JP2004150122A - 温水洗浄便座装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ケースの本体部への袖部の装着の有無による構成上の差異を少なくすること。
【解決手段】電磁弁40のボディ410の通路412へのストレーナ422の挿脱を、通路412を便器12の幅方向に延在させて一方側の開口から行う。
【選択図】 図8
【解決手段】電磁弁40のボディ410の通路412へのストレーナ422の挿脱を、通路412を便器12の幅方向に延在させて一方側の開口から行う。
【選択図】 図8
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、温水洗浄便座装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、従来の温水洗浄便座装置は、便器の後部上側に固定され且つ便器幅方向に延在するケース内に、電磁弁と、ヒータにより加熱された温水が定温にて貯溜される温水タンクと、ノズルとを備え、前記電磁弁を介して前記温水タンク内に水圧が供給されると、前記温水タンクから押し出された温水が前記便器内に変移した前記ノズルから噴射されるようになっている。しかして、電磁弁のボディがケースの端部から前方に延在する袖部内に延出しており、このボディの延出部内にはストレーナが装架されており、このストレーナの部分に、前記した水圧が供給されるようになっている。袖部内には、温水洗浄便座装置の操作機構が装着されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
他方、便器が設置されるトイレ空間が狭小であっても、この便器において温水洗浄ができるようにするために、袖部を無くした温水洗浄便座装置が提供されており、この装置においては、ケースの下側且つ便器の後方に温水タンクが設置されている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−87169号公報 (第1〜4頁、図4)
【0005】
【特許文献2】
特開2001−348938号公報 (第1〜3頁、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記した2つの温水洗浄便座装置は、基本的機能は同じであるが、構成が、袖部の有無に止まらず、大きく異なっており、生産管理や原価低減の観点から、袖部のある温水洗浄便座装置と袖部のない温水洗浄便座装置との部品共通化が要請される。
【0007】
それゆえ、本発明は、かような要請に応えることを、その技術的課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するために講じた技術的手段は、便器の後部上側に固定され且つ便器幅方向に延在するケース内に、電磁弁と、ヒータにより加熱された温水が定温にて貯溜される温水タンクと、ノズルとを設け、前記電磁弁を介して前記温水タンク内に水圧が供給されると、前記温水タンクから押し出された温水が前記便器内に変移した前記ノズルから噴射されるようにしてなる温水洗浄便座装置において、前記電磁弁を、ボディと、前記ケースと平行に延在する軸芯を持つように前記ボディ内に形成された通路と、前記通路と連通し且つ前記水圧が供給される給水口と、前記ボディの一方側から前記通路内に挿入されて前記給水口の軸芯と交叉するストレーナ付のキャップと、前記ボディの他方側に設けられ、前記ストレーナを介した前記給水口と前記温水タンクとの間の連通を確立・遮断する作動部とから構成したことである。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1〜図10に依拠して、本発明にかかる温水洗浄便座装置の一実施形態について説明する。
【0010】
温水洗浄便座装置10は、便器12の後部上面に固定される本体部14A及び本体部14Aの一端部から前方に延在する袖部14Bからなるケース14を備える。ケース14の袖部14B内には、第1制御機構20が配設されており、また、ケース14の本体部14A内には、第2制御機構30、電磁弁40、ヒータ52により加熱された温水を貯溜する温水タンク50及びノズル機構60が配設されている。
【0011】
ケース14の本体部14Aの内部の一方側に配置される電磁弁40は、ホース72を介して給水源70と、ホース44を介して温水タンク50と、夫々、連結されており、第1制御機構20の作用により、電磁弁40が開かれると、温水タンク50内の温水を、切換弁66を介して肛門洗浄用ノズル62(ビデ洗浄ノズル64)に供給され、肛門洗浄用ノズル62(ビデ洗浄ノズル64)を便器12内に伸長し、この温水が、周知のように、肛門洗浄用ノズル62(ビデ洗浄ノズル64)から噴射されて、使用者の肛門(ビデ)を洗浄する。何れのノズルに温水が供給されるかは、切換弁66の作用位置による。
【0012】
温水タンク50は、ケース14の本体部14Aの内部の他方側に配置される。
温水タンク50内の水はヒータ52により加熱される。水温は、温度センサ54により常時、検知されており、当該温度が信号として、第2制御機構30のCPU32に送られる。CPU32は水温が所定値に達したら、トライアック34を断続させて電源90からヒータ22への通電制御をなし、常時、水温を所定値に維持するようになっている。
【0013】
上記したように、温水タンク50は、ホース44、電磁弁40及びホース72を介して給水源70に流体的に連結されている。給水源70と電磁弁40とを連結するホース72は、一端部が給水源70に、他端部が、後述するように、電磁弁40のボディ410の給水口414に接続されている(図7・図8)。ホース72は,温水タンク50の給水部となっている。
【0014】
図4に明瞭に示されるように、温水タンク50の右側にはドレインポート100が形成されている。このドレインポート100には、弁(図示略)付きの逆L型のドレインパイプ110(図2に示される)の一方端部が接続されている。このドレインパイプ110は、ケース14の本体部14Aの底壁から床面に向かって延出する。ドレインパイプ110の他端部は、床面から所定の高さに位置しており、その下にバケツ(図示略)を配置できるようになっている。ドレインパイプ110の他端部の下にバケツを配置したのち、弁を開けば、温水タンク50内の水が排出される。しかして、ドレインパイプ110の他端部はケース14の本体部14Aの右側に位置しており、ケース14の本体部14Aの左側に位置する給水用のパイプ72とは反対側に設けたので、水抜きの際に、ドレインドレインパイプ110の他端部の下側に配置されるバケツが給水用のパイプ72や電源コード(図示略)と干渉することがなく、水抜きが容易に行える。
【0015】
温水タンク50は、2つの部分50A・50Bの開口フランジ部50X・50Yを相互に溶着して形成されるが、2つの部分50A・50Bの接合部つまり相互溶着された開口フランジ部50X・50Yにより囲まれる面が鉛直方向に延在している。かような構成によりもたらされるメリットは、次の通りである。すなわち、温水タンク50を構成する部分50A(50B)は、型成型されるので、開口フランジ部50X(50Y)全体を投影した場合(開口フランジ部50X(50Y)により囲まれる部位を直角方向から投影した場合)、開口フランジ部50X(50Y)において、投影面積が最大となる。従って、部分50A(50B)の形状を、ケース14の内部形状やケース14内部に収容される部品の形状・配置態様に応じて、縮減方向に変更して、デッドスペースを最小限にすることができる。例えば、ケース14の上面が前方に傾斜している場合は、部分50Aの対向部分を前方に傾斜するようにすることができる。
【0016】
第2制御機構30のCPU32、トライアック34及び他の電子素子36は、基板ケース80に収容された基板38上に固定されている。トライアック34及び他の電子素子36を架橋する放熱板82は、断面コ状をなしており、このコ状部分にて、ケース14の内部の一方側から他方側に延在して電磁弁40と温水タンク50を連結するホース44が挟持されている。しかして、トライアック34並びにCPU32及び他の電子素子36は、夫々、摂氏60度及び40度の発熱をなすので、この熱が、温水タンク50内に供給される水に放熱される。かくして、温水タンク50内に圧送される水は冷水ではなく、所定温度にまで高められているので、温水タンク50から吐出されてノズル62(64)から噴射される温水温度の低下時間が早くならず、使用者に不快感を与えることがない。また、冷水がホース44を通過することにより内外温度差により惹起される結露の危惧が払拭され、結露によりもたらされる電子素子類への悪影響を防止できる。
【0017】
図7及び図8に依拠して、電磁弁40について詳細に説明する。
【0018】
電磁弁40は、樹脂製のボディ410を備える。このボディ410内には、ケース14の本体部14Aと平行に延在する軸芯を持つ通路412が形成される。ボディ410には、また、通路412と連通し且つホース72が連結されて水圧が供給される給水口414が形成される。通路412の一方側の開口からは、キャップ420と一体のストレーナ422が挿脱衣自在に嵌入されている。ストレーナ422は、給水口414の軸芯と交叉する。つまり、ホース72から給水口414に圧送された水は、ストレーナ422を通過して、通路412の他方側にの作動部430に至る。水はストレーナ22を通過する過程で、異物等がろ過される。しかして、作動部430は、周知の電磁弁機構として構成されており、ストレーナ422を介して、給水口414と温水タンク50との間の連通を確立・遮断する。
【0019】
図8に示すように、ストレーナ422と一体のキャップ420は、ストレーナ422の通路412への嵌着に伴い、通路412の一方側の開口を封止する。しかして、キャップ420は、ケース14の袖部14Bの一方側壁14BLから少しだけ外部に突出しており、袖部14Bの外からキャップ420を操作することにより、ストレーナ22の通路412への挿脱を外部から行えるようになっている。つまり、電磁弁40のボディ410の通路412へのストレーナ422の挿脱を、便器2の幅方向に延在する通路412の一方側の開口から容易に行うことができる。
【0020】
図8に示すように、電磁弁40のボディ410の給水口414は、ケース14のベースプレート14Hを、袖部14B側において、下方向に鉛直方向に突出している、袖部14Bの外側において、ホース72と接続される。
【0021】
電磁弁40のボディ410の通路412を、便器2の幅方向に延在させる構成を採用することにより、電磁弁40のボディ410の通路412へのストレーナ422の挿脱を容易に行えるというメリットに加えて、別のメリットもある。すなわち、図9及び図10に示すように、通路412へストレーナ422が嵌着されたときに、ボディ410の一方側から外部に突出しないように、ストレーナ422と一体のキャップ428の長さを調整すれば、ケース14の袖部14Bを無くしたときの、ケース14の本体部14Aの一方側壁14AL内に収めることができる。したがって、袖部14Bを無くした構成を、容易に採用することができる。
【0022】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上述した実施の形態に限定される意図はなく、本発明の趣旨に沿った形態の温水洗浄便座装置であれば、どのようなものでもよい。
【0023】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、電磁弁のボディの通路へのストレーナの挿脱を、通路を便器の幅方向に延在させて一方側の開口から行うようにしたので、電磁弁のボディの位置を変えることなく、ストレーナと一体のキャップの長さを調整するだけで、本体部への袖部への装着の有無への対応が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる温水洗浄便座装置の一実施態様の説明用の一方側から見た斜視図である。
【図2】図1の温水洗浄便座装置の他方側から見た斜視図である。
【図3】図1の温水洗浄便座装置のブロック図である。
【図4】図1の温水洗浄便座装置のケースの内部を示す一方側から見た斜視図である。
【図5】図1の温水洗浄便座装置のケースの内部を示す他方側から見た斜視図である。
【図6】ケース内におけるホースの保持態様を説明する図である。
【図7】図4において部分的に表示される電磁弁の全体斜視図である。
【図8】図7にて示される電磁弁のボディの一部軸方向断面図である。
【図9】袖部がないケース内に設置される電磁弁の全体斜視図である。
【図10】図9にて示される電磁弁のボディの一部軸方向断面図である。
【符号の説明】
12・・・便器
14・・・ケース
38・・・基板
40・・・電磁弁
42・・・給水部
44・・・ホース
50・・・温水タンク
52・・・ヒータ
100・・ドレインポート(ドレイン部)
110・・ドレイン管(ドレイン部)
410・・ボディ
412・・通路
【発明の属する技術分野】
本発明は、温水洗浄便座装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、従来の温水洗浄便座装置は、便器の後部上側に固定され且つ便器幅方向に延在するケース内に、電磁弁と、ヒータにより加熱された温水が定温にて貯溜される温水タンクと、ノズルとを備え、前記電磁弁を介して前記温水タンク内に水圧が供給されると、前記温水タンクから押し出された温水が前記便器内に変移した前記ノズルから噴射されるようになっている。しかして、電磁弁のボディがケースの端部から前方に延在する袖部内に延出しており、このボディの延出部内にはストレーナが装架されており、このストレーナの部分に、前記した水圧が供給されるようになっている。袖部内には、温水洗浄便座装置の操作機構が装着されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
他方、便器が設置されるトイレ空間が狭小であっても、この便器において温水洗浄ができるようにするために、袖部を無くした温水洗浄便座装置が提供されており、この装置においては、ケースの下側且つ便器の後方に温水タンクが設置されている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−87169号公報 (第1〜4頁、図4)
【0005】
【特許文献2】
特開2001−348938号公報 (第1〜3頁、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記した2つの温水洗浄便座装置は、基本的機能は同じであるが、構成が、袖部の有無に止まらず、大きく異なっており、生産管理や原価低減の観点から、袖部のある温水洗浄便座装置と袖部のない温水洗浄便座装置との部品共通化が要請される。
【0007】
それゆえ、本発明は、かような要請に応えることを、その技術的課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するために講じた技術的手段は、便器の後部上側に固定され且つ便器幅方向に延在するケース内に、電磁弁と、ヒータにより加熱された温水が定温にて貯溜される温水タンクと、ノズルとを設け、前記電磁弁を介して前記温水タンク内に水圧が供給されると、前記温水タンクから押し出された温水が前記便器内に変移した前記ノズルから噴射されるようにしてなる温水洗浄便座装置において、前記電磁弁を、ボディと、前記ケースと平行に延在する軸芯を持つように前記ボディ内に形成された通路と、前記通路と連通し且つ前記水圧が供給される給水口と、前記ボディの一方側から前記通路内に挿入されて前記給水口の軸芯と交叉するストレーナ付のキャップと、前記ボディの他方側に設けられ、前記ストレーナを介した前記給水口と前記温水タンクとの間の連通を確立・遮断する作動部とから構成したことである。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1〜図10に依拠して、本発明にかかる温水洗浄便座装置の一実施形態について説明する。
【0010】
温水洗浄便座装置10は、便器12の後部上面に固定される本体部14A及び本体部14Aの一端部から前方に延在する袖部14Bからなるケース14を備える。ケース14の袖部14B内には、第1制御機構20が配設されており、また、ケース14の本体部14A内には、第2制御機構30、電磁弁40、ヒータ52により加熱された温水を貯溜する温水タンク50及びノズル機構60が配設されている。
【0011】
ケース14の本体部14Aの内部の一方側に配置される電磁弁40は、ホース72を介して給水源70と、ホース44を介して温水タンク50と、夫々、連結されており、第1制御機構20の作用により、電磁弁40が開かれると、温水タンク50内の温水を、切換弁66を介して肛門洗浄用ノズル62(ビデ洗浄ノズル64)に供給され、肛門洗浄用ノズル62(ビデ洗浄ノズル64)を便器12内に伸長し、この温水が、周知のように、肛門洗浄用ノズル62(ビデ洗浄ノズル64)から噴射されて、使用者の肛門(ビデ)を洗浄する。何れのノズルに温水が供給されるかは、切換弁66の作用位置による。
【0012】
温水タンク50は、ケース14の本体部14Aの内部の他方側に配置される。
温水タンク50内の水はヒータ52により加熱される。水温は、温度センサ54により常時、検知されており、当該温度が信号として、第2制御機構30のCPU32に送られる。CPU32は水温が所定値に達したら、トライアック34を断続させて電源90からヒータ22への通電制御をなし、常時、水温を所定値に維持するようになっている。
【0013】
上記したように、温水タンク50は、ホース44、電磁弁40及びホース72を介して給水源70に流体的に連結されている。給水源70と電磁弁40とを連結するホース72は、一端部が給水源70に、他端部が、後述するように、電磁弁40のボディ410の給水口414に接続されている(図7・図8)。ホース72は,温水タンク50の給水部となっている。
【0014】
図4に明瞭に示されるように、温水タンク50の右側にはドレインポート100が形成されている。このドレインポート100には、弁(図示略)付きの逆L型のドレインパイプ110(図2に示される)の一方端部が接続されている。このドレインパイプ110は、ケース14の本体部14Aの底壁から床面に向かって延出する。ドレインパイプ110の他端部は、床面から所定の高さに位置しており、その下にバケツ(図示略)を配置できるようになっている。ドレインパイプ110の他端部の下にバケツを配置したのち、弁を開けば、温水タンク50内の水が排出される。しかして、ドレインパイプ110の他端部はケース14の本体部14Aの右側に位置しており、ケース14の本体部14Aの左側に位置する給水用のパイプ72とは反対側に設けたので、水抜きの際に、ドレインドレインパイプ110の他端部の下側に配置されるバケツが給水用のパイプ72や電源コード(図示略)と干渉することがなく、水抜きが容易に行える。
【0015】
温水タンク50は、2つの部分50A・50Bの開口フランジ部50X・50Yを相互に溶着して形成されるが、2つの部分50A・50Bの接合部つまり相互溶着された開口フランジ部50X・50Yにより囲まれる面が鉛直方向に延在している。かような構成によりもたらされるメリットは、次の通りである。すなわち、温水タンク50を構成する部分50A(50B)は、型成型されるので、開口フランジ部50X(50Y)全体を投影した場合(開口フランジ部50X(50Y)により囲まれる部位を直角方向から投影した場合)、開口フランジ部50X(50Y)において、投影面積が最大となる。従って、部分50A(50B)の形状を、ケース14の内部形状やケース14内部に収容される部品の形状・配置態様に応じて、縮減方向に変更して、デッドスペースを最小限にすることができる。例えば、ケース14の上面が前方に傾斜している場合は、部分50Aの対向部分を前方に傾斜するようにすることができる。
【0016】
第2制御機構30のCPU32、トライアック34及び他の電子素子36は、基板ケース80に収容された基板38上に固定されている。トライアック34及び他の電子素子36を架橋する放熱板82は、断面コ状をなしており、このコ状部分にて、ケース14の内部の一方側から他方側に延在して電磁弁40と温水タンク50を連結するホース44が挟持されている。しかして、トライアック34並びにCPU32及び他の電子素子36は、夫々、摂氏60度及び40度の発熱をなすので、この熱が、温水タンク50内に供給される水に放熱される。かくして、温水タンク50内に圧送される水は冷水ではなく、所定温度にまで高められているので、温水タンク50から吐出されてノズル62(64)から噴射される温水温度の低下時間が早くならず、使用者に不快感を与えることがない。また、冷水がホース44を通過することにより内外温度差により惹起される結露の危惧が払拭され、結露によりもたらされる電子素子類への悪影響を防止できる。
【0017】
図7及び図8に依拠して、電磁弁40について詳細に説明する。
【0018】
電磁弁40は、樹脂製のボディ410を備える。このボディ410内には、ケース14の本体部14Aと平行に延在する軸芯を持つ通路412が形成される。ボディ410には、また、通路412と連通し且つホース72が連結されて水圧が供給される給水口414が形成される。通路412の一方側の開口からは、キャップ420と一体のストレーナ422が挿脱衣自在に嵌入されている。ストレーナ422は、給水口414の軸芯と交叉する。つまり、ホース72から給水口414に圧送された水は、ストレーナ422を通過して、通路412の他方側にの作動部430に至る。水はストレーナ22を通過する過程で、異物等がろ過される。しかして、作動部430は、周知の電磁弁機構として構成されており、ストレーナ422を介して、給水口414と温水タンク50との間の連通を確立・遮断する。
【0019】
図8に示すように、ストレーナ422と一体のキャップ420は、ストレーナ422の通路412への嵌着に伴い、通路412の一方側の開口を封止する。しかして、キャップ420は、ケース14の袖部14Bの一方側壁14BLから少しだけ外部に突出しており、袖部14Bの外からキャップ420を操作することにより、ストレーナ22の通路412への挿脱を外部から行えるようになっている。つまり、電磁弁40のボディ410の通路412へのストレーナ422の挿脱を、便器2の幅方向に延在する通路412の一方側の開口から容易に行うことができる。
【0020】
図8に示すように、電磁弁40のボディ410の給水口414は、ケース14のベースプレート14Hを、袖部14B側において、下方向に鉛直方向に突出している、袖部14Bの外側において、ホース72と接続される。
【0021】
電磁弁40のボディ410の通路412を、便器2の幅方向に延在させる構成を採用することにより、電磁弁40のボディ410の通路412へのストレーナ422の挿脱を容易に行えるというメリットに加えて、別のメリットもある。すなわち、図9及び図10に示すように、通路412へストレーナ422が嵌着されたときに、ボディ410の一方側から外部に突出しないように、ストレーナ422と一体のキャップ428の長さを調整すれば、ケース14の袖部14Bを無くしたときの、ケース14の本体部14Aの一方側壁14AL内に収めることができる。したがって、袖部14Bを無くした構成を、容易に採用することができる。
【0022】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上述した実施の形態に限定される意図はなく、本発明の趣旨に沿った形態の温水洗浄便座装置であれば、どのようなものでもよい。
【0023】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、電磁弁のボディの通路へのストレーナの挿脱を、通路を便器の幅方向に延在させて一方側の開口から行うようにしたので、電磁弁のボディの位置を変えることなく、ストレーナと一体のキャップの長さを調整するだけで、本体部への袖部への装着の有無への対応が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる温水洗浄便座装置の一実施態様の説明用の一方側から見た斜視図である。
【図2】図1の温水洗浄便座装置の他方側から見た斜視図である。
【図3】図1の温水洗浄便座装置のブロック図である。
【図4】図1の温水洗浄便座装置のケースの内部を示す一方側から見た斜視図である。
【図5】図1の温水洗浄便座装置のケースの内部を示す他方側から見た斜視図である。
【図6】ケース内におけるホースの保持態様を説明する図である。
【図7】図4において部分的に表示される電磁弁の全体斜視図である。
【図8】図7にて示される電磁弁のボディの一部軸方向断面図である。
【図9】袖部がないケース内に設置される電磁弁の全体斜視図である。
【図10】図9にて示される電磁弁のボディの一部軸方向断面図である。
【符号の説明】
12・・・便器
14・・・ケース
38・・・基板
40・・・電磁弁
42・・・給水部
44・・・ホース
50・・・温水タンク
52・・・ヒータ
100・・ドレインポート(ドレイン部)
110・・ドレイン管(ドレイン部)
410・・ボディ
412・・通路
Claims (1)
- 便器の後部上側に固定され且つ便器幅方向に延在するケース内に、電磁弁と、ヒータにより加熱された温水が定温にて貯溜される温水タンクと、ノズルとを設け、前記電磁弁を介して前記温水タンク内に水圧が供給されると、前記温水タンクから押し出された温水が前記便器内に変移した前記ノズルから噴射されるようにしてなる温水洗浄便座装置において、前記電磁弁を、ボディと、前記ケースと平行に延在する軸芯を持つように前記ボディ内に形成された通路と、前記通路と連通し且つ前記水圧が供給される給水口と、前記ボディの一方側から前記通路内に挿入されて前記給水口の軸芯と交叉するストレーナ付のキャップと、前記ボディの他方側に設けられ、前記ストレーナを介した前記給水口と前記温水タンクとの間の連通を確立・遮断する作動部とから構成してなる、温水洗浄便座装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002316330A JP2004150122A (ja) | 2002-10-30 | 2002-10-30 | 温水洗浄便座装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002316330A JP2004150122A (ja) | 2002-10-30 | 2002-10-30 | 温水洗浄便座装置 |
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ID=32460072
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004150122A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017002501A (ja) * | 2015-06-05 | 2017-01-05 | Toto株式会社 | 衛生洗浄装置 |
-
2002
- 2002-10-30 JP JP2002316330A patent/JP2004150122A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017002501A (ja) * | 2015-06-05 | 2017-01-05 | Toto株式会社 | 衛生洗浄装置 |
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