JP2004155881A - 省燃費型内燃機関用潤滑油組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】100℃動粘度3〜8mm2/s、粘度指数110以上、全芳香族含有量2〜15質量%、硫黄分0.05質量%以上の潤滑油基油に、組成物全量基準で、脂肪酸エステル系無灰摩擦調整剤及び/又は脂肪族アミン系無灰摩擦調整剤を1.2〜5.0質量%、及びジアルキルジチオリン酸亜鉛混合物をリン元素濃度換算で、0.02〜0.15質量%含有することを特徴とする内燃機関用潤滑油組成物。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関用潤滑油組成物に関し、詳しくは低摩擦性、摩耗防止性及び貯蔵安定性に優れた内燃機関用潤滑油組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、地球温暖化、オゾン層の破壊など地球規模での環境問題が大きくクローズアップされており、とりわけ地球全体の温暖化に大きな影響があるといわれている二酸化炭素排出量の削減については、各国でその規制値の決め方をめぐって大きな関心を呼んでいる。二酸化炭素排出量の削減には自動車の省燃費対策が今後も依然として重要な課題の一つであり、自動車メーカーではこれまでに自動車の重量軽減、燃焼機構の改良による燃焼効率の改善や摺動部の摩擦損失の低減等の各種の対策を施しその効果を上げている。
【0003】
潤滑油分野における省燃費対策としては、▲1▼潤滑油の低粘度化による、流体潤滑領域における粘性抵抗及びエンジン内の攪拌抵抗の低減、及び▲2▼摩擦調整剤を始めとする各種添加剤配合の最適化による、混合及び境界潤滑領域下での摩擦損失の低減が提言されている。
【0004】
摩擦調整剤としては、初期に優れた低摩擦係数を示すモリブデンジチオカーバメート(MoDTC)やモリブデンジチオホスフェート(MoDTP)等の硫黄含有有機モリブデン系摩擦調整剤が好ましく使用され、さらに潤滑油の酸化安定性をより高める各種添加剤配合の最適化により低摩擦係数を長期間維持する試みがなされてきた(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6等)。しかしながら、上記有機モリブデン化合物は潤滑油の劣化とともに消失してしまうため、摩擦低減効果を長期間に渡り維持するには限界があった。
【0005】
一方、エンジン油に含有される金属や硫黄、あるいはリンは、近年自動車の排気ガス浄化処理装置に装着されている三元触媒、酸化触媒、NOx吸蔵還元触媒等の排気ガス浄化触媒に対し悪影響を与え、その排気ガス浄化機能が損なわれる可能性が指摘されており、エンジン油の低金属化、低硫黄化あるいは低リン化の傾向が高まっている。しなしながら、優れた省燃費性能を発揮させるためには、上記有機モリブデン系摩擦調整剤をエンジン油に配合することが必須であると考えられており、低金属化、低硫黄化、あるいは低リン化には限界がある。また、モリブデンはPRTR法の規制物質でもあるため、上記有機モリブデン系摩擦調整剤に代わる摩擦調整剤の探索が必要とされてきた。
【0006】
ところで、上記有機モリブデン系摩擦調整剤以外の摩擦調整剤としては、リン酸エステル系、アミン化合物、脂肪酸のエステル、アミド、イミド又は金属塩等が挙げられ、一般的には、自動車等の手動又は自動変速機の摩擦特性を改善又は調整するために主として用いられている(例えば、特許文献7)。しかしながら、これらの摩擦調整剤を単に配合することによって、エンジン油において省燃費効果をもたらす程の摩擦低減をもたらすことは見出されておらず、これらの摩擦調整剤では上記有機モリブデンほどの省燃費効果は期待できない。
【0007】
従って、有機モリブデン系摩擦調整剤を配合しなくてもこれと同等以上の摩擦低減効果及びその維持性を発揮できる、特に接触部が高面圧となる動弁機構を有する内燃機関に有効な潤滑油組成物は未だに存在せず、その出現が望まれていた。
【0008】
【特許文献1】
特開平5−163497号公報
【特許文献2】
特開平5−230485号公報
【特許文献3】
特開平5−230485号公報
【特許文献4】
特開平8−302378号公報
【特許文献5】
特開平9−217079号公報
【特許文献6】
特開2002−12884号公報
【特許文献7】
特開2001−311090号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、接触部が高面圧となる動弁機構を有する内燃機関において、従来の有機モリブデン系摩擦調整剤を使用した場合と同等あるいはそれ以上の省燃費効果及びその維持性を発揮し、摩耗防止性、貯蔵安定性にも優れる省燃費型内燃機関用潤滑油組成物を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、特定の潤滑油基油に特定の無灰摩擦調整剤及びジアルキルジチオリン酸亜鉛を特定量含有した内燃機関用潤滑油組成物が、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
即ち、本発明によれば、(A)100℃における動粘度が3〜8mm2/s、粘度指数が110以上、全芳香族含有量が2〜15質量%、且つ硫黄分が0.05質量%以上の潤滑油基油に、組成物全量基準で、(B)脂肪酸エステル系無灰摩擦調整剤及び/又は脂肪族アミン系無灰摩擦調整剤を1.2〜5.0質量%、及び(C)ジアルキルジチオリン酸亜鉛をリン元素濃度換算で、0.02〜0.15質量%含有することを特徴とする内燃機関用潤滑油組成物が提供される。
また、本発明によれば、前記脂肪酸エステル系無灰摩擦調整剤が、炭素数6〜30の炭化水素基を有する脂肪酸と脂肪族アルコールとの部分エステルであることを特徴とする前記内燃機関用潤滑油組成物が提供される。
さらに、本発明によれば、前記内燃機関が、平均ヘルツ圧0.1〜1.5GPaの接触部位を有することを特徴とする前記内燃機関用潤滑油組成物が提供される。
さらに、本発明によれば、前記内燃機関が、直打型又はスリッパフォロワー型動弁機構を有する内燃機関であることを特徴とする前記内燃機関用潤滑油組成物が提供される。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の内燃機関用潤滑油組成物における潤滑油基油は、(A)100℃における動粘度が3〜8mm2/s、粘度指数が110以上、全芳香族含有量が2〜15質量%、硫黄分が0.05質量%以上である。
【0013】
本発明の内燃機関用潤滑油組成物における(A)潤滑油基油の100℃における動粘度は3〜8mm2/sであることが必要であり、好ましくは4〜6mm2/sである。100℃における動粘度が3mm2/s未満の場合、潤滑性に劣るだけでなく、潤滑油基油の蒸発性が高くなり、オイル消費やそれに起因して省燃費性能を維持しにくく、当該動粘度が8mm2/sを超える場合、省燃費性能に劣る。
【0014】
また、(A)潤滑油基油の粘度指数は、110以上であることが必要であり、115以上であることが好ましく、120以上であることが特に好ましい。粘度指数が110未満の場合、省燃費性に劣る。
【0015】
また、(A)潤滑油基油の全芳香族含有量は、2〜15質量%、好ましくは3〜10質量%、特に好ましくは3〜8質量%である。全芳香族分が2質量%未満の場合、組成物の貯蔵安定性に劣り、15質量%を超える場合、組成物の酸化安定に劣る。なお、ここでいう全芳香族含有量とは、ASTM D2549に準拠して測定した芳香族留分(aromatic fraction)含有量を意味し、通常この芳香族留分には、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、アントラセン、フェナントレン、及びこれらのアルキル化物、四環以上のベンゼン環が縮合した化合物、又はピリジン類、キノリン類、フェノール類、ナフトール類等のヘテロ芳香族を有する化合物等が含まれる。
【0016】
また、(A)潤滑油基油の硫黄分は0.05質量%以上であることが必要であり、0.1質量%以上であることが好ましく、0.5質量%以下であることが好ましく、0.3質量%以下であることがさらに好ましく、0.2質量%以下であることが特に好ましい。硫黄分が0.05質量%未満の場合、組成物の貯蔵安定性に劣る。また0.5質量%以下とすることにより、組成物の酸化安定性を良好なものとすることができる。
【0017】
なお、(A)潤滑油基油のNOACK蒸発量は、20質量%以下に調製されることが好ましく、17質量%以下であることがさらに好ましく、15質量%以下であることが特に好ましい。NOACK蒸発量が20質量%を超える場合、潤滑油基油の蒸発性が高くなるので、20質量%以下とすることにより、オイル消費を低減しそれにより省燃費性能を維持しやすくなり好ましい。なお、ここでいうNOACK蒸発量とは、ASTM D 5800に規定された方法により測定され、潤滑油の蒸発性を表わすものである。
【0018】
本発明の内燃機関用潤滑油組成物において、(A)潤滑油基油は、上記規定に合致する限り、鉱油系基油、合成系基油、及びこれらの混合物から任意に選ぶことができる。
【0019】
鉱油系基油としては、具体的には、原油を常圧蒸留及び減圧蒸留して得られた潤滑油留分を溶剤脱れき、溶剤抽出、水素化分解、溶剤脱ろう、水素化精製、ワックス異性化等の処理を1つ以上行って精製したもの等から選ばれ、通常、溶剤精製、水素化精製処理あるいはワックス異性化処理が施されたもの等を具体的に挙げることができる。
【0020】
合成系基油としては、具体的には、アルキルナフタレン、アルキルベンゼン、ポリブテン又はその水素化物;1−オクテンオリゴマー、1−デセンオリゴマー等のポリ−α−オレフィン又はその水素化物;ジトリデシルグルタレート、ジオクチルアジペート、ジイソデシルアジペート、ジトリデシルアジペート、及びジオクチルセバケート等のジエステル;トリメチロールプロパンカプリレート、トリメチロールプロパンぺラルゴネート、ペンタエリスリトール−2−エチルヘキサノエート、及びペンタエリスリトールぺラルゴネート等のポリオールエステル及びこれらの混合物等が例示できる。中でも、1−オクテンオリゴマー、1−デセンオリゴマー等のポリ−α−オレフィン又はその水素化物が好ましい例として挙げられる。
【0021】
なお、(A)潤滑油基油は、上記鉱油系基油又は合成系基油を単独あるいは混合して用いる以外に、2種類以上の鉱油系基油、あるいは2種類以上の合成系基油の混合物であっても差し支えない。また、上記混合物における2種類以上の基油の混合比も特に限定されず任意に選ぶことができる。
【0022】
本発明の内燃機関用潤滑油組成物における潤滑油基油としては、より具体的には以下の潤滑油基油(A−1)及び(A−2)の混合物を使用することが好ましい。
【0023】
(A−1)100℃における動粘度が2〜8mm2/s、粘度指数が120以上、全芳香族含有量が6質量%以下、NOACK蒸発量が20質量%以下の鉱油系基油及び/又は合成油からなる潤滑油基油。
【0024】
上記(A−1)潤滑油基油の100℃における動粘度は、好ましくは3〜5mm2/s、特に好ましくは3.5〜4.5mm2/sであり、粘度指数は、好ましくは125以上であり、全芳香族含有量は、好ましくは3質量%以下、特に好ましくは2質量%以下、硫黄分は、好ましくは0.01質量%以下、より好ましくは0.005質量%以下、特に好ましくは0.002質量%以下、NOACK蒸発量は、好ましくは18質量%以下、特に好ましくは17質量%以下である。
【0025】
(A−2)100℃における動粘度が2〜50mm2/s、全芳香族含有量が6質量%を超え、NOACK蒸発量が25質量%以下の鉱油系基油及び/又は芳香族系合成油からなる潤滑油基油。
【0026】
上記(A−2)潤滑油基油の100℃における動粘度は、好ましくは3〜30mm2/s、より好ましくは5〜20mm2/s、特に好ましくは6 ̄8mm2/sであり、粘度指数は、好ましくは60以上、さらに好ましくは95以上、特に好ましくは100以上、全芳香族含有量は、好ましくは10質量%以上、特に好ましくは10〜30質量%、硫黄分は、好ましくは0.05質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、特に好ましくは0.3質量%以上、0.8質量%以下、NOACK蒸発量は、好ましくは20質量%以下、特に好ましくは10質量%以下である。
【0027】
これら(A−1)及び(A−2)の混合比率(質量比)は上記(A)潤滑油基油の規定を満たす限り任意であるが、(A−1)潤滑油基油が、基油全量基準で50質量%以上であることが好ましく、65質量%以上であることがさらに好ましく、70質量%以上であることが特に好ましい。
【0028】
本発明の内燃機関用潤滑油組成物における(B)成分は、脂肪酸エステル系無灰摩擦調整剤及び/又は脂肪族アミン系無灰摩擦調整剤である。
【0029】
脂肪酸エステル系無灰摩擦調整剤及び/又は脂肪族アミン系無灰摩擦調整剤としては、炭素数6〜30、好ましくは炭素数8〜24、特に好ましくは炭素数10〜20の直鎖状又は分枝状炭化水素基を有する脂肪酸エステル、脂肪族アミン化合物及びこれらの任意混合物を挙げることができる。炭素数が6〜30とすることにより、本発明のような摩擦低減効果を十分に得ることができる。
【0030】
上記炭素数6〜30の直鎖状又は分枝状炭化水素基としては、具体的には、へキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基、ヘンイコシル基、ドコシル基、トリコシル基、テトラコシル基、ペンタコシル基、ヘキサコシル基、ヘプタコシル基、オクタコシル基、ノナコシル基及びトリアコンチル基等のアルキル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基、トリデセニル基、テトラデセニル基、ペンタデセニル基、ヘキサデセニル基、ヘプタデセニル基、オクタデセニル基、ノナデセニル基、イコセニル基、ヘンイコセニル基、ドコセニル基、トリコセニル基、テトラコセニル基、ペンタコセニル基、ヘキサコセニル基、ヘプタコセニル基、オクタコセニル基、ノナコセニル基及びトリアコンテニル基等のアルケニル基などを挙げることができる。
【0031】
なお、上記アルキル基及びアルケニル基には、考えられる全ての直鎖状構造及び分枝状構造が含まれ、また、アルケニル基における二重結合の位置は任意である。
【0032】
また、上記脂肪酸エステルとしては、上記炭化水素基を有する脂肪酸と脂肪族1価アルコール又は脂肪族多価アルコールとから成るエステルなどを例示できる。具体的な好適例としては、例えば、オレイン酸とグリセリンやソルビタン等の多価アルコールとの部分エステル、すなわち、グリセリンモノオレート、グリセリンジオレート、ソルビタンモノオレート及びソルビタンジオレート等が挙げられ、特に上記炭化水素基を有する脂肪酸と脂肪族3価アルコールとのモノエステル、例えば、グリセリンモノオレート等であることが望ましい。
【0033】
更に、上記脂肪族アミン化合物としては、脂肪族モノアミン又はそのアルキレンオキシド付加物、脂肪族ポリアミン、イミダゾリン化合物等、及びこれらの誘導体等を例示できる。具体的には、ラウリルアミン、ラウリルジエチルアミン、ラウリルジエタノールアミン、ドデシルジプロパノールアミン、パルミチルアミン、ステアリルアミン、ステアリルテトラエチレンペンタミン、オレイルアミン、オレイルプロピレンジアミン、オレイルジエタノールアミン、及びN−ヒドロキシエチルオレイルイミダゾリン等の脂肪族アミン化合物や、N,N−ジポリオキシアルキレン−N−アルキル(又はアルケニル)(炭素数6〜28)アミン等のこれら脂肪族アミン化合物のアルキレンオキシド付加物、これら脂肪族アミン化合物に炭素数2〜30のモノカルボン酸(脂肪酸等)や、シュウ酸、フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の炭素数2〜30のポリカルボン酸を作用させて、残存するアミノ基及び/又はイミノ基の一部又は全部を中和したりアミド化した、いわゆる酸変性化合物等が挙げられる。好適な例としては、N,N−ジポリオキシエチレン−N−オレイルアミン等が挙げられる。
【0034】
また、本発明の潤滑油組成物に含まれる脂肪酸エステル系無灰摩擦調整剤及び/又は脂肪族アミン系無灰摩擦調整剤の含有量は、組成物全量基準で、1.2〜5.0質量%であることが必要であり、好ましくは1.5質量%を超え4.5質量%以下、特に好ましくは2.0〜3.0質量%であることがよい。上記含有量が1.2%未満であると摩擦低減効果が小さくなる。また5.0%を超えると摩擦低減効果には優れるものの、(A)潤滑油基油への溶解性や貯蔵安定性が著しく悪化し、沈殿物が発生し易い。
【0035】
本発明の内燃機関用潤滑油における(C)成分としては、式(1)で表される化合物の中から選ばれる1種のジアルキルジチオリン酸亜鉛又は2種類以上のジアルキルジチオリン酸亜鉛混合物が挙げられる。
【0036】
【化1】
【0037】
(C)成分は、上記式(1)において、R1〜R4がそれぞれ個別に、炭素数1〜18、好ましくは炭素数3〜10の直鎖または分岐アルキル基を示し、具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基等が挙げられ、これらは直鎖でも分岐でもよい。また、これらは第1級アルキル基、第2級アルキル基、又は第3級アルキル基のいずれでもよい。R1〜R4を導入する際にα−オレフィンの混合物を原料とする場合があるが、この場合、成分(C)としては異なる構造のアルキル基を有するジアルキルジチオリン酸亜鉛の混合物となる。
【0038】
上記(C)成分の好適な具体例としては、例えば、ジイソプロピルジチオリン酸亜鉛、ジイソブチルジチオリン酸亜鉛、ジ−sec−ブチルジチオリ酸亜鉛、ジ−sec−ペンチルジチオリン酸亜鉛、ジ−n−ヘキシルジチオン酸亜鉛、ジ−sec−ヘキシルジチオリン酸亜鉛、ジ−オクチルジチオリン酸亜鉛、ジ−2−エチルヘキシルジチオリン酸亜鉛、ジ−n−デシルジチオリン酸亜鉛、ジ−n−ドデシルジチオリン酸亜鉛、ジイソトリデシルジチオリン酸亜鉛、及びこれらの任意の組合せに係る混合物等が挙げられる。
【0039】
本発明の内燃機関用潤滑油組成物において(C)成分の含有量の下限値は、組成物全量基準で、リン元素換算量で0.02質量%、好ましくは0.03質量%であり、その上限値は、0.15質量%、好ましくは0.1質量%、さらに好ましくは0.08質量%であり、さらには摩擦低減効果をより良好とする点から、0.05質量%以下であることが特に好ましい。(C)成分の含有量がリン元素換算量で0.02質量%未満の場合、貯蔵安定性に劣り、0.15質量%を超える場合、摩擦低減効果が充分得られない。
【0040】
本発明は上述のような構成により、高面圧となる接触部位に使用した場合にMoDTCやMoCTP等の硫黄含有モリブデン系摩擦調整剤を使用した場合と同等あるいはそれ以上の摩擦低減効果及びその維持性を発揮でき、摩耗防止性、貯蔵安定性にも優れた組成物とすることができるが、内燃機関用潤滑油組成物としての基本性能を付与するため、あるいは、必要な各種性能をより高めるために、無灰分散剤、金属系清浄剤、酸化防止剤、粘度指数向上剤、(B)成分以外の摩擦調整剤、(C)成分以外の摩耗防止剤もしくは極圧剤、防錆剤、非イオン系界面活性剤、抗乳化剤、金属不活性化剤、及び消泡剤等、公知の一般的な潤滑油添加剤を単独又は複数組み合わせて使用することができる。
【0041】
上記無灰分散剤としては、数平均分子量が900〜3500のポリブテニル基を有するポリブテニルコハク酸イミド、ポリブテニルベンジルアミン、ポリブテニルアミン、及びこれらのホウ酸変性物等の誘導体等が挙げられる。これらの含有量は、組成物全量基準で通常0.1〜20質量%とすることができる。
【0042】
上記金属系清浄剤としては、潤滑油用の金属系清浄剤として通常用いられる任意の化合物が使用できる。例えば、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のスルホネート、フェネート、サリシレート及びナフテネート等を単独で又は複数種を組合せて使用できる。ここで、上記アルカリ金属としてはナトリウム(Na)やカリウム(K)等、上記アルカリ土類金属としてはカルシウム(Ca)やマグネシウム(Mg)等が例示できる。また、具体的な好適例としては、Ca又はMgのスルホネート、フェネート及びサリシレートが挙げられる。
【0043】
なお、これら金属系清浄剤の全塩基価及び添加量は、要求される潤滑油の性能に応じて任意に選択できる。全塩基価は、過塩素酸法で通常0〜500mgKOH/g、望ましくは150〜400mgKOH/gとすることができ、その含有量は組成物全量基準で、通常0.1〜10質量%とすることができる。
【0044】
また、上記酸化防止剤としては、潤滑油用の酸化防止剤として通常用いられる任意の化合物を使用できる。例えば、4,4−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)及びオクチル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート等のフェノール系酸化防止剤、フェニル−α−ナフチルアミン、アルキルフェニル−α−ナフチルアミン及びアルキルジフェニルアミン等のアミン系酸化防止剤、並びにこれらの任意の組合せに係る混合物等が挙げられる。また、かかる酸化防止剤の含有量は、組成物全量基準で、通常0.01〜5質量%とすることができる。
【0045】
更に、上記粘度指数向上剤としては、具体的には、各種メタクリル酸又はこれらの任意の組合せに係る共重合体やその水添物等のいわゆる非分散型粘度指数向上剤、及び更に窒素化合物を含む各種メタクリル酸エステルを共重合させたいわゆる分散型粘度指数向上剤等が例示できる。また、非分散型又は分散型エチレン−α−オレフィン共重合体(α−オレフィンとしては、例えばプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン等)及びその水素化物、ポリイソブチレン及びその水添物、スチレン−ジエン水素化共重合体、スチレン−無水マレイン酸エステル共重合体、並びにポリアルキルスチレン等も例示できる。
【0046】
これら粘度指数向上剤の重量平均分子量は、例えば分散型及び非分散型ポリメタクリレートでは5000〜1000000、好ましくは100000〜800000がよく、ポリイソブチレン又はその水素化物では800〜5000、エチレン−α−オレフィン共重合体及びその水素化物では800〜300000、好ましくは10000〜200000がよい。また、かかる粘度指数向上剤は、単独で又は複数種を任意に組合せて含有させることができるが、通常その含有量は、潤滑油組成物基準で0.1〜20.0質量%とすることができる。
【0047】
更にまた、(B)成分以外の無灰摩擦調整剤としては、ホウ酸エステル、高級アルコール及び脂肪族エーテル等の無灰摩擦調整剤、ジチオリン酸モリブデン、ジチオカルバミン酸モリブデン及び二硫化モリブデン等の有機モリブデン系摩擦調整剤等が挙げられる。なお、ジチオリン酸モリブデン、ジチオカルバミン酸モリブデン等の硫黄含有有機モリブデン系摩擦調整剤は前述したように使用しないことが好ましい。
【0048】
更に、上記摩耗防止剤又は極圧剤としては、ジスルフィド、硫化油脂、硫化オレフィン、炭素数2〜20の炭化水素基を1〜3個含有するリン酸エステル、チオリン酸エステル、亜リン酸エステル、チオ亜リン酸エステル及びこれらのアミン塩等が挙げられる。
【0049】
更にまた、上記防錆剤としては、アルキルベンゼンスルフォネート、ジノニルナフタレンスルフォネート、アルケニルコハク酸エステル、多価アルコールエステル等が挙げられる。
【0050】
また、上記非イオン系界面活性剤及び抗乳化剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル及びポリオキシエチレンアルキルナフチルエーテル等のポリアルキレングリコール系非イオン系界面活性剤等が挙げられる。
【0051】
更に、上記金属不活性化剤としては、イミダゾリン、ピリミジン誘導体、チアジアゾール、ベンゾトリアゾール及びチアジアゾール等が挙げられる。
【0052】
更にまた、上記消泡剤としては、シリコーン、フルオロシリコーン及びフルオロアルキルエーテル等が挙げられる。
【0053】
なお、これら添加剤を本発明に用いる潤滑油組成物に含有する場合は、その含有量は、組成物全量基準で、(B)成分以外の摩擦調整剤、摩耗防止剤又は極圧剤、防錆剤、非イオン系界面活性剤及び抗乳化剤は0.01〜5質量%、金属不活性剤、消泡剤は0.0005〜1%の範囲から適宜選択できる。
【0054】
本発明の内燃機関用潤滑油組成物は、高面圧となる接触部位、例えば、平均ヘルツ圧が0.1〜1.5GPa、好ましくは0.4〜1.0GPaの高面圧となる接触部位に使用することでその効果を著しく発揮することができる。従って、そのような接触部位を有する内燃機関に好ましく用いることができる。例えば、直打型又はスリッパフォロワー型動弁機構を有する内燃機関に好ましく用いることができる。
【0055】
【実施例】
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳述するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0056】
(実施例1〜4、比較例1〜6)
表1に示す通り、本発明の内燃機関用潤滑油組成物(実施例1〜4)及び本発明の規定範囲外の内燃機関用潤滑油組成物(比較例1〜6)をそれぞれ調製した。
【0057】
(単体カムフォロワーの作製)
以下の方法により得られた摺動材料を用いて、エンジン・カムフォロワーを模擬した単体カムフォロワーを作製した。この単体カムフォロワーは、1つのカムロブと、円盤シムを冠面に搭載したカムフォロワーからなる。
【0058】
・カムロブ材料
量産されている4気筒用カムシャフト(低合金チルド鋳鉄)からカムロブを切り出し、所定のカム形状に研磨加工後、ラッピングテープを用いた研磨によってカムノーズを表面粗さRa0.2μm以下に仕上げた。
【0059】
・シム材料
SCM420鋼から成る円盤形状素材に、浸炭、低温焼き戻し処理後、上記カムノーズとの摺動表面を、ラッピングテープを用いた研磨によって、表面粗さをRa0.03μmとなるように仕上げた。
【0060】
(単体カムフォロワー摩擦特性試験)
実施例1〜4、及び比較例1〜6の各組成物について、上記単体カムフォロワーを用いて以下の試験条件にて摩擦特性試験を行った。この結果を表1に示す。
最大ヘルツ圧力 :0.7GPa
カム回転速度 :20及び600rpm
(滑り速度0.03及び1.00m/s)
オイル供給方法 :滴下給油
供給オイル温度 :100℃
試験時間 :60min
【0061】
また、すべり速度0.03m/sの条件における試験後のカムロブ及びシムの接触部位を観察し、シム材料の表面粗さを測定した。シム材料の表面粗さの測定結果を表1に合わせて示す。
【0062】
(貯蔵安定性試験)
実施例1〜4、及び比較例1〜6の各組成物について、60℃で28日間貯蔵し、沈殿物の有無等貯蔵安定性を評価した。その結果を表1に合わせて示す。
【0063】
【表1】
1)水素化分解基油(100℃動粘度4.2mm2/s、粘度指数:125、全芳香族含有量:0.6質量%、硫黄分:0.001質量%、NOACK蒸発量:16質量%)
2)溶剤脱蝋鉱油(100℃動粘度:6.6mm2/s、粘度指数105、全芳香族含有量12.0質量%、硫黄分:0.6質量%、NOACK蒸発量:6質量%)
3)100℃動粘度:4.66mm2/s、粘度指数:121、全芳香族含有量:3.5質量%、硫黄分:0.15質量%、NOACK蒸発量:13.5質量%
4)グリセリンモノオレ−ト
5)N,N−ジポリオキシエチレン−N−オレイルアミン
6)ジアルキルジチオリン酸亜鉛(リン含有量:7.4質量%、アルキル基:第1級オクチル基)
7)ジアルキルジチオリン酸亜鉛(リン含有量:7.2質量%、アルキル基:第2級ブチル基又は第2級ヘキシル基)
8)モリブデンジチオカーバメート(希釈油含む)
9)組成物中のMo含有量0.05質量%に相当。
10)金属系清浄剤、酸化防止剤、粘度指数向上剤、分散剤など
【0064】
(実施例評価)
表1に示す通り、本発明の内燃機関用潤滑油組成物(実施例1〜4)は、いずれも優れた低摩擦係数を示すことがわかる。これらは、MoDTCを使用した組成物(比較例6)と比べても遜色のない低摩擦係数を示す。また、グリセリンモノオレートを使用した組成物(実施例1)は、脂肪族アミンを使用した組成物(実施例2)に比べ、より低い摩擦係数を示すことがわかる。更に、ジアルキルジチオリン酸亜鉛の含有量がリン元素換算量で0.04質量%の場合、(実施例3)、ジアルキルジチオリン酸亜鉛の含有量がリン元素換算量で0.09質量%の場合(実施例1)よりも低い摩擦係数を示すことがわかる。
【0065】
なお、実施例1〜4の各組成物を用いた摩擦特性試験の結果、試験後のカムロブ及びシムの接触部位の表面形状に何ら問題はなく、耐摩耗性にも非常に優れ、安定した低摩擦特性を示し、長期間低摩擦性が持続すると考えられる。また、実施例1〜4の各組成物は貯蔵後に沈殿物等が発生することはなく、貯蔵安定性にも優れている。
【0066】
(比較例評価)
一方、本発明における(B)摩擦調整剤を用いても、その含有量が本発明の規定未満の場合(比較例1、3)及び(C)ジアルキルジチオリン酸亜鉛(ZDTP)の含有量が本発明の規定範囲を超える場合(比較例4)では、低摩擦性能に劣り、また、比較例1及び4では、試験後のシム材の表面粗さが粗くなる傾向を示すことが分かる。これは組成物中の(B)摩擦調整剤とZDTPの摩擦表面への吸着能力による影響であり、この場合摺動面に(C)ZDTPを主体とする反応皮膜が形成されたためと推定できる。また、(C)ZDTPを含有しない組成物(比較例2)、(B)摩擦調整剤の含有量が本発明の規定を超える場合(比較例5)では、摩擦係数は実施例1の組成物と同等の値を示すものの本発明における潤滑油基油を使用しても均一な溶解性を持たず、また、貯蔵安定性に劣る。すなわち実施例1、比較例2、4、5の対比により、組成物中の(B)摩擦調整剤と(C)ZDTPが摩擦表面への吸着能力に影響を及ぼすとともに、組成物中に均一に溶解するための最適な組み合わせが存在するためと推定できる。
【0067】
なお、MoDTCを使用した組成物を用いた場合(比較例6)、摩擦特性試験後のシム材の表面は粗くなる傾向にあり、長時間使用時には、潤滑油劣化に伴うMoDTCの消失とあいまって、低摩擦係数を維持できなくなる恐れがある。
【0068】
なお、実施例1の組成物における潤滑油基油を基油Iのみとした場合、貯蔵試験後には沈殿が発生し、貯蔵安定性に劣るものであった。また、実施例1の組成物における潤滑油基油を基油IIのみとした場合、摩擦低減効果に劣るものであった。また、実施例1〜4の組成物は、NOACK蒸発量が12質量%となり、低蒸発性を示すことから、長期にわたりオイル消費を抑制でき、オイル消費に起因するエンジン油の劣化をも抑制できるので、低摩擦特性を維持しやすい。
【0069】
【発明の効果】
本発明の内燃機関用潤滑油組成物は、高面圧となる厳しい境界潤滑領域での潤滑条件において、MoDTCやMoDTPを使用しなくてもこれらを含有する組成物と同等の低摩擦性能を示す。また、潤滑油劣化によるこれら硫黄含有有機モリブデン化合物の消失も想定されず、摩耗防止性オイル消費量を抑制できる結果、長期に渡り低摩擦性能を維持でき、貯蔵安定性にも優れるものである。従って、本発明の内燃機関用潤滑油組成物は、平均ヘルツ圧が0.1〜1.5GPaの高面圧となる接触部位を有する内燃機関用、特に直打型又はスリッパフォロワ型の動弁機構を有する内燃機関用に好適に使用することができる。
Claims (4)
- (A)100℃における動粘度が3〜8mm2/s、粘度指数が110以上、全芳香族含有量が2〜15質量%、且つ硫黄分が0.05質量%以上の潤滑油基油に、組成物全量基準で、
(B)脂肪酸エステル系無灰摩擦調整剤及び/又は脂肪族アミン系無灰摩擦調整剤を1.2〜5.0質量%、及び
(C)ジアルキルジチオリン酸亜鉛をリン元素濃度換算で、0.02〜0.15質量%含有することを特徴とする内燃機関用潤滑油組成物。 - 前記脂肪酸エステル系無灰摩擦調整剤が、炭素数6〜30の炭化水素基を有する脂肪酸と脂肪族アルコールとの部分エステルであることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用潤滑油組成物。
- 前記内燃機関が、平均ヘルツ圧0.1〜1.5GPaの接触部位を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関用潤滑油組成物。
- 前記内燃機関が、直打型又はスリッパフォロワー型動弁機構を有する内燃機関であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の内燃機関用潤滑油組成物。
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