JP2004147244A - ネットワークファクシミリ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】低コストでIP電話の通話機能を実現できるネットワークファクシミリ装置を提供することを目的としている。
【解決手段】ネットワークファクシミリ装置FXにハンドセットHSを設け、IP電話通信に必要な信号変換のためのCODECを備え、ネットワークファクシミリ装置FXに元々備えられているネットワーク通信手段(ネットワークインターフェイス回路、ネットワーク伝送制御部)を用いて、IP電話通信を実現するので、IP電話通信機能を備えたネットワークファクシミリ装置FXを安価に実現することができるという効果を得る。
【選択図】 図3
【解決手段】ネットワークファクシミリ装置FXにハンドセットHSを設け、IP電話通信に必要な信号変換のためのCODECを備え、ネットワークファクシミリ装置FXに元々備えられているネットワーク通信手段(ネットワークインターフェイス回路、ネットワーク伝送制御部)を用いて、IP電話通信を実現するので、IP電話通信機能を備えたネットワークファクシミリ装置FXを安価に実現することができるという効果を得る。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、IP網に接続し、IP網を介して画情報をやりとりするネットワークファクシミリ通信機能を備えたネットワークファクシミリ装置、および、アナログ公衆回線網へ接続し、アナログ公衆回線網を用いてファクシミリ通信を行うアナログファクシミリ通信機能と、IP網に接続し、IP網を介して画情報をやりとりするネットワークファクシミリ通信機能を備えたネットワークファクシミリ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、アナログ公衆回線網へ接続し、アナログ公衆回線網を用いてファクシミリ通信を行うアナログファクシミリ通信機能と、IP網に接続し、IP網を介して画情報をやりとりするネットワークファクシミリ通信機能を備えたネットワークファクシミリ装置が知られており、さらに、IP電話の通話機能も備えたものも提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−224333号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ネットワークファクシミリ装置にIP電話の通話機能を備える場合、従来装置のように、IP網とネットワークファクシミリ装置などの端末の間に専用のアダプタが必要であり、システムが大がかりになるだけでなくコストも掛かる問題がある
【0005】
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、低コストでIP電話の通話機能を実現できるネットワークファクシミリ装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、IP網に接続し、IP網を介して画情報をやりとりするネットワークファクシミリ通信機能を備えたネットワークファクシミリ装置において、通話のためのハンドセットと、上記ハンドセットが入出力する音声信号を、IP電話に対応したデジタル音声信号に相互変換するためのCODECを備え、上記ハンドセットをIP電話の通話手段として用いるようにしたものである。
【0007】
また、前記IP電話を使用する際の所定の複数のコールプログレストーンを生成し前記CODECに受け渡すDSPをさらに備えたものである。
【0008】
また、アナログ公衆回線網へ接続し、アナログ公衆回線網を用いてファクシミリ通信を行うアナログファクシミリ通信機能と、IP網に接続し、IP網を介して画情報をやりとりするネットワークファクシミリ通信機能を備えたネットワークファクシミリ装置において、通話のためのハンドセットを備え、上記アナログファクシミリ通信機能のグループ3ファクシミリモデムのCODECを、上記ハンドセットが入出力する音声信号をIP電話に対応したデジタル音声信号に相互変換するためのCODECとして機能させ、上記ハンドセットをIP電話の通話手段として用いるようにしたものである。
【0009】
また、前記グループ3ファクシミリモデムのCODECの音声符号化方式を可逆性のPCM方式としたものである。
【0010】
また、アナログ公衆回線網へ接続し、アナログ公衆回線網を用いてファクシミリ通信を行うアナログファクシミリ通信機能と、IP網に接続し、IP網を介して画情報をやりとりするネットワークファクシミリ通信機能を備えたネットワークファクシミリ装置において、通話のためのハンドセットと、上記ハンドセットが入出力する音声信号を、IP電話に対応したデジタル音声信号に相互変換するためのCODECと、上記ハンドセットを、アナログ公衆回線網と、上記CODECに切換接続する切換手段を備え、上記アナログ公衆回線網を用いて通話するときには、上記切換手段により上記ハンドセットをアナログ公衆回線網へ接続する一方、IP電話として通話するときには、上記切換手段により上記ハンドセットを上記CODECへ接続し上記ハンドセットをIP電話の通話手段として用いるようにしたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0012】
まず、本実施例では、ネットワークファクシミリ装置にIP電話の通話機能を備える。
【0013】
ここで、IP電話とは、インターネットなどのIP網(パケット通信網)を利用するTTC標準JT−H323に準拠した通信アプリケーションの1つである。
【0014】
このTTC標準JT−H323が規定する技術内容は、必ずしもサービス品質を保証しないパケットネットワークにおけるマルチメディア通信システムの技術要求条件が対象とされている。
【0015】
また、パケットネットワークとしては、ローカルエリアネットワーク、企業エリアネットワーク、メトロポリタンエリアネットワーク、イントラネット、および、インターネットを含む相互接続されたネットワークなどを対象としている。
【0016】
さらに、PSTNやISDN上のポイント・ポイント接続またはダイアルアップ接続によるPPP等のパケット型伝送も含まれる。
【0017】
また、これらの網は単一のセグメントからなる場合や、複数の網セグメントが相互接続されたような複雑なトポロジーを持つ場合もある。
【0018】
また、TTC標準JT−H323の通信システムには、ネットワークに含まれる端末装置間の呼制御を、ゲートキーパー装置を適用して行うようにした態様が含まれている。
【0019】
ここで、ゲートキーパー装置は、「ネットワーク上にあって、パケットネットワーク上のJT−H323端末および交換型回線網上のTTC端末間の、または他のJT−H323ゲートウェイとの、リアルタイムの双方向通信を提供するエンドポイント」と定義されている。また、ここでいう他のTTC端末には、JT−H310(JT−H320のB−ISDNへの適用)、 JT−H320(ISDN)、 JT−H321(ATM)、 JT−H322(サービス品質(QoS)保証型LAN)、 JT−H324(GSTN(PSTNを含む))、 JT−H324M(移動体通信)、およびITU−T勧告V.70(DSVD)に従う端末を含むと定義されている。
【0020】
なお、JT−H323端末とは、TTC標準JT−H323に準拠した通信機能を備えた通信端末である。また、本明細書中の記載において、TTC標準番号、または、ITU−T勧告番号が付与されて記載されている端末等は、それぞれのTTC標準またはITU−T勧告に準拠した通信機能を備えた通信端末等を意味する。
【0021】
以上のような技術背景をふまえ、本実施例にかかる端末装置は、例えば、図1あるいは図2に示したような通信ネットワークを構成する。
【0022】
図1に示した通信ネットワークでは、IP網NTに接続された端末装置TMが、ゲートキーパー装置GKの制御の元で、ゲートウェイ装置GWを介し、アナログ公衆回線網PNに接続された電話器TLとの間で通話動作を行う。
【0023】
また、図2に示した通信ネットワークでは、IP網NTに複数の端末装置TM1〜TMmが接続され、ゲートキーパー装置GKの制御の元で、相互にネットワークファクシミリ通信またはIP電話機能による通話を行う。
【0024】
また、これらの図における端末装置TM,TM1〜TMmは、ネットワークファクシミリ装置FX,FX1〜FXmと、ハンドセットHS,HS1〜HSmから構成される。
【0025】
ネットワークファクシミリ装置FXの構成例を図3に示す。
【0026】
同図において、システム制御部1は、このネットワークファクシミリ装置FXの各部の制御処理、および、ファクシミリ伝送制御手順処理などの各種制御処理を行うものであり、システムメモリ2は、システム制御部1が実行する制御処理プログラムや処理プログラムを実行するときに必要な各種データなどを記憶し、システム制御部1のワークエリアを構成し、さらに、IP網からハンドセットHSへの音声パケットのゆらぎ(到着時間のばらつき)を吸収し、必要なパケット数が揃うようにして音声信号を送り出すゆらぎ吸収バッファを構成するものであり、パラメータメモリ3は、このネットワークファクシミリ装置FXに固有な各種の情報を記憶するためのものであり、時計回路4は、現在時刻情報を出力するものである。
【0027】
スキャナ5は、所定の解像度で原稿画像を読み取るためのものであり、プロッタ6は、所定の解像度で画像を記録出力するためのものであり、操作表示部7は、このネットワークファクシミリ装置FXを操作するためのもので、各種の操作キー、および、各種の表示器からなる。
【0028】
符号化復号化部8は、画信号を符号化圧縮するとともに、符号化圧縮されている画情報を元の画信号に復号化するためのものであり、画像蓄積装置9は、符号化圧縮された状態の画情報を多数記憶するためのものである。
【0029】
CODEC10は、ハンドセットHSとの間で、ハンドセットHSが入出力するアナログ音声信号と、IP電話機能でやりとりされるデジタル音声信号を相互に変換するものであり、音声符号化方式としては、例えば、PCM方式の国際標準であるITU−T勧告G.711,CS−ACELP(Conjugate−Structure Algebraic Code Excited Linear Prediction)方式の国際標準であるITU−T勧告G.729などが適用される。
【0030】
DSP11は、発呼時の電話番号入力操作の際のDTMF(Dual Tone Multi Frequency)信号、および、ダイヤルトーン、リングバックトーン、ビジートーンなどのコールプログレストーンを生成するものであり、それらのDTMF信号およびコールプログレストーンは、CODEC10を介してハンドセットHSへと出力される。
【0031】
ネットワークインターフェース回路12は、このネットワークファクシミリ装置FXをIP網NTに接続するためのものであり、ネットワーク伝送制御部13は、IP網NTを介して、他のデータ端末装置との間で種々のデータをやりとりするための各種所定のプロトコルスイートの通信制御処理を実行するためのものである。
【0032】
これらの、システム制御部1、システムメモリ2、パラメータメモリ3、時計回路4、スキャナ5、プロッタ6、操作表示部7、符号化復号化部8、画像蓄積装置9、CODEC10、DSP11、および、ネットワーク伝送制御部13は、内部バス14に接続されており、これらの各要素間でのデータのやりとりは、主としてこの内部バス14を介して行われている。
【0033】
また、ハンドセットHSのフック状態をあらわすフック信号SSは、内部バス14を介してシステム制御部1へ出力される。
【0034】
IP電話機能を用いる場合、ハンドセットHSのマイク(図示略)から入力されたアナログ音声信号は、CODEC10で対応するデジタル音声信号へ変換され、内部バス14を介し、ネットワーク伝送制御部13へ送られ、ネットワークインターフェース回路12を介して、IP網NTへと送出される。
【0035】
また、IP網NTより受信したデジタル音声信号は、ネットワークインターフェース回路12を介してネットワーク伝送制御部13で処理され、内部バス14を介し、CODEC10へ送出される。
【0036】
そして、CODEC10では、受信したデジタル音声信号を対応するアナログ音声信号へ変換し、その変換後のアナログ音声信号は、ハンドセットHSへ送り出され、ハンドセットHSのスピーカ(図示略)より音響信号として出力され、ユーザに聞き取られる。
【0037】
図4は、ゲートキーパー装置を用いて端末装置の呼制御を行う場合の手順の一例を示している(TTC標準JT−H323の図10を参照)。
【0038】
まず、発側エンドポイント(発側端末装置)EPcは、ゲートキーパー装置(群)GKsに対して、呼接続要求(発呼)ARQを送出する。ゲートキーパー装置(群)GKsは、その呼接続要求(発呼)を受け付けることができる場合には、応答ACFを発側エンドポイントEPcへ送出し、その呼接続要求(発呼)を受け付けることができない場合には、応答ARJを発側エンドポイントEPcへ送出する。
【0039】
発側エンドポイントEPcは、ゲートキーパー装置(群)GKsより応答ACFを受信した場合には、通信目標である着側エンドポイントEPdに対して、所定の呼設定信号を送出する。
【0040】
着側エンドポイントEPdは、呼設定信号を受信すると、ゲートキーパー装置(群)GKsに対して、呼接続要求(着呼)ARQを送出する。ゲートキーパー装置(群)GKsは、その呼接続要求(着呼)を受け付けることができる場合には、応答ACFを着側エンドポイントEPdへ送出し、その呼接続要求(着呼)を受け付けることができない場合には、応答ARJを着側エンドポイントEPdへ送出する。
【0041】
着側エンドポイントEPdは、ゲートキーパー装置(群)GKsより応答ACFを受信した場合には、発側エンドポイントEPcに対して、所定の応答信号(肯定応答)を送出する。
【0042】
これにより、発側エンドポイントEPcと着側エンドポイントEPdとの間に通信パスが設定され、発側エンドポイントEPcと着側エンドポイントEPdとの間の通信が行われる。
【0043】
図5および図6は、IP電話機能を用いて発呼し、送話する場合の処理の一例を示している。
【0044】
まず、ハンドセットHSをユーザが取り上げてフック信号SSがオフフックすることを監視している(判断101のNOループ)。オフフックを検出して、判断101の結果がYESになると、DSP11よりダイアルトーンを発生させ、そのダイアルトーンをCODEC10を介してハンドセットHSへ出力する(処理102)。これにより、通話のためにハンドセットHSを取り上げたユーザは、アナログ公衆回線網PNに接続している電話器と同様に、「ツー」というダイアルトーンを聞くことができる。
【0045】
その状態で、ユーザが電話番号の入力を終了するまで待つ(判断103のNOループ)。ここで、電話番号の入力は、操作表示部7のテンキー等(図示略)を用いて行われる。また、テンキー操作の場合には、それぞれのキー操作に応じたDTMF信号をDSP11より発生させ、CODEC10を介してハンドセットHSへ出力し、ユーザが電話番号操作を音で確認できるようにする。
【0046】
電話番号の入力が終了して、判断103の結果がYESになると、DSP11からのダイアルトーンの出力を停止し(処理104)、ゲートキーパー装置GKへ接続し、RAS(Registration, Admission andStatus)制御により通信実行が可能であると判断した場合には、入力された電話番号を送出して、相手端末のIPアドレスを取得する(処理105)。
【0047】
次いで、処理105で取得したIPアドレスを適用して、相手先へ接続要求する(処理106)。この場合、相手先がアナログ公衆回線網PNに接続されている場合には(図1参照)、ITU−T勧告H.225.0に従って、相手先のゲートウェイ装置GWとの間でコネクションを確立した後に、相手先へ接続要求する。
【0048】
ここで、相手先が接続応答したかどうかを調べ(判断107)、相手先が接続応答してこなかった場合で、判断107の結果がNOになる場合には、DSP11よりビジートーンを発生させ、そのビジートーンをCODEC10を介してハンドセットHSへ出力する(処理108)。
【0049】
これにより、ユーザは、相手先が話中である旨を知るので、通話をあきらめて、ハンドセットHSを元へ戻し、それにより、フック信号SSがオンフック状態となる。
【0050】
したがって、オンフックを検出するまで待ち(判断109のNOループ)、オンフックを検出して判断109の結果がYESになると、DSP11からのビジートーンの出力を停止し(処理110)、通話処理を終了する。
【0051】
また、相手先が接続応答した場合で、判断107の結果がYESになるときには、DSP11よりリングバックトーンを発生させ、そのリングバックトーンをCODEC10を介してハンドセットHSへ出力する(処理115)。
【0052】
そして、相手先の呼出中状態となり(処理116)、その状態で、相手先が応答するまで待つ(判断117のNOループ)。
【0053】
相手先のユーザが電話に応答した場合で、相手先から応答を受信した場合で、判断117の結果がYESになるときには、DSP11からのリングバックトーンの出力を停止し(処理118)、ITU−T勧告H245に準拠した能力交換処理を相手先との間で行い(処理119)、自端末のユーザが先にハンドセットHSを戻してオンフックを検出するか、あるいは、相手先が先に接続を終了する場合で開放要求を受信するまで、通話処理を行う(処理120、判断121,122のNOループ)。
【0054】
オンフックを検出して判断121の結果がYESになるときには、相手先へ開放要求を通知し(処理123)、接続を開放する(処理124)。また、相手先より開放要求を受信した場合で、判断122の結果がYESになるときには、処理124へ進み、接続を開放する。
【0055】
図7は、IP電話の接続要求を受信した場合の処理の一例を示している。
【0056】
まず、IP電話機能への接続要求があることを監視しており(判断201のNOループ)、接続要求を検出して判断201の結果がYESになると、その時点で、応答可能であるかどうかを調べ(判断202)、判断202の結果がNOになるときには、接続ができない旨を応答して(処理203)、このときの処理を終了する。
【0057】
また、接続応答できる場合で、判断202の結果がYESになるときには、接続OKを応答して(処理204)、ユーザがハンドセットHSを取り上げてオフフックを検出するまで、自端末のユーザを呼び出す動作を行う(処理205、判断206のNOループ)。
【0058】
オフフックを検出して、判断26の結果がYESになると、ITU−T勧告H245に準拠した能力交換処理を相手先との間で行い(処理207)、自端末のユーザが先にハンドセットHSを戻してオンフックを検出するか、あるいは、相手先が先に接続を終了する場合で開放要求を受信するまで、通話処理を行う(処理208、判断209,210のNOループ)。
【0059】
オンフックを検出して判断209の結果がYESになるときには、相手先へ開放要求を通知し(処理211)、接続を開放する(処理212)。また、相手先より開放要求を受信した場合で、判断210の結果がYESになるときには、処理212へ進み、接続を開放する。
【0060】
このようにして、本実施例では、ネットワークファクシミリ装置FXにハンドセットHSを設け、IP電話通信に必要な信号変換のためのCODEC10を備え、ネットワークファクシミリ装置FXに元々備えられているネットワーク通信手段(ネットワークインターフェイス回路14、ネットワーク伝送制御部15)を用いて、IP電話通信を実現するので、IP電話通信機能を備えたネットワークファクシミリ装置FXを安価に実現することができる。
【0061】
ところで、上述した実施例では、ネットワークファクシミリ装置FXは、IP網NTに接続してネットワークファクシミリ通信機能を備えているが、さらに、アナログ公衆回線網PNに接続して、グループ3ファクシミリ通信機能を備えている場合にも、本発明を適用することができる。
【0062】
図8は、本発明の他の実施例にかかるネットワークファクシミリ装置FXの一例を示している。なお、同図において、図3と同一部分のおよび相当する部分には、同一符号を付している。
【0063】
同図において、システム制御部1は、このネットワークファクシミリ装置FXの各部の制御処理、および、ファクシミリ伝送制御手順処理などの各種制御処理を行うものであり、システムメモリ2は、システム制御部1が実行する制御処理プログラムや処理プログラムを実行するときに必要な各種データなどを記憶し、システム制御部1のワークエリアを構成し、さらに、IP網からハンドセットHSへの音声パケットのゆらぎ(到着時間のばらつき)を吸収し、必要なパケット数が揃うようにして音声信号を送り出すゆらぎ吸収バッファを構成するものであり、パラメータメモリ3は、このネットワークファクシミリ装置FXに固有な各種の情報を記憶するためのものであり、時計回路4は、現在時刻情報を出力するものである。
【0064】
スキャナ5は、所定の解像度で原稿画像を読み取るためのものであり、プロッタ6は、所定の解像度で画像を記録出力するためのものであり、操作表示部7は、このネットワークファクシミリ装置FXを操作するためのもので、各種の操作キー、および、各種の表示器からなる。
【0065】
符号化復号化部8は、画信号を符号化圧縮するとともに、符号化圧縮されている画情報を元の画信号に復号化するためのものであり、画像蓄積装置9は、符号化圧縮された状態の画情報を多数記憶するためのものである。
【0066】
グループ3ファクシミリモデム21は、グループ3ファクシミリのモデム機能を実現するためのものであり、伝送手順信号をやりとりするための低速モデム機能(V.21モデム)、および、おもに画情報をやりとりするための高速モデム機能(V.17モデム、V.34モデム、V.29モデム、V.27terモデムなど)を備えている。また、このグループ3ファクシミリモデム21は、回線側のアナログ音声信号と装置側のデジタル信号とを相互変換するためのCODEC21aと、種々のトーン信号等を発生するためのDSP21bから構成されており、2線/4線変換回路22を介して、網制御装置23の装置側入出力端へ接続されている。
【0067】
網制御装置23は、ネットワークファクシミリ装置FXをアナログ公衆回線網PNへ接続するためのものであり、自動発着信機能を備えている。
【0068】
また、CODEC21aは、ハンドセットHSとの間で、ハンドセットHSが入出力するアナログ音声信号と、IP電話機能でやりとりされるデジタル音声信号を相互に変換する機能も備えている。ただし、この場合の音声符号化方式としては、例えば、可逆性のPCM方式であるITU−T勧告G.711を用い、不可逆な符号化方式であるCS−ACELP方式のITU−T勧告G.729は適用しない。
【0069】
ネットワークインターフェース回路12は、このネットワークファクシミリ装置FXをIP網NTに接続するためのものであり、ネットワーク伝送制御部13は、IP網NTを介して、他のデータ端末装置との間で種々のデータをやりとりするための各種所定のプロトコルスイートの通信制御処理を実行するためのものである。
【0070】
これらの、システム制御部1、システムメモリ2、パラメータメモリ3、時計回路4、スキャナ5、プロッタ6、操作表示部7、符号化復号化部8、画像蓄積装置9、CODEC10、DSP11、および、ネットワーク伝送制御部13は、内部バス14に接続されており、これらの各要素間でのデータのやりとりは、主としてこの内部バス14を介して行われている。
【0071】
また、ハンドセットHSのフック状態をあらわすフック信号SSは、内部バス14を介してシステム制御部1へ出力される。
【0072】
以上の構成で、IP電話通信を行う場合、グループ3ファクシミリモデム21のCODEC21aは、ハンドセットHSとの接続が有効に設定され、ハンドセットHSとの間で、ハンドセットHSが入出力するアナログ音声信号と、IP電話機能でやりとりされるデジタル音声信号を相互に変換する機能を実行する。
【0073】
それにより、ユーザは、ハンドセットHSを用いて、IP電話通信を行うことができる。
【0074】
また、それ以外の場合には、CODEC21aは、グループ3ファクシミリモデム21のモデム機能を実現するように機能し、グループ3ファクシミリ通信を行うことができる。
【0075】
このようにして、本実施例では、グループ3ファクシミリモデムのCODECおよびDSPを利用して、IP電話通信に使用する音声符号化処理と、ハンドセットHSへのトーン発生処理を行わせるようにすることができるので、IP電話通信のために特別な構成要素を追加することが不要であり、安価にIP電話通信を実現することができる。
【0076】
図9は、本発明のさらに他の実施例にかかるネットワークファクシミリ装置FXを示している。なお、同図において、図3および図8と同一部分および相当する部分には、同一符号を付している。
【0077】
同図において、システム制御部1は、このネットワークファクシミリ装置FXの各部の制御処理、および、ファクシミリ伝送制御手順処理などの各種制御処理を行うものであり、システムメモリ2は、システム制御部1が実行する制御処理プログラムや処理プログラムを実行するときに必要な各種データなどを記憶し、システム制御部1のワークエリアを構成し、さらに、IP網からハンドセットHSへの音声パケットのゆらぎ(到着時間のばらつき)を吸収し、必要なパケット数が揃うようにして音声信号を送り出すゆらぎ吸収バッファを構成するものであり、パラメータメモリ3は、このネットワークファクシミリ装置FXに固有な各種の情報を記憶するためのものであり、時計回路4は、現在時刻情報を出力するものである。
【0078】
スキャナ5は、所定の解像度で原稿画像を読み取るためのものであり、プロッタ6は、所定の解像度で画像を記録出力するためのものであり、操作表示部7は、このネットワークファクシミリ装置FXを操作するためのもので、各種の操作キー、および、各種の表示器からなる。
【0079】
符号化復号化部8は、画信号を符号化圧縮するとともに、符号化圧縮されている画情報を元の画信号に復号化するためのものであり、画像蓄積装置9は、符号化圧縮された状態の画情報を多数記憶するためのものである。
【0080】
CODEC10は、ハンドセットHSとの間で、ハンドセットHSが入出力するアナログ音声信号と、IP電話機能でやりとりされるデジタル音声信号を相互に変換するものであり、音声符号化方式としては、例えば、PCM方式の国際標準であるITU−T勧告G.711,CS−ACELP(Conjugate−Structure Algebraic Code Excited Linear Prediction)方式の国際標準であるITU−T勧告G.729などが適用される。
【0081】
DSP11は、発呼時の電話番号入力操作の際のDTMF(Dual Tone Multi Frequency)信号、および、ダイヤルトーン、リングバックトーン、ビジートーンなどのコールプログレストーンを生成するものであり、それらのDTMF信号およびコールプログレストーンは、CODEC10を介してハンドセットHSへと出力される。
【0082】
グループ3ファクシミリモデム21は、グループ3ファクシミリのモデム機能を実現するためのものであり、伝送手順信号をやりとりするための低速モデム機能(V.21モデム)、および、おもに画情報をやりとりするための高速モデム機能(V.17モデム、V.34モデム、V.29モデム、V.27terモデムなど)を備えている。また、このグループ3ファクシミリモデム21は、回線側のアナログ音声信号と装置側のデジタル信号とを相互変換するためのCODEC21aと、種々のトーン信号等を発生するためのDSP21bから構成されており、2線/4線変換回路22を介して、網制御装置23の装置側入出力端へ接続されている。
【0083】
網制御装置23は、ネットワークファクシミリ装置FXをアナログ公衆回線網PNへ接続するためのものであり、自動発着信機能を備えている。
【0084】
また、切換器25は、ハンドセットHSをCODEC10、または、グループ3ファクシミリモデム21と2線/4線変換回路22との相互接続端のいずれかに切換接続するためのものである。
【0085】
ネットワークインターフェース回路12は、このネットワークファクシミリ装置FXをIP網NTに接続するためのものであり、ネットワーク伝送制御部13は、IP網NTを介して、他のデータ端末装置との間で種々のデータをやりとりするための各種所定のプロトコルスイートの通信制御処理を実行するためのものである。
【0086】
これらの、システム制御部1、システムメモリ2、パラメータメモリ3、時計回路4、スキャナ5、プロッタ6、操作表示部7、符号化復号化部8、画像蓄積装置9、CODEC10、DSP11、および、ネットワーク伝送制御部13は、内部バス14に接続されており、これらの各要素間でのデータのやりとりは、主としてこの内部バス14を介して行われている。
【0087】
また、ハンドセットHSのフック状態をあらわすフック信号SSは、内部バス14を介してシステム制御部1へ出力される。
【0088】
以上の構成で、IP電話通信を行う場合、切換器25は、ハンドセットをCODEC10に接続するように、システム制御部1によって制御される。
【0089】
それにより、CODEC10は、ハンドセットHSと接続され、ハンドセットHSとの間で、ハンドセットHSが入出力するアナログ音声信号と、IP電話機能でやりとりされるデジタル音声信号を相互に変換する機能を実行する。
【0090】
それにより、ユーザは、ハンドセットHSを用いて、IP電話通信を行うことができる。
【0091】
また、それ以外の場合には、システム制御部1は、切換器25により、ハンドセットHSをグループ3ファクシミリモデム21側へ接続する。
【0092】
それにより、アナログ公衆回線網PNに接続された他の端末との間で、ハンドセットHSを用いて、通話動作を行うことができる。
【0093】
このようにして、本実施例では、ハンドセットHSを用いて、IP電話通信と、アナログ公衆回線網PNの電話器(図示略)との通話を行うことができ、非常に便利である。
【0094】
なお、上述した実施例では、IP電話機能を実現する通信システムとして、TTC標準JT−H323の通信システムを適用した場合について説明したが、それ以外の同等な通信システム、例えば、IETF既定のSIP(SessionInitiation Protocol)を利用した通信システムについても、同様にして適用することができる。
【0095】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ネットワークファクシミリ装置FXにハンドセットHSを設け、IP電話通信に必要な信号変換のためのCODECを備え、ネットワークファクシミリ装置FXに元々備えられているネットワーク通信手段(ネットワークインターフェイス回路、ネットワーク伝送制御部)を用いて、IP電話通信を実現するので、IP電話通信機能を備えたネットワークファクシミリ装置FXを安価に実現することができるという効果を得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかる通信システムの一例を示したブロック図。
【図2】本発明の一実施例にかかる通信システムの他の例を示したブロック図。
【図3】ネットワークファクシミリ装置FXの構成例を示したブロック図。
【図4】ゲートキーパー装置を用いて端末装置の呼制御を行う場合の手順の一例を示した概略図。
【図5】IP電話機能を用いて発呼し、送話する場合の処理の一例を示したフローチャート。
【図6】IP電話機能を用いて発呼し、送話する場合の処理の一例を示したフローチャート(続き)。
【図7】IP電話の接続要求を受信した場合の処理の一例を示したフローチャート。
【図8】本発明の他の実施例にかかるネットワークファクシミリ装置FXの一例を示したブロック図。
【図9】本発明のさらに他の実施例にかかるネットワークファクシミリ装置FXの一例を示したブロック図。
【符号の説明】
FX,FX1〜FXm ネットワークファクシミリ装置
HS,HS1〜HSm ハンドセット
10,21a CODEC
11,21b DSP
【発明の属する技術分野】
本発明は、IP網に接続し、IP網を介して画情報をやりとりするネットワークファクシミリ通信機能を備えたネットワークファクシミリ装置、および、アナログ公衆回線網へ接続し、アナログ公衆回線網を用いてファクシミリ通信を行うアナログファクシミリ通信機能と、IP網に接続し、IP網を介して画情報をやりとりするネットワークファクシミリ通信機能を備えたネットワークファクシミリ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、アナログ公衆回線網へ接続し、アナログ公衆回線網を用いてファクシミリ通信を行うアナログファクシミリ通信機能と、IP網に接続し、IP網を介して画情報をやりとりするネットワークファクシミリ通信機能を備えたネットワークファクシミリ装置が知られており、さらに、IP電話の通話機能も備えたものも提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−224333号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ネットワークファクシミリ装置にIP電話の通話機能を備える場合、従来装置のように、IP網とネットワークファクシミリ装置などの端末の間に専用のアダプタが必要であり、システムが大がかりになるだけでなくコストも掛かる問題がある
【0005】
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、低コストでIP電話の通話機能を実現できるネットワークファクシミリ装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、IP網に接続し、IP網を介して画情報をやりとりするネットワークファクシミリ通信機能を備えたネットワークファクシミリ装置において、通話のためのハンドセットと、上記ハンドセットが入出力する音声信号を、IP電話に対応したデジタル音声信号に相互変換するためのCODECを備え、上記ハンドセットをIP電話の通話手段として用いるようにしたものである。
【0007】
また、前記IP電話を使用する際の所定の複数のコールプログレストーンを生成し前記CODECに受け渡すDSPをさらに備えたものである。
【0008】
また、アナログ公衆回線網へ接続し、アナログ公衆回線網を用いてファクシミリ通信を行うアナログファクシミリ通信機能と、IP網に接続し、IP網を介して画情報をやりとりするネットワークファクシミリ通信機能を備えたネットワークファクシミリ装置において、通話のためのハンドセットを備え、上記アナログファクシミリ通信機能のグループ3ファクシミリモデムのCODECを、上記ハンドセットが入出力する音声信号をIP電話に対応したデジタル音声信号に相互変換するためのCODECとして機能させ、上記ハンドセットをIP電話の通話手段として用いるようにしたものである。
【0009】
また、前記グループ3ファクシミリモデムのCODECの音声符号化方式を可逆性のPCM方式としたものである。
【0010】
また、アナログ公衆回線網へ接続し、アナログ公衆回線網を用いてファクシミリ通信を行うアナログファクシミリ通信機能と、IP網に接続し、IP網を介して画情報をやりとりするネットワークファクシミリ通信機能を備えたネットワークファクシミリ装置において、通話のためのハンドセットと、上記ハンドセットが入出力する音声信号を、IP電話に対応したデジタル音声信号に相互変換するためのCODECと、上記ハンドセットを、アナログ公衆回線網と、上記CODECに切換接続する切換手段を備え、上記アナログ公衆回線網を用いて通話するときには、上記切換手段により上記ハンドセットをアナログ公衆回線網へ接続する一方、IP電話として通話するときには、上記切換手段により上記ハンドセットを上記CODECへ接続し上記ハンドセットをIP電話の通話手段として用いるようにしたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0012】
まず、本実施例では、ネットワークファクシミリ装置にIP電話の通話機能を備える。
【0013】
ここで、IP電話とは、インターネットなどのIP網(パケット通信網)を利用するTTC標準JT−H323に準拠した通信アプリケーションの1つである。
【0014】
このTTC標準JT−H323が規定する技術内容は、必ずしもサービス品質を保証しないパケットネットワークにおけるマルチメディア通信システムの技術要求条件が対象とされている。
【0015】
また、パケットネットワークとしては、ローカルエリアネットワーク、企業エリアネットワーク、メトロポリタンエリアネットワーク、イントラネット、および、インターネットを含む相互接続されたネットワークなどを対象としている。
【0016】
さらに、PSTNやISDN上のポイント・ポイント接続またはダイアルアップ接続によるPPP等のパケット型伝送も含まれる。
【0017】
また、これらの網は単一のセグメントからなる場合や、複数の網セグメントが相互接続されたような複雑なトポロジーを持つ場合もある。
【0018】
また、TTC標準JT−H323の通信システムには、ネットワークに含まれる端末装置間の呼制御を、ゲートキーパー装置を適用して行うようにした態様が含まれている。
【0019】
ここで、ゲートキーパー装置は、「ネットワーク上にあって、パケットネットワーク上のJT−H323端末および交換型回線網上のTTC端末間の、または他のJT−H323ゲートウェイとの、リアルタイムの双方向通信を提供するエンドポイント」と定義されている。また、ここでいう他のTTC端末には、JT−H310(JT−H320のB−ISDNへの適用)、 JT−H320(ISDN)、 JT−H321(ATM)、 JT−H322(サービス品質(QoS)保証型LAN)、 JT−H324(GSTN(PSTNを含む))、 JT−H324M(移動体通信)、およびITU−T勧告V.70(DSVD)に従う端末を含むと定義されている。
【0020】
なお、JT−H323端末とは、TTC標準JT−H323に準拠した通信機能を備えた通信端末である。また、本明細書中の記載において、TTC標準番号、または、ITU−T勧告番号が付与されて記載されている端末等は、それぞれのTTC標準またはITU−T勧告に準拠した通信機能を備えた通信端末等を意味する。
【0021】
以上のような技術背景をふまえ、本実施例にかかる端末装置は、例えば、図1あるいは図2に示したような通信ネットワークを構成する。
【0022】
図1に示した通信ネットワークでは、IP網NTに接続された端末装置TMが、ゲートキーパー装置GKの制御の元で、ゲートウェイ装置GWを介し、アナログ公衆回線網PNに接続された電話器TLとの間で通話動作を行う。
【0023】
また、図2に示した通信ネットワークでは、IP網NTに複数の端末装置TM1〜TMmが接続され、ゲートキーパー装置GKの制御の元で、相互にネットワークファクシミリ通信またはIP電話機能による通話を行う。
【0024】
また、これらの図における端末装置TM,TM1〜TMmは、ネットワークファクシミリ装置FX,FX1〜FXmと、ハンドセットHS,HS1〜HSmから構成される。
【0025】
ネットワークファクシミリ装置FXの構成例を図3に示す。
【0026】
同図において、システム制御部1は、このネットワークファクシミリ装置FXの各部の制御処理、および、ファクシミリ伝送制御手順処理などの各種制御処理を行うものであり、システムメモリ2は、システム制御部1が実行する制御処理プログラムや処理プログラムを実行するときに必要な各種データなどを記憶し、システム制御部1のワークエリアを構成し、さらに、IP網からハンドセットHSへの音声パケットのゆらぎ(到着時間のばらつき)を吸収し、必要なパケット数が揃うようにして音声信号を送り出すゆらぎ吸収バッファを構成するものであり、パラメータメモリ3は、このネットワークファクシミリ装置FXに固有な各種の情報を記憶するためのものであり、時計回路4は、現在時刻情報を出力するものである。
【0027】
スキャナ5は、所定の解像度で原稿画像を読み取るためのものであり、プロッタ6は、所定の解像度で画像を記録出力するためのものであり、操作表示部7は、このネットワークファクシミリ装置FXを操作するためのもので、各種の操作キー、および、各種の表示器からなる。
【0028】
符号化復号化部8は、画信号を符号化圧縮するとともに、符号化圧縮されている画情報を元の画信号に復号化するためのものであり、画像蓄積装置9は、符号化圧縮された状態の画情報を多数記憶するためのものである。
【0029】
CODEC10は、ハンドセットHSとの間で、ハンドセットHSが入出力するアナログ音声信号と、IP電話機能でやりとりされるデジタル音声信号を相互に変換するものであり、音声符号化方式としては、例えば、PCM方式の国際標準であるITU−T勧告G.711,CS−ACELP(Conjugate−Structure Algebraic Code Excited Linear Prediction)方式の国際標準であるITU−T勧告G.729などが適用される。
【0030】
DSP11は、発呼時の電話番号入力操作の際のDTMF(Dual Tone Multi Frequency)信号、および、ダイヤルトーン、リングバックトーン、ビジートーンなどのコールプログレストーンを生成するものであり、それらのDTMF信号およびコールプログレストーンは、CODEC10を介してハンドセットHSへと出力される。
【0031】
ネットワークインターフェース回路12は、このネットワークファクシミリ装置FXをIP網NTに接続するためのものであり、ネットワーク伝送制御部13は、IP網NTを介して、他のデータ端末装置との間で種々のデータをやりとりするための各種所定のプロトコルスイートの通信制御処理を実行するためのものである。
【0032】
これらの、システム制御部1、システムメモリ2、パラメータメモリ3、時計回路4、スキャナ5、プロッタ6、操作表示部7、符号化復号化部8、画像蓄積装置9、CODEC10、DSP11、および、ネットワーク伝送制御部13は、内部バス14に接続されており、これらの各要素間でのデータのやりとりは、主としてこの内部バス14を介して行われている。
【0033】
また、ハンドセットHSのフック状態をあらわすフック信号SSは、内部バス14を介してシステム制御部1へ出力される。
【0034】
IP電話機能を用いる場合、ハンドセットHSのマイク(図示略)から入力されたアナログ音声信号は、CODEC10で対応するデジタル音声信号へ変換され、内部バス14を介し、ネットワーク伝送制御部13へ送られ、ネットワークインターフェース回路12を介して、IP網NTへと送出される。
【0035】
また、IP網NTより受信したデジタル音声信号は、ネットワークインターフェース回路12を介してネットワーク伝送制御部13で処理され、内部バス14を介し、CODEC10へ送出される。
【0036】
そして、CODEC10では、受信したデジタル音声信号を対応するアナログ音声信号へ変換し、その変換後のアナログ音声信号は、ハンドセットHSへ送り出され、ハンドセットHSのスピーカ(図示略)より音響信号として出力され、ユーザに聞き取られる。
【0037】
図4は、ゲートキーパー装置を用いて端末装置の呼制御を行う場合の手順の一例を示している(TTC標準JT−H323の図10を参照)。
【0038】
まず、発側エンドポイント(発側端末装置)EPcは、ゲートキーパー装置(群)GKsに対して、呼接続要求(発呼)ARQを送出する。ゲートキーパー装置(群)GKsは、その呼接続要求(発呼)を受け付けることができる場合には、応答ACFを発側エンドポイントEPcへ送出し、その呼接続要求(発呼)を受け付けることができない場合には、応答ARJを発側エンドポイントEPcへ送出する。
【0039】
発側エンドポイントEPcは、ゲートキーパー装置(群)GKsより応答ACFを受信した場合には、通信目標である着側エンドポイントEPdに対して、所定の呼設定信号を送出する。
【0040】
着側エンドポイントEPdは、呼設定信号を受信すると、ゲートキーパー装置(群)GKsに対して、呼接続要求(着呼)ARQを送出する。ゲートキーパー装置(群)GKsは、その呼接続要求(着呼)を受け付けることができる場合には、応答ACFを着側エンドポイントEPdへ送出し、その呼接続要求(着呼)を受け付けることができない場合には、応答ARJを着側エンドポイントEPdへ送出する。
【0041】
着側エンドポイントEPdは、ゲートキーパー装置(群)GKsより応答ACFを受信した場合には、発側エンドポイントEPcに対して、所定の応答信号(肯定応答)を送出する。
【0042】
これにより、発側エンドポイントEPcと着側エンドポイントEPdとの間に通信パスが設定され、発側エンドポイントEPcと着側エンドポイントEPdとの間の通信が行われる。
【0043】
図5および図6は、IP電話機能を用いて発呼し、送話する場合の処理の一例を示している。
【0044】
まず、ハンドセットHSをユーザが取り上げてフック信号SSがオフフックすることを監視している(判断101のNOループ)。オフフックを検出して、判断101の結果がYESになると、DSP11よりダイアルトーンを発生させ、そのダイアルトーンをCODEC10を介してハンドセットHSへ出力する(処理102)。これにより、通話のためにハンドセットHSを取り上げたユーザは、アナログ公衆回線網PNに接続している電話器と同様に、「ツー」というダイアルトーンを聞くことができる。
【0045】
その状態で、ユーザが電話番号の入力を終了するまで待つ(判断103のNOループ)。ここで、電話番号の入力は、操作表示部7のテンキー等(図示略)を用いて行われる。また、テンキー操作の場合には、それぞれのキー操作に応じたDTMF信号をDSP11より発生させ、CODEC10を介してハンドセットHSへ出力し、ユーザが電話番号操作を音で確認できるようにする。
【0046】
電話番号の入力が終了して、判断103の結果がYESになると、DSP11からのダイアルトーンの出力を停止し(処理104)、ゲートキーパー装置GKへ接続し、RAS(Registration, Admission andStatus)制御により通信実行が可能であると判断した場合には、入力された電話番号を送出して、相手端末のIPアドレスを取得する(処理105)。
【0047】
次いで、処理105で取得したIPアドレスを適用して、相手先へ接続要求する(処理106)。この場合、相手先がアナログ公衆回線網PNに接続されている場合には(図1参照)、ITU−T勧告H.225.0に従って、相手先のゲートウェイ装置GWとの間でコネクションを確立した後に、相手先へ接続要求する。
【0048】
ここで、相手先が接続応答したかどうかを調べ(判断107)、相手先が接続応答してこなかった場合で、判断107の結果がNOになる場合には、DSP11よりビジートーンを発生させ、そのビジートーンをCODEC10を介してハンドセットHSへ出力する(処理108)。
【0049】
これにより、ユーザは、相手先が話中である旨を知るので、通話をあきらめて、ハンドセットHSを元へ戻し、それにより、フック信号SSがオンフック状態となる。
【0050】
したがって、オンフックを検出するまで待ち(判断109のNOループ)、オンフックを検出して判断109の結果がYESになると、DSP11からのビジートーンの出力を停止し(処理110)、通話処理を終了する。
【0051】
また、相手先が接続応答した場合で、判断107の結果がYESになるときには、DSP11よりリングバックトーンを発生させ、そのリングバックトーンをCODEC10を介してハンドセットHSへ出力する(処理115)。
【0052】
そして、相手先の呼出中状態となり(処理116)、その状態で、相手先が応答するまで待つ(判断117のNOループ)。
【0053】
相手先のユーザが電話に応答した場合で、相手先から応答を受信した場合で、判断117の結果がYESになるときには、DSP11からのリングバックトーンの出力を停止し(処理118)、ITU−T勧告H245に準拠した能力交換処理を相手先との間で行い(処理119)、自端末のユーザが先にハンドセットHSを戻してオンフックを検出するか、あるいは、相手先が先に接続を終了する場合で開放要求を受信するまで、通話処理を行う(処理120、判断121,122のNOループ)。
【0054】
オンフックを検出して判断121の結果がYESになるときには、相手先へ開放要求を通知し(処理123)、接続を開放する(処理124)。また、相手先より開放要求を受信した場合で、判断122の結果がYESになるときには、処理124へ進み、接続を開放する。
【0055】
図7は、IP電話の接続要求を受信した場合の処理の一例を示している。
【0056】
まず、IP電話機能への接続要求があることを監視しており(判断201のNOループ)、接続要求を検出して判断201の結果がYESになると、その時点で、応答可能であるかどうかを調べ(判断202)、判断202の結果がNOになるときには、接続ができない旨を応答して(処理203)、このときの処理を終了する。
【0057】
また、接続応答できる場合で、判断202の結果がYESになるときには、接続OKを応答して(処理204)、ユーザがハンドセットHSを取り上げてオフフックを検出するまで、自端末のユーザを呼び出す動作を行う(処理205、判断206のNOループ)。
【0058】
オフフックを検出して、判断26の結果がYESになると、ITU−T勧告H245に準拠した能力交換処理を相手先との間で行い(処理207)、自端末のユーザが先にハンドセットHSを戻してオンフックを検出するか、あるいは、相手先が先に接続を終了する場合で開放要求を受信するまで、通話処理を行う(処理208、判断209,210のNOループ)。
【0059】
オンフックを検出して判断209の結果がYESになるときには、相手先へ開放要求を通知し(処理211)、接続を開放する(処理212)。また、相手先より開放要求を受信した場合で、判断210の結果がYESになるときには、処理212へ進み、接続を開放する。
【0060】
このようにして、本実施例では、ネットワークファクシミリ装置FXにハンドセットHSを設け、IP電話通信に必要な信号変換のためのCODEC10を備え、ネットワークファクシミリ装置FXに元々備えられているネットワーク通信手段(ネットワークインターフェイス回路14、ネットワーク伝送制御部15)を用いて、IP電話通信を実現するので、IP電話通信機能を備えたネットワークファクシミリ装置FXを安価に実現することができる。
【0061】
ところで、上述した実施例では、ネットワークファクシミリ装置FXは、IP網NTに接続してネットワークファクシミリ通信機能を備えているが、さらに、アナログ公衆回線網PNに接続して、グループ3ファクシミリ通信機能を備えている場合にも、本発明を適用することができる。
【0062】
図8は、本発明の他の実施例にかかるネットワークファクシミリ装置FXの一例を示している。なお、同図において、図3と同一部分のおよび相当する部分には、同一符号を付している。
【0063】
同図において、システム制御部1は、このネットワークファクシミリ装置FXの各部の制御処理、および、ファクシミリ伝送制御手順処理などの各種制御処理を行うものであり、システムメモリ2は、システム制御部1が実行する制御処理プログラムや処理プログラムを実行するときに必要な各種データなどを記憶し、システム制御部1のワークエリアを構成し、さらに、IP網からハンドセットHSへの音声パケットのゆらぎ(到着時間のばらつき)を吸収し、必要なパケット数が揃うようにして音声信号を送り出すゆらぎ吸収バッファを構成するものであり、パラメータメモリ3は、このネットワークファクシミリ装置FXに固有な各種の情報を記憶するためのものであり、時計回路4は、現在時刻情報を出力するものである。
【0064】
スキャナ5は、所定の解像度で原稿画像を読み取るためのものであり、プロッタ6は、所定の解像度で画像を記録出力するためのものであり、操作表示部7は、このネットワークファクシミリ装置FXを操作するためのもので、各種の操作キー、および、各種の表示器からなる。
【0065】
符号化復号化部8は、画信号を符号化圧縮するとともに、符号化圧縮されている画情報を元の画信号に復号化するためのものであり、画像蓄積装置9は、符号化圧縮された状態の画情報を多数記憶するためのものである。
【0066】
グループ3ファクシミリモデム21は、グループ3ファクシミリのモデム機能を実現するためのものであり、伝送手順信号をやりとりするための低速モデム機能(V.21モデム)、および、おもに画情報をやりとりするための高速モデム機能(V.17モデム、V.34モデム、V.29モデム、V.27terモデムなど)を備えている。また、このグループ3ファクシミリモデム21は、回線側のアナログ音声信号と装置側のデジタル信号とを相互変換するためのCODEC21aと、種々のトーン信号等を発生するためのDSP21bから構成されており、2線/4線変換回路22を介して、網制御装置23の装置側入出力端へ接続されている。
【0067】
網制御装置23は、ネットワークファクシミリ装置FXをアナログ公衆回線網PNへ接続するためのものであり、自動発着信機能を備えている。
【0068】
また、CODEC21aは、ハンドセットHSとの間で、ハンドセットHSが入出力するアナログ音声信号と、IP電話機能でやりとりされるデジタル音声信号を相互に変換する機能も備えている。ただし、この場合の音声符号化方式としては、例えば、可逆性のPCM方式であるITU−T勧告G.711を用い、不可逆な符号化方式であるCS−ACELP方式のITU−T勧告G.729は適用しない。
【0069】
ネットワークインターフェース回路12は、このネットワークファクシミリ装置FXをIP網NTに接続するためのものであり、ネットワーク伝送制御部13は、IP網NTを介して、他のデータ端末装置との間で種々のデータをやりとりするための各種所定のプロトコルスイートの通信制御処理を実行するためのものである。
【0070】
これらの、システム制御部1、システムメモリ2、パラメータメモリ3、時計回路4、スキャナ5、プロッタ6、操作表示部7、符号化復号化部8、画像蓄積装置9、CODEC10、DSP11、および、ネットワーク伝送制御部13は、内部バス14に接続されており、これらの各要素間でのデータのやりとりは、主としてこの内部バス14を介して行われている。
【0071】
また、ハンドセットHSのフック状態をあらわすフック信号SSは、内部バス14を介してシステム制御部1へ出力される。
【0072】
以上の構成で、IP電話通信を行う場合、グループ3ファクシミリモデム21のCODEC21aは、ハンドセットHSとの接続が有効に設定され、ハンドセットHSとの間で、ハンドセットHSが入出力するアナログ音声信号と、IP電話機能でやりとりされるデジタル音声信号を相互に変換する機能を実行する。
【0073】
それにより、ユーザは、ハンドセットHSを用いて、IP電話通信を行うことができる。
【0074】
また、それ以外の場合には、CODEC21aは、グループ3ファクシミリモデム21のモデム機能を実現するように機能し、グループ3ファクシミリ通信を行うことができる。
【0075】
このようにして、本実施例では、グループ3ファクシミリモデムのCODECおよびDSPを利用して、IP電話通信に使用する音声符号化処理と、ハンドセットHSへのトーン発生処理を行わせるようにすることができるので、IP電話通信のために特別な構成要素を追加することが不要であり、安価にIP電話通信を実現することができる。
【0076】
図9は、本発明のさらに他の実施例にかかるネットワークファクシミリ装置FXを示している。なお、同図において、図3および図8と同一部分および相当する部分には、同一符号を付している。
【0077】
同図において、システム制御部1は、このネットワークファクシミリ装置FXの各部の制御処理、および、ファクシミリ伝送制御手順処理などの各種制御処理を行うものであり、システムメモリ2は、システム制御部1が実行する制御処理プログラムや処理プログラムを実行するときに必要な各種データなどを記憶し、システム制御部1のワークエリアを構成し、さらに、IP網からハンドセットHSへの音声パケットのゆらぎ(到着時間のばらつき)を吸収し、必要なパケット数が揃うようにして音声信号を送り出すゆらぎ吸収バッファを構成するものであり、パラメータメモリ3は、このネットワークファクシミリ装置FXに固有な各種の情報を記憶するためのものであり、時計回路4は、現在時刻情報を出力するものである。
【0078】
スキャナ5は、所定の解像度で原稿画像を読み取るためのものであり、プロッタ6は、所定の解像度で画像を記録出力するためのものであり、操作表示部7は、このネットワークファクシミリ装置FXを操作するためのもので、各種の操作キー、および、各種の表示器からなる。
【0079】
符号化復号化部8は、画信号を符号化圧縮するとともに、符号化圧縮されている画情報を元の画信号に復号化するためのものであり、画像蓄積装置9は、符号化圧縮された状態の画情報を多数記憶するためのものである。
【0080】
CODEC10は、ハンドセットHSとの間で、ハンドセットHSが入出力するアナログ音声信号と、IP電話機能でやりとりされるデジタル音声信号を相互に変換するものであり、音声符号化方式としては、例えば、PCM方式の国際標準であるITU−T勧告G.711,CS−ACELP(Conjugate−Structure Algebraic Code Excited Linear Prediction)方式の国際標準であるITU−T勧告G.729などが適用される。
【0081】
DSP11は、発呼時の電話番号入力操作の際のDTMF(Dual Tone Multi Frequency)信号、および、ダイヤルトーン、リングバックトーン、ビジートーンなどのコールプログレストーンを生成するものであり、それらのDTMF信号およびコールプログレストーンは、CODEC10を介してハンドセットHSへと出力される。
【0082】
グループ3ファクシミリモデム21は、グループ3ファクシミリのモデム機能を実現するためのものであり、伝送手順信号をやりとりするための低速モデム機能(V.21モデム)、および、おもに画情報をやりとりするための高速モデム機能(V.17モデム、V.34モデム、V.29モデム、V.27terモデムなど)を備えている。また、このグループ3ファクシミリモデム21は、回線側のアナログ音声信号と装置側のデジタル信号とを相互変換するためのCODEC21aと、種々のトーン信号等を発生するためのDSP21bから構成されており、2線/4線変換回路22を介して、網制御装置23の装置側入出力端へ接続されている。
【0083】
網制御装置23は、ネットワークファクシミリ装置FXをアナログ公衆回線網PNへ接続するためのものであり、自動発着信機能を備えている。
【0084】
また、切換器25は、ハンドセットHSをCODEC10、または、グループ3ファクシミリモデム21と2線/4線変換回路22との相互接続端のいずれかに切換接続するためのものである。
【0085】
ネットワークインターフェース回路12は、このネットワークファクシミリ装置FXをIP網NTに接続するためのものであり、ネットワーク伝送制御部13は、IP網NTを介して、他のデータ端末装置との間で種々のデータをやりとりするための各種所定のプロトコルスイートの通信制御処理を実行するためのものである。
【0086】
これらの、システム制御部1、システムメモリ2、パラメータメモリ3、時計回路4、スキャナ5、プロッタ6、操作表示部7、符号化復号化部8、画像蓄積装置9、CODEC10、DSP11、および、ネットワーク伝送制御部13は、内部バス14に接続されており、これらの各要素間でのデータのやりとりは、主としてこの内部バス14を介して行われている。
【0087】
また、ハンドセットHSのフック状態をあらわすフック信号SSは、内部バス14を介してシステム制御部1へ出力される。
【0088】
以上の構成で、IP電話通信を行う場合、切換器25は、ハンドセットをCODEC10に接続するように、システム制御部1によって制御される。
【0089】
それにより、CODEC10は、ハンドセットHSと接続され、ハンドセットHSとの間で、ハンドセットHSが入出力するアナログ音声信号と、IP電話機能でやりとりされるデジタル音声信号を相互に変換する機能を実行する。
【0090】
それにより、ユーザは、ハンドセットHSを用いて、IP電話通信を行うことができる。
【0091】
また、それ以外の場合には、システム制御部1は、切換器25により、ハンドセットHSをグループ3ファクシミリモデム21側へ接続する。
【0092】
それにより、アナログ公衆回線網PNに接続された他の端末との間で、ハンドセットHSを用いて、通話動作を行うことができる。
【0093】
このようにして、本実施例では、ハンドセットHSを用いて、IP電話通信と、アナログ公衆回線網PNの電話器(図示略)との通話を行うことができ、非常に便利である。
【0094】
なお、上述した実施例では、IP電話機能を実現する通信システムとして、TTC標準JT−H323の通信システムを適用した場合について説明したが、それ以外の同等な通信システム、例えば、IETF既定のSIP(SessionInitiation Protocol)を利用した通信システムについても、同様にして適用することができる。
【0095】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ネットワークファクシミリ装置FXにハンドセットHSを設け、IP電話通信に必要な信号変換のためのCODECを備え、ネットワークファクシミリ装置FXに元々備えられているネットワーク通信手段(ネットワークインターフェイス回路、ネットワーク伝送制御部)を用いて、IP電話通信を実現するので、IP電話通信機能を備えたネットワークファクシミリ装置FXを安価に実現することができるという効果を得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかる通信システムの一例を示したブロック図。
【図2】本発明の一実施例にかかる通信システムの他の例を示したブロック図。
【図3】ネットワークファクシミリ装置FXの構成例を示したブロック図。
【図4】ゲートキーパー装置を用いて端末装置の呼制御を行う場合の手順の一例を示した概略図。
【図5】IP電話機能を用いて発呼し、送話する場合の処理の一例を示したフローチャート。
【図6】IP電話機能を用いて発呼し、送話する場合の処理の一例を示したフローチャート(続き)。
【図7】IP電話の接続要求を受信した場合の処理の一例を示したフローチャート。
【図8】本発明の他の実施例にかかるネットワークファクシミリ装置FXの一例を示したブロック図。
【図9】本発明のさらに他の実施例にかかるネットワークファクシミリ装置FXの一例を示したブロック図。
【符号の説明】
FX,FX1〜FXm ネットワークファクシミリ装置
HS,HS1〜HSm ハンドセット
10,21a CODEC
11,21b DSP
Claims (5)
- IP網に接続し、IP網を介して画情報をやりとりするネットワークファクシミリ通信機能を備えたネットワークファクシミリ装置において、
通話のためのハンドセットと、
上記ハンドセットが入出力する音声信号を、IP電話に対応したデジタル音声信号に相互変換するためのCODECを備え、
上記ハンドセットをIP電話の通話手段として用いることを特徴とするネットワークファクシミリ装置。 - 前記IP電話を使用する際の所定の複数のコールプログレストーンを生成し前記CODECに受け渡すDSPをさらに備えたことを特徴とする請求項1記載のネットワークファクシミリ装置。
- アナログ公衆回線網へ接続し、アナログ公衆回線網を用いてファクシミリ通信を行うアナログファクシミリ通信機能と、IP網に接続し、IP網を介して画情報をやりとりするネットワークファクシミリ通信機能を備えたネットワークファクシミリ装置において、
通話のためのハンドセットを備え、
上記アナログファクシミリ通信機能のグループ3ファクシミリモデムのCODECを、上記ハンドセットが入出力する音声信号をIP電話に対応したデジタル音声信号に相互変換するためのCODECとして機能させ、
上記ハンドセットをIP電話の通話手段として用いることを特徴とするネットワークファクシミリ装置。 - 前記グループ3ファクシミリモデムのCODECの音声符号化方式を可逆性のPCM方式としたことを特徴とする請求項3記載のファクシミリ装置。
- アナログ公衆回線網へ接続し、アナログ公衆回線網を用いてファクシミリ通信を行うアナログファクシミリ通信機能と、IP網に接続し、IP網を介して画情報をやりとりするネットワークファクシミリ通信機能を備えたネットワークファクシミリ装置において、
通話のためのハンドセットと、
上記ハンドセットが入出力する音声信号を、IP電話に対応したデジタル音声信号に相互変換するためのCODECと、
上記ハンドセットを、アナログ公衆回線網と、上記CODECに切換接続する切換手段を備え、
上記アナログ公衆回線網を用いて通話するときには、上記切換手段により上記ハンドセットをアナログ公衆回線網へ接続する一方、IP電話として通話するときには、上記切換手段により上記ハンドセットを上記CODECへ接続し上記ハンドセットをIP電話の通話手段として用いることを特徴とするネットワークファクシミリ装置。
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---|---|---|---|
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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US8184346B2 (en) | 2006-10-02 | 2012-05-22 | Seiko Epson Corporation | Status sending facsimile transmission system, status sending facsimile receiving device, and status sending facsimile receiving method |
US8416434B2 (en) | 2006-09-25 | 2013-04-09 | Nec Access Technica, Ltd | Communication terminal apparatus and facsimile communication method |
-
2002
- 2002-10-28 JP JP2002312365A patent/JP2004147244A/ja active Pending
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