JP2004148696A - 布書き用ボールペン - Google Patents

布書き用ボールペン Download PDF

Info

Publication number
JP2004148696A
JP2004148696A JP2002317071A JP2002317071A JP2004148696A JP 2004148696 A JP2004148696 A JP 2004148696A JP 2002317071 A JP2002317071 A JP 2002317071A JP 2002317071 A JP2002317071 A JP 2002317071A JP 2004148696 A JP2004148696 A JP 2004148696A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
ball
ink
writing
forming temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002317071A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4346891B2 (ja
Inventor
Takeo Nishikawa
武男 西川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pentel Co Ltd
Original Assignee
Pentel Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Pentel Co Ltd filed Critical Pentel Co Ltd
Priority to JP2002317071A priority Critical patent/JP4346891B2/ja
Publication of JP2004148696A publication Critical patent/JP2004148696A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4346891B2 publication Critical patent/JP4346891B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Pens And Brushes (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)

Abstract

【課題】織物や不織布などの布に筆記したとき、筆跡の耐にじみ性が優れた布書き用ボールペンを提供すること。
【解決手段】ボールペンチップを一端に取り付けたインキ収容管に、顔料と最低造膜温度が25℃以下の樹脂エマルジョンとキサンタンガムと水とを少なくとも含み粘度が100〜30000mPa・s(25℃)であるインキを直接充填してなる布書き用ボールペン。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インキ収容管にインキを直接充填する型の布書き用ボールペンに関し、特に、織物や不織布などの布に筆記したときの耐にじみ性に優れた布書き用ボールペンに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の布書き用のマーキングペンとしては、例えば0℃以下の造膜温度もしくは0℃以下のガラス転移温度を有するエマルジョン樹脂と顔料を含有することを特徴とするインキを使用することが開示されている(特許文献1参照)。また、0℃以下の造膜温度もしくは0℃以下のガラス転移温度を有してニトリル基、カルボキシル基、ビニル基等の官能基を有するモノマーを共重合してなる樹脂粒子からなるエマルジョン樹脂と顔料を含有することを特徴とするインキを使用することが開示されている(特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−188735号公報(第1頁第2行〜第5行)
【特許文献2】
特開平8−209052号公報(第1頁第2行〜第6行)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の布書き用のマーキングペンを用いて織物や不織布などの布に筆記した筆跡は、耐洗濯性に関しては優れたものであるが、耐にじみ性に関しては十分に満足できるものではなかった。
本発明は、織物や不織物などの布へ筆記した時の筆跡の耐にじみ性に優れた布書き用ボールペンを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ボールペンチップを一端に取り付けたインキ収容管に、顔料と最低造膜温度が25℃以下の樹脂エマルジョンとキサンタンガムと水とを少なくとも含み粘度が100〜30000mPa・s(25℃)であるインキを直接充填してなる布書き用ボールペンを要旨とする。
【0006】
以下、詳細に説明する。
図1、2は、本発明の布書き用ボールペンを示すものである。ボールペンチップ1は、ボール2と、このボールを抱持するボールホルダー3とから構成されており、ボール2には炭化珪素、タングステンカーバイドや超硬などが使用され、ボールホルダー3には、フェライト系ステンレスや洋白などの金属や、ポリアセタールやポリブチレンテレフタレートなどの耐摩耗性樹脂が使用される。ボールペンチップ1の形状寸法などは、従来一般に用いられているものを使用することができるが、特に、ボールホルダーの最先端小口部分に連続するかしめ部分4を半径0.03〜0.20mmのR形状曲面で形成したものが好ましく用いられる。これは、ボールペンにて布に筆記する際には、ペン先先端のボールを押圧接触せしめて行うが、この時、ボールと共に最先端小口部分も布に接触するものの、最先端小口部分に連続するかしめ部分をR形状の曲面としたため布を引っかく事がないためである。
【0007】
上記ボールペンチップを取り付けるインキ収容管5には、インキの残量が確認できるように透明、または半透明のものが多く用いられ、例えばポリエチレン製やポリプロピレン製のものが良く知られている。通常インキ収容管5の内径は2〜6mm程度であり、その長さは100〜150mm程度である。また、必要に応じて、インキ収容管5の内部にシリコーン系やフッ素系の撥水・撥油剤を塗布することもできる。インキ収容管5内には、後述するインキIとインキ逆流防止体Gとが直接充填されている。
【0008】
インキは筆跡となるものであり、顔料と最低造膜温度が25℃以下の樹脂エマルジョンとキサンンタンガムと水とを少なくとも含み、更にその粘度が100〜30000mPa・s(25℃)であるものである。
【0009】
顔料は着色剤として用いるものであり、従来公知の顔料が使用できる。具体例として、Special Black 6、同S170、同S610、同5、同4、同4A、同550、同35、同250、同100、Printex 150T、同U、同V、同140U、同140V、同95、同90、同85、同80、同75、同55、同45、同P、同XE2、同L6、同L、同300、同30、同3、同35、同25、同200、同A、同G(以上、デグサ・ジャパン(株)製)、#2400B、#2350、#2300、#2200B、#1000、#950、#900、#850、#MCF88、MA600、MA100、MA7、MA11、#50、#52、#45、#44、#40、#33、#32、#30、CF9、#20B、#4000B、(以上、三菱化成工業(株)製)、MONARCH 1300、同100、同1000、同900、同880、同800、同700、MOGUL L、REGAL 400R、同660R、同500R、同330R、同300R、同99R、ELFTEX 8、同12、BLACKPEARLS 2000(以上、米国、キャボットCorp.製)、Raven7000、同5750、同5250、同5000、同3500、同2000、同1500、同1255、同1250、同1200、同1170、同1060、同1040、同1035、同1020、同1000、同890H、同890、同850、同790、同780、同760、同500、同450、同430、同420、同410、同22、同16、同14、同825oil Beads、同H20、同C、Conductex 975、同900、同SC(以上、コロンビヤン・カーボン日本(株)製)などのカーボンブラック、KA−10、同10P、同15、同20、同30、同35、同60、同80、同90、KR−310、同380、同460、同480(以上、チタン工業(株)製)、P25(日本アエロジル(株)製)などの酸化チタン、BS−605、同607(以上、東洋アルミ(株)製)、ブロンズパウダーP−555、同P−777(以上、中島金属箔工業(株)製)、ブロンズパウダー3L5、同3L7(以上、福田金属箔工業(株)製)などの金属粉顔料、また、黒色酸化鉄、黄色酸化鉄、赤色酸化鉄、群青、紺青、コバルトブルー、クロムグリーン、酸化クロムなどの無機顔料、ハンザエロー−10G、同5G、同3G、同4、同GR、同A、ベンジジンエロー、パーマネントエローNCG、タートラジンレーキ、キノリンエロー、スダーン1、パーマネントオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジGN、パーマネントブラウンFG、パラブラウン、パーマネントレッド4R、ファイヤーレッド、ブリリアントカーミンBS、ピラゾロンレッド、レーキレッドC、キナクリドンレッド、ブリリアントカーミン6B、ボルドー5B、チオインジゴレッド、ファストバイオレットB、ジオキサジンバイオレット、アルカリブルーレーキ、フタロシアニンブルー、インジゴ、アシッドグリーンレーキ、フタロシアニングリーンなどの有機顔料などが挙げられる。また、この他に硫化亜鉛、珪酸亜鉛、硫酸亜鉛カドミウム、硫化カルシウム、硫化ストロンチウム、タングステン酸カルシウムなどの無機蛍光顔料が挙げられる。以上の顔料は1種又は2種以上混合して使用することができる。その使用量はインキ全量に対して1〜50重量%が好ましい。
【0010】
更に、顔料を水性媒体に分散した水性インキベースを用いることは、顔料インキ製造上有利なことである。具体的には、Fuji SP Black 8031、同8119、同8167、同8276、同8381、同8406、FujiSP RED 5096、同5111、同5193、同5220、同5543、同5544、Fuji SP Bordeaux 5500、Fuji SPBlue 6062、同6133、同6134、同6401、Fuji SPGreen 7051、Fuji SP Yellow 4060、同4178、同4218、Fuji SP Violet 9011、Fuji SP Pink 9524、同9527、Fuji SP Orange 534、Fuji SP Brown 3074(以上、冨士色素(株)製)、Emacol Black CN、Emacol Blue FBB、同FB、同KR、Emacol Green LXB、Emacol Violet BL、Emacol Brown 3101、Emacol Carmmine FB、Emacol RED BS、Emacol Orange R、Emacol Yellow FD、同IRN、同3601、同FGN、同GN、同GG、同F5G、同F7G、同10GN、同10GN、Sandye Super Black K、同C、Sandye Super Grey B、Sandye Super Brown SB、同FRL、同RR、Sandye Super Navy Blue HRL、同GLL、同HB、同FBL−H、同FBL−160、同FBB、Sandye Super Violet BL H/C、同BL、同BLN、Sandye Super Bordeaux FR、Sandye Super Pink FBL、同F5B、Sandye Super Rubine FR、Sandye Super Carmine FB、Sandye Super Red FFG、同RR、同BS、Sandye Super Orange FL、同R、同BO、Sandye Gold Yellow 5GR、同R、同3R、Sandye Yellow GG、同F3R、同IRC、同FGN、同GN、同GRS、同GSR−130、同GSN−130、同GSN、同10GN(以上、山陽色素(株)製)、Rio Fast Black Fx 8012、同8313、同8169、Rio Fast Red Fx 8209、同8172、Rio Fast Red S Fx 8315、同8316、Rio Fast Blue Fx 8170、Rio Fast Blue Fx 8170、Rio Fast Blue S Fx 8312、Rio Fast Green S Fx 8314(以上、東洋インキ(株)製)、EP−510 Black TR、EP−335 Black、EP−200 Red GY、EP−720 Red 2B、EP−520 Blue 2B、EP−700 Blue GA、EP−510 Green B、EP−130 Yellow、EP−910 Yellow FR、EP−500 Orange R、EP−1500 Violet 3R、EP−65White(以上、大日精化工業(株)製)、NKW−2101、同2102、同2103、同2104、同2105、同2106、同2107、同2108、同2117、同2127、同2137、同2167、同2101P、同2102P、同2103P、同2104P、同2105P、同2106P、同2107P、同2108P、同2117P、同2127P、同2137P、同2167P、NKW−3002、同3003、同3004、同3005、同3007、同3077、同3008、同3402、同3404、同3405、同3407、同3408、同3477、同3602、同3603、同3604、同3605、同3607、同3677z、同3608、同3702、同3703、同3704、同3705、同3777、同3708、同6013、同6038、同6559(以上、日本蛍光(株)製)、シンロイヒカラーベース SF−5000シリーズ(シンロイヒ(株)製)、コスモカラーS 1000Fシリーズ(東洋ソーダ(株)製)、ビクトリアエロー G−11、同G−20、ビクトリアオレンジ G−16、同G−21、ビクトリアレッド G−19、同G−22、ビクトリアピンク G−17、同G−23、ビクトリアグリーン G−18、同G−24、ビクトリアブルー G−15、同G−25(以上、御国色素(株)製)、ポルックスブルー PC5T−1020、ポルックスブラック PC8T−135、ポルックスレッド IT−1030等のポルックスシリーズ(以上、住化カラー(株)製)などが挙げられるものであり、これらは1種または2種以上選択して併用できるものである。
【0011】
樹脂エマルジョンは、筆跡を布に定着させると共に、特に耐洗濯性を付与するために用いられ、最低造膜温度が25℃以下、好ましくは0℃以下であるものを用いる。最低造膜温度が25℃を超える樹脂エマルジョンは、樹脂膜が硬く、脆いため洗濯時における布の変形や亀裂に追従することができず、樹脂膜の破壊、脱離が起こるため筆跡の濃度低下が起こりやすくなる。
最低造膜温度が25℃以下の樹脂エマルジョンの例としては、プライマルAC−22(最低造膜温度:8℃、固形分:44.5重量%)、同AC−33(最低造膜温度:8℃、固形分:46.5重量%)、同AC−55(最低造膜温度:5℃、固形分:50.0重量%)、同AC−64(最低造膜温度:7℃、固形分:60.5重量%)、同AC−261(最低造膜温度:18℃、固形分:50.0重量%)、同AC−382(最低造膜温度:7℃、固形分:50.0重量%)、同AC−388(最低造膜温度:8℃、固形分:50.0重量%)、同AC−417(最低造膜温度:20℃、固形分:48.0重量%)、同AC−490(最低造膜温度:18℃、固形分:46.0重量%)、同AC−507(最低造膜温度:14℃、固形分:46.5%)、同AC−630(最低造膜温度:17℃、固形分:50.0重量%)、同AC−707(最低造膜温度:7℃、固形分:65.0重量%)、同AC−3444(最低造膜温度:12℃、固形分:50.0重量%)、同EC−1685(最低造膜温度:0℃以下、固形分:63.0重量%)、同EC−1791(最低造膜温度:0℃以下、固形分:45.0重量%)、同EC−1895(最低造膜温度:0℃以下、固形分:61.0重量%)、同EC−2218(最低造膜温度:0℃以下、固形分:58.0重量%)、同MV−1(最低造膜温度:8℃、固形分:46.0重量%)、同MV−9(最低造膜温度:10℃、固形分:45.5重量%)、同MV−17(最低造膜温度:8〜12℃、固形分:45.0重量%)、同MV−23(最低造膜温度:8℃、固形分:43.0重量%)、同E−32(最低造膜温度:0℃以下、固形分:46.0重量%)、同E−358(最低造膜温度:8℃、固形分:60.0重量%)、同HA−8(最低造膜温度:0℃以下、固形分:45.5重量%)、同HA−12(最低造膜温度:5℃、固形分:45.0重量%)、同HA−24(最低造膜温度:0℃以下、固形分:44.5重量%)、同K−3(最低造膜温度:0℃以下、固形分:46.0重量%)、同K−87(最低造膜温度:0℃以下、固形分:46.0重量%)、同TR−520(最低造膜温度:0℃以下、固形分:50.0重量%)、同TR−934HS(最低造膜温度:0℃以下、固形分:47.5重量%)、エクスペリメンタルエマルジョンE−1345(最低造膜温度:0℃以下、固形分:45.5重量%)(以上、ローム・アンド・ハース・ジャパン(株)製)などのアクリル樹脂エマルジョン、セビアン−A 146(最低造膜温度:20℃、固形分:50重量%)、同150(最低造膜温度:17℃、固形分:55重量%)(以上、ダイセル(株)製)、ポリゾールPS−19(最低造膜温度:0℃、固形分:50重量%)、同PS−3HA(最低造膜温度:1〜3℃、固形分:50±2重量%)(以上、昭和高分子(株)製)などの酢酸ビニル樹脂エマルジョン、ポリゾールPS−120(最低造膜温度:3〜5℃、固形分:49.5±1.5重量%)、同747L(最低造膜温度:0℃、固形分:50重量%)(以上、昭和高分子(株)製)などの酢酸ビニル・アクリル共重合体樹脂エマルジョン、ポリゾールAP−2678(最低造膜温度:20℃、固形分:49重量%)、同AP−2679(最低造膜温度:22℃、固形分:49重量%)、同AP−2694(最低造膜温度:9℃、固形分:45重量%)、AP−2697(最低造膜温度:0℃、固形分:41重量%)(以上、昭和高分子(株)製)などのスチレン・アクリル共重合体樹脂エマルジョン、ポリゾールEVA.P−3(最低造膜温度:0℃、固形分:50±2重量%)、同P−10(最低造膜温度:0℃、固形分:50重量%)(以上、昭和高分子(株)製)などのエチレン・酢酸ビニル樹脂エマルジョンなどが挙げられる。上記樹脂エマルジョンは1種又は2種以上混合して使用することができる。その使用量は、固形分でインキ全量に対して3〜35重量%が品質上十分な効果が得られ好ましい。
【0012】
キサンタンガムは、布へ筆記したときのにじみを少なくするために用いる。その使用量は、インキ全量に対して0.05〜2.0重量%が品質上十分な効果が得られ好ましい。
【0013】
水は溶剤又は分散媒として用いるものであり、通常はイオン交換水、蒸留水などを用いる。その使用量はインキ全量に対して30〜95重量%が好ましい。
【0014】
本インキの粘度は100〜30000mPa・s(25℃)であることが必要である。粘度が100mPa・s未満の場合、布に筆記したときのにじみが大きくなるといった問題があり、30000mPa・sを超えた場合、インキ吐出時にインキの追従が間に合わず結果として筆記できないという問題がある。
【0015】
溶剤又は分散媒として必須の水の他に各種の水溶性有機溶剤が使用可能であり、これらは水性インキとしての種々の品質、例えば、ペン先でのインキ乾燥防止、低温時でのインキ凍結防止、顔料の分散媒などの目的で使用するものである。具体的には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、テトラリン、グリセリンなどのグリコール類や、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル等のエーテル類、ベンジルアルコール、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール類、N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドンなどが使用でき、またこれらは1種又は2種以上選択して併用できるものである。
【0016】
その他に防腐剤、防黴剤、防錆剤、消泡剤、分散剤、保湿剤、pH調整剤などの種々の添加剤などを目的や必要に応じて適宜使用することができる。
【0017】
本発明のインキを製造するに際しては、従来知られている種々の方法が採用できる。例えば、ターボミキサーなどの攪拌機やボールミル、サンドグラインダー、スピードラインミル、ロールミルなどの分散機により混合分散することによって容易に得られる。
【0018】
インキの逆流防止体は、インキの洩れや逆流防止、乾燥防止のために用いるものであり、インキ中の水や水溶性有機溶剤に難溶であると共に、インキの透過防止能を有する不揮発性物質あるいは難揮発性物質である基材よりなるものである。
不揮発性物質あるいは難揮発性物質である基材としては、ポリブテン、流動パラフィン、スピンドル油、塩素化パラフィン、αオレフィンオリゴマー、エチレンαオレフィン、シリコーンオイルなどが挙げられる。
インキの逆流防止体の粘度は10000〜200000mPa・s(E型粘度計、STロータ、1rpm、25℃)が好ましい。
尚、上記基材単独では粘度が低い場合、増粘剤やゲル化剤を併用して粘度を調整することが必要である。
増粘剤やゲル化剤としては、アエロジル(日本アエロジル(株)製)などの微粒子シリカ、ディスパロン305(楠本化成(株)製)などの水添ひまし油系のもの、ソロイド(三晶(株)製)などのセルロース系のもの、レオパール(千葉製粉(株)製)などのデキストリン系のもの、更に金属石鹸類、ベントナイトなどが挙げられる。
【0019】
【作用】
本発明の布書き用ボールペンのインキは、キサンタンガムと、耐洗濯性を付与するために用いている最低造膜温度が25℃以下の樹脂エマルジョンを併用することにより、布への筆記時には、顔料がキサンタンガムに抱かれ、更にその顔料が最低造膜温度が25℃以下の樹脂エマルジョンに抱かれた状態で布へ吐出される。そして、顔料は布への浸透を規制された状態で、瞬時に樹脂エマルジョンの被膜に取り込まれて筆跡を形成するため、にじみを抑制するものと推察される。よって織物や不織物などの布へ筆記したときの耐にじみ性が向上するものと推測される。
【0020】
【実施例】
以下、実施例により更に詳細に説明する。
インキ配合例1
EP−510 Black TR(黒色水性顔料ベース、大日精化工業(株)製) 15.0重量部
プライマルHA−8(最低造膜温度0℃以下、固形分45.5重量%、アクリル樹脂エマルジョン、ローム・アンド・ハース・ジャパン(株)製) 60.0重量部
ケルザンAR(キサンタンガム、三晶(株)製) 0.2重量部
サンアイバックP−100(防黴剤、三愛石油(株)製) 0.3重量部
チオジグリコール 15.0重量部
イオン交換水 9.5重量部
上記成分を攪拌混合して黒色布書き用ボールペンインキを得た。このインキの粘度は680mPa・s(E型粘度計STロータ、20rpm、25℃)であった。
【0021】
インキ配合例2
SANDYE SUPER BLUE GLL(青色水性顔料ベース、山陽色素(株)製) 15.0重量部
プライマルK−3(最低増膜温度0℃以下、固形分46重量%、アクリル樹脂エマルジョン、ローム・アンド・ハース・ジャパン(株)製) 50.0重量部
ケルザンAR(前述) 0.1重量部
プロクセルGXL(防黴剤、アビジア(株)製) 0.2重量部
エチレングリコール 15.0重量部
イオン交換水 19.7重量部
上記成分を攪拌混合して青色布書き用ボールペンインキを得た。このインキの粘度は240mPa・s(E型粘度計STロータ、50rpm、25℃)であった。
【0022】
インキ配合例3
EP−510 Black TR(前述) 15.0重量部
ポリゾールEVA.P−10(最低造膜温度0℃、固形分50重量%、エチレン・酢酸ビニル樹脂エマルジョン、昭和高分子(株)製) 45.0重量部
ケルザンAR(前述) 0.8重量部
メルガールKM101A(防黴剤、ヘキスト合成(株)製) 1.0重量部
チオジグリコール 15.0重量部
イオン交換水 23.2重量部
上記成分を攪拌混合して黒色布書き用ボールペンインキを得た。このインキの粘度は18000mPa・s(E型粘度計STロータ、1rpm、25℃)であった。
【0023】
インキ配合例4
Fuji SP Yellow 4218(黄色水性顔料ベース、冨士色素(株)製) 10.0重量部
ポリゾールPS−19(最低造膜温度0℃以下、固形分50重量%、酢酸ビニル樹脂エマルジョン、昭和高分子(株)製) 25.0重量部
ケルザンAR(キサンタンガム、三晶(株)製) 0.3重量部
プロクセルGXL(防黴剤、アビジア(株)製) 0.2重量部
ジエチレングリコール 16.0重量部
イオン交換水 48.5重量部
上記成分を攪拌混合して黄色布書き用ボールペンインキを得た。このインキの粘度は3000mPa・s(E型粘度計STロータ、20rpm、25℃)であった。
【0024】
Figure 2004148696
上記成分を攪拌混合して黒色布書き用ボールペンインキを得た。このインキの粘度は21000mPa・s(E型粘度計STロータ、1rpm、25℃)であった。
【0025】
インキ配合例6
EP−510 Black TR(前述) 15.0重量部
ポリゾールEVA.P−10(最低造膜温度0℃、固形分50重量%、エチレン・酢酸ビニル樹脂エマルジョン、昭和高分子(株)製) 45.0重量部
メルガールKM101A(前述) 1.0重量部
チオジグリコール 15.0重量部
イオン交換水 24.0重量部
上記成分を攪拌混合して黒色布書き用ボールペンインキを得た。このインキの粘度は10mPa・s(B型粘度計BLアダプタ、30rpm、25℃)であった。
【0026】
インキ配合例7
SANDYE SUPER BLUE GLL(前述) 15.0重量部
プライマルWL−81(最低増膜温度57℃、固形分41.5重量%、アクリル樹脂エマルジョン、ローム・アンド・ハース・ジャパン(株)製) 50.0重量部
ケルザンAR(前述) 0.1重量部
プロクセルGXL(前述) 0.2重量部
エチレングリコール 15.0重量部
イオン交換水 19.7重量部
上記成分を攪拌混合して青色布書き用ボールペンインキを得た。このインキの粘度は240mPa・s(E型粘度計STロータ、50rpm、25℃)であった。
【0027】
インキ配合例8
EP−510 Black TR(前述) 15.0重量部
メルガールKM101A(前述) 1.0重量部
チオジグリコール 15.0重量部
イオン交換水 69.0重量部
上記成分を攪拌混合して黒色布書き用ボールペンインキを得た。このインキの粘度は5mPa・s(B型粘度計BLアダプタ、60rpm、25℃)であった。
【0028】
インキの逆流防止体
ポリブテン3N(日本油脂(株)製、ポリブテン) 80重量部
アエロジルR972(日本アエロジル(株)製、微粒子シリカ) 20重量部
上記成分を混合攪拌してインキ逆流防止体を得た。
【0029】
ボールペンチップ1
最先端小口部分に連続するかしめ部分を半径0.05mmのR形状曲面とするチップと、直径0.7mmのタングステンカーバイド製のボールからなるものを用いた。
【0030】
ボールペンチップ2
最先端小口部分に連続するかしめ部分を半径0.15mmのR形状曲面とするチップと、直径0.7mmの炭化珪素製のボールからなるものを用いた。
【0031】
ボールペンチップ3
最先端小口部分に連続するかしめ部分をR形状曲面としないチップと、直径0.7mmのタングステンカーバイド製のボールからなるものを用いた。
【0032】
インキ収容管
内径3.0mm、長さ125mmの透明なポリプロピレン製円筒を用いた。
【0033】
実施例1〜6、比較例1〜3を表1に示す組み合わせで作成した。なお、実施例1〜6、比較例1のボールペン作成にあたっては、インキ収容管に各インキを0.8g充填し、更にインキの上に上記インキの逆流防止体を0.1g充填した後、遠心処理を行った。
【0034】
【表1】
Figure 2004148696
【0035】
上記実施例1〜6、比較例1〜3を用いて、にじみ性試験を行った。同時に、筆記の滑らかさについても評価した。結果を表2に示す。
【0036】
にじみ性試験:実施例1〜6、比較例1〜3の各サンプルを用いて、綿ブロード(ポリエステル65%、綿35%)布に文字を筆記し、筆跡を目視にて下記の基準で評価した。
【0037】
(評価基準)
5:全くにじまない
4:少しにじむ
3:にじむ
2:大きくにじむ
1:非常に大きくにじむ
【0038】
筆記の滑らかさ:実施例1〜6、比較例1の各サンプルを用いて、綿ブロード布に文字を筆記し、筆記時の綿ブロード布への引っかかり具合を下記の基準で評価した。
【0039】
(評価基準)
◎:全く引っかかりがない
○:極く僅かに引っかかる
△:少しひっかかる
×:非常にひっかかる
【0040】
【表2】
Figure 2004148696
【0041】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明の布書き用ボールペンは織物や不織布などの布に筆記したときの耐にじみ性に優れたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】布書き用ボールペンの一例の縦断面図である。
【図2】図1の要部拡大図である。
【符号の説明】
1 ボールペンチップ
2 ボール
3 チップ
4 かしめ部分
5 インキ収容管
I インキ
G インキの逆流防止体

Claims (3)

  1. ボールペンチップを一端に取り付けたインキ収容管に、顔料と最低造膜温度が25℃以下の樹脂エマルジョンとキサンタンガムと水とを少なくとも含み粘度が100〜30000mPa・s(25℃)であるインキを直接充填してなる布書き用ボールペン。
  2. 前記樹脂エマルジョンがアクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、酢酸ビニル・アクリル共重合体樹脂、スチレン・アクリル共重合体樹脂、エチレン・酢酸ビニル樹脂のエマルジョンから選ばれる1種又は2種以上の混合物である請求項1記載の布書き用ボールペン。
  3. 前記ボールペンチップが、筆記ボールと、該筆記ボールを収容する中孔の開口部をボールの直径よりも小径に形成することによって、該ボールを一部突出して抱持するボールホルダーとからなり、前記小径に形成した開口部近傍外面を半径0.03〜0.20mmのR形状曲面で形成した請求項1又は請求項2記載の布書き用ボールペン。
JP2002317071A 2002-10-31 2002-10-31 布書き用ボールペン Expired - Fee Related JP4346891B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002317071A JP4346891B2 (ja) 2002-10-31 2002-10-31 布書き用ボールペン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002317071A JP4346891B2 (ja) 2002-10-31 2002-10-31 布書き用ボールペン

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004148696A true JP2004148696A (ja) 2004-05-27
JP4346891B2 JP4346891B2 (ja) 2009-10-21

Family

ID=32460553

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002317071A Expired - Fee Related JP4346891B2 (ja) 2002-10-31 2002-10-31 布書き用ボールペン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4346891B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP4346891B2 (ja) 2009-10-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6881467B2 (ja) インキ組成物及び筆記具並びにインキ組成物の製造方法
JP4552761B2 (ja) ボールペン
WO2019049247A1 (ja) ボールペン用インキ組成物及びボールペン
JP6733150B2 (ja) ボールペン用水性インキ組成物
JP2010005797A (ja) 水性ボールペン
JP3743110B2 (ja) ボールペン用水性インキ
JP4346891B2 (ja) 布書き用ボールペン
JP3598672B2 (ja) ボールペン用水性インキ組成物
JP2004175827A (ja) 布用水性インキ
JP4403637B2 (ja) ボールペン用水性インキ
JP2007231143A (ja) ボールペン用水性インキ組成物
JP2004148754A (ja) 布書き用ボールペン
JP5114948B2 (ja) ボールペン用水性インキ組成物
JP2004148679A (ja) 布書き用ボールペン
JP3716545B2 (ja) 高隠蔽性金属光沢色水性インキ
JP2017171712A (ja) 油性メタリックカラーインキ
JP2008274146A (ja) ボールペン用水性インキ組成物
JP2010059276A (ja) 筆記具用インキ組成物及び筆記具
JP2008115206A (ja) ボールペン用水性インキ組成物
JP2006334861A (ja) ボールペン
JP2005290237A (ja) インキ組成物
JP2004115685A (ja) 布用水性インキ
JP2003011575A (ja) 布書き用ボールペン
JP2003291579A (ja) 布書き用ボールペン
JP4710293B2 (ja) ボールペン用油性インキ組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040916

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060828

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060905

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061106

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070109

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070312

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070427

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090603

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090715

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4346891

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120724

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120724

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130724

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees