JP2004157242A - 定着装置 - Google Patents

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Eiji Uekawa
英治 植川
Satoru Izawa
悟 伊澤
Shinji Hashiguchi
伸治 橋口
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Abstract

【課題】定着装置の最大通紙幅の記録材以外に、それより幅の狭い小サイズを含む記録材が混在してプリントされる場合においても、効果的にトナー汚れを除去するクリーニングシーケンスを有する定着装置を提供すること。
【解決手段】画像形成終了後の加圧ローラ20の回転停止時に、加熱ヒータ11を所定時間オンして定着ニップ部Nを加熱する後温調工程、前記後温調後に加熱ヒータ11を所定時間オフして定着ニップ部Nを冷却する後冷却工程、前記後冷却後に加圧ローラ20を再回転させるステップ送り工程、を順次経て、加圧ローラ20表面のトナーを対向する定着フィルム13表面に転移させるクリーニングシーケンスを有し、更に、前記定着ニップ部Nの記録材搬送方向と直交する幅方向の最大通紙幅より幅の狭い記録材を使用した場合は、画像形成終了後の加圧ローラ20の回転停止時に、前記加熱ヒータ11を所定時間オンせずに定着ニップ部Nを冷却する冷却工程を経てから前記後温調工程以降の工程に移ることを特徴とする。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、レーザービームプリンタ等の画像形成装置において、記録材(転写材・印字用紙・感光紙・静電記録紙等)に形成担持させた未定着トナー画像を、加熱体を内包した定着回転体と加圧回転体の圧接部である定着ニップ部を通過させることにより固着像として熱定着処理する定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真方式を採用する画像形成装置においては、未定着トナー像を担持した記録材を、互いに圧接して回転する定着ローラと加圧ローラとで形成されるニップ部を通過させることにより加熱定着させる、いわゆる熱ローラ方式の加熱定着装置が広く用いられている。
【0003】
また、特にスタンバイ時に加熱定着装置に電力を供給せず、クイックスタート性や省エネルギー性に優れたフィルム加熱方式による加熱定着方法の一例が特開昭63−313182号公報・特開平2−157878号公報・特開平4−44075号公報・特開平4−204980公報等に提案され実用化されている。
【0004】
すなわちアルミナや窒化アルミ等を基板に用いたセラミックヒータと、加圧ローラとの間に耐熱性の薄肉樹脂フィルム(以下、定着フィルムと記す)を挟んで圧接ニップ部(以下、定着ニップ部と記す)を形成させ、その定着フィルムと加圧ローラとの間に未定着トナー画像を形成担持させた記録材を導入して、定着フィルムと一緒に挟持搬送させる。定着フィルムを介してセラミックヒータの熱エネルギーを記録材に与えるとともに、定着ニップ部での加圧力を受けて未定着トナー画像を定着させるものである。
【0005】
上記ような熱ローラ方式あるいはフィルム加熱方式の加熱定着装置を用いたプリンタ、複写機等の各種画像形成装置では、未定着トナーと逆極性のバイアスを定着部材側(定着ローラや定着フィルム)に印加したり、或いはトナーと同極性のバイアスを加圧ローラ側に印加する等の方法により、未定着トナー画像が定着ローラあるいは定着フィルムにオフセットするのを防いでいる。
【0006】
しかしながら、定着ニップ部に挟持された記録材上には加熱定着時において溶けきらないコールドオフセット状態のトナー、溶けすぎたホットオフセット状態のトナー、静電的に定着部材表面にオフセットして残るトナーが存在する。これらのうち記録材とともにニップ外に排出されないトナーは、ニップ通過時に定着部材表面に転移し、さらには紙間等で加圧ローラ表面に転移し蓄積され、加圧ローラ表面汚れや定着部材表面の汚れとなる。
【0007】
これらのトナー汚れの蓄積を防止するために、定着部材表面や加圧ローラ表層には、トナーの離型性を考慮してPTFE、PFA、FEPといったフッ素樹脂あるいはLTV、RTVといったシリコンゴムから成る離型層を設けるのが一般的である。しかしながら、このような離型層の機能のみでは汚れトナーの蓄積を防止することが困難な場合がある。たとえば記録材(紙)の填量に炭酸カルシウム(CaCO3)が多量に用いられている場合、紙粉とともに炭酸カルシウムが加圧ローラ表面に付着し、表面の離型性が劣ってトナーが蓄積しやすくなる。また、低温環境下においては、加圧ローラ表面の温度が低下する等の理由により、トナー汚れが蓄積しやすい条件になる。汚れトナーの蓄積量が一定量を超えれば、次に運ばれてくる記録材に汚れとして付着したり、さらには記録材の巻きつき等の問題に発展することもある。
【0008】
本来、汚れトナーは定着部材側よりも、主に加圧ローラ側に蓄積する。つまり、オフセット等で発生した定着部材表面の汚れトナーは、プリント中に一旦トナーの軟化点以上の温度に加熱されるが、通常プリント中は加圧ローラ表面の温度は定着部材表面の温度より低いため、定着部材表面の汚れトナーは紙間でより表面温度の低い加圧ローラ表面に転移する。加圧ローラの表面温度がトナー軟化点以下の温度に冷えている場合などは特に汚れトナーは表面に固着しやすくなる。一旦汚れトナーが付着すると、表面の離型性はさらに悪化するため、徐々に汚れトナーが蓄積するという悪循環になる。
【0009】
このような問題に対し、特開平11−344894号公報にて、プリントジョブが終了した定着装置の後回転後の停止時に行うクリーニングシーケンスが各種提案されている。
【0010】
まず、プリントジョブ終了後に加圧ローラの回転を停止したままで、ヒータをトナーの軟化点以上の温度に加熱する。暫く一定の温調を保った後にヒータへの通電をストップし待機する。そしてある一定の時間経過後あるいはヒータの温度検知素子(サーミスタ)がある温度以下になるタイミングで加圧ローラを再回転させ、ニップ内の汚れトナーが定着フィルム側に転移するように制御するものである。図3に上記クリーニングシーケンス動作中の加圧ローラ温度、フィルム表面温度、サーミスタの検出温度について示す。通常のプリント終了時では加圧ローラの温度がフィルム温度より高くなることは無いので、汚れトナーがあっても加圧ローラ側に付着したままである。ところが、プリント終了後に回転を停止したままでヒータをオンし、その後オフすると、熱容量の小さい定着フィルムの表面温度は、ヒータの温度検知素子の温度とほぼ等しく下がるのに対し、加圧ローラは熱容量が大きいために温度が下がりにくい。所定の冷却時間を経過した後はフィルム温度の方が加圧ローラ温度よりも低くなる状態ができる。この状態で定着装置を再駆動しフィルムと加圧ローラのニップ幅に相当する距離以上を移動させれば(ステップ送り)、ニップ内に溶融状態で存在する汚れトナーは加圧ローラ表面の温度の低いフィルム表面側に容易に付着しやすくなる。このフィルム上に転移した汚れトナーは次のプリント時に記録材上に転移し排出される。このときのオフセットトナーは、記録材が数枚から数十枚の間に蓄積したレベルなので、目には見えない程度の微量であり問題になるようなレベルでは無い。このようなステップを「後温調クリーニング」と呼ぶことにする。「後温調クリーニング」を毎プリント後に行えば、加圧ローラ上にトナーが蓄積することなく、常に離型性の良い表面状態を保つことができる。
【0011】
【特許文献1】
特開昭63−313182号公報
【特許文献2】
特開平2−157878号公報
【特許文献3】
特開平4−44075号公報
【特許文献4】
特開平4−204980公報
【特許文献5】
特開平11−344894号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記に説明した「後温調クリーニング」を行っても、十分なクリーニング効果が発揮されず、汚れトナーが加圧ローラ上に蓄積するケースがある。近年のプリンタや複写機の普及に伴い、従来よりも多種多様な紙種、紙サイズの記録材が用いられるようになった。特に封筒やハガキなどの幅の狭い記録材を用いるユーザーが増えてきている。このような小サイズの記録材が加熱定着装置に通紙された場合、記録材が通過しない非通紙域では、加熱ヒータからの熱を吸収する媒体が存在しないため、加圧ローラおよび定着フィルムが記録材の通紙域よりも異常昇温する(以後、非通紙部昇温と呼ぶ)。小サイズ記録材の通紙後の非通紙部昇温した状態で「後温調クリーニング」を行うと、回転を停止して加熱ヒータをオンする際に、非通紙部の昇温がさらにヒートアップし、非通紙部では加圧ローラ、定着フィルムの表面温度が高温の状態にあるので、所定の冷却時間後に再駆動を行っても、加圧ローラに蓄積した汚れトナーをフィルム側に上手く転移させることができない。
【0013】
ここで断っておくが、小サイズ記録材のみを通紙していれば、非通紙域に汚れトナーが付着することは無いが、幅の広い普通紙とこれよりも幅の狭い封筒等の小サイズ紙との不規則な交互通紙や、普通紙を連続でプリントした後に小サイズ紙が続くような場合を考慮し、非通紙域にも汚れトナーが存在する場合を想定している。したがって、普通紙を連続プリントした後の小サイズ紙のプリント枚数が多い場合、非通紙部のトナー汚れは除去されにくく加圧ローラ上に蓄積し、その蓄積が増えた際には後にプリントされる普通紙の端部を汚してしまう問題に繋がる。
【0014】
そこで本発明に係る目的は、定着装置の最大通紙幅の記録材以外に、それより幅の狭い小サイズを含む記録材が混在してプリントされる場合においても、効果的にトナー汚れを除去するクリーニングシーケンスを有する定着装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の代表的な構成は、記録材上の未定着トナー画像を、加熱体を内包した定着回転体と加圧回転体との圧接により形成される定着ニップ部を通過させることにより定着処理する定着装置において、画像形成終了後の前記回転体の回転停止時に、前記加熱体を所定時間オンして定着ニップ部を加熱する後温調工程、前記後温調後に前記加熱体を所定時間オフして定着ニップ部を冷却する後冷却工程、前記後冷却後に前記回転体を再回転させるステップ送り工程、を順次経て、前記加圧回転体表面のトナーを対向する前記定着回転体表面に転移させるクリーニングシーケンスを有し、更に、前記定着ニップ部の記録材搬送方向と直交する幅方向の最大通紙幅より幅の狭い記録材を使用した場合は、画像形成終了後の前記回転体の回転停止時に、前記加熱体を所定時間オンせずに定着ニップ部を冷却する冷却工程を経てから前記後温調工程以降の工程に移ることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、それらの相対配置などは、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0017】
〔第1実施形態〕
{画像形成装置例}
図1は本実施形態における画像形成装置の一例を示す概略構成図である。図1において、1は感光体ドラムであり、OPC、アモルファスSe、アモルファスSi等の感光材料がアルミニウムやニッケルなどのシリンダ状の基盤上に形成されている。感光体ドラム1は矢印の方向に回転駆動され、その表面は帯電装置としての帯電ローラ2によって一様帯電される。
【0018】
次に、レーザースキャナ3によって画像情報に応じてON/OFF制御されたレーザービームLによる走査露光が施され、静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像装置4でトナー像として現像、可視化される。現像方法としては、ジャンピング現像法、2成分現像法、FEED現像法などが用いられ、イメージ露光と反転現像とを組み合わせて用いられることが多い。
【0019】
可視化されたトナー像は、転写装置としての転写ローラ5により、所定のタイミングで搬送された記録材P上に感光体ドラム1上より転写される。ここで感光体ドラム1上のトナー像の画像形成位置と記録材の先端の書き出し位置が合致するようにトップセンサ8にて記録材の先端を検知し、タイミングを合わせている。所定のタイミングで搬送された記録材Pは感光体ドラム1と転写ローラ5に一定の加圧力で挟持搬送される。このトナー像が転写された記録材Pは加熱定着装置6へと搬送され、永久画像として定着される。
【0020】
一方、感光体ドラム1上に残存する転写残りの残留トナーは、クリーニング装置7により感光体ドラム1表面より除去される。また、9は定着装置6内に設けられた排出センサであり、記録材がトップセンサ8と排出センサ9の間でジャム(紙詰まり)などを起こした際に、それを検知するためのセンサである。
【0021】
{加熱定着装置6}
図2は、加熱定着装置6の横断面を示す概略構成模式図である。この加熱定着装置6は基本的には互いに圧接してニップ部Nを形成する定着部材(アセンブリ)10と加圧部材20よりなるフィルム加熱方式の加熱定着装置である。
【0022】
《定着部材10》
図2の断面図において、定着回転体としての定着部材10は、主に加熱ヒータ11、そのヒータ11を保持する断熱ステイホルダー12、定着フィルム13から構成される。
【0023】
加熱体としての加熱ヒータ11は、定着フィルム13の内面に接触することによりニップ部Nの加熱を行う。アルミナや窒化アルミ等の高絶縁性セラミックス基板11aの表面に、長手方向に沿ってAg/Pd(銀パラジウム)、RuO2、Ta2N等の通電発熱抵抗層11bが、厚み約10[μm]、幅約1〜5[mm]程度でスクリーン印刷等により塗工してある。
【0024】
あるいは、金属製基板上に絶縁層、通電発熱抵抗層を順次積層して形成されていても良い。
【0025】
セラミックス基板11aの背面には通電発熱抵抗層11bの発熱に応じて昇温したセラミックス基板11aの温度を検知するためのサーミスタ等の温度検知素子14が配設されている。配置場所としては、図2のヒータ断面方向および不図示のヒータ長手方向ともに中央付近が適当である。この温度検知素子14の信号に応じて、長手方向端部にある不図示の電極部から通電発熱抵抗層11bに印加される電圧のデューティー比や波数等を適切に制御することで、定着ニップ内での温調温度を一定に保ち、記録材上のトナー像を定着するのに必要な加熱を行う。また、加熱ヒータ11が定着フィルム13と接する面には、フィルムが滑らかに回転可能なように薄層のガラスコートや、ポリイミド、ポリアミドイミド等の潤滑性樹脂層などの保護層を設けている。
【0026】
断熱ステイホルダー12は加熱用ヒータ11を保持し、ニップ部N側とは反対方向への放熱を防ぐとともに、定着フィルム13の回転を案内する。剛性、耐熱性、断熱性、耐磨耗性等に優れた、液晶ポリマー、フェノール樹脂、PPS、PEEK等の樹脂材料により形成されている。
【0027】
定着フィルム13は、クイックスタートを可能にするために総厚200[μm]以下の厚みの耐熱性フィルムである。ポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK等の耐熱性樹脂、あるいは耐熱性、高熱伝導性を有するSUS、Al、Ni、Cu、Zn等の純金属あるいは合金を基層として形成されている。樹脂製の基層の場合は熱伝導性を向上させるために、BN、アルミナ、Al等の高熱伝導性粉末を混入してあっても良い。また、長寿命の加熱定着装置を構成するために充分な強度を持ち、耐久性に優れた定着フィルム13として、総厚20[μm]以上の厚みが必要である。よって定着フィルム13の総厚としては20[μm]以上200[μm]以下が最適である。さらにオフセット防止や記録材の分離性を確保するために表層にはPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(テトラフルオロエチレン パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、FEP(テトラフルオロエチレン ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、ETFE(エチレン テトラフルオロエチレン共重合体)、CTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)、PVDF(ポリビニリデンフルオライド)等のフッ素樹脂、シリコン樹脂等の離型性の良好な耐熱樹脂を混合ないし単独で被覆して離型性層を形成してある。被覆の方法としては、定着フィルム13の外面をエッチング処理した後に離型性層をディッピングするか、粉体スプレー等の塗布であってもよい。あるいは、チューブ状に形成された樹脂を定着フィルム13の表面に被せる方式であっても良い。または、定着フィルム13の外面をブラスト処理した後に、接着剤であるプライマ層を塗布し、離型性層を被覆する方法であっても良い。
【0028】
《加圧部材20》
加圧回転体としての加圧部材20は、SUS、SUM、Al等の金属製芯金21の外側にシリコンゴムやフッ素ゴム等の耐熱ゴムあるいはシリコンゴムを発泡して形成された弾性層22からなる弾性ローラである。この上にPFA、PTFE、FEP等の離型層23を形成してあってもよい。
【0029】
{加熱定着装置6の駆動方法}
定着部材10は長手方向両端部に設けた不図示の加圧手段により、加圧部材20の弾性に抗して押圧され、所定の定着ニップ部Nを形成する。定着ニップ部Nでは、加圧力により定着フィルム13が加熱ヒータ11と加圧部材20の間に挟まれることで撓み、加熱ヒータ11の加熱面に密着した状態になる。
【0030】
加圧部材20である加圧ローラは芯金21の端部に設けられた駆動ギアにより、図2の矢印の方向に回転する駆動力を得る。駆動力は制御手段を構成するCPUからの指令に従い不図示のモータより伝達される。モータとして例えばステッピングモータ等を使用すれば加圧ローラ20の回転を矢印の方向に連続的に行うことができる他、所定の角度ずつ断続的に回転をオンオフすることも可能である。前述した従来例の中で、クリーニングシーケンス時の後温調の際、加圧ローラをステップ駆動する時は、このようにモータの駆動をオンオフすることにより、ローラの回転量を調節している。
【0031】
この加圧ローラ20の回転に伴って、定着フィルム13は加圧ローラ20との摩擦力により従動回転する。定着フィルム13と加熱ヒータ11の間には、フッ素系やシリコン系の耐熱性グリス等の潤滑剤を介在させることにより摩擦抵抗を低く抑え、滑らかに定着フィルム13が回転可能となる。記録材Pはローラ等の供給手段によって適宜供給され、耐熱性の定着入口ガイド24に沿って定着ニップ部N内に搬送される。その後定着ニップ部Nより排出された記録材Pは耐熱性の定着排出ガイドに案内されて排出トレイ上に排出される。
【0032】
{本実施形態のクリーニングシーケンス}
以下に上述した加熱定着装置6の構成において、記録材としての、普通サイズの紙(LTR・A4サイズなど)の他に、これよりも幅(記録材搬送方向と直交する幅方向の長さ)の狭い小サイズ紙(封筒、ハガキなど)を含むプリントが行われる際のクリーニングシーケンスについて説明を行う。
【0033】
普通サイズの紙(LTR・A4サイズ)のみがプリントされる場合、定着ニップ部N内温度の長手方向(記録材搬送方向と直交する幅方向)に渡る分布はほぼ均一であるので、このようなケースでは図3のグラフに代表されるシーケンスによってクリーニングを行えば、加圧ローラ20にトナー汚れが蓄積しない。より具体的にはプリント終了後、モータの回転が停止すると同時に、ヒータを200℃まで加熱する。200℃での温調を所定時間である5秒間保持し(後温調工程)、その後ヒータを所定時間である5秒間オフ(後冷却工程)した後に、加圧ローラ20の回転量がニップ幅相当になるようにモータをステップ送り(ステップ送り工程)する。200℃に加熱する後温調工程で、加圧ローラ20上に蓄積した微量のトナー汚れは一旦軟化点以上に溶融される。その後5秒間のヒータオフの後冷却工程で、ちょうど定着フィルム13の温度はトナーの軟化点(120℃)以下の温度でかつ加圧ローラ20の温度より低くなる状態まで下がる。このタイミングで加圧ローラ20をステップ送りすれば、加圧ローラ20上の汚れトナーは定着フィルム13表面に転移する。
【0034】
ところが、幅の狭い小サイズ紙が定着ニップ部Nを通過する場合、長手方向で記録材Pが通過しない部分、すなわち非通紙域が昇温する。この非通紙部昇温は小サイズ紙の通紙枚数が多ければ多いほど昇温量が高い。非通紙部昇温状態で、普通サイズ紙と同様のクリーニングシーケンスを行った場合の、加圧ローラ20および定着フィルム13表面の非通紙部の温度を図4に示す。図4より明らかなように、プリント終了後の後温調(200℃、5秒保持)において、非通紙部昇温はさらに加速される。この状態で5秒間後冷却しステップ送りしたとしても、加圧ローラ20および定着フィルム13表面の非通紙部の温度はトナーの軟化点よりもかなり高い温度であるため、フィルム側に転移する汚れトナーは少ない。したがって、この次に普通サイズ紙がプリントされても、前述のように昇温した非通紙部では効果的にクリーニングが行われず、トナー汚れの蓄積が生じてしまう。
【0035】
そこで、このような条件でも効果的にクリーニングを行う方法として、以下に述べるようなシーケンスを実行すれば良い。プリントジョブが終了してモータの後回転が停止してから、加熱ヒータ11を所定の冷却時間だけオフして定着ニップ部Nを冷却する冷却工程を経てから、前述の後温調工程以降の工程に移るようにすれば良い。(実施態様1対応)
ここで、プリントジョブが終了してモータの後回転が停止してから後温調のために加熱ヒータ11をオンするまでの冷却時間をΔTとする。通常、普通サイズの記録材の場合は非通紙部昇温がほとんど無いので、図3に示すように、プリントジョブが終了してモータの後回転が停止してからΔT=0でヒータの後温調を行う。これに対し、小サイズ紙が通紙された後に非通紙部昇温が緩和するまでα秒の時間が必要であるとすると、ΔT=αの時間だけスタンバイし冷却させてからヒータの再加熱(後温調)を行えば良い。図5にその時の温度プロファイルを示す。ここでは点線で示される曲線が非通紙部のフィルム表面および加圧ローラ表面の温度を表す(実線は通紙部の温度)。このプロファイルに従えば、後温調後5秒の冷却時間を経たタイミングでフィルム表面の温度はトナーの軟化点以下(図5中の120°以下)に下がっており、ここでステップ駆動すれば定着ニップ部内の汚れトナーはフィルム側に転移することが可能である。具体的な非通紙部の昇温緩和に要する冷却時間αの決定方法は、実験的に求められた時間を採用すればよく、より詳しくは30秒から3分の時間が適当である。
【0036】
しかしながら、本クリーニングシーケンスを実行する際、クリーニング動作が完了するまでに次のプリント信号が入った場合は、ユーザーを待たせる訳にはいかないので、クリーニング動作をキャンセルして次のプリント動作に入る。したがって、上記の冷却時間αを長く設定すると、ユーザーが頻繁にプリントするような場合は、クリーニング動作が頻度よく行えないので、十分に汚れトナーを除去できない。従って、昇温緩和に要する時間αは不必要に長く設定しない方が好ましい。
【0037】
{従来例との比較}
上記のクリーニングシーケンスの効果を以下のように比較した。プリント条件としては、Com10サイズの封筒を4枚連続で通紙して充分に非通紙部昇温が成された後に、4分間のインターバルを置いて、LTRサイズの普通紙を4枚連続で通紙する、間欠プリントモードで行った。LTRサイズ紙とCom10サイズ封筒の間はインターバルを取らずに連続でプリントする。したがって、クリーニングシーケンスは、Com10封筒の4枚目が通紙された後に実行されることになる。
【0038】
以下のクリーニングシーケンス(▲1▼,▲2▼,▲3▼)をCom10封筒の通紙後に実行されるように設定し、普通紙とCom10封筒の交互プリントを5000枚まで行った際の加圧ローラに蓄積するトナー汚れの量と、普通紙に付着する汚れトナーのレベルについて比較を行った。結果を下記表1に示す。なお表中に示す枚数は、Com10封筒と普通紙のトータルの通紙枚数を示す。また表中の、▲1▼は回転停止後にまったくクリーニングを行わないもの、▲2▼は従来例のシーケンスとして、回転停止後直ちに200℃で5秒間の後温調を行い、後冷却時間を5秒間取ってステップ送りするもの、▲3▼は本実施形態のシーケンスとして、回転停止後に2分間の非通紙部昇温を緩和させる冷却時間αを取り、その後同じく200℃で5秒間の後温調を行い、5秒の後冷却の後ステップ送りをするもの、である。
【0039】
【表1】
Figure 2004157242
【0040】
表1より明らかなように、▲3▼の本実施形態のクリーニングシーケンスに代表するように、クリーニング動作に入る前に、非通紙部昇温を緩和させる冷却時間αを置いた方が効果的であることがわかる。
【0041】
以上説明したように、本実施形態によれば、装置の最大通紙幅よりも幅の狭い記録材を用いた場合でも、例えば普通サイズ紙のほかに封筒等の小サイズ紙を含んだプリントジョブを行う場合でも、小サイズ紙のプリント終了後に限っては、後回転停止後に30秒〜3分程度の冷却時間αを経て非通紙部昇温を緩和させてクリーニング動作を行うことで、加圧ローラ20上のトナーを効果的に定着フィルム13上に移動させることが可能となり、トナーが加圧ローラ20上に蓄積するのを防止することが可能となる。
【0042】
また、定着回転体に可撓性のあるエンドレスベルト(定着フィルム13)を用いることにより、加圧ローラ20に対して熱容量を低く保つことができるので、後温調後の冷却時間中に定着回転体の方がより温度が下がりやすくできるので、より効果的なクリーニング効果を発揮することができる。(実施態様5対応)
〔第2実施形態〕
本実施形態の画像形成装置および加熱定着装置の構成を示す概略図は、前述した第1実施形態とほぼ同様であるため、ここでは詳しい説明は省略する。
【0043】
{本実施形態のクリーニングシーケンス}
前述した第1実施形態では、封筒等の小サイズ紙の通紙後に限って回転停止後に非通紙部昇温を緩和させる冷却時間をとり(冷却工程)、その後、後温調工程以降のクリーニング動作を行った。しかしながら、小サイズ紙の通紙枚数はユーザーによって異なる。例えば加熱定着装置が室温に冷えた状態から、200℃の温調で封筒を1枚通紙した際の非通紙部昇温は、定着ニップ部内の加圧ローラ温度でおよそ120℃くらいであるのに対し、同じ条件で封筒を10枚連続で通紙した後は150℃くらいまで昇温する。このように昇温量が異なる条件に対し回転停止後の冷却時間を同じ時間に設定すると、ヒータ11を後温調する直前の定着フィルム13の表面温度や加圧ローラ20の温度も異なる。封筒の通紙枚数が少ない時は定着装置全体が冷却しすぎたり、逆に通紙枚数が多いときに昇温を緩和する時間が十分でなかったりと、どのような条件に対しても最適であるとは言えない。
【0044】
そこで、本実施形態では、このように非通紙部の昇温量が通紙枚数に応じて異なる場合でも、最適なクリーニング効果を発揮するために、封筒の通紙枚数に応じた昇温量を予め実験的に把握しておき、その昇温量に応じて冷却時間αを変化させるシーケンスとした。より具体的には、下記表2に示すように、加熱定着装置が室温に冷えた状態からの封筒通紙枚数により、非通紙部昇温量を4段階(A,B,C,D)に分け、それぞれのゾーンに応じた冷却時間を設けた。(実施態様2対応)
【0045】
【表2】
Figure 2004157242
【0046】
ここで、封筒通紙前に加熱定着装置が温まっているような場合、冷えた状態よりは非通紙部昇温しやすくなる為、通紙前のヒータ11の温度検知素子14の検出温度が80℃以上130℃以下の場合はゾーンを一つ繰り上げ、冷却時間を表2に対して30秒延長する。また130℃以上の場合は、ゾーンを二つ繰り上げ、冷却時間を1分延長する。というように制御すれば、加熱定着装置の温まり具合に寄らず、最適な冷却時間を選択することが可能となる。
【0047】
{本実施形態の効果}
普通紙(LTRサイズ紙)4枚の連続プリント毎に通紙する封筒枚数を、5枚→10枚→15枚→25枚→5枚→10枚・・・と循環して変化させた場合において、▲1▼第1実施形態のように封筒通紙後は常に2分の冷却時間を置くシーケンスを採用した場合と、▲2▼上記表2に従って、冷却時間を変化させた場合について、クリーニング効果を比較してみたところ、総プリント枚数が10000枚目において、第1実施形態のシーケンスでは加圧ローラ表面にほんの少しトナー汚れの蓄積が確認できたが、第2実施形態のシーケンスに従った方は10000枚においても加圧ローラ上にトナー汚れが発生せず良好であった。
【0048】
以上に説明したように、本実施形態によれば、小サイズ紙の通紙枚数に応じて、回転停止後の冷却時間(冷却工程の冷却時間)を変化させることにより、通紙枚数が少ない際の余分な冷却時間を無くすことができ、また通紙枚数が多いときは非通紙部昇温を確実に緩和させることができるので、より最適なクリーニング効果を発揮することが可能と言える。
【0049】
〔第3実施形態〕
本実施形態の画像形成装置および加熱定着装置の構成を示す概略図は、前述した第1実施形態とほぼ同様であるため、ここでは詳しい説明は省略する。
【0050】
{本実施形態の構成}
本実施形態では、通紙可能な全てのサイズの記録材が通過する通紙域(ヒータ中央)に配置された温度検知素子14の他に、更に、幅の狭い記録材が通過しない非通紙域に温度検知素子15を設け、幅の狭い記録材の画像形成ジョブ終了時の、通紙域と非通紙域の温度検知素子14,15の検知する温度差に応じて、前記冷却工程の冷却時間を変化させるようにしている。(実施態様3対応)
すなわち、加熱ヒータ11に非通紙部昇温を検知する為にサーミスタ等の温度検知素子15を設け、小サイズ紙プリント後の非通紙部の検知温度に応じて、後回転停止後の冷却時間を決定する。図6に加熱ヒータ11と非通紙部の温度検知素子15の長手方向の位置関係を示す。小サイズ紙には、Com10サイズ等の封筒の他、B5やEXEサイズ等、封筒より幅の広い記録材も存在する。従って、非通紙部の温度検知素子15は、図6のように複数設置させることも可能である。以下の説明においては、Com10サイズ封筒の外側に一つの温度検知素子を有する形態について述べる。
【0051】
{本実施形態のクリーニングシーケンス}
前述した第1実施形態や第2実施形態では、小サイズ紙プリント後の非通紙部昇温量は、通紙枚数によって実験的に予め把握した昇温量を予測し、停止後の冷却時間を決定していた。しかしながら、昇温量は用いる記録材の表面性や厚みにも依存し、予測した昇温量は実際とは異なる場合も少なくない。本実施形態では使用する記録材の種類が異なっても正確に昇温量が検知できるので、より精度良くクリーニングを行うことが可能である。
【0052】
具体的には、小サイズ紙のプリントジョブ終了後の後回転停止後から非通紙部の温度検知素子15の温度をモニターする。この検知温度がヒータ11の中央部(通紙部)に設置したヒータ温度制御用の温度検知素子14の温度と等しくなったタイミングに、ヒータ11の後温調を行い後冷却を経て加圧ローラ20のステップ送りを行う。(実施態様4対応)
これにより、記録材の厚みや表面性が異なっても、非通紙部の昇温量を正確に検知できるので、定着ニップ部内の汚れトナーを効果的に定着フィルム表面に付着させることが出来る。
【0053】
{本実施形態の効果}
以下に、普通紙(LTRサイズ紙)4枚の通紙と、Com10サイズ封筒10枚の交互通紙を連続的に行う耐久試験において、用いる封筒の厚みが薄い封筒の場合と、厚い封筒の場合を設定し、実施するクリーニングシーケンスとして、第2実施形態のシーケンスに従って10枚の封筒通紙後は一律2分の冷却時間を経てクリーニングモードを実行する場合、本実施形態のシーケンスに従って非通紙部の温度検知素子15の検知温度が中央部の温度検知素子14の検知温度と等しくなるまで冷却時間をおいてクリーニングモードを実行した場合、について、総プリント枚数が20000枚後の加圧ローラ上の汚れを比較した。結果を下記表3に示す。なお、下記表3において、加圧ローラ表面に少しのトナー汚れが認められる場合は△、全く汚れが確認できない場合は○と記した。
【0054】
【表3】
Figure 2004157242
【0055】
表3より明らかなように、本実施形態のシーケンスでクリーニングを行った方が、クリーニング効果が高いことが分かる。すなわち、同じ枚数の封筒をプリントしても、封筒の厚みが分厚い方が非通紙部の昇温量は大きくなる。したがって第2実施形態のシーケンスに従うと、昇温が十分に緩和されないうちにクリーニングモードが実行されるので、クリーニング効果が小さい。一方、本実施形態のシーケンスに従えば、昇温した非通紙部の冷却が確実に済んでからクリーニングを行うので、効果的に汚れトナーを除去することができる。
【0056】
以上に説明したように、本実施形態によれば、非通紙部昇温を検知する為の温度検知素子15の出力に応じて、後温調工程以降のクリーニングシーケンス実行までのタイミングを決定することで、様々な記録材に対してもより効果的なクリーニングを行うことが可能となる。
【0057】
〔他の実施形態〕
前述した実施形態では、モノクロ画像形成が可能な画像形成装置を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、カラー画像形成が可能な画像形成装置であっても良く、該画像形成装置における定着装置に本発明を適用することにより同様の効果を得ることができる。
【0058】
また前述した実施形態では、画像形成装置としてプリンタを例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば複写機、ファクシミリ装置等の他の画像形成装置や、或いはこれらの機能を組み合わせた複合機等の他の画像形成装置や、記録材担持体を使用し、該記録材担持体に担持された記録材に各色のトナー像を順次重ねて転写する画像形成装置や、中間転写体を使用し、該中間転写体に各色のトナー像を順次重ねて転写し、該中間転写体に担持されたトナー像を記録材に一括して転写する画像形成装置であっても良く、該画像形成装置における定着装置に本発明を適用することにより同様の効果を得ることができる。
【0059】
なお、本発明の様々な実施形態を示し説明したが、本発明の趣旨と範囲は本明細書内の特定の説明と図に限定されるものではない。以下、本発明の実施態様の例を列挙する。
【0060】
〔実施態様1〕
記録材上の未定着トナー画像を、加熱体を内包した定着回転体と加圧回転体との圧接により形成される定着ニップ部を通過させることにより定着処理する定着装置において、画像形成終了後の前記回転体の回転停止時に、前記加熱体を所定時間オンして定着ニップ部を加熱する後温調工程、前記後温調後に前記加熱体を所定時間オフして定着ニップ部を冷却する後冷却工程、前記後冷却後に前記回転体を再回転させるステップ送り工程、を順次経て、前記加圧回転体表面のトナーを対向する前記定着回転体表面に転移させるクリーニングシーケンスを有し、更に、前記定着ニップ部の記録材搬送方向と直交する幅方向の最大通紙幅より幅の狭い記録材を使用した場合は、画像形成終了後の前記回転体の回転停止時に、前記加熱体を所定時間オンせずに定着ニップ部を冷却する冷却工程を経てから前記後温調工程以降の工程に移ることを特徴とする定着装置。
【0061】
〔実施態様2〕
前記冷却工程時の冷却時間は、最大通紙幅より幅の狭い記録材の、1回の画像形成ジョブ内における連続通紙枚数に応じて、変化させることを特徴とする実施態様1に記載の定着装置。
【0062】
〔実施態様3〕
前記加熱体は、通紙可能な全てのサイズの記録材が通過する通紙域と、幅の狭い記録材が通過しない非通紙域に設置した温度検知素子を有し、幅の狭い記録材の画像形成ジョブ終了時の、通紙域と非通紙域の温度検知素子の検知する温度差に応じて、前記冷却工程時の冷却時間を変化させることを特徴とする実施態様1に記載の定着装置。
【0063】
〔実施態様4〕
前記冷却工程時の冷却時間は、非通紙域の検知温度と通紙域の検知温度が等しくなるまで延長させることを特徴とする実施態様3に記載の定着装置。
【0064】
〔実施態様5〕
前記定着回転体は、可撓性のエンドレスベルトからなり、かつ定着ニップ部において記録材の未定着トナー像面と接触するように配置されていることを特徴とする実施態様1乃至4の何れか1つに記載の定着装置。
【0065】
〔実施態様6〕
像担持体上にトナー像を形成し、該トナー像を記録材に転写する画像形成部と、実施態様1乃至5の何れか1つに記載の定着装置と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、最大通紙幅よりも幅の狭い記録材を用いた場合でも、画像形成終了直後の非通紙部昇温を緩和させてからクリーニングを行うので、非通紙部に蓄積している加圧回転体上のトナー汚れも、効果的に定着回転体上に転移させることができ、トナー汚れの蓄積を防止することが可能となり、より効果的なクリーニングを行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の概略構成図
【図2】加熱定着装置の概略構成図
【図3】従来例におけるクリーニングシーケンスの温度プロファイルを示す図
【図4】従来例におけるクリーニングシーケンスを実行した際の非通紙部の温度プロファイルを示す図
【図5】第1実施形態におけるクリーニングシーケンスの温度プロファイルを示す図
【図6】第3実施形態における非通紙部の温度検知素子の位置関係を表す概略構成図
【符号の説明】
L …レーザービーム
N …ニップ部
P …記録材
1 …感光体ドラム
2 …帯電ローラ
3 …レーザースキャナ
4 …現像装置
5 …転写ローラ
6 …加熱定着装置
7 …クリーニング装置
8 …トップセンサ
9 …排出センサ
10 …定着部材
11 …加熱ヒータ
11a …セラミックス基板
11b …通電発熱抵抗層
12 …断熱ステイホルダー
13 …定着フィルム
14 …温度検知素子
15 …温度検知素子
20 …加圧部材(加圧ローラ)
21 …芯金
22 …弾性層
23 …離型層
24 …定着入口ガイド

Claims (1)

  1. 記録材上の未定着トナー画像を、加熱体を内包した定着回転体と加圧回転体との圧接により形成される定着ニップ部を通過させることにより定着処理する定着装置において、
    画像形成終了後の前記回転体の回転停止時に、前記加熱体を所定時間オンして定着ニップ部を加熱する後温調工程、前記後温調後に前記加熱体を所定時間オフして定着ニップ部を冷却する後冷却工程、前記後冷却後に前記回転体を再回転させるステップ送り工程、を順次経て、前記加圧回転体表面のトナーを対向する前記定着回転体表面に転移させるクリーニングシーケンスを有し、
    更に、前記定着ニップ部の記録材搬送方向と直交する幅方向の最大通紙幅より幅の狭い記録材を使用した場合は、画像形成終了後の前記回転体の回転停止時に、前記加熱体を所定時間オンせずに定着ニップ部を冷却する冷却工程を経てから前記後温調工程以降の工程に移ることを特徴とする定着装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018060167A (ja) * 2016-09-29 2018-04-12 キヤノンファインテックニスカ株式会社 定着装置、定着装置の制御方法、及び画像形成装置
JP2019049596A (ja) * 2017-09-08 2019-03-28 キヤノンファインテックニスカ株式会社 画像形成装置

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