JP2004148860A - 車両用空調装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃費を悪化させることなくコンプレッサを省動力化するようにした車両用空調装置を提供すること。
【解決手段】空調状態検出手段1が車室内の定常空調状態を検出し、運転状態検出手段2がエンジンブレーキ状態を検出して、蓄冷モード判断手段3が蓄冷モードになったと判断すると、冷凍能力制御手段4が冷凍能力を上げ、風量比制御手段5が増加した冷凍能力に相当する冷風の量を蓄冷材6に差し向けて蓄冷する構成にした。冷凍能力が上がることで、エンジンの負荷が増えて、エンジンブレーキの利きがよくなり、この状態では、燃料カットにより燃費が増えることはない。また、蓄冷材に余分に蓄えられたエネルギを車室を構成する構造材の冷却に使用することで、通常運転時に必要な冷凍能力が軽減されるので、省動力化することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】空調状態検出手段1が車室内の定常空調状態を検出し、運転状態検出手段2がエンジンブレーキ状態を検出して、蓄冷モード判断手段3が蓄冷モードになったと判断すると、冷凍能力制御手段4が冷凍能力を上げ、風量比制御手段5が増加した冷凍能力に相当する冷風の量を蓄冷材6に差し向けて蓄冷する構成にした。冷凍能力が上がることで、エンジンの負荷が増えて、エンジンブレーキの利きがよくなり、この状態では、燃料カットにより燃費が増えることはない。また、蓄冷材に余分に蓄えられたエネルギを車室を構成する構造材の冷却に使用することで、通常運転時に必要な冷凍能力が軽減されるので、省動力化することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両用空調装置に関し、特に空調が安定して維持されているときに車両を減速させる、あるいは下り走行の場合に生じるエンジンブレーキのエネルギを冷気に変換するようにした省動力型の車両用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の車両用空調装置は、空調風を車室内に吹き出して、車室内の全体の温度が乗員によって設定された温度に保たれるように制御している。ところが、夏季の場合には、駐車していた車両は車室内が非常に高温になっていることがある。これは、車両用空調装置としては熱負荷が非常に高い状態にあるため、車両用空調装置が100%の冷凍能力で運転をしても、車室内全体が乗員にとって快適になるように空調されるまでには、相当の時間を必要とする。
【0003】
そこで、車室内が冷やされて快適な温度に空調されるまで、乗員に空調された冷風を直接当てるようにすることによって、車室内が冷やされるまでの間、乗員の暑さによる不快感を少しでも低減させるようにすることが知られている(たとえば、特許文献1参照。)。この車両用空調装置では、車室内全体が所望の温度まで冷えたなら、吹き出し口に設けられたルーバをスイングさせて、空調風が車室内全体に行き渡るようにしている。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−142081号公報(段落番号〔0056〕〜〔0057〕,図10)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、日射量の多い時季では、車室を構成する構造材が外側から常に加熱されている状態にあるため、車室内が所望の温度に達してもそれを維持するのに多くのエネルギを必要とし、このことは、車両用空調装置を構成しているコンプレッサの駆動エネルギが増え、コンプレッサを駆動しているエンジンの負荷が高くなることを意味し、燃費が悪くなるという問題点があった。
【0006】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、燃費を悪化させることなくコンプレッサを省動力化するようにした車両用空調装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記問題を解決するために、冷凍能力を自由に可変できる車両用空調装置において、車室内が安定して快適な温度を維持している定常空調状態を検出する空調状態検出手段と、車両のアクセル開度およびインテークマニホールド負圧に基づいてエンジンブレーキ状態を検出する運転状態検出手段と、車室内が前記定常空調状態にあるときに前記運転状態検出手段が前記エンジンブレーキ状態を検出することにより蓄冷モードになったと判断する蓄冷モード判断手段と、前記蓄冷モードの場合に前記冷凍能力を増加させるよう制御する冷凍能力制御手段と、エバポレータの下流側の冷風を前記冷凍能力の増加分に対応する風量比で蓄冷材に差し向けるように制御する風量比制御手段と、を備えていることを特徴とする車両用空調装置が提供される。
【0008】
このような車両用空調装置によれば、車室内が安定して快適な温度を維持しているときにエンジンブレーキ状態になると、蓄冷モードに入り、この蓄冷モードでは冷凍能力を増加させることでエンジンの負荷を増加させて、車両のエンジンブレーキの利きを向上させるとともに、冷凍能力の増加分を蓄冷材に蓄冷し、車室を構成する構造材を冷却する。エンジンブレーキが利いているときは、燃料がカットされているため、燃費が悪化することはなく、蓄冷材に蓄冷されている増加分の冷凍能力が車室を構成する構造材を冷却するため、定常空調状態を維持するのに必要なエネルギが実質的に減るため、車両用空調装置を省動力化することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明による車両用空調装置の概要を示すシステム図である。
【0010】
本発明による車両用空調装置は、車室内の空調状態を監視している空調状態検出手段1と、車両の運転状態を監視する運転状態検出手段2と、空調状態検出手段1および運転状態検出手段2の検出結果から蓄冷モードにすべきかどうかを判断する蓄冷モード判断手段3と、蓄冷モード時に冷凍能力を増加させるよう制御する冷凍能力制御手段4と、蓄冷モード時に増加した冷凍能力から得られる増加分の冷風を蓄冷材6に差し向けるように制御する風量比制御手段5とを備えている。冷凍能力制御手段4は、冷凍能力を自由に可変することができるコンプレッサに接続され、風量比制御手段5は、風量比を可変することができる風量比可変手段7に接続されている。この風量比可変手段7は、エバポレータにて作られた冷風を、室内温度を安定して維持するのに必要な冷風と余分に冷却された冷風とに分配し、余分に冷却された冷風を蓄冷材6に差し向ける。室内温度を安定して維持するのに必要な冷風は、エアミックス手段8に差し向けられ、温風と混合され、調温および除湿された空調風となって吹き出し口9から車室10内に吹き出される。
【0011】
空調状態検出手段1は、車両用空調装置が起動していて車室10内の全体が乗員にとって概ね快適な室内温度を安定して維持しているかどうかを判断するためのもので、本発明による車両用空調装置がその起動直後ではなく、車室内が概ね快適な温度に制御された定常空調状態にあるときにだけ作動させるための条件を検出している。運転状態検出手段2は、車両のアクセル開度およびインテークマニホールド負圧に基づいて車両がたとえば減速走行時または下り走行時のようにエンジンブレーキが掛かっているエンジンブレーキ状態にあることを検出する。蓄冷モード判断手段3は、空調状態検出手段1が定常空調状態を検出していて、運転状態検出手段2がエンジンブレーキ状態を検出したときに蓄冷モードにすべきと判断する。冷凍能力制御手段4は、蓄冷モードの場合に冷凍能力を増加するようコンプレッサを制御する。そして、風量比制御手段5は、風量比可変手段7を制御し、冷凍能力の増加分に相当する冷風を蓄冷材6に当てて、蓄冷するようにする。
【0012】
以上の構成において、車室内が安定して快適な温度を維持しているときにエンジンブレーキ状態になると、コンプレッサをその冷凍能力が増加するように制御することでエンジンの負荷を増加させ、これによって車両のエンジンブレーキの利きを向上させることができる。エンジンブレーキ状態にあるときは、エンジン制御コンピュータがたとえば燃焼室内に噴射される燃料をカットするような制御を行っているため、燃料消費がなく、したがって、エンジンがコンプレッサを駆動することにより燃費が悪化することはない。
【0013】
また、冷凍能力を増加することによって新たに得られたエネルギは、たとえば車室10の天井内に設けられた蓄冷材6に蓄冷するようにし、ここに蓄冷された冷熱は、車室10を構成する天井やドアなどの構造材を冷却するようにする。これにより、構造材が冷却されるため、定常空調状態を維持するのに必要なエネルギが実質的に減ることになり、その分、車両用空調装置を省動力化することができる。
【0014】
なお、特別に蓄冷材6を用意することなく、車室10を構成する構造材自体を蓄冷材と見做し、その構造材にエンジンブレーキにより得られた余剰の冷気を直接当てて構造材を冷却することにより、車室10の周囲から冷やすようにしてもよい。
【0015】
図2は車両用空調装置の構成を示すブロック図である。
車両用空調装置は、空調制御部11を備え、この空調制御部11は、中央処理装置(CPU)12、読取専用メモリ(ROM)13、ランダムアクセスメモリ(RAM)14、インタフェース部15などを有している。インタフェース部15には、アクセル開度を表すスロットルセンサの信号、インテークマニホールド負圧を表す圧力センサの信号、室内温度を表す内気センサの信号、車室内の設定温度を表す信号などが入力されている。また、インタフェース部15は、冷凍能力を制御するためのコンプレッサ容量制御弁の制御信号およびドア駆動用のモータ16を制御するための制御信号を出力するように構成されている。
【0016】
車両用空調装置は、また、図示しないブロワによって内気または外気が導入される空調ダクト17を備え、中には空気通路を塞ぐようにエバポレータ18が配置されている。このエバポレータ18の下流側の空調ダクト17は、蓄冷材6に向かう第1のダクト19とエアミックスドアに向かう第2のダクト20とに分かれており、その分岐位置には風量比可変ドア21が配置されている。この風量比可変ドア21は、モータ16が連結されていて、第1のダクト19に導入する冷風を冷凍能力の増加分に対応する風量比になるような角度に制御される。なお、第1のダクト19と第2のダクト20との開口比は、蓄冷モード時に冷凍能力を増加させたことによる冷風温度の低下と空調ダクト17に導入される内気または外気の風量(風速)とから予測される冷熱の増加分を考慮して決められる。
【0017】
空調制御部11において、中央処理装置12は、読取専用メモリ13からランダムアクセスメモリ14にロードされた空調制御用のプログラムを実行し、インタフェース部15を介して入力された信号を演算して、コンプレッサ容量制御弁およびモータ16を制御する信号を出力する。
【0018】
図3は空調制御部の制御の全体の流れを示すフローチャートである。
空調制御部11は、車両用空調装置の電源が投入されると動作し、まず、内気センサから入力された室温Trと乗員によって設定された設定温度Tsetとを比較し、その差が所定の温度Tpより小さいかどうかを判断する(ステップS1)。室温Trと設定温度Tsetとの差が所定の温度Tpより小さい場合は、車室内温度が安定している定常空調状態にあると判断され、そうでない場合は、たとえば最大冷力で空調している途中の過渡空調状態にあると判断される。定常空調状態にある場合は、スロットルセンサから入力されたアクセル開度と圧力センサから入力されたエンジンのインテークマニホールド負圧とから運転状態がエンジンブレーキ状態かどうかが判断される(ステップS2)。エンジンブレーキ状態の場合、車両用空調装置の運転モードは、蓄冷モードと判断され、それ以外は通常の空調モードと判断される。
【0019】
運転モードが蓄冷モードとなると、空調制御部11は、冷凍能力の制御を行う(ステップS3)とともに、エバポレータ18を通過してきた冷風に対して風量比の制御を行う(ステップS4)。
【0020】
なお、この例では、ステップS1における定常空調状態の判断は、室温Trおよび設定温度Tsetを基にして行っているが、車両用空調装置を起動してから所定時間経過したことを以って、定常空調状態にあると判断するようにしてもよい。
【0021】
図4はエンジンブレーキ状態にあるときの冷凍能力の制御を示す図である。
空調制御部11は、たとえば時刻t0にて蓄冷モードに入ると、コンプレッサの軸動力Cpを定常空調状態を維持していた値より高い所定値に速やかに高め、蓄冷モードが終了すると、コンプレッサの軸動力Cpを瞬時に蓄冷モードに入る前の値に戻すように制御する。
【0022】
ここで、コンプレッサの軸動力Cpについて説明する。コンプレッサの軸動力Cpはコンプレッサの駆動エネルギを表し、その駆動エネルギは、コンプレッサの回転数Ncとコンプレッサの軸トルクTcとの積に比例し、また、冷凍サイクルを循環する冷媒の流量Gfと冷凍サイクルの吐出圧力Pdと吸入圧力Psとの差圧(Pd−Ps)との積に比例することが知られている。すなわち、これらの関係は次式のように表される。
【0023】
【数1】
Cp∝Nc*Tc∝Gf*(Pd−Ps)・・・(1)
この式から、コンプレッサの駆動エネルギは、吐出圧力Pd、吸入圧力Ps、冷媒の流量Gfから推定することができ、流量Gfまたは差圧(Pd−Ps)を可変することにより自由に制御できることがわかる。また、コンプレッサの回転数Ncはエンジンの回転数から分かるので、流量Gfおよび差圧(Pd−Ps)が分かれば、コンプレッサの軸トルクTcを推定できることになる。したがって、コンプレッサの軸トルクTcを推定すれば、コンプレッサの駆動エネルギ、つまりコンプレッサの軸動力Cpを求めることができ、冷凍サイクルの冷凍能力が分かることになる。ここで、流量Gfまたは差圧(Pd−Ps)を制御すれば、コンプレッサの軸トルクTcを制御でき、このことはコンプレッサの軸動力Cpを制御でき、さらには冷凍サイクルの冷凍能力を自由に制御できることを意味する。
【0024】
したがって、図4に示したように、コンプレッサの軸動力Cpを変化させるには、流量Gfまたは差圧(Pd−Ps)を制御することで実現される。
具体的には、たとえば流量制御式のコンプレッサは、たとえば吐出側の冷媒通路に介挿されて外部信号により流路断面積を自由に変化させることができる電磁制御弁と、その電磁制御弁の前後差圧を一定に保つようにクランク室内の圧力を制御する差圧弁とからなる容量制御弁を備えている。このような流量制御式のコンプレッサでは、電磁制御弁のリフト量を外部信号によって制御することによりコンプレッサの軸動力Cpをある値に制御することができる。
【0025】
一方、車両がある速度で走行もしくは加速走行している状態から減速走行あるいは下り走行に移行して、たとえば時刻t0にてアクセルペダルが戻されれたとすると、エンジンブレーキ状態になって蓄冷モードに入る。この場合、図4に示したように、空調制御部11は、コンプレッサの軸動力Cpを上げるように制御する。このとき、蓄冷モードに入る前のコンプレッサの軸動力Cpを「1」とした場合、減速走行中はコンプレッサの軸動力Cpをたとえば「1.5」程度まで上げて維持するようにする。このコンプレッサの軸動力Cpの上昇は、速やかに行われ、蓄冷モードへの移行によるエンジン負荷の増加のショックを低減するようにしている。そして、減速走行が終了し、時刻t1にて車両が停止もしくは加速状態に移行して蓄冷モードが終了すると、コンプレッサの軸動力Cpは瞬時に「1」まで戻るように制御される。
【0026】
なお、上記の例では、蓄冷モード時に、コンプレッサの軸動力Cpをある値まで上げて蓄冷モードの期間その値を維持するようにしたが、たとえばブレーキペダルの踏み込み量に応じてコンプレッサの軸動力Cpの値を変更するようにしてもよい。すなわち、コンプレッサの軸動力Cpがある値に維持されている状態で、ブレーキペダルが踏み込まれた場合に、コンプレッサの軸動力Cpを上げてエンジンの負荷をさらに高めるように変更することも可能である。
【0027】
図5は風量比制御の流れを示すフローチャートである。
運転モードが蓄冷モードに入る前、風量比可変ドア21は、第1のダクト19を全閉位置にある。ここで、運転モードが蓄冷モードに入ると、まず、コンプレッサの軸動力Cpを上昇させたことにより増える余剰の冷凍能力を算出し(ステップS11)、算出した余剰の冷凍能力と定常空調状態にあった今までの冷凍能力との比から風量比を算出し(ステップS12)、算出した風量比に対応する角度まで風量比可変ドア21を回転駆動する(ステップS13)。
【0028】
次に、運転モードが蓄冷モードかどうかを判断する(ステップS14)。運転モードが蓄冷モードから通常の運転モードに復帰したときには、風量比可変ドア21を全閉位置まで戻す(ステップS15)。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、空調状態検出手段が車室内の定常空調状態を検出し、同時に運転状態検出手段がエンジンブレーキ状態を検出して蓄冷モード判断手段が蓄冷モードになったと判断した場合に、冷凍能力制御手段が冷凍能力を上げ、風量比制御手段が増加した冷凍能力に相当する冷風の量を蓄冷材に差し向けて蓄冷するような構成にした。これにより、エンジンブレーキのエネルギを冷気エネルギに変換して一時的に蓄熱しておくことが可能になる。なお、エンジンブレーキ状態では、エンジン制御装置が燃料カットを行うため、燃費が増加することはない。また、冷凍能力を上げることにより、エンジンの負荷が増えるため、エンジンブレーキの利きを向上させることができ、蓄冷材に蓄えられたエネルギを車室を構成する構造材の冷却に使用することで、通常運転時に必要な冷凍能力が軽減されるので、省動力化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による車両用空調装置の概要を示すシステム図である。
【図2】車両用空調装置の構成を示すブロック図である。
【図3】空調制御部の制御の全体の流れを示すフローチャートである。
【図4】エンジンブレーキ状態にあるときの冷凍能力の制御を示す図である。
【図5】風量比制御の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 空調状態検出手段
2 運転状態検出手段
3 蓄冷モード判断手段
4 冷凍能力制御手段
5 風量比制御手段
6 蓄冷材
7 風量比可変手段
8 エアミックス手段
9 吹き出し口
10 車室
11 空調制御部
12 中央処理装置
13 読取専用メモリ
14 ランダムアクセスメモリ
15 インタフェース部
16 モータ
17 空調ダクト
18 エバポレータ
19 第1のダクト
20 第2のダクト
21 風量比可変ドア
【発明の属する技術分野】
本発明は車両用空調装置に関し、特に空調が安定して維持されているときに車両を減速させる、あるいは下り走行の場合に生じるエンジンブレーキのエネルギを冷気に変換するようにした省動力型の車両用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の車両用空調装置は、空調風を車室内に吹き出して、車室内の全体の温度が乗員によって設定された温度に保たれるように制御している。ところが、夏季の場合には、駐車していた車両は車室内が非常に高温になっていることがある。これは、車両用空調装置としては熱負荷が非常に高い状態にあるため、車両用空調装置が100%の冷凍能力で運転をしても、車室内全体が乗員にとって快適になるように空調されるまでには、相当の時間を必要とする。
【0003】
そこで、車室内が冷やされて快適な温度に空調されるまで、乗員に空調された冷風を直接当てるようにすることによって、車室内が冷やされるまでの間、乗員の暑さによる不快感を少しでも低減させるようにすることが知られている(たとえば、特許文献1参照。)。この車両用空調装置では、車室内全体が所望の温度まで冷えたなら、吹き出し口に設けられたルーバをスイングさせて、空調風が車室内全体に行き渡るようにしている。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−142081号公報(段落番号〔0056〕〜〔0057〕,図10)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、日射量の多い時季では、車室を構成する構造材が外側から常に加熱されている状態にあるため、車室内が所望の温度に達してもそれを維持するのに多くのエネルギを必要とし、このことは、車両用空調装置を構成しているコンプレッサの駆動エネルギが増え、コンプレッサを駆動しているエンジンの負荷が高くなることを意味し、燃費が悪くなるという問題点があった。
【0006】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、燃費を悪化させることなくコンプレッサを省動力化するようにした車両用空調装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記問題を解決するために、冷凍能力を自由に可変できる車両用空調装置において、車室内が安定して快適な温度を維持している定常空調状態を検出する空調状態検出手段と、車両のアクセル開度およびインテークマニホールド負圧に基づいてエンジンブレーキ状態を検出する運転状態検出手段と、車室内が前記定常空調状態にあるときに前記運転状態検出手段が前記エンジンブレーキ状態を検出することにより蓄冷モードになったと判断する蓄冷モード判断手段と、前記蓄冷モードの場合に前記冷凍能力を増加させるよう制御する冷凍能力制御手段と、エバポレータの下流側の冷風を前記冷凍能力の増加分に対応する風量比で蓄冷材に差し向けるように制御する風量比制御手段と、を備えていることを特徴とする車両用空調装置が提供される。
【0008】
このような車両用空調装置によれば、車室内が安定して快適な温度を維持しているときにエンジンブレーキ状態になると、蓄冷モードに入り、この蓄冷モードでは冷凍能力を増加させることでエンジンの負荷を増加させて、車両のエンジンブレーキの利きを向上させるとともに、冷凍能力の増加分を蓄冷材に蓄冷し、車室を構成する構造材を冷却する。エンジンブレーキが利いているときは、燃料がカットされているため、燃費が悪化することはなく、蓄冷材に蓄冷されている増加分の冷凍能力が車室を構成する構造材を冷却するため、定常空調状態を維持するのに必要なエネルギが実質的に減るため、車両用空調装置を省動力化することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明による車両用空調装置の概要を示すシステム図である。
【0010】
本発明による車両用空調装置は、車室内の空調状態を監視している空調状態検出手段1と、車両の運転状態を監視する運転状態検出手段2と、空調状態検出手段1および運転状態検出手段2の検出結果から蓄冷モードにすべきかどうかを判断する蓄冷モード判断手段3と、蓄冷モード時に冷凍能力を増加させるよう制御する冷凍能力制御手段4と、蓄冷モード時に増加した冷凍能力から得られる増加分の冷風を蓄冷材6に差し向けるように制御する風量比制御手段5とを備えている。冷凍能力制御手段4は、冷凍能力を自由に可変することができるコンプレッサに接続され、風量比制御手段5は、風量比を可変することができる風量比可変手段7に接続されている。この風量比可変手段7は、エバポレータにて作られた冷風を、室内温度を安定して維持するのに必要な冷風と余分に冷却された冷風とに分配し、余分に冷却された冷風を蓄冷材6に差し向ける。室内温度を安定して維持するのに必要な冷風は、エアミックス手段8に差し向けられ、温風と混合され、調温および除湿された空調風となって吹き出し口9から車室10内に吹き出される。
【0011】
空調状態検出手段1は、車両用空調装置が起動していて車室10内の全体が乗員にとって概ね快適な室内温度を安定して維持しているかどうかを判断するためのもので、本発明による車両用空調装置がその起動直後ではなく、車室内が概ね快適な温度に制御された定常空調状態にあるときにだけ作動させるための条件を検出している。運転状態検出手段2は、車両のアクセル開度およびインテークマニホールド負圧に基づいて車両がたとえば減速走行時または下り走行時のようにエンジンブレーキが掛かっているエンジンブレーキ状態にあることを検出する。蓄冷モード判断手段3は、空調状態検出手段1が定常空調状態を検出していて、運転状態検出手段2がエンジンブレーキ状態を検出したときに蓄冷モードにすべきと判断する。冷凍能力制御手段4は、蓄冷モードの場合に冷凍能力を増加するようコンプレッサを制御する。そして、風量比制御手段5は、風量比可変手段7を制御し、冷凍能力の増加分に相当する冷風を蓄冷材6に当てて、蓄冷するようにする。
【0012】
以上の構成において、車室内が安定して快適な温度を維持しているときにエンジンブレーキ状態になると、コンプレッサをその冷凍能力が増加するように制御することでエンジンの負荷を増加させ、これによって車両のエンジンブレーキの利きを向上させることができる。エンジンブレーキ状態にあるときは、エンジン制御コンピュータがたとえば燃焼室内に噴射される燃料をカットするような制御を行っているため、燃料消費がなく、したがって、エンジンがコンプレッサを駆動することにより燃費が悪化することはない。
【0013】
また、冷凍能力を増加することによって新たに得られたエネルギは、たとえば車室10の天井内に設けられた蓄冷材6に蓄冷するようにし、ここに蓄冷された冷熱は、車室10を構成する天井やドアなどの構造材を冷却するようにする。これにより、構造材が冷却されるため、定常空調状態を維持するのに必要なエネルギが実質的に減ることになり、その分、車両用空調装置を省動力化することができる。
【0014】
なお、特別に蓄冷材6を用意することなく、車室10を構成する構造材自体を蓄冷材と見做し、その構造材にエンジンブレーキにより得られた余剰の冷気を直接当てて構造材を冷却することにより、車室10の周囲から冷やすようにしてもよい。
【0015】
図2は車両用空調装置の構成を示すブロック図である。
車両用空調装置は、空調制御部11を備え、この空調制御部11は、中央処理装置(CPU)12、読取専用メモリ(ROM)13、ランダムアクセスメモリ(RAM)14、インタフェース部15などを有している。インタフェース部15には、アクセル開度を表すスロットルセンサの信号、インテークマニホールド負圧を表す圧力センサの信号、室内温度を表す内気センサの信号、車室内の設定温度を表す信号などが入力されている。また、インタフェース部15は、冷凍能力を制御するためのコンプレッサ容量制御弁の制御信号およびドア駆動用のモータ16を制御するための制御信号を出力するように構成されている。
【0016】
車両用空調装置は、また、図示しないブロワによって内気または外気が導入される空調ダクト17を備え、中には空気通路を塞ぐようにエバポレータ18が配置されている。このエバポレータ18の下流側の空調ダクト17は、蓄冷材6に向かう第1のダクト19とエアミックスドアに向かう第2のダクト20とに分かれており、その分岐位置には風量比可変ドア21が配置されている。この風量比可変ドア21は、モータ16が連結されていて、第1のダクト19に導入する冷風を冷凍能力の増加分に対応する風量比になるような角度に制御される。なお、第1のダクト19と第2のダクト20との開口比は、蓄冷モード時に冷凍能力を増加させたことによる冷風温度の低下と空調ダクト17に導入される内気または外気の風量(風速)とから予測される冷熱の増加分を考慮して決められる。
【0017】
空調制御部11において、中央処理装置12は、読取専用メモリ13からランダムアクセスメモリ14にロードされた空調制御用のプログラムを実行し、インタフェース部15を介して入力された信号を演算して、コンプレッサ容量制御弁およびモータ16を制御する信号を出力する。
【0018】
図3は空調制御部の制御の全体の流れを示すフローチャートである。
空調制御部11は、車両用空調装置の電源が投入されると動作し、まず、内気センサから入力された室温Trと乗員によって設定された設定温度Tsetとを比較し、その差が所定の温度Tpより小さいかどうかを判断する(ステップS1)。室温Trと設定温度Tsetとの差が所定の温度Tpより小さい場合は、車室内温度が安定している定常空調状態にあると判断され、そうでない場合は、たとえば最大冷力で空調している途中の過渡空調状態にあると判断される。定常空調状態にある場合は、スロットルセンサから入力されたアクセル開度と圧力センサから入力されたエンジンのインテークマニホールド負圧とから運転状態がエンジンブレーキ状態かどうかが判断される(ステップS2)。エンジンブレーキ状態の場合、車両用空調装置の運転モードは、蓄冷モードと判断され、それ以外は通常の空調モードと判断される。
【0019】
運転モードが蓄冷モードとなると、空調制御部11は、冷凍能力の制御を行う(ステップS3)とともに、エバポレータ18を通過してきた冷風に対して風量比の制御を行う(ステップS4)。
【0020】
なお、この例では、ステップS1における定常空調状態の判断は、室温Trおよび設定温度Tsetを基にして行っているが、車両用空調装置を起動してから所定時間経過したことを以って、定常空調状態にあると判断するようにしてもよい。
【0021】
図4はエンジンブレーキ状態にあるときの冷凍能力の制御を示す図である。
空調制御部11は、たとえば時刻t0にて蓄冷モードに入ると、コンプレッサの軸動力Cpを定常空調状態を維持していた値より高い所定値に速やかに高め、蓄冷モードが終了すると、コンプレッサの軸動力Cpを瞬時に蓄冷モードに入る前の値に戻すように制御する。
【0022】
ここで、コンプレッサの軸動力Cpについて説明する。コンプレッサの軸動力Cpはコンプレッサの駆動エネルギを表し、その駆動エネルギは、コンプレッサの回転数Ncとコンプレッサの軸トルクTcとの積に比例し、また、冷凍サイクルを循環する冷媒の流量Gfと冷凍サイクルの吐出圧力Pdと吸入圧力Psとの差圧(Pd−Ps)との積に比例することが知られている。すなわち、これらの関係は次式のように表される。
【0023】
【数1】
Cp∝Nc*Tc∝Gf*(Pd−Ps)・・・(1)
この式から、コンプレッサの駆動エネルギは、吐出圧力Pd、吸入圧力Ps、冷媒の流量Gfから推定することができ、流量Gfまたは差圧(Pd−Ps)を可変することにより自由に制御できることがわかる。また、コンプレッサの回転数Ncはエンジンの回転数から分かるので、流量Gfおよび差圧(Pd−Ps)が分かれば、コンプレッサの軸トルクTcを推定できることになる。したがって、コンプレッサの軸トルクTcを推定すれば、コンプレッサの駆動エネルギ、つまりコンプレッサの軸動力Cpを求めることができ、冷凍サイクルの冷凍能力が分かることになる。ここで、流量Gfまたは差圧(Pd−Ps)を制御すれば、コンプレッサの軸トルクTcを制御でき、このことはコンプレッサの軸動力Cpを制御でき、さらには冷凍サイクルの冷凍能力を自由に制御できることを意味する。
【0024】
したがって、図4に示したように、コンプレッサの軸動力Cpを変化させるには、流量Gfまたは差圧(Pd−Ps)を制御することで実現される。
具体的には、たとえば流量制御式のコンプレッサは、たとえば吐出側の冷媒通路に介挿されて外部信号により流路断面積を自由に変化させることができる電磁制御弁と、その電磁制御弁の前後差圧を一定に保つようにクランク室内の圧力を制御する差圧弁とからなる容量制御弁を備えている。このような流量制御式のコンプレッサでは、電磁制御弁のリフト量を外部信号によって制御することによりコンプレッサの軸動力Cpをある値に制御することができる。
【0025】
一方、車両がある速度で走行もしくは加速走行している状態から減速走行あるいは下り走行に移行して、たとえば時刻t0にてアクセルペダルが戻されれたとすると、エンジンブレーキ状態になって蓄冷モードに入る。この場合、図4に示したように、空調制御部11は、コンプレッサの軸動力Cpを上げるように制御する。このとき、蓄冷モードに入る前のコンプレッサの軸動力Cpを「1」とした場合、減速走行中はコンプレッサの軸動力Cpをたとえば「1.5」程度まで上げて維持するようにする。このコンプレッサの軸動力Cpの上昇は、速やかに行われ、蓄冷モードへの移行によるエンジン負荷の増加のショックを低減するようにしている。そして、減速走行が終了し、時刻t1にて車両が停止もしくは加速状態に移行して蓄冷モードが終了すると、コンプレッサの軸動力Cpは瞬時に「1」まで戻るように制御される。
【0026】
なお、上記の例では、蓄冷モード時に、コンプレッサの軸動力Cpをある値まで上げて蓄冷モードの期間その値を維持するようにしたが、たとえばブレーキペダルの踏み込み量に応じてコンプレッサの軸動力Cpの値を変更するようにしてもよい。すなわち、コンプレッサの軸動力Cpがある値に維持されている状態で、ブレーキペダルが踏み込まれた場合に、コンプレッサの軸動力Cpを上げてエンジンの負荷をさらに高めるように変更することも可能である。
【0027】
図5は風量比制御の流れを示すフローチャートである。
運転モードが蓄冷モードに入る前、風量比可変ドア21は、第1のダクト19を全閉位置にある。ここで、運転モードが蓄冷モードに入ると、まず、コンプレッサの軸動力Cpを上昇させたことにより増える余剰の冷凍能力を算出し(ステップS11)、算出した余剰の冷凍能力と定常空調状態にあった今までの冷凍能力との比から風量比を算出し(ステップS12)、算出した風量比に対応する角度まで風量比可変ドア21を回転駆動する(ステップS13)。
【0028】
次に、運転モードが蓄冷モードかどうかを判断する(ステップS14)。運転モードが蓄冷モードから通常の運転モードに復帰したときには、風量比可変ドア21を全閉位置まで戻す(ステップS15)。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、空調状態検出手段が車室内の定常空調状態を検出し、同時に運転状態検出手段がエンジンブレーキ状態を検出して蓄冷モード判断手段が蓄冷モードになったと判断した場合に、冷凍能力制御手段が冷凍能力を上げ、風量比制御手段が増加した冷凍能力に相当する冷風の量を蓄冷材に差し向けて蓄冷するような構成にした。これにより、エンジンブレーキのエネルギを冷気エネルギに変換して一時的に蓄熱しておくことが可能になる。なお、エンジンブレーキ状態では、エンジン制御装置が燃料カットを行うため、燃費が増加することはない。また、冷凍能力を上げることにより、エンジンの負荷が増えるため、エンジンブレーキの利きを向上させることができ、蓄冷材に蓄えられたエネルギを車室を構成する構造材の冷却に使用することで、通常運転時に必要な冷凍能力が軽減されるので、省動力化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による車両用空調装置の概要を示すシステム図である。
【図2】車両用空調装置の構成を示すブロック図である。
【図3】空調制御部の制御の全体の流れを示すフローチャートである。
【図4】エンジンブレーキ状態にあるときの冷凍能力の制御を示す図である。
【図5】風量比制御の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 空調状態検出手段
2 運転状態検出手段
3 蓄冷モード判断手段
4 冷凍能力制御手段
5 風量比制御手段
6 蓄冷材
7 風量比可変手段
8 エアミックス手段
9 吹き出し口
10 車室
11 空調制御部
12 中央処理装置
13 読取専用メモリ
14 ランダムアクセスメモリ
15 インタフェース部
16 モータ
17 空調ダクト
18 エバポレータ
19 第1のダクト
20 第2のダクト
21 風量比可変ドア
Claims (8)
- 冷凍能力を自由に可変できる車両用空調装置において、
車室内が安定して快適な温度を維持している定常空調状態を検出する空調状態検出手段と、
車両のアクセル開度およびインテークマニホールド負圧に基づいてエンジンブレーキ状態を検出する運転状態検出手段と、
車室内が前記定常空調状態にあるときに前記運転状態検出手段が前記エンジンブレーキ状態を検出することにより蓄冷モードになったと判断する蓄冷モード判断手段と、
前記蓄冷モードの場合に前記冷凍能力を増加させるよう制御する冷凍能力制御手段と、
エバポレータの下流側の冷風を前記冷凍能力の増加分に対応する風量比で蓄冷材に差し向けるように制御する風量比制御手段と、
を備えていることを特徴とする車両用空調装置。 - 前記空調状態検出手段は、車室内の温度と設定温度との温度差が所定の範囲内にあることを以って、前記定常空調状態を検出したとすることを特徴とする請求項1記載の車両用空調装置。
- 前記空調状態検出手段は、起動時から所定時間経過したことを以って、前記定常空調状態を検出したとすることを特徴とする請求項1記載の車両用空調装置。
- 前記冷凍能力制御手段は、前記蓄冷モードの開始時に、前記定常空調状態を維持していた冷凍能力より高い所定値にまで速やかに高め、前記蓄冷モードの開始時に、前記定常空調状態を維持していた冷凍能力まで瞬時に復帰させるよう制御することを特徴とする請求項1記載の車両用空調装置。
- 前記所定値は、ブレーキペダルの踏み込みに応じて変更されるようにしたことを特徴とする請求項4記載の車両用空調装置。
- 前記蓄冷材は、車室の天井内に配置され、車室を構成する構造材を冷却するようにしたことを特徴とする請求項1記載の車両用空調装置。
- 前記蓄冷材は、車室を構成する構造材であることを特徴とする請求項1記載の車両用空調装置。
- 冷凍能力を自由に可変できるコンプレッサの制御方法において、
車室内温度が安定して維持されている定常空調状態にあるかどうかを判断し、前記定常空調状態にあるときにエンジンブレーキの状態にあるかどうかを判断し、
前記エンジンブレーキの状態にある期間、前記コンプレッサの駆動動力を上げるべく冷凍能力を増加させる、
ように制御することを特徴とするコンプレッサの制御方法。
Priority Applications (1)
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JP2002312987A JP2004148860A (ja) | 2002-10-28 | 2002-10-28 | 車両用空調装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009012573A (ja) * | 2007-07-03 | 2009-01-22 | Calsonic Kansei Corp | 車両用空調制御装置 |
KR101326842B1 (ko) | 2011-12-07 | 2013-11-11 | 기아자동차주식회사 | 공조 제어 장치 및 제어 방법 |
-
2002
- 2002-10-28 JP JP2002312987A patent/JP2004148860A/ja active Pending
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