JP2004151219A - 光半導体素子収納用パッケージ - Google Patents

光半導体素子収納用パッケージ Download PDF

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Abstract

【課題】光ファイバに応力がかかったままの状態で気密封止すると、光ファイバの光軸が変動し、光学特性が劣化する。
【解決手段】上面中央部に光半導体素子の搭載部を、外周部に搭載部を取り囲む枠部1aを設けて成り、この枠部の上面に枠部1aの外周縁から内周縁にかけて切欠き部1bが形成された容器本体1と、切欠き部1bに嵌着され、上面に光ファイバを容器本体1の外側から内側にかけて導入するための溝2aが形成された、軟化点が200〜400℃の金属ろう材から成る光ファイバ固定用部材2と、枠部1aおよび光ファイバ固定用部材2の上面に接合され、容器本体1との間の空間に光半導体素子を気密に収容する蓋体3とから成ることを特徴とする光半導体素子収納用パッケージ。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光半導体素子収納用パッケージに関し、特に光ファイバが容器本体の外側から内側にかけて挿通されるとともに容器本体に固定される光半導体素子収納用パッケージに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、光ファイバ等の光伝送部材を所定位置に固定して他の部材と接続するための光ファイバアレイとして、V字溝等の固定用溝を複数列に形成した支持基板を利用したものが知られている。また、このような光ファイバアレイが光半導体素子収納用パッケージに適用されている。
【0003】
このような光ファイバアレイとして、例えば特開2001−272570号公報には、表面にメタライズ層が形成されているとともに光ファイバを収容する固定用溝を有する支持基板と、表面にメタライズ層が形成された、光ファイバを保持する上基板とから成る光ファイバアレイが提案されている。この光ファイバアレイによれば、メタライズ層が形成された支持基板および上基板は、半田がメタライズ層に沿って濡れているので半田との接合により固定されるとともに、その間に挟持される光ファイバは、メタライズ層がなく半田との接合力がないことから両面からの挟持力により固定され、一方、光ファイバの外周面を包囲する半田は、光ファイバに対する濡れ性が小さくて接合力はないので光ファイバの長さ方向に沿って流れていく前に、支持基板と上基板との挟持力により押圧されて光ファイバの円周方向に動き固定用溝の内側に充填されていき、その結果、光ファイバと溝との間に空隙が生じることが無いので、レーザ等の光学素子の劣化を防止するパッケージやケースの気密性を確実に保持できるというものである。また、光ファイバの整列位置も固定できるので、従来のように、光ファイバの光軸が光学素子の光軸とずれるために結合損失の増大または変動が生じることが皆無となるというものである。
【0004】
なお、光ファイバをレーザ等の光学素子に結合した後、パッケージの気密封止を行なうが、例えば光ファイバの直径と溝の深さおよび幅とが大きく異なる状態で気密封止を行なうと、光ファイバの光軸が所定位置から変動し、その結果、光ファイバと光学素子との間での伝送損失が大きくなるので、従来の光ファイバアレイにおいては、光ファイバを固定する固定用溝の加工精度において、固定用溝の深さが125μm程度、幅が500μm以下ときわめて高い加工精度が要求されていた。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−272570号公報(第1−4頁、第2図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の光ファイバアレイによると、加工精度の高い固定用溝がアルミナやメノウ・ジルコニア等のセラミックス材料やガラス材料を焼成した平板状の基板を研削加工して、具体的には、例えばセラミックスの成形体を焼結させて焼結体を製造し、この焼結体を平面研削加工して平坦面を形成し、次にこの平坦面をダイヤモンド砥石で研削加工することによって形成されることから、深さが125μm程度、幅が500μm以下ときわめて高い加工精度の固定用溝を形成することが困難であり、結果的に固定用溝に収容した光ファイバに応力が加わったままの状態で気密封止されてしまうことがあり、光ファイバの光軸が所定位置からずれてしまい、その結果、光ファイバと光学素子との間での伝送損失が大きくなってしまうことがあるという問題点を有していた。
【0007】
また、溝を形成後に、支持基板表面にメタライズ層を形成するという工数が増加するという問題点も有していた。
さらに、半田が支持基板と上基板のメタライズ層表面に沿って流動することから、固定用溝の大きさに較べて半田の量が不十分な場合には、半田が固定用溝を完全に充填することが困難なこともあり、固定用溝内に空隙が発生してしまうこともあるという問題点も有していた。なお、固定用溝内に空隙が発生した場合、空隙に残留した気体と半田との熱膨張量が異なることから、この接合部にレーザ等の光学素子が発生する熱が印加されると、光ファイバに部分的に異なった熱応力が印加され、その結果、光ファイバの固定位置が変動して伝送損失が増加したり、光ファイバに断線やクラックが発生してしまい、光伝送特性が大きく低下してしまうという問題点を有していた。
【0008】
本発明は上記問題点に鑑みて完成されたもので、その目的は、光ファイバをパッケージに精度よく、かつ簡単に固定でき、さらに気密信頼性の高い光半導体素子収納用パッケージを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の光半導体素子収納用パッケージは、上面中央部に光半導体素子の搭載部を、外周部に前記搭載部を取り囲む枠部を設けて成り、この枠部の上面に前記枠部の外周縁から内周縁にかけて切欠き部が形成された容器本体と、前記切欠き部に嵌着され、上面に光ファイバを前記容器本体の外側から内側にかけて導入するための溝が形成された、軟化点が200〜400℃の金属ろう材から成る光ファイバ固定用部材と、前記枠部および前記光ファイバ固定用部材の上面に接合され、前記容器本体との間の空間に前記光半導体素子を気密に収容する蓋体とから成ることを特徴とするものである。
【0010】
本発明の光半導体素子収納用パッケージによれば、光ファイバを容器本体に固定する光ファイバ固定用部材を軟化点が200〜400℃の金属ろう材から成るものとしたことから、光ファイバは、光ファイバ固定用部材を200〜400℃の低温度で加熱して軟化溶融することにより光ファイバ固定用部材に外周が覆われた状態で固定され、溝と光ファイバとの間の空隙をなくすことが可能となり、その結果、この接合部にレーザ等の光学素子が発生する熱が印加された場合においても、光ファイバの固定位置が変動して伝送損失が増加したり光ファイバに断線やクラックが発生することはなく、光伝送特性が大きく低下してしまうことがない。
【0011】
また、光ファイバ固定用部材が軟化点が200〜400℃の金属ろう材から成り、加工性に優れることから、深さが125μm程度、幅が500μm以下の溝を精度良く容易に加工することができる。さらには、溝の加工精度が多少低い場合においても、光ファイバを光ファイバ固定用部材に、これを200〜400℃の低温度で加熱して軟化溶融することにより固定することから、光ファイバの光軸が所定位置からずれて固定されることはなく、その結果、光ファイバと光学素子との間での伝送損失が大きくなってしまうこともない。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の光半導体素子収納用パッケージを添付の図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の光半導体素子収納用パッケージの実施の形態の一例を示す部分斜視図であり、この図において、1は容器本体、2は光ファイバ固定用部材、3は蓋体であり、主にこれらで本発明の光半導体素子収納用パッケージが構成されている。
【0013】
容器本体1は、縦・横の長さおよび高さが数mm〜数10mmで、炭素鋼やその合金・ステンレス鋼・Fe−Ni−Co系合金・Fe−Ni系合金等の鉄を主成分とする低熱膨張係数合金や耐熱合金、Niを主成分とする耐熱合金、WやMoおよびそれらの合金、超硬合金、サーメット等の各種金属材料やセラミックス等の無機絶縁材料から成る。そして、その上面中央部にLD、PD等の光半導体素子(図示せず)の搭載部を、外周部に搭載部を取り囲む枠部1aを設けて成り、この枠部1aの上面には枠部1aの外周縁から内周縁にかけて、縦・横の長さがそれぞれ0.5〜1.5mmおよび3〜4mmの切欠き部1bが形成されている。そして、容器本体1の搭載部には、光半導体素子がガラス等の接着材を介して接着固定される。
【0014】
また、容器本体1の枠部1aには、通常、光半導体素子と外部電気回路(図示せず)との電気的接続を行なうためのFe−Ni−Co合金等の金属材料から成るリード端子(図示せず)が、通常その一端が内部に、他端が外部に導出するように、ホウ珪酸系ガラス等から成るリード端子封止材(図示せず)を介して固定されており、リード端子の一端と光半導体素子の電極とをボンディングワイヤ等の電気的接続部材(図示せず)を介して電気的に接続するとともに、他端を外部電気回路に電気的に接続することにより、光半導体素子と外部電気回路とが電気的に接続される。
【0015】
このような容器本体1は、例えば容器本体1がFe−Ni−Co合金から成る場合、Fe−Ni−Co合金の母材を従来周知の切削加工やプレス加工、あるいは金属射出成形法(MIM)等により凹凸加工・打ち抜きを施すことにより、所定の形状に形成される。
【0016】
そして、切欠き部1bには、上面に光ファイバ(図示せず)を容器本体1の外側から内側にかけて導入するための溝2aが形成された、軟化点が200〜400℃の金属ろう材から成る光ファイバ固定用部材2が、その表面と枠部1aの表面とが略同一高さとなるように嵌着されている。そして本発明の光半導体素子収納用パッケージにおいてはこのことが重要である。
【0017】
本発明の光半導体素子収納用パッケージによれば、光ファイバを容器本体1に固定する光ファイバ固定用部材2を軟化点が200〜400℃の金属ろう材から成るものとしたことから、光ファイバは、光ファイバ固定用部材2を200〜400℃の低温度で加熱して軟化溶融することにより光ファイバ固定用部材2に外周が覆われた状態で固定され、溝2aと光ファイバとの間の空隙をなくすことが可能となり、その結果、この接合部に光半導体素子が発生する熱が印加された場合においても、光ファイバの固定位置がずれて伝送損失が増加したり光ファイバに断線やクラックが発生することはなく、光伝送特性が大きく低下してしまうことがない。
【0018】
また、光ファイバ固定用部材2が軟化点が200〜400℃の金属ろう材から成り、加工性に優れることから、深さが125μm程度、幅が500μm以下の溝2aを精度良く容易に加工することができる。さらには、溝2aの加工精度が多少低い場合においても、光ファイバを光ファイバ固定用部材2に、これを220〜350℃の低温度で加熱して軟化溶融することにより固定することから、光ファイバの光軸が所定位置からずれて固定されることはなく、その結果、光ファイバと光半導体素子との間での伝送損失が大きくなってしまうこともない。
【0019】
このような光ファイバ固定用部材2は、軟化点が200〜400℃の半田やAu−Sn系合金、Au−Ge系合金、Au−Si系合金等の金属ろう材から成り、軟化点が200℃未満であると光半導体素子が作動する際に発生する熱によって金属ろう材が軟化する危険性があり、400℃を超えると光ファイバを固定する際に光ファイバへ熱的影響を与える危険性がある。従って、光ファイバ固定用部材2を構成する金属ろう材の軟化点は200〜400℃であることが重要である。
【0020】
このような切欠き部1bは枠部1aに1個、あるいは2個以上の複数個設けても何ら問題なく、必要に応じて所望の箇所に必要数形成される。また、溝2aも、光ファイバ固定用部材2に、必要に応じて所望の箇所に必要数形成される。なお、溝の断面形状は、U字形状やV字形状・半円形状・正方形状・長方形状等任意の形が考えられ、なかでもV字形状とすることにより光ファイバを溝2aに容易に収納することができるとともに位置精度よく固定することが可能となる。
【0021】
なお、溝2aの断面は、深さが130〜210μm、幅が130〜210μmであり、光ファイバの直径よりも5〜85μm程度大きい寸法に形成されている。深さが130μm未満では、光ファイバの周囲に封止材料が充填される空間が無いために封止時に光ファイバが封止材から押さえつけられる事になり、光ファイバに外部応力がかかることから光学特性が劣化する傾向があり、210μmを超えると封止不良となる傾向がある。また、幅が130μm未満では光ファイバの周囲に封止材料が充填される空間が無いために、封止時に封止材が光ファイバの周囲に無理に回り込もうとするために光ファイバに応力を与え、その結果、光学特性が劣化する傾向があり、210μmを超えると光ファイバのピッチと合わず、光ファイバがセットできなくなる傾向がある。さらに、光ファイバの直径よりも5μm以上長いと光ファイバに無理な外部応力がかかることなく、良好に封止される傾向があり、85μmを超えて長いと気密不良が発生する傾向がある。
【0022】
このような光ファイバ固定用部材2は、例えばAu−Sn系合金から成る場合、Au−Sn系合金の母材を従来周知の切削加工することにより、溝2aを有する形状に形成される。あるいは、枠部1aと同じ厚みのAu−Sn系合金の板を縦・横の長さが切欠き部1bの縦・横の長さと略同一で、溝2aを有する形状に金型で打ち抜くことにより形成される。
【0023】
また、容器本体1の切欠き部1bへの光ファイバ固定用部材2の嵌着は、次に述べる方法により行なわれる。
まず、切欠き部1bの内面に、例えばめっき法を用いてメタライズ層を形成し、次にこのメタライズ層が形成された切欠き部1bへ光ファイバ固定用部材2を挿入し、しかる後、メタライズ層の軟化点以上の温度でメタライズ層を軟化溶融することにより、切欠き部1bの内面に光ファイバ固定用部材2が嵌着される。
【0024】
なお、メタライズ層は、例えばNi層/Au層から成り、Ni層の厚みはAu層との密着をよくするという観点からは0.5μm以上とすることが好ましく、枠部1aとの密着をよくするという観点からは6μm以下とすることが好ましい。Au層の厚みは、光ファイバ固定用部材2との濡れ性を向上させるという観点からは0.5μm以上とすることが好ましく、また、1.5μmを超えると光ファイバ固定用部材2を構成する金属ろう材と金属間化合物を形成し、接合強度が劣化してしまう危険性がある。
【0025】
そして、容器本体1の光半導体素子の搭載部に光半導体素子を実装後、溝2aの内部に容器本体1の外側から内側にかけて光ファイバを載置し、次に、枠部1aおよび光ファイバ固定用部材2の上面に、容器本体1との間の空間に光半導体素子を気密に収容する蓋体3を金属ろう材から成る封止材4を介して接合し、しかる後、光ファイバ固定用部材2および封止材4を構成する金属ろう材を加熱溶融することにより、光ファイバが容器本体1に固定されるとともに蓋体3が容器本体1に気密に接合される。
【0026】
なお、封止材4となる金属ろう材は、光ファイバ固定用部材2を構成する金属ろう材と同じ金属ろう材を用いることが好ましく、同じ金属ろう材を用いることにより、200〜400℃と低温度で蓋体3を容器本体1に接合することができる。また、このような封止材4は、蓋体3の容器本体1と接合される側の主面の全面にあらかじめ被着しておけばよい。
【0027】
また、光ファイバを固定する際、光ファイバの被覆全部を剥いで光ファイバの芯線のみを光ファイバ固定用部材2に固定する場合は、光ファイバの芯線を溝2aに載置し、蓋体3を容器本体1に載置したのち、これらを炉の中で200〜400℃に加熱することにより容器本体1と蓋体3とが気密に接合される。また、被覆が一部残った状態で光ファイバの芯線を光ファイバ固定用部材2に固定する場合は、被覆が溶解しないように、例えばシーム溶接を用いて封止部分のみを加熱溶融することにより容器本体1と蓋体3とが気密に接合される。
【0028】
なお、加熱溶融時に、Au−Sn系半田やAu−Ge系半田のような金属ろう材が酸化すると、封止不良を起こす危険性があるので、不活性雰囲気中で加熱溶融することが好ましい。また、光ファイバは、その芯線の表面に、例えばAuやその合金からなるメタライズ層を被着形成しておくと、金属ろう材との濡れ性が良好となり、より気密信頼性が良好となる。
【0029】
かくして本発明の光半導体素子収納用パッケージによれば、容器本体1の搭載部に光半導体素子を接着剤を介して接着固定するとともに、光半導体素子の各電極をリード端子にボンディングワイヤ等の電気的接続手段を介して電気的に接続させ、しかる後、光ファイバを容器本体1の内部側の端面が光半導体素子と対向するように光ファイバ固定用部材2の溝2aの内部に載置し、さらに蓋体3を枠部1aおよび光ファイバ固定用部材2の上面に、容器本体1との間の空間に光半導体素子を気密に収容するように載置し、しかる後、光ファイバ固定用部材2および封止材4を構成する金属ろう材を加熱溶融することにより光ファイバが接続された光半導体装置となる。
【0030】
【実施例】
次の試料を作成して、パッケージの気密封止性を確認した。
容器本体は、材料がFe−Ni−Co合金で、外形が20mm×30mm×5mmで、枠部の厚みが1.0mmものを用いた。切欠き部および光ファイバ固定用部材の縦・横の長さはそれぞれ2.0mmおよび5.0mmとし、溝は8個、溝の断面形状は半円形状、溝の幅・深さはそれぞれ0.18mmおよび0.18mm、光ファイバは直径0.125mmのものを用いた。
【0031】
また、光ファイバ固定用部材の材料としては、軟化点が190℃のSn−Zn−Bi系合金、軟化点が204℃のSn−Ag−Cu−Bi−In系合金、軟化点が217℃のSn−Ag−Cu系合金、軟化点が240℃のSn−Sb系合金、軟化点が 278℃のAu−Sn系合金、軟化点が356℃のAu−Ge系合金、軟化点が400℃のGe−Zn系合金、および軟化点が411℃のSb−Zn系合金に切削加工により溝を形成したものを用いた。さらに、蓋体を封止する封止材としては、Au−Sn半田を用いた。
【0032】
実験は、上記材料を用いて、それぞれの軟化点以上の温度でAu−Sn半田および金属ろう材を加熱溶融して光半導体装置を製作して、ヘリウムリークと光ファイバの光学特性の評価とを行なった。
【0033】
ヘリウムリーク試験は、ヘリウムガス吹き付けの条件で、1.0×10−9Pa・m/s以上を良品と判定した。また、光ファイバの光学特性の評価は、信号の挿入損失が、0.15dB以下を良品とした。実験結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
Figure 2004151219
【0035】
実験結果から、金属ろう材の軟化点が190℃の試料(No.1)では、ヘリウムリーク量が1.1×10−9Pa・m/s以下の試料が5/30個発生し、また、挿入損失が平均で0.23dBと大きい値となった。
【0036】
また、金属ろう材の軟化点が411℃の試料(No.8)では、ヘリウムリーク量が1.1×10−9Pa・m/s以下の試料が4/30個発生し、また、挿入損失が平均で0.3dBと大きい値となった。
【0037】
これに対して、軟化点が200〜400℃の間では、ヘリウムリーク量が全て1.0×10−9Pa・m/s以上、挿入損失もそれぞれ平均で0.15dB以下と小さい値となった。従って、本発明の光半導体素子収納用パッケージは、気密性が確保でき光学特性の劣化も極めて少ない事が確認できた。
【0038】
なお、本発明の光半導体素子収納用パッケージは、上記の実施の形態の一例に限定されるものではなく、上述の例では容器本体が一体的に形成されている例を示したが、底部と枠部とが別々に形成されていてもよい。
【0039】
【発明の効果】
本発明の光半導体素子収納用パッケージによれば、光ファイバを容器本体に固定する光ファイバ固定用部材を軟化点が200〜400℃の金属ろう材から成るものとしたことから、光ファイバは、光ファイバ固定用部材を200〜400℃の低温度で加熱して軟化溶融することにより光ファイバ固定用部材に外周が覆われた状態で固定され、溝と光ファイバとの間の空隙をなくすことが可能となり、その結果、この接合部にレーザ等の光学素子が発生する熱が印加された場合においても、光ファイバの固定位置が変動して伝送損失が増加したり光ファイバに断線やクラックが発生することはなく、光伝送特性が大きく低下してしまうことがない。
【0040】
また、光ファイバ固定用部材が軟化点が200〜400℃の金属ろう材から成り、加工性に優れることから、深さが130μm〜210μm程度、幅が130μm〜210μm程度の溝を精度良く容易に加工することができる。さらには、溝の加工精度が多少低い場合においても、光ファイバを光ファイバ固定用部材に、これを200〜400℃の低温度で加熱して軟化溶融することにより固定することから、光ファイバの光軸が所定位置からずれて固定されることはなく、その結果、光ファイバと光学素子との間での伝送損失が大きくなってしまうこともない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光半導体素子収納用パッケージの実施の形態の一例を示す部分斜視図である。
【符号の説明】
1・・・・・容器本体
1a・・・・枠部
1b・・・・切欠き部
2・・・・・光ファイバ固定用部材
2a・・・・溝
3・・・・・蓋体
4・・・・・封止材

Claims (1)

  1. 上面中央部に光半導体素子の搭載部を、外周部に前記搭載部を取り囲む枠部を設けて成り、該枠部の上面に前記枠部の外周縁から内周縁にかけて切欠き部が形成された容器本体と、前記切欠き部に嵌着され、上面に光ファイバを前記容器本体の外側から内側にかけて導入するための溝が形成された、軟化点が200〜400℃の金属ろう材から成る光ファイバ固定用部材と、前記枠部および前記光ファイバ固定用部材の上面に接合され、前記容器本体との間の空間に前記光半導体素子を気密に収容する蓋体とから成ることを特徴とする光半導体素子収納用パッケージ。
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