JP2004153644A - 複写システムとその制御装置、複写物生成方法、およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】1台のスキャナによりスキャニングを行い、所望する複写物の出力状態に応じて、柔軟な複写処理を行える複写システムを提供する。
【解決手段】コントローラにスキャナとカラープリンタとモノクロプリンタとを接続する。複写物の出力状態(フルカラー、モノクロ等)とスキャンモード(RGBスキャン、単色スキャン)とを出力情報データとしてコントローラに与えると、コントローラにおいて該出力情報データに基づいてスキャン条件、補正条件、出力条件が設定され、これらに基づいてスキャナおよび各プリンタが制御される。これにより、自由度の高く、かつ効率的な複写処理を行うことができる。
【選択図】 図5
【解決手段】コントローラにスキャナとカラープリンタとモノクロプリンタとを接続する。複写物の出力状態(フルカラー、モノクロ等)とスキャンモード(RGBスキャン、単色スキャン)とを出力情報データとしてコントローラに与えると、コントローラにおいて該出力情報データに基づいてスキャン条件、補正条件、出力条件が設定され、これらに基づいてスキャナおよび各プリンタが制御される。これにより、自由度の高く、かつ効率的な複写処理を行うことができる。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、大判原稿(例えばA1サイズ以上の原稿)を複写する複写システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
地図やポスターの複製を目的とした大型の複写システムでは、例えばA1サイズ以上の原稿を一度に読み込む事ができることが必要になる。地図の場合であれば、A2サイズのBook型に閉じられた図面、つまりは見開き状態にするとA1サイズとなる図面が図面ファイルとして扱われる場合が多く、このサイズの図面が一度に複写できることが、作業効率を考えた上でもっとも望ましいとされている。
【0003】
大型の原稿を複写するための複写システムとしては、カラー専用、あるいはモノクロ専用の複写システムが、それぞれに従来から周知であるが、カラーとモノクロの両方の原稿の複写を行うには、カラープリンタを備えるカラー専用の複写システムを用い、カラー原稿、モノクロ原稿に関わらず、カラー原稿扱いで複写を行なう態様か、あるいは、カラー専用、およびモノクロ専用の複写システムをそれぞれに備え、用途に応じて使い分ける態様が一般的である。
【0004】
前者の場合、カラー原稿、モノクロ原稿両方の複写を1つのシステムで行なうことが可能であるが、カラープリンタにはインクジェット方式を採用するものが多いため、大判サイズの複写を行う場合は、印字に長時間を要したり、インキの消費量が多いので印字コストが高いという特徴がある。
【0005】
一方、後者の場合には、モノクロ用、カラー用はそれぞれ別個のシステムであるため、原稿を読み取るためのスキャナを、それぞれのシステムで別に備えることになる。原稿の種類に応じた使い分けには問題がないが、大判の原稿を読み取ることを目的する場合、スキャナも、必然的に大きなサイズのものを備えることになり、設置場所の確保が重要な問題となる。
【0006】
また、このような問題を解消するものとして、1つの複写システムに、カラー用、モノクロ用の2種類のプリンタを備え、原稿種類を判別し、その結果に応じて使用するプリンタを選択することにより、複写コストおよびスピードを最適化することを可能とする技術も知られている(例えば特許文献1参照。)。
【0007】
【特許文献1】
特開平4−199982号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記の特許文献1の技術においては、原稿の種類に応じて使用するカラープリンタとモノクロプリンタと自動的に決定することにより、印刷時間の短縮を図ってはいるが、原稿内容の読み取りに要する時間(スキャン時間)は原稿の種類に依らずほぼ一定である。しかしながら、上述の地図のように大判サイズの原稿を、複数のプリンタを備える複写システムによって複写する場合において、実質的に時間を要するのは、プリンタの選択作業よりも、むしろスキャナによる原稿内容の読み取り(スキャニング)工程と、カラーコレクション処理やラスタライズ処理などのデータ処理工程、さらにはプリンタによる印字工程である。特に、モノクロの複写物を作成したい場合に、カラー情報のスキャニングは不要であり、そうしたスキャニングを行うことは、複写に要する全体の時間を律速する要因となってしまうことになる。上記の特許文献1の技術においては、このような場合でもスキャン時間は同じであり、柔軟な対応を行うことができない。
【0009】
本発明では、上記課題に鑑み、1台のスキャナによりスキャニングを行い、所望する複写物の出力状態に応じて、柔軟なな複写処理を行える複写システムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、複写物を生成するシステムであって、a)カラー原稿を読み取り可能なスキャナと、b)フルカラー出力および単色カラー出力を選択的に実行するカラープリンタと、c)モノクロ出力を行うモノクロプリンタと、d)前記システムを制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、d−1)複写物の出力状態を決定し、かつ、前記スキャナにおけるスキャンモードを複数のスキャンモード選択肢の中から決定して、前記出力状態と前記スキャンモードとについての設定情報を含む出力情報を生成する出力情報生成手段と、d−2)前記出力情報に基づいて定められるスキャン条件に従って前記スキャナを制御し、前記スキャナに原稿画像データを生成させるスキャナ制御手段と、d−3)前記出力情報に応じて前記カラープリンタおよび前記モノクロプリンタのいずれかから定まる出力先プリンタにて印字可能な複写データを、前記原稿画像データに基づいて生成する複写データ生成手段と、d−4)前記出力情報に基づいて定められる出力条件に従って、前記複写データに基づく出力が実行されるように、前記出力先プリンタを制御するプリンタ制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0011】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の複写システムであって、前記スキャンモードは、前記スキャナが検出する全ての色成分情報を用いて前記原稿画像データが生成されるフルモードと、前記スキャナが検出する色成分情報のうちの1つを用いて前記原稿画像データが生成される単色モードと、のいずれかから選択されることを特徴とする。
【0012】
また、請求項3の発明は、請求項2に記載の複写システムであって、前記制御装置が、前記原稿画像データに対し、所定の画像補正処理を施す画像補正手段を、さらに備えることを特徴とする。
【0013】
また、請求項4の発明は、請求項3に記載の複写システムであって、前記スキャンモードの設定に応じて、前記画像補正処理の内容を設定することを特徴とする。
【0014】
また、請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の複写システムであって、前記複写物の出力状態を、フルカラー出力、単色カラー出力、およびモノクロ出力の中から選択可能であることを特徴とする。
【0015】
また、請求項6の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の複写システムであって、前記スキャナが、A1サイズ以上のサイズを有する原稿をスキャニング可能であることを特徴とする。
【0016】
また、請求項7の発明は、カラー原稿を読み取り可能なスキャナと、フルカラー出力および単色カラー出力を選択的に実行するカラープリンタと、モノクロ出力を行うモノクロプリンタと、を備え、複写物を生成する複写システムの制御装置であって、複写物の出力状態を決定し、かつ、前記スキャナにおけるスキャンモードを複数のスキャンモード選択肢の中から決定して、前記出力状態と前記スキャンモードとについての設定情報を含む出力情報を生成する出力情報生成手段と、前記出力情報に基づいて定められるスキャン条件に従って前記スキャナを制御し、前記スキャナに原稿画像データを生成させるスキャナ制御手段と、前記出力情報に応じて前記カラープリンタおよび前記モノクロプリンタのいずれかから定まる出力先プリンタにて印字可能な複写データを、前記原稿画像データに基づいて生成する複写データ生成手段と、前記出力情報に基づいて定められる出力条件に従って、前記複写データに基づく出力が実行されるように、前記出力先プリンタを制御するプリンタ制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0017】
また、請求項8の発明は、請求項7に記載の制御装置であって、前記スキャンモードは、前記スキャナが検出する全ての色成分情報を用いて前記原稿画像データが生成されるフルモードと、前記スキャナが検出する色成分情報のうちの1つを用いて前記原稿画像データが生成される単色モードと、のいずれかから選択されることを特徴とする。
【0018】
また、請求項9の発明は、請求項8に記載の制御装置であって、前記原稿画像データに対し、所定の画像補正処理を施す画像補正手段を、さらに備えることを特徴とする。
【0019】
また、請求項10の発明は、請求項9に記載の制御装置であって、前記スキャンモードの設定に応じて、前記画像補正処理の内容を設定することを特徴とする。
【0020】
また、請求項11の発明は、請求項7ないし請求項10のいずれかに記載の制御装置であって、前記複写物の出力状態を、フルカラー出力、単色カラー出力、およびモノクロ出力の中から選択可能であることを特徴とする。
【0021】
また、請求項12の発明は、カラー原稿を読み取り可能な単一のスキャナと、フルカラー出力を行うカラープリンタと、モノクロ出力を行うモノクロプリンタと、前記スキャナ、前記カラープリンタ、および前記モノクロプリンタを制御す制御装置と、を備える複写システムを用いて複写物を生成する方法であって、複写物の出力状態を決定し、かつ、前記スキャナにおけるスキャンモードを複数のスキャンモード選択肢の中から決定して、前記出力状態と前記スキャンモードとについての設定情報を含む出力情報を生成する出力情報生成工程と、前記出力情報に基づいて定められるスキャン条件に従って前記スキャナを制御することにより、前記スキャナに原稿画像データを生成させる原稿画像生成工程と、前記出力情報に応じて前記カラープリンタおよび前記モノクロプリンタのいずれかから定まる出力先プリンタにて印字可能な複写データを、前記原稿画像データに基づいて生成する複写データ生成工程と、前記出力情報に基づいて定められる出力条件に従って前記出力先プリンタを制御することにより、前記複写データに基づく出力を実行する出力工程と、を備えることを特徴とする。
【0022】
また、請求項13の発明は、請求項12に記載の複写物生成方法であって、前記出力情報生成工程において、前記スキャンモードは、前記スキャナが検出する全ての色成分情報を用いて前記原稿画像データが生成されるフルモードと、前記スキャナが検出する色成分情報のうちの1つを用いて前記原稿画像データが生成される単色モードと、のいずれかから選択されることを特徴とする。
【0023】
また、請求項14の発明は、請求項13に記載の複写物生成方法であって、前記原稿画像データに対し所定の画像補正処理を施す画像補正工程を、含むことを特徴とする。
【0024】
また、請求項15の発明は、請求項14に記載の複写物生成方法であって、前記画像補正工程において、前記スキャンモードの設定に応じて、前記画像補正処理の内容が設定されることを特徴とする。
【0025】
また、請求項16の発明は、請求項12ないし請求項15のいずれかに記載の複写物生成方法であって、前記出力情報生成工程において、前記複写物の出力状態を、フルカラー出力、単色カラー出力、およびモノクロ出力の中から選択可能であることを特徴とする。
【0026】
また、請求項17の発明は、コンピュータによって実行されることにより、前記コンピュータを請求項7ないし請求項11のいずれかに記載の制御装置として機能させることを特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】
<システム構成>
図1は、本発明の実施の形態に係る複写システム100の構成の概略を示す図である。複写システム100は、コントローラ1と、スキャナ2と、カラープリンタ3と、モノクロプリンタ4とを主として備えている。なお、図1においては、スキャナ2は、コントローラ1と直接に信号線CLにて接続されており、カラープリンタ3およびモノクロプリンタ4は、それぞれコントローラ1に対してネットワークNを通じた接続がなされている態様を図示しているが、接続の仕方はこれらに限定されない。
【0028】
コントローラ1は、複写システム100全体の動作を制御する制御装置であり、コンピュータによって実現されるものである。コントローラ1により実現される機能については後述する。
【0029】
スキャナ2は、好ましくは、A1サイズ以上の原稿を一度にスキャンできる大型スキャナである。スキャナ2は、RGBの3原色を受光可能なCCD素子を図示しない読取部に備え、原稿をライン状に逐次スキャンすることにより、原稿画像データD4(図4)を生成する。
【0030】
カラープリンタ3およびモノクロプリンタ4は、いずれも、スキャナ2にてスキャンできる原稿サイズ以上の用紙に印刷することが可能な大型のプリンタである。カラープリンタ3は、例えばインクジェット方式により、CMYKフルカラーおよび単色カラー印字を選択的に行うことができるプリンタである。モノクロプリンタ4は、トナーを用いた電子写真方式のプリンタである。
【0031】
本実施の形態にかかる複写システム100においては、スキャナにより所定の条件に従って原稿を読み取って複写データを生成し、所定の条件に従って選択されたカラープリンタ3あるいはモノクロプリンタ4のいずれかにより、該複写データに基づく印字を実行することになる。
【0032】
図2は、コントローラ1の構成を説明するためのブロック図である。コントローラ1は、オペレータが各種の指示を入力するためのマウス5aやキーボード5bなどからなる操作部5、ディスプレイ等の表示部6、ハードディスクなどにより構成され、該コントローラ1における種々の処理や、スキャナ2、カラープリンタ3、モノクロプリンタ4などの制御のためのプログラム7pなどを記憶するための記憶部7、MO(光磁気ディスク)など種々の可搬性の記録媒体との間でデータのリード/ライトを行うためのR/W部8、信号線CLにより接続されたスキャナ2やネットワークNを介して接続されたカラープリンタ3やモノクロプリンタ4との間でデータの受け渡しを行うためのインターフェースとしての通信部9、およびCPU10a、ROM10b、およびRAM10cから構成された制御部10が、主として備わっている。
【0033】
図3は、コントローラ1の制御部10において実現される各部の機能を説明するための図である。また、図4は、制御部10において実現される各部と、各部において生成される種々のデータとの関係を説明するための図である。制御部10においては、記憶部7に記憶されている所定のプログラム7pが実行されることにより、CPU10a、ROM10b、およびRAM10cの作用によって、複写条件設定部20と、補正処理部30と、複写データ生成部40と、スキャナ制御部50と、カラープリンタ制御部60と、モノクロプリンタ制御部70とが実現される。
【0034】
複写条件設定部20は、複写システム100において実行しようとする複写処理の基本的な条件設定を担う。複写条件設定部20は、複写物の出力状態(CMYKフルカラーか否か)と、スキャンモード(フルモードか単色モードか)とについての設定情報を含む出力情報データD1を生成する出力情報設定部21と、スキャナ2におけるスキャン条件を、出力情報データD1の内容等に基づいて設定することによりスキャン条件データD2を生成するスキャン条件設定部22と、カラープリンタ3あるいはモノクロプリンタ4における出力条件を出力情報データD1等に基づいて設定することにより出力条件データD3を生成する出力条件設定部23とを主として備える。
【0035】
ここで、スキャンモードとは、スキャナ2におけるスキャン方法を表すものである。複写システム100においては、原稿からの原稿画像データD4の生成方法に応じて、フルモードと単色モードとの2通りのスキャンモードが定められている。言い換えれば、コントローラ1は、スキャンモードについての複数のスキャンモード選択肢(ここではフルモードおよび単色モードの2つのスキャンモード選択肢)の中から、実際に使用するスキャンモードを選択して決定するのである。
【0036】
フルモードは、スキャナ2のCCD素子が受光したR、G、Bの色情報(色信号)の全てを用いて原稿画像データD4を生成するモードである。言い換えれば、フルモードは、スキャナ2によって検出される全ての色成分情報を用いて原稿画像データが生成されるモードである。一方、単色モードは、スキャナ2のCCD素子が受光したR、G、Bの色情報(色信号)のうち、いずれかの色情報のみを用いて原稿画像データD4を生成するモードである。言い換えれば、単色モードは、スキャナ2によって検出される色成分情報のうちの1つを用いて原稿画像データが生成されるモードである。すなわち、実質的には、明度情報のみを有するグレースケールに基づく原稿画像データD4を生成するモードである。単色モードの場合、利用するのがR、G、Bいずれかの色情報のみであるので、スキャンに要する時間が短縮されるほか、画像データのサイズが小さくなるので、コントローラ1における種々の処理に要する時間も短縮されるという利点がある。すなわち、フルモードは複写物における原稿の再現性を重視するモードであるのに対して、単色モードは高速なスキャンを可能とするモードであるといえる。また、原稿がモノクロ原稿である場合には、単色モードでスキャンする場合にどの色成分の情報を利用しても原理的には同じ原稿画像データD4が生成される。しかしながら、原稿がカラー原稿の場合は、使用する色成分によっては、原稿の情報を原稿画像データD4が十分に反映しない場合も起こりうるので、原稿内容に適した色成分を選択する必要がある。例えば、モノクロ原稿に複写したくない朱書きコメント等が記載されている場合であれば、G成分の情報を利用することで該朱書きコメントの読み取りを抑制することが可能であり、また、いわゆる青焼き(湿式コピー)原稿を複写する場合であれば、B成分の情報を取得することで、実用上は十分な原稿画像データD4を生成することが可能である。
【0037】
補正処理部30は、スキャナ2におけるスキャンにより生成した原稿画像データD4に対し、カラープリンタ3あるいはモノクロプリンタ4における出力に適した補正を施すために備わる。補正処理部30は、各種補正のパラメータ設定等を行い補正条件データD5を生成する補正条件設定部31と、補正条件データD5に従って原稿画像データD4に対しそれぞれの補正を行う、トーン補正処理部32と、シャープネス補正処理部33と、カラーコレクション処理部34とを主として備える。トーン補正処理部32は、原稿画像データD4に対するトーンカーブ補正を担う。シャープネス補正処理部33は、例えばアンシャープマスキングなどのシャープネス処理を担う。カラーコレクション処理部34は、スキャナ2とカラープリンタ3との間の色再現性を実現するために必要なICCプロファイル設定などを担う。補正条件データD5に従って各種の補正が実行された結果、補正画像データD6が生成されることになる。
【0038】
複写データ生成部40は、補正画像データD6に基づいて、カラープリンタ3あるいはモノクロプリンタ4にて出力可能な複写データD7を生成するために備わる。複写データ生成部40はその目的のために、RGB表色系にて表される画像データをCMYK表色系もしくはグレースケールのデータに変換する色空間変換部41と、階調を有する画像データから、プリンタにて印字可能な2値データとしての複写データを生成するラスタライズ処理(2値化処理)を担うラスタライズ処理部42とを主として備える。
【0039】
スキャナ制御部50は、スキャナ2の動作を制御するために備わる。スキャナ制御部50がスキャン条件データD2に従ってスキャナ2を動作させることにより、原稿画像データD4が取得される。
【0040】
カラープリンタ制御部60およびモノクロプリンタ制御部70は、それぞれ、対応するカラープリンタ3、およびモノクロプリンタ4の動作を制御するために備わる。カラープリンタ制御部60あるいはモノクロプリンタ制御部70が、出力条件データD3に従って、カラープリンタ3あるいはモノクロプリンタ4を制御することにより、複写データD7に基づいた印字が実行される。
【0041】
なお、コントローラ1においては、操作部5を介した選択あるいは入力などの操作メニューや、種々の処理についての処理状況、スキャナ2、カラープリンタ3、およびモノクロプリンタ4の動作状況などを、表示部6にて表示させつつ処理を行うことができる、いわゆるGUI(Graphical User Interface)が、制御部10、操作部5、表示部6の機能により実現されている。制御部10に実現される各部における処理も、このGUIを用いて行われる。
【0042】
<複写処理の流れ>
図5は、本実施の形態に係る複写システム100における複写処理の流れを示す図である。以下、図5に基づき、複写処理の流れを説明する。
【0043】
スキャナ2の所定位置に複写しようとする原稿を配置した後、まずは、出力情報設定部21の作用により表示部6に表示される設定メニューに従って、出力情報の設定が行われる(ステップS1)。具体的には、複写物の出力状態をCMYKフルカラーとするか、単色カラーとするか、あるいはモノクロとするかについての選択をオペレータが行う。そしてフルカラー出力以外の場合はさらに、スキャンモードをフルモードとするか単色モードとするかについての選択をオペレータ行うことになる。なお、フルカラー出力の場合は、強制的にフルモードが選択されるので、オペレータによる特段の操作は不要である。このように、複写物の出力状態がオペレータの選択(ないし指定)によりCMYKフルカラーに設定されるときは、コントローラ1は、その選択に応じて、スキャンモードをフルモードに設定(決定)する。また、複写物の出力状態がオペレータの選択によりCMYKフルカラー以外(すなわち単色カラーあるいはモノクロ)に設定されるときは、オペレータはさらにスキャンモードについての設定動作を行い、コントローラ1は、そのスキャンモードに関する選択に応じて、スキャンモードを、フルモードあるいは単色モードのいずれかに設定(決定)する。
【0044】
これらの選択が実行されることにより、出力情報データD1が生成され、記憶部7に記憶される。以降の処理は、出力情報データD1の内容に基づいて実行されることになる。
【0045】
出力情報データD1が確定すると、次に、スキャン条件設定部22の作用により表示部6に表示される設定メニューに従って、スキャン条件の設定が行われる(ステップS2)。スキャン条件としては、例えば、スキャンモードに応じたスキャンスピードの設定や、単色モードのスキャンの場合に使用する色成分の設定など、出力情報データD1の内容に基づく内容に加えて、スキャン領域の設定や、ズームの設定、解像度の設定など、デフォルトとして所定の設定がなされている項目がある。後者の諸項目の設定値を、適宜変更することも可能である。また、原稿をラフスキャンして、その結果を表示部6にプレビューとして表示させることができ、そのプレビューに基づいて種々の設定が行える態様であってもよい。スキャン条件の設定結果は、スキャン条件データD2として、記憶部7に記憶される。
【0046】
次に、補正条件設定部31の作用により表示部6に表示される設定メニューに従って、原稿画像データD4に対し、種々の補正を行うための補正条件の設定が行われる(ステップS3)。具体的には、複写物の出力状態に応じて、トーン補正処理部32によるトーンカーブ補正処理、シャープネス補正処理部33によるシャープネス補正処理、およびカラーコレクション処理部34によるカラーコレクション処理に関する所定のパラメータについての設定を行うことになる。複写物の出力をフルカラーで行うか、単色カラーで行うか、あるいはモノクロで行うかによって、使用されるプリンタが異なるので、出力時の解像度や色再現性が異なることや、また、フルカラー出力するか否かによって、グレーバランスの調整の要否が異なることなどから、それぞれの出力方法において、最適な条件で複写物を生成するために必要とされる補正処理内容は異なるからである。補正条件の設定結果は、補正条件データD5として、記憶部7に記憶される。
【0047】
なお補正条件データD5は、予め所定の設定毎にグループ化して記憶されていてもよい。
【0048】
次に、出力条件設定部23の作用により表示部6に表示される設定メニューに従って、複写データD7を出力するに際しての条件の設定が行われる(ステップS4)。出力条件としては、例えば、カラープリンタ3による単色カラー出力の場合の印字色(C、M、Y、K)の設定など、出力情報データD1の内容に基づく内容に加えて、出力部数の設定や、ズームの設定、解像度の設定など、デフォルトとして所定の設定がなされている項目がある。後者の諸項目の設定値を、適宜変更することも可能である。出力条件の設定結果は、出力条件データD3として、記憶部7に記憶される。
【0049】
以上のような種々の設定が終了すると、スキャナ制御部50の作用により、スキャナ2における原稿のスキャンが、選択されたスキャンモードおよびスキャン条件データD2に基づいて実行される(ステップS5)。
【0050】
スキャンモードとしてフルモードが選択されている場合は、スキャナのCCD素子が読み取ったR、G、Bすべての色情報から原稿画像データD4が生成される、RGBスキャンが実行される(ステップS6a)。スキャンモードとして単色モードが選択されている場合は、スキャナのCCD素子が読み取ったR、G、Bの色情報のうち、スキャン条件データD2にて設定されている色成分に関する色信号のみから原稿画像データD4が生成される、単色スキャンが実行される(ステップS6b)。
【0051】
それぞれのスキャンによって、原稿画像データD4が得られると、そのデータに対応した補正条件データD5に基づいて、補正処理部30の各部により補正処理が実行される。RGBスキャンにより得られた原稿画像データD4に対しては、トーンカーブ補正処理、シャープネス補正処理、およびカラーコレクション処理が、それぞれに実行される(ステップS7a)。一方、単色スキャンの場合は、トーンカーブ補正処理、シャープネス補正処理のみが実行される(ステップS7b)。補正処理の結果得られる補正画像データD6は、RAM10cに一時的に記憶される。また、後に再利用することを考慮して、記憶部7にも記憶される態様であってもよい。
【0052】
補正画像データD6が得られると、次に、該補正画像データD6に基づき、複写データ生成部40にて、カラープリンタ3あるいはモノクロプリンタ4において実際に印字対象となる複写データD7が生成される。
【0053】
RGBスキャンを経て生成された補正画像データD6の場合、RGB表色系で表されているので、まずは、色空間変換部41において色空間変換処理がなされるが、出力情報データD1に設定されている複写物の出力状態に応じて、その処理内容は異なる(ステップS8)。
【0054】
複写物の出力をCMYKフルカラーで行う場合には、色空間変換部41においてRGB表色系を有する補正画像データD6がCMYK変換され(ステップS9a)、ラスタライズ処理部42による2値化処理(ステップS10a)を経て、CMYK各色の版データからなる複写データD7が生成される。一方、出力条件データD3に設定された印字色に従って、C、M、Y、Kいずれかの単色カラー出力を行う場合には、色空間変換部41においてRGB表色系を有する補正画像データD6が単色変換され(ステップS9b)、ラスタライズ処理部42による2値化処理(ステップS10b)を経て、明度情報のみを有するグレースケールの版データからなる複写データD7が生成される。なお、K単色の出力は、モノクロ出力を行うことで対応することになる。
【0055】
なお、単色スキャンを経て生成された補正画像データD6の場合は、すでにグレースケールで表されているので、2値化処理のみがなされて(ステップS10b)複写データD7が生成されることになる。
【0056】
生成された複写データD7は、通信部9を介して、出力条件データD3においてそれぞれに指定されている出力方法に対応したプリンタへと転送される。CMYK表色系で表された複写データは、フルカラー出力をするために、カラープリンタへと転送される(ステップS12a)。グレースケールで表された複写データD7の場合は、転送先となるプリンタが出力条件に応じて異なる(ステップS11)。すなわち、出力条件データD3においてC、M、Yいずれかの単色カラーにて出力するように定められている場合には、複写データD7は、カラープリンタ3へと転送されることになる(ステップS12b)。一方、モノクロ出力するよう定められている場合には、複写データD7は、モノクロプリンタ4へと転送されることになる(ステップS12c)。
【0057】
カラープリンタ3およびモノクロプリンタ4は、それぞれ、複写データD7を受け取ると、出力条件データD3に基づくカラープリンタ制御部60あるいはモノクロプリンタ制御部70の制御に従って、該複写データD7に対応する印字を行い、完成した複写物を出力する。すなわち、出力情報データD1において定められた通りの状態(フルカラー、C、M、Yいずれかの単色カラー、モノクロ)の複写物が出力されることになる。
【0058】
上述のように、本実施の形態に係る複写システム100においては、所望する複写物の出力状態の選択と、スキャンモードの選択とを行うことにより、該選択結果に応じたスキャンおよび印字の処理が実行されるので、原稿の内容と複写の目的とに合致した選択を行って出力情報データD1を与えることにより、所望する出力状態の複写物を、高い自由度で、効率的にかつ確実に得ることができる。
【0059】
例えば、モノクロ原稿からモノクロの複写物を得る場合であれば、単色モードおよびモノクロ出力をそれぞれ選択することで、モノクロ専用の複写システムと実質的に同等の処理を行うことができる。
【0060】
これに対し、フルカラーの原稿からフルカラーの複写物を得る場合であれば、フルモードでスキャンしてフルカラー出力を行うことで、カラー専用の複写システムと実質的に同等の処理を行うことができる。
【0061】
また、カラー原稿からモノクロの複写物を得る場合であれば、カラー原稿が有する明度情報をできるだけ反映した複写物を得る場合であれば、フルモードでスキャンを行ってモノクロ出力を行うように選択すればよいし、印字スピードの短縮を望む場合は、単色モードでスキャンを行った後、モノクロ出力を行うように設定すればよい。このような選択の自由度は、従来のカラー出力あるいはモノクロ出力それぞれの専用システムのみでは実現できなかったことである。
【0062】
あるいは、必要であれば、カラー原稿をR、G、Bいずれかの単色モードでスキャンして得られた原稿画像データD4を用いて、C、M、Yいずれかの単色カラー出力を行うなどの態様も可能である。
【0063】
次に、効率化の観点について考察する。図6は、A1サイズのモノクロ原稿からモノクロ出力を行う場合のスキャンから印字に至るまでの総処理時間を例示的に示す図である。図6(a)(b)はいずれも、1枚のモノクロ原稿から10枚の複写物を得る場合の例を示しており、図6(a)は、フルモードでスキャンしてこれをカラープリンタ3でモノクロ出力する場合、図6(b)は、単色モードでスキャンしてモノクロプリンタ4で出力する場合をそれぞれ示している。図6(a)の場合、原稿1枚あたりのスキャンに約90秒、コントローラ1内部のデータ処理に原稿1枚あたり約2分、カラープリンタ3における印字に複写物1枚あたり約2分要するものとすると、単純化のために1つの処理が終了した時点で次の処理にすぐに移行すると仮定しても、スキャンの開始から複写の終了までに要する時間は、23分30秒となる。これに対し、図6(b)の場合、原稿1枚あたりのスキャンに約45秒、コントローラ1内部のデータ処理に原稿1枚あたり約1分、カラープリンタ3における印字に複写物1枚あたり約15秒要するものとすると、スキャンの開始から複写の終了までに要する時間は、4分15秒となる。これは、後者は前者のおおよそ1/4〜1/5程度の時間で複写を行えることを示している。この差は、カラープリンタ3とモノクロプリンタ4との印字方式の違いに主に依存するものである。
【0064】
一方、図6(c)(d)は、10枚のモノクロ原稿から複写物を1部ずつ得る場合の例を示しており、図6(c)は、フルモードでスキャンしてこれをカラープリンタ3でモノクロ出力する場合、図6(d)は、単色モードでスキャンしてモノクロプリンタ4で出力する場合をそれぞれ示している。それぞれの場合の1枚あたりのスキャン、データ処理、および印字に要する処理時間は、図6(a)(b)と同じであるとする。図6(c)の場合は、総処理時間は図6(a)と同じ23分30秒であるのに対し、図6(d)は、総処理時間は11分となる。すなわち、後者は前者の約1/2程度の時間で複写を行えることを示している。すなわち、前者はカラー情報を含むサイズの大きなデータを処理することになるためにその処理時間が大きく、かつ、印字にも時間がかかることから両者が律速するのに対して、後者は、データ処理に要する時間が全体を律速するものの、その時間そのものが前者に比して小さいことから、データ処理時間の違いが全体の処理時間の違いに反映している。すなわち、この結果は、出力状態に合わせてスキャンモードを適宜選択できることにより、スキャンに要する時間、およびデータ処理に要する時間の短縮が実現されることを示しており、複写処理の効率化の実現を示すものである。
【0065】
実際の処理においては、スキャナ2のCCD素子がライン状に原稿を読み取るごとに、読み取られたデータは転送されて、処理に供されるといった並行処理がなされることから、全体の時間は図6に示したものよりも小さくなるが、全体の傾向としては、図6の結果と変わることはない。
【0066】
以上説明したように、本実施の形態に係る複写システム100においては、カラープリンタとモノクロプリンタとを備えるとともに、所望する出力状態とスキャンモードとを適宜選択することを可能とすることにより、自由度の高く、かつ効率的な複写処理を行うことができる。
【0067】
<変形例>
上述の実施の形態では、フルカラー出力、単色カラー出力、モノクロ出力に対応する場合について説明しているが、さらに2色分解出力や、特色出力に対応することができる態様であってもよい。
【0068】
上述の実施の形態では、システムの使用者が出力情報データD1を設定する態様であったが、原稿をラフスキャンしたデータに基づいて、出力情報データD1を自動生成できる態様であってもよい。
【0069】
スキャナ2、カラープリンタ3およびモノクロプリンタ4がそれぞれデータを一時的に記憶するデータバッファを備えていてもよい。これにより、さらに処理時間の短縮が可能となる。
【0070】
スキャナ2、カラープリンタ3およびモノクロプリンタ4をそれぞれに、複数台ずつ備えるシステムであってもよい。
【0071】
【発明の効果】
以上、説明したように、請求項1ないし請求項17の発明によれば、スキャナとカラープリンタとモノクロプリンタとを備える複写システムにおいて、複写データ生成に用いられる原稿画像データを取得する際のスキャンモードを、複数のスキャンモード選択肢の中から選択できるので、出力状態とスキャンモードとの組み合わせの自由度を増大させて、より柔軟な複写処理を行うことが可能になる。
【0072】
また、請求項2ないし請求項4、請求項8ないし請求項10および請求項13ないし請求項15の発明によれば、それぞれのスキャンモードを使い分けることにより、原稿の再現性を重視した複写物の生成と、高速性を重視した複写物の生成とを選択的に行うことができる。
【0073】
また、請求項3ないし請求項4、請求項9ないし請求項10および請求項14ないし請求項15の発明によれば、複写物を生成するプリンタの能力に応じた画像補正を行うことができるので、画質が最適な状態に調整された複写物を生成することができる。
【0074】
また、請求項4、請求項10およびの請求項15の発明によれば、生成された原稿画像データに合わせた画像補正処理を行うことができるので、不要な画像補正処理を行うことがなくなり、複写処理が効率化される。
【0075】
また、請求項5、請求項11および請求項16の発明によれば、効率的な複写処理を行えるとともに、複写物の出力状態に高い自由度を持たせることができる。
【0076】
また、請求項6の発明によれば、大判の原稿に対する複写処理を、所望する出力状態に応じて効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】複写システム100の構成の概略を示す図である。
【図2】コントローラ1の構成を説明するためのブロック図である。
【図3】コントローラ1の制御部10において実現される各部の機能を説明するための図である。
【図4】制御部10において実現される各部と、各部において生成される種々のデータとの関係を説明するための図である。
【図5】複写システム100における複写処理の流れを示す図である。
【図6】A1サイズのモノクロ原稿からモノクロ出力を行う場合のスキャンから印字に至るまでの総処理時間を例示的に示す図である。
【符号の説明】
1 コントローラ
2 スキャナ
3 カラープリンタ
4 モノクロプリンタ
100 複写システム
CL 信号線
N ネットワーク
【発明の属する技術分野】
本発明は、大判原稿(例えばA1サイズ以上の原稿)を複写する複写システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
地図やポスターの複製を目的とした大型の複写システムでは、例えばA1サイズ以上の原稿を一度に読み込む事ができることが必要になる。地図の場合であれば、A2サイズのBook型に閉じられた図面、つまりは見開き状態にするとA1サイズとなる図面が図面ファイルとして扱われる場合が多く、このサイズの図面が一度に複写できることが、作業効率を考えた上でもっとも望ましいとされている。
【0003】
大型の原稿を複写するための複写システムとしては、カラー専用、あるいはモノクロ専用の複写システムが、それぞれに従来から周知であるが、カラーとモノクロの両方の原稿の複写を行うには、カラープリンタを備えるカラー専用の複写システムを用い、カラー原稿、モノクロ原稿に関わらず、カラー原稿扱いで複写を行なう態様か、あるいは、カラー専用、およびモノクロ専用の複写システムをそれぞれに備え、用途に応じて使い分ける態様が一般的である。
【0004】
前者の場合、カラー原稿、モノクロ原稿両方の複写を1つのシステムで行なうことが可能であるが、カラープリンタにはインクジェット方式を採用するものが多いため、大判サイズの複写を行う場合は、印字に長時間を要したり、インキの消費量が多いので印字コストが高いという特徴がある。
【0005】
一方、後者の場合には、モノクロ用、カラー用はそれぞれ別個のシステムであるため、原稿を読み取るためのスキャナを、それぞれのシステムで別に備えることになる。原稿の種類に応じた使い分けには問題がないが、大判の原稿を読み取ることを目的する場合、スキャナも、必然的に大きなサイズのものを備えることになり、設置場所の確保が重要な問題となる。
【0006】
また、このような問題を解消するものとして、1つの複写システムに、カラー用、モノクロ用の2種類のプリンタを備え、原稿種類を判別し、その結果に応じて使用するプリンタを選択することにより、複写コストおよびスピードを最適化することを可能とする技術も知られている(例えば特許文献1参照。)。
【0007】
【特許文献1】
特開平4−199982号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記の特許文献1の技術においては、原稿の種類に応じて使用するカラープリンタとモノクロプリンタと自動的に決定することにより、印刷時間の短縮を図ってはいるが、原稿内容の読み取りに要する時間(スキャン時間)は原稿の種類に依らずほぼ一定である。しかしながら、上述の地図のように大判サイズの原稿を、複数のプリンタを備える複写システムによって複写する場合において、実質的に時間を要するのは、プリンタの選択作業よりも、むしろスキャナによる原稿内容の読み取り(スキャニング)工程と、カラーコレクション処理やラスタライズ処理などのデータ処理工程、さらにはプリンタによる印字工程である。特に、モノクロの複写物を作成したい場合に、カラー情報のスキャニングは不要であり、そうしたスキャニングを行うことは、複写に要する全体の時間を律速する要因となってしまうことになる。上記の特許文献1の技術においては、このような場合でもスキャン時間は同じであり、柔軟な対応を行うことができない。
【0009】
本発明では、上記課題に鑑み、1台のスキャナによりスキャニングを行い、所望する複写物の出力状態に応じて、柔軟なな複写処理を行える複写システムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、複写物を生成するシステムであって、a)カラー原稿を読み取り可能なスキャナと、b)フルカラー出力および単色カラー出力を選択的に実行するカラープリンタと、c)モノクロ出力を行うモノクロプリンタと、d)前記システムを制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、d−1)複写物の出力状態を決定し、かつ、前記スキャナにおけるスキャンモードを複数のスキャンモード選択肢の中から決定して、前記出力状態と前記スキャンモードとについての設定情報を含む出力情報を生成する出力情報生成手段と、d−2)前記出力情報に基づいて定められるスキャン条件に従って前記スキャナを制御し、前記スキャナに原稿画像データを生成させるスキャナ制御手段と、d−3)前記出力情報に応じて前記カラープリンタおよび前記モノクロプリンタのいずれかから定まる出力先プリンタにて印字可能な複写データを、前記原稿画像データに基づいて生成する複写データ生成手段と、d−4)前記出力情報に基づいて定められる出力条件に従って、前記複写データに基づく出力が実行されるように、前記出力先プリンタを制御するプリンタ制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0011】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の複写システムであって、前記スキャンモードは、前記スキャナが検出する全ての色成分情報を用いて前記原稿画像データが生成されるフルモードと、前記スキャナが検出する色成分情報のうちの1つを用いて前記原稿画像データが生成される単色モードと、のいずれかから選択されることを特徴とする。
【0012】
また、請求項3の発明は、請求項2に記載の複写システムであって、前記制御装置が、前記原稿画像データに対し、所定の画像補正処理を施す画像補正手段を、さらに備えることを特徴とする。
【0013】
また、請求項4の発明は、請求項3に記載の複写システムであって、前記スキャンモードの設定に応じて、前記画像補正処理の内容を設定することを特徴とする。
【0014】
また、請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の複写システムであって、前記複写物の出力状態を、フルカラー出力、単色カラー出力、およびモノクロ出力の中から選択可能であることを特徴とする。
【0015】
また、請求項6の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の複写システムであって、前記スキャナが、A1サイズ以上のサイズを有する原稿をスキャニング可能であることを特徴とする。
【0016】
また、請求項7の発明は、カラー原稿を読み取り可能なスキャナと、フルカラー出力および単色カラー出力を選択的に実行するカラープリンタと、モノクロ出力を行うモノクロプリンタと、を備え、複写物を生成する複写システムの制御装置であって、複写物の出力状態を決定し、かつ、前記スキャナにおけるスキャンモードを複数のスキャンモード選択肢の中から決定して、前記出力状態と前記スキャンモードとについての設定情報を含む出力情報を生成する出力情報生成手段と、前記出力情報に基づいて定められるスキャン条件に従って前記スキャナを制御し、前記スキャナに原稿画像データを生成させるスキャナ制御手段と、前記出力情報に応じて前記カラープリンタおよび前記モノクロプリンタのいずれかから定まる出力先プリンタにて印字可能な複写データを、前記原稿画像データに基づいて生成する複写データ生成手段と、前記出力情報に基づいて定められる出力条件に従って、前記複写データに基づく出力が実行されるように、前記出力先プリンタを制御するプリンタ制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0017】
また、請求項8の発明は、請求項7に記載の制御装置であって、前記スキャンモードは、前記スキャナが検出する全ての色成分情報を用いて前記原稿画像データが生成されるフルモードと、前記スキャナが検出する色成分情報のうちの1つを用いて前記原稿画像データが生成される単色モードと、のいずれかから選択されることを特徴とする。
【0018】
また、請求項9の発明は、請求項8に記載の制御装置であって、前記原稿画像データに対し、所定の画像補正処理を施す画像補正手段を、さらに備えることを特徴とする。
【0019】
また、請求項10の発明は、請求項9に記載の制御装置であって、前記スキャンモードの設定に応じて、前記画像補正処理の内容を設定することを特徴とする。
【0020】
また、請求項11の発明は、請求項7ないし請求項10のいずれかに記載の制御装置であって、前記複写物の出力状態を、フルカラー出力、単色カラー出力、およびモノクロ出力の中から選択可能であることを特徴とする。
【0021】
また、請求項12の発明は、カラー原稿を読み取り可能な単一のスキャナと、フルカラー出力を行うカラープリンタと、モノクロ出力を行うモノクロプリンタと、前記スキャナ、前記カラープリンタ、および前記モノクロプリンタを制御す制御装置と、を備える複写システムを用いて複写物を生成する方法であって、複写物の出力状態を決定し、かつ、前記スキャナにおけるスキャンモードを複数のスキャンモード選択肢の中から決定して、前記出力状態と前記スキャンモードとについての設定情報を含む出力情報を生成する出力情報生成工程と、前記出力情報に基づいて定められるスキャン条件に従って前記スキャナを制御することにより、前記スキャナに原稿画像データを生成させる原稿画像生成工程と、前記出力情報に応じて前記カラープリンタおよび前記モノクロプリンタのいずれかから定まる出力先プリンタにて印字可能な複写データを、前記原稿画像データに基づいて生成する複写データ生成工程と、前記出力情報に基づいて定められる出力条件に従って前記出力先プリンタを制御することにより、前記複写データに基づく出力を実行する出力工程と、を備えることを特徴とする。
【0022】
また、請求項13の発明は、請求項12に記載の複写物生成方法であって、前記出力情報生成工程において、前記スキャンモードは、前記スキャナが検出する全ての色成分情報を用いて前記原稿画像データが生成されるフルモードと、前記スキャナが検出する色成分情報のうちの1つを用いて前記原稿画像データが生成される単色モードと、のいずれかから選択されることを特徴とする。
【0023】
また、請求項14の発明は、請求項13に記載の複写物生成方法であって、前記原稿画像データに対し所定の画像補正処理を施す画像補正工程を、含むことを特徴とする。
【0024】
また、請求項15の発明は、請求項14に記載の複写物生成方法であって、前記画像補正工程において、前記スキャンモードの設定に応じて、前記画像補正処理の内容が設定されることを特徴とする。
【0025】
また、請求項16の発明は、請求項12ないし請求項15のいずれかに記載の複写物生成方法であって、前記出力情報生成工程において、前記複写物の出力状態を、フルカラー出力、単色カラー出力、およびモノクロ出力の中から選択可能であることを特徴とする。
【0026】
また、請求項17の発明は、コンピュータによって実行されることにより、前記コンピュータを請求項7ないし請求項11のいずれかに記載の制御装置として機能させることを特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】
<システム構成>
図1は、本発明の実施の形態に係る複写システム100の構成の概略を示す図である。複写システム100は、コントローラ1と、スキャナ2と、カラープリンタ3と、モノクロプリンタ4とを主として備えている。なお、図1においては、スキャナ2は、コントローラ1と直接に信号線CLにて接続されており、カラープリンタ3およびモノクロプリンタ4は、それぞれコントローラ1に対してネットワークNを通じた接続がなされている態様を図示しているが、接続の仕方はこれらに限定されない。
【0028】
コントローラ1は、複写システム100全体の動作を制御する制御装置であり、コンピュータによって実現されるものである。コントローラ1により実現される機能については後述する。
【0029】
スキャナ2は、好ましくは、A1サイズ以上の原稿を一度にスキャンできる大型スキャナである。スキャナ2は、RGBの3原色を受光可能なCCD素子を図示しない読取部に備え、原稿をライン状に逐次スキャンすることにより、原稿画像データD4(図4)を生成する。
【0030】
カラープリンタ3およびモノクロプリンタ4は、いずれも、スキャナ2にてスキャンできる原稿サイズ以上の用紙に印刷することが可能な大型のプリンタである。カラープリンタ3は、例えばインクジェット方式により、CMYKフルカラーおよび単色カラー印字を選択的に行うことができるプリンタである。モノクロプリンタ4は、トナーを用いた電子写真方式のプリンタである。
【0031】
本実施の形態にかかる複写システム100においては、スキャナにより所定の条件に従って原稿を読み取って複写データを生成し、所定の条件に従って選択されたカラープリンタ3あるいはモノクロプリンタ4のいずれかにより、該複写データに基づく印字を実行することになる。
【0032】
図2は、コントローラ1の構成を説明するためのブロック図である。コントローラ1は、オペレータが各種の指示を入力するためのマウス5aやキーボード5bなどからなる操作部5、ディスプレイ等の表示部6、ハードディスクなどにより構成され、該コントローラ1における種々の処理や、スキャナ2、カラープリンタ3、モノクロプリンタ4などの制御のためのプログラム7pなどを記憶するための記憶部7、MO(光磁気ディスク)など種々の可搬性の記録媒体との間でデータのリード/ライトを行うためのR/W部8、信号線CLにより接続されたスキャナ2やネットワークNを介して接続されたカラープリンタ3やモノクロプリンタ4との間でデータの受け渡しを行うためのインターフェースとしての通信部9、およびCPU10a、ROM10b、およびRAM10cから構成された制御部10が、主として備わっている。
【0033】
図3は、コントローラ1の制御部10において実現される各部の機能を説明するための図である。また、図4は、制御部10において実現される各部と、各部において生成される種々のデータとの関係を説明するための図である。制御部10においては、記憶部7に記憶されている所定のプログラム7pが実行されることにより、CPU10a、ROM10b、およびRAM10cの作用によって、複写条件設定部20と、補正処理部30と、複写データ生成部40と、スキャナ制御部50と、カラープリンタ制御部60と、モノクロプリンタ制御部70とが実現される。
【0034】
複写条件設定部20は、複写システム100において実行しようとする複写処理の基本的な条件設定を担う。複写条件設定部20は、複写物の出力状態(CMYKフルカラーか否か)と、スキャンモード(フルモードか単色モードか)とについての設定情報を含む出力情報データD1を生成する出力情報設定部21と、スキャナ2におけるスキャン条件を、出力情報データD1の内容等に基づいて設定することによりスキャン条件データD2を生成するスキャン条件設定部22と、カラープリンタ3あるいはモノクロプリンタ4における出力条件を出力情報データD1等に基づいて設定することにより出力条件データD3を生成する出力条件設定部23とを主として備える。
【0035】
ここで、スキャンモードとは、スキャナ2におけるスキャン方法を表すものである。複写システム100においては、原稿からの原稿画像データD4の生成方法に応じて、フルモードと単色モードとの2通りのスキャンモードが定められている。言い換えれば、コントローラ1は、スキャンモードについての複数のスキャンモード選択肢(ここではフルモードおよび単色モードの2つのスキャンモード選択肢)の中から、実際に使用するスキャンモードを選択して決定するのである。
【0036】
フルモードは、スキャナ2のCCD素子が受光したR、G、Bの色情報(色信号)の全てを用いて原稿画像データD4を生成するモードである。言い換えれば、フルモードは、スキャナ2によって検出される全ての色成分情報を用いて原稿画像データが生成されるモードである。一方、単色モードは、スキャナ2のCCD素子が受光したR、G、Bの色情報(色信号)のうち、いずれかの色情報のみを用いて原稿画像データD4を生成するモードである。言い換えれば、単色モードは、スキャナ2によって検出される色成分情報のうちの1つを用いて原稿画像データが生成されるモードである。すなわち、実質的には、明度情報のみを有するグレースケールに基づく原稿画像データD4を生成するモードである。単色モードの場合、利用するのがR、G、Bいずれかの色情報のみであるので、スキャンに要する時間が短縮されるほか、画像データのサイズが小さくなるので、コントローラ1における種々の処理に要する時間も短縮されるという利点がある。すなわち、フルモードは複写物における原稿の再現性を重視するモードであるのに対して、単色モードは高速なスキャンを可能とするモードであるといえる。また、原稿がモノクロ原稿である場合には、単色モードでスキャンする場合にどの色成分の情報を利用しても原理的には同じ原稿画像データD4が生成される。しかしながら、原稿がカラー原稿の場合は、使用する色成分によっては、原稿の情報を原稿画像データD4が十分に反映しない場合も起こりうるので、原稿内容に適した色成分を選択する必要がある。例えば、モノクロ原稿に複写したくない朱書きコメント等が記載されている場合であれば、G成分の情報を利用することで該朱書きコメントの読み取りを抑制することが可能であり、また、いわゆる青焼き(湿式コピー)原稿を複写する場合であれば、B成分の情報を取得することで、実用上は十分な原稿画像データD4を生成することが可能である。
【0037】
補正処理部30は、スキャナ2におけるスキャンにより生成した原稿画像データD4に対し、カラープリンタ3あるいはモノクロプリンタ4における出力に適した補正を施すために備わる。補正処理部30は、各種補正のパラメータ設定等を行い補正条件データD5を生成する補正条件設定部31と、補正条件データD5に従って原稿画像データD4に対しそれぞれの補正を行う、トーン補正処理部32と、シャープネス補正処理部33と、カラーコレクション処理部34とを主として備える。トーン補正処理部32は、原稿画像データD4に対するトーンカーブ補正を担う。シャープネス補正処理部33は、例えばアンシャープマスキングなどのシャープネス処理を担う。カラーコレクション処理部34は、スキャナ2とカラープリンタ3との間の色再現性を実現するために必要なICCプロファイル設定などを担う。補正条件データD5に従って各種の補正が実行された結果、補正画像データD6が生成されることになる。
【0038】
複写データ生成部40は、補正画像データD6に基づいて、カラープリンタ3あるいはモノクロプリンタ4にて出力可能な複写データD7を生成するために備わる。複写データ生成部40はその目的のために、RGB表色系にて表される画像データをCMYK表色系もしくはグレースケールのデータに変換する色空間変換部41と、階調を有する画像データから、プリンタにて印字可能な2値データとしての複写データを生成するラスタライズ処理(2値化処理)を担うラスタライズ処理部42とを主として備える。
【0039】
スキャナ制御部50は、スキャナ2の動作を制御するために備わる。スキャナ制御部50がスキャン条件データD2に従ってスキャナ2を動作させることにより、原稿画像データD4が取得される。
【0040】
カラープリンタ制御部60およびモノクロプリンタ制御部70は、それぞれ、対応するカラープリンタ3、およびモノクロプリンタ4の動作を制御するために備わる。カラープリンタ制御部60あるいはモノクロプリンタ制御部70が、出力条件データD3に従って、カラープリンタ3あるいはモノクロプリンタ4を制御することにより、複写データD7に基づいた印字が実行される。
【0041】
なお、コントローラ1においては、操作部5を介した選択あるいは入力などの操作メニューや、種々の処理についての処理状況、スキャナ2、カラープリンタ3、およびモノクロプリンタ4の動作状況などを、表示部6にて表示させつつ処理を行うことができる、いわゆるGUI(Graphical User Interface)が、制御部10、操作部5、表示部6の機能により実現されている。制御部10に実現される各部における処理も、このGUIを用いて行われる。
【0042】
<複写処理の流れ>
図5は、本実施の形態に係る複写システム100における複写処理の流れを示す図である。以下、図5に基づき、複写処理の流れを説明する。
【0043】
スキャナ2の所定位置に複写しようとする原稿を配置した後、まずは、出力情報設定部21の作用により表示部6に表示される設定メニューに従って、出力情報の設定が行われる(ステップS1)。具体的には、複写物の出力状態をCMYKフルカラーとするか、単色カラーとするか、あるいはモノクロとするかについての選択をオペレータが行う。そしてフルカラー出力以外の場合はさらに、スキャンモードをフルモードとするか単色モードとするかについての選択をオペレータ行うことになる。なお、フルカラー出力の場合は、強制的にフルモードが選択されるので、オペレータによる特段の操作は不要である。このように、複写物の出力状態がオペレータの選択(ないし指定)によりCMYKフルカラーに設定されるときは、コントローラ1は、その選択に応じて、スキャンモードをフルモードに設定(決定)する。また、複写物の出力状態がオペレータの選択によりCMYKフルカラー以外(すなわち単色カラーあるいはモノクロ)に設定されるときは、オペレータはさらにスキャンモードについての設定動作を行い、コントローラ1は、そのスキャンモードに関する選択に応じて、スキャンモードを、フルモードあるいは単色モードのいずれかに設定(決定)する。
【0044】
これらの選択が実行されることにより、出力情報データD1が生成され、記憶部7に記憶される。以降の処理は、出力情報データD1の内容に基づいて実行されることになる。
【0045】
出力情報データD1が確定すると、次に、スキャン条件設定部22の作用により表示部6に表示される設定メニューに従って、スキャン条件の設定が行われる(ステップS2)。スキャン条件としては、例えば、スキャンモードに応じたスキャンスピードの設定や、単色モードのスキャンの場合に使用する色成分の設定など、出力情報データD1の内容に基づく内容に加えて、スキャン領域の設定や、ズームの設定、解像度の設定など、デフォルトとして所定の設定がなされている項目がある。後者の諸項目の設定値を、適宜変更することも可能である。また、原稿をラフスキャンして、その結果を表示部6にプレビューとして表示させることができ、そのプレビューに基づいて種々の設定が行える態様であってもよい。スキャン条件の設定結果は、スキャン条件データD2として、記憶部7に記憶される。
【0046】
次に、補正条件設定部31の作用により表示部6に表示される設定メニューに従って、原稿画像データD4に対し、種々の補正を行うための補正条件の設定が行われる(ステップS3)。具体的には、複写物の出力状態に応じて、トーン補正処理部32によるトーンカーブ補正処理、シャープネス補正処理部33によるシャープネス補正処理、およびカラーコレクション処理部34によるカラーコレクション処理に関する所定のパラメータについての設定を行うことになる。複写物の出力をフルカラーで行うか、単色カラーで行うか、あるいはモノクロで行うかによって、使用されるプリンタが異なるので、出力時の解像度や色再現性が異なることや、また、フルカラー出力するか否かによって、グレーバランスの調整の要否が異なることなどから、それぞれの出力方法において、最適な条件で複写物を生成するために必要とされる補正処理内容は異なるからである。補正条件の設定結果は、補正条件データD5として、記憶部7に記憶される。
【0047】
なお補正条件データD5は、予め所定の設定毎にグループ化して記憶されていてもよい。
【0048】
次に、出力条件設定部23の作用により表示部6に表示される設定メニューに従って、複写データD7を出力するに際しての条件の設定が行われる(ステップS4)。出力条件としては、例えば、カラープリンタ3による単色カラー出力の場合の印字色(C、M、Y、K)の設定など、出力情報データD1の内容に基づく内容に加えて、出力部数の設定や、ズームの設定、解像度の設定など、デフォルトとして所定の設定がなされている項目がある。後者の諸項目の設定値を、適宜変更することも可能である。出力条件の設定結果は、出力条件データD3として、記憶部7に記憶される。
【0049】
以上のような種々の設定が終了すると、スキャナ制御部50の作用により、スキャナ2における原稿のスキャンが、選択されたスキャンモードおよびスキャン条件データD2に基づいて実行される(ステップS5)。
【0050】
スキャンモードとしてフルモードが選択されている場合は、スキャナのCCD素子が読み取ったR、G、Bすべての色情報から原稿画像データD4が生成される、RGBスキャンが実行される(ステップS6a)。スキャンモードとして単色モードが選択されている場合は、スキャナのCCD素子が読み取ったR、G、Bの色情報のうち、スキャン条件データD2にて設定されている色成分に関する色信号のみから原稿画像データD4が生成される、単色スキャンが実行される(ステップS6b)。
【0051】
それぞれのスキャンによって、原稿画像データD4が得られると、そのデータに対応した補正条件データD5に基づいて、補正処理部30の各部により補正処理が実行される。RGBスキャンにより得られた原稿画像データD4に対しては、トーンカーブ補正処理、シャープネス補正処理、およびカラーコレクション処理が、それぞれに実行される(ステップS7a)。一方、単色スキャンの場合は、トーンカーブ補正処理、シャープネス補正処理のみが実行される(ステップS7b)。補正処理の結果得られる補正画像データD6は、RAM10cに一時的に記憶される。また、後に再利用することを考慮して、記憶部7にも記憶される態様であってもよい。
【0052】
補正画像データD6が得られると、次に、該補正画像データD6に基づき、複写データ生成部40にて、カラープリンタ3あるいはモノクロプリンタ4において実際に印字対象となる複写データD7が生成される。
【0053】
RGBスキャンを経て生成された補正画像データD6の場合、RGB表色系で表されているので、まずは、色空間変換部41において色空間変換処理がなされるが、出力情報データD1に設定されている複写物の出力状態に応じて、その処理内容は異なる(ステップS8)。
【0054】
複写物の出力をCMYKフルカラーで行う場合には、色空間変換部41においてRGB表色系を有する補正画像データD6がCMYK変換され(ステップS9a)、ラスタライズ処理部42による2値化処理(ステップS10a)を経て、CMYK各色の版データからなる複写データD7が生成される。一方、出力条件データD3に設定された印字色に従って、C、M、Y、Kいずれかの単色カラー出力を行う場合には、色空間変換部41においてRGB表色系を有する補正画像データD6が単色変換され(ステップS9b)、ラスタライズ処理部42による2値化処理(ステップS10b)を経て、明度情報のみを有するグレースケールの版データからなる複写データD7が生成される。なお、K単色の出力は、モノクロ出力を行うことで対応することになる。
【0055】
なお、単色スキャンを経て生成された補正画像データD6の場合は、すでにグレースケールで表されているので、2値化処理のみがなされて(ステップS10b)複写データD7が生成されることになる。
【0056】
生成された複写データD7は、通信部9を介して、出力条件データD3においてそれぞれに指定されている出力方法に対応したプリンタへと転送される。CMYK表色系で表された複写データは、フルカラー出力をするために、カラープリンタへと転送される(ステップS12a)。グレースケールで表された複写データD7の場合は、転送先となるプリンタが出力条件に応じて異なる(ステップS11)。すなわち、出力条件データD3においてC、M、Yいずれかの単色カラーにて出力するように定められている場合には、複写データD7は、カラープリンタ3へと転送されることになる(ステップS12b)。一方、モノクロ出力するよう定められている場合には、複写データD7は、モノクロプリンタ4へと転送されることになる(ステップS12c)。
【0057】
カラープリンタ3およびモノクロプリンタ4は、それぞれ、複写データD7を受け取ると、出力条件データD3に基づくカラープリンタ制御部60あるいはモノクロプリンタ制御部70の制御に従って、該複写データD7に対応する印字を行い、完成した複写物を出力する。すなわち、出力情報データD1において定められた通りの状態(フルカラー、C、M、Yいずれかの単色カラー、モノクロ)の複写物が出力されることになる。
【0058】
上述のように、本実施の形態に係る複写システム100においては、所望する複写物の出力状態の選択と、スキャンモードの選択とを行うことにより、該選択結果に応じたスキャンおよび印字の処理が実行されるので、原稿の内容と複写の目的とに合致した選択を行って出力情報データD1を与えることにより、所望する出力状態の複写物を、高い自由度で、効率的にかつ確実に得ることができる。
【0059】
例えば、モノクロ原稿からモノクロの複写物を得る場合であれば、単色モードおよびモノクロ出力をそれぞれ選択することで、モノクロ専用の複写システムと実質的に同等の処理を行うことができる。
【0060】
これに対し、フルカラーの原稿からフルカラーの複写物を得る場合であれば、フルモードでスキャンしてフルカラー出力を行うことで、カラー専用の複写システムと実質的に同等の処理を行うことができる。
【0061】
また、カラー原稿からモノクロの複写物を得る場合であれば、カラー原稿が有する明度情報をできるだけ反映した複写物を得る場合であれば、フルモードでスキャンを行ってモノクロ出力を行うように選択すればよいし、印字スピードの短縮を望む場合は、単色モードでスキャンを行った後、モノクロ出力を行うように設定すればよい。このような選択の自由度は、従来のカラー出力あるいはモノクロ出力それぞれの専用システムのみでは実現できなかったことである。
【0062】
あるいは、必要であれば、カラー原稿をR、G、Bいずれかの単色モードでスキャンして得られた原稿画像データD4を用いて、C、M、Yいずれかの単色カラー出力を行うなどの態様も可能である。
【0063】
次に、効率化の観点について考察する。図6は、A1サイズのモノクロ原稿からモノクロ出力を行う場合のスキャンから印字に至るまでの総処理時間を例示的に示す図である。図6(a)(b)はいずれも、1枚のモノクロ原稿から10枚の複写物を得る場合の例を示しており、図6(a)は、フルモードでスキャンしてこれをカラープリンタ3でモノクロ出力する場合、図6(b)は、単色モードでスキャンしてモノクロプリンタ4で出力する場合をそれぞれ示している。図6(a)の場合、原稿1枚あたりのスキャンに約90秒、コントローラ1内部のデータ処理に原稿1枚あたり約2分、カラープリンタ3における印字に複写物1枚あたり約2分要するものとすると、単純化のために1つの処理が終了した時点で次の処理にすぐに移行すると仮定しても、スキャンの開始から複写の終了までに要する時間は、23分30秒となる。これに対し、図6(b)の場合、原稿1枚あたりのスキャンに約45秒、コントローラ1内部のデータ処理に原稿1枚あたり約1分、カラープリンタ3における印字に複写物1枚あたり約15秒要するものとすると、スキャンの開始から複写の終了までに要する時間は、4分15秒となる。これは、後者は前者のおおよそ1/4〜1/5程度の時間で複写を行えることを示している。この差は、カラープリンタ3とモノクロプリンタ4との印字方式の違いに主に依存するものである。
【0064】
一方、図6(c)(d)は、10枚のモノクロ原稿から複写物を1部ずつ得る場合の例を示しており、図6(c)は、フルモードでスキャンしてこれをカラープリンタ3でモノクロ出力する場合、図6(d)は、単色モードでスキャンしてモノクロプリンタ4で出力する場合をそれぞれ示している。それぞれの場合の1枚あたりのスキャン、データ処理、および印字に要する処理時間は、図6(a)(b)と同じであるとする。図6(c)の場合は、総処理時間は図6(a)と同じ23分30秒であるのに対し、図6(d)は、総処理時間は11分となる。すなわち、後者は前者の約1/2程度の時間で複写を行えることを示している。すなわち、前者はカラー情報を含むサイズの大きなデータを処理することになるためにその処理時間が大きく、かつ、印字にも時間がかかることから両者が律速するのに対して、後者は、データ処理に要する時間が全体を律速するものの、その時間そのものが前者に比して小さいことから、データ処理時間の違いが全体の処理時間の違いに反映している。すなわち、この結果は、出力状態に合わせてスキャンモードを適宜選択できることにより、スキャンに要する時間、およびデータ処理に要する時間の短縮が実現されることを示しており、複写処理の効率化の実現を示すものである。
【0065】
実際の処理においては、スキャナ2のCCD素子がライン状に原稿を読み取るごとに、読み取られたデータは転送されて、処理に供されるといった並行処理がなされることから、全体の時間は図6に示したものよりも小さくなるが、全体の傾向としては、図6の結果と変わることはない。
【0066】
以上説明したように、本実施の形態に係る複写システム100においては、カラープリンタとモノクロプリンタとを備えるとともに、所望する出力状態とスキャンモードとを適宜選択することを可能とすることにより、自由度の高く、かつ効率的な複写処理を行うことができる。
【0067】
<変形例>
上述の実施の形態では、フルカラー出力、単色カラー出力、モノクロ出力に対応する場合について説明しているが、さらに2色分解出力や、特色出力に対応することができる態様であってもよい。
【0068】
上述の実施の形態では、システムの使用者が出力情報データD1を設定する態様であったが、原稿をラフスキャンしたデータに基づいて、出力情報データD1を自動生成できる態様であってもよい。
【0069】
スキャナ2、カラープリンタ3およびモノクロプリンタ4がそれぞれデータを一時的に記憶するデータバッファを備えていてもよい。これにより、さらに処理時間の短縮が可能となる。
【0070】
スキャナ2、カラープリンタ3およびモノクロプリンタ4をそれぞれに、複数台ずつ備えるシステムであってもよい。
【0071】
【発明の効果】
以上、説明したように、請求項1ないし請求項17の発明によれば、スキャナとカラープリンタとモノクロプリンタとを備える複写システムにおいて、複写データ生成に用いられる原稿画像データを取得する際のスキャンモードを、複数のスキャンモード選択肢の中から選択できるので、出力状態とスキャンモードとの組み合わせの自由度を増大させて、より柔軟な複写処理を行うことが可能になる。
【0072】
また、請求項2ないし請求項4、請求項8ないし請求項10および請求項13ないし請求項15の発明によれば、それぞれのスキャンモードを使い分けることにより、原稿の再現性を重視した複写物の生成と、高速性を重視した複写物の生成とを選択的に行うことができる。
【0073】
また、請求項3ないし請求項4、請求項9ないし請求項10および請求項14ないし請求項15の発明によれば、複写物を生成するプリンタの能力に応じた画像補正を行うことができるので、画質が最適な状態に調整された複写物を生成することができる。
【0074】
また、請求項4、請求項10およびの請求項15の発明によれば、生成された原稿画像データに合わせた画像補正処理を行うことができるので、不要な画像補正処理を行うことがなくなり、複写処理が効率化される。
【0075】
また、請求項5、請求項11および請求項16の発明によれば、効率的な複写処理を行えるとともに、複写物の出力状態に高い自由度を持たせることができる。
【0076】
また、請求項6の発明によれば、大判の原稿に対する複写処理を、所望する出力状態に応じて効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】複写システム100の構成の概略を示す図である。
【図2】コントローラ1の構成を説明するためのブロック図である。
【図3】コントローラ1の制御部10において実現される各部の機能を説明するための図である。
【図4】制御部10において実現される各部と、各部において生成される種々のデータとの関係を説明するための図である。
【図5】複写システム100における複写処理の流れを示す図である。
【図6】A1サイズのモノクロ原稿からモノクロ出力を行う場合のスキャンから印字に至るまでの総処理時間を例示的に示す図である。
【符号の説明】
1 コントローラ
2 スキャナ
3 カラープリンタ
4 モノクロプリンタ
100 複写システム
CL 信号線
N ネットワーク
Claims (17)
- 複写物を生成するシステムであって、
a)カラー原稿を読み取り可能なスキャナと、
b)フルカラー出力および単色カラー出力を選択的に実行するカラープリンタと、
c)モノクロ出力を行うモノクロプリンタと、
d)前記システムを制御する制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、
d−1)複写物の出力状態を決定し、かつ、前記スキャナにおけるスキャンモードを複数のスキャンモード選択肢の中から決定して、前記出力状態と前記スキャンモードとについての設定情報を含む出力情報を生成する出力情報生成手段と、
d−2)前記出力情報に基づいて定められるスキャン条件に従って前記スキャナを制御し、前記スキャナに原稿画像データを生成させるスキャナ制御手段と、
d−3)前記出力情報に応じて前記カラープリンタおよび前記モノクロプリンタのいずれかから定まる出力先プリンタにて印字可能な複写データを、前記原稿画像データに基づいて生成する複写データ生成手段と、
d−4)前記出力情報に基づいて定められる出力条件に従って、前記複写データに基づく出力が実行されるように、前記出力先プリンタを制御するプリンタ制御手段と、
を備えることを特徴とする複写システム。 - 請求項1に記載の複写システムであって、
前記スキャンモードは、
前記スキャナが検出する全ての色成分情報を用いて前記原稿画像データが生成されるフルモードと、
前記スキャナが検出する色成分情報のうちの1つを用いて前記原稿画像データが生成される単色モードと、
のいずれかから選択されることを特徴とする複写システム。 - 請求項2に記載の複写システムであって、
前記制御装置が、
前記原稿画像データに対し、所定の画像補正処理を施す画像補正手段を、
さらに備えることを特徴とする複写システム。 - 請求項3に記載の複写システムであって、
前記スキャンモードの設定に応じて、前記画像補正処理の内容を設定することを特徴とする複写システム。 - 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の複写システムであって、
前記複写物の出力状態を、フルカラー出力、単色カラー出力、およびモノクロ出力の中から選択可能であることを特徴とする複写システム。 - 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の複写システムであって、
前記スキャナが、A1サイズ以上のサイズを有する原稿をスキャニング可能であることを特徴とする複写システム。 - カラー原稿を読み取り可能なスキャナと、
フルカラー出力および単色カラー出力を選択的に実行するカラープリンタと、
モノクロ出力を行うモノクロプリンタと、
を備え、複写物を生成する複写システムの制御装置であって、
複写物の出力状態を決定し、かつ、前記スキャナにおけるスキャンモードを複数のスキャンモード選択肢の中から決定して、前記出力状態と前記スキャンモードとについての設定情報を含む出力情報を生成する出力情報生成手段と、
前記出力情報に基づいて定められるスキャン条件に従って前記スキャナを制御し、前記スキャナに原稿画像データを生成させるスキャナ制御手段と、
前記出力情報に応じて前記カラープリンタおよび前記モノクロプリンタのいずれかから定まる出力先プリンタにて印字可能な複写データを、前記原稿画像データに基づいて生成する複写データ生成手段と、
前記出力情報に基づいて定められる出力条件に従って、前記複写データに基づく出力が実行されるように、前記出力先プリンタを制御するプリンタ制御手段と、
を備えることを特徴とする制御装置。 - 請求項7に記載の制御装置であって、
前記スキャンモードは、
前記スキャナが検出する全ての色成分情報を用いて前記原稿画像データが生成されるフルモードと、
前記スキャナが検出する色成分情報のうちの1つを用いて前記原稿画像データが生成される単色モードと、
のいずれかから選択されることを特徴とする制御装置。 - 請求項8に記載の制御装置であって、
前記原稿画像データに対し、所定の画像補正処理を施す画像補正手段を、
さらに備えることを特徴とする制御装置。 - 請求項9に記載の制御装置であって、
前記スキャンモードの設定に応じて、前記画像補正処理の内容を設定することを特徴とする制御装置。 - 請求項7ないし請求項10のいずれかに記載の制御装置であって、
前記複写物の出力状態を、フルカラー出力、単色カラー出力、およびモノクロ出力の中から選択可能であることを特徴とする制御装置。 - カラー原稿を読み取り可能な単一のスキャナと、
フルカラー出力を行うカラープリンタと、
モノクロ出力を行うモノクロプリンタと、
前記スキャナ、前記カラープリンタ、および前記モノクロプリンタを制御する制御装置と、
を備える複写システムを用いて複写物を生成する方法であって、
複写物の出力状態を決定し、かつ、前記スキャナにおけるスキャンモードを複数のスキャンモード選択肢の中から決定して、前記出力状態と前記スキャンモードとについての設定情報を含む出力情報を生成する出力情報生成工程と、
前記出力情報に基づいて定められるスキャン条件に従って前記スキャナを制御することにより、前記スキャナに原稿画像データを生成させる原稿画像生成工程と、
前記出力情報に応じて前記カラープリンタおよび前記モノクロプリンタのいずれかから定まる出力先プリンタにて印字可能な複写データを、前記原稿画像データに基づいて生成する複写データ生成工程と、
前記出力情報に基づいて定められる出力条件に従って前記出力先プリンタを制御することにより、前記複写データに基づく出力を実行する出力工程と、
を備えることを特徴とする複写物生成方法。 - 請求項12に記載の複写物生成方法であって、
前記出力情報生成工程において、前記スキャンモードは、
前記スキャナが検出する全ての色成分情報を用いて前記原稿画像データが生成されるフルモードと、
前記スキャナが検出する色成分情報のうちの1つを用いて前記原稿画像データが生成される単色モードと、
のいずれかから選択されることを特徴とする複写物生成方法。 - 請求項13に記載の複写物生成方法であって、
前記原稿画像データに対し所定の画像補正処理を施す画像補正工程を、
含むことを特徴とする複写物生成方法。 - 請求項14に記載の複写物生成方法であって、
前記画像補正工程において、前記スキャンモードの設定に応じて、前記画像補正処理の内容が設定されることを特徴とする複写物生成方法。 - 請求項12ないし請求項15のいずれかに記載の複写物生成方法であって、
前記出力情報生成工程において、前記複写物の出力状態を、フルカラー出力、単色カラー出力、およびモノクロ出力の中から選択可能であることを特徴とする複写物生成方法。 - コンピュータによって実行されることにより、前記コンピュータを請求項7ないし請求項11のいずれかに記載の制御装置として機能させることを特徴とするプログラム。
Priority Applications (1)
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JP2002317817A JP2004153644A (ja) | 2002-10-31 | 2002-10-31 | 複写システムとその制御装置、複写物生成方法、およびプログラム |
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US8625116B2 (en) | 2008-09-02 | 2014-01-07 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Multi-function device |
-
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