JP2004150573A - 接合構造 - Google Patents

接合構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2004150573A
JP2004150573A JP2002318011A JP2002318011A JP2004150573A JP 2004150573 A JP2004150573 A JP 2004150573A JP 2002318011 A JP2002318011 A JP 2002318011A JP 2002318011 A JP2002318011 A JP 2002318011A JP 2004150573 A JP2004150573 A JP 2004150573A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frame
molten resin
joint
resin
side cover
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2002318011A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Suzuki
陽 鈴木
Kenshiro Abe
健四郎 阿部
Toru Oguma
徹 小熊
Akiyoshi Yokoi
昭佳 横井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2002318011A priority Critical patent/JP2004150573A/ja
Publication of JP2004150573A publication Critical patent/JP2004150573A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electrophotography Configuration And Component (AREA)
  • Connection Of Plates (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】注入樹脂量を増やすことなく簡素な構成で接合強度を確保する接合構造を提供する。
【解決手段】凹部23e3が設けられたサイドカバー23と、凹部23e3に隙間(W1,W2,W3)を有して嵌合する凸部40h1が設けられたトナー収納枠体40と、を隙間に注入された溶融樹脂が固化し接合する接合構造であって、サイドカバー23またはトナー収納枠体40に設けられ、溶融樹脂を隙間まで導く注入流路23e2と、凸部40h1に設けられたシボ70と、を有する。これにより、注入樹脂量を増やすことなく簡素な構成で接合強度を確保することができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の樹脂成型品の接合構造に関し、特に、電子写真画像形成装置に着脱可能なプロセスカートリッジを構成する複数の樹脂成型品の接合に適用して好適なものである。
【0002】
ここで、電子写真画像形成装置とは、電子写真画像形成方式を用いて記録媒体に画像を形成するものである。電子写真画像形成装置としては、例えば、電子写真複写機、電子写真プリンタ(例えばレーザービームプリンタ、LEDプリンタ等)、ファクシミリ装置及びワードプロセッサ等が含まれる。
【0003】
なお、前述プロセスカートリッジとは、帯電手段、現像手段またはクリーニング手段と電子写真感光体とを一体的にカートリッジ化し、このカートリッジを画像形成装置本体に対して着脱可能とするものである。あるいは、帯電手段、現像手段、クリーニング手段の少なくとも一つと電子写真感光体とを一体的にカートリッジ化して画像形成装置本体に着脱可能とするものである。あるいは、少なくとも現像手段と電子写真感光体とを一体的にカートリッジ化して画像形成装置本体に着脱可能とするものである。
【0004】
【従来の技術】
従来、電子写真画像形成プロセスを用いた電子写真画像形成装置においては、電子写真感光体ドラム(以下感光体ドラム)と該感光体ドラムに作用するプロセス手段を一体的にカートリッジ化して、このカートリッジを電子写真画像形成装置本体に対して着脱可能に装着するプロセスカートリッジ方式が採用されている。
【0005】
このようなプロセスカートリッジ方式においては、感光体ドラムと、帯電手段、現像手段およびクリーニング手段の少なくとも一つあるいは少なくとも現像手段とを一体的にカートリッジ化して、このカートリッジを電子写真画像形成装置本体に対して着脱可能とするもの等がある。
【0006】
この種のプロセスカートリッジ方式によれば、装置のメンテナンスをサービスマンによらずにユーザー自身で行うことができるので格段に操作性を向上させることができる。そのため、このプロセスカートリッジ方式は、電子写真画像形成装置において広く用いられている。
【0007】
また、この種のプロセスカートリッジにおいて、感光体ドラムやクリーニング手段等を一体的にユニット化した感光体ユニットと、現像スリーブやトナー収納容器等をユニット化した現像装置ユニットとを結合して一体的なカートリッジとしたものも知られている。
【0008】
次に、プロセスカートリッジを構成する複数の部品を接合する従来の形態を図3、図6、図7、図8、図10を用いて説明する。図3はプロセスカートリッジの側面断面図、図6乃至図8は枠体とサイドカバーとの接合部の部分断面図、図10はプロセスカートリッジの上面断面図である。
【0009】
図3に示すように、プロセスカートリッジBを含めた電子写真画像形成において、プロセスカートリッジBは感光体ドラム7、クリーニングブレード17aを一体的に支持しているドラム枠体19、現像ローラ10、現像ブレード12を一体的に支持している現像枠体13、現像剤としてのトナーを収納している現像剤収納枠体40の3つの枠体により構成されている。
【0010】
さらには、図6(a)と図10に示すように、これら3枠体を一体的に支持するために枠体の両側面でサイドカバー22、23とで挟み込み、各枠体とサイドカバー間で形成された、接合部35、36の隙間154に溶融樹脂を注入することにより接合固定している(図6(a)は、図10に示す、サイドカバー23の樹脂接合部23e、トナー収納枠体40の樹脂接合部40hを拡大したものである。)。
【0011】
さらに前記構成を図10を用いて詳細に説明すると、ドラム枠体と現像剤収納枠体をサイドカバーで両サイドから挟む構成のため、ドラム枠体19と現像剤収納枠体40との長手(サイドカバー間を結んだ方向)寸法のバラツキが生じる。
【0012】
よってあらかじめ一方の枠体(例えばドラム枠体19)は、両サイドをビスによりサイドカバーと突き当て固定し、他方の枠体(例えば現像剤収納枠体40)は前記寸法のバラツキを考慮し片側のサイド端部はビスによりサイドカバーと突き当て固定しており、他方の端部はサイドカバーと隙間W1、W2,W3を空けており、図6記載の接合部35、36の隙間154に溶融樹脂37を注入することにより接合固定し、プロセスカートリッジとして成り立っている。
【0013】
また、二層押出成型品において、シボ模様を形成したコア部と該コア部の表面に被覆されたスキン部について、例えば、特許文献1に開示されている。
【0014】
【特許文献1】
特開平7−125040号公報(第1図)
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記プロセスカートリッジにおいては、以下のような問題があった。
【0016】
前述のように、サイドカバーと、例えば、現像枠体端部との接合部は隙間W1,W2,W3をあらかじめ空けているが、図6の第一の接合部35を形成し接合強度を確保している部分の隙間W3が各部品の単品公差の影響において最も大きくなる場合は、接合部35、36の隙間154が広がる(大きくなる)。
【0017】
そのため、接合用の溶融樹脂37を常に一定量で注入すると、各枠体の接合部を形成している接合面60、61と溶融樹脂37の接触面積が図8(b)のように(図6(b)、図7(b)に対し)減少するため、図13に示す通り、ある隙間W3xを超えると接合強度(引っ張り強度)が、著しく低下してしまう。
【0018】
本発明は上記の従来技術の課題を鑑みてなされたもので、その目的とするところは、接合部を形成する接合面間の距離が変化しても、注入樹脂量を増やすことなく簡素な構成で効果的に接合強度を確保する接合構造及びこの構造を好適に採用するプロセスカートリッジを提供するものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明にあっては、
二つの成型品の間に形成された接合部に注入された溶融樹脂が固化し前記二つの成型品を接合する接合構造であって、
前記二つの成型品の一方に設けられ、前記溶融樹脂を前記接合部まで導く注入流路と、
前記接合部を挟んで対向する接合面のうち、注入された溶融樹脂が接する表面積が小さい接合面に形成された凹凸と、
を有することを特徴とする。
【0020】
ここで溶融樹脂とは、一時的に高温状態にすることで溶融状態になる樹脂に限らず、常温常圧で溶融状態である樹脂であってもかまわない。すなわち接合部に注入する時点で注入流路を通過できるものであれば、材質を特に限定されるものではない。また、溶融樹脂の固化は、例えば、自然冷却や乾燥や紫外線照射あるいは化学変化により行われる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。また、以下の説明で一度説明した部材についての材質、形状などは、特に改めて記載しない限り初めの説明と同様のものである。
【0022】
(画像形成装置全体の説明)
はじめに、本発明に係る接合構造を好適に用いることができるプロセスカートリッジおよびこれを着脱可能に装着する電子写真画像形成装置の全体構成について、図2及び図3を参照して概略説明する。図2は、本実施の形態に係る電子写真画像形成装置Aの構成を示す概略構成図であり、図3は、本実施の形態に係る電子写真画像形成装置Aに着脱可能なプロセスカートリッジBの断面図である。
【0023】
なお、電子写真画像形成装置は、電子写真画像形成プロセスを用いて、記録紙、OHPシート、布等の記録媒体に画像を形成する装置であり、例えば、電子写真複写機、電子写真プリンタ(例えば、LEDプリンタ、レーザービームプリンタ等)、電子写真ファクシミリ装置、および電子写真ワードプロセッサ等が含まれるが、本実施形態においては、特に、電子写真式のレーザービームプリンタを例にとって説明する。
【0024】
画像形成装置(本実施の形態では、レーザービームプリンタ)Aは、電子写真感光体ドラム7(以下感光体ドラム)を有する。感光体ドラム7は、帯電手段である帯電ローラ8によって帯電され、次いで、レーザーダイオード、ポリゴンミラー、レンズ、反射ミラーを有する光学手段1から画像情報に応じたレーザービーム光を照射することによって感光体ドラム7に画像情報に応じた潜像が形成される。
【0025】
その後、現像剤収納枠体(以下トナー収納枠体)40に収納した現像剤(以下トナーという)を現像ブレード12により現像ローラ10表面に薄層担持し、現像ローラ10に現像バイアスを印加することによって、潜像に応じて感光体ドラム7にトナーを供給しトナー像を形成する。
【0026】
一方、トナー像の形成と同期して、給紙カセット3aにセットした記録媒体2をピックアップローラ3b、搬送ローラ対3c、3d、3eで転写位置へと搬送する。転写位置には、転写手段としての転写ローラ4が配置されており、電圧を印加することによって、感光体ドラム7上のトナー像を記録媒体2に転写する。
【0027】
トナー像の転写を受けた記録媒体2は、搬送ガイド3fを介して定着手段5へと搬送する。定着手段5は、駆動ローラ5cおよびヒータ5aを内蔵した定着ローラ5bを備え、通過する記録媒体2に熱および圧力を加えて転写されたトナー像を記録媒体2上に定着する。
【0028】
記録媒体2は、排出ローラ対3g、3hで搬送され、反転経路3iを経由して排出トレイ6へと排出される。排出トレイ6は、電子写真画像形成装置Aの上面に設けられている。なお、揺動可能なフラッパ3jを動作させ、反転経路3iを介することなく記録媒体2を排出することもできる。本実施形態では、ピックアップローラ3b、搬送ローラ対3c、3d、3e、搬送ガイド3f、排出ローラ対3g、3h等によって搬送手段3を構成している。
【0029】
転写ローラ4によってトナー像を記録媒体2に転写した後の感光体ドラム7は、クリーニング手段17によって感光体ドラム7上に残留したトナーを除去した後、次の画像形成プロセスに供される。クリーニング手段17は、感光体ドラム7に当接して設けられた弾性クリーニングブレード17aによって感光体ドラム7上の残留トナーを掻き落として廃トナー溜め17bへと集める。
【0030】
(プロセスカートリッジの枠体構成)
次に、プロセスカートリッジBの構成について図11及び図12を用いて説明する。図11、図12はプロセスカートリッジBの分解斜視図である。
【0031】
プロセスカートリッジBは、以下に示す感光体ユニット21と現像装置ユニット20を結合し一体化することによって構成される。
【0032】
感光体ユニット21は、図3、図11、図12に示すように、感光体ドラム7、や帯電ローラ8及び弾性クリーニングブレード17a等を含むクリーニング手段17は、ドラム枠体19に取付けられ、一体的に感光体ユニット21を構成している。
【0033】
現像装置ユニット20は、図3、図11に示すように、本実施の形態のプロセスカートリッジBの現像手段として、トナーを収容しているトナー収納枠体40、現像ローラ10及び現像ブレード12を保持する移動枠体41からなる現像枠体13により構成される。
【0034】
(感光体ユニットと現像装置ユニットとサイドカバーの結合)
図11に示すように、感光体ユニット21と現像装置ユニット20をサイドカバー22,23で両サイドから挟み一体的に支持する構成のため、図10に示すようにドラム枠体19と現像剤収納枠体40との長手(サイドカバー間を結んだ方向)寸法のバラツキが生じる。
【0035】
よって、あらかじめ一方の枠体(例えばドラム枠体19)は、両サイドをビス28によりサイドカバー22、23と突き当て固定し、他方の枠体(例えば現像剤収納枠体40)は前記寸法のバラツキを考慮し片側のサイド端部はビス28によりサイドカバー22と突き当て固定しており、他方の端部はサイドカバー23と隙間W1、W2,W3(樹脂接合部23e、40hの部分拡大図の図1参照)を空けており、図4に示す接合部35、36の隙間154に溶融樹脂37を注入することにより接合固定し、プロセスカートリッジとして成り立っている。
【0036】
(サイドカバーと現像装置ユニットの樹脂接合)
次に、サイドカバー23と現像装置ユニット20の樹脂接合による固定について説明する。
【0037】
図10、図11及び図12に示すように、サイドカバー23と現像装置ユニット20のトナー収納枠体40には、互いを結合固定するための樹脂接合部23e、40hが設けられており、図4に示す該樹脂接合部23e、40hの隙間154に溶融樹脂を注入することにより固定される。
【0038】
図12に示すように、現像装置ユニット20はサイドカバー23の基準ボス23bと現像装置ユニット20の基準穴20bとを嵌合させることによって、感光体ドラム7の長手方向に垂直な方向の位置が決まる。このとき、図10に示すドラム枠体19の長手寸法S、現像装置ユニット20の長手寸法T1、T2、サイドカバー22の段差寸法U、サイドカバー23の段差寸法V1、V2の寸法のばらつきを考慮し、サイドカバー23の樹脂接合部23eと現像装置ユニット20の樹脂接合部40hとは隙間W1、W2、W3(図1が部分拡大図)を持つように構成される。
【0039】
前述の隙間W1、W2は、各部品の公差及び組立てのバラツキ公差を考慮し、部品同士が干渉しないよう、最小でも0(ゼロ)以上になるように決定する。
【0040】
本実施の形態に係るプロセスカートリッジは、前述を考慮した結果、W1、W2は中心値0.6mm±0.6mm(0mm〜1.2mm)の範囲となるように設定している。
【0041】
また、W3については、図5(a)に示すように第一の接合部35を形成し接合強度を確保している部分であるため、常に隙間を確保し溶融樹脂37を注入する必要があり、W3は中心値1.0mm±0.6mm(0.4mm〜1.6mm)の範囲となるように設定している。
【0042】
樹脂接合部23e、40hをさらに図4を用いて詳細に説明する。図4(a)は本実施の形態に係る接合構造の断面図、図4(b)は接合構造に溶融樹脂を注入した状態における断面図、図4(c)は接合部における溶融樹脂の形状を示す斜視図である。図4(a)に示す通り、サイドカバー23の樹脂接合部23eは、溶融樹脂を注入するための注入口23e1、注入流路23e2及び接合部を形成する略円筒形の突出部23e3を有している。
【0043】
また、現像装置ユニット20のトナー収納枠体40が形成する樹脂接合部40hは、接合部を形成する略円筒状の突出部40h1とその肉抜き40h3、サイドカバー23の突出部23e3の外径より大きい内径の円筒部40h2、そして溶融樹脂37との接合面61(図8(a)参照)にシボ70を有している。
【0044】
そして、サイドカバー23と現像装置ユニット20を接合するための溶融樹脂はサイドカバー23の注入口23e1から注入される。注入された溶融樹脂は注入流路23e2を通って下流側開口23e4に到達後、注入流路23e2と直交する面に円板状に広がる第一の接合部35を形成し、その後、突出部23e3の内周と突出部40h1の外周の間に第二の接合部36を形成する。
【0045】
その結果、注入された溶融樹脂37は図4(b)に示す状態となり、サイドカバー23と現像装置ユニット20のトナー収納枠体40が固定される。
【0046】
次に、前述接合面61に設けたシボ70に関して詳細に説明する。
【0047】
前述のように従来では図8(a)のように隙間W3が最大(max)の場合、接合用の溶融樹脂37を常に一定量で注入しているとすると、各枠体の接合部を形成している接合面60、61と溶融樹脂37の接触面積が図8(b)のように(図6(b)、図7(b)に対し)減少する。
【0048】
そのため、矢印M方向の引っ張り強度が図13に示すようにW3隙間max=1.6mmでは、製品機能として要求される強度70N/1点 以上を満足することができなかった。
【0049】
これは、図6(c)、図7(c)に示すように、トナー収納枠体40の略円筒状の突出部40h1の破壊(破断)による破壊面80の径がφd1、φd2の円柱の引っ張り強度が接合強度となっている。これに対し、図8(a)のように隙間W3が最大の場合に溶融樹脂37を注入し、矢印M方向に各々の枠体(サイドカバー、トナー収納枠体)を引っ張ると図8(c)のように破壊ではなく、接合面61から分離してしまっていたことによるものである。
【0050】
よって本実施の形態においては、この問題を解決すべく、図1に示すように接合面60(接合面61)にシボ70を設けている。図1は本実施の形態に係るプロセスカートリッジの樹脂接合構造の主断面概略図及びその部分拡大図、図7は他の実施の形態に係るプロセスカートリッジの樹脂接合構造の主断面概略図である。
【0051】
シボ70は、少なくとも注入された溶融樹脂が接する接合面の表面積が小さくなる枠体もしくはサイドカバー側の接合面に設けている(図1、図5(a)、図9(b))。
【0052】
これは、前述のように引っ張り強度を測定すると、必ず溶融樹脂37との接触面積が小さい側から分離するためである。ただし、図9(a)のように接合部を形成する両方の枠体にシボ70を設けることにより、接合強度のマージンアップも可能である。
【0053】
また、隙間W1〜W3の可動方向が注入方向X(図1参照)に平行であることが望ましい。この構成により、注入方向Xと同じ方向に互いの部材が可動可能であるため、注入された溶融樹脂37が枠体とサイドカバーを押し返しても、枠体とサイドカバーが注入方向と垂直な方向へずれることを防止することができる。
【0054】
また、シボ深さG(大きさ)は、図13、図14の検討結果より本実施の形態では20μm〜40μmが望ましい。
【0055】
また、シボ深さGが接合強度(引っ張り強度)をアップ(向上)させるのは、接合面積(接触面積)が広がるのと、シボ山72の頂点を溶融樹脂37の熱量Qcalによって溶かすことによる融着のためである。
【0056】
また、本実施の形態では、シボ深さGが20μmより小さいと接合面積(接触面積)の増加率が微小のため、接合強度アップへの貢献度が少なくなる。一方、シボ深さGが40μmより大きいとシボ山72の頂点を溶融樹脂37の熱量Qcalによって溶かすことによる融着があまり期待できず、かつシボ谷71への密着、融着が少なくなる。
【0057】
また、本実施の形態ではシボ深さGが60μmより大きいと、シボ70を形成しているトナー収納枠体40の接合面61を射出成形法にて作る際、型抜き方向をZとすると、金型から本成型品(トナー収納枠体40)と取り出す際に、シボ70を形成する金型の部分(シボ谷71、シボ山72を形成している非斜線部)と、成型品(トナー収納枠体40)のシボ70がこすれて、成型品の不良名”スリキズ”が発生する。
【0058】
ただし、上述の問題が発生しやすいのは、本実施の形態の型抜き方向Zに対する接合部を形成する略円筒状の突出部40h1の接合部36の角度θが約20℃より小さい場合である。よって前記角度θが大きくなれば、シボ深さを大きくしても、スリキズがおきにくい。また前記角度θが小さくなればシボ深さは小さくする必要がある。
【0059】
以上、本実施の形態では、接合部の隙間W3が変化する場合で隙間が最大(max)の場合の強度アップ方法について説明してきたが、接合部の隙間W3が変化しない場合でも、接合面にシボを設けることで、より少ない溶融樹脂37で製品に必要な接合強度(引っ張り強度)を確保することが可能である。
【0060】
なお、前述まで接合面60もしくは61にシボを設けることで接合部の隙間W3maxでも必要強度を確保することが可能であるとしたが、シボはあくまで代表例であり、同様の凹凸深さを接合面に設けることができるのであれば、他の方法でももちろんかまわない。
【0061】
例えば、前記成型品シボ部を形成している金型部を、ブラスト、ホーニングする方法等が考えられる。
【0062】
また、本実施の形態において、接合される二つの枠体、すなわちサイドカバー23とトナー収納枠体40の材質はHIPS(ハイインパクトポリスチレン)を使用し、注入樹脂も同じくHIPS材を選定した。材質はこれに限定されるものではないが、注入樹脂は接合する枠体樹脂と相溶性のある樹脂を用いることで効果的に接合を行うことができる。
【0063】
以上、本発明の好適な実施形態について例示的に説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、以下の実施態様を含むものである。また以下の実施態様の一部を可能な限り適宜組み合わせたものも含むものである。
【0064】
(実施態様1)
二つの成型品の間に形成された接合部35,36に注入された溶融樹脂37が固化し前記二つの成型品を接合する接合構造であって、
前記二つの成型品の一方に設けられ、前記溶融樹脂37を前記接合部35,36まで導く注入流路23e2と、
前記接合部35,36を挟んで対向する接合面60,61のうち、注入された溶融樹脂が接する表面積が小さい接合面61に形成された凹凸70と、
を有することを特徴とする接合構造。
【0065】
(実施態様2)
前記二つの成型品を組み付けるとき、前記対向する接合面60,61の間隔Wが、前記注入流路23e2に前記溶融樹脂37を注入する方向Xに変動できることを特徴とする実施態様1に記載の接合構造。
【0066】
(実施態様3)
前記二つの成型品の一方に設けられた凸部23bを前記二つの成型品の他方に設けられた凹部または穴部20bに嵌合することで、前記対向する接合面60,61の一方は、前記対向する接合面60,61の他方に対して前記溶融樹脂37を前記注入流路23e2に注入する方向Xと垂直な方向へ移動することを規制されると共に、前記注入する方向Xへ移動可能であることを特徴とする実施態様1または2に記載の接合構造。
【0067】
(実施態様4)
前記接合面60,61に形成された凹凸70は、平均20μm乃至40μmの深さを有することを特徴とする実施態様1、2または3に記載の接合構造。
【0068】
(実施態様5)
前記接合面60,61に形成された凹凸70は、シボ状に設けられていることを特徴とする実施態様4に記載の接合構造。
【0069】
(実施態様6)
凹部23e3が設けられた第一の成型品と、前記凹部23e3に隙間を有して嵌合する凸部40h1が設けられた第二の成型品と、を前記隙間Wに注入された溶融樹脂37が固化し接合する接合構造であって、
前記第一の成型品または前記第二の成型品に設けられ、前記溶融樹脂37を前記隙間Wまで導く注入流路23e2と、
前記凸部40h1に設けられた凹凸70と、
を有することを特徴とする接合構造。
【0070】
(実施態様7)
前記凸部40h1に形成された凹凸70は、平均20μm乃至40μmの深さを有することを特徴とする実施態様6に記載の接合構造。
【0071】
(実施態様8)
前記凸部40h1に形成された凹凸70は、シボ状に設けられていることを特徴とする実施態様7に記載の接合構造。
【0072】
(実施態様9)
少なくとも二つの枠体と、前記二つの枠体の長手方向の一端に固定される第一のサイドカバー22と、前記二つの枠体を前記第一のサイドカバー22と挟み込み一体構成とする第二のサイドカバー23と、を備え、
電子写真画像形成装置A本体に着脱自在なプロセスカートリッジBにおいて、前記二つの枠体の一端を前記第一のサイドカバー22に固定する第一の固定部22d,22eと、
前記二つの枠体のうち一方の枠体19の他端を前記第二のサイドカバー23に固定する第二の固定部23bと、
前記二つの枠体のうち他方の枠体40と前記第二のサイドカバー23との間に形成された接合部に注入された溶融樹脂37が固化し前記他方の枠体40と前記第二のサイドカバー23とを接合する接合構造と、を備え、
前記接合構造は、
前記他方の枠体40または前記第二のサイドカバー23に設けられ、前記溶融樹脂37を前記接合部まで導く注入流路23e2と、
前記接合部を挟んで対向する接合面60,61のうち、注入された溶融樹脂37が接する表面積が小さい接合面61に形成された凹凸70と、
を有することを特徴とするプロセスカートリッジ。
【0073】
(実施態様10)
前記二つの枠体のうち他方の枠体40と前記第二のサイドカバー23とを組み付けるとき、前記対向する接合面60,61の間隔が、前記注入流路23e2に前記溶融樹脂37を注入する方向Xに変動できることを特徴とする実施態様9に記載のプロセスカートリッジ。
【0074】
(実施態様11)
前記他方の枠体40または前記第二のサイドカバー23に設けられた凸部23bを前記第二のサイドカバー23または前記他方の枠体40に設けられた凹部または穴部20bに嵌合することで、前記対向する接合面60,61の一方は、前記対向する接合面60,61の他方に対して前記溶融樹脂37を前記注入流路23e2に注入する方向Xと垂直な方向へ移動することを規制されると共に、前記注入する方向Xへ移動可能であることを特徴とする実施態様9または10に記載のプロセスカートリッジ。
【0075】
(実施態様12)
前記接合面60,61に形成された凹凸70は、平均20μm乃至40μmの深さを有することを特徴とする実施態様9、10または11に記載のプロセスカートリッジ。
【0076】
(実施態様13)
前記接合面60,61に形成された凹凸70は、シボ状に設けられていることを特徴とする実施態様12に記載のプロセスカートリッジ。
【0077】
(実施態様14)
少なくとも二つの枠体と、前記二つの枠体の長手方向の一端に固定される第一のサイドカバー22と、前記二つの枠体を前記第一のサイドカバー22と挟み込み一体構成とする第二のサイドカバー23と、を備え、
電子写真画像形成装置A本体に着脱自在なプロセスカートリッジBにおいて、前記二つの枠体の一端を前記第一のサイドカバー22に固定する第一の固定部22d,22eと、
前記二つの枠体のうち一方の枠体19の他端を前記第二のサイドカバー23に固定する第二の固定部23bと、
凹部23e3が設けられた前記二つの枠体のうち他方の枠体40または前記第二のサイドカバー23と、前記凹部23e3に隙間Wを有して嵌合する凸部40h1が設けられた前記第二のサイドカバー23または前記他方の枠体40と、を前記隙間Wに注入された溶融樹脂37が固化し接合する接合構造と、を備え、
前記接合構造は、
前記他方の枠体40または前記第二のサイドカバー23に設けられ、前記溶融樹脂37を前記隙間まで導く注入流路23e2と、
前記凸部40h1に設けられた凹凸70と、
を有することを特徴とするプロセスカートリッジ。
【0078】
(実施態様15)
前記凸部40h1に形成された凹凸70は、平均20μm乃至40μmの深さを有することを特徴とする実施態様14に記載のプロセスカートリッジ。
【0079】
(実施態様16)
前記凸部40h1に形成された凹凸70は、シボ状に設けられていることを特徴とする実施態様15に記載のプロセスカートリッジ。
【0080】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、接合部を形成する接合面間の距離(隙間)が変化しても、少ない注入樹脂量でかつ簡素な構成で効果的に接合強度を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係るプロセスカートリッジ樹脂接合部の主断面概略図及びその部分拡大図である。
【図2】本実施の形態に係る電子写真画像形成装置本体の主断面概略図である。
【図3】本実施の形態に係るプロセスカートリッジの概略断面図である。
【図4】(a)は本実施の形態に係る接合構造の断面図、(b)は接合構造に溶融樹脂を注入した状態における断面図、(c)は接合部における溶融樹脂の形状を示す斜視図である。
【図5】(a)本実施の形態の樹脂接合部の断面図(隙間W1,W2,W3が最大値)、(b)本実施の形態の樹脂接合部に溶融樹脂を注入した状態の断面図(隙間W1,W2,W3が最大値)、(c)本実施の形態の樹脂接合部に溶融樹脂を注入し矢印M方向に力をかけて結合した部品を分離した状態の断面図(隙間W1,W2,W3が最大値)である。
【図6】(a)従来の樹脂接合部の断面図(隙間W1,W2,W3が中心値)、(b))従来の樹脂接合部に溶融樹脂を注入した状態の断面図(隙間W1,W2,W3が中心値)、(c)従来の樹脂接合部に溶融樹脂を注入し矢印M方向に力をかけて結合した部品を分離した状態の断面図(隙間W1,W2,W3が中心値)である。
【図7】(a)従来の樹脂接合部の断面図(隙間W1,W2,W3が最小値)、(b))従来の樹脂接合部に溶融樹脂を注入した状態の断面図(隙間W1,W2,W3が最小値)、(c)従来の樹脂接合部に溶融樹脂を注入し矢印M方向に力をかけて結合した部品を分離した状態の断面図(隙間W1,W2,W3が最小値)である。
【図8】(a)従来の樹脂接合部の断面図(隙間W1,W2,W3が最大値)、(b))従来の樹脂接合部に溶融樹脂を注入した状態の断面図(隙間W1,W2,W3が最大値)、(c)従来の樹脂接合部に溶融樹脂を注入し矢印M方向に力をかけて結合した部品を分離した状態の断面図(隙間W1,W2,W3が最大値)である。
【図9】他の実施の形態に係るプロセスカートリッジ樹脂接合部の主断面概略図である。
【図10】本実施の形態におけるプロセスカートリッジの枠体概略構成及び接合部を示す上面断面図である。
【図11】本実施の形態におけるプロセスカートリッジの枠体構成概略を示す斜視図である。
【図12】本実施の形態におけるプロセスカートリッジの枠体構成概略を示す斜視図である。
【図13】隙間W1,W2と引っ張り強度の関係を示すグラフである(シボ有り無しでの比較)。
【図14】シボ深さと引っ張り強度の関係を示すグラフである(隙間W1,W2最大、部品を成形する際のスリキズとの関係も示す)。
【符号の説明】
A 電子写真画像形成装置
B プロセスカートリッジ
X 注入方向
1 光学手段
2 記録媒体
3 搬送手段
4 転写ローラ
5 定着手段
6 排出トレイ
7 感光体ドラム
8 帯電ローラ
10 現像ローラ
12 現像ブレード
13 現像枠体
17 クリーニング手段
19 ドラム枠体
20 現像装置ユニット
20b 基準穴(凹部または穴部)
21 感光体ユニット
22d,22e ビス穴座面(第一の固定部)
22,23 サイドカバー
23b 基準ボス(凸部)
23d ビス穴座面(第二の固定部)
23e 樹脂接合部
23e1 注入口
23e2 注入流路
23e3 突出部(凹部)
23e4 下流側開口
25 ドラム軸
28 ビス
35 (第一の)接合部
36 (第二の)接合部
37 溶融樹脂
40 現像剤収納枠体(トナー収納枠体)
40h 樹脂接合部
40h1 突出部(凸部)
40h2 円筒部
40h3 肉抜き
41 移動枠体
60,61 接合面
70 シボ(凹凸)
71 シボ谷
72 シボ山
80 破壊面
154 隙間

Claims (1)

  1. 二つの成型品の間に形成された接合部に注入された溶融樹脂が固化し前記二つの成型品を接合する接合構造であって、
    前記二つの成型品の一方に設けられ、前記溶融樹脂を前記接合部まで導く注入流路と、
    前記接合部を挟んで対向する接合面のうち、注入された溶融樹脂が接する表面積が小さい接合面に形成された凹凸と、
    を有することを特徴とする接合構造。
JP2002318011A 2002-10-31 2002-10-31 接合構造 Withdrawn JP2004150573A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002318011A JP2004150573A (ja) 2002-10-31 2002-10-31 接合構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002318011A JP2004150573A (ja) 2002-10-31 2002-10-31 接合構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004150573A true JP2004150573A (ja) 2004-05-27

Family

ID=32461257

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002318011A Withdrawn JP2004150573A (ja) 2002-10-31 2002-10-31 接合構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004150573A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013140331A (ja) * 2011-12-09 2013-07-18 Canon Inc カートリッジ
JP2014063200A (ja) * 2011-12-09 2014-04-10 Canon Inc カートリッジ

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013140331A (ja) * 2011-12-09 2013-07-18 Canon Inc カートリッジ
JP2014063200A (ja) * 2011-12-09 2014-04-10 Canon Inc カートリッジ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9377716B2 (en) Unit and image forming apparatus
US7593680B2 (en) Image forming apparatus including a fixing apparatus capable of effectively maintaining fixability for an extended period of use
US8918011B2 (en) Unit and image forming apparatus
JP6274892B2 (ja) 現像剤収容器、カートリッジ、画像形成装置
US20130177334A1 (en) Cartridge
US8095035B2 (en) Developing device, process unit, and image forming apparatus, with supporting members, grooves, and supported developing roller
JP3720802B2 (ja) プロセスカートリッジの再生産方法
US8417152B2 (en) Process cartridge and image forming apparatus
JP5489883B2 (ja) カートリッジ
US10037000B2 (en) Cartridge
JP2004150573A (ja) 接合構造
KR20180127237A (ko) 화상 형성 유닛
JP4981346B2 (ja) 現像装置、プロセスカートリッジ、及び電子写真画像形成装置
JP2005077751A (ja) カートリッジ
JP2006044025A (ja) 樹脂接合体及びプロセスカートリッジ
JP4310091B2 (ja) 現像カートリッジ及びプロセスカートリッジ
JP2004133270A (ja) プロセスカートリッジの再生方法、分解方法およびプロセスカートリッジ
JP2005321735A (ja) クリーニング部材、クリーニング装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP7224899B2 (ja) クリーニングユニット、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP4011882B2 (ja) 現像装置及びプロセスカートリッジ及び画像形成装置
US10452002B2 (en) Developing device
JP2004093589A (ja) 画像形成方法及び装置
JPH0922185A (ja) 現像装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジ
JP2005055502A (ja) 放熱ローラ、定着装置及び画像形成装置
JP2003076144A (ja) 現像装置、プロセスカートリッジおよび電子写真画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20060110