JP2004156871A - 薄型流路形成体その製造方法 - Google Patents

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Hiroyasu Sugiyama
博康 杉山
Susumu Onuki
晋 大貫
Takehiro Hosokawa
武広 細川
Kazuhiro Sato
和宏 佐藤
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

【課題】温度制御効率が高く、製造が容易で、小型化の可能な温度制御装置を構成する薄型流路形成体を提供する。
【解決手段】外装容器12,13と、前記外装容器内部に装着されたスペーサ8とを具備し、前記外装容器と、前記スペーサとによって形成される空間が流路を構成し、前記流路の一端に流体供給口15、他端に流体排出口16を具備してなることを特徴とする。
【選択図】図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、薄型流路形成体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器の小型化、集積化、軽量化が進められており、発生する熱を抑制することが大きな課題となっている。温度制御機構に対しても小型化、および軽量化への要求が高まってきている。
また、電池においても小型化、集積化、軽量化への要求は高まる一方である。
【0003】
たとえば、小型ビデオカメラ、携帯電話、ノートパソコン等の携帯用電子・通信機器等におけるCPUや液晶パネルの冷却や加熱などの温度制御装置は、小型軽量であるとともに、装着の容易性、装着スペースの自由度なども大きな課題となっている。
また、車載用電池においても車体の限られた空間にできるだけ多くの軽量の電解液を搭載する必要がある。しかも電解反応の急速発生による温度の急上昇を防ぐための安全装置として温度制御機構を必要とする場合も多い。また、燃料電池などの原料供給部においても、温度制御を行うのがのぞましい。
【0004】
そこで、例えばノートパソコンの放熱部に水冷機構を用いた構造が提案されている(非特許文献1参照)。マイクロプロセッサやグラフィックス描画LSIなどにアルミニウム合金製の水冷ジャケットを密着させて熱を受けるようにし、水冷ジャケット内の冷却液をパイプやフレキシブルチューブによってディスプレイ背面の放熱パネル部に搬送することにより、この熱を移動するようにしている。この構造は、パイプやフレキシブルチューブによって熱を搬送する構造であるため、自由度も高く、加工も容易であると考えられている。
【0005】
【非特許文献1】
日経エレクトロニクス、2002年7月15日号、134ページ
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この水冷機構はOリングで封止して流体を流す構造であるため、そのシール構造が複雑であり、シール部材などを構成するゴムの形状加工なども高精度である必要があり、コストの低減を阻む問題があった。またパイプを複雑に配線する構造ではシールの問題はないが、形状が複雑であるため、加工コストが高いという問題があった。
また、電子デバイスの小型化、軽量化、薄型化に加え、高性能化への要求は高まる一方であり、さらなる効率の向上、小型化、薄型化が望まれていた。
本発明は前記実情に鑑みてなされたもので、温度制御効率が高く、製造および取付けが容易で、小型化の可能な温度制御装置を構成する薄型流路形成体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明の薄型流路形成体は、第1および第2のシートと、前記第1および第2のシートの間に装着されたスペーサとを具備し、 前記第1または第2のシートとスペーサとによって形成される空間に流路が形成されていることを特徴とする。
かかる構成によれば、第1および第2のシートとスペーサとによって流路が形成されるため、構成部品が少なく流路内で効率よく流体が循環され、小型軽量でかつ高効率の薄型流路形成体を提供することが可能となる。
【0008】
また望ましくは、スペーサは、少なくとも一方の面に凹部をもつように形成された板状体で構成すればよい。これにより、製造が容易で自由な形状の流路を形成することができるとともに流路自体の形成も容易となる。
なお、このスペーサへの凹部の形成は、エンボス加工でもよく、またハーフエッチングでもよい。
【0009】
また望ましくは前記スペーサを、両面に凹部をもつように形成された板状体で構成すれば、スペーサの両面に流路を形成することができ、流路の面積をより増大することができるとともに、第1および第2のシートの主面に対して平行に2層の流路を形成することも可能である。
【0010】
また、この第1および第2のシートは、スペーサを挟むように形成され、周縁部をシールせしめられて構成してもよい。たとえば1枚のシートを袋状に折り、スペーサを挟んで外周部をシールしただけで流路を形成することができる。
【0011】
また2枚のシートを、スペーサを挟んで重ね、外周部をシールすることによっても流路を形成することができる。
【0012】
このスペーサは、第1または第2のシートの内面に相当する側に一体的に形成してもよく、一体的に形成されていれば、位置決めして装着する作業を省略することが可能となる。
またスペーサは別体で形成され、実装時に、平板からなる第1および第2のシートによって、スペーサを挟み、実装してもよい。れにより、スペーサの組み合わせにより自在に流路を選択することができる。
【0013】
さらにまた、スペーサは、前記2枚のシートの少なくとも一方と一体的に形成されているようにすれば、組み立て時の位置ずれもなく、容易に組み立てを行うことが可能となる。
【0014】
また、2枚のシートの一方は他方よりも剛性が高くなるように構成すれば、剛性が高い方のシートで所望の形状を確保するとともに、他方で、応力を吸収することができ、形状の自由度を保持しつつ、強度的にも高い状態を維持することができる。
【0015】
また第1および第2のシートを互いに異なる材料で構成してもよい。
【0016】
さらに第1および第2のシートを、可撓性のフィルム材料で構成すれば、形状の自由度は更に増大する。
【0017】
この流路は、空間内に装着されたパイプを具備し、パイプ内に流路を形成するようにすれば、流体の漏れを防ぐことができ、高強度で信頼性の高い薄型流路形成体を提供することが可能となる。
【0018】
また、流体供給口および流体排出口を、前記流路の形成された面に対して垂直な面内に設けるようにすれば、平坦な対象物上に隙間なく固定することができ、流体供給口および流体排出口と流路との接続部分と、流路とを別の面で構成することが可能で、流体もれの少ない薄型流路形成体を提供することが可能となる。
【0019】
さらにまた、流体供給口および流体排出口を、流路の形成された面の延長上または流路の形成された面に対して平行な面内に設けるようにすれば、流体の流れが自然で特別な力をかけることなく流すことができ、放熱(排熱)効果を高めることができる。
【0020】
さらに、独立した2つの流路を構成するように、流路をスペーサによって、仕切り、2種類の流体を夫々の流路に並行して流すことができる。この場合、対象物の温度分布に応じて温度調整を行うようにすることも可能であるため高効率である。
【0021】
望ましくは、第1および第2のシートを金属層を含む可撓性のフィルム材料で構成してもよい。金属層の存在により、シール性が高いものとなる。
【0022】
また望ましくは、金属層としては、アルミニウムを用いるのが望ましく、これにより、軽量でかつ展性も高く、シール性も高いものとなる。
【0023】
望ましくは、前記フィルム材料は、内面にシール層を具備すると共に、外面に保護層を有するようにすれば、スペーサとの接合が容易であり、組み立て作業性も高いという効果を奏功する。また、スペーサに接着剤が塗布される場合にはフィルム層のシール層はなくても良い。フィルム材料、スペーサの両方にシール層が形成されていればより接着加工性が良好となる。
【0024】
望ましくは、前記保護層の膜厚を、10〜30μmとするのが望ましい。10μmに満たないと保護の役割が弱く、30μmを越えると放熱効果が低下する。
【0025】
またこのシール層は、熱可塑性樹脂で構成されているのが望ましい。かかる構成によれば、組み立てた状態で加圧しつつ加熱すれば確実に固着され、信頼性の高い組み立てが可能となる。
更にまたこのシール層は、熱硬化性樹脂で構成されているのが望ましい。かかる構成によれば、組み立てた状態で加圧しつつ加熱すれば確実に固着され、信頼性の高い組み立てが可能となる。
【0026】
また、スペーサのパターンと一致するようにスペーサ位置に対応して形成されたパターンとして第1および第2のシートに樹脂層を形成しておき、加熱により固着してもよい。これにより流路などの接着が不要な部分に接着剤が付着することもなく、信頼性の高い組み立てが可能となる。
【0027】
また望ましくは、前記スペーサは、断面一定幅の壁状部で構成すればよく、これにより、壁の断面積を最小限に抑え、流路の占有面積を大きくとることが可能となる。
【0028】
望ましくは、スペーサを金属などの剛体で構成すれば、第1および第2のシートが可撓性フィルムで構成される場合にも、補強効果を呈し、信頼性の向上をはかることが可能となる。特にアルミニウムで構成すれば軽量化をはかることも可能である。
また、スペーサを樹脂材料等の柔軟体で構成するようにすれば、加工性が良好で、軽量かつ長寿命となる。
【0029】
また、望ましくは、薄型のスペーサを用いる場合には、プレス加工(打ち抜き加工・エンボス加工を含む)によって形成すれば、容易に肉厚を薄く形成することができ、流路を大きくとることができる。また、スペーサは射出成型によって形成してもよい。
【0030】
また望ましくは、スペーサとしてはエッチング加工によって形成された部材を用いることにより、更にシャープな断面形状を得ることができると共に、微細加工が可能となり、信頼性の高い形状加工を可能にする。
さらにまた、スペーサを、シール層の硬化によって形成された突起部で構成すれば、形成が極めて自由で、作業性の高いものとなる。
【0031】
また本発明の薄型流路形成体の製造方法は、スペーサを可撓性のフィルム材料からなる第1または第2のシート上に装着する工程と、前記第1または第2のシートを重ね合わせ、少なくとも一部に開口部を残すように封着する工程とを含み、前記第1および第2のシートと、前記スペーサとによって形成される空間が、流路を形成するように、前記スペーサを前記第1および第2のシートに固着する工程とを備えたことを特徴とする。
【0032】
かかる構成によれば、第1および第2のシートとスペーサとを重ねてシールするのみで流路を形成することができ、信頼性の向上をはかることが可能となる。
【0033】
また、第1または第2のシート上に上に前記スペーサを固着するようにすれば、スペーサの装着が容易である。
さらにまた、スペーサを固着するに先立ち、第1または第2のシート上に第1または第2のシートを構成する材料とは異なる材料からなる板状のスペーサ材料体を積層し、この後このスペーサ材料体を選択的に除去するようにパターニングするようにすれば、高精度の流路パターンを形成することが可能となる。
さらにまた、第1または第2のシート上に樹脂パターンを塗布形成し、この第1または第2のシート上の樹脂パターンを覆うようにフィルム材料を配し、加圧しつつ樹脂パターンを硬化せしめるようにすれば、作業性よく流路を形成することが可能となる。
【0034】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態の薄型流路形成体について説明する。
この薄型流路形成体1は、図1に斜視図、図2にA−A断面図を示すように、厚さt=0.05〜2.0mmの2枚のアルミニウム製ラミネートシートからなる第1および第2のシート2および3で、スペーサとなる非接着性部7を挟み、外装容器を構成するとともに、この外装容器と、スペーサとによって形成される空間が流路4を構成し、流路の一端に流路とは垂直方向に、流体供給口5、他端に流体排出口6をを具備してなることを特徴とする。
【0035】
この第1のシート2は図3(a)および(b)に示すように、厚さ20μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムからなる保護層2Pとアルミニウムフィルム2mとを積層するとともに、ポリエチレンからなるシール層2aを全面に形成してなるもので、流路4を形成する領域にスペーサ7となる非接着性樹脂層7Sのパターンをシール層7aによって貼着して形成されている。
【0036】
一方、この第2のシート3は図4(a)および(b)に示すように、厚さ20μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムからなる保護層3Pとアルミニウムフィルム3mとを積層するとともに、ポリエチレンからなるシール層3aを全面に形成してなるものである。
【0037】
組み立てに際しては、これら2枚のシートを、シール層2a、3aが内側にくるようにして重ね、加圧しつつ加熱することにより、非接着性樹脂層7Sのパターンの存在する領域を除いて、接着する。これにより非接着性樹脂層7Sの存在する領域は両シートの間で空間となり、流路4を形成する。
そして最後に流路の一端に流路とは垂直方向に、流体供給口5、他端に流体排出口6を装着し図1に示した薄型流路形成体が完成する。
【0038】
この薄型流路形成体1は、全体としてフレキシブルな構造を有しており、流体供給口5から冷却水を流し、他端の流体排出口6から排出するように取付けられる。そして、図5に示すような、ノートパソコンのディスプレイパネル102の裏面に装着され、本体部100に取付けられているCPUからの熱を放熱するのに用いられる。
【0039】
かかる構成によれば、フレキシブルパッケージを構成しているため、どこにでも装着しやすくかつ軽量であるという特徴を有する。また、第1および第2のシート2,3からなる外装容器内部にスペーサとしての非接着性樹脂層7Sを形成するのみで流路4が形成されるため、構成部品が少なく内部で流路内で効率よく流体が循環され、小型軽量でかつ高効率薄型流路形成体を提供することが可能となる。
【0040】
また、この流体供給口および流体排出口は、前記流路の形成された面に対して垂直な面内に設けているため、外装容器の周縁部のシールを均一に行うことができ、流体もれの少ない薄型流路形成体を提供することが可能となる。
【0041】
なお、前記第1の実施の形態では、この外装容器は、スペーサを挟むように2枚の可撓性のシートを用い、周縁部および管壁となる領域をシールせしめられ、非接着領域を流路4として用いているが、1枚のシート状体を袋状に折り、シールするようにしてもよい。かかる構造によれば、スペーサを挟んで外周部および管壁を構成する接着領域をシールしただけで流路を形成することができる。
【0042】
また、このスペーサは、第1のシート表面に貼着し、一体化したのち第2のシートを貼り合わせるため、位置決めして装着する作業を省略することができ組み立て作業性が良好である。
【0043】
なお、前記実施の形態では、第1および第2のシートは、金属フィルムに保護層とシール層とを配し加熱加圧して一体化して用いる。ここではアルミニウムシートにPETの保護層を形成してなるものを用いたが、保護層はなくてもよい。また、シール層としてポリエチレンを用いたがこの他ポリプロピレン、EVAなどの熱可塑性樹脂を用いても良い。またエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を用いても良い。
また保護層としてはPETのほかナイロンなど他の保護膜を用いても良い。
【0044】
さらに前記実施の形態ではアルミニウムフィルムを用いているため軽量でかつ展性に富み、加工性が良好である。この他銅などを用いることも可能である。
【0045】
また、2枚のシートは同一構造で構成したが、一方を他方よりも厚く形成するか、ヤング率の高い材料を使用するなどの方法により剛性が高くなるように構成すれば、剛性が高い方のシートで所望の形状を確保するとともに、他方で、歪を吸収することができ、形状の自由度を保持しつつ、強度的にも高い状態を維持することができる。
【0046】
(第2の実施の形態)
次に本発明の第2の実施の形態について説明する。
この例では、図6に示すように、流路に対応した形状を有するスペーサ8を別部品として形成し、実装時に、外装容器となる2枚のシートによって、スペーサ8を挟み、実装するようにしている。これにより、スペーサの形状により自在に流路を設定することができる。
【0047】
本実施の形態の薄型流路形成体は、アルミニウムフィルム12m,13mからなり、裏面にシール層12a,13aを形成した第1および第2のシート12,13によって、流路となる溝パターン14を形成したアルミニウム板からなるスペーサ8を挟み、流路を形成してなるものである。そしてこの流路の開口部15,16に、図示しない、流体供給口および流体排出口が、流路形成面と平行な面内に位置するように取付けられる。
【0048】
なお、このスペーサはプレス加工(エンボス加工)あるいはエッチング加工によって形成される。エッチング加工によればより高精度の微細パターンを形成することが可能となる。
【0049】
かかる構成によれば、小型かつ軽量で熱効率の高い冷却装置を提供することができる。
【0050】
また、スペーサは、2枚のシートの一方と一体的に形成してもよく、これにより、組み立て時の位置ずれもなく、容易に組み立てを行うことが可能となる。
【0051】
さらに外装容器を、更に薄く可撓性の高いフィルム材料で構成すれば、形状の自由度は更に増大する。
【0052】
なお前記実施の形態では、シール層は、スペーサのパターンと一致するようにスペーサ位置に対応して形成されたパターンとして形成するのが望ましい。これにより不要部に接着剤が付着することもなく、信頼性の高い接続が可能となる。
【0053】
また図7にスペーサの変形例を示すように、スペーサ8において流路を仕切る壁部8qは、断面一定幅の壁状体で構成すれば、壁の断面積を最小限に抑え、流路の占有面積を大きくとることができ、冷却効率の高い冷却装置を提供することが可能となる。
【0054】
(第3の実施の形態)
次に本発明の第3の実施の形態について説明する。
この例では、図8に示すように、スペーサ18を別部品で形成し、少なくとも一方の面に凹部14Sをもつように形成された板状体で構成し、実装時に、2枚のシート(第1および第2のシート12,13)によって、スペーサ18を挟み、実装するようにしている。これにより、スペーサの形状により自在に流路を設定することができる。
【0055】
なお、このスペーサ18への凹部14Sの形成は、プレス加工(エンボス加工)でもよく、またハーフエッチングでもよい。
また、このとき第1のシート12はなくてもよい。
【0056】
さらにまた、第1のシートとスペーサ18との間にも流体を流すように構成しても良い。また、グリースなどの熱伝導性の高い充填剤を充填しておくようにしてもよい。さらには加熱に用いる場合には熱容量の大きい材料を充填しておくようにしてもよい。
【0057】
(第4の実施の形態)
次に本発明の第4の実施の形態について説明する。
この例では、図9に示すように、スペーサ8に代えて、枠状のスペーサ8Sと、流路を構成するパイプ9とを2枚のシートによって、挟み、実装するようにしている。これにより、スペーサ8Sとパイプ9との形状により自在に流路を設定することができる。
この流路は、空間内に装着されたパイプで構成されているため、流体の漏れを防ぐことができ、強度が高く信頼性の高い薄型流路形成体を提供することが可能となる。
【0058】
さらにまた、この流体供給口および流体排出口は、パイプをそのまま延長して形成しており流路形成面に対して平行な面内に設けるようにすれば、流体の方向を調整することができる。
またスペーサを切除して外装容器から突出させているが、スペーサを貫通させて外装容器から突出させることもできる。いずれも外装容器の周縁部での封止性を高めることができる。
【0059】
なお、前記実施の形態では、スペーサに接着剤が塗布される場合にはフィルム層のシール層はなくても良いが、フィルム材料、スペーサの両方にシール層が形成されていればより接着加工性が良好となる。
【0060】
(第5の実施の形態)
次に本発明の第5の実施の形態について説明する。
この例では、図10に示すように、スペーサ28を、両面に凹部をもつように形成された板状体で構成している。
この例では、アルミニウム板をエンボス加工することにより両面に凹部24を形成し、流路を形成したもので、第1および第2のシートはPETフィルム22,23にシール層で22a,23aを形成した可撓性の樹脂フィルムで構成されている。そしてパイプを用いてこの流路に接続し、液体供給口15、および液体排出口16を形成する。
かかる構成によれば、スペーサの両面に流路を形成することができ、流路の面積をより増大することができるとともに、外装容器の主面に対して平行に2層の流路を形成することが可能である。
【0061】
また、スペーサを金属で構成しているため、外装容器は可撓性の樹脂フィルムで構成されているが、スペーサによる補強効果により、強度が増大し、信頼性の向上をはかることが可能となる。またこのスペーサはアルミニウムで構成すれば軽量化をはかることも可能である。
また、スペーサを、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ABS樹脂などの樹脂材料で形成しても良く、樹脂材料をもちいることにより、加工性が良好で、軽量かつ長寿命となる。
【0062】
(第6の実施の形態)
次に本発明の第6の実施の形態について説明する。
前記第3の実施の実施の形態では図8に示したように流体供給口と流体排出口とを同一辺上に設けたが、この例では、図11に示すように、流体供給口35と流体排出口36とを別の辺上に設けている。このように流路については適宜変更可能である。
かかる構成によれば、剛性が増し、固定や連結が容易となる。また同入出口や入口の固定が容易となる。
【0063】
(第7の実施の形態)
次に本発明の第7の実施の形態について説明する。
この例では、図12に示すように、スペーサ48を、両面に凹部をもつように形成し、第1の流路44aと第2の流路44bとの独立した2つの流路を構成するように構成している。
この例でも、前記第5の実施の形態と同様にアルミニウム板をエンボス加工することにより両面に凹部44a、bを形成し、流路を形成することができる。
かかる構成によっても、スペーサの両面に流路を形成することができ、流路の面積をより増大することができるとともに、外装容器の主面に対して平行に2層の流路を形成することが可能である。また表裏夫々に独立して放熱や吸熱のパターンを形成することができレイアウト配置の最適化が容易となる。
この場合は、冷却や加熱への用途のだけでなく、搬送にも使用可能である。また複数種の流体を独立して搬送するように構成することもでき、燃料電池などへの原料供給に有効である。
【0064】
また、スペーサの形成に際しては、プレス加工によってシャープな断面形状を得るようにすれば、流路を大きくとることができる。
【0065】
また望ましくは、スペーサとしてはエッチング加工によって形成された部材を用いることにより、更にシャープな断面形状を得ることができると共に、微細加工が可能となり、信頼性の高い形状加工を可能にする。
【0066】
さらにまた、スペーサ、シール層の硬化によって形成された突起部で構成してもよく、形成が極めて自由で、作業性の高いものとなる。
また望ましくは、スペーサは射出成型によって形成してもよく、これにより、高い寸法精度で信頼性の高い流路形状を得ることが可能となる。
【0067】
また、スペーサを固着するに先立ち、シート状のフィルム材料上にフィルム材料とは異なる材料からなる板状のスペーサ材料体を積層し、この後このスペーサ材料体を選択的に除去するようにパターニングすれば、高精度の流路パターンを形成することが可能となる。
【0068】
さらにまた、シート状の前記フィルム材料上に樹脂パターンを塗布形成し、このフィルム材料上の樹脂パターンを覆うようにフィルム材料を配し、加圧しつつ樹脂パターンを硬化せしめるようにすれば、作業性よく流路を形成することが可能となる。
【0069】
なお、前記実施の形態では、冷却装置として用いる例について説明したが、加熱装置として用いることも可能である。また、独立した2つ以上の流路を形成するようにし、一方の流路に加熱または冷却用の媒体を流し、他方の流路に燃料電池用の材料あるいは電解液などを流すようにすれば、温度制御しながら材料あるいは電解液を貯蔵することもできる。これは自動車用の燃料電池などに適用することにより、形状に制限のある狭い空間内にも効率よく配置することができる。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、小型でかつ軽量で低コストの薄型流路形成体を形成することが可能となる。
また、製造に際しても、スペーサを挟むようにシートを重ね合わせて固着すればよく、製造が容易で信頼性の高い薄型流路形成体を形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の薄型流路形成体を示す図である。
【図2】同断面図を示す図である。
【図3】同薄型流路形成体を構成するシートを示す図である。
【図4】同薄型流路形成体を構成するシートを示す図である。
【図5】同薄型流路形成体の使用例を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態の薄型流路形成体を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態の薄型流路形成体の変形例を示す図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態の薄型流路形成体を示す図である。
【図9】本発明の第4の実施の形態の薄型流路形成体を示す図である。
【図10】本発明の第5の実施の形態の薄型流路形成体を示す図である。
【図11】本発明の第6の実施の形態の薄型流路形成体を示す図である。
【図12】本発明の第7の実施の形態の薄型流路形成体を示す図である。
【符号の説明】
1 薄型流路形成体
2 第1のシート
3 第2のシート
4 流路
5 流体供給口
6 流体排出口
8 スペーサ

Claims (18)

  1. 第1および第2のシートと、前記第1および第2のシートの間に装着されたスペーサとを具備し、
    前記第1または第2のシートとスペーサとによって形成される空間に流路が形成されていることを特徴とする薄型流路形成体。
  2. 前記スペーサは、少なくとも一方の面に凹部をもつように形成された板状体であることを特徴とする請求項1に記載の薄型流路形成体。
  3. 前記スペーサは、両面に凹部をもつように形成された板状体であることを特徴とする請求項1に記載の薄型流路形成体。
  4. 前記第1および第2のシートは、前記スペーサを挟むように重ねられ、周縁部をシールせしめられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の薄型流路形成体。
  5. 前記スペーサは、前記第1または第2のシートの内面に相当する側に一体成型されたものであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の薄型流路形成体。
  6. 前記第1および第2のシートは連続的に形成されており、折り曲げられて、前記第1および第2のシートの間に、前記スペーサを挟むように形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の薄型流路形成体。
  7. 前記第1および第2のシートの一方は他方よりも剛性が高くなるように構成されていることを特徴とする請求項5に記載の薄型流路形成体。
  8. 前記第1および第2のシートは互いに異なる材料で構成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の薄型流路形成体。
  9. 前記第1および第2のシートは、可撓性のフィルム材料で構成されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の薄型流路形成体。
  10. さらに前記空間内に装着されたパイプを具備し、前記パイプ内に前記流路が形成されることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の薄型流路形成体。
  11. さらに前記流路の形成された平坦な面に対して垂直な面内に流体供給口および流体排出口を具備したことを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の薄型流路形成体。
  12. 前記流路の形成された平坦な面の延長上または前記流路の形成された面に対して平行な面に沿って、流体供給口および流体排出口が、設けられていることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の薄型流路形成体。
  13. 前記流路は、前記スペーサによって、独立した2つの流路を構成していることを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の薄型流路形成体。
  14. 前記第1および第2のシートは、前記スペーサのパターンと一致するように前記スペーサ位置に対応して形成された樹脂パターンを介して前記スペーサに固着されていることを特徴とする請求項1〜4,6〜13のいずれかに記載の薄型流路形成体。
  15. 前記スペーサは、断面一定幅の壁状部を有することを特徴とする請求項1乃至14のいずれかに記載の薄型流路形成体。
  16. スペーサを可撓性のフィルム材料からなる第1または第2のシート上に装着する工程と、
    前記第1または第2のシートを重ね合わせ、少なくとも一部に開口部を残すように封着する工程とを含み、
    前記第1および第2のシートと、前記スペーサとによって形成される空間が、流路を形成するように、前記スペーサを前記第1および第2のシートに固着する工程とを備えたことを特徴とする薄型流路形成体の製造方法。
  17. 前記固着する工程は、
    第1または第2のシートを構成するフィルム材料上に前記フィルム材料とは異なる材料からなる板状のスペーサ材料体を積層する工程と、
    前記スペーサ材料体を選択的に除去するようにパターニングする工程とを含むことを特徴とする請求項16に記載の薄型流路形成体の製造方法。
  18. 前記固着する工程は、
    第1または第2のシートを構成するフィルム材料上に樹脂パターンを塗布形成する工程と、
    前記フィルム材料上の樹脂パターンを覆うようにフィルム材料を配し、加圧しつつ前記樹脂パターンを硬化せしめる工程とを含むことを特徴とする請求項17に記載の薄型流路形成体の製造方法。
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