前記ノズル支持部材。 - 下記の構成要件(A014),(A015)を備えた請求項1ないし4のいずれか記載の粉体回収装置、
(A014)第1面に第1容器装着部材を支持し且つ前記第1面の裏面である第2面に第2容器装着部材を支持するプレート状の前記回転台、
(A015)前記第1容器装着部材が前記作業室の外部に位置して前記第1容器装着部材に前記粉体付着容器の着脱作業が行われ且つ前記第2容器装着部材に装着された前記粉体付着容器に付着した粉体の回収作業が行われる第1容器着脱位置と、前記第1容器装着部材に装着された前記粉体付着容器に付着した粉体の回収作業が行われ且つ前記第2容器装着部材が前記作業室の外部に位置して前記第2容器装着部材に装着された前記粉体付着容器の着脱作業が行われる第1容器粉体回収位置との間で回転移動する前記回転台。 - 下記の構成要件(A016)を備えた請求項1ないし5のいずれか記載の粉体回収装置、
(A016)前記回転台が前記着脱位置または前記粉体回収位置へ回転移動する際に、前記回転台と衝突して、前記容器装着部材に装着された前記粉体付着容器に振動を発生させる前記回転台位置決め部材。 - 下記の構成要件(A01),(A017),(A08),(A09′),(A06′),(A07)を備えた粉体回収装置、
(A01)開閉可能な開口が形成された外壁であって、内部に作業室を形成する前記外壁、
(A017)前記作業室内に粉体が付着した粉体付着容器を支持する容器支持部材、
(A08)粉体が付着した外周面の一部が外部に露出した状態で回転可能に支持された回転ロールを有する前記粉体付着容器、
(A09′)回転駆動力が伝達される駆動ロールを支持する駆動ロール支持部材であって、前記容器支持部材に支持された前記粉体付着容器の前記回転ロールに前記駆動ロールが圧接する圧接位置と、前記容器支持部材から離隔する離隔位置との間で移動可能な前記駆動ロール支持部材、
(A06′)前記開口が閉塞された状態で、前記粉体付着容器に付着した粉体を前記粉体付着容器から離脱させる粉体離脱部材、
(A07)前記作業室内の粉体を吸引して回収する粉体吸引ノズル。 - 下記の構成要件(A01),(A017),(A08),(A06′),(A013′)を備えた粉体回収装置、
(A01)開閉可能な開口が形成された外壁であって、内部に作業室を形成する前記外壁、
(A017)前記作業室内に粉体が付着した回転ロールを支持する粉体付着容器を支持する容器支持部材、
(A08)粉体が付着した外周面の一部が外部に露出した状態で回転可能に支持された回転ロールを有する前記粉体付着容器、
(A06′)前記開口が閉塞された状態で、前記粉体付着容器に付着した粉体を前記粉体付着容器から離脱させる粉体離脱部材、
(A013′)前記作業室の粉体を吸引する粉体吸引ノズルを支持するノズル支持部材であって、前記粉体付着容器から離れた待機位置と、前記回転ロールに前記粉体吸引ノズルの吸引口が隣接する作業位置との間で移動可能な前記ノズル支持部材。 - 下記の構成要件(A018)を備えた請求項1ないし8のいずれか記載の粉体回収装置、
(A018)前記作業室内において、前記粉体付着容器に付着した粉体を離脱させるエアを吹き付けるエア吹付ノズルによって構成された前記粉体離脱部材。 - 下記の工程(B01)〜(B07)を順次実行することを特徴とする粉体回収方法、
(B01)内部に作業室を形成する外壁によって回転可能に支持され且つ、回転時に前記外壁に形成された開口を開閉する回転台によって、前記開口が閉塞された状態で、前記回転台に支持された容器装着部材に粉体が付着した粉体付着容器を装着する容器装着工程、
(B02)前記粉体付着容器が装着された前記回転台を、前記粉体付着容器の着脱作業が行われる着脱位置から、前記容器装着部材が前記作業室内に位置し且つ前記開口が前記回転台によって閉塞される粉体回収位置に回転させる回収位置回転工程、
(B03)前記回転台から離れた待機位置から前記回転台に装着された前記粉体付着容器に近接する作業位置にノズル支持部材を移動させる作業位置移動工程、
(B04)粉体離脱部材によって前記粉体付着容器から粉体を離脱させると共に、前記ノズル支持部材に支持された粉体吸引ノズルで作業室内の粉体を吸引する粉体回収工程、
(B05)前記ノズル支持部材を前記作業位置から前記待機位置に移動させる待機位置移動工程、
(B06)粉体回収後の前記粉体付着容器が装着された前記回転台を前記粉体回収位置から前記着脱位置に移動させる着脱位置回転工程、
(B07)前記着脱位置にある前記回転台の前記容器装着部材から粉体回収後の前記粉体付着容器を離脱させる容器離脱工程。 - 下記の工程(B01),(B02′),(B03)〜(B07)を順次実行することを特徴とする粉体回収方法、
(B01)内部に作業室を形成する外壁によって回転可能に支持され且つ、回転時に前記外壁に形成された開口を開閉する回転台によって、前記開口が閉塞された状態で、前記回転台に支持された容器装着部材に粉体が付着した粉体付着容器を装着する容器装着工程、
(B02′)前記粉体付着容器が装着された前記回転台を、前記粉体付着容器の着脱作業が行われる着脱位置から、前記容器装着部材が前記作業室内に位置し且つ前記開口が前記回転台によって閉塞される粉体回収位置に回転させる回収位置回転工程であって、前記回転台を前記着脱位置から前記粉体回収位置に回転移動させる際に、前記粉体回収位置に位置決めする回転台位置決め部材に前記回転台を衝突させて前記粉体付着容器に振動を発生させる前記回収位置回転工程、
(B03)前記回転台から離れた待機位置から前記回転台に装着された前記粉体付着容器に近接する作業位置にノズル支持部材を移動させる作業位置移動工程、
(B04)粉体離脱部材によって前記粉体付着容器から粉体を離脱させると共に、前記ノズル支持部材に支持された粉体吸引ノズルで作業室内の粉体を吸引する粉体回収工程、
(B05)前記ノズル支持部材を前記作業位置から前記待機位置に移動させる待機位置移動工程、
(B06)粉体回収後の前記粉体付着容器が装着された前記回転台を前記粉体回収位置から前記着脱位置に移動させる着脱位置回転工程、
(B07)前記着脱位置にある前記回転台の前記容器装着部材から粉体回収後の前記粉体付着容器を離脱させる容器離脱工程。 - 下記の工程(B08)〜(B012)を順次実行することを特徴とする粉体回収方法、
(B08)粉体が付着した回転ロールを支持する粉体付着容器を作業室内に支持して前記作業室を密閉する容器支持工程、
(B09)回転駆動力が伝達される駆動ロールを支持する駆動ロール支持部材を、前記作業室内に支持された前記粉体付着容器に対して離隔した離隔位置から、前記駆動ロールと前記回転ロールとが圧接する圧接位置に移動させる圧接位置移動工程、
(B010)前記駆動ロールを回転駆動させて、前記駆動ロールと圧接する前記回転ロールを回転させた状態で、粉体離脱部材によって前記粉体付着容器から粉体を離脱させると共に、粉体吸引ノズルによって前記作業室内の粉体を吸引する粉体回収工程、
(B011)前記駆動ロール支持部材を前記圧接位置から前記離隔位置に移動させる離隔位置移動工程、
(B012)前記粉体付着容器を前記作業室から取り出す容器取出工程。 - 下記の工程(B013)〜(B017)を順次実行することを特徴とする粉体回収方法、
(B013)粉体が付着した回転ロールを支持する粉体付着容器を作業室内に支持して前記作業室を密閉する容器支持工程、
(B014)粉体を吸引する粉体吸引ノズルを支持するノズル支持部材を、前記粉体付着容器から離れた待機位置から、前記回転ロールに前記粉体吸引ノズルの吸引口が隣接する作業位置に移動させる作業位置移動工程、
(B015)粉体離脱部材によって前記粉体付着容器から粉体を離脱させると共に、前記回転ロールに隣接する前記粉体吸引ノズルの前記吸引口から粉体を吸引する粉体回収工程、
(B016)前記ノズル支持部材を前記作業位置から前記待機位置に移動させる待機位置移動工程、
(B017)粉体回収後の前記粉体付着容器を前記作業室から取り出す容器取出工程。
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JP2002321691A JP2004157261A (ja) | 2002-11-05 | 2002-11-05 | 粉体回収装置及び粉体回収方法 |
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WO2009126105A1 (en) * | 2008-04-10 | 2009-10-15 | Tfm Sweden Aktiebolag | Device for handling of toner powder |
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2002
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