JP2004150516A - 舵取機 - Google Patents
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Abstract
【課題】常用操舵用電磁切換弁がスティックする等により切換不能となって予備用操舵用電磁切換弁の操作に切り換えても、舵柄操作に必要な油圧をアクチュエータに供給して操舵性能を維持すること。
【解決手段】常用操舵用電磁切換弁20と切換用電磁弁22とを連通する油路24に配設された常用逆止弁(第1の油圧生成手段)45と、常用操舵用電磁切換弁20と分岐路25及び分岐路28との間に配設された常用油圧パイロット切換弁(第1の給排油路遮断手段)46と、常用油圧パイロット切換弁46を操作する作動油を油路24から分岐路47を介して供給する油路48とを備えてなる構成とした。
【選択図】 図1
【解決手段】常用操舵用電磁切換弁20と切換用電磁弁22とを連通する油路24に配設された常用逆止弁(第1の油圧生成手段)45と、常用操舵用電磁切換弁20と分岐路25及び分岐路28との間に配設された常用油圧パイロット切換弁(第1の給排油路遮断手段)46と、常用油圧パイロット切換弁46を操作する作動油を油路24から分岐路47を介して供給する油路48とを備えてなる構成とした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、船舶の操舵を油圧にて制御する舵取機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の舵取機は、操舵方向を制御する油圧回路の信頼性を向上させるために、油圧回路に油を流通する油ポンプから舵を操作する舵柄に至る一連の油圧回路が並列配置されている。この油圧回路は、常用油圧回路と予備用油圧回路の2系統からなり、複数の電磁切換弁の開閉操作によっての何れか一方の回路が選択されるように構成されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
前記一連の油圧回路を2系統搭載する場合、ポンプ、弁等の部品や、油路用の配管、接続ケーブルが多数となり重量増になる。そこで、故障時に人力等の利用も可能な船舶においては、別途手動による切換手段を備えることによって、例えば、操舵方向を切り換える切換弁に係る回路を並列的に2系統とする油圧回路にて十分対応可能となる場合がある。
【0004】
図2に上記の場合における舵取機の例を示す。
図2に示す舵取機10は、作動油の油圧によって一方向の直線力を生成する第1のアクチュエータ11と、前記一方向とは逆方向の直線力を生成する第2のアクチュエータ12とが備えられる。また、舵取機10は、この2つのアクチュエータから得られた直線力を回転力に変換して舵13に供給する舵柄13aと、前記作動油を収納する油タンク14と、油タンク14から作動油を送り出す油ポンプ15とが備えられる。
【0005】
油ポンプ15から第1のアクチュエータ11へ供給される作動油は第1の給油路16を流通し、第2のアクチュエータ12へ供給される作動油は第2の給油路17を流通する。また、第1のアクチュエータ11から排出された作動油は第1の排油路18を流通して油タンク14に戻され、第2のアクチュエータ12から排出された作動油は第2の排油路19を流通して油タンク14に戻される。
【0006】
この舵取機10は、第1の給油路16を通じて作動油の供給先を、第1のアクチュエータ11、第2のアクチュエータ12のいずれか、又は第1の排油路18の3つから選択することで前記舵を操作する第1の給油先切換手段として常用操舵用電磁切換弁20が備えられる。また、第2の給油路17を通じて作動油の供給先を、第1のアクチュエータ11、第2のアクチュエータ12のいずれか、又は第2の排油路19の3つから選択することで前記舵を操作する第2の給油先切換手段として予備用操舵用電磁切換弁21が備えられる。さらに、油ポンプ15から供給される作動油を、油路32、油路24の2つから選択する第3の給油先切換手段として、切換用電磁弁22が備えられる。
【0007】
舵取機10は、油タンク14と切換用電磁弁22とを連通させる油路23と、切換用電磁弁22と常用操舵用電磁切換弁20とを連通させる油路24と、常用操舵用電磁弁20と分岐路25を介して第1のアクチュエータ11とを連通させる油路26、油路27と、常用操舵用電磁切換弁20と分岐路28を介して第2のアクチュエータ12とを連通させる油路29、油路30とを有する。
また、電磁切換弁22と予備用操舵用電磁切換弁21とを連通させる油路32と、予備用操舵用電磁切換弁21と分岐路25とを連通させる油路33と、予備用操舵用電磁切換弁21と分岐路28とを連通させる油路34と、予備用操舵用電磁切換弁21と分岐路35を介して油路31とを連通させる油路36とを有する。
【0008】
第1の給油路16は、油路23と油路24、油路26、油路27、或いは油路23と油路32、油路33、油路27とからなる。第2の給油路17は、油路23と油路24、油路29、油路30、或いは油路23と油路32、油路34、油路30とからなる。
【0009】
第1の排油路18は、油路30と油路29、油路31、或いは油路30と油路34、油路36、油路31とからなる。第2の排油路19は、油路27と油路26、油路31、或いは油路27と油路33、油路32、油路31とからなる。
【0010】
第1のアクチュエータ11は、舵柄13aと連結されるラム37と、作動油によってラム37に直線運動を与えるシリンダ38aとから構成され、第2のアクチュエータ12は、ラム37と、作動油によってラムに直線運動を与えるシリンダ38bとから構成されている。
【0011】
常用操舵用電磁切換弁20は、油路24から、油路26へ作動油を供給する位置39と、油路29へ供給する位置40と、油路31へ供給する位置41とを備える。
また、予備用操舵用電磁切換弁21は、油路32から、油路33へ作動油を供給する位置42と、油路34へ供給する位置43と、油路36へ供給する位置44とを備える。
【0012】
上記の構成からなる舵取機10において、常用時には、油ポンプ15から吐き出された作動油が、切換用電磁弁22によって油路24を流通し常用操舵用電磁切換弁20に至る(図2に示す状態)。
船舶の操舵角を0度として維持する場合、常用操舵用電磁切換弁20は位置41(図示位置)となっているため、油は常用操舵用電磁切換弁20から折返されて、油路31を通って再び油タンク14へ戻される。このため、舵柄13aは回転しない。
【0013】
次に、例えば面舵に転舵する場合は、常用操舵用電磁切換弁20を励磁させて位置39に切り換えると油路26及び油路27に作動油が供給される。すると、作動油は第1のアクチュエータ11に流通し、シリンダ38a内に貯留することによって油圧が高まりラム37がシリンダ38b方向に押し出されて移動し、これによって舵柄13aは面舵方向に回転して前記舵も同方向に回転する。
シリンダ38b内にあった作動油は、油路30、油路29を流通して、常用操舵用電磁切換弁20に至り、油路31を通って再び油タンク14へ戻される。
【0014】
前記の状態で、常用操舵用電磁切換弁20を再び位置41に切り換える。すると、第1のアクチュエータ11への作動油の流通が常用操舵用電磁切換弁20によって遮断され、油路26及び油路27内の油圧が保持されるため、舵角が維持される。
【0015】
取舵方向に転舵する場合も上記面舵時と同様の作用となって、作動油は、常用操舵用電磁切換弁20を位置40に切り換えることによって、油路29、油路30を流通し、シリンダ38b内に供給されてラム37を上記と異なるシリンダ38a方向に移動させるので、舵柄13aは取舵方向に回転する。
【0016】
ここで、例えば、面舵方向に維持された舵角を再び0度に戻すために常用操舵用電磁切換弁20を位置39から位置41に切り換える。このとき、作動油内に混入した不純物等が常用操舵用電磁切換弁20内の切換部に混入することによって、作動位置を切り換えできなくなる事態(以下、スティックという)が発生する場合がある。
このような場合であっても、予備用操舵用電磁切換弁21に作動油が流通するよう切換用電磁弁22を切り換えて、予備用操舵用電磁切換弁21を同様に操作することによって、操舵が引き続き行われる。
【0017】
このように、舵の操作は、通常は常用操舵用電磁切換弁20を使用することによって行われるが、もし常用操舵用電磁切換弁20に何らかの障害が発生したとしても、切換用電磁弁22を常用操舵用電磁切換弁20から予備用操舵用電磁切換弁21に切り換えれば、問題なく舵を操作することが可能である。
【0018】
【特許文献1】
特開平8−113197
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の舵取機10において、非常に稀な状況として、常用操舵用電磁切換弁20が位置39でスティックしてしまった場合、予備用操舵用電磁切換弁21を通じて第1のアクチュエータ11に供給された作動油が常用操舵用電磁切換弁20に流れてしまう。そして、そのまま油路24、切換用電磁弁22を通過して、油路31を流通し油タンク14に排出されてしまい、第1のアクチュエータ11に舵を操作するのに十分な油圧を作用させられなくなってしまう可能性があった。
【0020】
本発明は上記事情に鑑みて成されたものであり、常用操舵用電磁切換弁がスティックする等の事態が仮に発生した場合において、予備用操舵用電磁切換弁の操作に切り換えても、舵柄操作に必要な油圧をアクチュエータに供給して操舵性能を維持することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
請求項1に記載の発明は、舵と、該舵を油圧によって一方向に転回させる第1のアクチュエータと、前記舵を同じく油圧によって他方向に転回させる第2のアクチュエータと、作動油を送り出す油ポンプと、該油ポンプから送り出された作動油を前記第1、第2のアクチュエータの何れか一方に供給する第1の給油路と、前記第1、第2のアクチュエータの何れか他方から作動油を排出する第1の排油路と、前記油ポンプから送り出された作動油を前記第1、第2のアクチュエータの何れか一方に供給する第2の給油路と、前記第1、第2のアクチュエータの何れか他方から作動油を排出する第2の排油路と、前記第1の給油路を通じての作動油の供給先を、前記第1、第2のアクチュエータの何れか、又は第1の排油路の3つから選択する第1の給油先切換手段と、前記第2の給油路を通じての作動油の供給先を、前記第1、第2のアクチュエータの何れか、又は第2の排油路の3つから選択する第2の給油先切換手段と、前記油ポンプから送り出される作動油の供給先を、前記第1、第2の給油路の2つから選択する第3の給油先切換手段とを備える舵取機であって、前記第3の給油先切換手段による作動油の供給先を前記第1の給油路から前記第2の給油路に切り換えた場合に、前記第1の給油路及び第1の排油路による給排油を断つ第1の給排油路遮断手段を備えることを特徴とする。
【0022】
このような第1の給排油路遮断手段を備える構成とすることで、第1の給油先切換手段による操舵時に、何らかの問題が生じて第1の給油先切換手段がスティックして切換不能となった場合、第3の給油先切換手段によって、作動油の供給先を第2の給油路に切り換えるとともに、第1の給排油路遮断手段によって、第1の給油路及び第1の排油路の給排油を遮断する。この結果、第1の給油先切換手段のスティック位置に拘わらず、第1、第2のアクチュエータに導入された作動油が第1の給油路及び第1の排油路を通じて不要に排出されることがなく、第1、第2のアクチュエータから意図に反して作動油が漏れることがない。よって、第2の給油先切換手段により正常な運転が維持される。
【0023】
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の舵取機であって、前記第1の給排油路遮断手段が、作動油の供給先を前記第1の給油路から前記第2の給油路に切り換えた場合に生じる前記第1の給油路内の油圧変化を検知して作動する油圧作動弁であることを特徴とする。
【0024】
このような第1の給排油路遮断手段が油圧作動弁である構成とすることで、遮断に必要な力を第1の給油路内から得ることにより、弁自体の誤作動や故障の起き難い簡易な構造にできる。
【0025】
請求項3に記載の発明は、請求項2記載の舵取機において、前記第1の給油路に、前記第1の給排油路遮断手段を作動させるに足る油圧を生じさせる第1の油圧生成手段を備えることを特徴とする。
【0026】
このような第1の油圧生成手段を備える構成とすることで、第1の給排油路遮断手段を作動させる油圧を、油路内を通常時に流通する油圧よりも高く設定しても、作動に十分な油圧を提供させることができて、第1の給排油路遮断手段の作動の契機としての油圧の変化が捉えやすくなる。
【0027】
請求項4に記載の発明は、請求項3記載の舵取機であって、前記第1の油圧生成手段が、前記油ポンプから送り出された作動油の圧力が前記第1の給排油路遮断手段を作動するに足る油圧になるまで前記第1の給油路を遮断し、前記油圧に達すると開放されて、前記ポンプから前記第1又は第2のアクチュエータへの作動油の流通を可能にする油圧作動弁であることを特徴とする。
【0028】
このような第1の油圧生成手段が油圧作動弁である構成とすることで、誤作動や故障等の起き難い簡易な構造によっても油圧生成ができる。また、第1の給排油路遮断手段の作動の契機としての油圧の変化が捉えやすくなる。
【0029】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態を示す。
なお、上記においてすでに説明した構成要素と同一のものには同一符号を付して説明は省略する。以下、図2と異なる点について説明する。
【0030】
図1に示す舵取機10は、常用操舵用電磁切換弁20及び切換用電磁弁22とを連通する油路24に配設された常用逆止弁(第1の油圧生成手段)45を有する。また、常用操舵用電磁切換弁20と、分岐路25或いは分岐路28との間に配設された常用油圧パイロット切換弁(第1の給排油路遮断手段)46を有する。さらに、この常用油圧パイロット弁46を操作する作動油を、油路24から分岐路47を介して供給するための油路48を有する。
常用逆止弁45は、単に油ポンプ15側に作動油を逆流させないだけでなく、ポンプから吐出された作動油の圧力が所定の圧力(常用油圧パイロット弁46を開状態に切り換えるのに十分な圧力)に達するまで、油路24を開通させない構造となっている。
【0031】
舵取機10は、予備用操舵用電磁切換弁21と切換用電磁弁22とを連通する油路32に配設された予備用逆止弁49を有する。また、予備用操舵用電磁切換弁21と、分岐路25或いは分岐路28との間に配設された予備用油圧パイロット切換弁50を有する。さらに、この予備用油圧パイロット切換弁50を操作する作動油を、油路32から分岐路51を介して供給するための油路52を備える。予備用逆止弁49も所定の圧力に達するまで、油路32を開通させない構造となっている。
【0032】
上記の構成からなる舵取機10において、常用時は、上記従来例と同様に切換用電磁弁22が常用操舵用電磁切換弁20に油を供給するように切り換えられている。
船舶の操舵角が0度となる状態を維持する場合、上記従来例と同様に常用操舵用電磁切換弁20を図示のように位置41とすることによって、油路24を流通する作動油は、常用操舵用電磁切換弁20から油路31へ流れて油タンク14に至る。この状態では、第1のアクチュエータ11或いは第2のアクチュエータ12に作動油が流通されない状態となって、舵柄13aの位置は変わらず、操舵角も変わらない。
【0033】
一方、油ポンプ14からは作動油が供給され続けるため、常用逆止弁45によって油路48内の油圧が高まり、所定の圧力になった時点で常用油圧パイロット切換弁46は開状態となる。
上記の状態において、進行方向を中立位置から例えば面舵に転舵する場合は、常用操舵用電磁切換弁20を励磁させて位置39に切り換える。このとき常用操舵用電磁切換弁20内に作動油が流通し、油路26、油路27に油が供給される。
【0034】
すると、作動油は第1のアクチュエータ11に至って、シリンダ38a内に貯留することによってラム37がシリンダ38b方向に押し出されて移動し、これによって舵柄13aは面舵方向に回転する。
シリンダ38b内にあった油は、油路30、油路29を流通して、常用油圧パイロット切換弁46、常用操舵用電磁切換弁20に至り、油路31を通って再び油タンク14へ戻される。
【0035】
上記の状態で、何らかの要因によって、常用操舵用電磁切換弁20が、スティック等により位置39のまま切換不能に至るような事態が発生した場合、切換用電磁弁22を励磁させて予備用操舵用電磁切換弁21へ作動油が流通するように切り換える。その後、予備用操舵用電磁切換弁21を励磁させて位置42に切り換える。
その結果、常用時と同様の作用によって、予備用逆止弁49から所定の油圧が予備用油圧パイロット切換弁50に供給されて開放される。すると、油路33、油路27に作動油が供給される。
【0036】
このとき、常用操舵用電磁切換弁20と常用油圧パイロット切換弁46は連通したままの状態となっているが、油路24の油圧が低下するため、これに連動して油路48内の油圧が所定の圧力より小さくなった時点で、常用油圧パイロット切換弁46が閉じられる。
この結果、予備用操舵用電磁切換弁21から第1のアクチュエータ11へ流れる作動油が、分岐路25から分岐されて油路26から常用操舵用電磁切換弁20へ至ろうとしても、常用油圧パイロット切換弁46にて遮断される。よって、作動油は常用操舵用電磁切換弁20内に流れ込むことなく第1のアクチュエータ11へと流れて操舵性能は維持される。
【0037】
上記の作用は、面舵時における作用を示しているが、取舵時に常用操舵用電磁切換弁20がスティック等によって位置40の状態で切換不能となっても、上記と同様の作用によって操舵性能が保持される。
【0038】
この舵取機によれば、常用操舵用電磁切換弁がスティック等によって切換不能な状態となって予備用操舵用電磁切換弁による操作に切り換えられた場合においても、常用操舵用電磁切換弁内を流通しようとする作動油が油圧パイロット切換弁によって遮断される。よって、アクチュエータを作動する圧力が維持されて操舵操作を継続することができる。
【0039】
【発明の効果】
以上説明した本発明の舵取機においては以下の効果を奏する。
請求項1記載の発明は、第1の給排油路遮断手段を有することによって、第1の給油先切換手段において何らかの問題が生じて、第3の給油先切換手段によって、作動油の供給先を第1の給油路から第2の給油路に切り換えても、第2の給油先切換手段による操舵を誤作動なく行わせることができる。
【0040】
請求項2記載の発明は、第1の給排油路遮断手段が油圧作動弁であることによって、誤作動や故障のない安全な操舵が可能となる。
【0041】
請求項3記載の発明は、第1の油圧生成手段が生み出した油圧によって、給排油路の開閉が行われるため、油圧作動弁の作動の精度をさらに高めることができる。
【0042】
請求項4記載の発明は、第1の給排油路遮断手段が作動するに足る油圧になるまで油圧作動弁の遮断状態が維持されるため、誤作動や故障のない安全な操舵が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態における舵取機の系統図である。
【図2】従来の舵取機の系統図である。
【符号の説明】
10 舵取機
11 第1のアクチュエータ
12 第2のアクチュエータ
13 舵
14 油タンク
15 油ポンプ
20 常用操舵用電磁切換弁(第1の給油先切換手段)
21 予備用操舵用電磁切換弁(第2の給油先切換手段)
22 切換用電磁弁(第3の給油先切換手段)
45 常用逆止弁(第1の油圧生成手段)
46 常用油圧パイロット弁(第1の給排油路遮断手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は、船舶の操舵を油圧にて制御する舵取機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の舵取機は、操舵方向を制御する油圧回路の信頼性を向上させるために、油圧回路に油を流通する油ポンプから舵を操作する舵柄に至る一連の油圧回路が並列配置されている。この油圧回路は、常用油圧回路と予備用油圧回路の2系統からなり、複数の電磁切換弁の開閉操作によっての何れか一方の回路が選択されるように構成されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
前記一連の油圧回路を2系統搭載する場合、ポンプ、弁等の部品や、油路用の配管、接続ケーブルが多数となり重量増になる。そこで、故障時に人力等の利用も可能な船舶においては、別途手動による切換手段を備えることによって、例えば、操舵方向を切り換える切換弁に係る回路を並列的に2系統とする油圧回路にて十分対応可能となる場合がある。
【0004】
図2に上記の場合における舵取機の例を示す。
図2に示す舵取機10は、作動油の油圧によって一方向の直線力を生成する第1のアクチュエータ11と、前記一方向とは逆方向の直線力を生成する第2のアクチュエータ12とが備えられる。また、舵取機10は、この2つのアクチュエータから得られた直線力を回転力に変換して舵13に供給する舵柄13aと、前記作動油を収納する油タンク14と、油タンク14から作動油を送り出す油ポンプ15とが備えられる。
【0005】
油ポンプ15から第1のアクチュエータ11へ供給される作動油は第1の給油路16を流通し、第2のアクチュエータ12へ供給される作動油は第2の給油路17を流通する。また、第1のアクチュエータ11から排出された作動油は第1の排油路18を流通して油タンク14に戻され、第2のアクチュエータ12から排出された作動油は第2の排油路19を流通して油タンク14に戻される。
【0006】
この舵取機10は、第1の給油路16を通じて作動油の供給先を、第1のアクチュエータ11、第2のアクチュエータ12のいずれか、又は第1の排油路18の3つから選択することで前記舵を操作する第1の給油先切換手段として常用操舵用電磁切換弁20が備えられる。また、第2の給油路17を通じて作動油の供給先を、第1のアクチュエータ11、第2のアクチュエータ12のいずれか、又は第2の排油路19の3つから選択することで前記舵を操作する第2の給油先切換手段として予備用操舵用電磁切換弁21が備えられる。さらに、油ポンプ15から供給される作動油を、油路32、油路24の2つから選択する第3の給油先切換手段として、切換用電磁弁22が備えられる。
【0007】
舵取機10は、油タンク14と切換用電磁弁22とを連通させる油路23と、切換用電磁弁22と常用操舵用電磁切換弁20とを連通させる油路24と、常用操舵用電磁弁20と分岐路25を介して第1のアクチュエータ11とを連通させる油路26、油路27と、常用操舵用電磁切換弁20と分岐路28を介して第2のアクチュエータ12とを連通させる油路29、油路30とを有する。
また、電磁切換弁22と予備用操舵用電磁切換弁21とを連通させる油路32と、予備用操舵用電磁切換弁21と分岐路25とを連通させる油路33と、予備用操舵用電磁切換弁21と分岐路28とを連通させる油路34と、予備用操舵用電磁切換弁21と分岐路35を介して油路31とを連通させる油路36とを有する。
【0008】
第1の給油路16は、油路23と油路24、油路26、油路27、或いは油路23と油路32、油路33、油路27とからなる。第2の給油路17は、油路23と油路24、油路29、油路30、或いは油路23と油路32、油路34、油路30とからなる。
【0009】
第1の排油路18は、油路30と油路29、油路31、或いは油路30と油路34、油路36、油路31とからなる。第2の排油路19は、油路27と油路26、油路31、或いは油路27と油路33、油路32、油路31とからなる。
【0010】
第1のアクチュエータ11は、舵柄13aと連結されるラム37と、作動油によってラム37に直線運動を与えるシリンダ38aとから構成され、第2のアクチュエータ12は、ラム37と、作動油によってラムに直線運動を与えるシリンダ38bとから構成されている。
【0011】
常用操舵用電磁切換弁20は、油路24から、油路26へ作動油を供給する位置39と、油路29へ供給する位置40と、油路31へ供給する位置41とを備える。
また、予備用操舵用電磁切換弁21は、油路32から、油路33へ作動油を供給する位置42と、油路34へ供給する位置43と、油路36へ供給する位置44とを備える。
【0012】
上記の構成からなる舵取機10において、常用時には、油ポンプ15から吐き出された作動油が、切換用電磁弁22によって油路24を流通し常用操舵用電磁切換弁20に至る(図2に示す状態)。
船舶の操舵角を0度として維持する場合、常用操舵用電磁切換弁20は位置41(図示位置)となっているため、油は常用操舵用電磁切換弁20から折返されて、油路31を通って再び油タンク14へ戻される。このため、舵柄13aは回転しない。
【0013】
次に、例えば面舵に転舵する場合は、常用操舵用電磁切換弁20を励磁させて位置39に切り換えると油路26及び油路27に作動油が供給される。すると、作動油は第1のアクチュエータ11に流通し、シリンダ38a内に貯留することによって油圧が高まりラム37がシリンダ38b方向に押し出されて移動し、これによって舵柄13aは面舵方向に回転して前記舵も同方向に回転する。
シリンダ38b内にあった作動油は、油路30、油路29を流通して、常用操舵用電磁切換弁20に至り、油路31を通って再び油タンク14へ戻される。
【0014】
前記の状態で、常用操舵用電磁切換弁20を再び位置41に切り換える。すると、第1のアクチュエータ11への作動油の流通が常用操舵用電磁切換弁20によって遮断され、油路26及び油路27内の油圧が保持されるため、舵角が維持される。
【0015】
取舵方向に転舵する場合も上記面舵時と同様の作用となって、作動油は、常用操舵用電磁切換弁20を位置40に切り換えることによって、油路29、油路30を流通し、シリンダ38b内に供給されてラム37を上記と異なるシリンダ38a方向に移動させるので、舵柄13aは取舵方向に回転する。
【0016】
ここで、例えば、面舵方向に維持された舵角を再び0度に戻すために常用操舵用電磁切換弁20を位置39から位置41に切り換える。このとき、作動油内に混入した不純物等が常用操舵用電磁切換弁20内の切換部に混入することによって、作動位置を切り換えできなくなる事態(以下、スティックという)が発生する場合がある。
このような場合であっても、予備用操舵用電磁切換弁21に作動油が流通するよう切換用電磁弁22を切り換えて、予備用操舵用電磁切換弁21を同様に操作することによって、操舵が引き続き行われる。
【0017】
このように、舵の操作は、通常は常用操舵用電磁切換弁20を使用することによって行われるが、もし常用操舵用電磁切換弁20に何らかの障害が発生したとしても、切換用電磁弁22を常用操舵用電磁切換弁20から予備用操舵用電磁切換弁21に切り換えれば、問題なく舵を操作することが可能である。
【0018】
【特許文献1】
特開平8−113197
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の舵取機10において、非常に稀な状況として、常用操舵用電磁切換弁20が位置39でスティックしてしまった場合、予備用操舵用電磁切換弁21を通じて第1のアクチュエータ11に供給された作動油が常用操舵用電磁切換弁20に流れてしまう。そして、そのまま油路24、切換用電磁弁22を通過して、油路31を流通し油タンク14に排出されてしまい、第1のアクチュエータ11に舵を操作するのに十分な油圧を作用させられなくなってしまう可能性があった。
【0020】
本発明は上記事情に鑑みて成されたものであり、常用操舵用電磁切換弁がスティックする等の事態が仮に発生した場合において、予備用操舵用電磁切換弁の操作に切り換えても、舵柄操作に必要な油圧をアクチュエータに供給して操舵性能を維持することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
請求項1に記載の発明は、舵と、該舵を油圧によって一方向に転回させる第1のアクチュエータと、前記舵を同じく油圧によって他方向に転回させる第2のアクチュエータと、作動油を送り出す油ポンプと、該油ポンプから送り出された作動油を前記第1、第2のアクチュエータの何れか一方に供給する第1の給油路と、前記第1、第2のアクチュエータの何れか他方から作動油を排出する第1の排油路と、前記油ポンプから送り出された作動油を前記第1、第2のアクチュエータの何れか一方に供給する第2の給油路と、前記第1、第2のアクチュエータの何れか他方から作動油を排出する第2の排油路と、前記第1の給油路を通じての作動油の供給先を、前記第1、第2のアクチュエータの何れか、又は第1の排油路の3つから選択する第1の給油先切換手段と、前記第2の給油路を通じての作動油の供給先を、前記第1、第2のアクチュエータの何れか、又は第2の排油路の3つから選択する第2の給油先切換手段と、前記油ポンプから送り出される作動油の供給先を、前記第1、第2の給油路の2つから選択する第3の給油先切換手段とを備える舵取機であって、前記第3の給油先切換手段による作動油の供給先を前記第1の給油路から前記第2の給油路に切り換えた場合に、前記第1の給油路及び第1の排油路による給排油を断つ第1の給排油路遮断手段を備えることを特徴とする。
【0022】
このような第1の給排油路遮断手段を備える構成とすることで、第1の給油先切換手段による操舵時に、何らかの問題が生じて第1の給油先切換手段がスティックして切換不能となった場合、第3の給油先切換手段によって、作動油の供給先を第2の給油路に切り換えるとともに、第1の給排油路遮断手段によって、第1の給油路及び第1の排油路の給排油を遮断する。この結果、第1の給油先切換手段のスティック位置に拘わらず、第1、第2のアクチュエータに導入された作動油が第1の給油路及び第1の排油路を通じて不要に排出されることがなく、第1、第2のアクチュエータから意図に反して作動油が漏れることがない。よって、第2の給油先切換手段により正常な運転が維持される。
【0023】
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の舵取機であって、前記第1の給排油路遮断手段が、作動油の供給先を前記第1の給油路から前記第2の給油路に切り換えた場合に生じる前記第1の給油路内の油圧変化を検知して作動する油圧作動弁であることを特徴とする。
【0024】
このような第1の給排油路遮断手段が油圧作動弁である構成とすることで、遮断に必要な力を第1の給油路内から得ることにより、弁自体の誤作動や故障の起き難い簡易な構造にできる。
【0025】
請求項3に記載の発明は、請求項2記載の舵取機において、前記第1の給油路に、前記第1の給排油路遮断手段を作動させるに足る油圧を生じさせる第1の油圧生成手段を備えることを特徴とする。
【0026】
このような第1の油圧生成手段を備える構成とすることで、第1の給排油路遮断手段を作動させる油圧を、油路内を通常時に流通する油圧よりも高く設定しても、作動に十分な油圧を提供させることができて、第1の給排油路遮断手段の作動の契機としての油圧の変化が捉えやすくなる。
【0027】
請求項4に記載の発明は、請求項3記載の舵取機であって、前記第1の油圧生成手段が、前記油ポンプから送り出された作動油の圧力が前記第1の給排油路遮断手段を作動するに足る油圧になるまで前記第1の給油路を遮断し、前記油圧に達すると開放されて、前記ポンプから前記第1又は第2のアクチュエータへの作動油の流通を可能にする油圧作動弁であることを特徴とする。
【0028】
このような第1の油圧生成手段が油圧作動弁である構成とすることで、誤作動や故障等の起き難い簡易な構造によっても油圧生成ができる。また、第1の給排油路遮断手段の作動の契機としての油圧の変化が捉えやすくなる。
【0029】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態を示す。
なお、上記においてすでに説明した構成要素と同一のものには同一符号を付して説明は省略する。以下、図2と異なる点について説明する。
【0030】
図1に示す舵取機10は、常用操舵用電磁切換弁20及び切換用電磁弁22とを連通する油路24に配設された常用逆止弁(第1の油圧生成手段)45を有する。また、常用操舵用電磁切換弁20と、分岐路25或いは分岐路28との間に配設された常用油圧パイロット切換弁(第1の給排油路遮断手段)46を有する。さらに、この常用油圧パイロット弁46を操作する作動油を、油路24から分岐路47を介して供給するための油路48を有する。
常用逆止弁45は、単に油ポンプ15側に作動油を逆流させないだけでなく、ポンプから吐出された作動油の圧力が所定の圧力(常用油圧パイロット弁46を開状態に切り換えるのに十分な圧力)に達するまで、油路24を開通させない構造となっている。
【0031】
舵取機10は、予備用操舵用電磁切換弁21と切換用電磁弁22とを連通する油路32に配設された予備用逆止弁49を有する。また、予備用操舵用電磁切換弁21と、分岐路25或いは分岐路28との間に配設された予備用油圧パイロット切換弁50を有する。さらに、この予備用油圧パイロット切換弁50を操作する作動油を、油路32から分岐路51を介して供給するための油路52を備える。予備用逆止弁49も所定の圧力に達するまで、油路32を開通させない構造となっている。
【0032】
上記の構成からなる舵取機10において、常用時は、上記従来例と同様に切換用電磁弁22が常用操舵用電磁切換弁20に油を供給するように切り換えられている。
船舶の操舵角が0度となる状態を維持する場合、上記従来例と同様に常用操舵用電磁切換弁20を図示のように位置41とすることによって、油路24を流通する作動油は、常用操舵用電磁切換弁20から油路31へ流れて油タンク14に至る。この状態では、第1のアクチュエータ11或いは第2のアクチュエータ12に作動油が流通されない状態となって、舵柄13aの位置は変わらず、操舵角も変わらない。
【0033】
一方、油ポンプ14からは作動油が供給され続けるため、常用逆止弁45によって油路48内の油圧が高まり、所定の圧力になった時点で常用油圧パイロット切換弁46は開状態となる。
上記の状態において、進行方向を中立位置から例えば面舵に転舵する場合は、常用操舵用電磁切換弁20を励磁させて位置39に切り換える。このとき常用操舵用電磁切換弁20内に作動油が流通し、油路26、油路27に油が供給される。
【0034】
すると、作動油は第1のアクチュエータ11に至って、シリンダ38a内に貯留することによってラム37がシリンダ38b方向に押し出されて移動し、これによって舵柄13aは面舵方向に回転する。
シリンダ38b内にあった油は、油路30、油路29を流通して、常用油圧パイロット切換弁46、常用操舵用電磁切換弁20に至り、油路31を通って再び油タンク14へ戻される。
【0035】
上記の状態で、何らかの要因によって、常用操舵用電磁切換弁20が、スティック等により位置39のまま切換不能に至るような事態が発生した場合、切換用電磁弁22を励磁させて予備用操舵用電磁切換弁21へ作動油が流通するように切り換える。その後、予備用操舵用電磁切換弁21を励磁させて位置42に切り換える。
その結果、常用時と同様の作用によって、予備用逆止弁49から所定の油圧が予備用油圧パイロット切換弁50に供給されて開放される。すると、油路33、油路27に作動油が供給される。
【0036】
このとき、常用操舵用電磁切換弁20と常用油圧パイロット切換弁46は連通したままの状態となっているが、油路24の油圧が低下するため、これに連動して油路48内の油圧が所定の圧力より小さくなった時点で、常用油圧パイロット切換弁46が閉じられる。
この結果、予備用操舵用電磁切換弁21から第1のアクチュエータ11へ流れる作動油が、分岐路25から分岐されて油路26から常用操舵用電磁切換弁20へ至ろうとしても、常用油圧パイロット切換弁46にて遮断される。よって、作動油は常用操舵用電磁切換弁20内に流れ込むことなく第1のアクチュエータ11へと流れて操舵性能は維持される。
【0037】
上記の作用は、面舵時における作用を示しているが、取舵時に常用操舵用電磁切換弁20がスティック等によって位置40の状態で切換不能となっても、上記と同様の作用によって操舵性能が保持される。
【0038】
この舵取機によれば、常用操舵用電磁切換弁がスティック等によって切換不能な状態となって予備用操舵用電磁切換弁による操作に切り換えられた場合においても、常用操舵用電磁切換弁内を流通しようとする作動油が油圧パイロット切換弁によって遮断される。よって、アクチュエータを作動する圧力が維持されて操舵操作を継続することができる。
【0039】
【発明の効果】
以上説明した本発明の舵取機においては以下の効果を奏する。
請求項1記載の発明は、第1の給排油路遮断手段を有することによって、第1の給油先切換手段において何らかの問題が生じて、第3の給油先切換手段によって、作動油の供給先を第1の給油路から第2の給油路に切り換えても、第2の給油先切換手段による操舵を誤作動なく行わせることができる。
【0040】
請求項2記載の発明は、第1の給排油路遮断手段が油圧作動弁であることによって、誤作動や故障のない安全な操舵が可能となる。
【0041】
請求項3記載の発明は、第1の油圧生成手段が生み出した油圧によって、給排油路の開閉が行われるため、油圧作動弁の作動の精度をさらに高めることができる。
【0042】
請求項4記載の発明は、第1の給排油路遮断手段が作動するに足る油圧になるまで油圧作動弁の遮断状態が維持されるため、誤作動や故障のない安全な操舵が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態における舵取機の系統図である。
【図2】従来の舵取機の系統図である。
【符号の説明】
10 舵取機
11 第1のアクチュエータ
12 第2のアクチュエータ
13 舵
14 油タンク
15 油ポンプ
20 常用操舵用電磁切換弁(第1の給油先切換手段)
21 予備用操舵用電磁切換弁(第2の給油先切換手段)
22 切換用電磁弁(第3の給油先切換手段)
45 常用逆止弁(第1の油圧生成手段)
46 常用油圧パイロット弁(第1の給排油路遮断手段)
Claims (4)
- 舵と、該舵を油圧によって一方向に転回させる第1のアクチュエータと、前記舵を同じく油圧によって他方向に転回させる第2のアクチュエータと、作動油を送り出す油ポンプと、該油ポンプから送り出された作動油を前記第1、第2のアクチュエータの何れか一方に供給する第1の給油路と、前記第1、第2のアクチュエータの何れか他方から作動油を排出する第1の排油路と、前記油ポンプから送り出された作動油を前記第1、第2のアクチュエータの何れか一方に供給する第2の給油路と、前記第1、第2のアクチュエータの何れか他方から作動油を排出する第2の排油路と、前記第1の給油路を通じての作動油の供給先を、前記第1、第2のアクチュエータの何れか、又は第1の排油路の3つから選択する第1の給油先切換手段と、前記第2の給油路を通じての作動油の供給先を、前記第1、第2のアクチュエータの何れか、又は第2の排油路の3つから選択する第2の給油先切換手段と、前記油ポンプから送り出される作動油の供給先を、前記第1、第2の給油路の2つから選択する第3の給油先切換手段とを備える舵取機であって、
前記第3の給油先切換手段による作動油の供給先を前記第1の給油路から前記第2の給油路に切り換えた場合に、前記第1の給油路及び第1の排油路による給排油を断つ第1の給排油路遮断手段を備えることを特徴とする舵取機。 - 前記第1の給排油路遮断手段が、作動油の供給先を前記第1の給油路から前記第2の給油路に切り換えた場合に生じる前記第1の給油路内の油圧変化を検知して作動する油圧作動弁であることを特徴とする請求項1記載の舵取機。
- 前記第1の給油路に、前記第1の給排油路遮断手段を作動させるに足る油圧を生じさせる第1の油圧生成手段を備えることを特徴とする請求項2記載の舵取機。
- 前記第1の油圧生成手段が、前記油ポンプから送り出された作動油の圧力が前記第1の給排油路遮断手段を作動するに足る油圧になるまで前記第1の給油路を遮断し、前記油圧に達すると開放されて、前記油ポンプから前記第1又は第2のアクチュエータへの作動油の流通を可能にする油圧作動弁であることを特徴とする請求項3記載の舵取機。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2002
- 2002-10-30 JP JP2002315880A patent/JP2004150516A/ja not_active Withdrawn
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