JP2004150528A - クラッチ機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】駆動源からの回転駆動力によって回転操作される第1回転部材と、第1回転部材と同軸状に回転可能な第2回転部材と、第1回転部材に連結された第1端から第2回転部材の周面に沿って延びた作動スプリングと、第1回転部材の正転に伴う作動スプリングの第2端の連れ回りの抑制によって作動スプリングを縮径して第2回転部材に巻き付ける切換操作手段とを備えたクラッチ機構において、よりコンパクト、軽量で、組立て作業が簡単に行えるようにする。
【解決手段】切換操作手段が、作動スプリング10の第2端10c付近に固定設置されたカラー部材14と、カラー部材14の円周状の摺接面に対して径方向の成分を含む付勢力を伴って回転可能に係止された制動部材16a,16bとを備え、制動部材に作動スプリング10の第2端10cと係合する係合部が設けられた構成とした。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、駆動源から得られる回転駆動力によって回転操作されるように支持された第1回転部材と、前記第1回転部材と同軸状に回転可能に支持された第2回転部材と、前記第1回転部材に連結された第1端から前記第2回転部材の周面に沿って延びた作動スプリングと、前記第1回転部材の正転動作に伴う前記作動スプリングの第2端の連れ回りを抑制することで前記作動スプリングを縮径して前記第2回転部材の周面に巻き付け、これによって前記第2回転部材を前記第1回転部材と一体回転させる切換操作手段とを備えたクラッチ機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のクラッチ機構としては、本発明に関連する先行技術文献情報として下記に示す特許文献1がある。
この特許文献1に記されたクラッチ機構では、駆動用モータ(駆動源)によって回転駆動される入力ギヤが設けられており、切換操作手段として、クラッチスプリング(作動スプリング)の係止部が係止されたブッシングと、通電操作に基づいて生じる電磁吸着力によってクラッチディスクを入力ギヤと一体のロータに吸着する電磁石を構成するコイルとが設けられている。コイルに電磁吸着力が発生すると、ブッシングがロータと一体回転し始め、クラッチスプリングが出力ハブ(第2回転部材)に巻き付いて、出力側ハブ(第2回転部材)をロータに一体の入力側ハブ(第1回転部材)と連結状態にする。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−37155号公報(段落番号0066〜0067、第2図、第9図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように特許文献1のクラッチ機構は、切換操作手段として、電磁吸着力を発生させるためのコイルを有し、さらに、コイルへの通電を入り切りするための切換機構が必要であるため、クラッチ機構を十分にコンパクト且つ軽量にし難い、及び、クラッチ機構を組み込んだアクチュエータなどの組立て作業が比較的煩雑であるという問題があった。
【0005】
したがって、本発明の目的は、上に例示した従来技術によるクラッチ機構の持つ前述した欠点に鑑み、よりコンパクト且つ軽量で、組立て作業がより簡単に行えるクラッチ機構を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係るクラッチ機構は、請求項1から7のいずれかに記された特徴構成を備えている。
すなわち、本発明の請求項1によるクラッチ機構は、
駆動源から得られる回転駆動力によって回転操作されるように支持された第1回転部材と、前記第1回転部材と同軸状に回転可能に支持された第2回転部材と、前記第1回転部材に連結された第1端から前記第2回転部材の周面に沿って延びた作動スプリングと、前記第1回転部材の正転動作に伴う前記作動スプリングの第2端の連れ回りを抑制することで前記作動スプリングを縮径して前記第2回転部材の周面に巻き付け、これによって前記第2回転部材を前記第1回転部材と一体回転させる切換操作手段とを備えたクラッチ機構であって、
前記切換操作手段が、前記作動スプリングの第2端付近に固定設置されたカラー部材と、前記カラー部材の円周状の摺接面に対して径方向の成分を含む付勢力を伴って回転可能に係止された制動部材とを備え、前記制動部材に前記作動スプリングの第2端と係合する係合部が設けられていることを特徴構成としている。但し、ここで記した、作動スプリングの第2端と係合する制動部材の係合部とは、何らかの第3の補助連結部材を介して作動スプリングの第2端と係合する係合部を含む意味である。
【0007】
このような特徴構成を備えているために、本発明の請求項1によるクラッチ機構では、
切換操作手段が、実質的に、作動スプリングの第2端付近に固定設置されたカラー部材と、カラー部材の円周状の摺接面に対して径方向の成分を含む付勢力を伴って回転可能に係止された制動部材とからなり、制動部材に作動スプリングの第2端と係合する係合部が設けられているというシンプルな構成を備えているので、電磁吸着力を発生させるためのコイルやコイルへの通電を入り切りする切換機構を設ける必要がなく、その結果、クラッチ機構の嵩をコンパクト且つ軽量にし易く、組立て作業もより簡単に行えるクラッチ機構が得られた。
この請求項1によるクラッチ機構では、第1回転部材が正転動作を開始すると、カラー部材に径方向の成分を含む付勢力を発揮しつつ係止された制動部材が作動スプリングの第2端の連れ回りを抑制されるため、作動スプリングが縮径されて第2回転部材の周面に巻き付き、第2回転部材は第1回転部材と一体回転を開始し、回転駆動力(トルク)の伝達状態が達成される。尚、第2回転部材と第1回転部材の一体回転が開始される時、略同時に制動部材はカラー部材の円周状の摺接面に対して径方向の成分を含む付勢力を保持したまま回転し始める。
また、切換操作手段を構成する制動部材は、カラー部材の円周状の摺接面に対して径方向の成分を含む付勢力に基づいて、カラー部材にいわば自立した形態で係止されているので(圧縮スプリングからなる制動部材の一端をカラー部材の上面に押し付けることを目的とした取付補助具などが不要)、特にコンパクトにし易い構成が得られている。
【0008】
より具体的には、前記カラー部材の摺接面は内周面として形成されており、前記制動部材は前記カラー部材の前記内周面に対して径方向外向きに付勢力を発揮するように無理嵌めされたC字状スプリングである構成とすることができる。
このように構成すれば、C字状スプリングの切れ目部位を押し縮めるように変形させつつカラー部材の内周面に嵌め込みセットするという片手でも比較的実施し易い手軽な操作で切換操作手段の組み立てを完了することができる。また、このように構成すれば、カラー部材とC字状スプリングとを軸芯方向に沿って作動スプリングの第2端と同じレベルに設けることができるので、特に軸芯方向でのコンパクト性が高められる。或いは、このように構成すれば、C字状スプリングがハンドリングの容易な手頃な大きさを持った部品となるので組立て操作もし易い(制動部材をカラー部材の外周面に無理嵌めされたC字状スプリングとすることも可能であるが、この場合、拡径させながら嵌め込むので両手が必要な煩雑な組立て作業を余儀なくされ易い、また、カラー部材とC字状スプリングとを作動スプリングの第2端と同じレベルに位置させようとするとC字状スプリングが微小になり過ぎる等の問題が生じるであろう)。
【0009】
さらに、前記作動スプリングの前記第2端には略半円状の被係合部が径方向外向きに形成されており、前記C字状スプリングの前記係合部は、前記被係合部内に受入れられるように折り曲げ加工された一端からなる構成とすることができる。
このように構成すれば、必要時には互いに係止されるべき作動スプリングの第2端とC字状スプリングの係合部とを非常に単純で加工の簡単な構成によって実現できる。また、このように構成すれば、必要でない場合、例えば、第1回転部材が正転方向と逆向きに回転した場合などには、C字状スプリングの係合部が作動スプリングの略半円状の被係合部から簡単に抜け出ることで、係止状態が自動的に解除され易いので、両部材どうしの不用意な損傷が生じる虞が抑制されている。
【0010】
特に、前記C字状スプリングの前記係合部は、前記第1回転部材の前記正転動作に際して前記作動スプリングの前記第2端から前記C字状スプリングを前記カラー部材の摺接面から引き離す方向の引っ張り力を受けるように配置された構成とすることができる。
このように構成すれば、第1回転部材の正転動作に基づいて作動スプリングが縮径して、遂に第2回転部材を第1回転部材と一体回転させる程度まで第2回転部材の周面に巻き付いた時、(C字状スプリングの係合部がC字状スプリングの一部をカラー部材の摺接面に押し付ける方向の引っ張り力を受ける構成に比して)C字状スプリングは比較的に安定した状態でカラー部材の摺接面の上を摺動回転し始めるので、より円滑な切換操作を実行するクラッチ機構が得られる。
【0011】
加えて、前記C字状スプリングは複数のC字状スプリングからなる構成とすることができる。
このように構成すれば、製作される個々のC字状スプリングの間に、付勢力の値自身やC字状スプリングの円周方向に関する付勢力の分布如何のばらつきが見られる場合でも、複数のC字状スプリングから発生される各付勢力が同時にカラー部材に働き、その結果、付勢力の値自身が互いに平均化され、本来必要とされる所定の付勢力範囲内に収まり易くなる、或いは、C字状スプリングの円周方向に沿って滑らかに変化する付勢力分布が得られ、円滑な切換操作を実行し且つカラー部材などの耐久性の高いクラッチ機構が得られる。
【0012】
更に、前記C字状スプリングは、互いに円周方向の長さの異なる複数のC字状スプリングを含み、前記複数のC字状スプリングの円周方向に関して同一側の端部に前記係合部が形成された構成とすることができる。
このように構成すれば、円周方向の長さの異なるC字状スプリングは、作動スプリングの第2端と係合する個所から円周方向に沿って異なる位置に最大の付勢力を発揮するので、複数のC字状スプリングが発揮するC字状スプリングの関する付勢力を積極的且つ計画的に円周方向に関して分散化できる。
【0013】
特に、前記複数のC字状スプリングどうしの円周方向に関する相対移動を規制する連結手段が設けられた構成とすることができる。
このように構成すれば、連結手段の寸法や形状の如何に基づいて、カラー部材の摺接面上におけるC字状スプリングどうしの円周方向での相対位置を設定できるので、複数のC字状スプリングが発揮するC字状スプリングの関する付勢力の分布をより自在に設定できる。この場合は、特に、複数のC字状スプリングが互いに全く同じ長さで、同じ付勢力特性を備えている場合であっても、複数のC字状スプリングからカラー部材の摺接面に与えられる付勢力をより積極的且つ計画的に円周方向で分散化できることになる。
【0014】
本発明によるその他の特徴および利点は、以下に続く図面を用いた実施形態の説明により明らかになるであろう。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態の一例について図面に基づいて解説する。
(ラッチ解除アクチュエータの概略構成)
図1は、本発明によるクラッチ機構の一実施形態を用いた自動車ドアのラッチ解除用のアクチュエータ100を示す。但し、本発明によるクラッチ機構は、以下の事例に限らず、自動車ドアのラッチ施錠用、或いは、ドアロック装置のロッキングレバーを施錠側乃至は解除側に操作する各アクチュエータを含めた、多種の用途に用いることが可能であることは言うまでもない。
このアクチュエータ100は自動車ドア内部に取り付け可能な筐体状のケース部材2を有し、ケース部材2には、駆動源としてのDCモータMと、自動車ドアのラッチを解除側に操作するケーブル60(乃至はロッド)と連結された操作レバー30が支持されており、他に、DCモータMの回転駆動力を操作レバー30に伝達する伝動機構が設けられている。
【0016】
図2と図3に示すように、この伝動機構は、DCモータMの駆動軸に固定されたウォームギヤ4、ウォームギヤ4と噛合したラチェットギヤ部6bを有する入力ホイール6(第1回転部材の一例)、入力ホイール6と同軸状の従動回転体18(第2回転部材の一例)、従動回転体18の一端に形成されたギヤ部18bと噛合した中間ギヤ20、中間ギヤ20と噛合した扇形ギヤ部22aを有する出力回転体22等を有する。出力回転体22の一端に操作レバー30が相対回転不能に支持されている。尚、中間ギヤ20は大径ギヤ部20aと小径ギヤ部20bとを互いに一体的に有し、従動回転体18のギヤ部18bは大径ギヤ部20aと、扇形ギヤ部22aは小径ギヤ部20bと噛合することで、減速ギヤ機構を構成している。
また、入力ホイール6と従動回転体18と中間ギヤ20と出力回転体22は互いに平行な回転軸芯を有し、これらの回転軸芯はウォームギヤ4の回転軸芯とは略直角に交差している。
入力ホイール6と従動回転体18は、ケース部材2に固定された一本のクラッチシャフト5の外周に直列状に、且つ、相対回転自在に支持されており、入力ホイール6と従動回転体18の間には、入力ホイール6の正転方向の回転のみを従動回転体18に伝えるクラッチ機構50が設けられている。
【0017】
図2、図4及び図5から理解されるように、クラッチ機構50は、入力ホイール6と従動回転体18の他に、入力ホイール6に固定された第1端10bから従動回転体18の受圧周面18aに沿って延びたクラッチスプリング10(作動スプリングの一例)と、入力ホイール6の正転動作に伴うクラッチスプリング10の第2端10cの連れ回りを抑制することでクラッチスプリング10を縮径し、従動回転体18の受圧周面18aに巻き付ける切換操作手段12とを備えている。尚、クラッチスプリング10のバネ本体部10aの内径は従動回転体18の受圧周面18aと触れない程度に僅かに大きめに設定されているので、切換操作手段12が動作していない時には、従動回転体18は殆どクラッチスプリング10との摩擦抵抗無しに円滑に回転可能である。
切換操作手段12は、図2において、クラッチスプリング10の第2端10cの高さに固定設置されたカラー部材14と、カラー部材14の円周状の内周面14Hに対して径方向外向きに付勢力を発揮するように無理嵌めされた2本のC字状スプリング16a,16bとを備えている。C字状スプリング16a,16bは、カラー部材の円周状の摺接面に対して径方向の成分を含む付勢力を伴って回転可能に係止された制動部材の一例と言える。すなわち、2本のC字状スプリング16a,16bは、前記付勢力に基づく一定の摩擦による抵抗を示しつつカラー部材14に対して回転可能である。また、C字状スプリング16a,16bの各々には作動スプリングの第2端10cと係合する係合部が設けられている。
【0018】
そこで、DCモータMが駆動力を出していない図6の状態から、DCモータMの駆動力に基づいて入力ホイール6がクラッチスプリング10の第1端10bと共に正転動作(図7の矢印が示す方向)を開始する際、当初、作動スプリングの第2端10cはC字状スプリング16a,16b(未だカラー部材14に対して相対回転可能しない)によって引き止められるので、図7に示すように、クラッチスプリング10の第1端10bのみが入力ホイール6と共に回転して、クラッチスプリング10のバネ部本体10aが縮径方向に変形し始め、遂に、図8に示すように従動回転体18の受圧周面18aを束縛して、従動回転体18は強い摩擦力によってクラッチスプリング10及び入力ホイール6と一体回転し始める(この時、略同時にC字状スプリング16a,16bもカラー部材14に対して相対回転を開始する)。そのまま一定時間にわたって入力ホイール6の正転動作を続ければ、出力回転体22の一端に支持された操作レバー30での引っ張り操作によって自動車ドアのラッチが(ラッチ機構に備えられたトーションスプリングなどの付勢力に抗して)解除側に操作される。
【0019】
ラッチの解除操作が完了すると、この完了を検知するセンサから発される信号に基づいてDCモータMは停止され、DCモータMへの給電も停止される。尚、DCモータMへの給電の停止は、タイマーを用いて、通電開始後所定時間の経過をもって行う様にしても良い。DCモータMへの給電が停止すると、クラッチスプリング10が外力の加わらない元の状態まで拡径方向に復帰しようとする復元力に基づいて、図9に示すようにクラッチスプリング10の第1端10bが、入力ホイール6及び入力ホイール6に噛合したウォームギヤ4とを、DCモータMと共に逆転方向に回転操作し、クラッチ機構50は、再び入力ホイール6が正転駆動されるのを待機する初期状態に戻される。このように入力ホイール6からの駆動力に基づいてウォームギヤ4が回転駆動できるように、入力ホイール6のラチェットギヤ部6bは所定の値を超える進み角を備えている(図4を参照)。
【0020】
(クラッチ機構50の詳細な構造)
ここで、クラッチ機構50を構成している各要素についてより詳細に解説する。
図4と図5に示すように、クラッチスプリング10は、円筒状に延びたバネ本体部10a、バネ本体部10aの下端から径方向外向きに延びた被固定部10b(第1端の一例)、及び、バネ本体部10aの上端から径方向外向きに延びた半円状の被係合部10c(第2端の一例)を有する。
入力ホイール6は、円板状のホイール本体6a、ホイール本体6aの外縁から径方向外向きに一体的に延びて形成されたラチェットギヤ部6b、クラッチシャフト5が挿通されるようにホイール本体6aの中央から軸芯方向に延びて形成されたボス部6e、及び、ホイール本体6aの外縁とボス部6eの間に設けられたスプリング保持部を備えている。このスプリング保持部は、クラッチスプリング10の本体部10aと略匹敵する長さを備えた主スリーブ部6cと、主スリーブ部6cよりも短く且つ内径側に位置する補助スリーブ部6dとからなる。尚、入力ホイール6を構成するホイール本体6a、ラチェットギヤ部6b、主スリーブ部6c、補助スリーブ部6dはモールド内への合成樹脂の射出成形などで一体的に形成されている。
【0021】
図10並びに図4、図5に示すように、主スリーブ部6cの先端には、何らかの原因に基づく入力ホイール6の不用意な逆転によってクラッチスプリング10の被係合部10cが(バネの巻き戻り方向に)移動するのを規制する(クラッチスプリング10が拡径方向へ変形して本来の機能を損なうのを防止することと同義)突起状の規制壁部6Rが設けられている。
DCモータMがいずれの方向にも回転していない図11(イ)の状態から、何らかの原因で入力ホイール6が矢印のように逆転した場合、クラッチスプリング10の被係合部10cが入力ホイール6と同様に回転して、図11(ロ)に示すように、2本のC字状スプリング16a,16bの係合部16Ea,16Ebに反対側から押し当てられる可能性があるが、クラッチスプリング10の半円形の被係合部10cは、規制壁部6Rによってバックアップされた状態になり、以後、仮に2本のC字状スプリング16a,16bを引きずりながら逆回転する際にも、クラッチスプリング10の被係合部10cと被固定部10bとは規制壁部6Rと一体に回転して、互いの相対位置関係は変わらないので、クラッチスプリング10の被係合部10cがこの係合部16Ea,16Ebとの当接によって巻き戻り方向に変形される事態にはなり難い。
【0022】
また、主スリーブ部6cの下端には、クラッチスプリング10の被固定部10bを固定する貫通孔6Hが設けられている。さらに、主スリーブ部6cには、クラッチスプリング10の被固定部10bを貫通孔6Hまで案内する案内溝としてのスリット6Sが形成されている。スリット6Sは規制壁部6Rの径方向中央から貫通孔6Hに向かって次第に間隙の小さくなるテーパー状に設けられている。そして、テーパーの最下部の最も狭い狭隘部はクラッチスプリング10の線材の外径を下回る寸法に設定されている。従って、組立て時には、先ず、図10(イ)に示すように、クラッチスプリング10の被固定部10bをスリット6Sの上部の広い部位内に進入させ、次に、そのままクラッチスプリング10の本体部10aを主スリーブ部6cの内面に沿って押し込めば、クラッチスプリング10の被固定部10bはスリット6Sの前記狭隘部を乗り越えて(入力ホイール6はこのような圧入を可能にする変形能を備えた樹脂製である)、クラッチスプリング10の線材の外径を実質的に上回る断面寸法の貫通孔6H内に嵌まり込み、図10(ロ)に示すように、そこに固定される。
【0023】
このように固定された状態では、クラッチスプリング10の本体部10aは、主スリーブ部6cと補助スリーブ部6dの間に形成された円筒状の空間に収納され、主スリーブ部6cと補助スリーブ部6dは、互いに協働して、入力ホイール6に正転方向の駆動力が与えられずクラッチ機構50が連結解除状態の時にはクラッチスプリング10の本体部10aが従動回転体18の受圧周面18aに触れないように、クラッチスプリング10を正しい姿勢に保持する。
尚、図11(イ)に示すように、入力ホイール6に正転方向の駆動力が与えられずクラッチ機構50が連結解除状態の時には、主スリーブ部6cの規制壁部6Rが、クラッチスプリング10の被係合部10cと微かに接するか、或いは、極く僅かにバネ引き絞り側に押した状態となるように構成されている。
【0024】
図4と図5に示すように、カラー部材14は合成樹脂によって一体成形されたカラー本体14Pと、カラー本体14Pの上端に固着された蓋体14Qとからなる。
図5に示すように、カラー本体14Pは、入力ホイール6の主スリーブ部6cに外嵌されるように配置される第1スリーブ部14a、第1スリーブ部14aの上端から径方向外向きに延びた円板状の第1ディスク部14b、第1ディスク部14aの外縁部から上方に延びた第2スリーブ部14c(円周状の摺接面14Hを形成している部位)、第2スリーブ部14cの上端から径方向外向きに延びた概して円板状の第2ディスク部14dとを有する。第2ディスク部14dの上端には複数のボッチ14eが立設されており、また、第2ディスク部14dの外周からは3個の取付フランジ14fが径方向外向きに延びている。
【0025】
蓋体14Qは、やはり合成樹脂などによって成形された円板状の部材であり、カラー本体14Pの複数のボッチ14eに対応した貫通孔が形成されている。ボッチ14eを蓋体14Qの貫通孔に進入させて、蓋体14Qをカラー本体14Pの第2ディスク部14dの上面に押し付け、ボッチ14eをアイロン等で融かしてかしめると、カラー本体14Pと蓋体14Qとが一体化する。この状態では、図2に示すように、蓋体14Qの内径側の縁は、第2スリーブ部14cの内周面14Hよりも内側に僅かに突出している。かくして、蓋体14Qの前記突出部は、カラー本体14Pの第1ディスク部14b及び第2スリーブ部14cと協働して、後述するC字状スプリング16a,16bを係入可能な収納空間14Sを形成する。カラー部材14はこのように予めカラー本体14Pと蓋体14Qとが一体化した単品部品として組立てサイトに提供されても良い。或いは、さらにカラー本体14Pと蓋体14Qとが一体化し、収納空間14Sに既にC字状スプリング16a,16bが係入された状態で提供されても良い。
【0026】
従動回転体18は、入力ホイール6の補助スリーブ部6dと略同一の外径を備えた受圧周面18aを有する本体と、前記本体の上端から更に上方に形成されたギヤ部18bとを有する。受圧周面18aとギヤ部18bの間からは、クラッチスプリング10のバネ本体部10aを受圧周面18aの高さに保持するためのフランジ部18cが僅かな寸法で突出している。組立て時は、アクチュエータ100のケース部材2の半分体にクラッチシャフト5をセットし、予めクラッチスプリング10を嵌め込んだ入力ホイール6をこのクラッチシャフト5に挿通させた後、従動回転体18をクラッチシャフト5に挿通しつつ、クラッチスプリング10のバネ部本体10a内にセットし、クラッチシャフト5の先端にEリング5Rを取り付ければ、入力ホイール6と従動回転体18がクラッチシャフト5に抜止された状態でセットされる。次に、予め2本のC字状スプリング16a,16bを嵌め込んだカラー部材14を、この入力ホイール6の上面を覆うようにセットし、取付フランジ14fの貫通孔に挿通したビスなどでカラー部材14をケース部材2に固定すれば良い。
【0027】
図4に示すように、2本のC字状スプリング16a,16bは、いずれも外力が及ばない状態では長円形の一部をなす形状を呈している。そして、径方向外側からの外力で縮径状態に変形させた上で、カラー部材14の収納空間14S内に無理嵌めすると、カラー部材14の内周面14Hに対して径方向外向きの付勢力すなわち斥力(径方向の成分を含む付勢力の一例)を発生しながら、図2と図6に示すように内周面14Hに沿った円の一部をなす形状で保持される。内周面14Hは、クラッチシャフト5と略平行に延びた直線状の断面を備えており、2本のC字状スプリング16a,16bをクラッチシャフト5の軸芯と平行に並置させ得る長さを有する。カラー部材14の収納空間14S内の第1ディスク部14bに近接する側に係入された1本目のC字状スプリング16aは約330°の円周方向の長さを有するが、第1ディスク部14bから離間した側に係入された2本目のC字状スプリング16bは、前者よりも短く、約210°の円周方向の長さしか持たない。2本のC字状スプリング16a,16bは、その円周方向に関して同一側の端部が約90°曲げ加工されて、クラッチシャフト5の軸芯と平行な方向に延びた係合部16Ea,16Ebを形成している。
【0028】
図6に示すように、2本のC字状スプリング16a,16bの係合部16Ea,16Ebは、クラッチスプリング10の半円形の被係合部10c内に円周方向で捕獲され得る位置に設けてある。組立てが完了すると、2本のC字状スプリング16a,16bの各係合部16Ea,16Ebのみが、入力ホイール6の回転に伴うクラッチスプリング10の被係合部10cの軌跡内に進入した状態が得られる。従って、2本のC字状スプリング16a,16bは、組立て完了時に、係合部16Ea,16Ebどうしが互いに異なる角度位置でカラー部材14の収納空間14S内に係入されていても、カラー部材14を前述のように入力ホイール6の上面を覆うようにセットして固定した後に、入力ホイール6を正転方向に適当角度だけ回転操作すれば、これに伴って回転移動するクラッチスプリング10の第2端10cが、任意の角度位置に存在している各係合部16Ea,16Ebを変位させて、略同一の個所に集合させた正規の初期状態(図6の状態)になる。2本のC字状スプリング16a,16bは互いに異なる長さを有するので、係合部16Ea,16Ebどうしが一箇所に揃ったこの待機状態では、互いにカラー部材14の内周面14H(C字状スプリング16a,16bとの摺接面)における異なる個所に最大の付勢力を発揮し、その結果、カラー部材14の内周面14Hに加えられる荷重方向が円周方向に関して分散し、全体としてより均一で安定した制動力を発揮し、C字状スプリング16a,16b自身も常に安定した状態で保持される。このように、C字状スプリング16a,16bは、カラー部材14の円周状の摺接面に対して径方向の成分を含む付勢力を伴って回転可能に係止された制動部材と呼ぶことができる。
【0029】
尚、2本のC字状スプリング16a,16bの各係合部16Ea,16Ebは、図4におけるC字状スプリング16a,16bの右方に位置する端部に設けられている。このように左側端部に係合部を設けると、図7から予測されるように、入力ホイール6の正転動作に際してクラッチスプリング10の被係合部10cから、C字状スプリング16a,16bをカラー部材14の内周面14Hから引き離す引っ張り力を受ける結果となる。これは、入力ホイール6の正転動作に際して、C字状スプリング16a,16bが回転することなくクラッチスプリング10の被係合部10cの移動を阻止している初期の状態(クラッチによる連結が生じる前)において、或いは、最終的に入力ホイール6と連れ回りするクラッチスプリング10の被係合部10cによって、C字状スプリング16a,16bがカラー部材14の第2スリーブ部14cに対して回転移動を開始した時(クラッチによる連結が生じ始めた後)に、より安定した制動力が作り出される。
【0030】
(ラッチ解除アクチュエータの動作)
以上に説明したアクチュエータ100は、自動車ドアのラッチ解除用として用いた場合、次のように動作する。
自動車ドアのラッチが掛けられている状態で、例えばキーレススイッチ等から発される電波に基づいて、DCモータMが正転回転されると、ウォームギヤ4を介して、入力ホイール6が、クラッチスプリング10の被固定部10bと共に正転方向に回転操作される。この時、クラッチスプリング10の被係合部10cは、入力ホイール6によって正転方向に連れ回りしようとするが、直ぐに、2本のC字状スプリング16a,16bの各係合部16Ea,16Ebと係合し、切換操作手段12が機能する。すなわち、初め、2本のC字状スプリング16a,16bとカラー部材14の間に働く制動力が、クラッチスプリング10の形状保持力(被係合部10cの位置を保持する力)を上回るため、2本のC字状スプリング16a,16bは静止状態を続け、その結果、クラッチスプリング10の被固定部10bが、図7の矢印に示す方向に移動し、次第にクラッチスプリング10の被係合部10cから離間して行く。このクラッチスプリング10の被固定部10bの被係合部10cからの離間に伴って、クラッチスプリング10のバネ部本体10aが縮径されて、従動回転体18の受圧周面18aを束縛する。この束縛が略完全になると、クラッチスプリング10が強い摩擦力によって従動回転体18と一体化し、同時に、クラッチスプリング10自身がそれ以上は縮径変形不能な状態となるので、2本のC字状スプリング16a,16bは、クラッチスプリング10の被係合部10cからの牽引力によって、カラー部材14との摩擦抵抗に抗して摺動回転を始める。この時、クラッチスプリング10が従動回転体18と一体化されているので、互いにギヤ歯で噛合した3つの回転体すなわち、従動回転体18、中間ギヤ20、及び、出力回転体22が回転駆動され、出力回転体22の一端に支持された操作レバー30が、図1の矢印方向に揺動操作され、操作レバー30に連結されたケーブル60(乃至はロッド)を介して、自動車ドアのラッチが解除側(図1に一点鎖線で記された操作レバー30の状態)に操作される。
【0031】
尚、図8から理解されるように、入力ホイール6の正転に基づいてクラッチスプリング10の第2端10cがクラッチシャフト5周りでの角度にして360°を十分に下回る量(この実施形態では約270°)だけ移動すれば、クラッチスプリング10のバネ部本体10aが従動回転体18の受圧周面18aを束縛できるように、クラッチスプリング10のバネ部本体10aの内径と従動回転体18の受圧周面18aの外径の間の寸法差、及び、バネ部本体10aの長さなどが設定されているので、入力ホイール6の主スリーブ部6cに形成された規制壁部6Rがクラッチスプリング10の被係合部10cの移動を阻害することはない。
次に、ラッチの解除操作が完了すると、この完了を検知するセンサから発される信号に基づいてDCモータMは停止され、DCモータMへの給電も停止される。DCモータMへの給電が停止されると、直ぐに、クラッチスプリング10が外力の加わらない元の状態まで拡径方向に復帰しようとする復元力に基づいて、クラッチスプリング10の被固定部10bが入力ホイール6と入力ホイール6に噛合したウォームギヤ4とを、DCモータMと共に逆転方向に回転操作する。これによって、クラッチスプリング10は外力が加わらず縮径していない元の形状に復帰して、従動回転体18の受圧周面18aから離れ、クラッチ機構50は、再び入力ホイール6が正転駆動されるのを待機する初期状態に戻され、同時に、従動回転体18、中間ギヤ20、及び、出力回転体22が入力ホイール6に対して自由回転可能となり、ドアのラッチ機構に備えられた前記トーションスプリングの付勢力により、出力回転体22の一端に支持された操作レバー30が初期位置(図1に実線で記された操作レバー30の状態)に復帰される。
【0032】
〔別実施形態〕
<1>前述の実施形態と反対に、C字状スプリング16a,16bをカラー部材14の内周面14Hに押し付ける力をクラッチスプリング10の被係合部10cから受ける用い方となるように、2本のC字状スプリングの各係合部を(或いは一方のC字状スプリングの係合部のみを)、図4におけるC字状スプリングの左方側の端部に設けても良い。この場合は、入力ホイール6の正転動作に伴って、C字状スプリング16a,16bがカラー部材14の内周面14Hに突き付けられるような付勢力が働くので、斥力のより低いC字状スプリングでも十分な制動力が得られるという利点が生じる。また、C字状スプリングを1本のみ用いても本発明で必要な制動部材として機能するし、また、3本以上のC字状スプリングを用いて制動部材としても良い。
【0033】
<2>複数のC字状スプリングどうしのカラー部材14内での円周方向に関する相対移動を規制する連結手段を、クラッチスプリング10の被係合部10cとは別に設けても良い。例えば、この連結手段は、図12に例示されるように、2本のC字状スプリング36a,36bの各端部どうしを連結する金属製のベルト38で構成することができる。ここでは、2本のC字状スプリング36a,36bは互いに円周方向の長さが等しいにも拘わらず、ベルト38によって約30°の位相差が設けられているために、斥力の発揮される個所(図12に4つ示された矢印)の分散化が実現されている。この制動部材の場合、一方のC字状スプリング36aにのみクラッチスプリング10の被係合部10cと係合する係合部36Eを設ければ良い。この制動部材の構成では、入力ホイール6の正転動作に際して、C字状スプリング36aに対しては、クラッチスプリング10の被係合部10cから、C字状スプリングをカラー部材14の内周面14Hから引き離す引っ張り力が与えられるが、他方のC字状スプリング36bに対しては、ベルト38からC字状スプリングをカラー部材14の内周面14Hに押し付ける力が与えられる。
【0034】
他方、図13に例示される、2本のC字状スプリング46a,46bと、これらを連結する金属製のベルト48とで構成された制動部材の構成では、入力ホイール6の正転動作に際して、2本のC字状スプリング46a,46bの双方に対して、クラッチスプリング10の被係合部10cから、C字状スプリングをカラー部材14の内周面14Hから引き離す引っ張り力が与えられる。
【0035】
<3>また、制動部材がカラー部材の円周状の摺接面に与える付勢力に、径方向の成分の他に軸芯方向の成分が含まれても良い。例えば、図14に示す例では、カラー部材74の内周面74Hは、クラッチシャフト5の軸芯に対して互いに反対向きに傾斜した2つの円錐台状の面74p,74qを備えており、ここに、2本のC字状スプリング46a,46bが、径方向外向きの成分と軸芯方向の成分とを同時に含む付勢力を伴って、回転可能に係止されている。下方のC字状スプリング46aは、径方向外向きの成分の他に軸芯方向下向きの成分を含む付勢力を発揮しており、上方のC字状スプリング46bは、径方向外向きの成分の他に軸芯方向上向きの成分を含む付勢力を発揮している。この構成では、C字状スプリング46a,46bの飛び出しが円錐台状の面74qによって阻止されるので、図4に示されたようなカラー部材14の蓋体14Qが不要になる。また、2本の各C字状スプリング46a,46b自身の付勢力の他に、内周面74Hを構成する各円錐台状の面74p,74qの角度を個々に設定し分けることによっても、個々のC字状スプリング46a,46bが与える制動力や、2本のC字状スプリング46a,46bによるトータルの制動力を自在に設定することができる。
【0036】
<4>或いは、制動部材をC字状ではなく、カラー部材14の収納空間14Sから取り出して外力が働かない状態では両端どうしが軸芯に沿って離れ合っているが、カラー部材の収納空間14S内に係入された時には、両端どうしが円周方向に重なり合ってO字状を呈するスプリングとしても良い。この場合、カラー部材の収納空間14S内に係入された状態では、軸芯(スプリングの円環を含む面を垂直に貫通する軸芯)に沿った方向のスプリングの付勢力によって、スプリングの一端は蓋体14Qの下面に押し付けられ、他端はカラー部材14の第1ディスク部14bが形成する底面に押し付けられるので、スプリングは軸芯方向のガタツキの抑制された安定した状態で、かつカラー部材の摺接面に対して得方向の成分を含む付勢力を伴って、カラー部材14に対して回転可能となる。
【0037】
<5>或いは、上記の各実施形態とは異なり、アクチュエータの本体に固定されたカラー部材に外周面を形成しても良い。この場合、外力が及ばない状態では長円形の一部をなす形状を呈するが、前記外周面に拡径方向の力を与えながら無理嵌めされたC字状スプリングを、クラッチスプリング10の被係合部10cの連れ回りを阻止可能な制動部材として用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるクラッチ機構を用いたアクチュエータの外観の略図
【図2】図1のアクチュエータの破断側面図
【図3】図1のアクチュエータの破断平面図
【図4】図1のアクチュエータに用いられているクラッチ機構の主構成部品の分解斜視図
【図5】図4に示された各構成部品の断面図
【図6】クラッチ機構の要部の一つの状態を示す平面図
【図7】クラッチ機構の要部の別の状態を示す平面図
【図8】クラッチ機構の要部のさらに別の状態を示す平面図
【図9】クラッチ機構の別の状態を示す平面図
【図10】入力ホイールが備えるスリットとクラッチスプリングの第1端を示す側面図
【図11】入力ホイールが備える規制壁部とクラッチスプリングの第2端を示す平面図
【図12】クラッチ機構の制動部材の別実施形態を示す平面図
【図13】クラッチ機構の制動部材のさらに別の実施形態を示す平面図
【図14】クラッチ機構のカラー部材の別実施形態を示す断面図
【符号の説明】
M DCモータ(駆動源)
2 ケース部材
6 入力ホイール(第1回転部材)
10 クラッチスプリング(作動スプリング)
14 カラー部材
16 C字状スプリング(制動部材)
18 従動回転体(第2回転部材)
30 操作レバー
50 クラッチ機構
60 ケーブル

Claims (7)

  1. 駆動源から得られる回転駆動力によって回転操作されるように支持された第1回転部材と、前記第1回転部材と同軸状に回転可能に支持された第2回転部材と、前記第1回転部材に連結された第1端から前記第2回転部材の周面に沿って延びた作動スプリングと、前記第1回転部材の正転動作に伴う前記作動スプリングの第2端の連れ回りを抑制することで前記作動スプリングを縮径して前記第2回転部材の周面に巻き付け、これによって前記第2回転部材を前記第1回転部材と一体回転させる切換操作手段とを備えたクラッチ機構であって、
    前記切換操作手段が、前記作動スプリングの第2端付近に固定設置されたカラー部材と、前記カラー部材の円周状の摺接面に対して径方向の成分を含む付勢力を伴って回転可能に係止された制動部材とを備え、前記制動部材に前記作動スプリングの第2端と係合する係合部が設けられているクラッチ機構。
  2. 前記カラー部材の摺接面は内周面として形成されており、前記制動部材は前記カラー部材の前記内周面に対して径方向外向きに付勢力を発揮するように無理嵌めされたC字状スプリングである請求項1記載のクラッチ機構。
  3. 前記作動スプリングの前記第2端には略半円状の被係合部が径方向外向きに形成されており、前記C字状スプリングの前記係合部は、前記被係合部内に受入れられるように折り曲げ加工された一端からなる請求項2記載のクラッチ機構。
  4. 前記C字状スプリングの前記係合部は、前記第1回転部材の前記正転動作に際して前記作動スプリングの前記第2端から前記C字状スプリングを前記カラー部材の摺接面から引き離す方向の引っ張り力を受けるように配置されている請求項2記載のクラッチ機構。
  5. 前記C字状スプリングは複数のC字状スプリングからなる請求項2記載のクラッチ機構。
  6. 前記C字状スプリングは、互いに円周方向の長さの異なる複数のC字状スプリングを含み、前記複数のC字状スプリングの円周方向に関して同一側の端部に前記係合部が形成されている請求項5記載のクラッチ機構。
  7. 前記複数のC字状スプリングどうしの円周方向に関する相対移動を規制する連結手段が設けられている請求項5記載のクラッチ機構。
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