JP2004153063A - ソレノイド - Google Patents

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Abstract

【課題】小型で且つ制御可能な範囲での推力を大きくすることができるソレノイドを提供する。
【解決手段】非磁性体により形成された軸受40が設けられ、第1のヨーク部54aの対向面52に、n個(nは0以上の正の整数)の溝部56と、溝部56に隣接して磁極として機能するn+1個の歯部58とが設けられ、第2のヨーク部54bの対向面55に、m個(mは0以上の正の整数)の溝部70と、溝部70に隣接して磁極として機能するm+1個の歯部72,74とが設けられ、可動子36の第1のヨーク部54aとの対向面52に、n+1個の溝部56と、溝部56に隣接して磁極として機能するn+1個の歯部58,59とが設けられ、可動子36の第2のヨーク54bとの対向面55に、m個の溝部76と、溝部76に隣接して磁極として機能するm個の歯部78とが設けられていることを特徴とする。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アクチュエータとしてのソレノイドに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から一般的に知られているソレノイドの構成を図5および図6に示す。
ソレノイド10は、励磁コイル12と、励磁コイル12を囲んで組付けられたヨーク14と、励磁コイル12の中心部分に配置された軸受15と、軸受15によって摺動自在に保持される可動子16(可動鉄心:プランジャ)とを具備している(例えば、特許文献1参照)。
ヨーク14は、少なくとも上ヨーク14aと下ヨーク14bの2つの部材から構成されており、上ヨーク14aが一方側に配置され、下ヨーク14bは可動子16の他方方向Aへの移動を規制するように、可動子16の収納部19の他方側端部を閉塞して設けられている。
この下ヨーク14bの中でも、可動子16の他方側端部16aに対向する面14cが固定鉄心として機能する。
【0003】
図5のソレノイド10において励磁コイル12に通電すると、例えば破線で示すような磁路aが形成される。なお、ここで示される磁路aの向きはあくまで一例である。
磁路aは、ヨーク14の内部を通り、上ヨーク14aから可動子16内に入り、可動子16を軸線方向に沿って下ヨーク14b側へ移動し、可動子16の一方側の端面16aから空気中を介して下ヨーク14bの固定鉄心部分14cへ抜ける。そして、下ヨーク14bから上ヨーク14aへ抜けて環流するように形成される。
【0004】
可動子16は、可動子16の他方側端面16aと下ヨークの固定鉄心部分14cとの間のギャップBによって生じる磁気力によって固定鉄心部分14cに引きつけられる。これがソレノイドとしての推力となる。
このソレノイド10における推力は、ギャップBの距離(すなわちストローク)に対して指数関数的に減少する。
【0005】
従来の他のソレノイドとして図6に示したような構造のものもある。ここで、図5で示したソレノイドの構造と同一の構成要素については同じ符号を付し、説明を省略する。
このソレノイド20でも下ヨーク14bが可動子16の収納部19の他方側端部を閉塞するように設けられている。この下ヨーク14bにおける固定鉄心14cは、可動子16の収納部19内方に突出するように設けられており、さらにこの固定鉄心14cの先端部が可動子16の他方側端面16aの形状に合わせて凹設された凹部17に形成されている。
また、可動子16の他方側端面16aは、固定鉄心14cの先端部に形成された凹部17に収納可能となるよう、他方側に向かって徐々に小径となるような先端尖鋭状に形成されている(例えば特許文献2参照)。
【0006】
このようなソレノイド20における磁路も図5に示したソレノイド10における磁路と同一のルートを形成するので、ここでは図示しないが、ソレノイド20の推力は、固定鉄心14cと可動子16の他方側端面16aとのギャップによって生じる。また、ソレノイド20の可動子16の他方側端面16aのテーパ角度によって、推力―変位特性が変化することが知られている。
【0007】
【特許文献1】
特開平5−211744号公報(第1図、第2図等)
【特許文献2】
特開平7−336943号公報(第1図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、ソレノイドの推力は固定鉄心を可動子との間に生じているギャップに蓄えられる磁気エネルギーの大きさで決まる。すなわち、推力は固定鉄心と可動子の距離によって決まる。
ここで、従来のソレノイドにける可動子のストローク(変位量)と発生する推力との関係を図7に示す。ここに示されているように、従来のソレノイドにおいては、可動子が最も固定鉄心から離れた位置で推力が最小となり、可動子が固定鉄心に近づくにつれて推力が増大することとなる。
【0009】
ところで、ソレノイドの実可動範囲と制御範囲とが図7に示すような関係にある場合には、実際に制御したい制御範囲では大きな推力を得ることができない。また、推力特性も非線形であるため制御性も悪い。
このように従来のソレノイドでは、可動子の移動範囲の端面と固定鉄心間で推力を発生させているため、可動範囲が広くなるにつれ制御範囲をソレノイドの推力特性の最適範囲へ設定することができないという課題があった。
【0010】
また、実可動範囲が広く、且つ制御範囲における要求推力が大きい場合には、ソレノイド自体を大型にして推力を発生せざるを得ないという課題もあった。
【0011】
そこで、本発明は上記課題を解決すべくなされ、その目的とするところは、小型で且つ制御可能な範囲での推力を大きくすることができるソレノイドを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明にかかるソレノイドによれば、励磁コイルと、該励磁コイルの中心部分に配置される可動子と、前記励磁コイルの一方の端面側を覆い、可動子外周面と対向する対向面を有する第1のヨーク部、前記励磁コイルの他方の端面側を覆い、可動子外周面と対向する対向面を有する第2のヨーク部、該第1および第2のヨーク部を連結してコイルの外周部を覆う連結部とを有し、前記可動子との間で閉磁路を形成するヨークとを具備するソレノイドにおいて、前記第1のヨーク部の対向面と、前記第2のヨーク部の対向面とによって挟み込まれるようにして前記可動子の外周に配置されて可動子を移動自在に支持し、非磁性体により形成された軸受が設けられ、前記第1のヨーク部の対向面に、内周に沿って凹設されたn個(nは0以上の正の整数)の溝部と、該溝部に隣接して磁極として機能するn+1個の歯部とが設けられ、前記第2のヨーク部の対向面に、内周に沿って凹設されたm個(mは0以上の正の整数)の溝部と、該溝部に隣接して磁極として機能するm+1個の歯部とが設けられ、前記可動子の前記第1のヨーク部との対向面に、外周に沿って凹設されたn+1個の溝部と、該溝部に隣接して磁極として機能するn+1個の歯部とが設けられ、前記可動子の前記第2のヨーク部との対向面に、外周に沿って凹設されたm個の溝部と、該溝部に隣接して磁極として機能するm個の歯部とが設けられていることを特徴としている。
【0013】
この構成による作用は以下の通りである。
すなわち、可動子の外周面に対向する第1のヨーク部と第2のヨーク部を通して可動子内に磁路が形成され、従来のように可動子の端面と、該端面に対向する固定鉄心との間で推力を生じさせないので、従来よりも全体を小型化できる。
また、推力の発生に、可動子の移動方向の端面と、この端面に対向する位置に固定鉄心とを設ける必要がないため、移動方向に関して可動子の動きは制限されない。これにより、可動子の実可動範囲の広さとは関係無く、制御範囲を推力特性の最適範囲に合わせるようにソレノイドが設計できる。
また、第1のヨーク部と第2のヨーク部の2箇所で推力を生じさせているので、単純にストロークが徐々に0に近づいている場合であっても従来のように推力が指数関数的に減少するのではなく、推力の安定領域を広げて制御性を良くすることができる。
またこのとき、たとえヨークに磁極としての対向面を設けたとしても、可動子側に溝部が無いと(すなわち磁極として形成される歯部が無いと)、可動子と対向面との間での磁路は、可動子の外周面に垂直な方向になるので、これでは何ら推力に寄与する磁路が得られない。なお、推力はdP/dxに比例することが知られている(Pはパーミアンス(磁気抵抗の逆数)、xは可動子の変位である)ので、推力を得るためには、可動子の移動に対してパーミアンスが変化するような構造を設けることが必要となる。そこで可動子に溝部を設け、可動子の移動に対してパーミアンスが変化するようにして推力を得るようにしたのである。
さらに、軸受を基準として第1のヨーク部と第2のヨーク部の組付けを行なうことにより、第1のヨーク部の対向面および第2のヨーク部の対向面と、可動子との間の空隙を高い精度で極めて小さくすることができる。このため、励磁コイルへ通電した電気エネルギーの磁気エネルギーへの変換効率を上げることとなり、より高い推力を得ることができる。
【0014】
また、前記第1のヨーク部および前記第2のヨーク部に形成された対向面は、同一の内径を有することにより、上記のように、励磁コイルへ通電した電気エネルギーの磁気エネルギーへの変換効率を上げることとなり、より高い推力を得ることができる。
【0015】
また、前記溝部および前記歯部の形状は断面視矩形または台形に形成されていることを特徴としてもよい。
【0016】
なお、前記可動子に設けられた溝部の上端縁部であって、前記軸受に対して軸線方向に離間する方向側に位置する部位が、前記可動子の可動範囲において軸受と接触しない位置に形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、溝部の上端縁部が軸受に当接して軸受を傷つけるのを防止している。このためソレノイドの長寿命化を図ることができる。
【0017】
さらに、前記可動子に設けられた溝部の上端縁部であって、前記軸受に対して軸線方向に離間する方向側に位置する部位が、前記可動子の可動範囲において軸受と接触しないように、前記軸受には、逃げ部が形成されていることを特徴としても、溝部の上端縁部が軸受に当接して軸受を傷つけるのを防止できる。このためソレノイドの長寿命化を図ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
(第1の実施形態)
本実施形態は特許請求の範囲でのパラメータn,mが、n=0,m=0の場合である。この実施形態を図1に基づいて説明する。
ソレノイド30は、励磁コイル32と、ヨーク34と、可動子36を具備している。
励磁コイル32は、ボビン31にコイルが巻き付けられて筒状に形成されている。筒状の励磁コイル32の中心には、可動子36を収納可能な収納部33が形成されている。
【0019】
ヨーク34は、磁性体材料から構成され、励磁コイル32の周囲を覆って形成される。ヨーク34は、励磁コイル32の一方側に配置された上ヨーク34aと、他方側に配置された下ヨーク34bとから構成されている。
なお、特許請求の範囲で言う第1のヨーク部が上ヨーク34a、第2のヨーク部が下ヨーク34bに該当する。なお、特許請求の範囲の連結部は、本実施形態中の下ヨーク34bが該当し、第2のヨーク部と一体となった構成である。
【0020】
可動子36は、磁性体から構成された部材であって、励磁コイル32の中心部分の収納部33内に配置される。可動子36は、励磁コイル32が生じる磁気エネルギーによって吸引される方向に動作する。
なお、可動子36の突出方向への移動はバネ(図示せず)等によって行なわれる。
【0021】
励磁コイル32の中心部分に形成される収納部33の内壁には、可動子36の外周面を囲むように軸受40が配置されている。軸受40は非磁性体によって構成されている。軸受40は、軸線方向の両端部において上ヨーク34aおよび下ヨーク34bによって挟み込まれている。
なお、下ヨーク34bには、収納部33の他方側の開口端部を閉塞するようにカバー37が設けられている。
【0022】
上ヨーク34aの収納部33の内方へ突出する内壁面側が対向面42である。対向面42は、可動子36の外周面に対向して配置され、可動子36の外周面36bおよび端面36aに対して磁極となるように配置されている。
すなわち、本実施形態では、この対向面42が歯部である。
対向面42は、可動子36の外周面36bに対して接触しない程度のわずかな隙間を空けて配置される。
【0023】
下ヨーク34bの収納部33の内方へ突出する内壁面側が対向面44である。この対向面44も、上記対向面42と同様に可動子36の外周面36bに対向して配置され、可動子36の外周面36bおよび端面36aに対して磁極となるように配置されている。
すなわち、本実施形態では、この対向面44も歯部である。
対向面44は、可動子36の外周面36bに対して接触しない程度のわずかな隙間を空けて配置される。
【0024】
なお、この隙間の幅は、対向面42と可動子36の外周面36bとの間に生じている隙間の幅と同一である。
そして、このように各対向面42,44における隙間が同一であって且つ極めて微小な幅となるように製造できるのは、ソレノイド30の製造段階において、軸受40を基準に上ヨーク34aと下ヨーク34bとを組付けることによって、正確な組付けが達成できたためである。
【0025】
本実施形態における可動子36の外周面36bにおいて、上ヨーク34aの対向面42に対向する部分には溝部46が形成されている。
溝部46は、対向面42に対して凹む方向に凹設されており、可動子36の外周に沿って環状に形成されている。
溝部46の一方側(軸受40から離間する側)が、歯部48として上ヨーク34aの対向面42に対向する位置にあり、磁極としての機能を果たす。
【0026】
また、ここに示す溝部46の形成位置は、可動子36の他方側の端部から対向面42の幅と同じ長さだけ一方側に移動した位置に形成される。すなわち、対向する対向面42の幅とほぼ同じ幅に歯部48が形成される。
【0027】
軸受40の上ヨーク34a側の端部には、可動子36の可動範囲において、溝部46の軸受40から離間する方向側の上端縁部45(すなわち歯部48の端部)が当接しないように、他の部分よりも大径に形成された逃げ部49が形成されている。
【0028】
なお、可動子36の可動範囲は、軸受40に、溝部46の軸受40から離間する方向側の上端縁部45(すなわち歯部48の端部)が当接しないように設定してもよい。
すなわち、図1に示すように、可動子36の可動範囲として、可動子36が最もソレノイド内部に吸引された状態で上端縁部45の位置が、軸受40の端部の位置xよりも一方方向側に位置するように設けるのである。
このように構成しても軸受40の破損を防止できるので、かかる構成の場合には、軸受40に逃げ部49を形成しなくともよい。
【0029】
続いて、本実施形態のソレノイドの磁路について説明する。
ソレノイド30において励磁コイル32に所定の電流を通電すると、破線に示すような磁路bが生ずる。なお、この磁路bの磁界の方向については、一例として示している。また、図1では上側に図示されている励磁コイル32の周囲の磁路は省略して図示している。
【0030】
磁路bは、ヨーク34と可動子36の間を環流して閉磁路として構成される。つまり、磁路bは、下ヨーク34bから下ヨーク34bの対向面44の内周面44aから空気中を経て可動子36の端面36aから可動子36内に至り(矢印D)、可動子36内を軸線方向に沿って上ヨーク34aの対向面42へ至る。そして、可動子36の外周面36bから空気中を経て対向面42の端面42aへ至り(矢印E)、さらに上ヨーク34aから下ヨーク34bへ到達することで環流される。
また、推力に関係する磁路としては、可動子36の歯部48から溝部46内を経て対向面42の内周面42bへ至る磁路(矢印F)や、対向面44から軸受40を介して可動子36の外周面36bに至る磁路(矢印G)も形成される。
【0031】
このように、可動子36に溝部46を設けたことにより、可動子36に磁極となる歯部が形成され、推力に寄与する磁路の形成を図ることができる。
言い換えると、推力は可動子の移動量に対するパーミアンスの変化量の大きさによって決定される(上述した式dP/dxに基づく)ので、可動子36に溝部46を設けたことによって、可動子36が移動すれば、移動に伴ってパーミアンスを変化させることができ、推力を発生させることができるのである。
【0032】
(第2の実施形態)
次に、溝部および歯部の形成箇所を、上述した第1の実施形態とは変えた第2の実施形態について、図2に基づいて説明する。なお、上述した実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、説明を省略する場合がある。
本実施形態は、特許請求の範囲でのパラメータn,mが、n=1,m=0の場合である。
【0033】
ヨーク54は、上ヨーク54aと下ヨーク54bを有している。
上ヨーク54aの収納部33の内方へ突出する内壁面側の対向面52には、溝部56が形成される。
溝部56は、可動子36の外周面36bに対して凹む方向に凹設されており、対向面52の内周に沿って環状に形成されている。
そして溝部56の両端部が、歯部58および歯部59として形成される。両歯部58,59は可動子36の外周面36bの溝部および歯部(後述する)に対して対向する位置にあり、磁極としての機能を果たす。
上ヨーク54aの対向面52は、可動子36の外周面36bに対して接触しない程度のわずかな隙間を空けて配置される。
【0034】
下ヨーク54bの収納部33の内方へ突出する内壁面側が対向面55である。この対向面55も、上記対向面52と同様に可動子36の外周面36bに対向して配置され、可動子36の外周面36bおよび端面36aに対して磁極となるように配置されている。すなわち、この対向面55も歯部である。
対向面55は、可動子36の外周面36bに対して接触しない程度のわずかな隙間を空けて配置される。
【0035】
なお、可動子36の外周面36bにおいて、上ヨーク34aの対向面42に対向する部分には2個の溝部60と溝部62とが形成されている。
両溝部60,62は、対向面52に対して凹む方向に凹設されており、可動子36の外周に沿って環状に形成されている。
【0036】
溝部62の一方側(軸受40から離間する側)が、歯部66として上ヨーク54aの対向面52に対向する位置にあり、磁極としての機能を果たす。
さらに、溝部60と溝部62に挟まれた部位も、磁極としての機能を有する歯部64として形成される。
すなわち、本実施形態では、上ヨーク54aに1個の溝部56と2個の歯部58,59が設けられ、可動子36の上ヨーク54aに対向する位置に2個の溝部60,62と2個の歯部64,66が設けられている点が特徴である。
【0037】
このように第1の実施形態よりも磁極となる歯部の数を増やしたことにより、第1の実施形態よりもパーミアンスは増加するので、さらに高い推力を実現できる。
【0038】
(第3の実施形態)
次に、溝部および歯部の形成箇所を、上述した第1および第2の実施形態とは変えた第3の実施形態について、図3に基づいて説明する。なお、上述した実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、説明を省略する場合がある。
本実施形態は、特許請求の範囲でのパラメータn,mが、n=1,m=1の場合である。
【0039】
本実施形態は、第2の実施形態に加え、さらに下ヨーク54bの対向面55にも溝部70を形成し、溝部70の両端部を磁極として機能する歯部72および歯部74として設けている。
【0040】
また、可動子36の外周面36bにおいて、下ヨーク54bの対向面55に対向する位置に溝部76が形成されている。
溝部76の他方側には、歯部78が設けられている。歯部78は、下ヨーク54bの対向面55の歯部72に対向する位置にあり、磁極としての機能を果たす。
【0041】
本実施形態では、第2の実施形態よりも磁極となる歯部の数を増やしたことにより、第2の実施形態よりもさらにパーミアンスは増加するので、さらに高い推力を実現できる。
【0042】
なお、溝部および歯部の形成箇所は、上述してきた各実施形態に限定されることはなく、形成箇所や形成数を特許請求の範囲に記載したような状態を満たす範囲内で様々に変更することができる。
また、上述してきた実施形態では、各溝部および各歯部の断面形状が矩形のものを図示してきた。しかし、溝部および歯部の断面形状としてはこのようなものに限定されることはなく、台形状であってもよい。台形状とすることで矩形状の場合とは異なる推力を大きさとすることができる。
【0043】
【実施例】
図4に、上述した第2の実施形態のソレノイドの可動子のストローク(変位量)と発生する推力との関係を示す。なお、本グラフには比較のため図7で示した従来のソレノイドの推力―変位特性も一緒に図示している。
これによると、本発明のソレノイドによれば、励磁コイル32へ通電する電流量によって決まる制御範囲では、推力をほぼフラットな特性とすることができ、且つ従来のソレノイドと比較して平均して2倍以上の推力を得ることができた。このため極めて制御性の良好なソレノイドを提供可能である。
【0044】
以上本発明につき好適な実施例を挙げて種々説明したが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、発明の精神を逸脱しない範囲内で多くの改変を施し得るのはもちろんである。
【0045】
【発明の効果】
本発明に係るソレノイドによれば、従来よりも全体を小型化でき、推力の安定領域を広げて制御性を良くすることができる。さらに従来よりも高い推力を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるソレノイドの第1の実施形態を示す側面から見た断面図である。
【図2】本発明にかかるソレノイドの第2の実施形態を示す側面から見た断面図である。
【図3】本発明にかかるソレノイドの第3の実施形態を示す側面から見た断面図である。
【図4】第2の実施形態におけるソレノイドの推力―変位特性を示すグラフである。
【図5】従来のソレノイドを示す側面から見た断面図である。
【図6】従来のソレノイドの他の形態を示す側面から見た断面図である。
【図7】従来のソレノイドの推力―変位特性を示すグラフである。
【符号の説明】
30 ソレノイド
31 ボビン
32 励磁コイル
33 収納部
34,54 ヨーク
34a,54a 上ヨーク
34b,54b 下ヨーク
36 可動子
37 カバー
40 軸受
42,44,52,55 対向面
45 上端縁部
46,56,60,62,70,76 溝部
48,58,59,64,66,72,74,78 歯部
49 逃げ部
52,55 対向面
a,b 磁路

Claims (5)

  1. 励磁コイルと、
    該励磁コイルの中心部分に配置される可動子と、
    前記励磁コイルの一方の端面側を覆い、可動子外周面と対向する対向面を有する第1のヨーク部、前記励磁コイルの他方の端面側を覆い、可動子外周面と対向する対向面を有する第2のヨーク部、該第1および第2のヨーク部を連結してコイルの外周部を覆う連結部とを有し、前記可動子との間で閉磁路を形成するヨークとを具備するソレノイドにおいて、
    前記第1のヨーク部と、前記第2のヨーク部とによって挟み込まれるようにして前記可動子の外周に配置されて可動子を移動自在に支持し、非磁性体により形成された軸受が設けられ、
    前記第1のヨーク部の対向面に、内周に沿って凹設されたn個(nは0以上の正の整数)の溝部と、該溝部に隣接して磁極として機能するn+1個の歯部とが設けられ、
    前記第2のヨーク部の対向面に、内周に沿って凹設されたm個(mは0以上の正の整数)の溝部と、該溝部に隣接して磁極として機能するm+1個の歯部とが設けられ、
    前記可動子の前記第1のヨーク部との対向面に、外周に沿って凹設されたn+1個の溝部と、該溝部に隣接して磁極として機能するn+1個の歯部とが設けられ、
    前記可動子の前記第2のヨーク部との対向面に、外周に沿って凹設されたm個の溝部と、該溝部に隣接して磁極として機能するm個の歯部とが設けられていることを特徴とするソレノイド。
  2. 前記第1のヨーク部および前記第2のヨーク部に形成された対向面は、同一の内径を有することを特徴とする請求項1記載のソレノイド。
  3. 前記溝部および前記歯部の形状は断面視矩形または台形に形成されていることを特徴とする請求項1または2記載のソレノイド。
  4. 前記可動子に設けられた溝部の上端縁部であって、前記軸受に対して軸線方向に離間する方向側に位置する部位が、
    前記可動子の可動範囲において軸受と接触しない位置に形成されていることを特徴とする請求項1,2または3記載のソレノイド。
  5. 前記可動子に設けられた溝部の上端縁部であって、前記軸受に対して軸線方向に離間する方向側に位置する部位が、前記可動子の可動範囲において軸受と接触しないように、
    前記軸受には、逃げ部が形成されていることを特徴とする請求項1,2または3記載のソレノイド。
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