JP2004155187A - 積層フィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】耐折性を大幅に向上し、さらに耐引裂性も両立した特性を有する積層フィルムを供給することを目的とするものである。
【解決手段】本発明は、上記課題を解決すべく鋭意検討し、見出したものであり、本発明の積層フィルムは、厚み方向に少なくとも5層に積層されており、示差熱量分析(DSC)により観察されるT−metaが140〜250℃であり、長手、幅方向の少なくともどちらか一方向の耐折回数(回)(a)と厚み(mm)(b)の積(a×b)が2500以上である積層フィルムを骨子とする。
【選択図】 なし
【解決手段】本発明は、上記課題を解決すべく鋭意検討し、見出したものであり、本発明の積層フィルムは、厚み方向に少なくとも5層に積層されており、示差熱量分析(DSC)により観察されるT−metaが140〜250℃であり、長手、幅方向の少なくともどちらか一方向の耐折回数(回)(a)と厚み(mm)(b)の積(a×b)が2500以上である積層フィルムを骨子とする。
【選択図】 なし
Description
本発明は、耐折寿命、および耐引裂性に優れたフィルムに関するものであり、各種工業材料用途、包装材用途などに用いた場合、使用耐久性に非常に優れた積層フィルムに関するものである。
さまざまな熱可塑性樹脂のフィルムが工業的に生産され、各々の特性にあった分野で用いられている。
近年、他種類の熱可塑性樹脂を用い、ブレンドや積層などのプロセスを用いて、1つの熱可塑性樹脂を使用したフィルムでは達成できない特性を付与する試みがなされている。例えば、結晶性熱可塑性樹脂であるポリエチレンテレフタレートと結晶性熱可塑性樹脂であるセバシン酸共重合ポリエチレンテレフタレートを積層することにより、耐引裂性が向上することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、このフィルムは、工業材料用途であるカード用途などに使用したり、包装材料などに使用した場合、連続的に使用すると折れ曲げなどによって割れたり、破れたりするという問題があった。
特開平6−190995号公報 実施例1
本発明は上記課題を解決し、従来の積層フィルムでは向上できなかった耐折寿命を大幅に向上し、さらに耐引裂性にも優れた積層フィルムを得ることを目的としている。
本発明は、厚み方向に少なくとも5層に積層されており、長手、幅方向の少なくともどちらか一方向の耐折回数(回)(a)と厚み(mm)(b)の積(a×b)が2500以上である積層フィルムを骨子とするものである。
本発明の積層フィルムは、耐折性に優れ、かつ耐引裂性も両立した特性を有しており、工業材料、ベルト基材、テープ基材、ガラス保護フィルム、包装材料カード用途、包装用途などに適している。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、厚み方向に少なくとも5層積層されており、長手、幅方向の少なくともどちらか一方向の耐折回数(回)(a)と厚み(mm)(b)の積(a×b)が2500以上である積層フィルムである。本発明の積層フィルムでは、耐引裂性の向上のみならず、従来の技術では達成不可能であった耐折性の大幅な向上をも達成することができる。
本発明の積層フィルムの積層数は、厚み方向に少なくとも5層以上積層されている必要があり、上限は特に限定されるものではない。生産性・および本発明の効果が得られやすくなるための好ましい範囲としては、7〜100層積層、さらに好ましい範囲は、9〜50層積層、特に好ましくは17〜40層積層である。
本発明の積層フィルムを構成する各層は、2種類以上のポリエステル層であることが好ましい。また、2種類以上のポリエステル層は、交互に積層されていることが好ましい。
本発明でいうポリエステルとは、ジカルボン酸とジオールとから縮重合により得られるポリマーの構造を有するものである。つまり、ジカルボン酸残基とジオール残基の構造を有するエステル構造のポリマーである限り、特に製法等はなんら限定されるものではない。従って、前記ポリエステルの原料も特に限定されるものではなく、例えば、ジカルボン酸に代替してジカルボン酸の酸無水物や酸塩化物などを用いて得られたポリエステルであっても良い。ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、などで代表されるものであり、また、ジオールとは、エチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、ポリアルキレングリコール、ビスフェノールA(又はそのエチレンオキサイド付加物)などで代表されるものである。当該ポリエステルとしては、具体的には例えば、ポリメチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリエチレン−p−オキシベンゾエート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレートなどが用いられる。もちろん、これらのポリエステルとしては、ホモポリマーであってもコポリマー(ランダム重合、ブロック重合、場合によってはグラフト重合など)であっても良く、共重合成分としては、例えば、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリアルキレングリコール、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物などのジオール成分、ダイマー酸、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、2、6−ナフタレンジカルボン酸などのジカルボン酸成分が用いられる。或いは、複数種ポリマーの混合物やポリマーアロイであっても良い。場合によっては非ポリエステルポリマーやそのモノマー成分が共重合していたり、混合されていても良い。また、本発明の効果を阻害しない範囲であれば難燃材、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、可塑剤等がブレンドされていてもかまわない。
本発明における積層フィルムでは、1,4−シクロヘキサンジメタノール残基(下記式(I))および/またはビスフェノールA残基(下記式(II))、
各B層中の1,4−シクロヘキサンジメタノール残基は、全ジオール残基成分に対して5〜70mol%であることが好ましく、より好ましくは10〜50mol%、最も好ましくは20〜35mol%である。また、ビスフェノールA(又はそのエチレンオキサイド付加物)残基は全ジオール残基成分に対して5mol%以上であることが好ましい。より好ましくは20mol%以上であり、50mol%以上であるとさらに好ましい。
B層のポリエステル樹脂形態としては、1,4−シクロヘキサンジメタノール残基とテレフタル酸残基よるなるポリエステルであっても良いし、ビスフェノールA(および/またはビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物)残基とテレフタル酸残基よるなるポリエステルであっても良いし、テトラメチレングリコール残基とテレフタル酸残基よるなるポリエステルであっても良いし、1,4−シクロヘキサンジメタノール残基およびビスフェノールA(および/またはビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物)残基およびテトラメチレングリコール残基とテレフタル酸残基よるなるポリエステルであっても良いし、それらにその他の共重合成分(エチレングリコールなどのジオール残基やジカルボン酸残基)が含まれるものであっても良いし、或いはそれらの混合物であっても良い。1,4−シクロヘキサンジメタノール残基が共重合されたポリエステル(好適には、残余のジオール成分はエチレングリコール残基、ジカルボン酸残基はテレフタル酸)の1,4−シクロヘキサンジメタノール基の共重合量は、全ジオール成分に対して5〜70mol%が好ましく、より好ましくは10〜50mol%、最も好ましくは20〜35mol%であることが、本発明の効果を得るために好ましい。また、ビスフェノールA(および/またはビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物)残基が共重合されたポリエステル(好適には、残余のジオール成分はエチレングリコール残基、ジカルボン酸残基はテレフタル酸)のビスフェノールA残基の共重合割合は全ジオール成分に対して5mol%以上であることが好ましい。より好ましくは20mol%以上であり、50mol%以上であるとさらに好ましい。
さらに好ましくは、前記B層に加えて、エチレングリコール残基とテレフタル酸残基及び/又は2,6−ナフタレンジカルボン酸残基よりなるポリエステルを主たる成分とする樹脂層(A層)を少なくとも2層含んだ積層フィルムである。
例えば、各A層を構成するポリエステルとしては、エチレングリコール残基とテレフタル酸残基(ポリエステル中の全ジカルボン酸残基成分に対して、70〜100mol%であることが好ましく、より好ましくは80〜100mol%、最も好ましくは90〜100mol%)よりなるポリエステルであることが好ましい。又、エチレングリコール残基と2,6−ナフタレンジカルボン酸残基(ポリエステル中の全ジカルボン酸残基成分に対して、70〜100mol%であることが好ましく、より好ましくは80〜100mol%、最も好ましくは90〜100mol%)よりなるポリエステルであることも好ましい。一方、各A層中のポリエステルのジオール残基成分は原則としてエチレングリコール残基よりなるものであるが、それ以外のジオール残基成分を50mol%以内の範囲内で有していても良い。或いは、これらの混合物であっても良い。
但し、エチレングリコール残基とテレフタル酸残基及び2,6−ナフタレンジカルボン酸残基よりなるポリエステルやそれらにその他の共重合成分(ジオール残基やジカルボン酸残基)が含まれるものである場合で、特にランダム共重合体においては、結晶性の低下により十分な強度が得られくなって好ましくないことがある。よって、ポリエステル分子中でジカルボン酸残基として最も含有率の高い残基の含有率は70〜100mol%であることが好ましく、より好ましくは80〜100mol%、最も好ましくは90〜100mol%である。勿論、A層が複数種のポリマーの混合物の場合においては、混合物全体では左記の数値範囲外であっても、各ポリマー分子内においては左記の数値範囲を満たす場合は何等問題ない。
なお、A、B層のいずれの残基についても、本発明の効果を妨げない限り、若干の置換基が付加および/または挿入されても良く、場合によっては本発明のA層(又は、B層)に微量の1,4−シクロヘキサンジメタノール残基やビスフェノールA残基(又は、テレフタル酸残基や2,6−ナフタレンジカルボン酸残基)が含まれていても良いが、その場合は、ジオール(又はジカルボン酸)残基成分に対して好ましくは10(より好ましくは6、更に好ましくは4)mol%以下である。
本発明における積層フィルムにおいては、各層は、ヤング率が1400MPa以上が好ましく、6000MPa以下のヤング率を有していることがより好ましい。なぜなら、このようなポリエステルは外力に対し変形しにくいためである。
また、積層されたフィルムの最表層厚みと、2層目厚みを、1<(最表層厚み/2層目厚み)<8となるように層構造を設計すると、耐折性向上に効果的であることがわかった。より好ましくは、2<(最表層厚み/2層目厚み)<7、最も好ましくは、3<(最表層厚み/2層目厚み)<6である。本発明者らの知見によれば、耐折性試験によるフィルム劣化は、表層部にて発生する亀裂が、内部へ進行することが要因であることがわかった。そこで、発明者らが鋭意検討した結果、表層付近の層構造を上記範囲とすることにより、表層から内部への亀裂の進行を防ぎ、耐折性が大幅に向上することが明らかとなった。
なお、本発明のフィルム表層に厚さ500nm以下の薄層やコーティング等よりなる被覆層等が設けられることはあり得るが、これらは最表層とは見なさないものとする。
なお、本発明においては、3nm以下の厚みの層は、層としてカウントしないものとする。また、工程上、多層積層されていても、樹脂組成や平均分子量が実質的に同一であり、製造されたフィルムを分析しても、1つの層としか認識できない層は、単層であると定義するのが妥当である。
A(又はB)層は、前記ポリエステルを主たる成分とするものであり、好ましくは70(より好ましくは80、更に好ましくは85)重量%以上である。
なお、本発明の積層フィルムを構成する各A(又はB)層は、同一ポリマー種、同一組成である方が製造が容易で好ましいものであるが、積層フィルムの用途や必要とされる性能に応じて、各A(又はB)層の少なくとも1層が他の層とはポリマー種や組成が異なっているものであっても良い。
積層されるポリエステルの順序については、特に限定するものではないがA層とB層が交互に積層されているのが好ましい。或いは、A(又はB)層が続いて積層されている場合(例えばA1A2A3(又はB1B2B3)等)、これを1つのA(又はB)層と見なす。各A(又はB)層はなるべく同じ厚さであるか、極端な偏りが無いことが好ましい。もちろん、A層とB層以外の層が間に積層されていても本発明の効果を損なわない範囲であれば構わない。また、各々のA層の厚みは1〜50μmであることが好ましく、5〜25μmであるとより好ましい。各々のB層の厚みは10μm以下であることが好ましく、3μm以下であることがより好ましい。積層厚みを上記範囲とすると、本発明の効果が得られやすくなる。又、本発明の積層フィルム全体の厚さは、好ましくは10〜300(より好ましくは30〜200、更に好ましくは45〜120)μmである。
さらに、前記のような最表層の積層を除くA層をAin層とすると、各Ain層の厚みの総和をΣAin、Ain層の総数をnAin、Ain層のうち、最大厚みを有する層の厚みをMaxAinとして、
最大偏厚率σAin=MaxAin*nAin/ΣAin
とすると、σAinが3以下であることが好ましい。より好ましくは2以下、最も好ましくは1.5以下である。また、最表層の積層を除く、Bin層における、Ain層の場合と同様にして導いた、最大偏厚率σBinが3以下であることが好ましい。また、より好ましくは2以下、最も好ましくは1.5以下である。最大偏厚率σAinおよびσBinが上記範囲内であれば、本発明の効果が得られやすくなる。
最大偏厚率σAin=MaxAin*nAin/ΣAin
とすると、σAinが3以下であることが好ましい。より好ましくは2以下、最も好ましくは1.5以下である。また、最表層の積層を除く、Bin層における、Ain層の場合と同様にして導いた、最大偏厚率σBinが3以下であることが好ましい。また、より好ましくは2以下、最も好ましくは1.5以下である。最大偏厚率σAinおよびσBinが上記範囲内であれば、本発明の効果が得られやすくなる。
また、各A層の厚みの総和と各B層の厚みの総和の比である積層厚み比(A/B)は、2〜20であることが好ましい。積層厚み比がこの範囲内であれば、耐折性が向上しやすくなり、本発明の積層フィルムが得られやすくなる。積層厚み比のより好ましい範囲は3〜15、最も好ましい範囲は8〜12である。
本発明の積層フィルムは、示差熱量分析(DSC)により観察される熱履歴ピーク温度(T−meta)が90〜250℃であることが好ましい。T−metaがこの範囲内であれば、耐折性が大幅に向上し、本発明の積層フィルムが得られやすくなる。T−metaのより好ましい範囲は180〜235℃、最も好ましい範囲は200〜230℃である。
ここでいうT−metaは、製造工程においてフィルムが受ける熱履歴に依存するものと考えられる値であり、融点よりも低温側、ガラス転移温度(Tg)よりも高温側に観察され、曲線がベースラインから離れてから再度ベースラインに戻るまでのピークの頂点の温度である。ピークが結晶融解ピークと独立している場合は、その頂点をT−metaとするが、もしも、結晶融解ピークと重なって2つのピークが観察される場合には、低い方の値をT−metaとする。
また、上記方法のみではT−metaの判断が困難である場合は、例えば、フィルム製造工程で行われる熱固定温度を変化させ、その温度変化と対応して移動するピークをT−metaと判断する方法を用いても良い。
なお、前記T−metaのピーク値は、好ましくは0.01(より好ましくは0.05、更に好ましくは0.1)J/g以上である。
また、本発明の積層フィルムは、長手、幅方向の少なくともどちらか一方向の耐折回数(回)(a)と厚み(mm)(b)の積(a×b)が2500以上である必要があり、上限は特に限定されるものではない。耐折性がこの範囲となると工業材料として用いた場合の使用耐久性が大幅に向上する。ここでいう耐折回数は、MIT耐折試験器によって、加重負荷下で折れ曲げを繰り返し、フィルムが破断するまでの往復曲げ回数のことを指す。一般に、この耐折回数は、同じフィルムであれば厚みに依存し、厚みが薄いほど耐折回数が大きくなる。また、生産性と効果の観点から、長手、幅方向のどちらか一方向の耐折回数(回)(a)と厚み(mm)(b)の積(a×b)の好ましい範囲は3000〜15000、より好ましくは4000〜12000、最も好ましくは6000〜11000である。
本発明の積層フィルムの長手および/または幅方向の引裂伝播抵抗値は、好ましくは50N/以上(より好ましくは100〜2000、更に好ましくは150〜1500)である。引裂伝播抵抗値が上記範囲内であれば、例えばガラス保護フィルムなどに使用した場合、ガラス飛散防止効果を高め易くなるため好ましい。
本発明の積層フィルムは、工業材料、ベルト基材、テープ基材、ガラス保護フィルム、タッチパネル、スイッチカバー、フレキシブルプリント基板、電子ペーパー、包装材料などに好ましく用いることができる。これら用途に使用した場合、本発明の積層フィルムが耐折性および耐引裂性に優れているために、使用耐久性に優れた製品を製造することができるようになる。
次に、本発明の積層フィルムの好ましい製造方法を以下に説明するが、もちろんこれに限定されるものではない。
熱可塑性樹脂をペレットなどの形態で用意する。ペレットは、必要に応じて、事前乾燥を熱風中あるいは真空下で行い、押出機に供給される。押出機内において、融点以上に加熱溶融された樹脂は、ギヤポンプ等で樹脂の押出量を均一化され、フィルタ等を介して異物や変性した樹脂をろ過される。さらに、樹脂は、ダイにて目的の形状に成形された後、吐出される。
多層フィルムを得るための方法としては、2台以上の押出機を用いて異なる流路から送り出された熱可塑性樹脂を、マルチマニホールドダイやフィールドブロックやスタティックミキサー等を用いて多層に積層する方法等を使用することができる。また、これらを任意に組み合わせても良い。特に本発明では、フィードブロックやスタティックミキサー等を用いて多層積層することが好ましい。
また、積層されたフィルムの最表層厚みと、2層目厚みを制御するために、フィードブロックの流路調整により行う方法が好ましく用いられる。このフィードブロックの調整は、最表層となる層を押し出すスリット部と、2層目となる層を押し出すスリット部の圧力を等しくし、スリット面積にて厚みを調整する方法が好ましく用いられる。また、該スリット幅を適宜調整できるフィードブロックを用いることも好ましく用いられる。
ダイから吐出された多界面構造体を有するシートは、キャスティングドラム等の冷却体上に押し出され、冷却固化され、実質的に未延伸のキャスティングフィルムが得られる。この際、ワイヤー状、テープ状、針状あるいはナイフ状等の電極を用いて、静電気力によりキャスティングドラム等の冷却体に密着させ、急冷固化させるのが好ましい。
このようにして得られたキャスティングフィルムは、必要に応じて二軸延伸しても構わない。二軸延伸とは、縦方向および横方向に延伸することをいう。延伸は、逐次二軸延伸しても良いし、同時に二方向に延伸してもよい。また、さらに縦および/または横方向に再延伸を行ってもよい。
ここで、縦方向への延伸とは、フィルムに長手方向の分子配向を与えるための延伸を言い、通常は、ロールの周速差により施される。この延伸は1段階で行ってもよく、また、複数本のロール対を使用して多段階に行っても良い。延伸の倍率としては樹脂の種類により異なるが、通常、2〜15倍が好ましく、ポリエチレンテレフタレートを用いた場合には、2〜5倍が特に好ましく用いられる。
また、横方向の延伸とは、フィルムに幅方向の配向を与えるための延伸を言い、通常は、テンターを用いて、フィルムの両端をクリップで把持しながら搬送して、幅方向に延伸する。延伸の倍率としては、樹脂の種類により異なるが、通常2〜10倍が好ましく用いられる。
こうして二軸延伸されたフィルムは、平面性、寸法安定性を付与するために、テンター内で延伸温度以上融点以下の熱処理を行うのが好ましく、均一に徐冷後、室温まで冷やして巻き取られる。この熱処理温度の好ましい範囲は、90〜250℃である。また、熱処理温度のより好ましい範囲としては、140〜250℃、最も好ましい範囲は180〜240℃である。熱処理温度をこの範囲内とすることにより、耐折性が大幅に向上し、本発明の積層フィルムが得られやすくなる。
また、耐折性を高める為には、フィルム製膜後に、別途ロール熱処理を行うことも好ましく用いられる。ロール熱処理条件は、150〜200℃の温度にて、ロール圧力0.5〜10kg/cm2で行うことが好ましい。
[物性の測定方法ならびに効果の評価方法]
特性値の評価方法ならびに効果の評価方法は次の通りである。
特性値の評価方法ならびに効果の評価方法は次の通りである。
(1)MIT耐折性試験
JIS−P−8115(1994)に従って測定する。
JIS−P−8115(1994)に従って測定する。
MIT試験機(東洋精機製作所(株)製)を用いて、MIT耐折回数を測定する。即ち、
試験片:110mm(長さ)×5mm(幅)
荷重:24.5MPa
という条件にて測定する。
試験片:110mm(長さ)×5mm(幅)
荷重:24.5MPa
という条件にて測定する。
(2)引裂伝播抵抗
JIS−K−7128−2(1998)に従って測定する。
JIS−K−7128−2(1998)に従って測定する。
重荷重引裂試験機(東洋精機製作所(株)製)を用いて、引裂伝播抵抗を測定する。サンプルサイズは、幅63mm、長さ75mmの長方形にサンプリングし、幅方向中央部に端から20mmの切り込みを入れ、残り43mmを引き裂いたときの指示値を読みとる。引裂伝播抵抗としては、指示値より求めた引裂力(N)をフィルム厚み(mm)で除した値とする。なお、測定は10本のサンプルを用いて行い、その平均値を採用する。
(3)積層数、積層比
フィルムの層構造は、フィルムの断面観察より求める。すなわち、透過型電子顕微鏡HU−12型((株)日立製作所製)を用い、フィルムの断面を3000〜200000倍に拡大観察し、断面写真を撮影し、積層数および各層厚みを測定する。透過型電子顕微鏡で観察しにくい場合、走査型電子顕微鏡を用いて観察し、算出しても良い。
フィルムの層構造は、フィルムの断面観察より求める。すなわち、透過型電子顕微鏡HU−12型((株)日立製作所製)を用い、フィルムの断面を3000〜200000倍に拡大観察し、断面写真を撮影し、積層数および各層厚みを測定する。透過型電子顕微鏡で観察しにくい場合、走査型電子顕微鏡を用いて観察し、算出しても良い。
(4)熱履歴ピーク温度(T−meta)
T−metaは、示差熱量分析(DSC)により求める。T−metaは、製造工程においてフィルムが受ける熱履歴に依存する値であり、融点よりも低温側、ガラス転移温度(Tg)よりも高温側に観察され、曲線がベースラインから離れてから再度ベースラインに戻るまでのピークの頂点の温度である。ピークが結晶融解ピークと独立している場合は、その頂点をT−metaとするが、もしも、結晶融解ピークと重なって2つのピークが観察される場合には、低い方の値をT−metaとする。即ち、
装置:セイコー電子工業(株)製”ロボットDSC−RDC220”
データ解析”ディスクセッションSSC/5200”
サンプル質量:5mg
昇温速度:20℃/分
という条件にて測定する。
T−metaは、示差熱量分析(DSC)により求める。T−metaは、製造工程においてフィルムが受ける熱履歴に依存する値であり、融点よりも低温側、ガラス転移温度(Tg)よりも高温側に観察され、曲線がベースラインから離れてから再度ベースラインに戻るまでのピークの頂点の温度である。ピークが結晶融解ピークと独立している場合は、その頂点をT−metaとするが、もしも、結晶融解ピークと重なって2つのピークが観察される場合には、低い方の値をT−metaとする。即ち、
装置:セイコー電子工業(株)製”ロボットDSC−RDC220”
データ解析”ディスクセッションSSC/5200”
サンプル質量:5mg
昇温速度:20℃/分
という条件にて測定する。
(5)極限粘度
オルトクロロフェノール中、25℃で測定した溶液粘度から、算出する。
また、溶液粘度はオストワルド粘度計を用いて測定した。単位は[dl/g]で示す。
オルトクロロフェノール中、25℃で測定した溶液粘度から、算出する。
また、溶液粘度はオストワルド粘度計を用いて測定した。単位は[dl/g]で示す。
(6)各層のヤング率の測定方法
各層を構成するポリマーの樹脂組成および分子量を赤外分光分析およびゲルクロマトグラフィー分析等で同定する。同定されたポリマーと同種で未延伸状態のポリマーの、ASTM D−638−98に従って測定したヤング率を、各層のヤング率とした。
(実施例)
各層を構成するポリマーの樹脂組成および分子量を赤外分光分析およびゲルクロマトグラフィー分析等で同定する。同定されたポリマーと同種で未延伸状態のポリマーの、ASTM D−638−98に従って測定したヤング率を、各層のヤング率とした。
(実施例)
熱可塑性樹脂Aとして、極限粘度0.65のポリエチレンテレフタレートを用いた。また熱可塑性樹脂Bとしてシクロヘキサンジメタノールが30mol%共重合された共重合ポリエステル(イーストマン・ケミカル社製 Easter PETG6763、ヤング率 2100MPa)を用いた。これら熱可塑性樹脂AおよびBは、それぞれ乾燥した後、押出機に供給した。
熱可塑性樹脂AおよびBは、それぞれ、押出機にて280℃の溶融状態とし、ギアポンプおよびフィルタを介した後、フィードブロックにて合流させた。合流した熱可塑性樹脂AおよびBは、スタティックミキサーに供給し、熱可塑性樹脂Aが17層、熱可塑性樹脂Bが16層からなる厚み方向に交互に積層された構造とした。ここで、積層厚み比がA/B=8/1になるよう、吐出量にて調整した。又、熱可塑性樹脂AおよびBの層の最大偏厚比は2以下に調整した。また、最表層の厚みと2層目の厚み比(最表層厚み/2層目厚み)=4とした。この様にして得られた計33層からなる積層対をTダイに供給しシート状に成型した後、静電印可しながら、表面温度25℃に保たれたキャスティングドラム上で急冷固化し未延伸フィルムを得た。
この未延伸フィルムを、90℃に加熱した複数のロール群に導き予熱した後、延伸倍率2.8倍で縦延伸を行い、両端部をクリップで把持するテンターに導き100℃にて3.0倍横延伸した後、230℃で熱処理を施し、室温まで徐冷後、巻き取った。得られたフィルムの厚みは、0.1mmであった。得られたフィルムの特性値を表1に示す。
積層数、積層比、熱処理温度、フィルム厚みを変更すること以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムの特性値を表1に示す。
熱可塑性樹脂(B)としてシクロヘキサンジメタノールが10mol%共重合された共重合ポリエステル(イーストマン・ケミカル社製 Easter PETG9921)を用いること以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムの特性値を表1に示す。
熱可塑性樹脂(B)として極限粘度0.65のビスフェノールAエチレンオキサイド付加物35mol%共重合ポリエチレンテレフタレート(ガラス転移温度74℃)を用いること以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムの特性値を表1に示す。
)
熱可塑性樹脂(B)としてポリブチレンテレフタレート(東レ(株)製PBT樹脂“トレコン”(登録商標)1200S)を用いること以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムの特性値を表1に示す。
熱可塑性樹脂(B)としてポリブチレンテレフタレート(東レ(株)製PBT樹脂“トレコン”(登録商標)1200S)を用いること以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムの特性値を表1に示す。
熱可塑性樹脂(A)としてポリエチレン−2,6−ナフタレート(極限粘度0.65)を用いること以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムの特性値を表1に示す。
(比較例1、2)
熱処理温度を変更すること以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムの特性は、表1に示すように、T−metaが本発明の範囲外であったため耐折回数×厚みの積の値が低く、耐折性に劣ったフィルムしか得られなかった。
(比較例3)
熱可塑性樹脂Aとして固有粘度0.65のポリエチレンテレフタレートを用い、1台の押出機を用いて単層で押出を行うこと以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムは、本発明の積層フィルムに比べ、大幅に耐折性及び耐引裂性ともに劣ったフィルムしか得られなかった。
(比較例1、2)
熱処理温度を変更すること以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムの特性は、表1に示すように、T−metaが本発明の範囲外であったため耐折回数×厚みの積の値が低く、耐折性に劣ったフィルムしか得られなかった。
(比較例3)
熱可塑性樹脂Aとして固有粘度0.65のポリエチレンテレフタレートを用い、1台の押出機を用いて単層で押出を行うこと以外は、実施例1と同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムは、本発明の積層フィルムに比べ、大幅に耐折性及び耐引裂性ともに劣ったフィルムしか得られなかった。
本発明は、ベルト基材、テープ基材、ガラス保護フィルム、タッチパネル、スイッチカバー、フレキシブルプリント基板、電子ペーパー用途などにも応用することができるが、その応用範囲が、これらに限られるものではない。
Claims (10)
- 厚み方向に少なくとも5層に積層されており、長手、幅方向の少なくともどちらか一方向の耐折回数(回)(a)と厚み(mm)(b)の積(a×b)が2500以上である積層フィルム。
- 示唆走査熱量分析(DSC)による観察される熱履歴ピーク温度(T−meta)が140〜250℃である、請求項1に記載の積層フィルム。
- 示差走査熱量分析(DSC)により観察される熱履歴ピーク温度(T−meta)が180〜235℃である、請求項1または2に記載の積層フィルム。
- 各層が1400MPa以上のヤング率を有する請求項1〜3のいずれかに記載の積層フィルム。
- 最表層厚みと2層目厚みが、1<(最表層厚み/2層目厚み)<8という関係を満たすものである請求項1〜4のいずれかに記載の積層フィルム。
- エチレングリコール残基と、テレフタル酸残基及び/又は2,6−ナフタレンジカルボン酸残基よりなるポリエステルを主たる成分とする樹脂層(A層)と、1,4−シクロヘキサンジメタノール残基および/またはビスフェノールA残基および/またはビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物の残基および/またはテトラメチレングリコール残基と、テレフタル酸残基よるなるポリエステルを主たる成分とする樹脂層(B層)を含む請求項1〜5のいずれかに記載の積層フィルム。
- 積層厚み比(A/B)が、2〜20である請求項6に記載の積層フィルム。
- 一軸、または二軸に配向している請求項1〜7のいずれかに記載の積層フィルム。
- 長手および/または幅方向の引裂伝播抵抗値が、50N/mm以上である請求項1〜8のいずれかに記載の積層フィルム。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の積層フィルムを用いた、工業材料、ベルト基材、テープ基材、ガラス保護フィルム、タッチパネル、スイッチカバー、フレキシブルプリント基板、電子ペーパー又は包装材料。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2003
- 2003-10-10 JP JP2003351847A patent/JP2004155187A/ja active Pending
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