JP2004148202A - 自走式クラッシャ - Google Patents

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Abstract

【課題】コンベア昇降機等を別途設けるまでもなく、コンベアを駆動するモータの動力を活用して、コンベアを折畳んで格納することを可能ならしめる簡単な構成の自走式クラッシャを提供する。
【解決手段】自走式クラッシャに設けられてなるコンベア1を折畳み自在とし、このコンベア1の駆動ローラ4の一方の支持軸4aに連結されるモータ7の駆動軸に7aにドラム11を設け、このドラム11により、一端側が前記コンベア1のモータ7の反対側に連結されると共に、自走式クラッシャの走行台車に設けたシーブ12に掛装されてなるロープ13を巻取り、巻戻す構成とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自走式クラッシャの改善に関し、より詳しくは、折畳み格納自在なコンベアを備えた自走式クラッシャに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知のとおり、自走式クラッシャは、クラッシャで破砕された破砕物を払出すコンベアを備えている。このような破砕物を払出すコンベアを備えてなる自走式クラッシャとしては、例えば下記のような構成になるものが知られている。
以下、「自走式廃材破砕処理装置(自走式クラッシャ)のコンベア収納引出し構造」を、添付図面を参照しながら説明する。図5は自走式廃材破砕処理装置の側面を示す概略構成図であり、図6は自走式廃材破砕処理装置の正面を示す概略構成図である。
【0003】
図に示す符号1は走行台車であり、この走行台車1の上に、エンジン駆動油圧ポンプ3で駆動されるモータ4で駆動されるクラッシャ2が搭載されている。
このクラッシャ2の上部にホッパー8が設けられ、また下部にシュート9が設けられている。前記走行台車1の下部の左右一対の走行履帯10,10の間にはガイド部11,11が設けられており、これらガイド部11,11により破砕物払出しコンベア12が、走行台車1の前後方向に摺動自在に支持されている。
前記破砕物払出しコンベア12は、その中間部にヒンジ部14を有しており、このヒンジ部14によりコンベア12の先端側を上方へと折曲げることができるように構成されている。また、前記コンベア12の後方位置に引出用ワイヤ係止部19が、前方位置に収納用ワイヤ係止部20が形成されている。前記走行台車1の前部にはコンベア昇降機24が装着されており、これによりコンベア起伏ワイヤ25の巻込み、巻戻しが行えるように構成されている。
【0004】
従って、自走式廃材破砕処理装置の輸送時には、払出しコンベア12の後半部は前記ガイド部11内に収納されると共に、ヒンジ部14より前半部は上方へと折曲される。この状態では、コンベア起伏ワイヤ25の先端部は引出しワイヤ係止部19に接続されると共に、その途中が収納用ワイヤ係止部20を経由しており、このようなコンベア起伏ワイヤ25の張設状態によって収納状態が維持されるようになっている。収納されている払出しコンベア12を引出す場合には、コンベア昇降機24を巻戻してコンベア起伏ワイヤ25を緩める。すると、払出しコンベア12の前半部が次第に水平方向に回動、下降して水平状態になる。
【0005】
次いで、コンベア起伏ワイヤ25を収納用ワイヤ係止部20から取外し、前記コンベア昇降機24の巻込みを開始する。前記コンベア起伏ワイヤ25の先端は引出用ワイヤ係止部19に接続されているため、払出しコンベア12が次第に前方に引出される。そして、前記ガイド部11と払出しコンベア12とのストッパ15,16が当接するまで払出しコンベア12が引出されると、払出しコンベア12の全体が上方へ回動し、所定角度回動するとコンベア昇降機24の動作が停止される。そして、コンベア昇降機24のブレーキ、あるいはロック部材で走行台車1に固定することにより、払出しコンベア12の引出し作業が終了する(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
【特許文献1】
実用新案登録第2603183号公報(第3−5頁、第1−2図)
【0007】
【発明が解決しょうとする課題】
上記特許文献1に記載された「自走式廃材破砕処理装置のコンベア収納引出し構造」によれば、自走式廃材破砕処理装置の輸送時に払出しコンベアを取外す必要がなく、輸送の準備作業と現地での復旧作業を短時間で簡単に行えるので、極めて有用であると考えられる。しかしながら、別途コンベア昇降機を設けなければならないのに加えて、構造が複雑であるから自走式廃材破砕処理装置自体が高価にならざるを得ず、経済的に好ましくない。
【0008】
従って、本発明の目的は、コンベア昇降機(ウインチ)等を別途設けるまでもなく、コンベアを駆動するモータの動力を活用して、コンベアを折畳んで格納することを可能ならしめる簡単な構成の自走式クラッシャを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
発明者らは、コンベアの駆動ローラを駆動するモータを活用すれば、別途コンベア昇降機等を設けるまでもなく、コンベアを折畳んで格納することが可能になると考えて本発明をなしたものであって、従って上記課題を解決するために、本発明の請求項1に係る自走式クラッシャが採用した手段は、走行台車と、この走行台車に設けられ、被破砕物を破砕するクラッシャと、この走行台車に設けられ、搬送ベルトが掛装された駆動ローラの一方の支持軸を、駆動軸を介して駆動するモータを先端側に有し、前記クラッシャで破砕された破砕物を払出す折畳み格納自在なコンベアと、前記モータにより作動され、前記コンベアを折畳んで格納すると共に、使用状態に戻すコンベア格納手段とからなることを特徴とする。
【0010】
本発明の請求項2に係る自走式クラッシャが採用した手段は、請求項1に記載の自走式クラッシャにおいて、前記コンベア格納手段は、前記駆動軸に設けられるドラムと、前記走行台車に設けられるガイド手段と、前記コンベアの前記モータの反対側に一端側が係止されると共に前記ガイド手段に掛装され、前記ドラムにより巻取り、巻戻されるロープとからなることを特徴とする。
【0011】
本発明の請求項3に係る自走式クラッシャが採用した手段は、請求項1に記載の自走式クラッシャにおいて、前記コンベア格納手段は、前記駆動軸と前記駆動ローラの他方の支持軸とに設けられるドラムと、前記走行台車に設けられる二つのガイド手段と、前記コンベア側に一端側が係止され、前記ガイド手段のそれぞれに掛装されると共に、二つのドラムによりそれぞれ巻取り、巻戻されるロープとからなることを特徴とする。
【0012】
本発明の請求項4に係る自走式クラッシャが採用した手段は、請求項1に記載の自走式クラッシャにおいて、前記コンベア格納手段は、前記駆動軸と前記駆動ローラの他方の支持軸とに設けられるドラムと、前記走行台車に一端側が係止され、前記二つのドラムによりそれぞれ巻取り、巻戻されるロープとからなることを特徴とする。
【0013】
本発明の請求項1乃至4に係る自走式クラッシャによると、駆動ローラを駆動するモータで作動するコンベア格納手段によりコンベアが折畳まれて格納され、また張出しにより使用状態に戻すことができる。従って、本発明の請求項1乃至4に係る自走式クラッシャでは、従来例のように、ロープを巻取り・巻戻すコンベア昇降機(ウインチ)等を別途設ける必要がない。
【0014】
本発明の請求項5に係る自走式クラッシャが採用した手段は、請求項2乃至4のうちの何れか一つの項に記載の自走式クラッシャにおいて、前記ドラムと支持軸との間に、前記コンベアにより破砕物が払出されているときには係合される一方、前記コンベアを折畳んで格納するときには係合が解除されるクラッチを介装したことを特徴とする。
本発明の請求項5に係る自走式クラッシャによると、コンベアを折畳んで格納するときにはドラムだけが回転されるから、搬送ベルトの支持機構を簡単な構成にすることができ、しかもモータの駆動エネルギーを削減することができる。
【0015】
本発明の請求項6に係る自走式クラッシャが採用した手段は、請求項2乃至5のうちの何れか一つの項に記載の自走式クラッシャにおいて、前記コンベア格納手段は、コンベアの格納状態を検出する検出手段を備え、この検出手段からの信号に基づいて前記モータを制御する制御信号を出力する制御手段を備え、この制御手段はコンベアが格納または張出しているときには、前記モータの回転を停止させるように構成されてなることを特徴とする。
【0016】
本発明の請求項6に係る自走式クラッシャによれば、コンベアの格納状態によりモータが制御され、コンベアが格納または張出しているときにはモータの回転が自動的に停止するので、モータの操作ミスによるロープの切断、コンベアの破損というようなトラブルの発生を未然に回避することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態1に係る自走式クラッシャを、下記添付図面を参照しながら説明する。但し、自走式クラッシャの本体構成は上記従来例に係るものとほぼ同構成であるから、自走式クラッシャの本体構成についての説明を割愛する。
図1(a)は先端方向から見たコンベアの模式的構成説明図、図1(b)は側面方向から見たコンベアの折畳み状態を示す模式的構成説明図である。
【0018】
図に示す符号1は、図示しない自走式クラッシャの走行台車の前部に所定の角度で傾斜支持され、図示しないクラッシャにより破砕された破砕物を払出すコンベアである。このコンベア1は図示しないコンベアフレームを備えており、このコンベアフレームは長手方向の中央付近に設けられてなるヒンジピン2により折畳みし得るように構成されている。このコンベアフレームの走行台車への連結側の基端側に従動ローラ3が軸受を介して支持され、また先端側に駆動ローラ4がその両端の支持軸4a、4bが軸受5を介して支持されると共に、これら従動ローラ3と、駆動ローラ4とに搬送ベルト6が掛装されている。なお、図示省略しているが、これら従動ローラ3と、駆動ローラ4との間に複数のベルト支えローラが配設されている。
【0019】
前記コンベアフレームの先端の一側に突設された図示しないモータ架台にモータ7が設けられており、このモータ7の駆動軸7aが前記駆動ローラ4の一方の支持軸4aに図示しないカップリングを介して連結されている。前記モータ7は図示しない走行台車に設けられてなる動力源8から供給される動力源を正逆切換装置9による切換え操作で正逆回転されるようになっている。そして、前記コンベア1は、前記モータ7によって作動される、後述する構成になるコンベア格納手段10により折畳まれて格納されると共に、張出されて使用状態に戻されるように構成されている。なお、前記モータ7は油圧モータ、電動モータの何れであっても良い。
【0020】
前記コンベア格納手段10は、前記駆動軸7aに設けられ,この駆動軸7aにより正逆回転されるドラム11を備えている。また、図示しない走行台車に設けられるガイド手段である一対の後述するシーブ12を備えると共に、駆動ローラ4の他方の支持軸4bに一端側が係止され、かつ前記一対のシーブ12に掛装されると共に、前記ドラム11により巻取り、巻戻される着脱自在なロープ13を備えている。なお、前記ドラム11は、駆動ローラ4の一方の支持軸4aに設けられていても良い。
【0021】
前記シーブ12は、図1(a)に示すように、二股状に形成されたシーブブラケット12aにシーブピン12bを介して支持されている。前記シーブブラケット12aは、図示しない走行台車に突設されてなる一対のブラケット12dの軸穴に嵌合された前記駆動ローラ4と平行なブラケット支持軸12cにより回動可能に支持されている。つまり、前記シーブブラケット12aは、ブラケット支持軸12cを中心として回動して、ロープ13の角度変化を吸収し得るように構成されている。なお、本実施の形態1の場合には、上記のとおり、シーブ12は一対設けられているが、一つであっても良い。また、ガイド手段として円形の回転自在なシーブ12を用いたが、ロープ13の巻取り、巻戻し速度は低速であるから、例えばシーブを半割りにした形状のものを固定して、ブラケット支持軸により回動可能に支持しても良い。
【0022】
以下、本実施の形態1に係る自走式クラッシャの作用態様を説明する。
即ち、駆動ローラ4を正逆回転させるモータ7によりドラム11を回転させてロープ13を巻取ることにより、図1(b)において破線で示すように、コンベア1のヒンジピン2よりも先端側の部分を折畳んで格納することができる。
一方、ドラム11によりロープ13を巻戻すことにより折畳まれて格納されているコンベア1を張出して、図1(b)において実線で示すように、真直状の使用状態に戻すことができる。従って、従来例のように、ロープを巻取り・巻戻すコンベア昇降機(ウインチ)等を別途設ける必要がなく、しかも従来例に比較して構造も簡単であるから自走式クラッシャ自体のコスト低減に大いに寄与することができる。
【0023】
本発明の実施の形態2に係る自走式クラッシャを、先端方向から見たコンベアの模式的構成説明図の図2を参照しながら説明する。但し、本実施の形態2が上記実施の形態1と相違するところは、コンベア格納手段の構成の相違にあるから、上記実施の形態1と同一のものならびに同一機能を有するものに同一符号を付して、同一名称を以って説明する。
【0024】
本実施の形態2に係る自走式クラッシャのコンベア格納手段の構成を説明すると、モータ7の駆動軸7a(駆動ローラ4の一方の支持軸4aでも良い)と駆動ローラ4の他方の支持軸4bとのそれぞれにドラム11が設けられている。
また、図示しない走行台車に二つのシーブ12が設けられている。これらシーブ12,12は、走行台車の二箇所に設けられた一対ずつのブラケット12dの軸穴に嵌合された前記駆動ローラ4と平行なシーブピン12bにより回転可能に支持されている。そして、コンベア1側に一端側が係止されると共に、前記シーブ12,12のそれぞれに掛装されたロープ13が前記二つのドラム11のそれぞれにより巻取り、巻戻されるように構成されている。
【0025】
以下、本実施の形態2に係る自走式クラッシャによれば、駆動ローラ4を正逆回転させるモータ7によりドラム11を回転させてロープ13を巻取ることにより、コンベア1のヒンジピンよりも先端側を折畳んで格納することができる。
一方、ドラム11によりロープ13を巻戻すことにより折畳まれて格納されているコンベア1を張出して使用状態に戻すことができる。従って、本実施の形態2は上記実施の形態1と同等の効果がある。
【0026】
本発明の実施の形態3に係る自走式クラッシャを、先端方向から見たコンベアの模式的構成説明図の図3を参照しながら説明する。但し、本実施の形態3が上記実施の形態1と相違するところは、コンベア格納手段の構成の相違にあるから、上記実施の形態1と同一のものならびに同一機能を有するものに同一符号を付して、同一名称を以って説明する。
【0027】
本実施の形態3に係る自走式クラッシャのコンベア格納手段の構成を説明すると、モータ7の駆動軸7a(駆動ローラ4の一方の支持軸4aでも良い)と駆動ローラ4の他方の支持軸4bとのそれぞれにドラム11が設けられている。
また、図示しない走行台車の二箇所には、ロープ係止金具12が設けられている。そして、コンベア1側に一端側が係止されると共に、前記係止金具12,12のそれぞれに他端側が係止されたロープ13が前記二つのドラム11のそれぞれにより巻取り、巻戻されるように構成されている。
【0028】
以下、本実施の形態3に係る自走式クラッシャによれば、駆動ローラ4を正逆回転させるモータ7によりドラム11を回転させてロープ13を巻取ることにより、コンベア1のヒンジピンよりも先端側を折畳んで格納することができる。
一方、ドラム11によりロープ13を巻戻すことにより折畳まれて格納されているコンベア1を張出して使用状態に戻すことができる。従って、本実施の形態3は上記実施の形態1と同等の効果がある。
【0029】
本発明の実施の形態4に係る自走式クラッシャを、先端方向から見たコンベアの模式的構成説明図の図4を参照しながら説明する。但し、本実施の形態4が上記実施の形態1と相違するところは、クラッチの有無にあるから、上記実施の形態1と同一のものならびに同一機能を有するものに同一符号を付して、同一名称を以って、その相違する点について説明する。
【0030】
本実施の形態4に係る自走式クラッシャのコンベア格納手段の構成を説明すると、モータ7の駆動軸7aと駆動ローラ4の一方の支持軸4 aとが、例えばクロス嵌合形式の簡単な構成のクラッチ14により連結されている。このクラッチ14は、コンベア1により破砕物が払出されているときには係合される一方、コンベア1を折畳んで格納するときには係合が解除されるものである。
【0031】
以下、本実施の形態4に係る自走式クラッシャによれば、駆動ローラ4を正逆回転させるモータ7によりドラム11を回転させてロープ13を巻取ることにより、コンベア1のヒンジピンよりも先端側を折畳んで格納することができる。
一方、ドラム11によりロープ13を巻戻すことにより折畳まれて格納されているコンベア1を張出して使用状態に戻すことができる。従って、本実施の形態4は上記実施の形態1と同等の効果がある。
【0032】
また、本実施の形態4に係る自走式クラッシャによれば、上記のような効果に加えて、コンベア1を折畳んで格納するときにはドラム11だけが回転されるから、搬送ベルト6の支持機構を簡単な構成にすることができ、しかもモータ7の駆動エネルギーを削減することができるという効果が得られる。なお、本実施の形態4は、上記のとおり、上記実施の形態1の構成にクラッチ14を付加したものであるが、上記実施の形態2または上記実施の形態3の構成に対してもクラッチを付加することができるから、本実施の形態4に係る構成に限定されるものではない。
【0033】
ところで、上記実施の形態1乃至4に係る構成において、後述するような安全装置を備えている。即ち、前記コンベア格納手段10は、コンベア1の格納状態を検出する近接センサやリミットスイッチからなる検出手段を備えており、この検出手段から出力される信号に基づいて、前記モータ7の回転を制御するタイマー回路やリレースイッチから構成される制御手段であるコントローラ等を備えている。そのため、張出しているコンベア1が格納されると、検出手段によりコンベア1が格納されたことが検出され、この検知手段からモータ7の回転を停止させる信号がモータ7の回転を制御する電磁弁に出力される。従って、この信号により、電磁弁が切換わって圧油の供給が停止されるためモータ7の回転が停止する。また、検出手段として過巻防止装置を採用してもよい。この場合は、ロープ13が所定長さ巻取られたところでコンベア1が格納されたことが検知され、その信号が出力される。そして、信号に基づいて、例えば制御手段のリレースイッチのリレーが作動するので、モータ7の回転が停止する。このように、図示しない走行台車側、またはコンベア側の何れか一方に、リミットスイッチ、または近接スイッチ等のロープの過巻きを防止する過巻き防止手段を設け、ロープが過巻きされる前にモータの回転を停止させる。
【0034】
また、格納スイッチがオペレータにより操作されると、所定時間の間モータ7を所定回転速度で回転させるように構成してもよい。このように、正逆切換装置に、ドラムのロープ巻取り方向の回転継続時間を設定するタイマーを設け、ロープが過巻きされる前にモータの回転を停止させるようにしてもよい。また、この格納工程でのモータ7の回転速度は一定にする必要がなく、例えば段階的、または次第に回転速度を低下させる緩停止構成にしてもよい。なお、この格納工程においては、モータ7の回転速度は駆動圧油の流量を制御することにより、コンベア1の通常の排出運転時の回転速度よりも低速に、例えば1/10程度にすることが好ましい。また、モータ7が電気式である場合には、電流や電圧を下げて通常より低電力を供給して回転速度を低速にすることはいうまでもない。
【0035】
上記実施の形態1乃至4に係る構成に対して上記のような安全装置を設けることにより、ロープの過巻きを防止することができる。従って、上記のような安全装置により、モータの操作ミスによるロープの切断、コンベアの破損というようなトラブルの発生を未然に回避することができる。
【0036】
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明の請求項1乃至6に係る自走式クラッシャによれば、駆動ローラを駆動するモータで作動するコンベア格納手段によりコンベアが折畳まれて格納され、また張出しにより使用状態に戻すことができる。従って、従来例のように、ロープを巻取り・巻戻すコンベア昇降機(ウインチ)等を別途設ける必要がなく、しかも従来例に比較して構造も簡単であるから自走式クラッシャ自体のコスト低減に大いに寄与することができる。
【0037】
本発明の請求項5に係る自走式クラッシャによれば、コンベアを折畳んで格納するときにはドラムだけが回転される構成であるから、搬送ベルトの支持機構を簡単な構成にすることができ、しかもモータの駆動エネルギーを削減することができる。
【0038】
本発明の請求項6に係る自走式クラッシャによれば、コンベアの格納状態によりモータが制御され、コンベアが格納または張出しているときにはモータの回転が自動的に停止する。従って、モータの操作ミスによるロープの切断、コンベアの破損というようなトラブルの発生を未然に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係り、図1(a)は先端方向から見たコンベアの模式的構成説明図、図1(b)は側面方向から見たコンベアの折畳み状態を示す模式的構成説明図である。
【図2】本発明の実施の形態2に係り、先端方向から見たコンベアの模式的構成説明図である。
【図3】本発明の実施の形態3に係り、先端方向から見たコンベアの模式的構成説明図である。
【図4】本発明の実施の形態4に係り、先端方向から見たコンベアの模式的構成説明図である。
【図5】従来例に係る自走式廃材破砕処理装置の側面を示す概略構成図である。
【図6】従来例に係る自走式廃材破砕処理装置の正面を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1…コンベア
2…ヒンジピン
3…従動ローラ
4…駆動ローラ、4a…支持軸、4b…支持軸
5…軸受
6…搬送ベルト
7…モータ,7a…駆動軸
8…動力源
9…正逆切換装置
10…コンベア格納手段
11…ドラム
12…シーブまたはロープ係止金具、12a…シーブブラケット、12b…シーブピン、12c…ブラケット支持軸、12d…ブラケット
13…ロープ
14…クラッチ

Claims (6)

  1. 走行台車と、この走行台車に設けられ、被破砕物を破砕するクラッシャと、この走行台車に設けられ、搬送ベルトが掛装された駆動ローラの一方の支持軸を、駆動軸を介して駆動するモータを先端側に有し、前記クラッシャで破砕された破砕物を払出す折畳み格納自在なコンベアと、前記モータにより作動され、前記コンベアを折畳んで格納すると共に、使用状態に戻すコンベア格納手段とからなることを特徴とする自走式クラッシャ。
  2. 前記コンベア格納手段は、前記駆動軸に設けられるドラムと、前記走行台車に設けられるガイド手段と、前記コンベアの前記モータの反対側に一端側が係止されると共に前記ガイド手段に掛装され、前記ドラムにより巻取り、巻戻されるロープとからなることを特徴とする請求項1に記載の自走式クラッシャ。
  3. 前記コンベア格納手段は、前記駆動軸と前記駆動ローラの他方の支持軸とに設けられるドラムと、前記走行台車に設けられる二つのガイド手段と、前記コンベア側に一端側が係止され、前記ガイド手段のそれぞれに掛装されると共に、二つのドラムによりそれぞれ巻取り、巻戻されるロープとからなることを特徴とする請求項1に記載の自走式クラッシャ。
  4. 前記コンベア格納手段は、前記駆動軸と前記駆動ローラの他方の支持軸とに設けられるドラムと、前記走行台車に一端側が係止され、前記二つのドラムによりそれぞれ巻取り、巻戻されるロープとからなることを特徴とする請求項1に記載の自走式クラッシャ。
  5. 前記ドラムと支持軸との間に、前記コンベアにより破砕物が払出されているときには係合される一方、前記コンベアを折畳んで格納するときには係合が解除されるクラッチを介装したことを特徴とする請求項2乃至4のうちの何れか一つの項に記載の自走式クラッシャ。
  6. 前記コンベア格納手段は、コンベアの格納状態を検出する検出手段を備え、この検出手段からの信号に基づいて前記モータを制御する制御信号を出力する制御手段を備え、この制御手段はコンベアが格納または張出しているときには、前記モータの回転を停止させるように構成されてなることを特徴とする請求項2または5のうちの何れか一つの項に記載の自走式クラッシャ。
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KR100826086B1 (ko) 2007-02-01 2008-04-29 주식회사 푸른환경 건축폐자재 재생라인용 다목적 컨베어벨트장치

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100826086B1 (ko) 2007-02-01 2008-04-29 주식회사 푸른환경 건축폐자재 재생라인용 다목적 컨베어벨트장치

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