JP2004153473A - 画像データ補正装置および方法 - Google Patents
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Abstract
【構成】画像データがウェーブレット変換回路1においてウェーブレット変換される。ウェーブレット変換された高周波画像データが,シャープネス補正回路2においてシャープネス補正される。低周波画像データが色補正回路3において色補正され,明るさ補正回路4において明るさ補正される。補正された高周波画像データおよび低周波画像データが逆ウェーブレット変換される。画像データのすべてに一律に補正処理を行わないので迅速な処理を実現できる。
【選択図】 図1
Description
【技術分野】
この発明は,画像データ補正装置および方法に関する。
【0002】
【発明の背景】
画像の画質を向上させるために,明るさ補正,色補正,シャープネス補正などの画像補正が行われる(例えば,特許文献1)。しかしながら,与えられる画像データのすべてについて同じ画像補正を行うと,必ずしも適正な画像補正が行われないことがある。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−130609号
【0004】
【発明の開示】
この発明は,比較的適正な画像補正を行うことを特徴とする。
【0005】
第1の発明による画像データ補正装置は,分割後の画像データのデータ量が分割前の画像データのデータ量以下となるサブバンド分割を,与えられる画像データについて行うサブバンド分割(周波数変換)手段,上記サブバンド分割手段によりサブバンド分割された画像データのうち相対的に高周波の画像データについて第1の画像補正を行う第1の画像補正手段,上記サブバンド分割手段によりサブバンド分割された画像データのうち相対的に低周波の画像データについて上記第1の画像補正手段における第1の画像補正と異なる第2の画像補正を行う第2の画像補正手段,および上記第1の画像補正手段によって画像補正された画像データと上記第2の画像補正手段によって画像補正された画像データとについて上記サブバンド分割手段におけるサブバンド分割に対応するサブバンド合成を行うサブバンド合成(周波数逆変換)手段を備えていることを特徴とする。
【0006】
第1の発明は,上記画像データ補正装置に適した方法も提供している。すなわち,この方法は,分割後の画像データのデータ量が分割前の画像データのデータ量以下となるサブバンド分割を,与えられる画像データについて行い,サブバンド分割された画像データのうち相対的に高周波の画像データについて第1の画像補正を行い,サブバンド分割された画像データのうち相対的に低周波の画像データについて上記第1の画像補正と異なる第2の画像補正を行い,上記第1の画像補正された画像データと上記第2の画像補正された画像データとについて上記サブバンド分割に対応するサブバンド合成を行うものである。
【0007】
第1の発明によると,分割後の画像データのデータ量が分割前の画像データのデータ量以下となるサブバンド分割(変換前後でデータ量が変わらないサブバンド分割も含む)が行われる。サブバンド分割された画像データのうち,相対的に高周波の画像データについては第1の画像補正が行われ,相対的に低周波の画像データについては第1の画像補正と異なる第2の画像補正が行われる。第1の画像補正が行われた画像データと第2の画像補正が行われた画像データとについてサブバンド合成が行われる。
【0008】
第1の発明によると,相対的に高周波の画像データには第1の画像補正が行われ,相対的に低周波の画像データには第2の画像補正が行われる。高周波の画像データに適した第1の画像補正と低周波の画像データに適した第2の画像補正とを行うことができる。
【0009】
上記第1の画像補正手段における上記第1の画像補正または上記第2画像補正手段における上記第2の画像補正を停止する補正停止制御手段をさらに備えるようにしてもよい。
【0010】
第1の画像補正または第2の画像補正の一方が行われるので,与えられる画像データのすべてについて画像補正する場合に比べて迅速に画像補正処理を終了することができる。
【0011】
上記第1の画像補正手段は,たとえば,高周波の画像データにシャープネス補正を行うシャープネス補正手段である。
【0012】
上記第2の画像補正手段は,たとえば,低周波の画像データに明るさ補正および色補正の少なくとも一方を行うものである。
【0013】
第2の発明による画像データ補正装置は,分割後の画像データのデータ量が分割前の画像データのデータ量以下となるサブバンド分割を,与えられる画像データについて行うサブバンド分割手段,上記サブバンド分割手段によりサブバンド分割された相対的に高周波の画像データまたは相対的に低周波の画像データについて画像補正を行う画像補正手段,および上記画像補正手段によって画像補正された画像データについて上記サブバンド分割手段におけるサブバンド分割に対応するサブバンド分割を行うサブバンド合成手段を備えていることを特徴とする。
【0014】
第2の発明は,上記画像データ補正装置に適した方法も提供している。すなわち,分割後の画像データのデータ量が分割前の画像データのデータ量以下となるサブバンド分割を,与えられる画像データについて行い,サブバンド分割された相対的に高周波の画像データまたは相対的に低周波の画像データについて画像補正を行い,画像補正された画像データについて上記サブバンド分割に対応するサブバンド合成を行うものである。
【0015】
第2の発明によると,相対的に高周波の画像データまたは相対的に低周波の画像データについて画像補正が行われる。画像データのすべてに補正をした場合にくらべて補正すべきデータ量が少なくなるので,迅速に補正処理を終了することができる。
【0016】
上述したように,分割後の画像データのデータ量が分割前の画像データのデータ量と等しくなるようにサブバンド分割を,与えられる画像データについて行なうようにしてもよい。
【0017】
【実施例の説明】
図1は,この発明の実施例を示すもので,画像データ変換装置の電気的構成を示すブロック図である。
【0018】
画像データ変換装置の全体の動作は,制御装置6によって統括される。制御装置6によって,後述するシャープネス補正回路2,色補正回路3および明るさ補正回路4における各補正処理が制御(補正の実施,停止を含む)される。
【0019】
補正対象となるカラー画像データ(入力画像データ)が与えられ,ウェーブレット(wavelet)変換回路1に入力する。ウェーブレット変換回路1においてウェーブレット変換(サブバンド分割:時間領域を保持しつつデータ量が減った複数の周波数帯(サブバンド)にデータを分割するもの)が行われる。
【0020】
ウェーブレット変換が行われた画像データのうち高周波数成分の画像データ(高周波画像データ)は,シャープネス補正回路2に入力し,シャープネス補正が行われる。シャープネス補正回路2から出力された高周波画像データは,逆ウェーブレット変換回路5に入力する。
【0021】
ウェーブレット変換が行われた画像データのうち低周波数成分の画像データ(低周波画像データ)は,色補正回路(色バランス補正回路)3に入力し,色補正が行われる。色補正回路3において色補正された低周波画像データは,明るさ補正回路4に入力する。明るさ補正回路(階調補正回路)4において,画像の明るさ補正が行われる。明るさ補正が行われた低周波画像データも,逆ウェーブレット変換回路5に入力する。
【0022】
逆ウェーブレット変換回路5において,入力した高周波画像データおよび低周波画像データが逆ウェーブレット変換(サブバンド合成)が行われる。逆ウェーブレット変化回路5から補正済みの画像データが出力される(出力画像データ)。
【0023】
入力画像データのデータ量と,低周波画像データのデータ量と高周波画像データのデータ量との合計のデータ量と,は等しい。上述のように,高周波画像データと低周波画像データとに分けてそれぞれの補正処理を行なうことにより,補正すべき画像データのデータ量は周波数変換前の画像データのすべてについてシャープネス補正,色補正および明るさ補正を行った場合に比べて少なくなるので補正時間を短縮できる。
【0024】
上述した実施例においては,シャープネス補正,色補正および明るさ補正のすべての補正を行っているが,これらの補正のうち少なくとも1つの補正が行われるようにしてもよい。
【0025】
また,低周波画像データについては,シャープネス補正が行われず,高周波画像データについては,色補正および明るさ補正が行われていないが,シャープネス補正は低周波画像データについて行われればよく,色補正および明るさ補正は,高周波画像データについて行われればよいことが経験的に分かったので,得られる画像は比較的画質のよいものとなる。
【0026】
さらに,与えられる画像データのすべてについて一律に色補正および明るさ補正が行われると,ノイズ成分が強調されることがある。成分ノイズは,高周波画像データに含まれるが,高周波画像データについては色補正および明るさ補正が行われないので,ノイズが強調されてしまうことを未然に防止できる。
【0027】
さらに上述した実施例においてはカラー画像データについて補正処理が行われているが,白黒画像データに補正処理が行われるようにしてもよい。この場合,色補正は行われないこととなろう。
【0028】
図2は,画像補正処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0029】
補正対象となる画像データが与えられると,ウェーブレット変換が行われる(ステップ11)。ウェーブレット変換された画像データのうち,低周波画像データと高周波画像データとに分けられる(ステップ12)。
【0030】
低周波画像データについては,色補正が行われる(ステップ13)。色補正が行われた画像データは,さらに明るさ補正が行われる(ステップ14)。高周波画像データについては,シャープネス補正が行われる(ステップ15)。
【0031】
色補正および明るさ補正が行われた低周波画像データおよびシャープネス補正が行われた高周波画像データについて逆ウェーブレット変換が行われる(ステップ16)。
【0032】
上述した実施例においては,各処理をハードウエアにより実現しているが,ソフトウエアにより実現するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像データ補正装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】画像データ補正処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 ウェーブレット変換回路
2 シャープネス補正回路
3 色補正回路
4 明るさ補正回路
5 逆ウェーブレット変換回路
6 制御装置
Claims (9)
- 分割後の画像データのデータ量が分割前の画像データのデータ量以下となるサブバンド分割を,与えられる画像データについて行うサブバンド分割手段,
上記サブバンド分割手段によりサブバンド分割された画像データのうち相対的に高周波の画像データについて第1の画像補正を行う第1の画像補正手段,
上記サブバンド分割手段によりサブバンド分割された画像データのうち相対的に低周波の画像データについて上記第1の画像補正手段における第1の画像補正と異なる第2の画像補正を行う第2の画像補正手段,および
上記第1の画像補正手段によって画像補正された画像データと上記第2の画像補正手段によって画像補正された画像データとについて上記サブバンド分割手段におけるサブバンド分割に対応するサブバンド合成を行うサブバンド合成手段,
を備えた画像データ補正装置。 - 上記第1の画像補正手段における上記第1の画像補正または上記第2画像補正手段における上記第2の画像補正を停止する補正停止制御手段をさらに備えた請求項1に記載の画像データ補正装置。
- 上記第1の画像補正手段が,高周波の画像データにシャープネス補正を行うシャープネス補正手段である,
請求項1に記載の画像データ補正装置。 - 上記第2の画像補正手段が,低周波の画像データに明るさ補正および色補正の少なくとも一方を行うものである,
請求項1に記載の画像データ補正装置。 - 分割後の画像データのデータ量が分割前の画像データのデータ量以下となるサブバンド分割を,与えられる画像データについて行うサブバンド分割手段,
上記サブバンド分割手段によりサブバンド分割された相対的に高周波の画像データまたは相対的に低周波の画像データについて画像補正を行う画像補正手段,および
上記画像補正手段によって画像補正された画像データについて上記サブバンド分割手段におけるサブバンド分割に対応するサブバンド合成を行うサブバンド合成手段,
を備えた画像データ補正装置。 - 上記サブバンド分割手段が,分割後の画像データのデータ量が分割前の画像データのデータ量と等しくなるサブバンド分割を,与えられる画像データについて行なうものである,請求項1または5に記載の画像データ補正装置。
- 分割後の画像データのデータ量が分割前の画像データのデータ量以下となるサブバンド分割を,与えられる画像データについて行い,
サブバンド分割された画像データのうち相対的に高周波の画像データについて第1の画像補正を行い,
サブバンド分割された画像データのうち相対的に低周波の画像データについて上記第1の画像補正と異なる第2の画像補正を行い,
上記第1の画像補正された画像データと上記第2の画像補正された画像データとについて上記サブバンド分割に対応するサブバンド合成を行う,
画像データ補正方法。 - 分割後の画像データのデータ量が分割前の画像データのデータ量以下となるサブバンド分割を,与えられる画像データについて行い,
サブバンド分割された相対的に高周波の画像データまたは相対的に低周波の画像データについて画像補正を行い,
画像補正された画像データについて上記サブバンド分割に対応するサブバンド合成を行う,
画像データ補正方法。 - 上記サブバンド分割が,分割後の画像データのデータ量が分割前の画像データのデータ量と等しくなるサブバンド分割を,与えられる画像データについて行なうものである,請求項7または8に記載の画像データ補正方法。
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