JP2004151334A - 密封封入構造を持つ積層体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】少なくとも表面層、結合剤層及び結合剤層による密封封入構造による空気層が設置されている密封封入構造を持つ積層体において、結合剤層及び/又は結合剤層を担持する支持体層が、XYZ表色系でラージYが40以上で且つ色度図でx,yが(0.303,0.300)(0.368,0.366)(0.340、0.393)(0.274,0.329)の4点を結ぶ範囲内を除く色に着色されていることを特徴とする密封封入構造を持つ積層体。
【選択図】図1
Description
【産業上の利用分野】本発明は、新規な密封封入構造を持つ積層体に関し、より詳しくは、再帰反射シート、中でも三角錐型キューブコーナー再帰反射シートの結合剤層及び/又は支持体層に着色した三角錐型キューブコーナー再帰反射シートに関する。
【0002】詳しくは、本発明は、道路標識、工事標識等の標識類、自動車やオートバイ等の車両のナンバープレート類、衣料、救命具等の安全資材類、看板等のマーキング、可視光、レーザー光あるいは赤外光反射型センサー類の反射板等において有用な再帰反射シートに関する。
【0003】
【従来の技術】従来より、入射した光を光源に向かって反射する再帰反射シートはよく知られており、その再帰反射性を利用した該シートは上記のごとき利用分野で広く利用されている。中でも三角錐型反射素子などのキューブコーナー型再帰反射素子の再帰反射原理を利用したキューブコーナー型再帰反射シートは、従来のマイクロ硝子球を用いた再帰反射シートに比べ光の再帰反射効率が格段に優れており、その優れた再帰反射性能により年々用途が拡大しつつある。
【0004】このような再帰反射シート及びその製造方法は、例えば、カプセルレンズ型再帰反射シート及びその製造方法は、宮田の特開昭60−194405号公報(米国特許第4,653,854号明細書)等に記載され、市販もされている。
【0005】また、例えば、三角錐型キューブコーナー再帰反射シート及びその製造方法は、シュルツ等の特公昭46−25177号公報(米国特許第3,147,959号明細書)等に記載され、市販もされている。
【0006】前述の特開昭60−194405号公報においては、支持フィルムの上層側(本願の結合剤層に相当)に酸化チタンを用いて白色に着色することが記載されているものの、支持フィルムの下層側(本願の支持体層に相当)に着色することは、何ら示唆されていない。
【0007】米国特許第4,025,159号公報には、気密密封小室を設ける隔壁(本願の結合剤層に相当)に着色することに関して何ら示唆されていない。
【0008】本発明者等は、このような、カプセルレンズ型再帰反射シートの市販品の分析を試みたが、ミネソタ マイニング アンド マニュファクチュアリング カンパニー製のHIグレードの支持体層はなく、結合剤層のみであり、結合剤層は白色であった。また、紀和化学工業製のカプセルレンズ型再帰反射シートの結合剤層は、白色で、支持体層は、無色であった。また、エルジーケミカル製のカプセルレンズ型再帰反射シートは、結合剤層、支持体層とも無色であった。
【0009】また、本発明者等は、このような、三角錐型キューブコーナー再帰反射シートの市販品の分析を試みたが、ミネソタ マイニング アンド マニュファクチュアリング カンパニー製のダイヤモンドグレードの結合剤層は無色であり、支持体層は白色または透明であった。また、スティムソナイトブランドのキューブコーナー型再帰反射シートの結合剤層は、無色で、支持体層は、白色であった。
【0010】これらの再帰反射素子を用いた三角錐型キューブコーナー再帰反射シート他従来のキューブコーナー型再帰反射シートの結合剤層及び/又は支持体層は、XYZ表色系でラージYが27以上の白色に着色されている。
なお、再帰反射シ−ト色相の代表的な規格であるASTM D4956において、白色はXYZ表色系で表わすところのラージYで40以上、且つ色度図でx,yが(0.303,0.300)(0.368,0.366)(0.340、0.393)(0.274,0.329)の4点を結ぶ範囲内と定義され、従来から使用されている。
【0011】このため、これらの反射シートは表面層が有色の再帰反射シートにおいては、結合剤層及び/又は支持体層が白色に着色されているため、反射シートの表面(光入射側)から見た時に結合部の上の色相が、結合部の上以外の色相と異なり、外観が不均一になってしまうという欠点を有していた。
【0012】また、表面層が有色の再帰反射シートにおいては、結合剤層及び/又は支持体層が白色に着色されると、結合部の上の色相が変化するので、全体の色相を所望の色相に調節するために、再帰反射部分である結合部以外の表面保護層の着色剤濃度を大きくする必要が有り、その結果、反射性能が低下するという欠点を有していた。
【0013】また、例えば、ピンクやレモンイエローといった、明るい色の再帰反射シート、即ち着色剤を少量しか含まない再帰反射シートは、退色性が大きく、耐候性が悪いという欠点を有していた。
【0014】本発明は、これら従来技術の欠点に鑑み、非常に簡単、かつ安価な方法により、均一な外観を持ち、反射性能が改善され、耐候性に優れる再帰反射シートを提供するものである。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的は、密封封入構造を持つ再帰反射シートの色相が改善され、反射性能が向上し、及び耐候性の改善された再帰反射シートを提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、少なくとも結合剤層及び結合剤層による密封封入構造による空気層が設置されている積層体において、結合剤層及び/又は支持体層が、XYZ表色系でラージYが40以上で且つ色度図でx,yが(0.303,0.300)(0.368,0.366)(0.340、0.393)(0.274,0.329)の4点を結ぶ範囲内の色を除く色に着色されていることを特徴とする密封封入構造を持つ積層体が上記課題を解決しうることを見出した。
【0017】以下、本発明の密封封入構造を持つ積層体について図を参照しつつさらに詳細に説明する。
【0018】本発明に用いられる密封封入構造を持つ積層体としては、密封封入構造を有する再帰反射シートを例示することができ、このような再帰反射シートとしては、前述の特開昭60−194405号公報に記載されるものの他、ベイリイ等の特開昭62−121043号に記載される再帰反射シートや、結合剤層及び必要に応じて支持体層を持つ公知のカプセルレンズ型再帰反射シートが有り、これらの表面保護層、印刷層、反射素子層、接着剤層及び剥離材層等を使用することができる。
【0019】また、本発明に用いられる密封封入構造を持つ積層体として、密封封入構造を持つキューブコーナー型再帰反射シートを例示することができ、このような密封封入構造を持つキューブコーナー型再帰反射シートとしては、前述の特公昭46−25177号公報に記載されるものの他、結合剤層及び必要に応じて支持体層を持つ公知の密封封入構造を持つキューブコーナー型再帰反射シートが有り、これらの表面保護層、印刷層、反射素子層、接着剤層及び剥離材層等を使用することができる。
【0020】本発明に用いられる密封構造を持つ積層体としては、再帰反射シートが好ましく、中でも反射性能が優れるキューブコーナー型再帰反射シートが好ましい。
【0021】さらに、キューブコーナー型再帰反射シートの中でも、三角錐型キューブコーナー再帰反射シートが、第1および第2の三角錐型再帰反射素子、および少なくとも1個の四面型再帰反射素子を具備する複合キューブコーナー再帰反射素子が最密充填状に多数配置されている再帰反射シートであって、
該第1および第2の三角錐型再帰反射素子の各々の3つの反射側面(a1,b1,c1およびa2,b2,c2)は、互いに垂直なキューブコーナー反射面を形成しており、
少なくとも1個の該四面型再帰反射素子の第1の反射側面(f1)、第2の反射側面(e1)および第3の反射側面(g11)は、互いに垂直なキューブコーナー反射面を形成しており、
該第1の三角錐型再帰反射素子の第1の反射側面(a1)は、該四面型再帰反射素子の第1の側面(f1)と同一平面にあり、
第1の三角錐型再帰反射素子の第2の反射側面(a2)は、該四面型再帰反射素子の第2の側面(e1)と同一平面にあり、
該複合キューブコーナー再帰反射素子は、互いに平行なy線と互いに平行なz線とによって区画された四角形の外周を有し、
該複合キューブコーナー再帰反射素子は、互いに平行なy線と互いに平行なz線との交点を通過するx−x’線を中心線とする実質的に対称形のV字形状の溝を有し、
該第1の三角錐型再帰反射素子の第3の反射側面(c1)が、該V字状形の溝を形成する2つの面の一方の面(g11)に平行な面であり、
該第2の三角錐型再帰反射素子の第3の反射側面(c2)が、該V字状形の溝を形成する2つの面の他方の面(g21またはc2)と同一面またはこの面に平行な面であり、
該四面型再帰反射素子の第3の反射側面(g11)が、該V字状形の溝を形成する2つの面の一方の面と同一面であることを特徴とする再帰反射シートであることが好ましい。
【0022】このような三角錐型キューブコーナー再帰反射シートであれば、従来の三角錐型キューブコーナー再帰反射シートに比べて以下のような利点があるので好ましい。
【0023】この三角錐型キューブコーナー再帰反射シートに用いられる再帰反射素子の例を図3に示す。図3に示すとおり、向かい合った左右の素子は、底面から頂点までの高さが異なるので、左右の素子はそれぞれ異なる開口面積を持つことができ、高さの小さな素子は回折効果による再帰反射光の広がりが得られるので、観察角特性が改善され、一方、高さの大きな素子は回折効果が過大にならず、再帰反射強度が維持されるので、全体として観察角特性と反射強度の両方が優れた三角錐型キューブコーナー再帰反射シートが得られるのである。
【0024】以下、図を参照しつつ本発明をさらに詳細に説明する。
【0025】本発明に用いることのできる三角錐型キューブコーナー再帰反射シートを図1に示す。
【0026】(3)は本発明の三角錐型反射素子が最密充填状に配置された反射素子層であり、(10)は光の入射方向である。本発明における再帰反射シートの使用目的、使用環境に応じて表面保護層(1)、色相を調節する着色のための印刷層(2)、反射素子層(3)の裏面に水分が侵入するのを防止するための密封封入構造を達成するための結合剤層(6)、結合剤層(6)を支持するための支持体層(7)および、該再帰反射シートを他の構造体に貼りつけするために用いる接着剤層(8)と剥離材層(9)を設けることができる。
【0027】印刷層(2)は、通常、表面保護層(1)と反射素子層(3)の間、あるいは、表面保護層(1)の上や反射素子層(3)の反射面上、または表面保護層上に設置することができ、表面保護層(1)が2層以上の場合には、表面保護層間に設置することもできる。
【0028】印刷層(2)は通常、グラビア印刷、スクリーン印刷およびインクジェット印刷などの手段により設置することができる。
【0029】上記反射素子層(3)を構成する材料としては、本発明の一つの目的である柔軟性を満足するものであれば特に限定されるものではないが、光学的透明性、均一性のあるものが好ましい。
【0030】本発明において反射素子層(3)に使用しうる材料の例としては、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂、(メタ)アクリル樹脂、エポキシ樹脂、スチレン樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、ポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂などのオレフィン樹脂、セルロース系樹脂及びウレタン樹脂などを例示できる。また、耐候性を向上する目的で紫外線吸収剤、光安定剤及び酸化防止剤などをそれぞれ単独あるいは組み合わせて用いることができる。さらに着色剤として各種の有機顔料、無機顔料、蛍光顔料、染料および蛍光染料などを含有させることができる。
【0031】表面保護層(1)には反射素子層(3)に用いたのと同じ樹脂を用いることができるが、特に耐候性、耐溶剤性、印刷性等に優れた塩化ビニル樹脂、(メタ)アクリル樹脂が好ましい。
【0032】表面保護層(1)にも、耐候性を向上する目的で紫外線吸収剤、光安定剤及び酸化防止剤などをそれぞれ単独あるいは組み合わせて用いることができる。さらに着色剤として各種の有機顔料、無機顔料、蛍光顔料、染料および蛍光染料などを含有させることができる。
【0033】表面保護層(1)に印刷する場合、印刷特性を良好にするため、表面張力が32ダイン/cm以上となるように調整するのが好ましい。
【0034】該印刷層(2)の厚さは、特に限定されるものではないが、好ましくは0.1〜25μm、さらに好ましくは1〜15μm、さらにより好ましくは、2〜12μmである。
【0035】該印刷層(2)の厚さが0.1μm以上であれば、鮮明な像が得やすく、且つ色相の調整が容易であるので好ましく、25μm以下であれば、印刷周囲における印刷層(2)を挟む2層の層間密着強度を低下させることがないので好ましい。
【0036】該印刷層(2)用インキは、樹脂成分及び着色剤の他に、必要に応じて、可塑剤、消泡剤、レベリング剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱安定剤、架橋剤等の各種添加剤を配合しても良く、粘度調整等のために溶剤を配合しても良い。
【0037】該インキに用いられる樹脂成分としては、特に限定されるものではないが、着色剤の分散性とその安定性、溶剤に対する溶解性、耐候性、印刷適性、フィルムとの密着性等の優れる(メタ)アクリル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂などが好ましく、これらを単独または、2種以上組み合わせて共重合したものを使用できる。
【0038】本発明の好ましい態様である、表面保護層(1)が塩化ビニル樹脂又は、(メタ)アクリル樹脂の場合、該インキに用いられる樹脂成分は、上述の中でも、(メタ)アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂を単独又は共重合したものが好ましい。
【0039】本発明に用いられる着色剤は、特に限定されるものではなく、目的に応じて有機顔料や無機顔料、染料、並びに蛍光染料や蛍光増白剤を挙げることができる。
【0040】反射素子層(3)は内部全反射条件を満足する臨界角度を大きくする目的で三角錐型キューブコーナー再帰反射素子背面に空気層(5)を設置するのが一般的である。使用条件下において水分の侵入による臨界角の低下などの不具合を防止するために反射素子層(3)と支持体層(7)とは結合剤層(6)によって密封封入されるのが好ましい。
【0041】この密封封入の方法としては、米国特許第3,190,178号、第4,025,159号、実開昭50−28669号公報等に示されている方法が採用できる。
【0042】結合剤層(6)に用いる樹脂としては(メタ)アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂などがあげられ、接合の方法としては公知の熱融着性樹脂接合法、熱硬化性樹脂接合法、紫外線硬化性樹脂接合法、電子線硬化性樹脂接合法などが適宜採用可能である。
【0043】本発明に用いる結合剤層(6)は支持体層(7)の全面にわたって塗布しうるし、再帰反射素子層(3)との接合部分に印刷法などの方法により選択的に設置することも可能である。
【0044】支持体層(7)を構成する材料の例としては再帰反射素子層(3)を構成する樹脂や一般のフィルム成形可能な樹脂、繊維、布、ステンレスやアルミニウムなどの金属箔または板をそれぞれ単独又は複合して用いることができる。
【0045】本発明に用いる結合剤層(6)及び/又は支持体層(7)は白色以外に着色して用いるものであり、本発明に用いられる着色剤は、特に限定されるものではなく、目的に応じて有機顔料や無機顔料、蛍光顔料、染料並びに蛍光染料や蛍光増白剤を挙げることができる。
【0046】本発明の結合剤層(6)及び支持体層(7)は、互いに同系色に着色されてもよく、異なる系統の色に着色されてもよい。
【0047】本発明の結合剤層(6)及び支持体層(7)は、表面保護層の色と同系色に着色されてもよく、異なる系統の色に着色されてもよい。
【0048】例えば、結合剤層(6)及び/又は支持体層(7)の色を表面保護層の色に近づけることで、より均一な外観を得ることができる。
【0049】結合剤層(6)及び/又は支持体層(7)の色を表面保護層の色に近づけることで、従来の結合剤層(6)及び又は支持体層(7)を白色としたものに比べ、シート全体の色相を合わせるために、表面保護層の着色剤濃度を減少させることができる。
【0050】本発明の三角錐型キューブコーナー再帰反射シートでは、結合部は非反射部分であり、結合部以外が反射部分であるので、表面保護層の着色剤濃度を減少させることができ、反射性能の上昇につながるので好ましい。
【0051】また、本発明の結合剤層(6)及び/又は支持体層(7)は、表面保護層と同系色で表面保護層の色相より濃色のものにすることもできるし、例えばグレーや黒、その他の表面保護層の色相と異なる系統の色にすることもできる。
【0052】この方法では、前述の均一な外観を得る方法に比べ、更に結合部の色相が濃色となり、その結果、シート全体の色相を合わせるために、結合部以外の色相は、更に淡色とすることができ、更に反射性能を上昇させることができる。
【0053】この方法は、反射性能の低い色相に対して有効であり、例えば、青、緑、赤、茶、オレンジ等に用いれば、反射性能の改善効果が大きいので好ましい。
【0054】また、本発明の結合剤層(6)及び/又は支持体層(7)は、表面保護層(1)が無色又は、無色に近くなるほど、着色濃度をあげることができる。
【0055】この方法は、例えば、シート全体の色相が、ライトオレンジ、ライトグリーン、淡色イエロー、ピンク等の淡色のシートにおいて、表面保護層(1)を無色又は、無色に近いものとし、結合剤層(6)及び/又は支持体層(7)を濃色にすることで、シート全体の色相を調節することができる。
【0056】この方法では、結合部以外の色相が、無色又は無色に近いものとすることができるので、反射性能が上昇するという効果が得られるので好ましい。
【0057】また、淡色のシートにおいては、着色剤の添加量が少ないため、着色剤の耐候性が悪く、退色が速いという欠点があるが、この方法では、結合剤層(6)及び/又は支持体層(7)は濃色に形成されるので、耐候性の良いものが得られるので好ましい。
【0058】本発明においては、これらの方法は、目的に応じて選択することができる。
【0059】本発明の再帰反射シートを金属板、木板、ガラス板、プラスチック板、などに貼付するために用いる接着剤層(8)および該接着剤層(8)のための剥離材層(9)は、適宜、公知のものを選択することができる。接着剤としては、感圧型接着剤、感熱型接着剤、架橋型接着剤などを適宜選択できる。感圧接着剤としてはブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、ノニルアクリレートなどアクリル酸エステルをアクリル酸、酢酸ビニルなどと共重合して得られるポリアクリル酸エステル粘着剤やシリコン樹脂系粘着剤、ゴム系粘着剤などを用いることができる。感熱型接着剤としてはアクリル系、ポリエステル系、エポキシ系樹脂などを用いることができる。
【0060】
【実施例】以下、実施例により、本発明の詳細を更に具体的に説明するが、本発明は実施例にのみに限定されるものではないことはいうまでもない。
【0061】実施例をはじめ本明細書及び特許請求の範囲に記載の数値および評価は以下で述べる方法で測定されたものである。
【0062】上記密封封入型キューブコーナー再帰反射シートは、再帰反射側から観察し、結合剤積層支持体フィルム付着部、即ち柱状構造部(非反射部)と結合剤積層支持体非付着部、即ち再帰反射寄与部の2つの領域に分類可能である。前者を領域1、後者を領域2と定義する。通常領域1と領域2の面積比は3:7程度である。各領域の色相を測定する為、実施例記載の方法で測定試験片を作成した。
【0063】(1)再帰反射性能
再帰反射性能測定器として、アドバンスト・レトロ・テクノロジー社製「モデル920」を用い100mm角の再帰反射シートの再帰反射性能をJIS Z−9117に準じて、観測角0.2度、入射角5度、30度及び50度により適宜の5点について測定し、その平均値をもって再帰反射シートおよび領域2の再帰反射性能とした。
【0064】(2)色相
色相測定器として、日本電色株式会社製「SE−2000」を用い、光源D65光を用い、100mm角の再帰反射シートおよび領域1、2の色相をJIS Z−9117に準じて適宜の5点について測定し、XYZ表色系で表し、x、yを計算した。なお、測定窓において、背面が黒の試料押えを用いた。
【0065】(3)W−O−M耐候性
キセノンランプ方式の促進耐候性試験機、アトラスエレクトリックデバイスCXW−B−812501500を用いて、曝露時間として3000時間促進耐候性試験を行った。
【0066】
耐候性評価は所定の試験終了後以下の方法で測定した。100W蛍光灯2本を2m上から点灯させ、屋内にて60mm角のシートを1m離れた箇所から曝露前品と同時に観察し、主に褪色の具合を原片と比較し以下の基準で判定した。
A+ きわめて良好
A 良好
B+ 退色やや見られる
B 退色見られる
C 著しい退色
【0067】(4)外観
目視にて、反射シート全体を観察し得られた反射シートの結合顕在部つまり領域1相当部を以下の4段階で評価した。
100W蛍光灯2本を2m上から点灯させ、屋内にて100mm角のシートを1m離れた箇所から観察を行なった。
1:かなり目立つ
2:目立つ
3:かすかに見える
4:殆ど見えない
【0068】金型の製造
表面を平坦に切削した100mm角の真鍮板の上に、先端角度が71.52°のダイヤモンドバイトを用いてy方向、及びz方向のV字状の溝の繰り返しピッチ210.88μmであり、V字状の溝の深さが100μmであって、y方向とz方向とのV字状の溝の交差角度が58.76°となるように、y方向、及びz方向の断面形状が対称なV字状の多数の平行溝群を繰り返しのパターンでフライカッティング法によって切削した。
【0069】しかる後に、x方向のV字状の溝を、先端角度が68.53°のダイヤモンドバイトを用いて、V字状の溝の繰り返しピッチが214.92μm、V字状の溝の深さが115μmであり、y方向の溝とz方向の溝との2つの交点を結ぶ直線と並行で、該直線からのオフセット量が11μmとなるようにx方向の断面形状が対称なV字状の平行溝群を繰り返しのパターンで切削し、真鍮板上に凸形状の多数の三角錐型キューブコーナー素子群が最密充填状に配置された母型を形成した。
【0070】このようにして形成した三角錐型再帰反射素子対の、頂点(H1)から底面(Sx−Sx’)までの高さ(hx1)は115μmで、頂点(H2)から底面(Sx−Sx’)までの高さ(hx2)は100μmであり、また、頂点(H1)から底面(S−S’)までの高さ(hyz1)は100μmで、頂点(H2)から底面(S−S’)までの高さ(hyz2)は85μmであった。また、この三角錐型再帰反射素子の光学軸傾斜角(θ)は+1°であり、反射素子を構成する側面の頂角はいずれも90°であった。(金型1という)(この金型については特開2001−264525号参照)
【0071】
表面を平坦に切削した100mm角の真鍮板の上に、先端角度が83.11゜のダイアモンドバイトを用いてy方向、及びz方向のV字状の溝の繰り返しピッチが201.45μmであり、V字状の溝の深さが100μmであって、y方向とz方向とのV字状の溝の交差角度が38.207゜となるように、y方向、及びz方向の断面形状が対称なV字状の多数の平行溝群を繰り返しのパターンでフライカッティング法によって切削した。
【0072】さらに、x方向のV字状の溝を、断面形状が対称で先端角度が40.53゜のダイアモンドバイトを用いて、V字状の溝の繰り返しピッチが307.77μm、V字状の溝の深さが100μmであり、y方向の溝とz方向の溝との2つの交点を通過するようにV字状の平行溝群を繰返しのパターンで切削し、真鍮板上に凸形状の多数の三角錐型キューブコーナー素子群が最密充填状に配置されたものを形成した。
【0073】しかる後に、w方向のV字状の溝を、おなじく断面形状が対称で先端角度が40.53゜のダイアモンドバイトを用いて、V字状の溝の繰り返しピッチが307.77μm、V字状の溝の深さが100μmであり、2本のx方向のV字状の溝群の中点を通過するようにV字状の平行溝群を繰返しのパターンで切削し、真鍮板上に本発明による凸形状の多数のCC素子群が最密充填状に配置された母型を形成した。この母型は、2本のx方向のV字状の溝の間にあるw方向のV字状の溝の数は1本であった。
【0074】このようにして形成したCC素子対の、頂点(H11またはH21)から底面(S−S’)までの高さ(h)は100μmであった。また、このCC素子の光学軸傾斜角(θ)は+15゜であり、反射素子を構成する3つの側面の頂角はいずれも90゜であった。
【0075】この母型を作成するのに用いた切削のパラメータをまとめると以下の通りであった。
x、y、zおよびw方向のV溝の深さ 100μm
y、およびz方向のV溝の角度 83.11°
x、およびw方向のV溝の角度 40.53°
y、およびz方向のV溝のピッチ 201.46μm
x、およびw方向のV溝のピッチ 307.77μm
y方向とz方向のV溝の交差角度 38.21°
y、z方向とx方向のV溝の交差角度 70.90°
光学軸の傾斜角度 15°
【0076】この真鍮製母型を用いて、濃度が55%のスルファミン酸ニッケル液を用いて電鋳法により、材質がニッケルであって、形状が反転された凹形状のキューブコーナー成形用金型を作成した。(金型2という)(この金型については、PCT JP02/08187号参照)
【0077】
表面を平坦に研削した100mm角の真鍮板の上に、第1方向(図3のz方向)と第2方向(図3のw方向)を、先端角度が77.89゜のダイアモンドバイトを用いて、z方向及びw方向の繰り返しピッチが163.64μm、溝の深さ(h)が80.00μmであって、図5の∠A−K1−Bで表わされる線zと線wとの交差角度が49.22゜となるように断面形状がV字の平行溝を繰り返しのパターンでフライカッティング法によって切削した。
【0078】
しかる後に、第3方向(x方向)を、先端角度が54.53゜のダイアモンドバイトを用いて、繰り返しピッチ(図3の線xの繰り返しピッチ)が196.46μm、溝の深さ(h’)が90μm、第1方向及び第2方向と第3方向との交差角度が65.39゜となるようにV字平行溝を切削して、真鍮板上に三角錐型反射素子の仮想面(Z−Z’)からの高さ(h)が80μmの凸形状の多数の三角錐型キューブコーナーが最密充填状に配置された母型を形成した。この三角錐型反射素子の光学軸傾斜角θは+8゜であり、三角錐を構成する三面のプリズム面角はいずれも90゜であった。またh’/hは、90/80=1.125であった。
【0079】この真鍮製母型を用いて電鋳法により、材質がニッケルであって、形状が反転された凹形状のキューブコーナー成形用金型を作成した。(金型3という)(この金型についてはWO98/18028号参照)
【0080】以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明する。
【0081】実施例1
三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製ビスフェノール型ポリカーボネート樹脂「ユーピロン H3000」100重量部に紫外線吸収剤(日本チバガイギー株式会社製 商品名 チヌビン1577)を0.2重量部加え、三井鉱山株式会社製の高速回転型混合器、ヘンシェルミキサーを用いて回転数100rpmの条件で15分間混合した。この混合樹脂をスクリュー長さと口径との比が30:1で圧縮比が3.0のスクリューを設置した短軸押出し機を用いて押出し温度240℃、回転数35rpmの条件で口径4mmのノズルから押出した後水冷、切断をしてペレットを得た。
【0082】このペレットを80℃、12時間の条件で乾燥した後、スクリュー長さと口径との比が30:1で圧縮比が3.0のスクリューを設置した短軸押出し機を用いて押出し温度240℃、回転数50rpmの条件で押出しして厚さ200μmのポリカーボネート樹脂フィルムを得た。
【0083】このポリカーボネート樹脂フィルムの表層に、紫外線吸収剤(日本チバガイギー株式会社製 商品名 チヌビン1577)を1.8重量部含有されている厚さ75μmのアクリル樹脂フィルム(三菱レイヨン株式会社製 アクリプレンHBL360)を200℃の1対の熱ロールを用いて熱接着法で積層した後、金型1を用い、ポリカーボネート樹脂フィルムを金型面に接する様に供給して、成形温度200℃、成形圧力 50kg/cm2の条件で圧縮成形し、加圧下で30℃まで冷却してから樹脂シートを取り出し、多数の三角錐型再帰反射素子が最密充填状に配置された三角錐型キューブコーナー再帰反射シート中間体を得た。
【0084】一方、三菱化学ポリエステルフィルム株式会社製の厚さ38μmの黒色ポリエチレンテレフタレートフィルムB100に、東洋紡績株式会社製のポリエステル樹脂系ホットメルト接着剤バイロンRN9300を押出し法により35μmの厚さで塗布積層し、結合剤積層支持体フィルムを作成した。
【0085】上記三角錐型キューブコーナー再帰反射シート中間体および結合剤積層支持体フィルムを、網目状の突起を持った金型ロールとバックアップロールの間に通した後、厚さ70μmのアクリル系粘着剤(日本カーバイド工業株式会社製KP−997)をラミネートし密封封入型キューブコーナー再帰反射シートを得た。
【0086】領域1、2測定片の作り方
再帰反射シート中間体および結合剤積層支持体フィルムを重ね、成形温度200℃、成形圧力 50kg/cm2の条件で圧縮成形し、加圧下で30℃まで冷却してから取出し、領域1相当部とした。また、加熱加圧成形せず、再帰反射シート中間体および結合剤積層支持体フィルムを重ね合わせたものを領域2相当部とした。
【0087】実施例2
実施例1で用いたポリカーボネート樹脂に日本化薬製蛍光染料(商品名 カヤセットレッドSF−G 重量部0.133部、および商品名カヤセットイエローSF−B 重量部0.067部)を添加し着色させ、アクリルフィルムに無着色フィルム(鐘淵化学工業株式会社製 サンデュレン014NST 厚さ50μm)を用い、三菱化学ポリエステルフィルム株式会社製の厚さ38μmの白色ポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、東洋紡績株式会社製のポリエステル樹脂系ホットメルト接着剤バイロンRN9300を押出し法により35μmの厚さで塗布積層し結合剤積層支持体フィルムを得て、その上に日本カーバイド工業株式会社製 橙色のスクリーンインキ ニッカライトN−3607を全面にスクリーン印刷して着色結合剤積層支持体フィルムを作成した以外は、実施例1と同様にして密封封入型キューブコーナー再帰反射シートを得た。また実施例1と同様にして再帰反射性能および色相測定の目的で領域1、2相当部測定片を作成した。
【0088】実施例3
アクリルフィルムに無着色フィルム(鐘淵化学工業株式会社製 サンデュレン014NST)を用い、三菱化学ポリエステルフィルム株式会社製の厚さ38μmの白色ポリエチレンテレフタレートフィルムを用い、東洋紡績株式会社製のポリエステル樹脂系ホットメルト接着剤バイロンRN9300を押出し法により35μmの厚さで塗布積層し結合剤積層支持体フィルムを得て、その上に日本カーバイド工業株式会社製 赤色のスクリーンインキ ニッカライトN−3625を全面にスクリーン印刷して着色結合剤積層支持体フィルムを作成した以外は、実施例1と同様にして密封封入型キューブコーナー再帰反射シートを得た。また実施例1と同様にして再帰反射性能および色相測定の目的で領域1、2相当部測定片を作成した。
【0089】実施例4
アクリルフィルムに赤色フィルム(鐘淵化学工業株式会社製 サンデュレン007RD05 厚さ75μm)を用いた以外は、実施例3と同様にして密封封入型キューブコーナー再帰反射シートを得た。また実施例1と同様にして再帰反射性能および色相測定の目的で領域1、2相当部測定片を作成した。
【0090】実施例5
アクリルフィルムに黄色フィルム(鐘淵化学工業株式会社製 サンデュレン007YL04T 厚さ75μm)を用いた以外は、実施例3と同様にして密封封入型キューブコーナー再帰反射シートを得た。また実施例1と同様にして再帰反射性能および色相測定の目的で領域1、2相当部測定片を作成した。
【0091】実施例6
厚さ38μmの赤色フィルム(鐘淵化学工業株式会社製 サンデュレン007RD05T)を用いた以外は実施例4と同様にして密封封入型キューブコーナー再帰反射シートを得た。また実施例1と同様にして再帰反射性能および色相測定の目的で領域1,2相当部測定片を作成した。
【0092】実施例7
再帰反射シート表面に日本カーバイド工業株式会社製 赤色のスクリーンインキニッカライトN−3625及び無色トナー ニッカライトN−3612を1:4(重量比)混合品を全面にスクリーン印刷した以外は、実施例3と同様にして密封封入型キューブコーナー再帰反射シートを得た。また実施例1と同様にして再帰反射性能および色相測定の目的で領域1、2相当部測定片を作成した。
【0093】実施例8
金型2を用いた以外は、実施例1と同様にして密封封入型キューブコーナー再帰反射シートを得た。また実施例1と同様にして再帰反射性能および色相測定の目的で領域1、2相当部測定片を作成した。
【0094】実施例9
金型3を用いた以外は、実施例1と同様にして密封封入型キューブコーナー再帰反射シートを得た。また実施例1と同様にして再帰反射性能および色相測定の目的で領域1、2相当部測定片を作成した。
【0095】比較例1
アクリルフィルムに無着色フィルム(鐘淵化学工業株式会社製 サンデュレン014NST)を用い、結合剤積層支持体フィルムの基材として三菱化学ポリエステルフィルム株式会社製の厚さ38μmの白色ポリエチレンテレフタレートフィルムを用いた以外は、実施例1と同様にして密封封入型キューブコーナー再帰反射シートを得た。また実施例1と同様にして再帰反射性能および色相測定の目的で領域1、2相当部測定片を作成した。
【0096】比較例2
結合剤積層支持体フィルムの基材として三菱化学ポリエステルフィルム株式会社製の厚さ38μmの白色ポリエチレンテレフタレートフィルムを用いた以外は、実施例2と同様にして密封封入型キューブコーナー再帰反射シートを得た。また実施例1と同様にして再帰反射性能および色相測定の目的で領域1、2相当部測定片を作成した。
【0097】比較例3
アクリルフィルムに赤色フィルム(鐘淵化学工業株式会社製 サンデュレン007RD05T)を用い、結合剤積層支持体フィルムの基材として三菱化学ポリエステルフィルム株式会社製の厚さ38μmの白色ポリエチレンテレフタレートフィルムを用いた以外は、実施例1と同様にして密封封入型キューブコーナー再帰反射シートを得た。また実施例1と同様にして再帰反射性能および色相測定の目的で領域1、2相当部測定片を作成した。
【0098】比較例4
三菱化学ポリエステルフィルム株式会社製の厚さ38μmの白色ポリエチレンテレフタレートフィルムを用いた以外は、実施例7と同様にして密封封入型キューブコーナー再帰反射シートを得た。また実施例1と同様にして再帰反射性能および色相測定の目的で領域1、2相当部を作成した。
【0099】
表1に再帰反射性能をまとめた。
【0100】
表1
【0101】
表2に色相をまとめた。
【0102】
表2 Y (x,y)
【0103】
表3に促進耐候試験結果をまとめた。
【0104】
表3
【0105】
表4に外観評価をまとめた。
【0106】
表4
【0107】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の密封封入構造を持つ積層体。
【図2】本発明の密封封入構造を持つ積層体。
【図3】本発明に用いられる三角錐型キューブコーナー再帰反射シートに用いられる再帰反射素子の例。
【符号の説明】
1表面保護層
2印刷層
3反射素子層
4結合部
5空気層
6結合材層
7支持体層
8接着剤層
9剥離材層
10光の入射方向
Claims (9)
- 少なくとも表面層、結合剤層及び結合剤層による密封封入構造による空気層が設置されている密封封入構造を持つ積層体において、結合剤層及び/又は結合剤層を担持する支持体層が、XYZ表色系でラージYが40以上で且つ色度図でx,yが(0.303,0.300)(0.368,0.366)(0.340、0.393)(0.274,0.329)の4点を結ぶ範囲内を除く色に着色されていることを特徴とする密封封入構造を持つ積層体。
- 密封封入構造を持つ積層体が、密封封入構造を持つ再帰反射シートであることを特徴とする請求項1に記載の密封封入構造を持つ積層体。
- 密封封入構造を持つ再帰反射シートが、三角錐型キューブコーナー再帰反射シートであることを特徴とする請求項2に記載の密封封入構造を持つ積層体。
- 該三角錐型キューブコーナー再帰反射シートが、第1および第2の三角錐型再帰反射素子、および少なくとも1個の四面型再帰反射素子を具備する複合キューブコーナー再帰反射素子が最密充填状に多数配置されている再帰反射シートであって、
該第1および第2の三角錐型再帰反射素子の各々の3つの反射側面(a1,b1,c1およびa2,b2,c2)は、互いに垂直なキューブコーナー反射面を形成しており、
少なくとも1個の該四面型再帰反射素子の第1の反射側面(f1)、第2の反射側面(e1)および第3の反射側面(g11)は、互いに垂直なキューブコーナー反射面を形成しており、
該第1の三角錐型再帰反射素子の第1の反射側面(a1)は、該四面型再帰反射素子の第1の側面(f1)と同一平面にあり、
第1の三角錐型再帰反射素子の第2の反射側面(a2)は、該四面型再帰反射素子の第2の側面(e1)と同一平面にあり、
該複合キューブコーナー再帰反射素子は、互いに平行なy線と互いに平行なz線とによって区画された四角形の外周を有し、
該複合キューブコーナー再帰反射素子は、互いに平行なy線と互いに平行なz線との交点を通過するx−x’線を中心線とする実質的に対称形のV字形状の溝を有し、
該第1の三角錐型再帰反射素子の第3の反射側面(c1)が、該V字状形の溝を形成する2つの面の一方の面(g11)に平行な面であり、
該第2の三角錐型再帰反射素子の第3の反射側面(c2)が、該V字状形の溝を形成する2つの面の他方の面(g21またはc2)と同一面またはこの面に平行な面であり、
該四面型再帰反射素子の第3の反射側面(g11)が、該V字状形の溝を形成する2つの面の一方の面と同一面である
ことを特徴とする再帰反射シートであることを特徴とする請求項3に記載の密封封入構造を持つ積層体。 - 密封封入構造を持つ再帰反射シートが、表面層が有色である再帰反射シートであることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の密封封入構造を持つ積層体。
- 密封封入構造を持つ再帰反射シートが、カプセルレンズ型再帰反射シートであることを特徴とする請求項2又は5に記載の密封封入構造を持つ積層体。
- 該結合剤層及び/又は結合剤層を担持する支持体層が、印刷法で設けられた層であることを特徴とする請求1〜6のいずれかに記載の密封封入構造を持つ積層体。
- 該結合剤層及び/又は結合剤層を担持する支持体層が、着色フィルム層であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の密封封入構造を持つ積層体。
- 該結合剤層及び/又は結合剤層を担持する支持体層が、蛍光着色剤によって着色されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の密封封入構造を持つ積層体。
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-
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