JP2004150461A - トロイダル型無段変速機の組立方法および組立治具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】トラニオン6にパワーローラ11を組み付けた後、組立治具70,80によってパワーローラ11とトラニオン6とを挟み込むように支持する。その後、組立治具によって挟持されたパワーローラおよびトラニオンを出力側ディスク4に組み付けた後、入力側ディスク2を組み付け、ローディングナット109を一定量締め付けて、両ディスク2,4の内側面とパワーローラ11の周面11aとの当接部にバネによる予圧を与え、バリエータサブアッセンブリAを形成する。最後に、アッセンブリAから組立治具70,80を取り外した後、アッセンブリAをケーシング120に組み込む。
【選択図】 図7
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車や各種産業機械の変速機として利用可能なトロイダル型無段変速機(CVT)の組立方法および組立治具に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用変速機として、図8および図9に略示するようなトロイダル型無段変速機を使用することが一部で実施されている。このトロイダル型無段変速機は、入力軸1と同心に第1のディスクである入力側ディスク2を支持し、入力軸1と同心に配置された出力軸3の端部に、第2のディスクである出力側ディスク4を固定している。トロイダル型無段変速機を納めたケーシングの内側には、入力軸1並びに出力軸3に対し捻れの位置にある枢軸5,5を中心として揺動するトラニオン6,6が設けられている。各トラニオン6,6には、パワーローラ11が回転自在に支持されており、各パワーローラ11,11は、入力側および出力側の両ディスク2,4の間に挟持されている。
【0003】
入力側および出力側の両ディスク2,4の互いに対向する内側面2a,4aの断面はそれぞれ、枢軸5を中心とする円弧或いはこのような円弧に近い曲線を回転させて得られる凹面を成している。そして、球状の凸面に形成された各パワーローラ11,11の周面11a,11aが各内側面2a,4aに当接されている。
【0004】
入力軸1と入力側ディスク2との間には、ローディングカム式の押圧装置12が設けられている。この押圧装置12は、入力側ディスク2を出力側ディスク4に向けて弾性的に押圧している。また、押圧装置12は、入力軸1と共に回転するカム板13と、保持器14により保持された複数個(例えば4個)のローラ15,15とから構成されている。また、カム板13の片側面(図8および図9の左側面)には、周方向に亙って凹凸面であるカム面16が形成され、入力側ディスク2の外側面(図8および図9の右側面)にも同様のカム面17が形成されている。そして、複数個のローラ15,15は、入力軸1に対して放射方向に延びる軸を中心に回転できるように、支持されている。
【0005】
このような構成のトロイダル型無段変速機においては、入力軸1を回転させると、その回転に伴ってカム板13が回転し、カム面16によって複数個のローラ15,15が、入力側ディスク2の外側面に設けられたカム面17に押圧される。この結果、入力側ディスク2が複数のパワーローラ11,11に押圧されると同時に、1対のカム面16,17と複数個のローラ15,15の転動面との押し付け合いに基づいて、入力側ディスク2が回転する。そして、この入力側ディスク2の回転が、各パワーローラ11,11を介して、出力側ディスク4に伝達され、この出力側ディスク4に固定された出力軸3が回転する。
【0006】
入力軸1と出力軸3との回転速度を変える場合であって、入力軸1と出力軸3との間で減速を行なう場合には、枢軸5,5を中心として各トラニオン6,6を揺動させ、各パワーローラ11,11の周面11a,11aが、図8に示すように、入力側ディスク2の内側面2aの中心寄り部分と出力側ディスク4の内側面4aの外周寄り部分とにそれぞれ当接するように、各変位軸9,9を傾斜させる。
【0007】
反対に、増速を行なう場合には、各トラニオン6,6を揺動させ、各パワーローラ11,11の周面11a,11aが、図9に示すように、入力側ディスク2の内側面2aの外周寄り部分と出力側ディスク4の内側面4aの中心寄り部分とにそれぞれ当接するように、各変位軸9,9を傾斜させる。各変位軸9,9の傾斜角度を図8と図9との中間にすれば、入力軸1と出力軸3との間で、中間の変速比が得られる。
【0008】
図10および図11には、より具体化されたトロイダル型無段変速機が示されている。なお、図8および図9と共通する構成部材に関しては、以下、同一符号を付して、その詳細な説明または図示を省略する。
【0009】
図10および図11に示されるトロイダル型無段変速機は、いわゆるダブルキャビティ型の高トルク用トロイダル型無段変速機であり、2つの入力側ディスク2A,2Bと出力側ディスク4とが、入力軸18の外周に取り付けられて成る。この場合、入力側ディスク2A,2Bおよび出力側ディスク4は、入力軸18の周囲に、回転自在および軸方向に変位自在に支持されている。
【0010】
図10に示されるように、入力軸18は、フロント側(図中左側)に位置する入力側ディスク2Aとカム板107との間に設けられたローディングカム式の押圧装置12を介して、駆動軸22により回転駆動されるようになっている。出力側ディスク4は、入力軸1との間に介在された軸受105によって、入力軸18の軸線Oを中心に回転自在に支持されている。また、入力側ディスク2Aは、入力軸18と共に回転するように、その入力軸18の両端部にボールスプライン106を介して支持されている。また、入力側ディスク2A,2Bの内面(凹面)2a,2aと出力ディスク4の内面(凹面)4aとの間には、パワーローラ11が回転自在に挟持されている。
【0011】
図10中左側に位置する入力側ディスク2Aとカム板107との間には皿バネ108が設けられ、図10中右側に位置する入力側ディスク2Bの側には軸固定手段であるローディングナット109が締め付けられている。そして、皿バネ108は、ローディングナット109とともに、各ディスク2A,2B,4の凹面2a,2a,4aとパワーローラ11,11の周面11a,11aとの当接部に押圧力を付与する予圧付与装置を構成する。
【0012】
図8および図9の構成と同様に、トロイダル型無段変速機を納めたケーシング120の内側には、入力軸18に対し捻れの位置にある枢軸(傾転軸)5,5を中心として揺動する一対のトラニオン6,6が設けられている。図11に詳しく示されるように、各トラニオン6,6は、支持板部7の長手方向(図の上下方向)の両端部に、この支持板部7の内側面側に折れ曲がる状態で形成された一対の折れ曲がり壁部8,8を有している。そして、この折れ曲がり壁部8,8によって、トラニオン6には、パワーローラ11を収容するための凹状のポケット部Pが形成される。また、各折れ曲がり壁部8,8の外側面(支持板部7と反対側の面)には、各枢軸5,5が互いに同心的に設けられている。
【0013】
支持板部7の中央部には凹状(有底円筒状(袋状))の円孔10が形成され、この円孔10には変位軸9の基端部が支持されている。そして、各枢軸5,5を中心として各トラニオン6,6を揺動させることにより、これら各トラニオン6,6の中央部に支持された変位軸9の傾斜角度を調節できるようになっている。また、各トラニオン6,6の内側面から突出する変位軸9の先端部の周囲には、パワーローラ11が回転自在に支持されており、各パワーローラ11,11は、入力側および出力側の両ディスク2,4の間に挟持されている。なお、各変位軸9,9の基端部と先端部は、互いに偏心している。
【0014】
一対のトラニオン6,6の両端部はそれぞれ、一対の支持板(ヨーク)23A,23Bに対して揺動自在および軸方向(図11の上下方向)に変位自在に支持されている。上側のヨーク23Aは、球面ポスト64およびこれを支持する上側ポストによって変位自在に支持されている。また、下側のヨーク23Bは、球面ポスト68およびこれを支持する上側バルブボディ60によって変位自在に支持されている。また、前述したように、各トラニオン6,6を構成する支持板部7の中央部に形成された円孔10には、基端部9aと先端部9bとが互いに平行で且つ偏心した変位軸9の基端部9aが、回転自在に支持されている。また、各支持板部7の内側面から突出する各変位軸9の先端部9bの周囲には、パワーローラ11が回転自在に支持されている。この場合、変位軸9の先端部9bは、パワーローラ11の大端面11bに形成された凹状(有底円筒状(袋状))の円孔11c内に挿入されている。
【0015】
なお、一対のトラニオン6,6毎に設けられた一対の変位軸9,9は、入力軸18に対し、互いに180度反対側の位置に設けられている。また、これらの各変位軸9,9の先端部9bが基端部9aに対して偏心している方向は、入力側および出力側の両ディスク2,4の回転方向に対して同方向(図11で上下逆方向)となっている。また、偏心方向は、入力軸18の配設方向に対して略直交する方向となっている。したがって、各パワーローラ11,11は、入力軸18の長手方向に若干変位できるように支持される。その結果、押圧装置12が発生するスラスト荷重に基づく各構成部材の弾性変形等に起因して、各パワーローラ11,11が入力軸18の軸方向に変位する傾向となった場合でも、各構成部材に無理な力が加わらず、この変位が吸収される。
【0016】
また、各パワーローラ11,11の大端面11bと各トラニオン6,6を構成する支持板部7の内側面との間には、パワーローラ11の大端面11bの側から順に、スラスト転がり軸受であるスラスト玉軸受24と、スラストニードル軸受25とが設けられている。このうち、スラスト玉軸受24は、各パワーローラ11に加わるスラスト方向の荷重を支承しつつ、これら各パワーローラ11の回転を許容するものである。このようなスラスト玉軸受24はそれぞれ、複数個ずつの玉26,26と、これら各玉26,26を転動自在に保持する円環状の保持器27と、円環状の外輪28とから構成されている。また、各スラスト玉軸受24の内輪軌道は各パワーローラ11の大端面11bに、外輪軌道は各外輪28の内側面にそれぞれ形成されている。
【0017】
また、スラストニードル軸受25は、各トラニオン6,6を構成する支持板部7の内側面と外輪28の外側面との間に挟持されている。このようなスラストニードル軸受25は、各パワーローラ11から各外輪28に加わるスラスト荷重を支承しつつ、これら各パワーローラ11および外輪28が各変位軸9の基端部9aを中心として揺動変位することを許容する。
【0018】
更に、各トラニオン6,6の一端部(図11の下端部)にはそれぞれ駆動ロッド(トラニオン軸)29が設けられており、各駆動ロッド29の中間部外周面に駆動ピストン(油圧ピストン)30が固設されている。そして、これら各駆動ピストン30はそれぞれ、駆動シリンダ31内に油密に嵌装されている。この場合、シリンダ31は、上側バルブボディ60と下側バルブボディ62とによって形成されている。
【0019】
また、トラニオン6,6の下部の駆動ロッド29の外周には、ヨーク23Bの近傍に、ケーブルサポート100が一体に取り付けられている。また、このケーブルサポート100の外周には、一方のトラニオン6の動作を他方のトラニオン6に伝達するための同期ケーブル102が襷掛け状に掛け渡されている。なお、図11中、202はトランスミッションハウジング、220は乗用車のフロアトンネル、210はフロアトンネル220の壁部である。
【0020】
このように構成されたトロイダル型無段変速機の場合、入力軸18の回転は、押圧装置12を介して、入力側ディスク2に伝えられる。そして、この入力側ディスク2の回転が、一対のパワーローラ11,11を介して出力側ディスク4に伝えられ、更にこの出力側ディスク4の回転が、出力歯車より取り出される。
【0021】
入力軸18と出力歯車との間の回転速度比を変える場合には、一対の駆動ピストン30,30を互いに逆方向に変位させる。これら各駆動ピストン30,30の変位に伴って、一対のトラニオン6,6が互いに逆方向に変位する。例えば、図11の左側のパワーローラ11が同図の下側に、同図の右側のパワーローラ11が同図の上側にそれぞれ変位する。その結果、これら各パワーローラ11,11の周面11a,11aと入力側ディスク2および出力側ディスク4の内側面2a,4aとの当接部に作用する接線方向の力の向きが変化する。そして、この力の向きの変化に伴って、各トラニオン6,6が、支持板23A,23Bに枢支された枢軸5,5を中心として、互いに逆方向に揺動する。
【0022】
その結果、前述の図8および図9に示したように、各パワーローラ11,11の周面11a,11aと各内側面2a,4aとの当接位置が変化し、入力軸18と出力歯車との間の回転速度比が変化する。また、これら入力軸18と出力歯車との間で伝達するトルクが変動し、各構成部材の弾性変形量が変化すると、各パワーローラ11,11およびこれら各パワーローラ11に付属の外輪28が、各変位軸9の基端部9aを中心として僅かに回動する。これら各外輪28の外側面と各トラニオン6を構成する支持板部7の内側面との間には、各スラストニードル軸受25が存在するため、前記回動は円滑に行なれる。したがって、前述のように各変位軸9,9の傾斜角度を変化させるための力が小さくて済む。
【0023】
ところで、従来から良く知られているように、前述したようなトロイダル型無段変速機を組み立てる際には、出力側ディスク4に対して、パワーローラ11が組み付けられたトラニオン6を組み付ける。そして、入力側ディスク2を組み付けた後、ローディングナット109を仮締めの状態とする。その後、セーフティーケーブルやバルブボディ60,62を組み付けて、ローディングナット109をしっかりと締め付け、ディスク2A,2B,4の凹面2a,2a,4aとパワーローラ11,11の周面11a,11aとの当接部に皿バネ108による予圧を与える。また、軸方向固定手段としては、ローディングナット109の代わりにスプリットリング(別名コッタ)を用いる場合(例えば、特許文献1参照)もあるが、基本的には、同様の組立方法である。また、このようにしてローディングナット109で締結されて単独で組み立てられた出力側ディスク4、パワーローラ11、トラニオン6は、図10に破線で示されるバリエータサブアッセンブリとして、ケーシング120内に組み込まれる。
【0024】
こうした組立方法において、前述したように、パワーローラ11またはトラニオン6の円孔10,11bが袋形状(凹状)であり貫通穴形状を成していない場合(例えば、特許文献2参照)には、パワーローラ11の内外輪(パワーローラ11、スラスト玉軸受24、外輪28)およびスラストニードル軸受25は、変位軸9(パワーローラ11の回転軸)の軸方向で固定されない。そのため、組立工程中、ローディングナット109を締めるまでの間に、パワーローラ11が軸方向にガタついて変位軸9から外れたり、スラストニードル軸受25やレースが外れる虞がある。そして、その状態で、ローディングナット109が締め付けられると、外れたパワーローラ11だけディスク2,4との接触点が異なってしまう。接触点(接触角)が変わると、CVTを運転した際、そのパワーローラ11のみ傾転角が異なる状態となり、伝達効率の低下ばかりでなく、最悪の場合には、スリップが発生する(つまり、CVTとして機能しない)。
【0025】
このような事態を防ぐ解決策として、例えば、パワーローラ11と変位軸9とをネジ止めすることが従来から提案されている(例えば、特許文献3参照)。また、折れ曲がり壁部8,8同士を連結するビーム150とパワーローラ11との間の隙間およびトラニオン6におけるスラストニードル軸受25の案内長さを規定する(小さくする)ことにより、前述した事態を回避することも提案されている。
【特許文献1】
特開2000−205361号公報
【特許文献2】
特開平11−94041号公報
【特許文献3】
特開2002−174312号公報
【0026】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、パワーローラと変位軸9とをネジ止めする前述した解決策を採用すると、パワーローラ11および変位軸9にネジ穴等を形成する必要がある。これらの穴は、細く長いため、加工コストが高くなる。
【0027】
また、ビーム150とパワーローラ11との間の隙間およびトラニオン6におけるスラストニードル軸受25の案内長さを規定する前述した解決策では、ビーム150とパワーローラ11との間の隙間が小さくなるため、設計上の制約条件が多くなるとともに、摩擦も発生する。
【0028】
本発明は、前記事情に着目してなされたものであり、設計上の制約を伴うことなく且つ組立部品の強度を損なうことなく、低コストで、組立時におけるパワーローラやスラストニードル軸受等の外れを防止できるトロイダル型無段変速機の組立方法および組立治具を提供することを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、請求項1に記載されたトロイダル型無段変速機の組立方法は、互いの内側面同士を対向させた状態で互いに同心的に且つ回転自在に支持された入力側ディスクおよび出力側ディスクと、これらのディスクの中心軸に対して捻れの位置にある枢軸を中心に揺動するトラニオンと、このトラニオンを構成する支持板部の中央部に、この支持板部の内側面から突出する状態で支持された変位軸と、この変位軸の周囲に回転自在に支持された状態で前記両ディスクの間に挟持されたパワーローラと、このパワーローラの大端面に添設して設けられ、このパワーローラに加わるスラスト方向の荷重を支承しつつ、このパワーローラの回転を許容する軸受と、前記両ディスクの内側面と前記パワーローラの周面とを当接させる軸方向固定手段とを備え、前記変位軸は、前記支持板部の中央部に形成された有底円筒状の孔内に位置され、あるいは、前記パワーローラの大端面に形成された有底円筒状の孔内に位置されて成るトロイダル型無段変速機の組立方法において、前記トラニオンに前記パワーローラを組み付けた後、組立治具によって前記パワーローラと前記トラニオンとを挟み込むように支持し、前記組立治具によって挟持された前記パワーローラおよび前記トラニオンを前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクに組み付けた後、前記軸方向係合手段を係合させ、これによって、バリエータサブアッセンブリを形成し、前記バリエータサブアッセンブリから前記組立治具を取り外した後、前記バリエータサブアッセンブリをケーシングに組み込む、ことを特徴とする。
【0030】
請求項2に記載されたトロイダル型無段変速機の組立方法は、請求項1に記載の発明において、前記組立治具は、所定幅の板状体をコの字状に折り曲げることによって形成された板バネから成り、前記トラニオンの前記支持板部の外側面に弾性的に圧接される第1の圧接部と、前記パワーローラの小端面に弾性的に圧接される第2の圧接部と、これら第1および第2の圧接部同士を接続し且つ前記トラニオンの前記支持板部と前記パワーローラとの間でこれらを片側から取り囲んで支持するように延びる延在支持部とを有していることを特徴とする。
【0031】
請求項3に記載されたトロイダル型無段変速機の組立方法は、請求項1に記載の発明において、前記組立治具は、棒状の弾性材を折り曲げて弾性的に拡開するように形成された略C字状のリングから成り、リングの両端に形成され且つ前記トラニオンの前記支持板部の外側面に弾性的に圧接される一対の第1の圧接部と、これら第1の圧接部同士を接続し且つ前記トラニオンの前記支持板部および前記パワーローラをその略全周にわたって取り囲むことができるように環状に延びる環状支持部とを有していることを特徴とする。
【0032】
請求項4に記載された組立治具は、互いの内側面同士を対向させた状態で互いに同心的に且つ回転自在に支持された入力側ディスクおよび出力側ディスクと、これらのディスクの中心軸に対して捻れの位置にある枢軸を中心に揺動するトラニオンと、このトラニオンを構成する支持板部の中央部に、この支持板部の内側面から突出する状態で支持された変位軸と、この変位軸の周囲に回転自在に支持された状態で前記両ディスクの間に挟持されたパワーローラと、このパワーローラの大端面に添設して設けられ、このパワーローラに加わるスラスト方向の荷重を支承しつつ、このパワーローラの回転を許容する軸受と、前記両ディスクの内側面と前記パワーローラの周面とを当接させる軸方向固定手段とを備え、前記変位軸は、前記支持板部の中央部に形成された有底円筒状の孔内に位置され、あるいは、前記パワーローラの大端面に形成された有底円筒状の孔内に位置されて成るトロイダル型無段変速機の組立に用いられる組立治具であって、所定幅の板状体をコの字状に折り曲げることによって形成された板バネから成り、前記トラニオンの前記支持板部の外側面に弾性的に圧接される第1の圧接部と、前記パワーローラの小端面に弾性的に圧接される第2の圧接部と、これら第1および第2の圧接部同士を接続し且つ前記トラニオンの前記支持板部と前記パワーローラとの間でこれらを片側から取り囲んで支持するように延びる延在支持部とを有していることを特徴とする。
【0033】
請求項5に記載された組立治具は、互いの内側面同士を対向させた状態で互いに同心的に且つ回転自在に支持された入力側ディスクおよび出力側ディスクと、これらのディスクの中心軸に対して捻れの位置にある枢軸を中心に揺動するトラニオンと、このトラニオンを構成する支持板部の中央部に、この支持板部の内側面から突出する状態で支持された変位軸と、この変位軸の周囲に回転自在に支持された状態で前記両ディスクの間に挟持されたパワーローラと、このパワーローラの大端面に添設して設けられ、このパワーローラに加わるスラスト方向の荷重を支承しつつ、このパワーローラの回転を許容する軸受と、前記両ディスクの内側面と前記パワーローラの周面とを当接させる軸方向固定手段とを備え、前記変位軸は、前記支持板部の中央部に形成された有底円筒状の孔内に位置され、あるいは、前記パワーローラの大端面に形成された有底円筒状の孔内に位置されて成るトロイダル型無段変速機の組立に用いられる組立治具であって、棒状の弾性材を折り曲げて弾性的に拡開するように形成された略C字状のリングから成り、リングの両端に形成され且つ前記トラニオンの前記支持板部の外側面に弾性的に圧接される一対の第1の圧接部と、これら第1の圧接部同士を接続し且つ前記トラニオンの前記支持板部および前記パワーローラをその略全周にわたって取り囲むことができるように環状に延びる環状支持部とを有していることを特徴とする。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明は、トロイダル型無段変速機の組立方法および組立治具に特徴があり、その他の構成および作用が前述した従来の構成および作用と同様であるため、以下においては、本発明の特徴部分についてのみ言及し、それ以外の部分については、図8〜図11と同一の符号を付してその詳細な説明を省略することにする。
【0035】
図1には、第1の実施形態に係る組立治具70が示されている。この組立治具70は、所定幅の板状体をコの字状に折り曲げることによって形成された板バネから成り、トラニオン6の支持板部7の外側面7a(図2参照)に弾性的に圧接(押圧)される第1の圧接部70aと、パワーローラ11の小端面11d(図3参照)に弾性的に圧接(押圧)される第2の圧接部70bと、これらの圧接部70a,70b同士を接続し且つトラニオン6の支持板部7とパワーローラ11との間でこれらを片側から取り囲んで支持するように延びる延在支持部70cとを有している。
【0036】
組立治具70は、ディスク2A,2B,4の凹面2a,2a,4aおよびパワーローラ11の周面11a(トラクション面)を傷付けない材料によって形成されている。具体的には、組立治具70は、その全体が柔らかい鉄系の材料(例えば、板ばね材)によって形成されており、第1および第2の圧接部70a,70bに例えばラバー材77が巻かれている。
【0037】
このような組立治具70は、トロイダル型無段変速機の組立工程において、以下のように使用される。すなわち、まず、トラニオン6にパワーローラ11等を組み付けた後、組立治具70によってパワーローラ11とトラニオン6とを挟み込むように支持する。その状態が図2および図3に示されている。この状態では、図2に示されるように、トラニオン6の支持板部7の外側面7aに第1の圧接部70aが弾性的に圧接(押圧)され、図3に示されるように、パワーローラ11の小端面11dに第2の圧接部70bが弾性的に圧接(押圧)され、また、図2および図3に示されるように、トラニオン6の支持板部7とパワーローラ11との間が延在支持部70cによって片側から取り囲まれるように支持される。
【0038】
このようにして組立治具70によって挟持されたパワーローラ11およびトラニオン6は、出力側ディスク4に組み付けられる。そして、入力側ディスク2を組み付けた後、ローディングナット(軸方向固定手段)109を仮締めの状態とする。その後、セーフティーケーブルやバルブボディ60,62を組み付けて、ローディングナット109を一定量だけしっかりと締め付け、ディスク2A,2B,4の凹面2a,2a,4aとパワーローラ11,11の周面11a,11aとの当接部に皿バネ108による予圧を与える。その状態が図7に示されている。
【0039】
このようにして外部で単独に組み立てられた図7のバリエータサブアッセンブリAは、その後、ケーシング120に組み込まれる(図10の破線参照)。この場合、ケーシング120への組み込み前(ローディングナット109を締め付けた後)に、ディスク2と上側のヨーク23Aとの間の隙間Sを通じて組立治具70がパワーローラ11およびトラニオン6から容易に取り外される。
【0040】
以上説明したように、本実施形態では、ローディングナット109を締め付けるまでの間、組立治具70によってパワーローラ11がトラニオン6に対して軸方向に固定される。そのため、組立中に、パワーローラ11やスラストニードル軸受25(スラストレース)等がトラニオン6側から外れることが無くなる。
【0041】
また、本実施形態において、組立治具70は、所定幅の板状体をコの字状に折り曲げることによって形成された板バネから成り、トラニオン6の支持板部7の外側面7aに弾性的に圧接される第1の圧接部70aと、パワーローラ11の小端面11dに弾性的に圧接される第2の圧接部70bと、これらの圧接部70a,70b同士を接続し且つトラニオン6の支持板部7とパワーローラ11との間でこれらを片側から取り囲んで支持するように延びる延在支持部70cとを有して形成されている。したがって、トラニオン6やパワーローラ11を支持するためにこれらに不要な穴を設ける必要がないため、加工コストを低く抑えることが可能であるとともに、これらの部品6,11の強度を低下させないで済む。また、設計上の制約を受けることもなく、ビーム150とパワーローラ11との間に十分な隙間を設けることもできるため、摩擦等が発生することもない。
【0042】
また、本実施形態において、組立治具70は、柔らかい鉄(板バネ材)にラバーを巻回することによって形成されているため、CVT部品を傷付けないで済む。
【0043】
図4には、第2の実施形態に係る組立治具80が示されている。この組立治具80は、棒状の弾性材(例えばゴム)を折り曲げて弾性的に拡開するように形成された略C字状のリングから成る。具体的には、組立治具80は、リングの両端に形成され且つトラニオン6の支持板部7の外側面7a(図5参照)に弾性的に圧接される一対の第1の圧接部80a,80aと、これら第1の圧接部80a,80a同士を接続し且つトラニオン6の支持板部7およびパワーローラ11をその略全周にわたって取り囲むことができるように環状に延びる環状支持部80cとを有している。
【0044】
第1の圧接部80a,80aにはそれぞれ、リングの外側に向けて屈曲された屈曲部88が形成されている。また、環状支持部80cは、パワーローラ11の小端面11d(図6参照)に弾性的に圧接(押圧)される第2の圧接部80bと、パワーローラ11の周面(トラクション面)11aと1点で接する少なくとも1つの接点部80dとを有している。
【0045】
このような組立治具80は、トロイダル型無段変速機の組立工程において、以下のように使用される。すなわち、まず、トラニオン6にパワーローラ11等を組み付けた後、組立治具80によってパワーローラ11とトラニオン6とを挟み込むように支持する。その状態が図5および図6に示されている。この状態では、図5に示されるように、トラニオン6の支持板部7の外側面7aに第1の圧接部80aが弾性的に圧接(押圧)され、図6に示されるように、パワーローラ11の小端面11dに第2の圧接部80bが弾性的に圧接(押圧)され、また、図5および図6に示されるように、トラニオン6の支持板部7とパワーローラ11の略全周が弾性的に拡開された環状支持部80cによって囲まれるように支持される(この場合、環状支持部80cは、例えば、接点部80dのみでパワーローラ11の周面11aと接触する)。この時、トラニオン6に対してパワーローラ11をガタ無く固定するために、リングを締め上げる部材を屈曲部88に取り付けても良い。また、図6に破線で示されるように、組立治具80をもう1本用いて、上下2本の組立治具80でパワーローラ11およびトラニオン6を挟持しても良い。
【0046】
このようにして組立治具80によって挟持されたパワーローラ11およびトラニオン6は、出力側ディスク4に組み付けられる。そして、入力側ディスク2を組み付けた後、ローディングナット109を仮締めの状態とする。その後、セーフティーケーブルやバルブボディ60,62を組み付けて、ローディングナット109を一定量だけしっかりと締め付け、ディスク2A,2B,4の凹面2a,2a,4aとパワーローラ11,11の周面11a,11aとの当接部に皿バネ108による予圧を与える。その状態が図7に示されている。
【0047】
このようにして外部で単独に組み立てられた図7のバリエータサブアッセンブリAは、その後、ケーシング120に組み込まれる(図10の破線参照)。この場合、ケーシング120への組み込み前(ローディングナット109を締め付けた後)に、ディスク2と上側のヨーク23Aとの間の隙間Sを通じて組立治具80がパワーローラ11およびトラニオン6から容易に取り外される。
【0048】
以上説明したように、本実施形態では、ローディングナット109を締め付けるまでの間、組立治具80によってパワーローラ11がトラニオン6に対して軸方向に固定される。そのため、組立中に、パワーローラ11やスラストニードル軸受25(スラストレース)等がトラニオン6側から外れることが無くなる。
【0049】
また、本実施形態において、組立治具80は、棒状の弾性材を折り曲げて弾性的に拡開するように形成された略C字状のリングから成り、リングの両端に形成され且つトラニオン6の支持板部7の外側面7aに弾性的に圧接される一対の第1の圧接部80a,80aと、これら第1の圧接部80a,80a同士を接続し且つトラニオン6の支持板部7およびパワーローラ11をその略全周にわたって取り囲むことができるように環状に延びる環状支持部80cとを有して形成されている。したがって、トラニオン6やパワーローラ11に不要な穴を設ける必要がないため、加工コストを低く抑えることが可能であるとともに、これらの部品6,11の強度を低下させないで済む。また、設計上の制約を受けることもなく、ビーム150とパワーローラ11との間に十分な隙間を設けることもできるため、摩擦等が発生することもない。
【0050】
また、本実施形態において、組立治具80は、ゴム材によって形成されているため、CVT部品を傷付けないで済む。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載されたトロイダル型無段変速機の組立方法によれば、ローディングナットやスプリットリング等の軸方向固定手段を係合させるまでの間、組立治具によってパワーローラがトラニオンに対して固定されるので、組立中に、パワーローラやスラストニードル軸受(スラストレース)等がトラニオン側から外れるのを防止することができる。
【0052】
請求項2に記載されたトロイダル型無段変速機の組立方法および請求項4に記載された組立治具によれば、トラニオンやパワーローラを支持するためにこれらに不要な穴を設ける必要がないため、これらの部品の加工コストを低く抑えることができるとともに、これらの部品の強度を低下させないで済む。また、設計上の制約を受けることもなくなる。
【0053】
請求項3に記載されたトロイダル型無段変速機の組立方法および請求項5に記載された組立治具によれば、トラニオンやパワーローラを支持するためにこれらに不要な穴を設ける必要がないため、これらの部品の加工コストを低く抑えることができるとともに、これらの部品の強度を低下させないで済む。また、設計上の制約を受けることもなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る組立治具の斜視図である。
【図2】図1の組立治具によってトラニオンおよびパワーローラを挟持した状態をトラニオン側から見た斜視図である。
【図3】図1の組立治具によってトラニオンおよびパワーローラを挟持した状態をパワーローラ側から見た斜視図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る組立治具の斜視図である。
【図5】図4の組立治具によってトラニオンおよびパワーローラを挟持した状態をトラニオン側から見た斜視図である。
【図6】図4の組立治具によってトラニオンおよびパワーローラを挟持した状態をパワーローラ側から見た斜視図である。
【図7】図1および図4の組立治具によってトラニオンおよびパワーローラが挟持されたバリエータサブアッセンブリの斜視図である。
【図8】従来から知られているトロイダル型無段変速機の基本的構成を最大減速時の状態で示す側面図である。
【図9】従来から知られているトロイダル型無段変速機の基本的構成を最大増速時の状態で示す側面図である。
【図10】従来の具体的構造の一例を示す断面図である。
【図11】図10のX−X線に沿う断面図である。
【符号の説明】
1 入力軸
2 入力側ディスク
2a 内側面
3 出力軸
4 出力側ディスク
4a 内側面
5 枢軸
6 トラニオン
7 支持板部
9 変位軸
10 円孔
11 パワーローラ
11a 周面
11b 大端面
11c 円孔
11d 小端面
70 組立治具
80 組立治具
109 ローディングナット(軸方向固定手段)
A バリエータサブアッセンブリ
Claims (5)
- 互いの内側面同士を対向させた状態で互いに同心的に且つ回転自在に支持された入力側ディスクおよび出力側ディスクと、これらのディスクの中心軸に対して捻れの位置にある枢軸を中心に揺動するトラニオンと、このトラニオンを構成する支持板部の中央部に、この支持板部の内側面から突出する状態で支持された変位軸と、この変位軸の周囲に回転自在に支持された状態で前記両ディスクの間に挟持されたパワーローラと、このパワーローラの大端面に添設して設けられ、このパワーローラに加わるスラスト方向の荷重を支承しつつ、このパワーローラの回転を許容する軸受と、前記両ディスクの内側面と前記パワーローラの周面とを当接させる軸方向固定手段とを備え、前記変位軸は、前記支持板部の中央部に形成された有底円筒状の孔内に位置され、あるいは、前記パワーローラの大端面に形成された有底円筒状の孔内に位置されて成るトロイダル型無段変速機の組立方法において、
前記トラニオンに前記パワーローラを組み付けた後、組立治具によって前記パワーローラと前記トラニオンとを挟み込むように支持し、
前記組立治具によって挟持された前記パワーローラおよび前記トラニオンを前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクに組み付けた後、前記軸方向係合手段を係合させ、これによって、バリエータサブアッセンブリを形成し、
前記バリエータサブアッセンブリから前記組立治具を取り外した後、前記バリエータサブアッセンブリをケーシングに組み込む、
ことを特徴とするトロイダル型無段変速機の組立方法。 - 前記組立治具は、所定幅の板状体をコの字状に折り曲げることによって形成された板バネから成り、前記トラニオンの前記支持板部の外側面に弾性的に圧接される第1の圧接部と、前記パワーローラの小端面に弾性的に圧接される第2の圧接部と、これら第1および第2の圧接部同士を接続し且つ前記トラニオンの前記支持板部と前記パワーローラとの間でこれらを片側から取り囲んで支持するように延びる延在支持部とを有していることを特徴とする請求項1に記載のトロイダル型無段変速機の組立方法。
- 前記組立治具は、棒状の弾性材を折り曲げて弾性的に拡開するように形成された略C字状のリングから成り、リングの両端に形成され且つ前記トラニオンの前記支持板部の外側面に弾性的に圧接される一対の第1の圧接部と、これら第1の圧接部同士を接続し且つ前記トラニオンの前記支持板部および前記パワーローラをその略全周にわたって取り囲むことができるように環状に延びる環状支持部とを有していることを特徴とする請求項1に記載のトロイダル型無段変速機の組立方法。
- 互いの内側面同士を対向させた状態で互いに同心的に且つ回転自在に支持された入力側ディスクおよび出力側ディスクと、これらのディスクの中心軸に対して捻れの位置にある枢軸を中心に揺動するトラニオンと、このトラニオンを構成する支持板部の中央部に、この支持板部の内側面から突出する状態で支持された変位軸と、この変位軸の周囲に回転自在に支持された状態で前記両ディスクの間に挟持されたパワーローラと、このパワーローラの大端面に添設して設けられ、このパワーローラに加わるスラスト方向の荷重を支承しつつ、このパワーローラの回転を許容する軸受と、前記両ディスクの内側面と前記パワーローラの周面とを当接させる軸方向固定手段とを備え、前記変位軸は、前記支持板部の中央部に形成された有底円筒状の孔内に位置され、あるいは、前記パワーローラの大端面に形成された有底円筒状の孔内に位置されて成るトロイダル型無段変速機の組立に用いられる組立治具であって、
所定幅の板状体をコの字状に折り曲げることによって形成された板バネから成り、前記トラニオンの前記支持板部の外側面に弾性的に圧接される第1の圧接部と、前記パワーローラの小端面に弾性的に圧接される第2の圧接部と、これら第1および第2の圧接部同士を接続し且つ前記トラニオンの前記支持板部と前記パワーローラとの間でこれらを片側から取り囲んで支持するように延びる延在支持部とを有していることを特徴とする組立治具。 - 互いの内側面同士を対向させた状態で互いに同心的に且つ回転自在に支持された入力側ディスクおよび出力側ディスクと、これらのディスクの中心軸に対して捻れの位置にある枢軸を中心に揺動するトラニオンと、このトラニオンを構成する支持板部の中央部に、この支持板部の内側面から突出する状態で支持された変位軸と、この変位軸の周囲に回転自在に支持された状態で前記両ディスクの間に挟持されたパワーローラと、このパワーローラの大端面に添設して設けられ、このパワーローラに加わるスラスト方向の荷重を支承しつつ、このパワーローラの回転を許容する軸受と、前記両ディスクの内側面と前記パワーローラの周面とを当接させる軸方向固定手段とを備え、前記変位軸は、前記支持板部の中央部に形成された有底円筒状の孔内に位置され、あるいは、前記パワーローラの大端面に形成された有底円筒状の孔内に位置されて成るトロイダル型無段変速機の組立に用いられる組立治具であって、
棒状の弾性材を折り曲げて弾性的に拡開するように形成された略C字状のリングから成り、リングの両端に形成され且つ前記トラニオンの前記支持板部の外側面に弾性的に圧接される一対の第1の圧接部と、これら第1の圧接部同士を接続し且つ前記トラニオンの前記支持板部および前記パワーローラをその略全周にわたって取り囲むことができるように環状に延びる環状支持部とを有していることを特徴とする組立治具。
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JP2002313256A JP2004150461A (ja) | 2002-10-28 | 2002-10-28 | トロイダル型無段変速機の組立方法および組立治具 |
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JP2015105752A (ja) * | 2013-12-03 | 2015-06-08 | 日本精工株式会社 | トロイダル型無段変速機の組立方法 |
-
2002
- 2002-10-28 JP JP2002313256A patent/JP2004150461A/ja active Pending
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