JP2004153245A - 荷電粒子線露光装置における非点収差ボケの補正感度又は発生感度の決定方法、及び露光方法 - Google Patents

荷電粒子線露光装置における非点収差ボケの補正感度又は発生感度の決定方法、及び露光方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 荷電粒子線露光装置における非点収差ボケの補正感度の決定方法を提供する。
【解決手段】 (a)における放射状の単位パターン1aは、非点収差の影響により、(b)の2a、2bで示す単位パターンの像においては、比較的解像度が良く、中心近くまでパターンが再現されているが、2c、2dにおいてはボケにより中心より遠いところまでしか解像されていない。このように最も解像度が良く、光軸に対して互いに反対側にある単位パターンの先端を結んだ線(図で、矢印3で示す)の長さを収差度とし、その矢印の向きを非点収差の方向とする。非点補正器に与える電流を変化させて、そのときの収差度と非点収差の方向のデータを採取し、これらのデータから非点収差ボケの補正感度を決定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、荷電粒子線露光装置における非点収差ボケの補正感度又は発生感度の決定方法、及びそれを使用した露光方法に関するものである。
半導体デバイスの高密度化に伴い、その製造工程においてレチクルからウエハに露光転写すべきパターンが微細化している。このような微細なパターンを露光転写するには、光学式露光転写装置ではその解像度が不足しており、光学式露光転写装置に変わるものとして、電子線等の荷電粒子線を使用した露光転写装置の開発が進められている。
荷電粒子線露光装置においては、荷電粒子線源から放出された荷電粒子を、照明光学系を介してレチクル上に照射して照明し、レチクルに形成されたパターンを、投影光学系を介してウエハ上に結像させることにより、露光転写を行っている。
図5に荷電粒子線露光装置の例を示す。荷電粒子源1から放出された荷電粒子線2は第1照射レンズ3によって成形開口4を照射する。成形開口4を通過した荷電粒子線2は第2照射レンズ5および第3照射レンズ6により成形開口像をレチクル7上に結像する。レチクル7上には転写すべきパターンが形成されており、レチクル7を通過した荷電粒子線2は第1投影レンズ8及び第2投影レンズ9によってウエハ上のレジストなどの被露光物10上にレチクル7の像を結像する。荷電粒子線露光機では通常、レチクルを1mm角程度に分割し被露光物上では1/4程度に縮小して像の大きさは0.25mm角程度になっている。このような一度に露光される露光領域をサブフィールドといい、サブフィールドをつなぎあわせて全体の像、例えば半導体デバイスのパターンを形成する。
このような荷電粒子線露光装置では、被露光物10に投影される像のボケの調整は、第1投影レンズ8、第2投影レンズ9或いは動的な焦点補正器により焦点位置を調整したり、非点収差補正器SMにより非点収差ボケや非点歪みを調整することにより行われている。非点収差ボケや非点歪みは光軸位置あるいは各偏向位置に応じて収差量が最小となるような非点収差補正器の調整量を実露光あるいは空間像センサー(AIS)によって求められていた。
しかしながら、要求される露光転写精度が高くなるに従い、サブフィールド内の開口率により露光電流が変化し、そのために生じる空間電荷効果によるボケ(空間電荷ボケ)が変化することが問題となってきた。これに対処するために、各サブフィールド毎に空間電荷ボケの量をシミュレーションにより計算し、それに対応するだけ、焦点位置を変化させる方法が採用されるようになってきた。
このときの焦点補正量は、通常、予め被露光物の高さを変化させて(即ち焦点位置を変化させたと同じ状態を作り)、そのときの像のボケ量を測定することにより、単位ボケ量あたりの焦点変化量(焦点補正感度)を決定しておき、シミュレーションにより決定されたボケ量にこの焦点補正感度をかけることにより求めることができる。
しかしながら、露光電流が変化すると空間電荷効果の影響で非点収差ボケも変化する。よって、実際の露光においては焦点補正と共に非点収差ボケも動的に補正する必要がある。しかしながら、非点収差ボケの場合は非点収差に方向性があり、かつ非点収差補正器も複数コイルの組み合わせから成り立っているので、非点収差ボケに対してどのように非点収差補正器のコイルに流す電流を調整したらよいのかが確立されていなかった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、荷電粒子線露光装置における非点収差ボケの補正感度の決定方法、及びそれを使用した露光方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための第1の手段は、非点収差補正器を有する荷電粒子線露光装置において、非点収差ボケの補正感度(焦点位置に換算した単位量の非点収差ボケを補正するために非点収差補正器に流す電流値又は印加する電圧値の変化量)を決定する方法であって、レチクルに形成された基準パターンを結像面に投影し、非点収差補正器の電流又は電圧を2次元的に変化させ、各非点収差補正器の電流又は電圧に対応する、前記基準パターン像から、そのときの各非点収差補正器の電流又は電圧に対応する非点収差の方向と収差度のデータを得て、得られたデータに基づいて非点収差ボケの補正感度を決定することを特徴とする荷電粒子線露光装置における非点収差ボケの補正感度の決定方法(請求項1)である。
本明細書及び請求の範囲で「正焦点位置」というのは、投影レンズで結像状態を変化させたときに、光軸を中心とする最小錯乱円が形成される結像面の光軸方向位置(すなわち、物面における光軸上の1点から出た荷電粒子が等方的に最も絞られる、結像面の光軸方向位置)をいう。
通常、正焦点位置を求める方法としては、物面の光軸上にピンホールを形成し、結像面を光軸方向に移動させて、たとえば、X,Y方向走査によってその方向のビームボケを見積もり、それぞれの方向でボケが最小になる像面位置を見つけ、その中点を正焦点位置とする方法が採用されている。
又、本明細書及び請求の範囲においては、非点収差ボケの大きさを光軸方向の焦点位置ずれの大きさに換算して表している。この2成分ある非点収差ボケの絶対値は、非点収差がある場合焦線になる結像面位置の正焦点からのずれ量の絶対値になり、任意の非点収差ボケは0°方向ボケと、45°方向ボケとの合成で表され、0°方向成分、45°方向成分は、その非点収差ボケに対する0°方向ボケ(0°方向ボケが負になる場合は90°方向ボケが発生していることを示す)、45°方向ボケ(45°方向ボケが負になる場合は135°方向ボケが発生していることを示す)の寄与を示している。当然非点収差ボケが無いときには0°方向成分、45°方向成分共に0となる。
又、本明細書及び請求の範囲において、非点収差ボケ補正感度とは、焦点位置に換算した単位非点収差ボケ量を補正するために、非点収差補正器に流す電流値又は印加する電圧値の変化量をいう。
後に発明の実施の形態でその例を述べるが、結像面を正焦点面より光軸方向にずらした状態でレチクルに形成された基準パターンを結像面に結像させると、非点収差によりボケた像が形成される。その像のボケから非点収差の方向と収差度を測定することができる。この測定を、非点収差補正器の電流又は電圧を2次元的に変化させてその都度行い。これらのデータ群に基づいて、非点収差ボケの補正感度を決定することができる。
前記課題を解決するための第2の手段は、非点収差補正器を有する荷電粒子線露光装置において、非点収差ボケの補正感度(焦点位置に換算した単位量の非点収差ボケを補正するために非点収差補正器に流す電流値又は印加する電圧値の変化量)を決定する方法であって、結像面を、正焦点が形成される位置から光軸方向に所定距離ずらした位置に置き、レチクルに形成された基準パターンを結像面に投影し、非点収差補正器の電流又は電圧を2次元的に変化させ、各非点収差補正器の電流又は電圧に対応する、前記基準パターン像から、そのときの各非点収差補正器の電流又は電圧に対応する非点収差の方向と収差度のデータを得て、得られたデータに基づいて非点収差ボケの補正感度を決定することを特徴とする荷電粒子線露光装置における非点収差ボケの補正感度の決定方法(請求項2)である。
前記課題を解決するための第3の手段は、非点収差補正器を有する荷電粒子線露光装置において、非点収差ボケの補正感度(焦点位置に換算した単位量の非点収差ボケを補正するために非点収差補正器に流す電流値又は印加する電圧値の変化量)を決定する方法であって、レチクルに形成された基準パターンを光軸方向の異なった位置における2つの結像面に投影し、非点収差補正器の電流又は電圧を2次元的に変化させ、各非点収差補正器の電流又は電圧に対応する、前記基準パターン像から、そのときの各非点収差補正器の電流又は電圧に対応する非点収差の方向と収差度のデータを、それぞれ得て、得られたデータに基づいて非点収差ボケの補正感度を決定することを特徴とする荷電粒子線露光装置における非点収差ボケの補正感度の決定方法(請求項3)である。
前記課題を解決するための第4の手段は、前記第1の手段から第3の手段のいずれかであって、前記非点収差補正器を構成する2組のコイル群に流す電流又は2組の電極群に印加する電圧の値をS1、S2とし、得られた収差度をA(S1、S2)とするとき、
Figure 2004153245
で決定されるS1−S2直交座標系での円と、非点収差の方向とに基づいて非点収差ボケの補正感度を決定することを特徴とするもの(請求項4)である。
非点収差補正器を構成する2組のコイル群に流す電流又は2組の電極群に印加する電圧の値をS1、S2とし、S1とS2の値を独立に変えて、収差度A(S1、S2)とそのときの非点収差の方向を求める。そして、数値計算等により、
Figure 2004153245
が満足される点、すなわち、A(S1、S2)が極小値をとる(S1、S2)の組を求めると、その軌跡はS1−S2直交座標系上で円となる。この円は、焦線が形成される(S1、S2)の組を表すものである。
すなわち、結像面が正焦点面よりずれているので、像には非点収差ボケが発生しているが、観測される収差度Aが極小となるということは、そのときの非点収差の方向には荷電粒子線が非常に絞れており、その方向と直交する方向には荷電粒子線が大きく発散している状態である。すなわち、この状態は焦線が形成された状態である。
正焦点の位置から光軸方向にずれた面において焦線が形成される点を結ぶとそれが円になることが分かっているので、結局、A(S1、S2)が極小値をとる(S1、S2)の組を求めると、その軌跡は焦線が形成される点を結んだ円となる。この円上で、非点収差の方向、すなわち、焦線に直角な方向が特定な方向となる点の組(S1、S2)を求めれば、これを基に、非点収差ボケの補正感度を決定することができる。
前記課題を解決するための第5の手段は、前記第1の手段であって、前記非点収差補正器を構成する2組のコイル群に流す電流又は2組の電極群に印加する電圧の値をS1、S2とし、得られた非点収差の方向と収差度のデータより、収差度A(S1、S2)と非点収差の方向D(S1、S2)を、以下の式
Figure 2004153245
でフィッティングしたときに、得られるS1−S2直交座標系での円
Figure 2004153245
と、この円上での非点収差の方向とに基づいて非点収差ボケの補正感度を決定することを特徴とするもの(請求項5)である。
ただし、k、S1、S2、r、A、Dは、フィッティング計算により求まる定数である。
前記第4の手段で述べたように、収差度Aが最小となるのは、焦線が形成される円上となり、収差度はこの円から離れるに従って大きくなる。rはこの円の半径であり、
Figure 2004153245
が、この円から離れるに従って収差度が大きくなることを示している。また、Dは、非点収差補正器の0°の方向を示す。
このように、S1、S2を独立に変化させて採取したデータから、収差度A(S1、S2)と非点収差の方向D(S1、S2)をフィッティングにより求めることにより、比較的少ないデータで、前述のS1、S2、rを求めれば、焦線を構成する円は中心が(S1、S2)で半径がrの円として求めることができ、その円上における非点収差の方向(焦線と直交する方向)は、Dで求まる。よって、これらのデータより、非点収差ボケの補正感度を決定することができる。
前記課題を解決するための第6の手段は、前記第1の手段から第5の手段のいずれかであって、前記基準パターンとして、放射状パターンを使用することを特徴とするもの(請求項6)である。
放射状パターンとは、例えば放射状に等間隔に360°に亘って配列された扇型の単位パターンの集合パターンのように、全ての単位パターン又はその延長線が1点(中心点)で交わるように形成されたパターンで、各単位パターンの幅が中心点から離れるに従って広くなっているようなパターンを言う。このようなパターンを使用し、中心点を光軸におくことにより、全ての方向について、非点収差を測定することができる。
前記課題を解決するための第7の手段は、前記第1の手段から第3の手段のいずれかであって、前記基準パターンとして、放射状パターンが、当該パターンの延長線の交点を中心とする特定の半径と幅を有するリング部分によって分割された形状を有するものを使用することを特徴とするもの(請求項7)である。
本手段においては、パターンがリング部分によって分割されたような形状となっているので、内側から何番目の分割されたパターンまで解像できるかが一目で分かり、非点収差の方向と収差度を測定するのが容易である。
前記課題を解決するための第8の手段は、荷電粒子線露光装置において、レチクルの像をウエハ上に露光転写する方法であって、前記第1の手段から第7の手段のいずれかにより決定した非点収差ボケの補正感度を使用して、サブフィールド毎に非点収差ボケを修正するように非点収差補正器を調整しながら露光転写を行うことを特徴とする荷電粒子線露光装置における露光方法(請求項8)である。
本手段によれば、適正に決定された非点収差ボケの補正感度を使用しているので、サブフィールド毎に非点収差ボケを正確に補正することが可能となる。
以上説明したように、本発明によれば、荷電粒子線露光装置における非点収差ボケの補正感度又は発生感度の決定方法、及びそれを使用した露光方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態の例を、図を用いて説明する。以下の説明においては、非点収差補正器は電流値により制御されるものとして説明するが、電圧により制御される場合でも、全く同じ考え方が成り立つ。図1(a)は、本発明の実施の形態の一例に使用するレチクルに形成された基準パターンを示す図であり、(b)は非点収差がある場合に結像面に結像された、(a)に示された基準パターンの像の例を示す図である。
基準パターン1は、中心部分が欠落した扇型状の単位パターン1aが多数放射状に集まったものである。各単位パターン1aの中心線を延長すると1点の中心点に集まるようになっており、レチクルを使用するときは、この中心点を光軸に合わせて使用する。
まず、結像面を正規の位置に置き、荷電粒子線露光装置を調整して焦点を合わせると、非点収差が残っていても、サブフィールド中心の狭い範囲では、基準パターン1と同一形状の、規定の縮小倍率の露光パターンが得られる。このような状態で、結像面をΔhだけ光軸方向にずらすと、正焦点位置からΔhだけずれた状態と等価になり、結像パターンの形状は、例えば図1(b)に2として示すようなものとなる。
すなわち、(a)における放射状の単位パターンは、非点収差の影響により、(b)の2a、2bで示す単位パターン1aの像においては、比較的解像度が良く、中心近くまでパターンが再現されているが、2c、2dにおいてはボケにより中心より遠いところまでしか解像されていない。このように最も解像度が良く、光軸に対して互いに反対側にある単位パターンの先端を結んだ線(図で、矢印3で示す)の長さを収差度とし、その矢印の向き(結像面の基準方向、すなわち荷電粒子線露光装置全体の基準方向を基準とした向き)を非点収差の方向とする。
代表的な非点収差補正器は、図6に示すように、(a)に示すように90°おきに配置された4個のコイルを第1組のコイルとし、(b)に示すように、これと45°ずれた方向に90°おきに配置された4個のコイルを第2組のコイルとし、これを組み合わせて(c)のように配置したものである。(d)は(c)におけるA−A断面図を示す。図において、51a〜51d、52a〜52dは、それぞれトロイダル型のコイルを光軸に沿って見たものである。実際に使用されるコイルがトロイダル型に限定されないことは言うまでもない。
非点収差補正器を構成する2組のコイルの電流値S1、S2をそれぞれ変化させて、そのときの図1(b)における結像パターンより、それぞれの場合の収差度と非点収差の方向を調べる。ここにおいて、前記2組のコイルは、互いに45°異なる方向の非点収差を補正するコイルとする。
本明細書及び請求の範囲において、「非点収差補正器の電流又は電圧を2次元的に変化させる」というのは、このように異なる方向の非点収差補正を行うために設けられた2組のコイル群(0°方向コイル及び45°方向コイル)に流す電流又は2組の電極群(0°方向電極及び45°方向電極)に印加する電圧を独立に変化させることを言う。
このようにして、(S1、S2)の多数の組み合わせによって得られた収差度A(S1、S2)と非点収差の方向D(S1、S2)から、非点収差ボケの補正感度を決定する。
まず、A(S1、S2)のデータ群から直接数値微分によるか、又はA(S1、S2)のデータ群から回帰によりA(S1、S2)を関数化し、それを微分することにより、
Figure 2004153245
の解を求める。これは、A(S1、S2)が極小値となる点を結んだ線となる。この解を
min(S1、S2)=0
とする。
min(S1、S2)=0は、S1、S2を軸とする直交座標系で円となることが分かっている。すなわちA(S1、S2)が極小値となる点は、非点収差の方向と直交する方向に最も絞られており、非点収差の方向には余り絞られていない点であり、この方向に長い焦線が形成されている点である。S1、S2を軸とする直交座標系で、焦線が形成される点を結ぶと円となることが分かっているので、
min(S1、S2)=0は、この焦線が形成される点を結ぶ円に相当するものとなる。
図2にこの様子を示す。図2において、求められた円を破線で示している。図2において、15は非点収差が補正される位置を示し、各楕円は点状のパターンを投影したときの結像の形状を示している。円上の点においては、結像のパターンが線となり、焦線が形成されていることが分かる。
一方、得られた非点収差の方向D(S1、S2)から、回帰式等によりD(S1、S2)を関数化するか、数値計算により、Amin(S1、S2)=0上の点であって、非点収差の方向(焦線の方向)が、パターンの0°方向をx軸とするx−y直交座標系において、0°、90°、45°、135°の方向を向く(S1、S2)の組み合わせを求める。それが、それぞれ図2において、11、12、13、14で表される点に相当する。パターンの0°方向とは、測定パターンが置かれる基準方向のことであり、多くの場合荷電粒子線露光装置のシステムの基準方向として定められたものと一致する。この0°方向は、前記非点収差補正器の0°方向とは必ずしも一致しない。
0°方向の焦線が形成される点11は、90°方向のボケが最小となる点であり、90°方向の焦線が形成される点12は、0°方向のボケが最小となる点であり、45°方向の焦線が形成される点13は、135°方向のボケが最小となる点であり、135°方向の焦線が形成される点14は、45°方向のボケが最小となる点である。
なお、図2においては、第1組のコイルに流す電流S1を横軸、第2組のコイルに流す電流S2を縦軸とする直交座標系が示されている。すなわち、非点収差補正器の励磁を説明するための座標系である。しかし、図2において、図示されている像の形状は、測定パターンの基準方向を0°とする直交座標系(x−y座標系)で示される形状(x−y平面上の形状)である。図2においては、たまたまS1軸とx軸、S2軸とy軸が一致したように図が描かれているが、これらは必ずしも一致する必要はない。また、S1−S2直交座標系とx−y座標系の原点も一致する必要はない。また、図2において破線で図示されている円は、S1−S2平面上のものである。
それぞれの点に対応する(S1、S2)の組み合わせを、それぞれ(S11、S21)、(S12、S22)、(S13、S23)、(S14、S24)とする。
図から明らかなように、測定点と同じ焦点位置で非点収差ボケがない状態から0°方向コイルに流す電流、又は45°方向コイルに流す電流をそれぞれ、
Figure 2004153245
だけ変化させれば、45−135°方向の非点収差ボケは変化させずに、0°−90°方向の非点収差ボケを補正して、0°方向の非点収差ボケを最小にすることができる(図2の12の状態)。逆に、これらの式の符号を変えた分だけ変化させると、90°方向の非点収差ボケを最小にすることができる(図2の11の状態)。
これが、焦点位置が光軸方向にΔhだけ変化したときの値であるので、非点収差ボケを光軸方向の焦点位置ずれに換算したとき、単位長さあたりの焦点ずれに対する非点収差ボケの補正感度(単位長さの焦点ずれに対応する非点収差ボケを補正するために非点補正器のコイルに流す電流、又は電極に印加する電圧)について、
0°方向コイルにより、0−90°方向の非点収差ボケを補正する場合の非点収差ボケの補正感度(0°方向に非点収差ボケを発生する方向を正とする)は、
Figure 2004153245
45°方向コイルにより、0−90°方向の非点収差ボケを補正する場合の非点収差ボケの補正感度(0°方向に非点収差ボケを発生する方向を正とする)は、
Figure 2004153245
で示される。ここで(1)式、(2)式のディメンジョンは例えば[AT/mm]のように表される(電圧の場合はV/mmである)。
同様、0°方向コイルに流す電流、及び45°方向コイルに流す電流をそれぞれ、
Figure 2004153245
だけ変化させれば、0−90°方向の非点収差ボケは変化させずに、45°−135°方向の非点収差ボケを補正して、45°方向の非点収差ボケを最小にすることができる(図2の14の状態)。又、上記の式の符号を変えた分だけ変化させると、135°方向の非点収差ボケを最小にすることができる(図2の13の状態)。
これが、焦点位置が光軸方向にΔhだけ変化したときの値であるので、単位長さあたりの焦点ずれに対する非点収差ボケの補正感度について、
0°方向コイルにより、45−135°方向の非点収差ボケを補正する場合の非点収差ボケの補正感度(45°方向に非点収差ボケを発生する方向を正とする)は、
Figure 2004153245
45°方向コイルにより、45−135°方向の非点収差ボケを補正する場合の非点収差ボケの補正感度(45°方向に非点収差ボケを発生する方向を正とする)、
Figure 2004153245
となる。ここで(3)式、(4)式のディメンジョンは例えば[AT/mm]のように表される(電圧の場合はV/mmである)。
以上説明したように、本発明では、非点収差ボケの量を、焦点位置の光軸方向の変化量に換算して表している。よって、結像面において、ある非点収差ボケが発生している場合に、その非点収差ボケの量が、焦点位置が光軸方向にどの程度ずれている場合に発生する量であるかを求め、そのずれ量をΔhとして、その非点収差ボケの程度を表し、それに補正感度をかけることによって非点収差ボケを補正する。
2成分ある非点収差ボケの絶対値は、非点収差がある場合焦線になる結像面位置の正焦点からのずれ量の絶対値になり、任意の非点収差ボケは0度方向ボケと、45度方向ボケとの合成で表され、0度方向成分、45度方向成分は、その非点収差ボケに対する0度方向ボケ(0度方向ボケが負になる場合は180度方向ボケが発生していることを示す)、45度方向ボケ(45度方向ボケが負になる場合は135度方向ボケが発生していることを示す)の寄与を示している。当然非点収差ボケが無いときには0度方向成分、45度方向成分共に0となる。そして、非点収差ボケに非点収差ボケの補正感度をかけることによって非点収差ボケを補正する。
以上の例においては、最初に結像面において非点収差の無い状態を作り出し、そこから結像面をΔh光軸方向にずらした状態で、すなわち正焦点位置から結像面をΔh光軸方向にずらした状態で測定を行うことにより、非点収差ボケの補正感度を求めた。しかし、正焦点位置が分からなくても、すなわち、最初に結像面において非点収差の無い状態を作り出さなくても、同じ原理により、非点収差ボケの補正感度を求めることができる。この第2の実施の形態について以下に説明する。
まず、任意の状態で図1(a)に示すような基準パターンの像を結像面に結像させ、図1(b)に示すような結像を得る。そして、前述した方法と同様の方法で、(S1、S2)の組に対する収差度と非点収差の方向を求め、これから、やはり前述と同じような方法により、x−y座標系において焦線が形成される点を結んだS1−S2座標系の円上で、非点収差の方向が0°、45°、90°、135°の方向を向く(S1、S2)の組み合わせを求める。それが、図3における点11、12、13、14に対応する。なお、図3においてもS1−S2軸、x−y軸の考え方は図1と同じである。また、像の形状はx−y平面上の形状であり、破線で示される円はS1−S2平面上のものである。
点11、12、13、14に対応する非点補正コイルの電流値の組み合わせを、それぞれ(S11,S21)、(S12,S22)、(S13,S23)、(S14,S24)とする。
次に、この状態から結像面をΔhだけ光軸方向にずらして、x−y座標系において焦線が形成される点を結んだS1−S2座標系の円上で、非点収差の方向が0°、45°、90°、135°の方向を向く(S1、S2)の組み合わせを求める。それが、図3における点11、12、13、14に対応する。
点11、12、13、14に対応する非点収差補正コイルの電流値の組み合わせを、それぞれ、(S11,S21)、(S12,S22)、(S13,S23)、(S14,S24)とする。
すると、図2を用いて説明した原理を差分的に適用することにより、
0°方向コイルにより、0−90°方向の非点収差ボケを補正する場合の非点収差ボケの補正感度(0°方向に非点収差ボケを発生する方向を正とする)は、
Figure 2004153245
45°方向コイルにより、0−90°方向の非点収差ボケを補正する場合の非点収差ボケの補正感度(0°方向に非点収差ボケを発生する方向を正とする)は、
Figure 2004153245
0°方向コイルにより、45−135°方向の非点収差ボケを補正する場合の非点収差ボケの補正感度(45°方向に非点収差ボケを発生する方向を正とする)、
Figure 2004153245
45°方向コイルにより、45−135°方向の非点収差ボケを補正する場合の非点収差ボケの補正感度(45°方向に非点収差ボケを発生する方向を正とする)
Figure 2004153245
として求めることができる。
以上説明した方法は、2つの非点収差補正器に流す電流を独立に変化させて、そのときに得られた非点収差の方向と収差度のデータから、焦線が形成される点を結ぶ円と、その円上における非点収差の向きを求めて、そこから非点収差ボケの補正感度を決定する方法であった。しかし、上述の方法では、採取すべきデータが多くなると言う問題点があった。
以下、採取すべきデータが少なくて済む別の実施の形態について説明する。この方法でも、前記第1の実施の形態と同じように、結像面を正焦点位置からΔhだけ光軸方向にずらし、図1(b)に2として示されるような結像パターンを得て、そこから収差度A(S1、S2)と非点収差の方向D(S1、S2)のデータを得る。そして、種々の(S1、S2)の組に対して、このようなデータ採取を行う。そして、これらのデータより、収差度A(S1、S2)、非点収差の方向D(S1、S2)を、
Figure 2004153245
なる関数にフィッティングさせる。ただし、k、S1、S2、r、A、Dは、フィッティング計算により求まる定数である。
このようにすると、(S1、S2)が、図2に示す点線で示される円の中心、rがその半径となる。それにより、x−y座標系において焦線が形成される点を結んだS1−S2座標系の円が確定される。すなわちこの円は、
Figure 2004153245
で示される
一方、(10)式は、焦線方向を示すから、(10)式と(11)式を連立させて解くことにより、図2に示す点11、12、13、14に対応する点のS1−S2座標を求めることができる。これらの点の座標が求まれば、前記(1)式から(4)式に基づいて、非点収差ボケの補正感度を決定することができる。
この方法は、データを数式にフィッティングさせて焦線が形成される点を結んだ円及び焦線の方向を式の形で求めているので、比較的少ないデータでこれらを求めることができ、これに基づき非点収差ボケの補正感度を決定することができる。また、第2の実施の形態と同じように、正焦点の位置からずれた2つの結像面において同様の手法により、焦線が形成される点を結んだ円及び焦線の方向を式の形でそれぞれ求め、(5)式〜(8)式により非点収差ボケの補正感度を決定することができることは説明を要しないであろう。
レチクルに形成された標準パターンの別の例を図4(a)に示す。図4(a)において、標準パターン31は、図1(a)に示したものと同じように、中心部分が欠落した扇型状の単位パターン31aが多数放射状に集まったものである。しかし、図1(b)に示したものと異なり、単位パターン31aは、単位パターン31aの延長線が交差する点を中心とする特定の半径と幅を有するリング状部分32、33、34によって4つの部分に分割されている。
図4(b)に一つの単位パターン31aの詳細を示す。パターン31aは、A、B、C、Dの4つの部分に分かれているが、Aの先端部(細い方)の幅は50nm、Bの先端部の幅は75nm、Cの先端部の幅は100nm、Dの先端部の幅は125nmとされている。
通常、結像パターンの形状を観察する場合には、レジストを塗布したウエハ上に結像させ、ウエハを現像してウエハに形成されたパターンをSEMにより観察する。よって、図1(b)から非点収差の方向と収差度のデータを得るには熟練を有するが、図4に示すような単位パターン31aを有する標準パターンを使用して、A、B、C、Dのうち、先端部がはっきり露光されているものを観察することにより、どの単位パターン31aが最も先端部まで正確に露光されているかを知ることができる。これにより、非点収差の方向と収差度のデータを得るのが簡単になる。
以下、このようにして求まった非点収差ボケの補正感度を使用した荷電粒子線露光方法の例について説明する。この露光方法においては、サブフィールド毎のパターンの開口率を考慮して、クーロン効果の補正をサブフィールド毎に行う。すなわち、クーロン効果を補正するように、サブフィールド毎に焦点位置の補正量と非点収差ボケの補正量をシミュレーション等により予め求めておき、各補正量と上述の感度とからサブフィールド毎に補正を行う。尚、焦点補正感度の求め方は従来の方法を用いて行う。
非点収差ボケの補正量は前述したように光軸方向の焦点位置ズレの大きさとして表す量である。この補正量(0°方向と45°方向がある)に前述のような方法で求めた非点収差ボケの補正感度をかけた値だけ、非点収差補正器の0°方向コイルに流す電流、又は45°方向コイルに流す電流を変化させることによって非点収差ボケの補正が行われる。
また、同時に偏向位置の変化に伴って発生する非点収差の量を、焦点位置の変化に換算し、それに前述のような方法で求めた非点収差ボケの補正感度をかけた値だけ、非点収差補正器の0°方向コイルに流す電流、又は45°方向コイルに流す電流を、合わせて変化させることにより、偏向に伴う非点収差も補正を行うことが可能である。このようにして、非点収差の小さい良好な結像パターンを得ることができる。
以上の説明は、非点収差ボケが存在するとき、どの程度非点収差補正器のコイルに流す電流を変化させるべきかについての説明であった。しかし、非点収差補正器の感度(非点収差ボケの補正感度)としては前述のものとは別に、ある非点収差補正器のコイルに流す電流を変化させた場合に、どの程度0−90°方向の非点収差ボケ、45−135°方向の非点収差ボケが変わるかを知りたい場合がある。このような意味で、単位量だけ非点収差補正器のコイルに流す電流を変化させた場合に発生する非点収差ボケ(光軸方向位置換算)を表す非点収差ボケの発生感度は、例えば[mm/AT]のようなディメンジョンで表されるものである。このような非点収差ボケの発生感度は、前記(1)〜(8)式から簡単に求めることができる。
すなわち、0°方向コイルに流す電流の変化量をI、45°方向コイルに流す電流の変化量をI45とし、そのときの0−90°方向の非点収差ボケを光軸方向位置に換算したものをΔh、45−135°方向の非点収差ボケを光軸方向位置に換算したものをΔh45とすると、(1)〜(4)より、
Figure 2004153245
であるから、
Figure 2004153245
となる。これを、
Figure 2004153245
と表すと、A11が0°方向コイルに流す電流に対する0−90°方向の非点収差ボケの発生感度、A12が45°方向コイルに流す電流に対する0−90°方向の非点収差ボケの発生感度、A21が0°方向コイルに流す電流に対する45−135°方向の非点収差ボケの発生感度、A22が45°方向コイルに流す電流に対する45−135°方向の非点収差ボケの発生感度となる。A11、A12、A21、A22は、(13)式における逆行列を計算することにより簡単に求まる。すなわち、
Figure 2004153245
となる。
同様、(5)〜(8)式より、
Figure 2004153245
であるから、上記と同じようにしてA11、A12、A21、A22を求めると、
Figure 2004153245
となる。ただし
Figure 2004153245
である。
本発明の実施の形態の1例に使用する標準パターンとその像の例を示す図である。 本発明の実施の形態の第1の例の原理を説明するための図である。 本発明の実施の形態の第2の例の原理を説明するための図である。 本発明の実施の形態の1例に使用する標準パターンの他の例を示す図である。 荷電粒子線露光装置の光学系の概要を示す図である。 代表的な非点収差補正器の概要を示す図である。
符号の説明
1:標準パターン、1a:単位パターン、2:結像パターン、2a〜2d:単位パターンの結像パターン、3:収差度と非点収差の向きを示す矢印、15:非点収差が補正される位置、11:焦線の方向0°の方向を向く点、12:焦線の方向が90°の方向を向く点、13:焦線の方向が45°の方向を向く点、14:焦線の方向が135°の方向を向く点、11:焦線の方向が0°の方向を向く点、12:焦線の方向が90°の方向を向く点、13:焦線の方向が45°の方向を向く点、14:焦線の方向が135°の方向を向く点、11:焦線の方向が0°の方向を向く点、12:焦線の方向が90°の方向を向く点、13:焦線の方向が45°の方向を向く点、14:焦線の方向が135°の方向を向く点、32〜33:単位パターンを分割するリング状部分、51a〜51d、52a〜52d:トロイダル型コイル、A〜D:リング状部分により分割された単位パターンの部分

Claims (8)

  1. 非点収差補正器を有する荷電粒子線露光装置において、非点収差ボケの補正感度(焦点位置に換算した単位量の非点収差ボケを補正するために非点収差補正器に流す電流値又は印加する電圧値の変化量)又は発生感度(非点収差補正器の電流或いは電圧に対する非点収差ボケの変化量)を決定する方法であって、レチクルに形成された基準パターンを結像面に投影し、非点収差補正器の電流又は電圧を2次元的に変化させ、各非点収差補正器の電流又は電圧に対応する、前記基準パターン像から、そのときの各非点収差補正器の電流又は電圧に対応する非点収差の方向と収差度のデータを得て、得られたデータに基づいて非点収差ボケの補正感度又は発生感度を決定することを特徴とする荷電粒子線露光装置における非点収差ボケの補正感度又は発生感度の決定方法。
  2. 非点収差補正器を有する荷電粒子線露光装置において、非点収差ボケの補正感度(焦点位置に換算した単位量の非点収差ボケを補正するために非点収差補正器に流す電流値又は印加する電圧値の変化量)又は発生感度(非点収差補正器の電流或いは電圧に対する非点収差ボケの変化量)を決定する方法であって、結像面を、正焦点が形成される位置から光軸方向に所定距離ずらした位置に置き、レチクルに形成された基準パターンを結像面に投影し、非点収差補正器の電流又は電圧を2次元的に変化させ、各非点収差補正器の電流又は電圧に対応する、前記基準パターン像から、そのときの各非点収差補正器の電流又は電圧に対応する非点収差の方向と収差度のデータを得て、得られたデータに基づいて非点収差ボケの補正感度又は発生感度を決定することを特徴とする荷電粒子線露光装置における非点収差ボケの補正感度又は発生感度の決定方法。
  3. 非点収差補正器を有する荷電粒子線露光装置において、非点収差ボケの補正感度(焦点位置に換算した単位量の非点収差ボケを補正するために非点収差補正器に流す電流値又は印加する電圧値の変化量)又は発生感度(非点収差補正器の電流或いは電圧に対する非点収差ボケの変化量)を決定する方法であって、レチクルに形成された基準パターンを光軸方向の異なった位置における2つの結像面に投影し、非点収差補正器の電流又は電圧を2次元的に変化させ、各非点収差補正器の電流又は電圧に対応する、前記基準パターン像から、そのときの各非点収差補正器の電流又は電圧に対応する非点収差の方向と収差度のデータを、それぞれ得て、得られたデータに基づいて非点収差ボケの補正感度又は発生感度を決定することを特徴とする荷電粒子線露光装置における非点収差ボケの補正感度又は発生感度の決定方法。
  4. 請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載の荷電粒子線露光装置における非点収差ボケの補正感度又は発生感度の決定方法であって、前記非点収差補正器を構成する2組のコイル群に流す電流又は2組の電極群に印加する電圧の値をS1、S2とし、得られた収差度をA(S1、S2)とするとき、
    Figure 2004153245
    で決定されるS1−S2直交座標系での円と、非点収差の方向とに基づいて非点収差ボケの補正感度を決定することを特徴とする荷電粒子線露光装置における非点収差ボケの補正感度又は発生感度の決定方法。
  5. 請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載の荷電粒子線露光装置における非点収差ボケの補正感度又は発生感度の決定方法であって、前記非点収差補正器を構成する2組のコイル群に流す電流又は2組の電極群に印加する電圧の値をS1、S2とし、得られた非点収差の方向と収差度のデータより、収差度A(S1、S2)と非点収差の方向D(S1、S2)を、以下の式
    Figure 2004153245
    でフィッティングしたときに、得られるS1−S2直交座標系での円
    Figure 2004153245
    と、この円上での非点収差の方向とに基づいて非点収差ボケの補正感度を決定することを特徴とする荷電粒子線露光装置における非点収差ボケの補正感度又は発生感度の決定方法。
    ただし、k、S1、S2、r、A、Dは、フィッティング計算により求まる定数である。
  6. 請求項1から請求項5のうちいずれか1項に記載の荷電粒子線露光装置における非点収差ボケの補正感度又は発生感度の決定方法であって、前記基準パターンとして、放射状パターンを使用することを特徴とする荷電粒子線露光装置における非点収差ボケの補正感度又は発生感度の決定方法。
  7. 請求項1から請求項5のうちいずれか1項に記載の荷電粒子線露光装置における非点収差ボケの補正感度又は発生感度の決定方法であって、前記基準パターンとして、放射状パターンが、当該パターンの延長線の交点を中心とする特定の半径と幅を有するリング状部分によって分割された形状を有するものを使用することを特徴とする荷電粒子線露光装置における非点収差ボケの補正感度又は発生感度の決定方法。
  8. 荷電粒子線露光装置において、レチクルの像をウエハ上に露光転写する方法であって、請求項1から請求項7のうちいずれか1項に記載の荷電粒子線露光装置における非点収差ボケの補正感度又は発生感度の決定方法により決定した非点収差ボケの補正感度又は発生感度を使用して、サブフィールド毎に非点収差ボケを修正するように非点収差補正器を調整しながら露光転写を行うことを特徴とする荷電粒子線露光装置における露光方法。

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