JP2004149490A - 口腔用組成物 - Google Patents

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Kazuhiko Kato
和彦 加藤
Mitsuyoshi Kashiwagi
光義 柏木
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Abstract

【課題】グリセリンとシリカ化合物を併用した場合においても、それら基剤に由来する雑味を改善することができ、使用感の良い口腔用組成物を提供する。
【解決手段】口腔用組成物にグリセリン及びシリカ化合物と共にトレハロースを配合することにより、これらの成分に由来する雑味を効果的に改善する。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、グリセリンやシリカ化合物に由来する雑味を改善することができる、使用感の良い口腔用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
グリセリンは、ペーストにツヤを与えたり、保存安定性を高めるために用いられるが、特有の強い甘味と共に、しつこい甘さ、後を引く甘さがあり、代表的な甘味剤である砂糖と比べて、甘さの質の点では劣ることが知られている。また、シリカ化合物は、ペーストの保形性並びに研磨性を付与する目的で用いられるが、不純物等に由来する渋味や収斂感があり、多量使用すると著しく使用感を損ねることが知られている。
これらグリセリンとシリカ化合物を併用した場合には、味覚又は風味のバランスが更に悪くなることから、各々に由来する雑味が加わって、口腔に適した組成物を得ることが困難であった。
【0003】
シリカ化合物の渋味や収斂感を低減する方法として、例えば、コラーゲンとの併用(特許文献1)、塩化ナトリウムと多価アルコールとの併用(特許文献2)、スピラントールとの併用(特許文献3)、脂肪酸ジエタノールアミドとの併用(特許文献4)、リン酸塩との併用(特許文献5)、改質水酸化アルミニウムとの併用(特許文献6)等が提案されている。また、グリセリンの味覚を改良する方法として、例えば、グリセリンとカルシウム塩との併用(特許文献7)が提案されている。一方、特許文献8には、トレハロースを配合した口腔用組成物として、歯磨組成物中のアルキル硫酸ナトリウムに由来する苦味や渋みをトレハロースの添加によって軽減することが開示されているが、シリカ化合物及びグリセリンの味覚改善については開示されていない。
【0004】
【特許文献1】
特公昭61−55891号公報
【特許文献2】
特開昭63−135322号公報
【特許文献3】
特公昭62−21323号公報
【特許文献4】
特開昭58−118507号公報
【特許文献5】
特開昭60−41047号公報
【特許文献6】
特公平5−34329号公報
【特許文献7】
特開平3−151849号公報
【特許文献8】
特開2000−26256号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、グリセリンやシリカ化合物を併用した場合においても、それらの基剤に由来する雑味を改善することができ、使用感の良い口腔用組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、グリセリンとシリカ化合物を含有する組成物にトレハロースを添加すると、グリセリン及びシリカ化合物に由来する雑味を同時に低減でき、使用感の良い口腔用組成物が得られることを見出し、本発明を完成させた。
本発明は、グリセリンと、シリカ化合物と、トレハロースとを含有する口腔用組成物を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明において、グリセリンの量は特に制限されないが、口腔用組成物であるペーストにツヤを与える、或いは、保存安定性を高める等のグリセリンによる効果を充分に得ると共に、後述するトレハロースによる雑味の改善効果によって口腔用組成物の味や使用感を良好なものとする観点から、口腔用組成物中に1〜60質量%、好ましくは10〜40質量%の範囲で配合する。
【0008】
本発明で使用するシリカ化合物としては、通常口腔用組成物に増粘剤もしくは研磨剤として用いられるものであれば、1種単独もしくは2種以上を併用してもよく、光散乱法での平均粒径が0.1〜30μmが好ましく、特に0.5〜15μmを有するものが好ましいものとして挙げられるが、平均粒径が100μm以上のシリカの造粒物を併用してもよい。具体的には、ニップシール(日本シリカ工業社製)、サイリシア、サイロピュア(以上、富士シリシア社製)、チキソシル(コフラン社製)、トクシール(徳山曹達社製)、ソーボシル(クロスフィールドケミカル社製)等の商品名で市販されているもの等が適宜選択される。
シリカ化合物は、従来から増粘剤あるいは研磨剤として口腔用組成物に用いられている無水ケイ酸、含水ケイ酸等のシリカ化合物の中から適宜選択して用いることができる。
シリカ化合物の量は特に制限されないが、口腔用組成物であるペーストの保形性や研磨性を付与する等のシリカ化合物による効果を充分に得ると共に、後述するトレハロースによる雑味の改善効果によって口腔用組成物の味や使用感を良好なものとする観点から、口腔用組成物中に1〜50質量%、好ましくは5〜40質量%の範囲で配合する。
【0009】
トレハロースは、2分子のグルコースが1,1結合した非還元性の二糖である。α,α型構造のトレハロース(α−D−グルコピラノシルα−D−グルコピラノシド)が代表的なトレハロースであり、その他にα,β型(ネオトレハロース)、β,β型(イソトレハロース)の2種の異性体が存在している。本発明においては、いずれの型を用いてもよいが、特に雑味を十分に抑制でき、さらには安価に入手できる点からα,α型が好ましい。
トレハロースの量は、口腔用組成物の雑味の程度に応じて適宜調節され、特に制限されないが、雑味の改善効果を充分に得ると共に、保存安定性の観点から、口腔用組成物中に1〜50質量%、好ましくは5〜30質量%の範囲で配合する。
【0010】
また、グリセリンとシリカ化合物の量とトレハロースの量の関係も重要であり、グリセリンとシリカ化合物の併用に由来する雑味を充分に抑制すると共に、トレハロースによる甘味を適度に付与することにより、口腔用組成物の味又は使用感を良好にする観点からは、グリセリン及びシリカ化合物の配合量の総和とトレハロースとの配合量の割合を5:1〜1:1とすることが好ましく、3:1〜1:1とすることが特に好ましい。
【0011】
本発明の口腔用組成物には、前記成分のほか、通常の口腔用組成物に用いられる成分、例えば、アルキル硫酸ナトリウム、N−長鎖アシルアミノ酸塩、N−メチルアシルタウリンナトリウム、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル等等の界面活性剤;リン酸水素カルシウム、炭酸カルシウム、ゼオライト、水酸化アルミニウム、ピロリン酸カルシウム、不溶性メタリン酸ナトリウム等のシリカ化合物以外の研磨剤;ソルビトール、キシリトール、エリスリトール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリセリン以外の湿潤剤;カルボキシメチルセルロースナトリウム、カラギーナン、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、ヒドロキシエチルセルロース、ポリアクリル酸ナトリウム等の粘結剤;サッカリンナトリウム、グリチルリチン、スクラロース、マルチトール、パラチニット、オリゴ糖、ステビオサイド、アスパルテーム等のトレハロース以外の甘味剤;パラオキシ安息香酸メチル、安息香酸ナトリウム等の防腐剤;メントール、カルボン、アネトール、ペパーミント油、スペアミント油、ユーカリプトール、ハーブやスパイスから得られたフレーバー素材、種々のフルーツフレーバー等口腔用組成物や食品に使用することのできる等の香料;重曹、乳酸アルミニウム等の収れん剤;塩化ナトリウム、塩化リゾチーム、デキストラナーゼ、塩酸クロルヘキシジン、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリミジウム、β−グリチルレチン酸、トラネキサム酸、ビタミンE、ヒノキチオール、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化ナトリウム等の有効成分などを、適宜配合することができる。また、本発明の口腔用組成物を調製するために、通常は精製水等の水を用いる。
【0012】
本発明の口腔用組成物は、例えば、練り歯磨き、液状歯磨きとして用いることができ、その剤型に応じて、口腔用組成物の一般的な製法に準じて製造することができる。
【0013】
【実施例】
実施例1(練り歯磨き)
【表1】
Figure 2004149490
【0014】
表1に示す組成に従って、実施例1〜4及び比較例1の練り歯磨きを調製し、以下の方法で評価した。
(評価方法)
被験者10名(男性5名、女性5名)が、日常使用している歯ブラシに練り歯磨き1gをとり、約2分間自由にブラッシングして以下の基準で評価した。
<評価基準>
◎:雑味を全く感じない
○:ほとんど雑味を感じない
△:わずかに雑味を感じる
×:かなり雑味を感じる
【0015】
実施例2(液状歯磨き)
【表2】
Figure 2004149490
【0016】
表2に示す組成に従って、実施例5〜8及び比較例2の液状歯磨きを調製し、以下の方法で評価した。
(評価方法)
被験者10名(男性5名、女性5名)が、日常使用している歯ブラシに液状歯磨き1gをとり、約2分間自由にブラッシングして以下の基準で評価した。
<評価基準>
◎:雑味を全く感じない
○:ほとんど雑味を感じない
△:わずかに雑味を感じる
×:かなり雑味を感じる
【0017】
表1に示したとおり、実施例1〜4の練り歯磨きでは、トレハロースが配合されたため、トレハロースとグリセリン等の総合的な作用で、グリセリン由来のしつこい甘さ、後を引く甘さ、シリカ化合物由来の渋みや収斂感が改善されたと同時に、グリセリンとシリカ化合物等由来の雑味も改善され、使用感も良好であった。また、実施例2〜4では、練り歯磨きにおけるグリセリン及びシリカ化合物の配合量の総和とトレハロースの配合量の割合を5:1〜1:1に調製することで、さらに味のバランスが良くなり、雑味がより改善され、かつ使用感も良好であった。特にグリセリン及びシリカ化合物の配合量の総和とトレハロースの配合量の割合が3:1〜1:1に調製された実施例3及び実施例4では、味のバランスがよりよくなり、その結果、雑味は全く感じず、使用感も非常によかった。
これに対し、比較例1の練り歯磨きには、トレハロースが配合されていないため、グリセリンとシリカ化合物等由来の雑味が発現されたままの状態にあり、「かなり雑味を感じる」という評価であった。また、使用感も非常に悪かった。
【0018】
表2に示したとおり、実施例5〜8の液状歯磨きでは、トレハロースが配合されたため、トレハロースとグリセリン等の総合的な作用で、グリセリン由来のしつこい甘さ、後を引く甘さ、シリカ化合物由来の渋みや収斂感が改善されたと同時に、グリセリンとシリカ化合物等由来の雑味も改善され、使用感も良好であった。また、実施例6〜8では、液状歯磨きにおけるグリセリン及びシリカ化合物の配合量の総和とトレハロースの配合量の割合を5:1〜1:1に調製することで、さらに味のバランスが良くなり、雑味がより改善され、かつ使用感も良好であった。特にグリセリン及びシリカ化合物の配合量の総和とトレハロースの配合量の割合が3:1〜1:1に調製された実施例7及び実施例8では、味のバランスがよりよくなり、その結果、雑味は全く感じず、使用感も非常によかった。
これに対し、比較例2の液状歯磨きには、トレハロースが配合されていないため、グリセリンとシリカ化合物等由来の雑味が発現されたままの状態にあり、「かなり雑味を感じる」という評価であった。また、使用感も非常に悪かった。
【0019】
【発明の効果】
本発明の口腔用組成物は、グリセリンとシリカ化合物を併用しても、これらの成分に由来する雑味がトレハロースの配合により改善されるため、良好な味又は使用感に調節することができる。

Claims (2)

  1. グリセリンと、シリカ化合物と、トレハロースとを含有する口腔用組成物。
  2. グリセリン及びシリカ化合物の配合量の総和とトレハロースとの配合量の割合が5:1〜1:1であることを特徴とする口腔用組成物。
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