JP2004151487A - ベルト定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ローラによるオイル塗布において従来よりも性能を向上させる。
【解決手段】第一と第二の回転体(11,12)に張架されるエンドレスベルト(14)と、当該エンドレスベルトを加熱する熱源と、エンドレスベルトを介して上記回転体の一方に所定圧力で転接する第三の回転体(15)と、エンドレスベルトに当接するオイル塗布ローラ(21)とを備えて成り、エンドレスベルトと第三の回転体とのニップ部に対してエンドレスベルト側に未定着像を担持した面を向けて記録シートを搬送することで加熱加圧作用で記録シート上に未定着像を定着するベルト定着装置において、上記オイル塗布ローラのエンドレスベルトに対する当接がベルトの平面領域上でなされ、ベルト移動方向に対してオイル塗布ローラが直交せず傾いて配置される。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタ、ファクシミリ、複写機等、電子写真方式の画像形成装置に用いられる定着装置、とりわけベルト定着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
上記形式の画像形成装置においては、通常、記録シート(用紙)上に転写されたトナー像を定着させる加熱加圧定着方式の定着装置が多く用いられている。この種の加熱加圧定着処理は、ヒータなどの加熱源で加熱される定着ローラとこれに圧接して回転する加圧ローラとからなる一対のローラの圧接部(ニップ部)に記録シートを通紙させ、熱と圧力の作用(定着ローラによる加熱と二個のローラによる加圧)でトナーを記録シートに溶融定着させるものである。
【0003】
一般に、こうした定着方式では、記録シートに溶着したトナーが定着ローラに接触し、しかも高温高圧であるため、像を形成するトナーの一部が記録シートから定着ローラに転移してしまうおそれがある。定着ローラにトナーが付着すると、以降の定着処理において、付着したトナーが新たな記録シートに再び転移して記録シートを汚してしまう、いわゆるオフセット現象が発生する。
【0004】
このオフセットを防止するために、定着ローラとして、離型性のよい(非粘着性;記録シート上のトナーがローラに付着しにくい状態)例えばフッ素系樹脂のような弾性体で表面被覆されたローラが使用され、加圧ローラとしては弾性体で被覆されたローラが使用される。更に定着ローラ表面に離型剤(例えば、シリコーンオイル、以下、単に「オイル」という)を均等に塗布し、離型性を維持する方法も採られる。この場合、オイルは通紙時にその一部が記録シートに転移するので、ローラ1回転ごとにオイルを定着ローラに補給する必要がある。
【0005】
だが、補給するオイル量が多過ぎたり、オイル分布にムラがあって特定の位置にオイルが偏って分布したり、あるいは、通紙なしに定着ローラを回転する際には、やがてローラ表面のオイルが飽和状態になり、あふれた余剰オイルがニップ部に溜まる。溜まった余剰オイルは通紙時に、オイル汚れあるいはオイルすじとなって記録シートを汚してしまう。
【0006】
このような余剰オイルへの対策として、定着ローラ表面のオイルを制御する技術が提案されている。
【特許文献1】
特開平4−16115号公報
【特許文献2】
特開平5−265345号公報
これら文献に記載された公知のオイル制御は、定着ローラにブレードを当接し、これによって定着ローラ表面から余剰オイルを回収するとともに、ローラ表面オイル量が均一となるようにブレードでオイルを規制する(均す)というものである。
【0007】
図4に、従来技術のオイル制御方法を用いた定着装置の一例を示す。オイル塗布ローラ1103が定着ローラ1101の外周面にオイルを塗布し、ブレード602が、定着ローラ1101表面の余剰オイルを除去するとともに、オイルムラができないよう定着ローラ1101表面を均している。ブレード602は、定着ローラ1101の軸方向長さとほぼ同じ長さを有しており、均一な接触圧で定着ローラ1101表面に接触している。
【0008】
しかしながら、こうした従来技術の方式では、ブレード602との接触によって定着ローラ1101表面が摩耗して平滑性が損なわれ、オイルを塗布しても記録シート上のトナーが定着ローラ1101に付着しやすくなる。言い換えれば、離型性が低下する。離型性の低下は上述した通り、オフセット現象の原因となる。また、定着ローラ1101表面に付着した紙粉やトナーなどの異物がブレード602に付着すると、ブレード602と定着ローラ1101との当接部分にこの異物が挟まって隙間が空き、ここをオイルがすり抜けて、定着ローラ1101表面にオイル量が偏って多い部分ができる。これがやがてニップ部分に溜まりオイル汚れやオイルすじとなって記録シートを汚すことにもなる。
【0009】
上述不具合に対する対応として、ブレードによる不具合と構成の複雑さを解消するためブレードの代わりにローラによるオイル均しを行うことが知られているが、ローラの当接だけではオイルを堰き止める効果が得られないために、定着ローラを1回転しただけではオイルを完全に均すことが不可能であった。このためオイルの均し性能だけで比較するとブレードによる方式より劣るのが実状であった。
【0010】
また小サイズ紙通紙後など部分的にオイルの消費が行われて、オイルの塗布状態が著しく不均一になった状態では、定着ローラを一定時間アイドリング回転させ、オイルを均すのに時間を要していた。
【0011】
更に塗布ムラを防止するために次の技術が提案されている。
【特許文献3】
特開平6−3997号公報
これは、オイル塗布ローラに所定角度傾けた均しローラを設けることを内容とするものである。しかしながら、ローラ対を捩じれた位置関係に配置すると、ニップ量と圧力分布が端部と中央部で不均一となってしまい、その効果の主張とは逆に現実にはオイルを均一に塗布することはできない。
【0012】
ローラを用いたオイル塗布方式、クリーニング方式についても同様な問題点を指摘することができる。ローラによるオイル塗布方式では、やはりオイルを堰き止める効果が得られないため、オイル塗布ローラ上のオイル分布に僅かでも不均一があると定着ローラへのオイル塗布に際して塗布ムラが発生し易くなる。上記のような均し手段を採らない場合、供給ローラを介してオイル塗布ローラにオイルを供給するような手段が採られ、構成を複雑にしていた。ローラによるクリーニング方式では、クリーニングローラを定着ローラに当接連れ回りをさせることにより、離型性の差からオフセット残留したトナーを定着ローラ表面からクリーニングローラ側に移行させ清掃を行うようになっているが、掻き取り効果を得られないことから粘着性の少ない紙粉などの残留物の清掃を行うには不十分であった。
【0013】
一方、一対のローラによる加熱加圧定着方式では、加熱定着ローラの熱容量が大きいため、加熱定着ローラを定着に必要な所定温度に加熱するまでの時間が必要となり、装置のウォームアップのための待機時間を長くしている。また加熱定着ローラの温度を維持するために多くの消費電力を必要とし、装置全体の消費電力を大幅に増加させている。そこで、このような問題を解決するために、ベルト面で記録シート上のトナーを定着するベルト加熱定着方式が開発されている。ベルト加熱定着方式は、比較的小さな熱容量の定着ベルトを、所定温度に加熱するだけで定着に必要な熱エネルギーが得られるので、待機時間を短くでき、また消費電力を低減することができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、上記従来の問題に鑑み、簡便な構成が可能なローラによるオイル塗布、オイル均し、クリーニングの各方式において従来よりも性能を向上させることを、本発明の目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、本発明により、オイル塗布に関しては、第一と第二の回転体に張架されるエンドレスベルトと、当該エンドレスベルトを加熱する熱源と、エンドレスベルトを介して上記回転体の一方に所定圧力で転接する第三の回転体と、エンドレスベルトに当接するオイル塗布ローラとを備えて成り、エンドレスベルトと第三の回転体とのニップ部に対してエンドレスベルト側に未定着像を担持した面を向けて記録シートを搬送することで加熱加圧作用で記録シート上に未定着像を定着するベルト定着装置において、上記オイル塗布ローラのエンドレスベルトに対する当接がベルトの平面領域上でなされ、ベルト移動方向に対してオイル塗布ローラが直交せず傾いて配置されることによって、達成することができる。
【0016】
塗布オイルの均しに関しては、第一と第二の回転体に張架されるエンドレスベルトと、当該エンドレスベルトを加熱する熱源と、エンドレスベルトを介して上記回転体の一方に所定圧力で転接する第三の回転体と、エンドレスベルトにオイルを塗布する手段と、エンドレスベルトに当接して塗布オイルを均すオイル均しローラとを備えて成り、エンドレスベルトと第三の回転体とのニップ部に対してエンドレスベルト側に未定着像を担持した面を向けて記録シートを搬送することで加熱加圧作用で記録シート上に未定着像を定着するベルト定着装置において、上記オイル均しローラのエンドレスベルトに対する当接がベルトの平面領域上でなされ、ベルト移動方向に対してオイル均しローラが直交せず傾いて配置されることにより、上記目的は達成することができる。
【0017】
クリーニングに関しては、第一と第二の回転体に張架されるエンドレスベルトと、当該エンドレスベルトを加熱する熱源と、エンドレスベルトを介して上記回転体の一方に所定圧力で転接する第三の回転体と、エンドレスベルトに当接してベルト上の残留トナーを除去するクリーニングローラとを備えて成り、エンドレスベルトと第三の回転体とのニップ部に対してエンドレスベルト側に未定着像を担持した面を向けて記録シートを搬送することで加熱加圧作用で記録シート上に未定着像を定着するベルト定着装置において、上記クリーニングローラのエンドレスベルトに対する当接がベルトの平面領域上でなされ、ベルト移動方向に対してクリーニングローラが直交せず傾いて配置されることにより、上記目的は達成することができる。
【0018】
上記各構成の少なくとも二つの構成が組み合わされていれば、好都合である。また上記各構成の少なくとも二つの構成が組み合わされ、オイル塗布ローラ、オイル均しローラ及びクリーニングローラの少なくとも一本のローラがエンドレスベルトに対する傾きが他のローラの傾きとは逆になっていれば、一層効果的である。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の詳細を、図に示す例に基づいて説明する。図1は、本発明を適用するタンデム方式のカラー画像形成装置である。
【0020】
このカラー画像形成装置において、ベルト転写装置1のベルト走行辺に沿って4個の作像ユニット2が配置され、当該作像ユニットはイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナー像を形成するように構成されている。各作像ユニット2Y,2M,2C、2Kは、像担持体としての感光体ドラム3を有し、当該感光体ドラム3が不図示の駆動装置によって反時計方向へ回転させられるとき、帯電手段としての帯電ローラ4によって一様に帯電された部分にはユニット毎に、その色の画像情報に応じたレーザ光5が露光される。この露光により形成された静電潜像は、現像手段6より現像されてトナー像となり、ベルト転写装置1に対向する位置へ至る。
【0021】
他方、給紙部10からは用紙50が給紙され、給紙された用紙50はレジストローラ13により上記したトナー像と同期してベルト転写装置1上に搬送され、転写ローラ12の作用によってそのトナー像が転写する。
【0022】
フルカラープリントの場合、用紙50には、第一の作像ユニット2Yで形成されたYトナー像が転写され、その間に第二の作像ユニット2MではM成分色の潜像が形成され、現像手段6にてMトナーによるMトナー像が得られると、先の第一の作像ユニット2Yで転写が終了した用紙50にそのMトナー像が転写されてYトナー像と重ね合わされる。以下、Cトナー像、Kトナー像についても同様に画像形成が行われ、用紙50に4色のトナー像が重ね合わされる。そして、4色のトナー像が重ね合わされた用紙50はベルト転写装置1から分離されて定着装置20へ搬送される。なお、転写が終了したそれぞれの感光体はクリーニング手段8によって残留トナーが除去され、引き続き行われる次の像形成に備えられる。
【0023】
次に、図2に本発明を適用する上記ベルト定着装置20の概略構成を示す。このベルト定着装置では、定着ローラ11(第一の回転体)と、テンションをかける加熱ローラ12(第二の回転体)と、加圧ローラ15(第三の回転体)が備えられ、定着ローラ11と加熱ローラ13の間に、図で見て反時計方向に回転するエンドレスの定着ベルト14が張設されている。加圧ローラ15が、定着ベルト14を挟んで定着ローラ11に圧接する。用紙50が非画像面を入口ガイド板60にガイドされながら、定着ローラ11(定着ベルト14)と加圧ローラ15のニップ部を通って矢印T方向に搬送される。
【0024】
定着ローラ11はアルミニウムの芯金を有し、表層として発泡シリコーンゴムで覆われている。加熱ローラ12はアルミニウムの中空円筒薄肉ローラとし、そのローラ内部には中心を貫通するように、熱源としてハロゲンヒータ13を備え、更にスプリング等の弾性手段(図示せず)を付設することで定着ベルト14にテンションを与えるようになっている。ヒータ13は不図示の温度調節手段によりトナーの溶融温度である180℃近辺に加熱ローラ12を調温加熱している。加圧ローラ15は表層をシリコーンゴムでコーティングされ、加熱ローラ12と同じく中心付近を貫通するようにハロゲンヒータ16を内蔵している。
【0025】
定着ベルト14の基体として、耐熱性樹脂や金属から形成されたエンドレスのベルト状基体が用いられる。耐熱性樹脂の材質としては、ポリイミド、ポリアミド、ポリエーテルケトン(PEEK)等を挙げることができ、金属ベルトの材質としては、ニッケル、アルミニウム、鉄等を挙げることができる。定着ベルト14表面は、用紙及びトナー像と加圧接触するので離型性に優れる必要があり、また、耐熱性、耐久性にも優れたものが好ましい。そのため、定着ベルト14表層は耐熱離型層(フッ素系樹脂、高離型シリコーンゴム等)が被覆された構成になっている(ベルトの二層構造)。
【0026】
表層をソリッドのシリコーンゴムで覆われたオイル塗布ローラ21は、定着ベルト14に当接連れ回されるように配置されている。オイル塗布パッド25の塗布面Bは定着ベルト14のローラ間(定着ローラ11と加熱ローラ12の間)平面部と略平行に配置され、オイル塗布ローラ21に当接している。オイル供給フエルト20は浸透圧によりオイルタンク23からオイルを吸い上げオイル塗布パッド25に一定量のシリコーンオイル24を供給する。
【0027】
表層を発泡シリコーンゴムで覆われたオイル均しローラ22もまた、定着ベルト14に当接連れ回されるように配置されている。オイル均しローラ22は用紙50にオイル塗布した後の定着ベルト14表面上の不均一な残オイルを均し、下流でオイル塗布ローラ21によってオイル塗布される際に塗布ムラを生じないようにするものである。
【0028】
図3で認識できるように、塗布ローラ21並びに均しローラ22は定着ベルト14の回転軸(つまり平行に配置された定着ローラ11と加熱ローラ12の各軸)に対し各々対称方向にθ°、θ’°の角度をもって配置されている。各ローラの配置は張設された定着ベルト14の平面部でなされるため、ベルト回転軸に対し角度を有して配置しても、各ローラとベルトの当接面は均一が保たれる。
【0029】
オイル塗布ローラ21について述べると、塗布ローラ21は定着ベルト14の回転軸に対しθ°の角度を有して当接連れ回りしているため、定着ベルト表面の線速Vに対しローラ表面の線速Vは、
=V×sinθ°
となり、オイル塗布ローラ21が定着ベルト14に対し微少にスリップを生じながら連れ回る状態となる。
【0030】
オイル塗布ローラ21は表層をシリコーンゴムで覆われているためシリコーンオイルとの親和性が良好になっており、理想的にはオイル塗布パット25より供給塗布されたシリコーンオイルはオイル塗布ローラ21の表面に均一に付着保持され、定着ベルト14表面に均一に塗布されるところであるが、実際にはオイル塗布パッド25には塗布ローラ21を介して定着ベルト14表面上の紙粉、オフセットトナーなどが転移付着して塗布ムラを生じ易く、その結果、オイル塗布ローラ21表面のシリコーンオイルにも不均一を生じる。
【0031】
このような状態でオイル塗布ローラ21が定着ベルト14と同線速で連れ回りした場合は塗布ローラ21に不均一に保持されたシリコーンオイルがそのまま定着ベルト14表面にも転移され、結果的に光沢ムラなどの不具合を生じる可能性がある。本発明によれば、オイル塗布ローラ21は定着ベルト14に対し微少なスリップを生じながら当接回転しているため、当接ニップにおいてシリコーンオイルを堰き止め塗布する効果を生じ、上記オイル塗布ローラ上の付着オイルに不均一が生じても定着ベルト14上では均一にオイル塗布することができる。
【0032】
オイル均しローラ22についても同様であり、定着ベルト14回転軸に対しθ’°の角度を有することにより、オイル均しローラ22の表面線速Vは、
=V×sinθ’°
となり、微少にスリップを生じながら連れ回る状態となる。この結果、定着ベルト14表面上の残オイルをニップ部で堰き止めながら均すこととなり、同速で連れ回る状態よりも効果的に残オイルを均すことができる。
【0033】
オイル塗布ローラ21又はオイル均しローラ22をクリーニングローラに置き換えた場合も同様に定着ベルト14に対し微少なスリップを生じながら回転するため、定着ベルト14上の紙粉、オフセットトナーを掻き取る効果を期待できるものである。
【0034】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、オイル塗布ローラのエンドレスベルトに対する当接がベルトの平面領域上でなされ、ベルト移動方向に対してオイル塗布ローラが直交せず傾いて配置されるので、両部材の接線におけるベクトル方向に差を生じることからスリップを生じ、当接ニップ部においてオイルを堰き止めるため、当接ブレードなどと同様に塗布オイルの「伸ばし効果」を奏することになる。これにより従来の塗布ローラで問題となっていた塗布ローラ回転方向上のオイル筋など、オイル塗布ムラによる不具合を解決できる。
【0035】
請求項2に係る発明によれば、オイル均しローラのエンドレスベルトに対する当接がベルトの平面領域上でなされ、ベルト移動方向に対してオイル均しローラが直交せず傾いて配置されるので、両部材の接線におけるベクトル方向に差を生じることからスリップを生じ、当接ニップ部においてベルト上の残オイルを堰き止め、当接ブレードなどと同様に残オイルの「掻き取り効果」、「伸ばし効果」を奏することとなる。これにより従来の均しローラで問題となっていた均しローラ回転方向上のオイル筋、オイル塗布ムラによる不具合を解決できる。
【0036】
請求項3に係る発明によれば、クリーニングローラのエンドレスベルトに対する当接がベルトの平面領域上でなされ、ベルト移動方向に対してクリーニングローラが直交せず傾いて配置されるので、両部材の接線におけるベクトル方向に差を生じることからスリップを生じ、当接ニップ部においてベルト上のオフセットトナー、紙粉等を掻き取る効果を奏する。従来のクリーニングローラによるベルトとクリーニングローラの離型性の差によってベルト上の残留物を除去するやり方よりもクリーニング性能が向上する。
【0037】
上記各構成の少なくとも二つの構成が組み合わされていることで、相乗的な効果が期待できる。また上記各構成の少なくとも二つの構成が組み合わされ、オイル塗布ローラ、オイル均しローラ及びクリーニングローラの少なくとも一本のローラがエンドレスベルトに対する傾きが他のローラの傾きとは逆になっていれば、接線におけるベルト回転方向と直交方向のベクトル成分が相殺され、ベルト寄りなどの不具合を解消できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の概略図である。
【図2】本発明に係る定着装置を概略的に示す断面図である。
【図3】本発明に係る定着装置の主要構成たるローラとベルトを概略的に示す斜視図である。
【図4】従来公知の定着装置を概略的に示す断面図である。
【符号の説明】
11 定着ローラ
12 加熱ローラ
14 エンドレスベルト
15 加圧ローラ
21 オイル塗布ローラ
22 オイル均しローラ

Claims (6)

  1. 第一と第二の回転体に張架されるエンドレスベルトと、当該エンドレスベルトを加熱する熱源と、エンドレスベルトを介して上記回転体の一方に所定圧力で転接する第三の回転体と、エンドレスベルトに当接するオイル塗布ローラとを備えて成り、エンドレスベルトと第三の回転体とのニップ部に対してエンドレスベルト側に未定着像を担持した面を向けて記録シートを搬送することで加熱加圧作用で記録シート上に未定着像を定着するベルト定着装置において、
    上記オイル塗布ローラのエンドレスベルトに対する当接がベルトの平面領域上でなされ、ベルト移動方向に対してオイル塗布ローラが直交せず傾いて配置されていることを特徴とするベルト定着装置。
  2. 第一と第二の回転体に張架されるエンドレスベルトと、当該エンドレスベルトを加熱する熱源と、エンドレスベルトを介して上記回転体の一方に所定圧力で転接する第三の回転体と、エンドレスベルトにオイルを塗布する手段と、エンドレスベルトに当接して塗布オイルを均すオイル均しローラとを備えて成り、エンドレスベルトと第三の回転体とのニップ部に対してエンドレスベルト側に未定着像を担持した面を向けて記録シートを搬送することで加熱加圧作用で記録シート上に未定着像を定着するベルト定着装置において、
    上記オイル均しローラのエンドレスベルトに対する当接がベルトの平面領域上でなされ、ベルト移動方向に対してオイル均しローラが直交せず傾いて配置されていることを特徴とするベルト定着装置。
  3. 第一と第二の回転体に張架されるエンドレスベルトと、当該エンドレスベルトを加熱する熱源と、エンドレスベルトを介して上記回転体の一方に所定圧力で転接する第三の回転体と、エンドレスベルトに当接してベルト上の残留トナーを除去するクリーニングローラとを備えて成り、エンドレスベルトと第三の回転体とのニップ部に対してエンドレスベルト側に未定着像を担持した面を向けて記録シートを搬送することで加熱加圧作用で記録シート上に未定着像を定着するベルト定着装置において、
    上記クリーニングローラのエンドレスベルトに対する当接がベルトの平面領域上でなされ、ベルト移動方向に対してクリーニングローラが直交せず傾いて配置されていることを特徴とするベルト定着装置。
  4. 請求項1〜3の各構成の少なくとも二つの構成が組み合わされることを特徴とするベルト定着装置。
  5. 請求項1〜3の各構成の少なくとも二つの構成が組み合わされ、オイル塗布ローラ、オイル均しローラ及びクリーニングローラの少なくとも一本のローラがエンドレスベルトに対する傾きが他のローラの傾きとは逆になっていることを特徴とするベルト定着装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のベルト定着装置を備えた画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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