JP2004153720A - Cmlラッチ回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来よりも、より低い電源電圧でも動作するCMLラッチ回路を提供する。
【解決手段】電源線160とグランド線170との間に、抵抗110,111と、第1及び第2のnMSOトランジスタ100,101と、電流源nMOSトランジスタ150とを接続し、トランジスタ101のドレインにpMOSトランジスタ102,103と抵抗121,120とを接続し、クロスカップルのpMOSトランジスタ104,105をトランジスタ100のドレインに接続する。これにより、4個のpMOSトランジスタがラッチ動作をし、更に電源線160とグランド線170との間に接続される素子の数が少なくなる。よって、低電圧でも動作する。
【選択図】 図1
【解決手段】電源線160とグランド線170との間に、抵抗110,111と、第1及び第2のnMSOトランジスタ100,101と、電流源nMOSトランジスタ150とを接続し、トランジスタ101のドレインにpMOSトランジスタ102,103と抵抗121,120とを接続し、クロスカップルのpMOSトランジスタ104,105をトランジスタ100のドレインに接続する。これにより、4個のpMOSトランジスタがラッチ動作をし、更に電源線160とグランド線170との間に接続される素子の数が少なくなる。よって、低電圧でも動作する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、CML(Current Mode Logic:電流モード論理)回路を使用したCMLラッチ回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3は、従来のCML回路を使用したラッチ回路を示す回路図である。電源線360に抵抗330及び抵抗331の一端が接続され、この抵抗330及び331の他端に夫々第1のnMOSトランジスタ(nMOSFET)310及び第2のnMOSトランジスタ311のドレインが接続されている。これらの第1のnMOSトランジスタ310及び第2のnMOSトランジスタ311のソースは第3のnMOSトランジスタ300のドレインに共通接続されている。また、第1のnMOSトランジスタ310のゲートにはデータ信号Dが入力され、第2のnMOSトランジスタ311のゲートには、データ信号の反転信号D′が入力されている。
【0003】
クロスカップル対トランジスタである第4のnMOSトランジスタ320及び第5のnMOSトランジスタ321のゲートは、夫々トランジスタ311及び310のドレインに接続されており、トランジスタ320及び321のドレインには、夫々トランジスタ310及び311のドレインが接続されている。トランジスタ320及び321のソース委は第6のnMOSトランジスタ301のドレインに共通接続され、トランジスタ300及び301のソースは、電流源であるnMOSトランジスタ340のドレインに共通接続されている。電流源トランジスタ340のソースはグランド線370に接続され、ゲートにはバイアス電圧が印加されている。また、トランジスタ300及び301のゲートには、夫々クロック信号CK及びクロック信号の反転信号CK′が入力され、トランジスタ310及び311のドレインから、夫々出力信号Q及びQ′が出力される。
【0004】
このように構成された従来のCMLラッチ回路においては、クロック信号CKがハイレベルのとき、定電流源nMOSトランジスタ340が供給するテール電流はnMOSトランジスタ300を流れる。データ信号Dが、ハイレベルか又はローレベルかに従って、nMOSトランジスタ310,311のオン・オフが切り替わり、出力信号Qがローレベルとなるか、又はハイレベルとなるかが決定される。次に、クロック信号CKがローレベルにたち下がると、テール電流の流れる経路が切り替わり、nMOSトランジスタ301側を流れるようになる。そうすると、クロスカップル対トランジスタであるnMOSトランジスタ320、321に夫々信号Qと信号Qの反転信号Q′の値がラッチされることになる。
【0005】
このようなラッチ回路を高速化するためには、図4に示すように、インダクタ350及び351を夫々負荷抵抗330及び331に直列に挿入することが一つの方法として知られている。このインダクタ350及び351によって出力波形が急峻になるので、インダクタ350及び351がない場合に比して、同一電流でも高速な動作をすることができるようになる。
【0006】
なお、以上のようなCML型のラッチ回路に関しては、文献(“HIGH−SPEED CMOS CIRCUTS FOR OPTICAL RECEIVERS” ,J.Savoj and B.Razavi Kluwer Academic Publications)に詳述されている。
【0007】
【非特許文献1】“HIGH−SPEED CMOS CIRCUTS FOR OPTICAL RECEIVERS” ,J.Savoj and B.Razavi Kluwer Academic Publications
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図3及び図4に示す従来のCMLラッチ回路には以下に示す問題点がある。即ち、上述の構成においては、電源線360とグランド線370との間に、合計4個又は5個の素子(インダクタ350,351、抵抗330,331、3段のnMOSトランジスタ)が従属接続されている。このため、回路動作のためには、これらの各素子に充分な電圧を印加する必要があるので、nMOSトランジスタ310,311のドレイン端子に印加する電源電圧をあまり低い値にはできない。即ち、従来のCMLラッチ回路は、低電圧動作が困難であるという欠点があった。
【0009】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、従来よりもより低い電圧でも動作が可能なCMLラッチ回路を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るラッチ回路は、抵抗を負荷としゲートにクロック信号が入力される第1のnMOSトランジスタと、抵抗を負荷としゲートにクロック反転信号が入力される第2のnMOSトランジスタと、この第2のnMOSトランジスタの出力がソースに入力されデータ信号がゲートに入力される第1のpMOSトランジスタと、前記第2のnMOSトランジスタの出力がソースに入力されデータ反転信号がゲートに入力される第2のpMOSトランジスタと、前記第1のnMOSトランジスタの出力がソースに入力されクロスカップル対を構成する第3及び第4のpMOSトランジスタとを有することを特徴とする。
【0011】
このCMLラッチ回路において、前記抵抗に直列にインダクタを接続することができる。
【0012】
また、前記第1及び第2のnMOSトランジスタの前記負荷抵抗は、夫々電源線に接続されており、前記第1及び第2のnMOSトランジスタとグランド線との間に、電流源トランジスタが接続されているように構成することができる。
【0013】
更に、前記第1及び第2のpMOSトランジスタと、グランド線との間に、夫々第3及び第4の抵抗が接続されるように構成することができる。
【0014】
本発明に係る他のCMLラッチ回路は、クロック信号がゲートに入力される第1のnMOSトランジスタと、クロック信号の反転信号がゲートに入力される第2のnMOSトランジスタと、前記第1及び第2のnMOSトランジスタのソースに共通接続された定電流源と、前記第1のnMOSトランジスタのドレインと電源線との間に接続された第1の抵抗と、前記第2のnMOSトランジスタのドレインと電源線の間に挿入された第2の抵抗と、データ信号がゲートへ入力されソースが前記第2のnMOSトランジスタのドレイン接続されている第1のpMOSトランジスタと、データ信号の反転信号がゲートへ入力されソースが前記第2のnMOSトランジスタのドレインに接続されている第2のpMOSトランジスタと、前記第1のpMOSトランジスタのドレインとグランド線との間に接続された第3の抵抗と、前記第2のpMOSトランジスタのドレインとグランド線との間に接続された第4の抵抗と、ソースが前記第1のnMOSトランジスタのドレインに接続されゲートが前記第1のpMOSトランジスタのドレインに接続されドレインが前記第2のpMOSトランジスタのドレインに接続された第3のpMOSトランジスタと、ソースが前記第1のnMOSトランジスタのドレインに接続されゲートが前記第2のpMOSトランジスタのドレインに接続されドレインが前記第1のpMOSトランジスタのドレインに接続された第4のpMOSトランジスタとを有し、前記第3のpMOSトランジスタのドレインを出力反転信号、前記第4のpMOSトランジスタのドレイン端子を出力信号とすることを特徴とする。
【0015】
このCMLラッチ回路において、前記第1の抵抗と前記電源線との間に第1のインダクタが接続され、前記第2の抵抗と前記電源線との間に第2のインダクタが接続されるように構成することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照して具体的に説明する。図1は本発明の第1実施形態のCMLラッチ回路を示す回路図である。電源線160に第1の抵抗110と第2の抵抗111が接続されており、これらの第1の抵抗110及び第2の抵抗111の他端には、第1のnMOSトランジスタ100及び第2のnMOSトランジスタ101の各ドレインが接続されている。これらの第1のnMOSトランジスタ100及び第2のnMOSトランジスタ101のソースは、電流源nMOSトランジスタ150のドレインに共通接続されている。電流源nMOSトランジスタ150のソースはグランド線170に接続されている。第1及び第2のnMOSトランジスタ100,101のゲートには、夫々クロック信号CKとその反転信号CK′が入力される。また、電流源nMOSトランジスタ150のゲートには、バイアス電圧が印加される。
【0017】
また、グランド線170には第3の抵抗120及び第4の抵抗121が接続され、これらの第3の抵抗120及び第4の抵抗121の他端には、夫々第2のpMOSトランジスタ103及び第1のpMOSトランジスタ102のドレインが接続されており、第1のpMOSトランジスタ102及び第2のpMOSトランジスタ103のソースは、第2のnMOSトランジスタ101のドレインに共通接続されている。これらの第1のpMOSトランジスタ102及び第2のpMOSトランジスタ103のゲートには、夫々データ振動D及びその反転信号D′が入力されている。
【0018】
一方、第3のpMOSトランジスタ104及び第4のpMOSトランジスタ105のドレインは夫々第2のpMOSトランジスタ103及び第1のpMOSトランジスタ102のドレインに接続されており、第2のpMOSトランジスタ103及び第1のpMOSトランジスタ102のゲートは夫々第1のpMOSトランジスタ102及び第2のpMOSトランジスタ103のドレインに接続されている。これらの第3のpMOSトランジスタ104及び第4のpMOSトランジスタ105のソースは、第1のnMOSトランジスタ100のドレインに共通接続されている。第1のpMOSトランジスタ102及び第2のpMOSトランジスタ103のドレインから、夫々ラッチ出力Q及びその反転信号Q′が出力される。
【0019】
次に、上述のごとく構成された本実施形態のCMLラッチ回路の動作について説明する。電流源nMOSトランジスタ150は、第1、第2のnMOSトランジスタ100、101にテール電流を供給する。クロック信号CKがハイレベル、クロック反転信号CL′がローレベルのとき、テール電流は第1のnMOSトランジスタ100を流れる。第2のnMOSトランジスタ101はオフしているので、電源線160から第2の抵抗111を経由して、第1のpMOSトランジスタ102及び第2のpMOSトランジスタ103に電流が供給される。データ信号D(及びその反転信号D′)が、ハイレベルかローレベルかに従って、第2のpMOSトランジスタ103か又は第1のpMOSトランジスタ102のいずれに電流が流れるかが決まる。例えば、データ信号Dがローレベルのときは、第1のpMOSトランジスタ102に電流が流れるので、出力Q信号はハイレベルになる。このとき、第2のpMOSトランジスタ103はオフしているので、電流が流れず、反転Q′信号はローレベルとなる。
【0020】
回路がこの状態にあったとき、クロック信号CKがローレベルにたち下がり、クロック反転信号CK′がハイレベルに立ち上がったとする。そうすると、テール電流の経路が切り替わり、第2のnMOSトランジスタ101側を流れるようになる。よって、第1のpMOSトランジスタ102及び第2のpMOSトランジスタ103のソース電位が低くなってしまい、今まで第1のpMOSトランジスタ102又は第2のpMOSトランジスタ103に供給されていた電流がカットオフする。
【0021】
そのかわり、第1の抵抗110を経由して第3のpMOSトランジスタ104及び第4のpMOSトランジスタ105のいずれかに電流が供給されるようになる。第3のpMOSトランジスタ104及び第4のpMOSトランジスタ105はクロスカップルを形成している。即ち、第3のpMOSトランジスタ104のドレイン端子は第4のpMOSトランジスタ105のゲート入力となり、第4のpMOSトランジスタ105のドレイン端子は第3のpMOSトランジスタ104のゲート入力となっている。よって、第3のpMOSトランジスタ104及び第4のpMOSトランジスタ105は、クロック信号CKがたち下がる直前の出力信号Q、Q′の値をそのまま保持するように動作する。以上のように、図1の回路においても、従来型のラッチ回路と同じように、クロック信号と同期して、データの保持動作をおこなうことができる。
【0022】
そして、本実施形態においては、電源線160とグランド線170との間に接続される素子の数が、図3又は図4に示す従来のCMLラッチ回路に比して少なく、より低い電圧でも動作することができる。
【0023】
図2は本発明の第2実施形態に係るCMLラッチ回路を示す回路図である。本実施形態は、図1に示す第1実施形態の回路において、第1のインダクタ180を第1の抵抗110と電源線160との間に接続し、また第2のインダクタ181を第2の抵抗111と電源線160との間に夫々接続することによって回路動作の高速化を実現したものである。
【0024】
上述のごとく、従来のCMLラッチ回路においては、クロック信号CKが入力される第1のnMOSトランジスタ300に直列に3個以上の素子(2個のnMOSトランジスタ310,340と1個の抵抗330、又は更に1個のインダクタ350)が接続されていた(図3及び図4)。これに対し、本発明においては、4つのpMOSトランジスタ102〜105で同じ機能を実現した。本発明においては、クロックCKが入力されるnMOSトランジスタ100と電源線160の間にはnMOSトランジスタが接続されておらず、抵抗110と必要に応じてインダクタ170のみを接続すればよい。従って、本発明においては、直列接続される素子の数が少ない。第2のnMOSトランジスタ101についても、同様に電源線160との間に直列接続される素子の数が少なくて足りる。よって、従来よりも低電圧にしてもCMLラッチ回路が動作する。
【0025】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、従来より電源線とグランド線との間に、直列に接続される素子の数が少なく、従って、本発明のCMLラッチ回路は、従来よりも、より低電圧で動作する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るCMLラッチ回路を示す回路図である。
【図2】本発明の第2実施形態に係るCMLラッチ回路を示す回路図である。
【図3】従来のCMLラッチ回路を示す回路図である。
【図4】従来の他のCMLラッチ回路を示す回路図である。
【符号の説明】
300、301、310、311、320、321:nMOSトランジスタ
150、340:電流源nMOSトランジスタ
100、101:nMOSトランジスタ
102〜105:pMOSトランジスタ
110、111、330,331:抵抗
160、270、360、460:電源線
170、280、370、470:グランド線
180,181,350,351:
【発明の属する技術分野】
本発明は、CML(Current Mode Logic:電流モード論理)回路を使用したCMLラッチ回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3は、従来のCML回路を使用したラッチ回路を示す回路図である。電源線360に抵抗330及び抵抗331の一端が接続され、この抵抗330及び331の他端に夫々第1のnMOSトランジスタ(nMOSFET)310及び第2のnMOSトランジスタ311のドレインが接続されている。これらの第1のnMOSトランジスタ310及び第2のnMOSトランジスタ311のソースは第3のnMOSトランジスタ300のドレインに共通接続されている。また、第1のnMOSトランジスタ310のゲートにはデータ信号Dが入力され、第2のnMOSトランジスタ311のゲートには、データ信号の反転信号D′が入力されている。
【0003】
クロスカップル対トランジスタである第4のnMOSトランジスタ320及び第5のnMOSトランジスタ321のゲートは、夫々トランジスタ311及び310のドレインに接続されており、トランジスタ320及び321のドレインには、夫々トランジスタ310及び311のドレインが接続されている。トランジスタ320及び321のソース委は第6のnMOSトランジスタ301のドレインに共通接続され、トランジスタ300及び301のソースは、電流源であるnMOSトランジスタ340のドレインに共通接続されている。電流源トランジスタ340のソースはグランド線370に接続され、ゲートにはバイアス電圧が印加されている。また、トランジスタ300及び301のゲートには、夫々クロック信号CK及びクロック信号の反転信号CK′が入力され、トランジスタ310及び311のドレインから、夫々出力信号Q及びQ′が出力される。
【0004】
このように構成された従来のCMLラッチ回路においては、クロック信号CKがハイレベルのとき、定電流源nMOSトランジスタ340が供給するテール電流はnMOSトランジスタ300を流れる。データ信号Dが、ハイレベルか又はローレベルかに従って、nMOSトランジスタ310,311のオン・オフが切り替わり、出力信号Qがローレベルとなるか、又はハイレベルとなるかが決定される。次に、クロック信号CKがローレベルにたち下がると、テール電流の流れる経路が切り替わり、nMOSトランジスタ301側を流れるようになる。そうすると、クロスカップル対トランジスタであるnMOSトランジスタ320、321に夫々信号Qと信号Qの反転信号Q′の値がラッチされることになる。
【0005】
このようなラッチ回路を高速化するためには、図4に示すように、インダクタ350及び351を夫々負荷抵抗330及び331に直列に挿入することが一つの方法として知られている。このインダクタ350及び351によって出力波形が急峻になるので、インダクタ350及び351がない場合に比して、同一電流でも高速な動作をすることができるようになる。
【0006】
なお、以上のようなCML型のラッチ回路に関しては、文献(“HIGH−SPEED CMOS CIRCUTS FOR OPTICAL RECEIVERS” ,J.Savoj and B.Razavi Kluwer Academic Publications)に詳述されている。
【0007】
【非特許文献1】“HIGH−SPEED CMOS CIRCUTS FOR OPTICAL RECEIVERS” ,J.Savoj and B.Razavi Kluwer Academic Publications
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図3及び図4に示す従来のCMLラッチ回路には以下に示す問題点がある。即ち、上述の構成においては、電源線360とグランド線370との間に、合計4個又は5個の素子(インダクタ350,351、抵抗330,331、3段のnMOSトランジスタ)が従属接続されている。このため、回路動作のためには、これらの各素子に充分な電圧を印加する必要があるので、nMOSトランジスタ310,311のドレイン端子に印加する電源電圧をあまり低い値にはできない。即ち、従来のCMLラッチ回路は、低電圧動作が困難であるという欠点があった。
【0009】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、従来よりもより低い電圧でも動作が可能なCMLラッチ回路を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るラッチ回路は、抵抗を負荷としゲートにクロック信号が入力される第1のnMOSトランジスタと、抵抗を負荷としゲートにクロック反転信号が入力される第2のnMOSトランジスタと、この第2のnMOSトランジスタの出力がソースに入力されデータ信号がゲートに入力される第1のpMOSトランジスタと、前記第2のnMOSトランジスタの出力がソースに入力されデータ反転信号がゲートに入力される第2のpMOSトランジスタと、前記第1のnMOSトランジスタの出力がソースに入力されクロスカップル対を構成する第3及び第4のpMOSトランジスタとを有することを特徴とする。
【0011】
このCMLラッチ回路において、前記抵抗に直列にインダクタを接続することができる。
【0012】
また、前記第1及び第2のnMOSトランジスタの前記負荷抵抗は、夫々電源線に接続されており、前記第1及び第2のnMOSトランジスタとグランド線との間に、電流源トランジスタが接続されているように構成することができる。
【0013】
更に、前記第1及び第2のpMOSトランジスタと、グランド線との間に、夫々第3及び第4の抵抗が接続されるように構成することができる。
【0014】
本発明に係る他のCMLラッチ回路は、クロック信号がゲートに入力される第1のnMOSトランジスタと、クロック信号の反転信号がゲートに入力される第2のnMOSトランジスタと、前記第1及び第2のnMOSトランジスタのソースに共通接続された定電流源と、前記第1のnMOSトランジスタのドレインと電源線との間に接続された第1の抵抗と、前記第2のnMOSトランジスタのドレインと電源線の間に挿入された第2の抵抗と、データ信号がゲートへ入力されソースが前記第2のnMOSトランジスタのドレイン接続されている第1のpMOSトランジスタと、データ信号の反転信号がゲートへ入力されソースが前記第2のnMOSトランジスタのドレインに接続されている第2のpMOSトランジスタと、前記第1のpMOSトランジスタのドレインとグランド線との間に接続された第3の抵抗と、前記第2のpMOSトランジスタのドレインとグランド線との間に接続された第4の抵抗と、ソースが前記第1のnMOSトランジスタのドレインに接続されゲートが前記第1のpMOSトランジスタのドレインに接続されドレインが前記第2のpMOSトランジスタのドレインに接続された第3のpMOSトランジスタと、ソースが前記第1のnMOSトランジスタのドレインに接続されゲートが前記第2のpMOSトランジスタのドレインに接続されドレインが前記第1のpMOSトランジスタのドレインに接続された第4のpMOSトランジスタとを有し、前記第3のpMOSトランジスタのドレインを出力反転信号、前記第4のpMOSトランジスタのドレイン端子を出力信号とすることを特徴とする。
【0015】
このCMLラッチ回路において、前記第1の抵抗と前記電源線との間に第1のインダクタが接続され、前記第2の抵抗と前記電源線との間に第2のインダクタが接続されるように構成することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照して具体的に説明する。図1は本発明の第1実施形態のCMLラッチ回路を示す回路図である。電源線160に第1の抵抗110と第2の抵抗111が接続されており、これらの第1の抵抗110及び第2の抵抗111の他端には、第1のnMOSトランジスタ100及び第2のnMOSトランジスタ101の各ドレインが接続されている。これらの第1のnMOSトランジスタ100及び第2のnMOSトランジスタ101のソースは、電流源nMOSトランジスタ150のドレインに共通接続されている。電流源nMOSトランジスタ150のソースはグランド線170に接続されている。第1及び第2のnMOSトランジスタ100,101のゲートには、夫々クロック信号CKとその反転信号CK′が入力される。また、電流源nMOSトランジスタ150のゲートには、バイアス電圧が印加される。
【0017】
また、グランド線170には第3の抵抗120及び第4の抵抗121が接続され、これらの第3の抵抗120及び第4の抵抗121の他端には、夫々第2のpMOSトランジスタ103及び第1のpMOSトランジスタ102のドレインが接続されており、第1のpMOSトランジスタ102及び第2のpMOSトランジスタ103のソースは、第2のnMOSトランジスタ101のドレインに共通接続されている。これらの第1のpMOSトランジスタ102及び第2のpMOSトランジスタ103のゲートには、夫々データ振動D及びその反転信号D′が入力されている。
【0018】
一方、第3のpMOSトランジスタ104及び第4のpMOSトランジスタ105のドレインは夫々第2のpMOSトランジスタ103及び第1のpMOSトランジスタ102のドレインに接続されており、第2のpMOSトランジスタ103及び第1のpMOSトランジスタ102のゲートは夫々第1のpMOSトランジスタ102及び第2のpMOSトランジスタ103のドレインに接続されている。これらの第3のpMOSトランジスタ104及び第4のpMOSトランジスタ105のソースは、第1のnMOSトランジスタ100のドレインに共通接続されている。第1のpMOSトランジスタ102及び第2のpMOSトランジスタ103のドレインから、夫々ラッチ出力Q及びその反転信号Q′が出力される。
【0019】
次に、上述のごとく構成された本実施形態のCMLラッチ回路の動作について説明する。電流源nMOSトランジスタ150は、第1、第2のnMOSトランジスタ100、101にテール電流を供給する。クロック信号CKがハイレベル、クロック反転信号CL′がローレベルのとき、テール電流は第1のnMOSトランジスタ100を流れる。第2のnMOSトランジスタ101はオフしているので、電源線160から第2の抵抗111を経由して、第1のpMOSトランジスタ102及び第2のpMOSトランジスタ103に電流が供給される。データ信号D(及びその反転信号D′)が、ハイレベルかローレベルかに従って、第2のpMOSトランジスタ103か又は第1のpMOSトランジスタ102のいずれに電流が流れるかが決まる。例えば、データ信号Dがローレベルのときは、第1のpMOSトランジスタ102に電流が流れるので、出力Q信号はハイレベルになる。このとき、第2のpMOSトランジスタ103はオフしているので、電流が流れず、反転Q′信号はローレベルとなる。
【0020】
回路がこの状態にあったとき、クロック信号CKがローレベルにたち下がり、クロック反転信号CK′がハイレベルに立ち上がったとする。そうすると、テール電流の経路が切り替わり、第2のnMOSトランジスタ101側を流れるようになる。よって、第1のpMOSトランジスタ102及び第2のpMOSトランジスタ103のソース電位が低くなってしまい、今まで第1のpMOSトランジスタ102又は第2のpMOSトランジスタ103に供給されていた電流がカットオフする。
【0021】
そのかわり、第1の抵抗110を経由して第3のpMOSトランジスタ104及び第4のpMOSトランジスタ105のいずれかに電流が供給されるようになる。第3のpMOSトランジスタ104及び第4のpMOSトランジスタ105はクロスカップルを形成している。即ち、第3のpMOSトランジスタ104のドレイン端子は第4のpMOSトランジスタ105のゲート入力となり、第4のpMOSトランジスタ105のドレイン端子は第3のpMOSトランジスタ104のゲート入力となっている。よって、第3のpMOSトランジスタ104及び第4のpMOSトランジスタ105は、クロック信号CKがたち下がる直前の出力信号Q、Q′の値をそのまま保持するように動作する。以上のように、図1の回路においても、従来型のラッチ回路と同じように、クロック信号と同期して、データの保持動作をおこなうことができる。
【0022】
そして、本実施形態においては、電源線160とグランド線170との間に接続される素子の数が、図3又は図4に示す従来のCMLラッチ回路に比して少なく、より低い電圧でも動作することができる。
【0023】
図2は本発明の第2実施形態に係るCMLラッチ回路を示す回路図である。本実施形態は、図1に示す第1実施形態の回路において、第1のインダクタ180を第1の抵抗110と電源線160との間に接続し、また第2のインダクタ181を第2の抵抗111と電源線160との間に夫々接続することによって回路動作の高速化を実現したものである。
【0024】
上述のごとく、従来のCMLラッチ回路においては、クロック信号CKが入力される第1のnMOSトランジスタ300に直列に3個以上の素子(2個のnMOSトランジスタ310,340と1個の抵抗330、又は更に1個のインダクタ350)が接続されていた(図3及び図4)。これに対し、本発明においては、4つのpMOSトランジスタ102〜105で同じ機能を実現した。本発明においては、クロックCKが入力されるnMOSトランジスタ100と電源線160の間にはnMOSトランジスタが接続されておらず、抵抗110と必要に応じてインダクタ170のみを接続すればよい。従って、本発明においては、直列接続される素子の数が少ない。第2のnMOSトランジスタ101についても、同様に電源線160との間に直列接続される素子の数が少なくて足りる。よって、従来よりも低電圧にしてもCMLラッチ回路が動作する。
【0025】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、従来より電源線とグランド線との間に、直列に接続される素子の数が少なく、従って、本発明のCMLラッチ回路は、従来よりも、より低電圧で動作する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るCMLラッチ回路を示す回路図である。
【図2】本発明の第2実施形態に係るCMLラッチ回路を示す回路図である。
【図3】従来のCMLラッチ回路を示す回路図である。
【図4】従来の他のCMLラッチ回路を示す回路図である。
【符号の説明】
300、301、310、311、320、321:nMOSトランジスタ
150、340:電流源nMOSトランジスタ
100、101:nMOSトランジスタ
102〜105:pMOSトランジスタ
110、111、330,331:抵抗
160、270、360、460:電源線
170、280、370、470:グランド線
180,181,350,351:
Claims (6)
- 抵抗を負荷としゲートにクロック信号が入力される第1のnMOSトランジスタと、抵抗を負荷としゲートにクロック反転信号が入力される第2のnMOSトランジスタと、この第2のnMOSトランジスタの出力がソースに入力されデータ信号がゲートに入力される第1のpMOSトランジスタと、前記第2のnMOSトランジスタの出力がソースに入力されデータ反転信号がゲートに入力される第2のpMOSトランジスタと、前記第1のnMOSトランジスタの出力がソースに入力されクロスカップル対を構成する第3及び第4のpMOSトランジスタとを有することを特徴とするCMLラッチ回路。
- 前記抵抗に直列にインダクタが接続されていることを特徴とする請求項1に記載のCMLラッチ回路。
- 前記第1及び第2のnMOSトランジスタの前記負荷抵抗は、夫々電源線に接続されており、前記第1及び第2のnMOSトランジスタとグランド線との間に、電流源トランジスタが接続されていることを特徴とする請求項1に記載のCMLラッチ回路、
- 前記第1及び第2のpMOSトランジスタと、グランド線との間に、夫々第3及び第4の抵抗が接続されていることを特徴とする請求項3に記載のCMLラッチ回路。
- クロック信号がゲートに入力される第1のnMOSトランジスタと、クロック信号の反転信号がゲートに入力される第2のnMOSトランジスタと、前記第1及び第2のnMOSトランジスタのソースに共通接続された定電流源と、前記第1のnMOSトランジスタのドレインと電源線との間に接続された第1の抵抗と、前記第2のnMOSトランジスタのドレインと電源線の間に挿入された第2の抵抗と、データ信号がゲートへ入力されソースが前記第2のnMOSトランジスタのドレイン接続されている第1のpMOSトランジスタと、データ信号の反転信号がゲートへ入力されソースが前記第2のnMOSトランジスタのドレインに接続されている第2のpMOSトランジスタと、前記第1のpMOSトランジスタのドレインとグランド線との間に接続された第3の抵抗と、前記第2のpMOSトランジスタのドレインとグランド線との間に接続された第4の抵抗と、ソースが前記第1のnMOSトランジスタのドレインに接続されゲートが前記第1のpMOSトランジスタのドレインに接続されドレインが前記第2のpMOSトランジスタのドレインに接続された第3のpMOSトランジスタと、ソースが前記第1のnMOSトランジスタのドレインに接続されゲートが前記第2のpMOSトランジスタのドレインに接続されドレインが前記第1のpMOSトランジスタのドレインに接続された第4のpMOSトランジスタとを有し、前記第3のpMOSトランジスタのドレインを出力反転信号、前記第4のpMOSトランジスタのドレイン端子を出力信号とすることを特徴とするCMLラッチ回路。
- 前記第1の抵抗と前記電源線との間に第1のインダクタが接続され、前記第2の抵抗と前記電源線との間に第2のインダクタが接続されていることを特徴とする請求項5に記載のCMLラッチ回路。
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2002
- 2002-10-31 JP JP2002318916A patent/JP2004153720A/ja active Pending
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WO2007029624A1 (ja) * | 2005-09-05 | 2007-03-15 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | 電子回路、分周器及び無線機 |
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