JP2004152925A - 洗浄方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】被洗浄体に損傷を与えることなく、金属汚染された被洗浄体を洗浄して浄化する洗浄方法を提供する。
【解決手段】被洗浄体保持カセット30を処理室14に収納した後、処理室を密閉し、供給源20から超臨界二酸化炭素を処理室に導入する。次いで、三方弁34を調節してクエン酸等の洗浄助剤を供給口48を介して超臨界二酸化炭素に所定の添加率で添加する。この際、温度制御装置58により処理室内の温度制御を行い、室内が一定圧力以上になると排圧弁52が開き、排出液分離装置54を経由して超臨界二酸化炭素と洗浄助剤とが排出される。超臨界二酸化炭素に被洗浄体を所定時間浸漬して重金属汚染物を除去した後、超臨界二酸化炭素に被洗浄体を浸漬させたまま、洗浄助剤の供給を停止し、リンス液として超臨界二酸化炭素のみを処理室に供給して、洗浄助剤濃度を徐々に薄めつつ洗浄助剤を排出する。最後に、処理室を減圧して超臨界二酸化炭素を放出する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、洗浄方法に関し、更に詳しくは、タングステン、アルミニウム、銅等の金属で汚染された被洗浄体、特にCMPやECPを適用して形成した埋め込み配線を有するウエハの洗浄に最適な洗浄方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
トランジスタ等の半導体装置の金属配線を形成する工程では、従来、金属配線形成用の金属膜を成膜した後、金属膜上にレジスト膜を成膜し、レジスト膜をパターニングしてエッチングマスクを形成する。続いて、エッチングマスク上から金属膜をドライエッチング法によりエッチングして金属配線を形成している。
また、半導体装置の配線構造で上下配線を接続する金属プラグを形成する工程では、コンタクトホールを形成した絶縁膜上に金属プラグ形成用の金属膜を成膜してコンタクトホールを埋め込んだ後、金属膜全面をエッチバックして金属プラグを形成している。
【0003】
ところで、近年、デバイスの高集積化、高アスペクト化などが進むにつれて、0.18ミクロンデバイス世代以降では、埋め込み金属配線及び金属プラグの形成に際し、絶縁膜上の金属膜を研磨して除去する際、化学的機械研磨(ChemicalMechanical Polishing : CMP)や、電解研磨(Electro Chemical Polishing
:ECP)を適用するようになって来ている。
【0004】
例えば、半導体装置の配線形成では、CMPやECPにより絶縁膜上の金属層を研磨、除去して埋め込み金属配線を形成する、いわゆるダマシンプロセスが使用されている。
ダマシンプロセスでは、先ず、反応性イオンエッチング(RIE)法等によりウエハ上のSiO等の層間絶縁層をエッチングして配線溝を形成する。次いで、例えばアルミニウム膜や銅膜などの金属膜をウエハの全面にCVD法やスパッタ法またはめっき法により成膜して配線溝を埋め込み、続いてCMPやECPによって層間絶縁層上の金属膜を研磨して除去し、配線溝内に埋め込み金属配線を形成している。
【0005】
また、金属プラグの形成でも、同じくCMPを適用している。先ず、SiO等の層間絶縁層に反応性イオンエッチング(RIE)法等により接続孔を形成する。次いで、スパッタ法又はCVD法により密着層として例えばチタン膜、窒化チタン膜、窒化タンタル膜等を接続孔の孔壁を含めてウエハ全面に成膜し、続いてCVD法により例えばタングステン膜を密着層上に成膜して接続孔を埋め込む。次いで、CMPにより、層間絶縁層上のタングステン膜及び密着層を研磨して、金属プラグを接続孔内に形成する。
【0006】
ところで、従来の金属膜のCMP法では、回転する研磨板(プラテンとも言う)上にウエハを載置し、スラリー状の研磨剤を用いてウエハ上の金属膜を研磨した後、金属膜の研磨面を洗浄しているので、以下のような問題があった。
第1には、研磨剤スラリーに由来する金属酸化物やセラミックなどからなる大量のパーティクルがウエハ表面に残留すること、及びウエハ表面に傷(スクラッチ)が発生し易いということである。
第2には、研磨剤スラリーに含まれる金属酸化物によりウエハ表面が金属汚染されるという懸念である。特に、重金属汚染が層間絶縁膜上または層間絶縁膜中に発生すると、配線間リークを引き起こしてしまうので、極めて重大な問題となる。
ECPにより層間絶縁膜上の金属膜を研磨した場合にも、同様の重金属汚染が問題となる。
【0007】
一方、LSIの高速化のためには、配線間容量を低下させることが不可欠である。そこで、配線間容量を低下させるために、配線間の層間絶縁膜として低誘電率膜が用いられるようになっている。
更に一層低誘電率の層間絶縁膜を成膜するために、膜材料の選定だけでなく、層間絶縁膜の膜質を多孔質にする試みが成されている。
【0008】
ここで、図5を参照して、層間絶縁膜として多孔質低誘電率膜を使い、シングルダマシンプロセスにより埋め込み金属配線及び金属プラグを形成する方法を説明する。図5(a)から(c)は、多孔質低誘電率膜を使い、シングルダマシンプロセスにより金属配線及び金属プラグを形成する際の各工程を説明する断面図である。
先ず、図5(a)に示すように、エッチングマスク層78を介して下地膜76上に多孔質低誘電率膜80を成膜し、次いで低誘電率膜80に下地膜76に達するコンタクトホール82及び配線溝84を形成する。
次いで、図5(b)に示すように、コンタクトホール82及び配線溝84の壁に反応防止層86を成膜し、続いて金属プラグ形成用の金属膜88を低誘電率膜80上に成膜し、コンタクトホール82及び配線溝84を埋め込む。
次いで、図5(c)に示すように、CMPを施して金属膜88を研磨して、低誘電率膜80を露出させると共に金属プラグ90及び埋め込み配線92を形成する。
【0009】
ところで、CMP後には、図5(c)に示すように、金属膜残渣やCMPの研磨剤スラリーから生じる重金属汚染物93が、低誘電率膜80上または低誘電率膜80中に発生する。
低誘電率膜80がこれらの重金属汚染物93により金属汚染されたままで製品化すると、配線間リーク等が発生するので、重金属汚染物93を除去し、低誘電率膜80を清浄化することが必要である。
【0010】
また、デュアルダマシンプロセスにより埋め込み配線を形成する際には、図6(a)に示すように、下地膜94上に、順次、第1多孔質低誘電率膜96、第1エッチングマスク層98、第2多孔質低誘電率膜100、及び第2エッチングマスク層102を成膜する。続いて、第1エッチングマスク層98及び第2エッチングマスク層102から形成したエッチングマスクを使って、下地膜94に達するコンタクトホール104、コンタクトホール106、及び配線溝108を形成する。次いで、コンタクトホール104、106及び配線溝108の壁に反応防止層110を成膜する。
図6(b)に示すように、配線及び金属プラグ形成用の金属膜112を第2エッチングマスク層102上に成膜し、コンタクトホール104、106及び配線溝108を埋め込む。
次いで、図6(c)に示すように、CMPを金属膜112及び第2エッチングマスク層102に施して研磨し、第2多孔質低誘電率膜100を露出させると共に、金属プラグ114、116及び埋め込み配線118を形成する。
【0011】
ところで、CMP後には、図6(c)に示すように、金属膜残渣や研磨剤スラリーから生じる重金属汚染物120が、第2多孔質低誘電率膜100上または膜中に発生する。
これらの重金属汚染物により金属汚染されたままで製品化すると、配線間リーク等が発生するので、重金属汚染物を除去し、第2多孔質低誘電率膜100を清浄化することが必要である。
尚、図6(a)から(c)は、それぞれ、多孔質低誘電率膜を使い、デュアルダマシンプロセスにより金属配線及び金属プラグを形成する際の各工程を説明する断面図である。
【0012】
以上述べたように、配線間リーク等の生じないLSIデバイスを製造するためには、これら重金属汚染物を除去しなければならないが、その際に、次のような解決すべき問題があった。
通常、重金属を除去する場合には、洗浄水として水を使った湿式洗浄を施し、次いで乾燥を行っている。しかし、洗浄に際し、表面張力が大きい水などの洗浄液が多孔質低誘電率膜の孔に出入りするとき、洗浄液の圧力と大気圧との圧力差が気液界面に発生するために、多孔質低誘電率膜の孔が潰れてしまい、膜質が変化して低誘電率膜の誘電率が高くなってしまうことが多い。これでは、多孔質低誘電率膜を使用する効果が減退する。
【0013】
孔が潰れないようにするために、表面張力の小さな流体を用いて洗浄/乾燥すれば良い。例えば、水の表面張力は約72dyn/cmであるが、メタノールの表面張力は約23dyn/cmであるから、水洗浄した後に直ちに乾燥させるよりも、水洗浄した後、水をメタノールで置換し、次いで乾燥させる方が、低誘電率膜の膜質の変化を抑え易い。
しかし、メタノールの表面張力も無視できるほど小さくないので、大なり小なり孔が潰れる。従って、膜質の変化を完全に防止することができず、完全な問題解決とはならない。
【0014】
多孔質低誘電率膜の孔が潰れるようなことが無いようにするためには、リンス液として表面張力がゼロである流体を使って洗浄するか、そのような液体でリンスした後、乾燥させるか、又は表面張力がゼロの流体でリンス液を置換した後、乾燥することである。
表面張力がゼロの流体として、超臨界流体を挙げることができる。超臨界状態とは、物質に固有の臨界温度および臨界圧力下で物質がとる状態相の一つであり、超臨界流体とは超臨界状態にある流体を言う。
超臨界流体は、他の液体や固体に対する溶解力が液体状態の流体とほぼ同等である一方、その粘度が著しく小さく、拡散係数が極めて大きいという特異な性質を有している。換言すれば、気体の特性を持った液体と言える。
従って、超臨界流体は、気液界面を形成しないので、表面張力がゼロになる。そこで、超臨界状態で被洗浄体を乾燥すれば、表面張力が存在しないので、気液界面の発生による圧力差は全く生じないことになる。
【0015】
超臨界流体は圧力が臨界圧力以下になると速やかにガス化するので、超臨界流体を使って洗浄した後、減圧することにより、容易に超臨界流体を放出することができる。
従って、多孔質低誘電率膜が表面に露出している基板を洗浄した後、洗浄液から直接に、又は洗浄液で洗浄し、次いでリンス液でリンスした後に、或いはリンスした後、リンス液を別の液体で置換した後に、洗浄液、リンス液、或いは別の液体が付着している基板を耐圧容器内の超臨界流体に接触させ、これらの液体を超臨界流体に溶解させることにより、基板に付着した液体を容易に除去することができる。
次いで、耐圧容器内の温度を臨界温度以上に保ったまま耐圧容器内の圧力を臨界圧力以下に減じて超臨界流体をガス化することにより、耐圧容器から基板を大気中に取り出すことができる。
超臨界流体の表面張力は極めて小さいので、超臨界流体が基板表面から除去される際にその表面張力によりウエハの微小構造、例えばパターンや多孔質低誘電率膜の孔に与える応力は無視し得る程度である。従って、多孔質低誘電率膜に変質が生じるようなことはない(特開2000−154273号公報)。
【0016】
超臨界流体として、二酸化炭素、アンモニア、水、アルコール類、低分子量の脂肪族飽和炭化水素類、ベンゼン、ジエチルエーテルなどの超臨界状態となることが確認されている多くの物質を利用することができる。
これらの物質の中で、超臨界温度が31.3℃と室温に近い二酸化炭素は、取り扱いが容易であること、及び被洗浄体を高温に曝すことなく洗浄/乾燥できるという理由から、洗浄液として好ましい物質の一つである。
【0017】
【特許文献1】
特開平10−135170号公報(図1)
【特許文献2】
特許第2574781号公報(図1)
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、超臨界二酸化炭素による従来の洗浄方法には、以下のような問題があった。
第1には、超臨界二酸化炭素の溶解性は無極性有機溶剤のような性質であるために、超臨界二酸化炭素単体の溶解性能には選択性がある。そのために、低分子の有機物の溶解除去、油脂やワックスなどの溶解除去は可能であるが、イオン性の金属や金属酸化物等の金属汚染物の除去には洗浄効果が低いという問題である。
第2には、重金属汚染物をリフトオフにより除去するために、超臨界二酸化炭素にエッチング力を有する化学物質や酸化力を有する化学物質を添加した場合、多孔質低誘電率膜の膜構造がエッチングないし酸化されて変化してしまい、誘電率が高くなるという問題である。また、多孔質低誘電率膜内に形成された埋め込み配線もエッチングされ、配線抵抗が増加して、配線遅延を引き起すという問題もある。
このように、従来の超臨界二酸化炭素による洗浄方法では、多孔質低誘電率膜の膜質を変化させることなく、また膜質・膜構造を保持したまま、重金属汚染物を確実に除去できることが難しかった。
【0019】
そこで、本発明の目的は、被洗浄体に損傷を与えることなく、金属汚染された被洗浄体を洗浄して浄化する洗浄方法を提供することであって、例えば被洗浄体が多孔質低誘電率膜内に埋め込み配線を有するものである場合、多孔質低誘電率膜の膜質、膜構造等を変化させることなく、また多孔質低誘電率膜内に形成された埋め込み配線に損傷を与えることなく、金属汚染された被洗浄体を洗浄、浄化することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記目的を解決するために研究を続けた過程で、CMP後の多孔質低誘電率膜等の金属汚染された被洗浄体を超臨界二酸化炭素により洗浄する際に、予め洗浄助剤として有機酸又はキレート剤を超臨界流体、例えば超臨界二酸化炭素に微量添加し、それを洗浄液として使って被洗浄体を洗浄処理することにより、重金属汚染物を確実に洗浄、除去し、かつ被洗浄体を乾燥することができることを見い出した。
【0021】
超臨界流体は、微細部への浸透性が液体より高いので、多孔質低誘電率膜の孔等の微細構造体と重金属汚染物との間へ有機酸またはキレート剤を同伴することが容易であって、これにより重金属汚染物を捕捉、除去させることができる。また、超臨界流体は、密度が気体より高いので、除去された重金属汚染物を容易に取り去り、洗い流すことができる。
洗浄助剤を用いているので、エッチング作用を有する化学物質を添加する必要がなく、従来のように、配線金属材料が侵食されて、配線抵抗が増加するようなことが生じない。
【0022】
上記目的を達成するために、上述の知見に基づいて、本発明に係る洗浄方法(以下、第1の発明方法と言う)は、金属汚染されている被洗浄体を超臨界流体で洗浄する方法において、
洗浄助剤として有機酸又はキレート剤を所定添加率で添加した超臨界流体を洗浄液として使用し、洗浄助剤を添加した超臨界流体に被洗浄体を接触させて洗浄する洗浄工程を有することを特徴としている。
【0023】
本発明方法の好適な実施態様では、洗浄工程に続いて、超臨界流体をガス化して被洗浄体を乾燥する工程を有する。
また、本発明方法の好適な別の実施態様では、洗浄工程に続いて、超臨界流体のみを供給してリンス洗浄を被洗浄体に施すリンス工程と、次いで、超臨界流体をガス化して被洗浄体を乾燥する工程とを有する。
【0024】
1槽の洗浄/乾燥チャンバを有する1槽式洗浄/乾燥装置を使用する本発明に係る洗浄方法(以下、第2の発明方法と言う)は、金属汚染されている被洗浄体を超臨界流体で洗浄する方法において、
1槽の洗浄/乾燥チャンバを有する1槽式洗浄/乾燥装置を使用し、被洗浄体を収容する洗浄/乾燥チャンバに、洗浄助剤として有機酸又はキレート剤を所定添加率で超臨界流体に添加して供給し、被洗浄体を洗浄する工程と、
次いで、超臨界流体のみを洗浄/乾燥チャンバに供給して洗浄助剤を添加した超臨界流体を超臨界流体で置換しつつ被洗浄体をリンス洗浄する工程と、
次いで、超臨界流体をガス化して除去し、被洗浄体を乾燥させる工程と
を有し、1槽の洗浄/乾燥チャンバ内で洗浄処理及び乾燥処理を順次行うことを特徴としている。
【0025】
洗浄助剤として使用できる有機酸またはキレート剤の条件は、超臨界二酸化炭素等の超臨界流体に良好に溶解し、超臨界流体の臨界条件以上の圧力および温度下で安定であることである。
第1及び第2の発明方法で洗浄助剤として使用できる有機酸として、シュウ酸、マロン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸などがあるが、特に重金属汚染物を安定して確実に捕捉する有機酸としてクエン酸及びリンゴ酸が好ましい。
【0026】
また、第1及び第2の発明方法で使用できるキレート剤としては、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、トランス−シクロヘキサン−1,2−ジアミン四酢酸(CyDTA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、イミノニ酢酸(IDA)、トリエタノ、ルアミン(TEA)、1,2−シクロヘキサンジアミノ四酢酸(CDTA)、ジエチレントリアミノ五メチレンリン酸(DTPMP)、ヒドロキシエチルニリン酸(HEDP)、アセチルアセトン誘導体、1,1,1,5,5,5−六フッ化−2,4−ペンタンジオンなどである。
特に、重金属汚染物を安定して確実に捕捉するキレート剤は、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、トリエタノールアミン(TEA)、1,2−シクロヘキサンジアミノ四酢酸(CDTA)、ジエチレントリアミノ五メチレンリン酸(DTPMP)、及び1,1,1,5,5,5−六フッ化−2,4−ペンタンジオンのいずれかである。
【0027】
上述の有機酸またはキレート剤は、超臨界二酸化炭素のような無極性溶媒には溶解し難いこともある。溶解し難いと、上述の有機酸またはキレート剤を超臨界二酸化炭素に直接混合しても、有機酸またはキレート剤の重金属汚染物に対する洗浄性能を発揮させることが難しい。
そこで、極性有機溶剤を相溶剤として超臨界流体に添加することにより、臨界条件以上の圧力および温度で、有機酸またはキレート剤を超臨界二酸化炭素に安定して溶解させることができ、錯化作用またはキレート作用を発揮させ、超臨界二酸化炭素の洗浄性能を向上させることができる。
極性有機溶剤の超臨界流体に対する添加量は10%以上30%以下である。
【0028】
このような極性有機溶剤としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、エチレングリコール、グリセリン等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン等のケトン類、γ−ブチロラクトン等のラクトン類、乳酸メチル、乳酸エチル等のエステル類、アセトニトリル、N−メチルピロリジン等のニトリル類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、スルホラン等のスルホン類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類等が挙げられる。これらの中で、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル類が特に好適に使用される。
【0029】
超臨界流体として二酸化炭素を用いるときには、洗浄助剤は、二酸化炭素より臨界温度および臨界圧力が高いので、超臨界二酸化炭素との混合流体の臨界温度および臨界圧力は、二酸化炭素の臨界温度および臨界圧力は高くなる。
そこで、洗浄助剤が超臨界二酸化炭素に良く溶解するように、超臨界二酸化炭素の温度及び圧力を、それぞれ、例えば40℃及び10MPaに高く保持することが望ましい。
有機酸またはキレート剤の濃度は、例えば40℃、8MPaの超臨界二酸化炭素では0.01mol%以上2mol%以下、好ましくは0.05mol%以上1mol%以下の濃度範囲である。有機酸またはキレート剤濃度が0.01mol%より低いときには、重金属汚染物を完全に除去することが難しく、2mol%よりも高いときには、有機酸またはキレート剤が超臨界二酸化炭素中に溶解せず、被洗浄体上に析出するおそれがある。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下に、添付図面を参照し、実施形態例を挙げて本発明の実施の形態を具体的かつ詳細に説明する。
実施形態例1
本実施形態例は、第1及び第2の発明方法に係る洗浄方法の実施形態の一例であって、図1は本実施形態例の方法を実施する際に使用する洗浄/乾燥装置の構成を示すフローシートである。
先ず、図1を参照して、本実施形態例の方法を実施する際に使用する洗浄/乾燥装置の構成を説明する。洗浄/乾燥装置10は、図5(c)及び図6(c)に示したような重金属汚染された低誘電率膜を有するウエハのような被洗浄体を洗浄/乾燥処理するバッチ式の洗浄/乾燥装置である。
洗浄/乾燥装置10は、図1に示すように、上部に開口部12を有し、開口部12を介して搬入出される被洗浄体Wを収納する処理室14を内部に有するチャンバ16と、開口部12を密閉する蓋18と、処理室14に処理流体を供給する流体供給源20と、流体供給源20から処理流体を処理室14内に導入する流体供給手段と、洗浄助剤供給源22から洗浄助剤を処理流体に添加する洗浄助剤供給手段と、極性有機溶剤供給源24から極性有機溶剤を処理流体に添加する極性有機溶剤供給手段と、被洗浄体の処理に供された処理流体を処理室14から排出する流体排出手段とを備えている。
【0031】
処理流体とは、被洗浄体Wの重金属汚染物を除去する洗浄液として使用される超臨界流体を言う。また、洗浄助剤とは、有機酸若しくはキレート剤を言う。尚、洗浄助剤を添加した超臨界流体を処理流体と言うこともある。
本実施形態例では、超臨界流体として超臨界二酸化炭素を使用する。
【0032】
被洗浄体Wは、開口部12を介して処理室14に搬入出される。開口部12を蓋18で密閉できるように、処理室14の開口部12の開口縁と蓋18との間には、シール部材としてOリング26が配されている。蓋18は、ねじ等の締め付け具28によって処理室14に連結され、処理室14を密閉する。つまり、Oリング26を介した蓋18を締め付け具28で締め付けることにより、処理室14の内部を完全に密閉された状態にすることができる。
また、処理室14の内部には、複数個の被洗浄体Wを載置、保持するための被洗浄体保持カセット30を配置することができる。
【0033】
流体供給手段は、処理流体を所定の圧力及び所定の温度に制御する圧力・温度制御手段32と、三方弁34と、処理室14に配設された流体供給ポート36とで構成され、流体供給源20から三方弁34及び流体供給ポート36を介し、圧力・温度制御手段32によって所定の圧力及び温度に制御された処理流体を処理室14内に導入する。
圧力・温度制御手段32は、処理流体を昇圧する昇圧ポンプ及び処理流体を温度を昇温するインラインヒータ等から構成されている。
【0034】
洗浄助剤供給手段38は、ポンプ等を備え、洗浄助剤供給源22から開閉弁40を介して供給ライン42により処理流体に洗浄助剤を供給する。
極性有機溶剤供給手段44は、ポンプ等を備え、極性溶剤供給源24から開閉弁46を介して極性有機溶剤を供給ライン40により処理流体に供給する。
供給ライン42は、供給口48を備えた三方弁34に接続され、三方弁34の開度調整により、流体供給ポート36を介して処理流体に所定量の極性有機溶剤又は洗浄助剤を添加する。
【0035】
流体排出手段は、処理室14に設けられた流体排出ポート50と、排圧弁52と、排圧弁52を介して流体排出ポート50に接続された排出液分離装置54とから構成されている。
【0036】
排圧弁52は、処理室14の内部圧力が設定圧力以上になると開き、処理室14内に導入された処理流体を排出する機能を有する。つまり、排圧弁52によって、処理室14内の圧力を所定圧力に保つことができる。
排出液分離装置54は、気液分離装置であって、圧力を大気圧に低下させることにより、排出された超臨界二酸化炭素(洗浄助剤を含む)を気体成分と液体成分に分離する。気体成分は超臨界二酸化炭素が気化したものであって、排ガスとして気体回収装置(図示せず)により回収される。液体成分は、洗浄助剤等が液体として分離されたものであって、排出液として回収される。
回収された排気ガスは二酸化炭素等であって、再利用することもできる。また、回収された排出液も同様に再利用できる。
【0037】
更に、チャンバ16の側壁には、処理室14内に導入された処理流体を加熱して所定の温度に保持する加熱手段56が備えられている。
加熱手段56は、電熱線のような加熱媒体で構成され、処理室14の外部に設けられた電源(図示せず)から電熱線に供給する電力を制御して、加熱手段56の温度を所定の温度に制御する温度制御装置58を備えている。
【0038】
本洗浄/乾燥装置10は、複数個の被洗浄体Wをバッチ式で洗浄する装置であるが、枚葉式処理の洗浄/乾燥装置も、基本的には本洗浄/乾燥装置10と同様の構成とプロセスフローであって、小さな処理室で済むもののスループットが低下する。
【0039】
次に、上述の洗浄/乾燥装置10を使って本実施形態例の方法に従って被洗浄体Wを洗浄/乾燥する方法を説明する。
本実施形態例では、被洗浄体Wが図5(c)又は図6(c)に示すように重金属汚染された積層構造を有するウエハであって、洗浄助剤として有機酸、例えばクエン酸、極性有機溶媒として例えばメタノールを使用する。
【0040】
先ず、処理室14の開口部12から複数個の被洗浄体Wを保持した被洗浄体保持カセット30を処理室14内に収納する。続いて、蓋18を閉めて処理室14を密閉状態にし、処理流体供給源20から超臨界二酸化炭素を処理室14内に導入する。
【0041】
導入に際して、二酸化炭素を7.38MPa以上に加圧し、31.1℃以上に加熱すると、超臨界状態となるので、処理流体供給源20から二酸化炭素を圧力・温度制御手段32により圧力を7.38MPa以上に、好ましくは10MPaに昇圧し、温度を31.1℃以上に、好ましくは40℃に昇温して供給ポート36を介して処理室14内に導入する。
同時に、加熱手段56によって処理室14内に導入された超臨界二酸化炭素を加熱し、温度制御装置58により処理室14内の超臨界二酸化炭素の温度を40℃に維持する。
超臨界二酸化炭素を40℃の温度、10MPaの圧力に維持するのは、洗浄助剤の溶解度を高めて、超臨界二酸化炭素の洗浄性能を高めるためである。
【0042】
超臨界二酸化炭素の導入と共に、三方弁34の開度を調節して開口し、洗浄助剤を洗浄助剤供給源22から供給口48を介して超臨界二酸化炭素に所定の添加率で添加する。本実施形態例では、添加率は1重量%である。
【0043】
超臨界二酸化炭素の温度制御は、温度制御装置58により行う。処理室14の内部圧力が一定圧力以上になると、排圧弁52が開き、排出液分離装置54を経由して超臨界二酸化炭素と洗浄助剤とが系外に排出される。
このように、処理室14内に充填された超臨界二酸化炭素を適宜排出することにより、処理室14内の圧力、温度を一定に保つことが可能である。
洗浄助剤を添加した超臨界二酸化炭素に被洗浄体Wを所定時間、例えば10分間浸漬して、重金属汚染物を除去する。次いで、洗浄助剤を添加した超臨界二酸化炭素に被洗浄体Wを浸漬させたまま、開閉弁40を閉止して洗浄助剤の供給を停止し、リンス液として超臨界二酸化炭素のみを処理室14に供給して、洗浄助剤濃度を徐々に薄めつつ洗浄助剤を排出する。二酸化炭素と洗浄助剤の混合廃液は、排出液分離装置54で分離され、必要に応じて回収再生される。
【0044】
その後、処理室14を降圧して、二酸化炭素を排出し、冷却すると、被洗浄体Wは、気体の二酸化炭素に満たされ、乾燥する。超臨界乾燥では、例えば超臨界流体として二酸化炭素を用いた場合には、例えば、温度を40℃、圧力を10MPaに保持して洗浄した後、温度を31.1℃以上に保持しつつ、圧力を大気圧まで減圧する。その後、温度を31.1℃以上から室温、例えば、20℃に下げる。
これによって、処理室14内の被洗浄体Wは乾燥状態になる。このように、超臨界乾燥を経ることで、多孔質低誘電率膜の孔のような微細構造を有する被洗浄体Wの微細構造を破壊することなく、乾燥させることが可能となる。
以上の工程を経ることにより、被洗浄体Wに付着している重金属汚染物を除去し、清浄な被洗浄体Wを得ることができる。
【0045】
実験例1
実験例1として洗浄前にCu原子が1013atom/cm程度付着していた図6(c)に示す積層構造を有するウエハを本実施形態例の方法により洗浄/乾燥処理したところ、図2に示すように、ウエハのCu原子の付着量を1010atom/cm程度に低減することができ、十分な重金属汚染除去を達成することができた。
比較例として、洗浄助剤を添加せず超臨界二酸化炭素のみを処理流体として実験例1と同じウエハを洗浄/乾燥処理したところ、ウエハのCu原子の付着量は1012atom/cm程度であって、Cu原子の付着量は洗浄前と余り変化はなかった。
【0046】
実験例2
また、図6(a)に示す、配線層成膜前の多孔質低誘電率膜を実施形態例1の洗浄方法によって洗浄したときの多孔質低誘電率膜の洗浄前の構造(組成)と、洗浄後で配線層成膜前の構造(組成)とを赤外吸光分析を用いて調べ、洗浄前後の組成変化を図3に示した。
図3は横に赤外吸収スペクトルの波数(cm−1)を縦軸に吸光度(任意目盛)を取り、上段に洗浄前の赤外吸収スペクトルの波数(cm−1)と吸光度との関係を示すグラフ、下段に洗浄後の赤外吸収スペクトルの波数(cm−1)と吸光度との関係を示すグラフを示している。尚、洗浄前後の吸光度は同じであるが、ピーク波数の位置を明確に示すために、上下に分離して表示している。
【0047】
図3から判るように、洗浄前後で、多孔質低誘電率膜を構成しているSi−O、Si−H、Si−OH、Si−CH、C−Hなどの結合に変化は見られなかった。従って、洗浄前後で組成変化が生じていない、つまり洗浄前後で低誘電率膜の構造に変化はないので、孔が潰れて誘電率が変化するようなことも生じていないと判断できる。
実験例1及び2から判るように、超臨界二酸化炭素には気液界面が生成していないので、従来のように、洗浄及び乾燥に際し、多孔質低誘電率膜が気液界面を通過して多孔質の孔が潰れるようなことなく、重金属汚染物を除去し、乾燥させることができることが確認できた。
【0048】
尚、洗浄助剤を超臨界二酸化炭素に注入する前に、開閉弁46を開放し、極性溶剤供給手段44により極性有機溶剤供給源24から供給ライン42及び三方弁34を経由して超臨界流体に注入しておくと、一層、洗浄助剤の溶解度を高めることができる。極性有機溶剤の添加比率は、1%以上20%以下である。
【0049】
金属膜の研磨方法として、化学的機械研磨(Chemical Mechanical Polishing:CMP)を例にして説明したが、研磨方法としてはCMPだけに限られるものではない。例えば電解研磨(Electro Chemical Polishing :ECP)などで発生する重金属汚染も同様に、本発明の洗浄方法により、多孔質低誘電率膜の構造を変化させることなく、除去することができる。
【0050】
本実施形態例の方法では、被洗浄体として、LSIの製造工程で形成する、多孔質低誘電率膜を用いた配線構造を備えたウエハを例にしているが、LSIの製造工程で形成するその他の多くの微小構造体にも同様に適用可能である。
また、エアーブリッジ構造からなる可動部を有するマイクロマシンであって、重金属汚染されたものを被洗浄体として本実施形態例の方法を適用したところ、洗浄後に、エアーブリッジ表面が従来のように侵食されることなく、また、エアーブリッジの基板への貼り付きもなく重金属汚染物を除去できることを確認した。
【0051】
実施形態例2
実施形態例1では、多孔質低誘電率膜に埋め込み配線を設けたウエハであって重金属汚染された被洗浄体を洗浄/乾燥処理しているが、本発明方法はこれら以外の被洗浄体にも適用できる。
本実施形態例は、大規模集積回路に設けた図4に示す高アスペクト比のパターンを有する脆い構造の電極構造の洗浄に、第1及び第2の発明方法に係る洗浄方法を適用した実施形態例である。図4(a)から(c)は、それぞれ、電極構造を形成する際の各工程の断面図である。
本実施形態例では、先ず、図4(a)に示すように、Si基板62上に第1の層64として薄い絶縁膜を形成した後、順次、第2の層(絶縁膜)66、第3の層(金属膜)68、及び第4の層(絶縁膜)70を成膜して、積層構造を形成する。
レジスト膜を第4の層70上に塗布し、フォトリソグラフィ処理を行ってレジストマスク72を形成する。
続いて、レジストマスク72上からドライエッチング法により第4の層70、第3の層68、及び第2の層64をエッチングして、図4(b)に示すように、第3の層(金属膜)68からなる微細なパターンの電極構造74をSi基板62の第1の層64上に形成する。
【0052】
ところで、図4(b)に示すように、第2の層64と第3の層68の側壁にはエッチング残渣や重金属汚染物が付着しているので、除去する必要がある。
レジスト除去工程では、レジスト材のような有機成分の残査は除去できるが、重金属汚染物を除去することはできない。そこで、レジスト除去工程とは別に、重金属汚染物を洗浄、除去することが必要になるが、通常の洗浄液による洗浄では、パターンのアスペクト比が大きく、電極構造74のパターンが倒壊する。
そこで、実施形態例1と同様にして、洗浄/乾燥装置10を使用し、超臨界流体、例えば超臨界二酸化炭素に洗浄助剤として有機酸またはキレート剤を添加して、電極構造74を洗浄処理することにより、微細なパターンを倒壊させることなく、図4(c)に示すように、重金属汚染物を除去した微細な電極構造74を形成することができる。
【0053】
【発明の効果】
第1の発明方法によれば、洗浄助剤として有機酸又はキレート剤を所定添加率で添加した超臨界流体を洗浄液として使用し、洗浄助剤を添加した超臨界流体に被洗浄体を接触させて洗浄する洗浄工程を有することにより、多孔質低誘電率膜の孔等の被洗浄体の微細構造を損傷させることなく、有機酸またはキレート剤の金属捕捉作用により、重金属汚染物を確実に洗浄、除去し、被洗浄体を乾燥させることができる。
また、マイクロマシンのエアーブリッジやカンチレバーのような梁形状の微小構造体からなる被洗浄体の洗浄に第1及び第2の発明方法を適用した場合にも、微小構造体に損傷を与えることなく、重金属汚染物を洗浄、除去することができる。
第2の発明方法によれば、1槽式の洗浄/乾燥装置により、重金属汚染物で汚染された被洗浄体の洗浄、浄化、及び乾燥を一括処理することができる。
また、第1及び第2の発明方法では、エッチング作用或いは酸化作用を有する化学物質を添加する必要がないので、例えば多孔質低誘電率膜に形成された埋め込み配線が侵食されて、配線抵抗が上昇する等の問題が生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1の方法を実施する際に使用する洗浄/乾燥装置の構成を示すフローシートである。
【図2】図2は、実験例1及び比較例での被洗浄体の洗浄前後の重金属汚染物(パーティクル)の数を計数した結果を示す棒グラフである。
【図3】横に赤外吸収スペクトルの波数(cm−1)を縦軸に吸光度(任意目盛)を取り、上段及び下段に、それぞれ、洗浄前及び洗浄後の赤外吸収スペクトルの波数(cm−1)と吸光度との関係を示すグラフを示している。
【図4】図4(a)から(c)は、それぞれ、電極構造を形成する際の各工程の断面図である。
【図5】図5(a)から(c)は、それぞれ、多孔質低誘電率膜を使い、シングルダマシンプロセスにより金属配線及び金属プラグを形成する際の各工程を説明する断面図である。
【図6】図6(a)から(c)は、それぞれ、それぞれ、多孔質低誘電率膜を使い、デュアルダマシンプロセスにより金属配線及び金属プラグを説明する際の各工程を説明する断面図である。
【符号の説明】
10……洗浄/乾燥装置、12……開口部、14……処理室、16……チャンバ、18……蓋、20……流体供給源、22……洗浄助剤供給源、24……極性溶剤供給源、26……Oリング、28……締め付け具、30……被洗浄体保持カセット、32……圧力・温度制御手段、34……三方弁、36……流体供給ポート、38……洗浄助剤供給手段、40……開閉弁、42……供給ライン、44……極性溶剤供給手段、46……開閉弁、48……供給口、50……流体排出ポート、52……排圧弁、54……排出液分離装置、56……加熱手段、58……温度制御装置、62……Si基板、64……第1の層(薄い絶縁膜)、66……第2の層(絶縁膜)、68……第3の層(金属膜)、70……第4の層(絶縁膜)、72……レジストマスク、74……電極構造、76……下地膜、78……エッチングマスク層、80……多孔質低誘電率膜、82……コンタクトホール、84……配線溝、86……反応防止層、88……金属膜、90……金属プラグ、92……埋め込み配線、93……重金属汚染物、94……下地膜、96……第1多孔質低誘電率膜、98……第1エッチングマスク層、100……第2多孔質低誘電率膜、102……第2エッチングマスク層、104、106……コンタクトホール、108……配線溝、110……反応防止層、112……金属膜、114、116……金属プラグ、118……埋め込み配線、120……重金属汚染物。

Claims (8)

  1. 金属汚染されている被洗浄体を超臨界流体で洗浄する方法において、
    洗浄助剤として有機酸又はキレート剤を所定添加率で添加した超臨界流体を洗浄液として使用し、洗浄助剤を添加した超臨界流体に被洗浄体を接触させて洗浄する洗浄工程を有することを特徴とする洗浄方法。
  2. 洗浄工程に続いて、超臨界流体をガス化して被洗浄体を乾燥する工程を有することを特徴とする請求項1に記載の洗浄方法。
  3. 洗浄工程に続いて、超臨界流体のみを供給してリンス洗浄を被洗浄体に施すリンス工程と、
    次いで、超臨界流体をガス化して被洗浄体を乾燥させる工程と
    を有することを特徴とする請求項1に記載の洗浄方法。
  4. 金属汚染されている被洗浄体を超臨界流体で洗浄する方法において、
    1槽の洗浄/乾燥チャンバを有する1槽式洗浄/乾燥装置を使用し、被洗浄体を収容する洗浄/乾燥チャンバに、洗浄助剤として有機酸又はキレート剤を所定添加率で超臨界流体に添加して供給し、被洗浄体を洗浄する工程と、
    次いで、超臨界流体のみを洗浄/乾燥チャンバに供給して洗浄助剤を添加した超臨界流体を超臨界流体で置換しつつ被洗浄体をリンス洗浄する工程と、
    次いで、超臨界流体をガス化して除去し、被洗浄体を乾燥させる工程と
    を有し、1槽の洗浄/乾燥チャンバ内で洗浄処理及び乾燥処理を順次行うことを特徴とする洗浄方法。
  5. 超臨界流体として超臨界二酸化炭素を使用することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の洗浄方法。
  6. 極性有機溶剤を超臨界二酸化炭素に溶解させ、次いで洗浄助剤溶液を超臨界二酸化炭素に注入することを特徴とする請求項5に記載の洗浄方法。
  7. 有機酸として、クエン酸、リンゴ酸のいずれかを用いることを特徴とする請求項1から6のうちのいずれか1項に記載の洗浄方法。
  8. キレート剤として、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、トリエタノールアミン(TEA)、1,2−シクロヘキサンジアミノ四酢酸(CDTA)、ジエチレントリアミノ五メチレンリン酸(DTPMP)、及び1,1,1,5,5,5−六フッ化−2,4−ペンタンジオンのいずれかを用いることを特徴とする請求項1から7のうちのいずれか1項に記載の洗浄方法。
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