JP2004150026A - 軟弱地盤の改良装置、該軟弱地盤の改良装置に用いる水平ドレーン材、および集水管 - Google Patents
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- Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)
Abstract
【課題】真空圧の伝播経路とは別経路で改良地盤からの水を排出することで、改良地盤内の真空圧を改良地盤内の隅々まで伝達させて、より効率よく地盤を改良することができる軟弱地盤の改良装置を提供すること。
【解決手段】真空圧の伝播経路を構成する水平ドレーン材12および集水管13が、ともに前記真空ポンプ15からの真空圧を伝播する伝播構造と、前記真空圧の負荷に伴って改良地盤A内から吸い出された間隙水を排水する排水構造とを有していると共に、前記集水管13下側に排水タンク16が配されていて、
前記真空圧の伝播に伴って改良地盤A内から吸い出された間隙水が前記水平ドレーン材12および集水管13の排水構造を通して前記排水タンク16へと排水されると共に、前記排水タンク16に接続された排水管20を通じて前記排水タンク16内の間隙水が改良地盤A外(ヤード外)へ排水されるようにしたことを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】真空圧の伝播経路を構成する水平ドレーン材12および集水管13が、ともに前記真空ポンプ15からの真空圧を伝播する伝播構造と、前記真空圧の負荷に伴って改良地盤A内から吸い出された間隙水を排水する排水構造とを有していると共に、前記集水管13下側に排水タンク16が配されていて、
前記真空圧の伝播に伴って改良地盤A内から吸い出された間隙水が前記水平ドレーン材12および集水管13の排水構造を通して前記排水タンク16へと排水されると共に、前記排水タンク16に接続された排水管20を通じて前記排水タンク16内の間隙水が改良地盤A外(ヤード外)へ排水されるようにしたことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば湖沼周囲の埋立造成区域などの軟弱地盤に多量に含まれる水を排出することで、軟弱地盤を硬質地盤へと改良する軟弱地盤の改良装置、該軟弱地盤の改良装置に用いる水平ドレーン材、および集水管に関する。詳細には真空圧の伝播経路とは別経路で改良地盤からの水を排出することで、改良地盤内の真空圧を改良地盤内の隅々まで伝達させて、より効率よく地盤を改良することができる軟弱地盤の改良装置、該軟弱地盤の改良装置に用いる水平ドレーン材、および集水管に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、軟弱地盤の改良装置としては、気密シートで地盤上面を被覆した改良地盤中に所定の間隔をおいて設置した鉛直ト゛レーン材を通じて改良地盤中に真空圧を伝播することで、前記改良地盤中に改良地盤周辺部と隔離された減圧領域を造り出すようにしたものがある(例えば特許文献1参照)。
【0003】
図11に示す改良装置は、改良地盤A中に所定の間隔をおいて設置した鉛直ト゛レーン材1と、この各鉛直ト゛レーン材1に接続した水平ト゛レーン材2と、水平ト゛レーン材2に接続した集水管3と、この集水管3に真空タンク4を介して接続する真空ポンプ5とを有している。
【0004】
図11に示す装置を用いた改良工法は以下のとおりである。すなわち、真空ポンプ5を稼働させ、この真空ポンプ5からの真空圧で真空タンク4内が所定の減圧度に達すると、減圧逆止弁(図示しない)が開き、これに接続する集水管3が減圧される。次いで、この集水管3に接続する水平ト゛レーン材2に真空圧が伝播し水平ト゛レーン材2が減圧される。さらにこの水平ト゛レーン材2に接続する鉛直ト゛レーン材1に真空圧が伝播し、鉛直ト゛レーン材1内を所定の減圧度(0.4気圧以下)とする。
【0005】
さらに鉛直ト゛レーン材1内の真空圧は、鉛直ト゛レーン材1周囲の地盤Aへと伝播し、鉛直ト゛レーン材1を中心にその周囲の地盤Aを減圧状態の領域(以下減圧領域という)とする。
【0006】
真空圧は、減圧領域となった鉛直ト゛レーン材1周りの地盤Aから、さらにその周囲の地盤Aへと伝播してゆき、鉛直ト゛レーン材1周りの地盤Aへと向かう地盤加圧(水圧、土圧)が発生する。
【0007】
この地盤加圧に従って、鉛直ト゛レーン材1周囲の地盤Aに含まれる間隙水が鉛直ト゛レーン材1に向かって吸い出され、鉛直ト゛レーン材1、水平ト゛レーン材2及び集水管3を排水経路として排水され、これに伴って鉛直ト゛レーン材1周囲の地盤Aの外側も減圧領域となる。
【0008】
こうして、鉛直ト゛レーン材1を中心にしてその周囲の地盤Aに減圧領域が広がり、やがて改良地盤A全域が減圧領域となり、同時に鉛直ト゛レーン材1を中心にして圧密、強度増加が進行し、改良地盤A全域の圧密、強度増加が行われることになる。
【0009】
【特許文献1】
特開平11−131465号公報(第2〜9頁、図8)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記改良装置にあっては、真空ポンプ5からの真空圧の伝播経路である、真空ポンプ5、真空タンク4、集水管3、水平ト゛レーン材2及び鉛直ト゛レーン材1が、そのまま改良地盤から吸い出された間隙水の排水経路となっている。
【0011】
このため、この改良装置にあっては、真空圧を負荷した当初、集水管2内には、鉛直ト゛レーン材1及び水平ト゛レーン材2を通じて改良地盤Aからの間隙水が一気に大量に流れ込んで該集水管3内を満たし、真空ポンプ5からの真空圧が鉛直ト゛レーン材1へ伝わらないか、あるいは伝わりにくくなってしまい、改良効率を著しく阻害していた。
【0012】
また、この改良装置にあっては、真空ポンプ5からの真空圧の伝播経路である、真空ポンプ5、真空タンク4、集水管3、水平ト゛レーン材2及び鉛直ト゛レーン材1が、そのまま改良地盤から吸い出された間隙水の排水経路となっているため、沈下に伴って真空ポンプ5の揚水圧のロスが発生していた。
【0013】
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、真空圧の伝播経路とは別経路で改良地盤からの水を排出することで、改良地盤内の真空圧を改良地盤内の隅々まで伝達させて、より効率よく地盤を改良することができる軟弱地盤の改良装置、該軟弱地盤の改良装置に用いる水平ドレーン材、および集水管を提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、改良地盤上面を気密シートで被覆した状態で前記改良地盤中に所定の間隔をおいて設置した各鉛直ト゛レーン材と、前記各鉛直ドレーン材に接続される水平ドレーン材と、前記水平ドレーン材に繋がる集水管とからなる真空圧の伝播経路によって真空ポンプからの真空圧を改良地盤へと伝播させるようにした軟弱地盤の改良装置において、
前記真空圧の伝播経路を構成する水平ドレーン材および集水管が、ともに前記真空ポンプからの真空圧を伝播する伝播構造と、前記真空圧の伝播に伴って改良地盤内から吸い出された間隙水を排水する排水構造とを有していると共に、前記集水管下側に排水タンクが配されていて、前記真空圧の伝播に伴って改良地盤内から吸い出された間隙水が前記水平ドレーン材および集水管の排水構造を通して前記排水タンクへと排水されると共に、前記排水タンクに接続された排水管を通じて前記排水タンク内の間隙水が改良地盤外(ヤード外)へ排水されるようにしたことを特徴とする軟弱地盤の改良装置をその要旨とした。
【0015】
本発明の改良装置においては、集水管と排水タンクとをセパレータを介して接続して、このセパレータによって前記集水管内の間隙水が前記排水タンクへと導水されるようにすることができる。
【0016】
またこの改良装置において、排水タンク内に排水ポンプを内蔵させておき、前記排水タンク内の間隙水が排水管を通じて強制的に排出されるようにすることもできる。
【0017】
またこの改良装置における真空ポンプとしては、水封用循環冷却水タンクを備えた水密式真空ポンプを用いることができる。
【0018】
またこの改良装置には、改良地盤及びまたは改良地盤周辺部中に大気または圧縮空気を送り込む通気経路を設けることができ、通気経路としては、例えばブロアを具えたト゛レーンパイプなどを挙げることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の軟弱地盤の改良装置(以下、改良装置という)、水平ドレーン材、および集水管を図面に示した一形態に従って詳細に説明する。尚、水平ドレーン材、および集水管についての説明は、本発明の改良装置の説明の箇所で行う。
【0020】
図1に示すように、この改良装置は、改良地盤A中に真空圧を伝播することで、前記改良地盤A中に改良地盤周辺部Bと隔離された減圧領域を造り出すものであり、真空圧発生手段からの真空圧を改良地盤Aに伝播する真空圧の伝播経路と、これとは別の排水経路とを有することを特徴とするものである。
【0021】
図1に示す改良装置において真空圧の伝播経路は、改良地盤A中に所定の間隔をおいて設置した鉛直ト゛レーン材11と、この各鉛直ト゛レーン材11に接続した水平ト゛レーン材12と、水平ト゛レーン材12に接続した集水管13と、この集水管13に真空タンク14を介して接続する真空ポンプ15とからなる。
【0022】
鉛直ト゛レーン材11は、載荷の環境でも真空圧(減圧)の伝播、排水経路としての機能を確保でき、目詰まりせず、沈下による圧縮や減圧で潰れることがないものであれば、その構造、素材、大きさなどは任意である。図1に示す鉛直ト゛レーン材11は、長手方向に一定間隔に立てて並べた長尺な平板状の合成樹脂線材に同じく長尺な平板状の合成樹脂線材を直交方向に所定間隔に立てて並べて、これらの合成樹脂線材を交点で接合した合成樹脂ネットと、これを内包する不織布とからなるものを用いた。この鉛直ト゛レーン材11にあっては、折れたり曲がったりしても、合成樹脂ネットと不織布とによって形成されている通水経路が確保されており、しかも合成樹脂ネット全体が不織布で覆われていて、目詰まりを生じ難いというメリットがある。この鉛直ドレーン材11を上端部11aを残して所定間隔に打設することで、改良地盤A中に鉛直排水壁が造成されるようになっている。
【0023】
この鉛直ト゛レーン材11の改良地盤A上面に残る上端部11aに水平ト゛レーン材12が接続されている。この水平ドレーン材12は、真空ポンプ15からの真空圧を伝播する伝播構造と、前記真空圧の伝播に伴って改良地盤A内から吸い出された間隙水を排水する排水構造とを有している。水平ト゛レーン材12の具体的な構造としては、水及び空気が分離した状態で該水平ト゛レーン12内を移動させることができるものならば何でも良く、改良地盤A側からの水及び空気が該水平ト゛レーン材12内部へ侵入する口、例えば孔、スリットなどが、地盤中の砂や土砂などによって閉塞してしまい、水及び空気の水平ト゛レーン材12内部への侵入が困難となったり、同じく改良地盤A中の砂や土砂などによって通路が閉塞して水及び空気が移動できなかったりすることが少ない構造のものが好ましい。
【0024】
図8に示す形態では、前記鉛直ト゛レーン材11と同じく合成樹脂ネットとその表面を覆う不織布とからなるものを用いた。この場合、水及び空気は、合成樹脂ネットを覆う不織布側から侵入し、合成樹脂ネットと不織布との隙間、及び不織布の構成繊維相互間を通して移動するようになる。
【0025】
また図8に示すように、水平ドレーン材12は、長さ方向に亘って二つ折りにし、その内側に鉛直ドレーン材11の上端部分11aを挟み込むことで、鉛直ト゛レーン材11に接続されるようになっており、上記水平ドレーン材12下側の折り片部分12aが間隙水の排水経路となり、上側の折り片部分12bが真空圧の伝播経路となるようになっている。
【0026】
そして、鉛直ト゛レーン材11を通して吸い出された改良地盤からの間隙水は、重力によって水平ドレーン材12下側の折り片部分12aに流れ込み、これを排水経路として水平ドレーン材12に沿って移動し集水管13へと排水されるようになっている。
【0027】
一方、真空ポンプ15からの真空圧(空気)は軽いので、水平ドレーン材12の上側の折り片部分12bを伝播経路として水平ドレーン材12に沿って移動し、鉛直ドレーン材11へと伝播されるようになっている。
【0028】
この水平ドレーン材12に繋がる集水管13も、真空ポンプ15からの真空圧を伝播する伝播構造と、前記真空圧の伝播に伴って改良地盤A内から吸い出された間隙水を排水する排水構造とを有している。集水管13の具体的な構造としては、水及び空気が分離した状態で該集水管13内を移動させることができるものならば何でも良い。
【0029】
図9に示す集水管13は、管周面に多数の孔を設けた有孔管(図示の例では塩ビ管)であり、管内部には管を上下に仕切る貫通孔を持つ仕切13aが設けられていて、この仕切13aの上側が真空圧の伝播経路となり、下側が間隙水の排水経路となるようになっている。また図10に示す集水管13は、仕切13aの貫通孔に逆止弁13bが設けられており、重力に従って一旦仕切13aの下側へと流れ込んだ間隙水が仕切13aの上側へと逆流するのを防止するようになっている。
【0030】
このように図1、図8〜図10に示す改良装置にあっては、水平ドレーン材12および集水管13が、ともに真空圧を伝播する伝播構造と間隙水を排水する排水構造とを有していることから、これら水平ドレーン材12および集水管13が排水タンク16とともに真空圧の伝播経路とは独立した排水経路を構成して、より効率の良い間隙水の排水が可能となる。
【0031】
前記集水管13の一端側は、改良地盤外(ヤード外)に配置した真空タンク14を介して真空ポンプ15に接続されている。真空圧を発生する真空圧発生手段たる真空ポンプ15としては、特に限定されず、改良地盤の規模や要求される真空圧の大きさを考慮して適宜決定すればよい。図1に示す真空ポンプ15には水密式真空ポンプを用いた。
【0032】
改良地盤A上面は、上記鉛直ドレーン材11の上端部11a、水平ドレーン材12、並びに集水管13とともに、気密シート10で被覆されており、これにより、真空ポンプ15からの真空圧が、真空タンク14、集水管13の仕切13aの上側、水平ドレーン材12上側の折り片部分12bおよび鉛直ト゛レーン材11を介して、確実に改良地盤A上面、並びに改良地盤A内部に伝播されるようになっている。尚、図1に示す気密シート10には、不織布や織物などの繊維基材に合成樹脂フィルムをラミネートしてピンホールの発生を防止したものを用いた。
【0033】
こうして、真空ポンプ15からの真空圧が確実に改良地盤A上面、並びに改良地盤A内部に伝播されることで、改良地盤A内から鉛直ト゛レーン材11を通して吸い出された間隙水は、図1および図8に示すように、前記鉛直ト゛レーン材11が接続する水平ドレーン材12内で重力に従って該水平ドレーン材12下側の折り片部分12aへと流れ込み、これを排水経路として水平ドレーン材12に沿って移動し集水管13へと排水される。集水管13に排水された間隙水は、重力に従って仕切13aの下側へと流れ込み、集水管13を伝って集水される。
【0034】
集水管13下側には排水タンク16が接続され、この排水タンク16には改良地盤外へと繋がる排水管20が接続されている。前記排水タンク16は集水管13の下側にセパレータ17を介して接続されている。そして、集水管13を伝って集水された間隙水は、セパレータ17により空気と分離されて、集水管13下側の排水タンク16に重力に従って流れ込み、ここに貯留されるようになっている。
【0035】
図1に示す排水タンク16内には排水ポンプ18が内蔵されていて、排水タンク16内に貯留された水が該排水タンク16に連結パイプ19を介して接続された排水管20を通じて改良地盤A外へ強制的に排出されるようになっている。
【0036】
尚、排水タンク16の形状や大きさはまったく任意であり、改良地盤の規模や地盤の種類などを考慮して適宜決定すればよい。また排水タンク16に内蔵されている排水ポンプ18の種類も任意であり、改良地盤の規模や地盤の種類、価格などを考慮して適宜決定すればよい。
【0037】
尚、排水タンク16には、タンクに流れ込む間隙水の水量を測定する測定装置を設けることもできる。また、排水タンク16には水位検出装置を設けて、排水ポンプ18の自動運転が可能な制御装置を付加することもできる。
【0038】
連結パイプ19および排水管20は、改良地盤Aから吸い出された間隙水を装置外、つまりヤード外へと導く管であり、その設置位置は何処でも良いが、前記集水管13よりも下側であることが好ましい。また連結パイプ19および排水管20の径も太ければそれだけ排水効率は高くなる一方、設置作業が困難となるので、改良地盤の規模や地盤の種類などを考慮して適宜決定するとよい。
【0039】
尚、図1に示す形態では、地盤Aから排水された間隙水の逆流を防止するため、連結パイプ19および排水管20には逆止弁21が配されている。
【0040】
このように構成された図1の改良装置によれば、真空圧の伝播に伴って改良地盤A内から吸い出された空気及び間隙水の大部分が前記真空圧の伝播経路とは別の排水経路、すなわち水平ドレーン材12下側の折り片部分12a、集水管13の仕切13aの下側、集水管12下側の排水タンク16、連結パイプ19、及び排水管20からなる経路を通じて改良装置外、すなわちヤード外へと排水されるようになっている。
【0041】
真空圧発生手段たる真空ポンプ15として水密式真空ポンプを用いる場合、図2に示すような水封用循環冷却水タンク30を備えた真空タンク14を使用するのが望ましい。水密式真空ポンプを用いる場合、同ポンプには水封用冷却水を供給しなければならない。ところが前述の如く、本発明の改良装置によれば、真空圧の伝播に伴って改良地盤A内から吸い出された空気及び間隙水の大部分は前記真空圧の伝播経路とは別の経路を通じて装置外へ排出されるので、真空圧の伝播経路を通じて真空タンク14内へ排出される空気及び間隙水はほんの一部に過ぎない。
【0042】
このため、地盤改良が進んで間隙水量が減少すると、当然に真空タンク14内に排出される間隙水量も減り、真空ポンプ15へは水封用の間隙水が供給されなくなるので、十分な水密性が確保できなくなり、真空ポンプ15の効率が次第に低下してしまうという不具合が生じる恐れがある。
【0043】
図2に示す真空タンク14の場合、水封用循環冷却水タンク30を備えていて、真空ポンプ15へは冷却水循環用パイプ32を通じて水封用循環冷却水が供給されるようになっているので、真空ポンプ15は常に十分な水密性が確保され、真空ポンプ15の効率が次第に低下してしまうこともない。また、真空タンク14の冷却水の循環経路には、冷却用コンデンサ31が配置されていて、冷却水が循環する過程で冷却されるようになっている。
【0044】
また、図2に示す真空タンク14底部には排水管20先端が接続されており、真空タンク14に改良地盤Aからの間隙水が排水されるようになっている。改良地盤Aからの間隙水の水温は低いので、真空タンク14内に排水された間隙水はそのまま真空ポンプ15の冷却水として利用することができ、真空タンク14内の冷却水を冷却するための冷却用コンデンサ31は基本的に不要となり、冷却用コンデンサ31の使用を抑えることができる。
【0045】
また本発明の改良装置には、改良地盤A及びまたは改良地盤周辺部B中に大気または圧縮空気を送り込む通気経路を設けることもできる。図3に示す改良装置の場合、ブロアを具えたト゛レーンパイプを通気経路としている。図3に示す改良装置の場合、改良地盤A(表層部分や地盤内部)の複数箇所にドレーンパイプ40を配置している。ドレーンパイプ40の一端は地上の集水パイプ43、ブロア41、空気量の制御手段42を介して外気と繋がっていて、このドレーンパイプ40、集水パイプ43、ブロア41、制御手段42を介して改良地盤Aに負荷された真空圧(例えば0.4気圧以下)が維持される範囲に制御された圧縮空気が改良地盤A中に送り込まれるようになっている。
【0046】
これにより、ドレーンパイプ40を配置した改良地盤A(表層部分や地盤内部)における間隙水分が、送り込まれた空気と置換されて水位が低下し、改良地盤Aの塑性化、不飽和化が促進されることになる。また、空気の導入により、沈下変形の少なくなった改良地盤A中の真空領域での圧力のバランスが崩れて、強制排水も促進されるので、地盤改良効果もより効果的に進むことになる。
【0047】
尚、図3に示す改良装置の場合、改良地盤A中に送り込む圧縮空気は連続的に送り込んでも間欠的に送り込んでもよい。尚、図3に示す例では、ブロア41を具えたドレーンパイプ40を用いて、改良地盤A中に圧縮空気を強制的に送り込んだが、これに限らず単に改良地盤A中にドレーンパイプ40のみを配置してエアーをリークさせるだけでもよい。
【0048】
図4に示す改良装置は、改良地盤周辺部B中に複数箇所にドレーンパイプ40を配置(好ましくは改良地盤Aから数m以内の箇所に0.3〜1m間隔で1列以上)する。また各ドレーンパイプ40を端部にバルブ(図示しない)を具えた集水パイプ43に接続し、このバルブ(図示しない)を開閉操作することで、改良地盤周辺部B内部と外気とが繋がるようになっている。尚、ドレーンパイプ40上端及び集水パイプ43は粘土で埋め戻されていて、気密性が確保されている。
【0049】
このため、ドレーンパイプ40を配置した改良地盤周辺部Bにおける間隙水分が、バルブ(図示しない)の開閉により各ドレーンパイプ40及び集水パイプ43を介してリークした空気と置換されて蒸発し、改良地盤周辺部Bの地下水が低下して、改良地盤周辺部B、特には表層部の塑性化、不飽和化が促進され硬化が高まるようになる。この結果、改良地盤Aと改良地盤周辺部Bとの間で縁切り効果が生じ、地盤改良による改良地盤周辺部Bへの影響が緩和され、改良地盤Aのみが沈下するようになる。
【0050】
図5に示す改良装置は、改良地盤A中に所定の間隔をおいて設置した各鉛直ト゛レーン材51に水平ドレーン材52を介して繋がる集水管53の集水経路の所要位置に接続された複数の第1排水タンク54を有している(図6参照)。集水管53は、第1排水タンク54の上部位置に接続されていて、前記集水管53に集水された間隙水が前記各第1排水タンク54へと排水されるようになっている。
【0051】
尚、図5に示す改良装置について、図1に示す装置と同じく、改良地盤上面は、鉛直ト゛レーン材51上端部、水平ト゛レーン材52、並びに集水管53とともに気密シート50で被覆されていて、真空ポンプ(図示しない)からの真空圧が、真空タンク(図示しない)、集水管53、水平ドレーン材52及び鉛直ドレーン材51を介して、確実に改良地盤A上面、並びに改良地盤A内部に伝播するようになっている。
【0052】
またこの装置は、図8、および図9または図10に示す真空圧の伝播構造と間隙水の排水構造とを有する水平ドレーン52並びに集水管53とともに、集水管53の集水経路の所要位置に接続された改良地盤A外へと通じる第2排水タンク55(図7参照)を有しており、この第2排水タンク55と前記第1排水タンク54との間、並びに前記第1排水タンク54間は、第1排水タンク54及び第2排水タンク55の下部に接続された連通管56によって連通状態に設けられている。
【0053】
各第1排水タンク54へと排水された間隙水は、前記連通管56を介して第2排水タンク55へと排水される。第2排水タンク55内の間隙水は、第2排水タンク55内部に内蔵した排水ポンプ57によって排水管58を通じて強制的に排出されるようになっている。尚、排水管58には間隙水の逆流を防止するための逆止弁59が取り付けられている。
【0054】
一方、集水管13によって間隙水と共に第2排水タンク55内に運ばれた空気は、図2に示す真空タンク14に繋がる排気管60を通じて排気されるようになっている。
【0055】
尚、上記実施の形態に示した例は、単なる説明例に過ぎず、例えば地盤中に負荷する真空圧を、改良当初は高くし、その後は低い状態に維持したり、高い状態と低い状態とを交互に繰り返したりするなど、特許請求の範囲の欄に記載された範囲内で自由に変更することができる。
【0056】
【発明の効果】
本発明の改良装置にあっては、真空圧の伝播経路を構成する水平ドレーン材および集水管が、ともに前記真空ポンプからの真空圧を伝播する伝播構造と、前記真空圧の伝播に伴って改良地盤内から吸い出された間隙水を排水する排水構造とを有していると共に、前記集水管下側に排水タンクが配されていて、前記真空圧の伝播に伴って改良地盤内から吸い出された間隙水が、前記水平ドレーン材および集水管の排水構造を通して前記排水タンクへと排水され、前記排水タンクに接続された排水管を通じて前記排水タンク内の間隙水が改良地盤外へ排出されるようにしたことから、改良地盤へ真空圧を伝播する伝播経路とは別に改良地盤からの間隙水を排水することができ、より効率よく地盤を改良することができる。
【0057】
特に排水タンクが排水ポンプを内蔵する場合には、前記排水タンク内の間隙水を排水管を通じて強制的に排出でき、地盤の沈下に関係なく排水が可能となるので、沈下に伴う真空ポンプの揚水圧のロスが発生しない。また、真空圧により地盤中に減圧領域を造り出した後も、真空圧を継続したならば、改良地盤、特には地盤表層部(地表から1〜2m)に含まれる水分が蒸発し、地盤は不飽和な土となる。
【0058】
またさらに真空圧を継続したならば、地盤中の水分はさらに取り除かれて、不飽和な状態からきわめて堅く、そして安定な塑性化された地盤へと改良することができる。
【0059】
本発明の水平ドレーン材および集水管にあっては、ともに真空圧を伝播する伝播構造と間隙水を排水する排水構造とを有していることから、これら水平ドレーン材および集水管が排水タンクとともに真空圧の伝播経路とは独立した排水経路を構成して、より効率の良い間隙水の排水が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の改良装置を示した模式図。
【図2】本発明の改良装置における水封用循環冷却水タンクを示した拡大模式図。
【図3】本発明の改良装置の別の形態を示した模式図。
【図4】本発明の改良装置のさらに別の形態を示した模式図。
【図5】本発明の改良装置のさらに別の形態を示した模式図。
【図6】図5に示す形態における第1排水タンクを示した拡大斜視図。
【図7】図5に示す形態における第2排水タンクを示した拡大斜視図。
【図8】本発明の改良装置のさらに別の形態を示した模式図。
【図9】本発明の改良装置のさらに別の形態を示した模式図。
【図10】本発明の改良装置のさらに別の形態を示した模式図。
【図11】従来の改良装置を示した模式図。
【符号の説明】
11・・・鉛直ト゛レーン材
12・・・水平ドレーン材
13・・・集水管
13a・・・仕切
14・・・真空タンク
15・・・真空ポンプ
16・・・排水タンク
17・・・セパレータ
18・・・排水ポンプ
20・・・排水管
21・・・逆止弁
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば湖沼周囲の埋立造成区域などの軟弱地盤に多量に含まれる水を排出することで、軟弱地盤を硬質地盤へと改良する軟弱地盤の改良装置、該軟弱地盤の改良装置に用いる水平ドレーン材、および集水管に関する。詳細には真空圧の伝播経路とは別経路で改良地盤からの水を排出することで、改良地盤内の真空圧を改良地盤内の隅々まで伝達させて、より効率よく地盤を改良することができる軟弱地盤の改良装置、該軟弱地盤の改良装置に用いる水平ドレーン材、および集水管に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、軟弱地盤の改良装置としては、気密シートで地盤上面を被覆した改良地盤中に所定の間隔をおいて設置した鉛直ト゛レーン材を通じて改良地盤中に真空圧を伝播することで、前記改良地盤中に改良地盤周辺部と隔離された減圧領域を造り出すようにしたものがある(例えば特許文献1参照)。
【0003】
図11に示す改良装置は、改良地盤A中に所定の間隔をおいて設置した鉛直ト゛レーン材1と、この各鉛直ト゛レーン材1に接続した水平ト゛レーン材2と、水平ト゛レーン材2に接続した集水管3と、この集水管3に真空タンク4を介して接続する真空ポンプ5とを有している。
【0004】
図11に示す装置を用いた改良工法は以下のとおりである。すなわち、真空ポンプ5を稼働させ、この真空ポンプ5からの真空圧で真空タンク4内が所定の減圧度に達すると、減圧逆止弁(図示しない)が開き、これに接続する集水管3が減圧される。次いで、この集水管3に接続する水平ト゛レーン材2に真空圧が伝播し水平ト゛レーン材2が減圧される。さらにこの水平ト゛レーン材2に接続する鉛直ト゛レーン材1に真空圧が伝播し、鉛直ト゛レーン材1内を所定の減圧度(0.4気圧以下)とする。
【0005】
さらに鉛直ト゛レーン材1内の真空圧は、鉛直ト゛レーン材1周囲の地盤Aへと伝播し、鉛直ト゛レーン材1を中心にその周囲の地盤Aを減圧状態の領域(以下減圧領域という)とする。
【0006】
真空圧は、減圧領域となった鉛直ト゛レーン材1周りの地盤Aから、さらにその周囲の地盤Aへと伝播してゆき、鉛直ト゛レーン材1周りの地盤Aへと向かう地盤加圧(水圧、土圧)が発生する。
【0007】
この地盤加圧に従って、鉛直ト゛レーン材1周囲の地盤Aに含まれる間隙水が鉛直ト゛レーン材1に向かって吸い出され、鉛直ト゛レーン材1、水平ト゛レーン材2及び集水管3を排水経路として排水され、これに伴って鉛直ト゛レーン材1周囲の地盤Aの外側も減圧領域となる。
【0008】
こうして、鉛直ト゛レーン材1を中心にしてその周囲の地盤Aに減圧領域が広がり、やがて改良地盤A全域が減圧領域となり、同時に鉛直ト゛レーン材1を中心にして圧密、強度増加が進行し、改良地盤A全域の圧密、強度増加が行われることになる。
【0009】
【特許文献1】
特開平11−131465号公報(第2〜9頁、図8)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記改良装置にあっては、真空ポンプ5からの真空圧の伝播経路である、真空ポンプ5、真空タンク4、集水管3、水平ト゛レーン材2及び鉛直ト゛レーン材1が、そのまま改良地盤から吸い出された間隙水の排水経路となっている。
【0011】
このため、この改良装置にあっては、真空圧を負荷した当初、集水管2内には、鉛直ト゛レーン材1及び水平ト゛レーン材2を通じて改良地盤Aからの間隙水が一気に大量に流れ込んで該集水管3内を満たし、真空ポンプ5からの真空圧が鉛直ト゛レーン材1へ伝わらないか、あるいは伝わりにくくなってしまい、改良効率を著しく阻害していた。
【0012】
また、この改良装置にあっては、真空ポンプ5からの真空圧の伝播経路である、真空ポンプ5、真空タンク4、集水管3、水平ト゛レーン材2及び鉛直ト゛レーン材1が、そのまま改良地盤から吸い出された間隙水の排水経路となっているため、沈下に伴って真空ポンプ5の揚水圧のロスが発生していた。
【0013】
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、真空圧の伝播経路とは別経路で改良地盤からの水を排出することで、改良地盤内の真空圧を改良地盤内の隅々まで伝達させて、より効率よく地盤を改良することができる軟弱地盤の改良装置、該軟弱地盤の改良装置に用いる水平ドレーン材、および集水管を提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、改良地盤上面を気密シートで被覆した状態で前記改良地盤中に所定の間隔をおいて設置した各鉛直ト゛レーン材と、前記各鉛直ドレーン材に接続される水平ドレーン材と、前記水平ドレーン材に繋がる集水管とからなる真空圧の伝播経路によって真空ポンプからの真空圧を改良地盤へと伝播させるようにした軟弱地盤の改良装置において、
前記真空圧の伝播経路を構成する水平ドレーン材および集水管が、ともに前記真空ポンプからの真空圧を伝播する伝播構造と、前記真空圧の伝播に伴って改良地盤内から吸い出された間隙水を排水する排水構造とを有していると共に、前記集水管下側に排水タンクが配されていて、前記真空圧の伝播に伴って改良地盤内から吸い出された間隙水が前記水平ドレーン材および集水管の排水構造を通して前記排水タンクへと排水されると共に、前記排水タンクに接続された排水管を通じて前記排水タンク内の間隙水が改良地盤外(ヤード外)へ排水されるようにしたことを特徴とする軟弱地盤の改良装置をその要旨とした。
【0015】
本発明の改良装置においては、集水管と排水タンクとをセパレータを介して接続して、このセパレータによって前記集水管内の間隙水が前記排水タンクへと導水されるようにすることができる。
【0016】
またこの改良装置において、排水タンク内に排水ポンプを内蔵させておき、前記排水タンク内の間隙水が排水管を通じて強制的に排出されるようにすることもできる。
【0017】
またこの改良装置における真空ポンプとしては、水封用循環冷却水タンクを備えた水密式真空ポンプを用いることができる。
【0018】
またこの改良装置には、改良地盤及びまたは改良地盤周辺部中に大気または圧縮空気を送り込む通気経路を設けることができ、通気経路としては、例えばブロアを具えたト゛レーンパイプなどを挙げることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の軟弱地盤の改良装置(以下、改良装置という)、水平ドレーン材、および集水管を図面に示した一形態に従って詳細に説明する。尚、水平ドレーン材、および集水管についての説明は、本発明の改良装置の説明の箇所で行う。
【0020】
図1に示すように、この改良装置は、改良地盤A中に真空圧を伝播することで、前記改良地盤A中に改良地盤周辺部Bと隔離された減圧領域を造り出すものであり、真空圧発生手段からの真空圧を改良地盤Aに伝播する真空圧の伝播経路と、これとは別の排水経路とを有することを特徴とするものである。
【0021】
図1に示す改良装置において真空圧の伝播経路は、改良地盤A中に所定の間隔をおいて設置した鉛直ト゛レーン材11と、この各鉛直ト゛レーン材11に接続した水平ト゛レーン材12と、水平ト゛レーン材12に接続した集水管13と、この集水管13に真空タンク14を介して接続する真空ポンプ15とからなる。
【0022】
鉛直ト゛レーン材11は、載荷の環境でも真空圧(減圧)の伝播、排水経路としての機能を確保でき、目詰まりせず、沈下による圧縮や減圧で潰れることがないものであれば、その構造、素材、大きさなどは任意である。図1に示す鉛直ト゛レーン材11は、長手方向に一定間隔に立てて並べた長尺な平板状の合成樹脂線材に同じく長尺な平板状の合成樹脂線材を直交方向に所定間隔に立てて並べて、これらの合成樹脂線材を交点で接合した合成樹脂ネットと、これを内包する不織布とからなるものを用いた。この鉛直ト゛レーン材11にあっては、折れたり曲がったりしても、合成樹脂ネットと不織布とによって形成されている通水経路が確保されており、しかも合成樹脂ネット全体が不織布で覆われていて、目詰まりを生じ難いというメリットがある。この鉛直ドレーン材11を上端部11aを残して所定間隔に打設することで、改良地盤A中に鉛直排水壁が造成されるようになっている。
【0023】
この鉛直ト゛レーン材11の改良地盤A上面に残る上端部11aに水平ト゛レーン材12が接続されている。この水平ドレーン材12は、真空ポンプ15からの真空圧を伝播する伝播構造と、前記真空圧の伝播に伴って改良地盤A内から吸い出された間隙水を排水する排水構造とを有している。水平ト゛レーン材12の具体的な構造としては、水及び空気が分離した状態で該水平ト゛レーン12内を移動させることができるものならば何でも良く、改良地盤A側からの水及び空気が該水平ト゛レーン材12内部へ侵入する口、例えば孔、スリットなどが、地盤中の砂や土砂などによって閉塞してしまい、水及び空気の水平ト゛レーン材12内部への侵入が困難となったり、同じく改良地盤A中の砂や土砂などによって通路が閉塞して水及び空気が移動できなかったりすることが少ない構造のものが好ましい。
【0024】
図8に示す形態では、前記鉛直ト゛レーン材11と同じく合成樹脂ネットとその表面を覆う不織布とからなるものを用いた。この場合、水及び空気は、合成樹脂ネットを覆う不織布側から侵入し、合成樹脂ネットと不織布との隙間、及び不織布の構成繊維相互間を通して移動するようになる。
【0025】
また図8に示すように、水平ドレーン材12は、長さ方向に亘って二つ折りにし、その内側に鉛直ドレーン材11の上端部分11aを挟み込むことで、鉛直ト゛レーン材11に接続されるようになっており、上記水平ドレーン材12下側の折り片部分12aが間隙水の排水経路となり、上側の折り片部分12bが真空圧の伝播経路となるようになっている。
【0026】
そして、鉛直ト゛レーン材11を通して吸い出された改良地盤からの間隙水は、重力によって水平ドレーン材12下側の折り片部分12aに流れ込み、これを排水経路として水平ドレーン材12に沿って移動し集水管13へと排水されるようになっている。
【0027】
一方、真空ポンプ15からの真空圧(空気)は軽いので、水平ドレーン材12の上側の折り片部分12bを伝播経路として水平ドレーン材12に沿って移動し、鉛直ドレーン材11へと伝播されるようになっている。
【0028】
この水平ドレーン材12に繋がる集水管13も、真空ポンプ15からの真空圧を伝播する伝播構造と、前記真空圧の伝播に伴って改良地盤A内から吸い出された間隙水を排水する排水構造とを有している。集水管13の具体的な構造としては、水及び空気が分離した状態で該集水管13内を移動させることができるものならば何でも良い。
【0029】
図9に示す集水管13は、管周面に多数の孔を設けた有孔管(図示の例では塩ビ管)であり、管内部には管を上下に仕切る貫通孔を持つ仕切13aが設けられていて、この仕切13aの上側が真空圧の伝播経路となり、下側が間隙水の排水経路となるようになっている。また図10に示す集水管13は、仕切13aの貫通孔に逆止弁13bが設けられており、重力に従って一旦仕切13aの下側へと流れ込んだ間隙水が仕切13aの上側へと逆流するのを防止するようになっている。
【0030】
このように図1、図8〜図10に示す改良装置にあっては、水平ドレーン材12および集水管13が、ともに真空圧を伝播する伝播構造と間隙水を排水する排水構造とを有していることから、これら水平ドレーン材12および集水管13が排水タンク16とともに真空圧の伝播経路とは独立した排水経路を構成して、より効率の良い間隙水の排水が可能となる。
【0031】
前記集水管13の一端側は、改良地盤外(ヤード外)に配置した真空タンク14を介して真空ポンプ15に接続されている。真空圧を発生する真空圧発生手段たる真空ポンプ15としては、特に限定されず、改良地盤の規模や要求される真空圧の大きさを考慮して適宜決定すればよい。図1に示す真空ポンプ15には水密式真空ポンプを用いた。
【0032】
改良地盤A上面は、上記鉛直ドレーン材11の上端部11a、水平ドレーン材12、並びに集水管13とともに、気密シート10で被覆されており、これにより、真空ポンプ15からの真空圧が、真空タンク14、集水管13の仕切13aの上側、水平ドレーン材12上側の折り片部分12bおよび鉛直ト゛レーン材11を介して、確実に改良地盤A上面、並びに改良地盤A内部に伝播されるようになっている。尚、図1に示す気密シート10には、不織布や織物などの繊維基材に合成樹脂フィルムをラミネートしてピンホールの発生を防止したものを用いた。
【0033】
こうして、真空ポンプ15からの真空圧が確実に改良地盤A上面、並びに改良地盤A内部に伝播されることで、改良地盤A内から鉛直ト゛レーン材11を通して吸い出された間隙水は、図1および図8に示すように、前記鉛直ト゛レーン材11が接続する水平ドレーン材12内で重力に従って該水平ドレーン材12下側の折り片部分12aへと流れ込み、これを排水経路として水平ドレーン材12に沿って移動し集水管13へと排水される。集水管13に排水された間隙水は、重力に従って仕切13aの下側へと流れ込み、集水管13を伝って集水される。
【0034】
集水管13下側には排水タンク16が接続され、この排水タンク16には改良地盤外へと繋がる排水管20が接続されている。前記排水タンク16は集水管13の下側にセパレータ17を介して接続されている。そして、集水管13を伝って集水された間隙水は、セパレータ17により空気と分離されて、集水管13下側の排水タンク16に重力に従って流れ込み、ここに貯留されるようになっている。
【0035】
図1に示す排水タンク16内には排水ポンプ18が内蔵されていて、排水タンク16内に貯留された水が該排水タンク16に連結パイプ19を介して接続された排水管20を通じて改良地盤A外へ強制的に排出されるようになっている。
【0036】
尚、排水タンク16の形状や大きさはまったく任意であり、改良地盤の規模や地盤の種類などを考慮して適宜決定すればよい。また排水タンク16に内蔵されている排水ポンプ18の種類も任意であり、改良地盤の規模や地盤の種類、価格などを考慮して適宜決定すればよい。
【0037】
尚、排水タンク16には、タンクに流れ込む間隙水の水量を測定する測定装置を設けることもできる。また、排水タンク16には水位検出装置を設けて、排水ポンプ18の自動運転が可能な制御装置を付加することもできる。
【0038】
連結パイプ19および排水管20は、改良地盤Aから吸い出された間隙水を装置外、つまりヤード外へと導く管であり、その設置位置は何処でも良いが、前記集水管13よりも下側であることが好ましい。また連結パイプ19および排水管20の径も太ければそれだけ排水効率は高くなる一方、設置作業が困難となるので、改良地盤の規模や地盤の種類などを考慮して適宜決定するとよい。
【0039】
尚、図1に示す形態では、地盤Aから排水された間隙水の逆流を防止するため、連結パイプ19および排水管20には逆止弁21が配されている。
【0040】
このように構成された図1の改良装置によれば、真空圧の伝播に伴って改良地盤A内から吸い出された空気及び間隙水の大部分が前記真空圧の伝播経路とは別の排水経路、すなわち水平ドレーン材12下側の折り片部分12a、集水管13の仕切13aの下側、集水管12下側の排水タンク16、連結パイプ19、及び排水管20からなる経路を通じて改良装置外、すなわちヤード外へと排水されるようになっている。
【0041】
真空圧発生手段たる真空ポンプ15として水密式真空ポンプを用いる場合、図2に示すような水封用循環冷却水タンク30を備えた真空タンク14を使用するのが望ましい。水密式真空ポンプを用いる場合、同ポンプには水封用冷却水を供給しなければならない。ところが前述の如く、本発明の改良装置によれば、真空圧の伝播に伴って改良地盤A内から吸い出された空気及び間隙水の大部分は前記真空圧の伝播経路とは別の経路を通じて装置外へ排出されるので、真空圧の伝播経路を通じて真空タンク14内へ排出される空気及び間隙水はほんの一部に過ぎない。
【0042】
このため、地盤改良が進んで間隙水量が減少すると、当然に真空タンク14内に排出される間隙水量も減り、真空ポンプ15へは水封用の間隙水が供給されなくなるので、十分な水密性が確保できなくなり、真空ポンプ15の効率が次第に低下してしまうという不具合が生じる恐れがある。
【0043】
図2に示す真空タンク14の場合、水封用循環冷却水タンク30を備えていて、真空ポンプ15へは冷却水循環用パイプ32を通じて水封用循環冷却水が供給されるようになっているので、真空ポンプ15は常に十分な水密性が確保され、真空ポンプ15の効率が次第に低下してしまうこともない。また、真空タンク14の冷却水の循環経路には、冷却用コンデンサ31が配置されていて、冷却水が循環する過程で冷却されるようになっている。
【0044】
また、図2に示す真空タンク14底部には排水管20先端が接続されており、真空タンク14に改良地盤Aからの間隙水が排水されるようになっている。改良地盤Aからの間隙水の水温は低いので、真空タンク14内に排水された間隙水はそのまま真空ポンプ15の冷却水として利用することができ、真空タンク14内の冷却水を冷却するための冷却用コンデンサ31は基本的に不要となり、冷却用コンデンサ31の使用を抑えることができる。
【0045】
また本発明の改良装置には、改良地盤A及びまたは改良地盤周辺部B中に大気または圧縮空気を送り込む通気経路を設けることもできる。図3に示す改良装置の場合、ブロアを具えたト゛レーンパイプを通気経路としている。図3に示す改良装置の場合、改良地盤A(表層部分や地盤内部)の複数箇所にドレーンパイプ40を配置している。ドレーンパイプ40の一端は地上の集水パイプ43、ブロア41、空気量の制御手段42を介して外気と繋がっていて、このドレーンパイプ40、集水パイプ43、ブロア41、制御手段42を介して改良地盤Aに負荷された真空圧(例えば0.4気圧以下)が維持される範囲に制御された圧縮空気が改良地盤A中に送り込まれるようになっている。
【0046】
これにより、ドレーンパイプ40を配置した改良地盤A(表層部分や地盤内部)における間隙水分が、送り込まれた空気と置換されて水位が低下し、改良地盤Aの塑性化、不飽和化が促進されることになる。また、空気の導入により、沈下変形の少なくなった改良地盤A中の真空領域での圧力のバランスが崩れて、強制排水も促進されるので、地盤改良効果もより効果的に進むことになる。
【0047】
尚、図3に示す改良装置の場合、改良地盤A中に送り込む圧縮空気は連続的に送り込んでも間欠的に送り込んでもよい。尚、図3に示す例では、ブロア41を具えたドレーンパイプ40を用いて、改良地盤A中に圧縮空気を強制的に送り込んだが、これに限らず単に改良地盤A中にドレーンパイプ40のみを配置してエアーをリークさせるだけでもよい。
【0048】
図4に示す改良装置は、改良地盤周辺部B中に複数箇所にドレーンパイプ40を配置(好ましくは改良地盤Aから数m以内の箇所に0.3〜1m間隔で1列以上)する。また各ドレーンパイプ40を端部にバルブ(図示しない)を具えた集水パイプ43に接続し、このバルブ(図示しない)を開閉操作することで、改良地盤周辺部B内部と外気とが繋がるようになっている。尚、ドレーンパイプ40上端及び集水パイプ43は粘土で埋め戻されていて、気密性が確保されている。
【0049】
このため、ドレーンパイプ40を配置した改良地盤周辺部Bにおける間隙水分が、バルブ(図示しない)の開閉により各ドレーンパイプ40及び集水パイプ43を介してリークした空気と置換されて蒸発し、改良地盤周辺部Bの地下水が低下して、改良地盤周辺部B、特には表層部の塑性化、不飽和化が促進され硬化が高まるようになる。この結果、改良地盤Aと改良地盤周辺部Bとの間で縁切り効果が生じ、地盤改良による改良地盤周辺部Bへの影響が緩和され、改良地盤Aのみが沈下するようになる。
【0050】
図5に示す改良装置は、改良地盤A中に所定の間隔をおいて設置した各鉛直ト゛レーン材51に水平ドレーン材52を介して繋がる集水管53の集水経路の所要位置に接続された複数の第1排水タンク54を有している(図6参照)。集水管53は、第1排水タンク54の上部位置に接続されていて、前記集水管53に集水された間隙水が前記各第1排水タンク54へと排水されるようになっている。
【0051】
尚、図5に示す改良装置について、図1に示す装置と同じく、改良地盤上面は、鉛直ト゛レーン材51上端部、水平ト゛レーン材52、並びに集水管53とともに気密シート50で被覆されていて、真空ポンプ(図示しない)からの真空圧が、真空タンク(図示しない)、集水管53、水平ドレーン材52及び鉛直ドレーン材51を介して、確実に改良地盤A上面、並びに改良地盤A内部に伝播するようになっている。
【0052】
またこの装置は、図8、および図9または図10に示す真空圧の伝播構造と間隙水の排水構造とを有する水平ドレーン52並びに集水管53とともに、集水管53の集水経路の所要位置に接続された改良地盤A外へと通じる第2排水タンク55(図7参照)を有しており、この第2排水タンク55と前記第1排水タンク54との間、並びに前記第1排水タンク54間は、第1排水タンク54及び第2排水タンク55の下部に接続された連通管56によって連通状態に設けられている。
【0053】
各第1排水タンク54へと排水された間隙水は、前記連通管56を介して第2排水タンク55へと排水される。第2排水タンク55内の間隙水は、第2排水タンク55内部に内蔵した排水ポンプ57によって排水管58を通じて強制的に排出されるようになっている。尚、排水管58には間隙水の逆流を防止するための逆止弁59が取り付けられている。
【0054】
一方、集水管13によって間隙水と共に第2排水タンク55内に運ばれた空気は、図2に示す真空タンク14に繋がる排気管60を通じて排気されるようになっている。
【0055】
尚、上記実施の形態に示した例は、単なる説明例に過ぎず、例えば地盤中に負荷する真空圧を、改良当初は高くし、その後は低い状態に維持したり、高い状態と低い状態とを交互に繰り返したりするなど、特許請求の範囲の欄に記載された範囲内で自由に変更することができる。
【0056】
【発明の効果】
本発明の改良装置にあっては、真空圧の伝播経路を構成する水平ドレーン材および集水管が、ともに前記真空ポンプからの真空圧を伝播する伝播構造と、前記真空圧の伝播に伴って改良地盤内から吸い出された間隙水を排水する排水構造とを有していると共に、前記集水管下側に排水タンクが配されていて、前記真空圧の伝播に伴って改良地盤内から吸い出された間隙水が、前記水平ドレーン材および集水管の排水構造を通して前記排水タンクへと排水され、前記排水タンクに接続された排水管を通じて前記排水タンク内の間隙水が改良地盤外へ排出されるようにしたことから、改良地盤へ真空圧を伝播する伝播経路とは別に改良地盤からの間隙水を排水することができ、より効率よく地盤を改良することができる。
【0057】
特に排水タンクが排水ポンプを内蔵する場合には、前記排水タンク内の間隙水を排水管を通じて強制的に排出でき、地盤の沈下に関係なく排水が可能となるので、沈下に伴う真空ポンプの揚水圧のロスが発生しない。また、真空圧により地盤中に減圧領域を造り出した後も、真空圧を継続したならば、改良地盤、特には地盤表層部(地表から1〜2m)に含まれる水分が蒸発し、地盤は不飽和な土となる。
【0058】
またさらに真空圧を継続したならば、地盤中の水分はさらに取り除かれて、不飽和な状態からきわめて堅く、そして安定な塑性化された地盤へと改良することができる。
【0059】
本発明の水平ドレーン材および集水管にあっては、ともに真空圧を伝播する伝播構造と間隙水を排水する排水構造とを有していることから、これら水平ドレーン材および集水管が排水タンクとともに真空圧の伝播経路とは独立した排水経路を構成して、より効率の良い間隙水の排水が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の改良装置を示した模式図。
【図2】本発明の改良装置における水封用循環冷却水タンクを示した拡大模式図。
【図3】本発明の改良装置の別の形態を示した模式図。
【図4】本発明の改良装置のさらに別の形態を示した模式図。
【図5】本発明の改良装置のさらに別の形態を示した模式図。
【図6】図5に示す形態における第1排水タンクを示した拡大斜視図。
【図7】図5に示す形態における第2排水タンクを示した拡大斜視図。
【図8】本発明の改良装置のさらに別の形態を示した模式図。
【図9】本発明の改良装置のさらに別の形態を示した模式図。
【図10】本発明の改良装置のさらに別の形態を示した模式図。
【図11】従来の改良装置を示した模式図。
【符号の説明】
11・・・鉛直ト゛レーン材
12・・・水平ドレーン材
13・・・集水管
13a・・・仕切
14・・・真空タンク
15・・・真空ポンプ
16・・・排水タンク
17・・・セパレータ
18・・・排水ポンプ
20・・・排水管
21・・・逆止弁
Claims (9)
- 改良する軟弱地盤(以下改良地盤という)上面を気密シートで被覆した状態で前記改良地盤中に所定の間隔をおいて設置した各鉛直ト゛レーン材と、前記各鉛直ドレーン材に接続される水平ドレーン材と、前記水平ドレーン材に繋がる集水管とからなる真空圧の伝播経路によって真空ポンプからの真空圧を前記改良地盤へと伝播させるようにした軟弱地盤の改良装置において、
前記真空圧の伝播経路を構成する水平ドレーン材および集水管が、ともに前記真空ポンプからの真空圧を伝播する伝播構造と、前記真空圧の伝播に伴って改良地盤内から吸い出された間隙水を排水する排水構造とを有していると共に、前記集水管下側に排水タンクが配されていて、前記真空圧の伝播に伴って改良地盤内から吸い出された間隙水が前記水平ドレーン材および集水管の排水構造を通して前記排水タンクへと排水されると共に、前記排水タンクに接続された排水管を通じて前記排水タンク内の間隙水が改良地盤外へ排水されるようにしたことを特徴とする軟弱地盤の改良装置。 - 集水管と排水タンクとがセパレータを介して接続されていて、このセパレータによって前記集水管内の間隙水が前記排水タンクへと導水されるようにしたことを特徴とする請求項1記載の軟弱地盤の改良装置。
- 排水タンク内に排水ポンプが内蔵しており、前記排水タンク内の間隙水が排水管を通じて強制的に排出されるようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の軟弱地盤の改良装置。
- 真空ポンプが水封用循環冷却水タンクを備えた水密式真空ポンプであることを特徴とする請求項1記載の軟弱地盤の改良装置。
- 改良地盤及びまたは改良地盤周辺部中に大気または圧縮空気を送り込む通気経路を設けたことを特徴とする請求項1〜4記載の軟弱地盤の改良装置。
- 通気経路がト゛レーンパイプであることを特徴とする請求項5記載の軟弱地盤の改良装置。
- 通気経路がブロアを具えたト゛レーンパイプであることを特徴とする請求項6記載の軟弱地盤の改良装置。
- 改良地盤中に所定の間隔をおいて設置した各鉛直ト゛レーン材に接続され、かつ集水管を介して真空ポンプへと繋がる水平ドレーン材であって、
前記各鉛直ト゛レーン材に前記真空ポンプからの真空圧を伝播する伝播構造と、前記各鉛直ト゛レーン材を通して前記改良地盤内から吸い出される間隙水を排水する排水構造とを有することを特徴とする水平ドレーン材。 - 改良地盤中に所定の間隔をおいて設置した各鉛直ト゛レーン材に接続される水平ドレーン材と真空ポンプとに繋がる集水管であって、
前記集水管に前記真空ポンプからの真空圧を伝播する伝播構造と、前記各鉛直ト゛レーン材を通して前記改良地盤内から吸い出される間隙水を排水する排水構造とを有することを特徴とする集水管。
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011202495A (ja) * | 2010-03-01 | 2011-10-13 | Toa Harbor Works Co Ltd | 軟弱地盤の改良装置及び分岐管 |
CN103541348A (zh) * | 2013-10-10 | 2014-01-29 | 河海大学 | 真空电渗联合加固含砂土夹层软土地基的系统和方法 |
CN103628466A (zh) * | 2013-11-22 | 2014-03-12 | 上海港湾基础建设(集团)有限公司 | 一种软土地基处理方法及其破真空排水的水汽分离装置 |
CN106988296A (zh) * | 2017-04-14 | 2017-07-28 | 中交天津港湾工程研究院有限公司 | 一种真空排水加固装置及应用该装置进行软土地基加固的方法 |
-
2002
- 2002-10-28 JP JP2002313189A patent/JP2004150026A/ja active Pending
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