JP2004154165A - 延焼抑制剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】セルロースの水酸基の水素原子がアルキル基及び/又はヒドロキシアルキル基で置換されていると共に、ポリグリシジルエーテルにより架橋された架橋セルロースエーテルからなることを特徴とする延焼抑制剤。
【効果】本発明により、セルロースエーテルをポリグリシジルエーテルにて架橋変性することにより、吸水性、保水性、粘着性、熱ゲル化の各性能を満たし、ハンドリング、保管が容易な延焼抑制剤が提供される。
【選択図】 なし
【効果】本発明により、セルロースエーテルをポリグリシジルエーテルにて架橋変性することにより、吸水性、保水性、粘着性、熱ゲル化の各性能を満たし、ハンドリング、保管が容易な延焼抑制剤が提供される。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、火災時に放射熱によって延焼の可能性のある建築物面に、水を多量に含む水含有ゲル状物を層状に付着させ、延焼の可能性のある建築物面が火災に至るまでの温度に上昇するのを遅延させるための延焼抑制剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
火災時に、延焼を抑制する方法としては、火災時に延焼の可能性のある家屋の壁面等に断続的又は継続的に注水を行って、当該家屋の壁面等を冷却する方法がある。しかし、水だけを使用した場合、垂直面からすぐに流れ落ちてしまい、厚い水膜を形成することが難しく、輻射熱により容易に気化してしまい、実質的に当該壁面を燃焼しないように低温度で維持することは、大量の水を継続して放水することが必要である。
【0003】
また、注水した水が、放射熱により容易に気化しないように遅延する方法として、アクリル酸の重合物又はアクリル酸とメタクリル酸との共重合物のアルカリ中和物を水に添加し、ゲル状物を形成して吹き付け、壁面に付着させる方法が特公昭52−34157号公報に開示されている。この方法は、火災部分からの加熱によって付着した水含有ゲル状物の粘性が低下し、ガラス等の表面が滑らかな垂直面に付着したものがダレ落ちてしまうという問題点があった。
【0004】
これに対し、付着水分量を多くして水分の気化時間を遅延すべくデンプン−アクリル共重合部からなる吸水ポリマーに、ポリビニルピロリドン等の水溶性高分子糊剤を添加したものを吸水又は水に溶解させ、延焼抑制剤として壁面に塗布する方法が特開昭56−157479号公報に開示されている。この方法もガラス等の表面が滑らかな垂直面に対して付着したものが火災時にダレ落ちてしまう問題があった。
【0005】
このような問題点に対し、特公平6−26622号公報には、火災時に放射される熱により熱ゲル化するヒドロキシプロピルメチルセルロースないしはヒドロキシエチルメチルセルロースを混合した吸水ポリマーを吸水させたり、水に溶解させて水含有ゲル状物をつくり、延焼を抑制しようとする面に塗布することで、壁温が低い火災初期にはセルロース糊剤の粘着性により壁面に付着させ、後に火災時の放射により壁温が上昇しても水含有ゲル状物全体が熱ゲル化し、より接着性の高いゲルとなってゲル層が脱落するのを遅延できることが記載されている。
【0006】
また、特公平6−26622号公報においては、吸水ポリマーと水溶性セルロースエーテル混合物が熱ゲル化する前の付着性を改善することが、特開平8−107964号公報には、アルキル基置換もしくは非置換アリールスルホン酸塩のホルムアルデヒド縮合物を上記吸水ポリマーと水溶性セルロースエーテルに混合することが提案されている。
【0007】
しかし、上記公報における延焼抑制剤は、水以外に吸水ポリマー、熱ゲル化するセルロース系糊剤、更には粘着性改善剤といった複数の薬剤を混合して準備する必要があり、混合せずに使用する場合には、複数の薬剤保管容器を用意する必要がある等、システム自体が過大となり、緊急の消火に必要な機動性を損なう。また、設備が過大になること、複数の薬剤を保管することは、地方の小規模消防署または地域の自営消防団にとって負担が重くなり、普及を妨げるものである。
【0008】
更には、複数の薬剤からなる延焼抑制剤は、通常火災現場にて吹きつけ時に水と混合して使用することが想定されるが、複数の薬剤が均一に水に混合されない場合は効果が低下する、もしくは全く現れないことが考えられる。よって吸水力、保水力、粘着性、更には加熱時の熱ゲル化性能を併せ持つ単独使用可能な延焼抑制剤の出現が待たれていた。
【0009】
【特許文献1】
特公平6−26622号公報
【特許文献2】
特開平8−107964号公報
【特許文献3】
米国特許第3,168,421号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記要望に応えるためになされたもので、吸水性、保水性、粘着性、熱ゲル化の各性能を満たし、ハンドリング、保管が容易な延焼抑制剤を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者らは、上記課題を解決するために種々検討した結果、セルロースエーテルを製造する工程において、エーテル基を導入する際に、併せて架橋反応することにより得られる架橋セルロースエーテルが延焼抑制剤として優れた性能であることを知見した。即ち、セルロースエーテルを架橋し、非水溶性にすることで、吸水性、保水性、粘着性、更には加熱時に熱ゲル化する基材の開発に成功し、これを延焼抑制剤に使用することにより課題を解決するに至った。
【0012】
従って、本発明は、
(1)セルロースの水酸基の水素原子がアルキル基及び/又はヒドロキシアルキル基で置換されていると共に、ポリグリシジルエーテルにより架橋された架橋セルロースエーテルからなることを特徴とする延焼抑制剤、
(2)架橋セルロースエーテルが、ポリグリシジルエーテルによる架橋反応とアルキル基及び/又はヒドロキシアルキル基の置換導入反応が同じ反応工程で行われることにより得られたものであることを特徴とする(1)に記載の延焼抑制剤、
(3)架橋反応により置換されるグルコースユニット上の水酸基割合が0.0005〜0.004であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の延焼抑制剤を提供する。
【0013】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の延焼抑制剤は、架橋セルロースエーテルからなるものであり、この場合、この架橋セルロースエーテルは、セルロースの水酸基の水素原子がアルキル基及び/又はヒドロキシアルキル基で置換されていると共に、ポリグリシジルエーテルにより架橋されているもので、これはセルロースエーテルを製造する際、セルロースをアルカリ金属水溶液と混合し、エーテル置換基を導入するためのアルキル化剤又はヒドロキシアルキル化剤と同時に架橋剤を添加して反応させることにより、実質上一段階で延焼抑制剤を製造することができる。
【0014】
目的とする架橋セルロースエーテルを得ようとする場合、エーテル基を導入したセルロースエーテルを反応、精製、乾燥、また必要ならば粉砕といった別工程で製造し、それを用いて架橋反応を行うことは可能であるが、工程が複雑になる一方、反応、精製、乾燥、粉砕等の工程が重複するため、コスト的に全く見合わない。
【0015】
例えば、架橋剤を使用してメチルセルロースやヒドロキシプロピルセルロースを架橋する試みは米国特許第3,168,421号公報に見られるが、セルロースエーテルを水溶液にし、架橋剤と混ぜてから架橋する手法により不溶性フィルムを得るというものであり、本発明と異なる。
【0016】
本発明者らは、いかに簡単な製造工程を採用することにより、架橋セルロースエーテルを安価に製造できるかを検討した結果、このエーテル基の導入と架橋反応とを実質上同一工程で行うことにより達成できることを見出した。この場合、好ましくはベースとなるセルロースを反応触媒となる水酸化アルカリ金属水溶液と混合した後、同一反応器内でこれらエーテル基導入と架橋の両反応をなさしめるものである。更に詳しく述べれば、エーテル化反応及び架橋反応は、触媒を加えられたセルロースにポリグリシジルエーテルを加えて架橋反応をさせ、その後同じ反応器を用い、エーテル化剤を加えてエーテル化反応してもよいし、エーテル化反応を終了させてから架橋剤を加えて架橋反応させてもよい。但し、最も短時間で両反応を終了させるには、エーテル化剤と架橋剤をほぼ同時期に加えて反応させるのが最も望ましい。
【0017】
ここで、セルロースとしては、セルロース自体が天然に広く産出されるものなので、特に限定されないが、あえて例示するとすれば、市場で容易に入手できる綿、コットンリンター、木材を精製したバルクやシート、つまりパルプが挙げられる。
【0018】
水酸化アルカリ金属水溶液は、例えば水酸化カリウム、水酸化リチウム等の水溶液が挙げられるが、コスト的には水酸化ナトリウムが有利である。
【0019】
アルキル化するためのエーテル化剤としては、塩化メチル、塩化エチル等のハロゲン化メチル、ハロゲン化エチル等が挙げられる。また、ヒドロキシアルキル化するためのエーテル化剤としては、酸化エチレン、酸化プロピレン等が例示される。このようなエーテル化剤を用いたエーテル化反応で得られるセルロースエーテルとしては、メチルセルロース等のアルキルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のヒドロキシアルキルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のヒドロキシアルキルアルキルセルロースが挙げられる。
【0020】
エーテル化剤の添加量は特に限定されないが、あまり少量すぎるとセルロースの結晶構造が十分壊れず、吸収性が低下するおそれがあるため、メチルセルロースを例にとれば、グルコースユニットに対するメトキシル基置換度(セルロースのグルコースユニット当りメトキシル基で置換された水酸基の平均個数(Degree of Substitution)、以下「DS」と略す)として1.0〜2.2程度が好ましい。また、ヒドロキシアルキルセルロースを例にとれば、ヒドロキシアルキル基置換度(セルロースのグルコースユニット当りに付加したヒドロキシアルキル基の平均モル数(Molar Substitution)、以下「MS」と略す)0.1〜1.0程度が好ましい。
【0021】
架橋剤としては、最終製品を非イオン性とするために、ポリグリシジルエーテルを使用する。
【0022】
ポリグリシジルエーテルとしては、例えばエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテルが挙げられる。かかるポリグリシジルエーテルは、これら両末端のエポキシ官能基がセルロース中の水酸基又はヒドロキシアルキル基の水酸基と結合した場合、一方のエポキシ基のみ結合した場合のいずれの場合においても非イオン性であり、全体的に非イオン性であることは崩壊剤として使用した場合に、薬剤との相互作用を起こしにくい。
【0023】
このように、ポリグリシジルエーテルは2つのエポキシ基を持ち、セルロースの水酸基に導入されるが、必ずしも両エポキシ基が水酸基と反応するわけではなく、一方のみセルロースに導入される場合もあり得る。完全に2つのエポキシ基がセルロースと反応したと仮定したMS置換度は、0.0005〜0.004、特に0.001〜0.003が好ましい。この範囲より少ないと架橋が十分でなく、セルロースエーテルは部分的に溶解し、粘性を発揮するため、水の浸透が妨げられ、有効に崩壊剤として機能しない場合がある。またこの範囲を超えると、架橋があまりに密であるため、水を含んだときに膨潤して水を内部に抱えるためのネットワークを広げることができない場合がある。
【0024】
なお、エーテル化反応及び架橋反応の反応条件としては、それぞれ30〜120℃、特に40〜100℃で反応を行わせることが好ましい。反応時間は特に制限されないが、通常2〜8時間である。
【0025】
本発明においては、このようにして得られる架橋セルロースエーテルを延焼抑制剤として使用するが、その使用方法は、従来の延焼抑制剤の場合と同様である。具体的には、火災時に放射熱によって延焼の可能性のある建築物面に、水を多量に含む水含有ゲル状物を層状に付着させ、延焼の可能性のある建築物が火災に至るまでの温度に上昇するのを遅延させ、火災被害の拡大を防ぐための延焼抑制剤として使用できる。
【0026】
本発明では、吸収効果と同時に建築物に付着して剥がれにくくする粘着効果をも併せ持つため、複数の基材を混合しなければならない従来の延焼抑制剤と比較して、管理、使用の面で有効である。
また、本発明による延焼抑制剤は、セルロースをベースとしているため生分解性を有し、使用後土壌に混合しても、下水に入っても自然に分解される。これまでの合成吸水ポリマーは生分解性が低いものもあり、環境保護の観点からも本発明は有利である。
更に、本発明の延焼抑制剤は必要により、吸水ポリマーや糊剤、熱ゲル化剤を併用することもできる。
【0027】
【実施例】
以下、合成例、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
【0028】
[合成例1]
内容積5Lの内部撹拌型オートクレーブに250gのコットンリンターパルプを仕込み、−98kPaまで減圧した。次いで50重量%水酸化ナトリウム300gを添加し、10分間撹拌した。架橋剤としてエチレングリコールジグリシジルエーテル(分子量174.2g/mol)0.30gをプロピレンオキサイド50gと混合して加え、更に塩化メチルを200g添加し、60〜70℃で2時間、更に90℃まで昇温し、30分間温度を維持し、反応を完結させた。内部残ガスをパージした後、粗反応物を熱水で精製し、乾燥後、0.5mmの開口部を持つスクリーンを備えた粉砕機にて処理・整粒し、試料とした。
調製した試料の物性は、メトキシル基置換度(DS)=1.45、ヒドロキシプロポキシル基置換度(MS)=0.18、エチレングリコールジグリシジルエーテル置換度(MS)=0.0012であった。1重量%濃度水分散液での20℃における粘性は4,500mPa・sであった。
【0029】
[合成例2]
エチレングリコールジグリシジルエーテル量を0.60gとした以外は、合成例1と同様に架橋セルロースエーテルを調製した。
調製した試料の物性は、メトキシル基置換度(DS)=1.45、ヒドロキシプロポキシル基置換度(MS)=0.18、エチレングリコールジグリシジルエーテル置換度(MS)=0.0012であった。1重量%濃度水分散液での20℃における粘性は1,160mPa・sであった。
【0030】
なお、合成例1,2ともにエチレングリコールジグリシジルエーテルのMS置換度は完全に架橋したもの、つまり2つのエポキシ基が両方ともセルロースに結合したと仮定した場合の値である。
【0031】
[実施例1,2、比較例1〜4]
評価方法を以下1)〜3)に分けて説明する。
1)下記表1に示す組成で配合した混合粉体を1重量%濃度になるように水と混合し、これをガラス板上に0.5cmの厚みで塗布し、ガラス面を垂直に立てて25℃で10分後の状態を観察した。ガラス板から塗布した水含有ゲルがずり落ちてしまうものは「×」、ずり落ちることなく付着しているものは「○」として表1に示した。
なお、ガラスのサイズは、70cm×30cm×3mmである。
2)1)の試験が終了したものを、建築用防火戸の防火試験方法(JIS A1311−1975)に定める試験炉の前に置き、炉面温度が800℃になるように設定して加熱し、10分後のガラス面の温度を測定し、表1に示した。
3)2)の試験終了後に、ガラス表面からの水含有ゲルのずり落ち状況を観察し、ずり落ちてしまうものは「×」、ずり落ちることなく付着しているものは「○」として表1に示した。
【0032】
【表1】
*1 住友化学(株)製 スミカゲルN−100
*2 信越化学工業(株)製 メトローズ90SH−30000(ヒドロキシプロピルメチルセルロース)
メトキシル基(DS)=1.45、ヒドロキシプロポキシ基(MS)=0.18、20℃ 1重量%粘度2,000mPa・s
*3 何も塗布しなかった例
【0033】
【発明の効果】
本発明により、セルロースエーテルをポリグリシジルエーテルにて架橋変性することにより、吸水性、保水性、粘着性、熱ゲル化の各性能を満たし、ハンドリング、保管が容易な延焼抑制剤が提供される。
【発明の属する技術分野】
本発明は、火災時に放射熱によって延焼の可能性のある建築物面に、水を多量に含む水含有ゲル状物を層状に付着させ、延焼の可能性のある建築物面が火災に至るまでの温度に上昇するのを遅延させるための延焼抑制剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
火災時に、延焼を抑制する方法としては、火災時に延焼の可能性のある家屋の壁面等に断続的又は継続的に注水を行って、当該家屋の壁面等を冷却する方法がある。しかし、水だけを使用した場合、垂直面からすぐに流れ落ちてしまい、厚い水膜を形成することが難しく、輻射熱により容易に気化してしまい、実質的に当該壁面を燃焼しないように低温度で維持することは、大量の水を継続して放水することが必要である。
【0003】
また、注水した水が、放射熱により容易に気化しないように遅延する方法として、アクリル酸の重合物又はアクリル酸とメタクリル酸との共重合物のアルカリ中和物を水に添加し、ゲル状物を形成して吹き付け、壁面に付着させる方法が特公昭52−34157号公報に開示されている。この方法は、火災部分からの加熱によって付着した水含有ゲル状物の粘性が低下し、ガラス等の表面が滑らかな垂直面に付着したものがダレ落ちてしまうという問題点があった。
【0004】
これに対し、付着水分量を多くして水分の気化時間を遅延すべくデンプン−アクリル共重合部からなる吸水ポリマーに、ポリビニルピロリドン等の水溶性高分子糊剤を添加したものを吸水又は水に溶解させ、延焼抑制剤として壁面に塗布する方法が特開昭56−157479号公報に開示されている。この方法もガラス等の表面が滑らかな垂直面に対して付着したものが火災時にダレ落ちてしまう問題があった。
【0005】
このような問題点に対し、特公平6−26622号公報には、火災時に放射される熱により熱ゲル化するヒドロキシプロピルメチルセルロースないしはヒドロキシエチルメチルセルロースを混合した吸水ポリマーを吸水させたり、水に溶解させて水含有ゲル状物をつくり、延焼を抑制しようとする面に塗布することで、壁温が低い火災初期にはセルロース糊剤の粘着性により壁面に付着させ、後に火災時の放射により壁温が上昇しても水含有ゲル状物全体が熱ゲル化し、より接着性の高いゲルとなってゲル層が脱落するのを遅延できることが記載されている。
【0006】
また、特公平6−26622号公報においては、吸水ポリマーと水溶性セルロースエーテル混合物が熱ゲル化する前の付着性を改善することが、特開平8−107964号公報には、アルキル基置換もしくは非置換アリールスルホン酸塩のホルムアルデヒド縮合物を上記吸水ポリマーと水溶性セルロースエーテルに混合することが提案されている。
【0007】
しかし、上記公報における延焼抑制剤は、水以外に吸水ポリマー、熱ゲル化するセルロース系糊剤、更には粘着性改善剤といった複数の薬剤を混合して準備する必要があり、混合せずに使用する場合には、複数の薬剤保管容器を用意する必要がある等、システム自体が過大となり、緊急の消火に必要な機動性を損なう。また、設備が過大になること、複数の薬剤を保管することは、地方の小規模消防署または地域の自営消防団にとって負担が重くなり、普及を妨げるものである。
【0008】
更には、複数の薬剤からなる延焼抑制剤は、通常火災現場にて吹きつけ時に水と混合して使用することが想定されるが、複数の薬剤が均一に水に混合されない場合は効果が低下する、もしくは全く現れないことが考えられる。よって吸水力、保水力、粘着性、更には加熱時の熱ゲル化性能を併せ持つ単独使用可能な延焼抑制剤の出現が待たれていた。
【0009】
【特許文献1】
特公平6−26622号公報
【特許文献2】
特開平8−107964号公報
【特許文献3】
米国特許第3,168,421号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記要望に応えるためになされたもので、吸水性、保水性、粘着性、熱ゲル化の各性能を満たし、ハンドリング、保管が容易な延焼抑制剤を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者らは、上記課題を解決するために種々検討した結果、セルロースエーテルを製造する工程において、エーテル基を導入する際に、併せて架橋反応することにより得られる架橋セルロースエーテルが延焼抑制剤として優れた性能であることを知見した。即ち、セルロースエーテルを架橋し、非水溶性にすることで、吸水性、保水性、粘着性、更には加熱時に熱ゲル化する基材の開発に成功し、これを延焼抑制剤に使用することにより課題を解決するに至った。
【0012】
従って、本発明は、
(1)セルロースの水酸基の水素原子がアルキル基及び/又はヒドロキシアルキル基で置換されていると共に、ポリグリシジルエーテルにより架橋された架橋セルロースエーテルからなることを特徴とする延焼抑制剤、
(2)架橋セルロースエーテルが、ポリグリシジルエーテルによる架橋反応とアルキル基及び/又はヒドロキシアルキル基の置換導入反応が同じ反応工程で行われることにより得られたものであることを特徴とする(1)に記載の延焼抑制剤、
(3)架橋反応により置換されるグルコースユニット上の水酸基割合が0.0005〜0.004であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の延焼抑制剤を提供する。
【0013】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の延焼抑制剤は、架橋セルロースエーテルからなるものであり、この場合、この架橋セルロースエーテルは、セルロースの水酸基の水素原子がアルキル基及び/又はヒドロキシアルキル基で置換されていると共に、ポリグリシジルエーテルにより架橋されているもので、これはセルロースエーテルを製造する際、セルロースをアルカリ金属水溶液と混合し、エーテル置換基を導入するためのアルキル化剤又はヒドロキシアルキル化剤と同時に架橋剤を添加して反応させることにより、実質上一段階で延焼抑制剤を製造することができる。
【0014】
目的とする架橋セルロースエーテルを得ようとする場合、エーテル基を導入したセルロースエーテルを反応、精製、乾燥、また必要ならば粉砕といった別工程で製造し、それを用いて架橋反応を行うことは可能であるが、工程が複雑になる一方、反応、精製、乾燥、粉砕等の工程が重複するため、コスト的に全く見合わない。
【0015】
例えば、架橋剤を使用してメチルセルロースやヒドロキシプロピルセルロースを架橋する試みは米国特許第3,168,421号公報に見られるが、セルロースエーテルを水溶液にし、架橋剤と混ぜてから架橋する手法により不溶性フィルムを得るというものであり、本発明と異なる。
【0016】
本発明者らは、いかに簡単な製造工程を採用することにより、架橋セルロースエーテルを安価に製造できるかを検討した結果、このエーテル基の導入と架橋反応とを実質上同一工程で行うことにより達成できることを見出した。この場合、好ましくはベースとなるセルロースを反応触媒となる水酸化アルカリ金属水溶液と混合した後、同一反応器内でこれらエーテル基導入と架橋の両反応をなさしめるものである。更に詳しく述べれば、エーテル化反応及び架橋反応は、触媒を加えられたセルロースにポリグリシジルエーテルを加えて架橋反応をさせ、その後同じ反応器を用い、エーテル化剤を加えてエーテル化反応してもよいし、エーテル化反応を終了させてから架橋剤を加えて架橋反応させてもよい。但し、最も短時間で両反応を終了させるには、エーテル化剤と架橋剤をほぼ同時期に加えて反応させるのが最も望ましい。
【0017】
ここで、セルロースとしては、セルロース自体が天然に広く産出されるものなので、特に限定されないが、あえて例示するとすれば、市場で容易に入手できる綿、コットンリンター、木材を精製したバルクやシート、つまりパルプが挙げられる。
【0018】
水酸化アルカリ金属水溶液は、例えば水酸化カリウム、水酸化リチウム等の水溶液が挙げられるが、コスト的には水酸化ナトリウムが有利である。
【0019】
アルキル化するためのエーテル化剤としては、塩化メチル、塩化エチル等のハロゲン化メチル、ハロゲン化エチル等が挙げられる。また、ヒドロキシアルキル化するためのエーテル化剤としては、酸化エチレン、酸化プロピレン等が例示される。このようなエーテル化剤を用いたエーテル化反応で得られるセルロースエーテルとしては、メチルセルロース等のアルキルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のヒドロキシアルキルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のヒドロキシアルキルアルキルセルロースが挙げられる。
【0020】
エーテル化剤の添加量は特に限定されないが、あまり少量すぎるとセルロースの結晶構造が十分壊れず、吸収性が低下するおそれがあるため、メチルセルロースを例にとれば、グルコースユニットに対するメトキシル基置換度(セルロースのグルコースユニット当りメトキシル基で置換された水酸基の平均個数(Degree of Substitution)、以下「DS」と略す)として1.0〜2.2程度が好ましい。また、ヒドロキシアルキルセルロースを例にとれば、ヒドロキシアルキル基置換度(セルロースのグルコースユニット当りに付加したヒドロキシアルキル基の平均モル数(Molar Substitution)、以下「MS」と略す)0.1〜1.0程度が好ましい。
【0021】
架橋剤としては、最終製品を非イオン性とするために、ポリグリシジルエーテルを使用する。
【0022】
ポリグリシジルエーテルとしては、例えばエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテルが挙げられる。かかるポリグリシジルエーテルは、これら両末端のエポキシ官能基がセルロース中の水酸基又はヒドロキシアルキル基の水酸基と結合した場合、一方のエポキシ基のみ結合した場合のいずれの場合においても非イオン性であり、全体的に非イオン性であることは崩壊剤として使用した場合に、薬剤との相互作用を起こしにくい。
【0023】
このように、ポリグリシジルエーテルは2つのエポキシ基を持ち、セルロースの水酸基に導入されるが、必ずしも両エポキシ基が水酸基と反応するわけではなく、一方のみセルロースに導入される場合もあり得る。完全に2つのエポキシ基がセルロースと反応したと仮定したMS置換度は、0.0005〜0.004、特に0.001〜0.003が好ましい。この範囲より少ないと架橋が十分でなく、セルロースエーテルは部分的に溶解し、粘性を発揮するため、水の浸透が妨げられ、有効に崩壊剤として機能しない場合がある。またこの範囲を超えると、架橋があまりに密であるため、水を含んだときに膨潤して水を内部に抱えるためのネットワークを広げることができない場合がある。
【0024】
なお、エーテル化反応及び架橋反応の反応条件としては、それぞれ30〜120℃、特に40〜100℃で反応を行わせることが好ましい。反応時間は特に制限されないが、通常2〜8時間である。
【0025】
本発明においては、このようにして得られる架橋セルロースエーテルを延焼抑制剤として使用するが、その使用方法は、従来の延焼抑制剤の場合と同様である。具体的には、火災時に放射熱によって延焼の可能性のある建築物面に、水を多量に含む水含有ゲル状物を層状に付着させ、延焼の可能性のある建築物が火災に至るまでの温度に上昇するのを遅延させ、火災被害の拡大を防ぐための延焼抑制剤として使用できる。
【0026】
本発明では、吸収効果と同時に建築物に付着して剥がれにくくする粘着効果をも併せ持つため、複数の基材を混合しなければならない従来の延焼抑制剤と比較して、管理、使用の面で有効である。
また、本発明による延焼抑制剤は、セルロースをベースとしているため生分解性を有し、使用後土壌に混合しても、下水に入っても自然に分解される。これまでの合成吸水ポリマーは生分解性が低いものもあり、環境保護の観点からも本発明は有利である。
更に、本発明の延焼抑制剤は必要により、吸水ポリマーや糊剤、熱ゲル化剤を併用することもできる。
【0027】
【実施例】
以下、合成例、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
【0028】
[合成例1]
内容積5Lの内部撹拌型オートクレーブに250gのコットンリンターパルプを仕込み、−98kPaまで減圧した。次いで50重量%水酸化ナトリウム300gを添加し、10分間撹拌した。架橋剤としてエチレングリコールジグリシジルエーテル(分子量174.2g/mol)0.30gをプロピレンオキサイド50gと混合して加え、更に塩化メチルを200g添加し、60〜70℃で2時間、更に90℃まで昇温し、30分間温度を維持し、反応を完結させた。内部残ガスをパージした後、粗反応物を熱水で精製し、乾燥後、0.5mmの開口部を持つスクリーンを備えた粉砕機にて処理・整粒し、試料とした。
調製した試料の物性は、メトキシル基置換度(DS)=1.45、ヒドロキシプロポキシル基置換度(MS)=0.18、エチレングリコールジグリシジルエーテル置換度(MS)=0.0012であった。1重量%濃度水分散液での20℃における粘性は4,500mPa・sであった。
【0029】
[合成例2]
エチレングリコールジグリシジルエーテル量を0.60gとした以外は、合成例1と同様に架橋セルロースエーテルを調製した。
調製した試料の物性は、メトキシル基置換度(DS)=1.45、ヒドロキシプロポキシル基置換度(MS)=0.18、エチレングリコールジグリシジルエーテル置換度(MS)=0.0012であった。1重量%濃度水分散液での20℃における粘性は1,160mPa・sであった。
【0030】
なお、合成例1,2ともにエチレングリコールジグリシジルエーテルのMS置換度は完全に架橋したもの、つまり2つのエポキシ基が両方ともセルロースに結合したと仮定した場合の値である。
【0031】
[実施例1,2、比較例1〜4]
評価方法を以下1)〜3)に分けて説明する。
1)下記表1に示す組成で配合した混合粉体を1重量%濃度になるように水と混合し、これをガラス板上に0.5cmの厚みで塗布し、ガラス面を垂直に立てて25℃で10分後の状態を観察した。ガラス板から塗布した水含有ゲルがずり落ちてしまうものは「×」、ずり落ちることなく付着しているものは「○」として表1に示した。
なお、ガラスのサイズは、70cm×30cm×3mmである。
2)1)の試験が終了したものを、建築用防火戸の防火試験方法(JIS A1311−1975)に定める試験炉の前に置き、炉面温度が800℃になるように設定して加熱し、10分後のガラス面の温度を測定し、表1に示した。
3)2)の試験終了後に、ガラス表面からの水含有ゲルのずり落ち状況を観察し、ずり落ちてしまうものは「×」、ずり落ちることなく付着しているものは「○」として表1に示した。
【0032】
【表1】
*1 住友化学(株)製 スミカゲルN−100
*2 信越化学工業(株)製 メトローズ90SH−30000(ヒドロキシプロピルメチルセルロース)
メトキシル基(DS)=1.45、ヒドロキシプロポキシ基(MS)=0.18、20℃ 1重量%粘度2,000mPa・s
*3 何も塗布しなかった例
【0033】
【発明の効果】
本発明により、セルロースエーテルをポリグリシジルエーテルにて架橋変性することにより、吸水性、保水性、粘着性、熱ゲル化の各性能を満たし、ハンドリング、保管が容易な延焼抑制剤が提供される。
Claims (3)
- セルロースの水酸基の水素原子がアルキル基及び/又はヒドロキシアルキル基で置換されていると共に、ポリグリシジルエーテルにより架橋された架橋セルロースエーテルからなることを特徴とする延焼抑制剤。
- 架橋セルロースエーテルが、ポリグリシジルエーテルによる架橋反応とアルキル基及び/又はヒドロキシアルキル基の置換導入反応が同じ反応工程で行われることにより得られたものであることを特徴とする請求項1記載の延焼抑制剤。
- 架橋反応により置換されるグルコースユニット上の水酸基割合が0.0005〜0.004であることを特徴とする請求項1又は2記載の延焼抑制剤。
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